JP3852220B2 - 穀粒排出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインや穀粒専用運搬車などの穀粒排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンバインの穀粒排出装置は、図21に示す本出願人の先発明(特開平9−54号)に開示したように、穀粒を一時貯留するグレンタンク9の底部に水平方向に穀粒を搬送する底部ラセン9aを設け、該底部ラセン9aに連接して縦方向に穀粒を搬送しかつ縦軸回りに旋回自在の縦オーガ11と、該縦オーガ11に連接して横方向に穀粒を搬送し、上下昇降自在で、かつ長さ方向にズーム伸縮自在の横オーガ12とからなる排穀オーガ10を設ける構成になっている。
【0003】
そして、排穀作業時に排穀すべき位置にオーガ排出口19を配置するために、縦オーガ11を旋回し、横オーガ12を昇降し、かつ横オーガ12をズーム伸張あるいはズーム短縮し、また、刈取り作業時、路上走行時など排穀作業を行わないときには、横オーガ12をズーム短縮させてコンバイン1上のオーガ受け40に着座、収納する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のコンバイン1において、排穀運転以外の、圃場において行う刈取り、脱穀作業、あるいは路上を走行する場合には、図21の参考線に示すように、排穀オーガ10の横オーガ12を下降し車台6上部のオーガ受け40に着座させて収納支承し、刈取り作業中などに排穀オーガ10が揺動、振動、脱落などが発生することを防止し、また走行中、刈り取り作業中、および駐車中などに、排穀オーガ10の先端部がコンバイン1よりも突出することによる接触や衝突の危険を防止するようにしているている。
【0005】
そして、グレンタンク9に穀粒が貯留され、排穀を行う場合に、コンバイン1を穀粒運搬車の近傍に移動した後に、排穀オーガ10の張出し、すなわち横オーガ12を上下に昇降し、左右に旋回し、あるいは伸張、短縮して、オーガ排出口19を穀粒運搬車の開口部に臨ませて、排穀運転を行うようにしている。
【0006】
図21に示すコンバイン1の横オーガ12は、穀粒搬送作用を行うラセン17を内蔵するミドルチューブ15の外側に、せまい隙間でアッパーチューブ16を嵌装し、ミドルチューブ15に対してアッパーチューブ16を軸方向摺動自在に遊嵌する構成としている。以下、ミドルチューブ15とアッパーチューブ16を合わせてズーム筒と呼ぶ。横オーガ12はズーム筒により伸縮自在な、いわゆるズーム作用ができるようにしている。
【0007】
横オーガ12をズーム作用により伸縮できるコンバイン1では、その走行運転および排穀操作は、ズーム作用がない固定長さ横オーガを持つコンバインに比べて著しく容易になった。すなわち固定長さ横オーガの場合には、横オーガ12の先端部のオーガ排出口19を穀粒コンテナなどの開口部に位置合わせするには、コンバイン1の停車位置調節と、縦オーガ11の旋回角度調節とで行う必要があった。
【0008】
したがって、コンバイン1の停車位置はかなり厳密に定める必要があり、運転操作にかなりの熟練を要し、調節のための操作時間も長くなることが多かった。しかし、ズーム作用のある横オーガ12をもつ排穀オーガ10によれば、ズーム操作による横オーガ12の長さの調節と、縦オーガ11の旋回調節とにより、横オーガ12の先端部のオーガ排出口19の位置を大幅に変更調節ができるから、コンバイン1の停車位置は、厳密に定める必要がなくなり、位置決めのための停車操作は極めて容易になる。
【0009】
排穀オーガ10は、手動でそれぞれ単独に、横オーガ12を上下に昇降し、左右に旋回し、あるいは伸張、短縮の各操作を行うことができるとともに、自動操作で自動張出し、自動収納の操作が可能な構成としている。オペレータは自らの意志により手動操作か、自動操作かを選択することができ、微調節を必要とする場合や、熟練したオペレータが自在に操作する場合などに手動操作を行うことが多い。
【0010】
手動操作を選択して操作する場合又は自動張出し操作を選択した場合でも、排穀オーガ10の横オーガ12がオーガ受け40に収納、着座している状態から、まず、横オーガ12を上昇させ、次いで旋回操作および/または伸縮操作する場合は特に問題はない。
【0011】
しかしながら、排穀オーガ10の横オーガ12がオーガ受け40に収納、着座している状態から、最初に横オーガ12の伸張操作を行うと、横オーガ12とオーガ受け40に貼着してあるゴム等の緩衝材とが摩擦により摩耗するという問題と、アッパーチューブ16の案内輪16a(図10)がオーガ受け40に衝突するという問題がある。
【0012】
また、旋回し、上昇し、伸張している横オーガ12をオーガ受け40に収納、着座させようとして、横オーガ12を旋回操作および短縮操作を行い、オーガ受け40の上方で短縮完了後の横オーガ12を下降させる場合は特に問題はない。
【0013】
しかしながら、横オーガ12がオーガ受け40の上方に旋回し、下降を開始してなお短縮を完了していない場合には、オーガ受け40に着座した後に横オーガ12の短縮作動が行われてることになり、横オーガ12とオーガ受け40に貼着してあるゴム等の緩衝材とが共に摩耗することがあった。
【0014】
