JP4059420B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成作業中にも、他のプリントジョブのための画像情報蓄積記憶を行って現行ジョブの終了後に蓄積情報を読み出してプリントアウトすることができる、デジタル複写機,プリンタ,ファクシミリなどの画像形成装置に関する。このような蓄積機能は、例えば複写機の場合は予約機能とも呼ばれる。
【0002】
【従来技術】
例えば、複写機がふさがっている場合、複写動作終了を待って新たに原稿セットを行う場合があった。この場合、次にきたユーザーは動作終了する迄の時間を無駄としていた。この問題を解消すべく現在、予約コピーモードが存在し、このモードは複写機動作中においても次の原稿セットがおこなえ、予約をしたコピーは、動作中のコピー動作が終了次第、順次、開始される。これによりユーザーはすでに動作中である複写動作が停止するのを待つ必要が無くコピー設定が行え、それにより複写機から離れることが可能となった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ユーザーが複写機から離れたあと、そのユーザーが設定した予約コピー作業を開始したものの、必要な用紙(転写紙)がペーパーエンドとなり、コピー作業が中断してしまう場合があった。この様な場合、予約コピーを設定したユーザーは、コピー動作終了予定時間にできあがりコピー原稿を取りにきて、初めてコピー作業が中断していることに気づくことになり、結果、この中断時間が無駄になっていた。
【0004】
例えば特開平10−307510号公報には、複数のジョブの予約を受け付けて該ジョブを順次実行する複写機において、予約された各ジョブの処理時間および出力条件を液晶パネルに表示することが開示されている。これによれば、予約されている複数のジョブの処理時間を個別に容易に把握する事ができる。
【0005】
しかしながら、どの予約ジョブで何枚の量の転写紙を使用するかは判断不能であり、しかも、用紙残量も不明であるので、例えばある予約ジョブの実行中に、用紙不足でコピー動作を停止してしまうこともあり得る。その場合、複写機の近くにオペレータがいないと、そのまま長時間中断のままとなることも考えられる。
【0006】
本発明は、予約コピーの中断を回避することを第1の目的とし、そのための情報をユーザに提示することを第2の目的とし、予約コピー群全体としてのジョブ遂行能率を高くすることを第3の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)画像データ入力手段(200/136);
画像データを用紙上にプリントアウトするプリンタ(400);
該プリンタに用紙を送給する装置(500/600);
該用紙送給装置の用紙残量を表す用紙残量情報を保持する用紙残量情報管理手段(20);
画像データをジョブ区分で蓄積記憶するメモリ手段(66,75,76);
該メモリ手段に画像データを蓄積するとき、そのプリントアウトに必要な所要用紙量を求めてジョブ宛てにメモリする(図8)蓄積管理手段(68);および、
前記プリンタが前記メモリ手段の蓄積画像データのプリントアウトに使用可になった時、メモリ手段の、プリントアウト順位が高いジョブからその所要用紙量が用紙残量以内であると該ジョブの画像データのプリントアウトを開始し、所要用紙量が用紙残量を超えるときには該ジョブをスキップしてチェック対象を次順位のジョブに振り変える(図10の34−36−33)蓄積プリント管理手段 (68) ;を備え、
前記蓄積プリント管理手段 (68) は、スキップしたジョブのプリントアウト順位を下げ(図10の36);前記用紙残量情報管理手段 (20) は、前記用紙送給装置に用紙の補充があると、用紙残量情報を補充後の用紙残量を表すものに更新し、前記蓄積プリント管理手段 (68) は、該更新により用紙残量がスキップしたジョブの所要用紙量を超えるときには該スキップしたジョブのプリントアウト順位を上げて元に戻す(図11の27,28);画像形成装置。
【0008】
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項の記号を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0009】
これによれば、プリンタが蓄積画像データのプリントアウトに使用可になった時、メモリ手段の予約ジョブの高順位のものから、その画像データのプリントアウトに必要な用紙量を満たす用紙残量があるかチエックされ、ある場合のみそのジョブのプリントアウトが開始される。用紙残量が不足のときには、該ジョブのその時点でのプリントアウトは保留されて、次の順位のジョブがプリントアウト完了可か、チェックされる。したがって、その時点の用紙残量で完了しうるジョブがメモリ手段にあれば、そのプリントアウトが行われるので、その時点の用紙残量で完了しうるジョブがあるにも係わらず、先行してプリントアウトをスタートしたジョブに対して用紙がなくなって、プリントアウトが中断し待機のままとなることがなくなる。予約ジョブのプリントアウトの中断がなくなり、予約ジョブ群全体としてのジョブ遂行能率が高くなる。
【0010】
プリンタが蓄積画像データのプリントアウトに使用可になる度に、前にスキップした高順位のジョブが実行可か否かをチェックする無駄を繰返す可能性が低減し、蓄積プリント管理手段(68)のプリントアウトジョブ選択の能率が向上する。
【0011】
用紙補充によってプリントアウト可能となったジョブが高順位になるので、速やかにプリントアウトされる可能性が高い。すなわち、高順位のジョブを、そのプリントアウト完了が可能になり次第プリントアウトし、待ち時間が短くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(2)前記画像データ入力手段(200/136)は、原稿画像を読取って画像データを生成するスキャナ(200)を含む。これによれば、プリンタのプリントアウト動作中に、スキャナ(200)で原稿画像を読んでメモリ手段に蓄積して、プリンタが使用可能になり次第メモリ手段から読み出してプリンタでプリントアウトする予約コピーが出来る。この予約コピーは、上記(1)に記載した利点をもたらす。
【0013】
(3)前記画像データ入力手段(200/136)は、外部からのプリント指示コマンドを解析して外部からの画像情報を画像データに変換するプリンタコントローラ(136)を含む。これによれば、パソコン,ワープロ,ファクシミリ或いは画像形成装置(たとえばデジタル複写機)などのホストが与える画像情報を、プリンタが空いていると直ちにプリントアウトし、プリントアウト動作中であれば、メモリ手段に蓄積記憶することが出来る。蓄積記憶の場合、ホストが転送したいタイミングで一気に画像情報の転送を完了出来るので、プリンタが空くまでホストも待たせてしまうことがなくなる。そして、蓄積記憶の場合には、上記(1)に記載した利点をもたらす。
【0014】
(4)前記スキャナ(200)に原稿を自動送給し、送給した原稿サイズと原稿枚数を検出して前記蓄積管理手段(20)に与える自動原稿供給装置(1)を、更に備える。これによれば、蓄積ジョブの所要用紙量の算出のために原稿サイズや原稿枚数をユーザが入力する必要がなくなる。
【0015】
(5)前記用紙送給装置(500/600)は、用紙残量を検出する手段(484A〜484D)を有し、前記用紙残量情報管理手段(20)は、プリンタが画像形成動作を停止しているときに用紙送給装置より用紙残量情報の転送を受け、次に転送を受けるまではプリンタへの用紙送給量に対応して用紙残量情報を更新する。
【0016】
プリンタが画像形成動作を停止しているときには用紙送給装置の用紙残量情報は変化せず、用紙送給装置が給紙をするタスクがないので、用紙送給装置は正確に用紙残量を検出して確実に用紙残量情報管理手段(20)に転送出来る。用紙送給装置が給紙をしなければならないプリント動作中には、用紙残量情報管理手段(20)自身が、プリントアウト枚数に基づいて、1ジョブのプリントアウトの終了のときに一括して、あるいは1枚のプリントアウト毎に、用紙残量情報を更新することにより、信頼性が高い用紙残量情報を常に保持出来る。
【0017】
