JP4033944B2 - 演奏する楽曲に合わせた推薦楽曲選出機能に特徴を有する通信カラオケシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は通信カラオケシステムに関し、とくにコンピュータ・ネットワーク資源を活用したサービスを顧客に提供する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、広く普及している通信カラオケシステムは、よく知られているように、ホスト装置と多数のカラオケ演奏端末が公衆回線網で結合されている。
このような通信ネットワークによって、ホスト装置は、各カラオケ演奏端末にカラオケデータを配信したり、各カラオケ演奏端末から顧客の利用履歴の情報を集信してデータベースを構築している。このデータベースには、顧客のIDをキーにしてその名前や生年月日などの情報が予め登録されている。
【0003】
本出願人は、このようなデータベースを活用して顧客向けに様々なサービスを発明しており、現在出願中である。
【0004】
例えば、データベースに登録済みの顧客が任意のカラオケ演奏端末を利用したとする。この利用のたびにカラオケ演奏端末は顧客のIDを取得する。そして、このIDをキーにしてホスト装置のデータベースにアクセスする。カラオケ演奏端末はデータベースから該当の顧客について前記の各種情報をダウンロードする。これら情報に基づいて適宜なメッセージを作成し、これをディスプレイからその顧客に向けて表示する。このメッセージとしては、例えばカラオケ演奏端末を利用した日付が顧客の誕生日であれば「○○さん、お誕生日おめでとう!」といったものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、このような通信ネットワークを利用したサービスを行うためには、顧客がカラオケ演奏端末を利用するたびにホスト装置と通信を行わなければならないのである。
【0006】
しかしながら、毎日毎日数多くの顧客が利用するたびに、いちいち通信を行っていたのでは月々の通信回数は膨大なものとなる。この膨大さに応じて回線使用料金は莫大なものとなる。加えて、毎回の通信が成立するまでの時間は無視できないものであり、その分サービスの提供が遅れてしまう問題がある。
【0007】
ところでこのような課題のほかに別の課題もある。顧客は選曲にあたって、まず目次本を眺め、歌いたい曲を決定する。このとき、何万曲もの楽曲の中から選び出す作業が面倒なときがある。歌いたいことは歌いたいのだけれど探すのが面倒だから、とりあえず良さそうな楽曲を推薦してくれると楽なときがある。これも顧客向けのサービスとして考えられる。
【0008】
この発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、通信回線の使用頻度を大幅に抑えて顧客サービスを行えるとともに、全国的な顧客の利用履歴を反映した楽曲を推薦できる通信カラオケシステムおよびカラオケ演奏端末を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る通信からシステムは、つぎの事項(1)〜(5)により特定されるものである。
(1)ホスト装置がネットワークを介して複数のカラオケ演奏端末と通信する通信カラオケシステムであること
(2)カラオケ演奏端末は、演奏した楽曲の楽曲識別子を演奏順に記録した演奏順序履歴を作成すること
(3)ホスト装置は、各カラオケ演奏端末から演奏順序履歴を集信するとともに、集信した各演奏順序履歴に基づいて演奏順序集計情報ファイルを作成し、その演奏順序集計ファイルを各カラオケ演奏端末に配信すること
(4)演奏順序集計情報ファイルは、1つの楽曲Aの楽曲識別子を見出しとし、楽曲Aに続けて演奏された楽曲群の中から楽曲Aに続けて演奏された回数の多い順に選出された複数の楽曲の楽曲識別子順列を対応付けした見出し楽曲/次曲順列の対応付け情報を各楽曲について集約すること
(5)カラオケ演奏端末は、配信された演奏順序集計情報ファイルを記憶し、ある楽曲を演奏する際に、その楽曲の楽曲識別子を見出し楽曲とする見出し楽曲/次曲順列の対応付け情報を演奏順序集計情報ファイルから抽出し、抽出した楽曲識別子順列に基づいて曲目リストを表示すること