本発明の課題は、排穀オーガの手動張出時および/または手動収納時に、横オーガとオーガ受けとが磨耗することがないコンバインの穀粒搬送装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、オーガ伸縮手段とオーガ旋回手段とオーガ昇降手段により伸縮と旋回と昇降の各動作が自在な穀粒排出用のオーガと該オーガを収納するオーガ受けを備えたコンバインの穀粒排出装置において、自動操作により張出し位置にあるオーガを自動収納させるために、自動収納スイッチがオンされると、オーガ昇降手段によりオーガを上昇させ、オーガが最上昇位置にあることを検知する最上昇位置検知手段によりオーガが最上昇位置にあることを検知すると、オーガ伸縮手段によりオーガを短縮動作させながらオーガ旋回手段によりオーガを旋回させ、オーガ収納位置の真上の位置にオーガがあることを検出する検出手段によりオーガが収納位置であるオーガ受けの真上の位置に到達したことを検出すると、オーガ旋回手段によるオーガの旋回を停止させ、オーガが最短縮位置にあることを検出するオーガ最短縮位置検知手段によりオーガが最短縮位置にあることを検知すると初めてオーガ昇降手段によりオーガをオーガ受けに収納する動作を行う構成および手動操作により張出し位置にある前記オーガをオーガ受けに収納させる場合には手動操作によりオーガを旋回させて運転席の上方でない特定の旋回位置にオーガが到達したことを検出する特定の旋回位置検出手段により、オーガが特定の旋回位置に到達したことを検出すると、オーガ昇降手段によりオーガを上昇させ、オーガが最上昇位置にあることを検知する最上昇位置検知手段によりオーガが最上昇位置にあることを検知すると、オーガ旋回手段によりオーガを旋回させ、オーガ収納位置の真上の位置にオーガがあることを検出する検出手段によりオーガが収納位置であるオーガ受けの真上の位置に到達したことを検出すると、オーガ旋回手段によるオーガの旋回を停止させ、その後手動操作によりオーガ昇降手段を作動させてオーガをオーガ受けに収納する動作を行う構成とし、オーガをオーガ受けに収納後は手動操作によるオーガの伸縮作動を牽制する構成を備えたコンバインの穀粒搬送装置により解決される。
【0016】
図10の具体例で説明すると、排穀オーガ10の横オーガ12を収納支承するオーガ受け40に、横オーガ12のオーガ受け40への接近および着座を検出できるオーガ受けスイッチ41を設け、オーガ受けスイッチ41がONであれば横オーガ12の伸縮作動を停止するように制御する構成を備えたものである。
【0017】
オーガ受けスイッチ41の構造は、接触式リミットスイッチ、近接スイッチなど、横オーガ12のオーガ受け40への接近および着座を検出できる構造のものであれば、いずれの形式のものでも差し支えない。
【0018】
従来、排穀オーガ10の横オーガ12がオーガ受け40に収納、着座している状態から、手動操作で横オーガ12の伸張作動が行なわれた場合、および張出し位置にある横オーガ12を手動操作でオーガ受け40に収納、着座させようとして、横オーガ12が短縮を完了していない状態のまま、オーガ受け40に着座した横オーガ12の短縮作動が行われた場合には、横オーガ12とオーガ受け40に貼着してあるゴム等の緩衝材とが摩擦し、緩衝材が磨耗するという問題があった。
【0019】
しかし本発明では、オーガ受け40に設けたオーガ受けスイッチ41が横オーガ12の接近着座を検出した場合には、たとえ手動で伸縮操作が行われても伸縮作動を停止するので、横オーガ12とオーガ受け40に貼着してあるゴム等の緩衝材との摩擦、緩衝材の磨耗が完全に防止されると共に、横オーガ12とオーガ受け40のゴム等との摩擦によりオーガ伸縮機構51、オーガ伸縮モータ50などに無理な負荷を掛けないのでこれらの部材の磨耗や破損を未然に防止できる。
また、図12に示すように排穀オーガの左リミットスイッチ123がONであり、オーガ受け40に着座収納されている位置(イ)から安全リミットスイッチ125がONする位置(ロ)の間は、旋回する排穀オーガ10が操縦席2の直上を通過してオペレータに接触、衝突する危険が従来技術ではあった。
しかし、本発明では排穀オーガ10の手動旋回操作において、横オーガ12の左リミットスイッチ123がONである状態でオーガ手動操作レバー4を右に操作して右旋回をしようとすると、まず横オーガ12を位置(イ’)まで上昇作動し、上昇リミットスイッチ120がONしてからオーガ手動操作レバー4の操作に従って横オーガ12を右に旋回作動するような操作がなされる。
また、左リミットスイッチ123のONと手動右旋回操作(手動右旋回スイッチ116のON)を検出して、自動的に横オーガ12を位置(イ’)(図13)まで上昇作動し、上昇リミットスイッチ120がONしてからオーガ手動操作レバー4の操作に従って横オーガ12を右に旋回作動するから、排穀オーガ10とオペレータとの接触、衝突などの危険を防止して安全性を確保すると共に、オペレータは単に手動右旋回操作のみ行えばよいから操作が極めて容易になり、手動による排穀オーガ10の張出し操作が円滑になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図面中の従来例と同一部分には同一の符号を付している。図1は本発明のコンバイン1の左側面図であり、図2はコンバイン1の正面の一部切り欠き立面図であり、図3はコンバイン1の背面の一部切り欠き立面図であり、図4はコンバイン1の一部切り欠き右側面図であり、図5はコンバイン1の上面図であり、図6は横オーガ12の一部切り欠き断面図であり、図7は横オーガ12に内装するオーガスライドユニット21の斜視図であり、図8は排穀オーガ10の側面断面図であり、図9は操縦席2の周辺の排穀オーガ操作関係の操作パネル90の斜視図であり、図10は本発明の実施の形態のオーガ受け40とオーガ受けスイッチ41の作動説明側面図であり、図11は本発明の実施の形態の排穀オーガ10の制御回路のブロック図である。
【0021】
図1ないし図5を参照して、コンバイン1の機能の概略を説明する。
コンバイン1は、クローラ5を有する車台6の上に操縦席2を設けて、該操縦席2においてオペレータが操縦、操作して圃場に植立する穀稈を刈り取る刈取装置7、この刈り取られた穀稈を供給搬送装置で搬送した後、これを脱穀する脱穀装置8、脱穀された穀粒を収容するグレンタンク9、このグレンタンク9の底部に設けた底部ラセン9aによって後方へ排出される穀粒をコンバイン1の外部へ搬送する排穀オーガ10などから構成される。
【0022】
排穀オーガ10は、底部ラセン9aの後端部に連接されて上方へ搬送する縦オーガ11、および縦オーガ11の上端部に連接されて横方向へ穀粒を搬送する横オーガ12などからなる。
