JP4041667B2 - めっき浴分析方法 - Google Patents
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Description
本発明は、一般に電解めっき浴分析の分野に関する。特に、本発明は、電解めっき浴における有機添加剤の分析に関する。
【0002】
銅及びその他の金属の電解めっき浴は、金属化合物又はその塩、イオン電解質及びブライトナー、抑制剤、レベラー、促進剤、界面活性剤及び消泡剤等の種々の添加剤からなる典型的には水性又は殆どが水性の溶液である。これらの電解めっき浴は、銅、ニッケル、金、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、錫、亜鉛、アンチモン等の金属又は半金属、又は銅‐錫(真鍮)、銅‐亜鉛(ブロンズ)、錫‐鉛、ニッケル‐タングステン、及びコバルト‐タングステン‐ホスフィド等の合金を析出させるために使用されるものであるが、プリント回路基板用導電性回路、マルチチップモジュール及び半導体デバイス等の電子装置及び部品の製造などの用途に使用される。
【0003】
製造プロセスにおけるこれらの電解めっき浴の信頼できる稼動には、分析方法が、建浴用の試薬物資の適当な濃度を決定するために採用されることが要求される。これらの分析方法は、また、あらかじめ決められた限界内の濃度を維持するよう要求通りに浴成分がモニターされ調整されることを可能とするために、しばしばオンラインフィードバック管理の条件下で、稼動過程での浴内の物質濃度を決定するのに使用される。浴分析法は、また、浴稼動中及び/又はアイドリング過程で生じる化学的及び電気化学的反応の結果として浴内で製造される物質を化学的に同定し及びその濃度を決定するのに使用される。
【0004】
電気化学的方法は、基本的にはプリント配線基板及び集積回路の回路構成をめっきするのに使用される酸性銅めっき浴の分析に用いられる。これらのめっき液の無機成分(銅イオン、硫酸及び少量のクロライドイオン)の他に、浴は1以上の有機添加剤(ブライトナー、抑制剤及びレベラー)を含有する。適正な濃度において、これらの有機添加剤は、優れた機械的及び電気的特性を有する光沢のある平滑な析出物を与える。
【0005】
めっき浴添加剤の分析は、テンク(Tench)及び共同研究者による米国特許第4,132,605号及びフィシャー(Fisher)の米国特許第4,917,774号によって記載されている。これらの方法は、抑制剤及び無機成分だけを含有する浴内のブライトナー濃度を測定するために考案された。これらの方法は、ブライトナー及び抑制剤を含有するメッキ浴内に存在するレベラー成分を測定することはできない。
【0006】
テンク等及びフィシャーによって記載されたメッキ浴分析用の電気化学的方法は、ブライトナー及び抑制剤はめっき対象物の電位効果に関しお互い反対に作用するという事実に依拠している。その名前が意味するように、抑制剤は、めっきのための過電位(overpotential)を増加させ、従って浴に与えられる電気エネルギー入力についてのめっき速度を抑制する。抑制剤の存在下で、ブライトナーは、めっき過電位を下げ、めっき浴に与えられた電気的エネルギー入力についてのめっき速度を増加せしめる。抑制剤は、非常に低濃度、50ppm以下のオーダーでのめっき速度の急激な抑制をもたらす。上記限界水準を超えれば、めっき過電位は、非常に少ししか又は全く変化しない。抑制剤濃度は、抑制剤濃度が限界値より十分上であることを保証するために数百から数千ppmの範囲に通常維持される。
【0007】
米国特許第4,917,774号は、三電極型セルが採用されるステップ電位法を開示する。その電極は、全て分析されるためにめっき液に浸漬されている、1)作用電極、2)対電極及び3)基準電極である。作用電極は、回転ディスク型の白金等の貴金属である。そのディスクは、Kel‐Fロッドの一端でシールされており、均一な水力学条件が行き渡ることが確実になるよう分析過程で回転される。作用電極の電位は、コンピューターに従属するポテンシオスタットからの入力で調節される。必要とされる如何なる作用電極についても、コンピューターは、作用電極において望ましい電位を与えるよう対電極及び基準電極間の電位差を設定するポテンシオスタットに指示する。コンピューター及びポテンシオスタットは、エレクトロポジット(Electroposit、商標)バスアナライザー(シップレーカンパニー、米国、マサチューセッツ州、マルボロ、、及びS‐システム社、マサチューセッツ州、ノルウッド)等の単一ユニットにおいて体現される。作用電極の電位は、洗浄し、平衡化し、めっきし及び電極からめっき析出物を剥離するためめっき液内で種々の電位に保持される。例えば、洗浄工程は、作用電極を1.6から2.0Vにおいて5から30秒間保持することを含み、平衡化電位は0.5から0.6Vにおいて10から60秒間、めっき電位は−0.2から−0.3Vにおいて1から10秒間及び剥離電位は0.2から0.3Vにおいて30秒間に保持することを含む。めっき工程の過程で流れる初期電流の測定は、めっき液におけるブライトナー濃度に直接的に関係する。エレクトロポジットバスアナライザーを使用するとき、初期めっき電流は、全ブライトナー分析ユニット(「TBA」)として表示され、以下TBA分析と称される。
【0008】
レベラーは、しばしばめっき浴に存在する。抑制剤と同じく、レベラーは、めっき浴に与えられる電気的エネルギー入力についてのめっき速度の減少をもたらす。その効果が性質上一般的である抑制剤と異なり、レベラーは、めっき速度の局在的低下を招く。それらは、めっきされる製品の局所的により高電位の場所において吸着されることにより、めっき速度を抑制するように物質移動調節の下で作用する。上記した電気化学的方法は、レベラーが浴内に存在するときは、使用され得ない。これは、その浴中濃度と共に変わるめっき速度に対するレベラーの抑制効果のためである。レベラーが存在するときブライトナーを適性に分析するためには、レベラー濃度は既に知られていなければならない。上記した技術は、ブライトナーに対するレベラーの効果を克服するための解決策を提供せず、それ故、これらの二つの添加剤がめっき浴中に共存するときは使用されることができない。
【0009】
米国特許第5,223,118号(ゾンネンバーグ(Sonnenberg)等)は、めっき溶液中に抑制剤と共に共存するブライトナー及びレベラー双方を測定する分析法を記載する。この方法においては、TBA法によりブライトナー濃度が最初に決定され、必要ならば、外部添加によりレベラーの分析に最大感受性を与える値となるよう調整される。その方法は、それから、定常値に保持された適用電流においてめっきしながら電極へのエネルギー入力を時間と共にモニターするために新たに調製された銅電極を使用する。斯かる銅電極は、有機添加剤を含まない別の電解銅めっき液からの銅を最初に電極にめっきすることにより調製される。結果として生まれるエネルギー‐時間プロットの勾配は、レベラー濃度を定量するために使用される。しかしながら、この方法は、ブライトナーの低い濃度の狭い範囲において且つレベラー濃度の特定範囲内だけで作用するだけなので、分析操作は、長く(約10分の平衡化期間)、リアルタイム分析とはいえない。この方法はめっき電位を測定し、時間との勾配は、レベラーの濃度に左右される。斯かる方法は、半導体工業においては受け入れられてはいない。
【0010】
