JP2006227592A - トナー、トナー製造方法、現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ - Google Patents

トナー、トナー製造方法、現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】洗浄工程に使用する媒体の温度を規定することで、小粒径化、球形化により、ドットの再現性や現像性、転写性を向上させても、安定な帯電特性を有するトナーを提供することを課題とする。
【解決手段】少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、水系媒体中で粒子を形成し、洗浄、乾燥して得られるトナーであって、前記トナーは、洗浄後乾燥前の状態で、トナーのTg以上の水系媒体中に分散させたときの水系媒体の比電導度が、60μS/cm以下であることを特徴とするトナーである。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の静電複写プロセスによる画像形成に用いられる静電潜像現像用のトナー、現像剤に関するものであり、また、このトナーを用いる画像形成装置、プロセスカートリッジに関するものである。
電子写真、静電記録、静電印刷等の画像形成方法は、その現像工程において、例えば、静電荷像が形成されている感光体等の像担持体に、現像剤に含まれるトナーが一旦付着し、次に転写工程において感光体から転写紙等の転写媒体にトナーが転写された後、定着工程において紙面に定着される。現像剤としては、磁性キャリアとトナーとから成る二成分系現像剤、及び、磁性キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。
近年、高画質化への要求が高まってきていることから、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、上記トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。このようなトナーを提供するために、近年、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造される重合法のトナーを始め、液中でトナー粒子を造粒して製造する方法が多数検討されている。
例えば、特許文献1には、乳化重合法により得られる重合体の一次粒子を、重合体の乳化分散体中に着色剤、帯電制御剤等を加えて攪拌を続け、二次粒子に生長させてトナーを得る方法が提案されており、また特許文献2には、重合体が溶解可能な溶媒に、重合体の他、着色剤、添加剤等を加えて溶解又は分散させ、水系媒体中、高速剪断下で造粒してトナーを得る方法等が提案されている。
これら重合法は、容易に小粒径のトナー粒子を形成する事ができるため、高画質化に充分対応する事ができ、また更に、その収率も良好である。 しかしながら、トナーの物性値が十分でないなど、重合法によるトナーにもいくつかの解決すべき課題が残されている。
その一つは、得られるトナーの帯電制御の問題である。上記重合法によるトナー粒子の形成においては、粒子形成の際に、トナー粒子径制御、及び形状制御、安定性確保のために、界面活性剤、分散剤といった安定剤を添加する事が必要不可欠である。
これら分散安定剤は、反応終了後、トナー液中に大量に残存し、特にトナー表面に残存する。トナー中に残存する安定剤は、トナーの低帯電、低抵抗に影響を及ぼし、その残存によっては、特に高温高湿下での悪影響が大きい。
これら界面活性剤等の安定剤は、トナー粒子化後の、トナー粒子の洗浄工程によって、ある程度除去することが可能である。
これら分散剤の除去による、トナーの帯電制御に関しては、例えば、特許文献3では、湿式造粒法により製造された静電潜像現像用トナーにおいて、前記トナー10重量部を10重量部の脱イオン水中に添加して攪拌して得た溶液の電導度が1〜100μS/cmであることを特徴とする静電潜像現像用トナーが開示されている。当該発明は、高温高湿環境下でのトナーの帯電特性の変化が、トナー表面に残存する、製造工程上不可避な微量なイオン量に依存していることに着目し、造粒後の分散安定剤や界面活性剤等の水洗に使用する水を脱イオン水とすることで、トナー表面に残存するハロゲンイオンやナトリウム等のイオン成分量を所定の範囲にまで減少させて、トナーを脱イオン水中に添加して攪拌して得た溶液の電導度を所定の範囲としたものである。これにより、高温高湿環境下で長期保管した後にも良好な帯電特性を維持することが可能な構成とされている。
また、特許文献4では、湿式製法で得られる静電荷像現像用トナーにおいて、トナー粒子の誘電損率が100以下であり、また、このトナー粒子を有機溶媒中で溶解後、脱イオン水と混合した際の、溶液の電気伝導度が100μs以下であり、かつ表面張力が20mN以上であるトナーが開示されている。当該トナーにおいては、樹脂粒子を分散させてなる分散液中で攪拌しながら凝集粒子を形成して造粒した後のトナー粒子を、結着樹脂のTg以上に加熱して攪拌洗浄することによって、粒子形成の際添加された界面活性剤等の安定剤を確実に除去するものである。
特許2537503号公報 特開平7−152202号公報 特開平7−319205号公報 特開平10−319624号公報
しかしながら、上記の発明を含む従来の洗浄工程において、洗浄の際に使用する媒体の温度に関しては特に規定を設けておらず、ばらつきがあった。このため、界面活性剤等の分散安定剤の抽出状態が異なり、得られるトナーの帯電特性にもばらつきが発生し、地汚れ等の問題が発生する原因となっていた。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、洗浄工程に使用する媒体の温度を規定することで、小粒径化、球形化により、ドットの再現性や現像性、転写性を向上させても、安定な帯電特性を有するトナーを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
1.本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、水系媒体中で粒子を形成し、洗浄、乾燥して得られるトナーであって、洗浄後乾燥前の状態で、トナーのTg以上の水系媒体中に分散させたときの水系媒体の比電導度が、60μS/cm以下であることを特徴とする。
2.また、本発明のトナーは、1.に記載の発明において、粒子形成の際に使用する水系媒体中に、界面活性剤を用いることを特徴とする。
3.また、本発明のトナーは、2.に記載の発明において、前記界面活性剤が、含窒素化合物を含むことを特徴とする。
4.また、本発明のトナーは、1.ないし3.に記載の発明において、前記水系媒体中で粒子を形成する工程が、少なくとも結着樹脂と着色剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、該溶解分散液を水系媒体中に分散させる工程を有することを特徴とする。
5.また、本発明のトナーは、1.ないし4.のいずれかに記載の発明において、粒子形成の際に使用する水系媒体中に、無機化合物及び/又は有機樹脂微粒子からなる分散剤を用いることを特徴とする。
6.また、本発明のトナーは、1.ないし5.のいずれかに記載の発明において、前記トナーは、さらに離型剤を含有し、該離型剤がカルナバワックス、ライスワックス、エステルワックスの少なくとも1つであることを特徴とする。
7.また、本発明のトナーは、1.ないし6.のいずれかに記載の発明において、少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機媒体中にそれぞれ溶解又は分散させたトナー組成物を、樹脂微粒子を含有する水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られることを特徴とする。
8.また、本発明のトナーは、1.ないし7.のいずれかに記載の発明において、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.0〜1.40の範囲にあることを特徴とする。
9.また、本発明のトナーは、1.ないし8.のいずれかに記載の発明において、平均円形度が0.94以上であることを特徴とする。
10.また、本発明の現像剤は、静電潜像を現像する現像剤であって、少なくとも1.ないし9.のいずれかに記載のトナーと磁性粒子からなるキャリアを含むことを特徴とする二成分系の現像剤である。
11.また、本発明の現像剤は、静電潜像を現像する現像剤であって、1.ないし9.のいずれかに記載のトナーを使用した一成分現像剤である。
12.また、本発明の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像を可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を記録部材に転写する転写装置と、像担持体上の未転写の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置と、記録部材上の可視像を熱及び/又は圧力で定着させる定着装置と、を備える画像形成装置であって、現像装置が1.ないし9.のいずれかに記載のトナーを使用することを特徴とする。
13.また、本発明の画像形成装置は、12.に記載の発明において、アモルファスシリコン感光体を用いることを特徴とする。
