JP4362670B2 - 穀粒排出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインや穀粒専用運搬車などの穀粒排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンバインの穀粒排出装置は、図22に示す本出願人の先発明(特開平9−54号)に開示したように、穀粒を一時貯留するグレンタンク3の底部に水平方向に穀粒を搬送する底部ラセン10を設け、該底部ラセン10に連接して縦方向に穀粒を搬送し、かつ縦軸回りに旋回自在の揚穀筒4と、該揚穀筒4に連接して横方向に穀粒を搬送し、上下昇降自在で、かつ長さ方向にズーム伸縮自在の固定搬送筒6と移動搬送筒7とからなる排穀オーガ5を設ける構成になっている。
【0003】
そして、排穀作業時に排穀すべき位置にオーガ排出口9を配置するために、揚穀筒4を旋回し、固定搬送筒6と移動搬送筒7を昇降し、かつ移動搬送筒7をズーム伸張あるいはズーム短縮し、また、刈取り作業時、路上走行時など排穀作業を行わないときには、移動搬送筒7をズーム短縮させてコンバイン上のオーガ受け35に着座、収納する。
【0004】
従来のコンバインにおいて、排穀運転以外の、圃場において行う刈取り、脱穀作業、あるいは路上を走行する場合には、図22の参考線に示すように、排穀オーガ5の固定搬送筒6と移動搬送筒7を下降し、車台2上部のオーガ受け35に着座させて収納支承し、刈取り作業中などに排穀オーガ5が揺動、振動、脱落などが発生することを防止し、また走行中、刈り取り作業中、および駐車中などに、排穀オーガ5の先端部がコンバインよりも突出することによる接触や衝突の危険を防止するようにしている。
【0005】
そして、グレンタンク3に穀粒が貯留され、排穀を行う場合に、コンバインを穀粒運搬車の近傍に移動した後に、排穀オーガ5を張出して、オーガ排出口9を穀粒運搬車の開口部に臨ませて、排穀運転を行うようにしている。
【0006】
図22に示すコンバインの固定搬送筒6には穀粒搬送作用を行う搬送螺旋14を内蔵しており、固定搬送筒6の外側にはせまい隙間で移動搬送筒7を軸方向摺動自在に遊嵌する構成としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
排穀オーガ5は、手動でそれぞれ単独に、固定搬送筒6と移動搬送筒7を上下に昇降し、左右に旋回し、あるいは伸張、短縮の各操作を行うことができるとともに、自動操作で自動張出し、自動収納の操作が可能な構成としている。オペレータは自らの意志により手動操作か、自動操作かを選択することができ、微調節を必要とする場合や、熟練したオペレータが自在に操作する場合などに手動操作を行うことが多い。
【0008】
自動収納の際には、排穀オーガ5の最短縮位置までオーガ長を短縮させてオーガ受け35に収納される。そして次に排穀オーガ5を張り出す時には、排穀オーガ5がオーガ受け35に収納、着座している状態から、まず、排穀オーガ5を上昇させ、次いで最短縮状態の排穀オーガ5を穀稈排出位置に旋回させた後に排穀オーガ5の先端位置のオーガ排出口9をトラック荷台位置などに合わせるような操作を行っていた。
【0009】
従来は排穀終了時の任意のオーガ長さのままでオーガ受けに収納する(手動収納時)か、オーガ先端が機体からはみ出ないように最短縮長に縮めて収納していた(自動収納)。そのため排穀する時には、収納されたオーガのオーガ長のまま旋回した後、ズーム伸縮で排穀位置あわせをしていた。
また、ズーム式の排穀オーガ内で搬送される穀粒が湿り穀粒等の場合にはオーガ内で固まり、搬送詰まりが発生することがあるが、湿り穀粒等の場合にはオーガ内で搬送詰まりが発生しても、空間部がある詰まりが発生することが多く、この場合に穀粒詰まりセンサ検出部が前記穀粒詰まりの空間部にあると、穀粒詰まりが検出されないことになる。
【0010】
本発明の課題は、自動張出操作によりオーガ長を短縮させてオーガ受けに収納される状態の排穀オーガから穀粒を排出する場合に、排穀オーガの排出口の位置合わせが迅速かつ容易に行えるコンバインの穀粒排出装置を提供することである。
更に、本発明の課題は、湿り穀粒等が空間部をオーガ(5)内部に形成しても、詰まりが発生すると確実にそれを検出することができるコンバインの穀粒排出装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の構成により解決される。
すなわち、搬送螺旋(14)を内装しグレンタンク(3)内の穀粒を搬送する固定搬送筒(6)と伸縮螺旋(15)を内装し先端に排出口(9)を有し基部側を前記固定搬送筒(6)の先端側から挿入嵌合して摺動自由に連結して前記固定搬送筒(6)により搬送される穀粒を搬送して前記排出口(9)から排出する移動搬送筒(7)とを備え、伸縮と旋回が自在の穀粒排出用のオーガ(5)該オーガ(5)を収納するオーガ受け(35)を備えたコンバインの穀粒排出装置であって前記移動搬送筒(7)内に、穀粒搬送方向下手側の先端部を排出口(9)の上方位置に軸受して穀粒搬送方向上手側の後部を固定搬送筒(6)側に延長して前記固定搬送筒(6)の搬送螺旋(14)の螺旋軸内に摺動自由に挿入した伝動軸(16)を軸架して設け、該伝動軸(16)に多数の螺旋単体(17)を摺動自由に嵌合して相互の間隔を調節可能として伸縮螺旋(15)を構成し、前記移動搬送筒(7)の伸縮制御を行う伸縮制御モータ(24)を設け、オーガ(5)の長さを最伸張長さと最短縮長さの中間長さとしてオーガ受け(35)に収納させるために伸縮制御モータ(24)の駆動制御を行う制御装置(100)を設け、更に、移動搬送筒(7)の固定搬送筒(6)側の端部にオーガ(5)内の穀粒の詰まりを検出する穀粒の詰まり検出センサ(185)の基部を固定し、該詰まり検出センサ(185)の先端部に固定搬送筒(6)の表面を走行するローラ(187)を設け、該ローラ(187)が走行する固定搬送筒(6)の表面にその長手方向に沿ってレール(6a、6b)を設け、前記詰まり検出センサ(185)は、穀粒搬送中に移動搬送筒(7)内の伸縮螺旋(15)及び固定搬送筒(6)内の搬送螺旋(14)に掛かる負荷の反力で発生する固定搬送筒(6)と移動搬送筒(7)の相互間のねじれにより前記ローラ(187)が前記レール(6a、6b)に当接することでオーガ(5)内の穀粒の詰まりを検出する構成である穀粒排出装置である。