ACインピーダンス、高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)、イオンクロマトグラフィー(「IC」)、滴定法、重量分析及び光学分光法等の他の浴分析法は、商業的浴分析系においては広く実施されていなかった。滴定及び重力技術はクロマトグラフィー法よりは、より広く用いられているが、これらの方法は、種々の追加の化学物質(滴定液、錯体化剤、沈殿剤)の使用を要求し、オンライン、リアルタイム形態での実施は困難である。
広範囲のブライトナー濃度にわたり作用し、遂行するのに簡便な、遂行される操作用の浴に他の成分の添加を要求しない、めっき浴内のブライトナー及びレベラー濃度の分析を必要とする継続した要求がある。
【0011】
本発明は、レベラー及びブライトナー双方を含有するめっき浴の分析用の慣用分析法であるサイクリックボルタンメトリーストリッピング(「CVS」)及びサイクリックパルスボルタンメトリーストリッピング(「CPVS」)法の欠陥を解消する。驚くべきことに、本法は、めっき浴内のブライトナー及びレベラー双方の量を測定するための簡易な分析法を提供し、リアルタイム分析として遂行され、広範囲のブライトナー濃度で使用され得ることが見出された。
【0012】
本発明は、
a)サイクリックボルタンメトリーストリッピング及びサイクリックパルスボルタンメトリーストリッピングから選択される方法によりブライトナーの量を測定し;
b)各浴が、既知量且つ異なる量の該ブライトナー及びレベラーを有し、各浴のそれぞれの量は他の浴内の量とは異なる複数のめっき浴を得て;
c)各浴について、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.初期めっきエネルギー出力を測定するに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;
4.任意に、エネルギー出力の時間による変化を測定するに十分な時間、金属イオンをめっきすることを継続し;及び
5.工程3及び4においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
d)各浴について、工程3及び4で得られたエネルギー出力値とレベラー量を相関させ;
e)未知量のブライトナー及びレベラーを有するめっき浴を得て、該浴に該電極を置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
f)工程d)における相関関係から、工程a)で測定されたブライトナーの量を実質的に含む浴に関する特定の相関関係を選択し;及び
g)工程f)での特定の相関関係から、未知量のブライトナー及びレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴内のブライトナー及びレベラー双方の量を測定する方法を提供する。
【0013】
本発明は、また、
a)各浴が、既知量且つ異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、各浴のそれぞれの量は他の浴内の量とは異なる複数のめっき浴を得て;
b)該浴のそれぞれについて、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは、該複数浴の該浴のそれぞれについて、金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、該ボルタンメトリーサイクルのそれぞれは、一つの極性に向かって電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かって該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
c)該複数浴の該浴のそれぞれについての該サイクルの金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し、それにより該金属ストリッピング領域過程で利用される有効なブライトナー量と該クーロンとの間の相関関係を得;
d)未知量のブライトナー及びレベラー双方を有する浴を得て;
e)該未知浴について、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは未知量のブライトナーを有する該浴について金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、各該ボルタンメトリーサイクルは、一つの極性に向かう電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かう該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
f)未知量のブライトナーを有する該浴について、該サイクルの該金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し;
g)該相関関係から未知量の有機レベリング剤を有する該浴に利用される該クーロンに相当するブライトナー量を選択し;
h)工程a)における各該複数めっき浴のそれぞれについて、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.初期めっきエネルギー出力を測定するに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;
4.任意に、エネルギー出力の時間による変化を測定するに十分な時間、金属イオンをめっきすることを継続し;及び
5.工程3及び4においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
i)各浴について、工程3及び4で得られたエネルギー出力とレベラー量を相関させ;
j)未知量のブライトナー及びレベラーを有するめっき浴を得て、該電極を該浴中に置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
k)工程i)での該相関関係から工程gで決定されたブライトナー量を実質的に含む浴についての特定の相関関係を選択し;及び
l)工程k)における特定の相関関係から、未知量のブライトナー及びレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴中のブライトナー及びレベラー双方の量を測定する方法を提供する。
【0014】
本発明は、更に、
a)各浴が既知量及び異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、各浴中のレベラーの量は他の浴の量とは異なる複数のめっき浴を得て、;
b)各浴について、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.初期めっきエネルギー出力を測定するに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;
4.任意に、エネルギー出力の時間による変化を測定するに十分な時間、金属イオンをめっきすることを継続し;及び
5.工程3及び4においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
c)各浴について、工程3又は4において得られたエネルギー出力値とレベラー量を相関させ;
d)未知量のレベラーを有するめっき浴を得て;
e)未知量のレベラーを有する浴を、一定濃度のブライトナーを有するレベラーを含まない組成物で希釈し、該電極を浴中に置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
