JP4046696B2 - 圧力炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力炊飯器に関する。
圧力炊飯器は、炊飯鍋内を密閉する閉鎖状態と炊飯鍋内を大気開放する開放状態とに切換可能な調圧手段を備え、炊飯鍋の温度を検出する温度検出手段及び炊飯鍋内の圧力を検出する圧力検出手段の検出値に基づいて炊飯鍋を加熱する加熱手段と調圧手段とを制御することにより、複数の工程からなる炊飯工程を実行する。一般的な炊飯工程は、予熱工程、本加熱工程(いわゆる中ぱっぱ工程)、沸騰維持工程、及びむらし工程からなる。これらの工程のうち、予熱工程では米に十分に水分を浸漬させるために比較的低温の一定温度で一定時間米を加熱する。本加熱工程では加熱手段を最大出力として炊飯鍋内が沸騰状態になるまで加熱する。沸騰維持工程では炊飯鍋内を沸騰状態で維持するように加熱手段を制御する。むらし工程では加熱手段の出力は沸騰維持工程よりも低出力に設定され、調理物の温度は徐々に低下する。一般に、本加熱工程、沸騰維持工程、及びむらし工程は、調圧手段が閉鎖状態に設定される工程(加圧工程)である。
特許文献1には、沸騰維持工程において炊飯鍋内の圧力が予め定められた設定圧力に到達すると、圧力検出手段の検出値に基づいてその設定圧力を維持するように加熱手段の加熱量ないしは出力を制御することが記載されている。
しかし、前述の加圧工程(本加熱工程、沸騰維持工程、及びむらし工程)における炊飯鍋内の圧力変化(圧力のかかり方)には、種々の要因によってばらつきが生じる。例えば、沸騰維持工程開始から一定時間を経過した時点では炊飯鍋内の圧力は設定値まで上昇しているはずであるが、種々の要因により前述の時点に設定値まで圧力が上昇しない場合がある。
圧力変化のばらつきの要因について説明すると、炊飯鍋と炊飯鍋の縁部を密封する蓋体側のシール部材との密着の程度は、同一仕様の圧力炊飯器であっても個々の器体毎にばらつきがある。詳細には、ある器体では炊飯鍋の縁部とシール部材とが良好に密着するが、他の器体では炊飯鍋とシール部材の密着度が低いことがある。かかる量産品においては不可避である器体間の構造上のばらつきにより、加圧工程における炊飯鍋内の圧力変化にばらつきが生じる。
また、同一の圧力炊飯器が実行する同一の加圧工程であっても、調理物の種類(米の種類等)、炊飯鍋内の水量、炊飯鍋内における調理物の配置状態等の炊飯条件のばらつきに起因して、炊飯鍋内の圧力変化にばらつきが生じる。
一般に従来の圧力炊飯器では、加圧工程の実行中に停電が発生した場合や、加圧工程の実行中にユーザが取消スイッチを操作して取消命令を入力した場合には、調圧手段が直ちに開放状態となる。従って、例えば沸騰維持工程に停電や取消命令の入力があると、調圧手段を通って器外に蒸気やおねば(炊飯時に形成される粘り気のある糊状の物質)が飛散することになり好ましくない。また、器外に飛散した高温の蒸気やおねばにより圧力炊飯器自体やその周辺が汚れる。
特開平6−181838号公報(段落番号[0019])
本発明は、圧力炊飯器の加圧工程における圧力変化のばらつきを低減ないしは防止することを第1の課題とする。また、本発明は、停電や取消命令の入力が生じた場合に、安全かつ確実に加圧工程を中断することを第2の課題とする。
本発明は、炊飯鍋を加熱する加熱手段と、前記炊飯鍋内を密閉する閉鎖状態と前記炊飯鍋内を大気開放する開放状態とに切換可能な調圧手段と、前記炊飯鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記炊飯鍋内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記温度検出手段及び前記圧力検出手段の検出値に基づいて前記加熱手段及び前記調圧手段を制御することにより複数の工程を実行する制御手段とを備える圧力炊飯器において、前記複数の工程は、前記調圧手段が前記閉鎖状態に設定され、かつ前記炊飯鍋内の圧力である圧力設定値を有する加圧工程を少なくとも1つ含み、前記制御手段は、前記加圧工程開始から第1の時間が経過した時の前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力設定値未満であれば、前記加熱手段の出力を第1の出力から前記第1の出力よりも高出力である第2の出力に変更することを特徴とする圧力炊飯器を提供する。
