JP2007241310A - トナー、現像剤、現像装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーであって、該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーと対象面との接触面の合計面積である静電荷像現像用トナーである。潜像担持体に適切な接触面積をもって接することができる形状をしたトナーであり、高い転写率を示し、転写チリを防止することができる。
【選択図】図1
Description
近年、高画質化への要求が高まっており、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。従来の混練粉砕法により、このような小粒径化、球形化したトナーを製造するのは非常に困難であることから、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造された重合トナーが採用されつつある。
一方、球形化し真球に近い形状のトナーは、混練粉砕法で得られる不定形のトナーよりも感光体等との付着力が小さいことから、感光体からの離型性がよいため、高い転写率が得られる。また、トナー粒子同士の付着力も小さく、電気力線の影響を受けやすいため、電気力線に沿った潜像に忠実な転写がなされる。しかし、被転写体が感光体から離れる時に、感光体と被転写体の間に高電界が生じ(バースト現象)、被転写体及び感光体上のトナーが乱されて、被転写体上にトナーのチリが発生するという問題点がある。
また、真球に近いトナーは、転写紙上に転写後の未定着の状態では、上述のようにトナー同士の付着力が小さいため、定着工程における定着部材との接触で転がりやすく、画像の乱れを生じさせる。
更に、真球に近いトナーは、従来から使用されているブレードクリーニングではクリーニングされにくいという問題点がある。それは、球形化したトナーが感光体表面を転がりやすく、感光体とクリーニングブレードの間隙をすり抜けてしまうためである。
しかしながら、クリーニング性を改善するとトナーの表面形状は、良好な転写性や定着性との両立が困難な場合が多い。クリーニング性のみならず、転写性、定着性等の改善の観点からトナーの表面形状について検討されているものはない。
<1> 少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーであって、
前記トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
<2> 無機フィラーがシリカ及び疎水化処理したシリカのいずれかであり、かつ無機フィラーがトナー母体粒子の表面近傍に存在する前記<1>に記載の静電荷像現像用トナーである。
<3> 接地面積(D)が、トナーを水平なガラス平面板上に該ガラス平面板上方10cmの位置から目開き22μmメッシュで10秒間篩いながら落下させて載せたときの、該トナーと該ガラス平面板との接触面の合計面積として定義される前記<1>から<2>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<4> トナーが、ガラス平面板と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと、短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす前記<3>に記載の静電荷像現像用トナーである。
<5> 接地面積(D)が、トナーの潜像担持体に接する部分の合計面積(A)であり、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、該トナーの全投影面積(S)に対する潜像担持体に接する部分の合計面積(A)の比率(A/S)である前記<1>から<2>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<6> トナーが、潜像担持体と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす前記<5>に記載の静電荷像現像用トナーである。
<7> 接地面積(D)が、トナーの中間転写体に接する部分の合計面積(B)であり、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、該トナーの全投影面積(S)に対する中間転写体に接する部分の合計面積(B)の比率(B/S)である前記<1>から<2>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<8> トナーが、中間転写体と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす前記<7>に記載の静電荷像現像用トナーである。
<9> 接地面積(D)が、トナーの定着部材に接する部分の合計面積(C)であり、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、該トナーの全投影面積(S)に対する定着部材に接する部分の合計面積(C)の比率(C/S)である前記<1>から<2>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<10> トナーが、定着部材と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす前記<9>に記載の静電荷像現像用トナーである。
<11> 形状係数SF−2の値が120以上150以下である前記<1>から<10>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<12> 体積平均粒径(Dv)が3.0μm以上8.0μm以下であり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上1.30以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<13> 円相当径が個数基準で2.0μm以下の粒子含有率が20%以下である前記<1>から<12>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<14> バインダ樹脂が、変性ポリエステル(i)を含む前記<1>から<13>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<15> バインダ樹脂が、変性ポリエステル(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)を含有し、(i)と(ii)の重量比が5/95〜80/20である前記<14>に記載の静電荷像現像用トナーである。
<16> 少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤、及びオルガノシリカゾルを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる前記<14>及び<15>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーである。
<17> 静電荷像現像用トナーと、磁性キャリアとを含む二成分現像剤であり、
該静電荷像現像用トナーが、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成され、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤である。
<18> 静電荷像現像用トナーを含む一成分現像剤であり、
該静電荷像現像用トナーが、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成され、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤である。
<19> 現像剤担持体によって現像剤を担持、搬送し、潜像担持体との対向位置において電界を形成し、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
前記現像剤が、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーを含み、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする現像装置である。