(6)前記用紙残量情報管理手段(20)は、電源投入直後、ならびに用紙補充のときに開閉されるカバー又はドアの開閉があった直後に、前記用紙送給装置に用紙残量情報の転送を要求する。
【0018】
用紙残量情報管理手段(20)がを用紙残量情報揮発メモリに保持する場合には電源遮断によって用紙残量情報が消失してしまうし、不揮発メモリに保持する場合でも電源遮断中に用紙の補充があると、用紙残量情報が現実の用紙残量をあらわさないが、用紙残量情報管理手段(20)が電源投入直後に用紙送給装置に用紙残量情報の転送を要求するので、用紙残量情報管理手段(20)は電源投入直後に現実の用紙残量を表す情報を保持することになる。また、用紙補充のときに開閉されるカバー又はドアの開閉があったときも、用紙補充があった可能性があり、用紙残量情報管理手段(20)がカバー開閉直後に用紙送給装置に用紙残量情報の転送を要求するので、用紙残量情報管理手段(20)はカバー開閉直後に現実の用紙残量を表す情報を保持することになる。これらにより、用紙残量情報管理手段(20)が保持する用紙残量情報の信頼性が高い。
【0019】
(7)前記蓄積管理手段(68)は、コピー作業に必要な必要転写紙枚数が転写紙残枚数を越えている場合、用紙の補給を指示する報知(図7の(b),(c))を行う。これによれば予約コピーを設定するときにユーザは用紙の補給が必要であることを容易に認識出来る。その結果、ペーパエンドによる予約コピー作業の中断を防止する可能性が高い。
【0020】
(8)上記(10)の蓄積管理手段(68)は、転写紙残枚数が必要転写紙枚数未満の場合、予約コピーに必要な紙サイズが複写機動作中に転写紙の追加セット可能か否かチェックして、転写紙の追加セットが不可能な場合は、他の給紙トレイに必要転写紙をセットする旨の報知(図7の(c))を行う。
【0021】
これによれば、、給紙補給の指示を行う際、転写紙の補給を行うべき給紙トレイが使用中であり、そのトレイに補給不可能な場合は、他の給紙トレイへの補給を促しているので、その結果、動作中のコピー動作終了を待たず、また補給の為の複写動作中断をする必要が無く、ダウンタイム無しで予約コピーの準備を行うことが可能となる。
【0022】
(9)転写紙サイズ,コピー部数,両面等のコピーモードを操作部から設定できる多モード機能を有するデジタル複写機であって、
原稿枚数を計測する原稿枚数計測手段(1);
原稿枚数,コピー部数およびコピーモードからそれに必要とされる転写紙枚数を算出する必要転写紙枚数算出手段(68);
各トレイの転写紙残量を計測する転写紙残量検出手段(484A〜484D);
前記必要枚数算出手段から得られた結果から複写作業終了後、各給紙トレイに何枚の転写紙が残されるか計測する転写紙残量計測手段(20);
複写動作中に次の複写作業を受け付ける予約手段(58の60g,20);
報知手段(59);および、
予約手段にて設定された予約ジョブの高順位のものをチエック対象にして、そのコピーモードに必要な必要転写紙枚数を算出し、転写紙残量計測手段により求めた転写紙残枚数が必要転写紙枚数以上のときは該ジョブのコピーを開始し、転写紙残枚数が必要転写紙枚数未満のときは該ジョブをスキップして次の順位の予約ジョブをチェック対象に振り変える(図11の31〜36-33)予約出力管理手段(68);を備え、
該予約出力管理手段(68)は、スキップした予約ジョブを最低優先順位に変更し(図11の36)、スキップしたジョブが存在し、その実行に必要な転写紙が補給された場合において、該ジョブの優先順位を上げて元に戻す(図10の28)。
【0023】
これによれば、予約コピーが複数ジョブ設定された際、途中のジョブにてペーパーエンドが発生しコピー動作が中断され、それ以降のジョブ(そのペーパーエンドの影響を受けないジョブ)が全く実行されないことを防止できる。つまり、ペーパーエンドにて実行不可能なジョブを予め判断し、そのジョブの実行をスタートしないことで、複写動作の中断を防止し、複写機の生産性の向上を図る。スキップされたジョブは予約蓄積されたジョブの最下位に位置付けする事で、他のジョブの実行を妨げる事なく、適性な動作待ちが可能となる。転写紙不足としてスキップした(優先順位が下げられた)ジョブの優先順位を、必要転写紙の補給にて元の、作業順序を設定時の状態に戻すことができる。
【0024】
(10)予約コピージョブの優先順位の変更(順位変更モード)を行うか否かを設定可能なデジタル複写機。これによれば、コピー作業を完了出来ない予約ジョブの優先順位の変更を自動で行うかどうかの設定をユーザが可能であり、使用用途にあわせ、予約コピーの実行手順を選択可能となる。
【0025】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0026】
【実施例】
本発明の一実施例の機構の概要を図1に示す。この実施例は、デジタルフルカラー複写機である。自動原稿送り装置(以下ADFと表現)1にある原稿台2に、原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部58上のスタートキー60cが押下されると、一番下の原稿から給送ローラ3および給送ベルト4によってコンタクトガラス180上の所定の位置に給送される。カラー画像読み取り装置(以下、スキャナという)200によってコンタクトガラス180上の原稿の画像データを読み取り後、読み取りが終了した原稿は、給送ベルト4及び排送ローラ5によって排出される。さらに、原稿セット検知7にて原稿台2に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送される。給送ローラ3,給送ベルト4および排送ローラ5はモータによって駆動される。
【0027】
ADF1は、一枚の原稿をスキャナ200に繰り出すときに、紙面に直交する方向に、略A4の縦長の距離分離れた一対の紙センサ8のそれぞれを原稿が通過する時間を計測して、原稿が、B5の縦/横,A4の縦/横,B4の縦/横およびA3(縦)のいずれであるか、すなわち原稿サイズ、を判定し、紙かも、送り出し数をカウントして、原稿枚数を判定する。原稿サイズと枚数は、メインコントローラ20(図2)に報知する。
【0028】
スキャナ200は、コンタクトガラス202上の原稿180の画像を照明ランプ205、ミラー群204A、204B、204Cなど、およびレンズ206を介してカラーセンサ207に結像して、原稿のカラー画像情報を、例えば、ブルー(以下、Bという)、グリーン(以下、Gという)およびレッド(以下、Rという)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。カラーセンサ207は、この例では、3ラインCCDセンサで構成されており、B、G、Rの画像を色ごとに読取る。スキャナ200で得たB、G、Rの色分解画像信号強度レベルをもとにして、図示省略された画像処理ユニットにて色変換処理を行い、ブラック(以下、Bkという)、シアン(以下、Cという)、マゼンダ(以下、Mという)およびイエロー(以下、Yという)の記録色情報を含むカラー画像データを得る。
【0029】
このカラー画像データを用い、次に述べるカラー画像記録装置(以下、カラープリンタ又は単にプリンタという)400によって、Bk、C、M、Yの画像を中間転写ベルト上に重ね形成し、そして転写紙に転写する。スキャナ200は、カラープリンタ400の動作とタイミングをとったスキャナースタート信号を受けて、照明ランプ205やミラー群204A、204B、204Cなどからなる照明・ミラー光学系が左矢印方向へ原稿走査し、1回走査毎に1色の画像データを得る。そして、その都度、カラープリンタ400で順次、顕像化しつつ、これらを中間転写ベルト上に重ね合わせて、4色のフルカラー画像を形成する。
【0030】
カラープリンタ400の、露光手段としての書き込み光学ユニット401は、スキャナ200からのカラー画像データを光信号に変換して、原稿画像に対応した光書き込みを行い、感光体ドラム414に静電潜像を形成する。光書き込み光学ユニット401は、レーザー発光器441、これを発光駆動する発光駆動制御部(図示省略)、ポリゴンミラー443、これを回転駆動する回転用モータ444、fθレンズ442、反射ミラー446などで構成されている。感光体ドラム414は、矢印で示す如く反時計廻りの向きに回転するが、その周りには、感光体クリーニングユニット421、除電ランプ414M、帯電器419、感光体ドラム上の潜像電位を検知する電位センサー414D、リボルバー現像装置420の選択された現像器、現像濃度パターン検知器414P、中間転写ベルト415などが配置されている。
