JP5417065B2 - 歩行者横断防止標識柱 - Google Patents
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Description
すなわち本発明に係る歩行者横断防止標識柱は、走行車線と対向車線との間に道路方向に沿って合成樹脂からなる柱状体が適宜間隔をあけて立設され、
前記柱状体には貫通穴が設けられ、該貫通穴にはビームが貫通して挿入され、
前記貫通穴の両開口部にそれぞれ設けられたリング状の固定部材が前記ビームの外側面に外嵌されていると共に前記開口部の周囲に端面を当接又は近接させる位置で前記固定部材の全部が前記柱状体の外側に位置していることを特徴としている。
また、設置した歩行者横断防止標識柱の経年劣化などにより、固定部材とビームとの固定が外れてしまうような問題が生じても、ビームからの固定部材の脱落が目視で容易に確認できるので、交換などの適切な対応を早期に行うことができる。
このため、設置させた歩行者横断防止標識柱のビームに車両などが接触したときに、柱状体とビームの固着部分に衝撃による力が瞬間的に集中するようなことがなく、ビームと貫通穴端縁との接触部分で衝撃が緩和された後にビームに外嵌された固定部材に伝達され、柱状体とビームとの固定が破壊されることが抑制される。
また、上記のような瞬間的な衝撃のみならず、季節の変化などの温度変動に伴う柱状体とビームの熱膨張、収縮による変形に対しても、固定部材が柱状体とビームの両方の変形に対して追随せずに、ビームの変形に対してのみ追随するので、変形の大きさが小さく抑制され、固定部材が破壊されにくい。
また、温度変動に伴う柱状体とビームの熱膨張、収縮による変形に対しても、固定部材がビームの変形によく追随するので、固定部材の破壊がより抑制され好ましい。
まず最初に、図1によって、本発明に係る歩行者横断防止標識柱の全体的な構成について説明する。
1は歩行者横断防止標識柱の柱状体である。
柱状体1は、ベース部2の上端面に柱部11を突設させて構成されている。
柱部11は円筒形の中空柱状体に形成され、その上端を塞ぐように、キャップ部4が融着によって固定されている。柱部11の外周側面には入射光に対して平行に出射光を反射する再帰反射性を有する反射シート13が被着されている。
柱状体1は車両などに踏み倒された後に元の状態に復元する可撓性を有するように、柱部11を熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマーなどを好適に用いることができる。
ビーム5の両端には、ビーム5の外側面の外側へ突出する突出部56を有する抜け止め部材55が備えられている。抜け止め部材55は、突出部56の外形を前記貫通穴14の開口部の形状よりも大きく形成させており、固定部材7が破壊されるなどの問題が発生しても、ビーム5が貫通穴14から抜けてしまうことを防止している。
ビーム5の材質は、合成樹脂や合成ゴム、天然ゴム、金属など種々の材料を用いることができるが、成型の容易さおよび車両等が接触したときの復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適であり、本実施形態では熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いている。
12は柱部11を内部から補強する補強筒であり、補強筒12は柱部11の内径より若干小さい外径を有する円筒状に成形されている。
補強筒12の材質は、成型の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。
柱部11および補強筒12は、それぞれ柱部挿入環状溝22および補強筒挿入環状溝21に挿入され融着されて固定されている。
柱部11とともに補強筒12をベース部2に融着させることで、柱状体1の上を車両が通過するなどして柱部11が折れ曲がる場合に、柱部11の根本部分にかかる応力を補強筒12に分散させることができる。
本実施形態の歩行者横断防止標識柱は、前記のアンカーボルト6の雄ねじを、路面に埋設させたアンカーナットに螺結させて固定し、路面に立設可能に形成している。
また、ベース部2へのアンカーボルト6の取り付け方法は、ボルト挿通穴24によるものに限らず、アンカーボルト6の頭部をベース部2に埋設させて固定させてもよい。
また、ベース部2の路面への固定方法はアンカーボルト6に限るものではなく、ベース部2の下面に接着剤などを塗布して固定させてもよい。
反射部材3は、帯状の形状をした基材32に適宜間隔をおいてガラスビーズ製の反射器31が配設されている。反射器31は入射光に対して平行に光を反射する再帰反射性が高く、かつ汚れにくく、劣化しにくいガラスビーズ製のものを用いるのが好ましいが、基材32の表面に反射テープなどを貼着してもよい。基材32の材質は、鉄鋼、ステンレス、アルミニウムなどの金属などを用いてもよいが、反射器31を埋め込み形成することを容易にするためにゴム、ウレタン系樹脂、エラストマーなどの弾性の高い合成樹脂を用いるのが好ましく、反射器31が外れにくくなるように、ポリエチレンやポリプロピレン等、ある程度高い硬度を有する熱可塑性合成樹脂を用いるのがより好ましい。