【0023】
図4に示すように、縦オーガ11は旋回モータ11aの出力軸に軸着された旋回ピニオン11bに噛み合う旋回ギヤ11cを駆動することによりグレンタンク9、すなわちコンバイン1に対して旋回可能であり、縦オーガ11の旋回により横オーガ12の先端のオーガ排出口19を水平方向に移動することができる。
【0024】
縦オーガ11には旋回角度センサ151を設けて、横オーガ12の旋回角度を検出し、かつ複数個のリミットスイッチを設けて横オーガ12の右旋回リミットスイッチ122、左旋回リミットスイッチ123、張出リミットスイッチ124、安全リミットスイッチ125などとしている(図11参照)。
【0025】
縦オーガ11の上端部に連接する横オーガ12は、縦オーガ11との連接部を回動中心として上下方向に揺動可能であり、この上下揺動によりオーガ排出口19を上下に昇降することができる。このため、電動機駆動油圧ユニットを内蔵した伸縮自在のリニアアクチュエータ14の一端を縦オーガ11に枢着し、リニアアクチュエータ14の伸縮するスピンドル側の他端を横オーガ12に枢着して、該リニアアクチュエータ14の伸縮によって横オーガ12を上下方向に揺動して水平位置からの角度を変更し、オーガ排出口19を上下方向に昇降する(図4参照)。
【0026】
リニアアクチュエータ14には長さセンサを設けて昇降角度センサ150(図11参照)とし、横オーガ12の昇降角度を検出し、かつ2個のリミットスイッチを設けて横オーガ12の上昇リミットスイッチ120および下降リミットスイッチ121(図11参照)としている。
【0027】
縦オーガ11および横オーガ12は、底部ラセン9aとともにねじコンベア作用により穀粒を搬送するラセンを内装する。排出操作レバー3(図9参照)の操作により底部ラセン9a、縦オーガラセン11e、および横オーガラセン17は図示しないエンジンからの動力を伝動されて一斉に回転し、グレンタンク9の内部の穀粒を輸送して、オーガ先端の排出口19からコンバイン1の外部へ排出する。
【0028】
図6ないし図8に示すように、横オーガ12は縦オーガ11の上端部に連接して横方向に延長されるミドルチューブ15と、この先端側外周に嵌合して伸縮できるアッパーチューブ16とを備えている。ミドルチューブ15内には外周面に横オーガラセン17を有する中空のラセン軸18をその軸方向に備え(図8参照)、アッパーチューブ16内には、その軸方向に上記ラセン軸18内に内挿して軸方向に摺動自在であり、かつラセン軸18の回転力が伝動される六角形状の回転軸35(図6、図8)の角軸を備え、該六角軸35に遊嵌されて、該六角軸35上を相対回転不能にかつ軸方向に自在に摺動する複数個のオーガスライドユニット21が設けられている。図6においてオーガスライドユニット21、21はズーム伸張状態を示し、かつラセン羽根34は省略して示している。
【0029】
個々のオーガスライドユニット21(図7)は、小径の第一円筒部22と該第一円筒部22とほぼ同じ長さで大径の第二円筒部27とが固着されたもので、小径の第一円筒部22の先端部に円盤状プレート23が溶接され、該円盤状プレート23の外径は第二円筒部27の開口部31に遊嵌できる寸法であり、該円盤状プレート23の中心部に六角軸35と軸方向摺動自在かつ相互回転不能に遊嵌する六角穴25が開けられており、第一円筒部22の他端部に該第一円筒部22と第二円筒部27とを接続するメタル板30が溶接され、該メタル板30の中心部に六角軸35と軸方向摺動自在かつ相互回転不能に遊嵌する六角穴29が開けられており、第二円筒部27の一部外周にはラセン羽根34が設けられている。
【0030】
複数個のオーガスライドユニット21、21、・・・は六角軸35に遊嵌すると共に、第一円筒部22の先端部の円盤状プレート23を、隣接するスライドユニット21の第二円筒部27の開口部31に挿入し、それぞれ軸方向摺動自在かつ相互に離脱不能に遊嵌しているので、アッパーチューブ16を摺動してズーム筒を伸縮すれば、第一円筒部22と隣接の第二円筒部27とは相互に摺動して伸縮するが、それぞれのラセン羽根34、34、・・・はラセン軸18の回転力を六角軸35を経て伝動されて回転し、横オーガ12のズーム筒の伸縮にかかわらず、穀粒搬送作用を行うことができる構造としている。
【0031】
図2、図3および図8に示すように、ズーム筒のズーム伸縮は、横オーガ12の上部に横オーガ12と平行に設けたオーガ伸縮機構51の内部の送りねじ52をズーム伸縮モータ50で回転し、アッパーチューブ16の根元部に固着し、送りねじ52と摺接する送り駒53をオーガ伸縮方向に移動して行う。アッパーチューブ16の根元部には、また、ミドルチューブ15の外面に転動接触する案内輪16aを設けて、アッパーチューブ16とミドルチューブ15の伸縮摺動を円滑に支承している。
【0032】
図8(a)はアッパーチューブ16のズーム前のズーム短縮状態を示し、図8(b)はズーム完了後のズーム伸張状態のアッパーチューブ16を示している。ズーム伸縮モータ50には正逆回転検出ポテンシオメータを設けてズーム長さセンサ152(図11)とし、ズーム伸縮モータ50の回転からオーガ伸縮量を検出し、オーガ伸縮機構51には複数個のリミットスイッチを設け、そのうちの両端の2個のリミットスイッチを、それぞれ横オーガ12の伸張リミットスイッチ126および短縮リミットスイッチ127(共に図11)とする構成としている。
【0033】
図9は、コンバイン1の操縦席2の側方に設けた操作パネル90のうちの排穀オーガ10の操作に関わる部分の斜視図である。図9に示す操作パネル90には、排穀クラッチ操作レバー(籾排出レバー)3、オーガ手動操作レバー4、排穀運転非常停止スイッチ111、自動張出しスイッチ112、自動収納スイッチ113、手動伸張スイッチ118、手動短縮スイッチ119、張出し設定ダイヤル140、およびズーム設定ダイヤル141などを配置している。
【0034】
