JP4030937B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法、トナー、及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法、トナー、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像する為の現像剤に使用される電子写真用トナー、その製造方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。さらに詳しくは直接又は間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター及び、普通紙ファックス等に使用される電子写真用トナー、その製造方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式の画像形成装置では、感光体の表面に放電によって電荷を与え、その上に露光によって静電潜像を形成し、次に、潜像の極性と同じ極性を有するトナーを現像装置により現像して感光体上にトナーによる可視像を形成し、その後、搬送された紙等の記録部材に可視像を転写装置によって転写し、この転写された可視像を定着装置で記録部材上に定着させている。一方、転写後に感光体上に残留したトナーはクリーニング装置により、次の画像形成のためにクリーニングされる。
ところで、近年、電子写真方式の画像においても再現精度の高い高品位な画質が求められている。これは、モノクロ画像だけではなく、フルカラー画像でも、この要求が強くなっている。特に、フルカラー画像では、ハーフトーン部が多く、再現精度を高くすることで、粒状性が少なく、かつ、再現できる色を多くすることができる。そのために、小粒径化及び/又は球形化トナーが開発されている。
例えば、特許文献1〜3では、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有しているトナーの製造方法であって、分散剤を含有する水又は水系溶媒においてトナー母粒子を分散し、分散系を形成する工程、分散系に軟化剤と水又は水系溶媒に可溶性で、かつ、該軟化剤を溶解する有機性溶媒の混合液を投入することにより軟化剤をトナー母粒子に吸収せしめる工程、軟化剤をトナー母粒子から除去する工程を有するトナーの製造方法が開示されている。これにより、トナーに含有される樹脂成分の種類によって限定されることなく、またトナー母粒子の粒度分布を損なうことなくトナーの球形化が可能である。
しかしながら、特許文献1等に開示されている球形トナーでは、感光体上で転がりやすいために、感光体とクリーニング部材との間に入り込みクリーニング不良となることが多く、また現像、転写の際にトナードットのまわりにチリが多いという問題点がある。
また、例えば、特許文献4〜6では、静電荷像現像用トナーは、着色剤と結着樹脂とを含有するトナー粒子よりなり、トナー粒子の体積平均粒子径が3ないし9μmであり、かつ、所定の粒度分布を満足するトナーが開示されている。これにより、粒状性及びカブリを改善することができる。
しかしながら、特許文献4等に開示されている小粒径トナーでは、小粒径化したトナーを感光体上からクリーニングする際に、クリーニング部材と感光体との間隙により入り込みやすく、クリーニング不良となることが多い。さらに、不定形化(トナー形状が不揃いな状態)したトナーではクリーニングには有利に働くが、現像及び転写時のトナー挙動が個々の粒子で不揃いとなり、細線再現性の低下等の問題点がある。
さらに、特許文献7では、数平均1次粒子径10〜500nmの樹脂粒子を塩析/融着して2次粒子を作製し、2次粒子を扁平化処理することにより得られたトナーの形状が扁平である扁平トナーが開示されている。これにより、トナー消費量が少なくても高濃度の画像が得られ、凹凸が少なく且つトナーの散りが無い高画質の画像を得ることができる。
しかしながら、トナー形状の扁平化が大きくなると、粉体流動性が悪化し、トナードットを形成する際に緻密かつ均一なトナー粒子の配置をとりにくいため、解像度が高い場合、微小ドットを忠実に再現することができなくなる。これは不定形トナーも同様である。
さらに、特許文献8ではポリマー溶解懸濁法と呼ばれる体積収縮を伴う工法が検討されている。この方法はトナー材料を低沸点有機溶媒などの揮発性溶剤に分散、溶解させ、これを分散剤の存在する水系媒体中で乳化、液滴化した後に揮発性溶剤を除去するものである。その際液滴の体積収縮が起こり、分散剤として水系媒体に溶解しない固体微粒子分散剤を選択した場合、不定形の粒子を得ることができるが、生産性を高めるために溶剤中の固形分量を多くした場合、分散相の粘度が上昇し、結果的に得られる粒子は粒子径が大きくその分布もブロードとなってしまう。逆に用いる樹脂の分子量を下げ分散相の粘度を下げた場合、定着性(特に耐ホットオフセット性)を犠牲にしなければならなかった。
これに対し特許文献9ではポリマー溶解懸濁法で用いる樹脂を低分子量のものとして分散相の粘度を下げ、乳化を容易にし、しかも粒子内で重合反応をさせて定着性を改善している。しかし得られる粒子は粒度分布が広く、しかも形状は表面が滑らかでなく、かつ形状制御されたものではなかった。
特開2002−148863号公報 特開平5−313416号公報 特開平2−148046号公報 特開昭61−22354号公報 特開平6−250439号公報 特開平9−068823号公報 特開2002−207317号公報 特開平7−152202号公報 特開平11−149179号公報
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、文字チリ、細線再現性を低下させることなく、かつ、容易にクリーニングされるクリーニング性能を有するトナーさらにはトナーの製造方法、画像形成装置、プロセスカートリッジを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のとおりである。
・ 少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解又は分散し、該溶解物又は分散物を微粒子分散剤の存在する水系媒体中に分散し、得られた乳化分散液を、連続式真空脱泡機に導入し、周速が10〜60m/secで回転する回転体の薄膜分散領域において、遠心力にて薄膜化することで、該乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
(2) 乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去する環境下を101.3kPa(大気圧)より低くすることを特徴とする(1)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(3) 乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去する際に不活性ガスを供給することを特徴とする(1)又は(2)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(4) 乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去する際に供給する不活性ガスが窒素であることを特徴とする(3)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(5) 乳化分散液中に予め不活性ガスを供給し有機溶剤を除去することを特徴とする()記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(6) 不活性ガスが窒素であり、その供給量は、乳化分散液に対して0.1〜70vol%であることを特徴とする(5)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(7) 前記(1)〜(5)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法により得られる静電荷像現像用トナーであって、体積平均粒径が3〜8μmの範囲の紡錘形状であり、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜0.8で、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1>短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(8) 前記トナーの長軸r1の平均値が5〜9μmの範囲であって、短軸r2の平均値が2〜6μmの範囲であって、かつ、厚さr3の平均値が2〜6μmの範囲であることを特徴とする(7)記載の静電荷像現像用トナー。
(9) 前記トナーの長軸r1の標準偏差が2.0μm以下であって、短軸r2の標準偏差が1.5μm以下であって、かつ、厚さr3の標準偏差が1.5μm以下であることを特徴とする(7)又は(8)記載の静電荷像現像用トナー。
(10) 前記トナーの厚さr3が3μm以下のトナーが30wt%以下であることを特徴とする(7)〜(9)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(11) 前記トナーの形状係数SF−2が100〜190の範囲であることを特徴とする(7)〜(10)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(12) 潜像を形成する感光体と、感光体表面に形成された潜像を現像する現像装置と、感光体上の現像されたトナー像を記録部材に転写する転写装置と、感光体表面のトナーをクリーニングするクリーニングブレードを配設するクリーニング装置とを備える画像形成装置において、(7)〜(11)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