【0012】
【作用】
本発明は、穀粒排出用のオーガ(以下実施の形態に例示されている具体例で説明するが、前記オーガを以下排穀オーガ5という。)を収納支承するオーガ受け35に着座させるときは、該オーガ5の長さを図8または図9に示す中間状態(ロ)にすることに特徴がある。
【0013】
オーガの先端部が中間状態(ロ)より短い位置からオーガを自動収納するときには伸張制御モータ24はオーガ伸張方向に回転し、中間リミットスイッチS3の位置まで伸びて停止し、オーガ受け35に収納される。また、排穀オーガ5の先端部が中間状態(ロ)より長い位置から排穀オーガ5を自動収納するときには伸張制御モータ24はオーガ短縮方向に回転し、中間リミットスイッチS3の位置まで縮んで停止し、オーガ受け35に収納される。
【0014】
自動収納される前のオーガ長さがどの状態にあるかは、排穀オーガ5を手動操作または自動操作で伸縮させた際の中間リミットスイッチS3が一番最後に感知したときの伸張制御モータ24(図1)の回転方向をCPU101(図12)に記憶させているので、判断ができる。
【0015】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、穀粒排出用のオーガ(5)の収納時の長さを前記中間状態にすることにより、オーガ(5)を自動または手動張出しする際に、オーガ長さが前記中間状態のままで張出し位置まで旋回した後、伸張または短縮することができ、オーガ(5)の張出時間が少なくて済む。
また、穀粒の詰まり検出センサ(185)により、湿り穀粒等が空間部をオーガ(5)内部に形成しても、詰まりが発生すると確実にそれを検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について以下図面と共に説明する。
図5は本発明のコンバインの左側面図であり、図6はコンバインの正面の一部切り欠き立面図であり、図7はコンバインの上面図であり、図1にはコンバインのグレンタンクと排穀オーガ部分の右側面図を示す。
【0017】
図5ないし図7を参照して、コンバインの機能の概略を説明する。
コンバインは、クローラ1を有する車台2の上に操縦席40を設けて、該操縦席40においてオペレータが操縦、操作して圃場に植立する穀稈を刈り取る刈取装置34、この刈り取られた穀稈を供給搬送装置で搬送した後、これを脱穀する脱穀装置37、脱穀された穀粒を収容するグレンタンク3、このグレンタンク3の底部に設けた底部ラセン10(図1)によって後方へ排出される穀粒をコンバインの外部へ搬送する排穀オーガ5などから構成される。
【0018】
排穀オーガ5は、底部ラセン10の後端部に連接されて上方へ搬送する揚穀筒4および揚穀筒4に連接され、横方向へ穀粒を搬送する固定搬送筒6、移動搬送筒7などからなる。移動搬送筒7の先端にはオーガ排出口9が設けられている。
【0019】
図5に示すコンバインは、車台2の下部にゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ1を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ1が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置を備え、車台2の前部には刈取装置34を搭載し、車台2の上部には図示しないエンジン(図示せず)ならびにグレンタンク24、脱穀装置37、操縦席40を備えている。
【0020】
コンバインのグレンタンク3に貯留された穀粒は底部ラセン10から排出されるが底部ラセン10は、図1に示すように、グレンタンク3の底部に軸装して設け、始端側を機外の伝動軸11にクラッチ装置12を介して連結し、終端側を揚穀筒4の下部まで延長して、内装している揚穀螺旋13の下端部に接続して構成している。図2には螺旋単体17の側面図を示し、図3には螺旋単体17の軸方向から見た正面図を示し、図4には、複数の螺旋単体17から構成される一連の伸縮螺旋15の側面図を示す。
【0021】
そして、排穀オーガ5は、前記揚穀筒4の上部に上下方向へ昇降自由に接続する固定搬送筒6と、これに接続する移動搬送筒7とから構成しているが、以下、その構成を具体的に説明する。
【0022】
まず、固定搬送筒6は、図1に示すように、基部を前記揚穀筒4の上部に連結し、先端部を外方に延長して設け、その筒内には、始端部を前記揚穀螺旋13に接続した搬送螺旋14を内装して、揚穀筒4から受け継いだ穀粒を搬送する構成としている。
【0023】
そして、移動搬送筒7は、図1に示すように、先端部にオーガ排出口9を開口して設け、基部側を前記固定搬送筒6の先端側から挿入嵌合して摺動自由に転結している。
【0024】
次に、伸縮螺旋15は図1に示すように移動搬送筒7内において、先端部をオーガ排出口9の上方位置に軸受して後部を固定搬送筒6側に延長して前記搬送螺旋14の軸内に摺動自由に挿入した伝動軸16を軸架して設け、この伝動軸16に多数の螺旋単体17を摺動自由に嵌合して相互の間隔を調節できるように構成している。
