JP5064149B2 - 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法 - Google Patents

脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5064149B2
JP5064149B2 JP2007228112A JP2007228112A JP5064149B2 JP 5064149 B2 JP5064149 B2 JP 5064149B2 JP 2007228112 A JP2007228112 A JP 2007228112A JP 2007228112 A JP2007228112 A JP 2007228112A JP 5064149 B2 JP5064149 B2 JP 5064149B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
thickness
crack
plate thickness
thick steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007228112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008169467A (ja
Inventor
清孝 中島
昌紀 皆川
明 獅々堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2007228112A priority Critical patent/JP5064149B2/ja
Publication of JP2008169467A publication Critical patent/JP2008169467A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5064149B2 publication Critical patent/JP5064149B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

本発明は、脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法に関する。
造船、建築、タンク、海洋構造物、ラインパイプなどの溶接構造物に用いられる厚鋼板には、構造物の致命的な破壊を防止するために、脆性破壊が伝播することを停止する能力である脆性き裂伝播停止性能(アレスト性)が求められる。近年、構造物の大型化に伴い、降伏応力355〜550MPa、板厚40〜100mmの高強度厚鋼板を使用するケースが多くなっている。しかし、上記したアレスト性は、一般に強度及び板厚それぞれに相反する傾向にある。このため、高強度厚鋼板においてアレスト性を向上させる技術が望まれている。
アレスト性を向上させる方法として、例えば結晶粒径を制御する方法、脆化第二相を制御する方法、及び集合組織を制御する方法が知られている。
結晶粒径を制御する方法としては、特許文献1に記載された技術、及び特許文献2、3に記載された技術がある。特許文献1に記載された技術は、フェライトを母相としたものであり、このフェライトを細粒化することにより、アレスト性を向上させるものである。そのような細粒フェライトを得るために、表裏層部より鋳片厚中心方向に鋳片厚の1/8以上がAr3以下となるように冷却し、極低温域で圧延を行い、その後Ac3を越える温度まで復熱させ、フェライトを再結晶させる必要がある。特許文献2、3に記載された技術は、フェライトを母相としたものであり、表層部を一旦Ar1以下に冷却し、その後表層部が復熱する過程で圧延を行うことにより、微細なフェライト再結晶粒を得るものである。
また、脆化第二相を制御する方法としては、特許文献4に記載された技術がある。特許文献4に記載された技術は、母相となるフェライト中に微細な脆化第二相(例えばマルテンサイト)を分散させることにより、脆性き裂先端部において脆化第二相に微小き裂を発生させて、き裂先端の応力状態を緩和させるものである。
さらに、集合組織を制御する方法としては、特許文献5に記載された技術がある。特許文献5に記載された技術は、極低炭素(C<0.03%)のベイナイト単相鋼において、圧延面と平行に(211)集合組織を発達させるものである。
特開昭61−235534号公報 特開2003−221619号公報 特開平5−148542号公報 特開昭59−47323号公報 特開2002−241891号公報
特許文献1〜3に記載の技術では、フェライトの再結晶を利用してフェライトを母相にしているため、高強度で、かつ、板厚の厚い鋼板とすることが困難である。また、冷却、圧延、復熱工程を経る必要があり、製造プロセスが複雑になるため、安定した材質を得るのは極めて困難である。さらに、このような製造プロセスでは、板面の冷却が不均一になることに起因した形状不良が生じやすい。形状不良が生じた場合、形状矯正に多大なコストを要する。
また、特許文献4に記載の技術では、フェライト中にマルテンサイト分散させているので脆性き裂発性特性が著しく劣化してしまう。さらに、フェライトを母相としているため、上記同様に高強度かつ板厚が厚い鋼板とすることが困難である。