14.また、本発明の画像形成装置は、12.又は13.に記載の発明において、前記帯電装置は、像担持体に帯電部材を接触させていることを特徴とする。
15.また、本発明の画像形成装置は、12.ないし14.のいずれかに記載の発明において、像担持体上の潜像の形成に交互電界を用いることを特徴とする。
16.また、本発明の画像形成装置は、12.ないし15.のいずれかに記載の発明において、発熱体を具備する加熱体と、加熱体と接触する定着フィルムと、定着フィルムを介して加熱体と圧接する加圧部材とを有し、定着フィルムと加圧部材の間にトナーによる未定着画像を形成させた記録部材を通過させて加熱定着する定着装置を備えることを特徴とする。
17.また、本発明の画像形成装置は、12.ないし16.のいずれかに記載の発明において、像担持体と現像装置とを一体に支持し、着脱可能なプロセスカートリッジを備えることを特徴とする。
18.また、本発明のプロセスカートリッジは、少なくとも、像担持体と現像装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、前記現像装置は、1.ないし9.のいずれかに記載のトナーを使用することを特徴とする。
19.また、本発明のトナーの製造方法は、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、水系媒体中で粒子を形成する工程と、得られた粒子を洗浄する工程と、洗浄後の粒子を乾燥する工程と、を有するトナーの製造方法であって、前記洗浄工程の終点を、洗浄後乾燥前の状態で、トナーのTg以上の水系媒体中に分散させたときの水系媒体の比電導度が60μS/cm以下となったときとすることを特徴とする。
20.また、本発明のトナーの製造方法は、19.に記載の発明において、前記粒子形成工程は、水系媒体中に、界面活性剤を用いることを特徴とする。
21.また、本発明のトナーの製造方法は、20.に記載の発明において、前記界面活性剤が、含窒素化合物を含むことを特徴とする。
22.また、本発明のトナーの製造方法は、19.ないし21.のいずれかに記載の発明において、前記水系媒体中で粒子を形成する工程が、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、該溶解分散液を、無機化合物及び/又は有機樹脂微粒子からなる分散剤を含む水系媒体中に分散させる工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、洗浄媒体の温度終点を、トナー粒子中に残存する分散剤の量が一定値以下となるように規定し、安定な帯電特性を示すトナー、及びその製造方法を提供することができる。また、このトナーを使用することで、地汚れ等のない良好な画像を得られる画像形成装置、プロセスカートリッジを提供することができる。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、水系媒体中で粒子を形成し、洗浄、乾燥して得られるトナーであって、トナーのTg以上の水系媒体中に分散させたときの水系媒体の比電導度が、60μS/cm以下であることを特徴とするトナーである。 一般的に、重合法により作成されるトナーは、粒子形成工程において、界面活性剤等の分散安定剤を添加しているが、これら分散安定剤は、得られるトナーの粒子中、及び粒子表面に残存し、帯電性に影響を与える。特に、トナー液中に残存する分散安定剤の量により、最終的に得られるトナーの帯電性に及ぼされる影響は異なり、その量が多量であった場合には高温高湿下での悪影響が大きく、安定したトナー帯電性が得られない。
このため、従来より、これら分散安定剤を除去するために、トナー粒子形成後、洗浄工程が施されてきた。
しかし、従来の洗浄工程においては、洗浄の終点を見極める際に使用する媒体の温度にばらつきがあっため、分散剤の抽出状態が安定せず、得られるトナーの帯電性にもばらつきが発生していた。
本発明は、得られるトナーの帯電特性を均一にすべく、洗浄工程を経たトナー粒子内に残存する分散安定剤の量が一定値以下となるようにしたものであり、具体的には、洗浄工程を経た後のトナーの状態を、特定の温度の水系媒体中にトナーを分散させたときの比電導度で規定したものである。また、この洗浄工程の終点を見極める際に使用する水系媒体温度を、特定のものとし、そのときの比電導度を規定したトナーの製造方法である。
即ち、本発明は、トナーTg以上の水系媒体中に、洗浄後、乾燥前の状態のトナー粒子を分散させたとき、当該水系媒体の比電導度が、60μS/cm以下、より好ましくは35μS/cm以下となるようなトナーであり、洗浄工程の終点の見極めに使用する媒体温度を特定のもとしたときの、当該水系媒体の比電導度が、60μS/cm以下、より好ましくは35μS/cm以下となるようなトナーの製造方法である。
なお、洗浄後、乾燥前の状態のトナー粒子を分散させて分散安定剤を抽出する水系媒体の温度がトナーTgに対して高すぎると、トナーが凝集し、分散安定剤が抽出されにくくなる。このため、抽出に使用する水系媒体の温度は、トナーTgの1℃以上、10℃以下とするのが好ましい。一層好ましくは、1℃以上5℃以下である。
これにより、洗浄工程の終点を正確に規定でき、添加剤混合後の帯電特性が安定なトナーを得ることができる。
洗浄の終点を見極める際の水系媒体としては、イオン交換水や純水が好ましい。また、比電導度の値は、水系媒体中にトナー固形分量が15重量%となるように調節したときの値である。
本発明の画像形成用トナーは、高画質高精細の画像を出力させるべく、小粒径で球形に近いトナーであることが好ましい。このようなトナーの製造方法としては、水系媒体中で油相を乳化、懸濁又は凝集させトナー母体粒子を形成させる、懸濁重合法、乳化重合法、ポリマー懸濁法等がある。以下、これらのトナー製造方法、及び該製造方法において用いる材料、添加剤等について説明する。
(懸濁重合法)
油溶性重合開始剤、重合性単量体中に着色剤、離型剤等を分散し、界面活性剤、その他固体分散剤等が含まれる水系媒体中で後に述べる乳化法によって乳化分散する。その後重合反応を行い粒子化し、余剰にある界面活性剤等を洗浄除去してトナー粒子を得る。
重合性単量体としてアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアミノ基を有すアクリレート、メタクリレートなどを一部用いることによってトナー粒子表面に官能基を導入できる。
また、使用する分散剤として酸基や塩基性基を有すものを選ぶことよって粒子表面に分散剤を吸着残存させ、官能基を導入することができる。
(乳化重合凝集法)
水溶性重合開始剤、重合性単量体を水中で界面活性剤を用いて乳化し、通常の乳化重合の手法によりラテックスを合成する。別途着色剤、離型剤等を水系媒体中分散した分散体を用意し、混合の後にトナーサイズまで凝集させ、加熱融着させることによりトナーを得る。
ラテックスとして懸濁重合法に使用されうる単量体と同様なものを用いればトナー粒子表面に官能基を導入できる。
(ポリマー懸濁法)
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
トナー組成物の油相には、樹脂、プレポリマー、顔料等の着色剤、離型剤、帯電制御剤等を揮発性溶剤に溶解又は分散する。
水系媒体中に、トナー組成物からなる油相を界面活性剤、固体分散剤等の存在下で分散させ、プレポリマーの反応を行わせて粒子化する。
トナー粒子に官能基を導入するには、懸濁重合法で用いた官能基を有する単量体との共重合体や、ポリエステル樹脂の場合には酸の単量体として酸基の官能基を3以上有するものを用いたり、得られたポリエステル樹脂の末端の水酸基をさらに複数の酸基を有する化合物によりエステル化することによって得ることができる。また、後に述べる水系媒体中での分散安定剤として、酸基を有する界面活性剤や極性高分子、有機、無機樹脂微粒子を用い、トナー粒子表面に残存させ酸基を導入することができる。酸基としてはカルボキシル基、スルホン基、スルホン酸基、りん酸基などがあげられる。
(界面活性剤)
これらいずれのトナー製造方法に共通して、その粒子形成の際には、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散安定剤が適宜加えられる。これらは、トナー粒径制御等を目的として添加されるものである。
このうち、粒子形成後のトナーの帯電性に影響を与えるものとしては、界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また特に、一般式(1)にて示される含フッ素四級アンモニウム塩化合物を用いることにより、環境変動時における帯電量変化が少なく安定した現像剤を得ることができる。
Figure 2006227592
(式中、X、Y、R1〜R4、r及びsは、それぞれ以下のものを表す。X:−SO2−又は−CO−、R1,R2,R3,R4:水素原子、炭素数1〜10の低級アルキル基又はアリール基、Y:I又はBr、r,s:1〜20の整数。)
本発明は、上記界面活性剤がトナー粒子中に残存する量を、一定値以下となるように洗浄温度を規定することで、その帯電特性を安定化させることができる。
本発明に係るトナーは、その母体粒子が、例えば以下のような原料、並びに製造方法によって製造される。
(変性ポリエステル)