【0016】
【発明の実施の形態】
=====システムおよびカラオケ演奏端末の構成=====
この発明の一実施例のシステム構成を図1に示している。全国的に展開された多数のカラオケ演奏端末1とホスト装置2とが通信回線網3で結合されている。ホスト装置2は相当に高速で高機能なコンピュータである。このホスト装置2の記憶部には、多数の楽曲のカラオケデータを蓄積した楽曲情報データベースに加え、推薦20曲用データベースが構築されている。この推薦20曲用データベースには後述する各種ファイルが格納されている。またカラオケ演奏端末1における中央処理装置は一般のパソコン程度のコンピュータである。これら多数のカラオケ演奏端末1およびホスト装置2により、コンピュータ・ネットワークが構成されている。
【0017】
カラオケ演奏端末1の構成を図2を参照にして説明する。中央処理装置4はモデム5を介して通信回線網3に接続される。ホスト装置2から配信されてきた多数の楽曲のカラオケデータがハードディスク装置6に蓄積されている。配信されるカラオケデータは、MIDI信号化されたカラオケ伴奏音楽データと、伴奏との同期情報を含んだ歌詞データなどからなる。
【0018】
カラオケ演奏端末1の本体には表示器とキーボードを含むユーザインターフェース用の操作パネル7があり、またリモコン入力器8も付帯している。操作パネル7やリモコン入力器8は操作制御部19を介して中央処理装置4に結合されており、カラオケ利用者は本体の操作パネル7またはリモコン入力器8により選曲などの各種操作入力を行い、その操作内容や操作入力に対する装置の応答情報が操作パネル7に表示される。
【0019】
楽曲の再生は中央処理装置4の制御のもとでつぎの手順で行われる。指定された選曲番号の伴奏音楽データと歌詞データをハードディスク装置6からを読み出す。伴奏音楽データは順次シンセサイザー9に入力されてオーディオ信号に変換される。このオーディオ信号はオーディオアンプ部10を経てスピーカ11から出力される。このオーディオ出力と同期して、中央処理装置4は歌詞データを順次文字列に変換してビデオRAM13に書き込む。これと同時に、歌詞文字列に曲の進行を示す着色の処理を行う。ビデオRAM13の内容は表示制御部14によりディスプレイ装置15に表示される。オーディオアンプ部10はマイク12の出力とのミキシング機能を有する。
【0020】
背景映像用などの動画情報はCD−ROMプレーヤ17にて再生される。映像制御部16は、中央処理装置4の指令を受けて動作するマイコンで構成され、再生すべき映像データの選択処理を行う。選択決定した映像データをCD−ROMプレーヤ17で再生する。そして、圧縮されている再生データの復元処理を行って表示制御部14に転送する。表示制御部14は、映像制御部16からの映像信号とビデオRAM13の歌詞文字列とを合成してディスプレイ装置15に表示する。
【0021】
なお、ハードディスク装置6はその他の記憶装置に置換できる。また、CD−ROMプレーヤ17もディジタル・ビデオ・ディスクなどのその他の画像再生装置に置換できる。これらCD−ROMプレーヤ17またはその代替装置からオーディオ信号を再生する。このオーディオ信号を映像制御部16を経由してオーディオアンプ部10に入力し、スピーカ11を鳴らす信号経路を設けることも容易である。
【0022】
=====選曲候補の推薦=====
各カラオケ演奏端末を顧客が利用しているとき、つぎに演奏すべき楽曲が予約されていない場合がある。このような場合には、楽曲の演奏中に選曲候補として推薦する20曲を抽出しておく。演奏が終了すると、この推薦20曲をディスプレイから顧客に向けて表示する。もちろん、数多く予約されている場合でも、顧客の操作入力に応じて表示できる。
【0023】
この推薦20曲の抽出の方法は、詳しくは後述するが3通りある。第1は、全てのカラオケ演奏端末において楽曲を演奏した順序の傾向に基づく方法である。第2は、全てのカラオケ演奏端末において各楽曲を選曲した顧客の傾向に基づく方法である。第3は各楽曲の属性に基づく方法である。
【0024】
