JP2000122347A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2000122347A
JP2000122347A JP29576898A JP29576898A JP2000122347A JP 2000122347 A JP2000122347 A JP 2000122347A JP 29576898 A JP29576898 A JP 29576898A JP 29576898 A JP29576898 A JP 29576898A JP 2000122347 A JP2000122347 A JP 2000122347A
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carrier
toner
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forming method
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JP29576898A
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Fumihiro Arataira
文弘 荒平
Kazuki Yoshizaki
和已 吉▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球形トナーを使用してもクリーニング不良を
起こさない画像形成方法を提供することにある。 【解決手段】 帯電工程、潜像形成工程、現像工程、転
写工程及びクリーニングブレードにより転写残トナーを
回収するクリーニング工程を有する画像形成方法におい
て、該現像剤として、i)球形キャリア、ii)球形ト
ナー及びiii)体積平均粒径が1〜8μmであり、形
状係数SF−1(A1)及びSF−2(A2)が下式を
満たし、画像形成の開始時にはキャリアの体積を基準と
して0.5〜15%含有されている添加剤; A1>140 、 A2>130 を有する現像剤を用いることを特徴とする画像形成方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体上に残存す
る球形トナーをクリーニングブレードでクリーニングし
ても、すり抜け等のクリーニング不良を引き起こさない
画像形成方法に関し、プリンター、複写機、ファクシミ
リなどの電子写真装置に適用される。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方法としては米国特許2
297691号明細書、特公昭42−23910号公
報、及び特公昭43−24748号公報等種々の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、ついで該
潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて
紙などの転写材にトナー画像を転写した後、熱・圧力な
どにより転写材上にトナー画像を定着して複写物を得る
ものである。また、転写材上に転写されずに感光体上に
残ったトナー粒子はクリーニング工程により除去され
る。
【0003】従来、感光体上に残った転写残トナーのク
リーニング装置としては、ゴムなどの弾性材料からなる
クリーニングブレードを、転写部位よりも下流側に配設
してこれを感光体に圧接し、この位置に到来する残留ト
ナーを除去するように構成したものや、磁性粒子担持体
上で磁性粒子を穂立ちさせた磁気ブラシを感光体に接触
させて転写残トナーを除去するような構成が提案されて
いる。
【0004】しかしながら磁気ブラシを用いたクリーニ
ング手段は構成が複雑であり、コストも高く、またクリ
ーニング装置も大型化してしまい、近年の要望の低コス
ト、小型化の観点からは不利な構成である。
【0005】従ってクリーニングブレードを用いた方
が、構成が簡単で低コストであり、また小型化も可能で
あり、トナー除去機能も優れているので広く実用されて
いる。
【0006】このようなクリーニング装置のクリーニン
グブレードは通常ポリウレタンゴムのような弾性材料か
らなる板状部材で構成されており、感光体表面に圧接し
ているエッジでトナーをかき取るが、トナーは感光体に
静電吸着力によって強く付着しているので、これを機械
的にかき取るには、感光体の走行方向に対抗するように
ブレードを配置したほうがよりトナーを掻き取る効果が
あり好ましい。
【0007】また近年の少スペース化に伴う廃トナー低
減化や、画像の高画質化の観点から高転写性トナーが要
望されている。
【0008】これらの目的を達成するために各々の観点
から種々の検討がなされており、形状が球形のトナーの
方が、従来の異形のトナーに比べて高転写性を有してい
るという事が見いだされている。
【0009】しかしながら、球形トナーを用いた場合、
高転写といえども、少なからず転写残トナーは発生して
しまうため、その転写残トナーをクリーニング装置で除
去しなければならないが、クリーニング装置としてクリ
ーニングブレードを使用すると、球形トナーは形状が丸
いために、クリーニングブレードのエッジにひっかかり
にくくブレードからすり抜けてしまい、クリーニング不
良による画像不良が発生しやすいものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように高転写
性を発揮する球形トナーを用いた場合でも、簡易で低コ
ストなクリーニングブレードを使用して良好に転写残ト
ナーをクリーニングでき、クリーニング不良による画像
不良の発生が抑制された画像形成方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、導電性支
持体上に感光層を有する感光体を帯電させる工程;像露
光を行なうことにより該感光体上に静電潜像を形成する
潜像形成工程;現像剤担持体に担持されたキャリア、ト
ナー及び添加剤を有する現像剤により該静電潜像を現像
する現像工程;現像工程において現像されたトナー画像
を転写材に転写する転写工程;転写工程後、感光体上に
残余するトナーを、該感光体に圧接したクリーニングブ
レードにより回収するクリーニング工程を有する画像形
成方法において、該現像剤として、 i)形状係数SF−1(C1)及びSF−2(C2)が
下式を満たすキャリア; 100<C1≦140 、 100<C2≦13
0 ii)形状係数SF−1(T1)及びSF−2(T2)
が下式を満たすトナー; 100<T1≦140 、 100<T2≦13
0 iii)体積平均粒径が1〜8μmであり、形状係数S
F−1(A1)及びSF−2(A2)が下式を満たし、
画像形成の開始時にはキャリアの体積を基準として0.