帯状の反射部材3は、ベース部2の側壁溝部23に巻回されて取り付けられている。反射部材3は、側壁溝部23に巻回させることで外れにくくなると共に、反射器31を側壁溝部23の分だけベース部2の外面から突設させることなく設けることができ、また上下方向への位置ずれを防ぐことができ好ましい。また、ベース部2の外周への反射部材3の取り付けは、側壁溝部23を設けずに行っても良い。また、反射部材3は、反射テープをそのまま貼着してもよく、ガラス製の反射器をそのままベース部2の外周に埋め込むように取り付けてもよい。
また、貫通穴14は柱部11の側面に被着させた各反射シート13の間に形成させており、貫通穴14とビーム5が柱部11の視認性を低下させないように設けている。
また、本実施形態では、ビーム5と貫通穴14とをそれぞれ円筒形と円形の断面形状に形成しているが、これに限るものではなく、それぞれの断面を楕円形状や多角形状やその他の形状に形成してもよい。
このように柱部11とビーム部5と固定部材7とを固定することで、設置させた歩行者横断防止標識柱のビーム5に車両などが接触したときに、与えられた衝撃がビーム5と貫通穴14の開口部との接触部分に集中し、ここで緩和された後にビーム5に固定された固定部材7に伝達されるので、接着固定された部位へ衝撃が集中せず、固定部材7とビーム5との固定が破壊されにくくなる。
また、ビーム5を円筒形状に形成し、貫通穴14の開口部をこれに対応した円形に形成しているため、ビーム5に対して側方からだけでなく上下方向から衝撃が与えられても、ビーム部5と貫通穴14との接触部分で衝撃が分散されて同様に緩和される。
また、上記の温度変動に伴う熱膨張、収縮による変形に対しても、固定部材7が弾性変形してビーム5の変形によく追随するので、固定部材7の固定がより破壊されにくいものとなる。
本実施形態では、固定部材7の材質として合成ゴムを用いているが、これに限るものではなく。合成樹脂や金属などを用いて形成してもよい。
ビーム挿入環状溝56の径と溝の幅の大きさは、ビーム5の円筒形状の径と厚みに対応した大きさに形成されており、ビーム挿入環状溝56にビーム5の端部を挿入可能に形成されている。また、前記抜け止め部材55は、その外周側面の形状が、ビーム5の外周側面の径、および貫通穴14の開口部の径よりも大きく形成されている。
抜け止め部材55の外周側面が、上記のようにビーム5の外周側面の径、および貫通穴14の開口部の径よりも大きく形成されているので、固定部材7が破壊されるなどの問題が発生しても、抜け止め部材55が貫通穴14の開口部の端縁に引っ掛かり、ビーム5が貫通穴14から抜けて外れてしまうことがない。
抜け止め部材55の材質は、合成樹脂や合成ゴム、天然ゴム、金属など種々の材料を用いることができるが、成型の容易さおよび車両等が接触したときの復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適であり、本実施形態ではビーム5と同じ熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いている。
11 柱部
12 補強筒
13 反射シート
14 貫通穴
2 ベース部
21 補強筒挿入環状溝
22 柱部挿入環状溝
23 側壁溝部
24 ボルト挿通穴
3 反射部材
31 反射器
32 基材
4 キャップ部
5 ビーム
53 反射シート
55 抜け止め部材
56 ビーム挿入環状溝
6 アンカーボルト
7 固定部材
71 内周側面
72 外周側面
73 端面
Claims (3)
- 走行車線と対向車線との間に道路方向に沿って合成樹脂からなる柱状体が適宜間隔をあけて立設され、
前記柱状体には貫通穴が設けられ、該貫通穴にはビームが貫通して挿入され、
前記貫通穴の両開口部にそれぞれ設けられたリング状の固定部材が前記ビームの外側面に外嵌されていると共に前記開口部の周囲に端面を当接又は近接させる位置で前記固定部材の全部が前記柱状体の外側に位置していることを特徴とする歩行者横断防止標識柱。 - 前記固定部材がゴム製であることを特徴とする請求項1に記載の歩行者横断防止標識柱。
- 前記ビームには、該ビームの外側面の外側へ突出する突出部を有する抜け止め部材が前記各固定部材の側方にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の歩行者横断防止標識柱。
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JP2009158403A JP5417065B2 (ja) | 2009-07-03 | 2009-07-03 | 歩行者横断防止標識柱 |
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JP2009158403A JP5417065B2 (ja) | 2009-07-03 | 2009-07-03 | 歩行者横断防止標識柱 |
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