(13) 感光体と、現像手段と、帯電手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナーを保持し、該トナーは、(7)〜(11)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明のトナー製造方法においては、現像において、白地背景部又は文字部の間などにチリがなく、かつ、細線の再現性が高い高品位のトナー像を感光体上に形成することができ、また、転写においては、転写率が高く、転写によるチリの発生を抑えることができ、さらに、ブレードクリーニングにおいて、不定形トナーと同等のクリーニング性を得ることができるトナーを効率的に製造することができる。
また、本発明により、粉体中に均一に気体を導入し最少の気体量で制御された粉体の流動状態を得て、小口径充填容器や複雑な形状の充填容器の奥または底部に流動粉体を流入し、容器内で充填ノズルに設けられた気体粉体分離篩により充填後の粉体から脱気させ、簡単に高密度、無粉塵で充填できる方法を提供でき、さらに、誰でも、どんな場所でも充填できるように、小型で持ち運びができ、操作が簡単である充填機を提供することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
以下に、本発明のトナーの製造方法について説明する。
本発明のトナーの製造方法は、少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解又は分散し、該溶解物又は分散物を微粒子分散剤の存在する水系媒体中に分散し、得られた乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去することを特徴とする。
前記樹脂としては、変性ポリエステル樹脂、例えば、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)などが挙げられる。このプレポリマー(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物で、かつ活性水素を有するポリエステルにポリイソシアネート(3)を反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素を有する基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
前記樹脂は必要な場合は水系媒体中で架橋剤及び/又は伸張剤と反応させてもよい。架橋剤及び/又は伸張剤としてはアミン類(B)を好ましく用いることができる。
本発明のトナーはトナーバインダーとして、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得ることができるウレア変性ポリエステル(i)を含有することが好ましい。
変性ポリエステルとは、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。たとえば、ポリエステル末端をエステル結合以外のもので反応させたもの、具体的には、末端に酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し活性水素化合物とさらに反応させ末端を変形したものをさす。
ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)及び3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独、又は(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。ジオール(1−1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸(2−1)及び3価以上のポリカルボン酸(2−2)が挙げられ、(2−1)単独、及び(2−1)と少量の(2−2)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(2−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
ポリイソシアネート(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;及びこれら2種以上の併用が挙げられる。
ポリイソシアネート(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、及びB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1及びB1と少量のB2の混合物である。
さらに、必要により伸張停止剤を用いてウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。伸張停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、及びそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常2/1〜1/2、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステル(i)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。本発明においては、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明においてウレア変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。ウレア変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常10,000以上、好ましくは20,000〜10,000,000、さらに好ましくは30,000〜1,000,000である。この時のピーク分子量は1,000〜10,000で1,000未満では伸張反応しにくくトナーの弾性が少なく、その結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10,000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。ウレア変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステル(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20,000以下、好ましくは1,000〜10,000、さらに好ましくは2,000〜8,000である。20,000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
本発明のトナーは、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、このポリエステル(i)と共に変性されていないポリエステル(ii)をトナーバインダー成分として含有させることもできる。ポリエステル(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。ポリエステル(ii)としては、ポリエステル(i)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものもポリエステル(i)と同様である。また、ポリエステル(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。ポリエステル(i)とポリエステル(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、ポリエステル(i)のポリエステル成分とポリエステル(ii)は類似の組成が好ましい。ポリエステル(ii)を含有させる場合ポリエステル(i)とポリエステル(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。ポリエステル(i)の重量比が5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。ポリエステル(ii)のピーク分子量は、通常1,000〜10,000、好ましくは2,000〜8,000、さらに好ましくは2,000〜5,000である。1,000未満では耐熱保存性が悪化し、10,000を超えると低温定着性が悪化する。ポリエステル(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。ポリエステル(ii)の酸価は1〜5好ましくは2〜4である。離型剤に高酸価ワックスを使用するためバインダーは低酸価バインダーが帯電や高体積抵抗につながるので2成分トナーにはマッチしやすい。
本発明のトナーは、トナーバインダーのガラス転移点(Tg)は40〜70℃、好ましくは55〜65℃である。ガラス転移点が40℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、ガラス転移点が70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステル樹脂の共存により、本発明の乾式トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
本発明のトナーの着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15wt%、好ましくは3〜10wt%である。
また、着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造又はマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高剪断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得る事ができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高剪断分散装置が好ましく用いられる。
有機溶剤としては、後に除去することを考えると、沸点が150℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。