また、特許文献5に記載の技術では、極低炭素ベイナイト単相鋼にする必要がある。このような極低炭素鋼を得るためには、転炉内での酸素吹き付けのみでは脱炭が不十分であり、真空脱ガス工程での脱炭工程が追加されることなり、製鋼コストが増加する。また融点が上昇するため、溶鋼温度を上げる必要があることから、耐火物が劣化する原因となり、製鋼負荷が極めて大きい。さらに極低炭素鋼では強度を確保するために高合金にする必要があるので、合金コストが増加する。また高合金であるため溶接熱影響部(HAZ)の靭性が劣化してしまう。そして、ベイナイト単相組織形成によって板厚方向に均一な集合組織を発達させる方法では、アレスト性を飛躍的に向上させることはできない。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その課題は、製造コストが低く、強度が高く、HAZ靭性の劣化がない、脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法を提供することにある。
高強度厚鋼板のアレスト性を向上させるためには板厚方向に集合組織が異なるような分布を形成させることによって、き裂伝播の抵抗となるような破面を形成させる集合組織制御が必要である。このような集合組織制御技術に関し、本発明者らが鋭意検討した結果、鋼板の表面及び裏面から板厚の25%までの表裏層部とそれ以外の板厚中心部の三層に分けたとき、表裏層部の領域において、板厚の5%以上25%以下の厚さで圧延面と平行な(100)X線面強度比が1.5以上2.0未満の集合組織が形成し、かつ、板厚中心部において圧延面と平行な(111)又は/及び(211)X線面強度比が2.0以上の集合組織を形成させると、表裏層部の領域が脆性き裂の伝播抵抗となりアレスト性が飛躍的に向上すること見出して、本発明を完成した。本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)質量%で、
C :0.04〜0.15%、
Si:0.1〜0.5%、
Mn:0.5〜2.5%、
P :≦0.02%、
S :≦0.01%、
Al:0.001〜0.1%、
Ti:0.005〜0.02%、
N :0.001〜0.008%
を含有し、残部が鉄及び不可避不純物によって化学成分が構成された鋼板で、ミクロ組織がベイナイトを母相としたフェライト又は/及びパーライト組織であり、鋼板の表面及び裏面から板厚の25%までの表裏層部とそれ以外の板厚中心部の三層に分けたとき、該表裏層部で、板厚の5%以上25%以下の厚さに圧延面と平行な(100)X線面強度比が1.5以上2.0未満の集合組織を有しており、それ以外の板厚中心部の領域において圧延面と平行な(111)又は/及び(211)X線面強度比が2.0以上の集合組織を有していることを特徴とする脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
(2)質量%で、
Cu:0.05〜1%、
Ni:0.05〜2%、
Cr:0.05〜1%、
Mo:0.05〜0.5%、
Nb:0.003〜0.1%、
V :0.005〜0.2%、
B :0.0002〜0.003%
の少なくとも1種以上を化学成分として含有することを特徴とする上記(1)に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
(3)質量%で、
Ca:0.0003〜0.005%、
Mg:0.0003〜0.005%、
REM:0.0003〜0.005%
の少なくとも1種以上を化学成分として含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
(4)板厚が40mm以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
(5)前記表裏層部が分岐き裂となり、該分岐き裂が板厚の5%以上25%以下の長さで外部応力と垂直方向に伝播し、それ以外の板厚中心部の領域が主き裂となり外部応力と垂直な面に対し15°以上45°以下で伝播することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
(6)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化学成分を有する鋼片を、950〜1250℃に加熱し、表面温度を650℃以上850℃以下、板厚中心温度を850℃超1050℃以下で累積圧下率30%以上の圧延を行った後、表面温度600℃以上から、板厚平均で8℃/s以上の冷却速度で500℃以下の温度まで加速冷却を行うことを特徴とする脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
(7)前記加速冷却を終了した後、300℃以上650℃以下で焼戻しすることを特徴とする上記(6)に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
(8)板厚が40mm以上であることを特徴とする上記(6)または(7)に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
本発明鋼によれば、脆性き裂伝播停止性能に極めて優れ、かつ、強度が高く、板厚が大きく、HAZ靭性の劣化がない鋼板となるので、溶接鋼構造物の低コスト化や安全性向上を図れる。さらに、本発明の製造方法では、製鋼、圧延、精製工程の負荷が少なく、低コストで、生産性良く、安定して製造可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係る高強度厚鋼板は、ミクロ組織がベイナイトを母相としたフェライト又は/及びパーライト組織であり、かつ板厚方向の集合組織分布を制御することにより、脆性き裂伝播停止性能を向上させるものである。