5〜15%含有されている添加剤; A1>140 、 A2>130 を有する現像剤を用い、該添加剤を感光体に逐次移行さ
せながら画像形成を行なうことを特徴とする画像形成方
法により解決される。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。
【0013】本発明の現像剤に含有されている添加剤
は、現像工程において感光体表面に付着し、転写工程に
おいても転写されずに、クリーニング部に到達する。ク
リーニング部に到達した添加剤は、クリーニングブレー
ドのエッジ部にたまり、転写残トナーに対するクリーニ
ングブレードのクリーニング性を向上させる。その理由
は、クリーニングブレードのエッジ部に添加剤が存在す
ると、転写残トナーが、ひっかかりやすくなり、ブレー
ドからすり抜けにくくなるため、クリーニング不良の発
生を抑制することができるためと考えられている。
【0014】添加剤の体積平均粒径が1〜8μmである
と、粒子が細かいため現像時において感光体上に付着し
やすくなる。また転写部を通過してクリーニング部に到
達した際に、この様な粒径を有する粒子は、クリーニン
グブレードのエッジ部にたまり、クリーニング部に到達
した転写残トナーをひっかけて、転写残トナーがブレー
ドからすり抜けるのを防止する。このためクリーニング
不良の発生が抑制され、良好な画像が得られるようにな
る。また添加剤は、2〜6μmの体積平均粒径を有して
いることがより好ましい。
【0015】添加剤の体積平均粒径が、1μm未満であ
るとクリーニングブレードからすり抜けやすくなりクリ
ーニング助剤としての働きが不十分になるため好ましく
なく、8μmを超える場合にはクリーニングブレードに
より容易にクリーニングされてしまうため、添加剤によ
る転写残トナーの回収が十分に行われない。
【0016】また添加剤は、体積粒度分布において5μ
m以下の粒径を有する粒子を30%以上含有しているこ
とが好ましい。含有量が30%未満である場合には、細
かい粒子によるクリーニング助剤としての働きが不十分
になりやすい。
【0017】尚、粒径の測定は、レーザー回折式粒度分
布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて、0.0
5〜350μmを32対数分割して行なった。
【0018】該添加剤の形状は、形状係数SF−1(A
1),SF−2(A2)の値として140<A1、13
0<A2であり、好ましくは165≦A1、155≦A
2である。
【0019】本発明において、形状係数SF−1、SF
−2とは、日立製作所製FE−SEM(S−800)を
用い1000倍に拡大した粒子像を100個無作為にサ
ンプリングし、その画像情報はインターフェースを介し
て、ニコレ社製画像解析装置(Luzex III)に
導入し解析を行い下式より算出し得られた平均値を形状
係数SF−1、SF−2と定義する。
【0020】
【外1】 (式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIは粒
子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示す)形状係
数SF−1は粒子の丸さの度合いを示し、形状係数SF
−2は粒子の凹凸の度合いを示している。
【0021】該添加剤の形状が形状係数SF−1(A
1),SF−2(A2)が140≧A1、130≧A2
であると、粒子の形状が球形に近づいてしまい、クリー
ニングブレードにひっかかりにくくなり、すり抜けやす
くなるために転写残トナーの回収性が低下してしまうの
で好ましくない。
【0022】また添加剤がトナーと感光体との間に入り
こむことにより転写助剤としても働き、転写効率も向上
する効果もみられた。
【0023】添加剤の飽和磁化値は、20〜90Am2
/kgであることが好ましく、より好ましくは30〜7
5Am2/kgである。飽和磁化値が20Am2/kg未
満であると、磁気力が弱いために、現像剤の搬送中に現
像剤担持体表面より一度に多量の添加剤が離脱し、感光
体表面全体に付着して画像不良を生じやすくなり、90
Am2/kgを超える場合には、磁気力が強いために添
加剤が現像工程中に感光体へ移動しづらく、クリーニン
グ助剤としての働きが不十分になりやすい。
【0024】添加剤の電気抵抗値は、107〜1015Ω
cmであることが好ましく、より好ましくは109〜1
14Ωcmである。電気抵抗値が107Ωcm未満であ
ると、感光体上の電荷が添加剤を介して流れてしまい、
画像が乱れたり、欠けたりと画像不良を引き起こしやす
くなり、また大量の添加剤が感光体表面に付着し、耐久
性にも問題を生じやすくなる。1015Ωcmを超える場
合には、転写工程において添加剤が転写剤に移行しやす
く、クリーニング助剤としての働きが不十分となりやす
い。
【0025】また添加剤のトナーに対する摩擦帯電極性
はキャリアのトナーに対する摩擦帯電極性と同極性であ
ることが好ましい。逆極性であるとトナーの摩擦帯電分