本発明では、水系媒体中でイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)をアミン(B)と反応させることにより、ウレア変性ポリエステル(UMPE)を得ることができる。水系媒体中でウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成分を加えて、剪断力により分散させる方法などが挙げられる。プレポリマー(A)と他のトナー組成物である(以下トナー原料と呼ぶ)着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、未変性ポリエステル樹脂などは、あらかじめトナー原料を有機溶剤に溶解又は分散させ、水系媒体中にその溶解物又は分散物を加えて分散させる。
本発明で用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
水系媒体中に分散させる方法としては特に限定されるものではないが、低速剪断式、高速剪断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速剪断式が好ましい。高速剪断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1,000〜30,000rpm、好ましくは5,000〜20,000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。高温なほうが、ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)等のポリエステルを含むトナー組成物100部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2,000重量部、好ましくは100〜1,000重量部である。50重量部未満ではトナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2,000重量部を超えると経済的でない。また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
また、トナー組成物が分散された油性相を水が含まれる液体に、乳化、分散するために各種の分散剤が用いられる。本発明においては無機微粒子分散剤、ポリマー微粒子分散剤等の微粒子分散剤を用いるが、この他、界面活性剤等を併用してもよい。
水に難溶の無機微粒子分散剤としてリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等を用いることができる。
また、微粒子ポリマーも無機分散剤と同様な効果が確認された。例えばMMAポリマー微粒子1μm、及び3μm、スチレン微粒子0.5μm及び2μm、スチレン−アクリロニトリル微粒子ポリマー1μm、(PB−200H(花王製)SGP(総研)、テクノポリマーSB(積水化成品工業)、SGP−3G(総研)ミクロパール(積水ファインケミカル))等がある。
また、上記の無機分散剤、微粒子ポリマーと併用して使用可能な分散剤としては、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、又はその複素環を有するものなどのホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C7〜C13)カルボン酸及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級もしくは三級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキン工業社製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
さらに、トナー組成物を含む分散媒体の粘度を低くするために、ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)等のポリエステルが可溶の溶剤を使用することもできる。溶剤を用いたほうが粒度分布がシャープになる点で好ましい。溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。プレポリマー(A)100部に対する溶剤の使用量は、通常0〜300部、好ましくは0〜100部、さらに好ましくは25〜70部である。
伸張及び/又は架橋反応時間は、例えば、プレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
本発明においては、伸張及び/又は架橋反応後の分散液(反応液)からの脱溶剤の工程において形状制御を行う。
得られた乳化分散体(反応物)から有機溶剤を除去するために、バッチ処理方法として、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌(剪弾力)を与えながら、脱溶剤を行うことで紡錘形状のトナー粒子を得る方法があり、連続式として、連続式脱泡機のような遠心力を用いた連続剪断力と脱溶剤を同時進行することができる装置を用いて紡錘形状のトナー粒子を得ることができる方法等がある。なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。分散剤を使用した場合には、分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸張及び/又は架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電性から好ましい。
この溶剤除去条件により、トナーの表面形状(凹凸)を適宜調整できる。くぼみを適切な径に調整するためには、分散剤の他、脱溶剤条件を設定することが必要で、その条件としては、水系媒体中に乳化分散させた液の油相固形分を5〜50%にし、脱溶剤温度が10〜50℃でさらに脱溶剤時間をトナーの脱溶剤時の滞留時間として30分位以内にすることが好ましい。油相中に含有される溶剤は短時間で蒸発するため、低温下で比較的油相が硬くかつ、弾性的な油相に不均衡な体積収縮が起こると考えられる。油相固形分が50%超の場合は蒸発溶剤が少なく体積収縮の起こる条件が低下し、5%未満については生産性が著しく低下する。時間についても長くなると体積収縮が発生しにくくなるので球形化してくる。しかし上記の条件は絶対的な条件ではなく、温度、脱溶剤時間をバランスさせることも必要になる。
バッチ処理方法としては、該分散液を内部に邪魔板や壁表面に突起物のない攪拌槽で攪拌する工程を設け、ここで強い攪拌力(剪断力)で液攪拌を行った後、10〜50℃で脱溶剤を行う方法がある。この溶剤除去前の液攪拌によりトナー形状が制御可能となる。水系媒体中に乳化分散させ、さらに伸張及び/又は架橋反応させた乳化液を脱溶剤前に邪魔板や突起物がない攪拌槽にて温度30〜50℃の強い攪拌力で攪拌し、トナー形状が紡錘形状であることを確認した後、脱溶剤温度10〜50℃で脱溶剤を行う。この時、蒸発速度を任意に変更・制御するため処理環境を101.3kPa(大気圧)より低くし、不活性ガスを供給することが好ましい。本条件は絶対的な条件ではないので条件を適宜選択する必要があるが、乳化分散後伸張及び/又は架橋反応させた後攪拌槽にて強い攪拌力でシェアーを与えることにより紡錘形状が作られる。これは造粒中に含有される酢酸エチル等が乳化液の粘度を下げることによりさらに強い攪拌力により球形から紡錘形状に変化していったものと推察される。このように、トナーの体積平均粒径Dv、個数平均径Dn、その比Dv/Dn、紡錘形状の比率等は、例えば、水層粘度、油層粘度、樹脂微粒子の特性、添加量等を調整することによりコントロールすることができる。
図1には脱溶剤タンクを用いた場合のバッチ式の概念図を示す。
さらに好ましい方法としては、連続式真空脱泡機(商品名:バブル・バスター 製造発売元:アシザワ株式会社)を用いた連続式方法がある。本機は回転ボール中に連続的にスラリーを供給しながら遠心薄膜減圧が可能であるため、全ての粒子に均一な剪断力を与えられるという点で本発明の効果をよりいっそう高いものとすることが可能となる。この場合の条件は、蒸発速度を任意に変更・制御するため処理環境を101.3kPa(大気圧)より低くし、不活性ガスを供給するとともに、回転体を用いて乳化分散液を薄膜状態にする。処理環境は好ましくは1〜40kPaであり、不活性ガスにはアルゴン・ヘリウム・窒素・ネオン等があるが、取扱量からの採算及び取扱上から窒素を用いることが一般的で望ましい。
また、不活性ガスの供給量については、乳化分散液に対して体積%で0.1〜70%、好ましくは1〜50%である。乳化分散液を薄膜状態にするための回転体の周速は、10〜60m/secであり、好ましくは20〜50m/secである。
本装置を使用した場合の処理方法を図2に従い、さらに詳しく説明する。
図2は連続式真空脱泡機の概念図を示す。固定減圧容器201は真空ポンプ203により所定の圧力に減圧調整されており、回転ボール202は外周端部が所定の周速になるように回転している。形状制御前の分散液は供給口204から圧力差により回転ボール202内部に自給される。この時、窒素ガス供給口206から窒素ガスを分散液中に供給し、分散液中に窒素ガスの気泡が混入したものとする。
その後、窒素ガスを含んだ分散液は遠心力により回転ボール内壁210に沿って薄膜状になり外周部に移動するが、この時に強い剪断力を受けると同時に、減圧下で薄膜化することで直ちに溶剤は気化することになる。さらに分散液中に予め窒素ガスが混入していることから、より効率的に脱溶剤を行うことができる。回転ボール202外周部に移動した処理液は脱溶剤が完了しているために形状は固定化したものとなる。さらに処理液は遠心力により排出口205から排出される。
連続式真空脱泡機を使用した本発明の使用例を図3に示す。(a)に示すような1パスの連続処理として使用する方法や、(b)に示すようなバッチ連続方式による使用方法がある。
以上のようにして製造された本発明のトナーは、体積平均粒径が3〜8μmの範囲の紡錘形状である。図4は、本発明のトナーの外形形状を示す概略図であり、図4(a)はトナーの外観であり、図4(b)はトナーの断面図である。
図4(a)では、X軸がトナーの最も長い軸の長軸r1を、Y軸が次に長い軸の短軸r2を、Z軸に最も短い軸の厚さr3を表し、長軸r1>短軸r2≧厚さr3の関係を有している。