【0025】
そして、螺旋単体17は、図2に示すように前記伝動軸1に摺動自由に嵌合する軸受ボス18の外周に、略半円筒に形成した取付け部材19によって螺旋部20を取り付けて構成している。そして、軸受ボス18は、図2に示すように、従来型より短く形成し、寸法A(本案の軸受ボス18の寸法)<寸法B(従来型の軸受けボスの寸法)の関係にある構成としている。
【0026】
従って、螺旋単体17は図4に示すように螺旋部20を隣接の左遷部20’に最も接近したとき(図4の左部分参照)、隣接の軸受けボス18’との間に間隔ができて接触しない程度の短い長さに形成されている。そして、前記軸受けボス18は、その端部に軸受ボスのペーサー用突起21を設けて隣接の軸受けボス18’との間隔を保持する構成としている。螺旋係止体22により隣接の螺旋部20’を係止して離脱を防止するために螺旋単体17が最も離れても螺旋部20同士は繋がっている構成としている。
【0027】
このように構成された螺旋単体17は、角軸にした前記伝動軸16に対して、回転方向へは規制され、軸方向には摺動自由の状態にして嵌合され、複数によって一連の伸縮螺旋15を構成している。
【0028】
次に、図1に示すように、伸縮駆動装置23は揚穀筒4の上部位置に装備した伸縮制御モータ24に減速装置を介して螺旋軸25の基端部を連結して強制駆動する構成としている。そして、移動装置26は上記螺旋軸25の螺旋溝に係合している伝動ピンを介して、強制的に軸方向に移動するように設け、前記固定搬送筒6の基部側に一体的に連結して構成している。
【0029】
なお、伸縮駆動装置23は、図1に示すように、排穀オーガ5の最縮側と最伸張側とにそれぞれリミットセンサS1、S2を設け、前記移動装置26がリミットセンサS1またはリミットセンサS2に達すると伸縮制御モータ24を自動停止する構成としている。また、伸縮駆動装置23内には排穀オーガ5の中間伸張に対応する位置に中間リミットスイッチS3が設けられており、前記移動装置26が中間リミットスイッチS3に達すると伸縮制御モータ24は一旦自動停止する構成としている。
【0030】
また、後述するように、移動搬送筒7の先端部の位置が種々変化し得るが、排穀オーガ5の先端部の位置はズームオーガの長さの中間位置でオーガ受け35に収納される。
【0031】
なお、伸縮制御モータ24は、操縦席40の操作パネル90(図11)に設けたスイッチ(伸縮スイッチ)112、113と118、119のオン操作に基づいて、正転または逆転方向に駆動されて螺旋軸25を回転駆動する構成とし、螺旋軸25が正転すれば、係合している移動装置26を介して移動搬送筒7を伸張し、逆転すれば縮小方向に強制的に移動する構成としている。
【0032】
このようにして、移動搬送筒7は固定搬送筒6に嵌合した状態で固定搬送筒6に沿って伸び縮みして、先端部のオーガ排出口9の位置を、排穀オーガ5の基部の揚穀筒4に対して、遠ざけたり、近づけたり調節して穀粒の落下位置を選択できる構成としている。
【0033】
なお、図1において、昇降油圧シリンダ27は排穀オーガ5を昇降させ、旋回モータ28はその回転軸に設けられた旋回ギア29にかみ合う揚穀筒4の外周部に設けられた駆動ギヤ30を介して揚穀筒4の旋回を行う。
【0034】
そして、支持ローラ31は図1に示すように移動搬送筒7の基部位置の下部に軸架して設け、固定搬送筒6の周面を転動しながら支持する構成にしている。また、移動搬送筒7の基部位置の上部には、案内車輪32を設け、該案内車輪32を案内する案内レール(図示せず)を固定搬送筒6の長手方向に設けている構成である。
【0035】
前述のごとく構成されたコンバインを作業させながら前進させると、植立穀稈はコンバイン作業としては刈取装置34により刈り取られ、その後、脱穀装置37の始端部へと搬送され、フィードチェン38で搬送されながら脱穀選別される。脱穀装置37で脱穀選別された穀粒は、グレンタンク3内へ一時貯留され、該グレンタンク3内の穀粒が満杯になると、オーガ受け35から排穀オーガ5を離脱させて、該排穀オーガ5からトラック等の荷台へと穀粒を排出する。
【0036】
このとき、オーガ排出口9の位置が短い場合には、移動搬送筒7を伸ばして、より遠くへと穀粒を排出するようにする。また、移動搬送筒7を伸縮させて、穀粒をトラック荷台へ均一に排出するようにする。このようにして、グレンタンク3内の穀粒を排出し終えると、排穀オーガ5を再びオーガ受け35へと収納する。
【0037】
排穀オーガ5をオーガ受け35に収納する際において、移動搬送筒7を完全に縮めてしまうと、次回の排出時に移動搬送筒7を伸ばすのに時間がかかってしまう。
【0038】
そこで、排穀オーガ5をオーガ受け35に収納した状態において、コンバインが圃場内での作業走行時(検出手段としては、刈取クラッチや脱穀クラッチが入り状態時)と路上での走行時とでは、揚穀筒4に対する排穀オーガ5のオーガ排出口9の位置を変更可能に構成する。
【0039】
具体的には、揚穀筒4に対するオーガ排出口9の位置は、路上での走行時よりも圃場内での作業走行時の方が長いように構成する。また刈取クラッチや脱穀クラッチが入り状態であれば、伸縮制御モータ24を駆動して、移動搬送筒7を前述のような位置へと移動させるようにする。
【0040】
図8に示すコンバインの平面図には、路上走行時などにおける排穀オーガ5がオーガ受け35に収納した位置(点線)にある場合と圃場内での作業時などにおける排穀オーガ5が張出し位置(実線)にある場合を示す。本実施の形態では排穀オーガ5がオーガ受け35に収納した位置(点線)にある場合は、前記オーガ5は中間長さとしている。