布がブロードとなり、カブリ画像などの画像不良が生じ
やすくなり好ましくない。
【0026】添加剤としては、上記の条件を満たすもの
であればどのようなものでも良く、例えばストロンチウ
ム、バリウム、希土類などの所謂ハードフェライト及び
マグネタイトが挙げられ、銅、亜鉛、ニッケル、マンガ
ン、マグネシウムなどのソフトフェライト、また結着樹
脂に磁性金属粒子を分散させてなる磁性粒子分散型樹脂
粒子なども用いられる。
【0027】中でも磁性粒子分散型樹脂粒子が特に好ま
しい。ハードフェライト、マグネタイト、ソフトフェラ
イトは粒子自体が硬いため、クリーニングブレードのエ
ッジ部にたまって転写残トナーの回収を行なう際に、ブ
レードの圧力により感光体に押さえつけられ、感光体表
面を傷つけやすくなり、また感光体の削れも促進される
ため耐久性も低下しやすくなり、一方、磁性粒子分散型
樹脂粒子は、上記のような金属酸化物より形成される粒
子より軟らかく、比重も小さいため、感光体への当接が
ソフトになり、感光体表面の傷の発生が抑制され、また
感光体の削れも低減されるので高耐久性が実現される。
【0028】添加剤の製造方法は、上述の如き形状を有
するものが得られる方法であればどのような方法であっ
ても良いが、例えば後述するキャリアの製造方法が利用
できる。但し所望の粒径及び形状のものを得るために、
更に粉砕などの工程が追加されてもよい。
【0029】添加剤としては、同時に現像剤に含まれて
いるキャリアと同じ組成を有する微粒子を使用すること
もできる。キャリアと同じ組成を有する微粒子を添加剤
として使用すると、トナーに対する摩擦帯電極性、帯電
量が同じであるため、カブリなどの画像不良が生じにく
い。
【0030】また画像形成の開始時における該添加剤の
含有量は、キャリアの体積を基準として0.5〜15%
であり、好ましくは2〜10%である。添加剤の含有量
が0.5%未満であると、クリーニング部において転写
残トナーに対するクリーニング効果が十分に発揮され
ず、含有量が15%を超えると、添加剤が大量に感光体
上に付着してしまい、耐久性が低下し、また画像上にも
添加剤に由来するポチ画像が発生するようになる。
【0031】本願発明に係るキャリアとしては、例えば
ストロンチウム、バリウム、希土類などの所謂ハードフ
ェライト及びマグネタイトが挙げられ、銅、亜鉛、ニッ
ケル、マンガン、マグネシウムなどのソフトフェライ
ト、また結着樹脂に磁性金属粒子を分散させてなる磁性
粒子分散型樹脂粒子なども用いられる。中でも磁性粒子
分散型樹脂キャリアが、所望の形状の粒子を容易に製造
できるという点において好ましい。
【0032】銅亜鉛などのソフトフェライトは、例えば
以下の様にして得られる。Fe23、CuO、ZnOを
2:1:1のモル%になるように秤量し、ボールミルに
て粉砕、混合し、分散剤、ビニル樹脂等の結着材及び水
を加えてスラリーとした後、スプレードライヤーにより
造粒操作を行ない、適宜、分級した後に約1100℃に
て焼成を行う。得られた磁性粒子を解砕処理の後、分級
を行ない、所望のキャリアが得られる。
【0033】磁性粒子分散型樹脂キャリアに関して以下
に詳述する。
【0034】磁性粒子分散型樹脂キャリアに用いられる
結着樹脂としては、ビニル系、スチレン系、アクリル系
樹脂などの熱可塑性樹脂とフェノール系、メラミン系、
エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられ、好まし
くは耐久性、耐衝撃性、耐熱性に優れた熱硬化性樹脂で
あり、その中でも安価なフェノール樹脂がより好まし
い。
【0035】該磁性粒子分散型樹脂キャリアに用いられ
る強磁性金属化合物粒子粉末としては、マグネタイト、
マグヘマイト等の強磁性酸化鉄粒子粉末、鉄以外の金属
(Mn,Ni,Zn,Mg,Cu等)を一種又は二種以
上含有するスピネルフェライト粒子粉末、バリウムフェ
ライト等のマグネトプランバイト型フェライト粒子粉
末、表面に酸化被膜を有する鉄や鉄合金の微粒子粉末を
用いることができる。好ましくはマグネタイト等の強磁
性酸化鉄粒子粉末である。前記強磁性鉄化合物粒子の粒
径は、0.02〜5μmであることが望ましく、水性媒
体中における分散と生成する球状複合体粒子の強度を考
慮すれば、0.05〜3μmであることが好ましい。そ
の形状は、粒状、球状、針状のいずれであってもよい。
【0036】また、強磁性金属化合物粒子粉末と混合し
て、非磁性金属酸化物粒子粉末を用いることもできる。
非磁性金属酸化物粒子としては、キャリア粒子の抵抗を
高抵抗にするために電気抵抗値が1010Ωcm以上のも
のが好ましく、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミ
ナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ヘマタイト、ゲーサ
イト及びイルメナイト等の微粒子粉末を用いることがで
きる。強磁性鉄化合物粒子との比重差を考えると、ヘマ
タイト、酸化亜鉛、酸化チタン等が好ましい。