排穀クラッチ操作レバー3は、図示しない操作ワイヤーで排穀クラッチに接続して排穀クラッチの断続操作を行い、籾の排出運転、停止を行うことができる構成であり、オーガ手動操作レバー4は、レバー4を左右に傾倒すると手動右旋回スイッチ116または手動左旋回スイッチ117(共に図11)をONして、横オーガ12を左右に旋回させ、レバー4を前後に傾倒すると手動上昇スイッチ114または手動下降スイッチ115(共に図11)をONして、横オーガ12を上下に昇降させる構造である。
【0035】
図11は本発明の実施の形態の排穀オーガ10の制御にかかわる制御装置100の回路のブロック図を示す。制御装置100はCPU101を中心に、入力インターフェイス102を介して、排穀非常停止スイッチ111、自動張出しスイッチ112、自動収納スイッチ113、手動上昇スイッチ114、手動下降スイッチ115、手動右旋回スイッチ116、手動左旋回スイッチ117、手動伸張スイッチ118、手動短縮スイッチ119、上昇リミットスイッチ120、下降リミットスイッチ121、右旋回リミットスイッチ122、左旋回リミットスイッチ123、張出しリミットスイッチ124、安全リミットスイッチ125、オーガ受けスイッチ41、伸張リミットスイッチ126、短縮リミットスイッチ127、先端操作パネルスイッチ136、張出し設定ダイアル140、ズーム設定ダイアル141、昇降角度センサ150、旋回角度センサ151、ズーム長さセンサ152を入力している。また,CPU101は、入力信号を演算処理した結果を出力インターフェース103を介して、横オーガ上昇リレー160、下降リレー161、右旋回リレー162、左旋回リレー163、ズーム伸張リレー166、ズーム短縮リレー167、ズーム伸縮モータ回転数調節手段168などを作動させる構成である。
【0036】
制御装置100による排穀オーガ10の作動は次のようになる。
まず、制御装置100による排穀オーガ10の自動操作について説明する。
図8ないし図11に示すように、張出し設定ダイヤル140により、横オーガ12の張出し角度(旋回角度)を設定し、またズーム設定ダイヤル141により横オーガ12の伸張長さを設定する。設定終了後、自動張出しスイッチ112をONすると、CPU101に記憶された命令と、設定ダイヤル140および141の設定値にしたがって、排穀オーガ10が設定位置に自動的に移動する。
【0037】
すなわち、まず上昇リレー160を作動させ、横オーガ12をオーガ受け40から離脱させて上昇させる。次いで、張出し設定ダイヤル140に設定された旋回角度まで、右旋回リレー162または左旋回リレー163を作動させて、旋回モータ11a(図4参照)を駆動し、横オーガ12を旋回させる。旋回角度センサ151の出力信号により、横オーガ12が設定した旋回角度に到達したことを検知して旋回を終了する。この間、ズーム設定ダイヤル141に設定された伸張長さまで、伸張リレー166を作動させてズーム伸縮モータ50を駆動し、横オーガ12をズーム伸張させる。ズーム長さセンサ152の出力信号により、横オーガ12が設定長さに到達したことを検知してズーム伸張を終了する。
【0038】
自動収納スイッチ113をONすると、CPU101は予め記憶された収納位置と手順命令とに従って、排穀オーガ10を収納位置に自動的に移動して収納する。すなわち、まず上昇リレー160を作動させてリニアアクチュエータ14を駆動し、横オーガ12を安全な高さまで上昇させる。次いで、オーガ受け40の上方まで、右旋回リレー162または左旋回リレー163を作動させて旋回モータ11aを駆動し、横オーガ12を旋回させる。旋回角度センサ151の出力信号により、横オーガ12がオーガ受け40の上方に到達したことを検知して旋回を終了する。
【0039】
この間、ズーム伸張リレー166を作動させて、ズーム伸縮モータ50を駆動し、横オーガ12を短縮させ、短縮リミットスイッチ127の出力信号により、横オーガ12のズーム短縮を終了する。最後に、下降リレー161を作動させてリニアアクチュエータ14を短縮し、横オーガ12をオーガ受け40に収納(図2ないし図5参照)し、オーガ受けスイッチ41の作動を検出して自動収納を終了する。
【0040】
つぎに、図8ないし図11を参照して、排穀オーガ10の手動操作について説明すると、オーガ手動操作レバー4を前後左右に傾倒して行う手動操作のうち、オーガ手動操作レバー4を後方に傾倒し、手動上昇スイッチ114をONすると上昇リレー160が作動して、リニアアクチュエータ14(図4参照)の伸張により横オーガ12が上昇し、手動上昇スイッチ114がONの間、上昇リミットスイッチ120が作動するまで上昇を継続する。
【0041】
オーガ手動操作レバー4を前方に傾倒し、手動下降スイッチ115をONすると下降リレー161が作動して、リニアアクチュエータ14の短縮により横オーガ12が下降し、手動下降スイッチ115がONの間、下降リミットスイッチ121が作動するまで、またはオーガ受けスイッチ41がONするまで下降を継続する。
【0042】
オーガ手動操作レバー4を右に傾倒し、手動右旋回スイッチ116をONすると右旋回リレー162が作動して、縦オーガ旋回モータ11a(図4参照)の回転により縦オーガ11、したがって横オーガ12が右旋回し、手動右旋回スイッチ116がONの間、右旋回リミットスイッチ122が作動するまで右旋回を継続する。オーガ手動操作レバー4を左に傾倒し、手動左旋回スイッチ117をONすると左旋回リレー163が作動して、旋回モータ11aの回転により縦オーガ11、したがって横オーガ12が左旋回し、手動左旋回スイッチ117がONの間、左旋回リミットスイッチ123が作動するまで左旋回を継続する。
【0043】
手動伸張スイッチ118をONするとオーガ伸張リレー165が作動して、ズーム伸縮モータ50(図4、図8参照)の回転により横オーガ12が伸張し、手動伸張スイッチ118がONの間、伸張リミットスイッチ126が作動するまで横オーガ12の伸張を継続する。手動短縮スイッチ119をONするとオーガ短縮リレー166が作動して、ズーム伸縮モータ50の回転により横オーガ12が短縮し、手動短縮スイッチ119がONの間、短縮リミットスイッチ127が作動するまで横オーガ12の短縮を継続する。