いずれの抽出法にせよ、その抽出に必要な情報をやりとりするため、各カラオケ演奏端末とホスト装置との間で定期的に通信を行う。この通信は、演奏に関する履歴データのアップロードまたは各種ファイルのダウンロードであり、システムの他の情報の収集処理または配信処理と統合した形で実行される。
顧客が利用するたびにいちいち通信を行うといった面倒なことは行わない。
【0025】
=====第1の抽出法:選曲順序傾向に基づく推薦20曲=====
カラオケ演奏端末1のハードディスク装置6には、演奏した楽曲の選曲番号がその演奏順序が分かるように履歴データとして記録されている。顧客が選曲して演奏するたびにその履歴が追加されていく。
【0026】
ホスト装置2は、各カラオケ演奏端末1の演奏順序履歴データをアップロードさせる。ホスト装置2は、集めた数多くの演奏順序履歴データに基づいて演奏順序集計情報ファイルを更新する。このファイルでは、各楽曲についてその楽曲の次に演奏された楽曲群のリストが対応づけられている。このリストでは各楽曲の演奏回数が集計されている。つまり、各演奏順序履歴データを分析し、ある楽曲の次にはどんな楽曲が演奏されたか、その回数をリスト化する。このリストをすべての楽曲についてまとめ、曲間遷移マトリクスとしてマトリクス表にしたものを図3に示す。この表では、演奏を開始してからT回目(Tは自然数)の演奏として選曲番号がmの楽曲を演奏した場合に、次(T+1回目)に最も多く演奏されているのは選曲番号がnの楽曲であることを示している。
このように演奏を開始してからの演奏回数に応じたマトリクス表を作成しておく。
【0027】
ホスト装置2は、このようなマトリクスからなる演奏順序集計情報ファイルを更新して各カラオケ演奏端末1にダウンロードする。
【0028】
各カラオケ演奏端末1は、各楽曲の伴奏音楽を演奏するたびに演奏順序集計情報ファイルを読み出す。そして、演奏中の楽曲に対応するリストに着目し、このリスト上の楽曲群の中から演奏回数の高い順に楽曲を20曲抽出しておく。抽出した楽曲群を次の演奏候補として推薦すべく、例えば図4に示すように、曲名や選曲番号とともにディスプレイ装置で表示する。この例は、演奏を開始してからT回目の演奏として選曲番号が412112の楽曲を演奏した場合であり、次の演奏候補20曲を演奏回数の高い順に歌手名を加えて表示している。この表では、左端列に推薦の順番が上から並べられ、その右隣の列には選曲番号、またその右には演奏回数といったように表示される。
【0029】
マトリクス表を作成するにあたり、顧客層に応じたマトリクス表を作成したり、または全体の曲数を絞ったりするなど、種々のアレンジが可能である。
【0030】
=====第2の抽出法:選曲者傾向に基づく推薦20曲=====
<<顧客情報ファイル>>
ホスト装置2の記憶部には顧客情報ファイルが作成されている。このファイルは各顧客に関連した情報を整理した顧客別レコードの集合である。顧客を個別に特定するために識別子(顧客IDという)を設定してある。その顧客IDごとに顧客別レコードが作成される。これには、顧客の氏名・性別・住所・電話番号・生年月日・趣味・職業・勤務先・家族構成など、申し込み時に顧客が自己申告した基本的な登録情報項目などが含まれる。
【0031】
<<選曲者属性情報ファイル>>
ホスト装置2の記憶部には選曲者属性情報ファイルも作成されている。このファイルでは、各楽曲ごとに選曲者属性数値が対応づけられている。この選曲者属性数値は、どのような属性を持った顧客が各楽曲を選曲したかという観点で数値化されたものであり、選曲した顧客の性別や年齢および地域性や演奏回数などを評価基準として算出されている。
【0032】
この選曲者属性数値の算出法について、カラオケ演奏端末1側での動作も含めて説明する。
まず各カラオケ演奏端末1側では顧客に利用されるたびにその顧客IDを得る。この取得法は後述する。そして演奏した楽曲の選曲番号を演奏履歴データとしてハードディスク装置6に記録していく。このとき、その楽曲を選曲した顧客IDを対応づけておく。
【0033】
ホスト装置2はこの演奏履歴データをアップロードさせる。ホスト装置2は各カラオケ演奏端末1の演奏履歴データを収集したのち、各楽曲の選曲者属性数値を更新する。つまり、各楽曲について次のA〜Dの観点から各演奏履歴データを分析し、後述するように各選曲者の属性を統計的に集約処理して数値化する。
【0034】