f)工程c)における該相関関係から、未知量のレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴内のレベラー量を測定する方法を提供する。
【0015】
図1は、本発明の態様に基づくデバイスの配線略図である。
図2は、本発明の他の態様に基づくデバイスの配線略図である。
図3は、、本発明の第三の態様に基づくデバイスの配線略図である。
図4は、CVSによって測定された促進剤量についての、レベラー濃度の効果を示す相関関係を示す曲線である。
図5は、促進剤の異なる濃度についての、レベラーX量とTBA電流との相関を示す相関関係を示す曲線である。
図6は、促進剤の異なる濃度についての、レベラーY量とTBA電流との相関を示す相関関係を示す曲線である。
【0016】
次の略語は、本明細書に明確に別の断りがない限り次の意味を有する:CVS=サイクリックボルタンメトリーストリッピング;CPVS=サイクリックパルスボルタンメトリーストリッピング;℃=摂氏度;g/L=リットル当たりのグラム;cm=センチメーター;mA=ミリアンペア;mA/cm2=平方センチメーター当たりのミリアンペア;mL=ミリリットル;mL/L=リットル当たりのミリリットル;V=ボルト;及びppm=百万部当たりの部。
【0017】
本明細書を通して使用されるように、用語「めっき」は、その文脈で明らかに別の断りがないかぎり、金属電解めっきを意味する。「析出」及び「めっき」は、本明細書を通して互換的に使用される。「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを表す。同様に「ハライド」は、フッ化物、塩化物、臭化物及びヨウ化物を表す。「アルキル」は、直鎖、分岐及び環状アルキル基を含む。「ブライトナー」は、電解めっき浴のめっき速度を増加させる有機添加剤を表す。用語「ブライトナー」及び「促進剤」は、本明細書を通して互換的に使用される。「レベラー」は、実質的に平面金属層を提供することができる有機化合物を意味する。「エネルギー出力」は、一般に如何なるエネルギー出力をも意味し、エネルギー流、エネルギースループット、セル電流及びめっき電流を含む。「エネルギー入力」は、一般に如何なるエネルギー入力をも意味し、電位エネルギー、セル電位、電極電位及び還元電位を含む。
全てのパーセントおよび比は、特に断りのない限り重量によるものである。全ての範囲は、両端の値を含み及び組合わせ可能である。
【0018】
本発明は、めっき液内に共存するブライトナー及びレベラーの量を測定する新しい方法を提供する。本法は、めっき液内でのブライトナー対レベラーの比率を測定する必要のない、レベラー量の直接分析を提供する。また、本法は、従来法より正確にブライトナー及びレベラー双方の量を測定する方法を提供する。本発明は、公知の方法、例えば、ゾンネンバーグ等の方法より広範囲なブライトナー及びレベラー双方の濃度に亘り有用である。
【0019】
本発明は、
a)サイクリックボルタンメトリーストリッピング及びサイクリックパルスボルタンメトリーストリッピングから選択される方法によりブライトナーの量を測定し;
b)各浴が、既知量且つ異なる量の該ブライトナー及びレベラーを有し、各浴のそれぞれの量は他の浴内の量とは異なる複数のめっき浴を得て;
c)各浴について、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.初期めっきエネルギー出力を測定するに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;
4.任意に、エネルギー出力の時間による変化を測定するに十分な時間、金属イオンをめっきすることを継続し;及び
5.工程3及び4においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
d)各浴について、工程3及び4で得られたエネルギー出力値とレベラー量を相関させ;
e)未知量のブライトナー及びレベラーを有するめっき浴を得て、該浴に該電極を置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
f)工程d)における相関関係から、工程a)で測定されたブライトナーの量を実質的に含む浴に関する特定の相関関係を選択し;及び
g)工程f)での特定の相関関係から、未知量のブライトナー及びレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴内のブライトナー及びレベラー双方の量を測定する方法を提供する。
【0020】
多種類の電解めっき浴は、ブライトナーの存在下でレベラー量を測定するために本発明に従い分析され得る。好適な電解浴には、銅、ニッケル、クロム、亜鉛、錫、鉛、金、銀及びカドミウム電解めっき浴を含み、これらに限定されないが、好ましいのは、電解銅めっき浴である。
【0021】
作用電極は、均一電流密度及び管理された撹拌を提供する任意のものを含む。好適な作用電極には、白金、銅、ニッケル、クロム、亜鉛、錫、金、銀、鉛、カドミウム、はんだ、グラッシーカーボン、水銀及びステンレス鋼が含まれるが、限定はされない。好ましくは、作用電極は貴金属、より好ましくは、白金又は金及び更により好ましくは、白金である。作用電極は、典型的には平坦な、磨かれた表面、小さな直径を有し、Kel‐Fシリンダーの末端に埋め込んで取り付けることができる。作用電極と浴との間の相対的な運きを確立するために、スリップブラシによって導電が確立される作用電極を回転させるために、典型的にはモーターが使用される。従って、更に作用電極は、回転ディスク電極(rotating dish electrode:「RDE」)であることが好ましい。大きな直径は、直径方向を横切る不均一な電流密度のために不良な感受性を生じるので、小さい直径が好ましい。ブライトナー定量工程で使用される作用電極及びレベラー定量工程に使用される作用電極は、同一でもよく又異なってもよい。好ましくは、両方とも白金である。基準電極は、慣用的には飽和カロメル電極(「SCE」)である。対電極は、金、白金及び白金‐ルテニウム等の貴金属又は貴金属合金、又は銅電解質浴と共に使用される可溶性銅アノードのような電解質浴中に存在する同一の金属で構成される可溶性アノードであることができる。
【0022】
典型的には、本発明の第一工程は、めっき浴試料中のブライトナー量を測定することである。斯かるブライトナー測定は、サイクリックボルタンメトリーストリッピング及びサイクリックパルスボルタンメトリーストリッピング法のいずれかを使用して遂行される。斯かる方法においては、めっき溶液に浸漬された作用貴金属回転ディスクは、電極を洗浄し、平衡化し、めっきし又は析出物を剥離するために電位領域に亘り走査又はステップのいずれかが行われる。作用電極が走査される場合(以下、CVSと呼ばれる)、溶液中のブライトナーの量は電極から析出物をストリップする含有量に通過するクーロン数に比例する。作用電極が電位領域を通してステップされる場合(以下CPVSと呼ばれる)、めっき工程の間に流れる初期電流は溶液中のブライトナー量に比例する。
【0023】
このようなCVS及びCPVS法は、当業界では公知である。多種類の機器が斯かる方法を利用してこれらの分析を実施するうえで商業的に入手可能であり、多様な工程を組み込んでいる。かかる機器は、ある種の電解めっき浴を管理するためにプリント配線基板工業において広く使用されている。好適な市販機器は、ECIテクノロジー、Inc.(米国、ニュージャージー州、イーストラザフォード)によって販売されている。