<20> 潜像を担持する潜像担持体と、
該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段とを少なくとも含んで一体に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジであって、
前記現像手段が、現像剤担持体によって現像剤を担持、搬送し、潜像担持体との対向位置において電界を形成し、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
前記現像剤が、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーを含み、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
<21> 潜像を担持する潜像担持体と、
該潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、
帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、
該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、
該潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、
被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備える画像形成装置であって、
前記現像手段が、現像剤担持体によって現像剤を担持、搬送し、潜像担持体との対向位置において電界を形成し、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
前記現像剤が、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーを含み、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする画像形成装置である。
<22> 潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、
帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、
該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像工程と、
該潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、
被転写体上の可視像を定着させる定着工程とを有し、
前記トナーが、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成され、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする画像形成方法である。
また、高画質で高精細な画像を実現できる現像装置及び画像形成装置を提供することができる。
本発明は、電子写真プロセスを用いた画像形成に用いられるトナーであって、少なくともバインダ樹脂、着色剤を含んで構成され、平均円形度が0.95以上のトナーである。
前記トナーの平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長を、実在粒子の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行う。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、更に、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
本発明のトナーは、平均円形度が0.95以上と、その投影形状が円に近いトナーであり、ドット再現性に優れ、高い転写率を得ることができる。平均円形度が0.95未満であると、トナーが球形から離れた形状になり、ドット再現性が悪くなり、また、潜像担持体としての感光体への接触点が多くなるため離型性が悪くなり、転写率が低下する。
また、本発明のトナーは、トナーの全投影面積(S)に対する潜像担持体に接する部分の合計面積(A)の比率(A/S)が、15〜40%の範囲にあるトナーである。
また、本発明のトナーは、トナーの全投影面積(S)に対する中間転写体に接する部分の合計面積(B)の比率(B/S)が、15〜40%の範囲にあるトナーである。
また、本発明のトナーは、トナーの全投影面積(S)に対する定着部材に接する部分の合計面積(C)の比率(C/S)が、15〜40%の範囲にあるトナーである。
これら、A/S、B/S、C/Sの値の測定法は以下の通りである。まず、擬似的な潜像担持体、中間転写体、定着部材とみたてたガラス平面板(例えば、標準的に用いられる透明色のスライドガラス(厚さ2mm))を用意し、その上に目開き22μmメッシュを用意する。メッシュ上にトナーを載せ、10cmの高さから10秒間振動を与えて篩うことでガラス平面板上にトナーを均一に少量載せる。この状態のガラス平面板を下方から高性能デジタルカメラ(COOL PIX 5000、492万画素、NICON社製)で写す。この際の画像は、トナーがガラス面に接触している部分と非接触の部分を切り分けて認識できるものである。撮影した本画像をパーソナルコンピュータに取りこみ、画像解析(Image−Pro Plus、プラネトロン社製)を行う。画像解析では、トナーとガラス面が接触している領域を黒く塗りつぶし、この領域を「D」(擬似的にA、B又はC)としてこの面積を求め、また、トナー全体の輪郭も黒く線を引いて線で囲まれた全領域を「S」としてこの面積を求める。これらより最終的にD/S(擬似的にA/S、B/S又はC/S)を求めることができる。以上の画像処理を100個以上のサンプリングトナーに対して行う。
ここで、擬似的な潜像担持体、中間転写体、定着部材としてガラス平面板を用いているのは、トナー粒子の半径と実機の感光体、中間転写体、定着部材の曲率半径とを比較し、これらの部材の形状がドラム状、ベルト状、もしくはローラ状、いずれであっても、トナーが相接する各部材の表面を平面に近似することができるからである。
A/Sの値が15%未満では、トナーと潜像担持体との接触が十分でないため、転写チリ、クリーニング性の改善ができない。また、A/Sの値が40%を超えると、トナーの潜像担持体に対する付着力が増すため、離型性が悪くなり、転写率の低下を招く。
B/Sの値が15%未満では、トナーと中間転写体との接触が十分でないため、転写紙上への二次転写の際、転写チリが発生しやすくなる。また、B/Sの値が40%を超えると、トナーの中間転写体に対する付着力が増すため、離型性が悪くなり、二次転写率の低下を招く。
C/Sの値が15%未満では、定着工程に入る際、転写紙上の未定着トナーと定着ローラ等の定着部材との接触が十分でないため、未定着トナーは転写紙上で転がるなどして画像の乱れを招く。一方、C/Sの値が40%を超えると、トナーは定着部材との接触面積が大きくなり転写紙上で広がりやすくなるため、定着後のトナー像は細線の再現性等が不十分な画像となる。
具体的には、本発明のトナーと、潜像担持体、中間転写体、定着部材にみたてたガラス平面板が接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たすことを示唆する。トナー粒子の形状は個々の粒子により多少は異なるが、少なくとも半数を超えるトナー粒子において、該トナー粒子と前記ガラス平面板が接する部分の少なくとも1つにおいて、前記(L/M)>3の関係を満たすことが好ましく、70%以上のトナー粒子において、該トナー粒子と前記ガラス平面板が接する部分の少なくとも1つにおいて、前記(L/M)>3の関係を満たすことがより好ましい。
なお、図2に接触面の長軸Lと短軸Mとを表す模式図を示す。トナーとガラス平面板が接触する部分の長軸Lと短軸MとからL/Mの値を計算する。