トナーの体積平均粒径Dvは、小さい方が細線再現性を向上させることができるために、大きくとも8μm以下が好ましい。しかし、粒径が小さくなるとクリーニング性が低下するために、小さくとも3μm以上が好ましい。特に、2μm以下のトナーが20%以上存在すると、磁性キャリア又は現像ローラの表面に現像されにくい微小粒径のトナーが多くなるために、その他のトナーにおける磁性キャリア又は現像ローラとの接触・摩擦が不十分となり逆帯電性トナーが多くなり、地肌汚れが生じ画像品位が低下する。
また、体積平均粒径Dvと数平均粒径Dnとの比(Dv/Dn)で表される粒径分布は、1.00〜1.40の範囲であることが好ましい。粒径分布をシャープにすることで、トナー帯電量分布が均一になり、地肌かぶりを少なくすることができる。Dv/Dnが1.40を越えるとトナーの帯電量分布も広くなるために高品位な画像を得るのが困難になる。ここまでのトナーの粒径は、コールターカウンターマルチサイザー(コールター社製)を用いて、測定するトナーの粒径に対応させて測定用穴の大きさが50μmのアパーチャーを選択して用い、50,000個の粒子の粒径の平均を測定することによって行った。
トナーの形状は、製造方法により制御することができる。例えば、乾式粉砕法によるトナーは、トナー表面も凸凹で、トナー形状が一定しない不定形になっている。この乾式粉砕法トナーであっても、機械的又は熱的処理を加えることで真球に近いトナーにすることができる。懸濁重合法、乳化重合法により液滴を形成してトナーを製造する方法によるトナーは、表面が滑らかで、真球形に近い形状になることが多い。初めに微粒径トナーを製造し、これを凝集させることでジャガイモ形状のように凸凹のある不定形にすることができ、また、溶媒中の反応途中で攪拌して剪断力を加えることで楕円又は扁平形状にすることができる。
湿式重合法による真球形状のトナーはクリーニング性が低く、約10μmの平均粒径を有するトナーであってもブレードクリーニング方式ではクリーニング不良を生ずることが多かった。これは、トナー表面が滑らかなことから感光体上のトナーは転がりやすく、クリーニングブレードと感光体との間隙に潜り込んでしまうためである。真球形状のトナーはその表面に凸凹がないため、付着させている外添剤はその全てが感光体に接触することになる。これまで、真球形状のトナーにシリカ等の外添剤を多量に添加していたが、シリカ等の外添剤が感光体に埋め込まれ、これを起点としてトナーが融着し、画像上に筋状の異常画像が生ずるという不具合がある。一方、不定形のトナーは、凸凹も多く、クリーニングブレードの手前で感光体上を転がることがないために、クリーニングブレードで容易にクリーニングすることができる。この点で、紡錘形状のトナーにすることで、球形トナーに比べ、感光体上で転がりやすい回転軸(図4のX軸)が限定されているためクリーニングの容易なトナーを得ることができる。
また、静電転写方式では、感光体上の真球形状のトナーは、その表面が滑らかで、粉体流動性がよく、かつトナー粒子同士、あるいはトナー粒子と感光体との付着力が小さいことから、電気力線の影響を受けやすく、また、電気力線に沿って忠実に転移しやすいために転写率が高くなる。しかし、記録部材が感光体から離れる時に、感光体と記録部材の間に高電界が生じ(バースト現象)、記録部材及び感光体上のトナーが乱されて、記録部材上にトナーのチリが発生する。電気力線の影響を受けやすい真球トナーは、チリの発生が多く発生し画像品位を低下させる。
また、不定形トナー及び扁平トナーでは、凸凹があってトナーの電気力線の影響を受けにくく、電気力線に沿って転移しにくいために転写率が低くなる。しかし、トナー粒子同士の付着力が大きく、記録部材に転移したトナードットは外力などによって壊れにくく、バースト現象によるチリの発生が抑えられる。
紡錘形状のトナーは、その表面は滑らかで適度な流動性をもつために電気力線の影響を受けやすく電気力線に沿って忠実に転移しやすいために転写率が高くなる。さらに、紡錘形状では、転がりやすい回転軸が限られているため、バースト現象によって記録部材上のトナードットからトナー粒子が飛び散りにくいため、高品位の画像を得ることができる。
また、静電現像方式では、磁性キャリアあるいは現像ローラ上の真球形状のトナーでは、電気力線の影響を受けやすく、また、静電潜像の電気力線に沿って忠実に現像される。微小な潜像ドットを再現する際には緻密で均一なトナー配置をとりやすいために細線再現性が高くなるが、接触現像方式では、感光体上の現像されたトナーは磁気ブラシあるいは現像ローラで摺擦されて動いてしまうためにチリ等の画質劣化が発生しやすい。
磁性キャリアあるいは現像ローラ上の不定形トナー及び扁平トナーでは、粉体流動性が悪く、潜像の電気力線が個々のトナー粒子に対して、スムースに作用しないことから、現像時にトナードットを形成する際に整然と配置されないために忠実な現像が困難で細線再現性が低い。
紡錘形状トナーは、適度に調整された粉体流動性を持つことから、静電潜像の電気力線に沿って忠実に現像されるために細線再現性が高く、感光体上の現像されたトナーは磁気ブラシあるいは現像ローラで摺擦されても動きにくいので、チリ等の画質劣化の少ない可視像を得ることができる。
本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜0.8で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0で表される紡錘形状を有している。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにクリーニング性が高いが、ドット再現性及び転写効率が劣るため高品位な画像が得られにくい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.8を越えると、球形に近づくために、低温低湿の環境下では、特に、クリーニング不良が発生することがある。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近く、不定形トナーのようにチリは少ないが、球形トナーのような高転写率は得られない。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となる。これに近い紡錘形状にすることで不定形・扁平形状でもなく真球形状でもない形状であって、双方の形状が有する摩擦帯電性、ドット再現性、転写効率、チリ防止、クリーニング性の全てを満足する形状となる。
この紡錘形状トナーは、トナーの長軸r1の平均値が5〜9μmの範囲であって、短軸r2の平均値が2〜6μmの範囲であって、かつ、厚さr3の平均値が2〜6μmの範囲で、長軸r1>短軸r2≧厚さr3の関係を満足することが好ましい。
トナーの長軸r1の平均値が5μm未満では、クリーニング性が低くなりクリーニングブレードによるクリーニングが困難である。トナーの長軸r1の平均値が9μmを越えると、磁性キャリアと混合する際に粉砕されることがある。粉砕された微粒径トナーが磁性キャリア表面に付着すると、他のトナーとの摩擦帯電を阻害するためにトナー帯電量分布が広くなり、かぶり等の地肌汚れが発生する。前述した粉砕される現象は磁性キャリアにかえて現像ローラでも発生する。トナーの短軸r2の平均値が2μm未満では、現像における細線再現性及び転写における転写率が低くなる。また、磁性キャリアと混合する際に粉砕されやすくなる。トナーの短軸r2の平均値が6μmを越えると、クリーニング性が低くなりクリーニングブレードによるクリーニングが困難である。また、トナーの厚さr3の平均値が2μm未満では、磁性キャリアと混合する際に粉砕されやすくなる。トナーの厚さr3の平均値が6μmを越えると、真球形状に近くなるために、静電現像方式・静電転写方式でチリ等の画質劣化が発生することがある。
さらに、本発明の紡錘形状トナーは、トナーの長軸r1の標準偏差S1が2.0μm以下であって、短軸r2の標準偏差S2が1.5μm以下であって、かつ、厚さr3の標準偏差Sr3が1.5μm以下であることが好ましい。トナーの長軸r1の標準偏差S1が2.0μmを越えると、また、短軸r2の標準偏差S2が又は厚さr3の標準偏差S3が1.5μmを越えると、トナー形状のバラツキがあることになり、現像、転写、クリーニング時のトナー挙動にバラツキがうまれるため、画質の劣化、クリーニング性の低下を引き起こす。
本発明のトナーは、トナーの厚さr3が3μm以下のトナーが30wt%以下であることが好ましい。厚さr3が3μm以下のトナー量が30wt%を越えると、扁平トナーに近づくことになり、細線再現性及び転写効率の低下等の問題がある。
なお、これまでのトナーの大きさは、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変え、その場観察しながら測定した。
また、本発明のトナーは、形状係数SF−2が100〜190の範囲であることが好ましい。形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)……式(1)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。SF−2が大きくなると、トナー表面の凹凸が多くなり、トナー表面の帯電が不均一になり、地肌汚れ等が発生して画像品位が低下する。このために、SF−2は190を越えない方が好ましい。トナーの形状係数SF−2は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介したニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)によって解析することによって得ることができる。
本発明のトナーは、トナーの表面にその表面を保護する物質(以下、単に「保護物質」と記す。)が固定されていることが必要である。本発明のトナーの形状は紡錘形状であり、転がりやすい回転軸が限られており、図4でいうX軸となる。よって、キャリア又は現像ローラ上、あるいは感光体上で、本発明のトナーはもっぱらX軸によって回転することになる。よって、図4の斜線を引いた部分が他との接触によって劣化しやすいという課題があった。具体的には、トナーの劣化した部分から、ワックスのような低軟化物質がしみだして、キャリア、現像ローラ、感光体、接触帯電手段を汚染させてしまうことになる。そこでトナー表面を保護する必要がある。
