JP4058097B2 - アレスト性に優れた高強度厚鋼板 - Google Patents
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Description
本発明は、アレスト性に優れた高強度厚鋼板に関する。
造船、建築、タンク、海洋構造物、ラインパイプなどの構造物に用いられる厚鋼板には、構造物の脆性破壊を抑制するために、脆性破壊が伝播することを抑制する能力であるアレスト性(脆性破壊伝播停止性能)が求められる。近年、構造物の大型化に伴い、降伏応力が390MPa〜500MPa、板厚が40mm〜100mmの高強度厚鋼板を使用するケースが多くなっている。しかし、上記したアレスト性は、一般に強度及び板厚それぞれに相反する傾向にある。このため、高強度厚鋼板においてアレスト性を向上させる技術が望まれている。
アレスト性を向上させる方法として、例えば結晶粒径を制御する方法、脆化第二相を制御する方法、及び集合組織を制御する方法が知られている。
結晶粒径を制御する方法としては、特許文献1〜3に記載された技術がある。これは、フェライトを母相とし、このフェライトを細粒化することにより、アレスト性を向上させるものである。
また、脆化第二相を制御する方法としては、特許文献4に記載された技術がある。これは、母相となるフェライト中に微細な脆化第二相(例えばマルテンサイト)を分散させることにより、脆性き裂先端部において脆化第二相に微小き裂を発生させて、き裂先端部の応力状態を緩和させるものである。
更に、集合組織を制御する方法としては、特許文献5に記載された技術がある。これは、極低炭素(C<0.003%)のベイナイト単相鋼において、圧延面と平行な{211}面集合組織を発達させるものである。
上記特許文献1〜3に記載の技術は、軟質のフェライトを母相にしているため、高強度かつ板厚の厚い鋼板にすることが困難である。
また、特許文献4に記載の技術では、フェライト中にマルテンサイトを分散させているので脆性き裂発生特性が著しく劣化してしまう。さらに、フェライトを母相としているため、上記同様に高強度かつ板厚の厚い鋼板とすることが困難である。
また、特許文献5に記載の技術では、極低炭素ベイナイト単相鋼にして、板厚方向に均一な集合組織を発達させているため、アレスト性を飛躍的に向上させることができない。また、極低炭素鋼を得るための製鋼負荷も極めて大きい。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、製造コストが低く、強度が高く、HAZ靭性の劣化が無く、かつ異方性がない、アレスト性に優れた高強度厚鋼板を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る高強度厚鋼板は、以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.5〜2.0%、P:≦0.02%、S:≦0.01%、Al:0.001〜0.1%、Ti:0.005〜0.02%、Ni0.15〜2%、N:0.001〜0.008%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物によって化学成分が構成され、ミクロ組織がベイナイトを母相としたフェライト又は/及びパーライト組織であり、結晶方位差が15°以上の結晶粒の平均円相当径が、表面及び裏面から板厚の10%の領域では15μm以下であり、それ以外の板厚中心部を含む領域では40μm以下である高強度厚鋼板。
(1)質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.5〜2.0%、P:≦0.02%、S:≦0.01%、Al:0.001〜0.1%、Ti:0.005〜0.02%、Ni0.15〜2%、N:0.001〜0.008%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物によって化学成分が構成され、ミクロ組織がベイナイトを母相としたフェライト又は/及びパーライト組織であり、結晶方位差が15°以上の結晶粒の平均円相当径が、表面及び裏面から板厚の10%の領域では15μm以下であり、それ以外の板厚中心部を含む領域では40μm以下である高強度厚鋼板。
(2)質量%で、Cu:0.1〜1%、Cr:0.1〜1%、Mo:0.05〜0.5%、Nb:0.005〜0.05%、V:0.02〜0.15%、B:0.0003〜0.003%の少なくとも一種以上を化学成分として含有することを特徴とする上記(1)に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(3)質量%で、Ca:0.0003〜0.005%、Mg:0.0003〜0.005%、REM:0.0003〜0.005%の少なくとも一種以上を化学成分として含有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(4)外部応力と垂直な面に対し±15°の角度をなす{100}面が、前記表面及び裏