鋼板の脆性き裂は圧延面と平行な(100)のへき開面に沿って伝播することから、特定の集合組織を発達させることによってき裂の伝播方向を変化させることが可能である。ただし、板厚方向に均一な集合組織が形成されたとしてもマクロなき裂伝播方向を変化させることはできるが、アレスト性を飛躍的に向上させるには至らない。このアレスト性を向上させるためには板厚方向に集合組織が異なるような分布を形成させることによって、き裂伝播の抵抗となるような破面を形成させることが効果的である。このような集合組織制御技術に関し、本発明者らが鋭意検討した結果、鋼板の表面及び裏面から板厚の25%までの表裏層部とそれ以外の板厚中心部の三層に分けたとき、該表裏層部で、板厚の5%以上25%以下の厚さに圧延面と平行な(100)X線面強度比が1.5以上2.0未満の集合組織形成させ、かつ、前記板厚中心部において圧延面と平行な(111)又は/及び(211)X線面強度比が2.0以上の集合組織を形成させる、即ち、圧延面と平行な(100)X線面強度比が1.5以上2.0未満の集合組織を、表裏層部で、少なくとも鋼板の表裏面から板厚の5%またはこれを超え、多くとも板厚の25%の厚さで形成させ、更に、圧延面と平行な(111)又は/及び(211)X線面強度比が2.0以上の集合組織を、この表裏層部より鋼板中心側で、板厚中心(t/2)を含む板厚中心部領域に形成させることによって、脆性き裂伝播を増大させアレスト性が飛躍的に向上することが明らかとなった。
本発明者は、このアレスト性が飛躍的に向上する原因を解明するため、先ず、アレスト性の優れた鋼板(−10℃のときのアレスト靭性値Kcaが6500N/mm1.5で板厚60mmの鋼板)を用いて、温度勾配型の標準ESSO試験を行った。
尚、温度勾配型の標準ESSO試験とは「WES 鋼種認定試験方法」(2000年3月改正版)の「7.脆性破壊伝播停止試験」に準拠する試験である。
この試験結果より、図1(a)に示す様に、予め形成した切欠き(予切欠き)2を有する鋼板Tが外部からの引張応力(以下単に外部応力と称す)に対し、この予切欠き2から発生したマクロな脆性き裂3は、外部応力1に対して30°の傾斜角度θを持って矢印4方向に伝播し、そして、表層部分には外部応力1と直角方向(矢印6方向)に伝播している前記主き裂3から分岐した長さ数mmの小さなき裂(以下、単に分岐き裂と称す)5が多数観察された。
また、板厚方向(図1のA−A矢視方向)からこの破面を観察すると図1(b)に示す様に、このマクロな脆性き裂3は、板厚方向中心部9に発生する主き裂8と、該主き裂8から分岐して鋼板表裏面まで達する前記分岐き裂5から構成されていることが観察された。そして、この主き裂8は中心部の36mmの厚さ(板厚の60%)であり、分岐き裂5の長さは鋼板表裏面で各々12mm(板厚の20%)であった。また、この分岐き裂5は図1(a)で、マクロき裂の発生位置より上方側に多く発生し、下方側には殆ど発生しないことが判った。
次に、複数のアレスト靭性値Kcaの優れた鋼板(Kca:―10℃で5000N/mm1.5以上の鋼板)とアレスト靭性値Kcaの劣る鋼板(Kca:―10℃で5000N/mm1.5未満の鋼板)について、前記主き裂8の傾斜角度θと分岐き裂5の発生位置との関係について調査するために、前記同様の温度勾配型の標準ESSO試験を行った。この結果を図2に示す。尚、試験に使用した鋼板は板厚40〜100mm、降伏応力360〜540MPaであった。
この図2から、前記アレスト性の優れた鋼板は、主き裂8の傾斜角度θは15°以上、45°以下の範囲で、分岐き裂は板厚の5以上、25%以下の長さであることが判る。一方、アレスト靭性値Kcaの劣る鋼板は、分岐き裂が発生せずに主き裂のみである場合、または、主き裂8の傾斜角度θは15°以上の場合であるが、分岐き裂が板厚の5%未満の長さである事が判る。また、主き裂8の傾斜角度θが15°未満になる場合には分岐き裂5が発生する鋼板はなかった。また、分岐き裂5が板厚の25%超の長さに及んで発生している鋼板もなかった。
このことから、アレスト性の優れた鋼板、即ち、アレスト靭性値Kcaが―10℃で5000N/mm1.5以上を示す鋼板は、主き裂8の傾斜角度θが15°以上、45°以下で、かつ、分岐き裂が板厚の5%以上25%以下の長さで鋼板の表裏層部7に発生することが判る。
アレスト性が向上するメカニズムは、主き裂から分岐する分岐き裂が所定以上の長さで発生することで主き裂先端の応力緩和や閉口応力の発生により、破面形成エネルギーを消費や脆性破壊に対する駆動力の低下に起因して、主き裂の伝播を抑制するものと推定される。
前記の様に、本発明が主き裂の傾斜角度θを15°以上としたのは、これ未満であると前記分岐き裂の発生が困難になるためであって、これは破面形成エネルギーの消費が少なくなり主き裂の伝播阻止が困難になってアレスト性が低下するためである。
また、45°以下としたのは、異方性が大きくなることを抑制するためである。
また、分岐き裂の発生長さを、板厚の5〜25%としたのは、5%未満であると分岐き裂が形成されても、その分岐き裂が直ちに停止ことから主き裂の伝播を阻止する有効な抵抗になり難く、また板厚の25%超では逆に主き裂と合体して、主き裂は抵抗をほとんど受けずに真直ぐ伝播してしまうことから、前記同様に極端にアレスト性が低下するためである。