【0031】
リボルバー現像装置420は、BK現像器420K、C現像器420C、M現像器420M、Y現像器420Yと、各現像器を矢印で示す如く反時計回りの向きに回転させる、リボルバー回転駆動部(図示省略)などからなる。これら各現像器は、静電潜像を顕像化するために、現像剤の穂を感光体ドラム414の表面に接触させて回転する現像スリーブ420KS、420CS、420MS、420YSと、現像剤を組み上げ・撹拌するために回転する現像パドルなどで構成されている。待機状態では、リボルバー現像装置420はBK現像器420で現像を行う位置にセットされており、コピー動作が開始されると、スキャナ200で所定のタイミングからBK画像データの読み取りがスタートし、この画像データに基づき、レーザー光による光書き込み・潜像形成が始まる。以下、Bk画像データによる静電潜像をBk潜像という。C、M、Yの各画像データについても同じ。このBk潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像器420Kの現像位置に潜像先端部が到達する前に、現像スリーブ420KSを回転開始して、Bk潜像をBkトナーで現像する。そして、以後、Bk潜像領域の現像動作を続けるが、潜像後端部がBk潜像位置を通過した時点で、速やかに、Bk現像器420Kによる現像位置から次の色の現像器による現像位置まで、リボルバー現像装置420を駆動して回動させる。この回動動作は、少なくとも、次の画像データによる潜像先端部が到達する前に完了させる。
【0032】
像の形成サイクルが開始されると、感光体ドラム414は矢印で示すように反時計回りの向きに回動し、中間転写ベルト415は図示しない駆動モータにより、時計回りの向きに回動する。中間転写ベルト415の回動に伴って、BKトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成およびYトナー像形成が順次行われ、最終的に、BK、C、M、Yの順に中間転写ベルト415上に重ねてトナー像が形成される。BK像の形成は、以下のようにして行われる。すなわち、帯電器419がコロナ放電によって、感光体ドラム414を負電荷で約−700Vに一様に帯電する。つづいて、レーザーダイオード441は、Bk信号に基づいてラスタ露光を行う。このようにラスタ像が露光されたとき、当初、一様に荷電された感光体ドラム414の露光された部分については、露光光量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。リボルバー現像装置420内のトナーは、フェライトキャリアとの撹拌によって負極性に帯電され、また、本現像装置のBK現像スリーブ420KSは、感光体ドラム414の金属基体層に対して図示しない電源回路によって、負の直流電位と交流とが重畳された電位にバイアスされている。この結果、感光体ドラム414の電荷が残っている部分には、トナーが付着せず、電荷のない部分、つまり、露光された部分にはBkトナーが吸着され、潜像と相似なBk可視像が形成される。中間転写ベルト415は、駆動ローラ415D、転写対向ローラ415T、クリーニング対向ローラ415Cおよび従動ローラ群に張架されており、図示しない駆動モータにより回動駆動される。さて、感光体ドラム414上に形成したBkトナー像は、感光体と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト415の表面に、ベルト転写コロナ放電器(以下、ベルト転写部という。)416によって転写される。以下、感光体ドラム414から中間転写ベルト415へのトナー像転写を、ベルト転写と称する。感光体ドラム414上の若干の未転写残留トナーは、感光体ドラム414の再使用に備えて、感光体クリーニングユニット421で清掃される。ここで回収されたトナーは、回収パイプを経由して図示しない排トナータンクに蓄えられる。
【0033】
なお、中間転写ベルト415には、感光体ドラム414に順次形成する、Bk、C、M、Yのトナー像を、同一面に順次、位置合わせして、4色重ねのベルト転写画像を形成し、その後、転写紙にコロナ放電転写器にて一括転写を行う。ところで、感光体ドラム414側では、BK画像の形成工程のつぎに、C画像の形成工程に進むが、所定のタイミングから、スキャナ200によるC画像データの読み取りが始まり、その画像データによるレーザー光書き込みで、C潜像の形成を行う。C現像器420Cは、その現像位置に対して、先のBk潜像後端部が通過した後で、かつ、C潜像先端が到達する前に、リボルバー現像装置の回転動作を行い、C潜像をCトナーで現像する。以降、C潜像領域の現像をつづけるが、潜像後端部が通過した時点で、先のBk現像器の場合と同様にリボルバー現像装置420を駆動して、C現像器420Cを送り出し、つぎのM現像器420Mを現像位置に位置させる。この動作もやはり、つぎのM潜像先端部が現像部に到達する前に行う。なお、MおよびYの各像の形成工程については、それぞれの画像データの読み取り、潜像形成、現像の動作が、上述のBk像や、C像の工程に準ずるので、説明は省略する。
【0034】
ベルトクリーニング装置415Uは、入口シール、ゴムブレード、排出コイルおよび、これら入口シールやゴムブレードの接離機構により構成される。1色目のBk画像をベルト転写した後の、2、3、4色目を画像をベルト転写している間は、ブレード接離機構によって、中間転写ベルト面から入口シール、ゴムブレードなどは離間させておく。
【0035】
紙転写コロナ放電器(以下、紙転写器という。)417は、中間転写ベルト415上の重ねトナー像を転写紙に転写するべく、コロナ放電方式にて、AC+DCまたは、DC成分を転写紙および中間転写ベルトに印加するものである。
【0036】
給紙バンク内の転写紙カセット482には、各種サイズの転写紙が収納されており、指定されたサイズの用紙を収納しているカセットから、給紙コロ483によってレジストローラ対418R方向に給紙・搬送される。なお、符号412B2は、OHP用紙や厚紙などを手差しするための給紙トレイを示している。像形成が開始される時期に、転写紙は前記いずれかの給紙トレイから給送され、レジストローラ対418Rのニップ部にて待機している。そして、紙転写器417に中間転写ベルト415上のトナー像の先端がさしかかるときに、丁度、転写紙先端がこの像の先端に一致する如くにレジストローラ対418Rが駆動され、紙と像との合わせが行われる。このようにして、転写紙が中間転写ベルト上の色重ね像と重ねられて、正電位につながれた紙転写器417の上を通過する。このとき、コロナ放電電流で転写紙が正電荷で荷電され、トナー画像の殆どが転写紙上に転写される。つづいて、紙転写器417の左側に配置した図示しない除電ブラシによる分離除電器を通過するときに、転写紙は除電され、中間転写ベルト415から剥離されて紙搬送ベルト422に移る。中間転写ベルト面から4色重ねトナー像を一括転写された転写紙は、紙搬送ベルト422で定着器423に搬送され、所定温度にコントロールされた定着ローラ423Aと加圧ローラ423Bのニップ部でトナー像を溶融定着され、排出ロール対424で本体外に送り出され、図示省略のコピートレイに表向きにスタックされる。
【0037】
なお、ベルト転写後の感光体ドラム414は、ブラシローラ、ゴムブレードなどからなる感光体クリーニングユニット421で表面をクリーニングされ、また、除電ランプ414Mで均一除電される。また、転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト415は、再び、クリーニングユニット415Uのブレード接離機構でブレードを押圧して表面をクリーニングする。リピートコピーの場合には、スキャナの動作および感光体への画像形成は、1枚目の4色目画像工程にひきつづき、所定のタイミングで2枚目の1色目画像工程に進む。中間転写ベルト415の方は、1枚目の4色重ね画像の転写紙への一括転写工程にひきつづき、表面をベルトクリーニング装置でクリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像がベルト転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。