【0041】
また、図8には圃場内での作業時における排穀オーガ5の張出し時の移動搬送筒7の先端部の位置が種々変化することを示しているが、排穀オーガ5は圃場との配置関係で移動搬送筒7の先端部の位置はズームオーガ最伸状態(イ)、オーガ中間状態(ロ)及びオーガ最縮状態(ニ)等に変えることができる。
【0042】
排穀オーガ5をオーガ受け35に収納する際において、移動搬送筒7を完全に縮めてしまうと、次回の排出時に移動搬送筒7を伸ばすのに時間がかかってしまう。そこで、排穀オーガ5をオーガ受け35に収納するときは常に中間長さになるようにして収納することが本実施の形態の特徴である。
【0043】
図9〜図10には、固定搬送筒6と移動搬送筒7の先端部の位置が種々変化することを示しているが(図9、図10、図13の伸縮制御モータ24等の配置は図1等に示すものとは異なる実施の形態である)、排穀オーガ5は圃場との配置関係で移動搬送筒7の先端部の位置は図9に示すオーガ中間状態の側面図(図9(a))と平面図(図9(b))に示すように、伸縮駆動装置23内の伸縮制御モータ24で回転する螺旋軸25の螺旋溝が固定搬送筒6に取り付けられた移動装置26に係合することで、移動搬送筒7が伸縮移動させることで調整する。
【0044】
このとき、伸縮駆動装置23に取り付けられた各リミットスイッチS1、S2、S3が移動搬送筒7の基部上面に取り付けられたスイッチ感知板39に接触すると伸縮制御モータ24が停止して、それぞれ図9に示すオーガ中間状態、図10(a)に示すオーガ最伸状態、図10(b)に示すオーガ最縮状態に先端搬送筒7が停止する。図9に示すオーガ中間状態はオーガ収納位置である。
【0045】
図11は、コンバインの操縦席40の側方に設けた操作パネル90のうちの排穀オーガ5の操作に関わる部分の斜視図である。図11に示す操作パネル90には、排穀クラッチ操作レバー(籾排出レバー)41、オーガ手動操作レバー42、排穀運転非常停止スイッチ111、自動張出しスイッチ112、自動収納スイッチ113、手動伸張スイッチ118、手動短縮スイッチ119、張出し設定ダイヤル140、およびズーム設定ダイヤル141などを配置している。
【0046】
排穀クラッチ操作レバー41は、図示しない操作ワイヤーで排穀クラッチ装置12(図1)に接続して排穀クラッチ装置12の断続操作を行い、籾(穀粒)の排出運転、停止を行うことができる構成であり、オーガ手動操作レバー42は、該レバー42を左右に傾倒すると手動右旋回スイッチ116または手動左旋回スイッチ117(共に図12)をオンして、排穀オーガ5を左右に旋回させ、レバー42を前後に傾倒すると手動上昇スイッチ114または手動下降スイッチ115(共に図12)をオンして、排穀オーガ5を上下に昇降させる構造である。
【0047】
また、図12は本発明の実施の形態の排穀オーガ5の制御にかかわる制御装置100の回路のブロック図を示す。制御装置100はCPU101を中心に、入力インターフェイス102を介して、排穀非常停止スイッチ111、自動張出しスイッチ112、自動収納スイッチ113、手動上昇スイッチ114、手動下降スイッチ115、手動右旋回スイッチ116、手動左旋回スイッチ117、手動伸張スイッチ118、手動短縮スイッチ119、上昇リミットスイッチ120、下降リミットスイッチ121、右旋回リミットスイッチ122、左旋回リミットスイッチ123、旋回限界リミットスイッチ124、安全リミットスイッチ125、オーガ受けスイッチ126、伸張リミットスイッチS1、短縮リミットスイッチS2、中間リミットスイッチS3、先端操作パネルスイッチ136、張出し設定ダイアル140、ズーム設定ダイアル141、昇降角度センサ150、旋回角度センサ151、ズーム長さセンサ152から入力される。
【0048】
また、CPU101は、入力信号を演算処理した結果を出力インターフェース103を介して、排穀オーガ上昇リレー160、下降リレー161、右旋回リレー162、左旋回リレー163、ズーム伸張リレー166、ズーム短縮リレー167などを作動させる構成である。
制御装置100による排穀オーガ5の作動は次のようになる。
【0049】
まず、制御装置100による排穀オーガ5の自動操作について説明する。図8ないし図12に示すように、張出し設定ダイヤル140により、排穀オーガ5の張出し角度(旋回角度)を設定し、またズーム設定ダイヤル141により排穀オーガ5の伸張長さを設定する。設定終了後、自動張出しスイッチ112をオンすると、CPU101に記憶された命令と、設定ダイヤル140および141の設定値にしたがって、排穀オーガ5が設定位置に自動的に移動する。
【0050】
すなわち、まず上昇リレー160を作動させ、排穀オーガ5をオーガ受け35から離脱させて上昇させる。次いで、張出し設定ダイヤル140に設定された旋回角度まで、右旋回リレー162または左旋回リレー163を作動させて、旋回モータ28(図1参照)を駆動し、排穀オーガ5を旋回させる。
【0051】
旋回角度センサ151の出力信号により、排穀オーガ5が設定した旋回角度に到達したことを検知して旋回を終了する。この間、ズーム設定ダイヤル141に設定された伸張長さまで、伸張リレー166または短縮リレー167を作動させて伸縮制御モータ24を駆動し、排穀オーガ5をズーム伸張または短縮させる。ズーム長さセンサ152の出力信号により、排穀オーガ5が設定長さに到達したことを検知してズーム伸張または短縮を終了する。
【0052】