【0044】
手動操作による横オーガ12の左右旋回作動、上下昇降作動および伸張短縮作動はそれぞれ単独に作動させることも、同時に作動させることもできる。
【0045】
手動旋回および伸張または自動張出しによる横オーガ12のオーガ排出口19の位置の設定終了後、排穀クラッチレバー3(図9参照)を手動操作して、排穀クラッチが接続すると排穀運転が開始され、グレンタンク9内の穀粒の搬送が開始される。排穀クラッチレバー3を反対方向に手動操作して、排穀クラッチの接続を切ると排穀運転が停止され、グレンタンク9内の穀粒の搬送が停止される。排穀運転の停止は排穀運転非常停止スイッチ111により行うこともできる。
【0046】
先端操作パネルスイッチ136は、横オーガ12の先端部付近に設けた先端操作パネル135(図1、図2参照)に設けたスイッチ類であり、オペレータは横オーガ12の先端部付近において、先端操作パネルスイッチ136を操作することにより、上述とほぼ同様に、横オーガ12の手動による上昇、下降、右旋回、左旋回、伸張、短縮、排穀運転非常停止、および自動収納の操作をすることができる。
【0047】
本発明の実施の形態では、排穀オーガ10の横オーガ12を収納支承するオーガ受け40に、横オーガ12のオーガ受け40への接近および着座を検出できるオーガ受けスイッチ41を設け、オーガ受けスイッチ41がONであれば横オーガ12の伸縮作動を停止するように制御する構成を特徴とする。オーガ受けスイッチ41の構造は、接触式リミットスイッチ、近接スイッチなど、横オーガ12のオーガ受け40への接近および着座を検出できる構造のものであれば、いずれの形式のものでも差し支えない。
【0048】
従来、排穀オーガ10の横オーガ12がオーガ受け40に収納、着座している状態から、手動操作で横オーガ12の伸張作動が行なわれた場合、および張出し位置にある横オーガ12を手動操作でオーガ受け40に収納、着座させようとして、横オーガ12が短縮を完了していない状態のまま、オーガ受け40に着座した横オーガ12の短縮作動が行われた場合には、横オーガ12とオーガ受け40に貼着してあるゴム等の緩衝材とが摩擦し、緩衝材が磨耗するという問題があった。
【0049】
しかし、本発明の実施の形態では制御装置100は、オーガ受け40に設けたオーガ受けスイッチ41が横オーガ12の接近着座を検出した場合には、たとえ手動で伸縮操作が行われても伸縮作動を停止するので、横オーガ12とオーガ受け40に貼着してあるゴム等の緩衝材との摩擦、緩衝材の磨耗が完全に防止されると共に、横オーガ12とオーガ受け40のゴム等との摩擦によりオーガ伸縮機構51、オーガ伸縮モータ50などに無理な負荷を掛けないのでこれらの部材の磨耗や破損を未然に防止できる。
【0050】
上記、本発明の実施の形態において、横オーガ12がオーガ受け40に収納、着座して、オーガ受けスイッチ41が横オーガ12の接近着座を検出している状態で、手動操作で横オーガ12の伸張作動が行なわれた場合に、制御装置100は、単に横オーガ12の伸縮作動を停止するように作用するのでなく、横オーガ12をオーガ受け40から自動的に離脱、上昇せしめた後に、手動により伸張作動させるような構成とすることもでき、これにより上述と同様の効果と共に、手動操作を円滑化ができる。
【0051】
上記図1ないし図11に示す本発明の実施の形態の変形例を図12および図13に示す。図12は本例のコンバインの排穀オーガの作動を説明する平面図であり、図13は図12のA−A線矢視のコンバインの排穀オーガの作動を説明する背面立面図である。本例によれば、従来の排穀オーガの手動張出し操作において、上昇操作および旋回操作の二つの連続する操作を要していた手動操作を、旋回操作だけで済むように制御することができて、手動操作の容易性、迅速性および安全性を確保することができる。
【0052】
コンバイン1の刈り取り作業中および走行中は、排穀オーガ10はオーガ受け40に着座、収納されており、コンバイン1を穀粒輸送車の近傍に移動した後に、排穀オーガ10を張出して穀粒搬送を行う。手動操作によりコンバイン1の排穀オーガ10を用いて穀粒輸送車に穀粒を搬送する場合に、排穀オーガ10の横オーガ12の先端部のオーガ排出口19を穀粒輸送車のコンテナ開口部に臨ませるために、オペレータは排穀オーガ10の旋回操作を含む各種操作を行う必要がある。
【0053】
このうち、図12に示すように排穀オーガの左リミットスイッチ123がONであり、オーガ受け40に着座収納されている位置(イ)から安全リミットスイッチ125がONする位置(ロ)の間は、旋回する排穀オーガ10が操縦席2の直上を通過してオペレータに接触、衝突する危険がある。そこで、従来は位置(イ)において排穀オーガ10を上昇操作して、上昇リミットスイッチ120がONする位置(イ’)(図13)に到達するまでは旋回操作ができないようにして、安全を図っていた。(図11参照)。
【0054】
なお、図12において図11に示す安全リミットスイッチ125が作動する位置(ロ)と張出しリミットスイッチ124が作動する位置(ニ)との間が通常の排穀運転に使用する位置であり(図12中で位置(ハ)として例示している)、最大の旋回位置は右リミットスイッチ122が作動する位置(ホ)である。
【0055】
本例では、排穀オーガ10の手動旋回操作において、横オーガ12の左リミットスイッチ123がONである状態でオーガ手動操作レバー4を右に操作して右旋回をしようとすると、制御装置100は、まず横オーガ12を位置(イ’)まで上昇作動し、上昇リミットスイッチ120がONしてからオーガ手動操作レバー4の操作に従って横オーガ12を右に旋回作動するような操作がなされる。
【0056】