【0037】前記非磁性金属酸化物粒子の粒径は、0.
05〜10μmであることが望ましく、水性媒体中にお
ける分散と生成する複合体粒子の強度を考慮すれば、
0.1〜5μmであることがより好ましい。その形状
は、粒状、球状、針状のいずれであってもよい。
【0038】結着樹脂としてフェノール樹脂を使用する
際、用いられるフェノール類としては、フェノール自体
の他、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノー
ル、o−プロピルフェノール、レゾルシノール、ビスフ
ェノールA等のアルキルフェノール類、及びベンゼン核
又はアルキル基の一部又は全部が塩素原子あるいは臭素
原子で置換されたハロゲン化フェノール類等のフェノー
ル性水酸基を有する化合物が挙げられる。
【0039】またアルデヒド類としては、ホルマリン又
はパラアルデヒドのいずれかの形態のホルムアルデヒド
及びフルフラール等が挙げられるが、ホルムアルデヒド
が特に好ましい。
【0040】アルデヒド類のフェノール類に対するモル
比は、1〜4が好ましく、特に好ましくは1.2〜3で
ある。アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が1
より小さいと、粒子が生成し難かったり、生成したとし
ても樹脂の硬化が進行し難いために、生成する粒子の強
度が弱かったりする傾向があり、一方、アルデヒド類の
フェノール類に対するモル比が4よりも大きいと、反応
後に水性媒体中に残留する未反応のアルデヒド類が増加
する傾向がある。
【0041】またフェノール類とアルデヒド類との反応
は塩基性触媒の存在下において行われることが好まし
く、用いる塩基性触媒としては、通常のレゾール樹脂製
造に使用されているもの、例えば、アンモニア水、ヘキ
サメチレンテトラミン及びジメチルアミン、ジエチルト
リアミン、ポリエチレンイミン等のアルキルアミンが挙
げられる。これら塩基性触媒のフェノール類に対するモ
ル比は、0.02〜0.3が好ましい。
【0042】前記フェノール類とアルデヒド類を塩基性
触媒の存在下で反応させるに際し、共存させる強磁性鉄
化合物粒子及び非磁性金属酸化物粒子粉末の量は、生成
する球状複合体粒子の強度を考慮すると、フェノール樹
脂に対して4〜99倍であることがより好ましい。
【0043】本発明における強磁性鉄化合物粒子及び非
磁性金属酸化物粒子は、表面処理することなくそのまま
用いることができるが、あらかじめ親油化処理をしてお
いてもよい。なお、親油化処理がされていない強磁性鉄
化合物粒子及び非磁性金属酸化物粒子を用いる場合に
は、懸濁安定剤として、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルアルコール等の親水性有機化合物やフッ化カ
ルシウム等のフッ素化合物などを添加しておくことによ
り球形粒子が生成しやすくなる。
【0044】親油化処理は、強磁性鉄化合物粒子粉末等
にシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング
剤等のカップリング剤を添加混合して被覆処理する方法
又は界面活性剤を含む水性溶媒中に強磁性鉄化合物粒子
等を分散させ、該粒子表面に界面活性剤を吸着させる方
法等がある。なお、強磁性鉄化合物粒子及び非磁性金属
酸化物粒子は同時に親油化処理してもよく、別々に処理
してもよい。また、どちらか一方にだけ親油化処理して
もよい。
【0045】シラン系カップリング剤としては、疎水性
基、アミノ基、エポキシ基を有するものがあり、疎水性
基を有するシラン系カップリング剤としては、ビニルト
リクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル・
トリス(β−メトキシ)シラン等がある。
【0046】アミノ基を有するシラン系カップリング剤
としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン等がある。
【0047】エポキシ基を有するシラン系カップリング
剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメト
キシシラン等がある。
【0048】チタネート系カップリング剤としては、イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネ
ート、等がある。
【0049】界面活性剤としては、市販の界面活性剤を
使用することができ、強磁性鉄化合物粒子、非磁性金属
酸化物粒子や該粒子表面に有する水酸基と結合が可能な
官能基を有するものが望ましく、イオン性で言えばカチ
オン性、あるいはアニオン性のものが好ましい。
【0050】上記いずれの処理方法によっても本発明の
目的を達成することができるが、フェノール樹脂との接
着性を考慮するとアミノ基、あるいはエポキシ基を有す
るシラン系カップリング剤による処理が好ましい。
【0051】本発明における反応は、水性媒体中で行わ