【0024】
代表的なCVS又はCPVS分析法は、米国特許第4,132,605号(テンク等)及びテンク等による「酸性銅めっき浴のパルスボルタンメトリーストリッピング分析」、J.Electrochem.Soc.,1985年、4月、831〜834頁、双方とも参照として本明細書に組み込まれる、に開示された方法である。このような方法において、少量の金属が、溶液中の電極電位及び物質移動を制御した条件下で、不活性電極(例えば、白金又は金)上に電着される。析出した金属量は、電極電位が既知の速度でアノードスイープされる時に表面から析出金属を再溶解又は「ストリッピング」することから生ずる電流ピークを積分することにより測定される。析出され、引き続き再溶解される金属量は、析出速度に影響を与えるブライトナー濃度に関係する。金属を析出させるに要するカソード電流は、また、析出速度の表示でもあるが、それは、ボルタンメトリーサイクルのカソード部分の過程で生じる(浴内の有機化合物又は水から水素への還元のような)他の還元反応のために本質的に正確さに劣る。
【0025】
図1は、本発明に基づくブライトナー量を測定するデバイスを示す配線略図である。作用電極1及び対電極3は、セル5の浴内に浸漬される。対電極は、評価される特定の浴内で容易に分極されないよう選択され、設計される。これは、作用電極に対して対電極を大きくすること、およびそれを作用電極に接近させて置くことにより部分的に達成される。
【0026】
関数発生器7は、特定の速度における時間サイクルで、作用電極1の電圧をスイープし、電量計9が、ボルタンメトリーサイクルの金属ストリッピング部分の過程での対電極3及び作用電極1のクーロン(アンペア−秒)流を測定する。電量計は、そのサイクルのストリッピング部分の過程で利用されるクーロンを測定するためのレコーダーにその出力が供給される電流計、または利用されるクーロンの直接的な相関付け及び比較用のマイクロプロセッサー又はコンピューター8にその出力が直接供給される電流計でもよい。
【0027】
図2は、ブライトナー量を測定するより精巧なデバイスの配線略図である。三つの電極、作用電極13、対電極15及び基準電極17は、セル19内の浴に浸漬されている。作用電極13及び浴との間の相対的な動きを確立するため、モーター21は、スリップブラシにより導電が確立される作用電極13を回転させるのに使用される。
【0028】
具体的な浴では不活性である金等の任意の導電性物質が使用され得るが、一つの態様において、作用電極13は白金であり、対電極15は白金‐‐10%ロジウムである。回転可能な作用電極13は、平坦な、磨かれた表面の、0.13cm2の面積、1.27cm直径のKel‐Fシリンダーの先端に埋め込んで取り付けられたものである。基準電極17は、便宜的には飽和カロメル基準電極である(「SCE」)。関数発生器23及びエレクトロポテンシオスタット25は、基準電極17に対する電位を調節するのに使用される。デジタル電量計27は、ボルタンメトリーサイクルのストリッピング部分の過程におけるクーロン流を測定する。
【0029】
マイクロプロセッサー又はコンピューター29は、あらかじめ確立された相関関係で測定されたクーロンを比較するデジタル電量計と結合される。図1および2に示されるマイクロプロセッサー又はコンピューター8、29は、手動で又は関数発生器7,23又は作用電極1,13からの適正なシグナルでのいずれかにより作動されるように回路に結合される。
【0030】
最大感受性を達成するためには、電極表面におけるめっき成分の均一な供給を維持するに十分な、作用電極と浴との間の相対的な動きがなければならない。そのような運動なしでは、浴は表面で劣化し、得られた析出速度は、バルク溶液の量の正しい速度を反映しない。図2において示された態様において、作用電極13は、モーター21によって回転され、それとめっき浴との間の制御された相対的な動きを得る。相対的な動きを得るその他の手段は、電極面を横断して浴を動かすポンプ等が使用され得る。
【0031】
本発明によれば、ボルタンメトリーサイクルは、電極電位及び既知量の浴又は既知濃度の添加剤の溶液内における物質移動を制御した条件下で、サイクルのストリッピング領域過程での電流又はクーロンを得るために最初に作動される。量及び濃度は、それからピークストリッピング電流又はストリッピングクーロンの関数としての濃度を得るためにピークストリッピング電流又はストリッピングクーロンで相関付けられる。
【0032】
幾つかの場合には、ストリッピング電流の大きな変動が、具体的な浴組成について日々、観察され、これはおそらく作動電極表面における変化等の未制御変数によって引き起こされる。斯かる変動は、所望の測定を行い、直前又は直後に固定標準により利用されるストリッピング電流を測定し、二つの測定結果の比率を利用するストリッピング電流及び成分濃度との間の相関を得ることにより緩和され得る。
【0033】
本発明の更なる態様において、未制御変数によって引き起こされるストリッピング電流の変化は、同一浴内の静止作動電極によって提供される内部標準を使用することにより緩和される。浴と作動電極の表面との間に相対的な動きがないときには、表面における添加剤(ブライトナー)の濃度が、安定状態レベルが確立されるまで連続した電位サイクリングに伴い減少する。確立したレベルは、浴内の添加剤の拡散速度によって決定される。
【0034】
本法において、電解めっき浴内のブライトナーの量は、
a)各浴が、既知量且つ異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、各浴のそれぞれの量は他の浴内の量とは異なる複数のめっき浴を得て;
b)該浴のそれぞれについて、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは、該複数浴の該浴のそれぞれについて、金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、該ボルタンメトリーサイクルのそれぞれは、一つの極性に向かって電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かって該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
c)該複数浴の該浴のそれぞれについての該サイクルの金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し、それにより該金属ストリッピング領域過程で利用される有効なブライトナー量と該クーロンとの間の相関関係を得;
d)未知量のブライトナー及びレベラー双方を有する浴を得て;
e)該未知浴について、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは未知量のブライトナーを有する該浴について金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、各該ボルタンメトリーサイクルは、一つの極性に向かう電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かう該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
f)未知量のブライトナーを有する該浴について、該サイクルの該金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し;