すなわち、従来例ではオペレータが手動で上昇操作を行った後に、右旋回操作を行う必要があったが、本例では制御装置100が左リミットスイッチ123のONと手動右旋回操作(手動右旋回スイッチ116のON)を検出して、自動的に横オーガ12を位置(イ’)まで上昇作動し、上昇リミットスイッチ120がONしてからオーガ手動操作レバー4の操作に従って横オーガ12を右に旋回作動するから、排穀オーガ10とオペレータとの接触、衝突などの危険を防止して安全性を確保すると共に、オペレータは単に手動右旋回操作のみ行えばよいから操作が極めて容易になり、手動による排穀オーガ10の張出し操作が円滑になる。
【0057】
上記図1ないし図11に示す本発明の実施の形態の別の変形例を図14に示す。図14は本例の排穀オーガ10の制御のフローを示す図であり、本例によれば、従来の自動収納制御において横オーガ12の短縮作動が終了しないうちに横オーガ12がオーガ受け40に着座した場合に、短縮作動する横オーガ12とオーガ受け40の緩衝材とが摩擦し、緩衝材が磨耗することを防止する。
【0058】
本例によれば、図14に例示するように、自動収納スイッチ113のON操作により、まず上昇リレー160をONして横オーガ12を上昇リミットスイッチ120がONするまで上昇作動させ、次いで左旋回リレー163およびズーム短縮リレー167を作動させ、横オーガ12を左旋回および短縮作動させる。
【0059】
左リミットスイッチ123のONを検出して左旋回を終了し、なおも短縮リミットスイッチ127のONが検出されないときは、ズーム短縮リレー167の作動を継続して横オーガ12を短縮する。左リミットスイッチ123のONの検出で左旋回リレー163の作動を停止し、短縮リミットスイッチ127のONの検出でズーム短縮リレー167の作動を停止し、次いで下降リレー161をONして横オーガ12を下降作動させ、横オーガ12がオーガ受け40に着座したことをオーガ受けスイッチ41のONで検出して下降リレー161をOFFにして一連の制御を終了する。
【0060】
本例では、排穀オーガ10を自動収納するに際して、横オーガ12がオーガ受け40の真上にきて左リミットスイッチがONしたときに、横オーガ12の短縮作動が終了しておらず、短縮リミットスイッチ127がONしていないと、横オーガ12を下降作動させないように作用するので、横オーガ12とオーガ受け40の緩衝材とが摩擦し、緩衝材が磨耗することを完全に防止することができる。
【0061】
なお、排穀オーガ10を手動操作で収納する場合には、図12に示すように、横オーガ12の張出し位置(ハ)から、オーガ手動操作レバー4を左旋回操作して左旋回リレー163を作動させ、横オーガ12を左旋回作動させ、横オーガ12が安全リミットスイッチ125が作動する位置(ロ)に到達すれば、制御装置100は上昇リレー160を作動させ、横オーガ12を上昇リミットスイッチ120が作動するまで上昇作動させ、また左旋回作動を継続し、位置(イ’)で左リミットスイッチ123のONを検出して、左旋回作動を終了し、ここではじめて、またはさらに横オーガ12の短縮終了後に、手動下降操作が可能なように制御する構成とする(図11参照)。
【0062】
この構成により手動による収納操作が容易になると共に、横オーガ12が操縦席上方を通過する際のオペレータの安全性の確保、および前述と同様に横オーガ12とオーガ受け40の緩衝材との摩擦、緩衝材の磨耗を防止する事ができる。
【0063】
上記図1ないし図11に示す本発明の実施の形態のさらに別の変形例を図15ないし図17に示す。図15は本例の排穀オーガ10の横オーガの先端部の斜視図であり、図16は先端操作パネルの正面図であり、図17は先端操作パネル135による横オーガ伸縮操作と作動を示す図面である。本例によれば、従来の先端操作パネルの伸縮スイッチが異物と接触した場合に発生する作業危険性を防止することができる。
【0064】
排穀オーガ10のオーガ排出口19を穀粒輸送車のコンテナ開口部に臨ませるため、オペレータがオーガ排出口19付近に立ち、図15に示すように排穀オーガ10の最先端部に先端操作パネル135を設け、図16に示す先端操作パネル135の操作スイッチ136a〜136fを操作して位置調節を行うと、オペレータは排出される穀粒を直接監視しながら操作できて、位置調節の操作がきわめて容易になる。
【0065】
しかしながら、誤操作によりオペレータが障害物と排穀オーガ10との間に挟まった場合には、挟まったオペレータにより伸張スイッチ136aがさらに押圧されて、排穀オーガ10の先端部がオペレータを挟んだまま押し続けることになり不具合が生じる。
【0066】
本例では、図16および図17に示すように、手動伸張スイッチ136aをT1時間ONにし続けても、制御装置100は、ズーム伸張リレー166をあらかじめ設定したt時間まで作動させ、t時間以後には作動を停止するような制御を行い、また、手動短縮スイッチ136bをT2時間ONにし続けてもズーム短縮リレー167を予め設定したt時間まで作動させ、t時間以後には作動を停止するように制御を行い、さらに手動伸張スイッチ136aまたは手動短縮スイッチ136bをt時間よりも短いT3時間だけONにした場合には、ズーム伸張リレー166、またはズーム短縮リレー117をT3時間だけそのまま作動させる構成を特徴とする。なお、図16の図中には、手動上昇スイッチ136c、手動下降スイッチ136d、手動右旋回スイッチ136e、手動左旋回スイッチ136fを示している。
【0067】
本例において、誤操作によりオペレータが障害物と排穀オーガ10との間に挟まった場合に、挟まったオペレータにより手動伸張スイッチ136aがさらに押圧されて、排穀オーガ10の先端部がオペレータを挟んだまま押し続けようとしても、t時間経過後にはズーム伸張リレー166の作動は停止するように作用するから、オペレータが障害物と排穀オーガ10との間に挟まり続けるという危険性はなくなるとともに、手動伸張スイッチ136a、手動短縮スイッチ136bの短時間操作では、操作した通りにズーム伸張リレー166またはズーム短縮リレー167が作動して手動操作には全く支障がない。
【0068】