れるが、この場合の水仕込み量は、強磁性鉄化合物粒子
粉末、非磁性金属酸化物粒子粉末、フェノール類及びホ
ルマリン類の総量が30〜95重量%になるようにする
ことが好ましく、特に、60〜90重量%となるように
することが好ましい。
【0052】結着樹脂として、フェノール樹脂を用いた
磁性粒子分散型キャリアの作成方法を以下に示す。ま
ず、フェノール類、ホルマリン類、水、強磁性鉄化合物
粒子粉末及び非磁性金属酸化物粒子粉末を反応釜中に仕
込み、十分に撹拌した後、塩基性触媒を加えて撹拌しな
がら昇温し、反応温度を70〜90℃に調整し、フェノ
ール樹脂を硬化させる。この時、球形度の高い球状複合
体粒子を得るためにゆるやかに昇温させることが望まし
い。昇温速度は、好ましくは0.5〜1.5℃/分、よ
り好ましくは0.8〜1.2℃/分である。
【0053】硬化後の反応物を40℃以下に冷却し、得
られた水分散液を濾過、遠心分離等の定法に従って固液
を分離した後、洗浄して乾燥することにより、強磁性鉄
化合物粒子と非磁性金属酸化物粒子とをフェノール樹脂
を結着樹脂として結合してなる球状のキャリア粒子が得
られる。
【0054】該キャリア表面にはトナーの帯電量の調
整、耐久によるキャリアへのトナー付着によるキャリア
劣化を防止、感光体上の傷の発生や、感光体の削れを低
減するために、キャリア表面に表面層を設けたほうが好
ましい。
【0055】キャリアの被覆用に用いられる樹脂として
は、スチレン、クロルスチレン等のスチレン類;エチレ
ン、プロピレン、、ブチレン、イソブチレン等のモノオ
レフェイン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香
酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン
脂肪族モノカルボン酸エステルビニルメチルエーテル、
ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニ
ルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の
単独重合体あるいは共重合体などが挙げられ、特に代表
的な被覆用樹脂としては、導電性微粒子の分散性やコー
ト層としての成膜性、生産性という点などから、ポリス
チレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ
エチレン、ポリプロピレンが挙げられる。更にポリカー
ボネート、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、フッ素樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
【0056】例えば、フッ素樹脂としては、例えばポリ
フッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジ
クロロジフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリヘキサフルオロプロピレンなどと、他のモノマ
ーが共重合した溶媒可溶の共重合体が挙げられる。
【0057】また、シリコーン樹脂としては、例えば信
越シリコーン社製KR271、KR282、KR31
1、KR255、KR155(ストレートシリコーンワ
ニス)、KR211、KR212、KR216、KR2
13、KR217、KR9218(変性用シリコーンワ
ニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコ
ーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001
N、ES1002T、ES1004(シリコーンエポキ
シワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニ
ス)、KR5203、KR5221、(シリコーンポリ
エステルワニス)や東レシリコーン社製のSR210
0、SR2101、SR2107、SR2110、SR
2108、SR2109、SR2400、SR241
0、SR2411、SH805、SH806A、SH8
40等が用いられる。
【0058】また、親水基と疎水基を有する化合物であ
るカップリング剤で表面を被覆しても効果は現れる。
【0059】カップリング剤としてはチタネート系、ア
ルミニウム系、シラン系カップリング剤等が挙げられ、
トナーの摩擦帯電極性を制御するために、アミノ基やフ
ッ素などの様々な官能基を導入してもよい。
【0060】表面層を有するキャリアの作成方法として
はキャリアコア粒子を浮遊流動させながらコート樹脂溶
液をスプレーとコア粒子表面にコート膜を形成させる方
法、及び、スプレードライ法、キャリアコア粒子とコー
ト樹脂を含有する溶液とを混合し、剪断応力を加えなが
ら、コート樹脂溶液の溶媒を徐々に揮発させ、コート膜
を形成させる方法が挙げられる。
【0061】本発明に係るキャリアの飽和磁化値は20