図3Aから図3Cは、トナーの形状の違いによるガラス平面板との接触の仕方を示す模式図である。模式図では、ガラス平面板上に載せたトナーの接触面を黒く塗って示している。図3Aは、ほぼ球形のトナーであり、表面に凹凸が少ない形状であることから、ガラス平面板とは点接触に近い状態となる。また、図3Cは、混練粉砕法によって得られる不定形のトナーであり、ガラス平面板とは面接触になる。図3Aのようにトナーとガラス平面板とが点接触に近い状態では、トナーと相手部材との接触面積が小さく、例えば相手が潜像担持体や中間転写体であれば、トナーの離型性がよいために、高い転写率を得ることができる。しかし、逆に、トナーの相手部材に対する付着力が小さいため、転写チリの発生や、クリーニング性の低下が起きる。また、定着工程に入る際、転写紙上の未定着トナーと定着部材との接触が十分でないため、未定着トナーは転写紙上で転がるなどして画像の乱れを招く。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4)・・・式I
SF−2の値が120未満では、トナーの表面形状に凹凸が少なく、潜像担持体等との十分な接触面積が得られない。また、SF−2の値が大きくなるほどトナー形状の凹凸が顕著になるが、150を超えると表面の凹凸によって、転写の際に潜像に忠実なトナーの移動が行われないなど、画像品位の低下につながるため好ましくない。
一般的には、トナーの粒径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得る為に有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。また、本発明の範囲よりも体積平均粒径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させ、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着を発生させやすくなる。
逆に、トナーの体積平均粒径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなる場合が多い。
また、Dv/Dnが1.30を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。
トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びパーソナルコンピュータ(PC9801:NEC社製)に接続し、測定した。
ここで、円相当径及び円相当径が個数基準で2.0μm以下であるトナー粒子の含有率の測定は、フロー式粒子像分析装置(FPIA−1000:SYSMEX社製)を用いて測定することができる。装置及び測定の概略は特開平8−136439号公報に記載されている。1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液に調製した後0.45μmのフィルターを通した液50〜100mlに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、試料を1〜10mg加える。これを、超音波分散機で1分間の分散処理を行い、粒子濃度を5000〜15000個/μlに調整した分散液を用いて測定を行った。粒子個数の測定は、CCDカメラで撮像した2次元の画像面積と、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出を行った。CCDの画素の精度から、円相当径で0.6μm以上を有効とし、粒子の測定データを得た。
(変性ポリエステル)
本発明のトナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、更に活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)及び3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、又は(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1及びB1と少量のB2の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、更に好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、及びそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
なお、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、更に好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招くことがある。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えてもよい。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
(トナーバインダの製造方法)
トナーバインダは以下の方法などで製造することができる。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート化合物(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。更に(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)及びエーテル類(テトラヒドロフランなど)などの多価イソシアネート化合物(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
未変性ポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
1)着色剤、未変性ポリエステル(i)、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)、離型剤、及び無機フィラーを有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常1〜300重量部、好ましくは1〜100重量部、更に好ましくは25〜70重量部である。
無機フィラーとしては、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化銅、酸化スズ、酸化クロム、酸化アンチモン、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ランタン、酸化タンタル、酸化テルビウム、酸化ユーロビウム、酸化ネオジウム、フェライト類等の金属酸化物類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム等の金属水酸化物、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルイサイト等の金属炭酸塩類、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維等の金属硫酸塩類、珪酸カルシウム(ウォラスナイト、ゾノトライト)、カオリン、クレー、タルク、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク等の金属珪酸塩類、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素等の金属窒化物類、チタン酸カリウム、チタン酸カルシチタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛アルミニウムボレート等の金属チタン酸塩類、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム等の金属ホウ酸塩類、リン酸三カルシウム等の金属リン酸塩類、硫化モリブテン等の金属硫化物、炭化珪素等の金属炭化物、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維等の炭素類、その他のフィラーが挙げられる。この中では、シリカ、アルミナ、チタニアが好ましい。