面から板厚の10%の領域では面積率で30%以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(5)外部応力と垂直な面に対し±15°の角度をなす{100}面が、前記表面及び裏面から板厚の10%の領域以外の板厚中心部を含む領域では面積率で15%以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(6)板厚が40mm以上である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(7)降伏応力が390MPa以上である上記(1)〜(6)のいずれかに記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(5)外部応力と垂直な面に対し±15°の角度をなす{100}面が、前記表面及び裏面から板厚の10%の領域以外の板厚中心部を含む領域では面積率で15%以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(6)板厚が40mm以上である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
(7)降伏応力が390MPa以上である上記(1)〜(6)のいずれかに記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
本発明によれば、アレスト性に極めて優れ、かつ、板厚が厚くても強度が高く、HAZ靭性の劣化がない鋼板となるので、溶接鋼構造物の低コスト化や安全性向上を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係る高強度厚鋼板は、ミクロ組織がベイナイトを母相としたフェライト又は/及びパーライト組織であり、かつ板厚方向の結晶粒径、および集合組織を制御することにより、アレスト性を向上させるものである。
ベイナイトを母相とする理由は、板厚が厚く強度が高い鋼板とするためであり、フェライトが母相では、そのような鋼板とすることが困難であるからである。所望の板厚、強度の鋼板が得ることができれば、第二相としてフェライト又は/及びパーライトとすることが可能である。
一般にベイナイトの粒径は、ベイナイトに変態する前のオーステナイトの粒径によって支配されている。このため、ベイナイトの粒径を細かくすることは難しい。これに対し、本発明者が鋭意検討した結果、Ni添加量を適切な値にすることにより、ベイナイトの粒径を微細化できることが分かった。
図1のグラフに、Ni添加量とベイナイト組織において結晶方位差が15°以上の結晶粒の平均円相当径(結晶粒径)の関係を示す。Ni以外の化学成分は質量%で C:0.01%、Si:0.2%、Mn:1.3%、P:0.005%、S:0.003%、Al:0.03%、Ti:0.01%、N:0.003%である。このグラフから、添加するNi量を多くすることにより結晶粒が微細化し、さらに、鋼板の冷却速度を大きくすると結晶粒が微細化することが分かる。
板厚40mm超の冷却速度は、鋼板の表面及び裏面から板厚の10%の領域(以下、鋼板表裏層部と称す)では約30℃/sであることが多く、このような場合においては、鋼板表裏層部以外の板厚中心部を含む領域(以下、鋼板中心部と称す)では約5℃/sであることが多い。このような冷却速度においてNi添加量を0.15%以上としたときに、鋼板表裏層部、鋼板中心部それぞれの結晶粒径が15μm以下、40μm以下となることが読み取れる。
このように結晶粒径を、鋼板表裏層部で15μm以下、鋼板中心部で40μm以下を満足したときに−10℃におけるKcaが170MPa・m0.5以上の高アレスト性を示すことが判明した。
図2は、化学成分が質量%でC:0.08%、Si:0.2%、Mn:1.1%、P:0.005%、S:0.005%、Al:0.01%、Ti:0.008%、Ni:1.0%、N:0.002%、Nb:0.015%、B:0.001%、Ca:0.001%であり、板厚が80mmの厚鋼板において、EBSP法による測定結果を示す粒界マップである。図2に示す例において結晶粒径は、鋼材の表面から5mm下の位置では6μmであり、表面から板厚の1/4に位置する部分では11μmであり、板厚の1/2に位置する部分では18μmである。このように結晶粒径が鋼板表裏層部で15μm以下、鋼板中心部で40μm以下を満足した厚鋼板は、−10℃におけるKcaは200MPa・m0.5と高いアレスト性を示している。
結晶粒径は微細なほどアレスト性は向上するが、生産性を考慮すると、結晶粒径の下限は、鋼板表裏層部は3μm、鋼板中心部は10μmとすることが好ましい。
結晶粒径が上記のように微細になることによりアレスト性が向上する理由は、以下の通りである。結晶粒界においては隣接結晶粒間で結晶方位が異なるため、この部分においてき裂が伝播する方向が変化する。このため未破断領域が生じ、未破断領域によって応力が分散され、き裂閉口応力となる。従ってき裂伝播の駆動力が低下し、アレスト性が向上する。また、未破断領域が最終的に延性破壊するため、脆性破壊に要するエネルギーが吸収される。このため、アレスト性が向上する。