〜90Am2/kgである事が好ましく、より好ましく
は30〜75Am2/kgである。飽和磁化値が90A
2/kgを越える場合には、キャリアの磁力による搬
送性が増大し、トナーにかかる機械的な力が大きくなっ
てトナーが破砕され劣化するおそれがある。また、飽和
磁化値が20Am2/kg未満の場合、現像剤の搬送中
に現像スリーブの表面より10μm以上の粒子でもキャ
リアが離脱し、キャリア全体が感光体表面に付着して画
像に欠陥を生じ、耐久性に難があるので好ましくない。
【0062】磁気特性の測定は、理研電子(株)製の振
動磁場型磁気特性自動機録装置BHV−30を用いて行
った。磁気特性値は10キロエルステッドの外部磁場を
作り、そのときの磁化の強さを求める。キャリアは円筒
状のプラスチック容器にキャリア粒子が動かないように
十分密になるようにパッキングした状態に作製する。こ
の状態で磁化モーメントを測定し、試料を入れたときの
実際の重量を測定して、磁化の強さを求める。
【0063】本発明に係るキャリアは、電気抵抗値が1
7〜1016Ωcmである。107Ωcm未満の場合、静
電潜像上の電荷がキャリアを介して流れてしまい、画像
が乱れる、または欠けたりし、キャリア全体が感光体表
面に付着して画像に欠陥を生し、耐久性に難があるので
好ましくない。
【0064】キャリアの電気抵抗値測定方法は、図2に
示すセルAに磁性粒子を充填し、該磁性粒子に接するよ
う電極21及び22を配し、該電極間に電圧を印加し、
その時ながれる電流を測定することで得た。測定条件
は、23℃、65%の環境で充填磁性粒子と電極との接
触面積2cm2、厚み1mm、上部電極に10kg、印
加電圧100Vである。
【0065】該キャリアの平均粒子径は15〜60μm
である事が好ましい。平均粒子径が15μm未満のキャ
リアはキャリア付着が生じ画像不良が生じやすいので好
ましくなく、60μmを越えると、鮮明な画像を得るこ
とができなくなるので好ましくない。特に、高画質を求
める場合には20〜45μmの範囲が好ましい。
【0066】平均粒径の測定方法は、レーザー回折式粒
度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて0.
05〜350μmを32対数分割して測定し、体積分布
の50%径をもって平均粒径とする。また、光学顕微鏡
あるいは走査型電子顕微鏡をもちい、100個以上を無
作為に抽出し、水平最大弦長をもって体積粒度分布を算
出し50%平均径をもって平均径としてもよい。
【0067】キャリア、添加剤のトナーに対する摩擦帯
電量、帯電極性の測定方法の測定装置概略図を図3に示
す。図3において、30は測定サンプル、31は吸引
機、32は測定容器、33はスクリーン、34はフタ、
35は真空計、36は風量調節弁、37は吸引口、38
はコンデンサー、39は電位計を示す。
【0068】測定方法は、23℃、相対湿度60%環境
下、測定する試料を0.04kgにトナー0.028k
gを加えた混合物を50〜100ml容量のポリエチレ
ン製の瓶に入れ、上記の環境下に1晩放置後、150回
手振りで震盪する。次いで底に500メッシュのスクリ
ーン33のある金属製の測定容器に前記混合物0.00
05kgを入れ、金属製のふた34をする。このときの
測定容器32全体の重量を測定し、W1kgとする。次
に吸引機31(測定容器32と接する部分は少なくとも
絶縁体)において、吸引口37から吸引し、風量調節弁
36を調節して真空計35の圧力を250mmAqとす
る。この状態で3分間吸引を行い、現像剤を吸引除去す
る。このときの電位計39の電位をV(ボルト)とす
る。ここでコンデンサー38の容量をC(mF)とす
る。また吸引後の測定機全体の重量を測定しW2kgと
する。この現像剤のトリボ値(mC/kg)は通常以下
の式のように計算される。
【0069】 摩擦帯電量(mC/kg)=CV/(W1−W2) 但し、添加剤、キャリアの粒径が細かく、500メッシ
ュのスクリーンでもメッシュを抜けてしまう場合には、
メッシュを抜けたキャリア、添加剤についてはトナーの
摩擦帯電量とキャンセルすると考え、補正を含んだ以下
の式のように計算される。あらかじめ秤量されたキャリ
ア、添加剤の質量をM1,トナーをM2とし、この混合
物のうちM3を500メッシュのスクリーン3のある金
属製の測定容器22に入れたとき、 摩擦帯電量(mC/kg)=CV/(M3×M2/(M
1+M2)) である。
【0070】キャリアの形状は、形状係数SF−1(C
1)及びSF−2(C2)に関して、 100<C1≦140 、 100<C2≦130 である。好ましくは 100<C1≦120 、 100<C2≦117 である。
【0071】キャリアの形状が上記の範囲であると、球
形に近いため、現像工程時での感光体への摺擦がソフト
になり、感光体表面に傷をつけにくく、また感光体の削
れも少なくなるため、優れた耐久性が得られる。
【0072】キャリアの形状がC1>140、C2>1
30の場合には、キャリアの形状が異形になり、表面に