自動収納スイッチ113をオンすると、CPU101は予め記憶された収納位置と手順命令とに従って、排穀オーガ5をオーガ受け35の収納位置に自動的に移動して収納する。
【0053】
すなわち、排穀オーガ5が中間状態(ロ)(図1)より短い長さ位置または中間状態(ロ)より長い位置にあるとき、まず、上昇リレー160を作動させて昇降油圧シリンダ27を駆動し、排穀オーガ5を安全な高さまで上昇させる。
【0054】
次いで、オーガ受け35の上方まで、右旋回リレー162または左旋回リレー163を作動させて旋回モータ28を駆動し、排穀オーガ5を旋回させる。旋回角度センサ151の出力信号により、排穀オーガ5がオーガ受け35の上方に到達したことを検知して旋回を終了する。
【0055】
この間、ズーム伸張リレー166またはズーム短縮リレー167を作動させて、また伸縮制御モータ24を駆動し、排穀オーガ5を伸張または短縮させ、中間リミットスイッチS3の出力信号により、排穀オーガ5を中間状態の長さ(図9参照)に伸張または短縮させる。
【0056】
最後に、下降リレー161を作動させて昇降油圧シリンダ27を短縮し、排穀オーガ5をオーガ受け35に収納し、オーガ受け35内にあるオーガ受けスイッチ126の作動を検出して自動収納を終了する。
【0057】
つぎに、図8ないし図12を参照して、排穀オーガ5の手動操作について説明すると、オーガ手動操作レバー42を前後左右に傾倒して行う手動操作のうち、オーガ手動操作レバー42を後方に傾倒し、手動上昇スイッチ114をオンすると上昇リレー160が作動して、昇降油圧シリンダ27(図1参照)の伸張により排穀オーガ5が上昇し、手動上昇スイッチ114がオンの間、上昇リミットスイッチ120が作動するまで上昇を継続する。
【0058】
オーガ手動操作レバー42を前方に傾倒し、手動下降スイッチ115をオンすると下降リレー161が作動して、昇降油圧シリンダ27の短縮により排穀オーガ5が下降し、手動下降スイッチ115がオンの間、下降リミットスイッチ121が作動するまで、またはオーガ受けスイッチ126がオンするまで下降を継続する。
【0059】
オーガ手動操作レバー42を右に傾倒し、手動右旋回スイッチ116をオンすると右旋回リレー162が作動して、オーガ旋回モータ28(図1参照)の回転により揚穀筒4、したがって排穀オーガ5が右旋回し、手動右旋回スイッチ116がオンの間、右旋回リミットスイッチ122が作動するまで右旋回を継続する。
【0060】
オーガ手動操作レバー42を左に傾倒し、手動左旋回スイッチ117をオンすると左旋回リレー163が作動して、旋回モータ28の回転により揚穀筒4、したがって排穀オーガ5が左旋回し、手動左旋回スイッチ117がオンの間、左旋回リミットスイッチ123が作動するまで左旋回を継続する。
【0061】
手動伸張スイッチ118または手動短縮スイッチ119をオンするとオーガ伸張リレー166または短縮リレー167が作動して、伸縮制御モータ24の回転により排穀オーガ5が伸張または短縮し、手動伸張スイッチ118または手動短縮スイッチ119がオンの間、リミットスイッチS1またはS3が作動するまで排穀オーガ5の伸張または短縮を継続する。
手動操作による排穀オーガ5の左右旋回作動、上下昇降作動および伸張短縮作動はそれぞれ単独に作動させることも、同時に作動させることもできる。
【0062】
手動旋回および手動伸張または自動張出しによる排穀オーガ5のオーガ排出口9の位置の設定終了後、排穀クラッチ操作レバー41(図11参照)を手動操作して、排穀クラッチが接続すると排穀運転が開始され、グレンタンク3内の穀粒の搬送が開始される。排穀クラッチ操作レバー41を反対方向に手動操作して、排穀クラッチ装置12の接続を切ると排穀運転が停止され、グレンタンク3内の穀粒の搬送が停止される。排穀運転の停止は排穀運転非常停止スイッチ111により行うこともできる。
【0063】
先端操作パネルスイッチ136は、排穀オーガ5の先端部付近に設けた先端操作パネル(図示せず)に設けたスイッチ類であり、オペレータは排穀オーガ5の先端部付近において、先端操作パネルスイッチ136(図5参照)を操作することにより、上述とほぼ同様に、排穀オーガ5の手動による上昇、下降、右旋回、左旋回、伸張、短縮、排穀運転非常停止、および自動収納の操作をすることができる。
【0064】
また、排穀オーガ5を収納支承するオーガ受け35に、排穀オーガ5のオーガ受け35への接近および着座を検出できるオーガ受けスイッチ126(図12)を設け、オーガ受けスイッチ126がオンであれば排穀オーガ5の伸縮作動を停止するように制御する構成とすることもできる。
【0065】
オーガ受けスイッチ126の構造は、接触式リミットスイッチ、近接スイッチなど、排穀オーガ5のオーガ受け35への接近および着座を検出できる構造のものであれば、いずれの形式のものでも差し支えない。
【0066】
本発明の実施の形態では、排穀オーガ5を収納支承するオーガ受け35に着座させるときは、排穀オーガ5の長さを図8または図9に示す中間状態(ロ)にすることである。
【0067】
排穀オーガ5の先端部が中間状態(ロ)より短い位置から排穀オーガ5を自動収納するときには伸張制御モータ24はオーガ伸張方向に回転し、中間リミットスイッチS3の位置まで伸びて停止し、オーガ受け35に収納される。
【0068】
また、排穀オーガ5の先端部が中間状態(ロ)より長い位置から排穀オーガ5を自動収納するときには伸張制御モータ24はオーガ短縮方向に回転し、中間リミットスイッチS3の位置まで縮んで停止し、オーガ受け35に収納される。
【0069】
自動収納される前のオーガ長さがどの状態にあるかは、排穀オーガ5を手動操作または自動操作で伸縮させた際の中間リミットスイッチS3が一番最後に感知したときの伸張制御モータ24の回転方向をCPU101に記憶させているので、判断ができる。