g)該相関関係から未知量の有機レベリング剤を有する該浴に利用される該クーロンに相当するブライトナー量を選択する工程により決定され得る。
【0035】
従って、他の態様においては、本発明は、
a)各浴が、既知量且つ異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、各浴のそれぞれの量は他の浴内の量とは異なる複数のめっき浴を得て;
b)該浴のそれぞれについて、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは、該複数浴の該浴のそれぞれについて、金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、該ボルタンメトリーサイクルのそれぞれは、一つの極性に向かって電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かって該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
c)該複数浴の該浴のそれぞれについての該サイクルの金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し、それにより該金属ストリッピング領域過程で利用される有効なブライトナー量と該クーロンとの間の相関関係を得;
d)未知量のブライトナー及びレベラー双方を有する浴を得て;
e)該未知浴について、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは未知量のブライトナーを有する該浴について金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、各該ボルタンメトリーサイクルは、一つの極性に向かう電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かう該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
f)未知量のブライトナーを有する該浴について、該サイクルの該金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し;
g)該相関関係から未知量の有機レベリング剤を有する該浴に利用される該クーロンに相当するブライトナー量を選択し;
h)工程a)における各該複数めっき浴のそれぞれについて、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.初期めっきエネルギー出力を測定するに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;
4.任意に、エネルギー出力の時間による変化を測定するに十分な時間、金属イオンをめっきすることを継続し;及び
5.工程3及び4においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
i)各浴について、工程3及び4で得られたエネルギー出力とレベラー量を相関させ;
j)未知量のブライトナー及びレベラーを有するめっき浴を得て、該電極を該浴中に置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
k)工程i)での該相関関係から工程gで決定されたブライトナー量を実質的に含む浴についての特定の相関関係を選択し;及び
l)工程k)における特定の相関関係から、未知量のブライトナー及びレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴中のブライトナー及びレベラー双方の量を測定する方法を提供する。
【0036】
図3は、本発明に基づくレベラー量の測定用に好適なデバイスを示す配線略図である。これらの電極、作用電極13、対電極15及び基準電極17は、セル19の浴内に浸漬されている。作用電極13と浴との間の相対的な動きを確立するため、モーター21がスリップブラシで導電が確立される作用電極13を回転させるのに使用される。コンピューター30は、基準電極との相関で作用電極及び対電極との間のエネルギー入力を制御するエレクトロポテンシオスタット31を制御するのに使用される。好適なプログラムを使用して、本発明のエネルギー入力シークエンスは、作用電極に適用されることができる。デバイスの出力は、また、各工程について対時間エネルギー出力における変化をグラフで表すレコーダーにプロットされることができる。本法及び請求の範囲について下記に記載の用語「エネルギー入力」及び「エネルギー出力」は、電流密度(エネルギー出力)をモニターすることを伴う電位(エネルギー入力)の制御、又は電位(エネルギーの出力)をモニターすることを伴う電流密度(エネルギー入力)の制御を意味する。
【0037】
本法の下記の記載は、電流としてのエネルギー入力及び電位としてのエネルギー出力を参照して記載され、標準的な酸/銅電解めっき浴を参照して記載されるであろう。しかしながら、ニッケル、クロム、亜鉛、錫、金、銀、鉛、カドミウム及びはんだのような他の金属電解めっき浴を制御するために使用することも可能である。作用電極は、浴内で使用される各ブライトナーの吸収を最大化するためにめっき浴おける金属に適合するよう、通常選択され又は最初にめっきされる。
【0038】
本発明は、多様なめっき浴に使用され得るが、電解銅めっき浴に関して例示される。本発明の実施に有用な典型的な電解銅めっき溶液は、次の組成を有する:
【0039】
【表1】
【0040】
好ましくは10℃及び30℃の間の運転温度及び制御された溶液撹拌の条件で、めっき溶液は、慣用の方法で使用される。
【0041】
レベラー量の測定方法は、典型的には作用電極を洗浄する洗浄工程から始まる。作用電極は、典型的には硝酸で処理し、引き続き脱イオン水でリンスすることにより化学的に洗浄される。化学的に洗浄された作用電極は、浴に浸漬され、対電極と共に分析される。一度浴に浸漬されたら、作用電極は、その後洗浄され、ある時間の間、定電位で酸化される。斯かる電位差清浄(potentiometric cleaning)は、電極を洗浄するに十分な時間又は電圧が1.6ボルトに達するまで約80mA/cm2において遂行され得る。代替的に、洗浄は、ある時間の間、例えば10秒までの時間、1.6ボルトにおいて遂行され得る。作用電極の酸化は、実施される分析、特に白金RDEによる分析にとって不可欠である。
【0042】
任意に、第二工程は、1から100mA/cm2のめっき電流において10から300秒の間、ディスクを電解めっき浴溶液内に置くことにより、約5から500マククロインチの銅の薄層をディスク上にめっきすることである。その溶液は、無機化学薬品だけを含有する標準溶液又は実際の浴であり得る。この銅薄膜の使用は、分析過程におけるディスク上の金属の核形成に関係する問題を解消する。もしディスクが、直ちに電解めっき浴に使用される有機添加剤を吸着する金属でできているなら、又は添加剤の電位推進による吸収を誘起するならば、この工程は必要とされない。
【0043】