加圧工程開始から第1の時間が経過した時の圧力検出手段の検出圧力が圧力設定値未満であれば、加熱手段の出力は第1の出力から高出力の第2の出力に変更される。従って、器体間の構造上のばらつきや炊飯条件のばらつきがあっても、調理鍋内の圧力は圧力設定値に向けて速やかに上昇する。
具体的には、前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第2の出力に変更後、前記圧力検出手段の検出圧力が圧力設定値以上となれば、前記加熱手段の出力を前記第2の出力から前記第1の出力に戻す。
前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第2の出力に変更後第2の時間が経過すると、前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力設定値以上であるか否かにかかわらず、前記加熱手段の出力を前記第2の出力から前記第1の出力に戻すことが好ましい。加熱手段の出力を高出力の第2の出力に維持しても、調理鍋内の圧力が圧力設定値まで上昇しない場合もある。従って、第2の時間が経過が経過した時点で加熱手段の出力を第1の出力に戻すことにより無駄な電力消費を防止することができる。
前記制御手段は、前記加圧工程開始から前記第1の時間経過後における前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力設定値よりも大きい圧力上限値以上であれば、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第1の出力も低出力の第3の出力に変更してもよい。加圧工程開始から第1の時間が経過した時の圧力検出手段の検出圧力が圧力上限値以上であれば、加熱手段の出力は第1の出力からより低出力の第3の出力に変更される。従って、器体間の構造上のばらつきや炊飯条件のばらつきがあっても、調理鍋内の圧力は第1の圧力設定値に向けて速やかに降下する。
前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第3の出力に変更後、前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力上限値未満となれば、前記加熱手段の出力を前記第3の出力から前記第1の出力に戻す。
また、前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第3の出力に変更後第3の時間が経過すると、前記圧力検出手段の検出圧力が前記第圧力上限値未満であるか否かにかかわらず、前記加熱手段の出力を前記第3の出力から前記第1の出力に戻すことが好ましい。
加熱手段の出力を低出力の第3の出力に維持しても、調理鍋内の圧力が圧力上限値未満に降下しない場合もある。従って、第3の時間が経過した時点で加熱手段の出力を第1の出力に戻すことにより、圧力を低下させるための加熱手段の出力低下が調理鍋内の温度状態に悪影響を与えるのを防止することができる。
前記加圧工程は、例えば炊飯鍋内の温度を沸騰温度に維持する沸騰維持工程である。この場合、圧力設定値は1.2〜1.3気圧、圧力上限値は1.3〜1.4気圧、第1の時間は沸騰維持工程開始後調理鍋内の圧力が圧力設定値まで上昇するのに十分であると想定される時間であり、例えば3〜5分程度である。また、第2の時間はそれ以上加熱手段の出力を第2の出力(高出力)に維持しても調理鍋内の圧力が上昇しないと想定される時間であり、例えば5〜10分程度である。さらに、第3の時間はそれ以上加熱手段の出力を第3の出力(低出力)に維持しても調理鍋内の圧力が低下しないと想定される時間であり、例えば8〜12分程度である。ただし、加圧工程は本加熱工程やむらし工程であってもよい。