【0070】
すなわち、図13(a)に示すように自動収納される前の排穀オーガ5の先端部が中間状態(ロ)より短縮した位置にある時は、スイッチ感知板39は短縮リミットスイッチS1と中間リミットスイッチS3の間にあり、その位置にスイッチ感知板39があるときには、必ず中間リミットスイッチS3がスイッチ感知板39に接触した後であり、伸縮制御モータ24はオーガ短縮方向に回転している。
【0071】
また、図13(b)に示すように自動収納される前の排穀オーガ5の先端部が中間状態(ロ)より伸びた位置にある時は、スイッチ感知板39は伸張リミットスイッチS2と中間リミットスイッチS3の間にあり、その位置にスイッチ感知板39があるときには、必ず中間リミットスイッチS3がスイッチ感知板39に接触した後であり、伸縮制御モータ24はオーガ短縮方向に回転している。
【0072】
このように、排穀オーガ5の収納時の長さを前記中間状態(ロ)にすることにより、排穀オーガ5を自動または手動張出しする際に、オーガ長さが前記中間状態(ロ)のままで張出し位置まで旋回した後、伸張または短縮することができ、排穀オーガ5の張出時間が少なくて済む。
【0073】
なお、コンバインの刈り取り作業中および走行中は、排穀オーガ5はオーガ受け35に着座、収納されており、コンバインを穀粒輸送車の近傍に移動した後に、排穀オーガ5を張出して穀粒搬送を行う。手動操作によりコンバインの排穀オーガ5を用いて穀粒輸送車に穀粒を搬送する場合に、排穀オーガ5の先端搬送筒7の排出口9を穀粒輸送車のコンテナ開口部に臨ませるために、オペレータは排穀オーガ5の旋回操作を含む各種操作を行う必要がある。
【0074】
このうち、図14の排穀オーガ5が各種位置をとり得ることを説明するコンバインの平面図に示す場合のように排穀オーガ5の左旋回リミットスイッチ123(図12)がオンであり、オーガ受け35に着座収納されている位置(a)から安全リミットスイッチ125がオンする位置(b)の間は、旋回する排穀オーガ5が操縦席40の直上を通過してオペレータに接触、衝突する危険がある。
【0075】
そこで、位置(a)において排穀オーガ5を上昇操作して、上昇リミットスイッチ120がオンする位置(a’)(図15)に到達するまでは旋回操作ができないようにして、安全を図っている。なお、図15は排穀オーガ5がオーガ受け35から張り出す時、またはオーガ受け35に収納される時のとり得る位置を説明するコンバインの側面図である。
【0076】
ここで、図14において安全リミットスイッチ125が作動する位置(b)と旋回限界リミットスイッチ124が作動する位置(d)との間が通常の排穀運転に使用する位置であり(図14中で位置(c)として例示している)、最大の旋回位置は右リミットスイッチ122が作動する位置(e)である。
【0077】
本発明の他の実施の形態として、次のような構成を採用することができる。図16のコンバイン平面図に示すようにズーム式の排穀オーガ5の最縮状態(ニ)をオーガ受け35への収納時のオーガ長さとし、排穀オーガ5の張出し時には、最縮状態(ニ)から旋回モータ28を駆動させて揚穀筒4を旋回させながら、中間状態(ロ)まで伸ばす。
【0078】
この中間状態(ロ)位置の排穀オーガ5が伸びると、一旦伸張を停止させて、それ以後は、作業目的に応じてオーガ最縮状態(ニ)またはオーガ最伸位置(イ)にオーガ長を調節する構成にしても良い。この構成によると、オーガ長が短いので排穀オーガ5の先端がコンバインの機体からはみ出ず、また機体カバーをかけ易い。
【0079】
ズーム可能な排穀オーガ5をオーガ受け3排穀に収納した状態またオーガ受け35に滑り込ませるようにして収納したときに、排穀オーガ5がオーガ受け35と接触している状態で移動搬送筒7をズームすると、移動搬送筒7とオーガ受け35との間の摺動抵抗によりブレーカが作動したり、移動搬送筒7及びオーガ受け35の塗装部分が剥離するなどの不具合が生じる。
【0080】
特にオーガ受け35に排穀オーガ5が滑り込むように収納すると、オーガ受けスイッチ126(図12)による排穀オーガ5の検出が不備なものがあった。
【0081】
そこで図17(図17(a)は排穀オーガ5の断面方向から見た図、図17(b)は排穀オーガ5の側面方向から見た図)に示すように排穀オーガ5を受けるオーガ受け35のオーガ受け面側にオーガ受け35と並行する位置にオーガ受け35とほぼ同形のセンサアーム127を設ける。
【0082】
センサアーム127はオーガ受け35の基部に取り付けられた上下方向に変形可能な板バネ171に支持されている。オーガ受け35にオーガ5が収納されると、排穀オーガ5の重みで板バネ171が変形すると、オーガ受けスイッチ126がオンして排穀オーガ5の作動が停止する。
【0083】
図17に示すセンサアーム127はオーガ受け35とほぼ同じ形状であり、かつ図17(a)に示すように、オーガ受け35より幅Lだけ上方に突出するように取り付けられており、▲2▼の位置から収納される正常な場合以外にも、▲1▼の位置または▲3▼の位置から排穀オーガ5が収納させる場合であっても、オーガ受けスイッチ126が確実にオンする。
【0084】
その結果、前記したような不具合、すなわちブレーカが作動したり、移動搬送筒7及びオーガ受け35の塗装部分が剥離するなどの不具合は発生しない。
【0085】
また、本実施の形態のズーム式の排穀オーガ5の先端搬送筒7をズームさせるためのズームスイッチ類(手動上昇スイッチ114、手動下降スイッチ115、手動右旋回スイッチ116、手動左旋回スイッチ117、手動伸張スイッチ118、手動短縮スイッチ119等)は従来は操縦席40の操作パネルに設けられていた。