トナー表面を保護する保護物質として、ホウ素、ケイ素、チタン、ジルコニウム、タングステンの炭化物、チタン、ホウ素、ジルコニウムの窒化物等の硬質材料粉末が挙げられる。これらのトナー表面保護物質は、トナー表面に固定することで、トナー表面保護物質がトナー表面から遊離して、キャリア、現像ローラ、感光体、接触帯電手段等に付着したり、それらを傷つけたるのを防止する。そのためには、一般的な外添剤混合装置(条件)よりも強い外力を与えなければならない。
本発明では、トナー表面を保護する保護物質として、上記以外に、帯電制御剤を使用することができる。トナーの表面を保護するのと同時に、トナーの表面に積極的に摩擦帯電機能を持たせて、摩擦帯電の安定化が図れるからである。これらを併せて使用しても良い。
トナー表面に保護物質を固定化するために、大気中で機械的又は熱的処理を行うものであっても良い。また、湿式重合法の製造途中の溶媒中で電気化学的又は機械的処理を行うものであっても良い。例えば、トナーと保護物質とを容器中で回転体を用いて混合する方法が知られている。この方法において、容器内壁より突出した固定部材が存在しない容器中で、回転体を高速回転させて混合することで保護物質が固着したトナーが得られる。また、トナーと保護物質とを予め混合し、これを熱気流とともにアトマイザー等の容器中に噴霧して、トナー表面を溶融状態にした後急冷して、トナー表面に固着させることができる。また、溶媒中では、トナー表面に吸着させて、保護物質を固着させることができる。
本発明のトナーは、保護物質のうち帯電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系のクロム、亜鉛、鉄、ジルコニウム、アルミニウム等の金属、又はそれらの金属化合物錯体/錯塩、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明のトナー表面に固着させる帯電制御剤の量としては、トナーに対して0.2〜2.0wt%の範囲が好ましい。トナーの母体粒子に帯電制御剤を混合・攪拌してトナー表面に存在させることができる。これは、XPS(X線光電子分光法)等で組成分布を測定して確認することができる。帯電制御剤としては、トナーの帯電極性と同一の極性を有する帯電制御剤を用いることが好ましい。これにより、トナーの母体粒子の帯電性と添加剤の帯電性を同じにすることで、トナーの帯電立ち上がりが速くなり、帯電量分布を狭くすることができる。画像形成装置においてトナー補給時のかぶり等を減少させて高品位の画像を得ることができる。帯電制御剤の量は、より好ましくはトナーに対して、0.3〜1.5wt%の範囲で用いられる。さらに好ましくは、0.4〜1.0wt%の範囲がよい。帯電制御剤の量が2.0wt%を越えると、トナー同士の摩擦帯電により逆帯電トナーが増加し、白地背景部に地かぶりが発生する。また、トナー帯電量が大きいと現像剤の流動性が低下し、磁性キャリアとトナーの混合性が低下する。帯電制御剤の量が0.2wt%未満では、弱帯電トナーが増加し、また、長期間使用しているとトナーの帯電量が低下して、白地背景部に地かぶり等により画像品質が低下する。
本発明の紡錘形状トナーでは、不定形及び扁平トナーと比較して、真球形状トナーに近いため、表面が滑らかであり、均一帯電性が高いことで、帯電量分布を狭くすることができる。さらに、磁性キャリアとの混合性も早いために、補給トナーの現像装置内でのトナー帯電量の帯電立ち上がりも早く、補給時の地かぶりの発生を抑えることができる。もちろん、1成分現像においても同様な効果が得られることは言うまでもない。
本発明のトナーは、表面に帯電制御剤が被覆固着されているが、トナーバインダー、着色剤、離型剤を有するトナーであって、トナー表面近傍に離型剤が存在し、その表面に帯電制御剤とともに有機微粒子が被覆固着され、かつ、その表面に外添剤が添加されていることが好ましい。
トナーにおいては、離型剤粒子が適切な状態で安定して分散される状態が好ましく、本発明のトナーは、離型剤粒子が安定に分散されている。これは、トナーバインダー、特に、変性されたポリエステルにおける極性基の結合部分が離型剤との界面において負吸着を起こし、極性の低い離型剤を安定して分散させるようになるからと考えられる。さらに、特に、トナー組成物を有機溶剤に溶解/又は分散させ、水系媒体中に分散させてトナー粒子を得る方法においては、極性の高い結合部分が水と若干の親和性を示してトナー表面付近に選択的に移行するものの、離型剤粒子が表面に露出するのを妨げることができる。トナー内部に分散して存在する離型剤のうち、特に離型剤がトナーの表面近傍に全離型剤の80個数%以上分散して存在することにより、定着時に十分な離型剤が染み出すことが可能となり、定着オイルを必要としない、いわゆるオイルレス定着が特に光沢のあるカラートナーにおいても可能となり、さらに通常の使用条件下ではトナーの表面に存在する離型剤が少ないため、耐久性、安定性や保存性にも優れる。
トナーの表面から内部に1μmまでの領域に存在する離型剤の占める面積が、5%よりも少ない場合には、耐オフセット性が不十分になることがあり、また、40%よりも多い場合には、耐熱性や、耐久性の面で不十分になることがある。
本発明のトナー中に存在する離型剤分散径の分布は0.1〜3μmの粒子が70個数%以上、より好ましくは1μm〜2μmの粒子が70個数%以上である。0.1μmより小さい粒子が多いと、充分な離型性を発現できない。また、3μmより大きい粒子が多いと、凝集性を示して流動性が悪化したり、フィルミングを生じたりするばかりか、カラートナーにおいては色再現性や光沢性を著しく低下させてしまう。
また、離型剤の分散状態を制御するには、離型剤の媒体中での分散のエネルギーのコントロールと、適切な分散剤の添加により達成することができる。
離型剤は定着時に速やかにトナー表面にしみ出る事によって目的を達成する。酸価が高いと離型剤としての機能が低下するので、離型剤としての機能を確保するには、酸価値5KOHmg/g以下の酸価を有した脱遊離脂肪酸カルナバワックス、ライスワックス、モンタン系エステルワックス、エステルワックスを用いることが特に好ましい。
また、トナーの表面は、さらに有機微粒子で覆い固着させることにより、離型剤が定着時にのみ染み出すように効果を付与することが可能となり、現像装置での攪拌などによるハザードに対して、トナー表面から離型剤が染み出すことによるトナーの帯電性劣化などの不具合が解消される。有機微粒子で表面を被覆固着させる方法としては、特に均一に被覆する方法として、微小粒径の樹脂微粒子をトナー表面に被覆させ、加熱融着する方法や、液中で被覆させる方法などがあるが、特に限定されるものではない。
本発明で使用される有機微粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
例えばビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
また、本発明のトナーは、流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。特に、疎水性シリカ及び又は疎水性酸化チタンが好ましい。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
その他の無機微粒子の具体例としては、例えば、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
本発明のトナーは、2成分系現像剤として用いることができる。この場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。またポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、及びシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー又は非磁性トナーとしても用いることができる。
本発明においては、感光体と、現像手段と、帯電手段、及びクリーニング手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成することもできる。該現像手段は、本発明のトナーを保持する。
次に、本発明の微細粉体の充填方法を詳細に説明する。粉体を流動化し、例えばパイプによりニューマティック輸送することは、気体と粉体の混合により可能であることが良く知られている。しかし、流動化した直径20μm以下の粉体、特に直径10μm以下のトナーのような極微粉体を単に例えば容器中に排出するだけでは、粉体(粉塵)の飛散防止や充填後の脱気が不十分で、工場内の大型の設備では粉塵対策や脱気用の設備を追加して実施可能であっても、一般のオフィスなどの環境では、実用的ではない。トナーのような極微粉体は、体積に対する表面積比が極めて大であるため通常は2次凝集していることが多いが、例えばアジテータ等により2次凝集が解かれた極微粉体は、極微粉化する前の塊状材質の比重にほとんど関係なく、表面状態のみが主に反映されて、気体中をブラウン運動し続け、したがってトナーのような極微粉体をニューマティック輸送した場合には、随伴する気体から極微粉体を自然沈降により分離するには一般的に途方もない長時間を要することが経験上知られている。
図8には、本発明による微粉体の充填系が説明のため簡略化されて示されている。この微粉体の充填系において、微粉体は、充填操作中、粉体流動化装置Aの上流に設けられた粉体−気体分離篩aと、充填用容器B下流に設けられた粉体−気体分離篩bとの間にのみ存在でき、分離篩a又はbから系外に出ることができない。しかし、本発明において実際には、分離篩bは充填用容器Bに設けられるのではなく、充填ノズルに設けられている。
そして、分離篩bの部分の開口面積S2に対する分離篩aの部分の開口面積S1の比が大きい場合には、その比の程度に応じて、開口面積S2の箇所では開口面積S1の箇所よりも気体の流速を大にすることができ、したがって、開口面積S1の箇所における気体流速が小さくても、気体により流動化された粉体を速やかに充填用容器Bまで排出できるような流速が得られることを意味する。これは、最近のようにOA機器の小型化、軽量化と高性能化に対する要求が高まる中で必然的にトナーや現像剤のための充填容器及び充填口径、つまり開口面積S2を小さく押さえざるを得ない状況下では、特に有利である。また、本発明における流動化された粉体のこのような速やかな充填用容器Bへの排出は、粉体流動化装置Aと充填用容器Bとを連結する途中経路が、図中点線で示されるように充分太い途中経路C1であっても、或いは1点鎖線で示されるように充分細い途中経路C2であっても変わらない。