また、図18に示すように、上述と異なり、あらかじめ設定した時間t4を超えて手動伸張スイッチ136aをT4時間ONにし続け、または手動短縮スイッチ136bをT5時間ONにし続ければ、伸張リミットスイッチ126または短縮リミットスイッチ127が作動するか、あるいは反対向きの操作スイッチがONされるまでは、ズーム伸張リレー166またはズーム短縮リレー167を作動し続ける制御を行う構成とすることができ、このように構成すれば手動伸張または短縮操作において、スイッチの押し時間によって微調整、および最短または最長までの調整がワンタッチで行うことができ、操作性が向上し、オペレータが手動スイッチを押し続ける面倒がなくなるという効用が得られる。なお、同様にして手動旋回スイッチ、手動上昇、下降スイッチについてもオペレータが手動スイッチを押し続ける必要がない制御を行う構成とすることもできる。
【0069】
上記図1ないし図11に示す本発明の実施の形態の変形例を図19に示す。図19は本例の作動を示す説明側面図であり、本例によれば、排穀オーガ10を用い穀粒をコンテナなどに搬送する場合の搬送穀粒のコンテナ外へのこぼれ、溢流を防止することができる。
【0070】
本例では、図8に示す排穀オーガ10の横オーガ12のオーガ伸縮機構51に設けた二つのリミットスイッチ、すなわち伸張リミットスイッチ126および短縮リミットスイッチ127の中間にさらに二つの位置検出スイッチ、すなわち増速位置スイッチ128および減速位置スイッチ129を設ける。図11を参照して、増速位置スイッチ128および減速位置スイッチ129のそれぞれの検出出力を入力インターフェイス102を介してCPU101に入力し、次ぎに述べるように、ズーム伸張リレー166またはズーム短縮リレー167の作動とともに、ズーム伸縮モータ回転数調節手段168によりオーガ伸縮モータ50(図8参照)の回転数を制御する。
【0071】
図19に示すように、横オーガ12の先端部のオーガ排出口19がコンテナ開口部に臨む外側端で伸張リミットスイッチ126が作動するとして、この位置を位置(い)とし、オーガ排出口19がコンテナ開口部に臨む内側端で短縮リミットスイッチ127が作動するとしてこの位置を位置(に)とし、その中間の、位置(ろ)に増速位置検出スイッチ128を、また位置(は)に減速位置検出スイッチ129をそれぞれ設ける構成で、位置(い)と位置(ろ)の間、および位置(は)と位置(に)の間は、いずれもオーガ伸縮モータ50を低速回転し、位置(ろ)と位置(は)の間はオーガ伸縮モータ50を高速回転するように制御する構成を特徴とする。
【0072】
本例によれば、オーガ排出口19の位置がコンテナの外側端に近い位置(い)と位置(ろ)の間、およびオーガ排出口19の位置がコンテナの内側端に近い位置(は)と位置(に)の間にあるときは、いずれもオーガ伸縮モータ50を低速回転するので横オーガ12は低速で伸縮し、オーガ排出口19がコンテナの中心部にある位置(ろ)と位置(は)の間はオーガ伸縮モータ50を高速回転するので横オーガ12は高速で伸縮するように作用するから、穀物をコンテナに均一に排出するためにオーガを伸縮調整する場合に、コンテナ端部付近では伸縮速度が遅くなるので誤操作による穀粒のこぼれ、溢流を発生させることが少なく、また伸縮速度が小さいので、伸縮の方向切り替え時の衝撃、およびリミットスイッチ126〜129に与える衝撃が少ない。
【0073】
上記図1ないし図11に示す本発明の実施の形態の変形例を図20に示す。図20は本例の排穀オーガ10の作動経路を示すコンバイン1とコンテナの平面図であり、本例によれば、排穀オーガ10のオーガ排出口19を自動的に移動することによりコンテナ上の籾の山の発生を防止することができる。
【0074】
本例では、図20に示す位置(1)および位置(2)を制御装置100に記憶させて、次ぎに自動排出運転を行えば、制御装置100は記憶された位置(1)および位置(2)の間を、別にあらかじめ読み込まれている命令にしたがって、オーガ排出口19から穀粒を排出しつつ横オーガ12を移動するように制御する構成を特徴とする。
【0075】
オーガ排出口19の移動経路は、たとえば図20の太実線矢印のように横オーガ12を短縮、旋回、伸張、旋回を繰り返して、位置(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(1)を通過するものとする。オーガ排出口19が位置(1)に到達してもまだ穀粒の排出が継続していれば、上述と反対に位置(1)から位置(2)へ移動し、さらにこれを繰り返して穀粒排出を行う。
【0076】
従来、オーガ排出口19を一個所に固定したままで穀粒排出を行うと、穀粒が山状に堆積して、穀粒搬送に支障をきたすことがあり、これを避けるためにオペレータが手動でオーガ排出口19を移動操作するのは操作が煩雑であり、かつ常時オペレータが監視、操作しなければならなかった。
【0077】
本例では、コンテナ上の2点、位置(1)および位置(2)を記憶させるだけで、あとは自動的にオーガ排出口19の移動を行うことができるので、オペレータによるオーガ排出口19の移動操作が省力化できるとともに、オーガ排出口19の移動によりコンテナ上に穀粒が均等に排出され、コンテナ上の一個所に山ができることがなくなるという極めて優れた効果がえられる。
前記位置(2)をコンテナの真中とすることにより、トラックの荷台にあるコンテナに山状に堆積した穀粒はトラック移動中にならされて、平坦になる。
【0078】
【発明の効果】
オーガが操縦席上方を通過する際のオペレータの安全性の確保ができ、さらにオーガ受けに設けたオーガ検出手段がオーガの接近着座を検出した場合には、たとえ手動でオーガの伸縮操作が行われても伸縮作動を停止するので、オーガとオーガ受けに貼着してあるゴム等の緩衝材との摩擦、緩衝材の磨耗が完全に防止されると共に、オーガとオーガ受けのゴム等との摩擦により、オーガ伸縮機構、オーガ伸縮モータなどに無理な負荷を掛けないのでこれらの部材の磨耗や破損を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のコンバインの左側面図である。