本発明に係るトナーは結着樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。 また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明で用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
(未変性ポリエステル)
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)を結着樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、結着樹脂成分は低酸価の方が帯電性や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。 荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。 荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
外添剤としては、金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物、金属炭酸化物等の無機微粒子を用いることができる。具体的には、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
さらに、外添剤としては、有機微粒子を用いることができる。具体的には、高分子系微粒子、たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子を用いてもよい。
また、本発明のトナーに用いる外添剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えば、アルキル基、フッ化アルキル基等を含むことのあるシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等のカップリング剤、シリコーンオイル、高級脂肪酸、フッ素化合物などが好ましい表面処理剤として挙げられる。
とくに、カップリング剤の一例であるシランカップリング剤は、疎水化度、流動性の向上のために使用される。具体的には、シランカップリング剤としては、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤等を使用することができ、さらに、アルコキシシランが好ましい。アルコキシシランとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、I−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
シリコーンオイルとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等を使用することができ、さらに、フッ素を含有するシロキサン等を用いてもよい。
また、フッ素化合物としては、フッ素原子を有する有機ケイ素化合物が好ましく、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン等が挙げられる。
さらに、高級脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸をあげることができ、これら高級脂肪酸の金属塩を用いてもよい。具体的には、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸銅、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、リノール酸亜鉛、リノール酸カルシウム等が挙げることができる。
また、本発明のトナーでは、外添剤は、疎水性シリカ微粉末等の無機/有機微粒子をガラスビーズ等の混合媒体とともに混合機内で外添処理する乾式混合を用いる。外添剤の混合は一般の混合機が用いられるがジャケット等装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤の添加は、最初又は途中で適宜添加する。混合機の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
また、水系及び/又はアルコール系の溶媒中でトナーに外添処理する湿式混合を用いる。この湿式混合は、水系溶媒中に分散させたトナーに、外添剤を投入し、トナー表面に付着させる。また、この外添剤が疎水化処理されている場合は、少量のアルコールなどを併用して界面張力を下げて濡れやすくしてから分散させても良い。その後、加熱して溶媒を除去して固定して、脱離を防止することができる。これによって、外添剤をトナー表面上に均一に分散させることができる。また、水系溶媒中にトナー、外添剤を分散させたときに、界面活性剤添加することにより、トナー表面に均一に外添剤が分散させることができる。さらに、外添剤又はトナーと逆極性の界面活性剤を使用することが好ましい。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
分散乳化に使用する水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する、分散乳化に使用する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、分散乳化に使用する水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また特に、一般式(1)にて示される含フッ素四級アンモニウム塩化合物を用いることにより、環境変動時における帯電量変化が少なく安定した現像剤を得ることができる。
Figure 2006227592
(式中、X、Y、R1〜R4、r及びsは、それぞれ以下のものを表す。X:−SO2−又は−CO−、R1,R2,R3,R4:水素原子、炭素数1〜10の低級アルキル基又はアリール基、Y:I又はBr、r,s:1〜20の整数。)
樹脂微粒子は、水性分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。
このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。例えばビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂が挙げられる。樹脂微粒子の平均粒径は5〜200nm、好ましくは20〜300nmである。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことでトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
洗浄の終点は、乾燥前の濾過ケーキを少量採取し、トナーのTgの1℃以上で、10℃以下、より好ましくは、1℃以上で、5℃以下のイオン交換水を加え、TKホモミキサー(回転数12,000rpmで10分間)で混合した後、減圧濾過し、濾液の比電導度が、60μS/cm以下、さらに好ましくは、35μS/cm以下となるまで、水洗を行い、乾燥を行なう。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
(Dv/Dn)
さらに、本発明のトナーは、体積平均粒径が3.0〜8.0μmの範囲にある。このトナーを用いることで、潜像に対して緻密にトナーを現像させることができ、高品位の画像を得ることができる。体積平均粒径が3.0μm未満では、多量のトナーを現像させないと適当な画像濃度を得ることができないために現像プロセスへの負担が大きくなり、画像形成装置に用いるには実用上困難である。また、体積平均粒径が8.0μmを越えると、細線の再現性が低下するために高品位の画像を得ることができない。とくに、フルカラー画像では、粒状性が顕著になり、カラーのハーフトーン部の目視上で粗くなり、高品位のカラー画像を得ることが困難である。 また、本発明のトナーは、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)である分散度が1.00〜1.40の範囲にある。分散度を小さくして、粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、感光体からの静電転写に際して、感光体上のトナーが均等な電界を受けることで転写率を高くすることができる。
(平均円形度)
さらに、本発明のトナーは、平均円形度が0.94以上である。平均円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)×100%で定義され、トナーが真球に近いほど100%に近い値となる。円形度の高いトナーは、現像電界の影響を受けやすく、静電潜像の電界に沿って忠実に現像される。微小な潜像ドットを再現する際には緻密で均一な現像がされることで細線再現性が高くなる。また、円形度の高いトナーは、その表面は滑らかで適度な流動性をもつために電界の影響を受けやすく、電界に沿って忠実に転移しやすいために転写率が高くなり、高品位の画像を得ることができる。しかし、トナーの平均円形度が0.94未満では、忠実な現像、転写率の高い転写ができなくなるため、平均円形度は0.94以上が好ましい。