さらに、前記制御手段は、前記加圧工程中に停電を検出し又は取消命令が入力されると、予め定められた第4の時間の間前記調圧手段を前記閉鎖状態に維持した後、前記調圧手段を開放状態に切り換えることが好ましい。第4の時間は、調理鍋内の圧力が自然冷却により十分低い圧力まで低下すると想定される時間であり、例えば2〜5分程度である。炊飯鍋内を自然冷却で減圧させた後に、調圧手段を開放状態に切り換えるので、炊飯鍋内から器外への蒸気やおねばの噴出を抑制ないしは防止することができ、確実かつ安全に加圧工程を中断することができる。また、噴出した蒸気等により圧力炊飯器自体やその周辺が汚れるのを防止することができる。
本発明の圧力炊飯器では、加圧工程開始から第1の時間が経過した時の検出圧力が圧力設定値未満であれば、加熱手段の出力が第1の出力からより高出力である第2の出力に変更される。そのため、加圧工程における圧力変化のばらつきを低減ないしは防止することができる。また、加圧工程中に停電を検出し又は取消命令が入力されると、調圧手段を閉鎖状態に維持して炊飯鍋内を自然冷却が減圧した後、調圧手段を開放状態に切り換えるので、安全かつ確実に加圧工程を中断することができ、噴出した蒸気等による汚れもないので手入れが容易である。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態に係る圧力炊飯器(以下、炊飯器という)1を示す。この炊飯器1は、内鍋(炊飯鍋)2、内鍋2を収容する本体3、及び本体3に回動可能に取り付けられる蓋体8を備える。
内鍋2は、熱伝導率が高いアルミ等からなる鍋母材の外面に、後述する誘導加熱コイル6への高周波電流の通電時に生じる渦電流によって電磁誘導加熱される強磁性材料をコーティングや接合等によって施したものである。
本体3は、有底筒形状の胴体4と、この胴体4内に配置された内鍋2を収容するための非導電性材料製の保護枠5とを備える。これら胴体4と保護枠5との間の空間には、誘導加熱コイル6、内鍋用温度センサ7、胴ヒータ29、及び後に詳述するコントローラ(制御手段)27が配設されている。
蓋体8は、内鍋2及び本体3の開口部を開放可能に閉塞する。蓋体8の内鍋2側には、放熱板9、蓋ヒータ10、及び内蓋11が配設されている。内蓋11の周縁には、蓋体8の閉鎖時に内鍋2の縁部に密着して内鍋2を密閉するためのシール部材(図示せず)が設けられている。また、蓋体8の内部には、蓋体用温度センサ12、内鍋2内の圧力を検出する圧力センサ33及び調圧器(調圧手段)14が配設されている。
調圧器14は蓋体8の蒸気孔8aを開閉するための調圧ボール14aとソレノイド14bとを備える。ソレノイド14bの通電時には、調圧器14は内鍋2内を密閉する閉鎖状態となる。詳細には、ソレノイド14bの通電時には、ソレノイド14bのプランジャは引き込み位置となり、調圧ボール14aは実線で示すように蒸気孔8aを閉鎖する位置にある。調圧ボール14aの重量は、内鍋2内の内圧が異常値まで上昇したときに、内圧により一点鎖線で示すように蒸気孔8aから退避した位置に移動するように設定されている。一方、ソレノイド14bの非通電時には、調圧器14は内鍋2内を大気開放する開放状態となる。詳細には、ソレノイド14bの非通電時には、調圧ボール14aは突出位置となったソレノイド14bのプランジャにより押され、蒸気孔8aから退避した位置に移動する。
本体3の正面には、操作パネル15が設けられている。操作パネル15は、液晶表示装置等からなる表示装置16と、炊飯器1を操作するためのスイッチ類17〜20を備えている。スイッチ類17〜20は、ユーザが希望する炊飯完了時刻(予約時刻)を設定するための時刻設定スイッチ17、炊飯開始を指示するための炊飯開始スイッチ18、炊飯工程や保温工程を取り消す(中止する)ための取消スイッチ19、及び炊飯メニューを設定するためのメニュー設定スイッチ20を含む。
コントローラ27は、マイクロコンピュータ27a、読み書き可能メモリ(RAM)27b、読み出し専用メモリ(ROM)27c、及びタイマ27dを備えている。マイクロコンピュータ27aは、内鍋温度センサ7、蓋体温度センサ12、及びスイッチ類17〜20から入力される信号を、RAM27b及びタイマ27dと協働してROM27cに記憶されたプログラムに従って処理し、誘導加熱コイル6、胴ヒータ29、蓋ヒータ10、及び調圧器14を制御して、炊飯工程と保温工程を実行する。