図3は、アレスト靭性値Kcaが―10℃で5000N/mm1.5以上を示すアレスト性の優れた鋼板と、アレスト靭性値Kcaが―10℃で5000N/mm1.5未満のアレスト性の劣る鋼板(各鋼板の板厚:40〜100mm)を用いて前記同様の温度勾配型の標準ESSO試験を行い、その結果から、板厚表層部の(100)X線面強度比と板厚中心部の(111)又は/及び(211)X線面強度比との関係を表したものである。なお、X線面強度比は、表層部に分岐き裂が発生した場合は分岐き裂発生領域の中心部と板厚中心部を測定し、分岐き裂が発生しなかった場合は表層から板厚の15%の位置と板厚中心部を測定した。そして、このX線面強度比とは、X線回折法により求めた(100)(111)(211)面回折強度のランダム方位試料の回折強度に対する相対比のことである。
この図3から、鋼板表裏面に、板厚の5〜25%の長さの分岐き裂が発生するアレスト性の優れた鋼板は、板厚表層部の(100)面強度比が1.5以上2.0未満、かつ、板厚中心部の(111)又は/及び(211)面強度比が2.0以上、5.0未満の範囲に分布することが判る。一方、鋼板表裏面に、前記分岐き裂が発生しないアレスト性の劣る鋼板は、上記以外の範囲に分布することが判る。
つまり、板厚表層部の(100)面強度比が1.5未満では分岐き裂がほとんど形成されないため有効な脆性破壊の抵抗になり難く、また2.0以上でも表裏層部に分岐き裂は発生せず逆に主き裂となり、脆性き裂は抵抗をほとんど受けずに真直ぐ伝播してしまうことから、表裏層部の(100)面強度比を1.5以上2.0未満の範囲とした。さらに板厚中心部の(111)又は/及び(211)面強度比が2.0未満では主き裂は外部応力に垂直な面に15°未満で傾斜して伝播してしまい、表裏層部での分岐き裂の発生が困難となり、表層部が有効な伝播抵抗とはならないことから、主き裂の傾斜角度を15°以上にし、表層部に分岐き裂を発生させることによってアレスト性を向上させるために2.0以上とした。また、板厚中心部の当該集合組織強度を大きくし、傾斜角度が大きくなるほどアレスト性は向上するが、異方性が大きくなることを抑制するために、5.0未満にする。
この様に、板厚中心部における(111)又は/及び(211)面強度比が2.0以上と大きい領域では、へき開面が外部応力と垂直な面に対し傾斜しており、かつ集合組織強度が表裏層部のそれよりも大きいことから、主き裂8が発生し、これが外部応力と直角方向に対し傾斜して伝播する。このとき(100)面強度比が1.5より大きい表裏層部では、へき開面が外部応力と直角方向であり真っ直ぐ伝播し易いことから、主き裂8より分岐き裂5が発生する。しかし、分岐き裂5は、主き裂8に引っ張られ成長することはできず、さらに主き裂8が伝播することにより数mm以上の長さの分岐き裂が次々と形成されていくことになる。
上記のようなアレスト性向上効果は、降伏応力が355〜550MPaである鋼板、及び板厚が40〜100mmの鋼板において特に顕著となる。この理由は、降伏応力が355MPa未満又は550MPa超、板厚が40mm未満又は100mm超の領域では、本発明で規定しているような板厚方向に集合組織が異なるような分布を形成させ、脆性き裂の伝播挙動を制御させることが困難であるからである。
以下、各元素の量を限定した理由について説明する。
Cは厚手母材の強度を確保するために0.04%以上必要であり、これが下限である。また、Cが0.15%を超えると良好なHAZ靭性を確保することが困難であることから、これが上限となるが、Cの上限は好ましくは0.1%である。
Siは脱酸元素及び強化元素として有効であるため、0.1%以上必要であるが、0.5%を超えるとHAZ靭性が著しく劣化するため、これが上限である。
Mnは厚手母材の強度と靭性を経済的に確保するために0.5%以上必要である。ただし、2.5%を超えて添加すると、中心偏析が顕著となってこの部分の母材とHAZ靭性が劣化するため、これが上限である。
Pは不純物元素であり、靭性を安定的に確保するために0.02%以下に低減する必要がある。
Sも不純物元素であり、Pと同様の理由で0.01%以下に低減する必要がある。
Alは脱酸を担い、不純物元素であるOを低減するために必要である。Al以外にもSiやMnも脱酸に寄与するが、たとえこれらの元素が添加される場合でも、0.001%以上のAlがないと安定的にOを抑えることは難しい。ただし、Alが0.1%を超えると、アルミナ系の粗大酸化物やクラスターが生成し、母材とHAZ靭性が劣化するため、これが上限である。
TiはTiNを形成することによって、鋼片加熱時や溶接時にオーステナイト粒径が大きくなることを抑制でき、母材とHAZ靭性を向上させる効果がある。この効果を得るためには0.005%以上必要である。しかし、過剰なTiの添加は、TiC形成によりHAZ靭性が劣化するため、0.02%を上限とする。
Nは上記したようにTiN形成による母材とHAZ靭性向上効果を得るために0.001%以上必要である。しかし、過剰なNの添加は鋳片割れや母材とHAZ靭性の劣化を招くため、0.008%を上限とする。
また、上記した添加元素の他に、質量%で、Cu:0.05〜1%、Ni:0.05〜2%、Cr:0.05〜1%、Mo:0.05〜0.5%、Nb:0.003〜0.1%、V:0.005〜0.2%、B:0.0002〜0.003%の少なくとも1種以上を化学成分として含有しても良い。これらを添加することにより、母材の強度と靭性が確保される。ただし、これらの元素が多すぎると母材とHAZ靭性や溶接性が低下するため、それぞれの元素に上限を設ける必要がある。
さらに、上記した添加元素の他に、質量%で、Ca:0.0003〜0.005%、Mg:0.0003〜0.005%、REM:0.0003〜0.005%の少なくとも1種以上を化学成分として含有しても良い。これらを添加することにより、酸化物、硫化物がピン止め粒子となりオーステナイト粒の成長を抑制する、またはフェライト変態核となりHAZ組織を微細化することによりHAZ靭性が向上する。ただし、これらの元素が多すぎると粗大な介在物、クラスターが形成され、HAZ靭性が劣化するため、それぞれの元素に上限を設ける必要がある。