【0038】
図1に示すカラー複写機は、パソコン,ファクシミリ,ワープロ,デジタル複写機等のホストから、シリアルI/F又はパラレルI/Fを通じてプリントデ−タが与えられるとそれをカラープリンタ400でプリントアウト(画像出力)でき、しかもスキャナ200で読取った画像データを遠隔のフアクシミリに送信し、受信する画像データもプリントアウトできる複合機能つきのカラー複写機である。この複写機は、構内交換器PBXを介して公衆電話網に接続され、公衆電話網を介して、ファクシミリ交信やサ−ビスセンタの管理サ−バと交信することができる。
【0039】
図2に、図1に示すカラー複写機の電気システムの概要を、図3に電気システムの一部をやや詳細を示す。図2はメインコントローラ20を中心に、カラー複写機の制御装置を図示したものである。まず図2を参照すると、メインコントローラ20には、ユーザに対する表示と、ユーザからの機能設定入力制御を行う操作部58、スキャナの制御,原稿画像を画像メモリに書き込む制御、および、画像メモリからの作像を行う制御等を行う画像処理ユニット(IPU)49、ならびに、原稿自動送り装置(ADF)1、等の分散制御装置が接続されている。各分散制御装置とメインコントローラ20は、必要に応じて機械の状態,動作指令のやりとりを行っている。また、カセット給紙バンク500および大量給紙バンク600も、メインコントロ−ラ20内の図示しない入出力ポートに接続されている。
【0040】
プリンタコントローラ136は、カラー複写機の機能設定とシステム制御を行うシステムコントローラを含み、外部からコマンドがあつたときはコマンドを解析し、ドキュメントのプリントアウト指示であるときには、画像データを印刷できる状態にビットマップ展開し、印刷モードをコマンドから解析し動作を決定している。その画像及びコマンドをシリアルI/F及びパラレルI/Fを通じて受信し動作するために、シリアルコントロール137とパラレルI/Fコントロール138がある。
【0041】
図3を参照する。CCD54が発生するアナログ画像信号は、A/Dコンバータ61にてデジタル信号すなわち画像デ−タに変換される。画像デ−タには、シェーディング補正62がなされた後、画像処理部63にてMTF補正,γ補正等がなされ、そして変倍処理72で、変倍率に合せて拡大/縮小される。セレクタ64が、画像デ−タの送り先を、書込みγ補正71または、画像メモリコントローラ65とする。書込みγ補正71を経由した画像デ−タは書き込みユニット57に送られる。画像メモリコントローラ65とセレクタ64間は、双方向に画像デ−タを入出力可能な構成となっている。図3には特に明示していないが、画像処理装置(IPU)49は、画像スキャナ50から入力される画像データ以外にも外部画像入出力77を介して外部から供給される画像データ(例えばファクシミリ,パソコン,ワープロ等のデータ処理装置(ホスト)から出力されるデータ)も処理できるよう、複数のデータの入出力の選択を行う機能を有している。
【0042】
IPU49は、画像メモリコントローラ65の設定や、画像スキャナ部,書き込み部401の制御を行うCPU68、及び、そのプログラムやデータを格納するROM69,RAM70を備えている。更にCPU68は、メモリコントローラ65を介して、画像メモリ66のデータの書き込み,読み出しを行なう。
【0043】
図3に示すメモリーコントローラ65は、入力データセレクタ,画像合成,1次圧縮/伸長,出力データセレクタ、および、2次圧縮/伸長のブロックを有している。各ブロックへの制御データの設定は、CPU68が行なう。
【0044】
図3に示す画像メモリ66は、1次および2次記憶装置からなる。1次記憶装置は、入力画像データの転送速度に略同期してメモリーへのデータ書き込み、または画像出力時のメモリーからのデータ読み出しが高速に行えるように、例えばDRAM等の高速アクセスが可能なメモリーを使用している。また、1次記憶装置は、処理を行う画像データの大きさにより複数のエリアに分割して画像データの入出力を同時に実行可能な構成(メモリーコントローラーとのインターフェース部)をとっている。各分割したエリアに画像データの入力,出力をそれぞれ並列に実行可能にするために、メモリコントローラ65とのインターフェースで、リード用とライト用の二組のアドレス・データ線で接続されている。これによりエリア1に画像を入力(ライト)する間にエリア2より画像を出力(リード)するという動作が可能である。
【0045】
画像メモリ66の内部の2次記憶装置は、入力された画像の合成,ソーティングを行うためにデータを保存しておく大容量のメモリーである。1次,2次記憶装置とも、高速アクセス可能な素子を使用すれば、1次,2次の区別なくデータの処理が行え、制御も比較的簡単になるが、DRAM等の素子は高価なため、2次記憶装置107にはアクセス速度はそれほど速くないが、安価で、大容量の記録媒体を使用し、入出力データの処理を一次記憶装置を介して行う構成になっている。
【0046】
次にメモリーコントローラ65の動作の概略を説明する:
<1>画像入力(画像メモリ66への書込み)
メモリーコントローラ65の内部の入力データセレクタは複数のデータの内から、画像メモリ66(1次記憶装置)への書き込みを行う画像データの選択を行う。選択された画像データは、メモリーコントローラ65の内部の画像合成がで、既に画像メモリに保存されているデータと合成される。画像合成によって処理された画像データは、メモリーコントローラ65の内部の1次圧縮/伸長によりデータ圧縮されて1次記憶装置に書き込まれる。
【0047】
画像メモリ66の内部の1次記憶装置に書き込まれたデータは、必要に応じてメモリーコントローラ65の内部の2次圧縮/伸長で更に圧縮を行った後に、画像メモリ66の内部の2次記憶装置に保存される。
<2>画像出力(画像メモリ66からの読み出し)
画像出力時は、画像メモリ66の内部の1次記憶装置に記憶されている画像データの読み出しを行う。出力対象となる画像が1次記憶装置に格納されている場合には、1次圧縮/伸長で1次記憶装置の画像データの伸長を行い、伸長後のデータ、もしくは伸長後のデータと入力データとの画像合成を行った後のデータをメモリーコントローラ65の内部の出力データセレクタで選択し、出力する。メモリーコントローラ65の内部の画像合成は、1次記憶装置のデータと、入力データとの合成(画像データの位相調整機能を有する),合成後のデータの出力先の選択(画像出力,1次記憶装置へのライトバック,両方の出力先への同時出力も可)等の処理を行う。
【0048】
出力対象となる画像が画像メモリ66の内部の1次記憶装置に格納されていない場合には、2次記憶装置に格納されている出力対象画像データをメモリーコントローラ65の内部の2次圧縮/伸長で伸長を行い、伸長後のデータを1次記憶装置に書き込んでから、以下、上述の画像出力動作を行う。
【0049】
ここで画像圧縮する理由は、最大画像サイズ分の256階調のデータをそのまま画像メモリ66に書き込む事も可能であるが、1枚の原稿画像で画像メモリを大変多く使用する。画像圧縮を行う事で、画像限られた画像メモリを有効に利用できる。また、一度に多くの原稿画像データを記憶することが出来るため、ソート機能として、貯えられた原稿画像イメージデータをページ順に出力する事ができる。この場合画像を出力する際に画像メモリ66のデータをメモリコントローラ65内の伸長装置で順次伸長しながら出力を行う。このような機能は一般に「電子ソート」と呼ばれている。
【0050】
またコントローラ65および画像メモリ66の機能を利用して、複数枚の原稿画像を、画像メモリの転写紙一枚分のエリアを分割したエリアに順次読み込む事も可能となる。例えば4枚の原稿画像を、画像メモリの転写紙一枚分の4等分されたエリアに順次書き込む事で、4枚の原稿が一枚の転写紙イメージに合成され集約されたコピー出力を得ることが可能となる。このような機能は一般に「集約コピー」と呼ばれている。
【0051】