一般的に厚鋼板の表層では脆性破壊が生じ難く、延性破壊領域(シアリップ)が形成されやすい。表層を細粒化し、更に細粒化層の厚みを大きくするとシアリップ領域が拡大する。シアリップ形成前の未破断領域では応力が分散されてき裂閉口応力となり、またシアリップ形成により脆性破壊に要するエネルギーが吸収される。このため、アレスト性が向上する。
結晶方位差を15°以上とした理由は、15°未満では、結晶粒界が脆性き裂伝播の障害とはなり難く、上記のようなアレスト性向上効果が減少するからである。また、鋼板表裏層部の結晶粒径を15μm以下とした理由は、15μm超では、シアリップの形成に必要な靭性が得られないからであり、鋼板中心部の結晶粒径を40μm以下とした理由は、40μm超では靭性が低下し、板厚内部の脆性き裂の伝播が支配的となり、表層部の破壊駆動力が大きくなることによって、シアリップが形成し難くなるからである。
一方、鋼板が外部応力を受けた際に該鋼板に発生する脆性き裂は{100}面のへき開面に沿って伝播することから、この外部応力と垂直な面に{100}面集合組織が発達すれば、上記のように結晶粒径を制御したときのアレスト性向上効果が減少してしまうことが判明した。
このとき、外部応力と垂直な面に対し±15°の角度をなす{100}面の集合組織が、表面及び裏面から板厚の10%の領域(鋼板表裏層部)で面積率で30%以下にすれば、結晶粒径の微細化によるアレスト性向上効果を発揮でき、アレスト性は十分な値を示すことが判明した。また、鋼板表裏層部以外の板厚中心部を含む領域(鋼板中心部)において、上記した集合組織の面積率を15%以下にすれば、結晶粒径の微細化によるアレスト性向上効果を発揮でき、アレスト性は十分な値を示すことが判明した。
図3は、図2で用いた厚鋼板においてEBSP法による測定結果を示す{100}面マップである。図3に示す例において、黒い部分が外部応力と垂直な面に対して±15°の角度をなす{100}面である。この{100}面の面積率は、鋼材の表面から5mm下の位置では14%であり、表面から板厚の1/4に位置する部分では14%であり、板厚の1/2に位置する部分では6%である。このように{100}面積率が鋼板表裏層部で30%以下、鋼板中心部で15%以下を満足した厚鋼板は、上記したように−10℃におけるKcaは200MPa・m0.5と高いアレスト性を示している。また、試験片の破面を観察すると、表裏層部において板厚の約10%のシアリップが観察された。
この{100}面の面積率は小さいほどアレスト性は向上するが、極端に小さすぎると他の集合組織が発達しアレスト性に異方性が生じてしまうため、鋼板表裏層部は5%以上、鋼板中心部は3%以上とした方が好ましい。
上記のようなアレスト性向上効果は、降伏応力が390〜500MPaである鋼板、及び板厚が40〜100mmの鋼板において特に顕著になる。この理由は、降伏応力が390MPa未満又は550MPa超、板厚が40mm未満又は100mm超の領域では、本発明で規定しているような板厚方向に結晶粒径や集合組織が異なるような分布を形成させることが困難であるからである。
以下、各元素の量を限定した理由について説明する。
以下、各元素の量を限定した理由について説明する。
Cは厚手母材の強度と靭性を確保するために0.03%以上必要であり、これが下限である。また、Cが0.15%を超えると良好なHAZ靭性を確保することは難しいから、これが上限となる。
Siは脱酸元素および強化元素として有効であるため、0.1%以上必要であるが、0.5%を超えるとHAZ靭性が大きく劣化するため、これが上限である。
Mnは厚手母材の強度と靭性を経済的に確保するために0.5%以上必要である。ただし、2.0%を超えてMnを添加すると、中心偏析が顕著となってこの部分の母材とHAZの靭性が劣化するため、これが上限である。
Pは不純物元素であり、HAZ靭性を安定的に確保するために0.02%以下に低減する必要がある。
またSも不純物元素であり、母材の特性及びHAZ靭性を安定的に確保するために0.01%以下に低減する必要がある。
またSも不純物元素であり、母材の特性及びHAZ靭性を安定的に確保するために0.01%以下に低減する必要がある。
Alは脱酸を担い、不純物元素であるOを低減するために必要である。Al以外にもMnやSiも脱酸に寄与するが、たとえこれらの元素が添加される場合でも、0.001%以上のAlがないと安定的にOを抑えることは難しい。ただし、Alが0.1%を超えると、アルミナ系の粗大酸化物やそのクラスターが生成し、母材とHAZ靭性が損なわれるため、これが上限である。
Tiは本発明において重要である。Tiを添加することによりTiNが形成され、鋼片加熱時にオーステナイト粒径が大きくなることを抑制できる。上記したように、オーステナイト粒径が大きくなると変態後のベイナイトの粒径も大きくなるため、必要な大きさのベイナイト粒径を得るためにはTiを0.005%以上添加する必要がある。しかし、過剰なTiの添加は、TiC形成によるHAZ靭性の低下を招くため、0.02%を上限とする。