次の工程においては、浴試料は、もし初期のめっき工程で使用されないならば制御された撹拌の無機化学薬品だけを含有する標準溶液と置換されてもよい。本発明で、一緒に使用されるブライトナー及びレベラーには、公知の、電解めっき技術において使用される任意のスルホン化硫黄含有化合物も含まれる。本発明の実施に有用なブライトナーは、基S‐R1‐Sを含む、ここで、R1は、アルキル又はアリール基であり得るし、次の構造式によって例示される:HO3S‐R2‐SH、HO3S‐R2‐S‐S‐R2‐SO3H(ここでR2=C1‐C6アルキル)及びHO3S‐Ar‐S‐S‐Ar‐SO3H(ここでAr=フェニル又はナフチル)。斯かる化合物の典型は、米国特許第3,770,598号、第4,374,709号、第4,376,685号、第4,555,315号及び第4,673,469号、これらは全てここで参照として組み込まれる、によって開示されたものである。
【0044】
浴に添加されてもよいレベラーには、N‐R1‐S基を含有するものが含まれ、ここで、R1は、アルキル又はアリール基であり得るし、米国特許第4,376,685号、第4,555,315号及び第3,770,598号、これら全てはここで参照として組み込まれる、によって開示された化合物によって例示される。 他の好適なレベラーとしては、エピクロロヒドリンのようなエポキシドとイミダゾール等のアミンとの反応生成物が挙げられる。
【0045】
上記により同定された有機成分に加えて当業界で公知のように界面活性剤、湿潤剤及びキャリヤー等の他の有機添加剤が、めっき溶液に使用され得る。
【0046】
電極は、電極(開放電位(open circuit potential)又は「OCP」)に電流を適用せずに、典型的には5秒から20分の間の時間、又は平衡電位が安定(即ち、電位の時間による変化が最小である)になるまで、ディスク電極にブライトナーを吸着させることにより平衡化され得る。代替的に、電極は、定電位において60秒まで等の設定時間平衡化されてもよい。典型的には、定電位は、OCPの0.2V以内であり、好ましくはOCPの0.1V以内である。例えば、作用電極が白金電極であり、電解めっき浴が電解銅めっき浴であるとき、平衡化工程のための適当な定電位は、0.4から0.7V、好ましくは0.5から0.6Vである。ブライトナー濃度は、十分な容量を存在させて分析過程で未変化のまま残り、温度及び撹拌は平衡化プロセスを通して制御されるのが重要である。例えば、0.4cm(0.156インチ)直径のディスクを使用するとき、最小で100mL試料は、十分な容量であろう。この平衡化工程の最後において、ブライトナーの濃度は、電位の最終値と相関されてもよいが、しかし斯かる相関関係は要求されるわけではない。
【0047】
次の工程において、銅めっきは、0.001秒から60秒間に1から100mA/cm2の電流密度でめっきすることにより開始される。この間に、銅イオンは電極上に析出される。これらのイオンは、浴内に存在するレベラー、ブライトナー、クロライドイオン、水及び/又は湿潤剤と組み合わされ又は結合されることができる。めっき開始の際、初期電位読み取りは、直接レベラー濃度に関連する。初期電位は、レベラー濃度に相関されることができる。
【0048】
次の工程で決定される電位‐時間プロットの勾配は、ブライトナー対レベラー比の関数であり、勾配は、ブライトナーの絶対濃度に依存して変化することができる。ブライトナー量が、一旦、前工程(CVS又はCPVS)で決定されたら、ブライトナー量は、標準のブライトナー量の実際値とより近似させるよう試料に追加のブライトナーを添加することが必要かもしれない。これが一度なされたら、ブライトナー対レベラー比はレベラーの絶対量を、より正確に反映する。
【0049】
任意に、めっきは、エネルギー出力の時間による変化を測定するため、一定時間の間、継続されてもよい。めっきプロセスが継続される時、エネルギー出力の変化は、また、レベラー濃度に相関されることができる。継続めっきの工程は、1秒から10分に亘る範囲の時間である。ブライトナーが定常に維持されているとき、レベラーの種々の標準濃度についての時間によるエネルギー出力のプロット勾配は、浴内のブライトナー対レベラー比に相関されることができ、浴内に存在するレベラー量を測定するのに使用される。
【0050】
金属イオンが、めっきされ析出された後で、それらは電極から剥離され又は除去されなければならない。かかるストリッピングは、実質的に除去するに十分な電位及び時間で、好ましくは初期又は任意に継続されためっき工程の過程で析出した金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で行われる。ストリッピングは定電位で行われるか又は電位がスイープされることもできる。斯かるストリッピングの時間は、析出した金属の厚さに左右される。斯かる金属が剥離される電位は、析出した特定の金属に左右される。例えば、析出物が銅ならば、それは、典型的には5秒間、+0.2Vの電位で剥離される。
【0051】
別の態様においては、電解めっき浴中のレベラー量は、ブライトナー量を測定するCVS又はCPVSの使用なしで測定されることができる。この態様では、複数のめっき浴が標準曲線を提供するため調製され、各浴は既知量且つ異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、ここで各浴中のレベラー量は、他の浴中の量とは異なっている。各浴中のブライトナー量は、同一で、レベラー量のみが変化する。
【0052】
代替法の第一工程においては、対電極、洗浄された作用電極及び基準電極は、各浴に浸漬され、所定のシークエンスでの工程が実施され、その工程は:1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化する;2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギー入力なしに平衡化すること及び定電位での設定された時間、平衡化することから選択される工程に従いブライトナーを吸収させるために該作用電極を平衡化する;3.初期めっきエネルギー出力を測定するのに十分な時間、エネルギー入力で該作用電極上に金属イオンをめっきする;4.任意に、エネルギー出力の時間による変化を測定するのに十分な時間、金属イオンのめっきを継続する工程を含むものである。これらは、上記の工程と同一のシークエンスの工程である。レベラー量は、工程3又は4におけるエネルギー出力値と相互に相関される。これが上記した方法によって得られた通常の曲線群ではなく、標準曲線を提供する。
【0053】
未知量のレベラーを有するめっき浴は、定濃度のブライトナーを含むレベラーの無い組成物で希釈される。ブライトナーの定濃度は、めっき浴に使用されるブライトナー濃度である。好ましくは、無レベラー組成物は、更に、レベラーが存在してないことを除き、分析されるめっき浴に使用されるのと同一成分を含む。したがって、無レベラー組成物は、めっき浴内と同じ金属及び抑制剤を含むのが更に好ましい。好ましくは、未知量のレベラーを有する浴の試料は、5対1に希釈され、より好ましくは無レベラー組成物で10対1に希釈される。電極は分析される浴内に置かれ、上記の所定のシークエンスの工程が実施される。記録されるエネルギー出力は、それからレベラー量との検量線(相関)と比較される。
【0054】
従って、本発明は、更に:
a)各浴が既知量及び異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、各浴中のレベラーの量は他の浴の量とは異なる複数のめっき浴を得て、;
b)各浴について、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.初期めっきエネルギー出力を測定するに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;
4.任意に、エネルギー出力の時間による変化を測定するに十分な時間、金属イオンをめっきすることを継続し;及び