この円形度は、乾式粉砕で製造されるトナーでは、熱的又は機械的に球形化処理する。熱的には、例えば、アトマイザーなどに熱気流とともにトナー母体粒子を噴霧することで球形化処理を行うことができる。また、機械的にはボールミル等の混合機に比重の軽いガラス等の混合媒体とともに投入して攪拌することで、球形化処理することができる。ただし、熱的球形化処理では凝集し粒径の大きいトナー母体粒子又は機械的球形化処理では微粉が発生するために再度の分級工程が必要になる。また、水系溶媒中で製造されるトナーでは、溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、形状を制御することができる。
また、本発明のトナーは、外観形状がほぼ球形状であって、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足する。このトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。図1は、本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。図1において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)((b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)((c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるために細線の再現性、転写率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
(現像剤)
以上によって製造された本発明のトナーは、二成分現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましく、更に3〜9重量部の範囲とするのが好ましい。磁性キャリアとしては、重量平均粒径D420〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。
また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレン−アクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
以下、本発明の電子写真用トナー、または前記トナーとキャリアよりなる二成分現像剤を使用する画像形成装置について説明する。
図2は、本発明に係る画像形成装置の概略構成図である。像担持体としての感光体ドラム(以下、感光体という)40の回りには、帯電装置としての帯電ローラ60、露光装置21、クリーニングブレードを有するクリーニング装置63、除電装置としての除電ランプ64、現像装置61、中間転写体としての中間転写体10とが配設されている。中間転写体10は、複数の懸架ローラ14、15、16によって懸架され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成されている。この懸架ローラ14、15、16の一部は、中間転写体へ転写バイアスを供給する転写バイアスローラとしての役目を兼ねており、図示しない電源から所定の転写バイアス電圧が印加される。また、中間転写体10のクリーニングブレードを有するクリーニング装置17も配設されている。また、中間転写体10に対向し、最終転写材としての転写紙Pに現像像を転写するための転写手段として転写ローラ22が配設され、転写ローラ22は図示しない電源装置により転写バイアスを供給される。そして、上記中間転写体10の周りには、電荷付与手段としてのコロナ帯電器62が設けられている。
上記現像装置61は、現像剤担持体としての現像ベルト41と、この現像ベルト41の回りに併設した黒(以下、Bkという)現像ユニット61K、イエロー(以下、Yという)現像ユニット61Y、マゼンタ(以下、マゼンタという)現像ユニット61M、シアン(以下、Cという)現像ユニット61Cとから構成されている。また、現像ベルト41は、複数のベルトローラに張り渡され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成され、上記感光体40との接触部では感光体40とほぼ同速で移動する。
なお、本実施形態に係る画像形成装置の装置構成としては、図2に示すような装置構成以外にも、図3に示すような、各色の現像ユニットを感光体40の回りに併設した装置構成であっても良い。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の動作について説明する。図1において、感光体40を矢印方向に回転駆動しながら帯電装置60により一様帯電した後、露光装置21により図示しない光学系で原稿からの反射光を結像投影して感光体40上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置61により現像され、顕像としてのトナー像が形成される。現像ベルト41上の現像剤薄層は、現像領域において感光体との接触により薄層の状態でベルト41から剥離し、感光体40上の潜像の形成されている部分に移行する。この現像装置40により現像されたトナー像は、感光体40と等速移動している中間転写体10との当接部(一次転写領域)にて中間転写体10の表面に転写される(一次転写)。3色あるいは4色を重ね合わせる転写を行う場合は、この行程を各色ごとに繰り返し、中間転写体10にカラー画像を形成する。
上記中間転写体上の重ね合せトナー像に電荷を付与するための上記コロナ帯電器62を、中間転写体10の回転方向において、感光体40と中間転写体10との接触対向部の下流側で、かつ中間転写体10と転写紙Pとの接触対向部の上流側の位置に設置する。そして、このコロナ帯電器62が、トナー像に対して、トナー像を形成するトナー粒子の帯電極性と同極性の真電荷を付与し、転写紙Pへ良好な転写がなされるに十分な電荷をトナー像に与える。トナー像は、コロナ帯電器62によりに帯電された後、転写ローラ22からの転写バイアスにより、図示しない給紙部から矢印方向に搬送された転写紙P上に一括転写される(二次転写)。この後、トナー像が転写された転写紙Pは、図示しない分離装置により感光体40から分離され、図示しない定着装置で定着処理がなされた後に装置から排紙される。一方、転写後の感光体40は、クリーニング装置63よって未転写トナーが回収除去され、次の帯電に備えて除電ランプ64により残留電荷が除電される。
現像ベルト41の表層材料、表層は弾性材料による感光体への汚染防止と,転写ベルト表面への表面摩擦抵抗を低減させてトナーの付着力を小さくしてクリーニング性,2次転写性を高めるものが要求される。たとえばポリウレタン,ポリエステル,エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料,たとえばフッ素樹脂,フッ素化合物,フッ化炭素,2酸化チタン,シリコンカーバイト等の粉体,粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができるまたフッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
本発明では、タンデム型カラー画像形成装置としても使用できる。タンデム型カラー画像形成装置の実施形態の一例について説明する。
図4は、タンデム型カラー画像形成装置の概略構成図である。
図中符号100は複写装置本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設ける。そして、図4に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ14、15、16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。また、3つのなかで第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。
そのタンデム画像形成装置20の上には、図4に示すように、さらに露光装置21を設ける。一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送する。シート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
本カラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
上述したタンデム画像形成装置20においては、個々の画像形成手段18は、詳しくは、例えば、図5の画像形成部拡大図に示すように、ドラム状の感光体40のまわりに、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64などを備えている。
本発明に用いられる電子写真用感光体としては、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(以下、「a−Si系感光体」と称する。)を用いることが出来る。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
アモルファスシリコン感光体の層構成は例えば以下のようなものである。