Niは本発明において最も重要である。上記したようにNi添加量を適切な値に制御し、かつ鋼板冷却過程における冷却速度を制御することにより、ベイナイトのサブユニット、すなわち結晶方位差が15°以上の界面を粒界と定義した場合の結晶粒を微細化できる。この効果を発揮するためにはNiの添加量は0.15%以上にする必要がある。ただし、Niは高価な元素であり過剰な添加はコスト高になり、またNi添加の効果にも上限があるため、2%を上限にするのが好ましい。
Nは本発明において重要である。上記したように鋼材中にTiNが形成される必要があるため、0.001%を下限とする。一方、Nの添加量が過剰になると鋼材の脆化を招くため、0.008%を上限とする。
また、上記した添加元素のほかに、質量%で、Cu:0.1〜1%、Cr:0.1〜1%、Mo:0.05〜0.5%、Nb:0.005〜0.05%、V:0.02〜0.15%、B:0.0003〜0.003%の少なくとも一種以上を化学成分として含有してもよい。これらを添加することにより、母材の強度及び靭性が確保される。ただし、これらの元素が多すぎるとHAZ靭性や溶接性が低下するため、それぞれの元素に上限を設ける必要がある。
さらに、上記した添加元素のほかに、質量%で、Ca:0.0003〜0.005%、Mg:0.0003〜0.005%、REM:0.0003〜0.005%の少なくとも一種以上を化学成分として含有してもよい。これらを添加することにより、HAZ靭性が確保される。
次に、本発明である高強度厚鋼板の好ましい製造方法について説明する。まず、上記した適切な化学成分に調整した溶鋼を、転炉等の通常公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造等の通常公知の鋳造方法で鋼素材である鋳片とする。鋳造時の冷却途中あるいは冷却後に鋼片を950〜1250℃の温度に加熱し、オーステナイト単相化する。これは950℃未満では溶体化が不十分であり、1250℃超では加熱オーステナイト粒径が極端に粗大化して圧延後に微細な組織を得ることが困難となり靭性が低下するからである。この加熱した鋼素材は、オーステナイト細粒化を目的に900℃以上での再結晶圧延を行っても良いが、圧延なしのままでも構わない。次いで、仕上げ圧延によって所定の厚みの鋼板を造り、圧延後に水冷する。このとき、670℃以上850℃以下の温度で累積圧下率30%以上の圧延を行い、650℃以上の温度から冷却を開始することが望ましい。このときの冷却速度は鋼板表面において25℃/秒以上、鋼板中心部において5℃/秒以上にすることが望ましい。尚、自己焼戻しを行うことを目的として水冷を500℃以下の温度から空冷に切り替える場合もある。また、必要に応じて、冷却後に300〜650℃の温度で焼戻し熱処理を行い、母材の強度と靭性を調節することが可能である。このように、極低温圧延、及び複雑な熱処理工程を必要としないため、本実施形態に係る高強度厚鋼板を高い生産性で、かつ低コストで製造できる。また、残留応力も抑制されるため、形状矯正に起因したコストの増加を抑制できるので好ましい。
以上のように本実施形態によれば、Ni添加量を適切な値にしてベイナイト主体組織の結晶粒径を微細化し、かつ外部応力と垂直な面に配向した{100}面の面積率を低減した集合組織分布を形成することにより、高強度厚鋼板において、アレスト性を向上させることができる。そして、降伏応力が390〜500MPa、かつ板厚が40〜100mmの鋼板において、アレスト性を示す−10℃におけるKcaを170MPa・m0.5以上にすることができる。また、生産性が高く、低コストにすることができる。
製鋼工程において溶鋼の化学成分調整を行った後、連続鋳造によって鋳片を造り、この鋳片を再加熱し、さらに厚板圧延によって厚さが40〜100mmの厚鋼板を造り、水冷した。このとき一部の鋼板においては空冷した(比較例)。その後、必要に応じて熱処理を行い、降伏強度が390MPa〜500MPaの厚鋼板を製造した。表1に各厚鋼板の化学成分を示す。
各厚鋼板のミクロ組織相分率、機械的性質、平均結晶粒径、およびアレスト性を測定した。これらのうち、ミクロ組織相分率としては、光学顕微鏡により板厚表面から5mm下の位置、板厚の1/4、1/2の位置を400倍の倍率でミクロ組織を撮影し、画像解析によりそれぞれの位置で測定した全視野領域に対する各相の面積率の平均値を求めた。また、降伏応力(YS)及び引張応力(TS)としては2つの試験片の平均値を求めた。また−40℃でのシャルピー吸収エネルギー(vE−40)としては3つの試験片の平均値を求めた。また平均結晶粒径は、EBSP(Electron Back Scattering Pattern)法により、500μm×500μmの領域を1μmピッチで測定し、隣接粒との結晶方位差が15°以上の粒界マップを作成し、そのときの結晶粒の円相当径を画像解析によって求めた。また、測定したEBSPデータを用いて結晶方位解析を行い、外部応力と垂直な面に対し±15°の角度をなす{100}面のマップを作成し、その全視野領域に対する面積率を画像解析によって求めた。なお平均結晶粒径及び{100}面の面積率の測定位置は、厚鋼板の表面から板厚の10%ほど下の位置(以下表層と示す)及び板厚中心部(以下中心と示す)それぞれである。また、アレスト性は、温度勾配型の標準ESSO試験(元厚及び板幅それぞれが500mm)により試験した。各厚鋼板のこれらの測定結果を製造方法と合わせて表2に示す。