表面処理剤としては、シリコーンオイル、カップリング剤(例えば、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤及びアルミネートカップリング剤等)、アミン化合物、市販の各種顔料分散剤等が挙げられ、この中でも、シリコーンオイル、シランカップリング剤、アミン化合物が好ましく使用される。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルなどのストレートシリコーンオイルや、メタクリル酸変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルなどの変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
また、シランカップリング剤としては、例えば、オルガノアルコキシシラン、オルガノクロルシラン、オルガノシラザン、オルガノジシラザン、オルガノシロキサン、オルガノジシロキサン、オルガノシラン等が挙げられる。
アミン化合物としては、有機溶媒と相溶し、かつ1級アミン基、2級アミン基、3級アミン基のいずれか1つ以上を有する化合物を使用することができるが、アミン化合物はポリエステルプレポリマーと反応する可能性があるため、特に活性水素を含有しない3級アミン基を有する化合物を使用するのが好ましい。このような3級アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、N,N’−ジメチルアミノジエチルエーテル、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、1,2−ジメチルイミダゾール、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、ビス(2−モルホリノエチル)エーテル等が挙げられ、これらは2種以上併用してもよい。この中で特に好ましいのはトリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、及びビス(2−モルホリノエチル)エーテルである。
本発明のトナー、すなわち、A/S値が規定の範囲にあり、また部材との接触が線接触であるような表面形状を有するトナーは、上記の無機フィラーの種類やその添加量を調整してトナーを製造することにより得られる。
水系媒体は、水単独でもよいし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことでトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。更に、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
複写装置本体100には、潜像担持体としての感光体40の周囲に帯電、現像、クリーニング等の電子写真プロセスを実行する各手段を備えた画像形成手段18を、4つ並列にしたタンデム型画像形成装置20が備えられている。タンデム型画像形成装置20の上部には、画像情報に基づいて感光体40をレーザー光により露光し潜像を形成する露光装置21が設けられている。また、タンデム型画像形成装置20の各感光体40と対向する位置には、無端状のベルト部材からなる中間転写ベルト10が設けられている。中間転写ベルト10を介して感光体40と相対する位置には、感光体40上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト10に転写する一次転写手段62が配置されている。
また、中間転写ベルト10の下方には、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像を、給紙テーブル200より搬送されてくる転写紙に一括転写する二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22は、2つのローラ23間に、無端ベルトである二次転写ベルト24を掛け渡して構成され、中間転写ベルト10を介して支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上のトナー像を転写紙に転写する。二次転写装置22の脇には、転写紙上の画像を定着する定着装置25が設けられている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
上述した二次転写装置22は、画像転写後の転写紙をこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、二次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、二次転写装置22及び定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する反転装置28を備える。
初めに、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする、又は、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第一走行体33及び第二走行体34を走行する。そして、第一走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光を更に反射して第二走行体34に向け、第二走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読み取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間にシートを送り込み、二次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
〜有機微粒子エマルションの合成〜
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業社製)11部、スチレン80部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、チオグリコール酸ブチル12部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液を得た。これを、[微粒子分散液1]とする。この[微粒子分散液1]をレーザー回折式粒度分布測定器(LA−920、堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は、120nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは42℃であり、重量平均分子量は3万であった。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業社製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、更に10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、ポリエステルを得た。これを[低分子ポリエステル1]とする。この[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、更に10〜15mmHgの減圧で5時間反応させてポリエステルを得た。これを[中間体ポリエステル1]とする。この[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応させて付加反応物を得た。これを、[プレポリマー1]とする。この[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン150部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、ケチミン化合物を得た。これを、[ケチミン化合物1]とする。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
水1200部、カーボンブラック(Printex35:デクサ社製)540部(DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5)、ポリエステル樹脂(RS801:三洋化成工業社製)1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却し、パルペライザーで粉砕して、マスターバッチを得た。これを、[マスターバッチ1]とする。
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して混合液を得た。これを、[原料溶解液1]とする。