図6は、層構成を説明するための模式的構成図である。図6(a)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上にa−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502が設けられている。図6(b)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503とから構成されている。図6(c)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504とから構成されている。図6(d)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、光導電層502が設けられている。光導電層502はa−Si:H,Xからなる電荷発生層505ならびに電荷輸送層506とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層503が設けられている。
感光体の支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状、無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体を形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。
本発明に用いることが出来るアモルファスシリコン感光体には、必要に応じて導電性支持体と光導電層との間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である(図6(c))。すなわち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。
電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
光導電層は必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層502の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1〜100μm、より好ましくは20〜50μm、最適には23〜45μmとされるのが望ましい。
電荷輸送層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。この電荷輸送層は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性,電荷発生特性および電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。
電荷輸送層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層については、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μm、最適には20〜30μmとされるのが望ましい。
電荷発生層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。この電荷発生層は、構成要素として少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性,電荷輸送特性を有する。
電荷発生層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは1〜10μm、最適には1〜5μmとされる。
本発明に用いることが出来るアモルファスシリコン感光体には必要に応じて、上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を設けることが出来、アモルファスシリコン系の表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の課題を達成するために設けられる。
本発明における表面層の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μmを超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
図7は、本発明に係る接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体,像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。
図7(a)では、この感光ドラムに接触させた帯電部材である帯電ローラ60aは芯金60cとこの芯金60cの外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層60dを基本構成とし、芯金60cの両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光ドラム40に所定の加圧力で押圧させており、この帯電ローラ60aは感光ドラム40の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ60aは、直径9mmの芯金60c上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラ60aの芯金60cと図示の電源60fとは電気的に接続されており、電源60fにより帯電ローラ60aに対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体40の周面が所定の極性,電位に一様に帯電処理される。
本発明で使われる帯電部材の形状としてはローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。また、ファーブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
図7(b)は、帯電部材として、ファーブラシによって構成されるブラシローラ60bが、ブラシ部60eの弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としてのファーブラシローラ60bは、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金60cに、ブラシ部としてユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部のブラシは300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このロールブラシを内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
ファーブラシローラの抵抗値は印加電圧100Vにおいて1×105 Ωである。この抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムにファーブラシローラをニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。
ファーブラシ帯電器の抵抗値は、被帯電体である感光体40上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために104 Ω以上必要であり、感光体40表面に十分に電荷を注入させるために107 Ω以下である必要がある。
また、ブラシの材質としては、ユニチカ(株)製のREC−B以外にも、REC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル等が考えられる。ブラシは一本が3〜10デニールで、10〜100フィラメント/束、80〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は1〜10mmが好ましい。
このファーブラシローラ60bは、感光体40の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、感光体40面に対して速度差を持って接触する。そしてこのファーブラシローラ60bに電源から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。 本例ではファーブラシローラ60bによる感光体40の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転感光体表面はファーブラシローラ60bに対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
また、接触帯電部材として、磁気ブラシを用いてもよい。磁気ブラシは、平均粒径が25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、重量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する、平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした、磁性粒子を用いた。接触帯電部材は、上述で作成された被覆磁性粒子、および、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、上記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを形成した。また、磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネットロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対して、その2倍の早さで逆方向に摺擦するように、回転され、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
