JP4039185B2 - コンバインの穀物排出装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、穀物排出装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来公知の特開平6−292447号公報には、グレンタンク内の穀粒を排出する縦揚穀装置に、オーガ穀粒排出口を有する横排出オーガの基部を、縦揚穀装置中心に縦軸旋回自在および前記縦揚穀装置近傍の任意の横軸中心に上下回動自在に設け、横排出オーガの中間部に縦軸心中心に縦軸折曲回動可能な折曲部を設けた構成について記載されている。
従来公知の特開昭62−69930号公報には、グレンタンク内に一時貯留された穀粒を排出する排出オーガの先端に、横排出オーガの円周方向に回転するようにセンサを設けた構成について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例のうち、前者のものは、単に中間部に折曲部を設けて縦軸折曲回動させただけであり、基部側オーガの先端下方に移動オーガを設けているから、上下に基部側オーガと移動オーガを設けた分だけ機体の全高が高くなるという課題がある。
特に、移動するとき、穀粒排出口から穀粒が漏れないように、横排出オーガ全体を穀粒排出口が高くなるように傾斜させなければならず、作業状態においても、機体の全高が高くなる。
また、単に中間部に折曲部を設けて縦軸折曲回動させる構成のため、穀粒排出口の移動中心が縦揚穀装置と折曲部の縦軸心の2か所になるので、非常に操作が面倒であり、これを自動的に制御して張出格納させるには一層困難であるという課題もある。
前記公知例のうち、後者のものは、横排出オーガの先端のセンサを回転させて有効に障害物を検出するようにしたものであるが、オーガ穀粒排出口の開口方向は変更できないので、運搬車のタンクに排出された穀粒が山盛りになると、縦揚穀装置中心に横排出オーガ全体を旋回させてオーガ穀粒排出口の排出位置を移動させており、タンクの隅々まで穀粒を排出できず、作業性が低いという課題がある。
また、縦揚穀装置中心にオーガ穀粒排出口を旋回させて排出位置を移動させることは面倒である。即ち、縦揚穀装置中心にオーガ穀粒排出口を旋回させたのでは、縦揚穀装置中心に横排出オーガを僅かに旋回させても、横排出オーガの先端のオーガ穀粒排出口は横排出オーガの長さが旋回半径となるので大きく移動し、調節は非常に困難で面倒である。
本願は、横排出オーガのオーガ穀粒排出口の位置変更可能範囲を拡大しつつ、機体をコンパクトにし、また、オーガ穀粒排出口の位置変更操作を容易にしたものである。
【0004】
【発明の目的】
穀粒排出口の位置変更可能範囲を拡大化、機体の小型化、排出オーガの操作性および作業性の向上。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、グレンタンク4内の穀粒を排出する縦揚穀装置5の上部に、オーガ穀粒排出口18を有する横排出オーガ6の基部を取付け、前記オーガ穀粒排出口18は前記縦揚穀装置5中心に縦軸旋回自在および前記縦揚穀装置5近傍の任意の横軸中心に上下回動自在に構成し、前記横排出オーガ6は、その基部側オーガ8に対して移動オーガ9が下方に位置するよう折曲部10を介して取付けると共に、該折曲部10の縦軸心P中心に前記移動オーガ9が縦軸回動自在となるように構成し、前記基部側オーガ8の搬送方向の軸心S1が該基部側オーガ8をオーガ受け19に格納した状態であって略水平状態のとき、前記移動オーガ9の搬送方向の軸心S2が該移動オーガ9の先端に至るに従い高く傾斜するように、前記基部側オーガ8の前記軸心S1と前記移動オーガ9の前記軸心S2とは側面視非平行状態となるように構成したコンバインの穀物排出装置、および、前記オーガ穀粒排出口18は前記移動オーガ9の筒形状の先端排出部30に形成し、該先端排出部30は前記軸心S2に対する円周方向に回転自在に移動オーガ9に設けたコンバインの穀物排出装置としたものであり、穀粒排出口18を運搬車のタンク上方に位置させ、縦揚穀装置5および横排出オーガ6を駆動させ、グレンタンク4内の穀粒は縦揚穀装置5により揚穀されて横排出オーガ6に入り、横排出オーガ6に入った穀粒は折曲部10を通って先端の穀粒排出口18より排出される。また、穀粒排出口18から排出された穀粒が運搬車のタンク内の一部に山盛りになると、穀粒排出口18を縦軸心P中心に縦軸折曲回動させるか、あるいは、横排出オーガ6に対して円周方向に回転(旋回)させて、オーガ穀粒排出口18の開口方向を横排出オーガ6の長さ方向および横方向の何れかに変更し、運搬車のタンク内に穀粒を平坦に排出させる。