[顔料・ワックス分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部、MEK−ST−UP(固形分20%;日産化学工業社製)76部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し、エマルジョンを得た。これを、[乳化スラリー1]とする。
撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。[分散スラリー1]は、体積平均粒径5.99μm、個数平均粒径5.70μm(マルチサイザーIIで測定)であった。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
1:濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
2:1の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
3:2の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、ケーキ状物を得た。これを、[濾過ケーキ1]とする。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後、水90部に対して[濾過ケーキ1]15部を加えた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子を得た。これを、[トナー母体粒子1]とする。
上記で得られた[トナー母体粒子1]100部に対して、外添剤として疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をヘンシェルミキサーにて混合処理し、トナーを得た。
実施例1において、以下の条件に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
〜乳化、脱溶剤〜
[顔料・ワックス分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)で5,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで10分間混合し[乳化スラリー2]を得た。
撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー2]を投入し、30℃で6時間脱溶剤した後、45℃で5時間熟成を行い、[分散スラリー2]を得た。
実施例1において、乳化から脱溶剤の工程を以下の条件に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
〜乳化、脱溶剤〜
[顔料・ワックス分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)で5,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで40分間混合し[乳化スラリー3]を得た。
撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー3]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で5時間熟成を行い、[分散スラリー3]を得た。
実施例1において、油相の調製時にMEK−ST−UP(固形分20%;日産化学工業社製)を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、トナーを作製した。
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体樹脂100部とカーボンブラック10部とポリプロピレン4部とからなるトナー原材料をヘンシェルミキサーにより予備混合し、二軸押出機にて溶融混練し、ハンマーミルにて粗粉砕し、ジェット式粉砕機にて粉砕し、得られた粉体をスプレードライヤーの熱気流中に分散して形状を調整した粒子を得た。この粒子を風力分級機にて目的の粒径分布となるまで分級を繰り返した。得られた着色粒子の100部にシリカ微粒子1部を加え、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを得た。
(評価項目)
1)転写率
画像面積率20%チャートを感光体から紙に転写後、クリーニング工程の直前における感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム社製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.005未満のものを「◎」、0.005〜0.010のものを「○」、0.011〜0.02のものを「△」、0.02を超えるものを「×」として評価した。
2)転写チリ
転写チリは、現像時のチリを確認後に、同一条件で感光体上のトナー像を紙に転写させ、定着前の未定着画像の細線の白線上におけるトナーの有無を目視で判断した。実用上問題のないものを「○」、多少劣るが実用上問題がないものを「△」、実用上問題があるものを「×」として評価した。
3)クリーニング性
画像面積率95%チャートを1,000枚出力後、クリーニング工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム社製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.005未満のものを「◎」、0.005〜0.010のものを「○」、0.011〜0.02のものを「△」、0.02を超えるものを「×」として評価した。
4)定着性
株式会社リコー製imagio Neo450を改造してベルト定着方式として、普通紙及び厚紙の転写紙(株式会社リコー製タイプ6200及びNBSリコー製複写印刷用紙)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cm2のトナー付着量で定着評価した。定着ベルトの温度を変化させて定着試験を行い、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また厚紙で定着下限温度を測定した。
定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。定着上限温度は190℃以上、定着下限温度は140℃以下が満たされるものを「○」、満たさないものを「×」とした。
一方、比較例1の平均円形度が高く、A/Sが7.1%と低い値を示すほぼ球形状のトナーは、極めて高い転写率を示したが、転写チリが発生しており、画像不良が起きていた。また、クリーニング性にも劣っていた。
比較例2の平均円形度が低く、A/Sが47.1%と高い値を示す不定形のトナーは、転写チリは見られなかったが、転写率が低く、画像品位が低かった。また、クリーニング性は良好であるが、定着性、特に低温定着性が劣っていた。
また、比較例1及び2のトナーがカラス平面板に接する部分の接触面において、その長軸Lと短軸Mとの比(L/M)が、L/M≦3の関係となっていた。
10 中間転写ベルト(中間転写体)
18 画像形成手段
21 露光装置
25 定着装置
40 感光体(潜像担持体)
22 二次転写装置
62 一次転写手段
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
Claims (22)
- 少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーであって、
前記トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 無機フィラーがシリカ及び疎水化処理したシリカのいずれかであり、かつ無機フィラーがトナー母体粒子の表面近傍に存在する請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 接地面積(D)が、トナーを水平なガラス平面板上に該ガラス平面板上方10cmの位置から目開き22μmメッシュで10秒間篩いながら落下させて載せたときの、該トナーと該ガラス平面板との接触面の合計面積として定義される請求項1から2のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーが、ガラス平面板と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと、短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす請求項3に記載の静電荷像現像用トナー。