【図2】 図1のコンバインの正面の一部切り欠き立面図である。
【図3】 図1のコンバインの背面の一部切り欠き立面図である。
【図4】 図1のコンバインの一部切り欠き右側面図である。
【図5】 図1のコンバインの上面図である。
【図6】 図1のコンバインの横オーガの一部切り欠き断面図である。
【図7】 図1のコンバインの横オーガに内装するオーガスライドユニットの斜視図である。
【図8】 図1のコンバインの排穀オーガの一部切り欠き側面断面図(短縮状態および伸張状態)である。
【図9】 図1のコンバインの操縦席の周辺の操作パネルの一部の斜視図である。
【図10】 本発明の実施の形態のオーガ受けとオーガ受けスイッチの作動説明側面図である。
【図11】 本発明の実施の形態の排穀オーガ10の制御回路のブロック図であるる。
【図12】 本発明の実施の形態の変形例のコンバインの作動を説明する平面図である。
【図13】 図12のA−A線矢視のコンバインの作動を説明する背面立面図である。
【図14】 本発明の実施の形態の別の変形例の排穀オーガの制御のフローを示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態のさらに別の変形例の排穀オーガの横オーガの先端部と先端操作パネルの斜視図である。
【図16】 図15の先端操作パネルの正面図である。
【図17】 図16の先端操作パネルによる横オーガ伸縮操作と作動を示す図面である。
【図18】 図16の先端操作パネルによる別の横オーガ伸縮操作と作動を示す図面である。
【図19】 本発明の実施の形態の変形例の作動を示す説明側面図である。
【図20】 本発明の実施の形態の変形例の排穀オーガ10の移動経路を示すコンバインとコンテナの平面図である。
【図21】 従来例のコンバインの側面図である。
【符号の説明】
1 コンバイン 2 操縦席
3 排出操作レバー 4 オーガ手動操作レバー
5 クローラ 6 車台
7 刈取装置 8 脱穀装置
9 グレンタンク 10 排穀オーガ
11 縦オーガ 12 横オーガ
14 リニアアクチュエータ 15 ミドルチューブ
16 アッパーチューブ 17 ラセン(横オーガラセン)
18 ラセン軸 19 オーガ排出口
21 オーガスライドユニット 22 第一円筒部
23 円盤状プレート 25、29 六角穴
27 第二円筒部 30 メタル板
31 開口部 34 ラセン羽根
35 六角軸 40 オーガ受け
41 オーガ受けスイッチ 50 ズーム伸縮モータ
51 オーガ伸縮機構 52 送りねじ
53 送り駒 90 操作パネル
100 制御装置 101 CPU
102 入力インターフェイス 103 出力インターフェイス
111 排穀停止スイッチ 112 自動張出しスイッチ
113 自動収納スイッチ 114 手動上昇スイッチ
115 手動下降スイッチ 116 手動右旋回スイッチ
117 手動左旋回スイッチ 118 手動伸張スイッチ
119 手動短縮スイッチ 120 上昇リミットスイッチ
121 下降リミットスイッチ 122 右旋回リミットスイッチ
123 左旋回リミットスイッチ 124 張出リミットスイッチ
125 安全リミットスイッチ 126 伸張リミットスイッチ
127 短縮リミットスイッチ 128 増速位置スイッチ
129 減速位置スイッチ 135 先端操作パネル
136 先端操作パネルスイッチ 140 張出し設定ダイヤル
141 ズーム設定ダイヤル 150 昇降角度センサ
151 旋回角度センサ 152 ズーム長さセンサ
153 排殻クラッチレバーセンサ 160 上昇リレー
161 下降リレー 162 右旋回リレー
163 左旋回リレー 164 旋回モータ回転数調節手段
166 ズーム伸張リレー 167 ズーム短縮リレー
168 ズーム伸縮モータ回転数調節手段

Claims (1)

  1. オーガ伸縮手段とオーガ旋回手段とオーガ昇降手段により伸縮と旋回と昇降の各動作が自在な穀粒排出用のオーガと該オーガを収納するオーガ受けを備えたコンバインの穀粒排出装置において、
    自動操作により張出し位置にあるオーガを自動収納させるために、自動収納スイッチがオンされると、オーガ昇降手段によりオーガを上昇させ、オーガが最上昇位置にあることを検知する最上昇位置検知手段によりオーガが最上昇位置にあることを検知すると、オーガ伸縮手段によりオーガを短縮動作させながらオーガ旋回手段によりオーガを旋回させ、オーガ収納位置の真上の位置にオーガがあることを検出する検出手段によりオーガが収納位置であるオーガ受けの真上の位置に到達したことを検出すると、オーガ旋回手段によるオーガの旋回を停止させ、オーガが最短縮位置にあることを検出するオーガ最短縮位置検知手段によりオーガが最短縮位置にあることを検知すると初めてオーガ昇降手段によりオーガをオーガ受けに収納する動作を行う構成および
    手動操作により張出し位置にある前記オーガをオーガ受けに収納させる場合には手動操作によりオーガを旋回させて運転席の上方でない特定の旋回位置にオーガが到達したことを検出する特定の旋回位置検出手段により、オーガが特定の旋回位置に到達したことを検出すると、オーガ昇降手段によりオーガを上昇させ、オーガが最上昇位置にあることを検知する最上昇位置検知手段によりオーガが最上昇位置にあることを検知すると、オーガ旋回手段によりオーガを旋回させ、オーガ収納位置の真上の位置にオーガがあることを検出する検出手段によりオーガが収納位置であるオーガ受けの真上の位置に到達したことを検出すると、オーガ旋回手段によるオーガの旋回を停止させ、その後手動操作によりオーガ昇降手段を作動させてオーガをオーガ受けに収納する動作を行う構成とし、オーガをオーガ受けに収納後は手動操作によるオーガの伸縮作動を牽制する構成
    を備えたことを特徴とするコンバインの穀粒搬送装置。
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