5.工程3及び4においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
c)各浴について、工程3又は4において得られたエネルギー出力値とレベラー量を相関させ;
d)未知量のレベラーを有するめっき浴を得て;
e)未知量のレベラーを有する浴を、一定濃度のブライトナーを有するレベラーを含まない組成物で希釈し、該電極を浴中に置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
f)工程c)における該相関関係から、未知量のレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴内のレベラー量を測定する方法を提供する。
レベラーがアミンとエポキシドとの反応生成物であるとき、特にイミダゾールとエピクロルヒドリンとの反応生成物であるときに、本方法を使用することが好ましい。
【0055】
上記方法は、ある温度範囲で遂行されることができる。未知量のレベラーを含有する浴の分析は、検量線試料又は検量線群試料と同一の温度で遂行されるべきである。2ppm以上のブライトナー濃度は、レベラー分析用の十分な正確性を提供するのに十分である。レベラー量が、最初にCVS又はCPVSによるブライトナー濃度を測定することなしに測定されるとき、ブライトナー濃度は、20から25ppmであることが好ましい。
【0056】
次の実施例は、本発明の更なる種々の態様を例示するために提供されるものであるが、如何なる態様においても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0057】
実施例1
一連の電解銅めっき浴が、70g/Lの硫酸銅五水塩、175g/Lの硫酸、20〜75ppmのクロライドイオン及び25mL/Lの重合体抑制剤を混合して調製された。各浴に2又は4mL/Lいずれかの促進剤(ブライトナー)が、添加された。各浴に既知量のレベラーXの1mL/Lまでの量が、添加された。抑制剤、促進剤及びレベラーは、シップレーカンパニーから得られた。上記のごとく、促進剤はS‐R1‐Sの基準に合致する一般式を有し、レベラーXはN‐R1C‐Sの一般式を有していた。各浴は、標準分析プログラム及びECIテクノロジー、Inc.から商業的に入手可能な機器を使用してCVSにより促進剤量について分析された。図4は、CVSによる促進剤濃度測定についてレベラーX濃度による影響を示すプロットである。直線35は、2mL/Lの促進剤を含有する浴についてのレベラーXの影響を示し、直線36は、4mL/Lの促進剤を含有する浴についてのレベラーXの影響を示す。これらのデータから、CVSによる促進剤濃度の測定は、レベラー濃度と独立であることが示され得る。従って、CVSは、レベラーを含む電解めっき浴内の促進剤濃度を測定するに適した方法である。
【0058】
実施例2
一連の電解銅めっき浴が、80g/Lの硫酸銅五水塩、225g/Lの硫酸、20〜75ppmのクロライドイオン、25mL/Lの重合体抑制剤及び2mL/Lの促進剤を混合して調製された。各浴には既知量のレベラーXが添加された。抑制剤、促進剤及びレベラーは、実施例1で記載されたものである。各浴は、標準分析プログラム及びECIテクノロジー、Inc.から商業的に入手可能な機器を使用してCVSにより促進剤量について分析された。各浴は、また、S‐システム、米国、マサチューセッツ州、ノルウッドから入手したエレクトロポジットバスアナライザーについての標準プログラムを使用して促進剤濃度について分析(TBA分析)された。結果は、表2に報告されている。TBAによる促進剤の量は、TBA単位で示される。
【0059】
【表2】
【0060】
これらのデータから、CVSによる促進剤分析は、レベラー濃度と独立であることが知ることができる。
【0061】
実施例3
三つの電解銅浴が、80g/Lの硫酸銅五水塩、225g/Lの硫酸、20〜75ppmのクロライドイオン、5mL/Lの重合体抑制剤、1mL/Lの実施例1の促進剤及び12.5mL/LまでのレベラーYを混合して調製された。レベラーYは、複素環式アミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物である。これらの浴は、実施例1のCVS法を用いて分析された。結果は、表3に示される。
【0062】
【表3】
【0063】
上記データは、明らかにCVSによる促進剤測定が、レベラー濃度とは独立であることを示している。
【0064】
一連の電解銅浴が、実施例1の促進剤を2mL/L及び6mL/LまでのレベラーYが使用されたのを除き実施例3に従い調製された。これらの浴は、実施例2のTBA法を用い分析された。結果は、表4に示される。
【0065】
【表4】
これらのデータから、レベラーの存在は、TBA分析による促進剤の測定に影響があることを明確に知ることができる。
【0066】
実施例5
一連の電解銅めっき浴は、促進剤の量が2、3又は4mL/L及びレベラーXの量が1mL/Lの量までであることを除き実施例1に従い調製された。エネルギー出力(TBA電流)対レベラーX濃度が、本発明の操作に従い公式化された。TBA分析は、次のサイクルを使用して行われた;5秒間、+1.6V(作用電極上に酸化物層を形成する)、60秒間、+0.5V(平衡化工程)、1秒間、−0.242V(銅イオンをめっきする)及び5秒間、+0.2V(ストリッピング工程)。図5は、2,3及び4mL/Lの促進剤についてのmL/LでのレベラーX濃度が各々直線41、42及び43で表される場合に、mAでのエネルギー出力の変化を示す。
【0067】
実施例6
一連の電解銅めっき浴は、促進剤の量が1、2、又は3mL/L及び異なるレベラーが用いられたことを除き実施例1に従い調製された。レベラーYは、0.2mL/Lまでの量で使用された。レベラーYは、複素環式アミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物である。エネルギー出力(TBA電流)対レベラーY濃度の曲線が、本発明の操作に従い公式化された。図6は、1、2,及び3mL/Lの促進剤についてのmL/LでのレベラーY濃度が各々直線51、52及び53で表される場合に、mAでのエネルギー出力の変化を示す。
【0068】
実施例7
未知量の促進剤及びレベラー双方を有する電解銅めっき浴が得られる。促進剤量は、実施例1に従いCVS法により測定される。促進剤量は、適当な検量線(存在する促進剤量に基づく)を決定するのに使用される。浴は、それから実施例5に従い分析され、エネルギー出力が測定される。エネルギー出力は、それからレベラー量と相関される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の態様に基づくデバイスの配線略図である。
【図2】図2は、本発明の他の態様に基づくデバイスの配線略図である。
【図3】図3は、、本発明の第三の態様に基づくデバイスの配線略図である。
【図4】図4は、CVSによって測定された促進剤量についての、レベラー濃度の効果を示す相関関係を示す曲線である。
【図5】図5は、促進剤の異なる濃度についての、レベラーX量とTBA電流との相関を示す相関関係を示す曲線である。
【図6】図6は、促進剤の異なる濃度についての、レベラーY量とTBA電流との相関を示す相関関係を示す曲線である。
【符号の説明】
1:作用電極
3:対電極
5:セル
7:関数発生器
8:マイクロプロセッサーまたはコンピューター
9:電良計
13:作用電極