本体2の内部には、電源回路30と補助電源31が配設されている。電源回路30は図示しない外部電源からの電力を炊飯器1が備える要素(コントローラ27、誘導加熱コイル6、胴ヒータ29、調圧器14、表示装置16等)に供給する。補助電源31は外部電源からの通電遮断時にコントローラ27と調圧器14に電力を供給する。補助電源31は、電解コンデンサーや、例えば水銀電池である一般的なバックアップ用の電池からなる。電源回路30と補助電源31の切り換え、すなわち電源回路30と補助電源31のうちいずれから炊飯器1が備える要素に電力を供給するのか切り換えるための電源切換スイッチ32が設けられている。この電源切換スイッチ32は通常時には電源回路30側に設定されているが、後に詳述するように停電時にはコントローラ27から出力される切換信号により補助電源31側に切り換えられる。
図2及び図5を参照すると、コントローラ27は予熱工程(図2のS2−1)、本加熱工程(S2−2)、沸騰維持工程(ステップS2−3)、及びむらし工程(ステップS2−4)からなる炊飯工程を実行し、炊飯工程終了に引き続いて保温工程(S2−5)を実行する。
ステップS2−1の予熱工程では、米に十分に水を浸漬させるために、予め定められた予熱時間の間、室温より高温であるが調理物の沸点よりも低温である予熱温度(40〜60℃程度)に内鍋2内を維持する。予熱工程では調圧器14は開放状態に設定される。
ステップS2−2の本加熱工程(いわゆる中ぱっぱ工程)では、誘導加熱コイル6、胴ヒータ29、及び蓋ヒータ10を最大出力とし、内鍋2内が沸騰状態になるまで加熱する。予熱工程では調圧器14は閉鎖状態に設定される。内鍋用温度センサ7や蓋体温度センサ12の検出温度から内鍋2が沸騰温度となったことを検出すると、沸騰維持工程に移行する。
ステップS2−3の沸騰維持工程では、沸騰温度を維持するように誘導加熱コイル6、胴ヒータ29、及び蓋ヒータ10の出力を制御する。予熱工程では調圧器14は閉鎖状態に設定される。急激な温度上昇により内鍋2の水分蒸発(いゆわるドライアップ)が検出されるとステップS2−4のむらし工程に移行する。
ステップS2−4のむらし工程では、予め定められたむらし時間の間、後述する保温温度(72〜76℃程度)よりも高く調理物の沸点よりも低いむらし温度(90〜95℃)まで調理物の温度が低下するように、加熱力を低下させる。具体的には、誘導加熱コイル6への通電を停止し、胴ヒータ29及び蓋ヒータ10のみにより調理物を加熱する。むらし工程では調圧器14は閉鎖状態に設定される。むらし時間が経過するとステップS2−5の保温工程に移行する。
ステップS2−5の保温工程では、主として誘導加熱コイル6により内鍋2内の調理物が予め定められた保温温度(72〜76℃程度)に維持される。保温工程では、調圧器14は開放状態に設定される。
次に、図3を参照して沸騰維持工程(ステップS2−3)を詳細に説明する。図3のステップ3−1からステップS3−7、及びステップS3−10からステップS3−13までは、器体間の構造上のばらつきや炊飯条件のばらつきに起因する圧力変化のばらつきを低減ないしは防止するための処理であり、ステップS3−8,S3−9は前述のように内鍋2内の温度を沸騰温度(本実施形態では100℃)に維持する処理である。
まず、ステップS3−1において加熱パターン、圧力設定値Pset、及び圧力上限値Plmtを決定する。これら加熱パターン、圧力設定値Pset、及び圧力上限値Plmtは、メニュー設定スイッチ20により設定された炊飯メニュー、炊飯器1のサイズ(炊飯可能な最大容量)、及び実際の炊飯に際して内鍋2内の収容された調理物の容量等に基づいて決定される。
加熱パターンは誘導加熱コイル6への通電時間の非通電時間に対する割合(通電率)で定義され、誘導加熱コイル6の加熱量ないしは出力と対応している。本実施形態では、3種類の加熱パターン、すなわち第1から第3の加熱パターンが前述の炊飯メニュー、サイズ、及び容量等に基づいて決定される。第1加熱パターンは、沸騰状態維持工程における標準の加熱パターンである。また、第2加熱パターンは、誘導加熱コイル6の出力が第1加熱パターンよりも大きい(高出力の)加熱パターンである。さらに、第3加熱パターンは、誘導加熱コイル6の出力が第1加熱パターンよりも小さい(低出力の)加熱パターンである。以下の説明では、第1加熱パターンの通電率を7/15(15秒間のうち7秒を通電状態とする。)、第2加熱パターンの通電率を10/5、第3加熱パターンの通電率を4/15とする。