図8は、本発明に係る定着装置を示す図である。
定着装置25は、図8に示すように、定着フィルム26を回転させて定着する、いわゆるサーフ定着装置である。以下詳説すると、定着フィルム26はエンドレスベルト状耐熱フィルムであり、フィルムの支持回転体である駆動ローラ25cと、従動ローラ25bと、この両ローラ間の下方に設けたヒータ支持体に保持させて固定支持させて配設した加熱体25fと、に懸回張設してある。
従動ローラ25bは定着フィルム26のテンションローラを兼ね、定着フィルム26は駆動ローラ25cの図中時計回転方向の回転駆動によって、時計回転方向に向かって回転駆動される。この回転駆動速度は、加圧ローラ27と定着フィルム26が接する定着ニップ領域Lにおいて転写材と定着フィルム26の速度が等しくなる速度に調節される。
ここで、加圧ローラ27はシリコンゴム等の離型性のよいゴム弾性層を有するローラであり、反時計周りに回転しつつ、前記定着ニップ領域Lに対して総圧4〜10kgの当接圧をもって圧接させてある。
また定着フィルム26は、耐熱性、離型性、耐久性に優れたものが好ましく、総厚100 μm 以下、好ましくは40μm 以下の薄肉のものを使用する。例えばポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)等の耐熱樹脂の単層フィルム、或いは複合層フィルム、例えば20μm 厚フィルムの少なくとも画像当接面側にPTFE(4フッ化エチレン樹脂)、PFA等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型性コート層を10μm 厚に施したものや、フッ素ゴム、シリコンゴム等の弾性層を施したものである。
図8において、本実施形態の加熱体25fは平面基板25eおよび定着ヒータ25aから構成されており、平面基板25eは、アルミナ等の高熱伝導度且つ高電気抵抗率を有する材料からなっており、定着フィルム26と接触する表面には抵抗発熱体で構成した定着ヒータ25aを長手方向に設置してある。かかる定着ヒータ25aは、例えばAg/Pd、Ta2N等の電気抵抗材料をスクリーン印刷等により線状もしくは帯状に塗工したものである。また、前記定着ヒータ25aの両端部には、図示しない電極が形成され、この電極間に通電することで抵抗発熱体が発熱する。さらに、前記基板の定着ヒータ25aが具備させてある面と逆の面にはサーミスタによって構成した定着温度センサ25dが設けられている。定着温度センサ25dによって検出された基板の温度情報は図示しない制御手段に送られ、かかる制御手段により定着ヒータ25aに供給される電力量が制御され、加熱体は所定の温度に制御される。
また、本発明に係る感光体と、帯電装置、現像装置またはクリーニング装置より少なくとも一つの装置を一体に支持し、画像形成装置に着脱自在であるプロセスカートリッジとすることができる。本プロセスカートリッジによって、本発明に係るトナーを使用することにより、画質の優れたプロセスカートリッジとすることができる。
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、下記において「部」は重量部を、「%」は重量%を意味する。
以下に、本発明に係るトナーの具体的な製造方法について説明する。
<樹脂微粒子エマルションの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン80部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、チオグリコール酸ブチル12部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液を得た。これを、[微粒子分散液1]とする。該[微粒子分散液1]をレーザー回折式粒度分布測定器(LA−920 島津製)で測定した体積平均粒径は、120nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは42℃であり、重量平均分子量は3万であった。
<水相の調製>
水990部、[微粒子分散液1]65部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノール MON−7 三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
<非反応性樹脂の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、非反応性樹脂[A]のポリエステルを得た。非反応性樹脂[A]は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、Tg43℃であった。
<中間体ポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応し[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。
〜少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な変性されたポリエステル系樹脂(以下、「プレポリマー1」と称する。)の合成〜
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
<ケチミンの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。
[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
<マスターバッチの合成>
水1200部、カーボンブラック(キャボット社製、リーガル400R)40部、前記非反応性樹脂[A]60部を、さらには水30部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
(実施例1)
<油相の作成>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、前記非反応性樹脂[A]400部、カルナバワックス110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1Kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、ワックスの分散を行った。次いで、前記非反応性樹脂[A]の65%酢酸エチル溶液1324部、前記の[無機微粒子1]34部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
<乳化>
[顔料・ワックス分散液1]648部、[プレポリマー1]を154部、[ケチミン化合物1]8.5部、を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数10000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
すなわち、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させると共に伸長反応が行われる。
<脱溶剤>
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
<洗浄・乾燥>
[分散スラリー1]1000部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキに常温のイオン交換水1000部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに常温の10%水酸化ナトリウム水溶液1000部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。(3):(2)の濾過ケーキに常温の10%塩酸1000部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキを3等分し、それぞれに常温のイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、ケーキ状物を得た。
(5):(4)の濾過ケーキを少量採取し、濾過ケーキの水分量を測定した後、50℃のイオン交換水にトナーの固形分が15重量%となるように分散させ、TKホモミキサー(回転数12,000rpmで10分間)で混合した後、減圧濾過し、濾液の比電導度を測定した。比電導度は、64μS/cmであった。
(6):(4)の濾過ケーキのうち2/3を取り出し、それをさらに半分に分けて、それぞれに常温のイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過する操作を2回行い、ケーキ状物Aを得た。このケーキ状物Aを少量採取し、ケーキ状物Aの水分量を測定した後、30℃のイオン交換水にトナーの固形分が15重量%となるように分散させ、TKホモミキサー(回転数12,000rpmで10分間)で混合した後、減圧濾過し、濾液の比電導度を測定したところ、規格値である10μS/cm以下であった。