以下、本発明の製造方法を限定した理由について説明する。
まず、上記した適切な化学成分組成に調整した溶鋼を、転炉等の通常公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造等の通常公知の鋳造方法で鋼素材とする。
次に、鋼素材を950℃〜1250℃の温度に加熱し、オーステナイト単相化する。これは950℃未満ではオーステナイト単相化が不十分であり、1250℃超では加熱γ粒径が極端に粗大化して圧延後に微細な組織を得ることが困難となり靭性が低下するからである。この加熱した鋼素材は、オーステナイトの細粒化を目的に900℃以上での再結晶圧延を行っても良いが、圧延なしのままでも構わない。
引き続き行う圧延の過程が本発明の最も重要な部分である。すなわち、表面温度を650℃以上850℃以下、板厚中心温度を850℃超1050℃以下で累積圧下率30%以上の圧延を行うことが必要である。
まず、表面温度範囲を650〜850℃とした理由は、分岐き裂が形成される表裏層部において、圧延面と平行な(100)集合組織を発達させるためには未再結晶域オーステナイト、あるいはオーステナイト/フェライト二相域で仕上げ圧延する必要があるからである。650℃未満では(100)面強度比が2.0以上となり、850℃超では逆に(100)面強度比が1.5未満となるために分岐き裂が形成されずアレスト性向上が図れないのでこの範囲とした。母材強度、靭性、生産性とのバランスを考慮すると、700〜800℃とするのが望ましい。
次に、板厚中心部計算温度を850℃超1050℃以下とした理由は、分岐き裂が形成される表裏層部以外の領域において、圧延面と平行な(111)又は/及び(211)集合組織を発達させるためにはオーステナイト単相域、少なくとも再結晶オーステナイト域で圧延する必要があるからである。850℃以下では、(111)又は/及び(211)面強度比が2.0未満となり、主き裂を傾斜させることができないので、これを下限とする。また1050℃超では(111)又は/及び(211)面強度比が2.0以上を確保できるものの組織粗大化により母材靭性が劣化してしまうので、これを上限とする。
上記のように板厚方向に集合組織分布を形成させるためには、板厚方向の温度偏差を大きくすることが重要である。このような温度偏差を容易に実現させるためには、板面の冷却が不均一になりにくい1〜10℃/s程度の冷却速度で圧延前に水冷を行うと良い。
次に、圧延の累積圧下率を30%以上とする理由は、30%未満では温度条件を満足しても集合組織の発達や靭性の確保が困難であるので、これを下限とする。集合組織の発達や強度、靭性、生産性バランスの観点からは、45〜70%とするのが望ましい。
上記の圧延後、600℃以上から、板厚平均で8℃/s以上の冷却速度で500℃以下の温度まで加速冷却を行う必要がある。
冷却開始温度を600℃以上とした理由は、600℃未満では冷却前にフェライト変態が進行し、フェライト主体の組織となってしまい、強度の確保が困難になるからである。
加速冷却時の冷却速度を板厚平均で8℃/s以上とした理由は、上記と同様の理由で8℃/s未満ではベイナイト主体組織が得られず、強度の確保が困難になるからである。また、分岐き裂が形成される表裏層部以外の領域では、ベイナイト主体組織でなければ(111)又は/及び(211)集合組織を発達させることができないので、これを下限とする。
500℃以下の温度まで加速冷却する理由は、上記と同様の理由で500℃超ではベイナイト主体組織が得られず強度確保が困難である上に、アレスト性向上に必要な集合組織要件を満足できないからである。
加速冷却後、強度と靭性を調整する目的で必要に応じ300〜650℃の温度で焼き戻しすることが可能である。その効果を得るためには300℃以上にする必要があり、650℃超では極端に軟化し強度の確保が困難となるので、650℃を上限とする。
このように、極低温圧延、及び複雑な熱処理工程を必要としないため、本実施形態に係る高強度厚鋼板は生産性が高く、かつ低コストになる。また、残留応力も抑制されるため、形状矯正に起因したコスト増加を抑制できる。
以上のように本実施形態によれば、化学成分、製造条件を適切な値に制御し、かつ鋼板の板厚方向の集合組織強度と分布を制御することによって、脆性き裂の伝播方向や破面形態を制御することができる。これにより、高強度厚鋼板において、アレスト性を向上させることができる。そして、降伏応力が355〜550MPa、かつ板厚が40〜100mmの鋼板において、−10℃のアレスト靭性値であるKcaを5000N/mm1.5以上にすることができる。また、極端な低温圧延、及び複雑な熱処理工程を必要としないため生産性が高く、低コストにすることができる。
製鋼工程において溶鋼の化学成分調整を行った後、連続鋳造によって鋳片を製造した。表1に化学成分を示す。この鋳片を用いて板厚40〜100mmの厚鋼板を製造した。表2に各厚鋼板の製造方法示す。なお、板厚中心温度は、通常公知の差分法による熱伝導解析により求めた。表2には板厚中心部のミクロ組織構成も合わせて示す。
Figure 0005064149
Figure 0005064149