凹凸を有するようになるため、現像工程時に感光体表面
に傷をつけやすくなり、また感光体の削れも発生しやす
くなる。
【0073】使用するトナーの球形度は、形状係数SF
−1(T1)及びSF−2(T2)が下記式を満足す
る。
【0074】 100<T1≦140 、 100<T2≦130 更に 100<T1≦120 、 100<T2≦110 を満足することがよりいっそう好ましい。
【0075】トナーの形状の作用効果としては、トナー
の流動性向上による帯電性の向上と共に、トナー粒子表
面に対する感光体帯電部材の影響を低め、トナー粒子中
に反応性低分子量成分の生成を抑えることである。トナ
ー表面積のなるべく小さい球形が好ましい。トナーは重
合法により形成されたトナー粒子を用いることにより発
明の効果を高めることが出来る。特に、トナー粒子表面
部分を重合法により形成されたトナーについては、分散
媒中にプレトナー(モノマー組成物)粒子として存在さ
せ、必要な部分を重合反応により生成するため、表面性
については、かなり平滑化されたものを得ることが出来
る。表面の平滑なトナーは、高い転写性を有しているた
め、廃トナーの低減化、高画質化を図ることができる。
【0076】さらには、低温定着システムに適応できる
ようにトナーにコア/シェル構造をもたせ、シェル部分
を重合により形成されたようなトナーが好ましい。この
コア/シェル構造の作用は、トナーの優れた定着性を損
なうことなく耐ブロッキング性を付与できることは言う
までもなく、コアを有しないようなバルクとしての重合
トナーに比較して、シェル部分のみを重合するほうが、
重合工程の後の後処理工程において、残存モノマーの除
去が容易に行われるためである。
【0077】低温定着のためにはコア部の主たる成分と
しては低軟化点物質が好ましく、ASTM D3418
−8に準拠し測定されたDSC吸熱曲線におけるメイン
極大ピーク値(融点)が、40〜90℃を示す化合物が
好ましい。極大ピークが40℃未満であると低軟化点物
質の自己凝集力が弱くなり、結果として高温オフセット
性が低下する。一方、極大ピークが、90℃を越えると
定着温度が高くなる傾向にある。更に直接重合方法によ
りトナー粒子を得る場合においては、水系媒体中で造粒
・重合を行うため極大ピーク値の温度が高いと主に造粒
中に低軟化点物質が析出し造粒性が低下する。
【0078】極大ピーク値(融点)の温度の測定には、
例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置
検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱
量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サン
プルはアルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセッ
トし、昇温速度10℃/min.で測定を行う。
【0079】低軟化点物質としては、パラフィンワック
ス,ポリオレフィンワックス,フィッシャートロピッシ
ュワックス,アミドワックス,高級脂肪酸,エステルワ
ックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロ
ック化合物等が挙げられる。
【0080】低軟化点物質はトナー粒子中へ5〜30重
量%添加することが好ましい。
【0081】トナー粒子には外添剤を付与することが好
適である。トナー粒子表面を外添剤で被覆することによ
り、トナーとキャリア、あるいはトナー粒子相互の間に
外添剤が存在することで現像剤の流動性が向上され、さ
らに現像剤の寿命も向上する。
【0082】外添剤としては、金属酸化物粉体(酸化ア
ルミニウム,酸化チタン,チタン酸ストロンチウム,酸
化セリウム,酸化マグネシウム,酸化クロム,酸化錫,
酸化亜鉛,など)、窒化物粉体(窒化ケイ素など)、炭
化物粉体(炭化ケイ素など)、金属塩粉体(硫酸カルシ
ウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウムなど)、脂肪酸金
属塩粉体(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム
など)、カーボンブラック、シリカ粉体、ポリテトラフ
ロロエチレン、ポリビニリデンフロライド、ポリメチル
メタクリレート、ポリスチレン、シリコーンの如き材料
の微粉末が好ましい。上述した微粉末の個数平均粒径は
0.2μm以下であることが好ましい。個数平均粒径が
0.2μmを越えると流動性が低下し、現像及び転写時
に画質が低下する。
【0083】外添剤の使用量は、トナー粒子100重量
部に対し、好ましくは0.01〜10重量部、より好ま
しくは、0.05〜5重量部が用いられる。外添剤は、
単独で用いても、又、複数併用しても良い。外添剤は、
疎水化処理を行ったものが、より好ましい。
【0084】外添剤は、BET法による窒素吸着によっ
た比表面積が30m2 /g以上、特に50〜400m2