【0086】
しかし、排穀オーガ5の先端搬送筒7にもズーム操作機能が可能なズームスイッチを設けると、排穀オーガ5の近傍にいるオペレータでも排穀作業が行え、作業性が高くなる。
【0087】
そこで、図18に示すように、ズームスイッチ200を排穀オーガ5にも設ける。このとき、オーガ排出口9よりオーガ基部側部分にズームスイッチ類を設けると、ズームスイッチ200がオーガ排出口9よりオーガ基部側にあるので、穀粒排出の際に穀粒袋(フレコン)180をオーガ排出口9にかけても、この袋180がズームスイッチ200の操作の邪魔にならない。
【0088】
また、図19(a)に示すズームスイッチ200は、シ−ソ式のオーガ上昇、下降、伸張、短縮を行うスイッチ173と手動式の右旋回スイッチ116’、左旋回スイッチ117’が設けられ、さらに、自動収納スイッチ113’、穀粒排出のオン、オフ用ボタン175を設けた例である。
【0089】
また、図19(b)に示すズームスイッチ200は、ボタンダイアル式のオーガ上昇、下降、左旋回、右旋回ダイアル174と伸張ボタン118’と短縮ボタン119’及び自動収納スイッチ113’、穀粒排出のオン、オフ用ボタン175を設けた例である。
【0090】
図19に示すズームスイッチ200内部の各スイッチ類のレイアウトは排穀オーガ5のズーム方向と一致しているので、スイッチの押し間違いがない。 このように、排穀オーガ5の先端搬送筒7にズーム操作機能が可能なズームスイッチ200を設けることで、排穀オーガ5の近傍にいるオペレータでも排穀作業が行え、作業性が高くなる。
【0091】
図1に示すように揚穀筒4は旋回モータ28により旋回するが、該揚穀筒4を支持しているオーガメタル182が揚穀筒4と接触している部分は偏荷重を受け、揚穀筒4及びオーガメタル182の摺動部の一部が摩耗し、旋回ギヤ30のかみ合いが外れ易くなる。
【0092】
そこで、図20の縦断面図に示すように揚穀筒4とオーガメタル182の摺動部に銅製リング183を挿入して、摺動抵抗を減じ、摩耗量を少なくする。この構成によると、揚穀筒4の旋回抵抗も減り、旋回モータ28の負荷が軽減し、耐久性が向上する。
【0093】
また、ズーム式の排穀オーガ5内で搬送される穀粒が湿り穀粒等の場合にはオーガ内で固まり、搬送詰まりが発生することがある。そのため従来はオーガ排出口9の近傍のオーガ内壁部に穀粒詰まりセンサを配置して、穀粒の詰まりの発生の有無を監視していた。この穀粒詰まりセンサはケース内にスイッチを配置し、そのケースにゴム製の蓋をして、密閉したものを用い、穀粒の詰まりが発生するとゴム蓋が変形し、スイッチが作動する構成のものが用いられていた。
【0094】
しかし、湿り穀粒等の場合にはオーガ内で搬送詰まりが発生しても、空間部がある詰まりが発生することが多く、この場合に穀粒詰まりセンサ検出部が前記穀粒詰まりの空間部にあると、穀粒詰まりが検出されないことになる。
【0095】
そこで、図21(図21(a)は排穀オーガ5の固定搬送筒6と移動搬送筒7の部分上面図、図21(b)は前記側面図)に示すように、排穀オーガ5の移動搬送筒7の固定搬送筒6側の端部に穀粒の詰まり検出センサ185を設ける。穀粒の詰まり検出センサ185は移動搬送筒7の端部にボルト186で固定され、ボルト固定部の反対側のセンサ185の端部には固定搬送筒6の表面を走行するローラ187が設けられている。
【0096】
そして、該ローラ187が走行する固定搬送筒6表面にはその長手方向にローラ187を挟んでレール6a、6bが設けられている。ローラ187がレール6a、6bに強く接触すると穀粒の詰まり検出センサ185がオンになる構成である。
【0097】
排穀オーガ5内で穀粒の詰まりが発生すると、搬送螺旋14または伸張螺旋15(図1参照)の回転の障害となり、負荷が掛かる。この螺旋14、15に掛かる負荷の反力により固定搬送筒6と移動搬送筒7の相互の間にねじれが発生し、センサ185のローラ187が固定搬送筒6のレール6aまたは6bに強く当接し、詰まりを検出することができる。
【0098】
こうして、穀粒の詰まり検出センサ185は湿り穀粒等が空間部をオーガ5内部に形成しても詰まりが発生すると確実にそれを検出することができ、また従来のオーガ排出口9に設ける穀粒詰まりセンサに比べて低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの右側面図を示す。
【図2】 コンバインのオーガの螺旋単体の側面図を示す。
【図3】 コンバインのオーガの螺旋単体の軸方向から見た正面図を示す。
【図4】 コンバインのオーガの複数の螺旋単体から構成され一連の伸縮螺旋の側面図を示す。
【図5】 本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示す。
【図6】 図5のコンバインの右側面図を示す。
【図7】 図5のコンバインの上面図を示す。
【図8】 図5のコンバインの平面図を示す。
【図9】 オーガ中間状態の側面図(図9(a))と平面図(図9(b))を示す。
【図10】 オーガの最伸状態の側面図(図10(a))と最縮状態の側面図(図10(b))を示す。
【図11】 コンバインの操縦席の側方に設けた操作パネルのうちの排穀オーガの操作に関わる部分の斜視図を示す。
【図12】 本発明の実施の形態の排穀オーガの制御にかかわる制御装置の回路のブロック図を示す。
【図13】 オーガの自動収納される前の排穀オーガの先端部が中間状態(ロ)より短縮した位置にある時の側面図(図13(a))と自動収納される前の排穀オーガの先端部が中間状態(ロ)より伸びた位置にある時の側面図(図13(b))を示す。