画像メモリ66の画像はCPU68からアクセス可能な構成となっている。このため画像メモリの内容を加工することが可能であり、例えば画像の間引き処理、画像の切り出し処理等が行える。加工には、メモリコントローラ65のレジスタにデータを書き込む事で画像メモリの処理を行う事ができる。加工された画像は再度画像メモリに保持される。
【0052】
画像メモリ66は、処理を行う画像データの大きさにより複数のエリアに分割して画像データの入出力を同時に実行可能な構成をとっている。各分割したエリアに画像データの入力、出力をそれぞれ並列に実行可能にするためにメモリコントローラとのインターフェースにリード用とライト用の二組のアドレス・データ線で接続されている。これによりエリア1に画像を入力(ライト)する間にエリア2より画像を出力(リード)するという動作が可能になる。また、画像メモリ66の内容をCPU68が読みだし、I/Oポート67を経て、画像データ73として操作部30に転送することが可能な構成となっている。一般に、操作部30の画面表示解像度は低い為、画像メモリ66の原画像は画像間引きが行われ操作部30に送られる。
【0053】
画像メモリ66は、多くの画像データを収納するためハードディスクが用いられる事もある。ハードディスクを用いる事により、外部電源が不用で永久的に画像を保持できる特徴もある。複数の定型の原稿(フォーマット原稿)をスキャナで読み込み保持するためには、このハードディスクが用いられのが一般的である。
【0054】
また、外部記憶装置76としてCD−R、CD−RW、そしてより容量の大きいDVDが接続可能な構成になっている。外部記憶装置76はSCSIコントローラによってバスを制御され、画像の書き込み、読み出しを実行する。書き込み、読み出しには本体の作像やスキャナからの画像書き込みに対し処理速度の差を吸収する為に、画像メモリに一旦記憶され処理される。つまり、外部記憶装置75へスキャナ画像を書き込む場合必ず画像メモリ66を経由して書き込む事になる。また画像記憶装置からのデータを書き込みユニット57に送る際は、画像メモリ66に一旦記憶し、書き込みユニット57に送ることになる。このように画像を記憶する装置の画像メモリ66、HD75、外部記憶装置76の画像、スキャナ画像、書き込みユニットに送る画像の入出力は全てメモリコントローラ65によって画像パスを決められる。このようにCPU68が画像データの入力、出力を決めることでCPU68に接続されたメモリコントローラ65が画像の流れを切り替えることが可能となる。
【0055】
図4に示す様に、操作部58には、液晶タッチパネル59,テンキー60a,クリア/ストップキー60b,スタートキー60c,モードクリアキー60e,テスト印刷キー60f、および、「複写」機能,「スキャナ」機能,「プリント」機能,「ファクシミリ」機能,「蓄積」機能,「編集」機能,「登録」機能およびその他の機能の選択用および実行中を表わす機能選択キー60gがある。液晶タッチパネル59には、機能選択キー60gで指定された機能に定まった入出力画面が表示され、例えば「複写」機能が指定されているときには、機能キー59gならびに部数及び画像形成装置の状態を示すメッセージが表示される。テスト印刷キー60fは、設定されている印刷部数に関わらずに1部だけを印刷し、印刷結果を確認するためのキーである。また、初期設定キ−60dが操作されると、各種初期値を設定するための「初期値設定」機能、および蓄積コピーのコピー優先順の変更の可否の設定、ならびに「ID設定」機能,「著作権登録/設定」機能,「使用実績の出力」機能、の選択をするためのメニューが表示される。
【0056】
このメニュー上に、蓄積コピーのモード「順位変更/変更なし」の表示があり、オペレータが「順位変更」を指定すると、順位変更モードが設定される。「変更なし」を指定すると順位変更モードが解除される。なお、順位変更モードが設定されると、後述の「蓄積」機能でメモリに画像データを蓄積した予約コピーを読み出してコピーしようとするとき、それを完了するに足る転写紙が残っていないと、該予約コピーはスタートされず、つまりスキップされて、最低順位に実行順位が下げられる。
【0057】
図5に、メインコントローラ20の、操作部58からの、又はプリンタコントローラ136を介してパソコンなどのホストからの、入力(コマンド)に応答して実行する機能を示す。メインコントローラ20は、機能指定コマンドの入力があると(SB1,S1,S2)、指定された機能を実行するサブルーチンSB3,SB4,SB5,・・・に進み、サブルーチンの中のIDの設定又はチェックが必要なステージで、ID入力を促し、IDの入力があるとそれをセーブして(SB1,S1,SB2)、その登録又はチエック以下の処理に進む。
【0058】
「ID設定」機能(SB3)は、メインコントローラ20(図3に示すカラー複写機)のIDと、使用者(およびホスト)IDならびに使用者に対しての、本複写機使用可否,使用制限ならびに使用可能な著作権のIDを、NVRAM53に登録、あるいは登録を変更,削除、するものである。
【0059】
「著作権登録/設定」機能(SB4)は、著作権登録と著作権設定の2系統の処理を含む。著作権登録が選択された場合には、本装置の使用可能な著作権の分類のIDと、個別管理が必要な著作権のIDと、その使用管理に必要な情報をコントローラ20内のNVRAMに登録、あるいは登録を変更,削除、する。著作権設定が選択された場合には、著作権情報の入力を促し、著作権情報の入力があるとそれをレジスタにセーブする。この著作権情報は、この機能を終了して、次に起動される機能でのデータ転送で転送される、印刷データ,原稿読取りデータ,これらを出力用に処理した出力画像データ、又は、それらを圧縮した圧縮データ、に付加され、しかも、転送先が著作権使用処理要と定めた出力装置(プリンタ400,ファクシミリ制御板,FDD又はCDD)である場合は、該著作権情報に基づいた著作権使用処理が実行される。
【0060】
「使用実績の出力」機能(SB5)は、本画像形成装置全体(装置ID)としての、また、各使用者ID宛ての、機能使用実績および著作権使用実績を、操作部58からの入力で指定される装置(FDD,CDD又はHDD)に記録し、プリンタ400でプリントアウトするものである。この機能の実行は、NVRAMに登録されている本画像形成装置のIDが操作部58から入力されることを条件としている。
【0061】
「コピー」機能(SB6)は、原稿スキャナ200で読みとった画像を、プリンタ400で転写紙に指定された動作で複写する機能である。この機能の実行は、NVRAMに登録されているいずれかの使用者IDが操作部58から入力されることを条件としている。また、原稿に著作権情報がついているときには、それにあてられた著作権IDが、使用許可のものとして該使用者IDにリンクしてNVRAM53に登録されていることを条件としている。
【0062】
「スキャナ」機能(SB7)は、操作部58又はホストからの指示に応じて、原稿スキャナ200で原稿の画像を読み取ってホストのディスプレイに表示し、もしくは、読みとった画像データを、プリンタコントローラ136を介してホストに、画像メモリ66に、FDDに、CDDに、あるいは、HDDに転送して書込む機能である。この機能の実行は、NVRAMに登録されているい使用者IDまたはホストIDが操作部58又はホストから入力されることを条件としている。また、画像データの転送先がFDD,CDD又はホストなど、外部への画像配布を生じる可能性がある転送になる場合に、原稿に著作権情報がついているときには、それにあてられた著作権IDが、使用許可のものとして該使用者ID又はホストIDにリンクしてNVRAMに登録されていることを条件としている。
【0063】
「プリント」機能(SB8)は、シリアルI/F及びパラレルI/F等で接続されたホストが与えるデ−タあるいは画像メモリ66,FDD,CDD又はHDDの印刷データを、ホスト又は操作部58の指示に対応して、プリンタ400で画像出力(プリント出力)する機能である。この機能の実行も、ホスト又は使用者のIDがNVRAMに登録されていることを条件としている。また、印刷データに著作権情報が含まれているか、印刷データの属性情報又はヘッダー情報、すなわち属性データ、に著作権情報があるときには、それにあてられた著作権IDが、使用許可のものとして該ホスト又は使用者IDにリンクしてNVRAMに登録されていることを条件としている。