圧力設定値Psetは沸騰維持工程における内鍋2内の圧力の目標値である。以下の説明では、圧力設定値Psetは1.2気圧とする。
圧力上限値Plmtは、それ以上高圧であると圧力設定値Psetよりも内鍋2内の圧力が高すぎる限度に相当する。以下の説明では、圧力上限値Plmtは1.4気圧とする。
次に、ステップS3−2において第1加熱パターン(通電率7/15)で誘導加熱コイル6による加熱を開始する。
ステップS3−3において沸騰維持工程開始から第1の時間T1(本実施形態では3分)が経過すると、ステップS3−4において圧力センサ33の検出圧力と圧力設定値(1.2気圧)を比較する。第1の時間T1は、沸騰維持工程開始後に内鍋2内の圧力が圧力設定値Psetまで上昇するのに十分であると想定される時間である。ステップS3−4において検出圧力が圧力設定値未満である場合、すなわち器体間の構造上のばらつきや炊飯条件のばらつきのために沸騰維持工程開始から第1の時間T1までに内鍋2内の圧力が圧力設定値Psetまで上昇していない場合には、ステップS3−5に移行する。一方、ステップS3−4において検出圧力が圧力設定値Pset以上である場合には、ステップS3−10に移行する。
ステップS3−5では、誘導加熱コイル6の加熱パターンを第1加熱パターン(通電率7/15)を第2加熱パターン(通電率10/15)に変更し、誘導加熱コイル6の加熱量ないしは出力を上昇させる。
誘導加熱コイル6の加熱パターンを第1加熱パターンから第2加熱パターンに変更後、ステップS3−6において第2の時間(例えば10分)T2が経過するか、ステップS3−7において検出圧力が圧力設定値Pset以上となれば、ステップS3−8において誘導加熱コイルの加熱パターンを第1加熱パターンに戻す。換言すれば、加熱パターンを第1加熱パターンから第2パターンに変更(誘導加熱コイル6の出力を増大)したことで、内鍋2内の圧力が圧力設定値Pset以上に上昇すれば加熱パターンを第1加熱パターンに戻す。また、第2の時間T2が経過すると、内鍋2内の圧力が圧力設定値Pset以上に上昇したか否かにかかわらず加熱パターンを第1加熱パターンに戻す。
沸騰維持工程開始から第1の時間T1が経過した時の圧力センサ33の検出圧力が圧力設定値Pset未満であれば、誘導加熱コイル6の加熱パターンは第1加熱パターンから高出力の第2加熱パターンに変更されるので、器体間の構造上のばらつきや炊飯条件のばらつきがあっても、内鍋2内の圧力は圧力設定値Psetに向けて速やかに上昇する。誘導加熱コイル6の加熱パターンを高出力の第2加熱パターンに維持しても、内鍋2内の圧力が圧力設定値Psetまで上昇しない場合もある。従って、第2の時間T2が経過した時点で誘導加熱コイル6の加熱パターンを第1加熱パターンに戻すことにより無駄な電力消費を防止することができる。
ステップS3−9において急激な温度上昇により炊飯鍋内の水分蒸発(ドライアップ)により内鍋用温度センサ7の検出温度が100℃から110℃に急上昇すると、沸騰維持工程が終了してむらし工程(図2のステップS2−4)に移行する。
前述のようにステップS3−4において圧力センサ33の検出圧力が圧力設定値Pset以上である場合には、ステップS3−10において検出圧力を圧力上限値Plmt(1.4気圧)と比較する。ステップS3−10において検出圧力が圧力上限値Plmt未満の場合、すなわち内鍋2内の圧力は圧力設定値Pset以上であるが圧力設定値Psetとの差が許容範囲である場合には、前述のステップS3−8に移行して第1加熱パターンが維持され、ドライアップ検出(ステップS3−9)まで沸騰維持工程が継続する。一方、ステップS3−10において検出圧力が圧力上限値Plmt以上の場合、すなわち内鍋2内の圧力は圧力設定値setと比較して高すぎる場合には、ステップS3−11に移行する。
ステップS3−11では、誘導加熱コイル6の加熱パターンを第1加熱パターン(通電率7/15)から第3加熱パターン(通電率4/15)に変更し、誘導加熱コイル6の加熱量ないしは出力を低下させる。