【0006】
【発明の効果】
請求項1においては、オーガ穀粒排出口18が移動オーガ9の基部に対して高く位置して穀粒漏れを防止できる。
請求項2においては、オーガ穀粒排出口18の排出位置の変更可能範囲を広げて開口方向を変更して隅々まで均して排出させることができて、運搬車のタンク内の広範囲に穀粒排出作業でき、排出作業を容易にでき作業性および操作性を向上させる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図により説明すると、1は走行装置、2は走行装置1の上方に設けた脱穀装置、3は脱穀装置2の前方に設けた刈取部、4は脱穀装置2の側部に設けたグレンタンク、5はグレンタンク4内の穀粒を排出する縦揚穀装置、6は横排出オーガ、7は操縦部である。
前記横排出オーガ6は、基部側オーガ8と移動オーガ9とに分割形成し、基部側オーガ8は前記縦揚穀装置5に接続する。この基部側オーガ8と縦揚穀装置5との接続部分は公知であり、横排出オーガ6の先端が上下動自在および縦揚穀装置5の軸心を中心に旋回するように構成する。
【0008】
しかして、前記移動オーガ9は基部側オーガ8に縦軸心P中心に折曲可能に取付ける。この基部側オーガ8と移動オーガ9との折曲部10は、基部側オーガ8の先端の下方屈曲部11に移動オーガ9の基部の上方屈曲部12を相対回転自在に連結機構13により連結して構成する。基部側オーガ8の先端側にはモータ等の駆動部材14を取付け、駆動部材14の出力ギヤ15を上方屈曲部12のリングギヤ16に噛み合わせ、駆動部材14により移動オーガ9は縦軸心P中心に折曲回動する。
この場合、穀粒排出口18は折曲部10より高く位置するように構成する。
即ち、本来、横排出オーガ6は穀粒排出するときに、穀粒排出口18側が高くなるように傾斜させた状態で駆動して搬送するが、仮に、基部側オーガ8の搬送方向の軸心S1を略水平にしたときでも、移動オーガ9の搬送方向の軸心S2が穀粒排出口18に至るに従い高く傾斜するように配置する。
これにより、基部側オーガ8の軸心S1が略水平になっても移動オーガ9の搬送方向の軸心S2は穀粒排出口18側を高く位置するので、穀粒漏れを防止できる。
【0009】
特に、横排出オーガ6を機体に設けたオーガ受け19に格納するとき、基部側オーガ8の軸心S1を略水平にし、この基部側オーガ8よりも下方に移動オーガ9を位置させて、コンバインの機体全体高さを低くしつつ、穀粒漏れを防止できて、好適である。
また、移動オーガ9は横排出オーガ6をオーガ受け19に格納するとき基部側オーガ8の下方に位置しうるように、基部側オーガ8と移動オーガ9の長さ比を設定し、かつ、基部側オーガ8と移動オーガ9との折曲部10は格納状態において側面視刈取部3の上方に位置させて、横排出オーガ6の全長を可及的に長く構成している。
このように構成しても、移動オーガ9は軸心S2方向において穀粒排出口18側を高く傾斜させているから、刈取部3を上動させるに際し、基部側オーガ8の下方に移動オーガ9を位置させても、通常の移動オーガ9を設けなかった構成のときと同じ高さまで刈取部3を上昇させることができ、しかも、横排出オーガ6全体の高さ(コンバインの全高)を高くせずに、移動オーガ9との接触を防止する。
【0010】
しかして、移動オーガ9は、基部側オーガ8をオーガ受け19に格納した状態でも折曲部10の縦軸心P中心に縦軸折曲回動するように構成し、横排出オーガ6全体を上昇旋回させることなく穀粒排出口18を運搬車20のタンク21に位置合わせ可能にし、作業効率を向上させる。