【0064】
「ファクシミリ」機能(SB9)は、原稿の画像をスキャナ200で読んでフアクシミリ制御板に画像データを転送する機能である。また、シリアルI/F及びパラレルI/F等で接続されたホストが与えるデ−タを、ホストの指示に対応して、フアクシミリ制御板に転送する機能、ならびに、画像メモリ66,FDD,CDDまたはHDDに記録している印刷データを、操作部58またはホストの指示に対応して、フアクシミリ制御板に転送する機能も含まれる。この機能の実行も、使用者あるいはホストのIDがNVRAMに登録されていることを条件としている。また、転送データに著作権情報がついているときには、それにあてられた著作権IDが、使用許可のものとして該使用者あるいはホストのIDにリンクしてNVRAMに登録されていることを条件としている。
【0065】
「蓄積」機能(SB10)は、換言すれば予約機能であり、現行ジョブ実行中(例えば装置が「複写」又は「プリント」機能での画像形成動作中)に、他ジョブの、スキャナ200で読みとった画像やホストからの画像データを、画像メモリ66またはHDD75に蓄積し、先行ジョブの遂行完了後にプリント出力する機能である。この機能の実行も、使用者あるいはホストのIDがNVRAMに登録されていることを条件としている。
【0066】
「編集」機能(SB11)は、プリンタコントローラ136,画像メモリ66,FDD,CDD又はHDDの印刷データ,原稿読取りデータ又はこれらを出力用に処理した出力画像データ、をホストのディスプレイに表示して、文章編集および又はイメージ編集をして、必要(入力コマンド)に応じて、出力処理「プリント」,「ファクシミリ」または「登録」を行う機能である。この機能の実行も、使用者あるいはホストのIDがNVRAMに登録されていることを条件としている。
【0067】
「登録」機能(SB12)は、操作部58またはホストの指示に対応して、ホストやスキャナ200からの印刷データ,原稿読取りデータ、もしくはこれらを出力用に処理した出力画像データ又はそれらを圧縮した圧縮データを、画像メモリ66,FDD,CDDまたはHDDに記録する機能である。この機能の実行も、使用者あるいはホストのIDがNVRAMに登録されていることを条件としている。また、画像データの転送先がFDD又はCDDなど、外部への画像配布を生じる可能性がある転送になる場合に、転送データに著作権情報がついているときには、それにあてられた著作権IDが、使用許可のものとして該使用者ID又はホストIDにリンクしてNVRAM53に登録されていることを条件としている。
【0068】
図6および図7に、操作部58の液晶タッチパネル59の表示の数例を示す。オペレータが液晶タッチパネル59に表示されたキーにタッチする事で、キ−ブロックの表示が網掛け表示に変わる。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えば変倍であれば変倍値等)は、キーにタッチする事で、詳細機能の設定画面(サブメニュ−)が表示される。
【0069】
図6の(a)は、「コピー機能」を選択設定する画面で、該画面上の左上位置は、「コピーできます」,「お待ください」等のメッセージを表示するメッセージエリア、その右は、セットした枚数を表示するコピー枚数表示部、その下は、画像濃度を自動的に調整することを指定するための自動濃度キー,転写紙を自動的に選択することを指定するための自動用紙選択キー,コピーを一部ずつページ順にそろえる処理を指定するためのソートキー,コピーをページ毎に仕分けする処理を指定するためのスタックキー,ソート処理されたものを一部づつ綴じる処理を指定するためのステープルキー,等倍の倍率を指定するための等倍キー、拡大/縮小倍率を指定するための変倍キー,両面モードを指定するための両面キー,とじ代モード等を指定するための消去/移動キー、および、スタンプや日付やページ等の印字を指定するための印字キーである。変倍指示キーの上方には、黒,青,赤および黄の各単色記録を指定するキー,フルカラー記録指示キー,自動色選択指示キーがあり、それらの左隣にはカラーバランス調整指示キーがある。選択されているモードはキーブロックの網掛け表示で示される。カラーバランス調整指示キーにタッチがあると、パネル59の画面が、カラーバランス調整入出力用の画面に切換る。
【0070】
図6の(b)は、「プリンタ機能」用の操作画面である。印刷要求の許可を設定するためのオンライン/オフラインキー,データイン状態で排出されていない画像を強制排出することを指定するための強制排出キー,画像データのデータ入力状態を示すデータイン表示、および、転写紙のセット状況を知らせる表示がある。パソコンの印刷コマンドを実行するオンラインのときには、印刷色選択キーなどカラー選択,調整キーは、これらはパソコンのコマンドに従うので、選択不可のゴースト表示であるが、オフライン(登録画像のプリントアウト)のときには、選択可の実像表示になる。
【0071】
図7の(a)は、蓄積コピー(予約コピー)を入力するための、オペレ−タ入力画面である。オペレ−タが各モードを設定し、スタートキー60cにて読み込み動作が開始される。このファイルのユーザー名およびファイル名は、自動的に図示例のように設定される。複数ある場合はファイル名を区別できるようにネーミングされる。読み込み終了キーで読み込み動作が終了しファイルが閉じられる。図7の(b)および(c)は、蓄積コピー入力を完了し、メインコントローラ20が該蓄積コピーのプリントアウトを完了し得るか否かをチェックした結果、用紙が不足する場合の警告メッセージを示し、(b)は現在他の複写ジョブ又はプリントアウトジョブを実行中であるが、その給紙を妨げないで用紙補充が出来る場合のメッセージであり、(c)は現在の給紙を妨げるので、別のカセットに補充する様に促すメッセージである。
【0072】
現行ジョブ実行中(例えば装置が「複写」又は「プリント」機能での画像形成動作中)に、スキャナ200で読みとった画像やホストからの画像データを、画像メモリ66またはHDD75に蓄積するときに、それをプリントアウトするに必要な用紙量があるかをチェックするために、ADF1は画像データ読み込みのときに、原稿枚数および原稿サイズを検出出来る。
【0073】
給紙バンク500および600は、収納用紙のサイズおよび残量が把握出来る構成になっている。すなわち、用紙カセット482Aを下支持する受け台には、カセットの底穴からカセット482A内に進入し、カセット482A内の、用紙が載置される中板SPの下面にあたって板ばねの力で中板SPを押し上げ回動する回動レバーSAがあり、この押し上げにより中板SPに載った用紙の最上部のものが、図示しない上ストッパ爪に当たっている。用紙を給送するときには、給紙コロ483Aが下がって用紙の最上部のものに当たり、給紙コロ483Aの回転により、用紙の最上部のものが繰り出される。中板SPに載った用紙の最上部のものの位置が、図示しない上ストッパ爪(固定)で定まるので、回動レバーSAの回動角が用紙量に比例する。すなわち、用紙がなく中板SPが上ストッパ爪に当たる角度が基点の0で、そのとき用紙量が0、それから時計回りの回動角が、中板SP上の用紙量に比例する。回動レバーSAの、回転中心軸の近くには、回動レバーSAの回動角を検出しそれに比例する用紙残量を表すアナログ信号すなわち用紙残量信号を発生する用紙残量検出器484Aがある。
【0074】
同様な用紙残量検出器484Bおよび484Cが、それぞれカセット482Bおよび482C内の用紙残量を検出する。なお、カセット482A,482Bおよび482Cのいずれにも、用紙サイズを規制する規制板があり、収納希望の用紙サイズに定められた位置にユーザが取り付けるようになっており、その取り付け位置すなわち収納に設定した用紙サイズおよび姿勢(縦,横)をあらわすコード信号(以下では単に用紙サイズコード又は信号と称す)を発生するスイッチがカセット受け台にある。
【0075】
メインコントローラ20から給紙指示を受ける、給紙バンク500内の給紙コントローラは、メインコントローラ20から状態転送要求があると、バンク500内の機構トラブルの有無などの状態情報に加えて、各カセット482A〜482Cの用紙残量信号をデジタル変換して読み込みまた用紙サイズコードを読みこんでこれらも、メインコントローラ20に転送する。メインコントローラ20は、メイン電源オン直後の複写機各部の状態をチエックするとき、ならびに、給紙バンク500の、各カセット挿脱口を閉じる各外カバーの開閉があったときに、給紙バンク500内の給紙コントローラに、状態転送要求を与える。