したがって、本発明における分離篩aの部分への粉体流動化のための流入気体は、開口面積S1が開口面積S2よりも大きいときには、理屈上では、分離篩b部分における排出圧力、即ち1気圧よりも僅かでも高い圧力で流入させればよいことになるが、実際には充填系の中の流体粘度、装置内壁との摩擦及び流体体積減少等によるヘッド圧損が生じ得る。
本発明における粉体流動化のための流入気体の加圧の程度は、上記のように、常圧より僅かに高い程度でよく、あまり高圧に加圧すると反って、容器内に滞留する微粉体雲による捕捉効果が損なわれることがある。容器中に滞留する微粉体雲の量や流動化済みの微粉体の充填態様にもよるが、一般的には加圧の程度(粉体排出路として3.5m以内の長さのウレタンチューブを用いた場合)は、2〜1500ゲージヘクトpa/cm2、好ましくは3〜800ゲージヘクトpa/cm2、より好ましくは10〜500ゲージヘクトpa/cm2である。2ゲージヘクトpa/cm2未満の加圧では、充填に長時間を要する。
さらに、本発明においては、分離篩a及び分離篩bは、同一の微粉体を対象とする粉体−気体分離篩であるので、材質を変える必要がない。本発明における分離篩(通気板)としては、例えば焼結金属板、金属メッシュ、焼結樹脂パネルのようなものが挙げられる。
このような篩材料の中で、篩材料の選択は重要であり、特にトナーのような微粉体を対象として、支障なく均一な通気ができ長期間目詰りを生ぜず、比較的低圧での送風が可能であるような全ての要件を満たす篩材料の選択は困難なことでもある。本発明においては、分離篩(通気多孔板)として焼結樹脂製のパネル(商品名:フィルタレン)をアクリル円筒と下部フランジ間に挟む構造としたときに最も良好な結果が得られたので、粉体の均質で安定的な流動状態を維持するために、焼結樹脂板(商品名:フィルタレン)を用いた場合について、以下説明している。通気多孔板としてはゴアテックス、焼結金属板などもあるが、焼結樹脂板フィルタレンからの空気流入が一番均一であったことも理由の1つである。
また、本発明においては、密閉可能な充填用粉体流動化装置(粉体切出し装置)中の充填用粉体に気体を、導入気体調節弁により導入程度を調節し、充填用粉体流動化装置(粉体切出し装置)内の圧力を調節、制御し、また、気体を均等に導入する手段により、均一に流動化した後、粉体を充填用粉体流動化装置外に排出して容器に充填することが好ましい。この気体の均等導入手段により、空気を緩やかに充填用粉体流動化装置に導入して必要最小限度の、したがって粉体の例えばブラウン運動を低く抑えた流動化を達成することができる。流動化された後には粉体が高い流動性を有するため、充填用粉体流動化装置内の圧力を外圧より僅かに高くするだけで、粉体を充填用粉体流動化装置外に排出でき、排出、移送路中を充填ノズル先端まで円滑にニューマティック輸送し、充填用容器中で余分な撹拌を伴うことなく充填することができる。
気体により粉体を流動化する際、充填用粉体流動化装置の気体のみを用いるのでなく、装置外から気体を導入する場合には、気体を均一に導入することが重要であり、そのためには、例えばヘッド圧損をあまり激しく生じない目の細かい金網などの気体分配手段を通して気体を導入することが特に好ましい。流動化した粉体を排出し、容器に充填するときの開始および終了の制御は、充填用粉体流動化装置内の圧力を速やかに調節することにより行なうことができ、これは、例えば充填用粉体流動化装置に設けた圧力開放弁によって行なうことができ、また、外部の加圧手段等によって補助することができる。また、別に設けられ圧力微調整に適した粉体流速調節弁により、粉体充填操作中で充填用粉体流動化装置及び/又は粉体排出路中の圧力を変更することができ、さらに、粉体の流出状態を例えば粉体充填操作の最初と途中で変化させる圧力微調整を行なうこともできる。
また、本発明は、粉体と気体とが封入され密閉された充填用粉体収納装置を揺り動かすことで流動化した後、充填用粉体収納装置内を加圧することができるが、装置内の加圧は、外部圧力により充填用粉体収納装置の内容積を減少させることにより行なうことができ、例えば、押し潰して内容積を減容化し、粉体を装置外に排出して、充填ノズル先端までニューマティック輸送し、充填容器に充填する。この方法によれば、粉体を流動化するための装置が不要又は少なくとも小型化でき、排出するための手段を可能な限り省略できる。充填用粉体収納装置は、手で振ることができる大きさ、重さであってもよく、また、加圧空気導入用のポンプ動力により容易に振動又は揺動できる大きさ、重さであってもよい。充填用粉体収納装置は、小型化することにより、あらかじめ必要量を秤量しておくと、使い切りタイプの簡易充填機としても利用することができる。
[装置例1]
図9に、本発明の微細粉体の充填方法に用いる装置の一例の概要を示す。この例の粉体充填装置(1)は、密閉可能な(通常密閉)容器状の収納粉体流動化手段である充填用粉体流動化装置(10)、この粉体流動化装置(10)の下部の気体導入開口部に、フランジで、取付取外し自在に結合され、粉体の流動層を形成するための空気の通気多孔板としての気体−粉体分離篩(2)(焼結金属板、焼結樹脂板、目の細かい金網など)を取外し自在に収納し、導入気体調節弁(20)が付された通気管としての圧縮空気配管(7)、圧縮空気配管(7)が取付取外し自在に嵌め込まれた気体導入手段としての空気ヘッダ(3)、閉鎖弁付粉体の投入口(11)、内部圧力の開放及び密封のための圧力開放弁(13)、圧力微調整用の排出粉体流速調節弁(15)、粉体流動化装置(10)内部の圧力をチェックするための圧力計(14)、粉体導出管(24)に連なる流動粉体輸送管(12)としてのポリウレタンチューブの先に取外自在に結合された粉体充填ノズル(17)から構成され、粉体充填ノズル(17)の根本には粉体充填用の粉体容器(18)の口部に嵌合する程度の大きさの、この例では裁頭円錐形のポリプロピレン環からなる軟質パッキン(19)で周囲が巻かれた形の気体−粉体分離篩(16)が設けられている。
空気ヘッダ(3)は充填用粉体流動化装置(10)内部の圧力の昇圧することができる程度の若干耐圧性のものであり、空気ヘッダ(3)には第3圧力計(P3)が設けられる。空気ヘッダ(3)に接続する圧縮空気配管(7)には順に、第1減圧弁(25)、第2減圧弁(26)、空気流量計(27)が設けられ、第1減圧弁(25)と第2減圧弁(26)の間には第1圧力計(P1)が、第2減圧弁(26)と空気流量計(27)の間には第2圧力計(P2)がそれぞれ設けられている。また、この例の粉体充填装置における粉体充填用容器(18)としては、透明の樹脂製のトナー容器のような容器を好ましく用いることができる。
この例の装置においては、充填しようとする粉体を閉鎖弁付き粉体投入口(11)から充填用粉体流動化装置(10)内に投入し、内部圧力の開放及び密封のための圧力開放弁(13)を開放しておく。一方、圧力微調整用の粉体流速調節弁(15)の操作は人力または電磁弁などで自動化されても良い。その後粉体投入口(11)の圧力開放弁(13)を閉じ、気体導入手段としての加圧空気溜である空気ヘッダ(3)に圧縮空気配管(7)から気体を導入する。この気体の流入は圧力調整、流量調整としての第1減圧弁(25)、第2減圧弁(26)により調整されても良く装置が運転中は流入を継続する。
導入された気体は、通気多孔板(2)で均一に粉体中に分散され粉体を流動化する。先端が粉体容器の底面に密着しないよう斜めまたは一部突起を備えた流動粉体輸送管(12)に連らなる充填ノズルとしての充填管(17)の先端を粉体充填用容器(18)の内部に挿入し圧力開放弁(13)を閉じると粉体はその流動化に使用した気体の圧力で充填用粉体流動化装置(10)内から流動粉体輸送管(12)に押出され、先端を粉体充填用容器(18)の内部に挿入された管状の充填ノズル(17)の先端から粉体充填用容器(18)内に排出される。
この例の装置においては、充填の最初、特に、粉体充填用容器(18)の内部が完全に空である場合には、最初、充填用粉体流動化装置(10)の粉体流速調節弁(15)の開閉度を加減して、充填用粉体流動化装置(10)からの粉体排出速度を控え目にして、充填された流動性の粉体の粉体充填用容器(18)内部でのアバレ、拡散を避け、次に、容器(18)中に滞留する微粉体雲の量が、管状充填ノズル(17)の先端から吐出される流動化済み粉体流をほぼ囲繞できる程度に増した後、粉体流速調節弁(15)をより開にして、充填操作を続けることができる。
充填ノズル(17)は粉体充填用容器(18)の充填口上部に置かれ、粉体充填用容器(18)のセット後に粉体充填用容器(18)内部に自動的に挿入されても手動で挿入されても良い。そして、圧力開放弁(13)を開放することにより輸送力となっていた充填用粉体流動化装置(10)内の内圧がなくなり粉体の排出を停止できる。
粉体の輸送原動力となっている充填用粉体流動化装置(10)の内圧をすばやく上げるために、充填用粉体流動化装置(10)には流動のための圧縮空気導入口とは別の圧縮空気導入口が流動化した粉体の粉面以上の位置に設けられても良い。粉体充填用容器(18)内の管状充填ノズル(17)は単純な配管としても、また、図に示されるように二重管としての外壁の一部を3000メッシュ以上の細かい金属スクリーンまたは焼結プラスチック板で通気構造とし、内外壁間の圧力を空気インクジェクション効果で減圧することにより、二重管外壁の通気構造を介し充填した粉体中の気体を抜き、粉体密度を更に上げても良い。
[装置例2]
図10には、本発明の装置の他の一例の概要が示される。この例の粉体充填装置(1)においては、軟質プラスチック等の可撓性材質で作成された充填用粉体流動化装置(10)、充填用粉体流動化装置(10)の下部に、フランジで取付取外し自在に結合され、粉体の流動層を形成するための空気の通気多孔板(2)(焼結金属板、焼結樹脂板、目の細かい金網など)を取外し自在に収納し、通気管(7)としての圧縮空気配管、通気管(7)が取付取外し自在に嵌め込まれた気体導入手段としての空気ヘッダ(3)、閉鎖弁付粉体の投入口(11)、内部圧力の開放及び密封のための圧力開放弁(13)、圧力微調整用の粉体流速調節弁(15)、流動粉体導出管(24)としてステンレス管、流動化された粉体の前記充填ノズル(17)への排出路(導管)(12)としての取付取外し自在に接続されたウレタンチューブ、排出路(12)(ウレタンチューブ)に取付取外し自在に接続されたステンレス製の充填ノズル(17)の根本には粉体充填用の粉体容器(18)の口部に嵌合する程度の大きさの、この例では裁頭円錐形のポリプロピレン環からなる軟質パッキン(19)で周囲が巻かれた形の気体−粉体分離篩(16)が設けられている。