誘導加熱コイル6の加熱パターンを第1加熱パターンから第3加熱パターンに変更後、ステップS3−12において第3の時間(例えば10分)T3が経過するか、ステップS3−13において検出圧力が圧力上限値Plmt未満となれば、ステップS3−8において誘導加熱コイルの加熱パターンを第1加熱パターンに戻し、ドライアップ検出(ステップS3−9)まで沸騰維持工程を継続する。換言すれば、加熱パターンを第1加熱パターンから第3加熱パターンに変更(誘導加熱コイル6の出力が低下)したことで、内鍋2内の圧力が圧力上限値Plmt未満に低下すれば加熱パターンを第1加熱パターンに戻す。また、第3の時間T3が経過すると、内鍋2内の圧力が圧力上限値Plmt未満に低下したか否かにかかわらず加熱パターンを第1加熱パターンに戻す。
沸騰維持工程開始から第1の時間T1が経過した時の圧力センサ33の検出圧力が圧力上限値Pset以上であれば、誘導加熱コイル6の加熱パターンは第1加熱パターンから低出力の第3加熱パターンに変更されるので、器体間の構造上のばらつきや炊飯条件のばらつきがあっても、内鍋2内の圧力は圧力設定値Psetに向けて速やかに低下する。誘導加熱コイル6の加熱パターンを低出力の第3加熱パターンに維持しても、内鍋2内の圧力が圧力上限値Plmt未満に低下しない場合もある。従って、第3の時間T3が経過した時点で誘導加熱コイル6の加熱パターンを第1加熱パターンに戻すことにより、内鍋2内の圧力を低下させるための誘導加熱コイル6の出力低下が内鍋2内の温度状態に悪影響を与えるのを防止することができる。
沸騰維持工程を例に説明したが、図3と同様の制御を本加熱工程(図2のステップS2−2)やむらし工程(ステップS2−4)に適用することもできる。また、誘導加熱コイル6の加熱パターンと併せて又はこれに代えて胴ヒータ29や蓋ヒータ11の加熱量ないしは出力を調節することで、図3と同様の制御を行ってもよい。
次に、加圧工程である本加熱工程(図2のステップS2−2)、沸騰維持工程(ステップS2−3)、及びむらし工程(ステップS2−4)の実行中に停電が発生し、又はユーザが取消スイッチ19を操作して取消命令を入力した場合の割込処理を図4を参照して説明する。
コントローラ27が停電発生を検出し、又はコントローラ27に取消命令が入力されると、ステップS4−1において調圧器14を閉鎖状態に維持(ソレノイド14bに対する通電を維持)する。割込処理が停電発生による場合には、外部電源からの電力供給が遮断されたことを検出したコントローラ27は、電源切換スイッチ32を切り換えて補助電源31から電力が供給されるようにする。一方、割込処理が取消命令の入力による場合には、外部電源からの電力供給は遮断されないので、電源切換スイッチ32は通常の状態に保持される。
また、ステップS4−2で表示装置16に減圧中であることを表示しつつ、ステップS4−3で第4の時間(例えば60秒)が経過するまで、調圧器14を閉鎖状態で維持する。この第4の時間に内鍋2が自然冷却されるので内鍋2内の圧力は低下する。ステップS4−3で第4の時間が経過すると、ソレノイド14bに対する通電を停止し、調圧器14を開放状態に切り換える。自然冷却で減圧した後に調圧器14を開放状態とするので、内鍋2内から器外への蒸気やおねばの噴出を抑制ないしは防止することができ、確実かつ安全に加圧工程を中断することができる。また、噴出した蒸気等による圧力炊飯器自体やその周辺が汚れるのを防止することができる。
次に、ステップS4−5において、割込処理が停電による場合にはバックアップ制御が実行され、割込処理が取消命令入力の場合には取消モードが実行される。
ステップS4−1の減圧表示としては、例えば「減圧中」という文字を表示装置16に表示する。また、減圧中であることユーザが認識できる、ピクト表示ないしは絵文字を表示してもよい。さらに、文字やピクト表示と併せて又はこれらの代わりに、第4の時間の残り時間(調圧器14を開放状態とするまでのカウントダウン)を表示装置16に表示してもよい。