- 接地面積(D)が、トナーの潜像担持体に接する部分の合計面積(A)であり、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、該トナーの全投影面積(S)に対する潜像担持体に接する部分の合計面積(A)の比率(A/S)である請求項1から2のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーが、潜像担持体と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす請求項5に記載の静電荷像現像用トナー。
- 接地面積(D)が、トナーの中間転写体に接する部分の合計面積(B)であり、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、該トナーの全投影面積(S)に対する中間転写体に接する部分の合計面積(B)の比率(B/S)である請求項1から2のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーが、中間転写体と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす請求項7に記載の静電荷像現像用トナー。
- 接地面積(D)が、トナーの定着部材に接する部分の合計面積(C)であり、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、該トナーの全投影面積(S)に対する定着部材に接する部分の合計面積(C)の比率(C/S)である請求項1から2のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーが、定着部材と接する部分の少なくとも1つにおいて、該接触部分の長軸Lと短軸Mとの比率(L/M)が、(L/M)>3の関係を満たす請求項9に記載の静電荷像現像用トナー。
- 形状係数SF−2の値が120以上150以下である請求項1から10のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 体積平均粒径(Dv)が3.0μm以上8.0μm以下であり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上1.30以下である請求項1から11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 円相当径が個数基準で2.0μm以下の粒子含有率が20%以下である請求項1から12のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- バインダ樹脂が、変性ポリエステル(i)を含む請求項1から13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- バインダ樹脂が、変性ポリエステル(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)を含有し、(i)と(ii)の重量比が5/95〜80/20である請求項14に記載の静電荷像現像用トナー。
- 少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤、及びオルガノシリカゾルを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる請求項14及び15のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 静電荷像現像用トナーと、磁性キャリアとを含む二成分現像剤であり、
該静電荷像現像用トナーが、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成され、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ、該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤。 - 静電荷像現像用トナーを含む一成分現像剤であり、
該静電荷像現像用トナーが、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成され、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤。 - 現像剤担持体によって現像剤を担持、搬送し、潜像担持体との対向位置において電界を形成し、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
前記現像剤が、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーを含み、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする現像装置。 - 潜像を担持する潜像担持体と、
該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段とを少なくとも含んで一体に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジであって、
前記現像手段が、現像剤担持体によって現像剤を担持、搬送し、潜像担持体との対向位置において電界を形成し、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
前記現像剤が、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーを含み、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像を担持する潜像担持体と、
該潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、
帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、
該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、
該潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、
被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備える画像形成装置であって、
前記現像手段が、現像剤担持体によって現像剤を担持、搬送し、潜像担持体との対向位置において電界を形成し、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
前記現像剤が、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成されるトナーを含み、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする画像形成装置。 - 潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、
帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、
該潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像工程と、
該潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、
被転写体上の可視像を定着させる定着工程とを有し、
前記トナーが、少なくともバインダ樹脂、着色剤、及び無機フィラーを含んで構成され、
該トナーの平均円形度が0.95以上であり、かつ該トナーの全投影面積(S)に対する接地面積(D)の比率(D/S)が、15〜40%であり、該接地面積(D)が、該トナーにおける対象面との接触面の合計面積であることを特徴とする画像形成方法。
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