但し、例1の装置と異なり、気体導入手段として、気体出口に逆止弁(8)を有し小型電動機(モータ)(5)により伸縮して空気ヘッダ(3)に空気を送る蛇腹構造のポンプ(6)を有する。ポンプ(6)は保持枠(9)中に取外自在に固定されており、小型電動機(5)によりポンプ(6)が伸縮すると、保持枠(9)を介して充填用粉体流動化装置(10)が振動され、この振動により、充填用粉体流動化装置(10)中の粉体が気体で流動化される。
この例の装置においては、充填用粉体流動化装置(10)も空気ヘッダ(3)も加圧容器特有の肉厚材料で構成する必要がなく、装置全体の軽量化、小型化を一層促進することができ、小型電動機(5)のための電源プラグ(21)を、例えば複写機に設けたコンセントに差し込むだけで、稼働させることができる。
[装置例3]
さらに、本発明においては、粉体と共に気体が充填され、一本の配管接続口がついた密閉容器で容器が人力で容易に変形するポリエチレンなどの軟質プラスチックで形成し、外部から圧力を加えて該プラスチック容器を変形させ、内圧を高めて配管接続口に接続されたウレタンチューブなどを得て粉体を充填容器の底部に導いても良い。または変形しない硬質プラスチック等の容器に少なくとも2本の配管接続口を設け、一本には0.2Mpa以下の圧縮空気を接続し、他の一本は粉体輸送管とし粉体をチューブを通して容器底部に導くようにしても良い。圧縮空気元としては通常のコンプレッサの他に、手動の例えば自転車の空気入れも代用できる。
このように、本発明においては、収納粉体流動化装置(10)の通気多孔板としての気体排出開口部(2)の開口面積を、充填ノズル(17)の通気多孔板としての気体排出開口部(16)の開口面積の1.002倍以上とすることにより、気体排出開口部(16)の気体の流速が気体排出開口部(2)の気体の流速よりも高くされて、流動化粉体を前記収納粉体流動化装置から流動化粉体の経路及び充填ノズルを経由して前記充填用容器に自然流出に近い状態で排出することができる。無論、上記のように、粉体の粉体流動化装置(10)から充填ノズル(17)までの排出を、粉体流動化装置(10)内の圧力を昇圧することにより行なってもよく、また、粉体流動化装置(10)に外部圧力を加えて粉体流動化装置(10)の内容積を減容させることにより行なってもよい。
そしてこのような本発明は、前記のように、充填される粉体が、平均体積粒径0.2μm〜20μmの静電潜像現像用トナーである場合に特に効果的である。
以下に、本発明のトナーを作製し、画像形成装置により記録画像を形成した。図5は、本発明のトナーを用いる画像形成装置の構成を示す概略図である。図6は、図5に示す画像形成装置の感光体周囲の構成を示す概略図である。
感光体1の周囲は、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置6、定着装置7及びクリーニング装置8が配置されている。画像形成装置においては感光体の表面に放電によって電荷を与え、その上に露光によって静電潜像を形成すると共に、潜像の極性とは同じ極性を有するトナーを現像装置により現像して、その後搬送された紙等の記録部材に転写している。転写後に感光体上に残留したトナーはクリーニング装置に配設されているクリーニングブレードによりにより除去される。
参考例1
(変性されていないポリエステルの製造)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸256部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステル(B)を得た。
(プレポリマーの製造)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800部、イソフタル酸180部、テレフタル酸60部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマー(A)を得た。
(ケチミン化合物の製造)
攪拌棒及び温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物(1)を得た。
(トナーの製造)
タンク内に前記のプレポリマー(A)14.3部、ポリエステル(B)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるライスワックス(融点83℃)10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12,000rpmで15分攪拌し、ビーズミルで60分間20℃で分散した。これをトナー材料溶液(1)とする。
次に、タンク内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ、均一に溶解した。ついでTK式ホモミキサーで12,000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(1)及びケチミン化合物(1)2.7部を加えウレア反応させた。粒径及び粒径分布を光学顕微鏡で観察しながら粒径が大きい場合は攪拌回転数を14,000rpmに上げ、さらに5分行った。
形状制御、脱溶剤工程は次の方法で行った。前工程で得られた乳化分散液を攪拌翼及び温度計付のタンクに移し、45℃まで昇温して、攪拌翼外周端周速10.5m/secで2時間の攪拌を行い紡錘形状の母体トナー粒子を得た。紡錘形が不足の場合は攪拌時間の延長を行う。その後45℃、大気圧下(101.3kPa)で溶剤を除去した。脱溶剤時間は20時間を要した。その後、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、紡錘形状の参考例1のトナー母体粒子を得た。
次に、得られた母体粒子100部及び帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合、1分間休止を5サイクル行った。さらに、疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合し、目開き37μmのスクリーンにて粗大粒子を除去して、シアントナーを得た。得られたトナーの紡錘形状を表2に示す。
参考例2
参考例1において形状制御、脱溶剤工程における圧力を90kPaの減圧下で溶剤を除去すること以外は同様の方法で紡錘形状の実施例2のトナー母体粒子を得た。この時の脱溶剤時間は12時間を要した。
次に、得られたトナー母体粒子を実施例1と同様の処理方法により、シアントナーを得た。得られたトナーの紡錘形状を表2に示す。
参考例3
参考例1と同様の方法で乳化分散液を製造した。
形状制御、脱溶剤工程は次の方法で行った。前工程で得られた乳化分散液を攪拌翼及び温度計付のタンクに移し、45℃まで昇温して、攪拌翼外周端周速10.5m/secで2時間の攪拌を行い紡錘形状のトナー母体粒子を得た。紡錘形が不足の場合は攪拌時間の延長を行う。その後45℃、30kPaの減圧下で、窒素ガスを1.0L/min供給しながら溶剤を除去した。脱溶剤時間は9.5時間を要した。その後濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、紡錘形状の実施例3のトナー母体粒子を得た。
次に、得られたトナー母体粒子を参考例1と同様の処理方法により、シアントナーを得た。得られたトナーの紡錘形状を表2に示す。
参考例4
参考例3において窒素ガス供給量10.0L/minとすること以外は参考例3と同様の方法で紡錘形状の実施例4のトナー母体粒子を得た。この時の脱溶剤時間は4.5時間を要した。
次に、得られたトナー母体粒子を参考例1と同様の処理方法により、シアントナーを得た。得られたトナーの紡錘形状を表2に示す。
参考
参考例1と同様の方法で乳化分散液を製造した。
形状制御、脱溶剤工程は次の方法で行った。前工程で得られた乳化分散液を連続式真空脱泡機BB600型(商品名:バブル・バスター 製造発売元:アシザワ株式会社)に連続的に供給した。この時、薄膜を形成させるバケット外周端の周速を8m/sec、バスケット内圧力を30kPa、窒素ガス供給量を分散液に対して体積%で10vol%になるように供給して行った。その後、参考例1と同様の処理方法により参考のトナー母体粒子を得た。
次に、得られたトナー母体粒子を参考例1と同様の処理方法により、シアントナーを得た。得られたトナーの紡錘形状を表2に示す。
参考
参考においてバケット外周端の周速を65m/sec、窒素ガス供給量を分散液に対して体積%で2vol%にすること以外は参考と同様の方法により紡錘形状の実施例のトナー母体粒子を得た。
次に、得られたトナー母体粒子を参考例1と同様の処理方法により、シアントナーを得た。得られたトナーの紡錘形状を表2に示す。
実施例
参考においてバケット外周端の周速を40m/secとすること以外は実施例と同様の方法により紡錘形状の実施例のトナー母体粒子を得た。
次に、得られたトナー母体粒子を参考例1と同様の処理方法により、シアントナーを得た。得られたトナーの紡錘形状を表2に示す。
比較例1
参考例1と同様にして、トナー製造した。ただし、粒子形成後に、形状制御を行わず、真球形状のトナー母体粒子を得た。さらに、帯電制御剤、外添剤の被覆処理を同様に行って、トナーを製造した。
比較例2
ビスフェノールジオール型と多価カルボン酸から合成されるポリエステル樹脂を用いて乾式粉砕法のトナーを製造した。ポリエステル樹脂(数平均分子量Mn=6,000、重量平均分子量Mw=50,000、ガラス転移点Tg=61℃)86部、ライスワックス(酸化0.5)10部、銅フタロシアニンブルー顔料(東洋インキ社製)4部の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで80〜110℃の温度で約40分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を粉砕、分級し、トナー母体粒子を得た。さらに、参考例1と同様に、外添剤を添加した。