各厚鋼板の集合組織強度、機械的特性(引張特性、衝撃特性)、アレスト性、及び脆性破面形態(マクロなき裂、すなわち主き裂の外部応力と垂直な面に対する傾斜角度、及び表層部の分岐き裂領域の板厚方向長さ)を測定した。集合組織強度はX線回折法により、(100)(111)(211)面回折強度のランダム方位試料の回折強度に対する相対比を求めた。表層部は板厚の5、15、25%の位置の(100)面強度比、そして板厚中心部の(111)又は(211)面強度比をそれぞれ記載した。引張特性は、JIS Z 2241に準拠し、JIS Z 2201の丸棒引張試験片を板厚中心部から圧延方向と直角方向に2本採取し引張試験に供し、降伏応力(YP)及び引張強さ(TS)のそれぞれの平均値を記載した。また衝撃特性は、JIS Z 2242に準拠し、JIS Z 2202のVノッチシャルピー衝撃試験片を板厚中心部から圧延方向と平行に3本採取しシャルピー衝撃試験に供し、−40℃でのシャルピー吸収エネルギー(vE−40)の平均値を記載した。アレスト性は、板幅500mmの温度勾配型ESSO試験により、−10℃でのアレスト靭性値Kcaを求めた。脆性破面形態は、ESSO試験後の破面を用いて、マクロなき裂、すなわち主き裂の外部応力と垂直な面に対する傾斜角度、及び表層部の分岐き裂領域の板厚方向長さを測定した。表3に測定結果を示す。
Figure 0005064149
鋼番1〜6は本発明の厚鋼板である。化学成分、製造方法ともに本発明範囲内であるため、集合組織強度、分布、脆性破面形態も本発明要件を満足している。この結果、−10℃でのアレスト靭性値Kcaが5000N/mm1.5以上の優れた値を示していた。また、機械的性質も、降伏強度(YP)が360〜540MPa、引張強さ(TS)が500〜680MPaの高強度、−40℃シャルピー吸収エネルギー(vE−40)が150〜300Jの高靭性を示していた。
これに対し、鋼番7〜13は比較例となる厚鋼板である。鋼番7、8、9、10は製造方法要件のうち、仕上圧延開始時の表面温度と板厚中心温度のいずれか、または両方が満足していない。そのうち、鋼番7は、仕上げ圧延前の表面温度が本発明で規定した下限を下回る600℃と低いため、ミクロ組織がフェライト主体となり母材強度や靭性が低い値を示し、かつ、表層部の集合組織強度が本発明の上限を上回り、中心部の集合組織強度が本発明の下限を下回り、脆性き裂は真直ぐ伝播し、分岐き裂も生じなかったため、Kcaが3000N/mm1.5と極めて低い値を示した。また、鋼番8は、仕上圧延開始時の板厚中心(t/2開始)温度が本発明で規定した下限を下回る780℃であり、そのため板厚中心部の集合組織強度が本発明の下限を下回り、脆性き裂は真直ぐ伝播し、分岐き裂も生じなかったことから、アレスト性の大幅な改善は認められなかった。また、鋼番9は、仕上圧延開始時の板厚中心温度が本発明の上限を上回る1100℃であり、そのため、母材の靭性が極端に低く溶接構造用鋼としての使用性能を満足していない。表層部の集合組織要件も満足しておらず、主き裂は傾斜して伝播するものの、表層部の分岐き裂領域の板厚方向長さが2mmであり、板厚の3%であったため、本発明の下限を外れ脆性破壊の抵抗とはなり難く、Kcaは3800N/mm1.5と低い。また、鋼番10は、仕上圧延開始時の表面温度と板厚中心温度ともに本発明の上限を外れている。そのため母材靭性の著しい劣化があり、集合組織要件も満足しておらず、マクロなき裂は傾斜するものの分岐き裂が形成されないことから、Kcaは3000N/mm1.5と極めて低い値を示した。
また、鋼番11は仕上圧延での累積圧下率(CR率)が本発明の下限を下回り、そのため表層部の集合組織強度が本発明の下限を下回り、マクロなき裂は若干傾斜するものの脆性破壊の抵抗となる分岐き裂が形成されず、アレスト性は低下した。
また、鋼番12、13は仕上圧延後の冷却条件を満足していない。そのうち、鋼番12は、冷却終了温度が本発明の下限を上回る550℃であり、鋼番13は空冷している。そのため、両鋼ともにミクロ組織はフェライト主体となり母材の強度が低い。さらに表層部の集合組織要件は満足しているものの、板厚中心部の(111)又は/及び(211)面強度比が低く本発明の下限を下回るため、脆性き裂は真直ぐ伝播し、分岐き裂も生じず、Kcaは低い値を示した。
以上の実施例から、本発明を適用することにより、降伏応力が355〜550MPa、板厚が40〜100mm、かつ−10℃のアレスト靭性値Kcaが5000N/mm1.5以上である脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法を提供することが確認された。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
温度勾配型標準ESSO試験を行った後の脆性き裂の伝播挙動及び脆性破面を示す簡略図である。 種々の鋼板に発生する主き裂の傾斜角度と分岐き裂寸法の関係を示す図である。 種々の鋼板の板厚表層部の(100)X線面強度比と板厚中心部の(111)又は/及び(211)X線面強度比との関係を示す図である。
符号の説明
1 外部応力
2 予め形成した切欠き
3 マクロな脆性き裂
4 マクロき裂の伝播方向
5 分岐き裂
6 外部応力と直角方向
7 鋼板の表裏層部
8 主き裂
9 板厚方向中心部

Claims (8)

  1. 質量%で、
    C :0.04〜0.15%、
    Si:0.1〜0.5%、
    Mn:0.5〜2.5%、
    P :≦0.02%、
    S :≦0.01%、
    Al:0.001〜0.1%、
    Ti:0.005〜0.02%、
    N :0.001〜0.008%