鋼1〜6,11,13は本発明の厚鋼板であり、これらの鋼は化学成分、結晶粒径ともに本発明要件を満足しているため、アレスト性を示す−10℃におけるKcaが170MPa・m0.5以上の優れた値を示していた。特に鋼1〜6は{100}面積率も本発明要件を見たしているため、Kcaが195MPa・m 0.5 以上の優れた値を示していた。また、ベイナイト主体のミクロ組織を呈しており、機械的性質も、降伏強度(YS)が395〜480MPa、引張強度(TS)が530〜640MPaと、高い値を示していた。
これに対し、鋼7〜10,12は比較例となる厚鋼板である。鋼7,8はNi添加量がそれぞれ0%、0.1%と本発明の下限を下回り、その結果、結晶粒径が、表層、中心部ともに本発明範囲の上限を上回っている。さらに、鋼7は、{100}面積率が、表層部において本発明範囲の上限を上回っている。このため、−10℃におけるKcaが80〜95MPa・m0.5と低い値を示していた。
また、鋼9は、化学成分は本発明要件を満足しているが、結晶粒径、及び{100}面積率が、表層部において本発明範囲の上限を上回っている。このため、−10℃におけるKcaが75MPa・m0.5と低い値を示していた。
また、鋼10は化学成分のTiが本発明要件を満足していないため、結晶粒径が、表層部において本発明範囲の上限を上回っている。また、{100}面積率が、中心部において本発明範囲の上限を上回っている。このため、−10℃におけるKcaが120MPa・m0.5と低い値を示していた。
また、鋼12は、化学成分、及び表層部の結晶粒径、{100}面積率は本発明要件を満足しているが、中心部の結晶粒径が本発明範囲の上限を上回っている。このため、−10℃におけるKcaが150Mpa・m0.5となり高いアレスト性を示すことができなかった。
以上の実施例から、本発明を適用することにより、降伏応力が390〜500MPa、板厚が40〜100mmのベイナイト主体組織であり、かつ−10℃におけるKcaが170MPa・m0.5であるアレスト性に優れた高強度厚鋼板を提供できることが確認された。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
Claims (7)
- 質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.5〜2.0%、P:≦0.02%、S:≦0.01%、Al:0.001〜0.1%、Ti:0.005〜0.02%、Ni0.15〜2%、N:0.001〜0.008%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物によって化学成分が構成され、ミクロ組織がベイナイトを母相としたフェライト又は/及びパーライト組織であり、結晶方位差が15°以上の結晶粒の平均円相当径が、表面及び裏面から板厚の10%の領域では15μm以下であり、それ以外の板厚中心部を含む領域では40μm以下である、アレスト性に優れた高強度厚鋼板。
- 質量%で、Cu:0.1〜1%、Cr:0.1〜1%、Mo:0.05〜0.5%、Nb:0.005〜0.05%、V:0.02〜0.15%、B:0.0003〜0.003%の少なくとも一種以上を化学成分として含有することを特徴とする請求項1に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
- 質量%で、Ca:0.0003〜0.005%、Mg:0.0003〜0.005%、REM:0.0003〜0.005%の少なくとも一種以上を化学成分として含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
- 外部応力と垂直な面に対し±15°の角度をなす{100}面が、前記表面及び裏面から板厚の10%の領域では面積率で30%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
- 外部応力と垂直な面に対し±15°の角度をなす{100}面が、前記表面及び裏面から板厚の10%の領域以外の板厚中心部を含む領域では面積率で15%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
- 板厚が40mm以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
- 降伏応力が390MPa以上である請求項1〜6のいずれか一項に記載のアレスト性に優れた高強度厚鋼板。
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