即ち、格納状態の横排出オーガ6を旋回させるには、基部側オーガ8がグレンタンク4と干渉するので、横排出オーガ6の先端の穀粒排出口18を横軸中心に上昇させ、次に、縦揚穀装置5中心に旋回させるが、折曲部10の縦軸心P中心に移動オーガ9を縦軸折曲回動させると、上昇動作を省略でき、位置合わせ作業効率を向上させ、格納させるときも、移動オーガ9を折曲部10の縦軸心P中心に縦軸折曲回動させればよく、格納作業時間も短縮し、刈取作業全体の作業効率を著しく向上させられる。
この場合、折曲部10は操縦部7の側方に位置し、格納時の移動オーガ9は操縦部7から離れる方向に折曲回動開始するように構成し、安全性を向上させている。実施例では、機体走行方向の右側に操縦部7を位置させ、左側に基部側オーガ8を位置させ、基部側オーガ8の先端は刈取部3の前側上方に位置させ、この基部側オーガ8の下方に移動オーガ9を位置させて格納し、この格納状態から時計周りに縦軸心P中心に折曲回動を開始させて位置合わせを行い、格納するときは反時計周りに縦軸心P中心に折曲回動させる。
22は操縦部7に設けた操作レバー、23はエンジンである。
【0011】
しかして、移動オーガ9の折曲回動操作部25は操縦部7の座席26の側方より前方位置に設ける。従来横排出オーガ6の操作部は座席26の側部の後側よりに設けられ、作業者は後方を向いて横排出オーガ6の操作をしていたが、移動オーガ9は操縦部7の側方の折曲部10の縦軸心P中心に折曲回動するので、折曲回動操作部25は操縦部7の座席26の側方より前方位置に設けることで、作業者が前向きで移動オーガ9の折曲回動操作ができ、操作性を向上させる。
即ち、縦揚穀装置5に対して穀粒排出口18の位置を最も遠くにするには機体の後部角部に縦揚穀装置5を設け、この縦揚穀装置5中心に横排出オーガ6の先端の穀粒排出口18を旋回させると、縦揚穀装置5と穀粒排出口18の距離を長くできるが、圃場近傍にまで運搬車20を搬入できるときは、縦揚穀装置5と穀粒排出口18の距離を長くするとかえって穀粒排出口18の位置合わせおよび格納に要する時間が長くなり、作業効率は低下することになるので、操縦部7の側方の折曲部10の縦軸心P中心に折曲回動させるようにし、併せて、折曲回動操作部25を操縦部7の座席26の側方より前方位置に設けることで、作業者が前向きで機体の走行操作から移動オーガ9の折曲回動操作への移行が容易になって、この点でも、操作性を向上させ、作業効率を向上させる。
27は折曲回動操作部25に設けた自動張出スイッチ、28は自動格納スイッチ、29はオーガ折曲回動手動スイッチ(オーガ折曲回動操作レバー)である。
【0012】
しかして、オーガ穀粒排出口18は移動オーガ9の軸心S2に対して交差方向の筒形状のオーガ先端排出部30の先端(下端)に形成し、オーガ先端排出部30は移動オーガ9の軸心S2に対する円周方向に回転自在に移動オーガ9に取付けると、運搬車20のタンク21に穀粒を排出するとき、開口方向を変更して隅々まで均して排出させられて排出作業を容易にでき、好適である。なお、オーガ穀粒排出口18は縦揚穀装置5中心にも旋回するため、これと区別するのに基部側オーガ8軸心S2中心に「回転」と表現しているが、この表現によって構成は限定されない。
オーガ先端排出部30の回転構成は任意であるが、一例を示すと、移動オーガ9の先端側には回転モータ31を取付け、回転モータ31の出力ギヤ32をオーガ先端排出部30のリングギヤ33に噛み合わせ、回転モータ31によりオーガ先端排出部30の穀粒排出口18は軸心S1中心に回転する。34はオーガ穀粒排出口18の開口方向(角度)を検出するポテンショメータ等の位置検出部、35は移動オーガ9の折曲回動あるいは前記オーガ先端排出部30の回動を操作するコントローラであるが、要件ではない。
オーガ先端排出部30はオーガ穀粒排出口18の回転させると、開口方向を変更して例えば運搬車のタンクに穀粒を排出するとき、タンクの隅々まで均して排出させられ、排出作業を容易にでき、また、オーガ穀粒排出口18が略水平位置よりある角度の上向きまで旋回すると、オーガ穀粒排出口18から穀粒漏れを一層確実に防止できる。
【0013】
(実施例の作用)
機体を走行させて刈取部3により圃場の穀稈を刈取って脱穀装置2で脱穀し、脱穀した穀粒をグレンタンク4にて一時貯留し、グレンタンク4が一杯になると縦揚穀装置5により揚穀し、揚穀した穀粒を横排出オーガ6により、圃場近傍の運搬車20のタンク21に放出する。