まず分析にあたり、各楽曲についてこれを選曲した顧客IDを抽出する。この顧客IDをキーにして、顧客情報ファイルの中から該当の顧客別レコードを読み出す。そして、性別や年齢および住所のデータを取り出し、男性顧客や高校生以下顧客および地元顧客の数を集計する。そして、総顧客数に対する比率を算出する。加えて、各楽曲について演奏回数も集計し、他の楽曲における最大の演奏回数に対する比率も算出しておく。もちろん、これら総顧客数および最大の演奏回数も集計しておく。
【0035】
(A)男性比率=男性顧客数/総顧客数
(B)若者比率=高校生以下顧客数/総顧客数
(C)地元比率=地元顧客数/総顧客数
(D)人気比率=総演奏回数/他の楽曲における最大の演奏回数
(※各比率は1以下の正数)
つぎに、各A〜Dの観点を各次元とした多次元空間を定義する。これが、選曲者の属性の傾向を楽曲ごとに位置づけするための空間となる。各比率を各次元の座標軸における数値(座標値)として取り扱う。すると図5の例に示すように、4次元空間において各楽曲ごとに各座標値からなる点が一意的に定まる。この点が選曲者の属性の傾向を表す点となる。これら各楽曲の点について原点からの距離を算出しておく。各座標値の二乗和の平方根がその距離となる。
【0036】
このようにして更新された各楽曲の距離からなる選曲者属性情報ファイルを各カラオケ演奏端末1にダウンロードする。
【0037】
各カラオケ演奏端末1は、各楽曲の伴奏音楽を演奏するたびに選曲者属性情報ファイルを読み出す。そして、演奏中の楽曲(図5中の黒丸)に対して曲間距離の近い楽曲群(図5中の白抜きの丸)をその近い順に20曲抽出しておく。この曲間距離は、二点間で各座標値の差分をとり、これら差分の二乗の和の平方根として算出される。
【0038】
各カラオケ演奏端末1は、抽出した楽曲群を次の演奏候補として推薦すべく、例えば図6に示すように、曲名や選曲番号とともにディスプレイ装置で表示する。この例は、選曲番号が412112の楽曲を演奏した場合に、次の演奏候補20曲を曲間距離の小さい順に歌手名を加えて表示している。この表では、左端列に推薦の順番が上から並べられ、その右隣の列には選曲番号、またその右には曲間距離といったように表示されている。またこの表では、1番目に曲間距離が0の楽曲、つまり直前に演奏した曲と同一のものが表示されている。もちろん、同じ曲を推薦しないような表示の仕方もできる。
【0039】
<<端末1における顧客IDの取得方法>>
リモコン入力器8には、各カラオケ演奏端末1に附属する店舗用リモコンのほかに、顧客がそれぞれ所持するパーソナルリモコンがある。このパーソナルリモコンは、出力信号中において1台ごとに異なるID符号を発生する。そのID符号と所持する顧客とを対応付けておく。このことでパーソナルリモコンのID符号を顧客IDとして利用できる。
【0040】
つまり、あるカラオケ演奏端末1において、ある顧客が自分のパーソナルリモコンで選曲操作を行う。すると、そのカラオケ演奏端末1の中央処理装置4または操作制御部19がリモコン入力信号を解析して顧客IDを認知する。
【0041】
なお、各顧客に顧客IDを記録した磁気カードなどのIDカードを発行しておき、来店した顧客のIDカードを読取器にかけて顧客IDを認知するなど、他にもいろいろな方法が考えられる。
【0042】
=====第3の抽出法:楽曲属性に基づく推薦20曲=====
カラオケ演奏端末1のハードディスク装置6には演奏した楽曲の選曲番号が履歴データとして記録されている。顧客が選曲して演奏するたびにその履歴が追加されていく。
ホスト装置2は、各カラオケ演奏端末1の演奏履歴データをアップロードさせる。
【0043】
ホスト装置2の記憶部にはカテゴリー別楽曲分類ファイルが作成されている。このファイルでは各楽曲の選曲番号がカテゴリー別に分類されている。これらカテゴリーは、楽曲が持つ所定の属性を基準にして設定されている。この属性としては例えば次のア〜エなどが挙げられる。
【0044】
(ア)キー (A/A″/A″Am″/A″Am″D″/etc.)
(イ)音楽ジャンル (演歌/ポップス)
(ウ)目次本ジャンル(デュエット/韓国歌謡/軍歌/民謡/メドレー/西欧曲/etc.)
(エ)背景画像ジャンル(日本情緒/都会・夜・雨/etc.)