次に、このケーキ状物Aにつき、(5)の操作と同様にし、濾液の比電導度を測定したところ、32μS/cmであった。
このケーキ状物Aを二分し、その一方について、ここを洗浄終点として洗浄工程を終了し、乾燥させて、母微粒子Aを得た。
(7):(6)でのケーキ状物Aの半分に、常温のイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、ケーキ状物Bを得た。
このケーキ状物Bを少量採取し、ケーキ状物Bの水分量を測定した後、30℃のイオン交換水にトナーの固形分が15重量%となるように分散させ、TKホモミキサー(回転数12,000rpmで10分間)で混合した後、減圧濾過し、濾液の比電導度を測定したところ、規格値である10μS/cm以下であった。
次に、(5)の操作と同様にし、濾液の比電導度を測定したところ、18μS/cmであった。
ここを洗浄終点として、ケーキ状物Bの洗浄工程を終了し、更に乾燥させて、母微粒子Bを得た。
(8):(4)の濾過ケーキの、残り1/3をケーキ状物Cとし、これを乾燥させ、母微粒子Cを得た。
なお、ケーキ状物Cの少量を採取し、ケーキ状物Cの水分量を測定した後、30℃のイオン交換水にトナーの固形分が15重量%となるように分散させ、TKホモミキサー(回転数12,000rpmで10分間)で混合した後、減圧濾過し、濾液の比電導度を測定したところ、規格値である10μS/cm以下であった。
<表面処理>
(1):[母微粒子A]の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)する。
(2):N、N、N−トリメチル−[3−(4−ぺルフロロノネニルオキシベンズアミド)プロピル]アンモニウム、ヨージド(製品名フタージェント310(ネオス社製))を1%メタノール水溶液とする。
(3):(1)のスラリーを温度調整により2℃とし、温度維持しながら、攪拌下(2)を所定量投入し、60分間攪拌を行う。
(4):ろ過分離し、得られたケーキを40℃、24時間減圧乾燥し、トナー母体粒子を得た。
<外添剤処理>
上記で得られたトナー母体粒子100部に疎水性シリカ0.5部をヘンシェルミキサーに混合してトナーAを得た。
(実施例2)
[母微粒子B]に、実施例1と同様に表面処理、外添剤処理を行い、トナーBを得た。
(比較例1)
[母微粒子C]に、実施例1と同様に表面処理、外添剤処理を行い、トナーCを得た。
(評価方法)
<現像剤の調製>
また、作成したトナー5部と、以下記載のキャリア95部をブレンダーで10分間攪拌し、現像剤を作成した。
[キャリア]
芯剤:平均粒径50μmの球形フェライト樹脂
コート剤構成材料:アミノシラン系カップリング剤を分散したシリコーン樹脂
アミノシラン系カップリング剤とシリコーン樹脂をトルエンに分散させ、分散液を調整後、加温状態にて上記芯剤にスプレーコートし、焼成、冷却後、平均コート樹脂厚み0.2μmのキャリア粒子を作成した。
上記トナーA〜C、及びこれらを用いた上記現像剤により、各トナーの評価を行った。評価項目及び評価方法は、以下の通りである。
<評価項目>
(1)粒径
体積平均粒径(Dv)および個数平均粒径(Dn)は、コールターカウンター法により測ることができる。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
(2)円形度
円形度は、フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)を使用して測定することができる。フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)を使用した測定方法に関して以下に説明する。
トナー、トナー粒子及び外添剤のフロー式粒子像分析装置による測定は、例えば、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)を用いて測定することができる。測定は、フィルターを通して微細なごみを取り除き、その結果として10−3cmの水中に測定範囲(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にノニオン系界面活性剤(好ましくは和光純薬社製コンタミノンN)を数滴加え、更に、測定試料を5mg加え、超音波分散器STM社製UH−50で20kHz,50W/10cmの条件で1分間分散処理を行い、さらに、合計5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4000〜8000個/10−3cm(測定円相当径範囲の粒子を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以上159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定する。
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に位置するように装着される。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間隔で照射され、その結果、それぞれの粒子は、フローセルに平行な一定範囲を有する2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出する。
約1分間で、1200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、0.06〜400μmの範囲を226チャンネル(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
(3)ガラス転移点(Tg)
本発明におけるガラス転移点(Tg)とは、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
<測定条件>
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
<温度条件>
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
測定した結果は前記島津製作所製データ解析ソフト(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。解析方法は2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線のもっとも低温側に最大ピークを示す点を中心として±5℃の範囲を指定し、解析ソフトのピーク解析機能を用いてピーク温度を求める。次にDSC曲線で前記ピーク温度+5℃、及び−5℃の範囲で解析ソフトのピーク解析機能をもちいてDSC曲線の最大吸熱温度を求める。ここで示された温度がトナーのTgに相当する。
(4)比電動度
比電導度は、ガラス電極式水素イオン温度指示計(東亜ディーケーケー株式会社 WM−50EG 電気伝導度セル)により、測定することができる。
(5)帯電立ち上がり性
温度20℃、湿度50%の環境下、上記キャリア100部と本発明のトナー5部を、ステンレス性のポットに仕込み、ボールミル架台上で300rpmにて回転混合させた。回転開始から15秒後に停止させ、得られた現像剤の帯電量を、ブローオフ装置によって測定した。
(6)飽和帯電性
帯電立ち上がりと同様の操作で、10分間経過後の現像剤材料の帯電性を、ブローオフ装置で測定した。
(7)地汚れ
リコーIpsio color8100にて3万枚のランニングをした後、白紙現像通紙の際、停止させ、感光体上の地汚れ部分をテープに転写させそのIDを測定した。
0.03以上は地汚れ危険領域、0.05以上では地汚れとなり、画像にも現れるレベルである。
(8)定着性
3万枚通紙後、定着ローラ表面温度を120〜220℃まで変化させてベタ画像を出力し、画像上のトナーをテープ転写して、テープの汚れ具合を4段階で評価した。テープの汚れが基準以下のである温度を定着下限温度、ホットオフセットにより画像光沢が減少し始める温度を定着上限温度とし、その差を定着性とした。
温度域が50度以上あれば「○」、35〜50までを「△」、30度以下を「×」とした。
(9)フィルミング
3万枚通紙後の、現像スリーブと感光体の汚れ具合により判断した。汚れなしの場合は「○」、汚れはあるものの、画像や帯電性等には影響を与えないレベルのものを「△」、画像に影響を与えるものを「×」とした。
各トナーの特性を表1に示し、これらトナーの評価結果を表2に示す。
Figure 2006227592
Figure 2006227592
表1より、実施例1、2及び比較例1のいずれのトナーについても、洗浄後、水系媒体(30℃)中に分散させた時の水系媒体の比電導度は、いずれも10μS/cm以下である。従って、30℃水での洗浄終点見極めでは、いずれも同じトナーができていると判断せざるを得ない。しかし実際には、表2で示されるように、実施例1、2のトナーと比較例1のトナーの帯電性能には、大きな違いがあることが分かる。
一方、トナーのTg+4℃の水系媒体(50℃)中に分散させた時の水系媒体の比電導度が、60μS/cm以下となるまで更に洗浄を行った、本発明に係る実施例1、2のトナーは、帯電立ち上がり性が良く、帯電性能が良好であり、逆に、この水系媒体(50℃)中に分散させた時の比電導度が、60μS/cm以上である比較例1のトナーは、帯電立ち上がり性、飽和帯電性が共に悪化し、帯電性能に劣るものとなっていることが分かる。