【0076】
大量給紙バンク600は、大量の用紙を載置できる支持板をモータ駆動で上下駆動するものであり、給紙コロ483Dの近くに、反射形のフォトセンサである紙センサ484Dがある。この紙センサ484Dは、その直下の所定距離以内に用紙があると紙検出「1」の信号を発生し、所定距離より下方であると紙なし「0」の信号を発生する。給紙するときに開く外カバーには、そのロック用のボタンスイッチがあり、これをユーザが押し下げると、外カバーのロックがはずれると同時に、大量給紙バンク600内の給紙コントローラが、大量の用紙を載置する支持板を下駆動すなわち退避駆動する。例えばユーザが外カバーを開いて用紙を補充して外カバーを閉めると、機械的にボタンスイッチによるロックが掛かると同時に、給紙コントローラが用紙支持板を上駆動し、それに載置された用紙の最上部のものを紙センサ484Dが検出したときに上駆動を止める。この間の上駆動量を給紙コントローラはカウントして、カウント値に基づいて用紙支持板上の用紙量(残量)を算出し、算出した用紙残量データをレジスタ(メモリ)に保持し、その後、用紙の給送により紙センサ484Dが紙非検出になる度に、それが紙検出に切換るまで用紙支持板を上駆動して、その上駆動量分の用紙量を、用紙残量データから減算して残値データをレジスタに更新メモリする。
【0077】
なお、大量給紙バンク600内にも、用紙支持板に載せる用紙サイズを規制する規制板があり、収納希望の用紙サイズに定められた位置にユーザが取り付けるようになっており、その取り付け位置すなわち収納に設定した用紙サイズおよび姿勢(縦,横)をあらわすコード信号(以下では単に用紙サイズコード又は信号と称す)を発生するスイッチがある。
【0078】
メインコントローラ20から給紙指示を受ける、大量給紙バンク600内の給紙コントローラは、メインコントローラ20から状態転送要求があると、バンク600内の機構トラブルの有無などの状態情報に加えて、レジスタに保持する用紙残量データおよび用紙サイズコードも、メインコントローラ20に転送する。メインコントローラ20は、メイン電源オン直後の複写機各部の状態をチエックするとき、ならびに、給紙バンク600の外カバーの開閉があったときに、給紙バンク600内の給紙コントローラに、状態転送要求を与える。
【0079】
以上のようにメインコントローラ20は、給紙バンク500および600に状態転送要求を与えることによって、そのとき装備されている用紙サイズおよび用紙残量を知ることが出来る。用紙残量の転送を受けるたびにメインコントローラ20は、該当のカセット482A〜482C又は大量給紙バンク600あての用紙残量レジスタのデータを、転送を受けたものに更新する。
【0080】
メインコントローラ20が、操作部58へのオペレータ入力を監視し、機能指定スイッチ群60gの中の「蓄積」が押されると、液晶タッチパネル59に、図7の(a)に示す画面を表示する。ただし、他の機能の操作画面を表示しその操作途中等、予約コピーの入力(受付)が出来ない状態では、この表示切替はしない。
【0081】
図8に、機能指定スイッチ群60gの中の「蓄積」が押され、「蓄積」機能の実行が可能である時に、メインコントローラ20とCPU68の協働で実現する「蓄積」処理の概要を示す。
【0082】
スイッチ群60gの中の「蓄積」が押されると、メインコントローラ20が液晶タッチパネル59に、図7の(a)に示す画面を表示する(ステップ1)。なお、以下においてカッコ内には、ステップと言う語を省略して、ステップNo.数字のみを記す。
【0083】
この入力画面を表示するとメインコントローラ20は、液晶タッチパネル59に対するユーザの入力を読み込み、スタートキー60cが押されるのを待つ(2−3−7)。スタートキー60cが押されると、メインコントローラ20は、ADF1に原稿供給を指示してスキャナ200のCCD54が発生するビデオ信号をデジタルデータに変換して、図3に示す画像処理62〜72を施してメモリ66,75または76に書込む(4)。メモリへの書込みの制御は、CPU68が行う。これをADF1にスタックされていた原稿のすべてについて終了すると、ADF1がメインコントローラ20に与えた原稿サイズおよび原稿枚数、ならびに、スタートキー60cが押されたときに液晶パネル上に設定されていたコピーモードに基づいて、「用紙枚数確認」(5)および「コピーモードの確認」(6)を、CPU68が行う。
【0084】
図9に、「用紙枚数確認」(5)の内容を示す。ここでCPU68は先ず、今回画像データをメモリに蓄積した予約ジョブの実行に必要な用紙サイズおよび枚数を算出する。設定されたコピーモードより、必要転写紙枚数を得る方法としては、片面→片面or片面→両面、または、集約コピー(片面複数枚→片面,両面→片面,複数枚の両面→両面)か否かにて必要枚数を得る。簡易的な方法として次に示す式にて求める。例えば、片面原稿20枚を、両面モード、2in1(原稿2枚→表面&原稿2枚→裏面、の集約コピー)にて10部作成する時の必要原稿枚数は、
必要転写紙枚数=20(原稿枚数)/2(両面)/2(2in1)×10部
=50枚
となる。次に、メモリにある先順位(蓄積が先)の着手(プリント出力)待ちの全ジョブの、今回蓄積したジョブで必要な転写紙サイズと同一サイズの転写紙所要量の総計を、今回算出した所要転写紙量に加えて、得た和を、所要枚数とする(11)。
【0085】
次にCPU68は、メインコントローラ20が保持する、現行のプリントアウト開始直前の、今回蓄積したジョブで使用可能な転写紙残量ならびに、現行のプリントアウトが同一サイズの転写紙を使用するものであるときには、その使用量(原稿枚数×セット枚数)を得て、該転写紙残量−該使用量を利用可能枚数とする(12)。
【0086】
次にCPU68は、所要枚数と利用可能枚数を比較し(13)、所要枚数が利用可能枚数以下であると、次の「コピーモードの格納」(図8の6)に進んで、今回メモリに蓄積した画像データの蓄積ファイルに、コピーモードと、必要転写紙サイズおよび枚数を格納する。しかし、所要枚数が利用可能枚数を超えていると、必要転写紙サイズを収納する給紙段(482A〜482D)が、現行のプリントアウトジョブで使用中かをチェックして(14)、使用中であると、図7の(c)に示すメッセージ59cを、液晶タッチパネル59に表示する(16)。使用中ではないと、図7の(b)に示すメッセージ59bを表示する(15)。いずれにしても、メッセージを表示したときには、メッセージ欄に含まれる入力キー「続行」,「取消」の入力(ユーザのタッチ)があるのを待ち(17)、「続行」の入力があると、「コピーモードの格納」(図8の6)に進み、「取消」の入力があると、今回の予約コピーをキャンセル(消去)して、図7の(a)に示す初期入力画面にもどる。
【0087】
プリンタ400を、蓄積画像データのプリントアウトに使用可能になると、メインコントローラ20は、CPU68に蓄積出力可を報知し、CPU68はこれに応答して図10に示す「蓄積コピーの実行」(ACP)に進む。その最初には、メインコントローラ20から、それがそのとき保持している転写紙サイズごとの転写紙残量値を得る(31)。
【0088】
なお、メインコントローラ20は、プリンタ400で1ジョブのプリントアウトを実行中にはそれが保持する転写紙残量値は更新しないが、それが完了したときにそれによって消費した転写紙分、転写紙残量値を更新するので、プリンタ400が、蓄積画像データのプリントアウトに使用可能(実行中であったジョブの終了)になったときは、ジョブ完了直後の転写紙残量値の更新を終えている。
【0089】