本発明の実施形態に係る圧力炊飯器を示す概略構成図。 炊飯工程を示すフローチャート。 沸騰維持工程を示すフローチャート。 割り込み処理を示すフローチャート。 炊飯工程における時間と炊飯鍋内の温度及び圧力の関係を示す線図。
符号の説明
1 圧力炊飯器
2 内鍋
3 本体
7 内鍋用温度センサ
12 蓋体用温度センサ
27 コントローラ
29 胴ヒータ
30 電源回路
31 補助電源
32 電源切換スイッチ

Claims (8)

  1. 炊飯鍋を加熱する加熱手段と、
    前記炊飯鍋内を密閉する閉鎖状態と前記炊飯鍋内を大気開放する開放状態とに切換可能な調圧手段と、
    前記炊飯鍋の温度を検出する温度検出手段と、
    前記炊飯鍋内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記温度検出手段及び前記圧力検出手段の検出値に基づいて前記加熱手段及び前記調圧手段を制御することにより複数の工程を実行する制御手段とを備える圧力炊飯器において、
    前記複数の工程は、前記調圧手段が前記閉鎖状態に設定され、かつ前記炊飯鍋内の圧力である圧力設定値を有する加圧工程を少なくとも1つ含み、
    前記制御手段は、前記加圧工程開始から第1の時間が経過した時の前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力設定値未満であれば、前記加熱手段の出力を第1の出力から前記第1の出力よりも高出力である第2の出力に変更することを特徴とする圧力炊飯器。
  2. 前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第2の出力に変更後、前記圧力検出手段の検出圧力が圧力設定値以上となれば、前記加熱手段の出力を前記第2の出力から前記第1の出力に戻すことを特徴とする請求項1に記載の圧力炊飯器。
  3. 前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第2の出力に変更後第2の時間が経過すると、前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力設定値以上であるか否かにかかわらず、前記加熱手段の出力を前記第2の出力から前記第1の出力に戻すことを特徴とする請求項2に記載の圧力炊飯器。
  4. 前記制御手段は、前記加圧工程開始から前記第1の時間経過後における前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力設定値よりも大きい圧力上限値以上であれば、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第1の出力よりも低出力の第3の出力に変更することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の圧力炊飯器。
  5. 前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第3の出力に変更後、前記圧力検出手段の検出圧力が前記圧力上限値未満となれば、前記加熱手段の出力を前記第3の出力から前記第1の出力に戻すことを特徴とする請求項4に記載の圧力炊飯器。
  6. 前記制御手段は、前記加熱手段の出力を前記第1の出力から前記第3の出力に変更後第3の時間が経過すると、前記圧力検出手段の検出圧力が前記第圧力上限値未満であるか否かにかかわらず、前記加熱手段の出力を前記第3の出力から前記第1の出力に戻すことを特徴とする請求項5に記載の圧力炊飯器。
  7. 前記加圧工程は前記炊飯鍋内の温度を沸騰温度に維持する沸騰維持工程である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の圧力炊飯器。
  8. 前記制御手段は、前記加圧工程中に停電を検出し又は取消命令が入力されると、予め定められた第4の時間の間前記調圧手段を前記閉鎖状態に維持した後、前記調圧手段を開放状態に切り換える請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の圧力炊飯器。
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