【図14】 コンバインの平面図を示す。
【図15】 排穀オーガをオーガ受けから張り出す時、またはオーガ受けに収納される時のとり得る位置を説明するコンバインの側面図を示す。
【図16】 コンバイン平面図を示す。
【図17】 オーガの断面方向から見た図(図17(a))とオーガ5の側面方向から見た図(図17(b))を示す。
【図18】 ズームスイッチを排穀オーガのオーガ排出口よりオーガ基部側に配置したオーガ側面図を示す。
【図19】 ズームスイッチの正面図を示す。
【図20】 揚穀筒基部付近の縦断面図を示す。
【図21】 排穀オーガの固定搬送筒と移動搬送筒の部分上面図(図21(図21(a))と側面図(図21(b))を示す。
【図22】 コンバインの側面図を示す。
【符号の説明】
1 クローラ 2 車台
3 グレンタンク 4 揚穀筒
5 排穀オーガ 6 固定搬送筒
6b レール 7 移動搬送筒
8 オーガ受け 9 オーガ排出口
10 底部ラセン 11 伝動軸
12 排穀クラッチ装置 13 揚穀螺旋
14 搬送螺旋 15 伸縮螺旋
16 伝動軸 17 螺旋単体
18 軸受ボス 18’ 軸受けボス
19 取付け部材 20 螺旋部
20’左遷部 21 軸受ボスのペーサー用突起
22 螺旋係止体 23 伸縮駆動装置
24 伸縮制御モータ 25 螺旋軸
26 移動装置 27 昇降油圧シリンダ
28 旋回モータ 29 旋回ギア
30 駆動ギヤ 31 支持ローラ
32 案内車輪 32a 左案内車輪
32b 右案内車輪 32c 軸
33 案内レール 33a 左案内レール
33b 右案内レール 34 刈取装置
35 オーガ受け 37 脱穀装置
38 フィードチェン 39 スイッチ感知板
40 操縦席
41 排穀クラッチ操作レバー(籾排出レバー)
42 オーガ手動操作レバー
90 操作パネル 100 制御装置
101 CPU 102 入力インターフェイス
103 出力インターフェース 111 排穀運転非常停止スイッチ
112 自動張出しスイッチ 113 自動収納スイッチ
113’ 自動収納スイッ 114 手動上昇スイッチ
115 手動下降スイッチ 116 手動右旋回スイッチ
116’ 右旋回スイッチ 117 手動左旋回スイッチ
117’ 左旋回スイッチ 118 手動伸張スイッチ
118’ 伸張ボタン 119 手動短縮スイッチ
119’ 短縮ボタン 120 上昇リミットスイッチ
121 下降リミットスイッチ 122 右旋回リミットスイッチ
123 左旋回リミットスイッチ
124 旋回限界リミットスイッチ
125 安全リミットスイッチ 126 オーガ受けスイッチ
136 先端操作パネルスイッチ
140 張出し設定ダイヤル 141 ズーム設定ダイヤル
150 昇降角度センサ 151 旋回角度センサ
152 ズーム長さセンサ 160 排穀オーガ上昇リレー
161 下降リレー 162 右旋回リレー
163 左旋回リレー 165 オーガ伸張リレー
166 ズーム伸張リレー 167 ズーム短縮リレー
168 ズーム伸縮モータ回転数調節手段
171 板バネ 173 スイッチ
174 右旋回ダイアル 175 オン、オフ用ボタン
180 穀粒袋(フレコン) 182 オーガメタル
183 銅製リング 185 検出センサ
186 ボルト 187 ローラ
200 ズームスイッチ
S1 伸張リミットスイッチ S2 短縮リミットスイッチ
S3 中間リミットスイッチ

Claims (1)

  1. 搬送螺旋(14)を内装しグレンタンク(3)内の穀粒を搬送する固定搬送筒(6)と伸縮螺旋(15)を内装し先端に排出口(9)を有し基部側を前記固定搬送筒(6)の先端側から挿入嵌合して摺動自由に連結して前記固定搬送筒(6)により搬送される穀粒を搬送して前記排出口(9)から排出する移動搬送筒(7)とを備え、伸縮と旋回が自在の穀粒排出用のオーガ(5)該オーガ(5)を収納するオーガ受け(35)を備えたコンバインの穀粒排出装置であって
    前記移動搬送筒(7)内に、穀粒搬送方向下手側の先端部を排出口(9)の上方位置に軸受して穀粒搬送方向上手側の後部を固定搬送筒(6)側に延長して前記固定搬送筒(6)の搬送螺旋(14)の螺旋軸内に摺動自由に挿入した伝動軸(16)を軸架して設け、該伝動軸(16)に多数の螺旋単体(17)を摺動自由に嵌合して相互の間隔を調節可能として伸縮螺旋(15)を構成し、
    前記移動搬送筒(7)の伸縮制御を行う伸縮制御モータ(24)を設け、
    オーガ(5)の長さを最伸張長さと最短縮長さの中間長さとしてオーガ受け(35)に収納させるために伸縮制御モータ(24)の駆動制御を行う制御装置(100)を設け、
    更に、移動搬送筒(7)の固定搬送筒(6)側の端部にオーガ(5)内の穀粒の詰まりを検出する穀粒の詰まり検出センサ(185)の基部を固定し、該詰まり検出センサ(185)の先端部に固定搬送筒(6)の表面を走行するローラ(187)を設け、該ローラ(187)が走行する固定搬送筒(6)の表面にその長手方向に沿ってレール(6a、6b)を設け、前記詰まり検出センサ(185)は、穀粒搬送中に移動搬送筒(7)内の伸縮螺旋(15)及び固定搬送筒(6)内の搬送螺旋(14)に掛かる負荷の反力で発生する固定搬送筒(6)と移動搬送筒(7)の相互間のねじれにより前記ローラ(187)が前記レール(6a、6b)に当接することでオーガ(5)内の穀粒の詰まりを検出する構成である
    ことを特徴とする穀粒排出装置。
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