    を含有し、残部が鉄及び不可避不純物によって化学成分が構成された鋼板で、ミクロ組織がベイナイトを母相としたフェライト又は/及びパーライト組織であり、鋼板の表面及び裏面から板厚の25%までの表裏層部とそれ以外の板厚中心部の三層に分けたとき、表裏層部で、板厚の5%以上25%以下の厚さ領域に圧延面と平行な(100)X線面強度比が1.5以上2.0未満の集合組織を有しており、それ以外の板厚中心部を含む領域において圧延面と平行な(111)又は/及び(211)X線面強度比が2.0以上の集合組織を有していることを特徴とする脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
  2. 質量%で、
    Cu:0.05〜1%、
    Ni:0.05〜2%、
    Cr:0.05〜1%、
    Mo:0.05〜0.5%、
    Nb:0.003〜0.1%、
    V :0.005〜0.2%、
    B :0.0002〜0.003%
    の少なくとも1種以上を化学成分として含有することを特徴とする請求項1に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
  3. 質量%で、
    Ca:0.0003〜0.005%、
    Mg:0.0003〜0.005%、
    REM:0.0003〜0.005%
    の少なくとも1種以上を化学成分として含有することを特徴とする請求項1または2に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
  4. 板厚が40mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
  5. 前記表裏層部が分岐き裂となり、そのき裂が板厚の5%以上25%以下の長さで外部応力と垂直方向に伝播し、それ以外の板厚中心部の領域が主き裂となり外部応力と垂直な面に対し15°以上45°以下で伝播することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の化学成分を有する鋼片を、950〜1250℃に加熱し、表面温度を650℃以上850℃以下、板厚中心温度を850℃超1050℃以下で累積圧下率30%以上の圧延を行った後、表面温度600℃以上から、板厚平均で8℃/s以上の冷却速度で500℃以下の温度まで加速冷却を行うことを特徴とする脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
  7. 前記加速冷却を終了した後、300℃以上650℃以下で焼戻しすることを特徴とする請求項6に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
  8. 板厚が40mm以上であることを特徴とする請求項6または7に記載の脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板の製造方法。
JP2007228112A 2006-12-14 2007-09-03 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法 Active JP5064149B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007228112A JP5064149B2 (ja) 2006-12-14 2007-09-03 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006336713 2006-12-14
JP2006336713 2006-12-14
JP2007228112A JP5064149B2 (ja) 2006-12-14 2007-09-03 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008169467A JP2008169467A (ja) 2008-07-24
JP5064149B2 true JP5064149B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=39697836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007228112A Active JP5064149B2 (ja) 2006-12-14 2007-09-03 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5064149B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BRPI0901378A2 (pt) * 2009-04-03 2010-12-21 Villares Metals Sa aço bainìtico para moldes
JP5900312B2 (ja) * 2011-12-27 2016-04-06 Jfeスチール株式会社 大入熱溶接部の靭性および脆性き裂伝播停止特性に優れた高強度厚鋼板およびその製造方法
JP5838801B2 (ja) * 2011-12-27 2016-01-06 Jfeスチール株式会社 厚鋼板及び厚鋼板の製造方法
BR112015020815B1 (pt) * 2013-03-26 2021-06-29 Jfe Steel Corporation Chapa de aço grossa de alta resistência para soldagem de elevado aporte de calor com excelente capacidade de interrupção de ruptura frágil e método para fabricação da mesma