15:対電極
17:基準電極
19:セル
21:モーター
23:関数発生器
25:エレクトロポテンシオスタット
27:デジタル電流計
29:マイクロプロセッサーまたはコンピューター
30:コンピューター
31:エレクトロポテンシオスタット
Claims (12)
- a)サイクリックボルタンメトリーストリッピング及びサイクリックパルスボルタンメトリーストリッピングから選択される方法により、未知量のブライトナー及びレベラーを有する電解めっき浴中のブライトナーの量を測定し;
b)各浴が、既知量且つ異なる量の該ブライトナー及びレベラーを有し、各浴のそれぞれの量は他の浴内の量とは異なる複数のめっき浴を得て;
c)各浴について、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギ出力の時間による変化が最小となるまでの時間、エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間、平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.エネルギー出力をレベラー量と相関させるのに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;及び
4.工程3においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
d)各浴について、工程3において得られたエネルギー出力値とレベラー量を相関させ;
e)未知量のブライトナー及びレベラーを有する前記電解めっき浴に該電極を置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
f)工程d)における相関関係から、工程a)で測定されたブライトナーの量を実質的に含む浴に関する特定の相関関係を選択し;及び
g)工程f)での特定の相関関係から、未知量のブライトナー及びレベラーを有する該電解めっき浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程;
を含む、未知量のブライトナー及びレベラーを有する電解めっき浴内のブライトナー及びレベラー双方の量を測定する方法。 - 電解めっき浴が、電解銅めっき浴である請求項1に記載の方法。
- 作用電極が、白金電極である請求項1に記載の方法。
- 電極が、回転ディスク電極である請求項1に記載の方法。
- a)各浴が、既知量且つ異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、各浴のそれぞれの量は他の浴内の量とは異なる複数のめっき浴を得て;
b)該浴のそれぞれについて、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは、該複数浴の該浴のそれぞれについて、金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、該ボルタンメトリーサイクルのそれぞれは、一つの極性に向かって電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かって該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
c)該複数浴の該浴のそれぞれについての該サイクルの金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し、それにより該金属ストリッピング領域過程で利用される有効なブライトナー量と該クーロンとの間の相関関係を得;
d)未知量のブライトナー及びレベラー双方を有する浴を得て;
e)該未知浴について、安定的状態が得られるまで複数のボルタンメトリーサイクルを通して所定の速度で不活性な作用電極をスイープすることであって、各該ボルタンメトリーサイクルは未知量のブライトナーを有する該浴について金属めっき領域及び金属ストリッピング領域を含み、各該ボルタンメトリーサイクルは、一つの極性に向かう電圧をスイープし、引き続き該一つの極性の反対に向かう該電圧をスイープして該サイクルを終了することを含み;
f)未知量のブライトナーを有する該浴について、該サイクルの該金属ストリッピング領域過程で利用されるクーロンを測定し;
g)該相関関係から未知量の有機レベリング剤を有する該浴に利用される該クーロンに相当するブライトナー量を選択し;
h)工程a)における各該複数めっき浴のそれぞれについて、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.エネルギー出力をレベラー量と相関させるのに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;及び
4.工程3においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
i)各浴について、工程3で得られたエネルギー出力とレベラー量を相関させ;
j)未知量のブライトナー及びレベラーを有するめっき浴を得て、該電極を該浴中に置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
k)工程i)での該相関関係から工程gで決定されたブライトナー量を実質的に含む浴についての特定の相関関係を選択し;及び
l)工程k)における特定の相関関係から、未知量のブライトナー及びレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴中のブライトナー及びレベラー双方の量を測定する方法。 - 電解めっき浴が、電解銅めっき浴である請求項5に記載の方法。
- 作用電極が、白金電極である請求項5に記載の方法。
- 電極が、回転ディスク電極である請求項5に記載の方法。
- a)各浴が既知量及び異なる量のブライトナー及びレベラーを有し、各浴中のレベラーの量は他の浴の量とは異なる複数のめっき浴を得て、;
b)各浴について、該浴内に浸漬された対電極、洗浄された作用電極及び基準電極を提供し、以下の工程の所定のシークエンスを実行し、:
1.ある時間の間、定電位で作用電極の表面を洗浄し、酸化し;
2.エネルギー出力の時間による変化が最小となるまでの時間エネルギーの入力なしで平衡化すること、および定電位において設定された時間平衡化すること、から選択される工程に従い該作用電極を平衡化し、ブライトナーを吸着させ;
3.エネルギー出力をレベラー量と相関させるのに十分な時間、エネルギー入力により該作用電極上に金属イオンをめっきし;及び
4.工程3においてめっきされた金属イオンを除去するに十分な電位及び時間で、ストリッピングする;
c)各浴について、工程3において得られたエネルギー出力値とレベラー量を相関させ;
d)未知量のレベラーを有するめっき浴を得て;
e)未知量のレベラーを有する浴を、一定濃度のブライトナーを有するレベラーを含まない組成物で希釈し、該電極を浴中に置き、前記の所定のシークエンスを実行し、;
f)工程c)における該相関関係から、未知量のレベラーを有する該浴について記録された該エネルギー出力に相当するレベラー量を選択する工程を含む、電解めっき浴内のレベラー量を測定する方法。 - 電解めっき浴が、電解銅めっき浴である請求項9に記載の方法。
- 作用電極が、白金電極である請求項9に記載の方法。
- 電極が、回転ディスク電極である請求項9に記載の方法。
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