Figure 0004030937
Figure 0004030937
参考例1〜4では紡錘形状のトナーが得られているものの、r1、r2、r3の標準偏差が大きく、形状があまり均一ではない。参考例5,6及び実施例1で得られたトナーは、標準偏差が小さく形状が均一であった。また、参考例6のトナーはr3が3μm以下のトナーの個数%が多いという結果であった。比較例1のトナーは真球状であり、比較例2のトナーは不定形であるため、形状評価は行わなかった。
図7に参考例1、比較例1及び比較例2で得られたトナーの電子顕微鏡観察による写真を示す。(a)は参考例1、(b)は比較例1、(c)は比較例2のトナーの電子顕微鏡写真である。
これらのトナー3部に対し、シリコーン樹脂を被覆した100〜250メッシュのフェライトキャリア97部とをボールミルで混合し、2成分系現像剤とし、図5記載の画像形成装置(MF2800、リコー社製)で、現像性・転写性・クリーニング性を評価した。
その結果を表3に示す。
Figure 0004030937
(評価方法)
いずれの項目も画像チャートを用いて画像を形成して、以下の評価を行った。
現像性のうち、細線再現性は、画像チャート上の白黒1対の線を1mm中に5本有する細線の再現性を、現像終了後の感光体上の再現性をレンズで拡大して、目視で判断した。現像性のうち、チリは、同時に細線の白線上におけるトナーの有無を目視で判断した。
転写性のうち、転写率は、現像剤及び画像形成装置を同一条件でベタ黒画像を形成し、記録部材(45kg紙)上のトナー量と感光体上のトナー量を測定して評価した。転写性のチリは、現像性のチリを確認後に、同一条件で記録部材に転写させ、定着前の未定着画像の細線の白線上におけるトナーの有無を目視で判断した。
クリーニング性は、ハーフトーンのベタ画像を感光体上に形成し、感光体上のトナーを記録部材に転写させずにブレードクリーニングした時の、感光体上にトナーが残留するかどうかで判断した。
表3中、記号の「○」は実用上問題のないことを示し、「△」は多少劣るが実用上問題がないことを示し、「×」は実用上問題があることを示している。
これらの結果から、参考例1〜6、実施例1の紡錘形状トナーは、現像性のうち細線再現性が高く、チリのない高品位の画像が形成されていた。特に実施例のように粒子1つ1つの紡錘形状が均一なものが現像チリに対してはより好ましいという結果であった。比較例1の真球形状トナーは、細線再現性は高いが、白線部にトナーが多数あり、チリにより画像品位が低下していた。比較例2の不定形トナーは、細線再現性が低く、白線部にトナーのチリがないが、画像品位が最も低かった。
また、参考例1〜6、実施例1の紡錘形状トナーは、転写性のうち転写率が高く、チリのない高品位の画像が形成されていた。特に実施例のように粒子1つ1つの紡錘形状が均一なものが転写チリに対してはより好ましいという結果であった。比較例1の真球形状トナーは、転写性のうち転写率は高いが、白線部にトナーが多数あり、チリにより画像品位が低下していた。比較例2の不定形トナーは、転写率が低く、白線部にトナーのチリがなかった。
また、参考例3〜6と実施例1の紡錘形状トナーと比較例2の不定形トナーは、100枚の連続通紙でも、感光体上に残留するトナーはなかったが、参考例1、2の紡錘形状トナーでは実使用上問題となるレベルではないものの、若干のクリーニング後残留トナーが観察された。比較例1の真球形状トナーは、1枚の通紙でも残留するトナーが感光体上に見られ、実使用不可能と判断された。
以上説明したように、本発明のトナー製造方法においては、現像において、白地背景部又は文字部の間などにチリがなく、かつ、細線の再現性が高い高品位のトナー像を感光体上に形成することができ、また、転写においては、転写率が高く、転写によるチリの発生を抑えることができ、さらに、ブレードクリーニングにおいて、不定形トナーと同等のクリーニング性を得ることができるトナーを効率的に製造することができる。
また、本発明により、粉体中に均一に気体を導入し最少の気体量で制御された粉体の流動状態を得て、小口径充填容器や複雑な形状の充填容器の奥または底部に流動粉体を流入し、容器内で充填ノズルに設けられた気体粉体分離篩により充填後の粉体から脱気させ、簡単に高密度、無粉塵で充填できる方法を提供でき、さらに、誰でも、どんな場所でも充填できるように、小型で持ち運びができ、操作が簡単である充填機を提供することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
本発明の形状制御工程に用いるタンク式脱溶剤機の概念図である。 本発明の形状制御工程に用いる連続式真空脱泡機の概念図である。 本発明の連続式真空脱泡機の使用例のフロー図である。(a)は1パス連続式の処理例であり、(b)はバッチ連続式の処理例である。 本発明のトナーの外形形状を示す概略図である。(a)はトナーの外観であり、(b)はトナーの断面図である。 本発明のトナーを用いる画像形成装置の構成を示す概略図である。 図5に示す画像形成装置の感光体周囲の構成を示す概略図である。 (a)は実施例1、(b)は比較例1、(c)は比較例2で得られたトナーの電子顕微鏡観察による写真である。 本発明における微細粉体の充填系を簡略化して示した図である。 本発明における微細粉体の充填方法に用いる粉体充填装置の一例を示す概略図である。 本発明における微細粉体の充填方法に用いる粉体充填装置の他の例を示す概略図である。
符号の説明
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
6 転写装置(転写ローラ)
7 定着装置
8 クリーニング装置
8a クリーニングブレード
8c トナー回収コイル
8d トナー回収羽根
9 除電ランプ
10 転入入口ガイド
11 ドラム分離爪
20 読取部
30 画像形成部
40 給紙部
100 画像形成装置
201 固定減圧容器
202 回転ボール
203 真空ポンプ
204 分散液供給口
205 排出口
206 窒素ガス供給口
207 熱交換機
208 脱溶剤タンク
210 薄膜分散領域
220 分散液中の窒素ガス気泡
300 連続式真空脱泡機
400 タンク
A 粉体流動化装置
a 粉体−気体分離篩
B 充填用容器
b 粉体−気体分離篩
1、C2 途中経路
1、S2 開口面積

Claims (13)

  1. 少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤に溶解又は分散し、該溶解物又は分散物を微粒子分散剤の存在する水系媒体中に分散し、得られた乳化分散液を、連続式真空脱泡機に導入し、周速が10〜60m/secで回転する回転体の薄膜分散領域において、遠心力にて薄膜化することで、該乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去する環境下を101.3kPa(大気圧)より低くすることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去する際に不活性ガスを供給することを特徴とする請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 乳化分散液に剪断力を加えながら有機溶剤を除去する際に供給する不活性ガスが窒素であることを特徴とする請求項3に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 乳化分散液中に予め不活性ガスを供給し有機溶剤を除去することを特徴とする請求項記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. 不活性ガスが窒素であり、その供給量は、乳化分散液に対して0.1〜70vol%であることを特徴とする請求項記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法により得られる静電荷像現像用トナーであって、体積平均粒径が3〜8μmの範囲の紡錘形状であり、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜0.8で、厚さr3と短軸r2との比(r
    3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1>短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  8. 前記トナーの長軸r1の平均値が5〜9μmの範囲であって、短軸r2の平均値が2〜6μmの範囲であって、かつ、厚さr3の平均値が2〜6μmの範囲であることを特徴とする請求項記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 前記トナーの長軸r1の標準偏差が2.0μm以下であって、短軸r2の標準偏差が1.5μm以下であって、かつ、厚さr3の標準偏差が1.5μm以下であることを特徴とする請求項又は記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 前記トナーの厚さr3が3μm以下のトナーが30wt%以下であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  11. 前記トナーの形状係数SF−2が100〜190の範囲であることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  12. 潜像を形成する感光体と、感光体表面に形成された潜像を現像する現像装置と、感光体上の現像されたトナー像を記録部材に転写する転写装置と、感光体表面のトナーをクリーニングするクリーニングブレードを配設するクリーニング装置とを備える画像形成装置において、請求項7〜11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 感光体と、現像手段と、帯電手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナーを保持し、該トナーは、請求項7〜11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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