横排出オーガ6は、先端の穀粒排出口18が縦揚穀装置5との取付部分の横軸中心に上下動自在および縦揚穀装置5の軸心を中心に旋回するように構成し、また、基部側オーガ8と移動オーガ9に分割形成し、且つ、移動オーガ9は基部側オーガ8との連結部分である折曲部10の縦軸心P中心に縦軸折曲回動自在に取付けているから、縦揚穀装置5の軸心を中心に旋回させるときは、オーガ受け19に載置した格納状態の横排出オーガ6のオーガ先端排出部30を一旦上昇させ、次に、縦揚穀装置5の軸心を中心に旋回させ、一方、駆動部材14によりリングギヤ16を回転させると、移動オーガ9の先端の穀粒排出口18は縦軸心P中心に縦軸折曲回動する。
したがって、運搬車20のタンク21の位置によって、適宜、旋回と上下動と縦軸折曲回動とを選択あるいはこれらを組合せて、穀粒排出口18の位置合わせを行え、操作性および作業性を向上させる。
【0014】
この場合、移動オーガ9は、その軸心方向S2が前記基部側オーガ8の軸心方向S1基準に基部側が低く、先端の穀粒排出口18に至るに従い高く傾斜するように構成しているから、基部側オーガ8が略水平状態のときでも、移動オーガ9の穀粒排出口18は高く位置するので穀粒漏れが防止できる。
即ち、横排出オーガ6を機体に設けたオーガ受け19に格納しても、折曲部10に対して移動オーガ9の穀粒排出口18は高く位置しているから、穀粒漏れが防止される
特に、オーガ受け19に格納した状態のときに基部側オーガ8の軸心S1が略水平になっても、移動オーガ9の穀粒排出口18が高く位置して穀粒漏れを防止するから、コンバインの機体全体高さを低くしつつ、穀粒漏れを防止できる。
【0015】
しかして、横排出オーガ6は、基部側オーガ8をオーガ受け19に格納した状態でも折曲部10の縦軸心P中心に移動オーガ9を縦軸折曲回動自在に構成しているから、基部側オーガ8を含めた横排出オーガ6全体を移動(旋回)させなくても、移動オーガ9が縦軸折曲回動することで穀粒排出口18を運搬車20のタンク21への位置合わせ可能にし、作業効率を向上させる。
即ち、オーガ受け19に格納した状態で基部側オーガ8を縦揚穀装置5中心に旋回させるとグレンタンク4と干渉するので、基部側オーガ8を横軸中心に上昇回動させ、次に、縦揚穀装置5中心に旋回させ、格納するときも旋回後に下降回動させることになって、上昇回動および下降回動の作動時間がロスになるが、折曲部10の縦軸心P中心に移動オーガ9を縦軸折曲回動させて位置合わせすると、上昇および下降動作を省略でき、位置合わせ作業効率を向上させ、刈取作業全体の作業効率を著しく向上させられる。
【0016】
この場合、折曲部10は操縦部7の側方に位置し、格納時の移動オーガ9は操縦部7から離れる方向に折曲回動開始するように構成しているから、安全性を向上させる。
即ち、一例を示すと、機体走行方向の右側に操縦部7を位置させ、左側に基部側オーガ8を位置させ、基部側オーガ8の先端は刈取部3の前側上方に位置させているから、オーガ受け19に格納している基部側オーガ8の下方に移動オーガ9を位置させ、この格納状態から時計周りに縦軸心P中心に折曲回動を開始させて位置合わせを行い、格納するときは反時計周りに縦軸心P中心に折曲回動させる。
【0017】
しかして、移動オーガ9の折曲回動操作部25は操縦部7の座席26の側方より前方位置に設けているから、作業者が前向きで機体の走行操作から移動オーガ9の折曲回動操作への移行が容易になって、操作性を向上させ、作業効率を向上させる。
以上のように、穀粒排出口18の位置合わせ方法は、運搬車のタンクの位置によって、作業者が適宜、旋回と上下動と縦軸折曲回動とを選択するか、あるいはこれらを組合せて行えばよく、その順序は実施例の記載に限定されないが、基部側オーガ8を含めた横排出オーガ6全体をオーガ受け19より上昇させてから旋回させ、更に、基部側オーガ8に対して移動オーガ9を直線状態に縦軸心P中心に縦軸折曲回動させると、圃場から最も遠い運搬車のタンクに排出できる。
一方、基部側オーガ8をオーガ受け19に格納した状態でも折曲部10の縦軸心P中心に移動オーガ9を縦軸折曲回動させると、穀粒排出口18を運搬車20のタンク21に届く条件のときは、この位置合わせ方法を選択することで、上昇動作および格納作業時間を省略でき、位置合わせ作業効率を向上させる。