JP5713135B1 (ja) 2013-11-19 2015-05-07 新日鐵住金株式会社 鋼板
JP6274375B1 (ja) * 2016-08-09 2018-02-07 Jfeスチール株式会社 高強度厚鋼板およびその製造方法
WO2018030171A1 (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 Jfeスチール株式会社 高強度厚鋼板およびその製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH075969B2 (ja) * 1989-03-29 1995-01-25 新日本製鐵株式会社 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法
JPH03215624A (ja) * 1990-01-19 1991-09-20 Kobe Steel Ltd 脆性破壊伝播停止特性に優れる低温用鋼の製造方法
JPH08253812A (ja) * 1995-03-16 1996-10-01 Nippon Steel Corp 脆性亀裂伝播停止特性の優れた厚鋼板の製造法
JPH08295929A (ja) * 1995-04-26 1996-11-12 Nippon Steel Corp 耐co2 腐食性および低温靱性の優れた耐サワーラインパイプ用鋼板の製造方法
JPH0941077A (ja) * 1995-08-04 1997-02-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 亀裂伝播停止特性に優れた高張力鋼板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008169467A (ja) 2008-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5064150B2 (ja) 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板
JP4058097B2 (ja) アレスト性に優れた高強度厚鋼板
JP5445720B1 (ja) アレスト性に優れた高強度厚鋼板
JP5392441B1 (ja) 耐水素誘起割れ性に優れた高強度ラインパイプ用鋼管及びこれに用いる高強度ラインパイプ用鋼板、並びにこれらの製造方法
JP5251092B2 (ja) 低温靱性に優れた高強度ラインパイプ用溶接鋼管及びその製造方法
JP5292784B2 (ja) 低温靱性に優れた高強度ラインパイプ用溶接鋼管及びその製造方法
EP3042976A1 (en) Steel sheet for thick-walled high-strength line pipe having exceptional souring resistance, crush resistance properties, and low-temperature ductility, and line pipe
WO2016119500A1 (zh) 一种具有高止裂性能的钢板及其制造方法
JP5064149B2 (ja) 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法
JP2010229528A (ja) 延性に優れた高張力鋼板及びその製造方法
JP2017057449A (ja) 耐サワー性に優れた鋼板及びその製造方法
JP2019214752A (ja) 低降伏比厚鋼板
JP2009127069A (ja) 高靭性ラインパイプ用鋼板およびその製造方法
JP2008045174A (ja) 脆性亀裂伝播停止特性に優れた構造用高強度厚鋼板およびその製造方法
WO2014175122A1 (ja) H形鋼及びその製造方法
JP6245352B2 (ja) 高張力鋼板およびその製造方法
JP6288288B2 (ja) ラインパイプ用鋼板及びその製造方法とラインパイプ用鋼管
JP4341395B2 (ja) 大入熱溶接用高張力鋼と溶接金属
JP5439889B2 (ja) 厚肉高靭性鋼管素材用厚鋼板およびその製造方法
JP4116817B2 (ja) 低温靭性と変形能に優れた高強度鋼管および鋼管用鋼板の製造法
JP2012188749A (ja) 多パス溶接部の靭性に優れた厚鋼板および多パス溶接継手
JP4959402B2 (ja) 耐表面割れ特性に優れた高強度溶接構造用鋼とその製造方法
JP2008179878A (ja) 脆性亀裂伝播停止特性に優れた高張力厚鋼板およびその製造方法
JP6642118B2 (ja) 耐サワー鋼板
JP4959401B2 (ja) 耐表面割れ特性に優れた高強度溶接構造用鋼とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120717

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120808

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5064149

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350