各属性ア〜エは複数に区分けされている。例えば(ア)のキーでは、AやA″など各種のキーでもって区分けされる。各属性ア〜エから一つずつの区分けが適宜組み合わされることでカテゴリーが数多くできる。
【0045】
各カテゴリーに所属する各楽曲には演奏回数が対応づけられている。この演奏回数は、集めた数多くの演奏履歴データに基づいて各楽曲ごとの演奏回数を集計することで更新される。ホスト装置2は、更新したカテゴリー別楽曲分類ファイルを各カラオケ演奏端末1にダウンロードする。
【0046】
各カラオケ演奏端末1は、各楽曲の伴奏音楽を演奏するたびにカテゴリー別楽曲分類ファイルを読み出す。そして、演奏中の楽曲が所属するカテゴリーのなかから演奏回数の高い順に楽曲を20曲抽出しておく。抽出した楽曲群を次の演奏候補として推薦すべく、例えば図4や図6で示した場合と同様に、曲名や選曲番号とともにディスプレイ装置で表示する。
【0047】
=====その他=====
第1〜3抽出法において用いられる演奏回数は、実際の回数に限らずに、他の楽曲に対する相対的な演奏の度合いを示すものであれば、適宜採用できる。
【0048】
また、推薦する楽曲を抽出するにあたって、顧客の操作入力によって各第1〜3抽出法のうちのいずれかを選択できるようにしてもよいし、店舗の人員がいずれかに設定しておくようにもできる。
【0049】
【発明の効果】
ホスト装置と各カラオケ演奏端末との間の通信処理は、ホスト装置が各カラオケ演奏端末から演奏の履歴データを集信したり、各カラオケ演奏端末へ各種ファイルを配信することである。
【0050】
このような通信処理は、従来のサービスのようにカラオケ演奏端末がホスト装置から各顧客固有のデータを利用のたびに取り出すものではない。このため、運用上都合のよい適宜なタイミングで行える。例えば、従来のサービスでは毎日利用客数分もの通信をいちいち行わなければならなかったが、本発明では例えば一週間や一ヶ月に一回程度の通信で済ませることも可能となる。
【0051】
したがって、通信回線の使用頻度を非常に少なく抑えて顧客サービスを行える。このため、回線使用料金を大幅に軽減させることができる。また、サービスの実行の際にカラオケ演奏端末はいちいちホスト装置と通信を行う必要もないためサービスの提供を迅速に行える。
【0052】
また顧客は、表示された推薦楽曲を見ることであまり迷わずに選曲することができる。つまり、目次本を眺めて膨大な数の楽曲の中から選曲するといった面倒な手間を省ける。
【0053】
さらに、推薦楽曲を表示することで選曲を促すことができる。このため、顧客がいるのにカラオケ演奏端末が利用されずに遊んだままとなることを抑制できる。演奏するたびに課金していくような店舗では収益に貢献できる。
【0054】
この発明では、全国的な顧客の選曲履歴を反映させた演奏候補を推薦できる。
【0055】
特に請求項1に係る発明にあっては、各カラオケ演奏端末から集約した演奏順序の履歴の統計データに従って推薦する楽曲をディスプレイから表示する。したがって、よく歌われている順序で楽曲を選曲することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による通信カラオケシステムの構成図である。
【図2】この発明の一実施例によるカラオケ演奏端末のブロック図である。
【図3】この発明の一実施例による推薦する楽曲を抽出するための曲間遷移マトリクスを示した概略図である。
【図4】この発明の一実施例によるディスプレイに表示する推薦楽曲のリストを示した図表である。
【図5】この発明の一実施例による選曲者の属性の傾向を楽曲ごとに位置づけするための4次元空間を示した概念図である。
【図6】この発明の一実施例によるディスプレイに表示する推薦楽曲のリストを示した図表である。
【符号の説明】
1 カラオケ演奏端末
2 ホスト装置
3 通信回線網
4 中央処理装置
5 モデム
6 ハードディスク装置
7 操作パネル
8 リモコン入力器
9 シンセサイザー
10 オーディオアンプ部
11 スピーカ
12 マイク
13 ビデオRAM
14 表示制御部
15 ディスプレイ装置
16 映像制御部
17 CD−ROMプレーヤ
19 操作制御部
Claims (1)
- つぎの事項(1)〜(5)により特定される通信カラオケシステム。
(1)ホスト装置がネットワークを介して複数のカラオケ演奏端末と通信する通信カラオケシステムであること
(2)カラオケ演奏端末は、演奏した楽曲の楽曲識別子を演奏順に記録した演奏順序履歴を作成すること
(3)ホスト装置は、各カラオケ演奏端末から演奏順序履歴を集信するとともに、集信した各演奏順序履歴に基づいて演奏順序集計情報ファイルを作成し、その演奏順序集計ファイルを各カラオケ演奏端末に配信すること
(4)演奏順序集計情報ファイルは、1つの楽曲Aの楽曲識別子を見出しとし、楽曲Aに続けて演奏された楽曲群の中から楽曲Aに続けて演奏された回数の多い順に選出された複数の楽曲の楽曲識別子順列を対応付けした見出し楽曲/次曲順列の対応付け情報を各楽曲について集約すること
(5)カラオケ演奏端末は、配信された演奏順序集計情報ファイルを記憶し、ある楽曲を演奏する際に、その楽曲の楽曲識別子を見出し楽曲とする見出し楽曲/次曲順列の対応付け情報を演奏順序集計情報ファイルから抽出し、抽出した楽曲識別子順列に基づいて曲目リストを表示すること
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