【0018】
しかして、前記横排出オーガ6は、運搬車のタンク位置を入力し、自動張出スイッチ27を操作すると、オーガ受け19に載置した格納状態から、一旦オーガ先端排出部30を上昇させ、次に運搬車のタンクまで旋回させて排出作業を行う。
次に、自動格納スイッチ28を操作すると、排出作業終了後に排出位置からオーガ受け19に向けて旋回させ、次に、オーガ受け19上に載置するが、この自動格納スイッチ28の操作による自動収納のときには、移動オーガ9が仮に縦軸折曲回動させたままのときでもオーガ受け19上に載置すると、自動的に基部側オーガ8の下方の所定位置に位置させ、操作性を向上させる。
また、排出作業中にオーガ折曲回動手動スイッチ29を操作(レバーを左右に傾倒操作)すると、縦軸心P中心に移動オーガ9を折曲回動させて穀粒排出口18の位置を変更できる(なお、図3は、オーガ折曲回動手動スイッチ29の平面図および正面図を示して、操作状態の一例を示している)。
【0019】
しかして、前記横排出オーガ6は、その先端に軸心方向に対する円周方向に回転するオーガ穀粒排出口18を有するオーガ先端排出部30を回動自在に設けているから、オーガ穀粒排出口18を基部側オーガ8軸心中心に回転させると、穀粒排出方向を変更できる。これは、オーガ穀粒排出口18を縦揚穀装置5中心にも旋回させたのと同様な排出位置の変更となり、しかも、操作が簡単であり、微調節も容易である。したがって、一層、操作性および作業性を向上させる。
オーガ先端排出部30は、旋回用モータ回転モータ31を正逆駆動させると、駆動ギヤ出力ギヤ32が受動ギヤリングギヤ33を回転させて、オーガ先端排出部30を基部側オーガ8に対して回動させ、その結果、オーガ穀粒排出口18の開口方向を変更する。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの側面図。
【図2】 コンバインと運搬車の配置図。
【図3】 図2の折曲部付近の拡大図。
【図4】 穀粒排出口回転機構部分の側面図。
【図5】 同正面図。
【図6】 同正面図。
【図7】 ブロック図。
【図8】 作用状態側面図。
【符号の説明】
1…走行装置、2…脱穀装置、3…刈取部、4…グレンタンク、5…縦揚穀装置、6…横排出オーガ、7…操縦部、8…基部側オーガ、9…移動オーガ、10…折曲部、11…下方屈曲部、12…上方屈曲部、13…連結機構、14…駆動部材、15…出力ギヤ、16…リングギヤ、18…穀粒排出口、19…オーガ受け、20…運搬車、21…タンク、25…折曲回動操作部、26…座席、27…自動張出スイッチ、28…自動格納スイッチ、29…オーガ折曲回動手動スイッチ、30…オーガ先端排出部、31…回転モータ、32…出力ギヤ、33…リングギヤ、34…位置検出部、35…コントローラ。
Claims (2)
- グレンタンク(4)内の穀粒を排出する縦揚穀装置(5)の上部に、オーガ穀粒排出口(18)を有する横排出オーガ(6)の基部を取付け、前記オーガ穀粒排出口(18)は前記縦揚穀装置(5)中心に縦軸旋回自在および前記縦揚穀装置(5)近傍の任意の横軸中心に上下回動自在に構成し、前記横排出オーガ(6)は、その基部側オーガ(8)に対して移動オーガ(9)が下方に位置するよう折曲部(10)を介して取付けると共に、該折曲部(10)の縦軸心(P)中心に前記移動オーガ(9)が縦軸回動自在となるように構成し、前記基部側オーガ(8)の搬送方向の軸心(S1)が該基部側オーガ(8)をオーガ受け(19)に格納した状態であって略水平状態のとき、前記移動オーガ(9)の搬送方向の軸心(S2)が該移動オーガ(9)の先端に至るに従い高く傾斜するように、前記基部側オーガ(8)の前記軸心(S1)と前記移動オーガ(9)の前記軸心(S2)とは側面視非平行状態となるように構成したコンバインの穀物排出装置。
- 請求項1において、前記オーガ穀粒排出口(18)は前記移動オーガ(9)の筒形状の先端排出部30に形成し、該先端排出部30は前記軸心(S2)に対する円周方向に回転自在に移動オーガ(9)に設けたコンバインの穀物排出装置。
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