したがって、実施例1、2に示される本発明のトナーは、表2の結果を参照して分かるとおり、帯電性に優れており、地汚れ等の異常画像を発生させることがなく、また更に、定着性にも優れているため、高品質の画像を形成することができる。
本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。 本発明に係る画像形成装置の概略構成図である。 現像ユニットを感光体の回りに併設した装置構成を示す図である。 本発明に係るタンデム型カラー画像形成装置の概略構成図である。 図4の画像形成部を拡大した図である。 アモルファスシリコン感光体の層構成を説明するための模式的構成図である。 本発明に係る帯電装置を示す図である。 本発明に係る定着装置を示す図である。
符号の説明
10 中間転写体
14、15、16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成部
21 露光装置
22 2次転写装置(転写ローラ)
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
25a 定着ヒータ
25b 従動ローラ
25c 駆動ローラ
25d 定着温度センサ
25e 平面基盤
26 定着ベルト(定着フィルム)
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 感光体
41 現像ベルト
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46、48 給紙路
47 搬送ローラ
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 帯電装置
60a 帯電ローラ
60b ブラシローラ
60c 芯金
60d 導電ゴム層
60e ブラシ部
60f 電源
61 現像装置
62 1次転写装置
63 クリーニング装置
64 除電装置(除電ランプ)
100 複写機本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
P 転写紙

Claims (22)

  1. 少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、水系媒体中で粒子を形成し、洗浄、乾燥して得られるトナーであって、
    前記トナーは、トナーのTg以上の水系媒体中に分散させたときの水系媒体の比電導度が、60μS/cm以下である
    ことを特徴とするトナー。
  2. 請求項1に記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、粒子形成の際に使用する水系媒体中に、界面活性剤を用いる
    ことを特徴とするトナー。
  3. 請求項2に記載のトナーにおいて、
    前記界面活性剤が、含窒素化合物を含む
    ことを特徴とするトナー。
  4. 請求項1ないし3に記載のトナーにおいて、
    前記水系媒体中で粒子を形成する工程が、少なくとも結着樹脂と着色剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、該溶解分散液を水系媒体中に分散させる工程を有する
    ことを特徴とするトナー。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、粒子形成の際に使用する水系媒体中に、無機化合物及び/又は有機樹脂微粒子からなる分散剤を用いる
    ことを特徴とするトナー。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、さらに離型剤を含有し、該離型剤がカルナバワックス、ライスワックス、エステルワックスの少なくとも1つである
    ことを特徴とするトナー。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機媒体中にそれぞれ溶解又は分散させたトナー組成物を、樹脂微粒子を含有する水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる
    ことを特徴とするトナー。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、
    体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.0〜1.40の範囲にある
    ことを特徴とするトナー。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、平均円形度が0.94以上である
    ことを特徴とするトナー。
  10. 静電潜像を現像する現像剤において、
    前記現像剤は、少なくとも請求項1ないし9のいずれかに記載のトナーと磁性粒子からなるキャリアを含む
    ことを特徴とする二成分系の現像剤。
  11. 静電潜像を現像する現像剤において、
    前記現像剤は、請求項1ないし9のいずれかに記載のトナーを使用した一成分現像剤である
    ことを特徴とする現像剤。
  12. 潜像を担持する潜像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像を可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を記録部材に転写する転写装置と、像担持体上の未転写の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置と、記録部材上の可視像を熱及び/又は圧力で定着させる定着装置と、を備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、現像装置が請求項1ないし9に記載のトナーを使用する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、アモルファスシリコン感光体を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項12又は13に記載の画像形成装置において、
    前記帯電装置は、像担持体に帯電部材を接触させている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項12ないし14のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体上の潜像の形成に交互電界を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項12ないし15のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、発熱体を具備する加熱体と、加熱体と接触する定着フィルムと、定着フィルムを介して加熱体と圧接する加圧部材とを有し、定着フィルムと加圧部材の間にトナーによる未定着画像を形成させた記録部材を通過させて加熱定着する定着装置を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項12ないし16のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体と現像装置とを一体に支持し、着脱可能なプロセスカートリッジを備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  18. 少なくとも、像担持体と現像装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像装置は、請求項1ないし9のいずれかに記載のトナーを使用する
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  19. 少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、水系媒体中で粒子を形成する工程と、得られた粒子を洗浄する工程と、洗浄後の粒子を乾燥する工程と、を有するトナーの製造方法であって、
    前記洗浄工程の終点を、洗浄後乾燥前の状態で、トナーのTg以上の水系媒体中に分散させたときの水系媒体の比電導度が60μS/cm以下となったときとする
    ことを特徴とするトナーの製造方法。
  20. 請求項19に記載のトナーの製造方法において、
    前記粒子形成工程は、水系媒体中に、界面活性剤を用いる
    ことを特徴とするトナーの製造方法。
  21. 請求項20に記載のトナーの製造方法において、
    前記界面活性剤が、含窒素化合物を含む
    ことを特徴とするトナーの製造方法。
  22. 請求項19ないし21のいずれかに記載のトナーの製造方法において、
    前記水系媒体中で粒子を形成する工程が、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、該溶解分散液を、無機化合物及び/又は有機樹脂微粒子からなる分散剤を含む水系媒体中に分散させる工程を有する
    ことを特徴とするトナーの製造方法。
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