次にCPU68は、「順位変更モード」の設定があるときには、蓄積ファイル(蓄積ジョブ)の高優先順位のもの(蓄積作業が早く、最低順位への変更をしていないジョブ)をチェック対象にして(33)、そのコピーモードと、必要転写紙サイズおよび枚数を蓄積ファイルから読み出して(33)、それを満たす転写紙残量があるかをチェックして(34)、転写紙残量があるときはそのままチエック対象のジョブのプリントアウトを開始する(35)。そうで無いときは、該ジョブを、現在蓄積されている予約コピー群の最後列(優先順位の最も低い位置)に、チェック対象順位を変更する(36)。そして、次の高順位のジョブをチェック対象に振り替えて、同様にその必要転写紙サイズおよび枚数を蓄積ファイルから読み出して(33)、それを満たす転写紙残量があるかをチェックする(34)。
【0090】
「順位変更モード」の設定がないときには、蓄積ファイル(蓄積ジョブ)の中の最先に蓄積されたジョブをチェック対象にして、そのコピーモードと、必要転写紙サイズおよび枚数を蓄積ファイルから読み出して(37)、それを満たす転写紙残量があるかをチェックして(38)、転写紙残量があるときはそのままチエック対象のジョブのプリントアウトを開始する(35)。そうで無いときは、図7の(b)に示す転写紙の補充を促すメッセージを表示して、1分間、続行又は取消の入力を待つ(41)。
【0091】
続行の入力があると、もしくは、いずれの入力もなく又用紙の補充もなく1分が経過すると、次の高順位のジョブをチェック対象に振り替えて、同様にその必要転写紙サイズおよび枚数を蓄積ファイルから読み出して(37)、それを満たす転写紙残量があるかをチェックする(38)。
【0092】
取消の入力があると、現チェック対象のジョブ(蓄積ファイル)を消去(削除)する。転写紙の補充を促すメッセージに従って転写紙の補充があつたときには、メッセージを消去して図11に示す「用紙残量確認」(PRD)に進み、そして、また「蓄積コピーの実行」(ACP)に進む。
【0093】
図11に示す「用紙残量確認」(PRD)は、給紙バンク500の各カセット挿脱口を閉じる各外カバーの開閉があったとき、ならびに、大量給紙バンク600のカバーの開閉があつたときに、メインコントローラ20およびCPU68が実行するものである。この最初には、メインコントローラ20が、カバーの開閉があつた給紙バンク500又は600の給紙コントローラに、状態転送要求を与えて、機構の状態をあらわす情報とともに、転写紙残量(サイズコードを含む)情報を受け取る(21)。そして、メインコントローラ20に保持している転写紙残量と比較して変化があると、今受取った転写紙残量に保持情報を更新して、CPU68に、転写紙補充ありを報知する(21)。CPU68はこれに応答して、順位変更モードの指定がないときには、図10に示す「蓄積コピーの実行」(ACP)に進むが、順位変更モードの指定があるときには、スキップさした予約コピー(最終順位に変更したジョブ)があるかどうかの確認を行い(23,24)、ある場合はその実行に必要な転写紙残量があるかを確認する(25,26,27)。これがないときには、そのまま「蓄積コピーの実行」(ACP)に進む。あつたときには、該当する予約コピーの優先順位を元の順位に戻し(28)、スキップした予約コピーのすべてについてこのチェックと処理を終えると、「蓄積コピーの実行」(ACP)に進む。
【0094】
図12に、メモリー上での予約コピーモードの格納例を示す。ここで図12の(a)に示すように、予約コピーを優先順位1,2と順次こなしていき、ここで表す3番目の予約コピーの必要転写紙枚数240枚に対し、トレイ内の残用紙が100枚しかない場合は、3番目の予約コピーをスキップし、4番目の予約コピーを開始する。図12の(b)に示すように、スキップした3番目の予約コピーは、内容をそのままに、優先順位を最下位の6にして実行を待つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のデジタルカラー複写機の機構概要を示す充断面図である。
【図2】 図1に示す複写機の電気システムの一部の概要を示すブロック図である。
【図3】 図2に示す画像処理装置49の構成を示すブロック図である。
【図4】 図1に示す複写機の操作部58の拡大平面図である。
【図5】 図2に示すメインコントローラ20の、操作部58からの機能指定に対応して実行する機能項目を示すフローチャートである。
【図6】 図4に示す液晶タッチパネル59の表示画面を示す平面図であり、(a)は、複写機能が選択された時のオペレータ操作画面を示し、(b)は、ホストからの遠隔通信により与えられる情報をプリントアウトする時の表示画面である。
【図7】 図4に示す液晶タッチパネル59の表示画面を示す平面図であり、(a)は、蓄積機能が選択された時のオペレータ操作画面を示し、(b)および(c)は、コピー画像の蓄積を終えたときそのコピー出力のための転写紙が不足であると表示される警報画面であり、(b)は定常の転写紙補充が可能な場合のもの、(c)は定常の転写紙補充はできないが格納場所を変えると補充できる場合のものである。
ことを、
【図8】 図2に示すメインコントローラ20が、図3に示すCPU68と協働で実行する蓄積処理SB11の概要を示すフローチャートである。
【図9】 図8に示す「用紙枚数確認」(5)の内容を示すフローチャートである。
【図10】 図2に示すメインコントローラ20が、図3に示すCPU68と協働で実行する蓄積コピーの実行ACPの概要を示すフローチャートである。
【図11】 図2に示すメインコントローラ20が、図3に示すCPU68と協働で実行する、「用紙残量確認」PRDの内容を示すフローチャートである。
【図12】 (a)はメモリに蓄積した予約コピー群とプリントアウト順位を示す図表であり、(b)は3つのジョブを消化した時のプリントアウト順位を示す。
【符号の説明】
1:ADF 59:液晶タッチパネル
200:スキャナ 400:プリンタ
500:給紙バンク 600:大量給紙バンク
Claims (6)
- 画像データ入力手段;
画像データを用紙上にプリントアウトするプリンタ;
該プリンタに用紙を送給する装置;
該用紙送給装置の用紙残量を表す用紙残量情報を保持する用紙残量情報管理手段;
画像データをジョブ区分で蓄積記憶するメモリ手段;
該メモリ手段に画像データを蓄積するとき、そのプリントアウトに必要な所要用紙量を求めてジョブ宛てにメモリする蓄積管理手段;および、
前記プリンタが前記メモリ手段の蓄積画像データのプリントアウトに使用可になった時、メモリ手段の、プリントアウト順位が高いジョブからその所要用紙量が用紙残量以内であると該ジョブの画像データのプリントアウトを開始し、所要用紙量が用紙残量を超えるときには該ジョブをスキップしてチェック対象を次順位のジョブに振り変える蓄積プリント管理手段;を備え、
前記蓄積プリント管理手段は、スキップしたジョブのプリントアウト順位を下げ;前記用紙残量情報管理手段は、前記用紙送給装置に用紙の補充があると、用紙残量情報を補充後の用紙残量を表すものに更新し、前記蓄積プリント管理手段は、該更新により用紙残量がスキップしたジョブの所要用紙量を超えるときには該スキップしたジョブのプリントアウト順位を上げて元に戻す;画像形成装置。 - 前記画像データ入力手段は、原稿画像を読取って画像データを生成するスキャナを含む;請求項1記載の画像形成装置。
- 前記画像データ入力手段は、外部からのプリント指示コマンドを解析して外部からの画像情報を画像データに変換するプリンタコントローラを含む;請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記スキャナに原稿を自動送給し、送給した原稿サイズと原稿枚数を検出して前記蓄積管理手段に与える自動原稿供給装置を、更に備える;請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
- 前記用紙送給装置は、用紙残量を検出する手段を有し、前記用紙残量情報管理手段は、プリンタが画像形成動作を停止しているときに用紙送給装置より用紙残量情報の転送を受け、次に転送を受けるまではプリンタへの用紙送給量に対応して用紙残量情報を更新する;請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
- 前記用紙残量情報管理手段は、電源投入直後、ならびに用紙補充のときに開閉されるカバー又はドアの開閉があった直後に、前記用紙送給装置に用紙残量情報の転送を要求する;請求項5記載の画像形成装置。
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