/gの範囲のものが良好である。
【0085】トナー粒子と外添剤との混合処理は、ヘン
シェルミキサーの如き混合機を使用して行うことができ
る。このようにして得られたトナーは磁性コートキャリ
アと混合されて現像剤とされる。現像剤は、現像プロセ
スにも依存するが現像剤中のトナーの割合が1〜20重
量%、より好ましくは1〜10重量%の範囲であること
が現像容器中でのトナーへの帯電付与の点で好適であ
る。二成分系現像剤中のトナー摩擦帯電量は5〜100
μC/gの範囲であることが好適であり、最も好ましく
は5〜60μC/gである。
【0086】トナーを製造する方法としては、結着樹脂
及び着色剤、その他の内添物を溶融混練し、混練物を冷
却後粉砕分級する方法が挙げられる。トナーの結着樹脂
としては、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、
ポリビニルトルエンの如きスチレン誘導体から得られる
高分子化合物;スチレン−p−クロルスチレン共重合
体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビ
ニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ア
クリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン共重
合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノー
ル樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;脂肪族多価アル
コール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳
香族ジアルコール類及びジフェノール類から選択される
単量体を構造単位として有するポリエステル樹脂;ポリ
ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラー
ル、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂が
挙げられる。特にスチレン系樹脂およびポリエステル樹
脂が好ましい。
【0087】トナーの製造方法としては、特公昭36−
10231号公報、特開昭59−53856号公報、特
開昭59−61842号公報等に述べられている懸濁重
合方法を用いて直接トナーを生成する方法や、単量体に
は可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直
接トナーを生成する分散重合方法、又は水溶性極性重合
開始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリ
ー重合方法に代表される乳化重合方法を用いトナーを製
造する方法が挙げられる。
【0088】本発明においてはトナーの形状係数SF−
1(T1)を100<T1≦140及びSF−2(T
2)を100<T2≦130にコントロールでき、比較
的容易に粒度分布がシャープで3〜8μm粒径の微粒子
トナーが得られる常圧下での、または、加圧下での懸濁
重合方法によるトナーの製法が好ましい。
【0089】低軟化点物質をトナー粒子中に内包化せし
める方法としては、水系媒体中での材料の極性を主要単
量体より低軟化点物質の方を小さく設定し、更に少量の
極性の大きな樹脂又は単量体を添加せしめることで低軟
化点物質を外殻樹脂で被覆したいわゆるコア/シェル構
造を有するトナー粒子を得ることができる。トナーの粒
度分布制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コ
ロイド作用とする分散剤の種類や添加量を変える方法や
機械的装置条件例えばローラーの周速・パス回数・攪拌
羽根形状等の攪拌条件や容器形状又は、水系媒体中での
固形分濃度等を制御することにより所定のトナーを得る
ことができる。
【0090】トナーの外殻樹脂としては、スチレン−
(メタ)アクリル共重合体,ポリエステル樹脂,エポキ
シ樹脂,スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。
重合法による直接トナーを得る方法においては、それら
の単量体が好ましく用いられる。
【0091】具体的には、スチレン;o(m−,p−)
−メチルスチレン、m(p−)−エチルスチレンの如き
スチレン単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル
(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステ
アリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチ
ルの如き(メタ)アクリル酸エステル単量体;ブタジエ
ン、イソプレン、シクロヘキセン、(メタ)アクリロニ
トリル、アクリル酸アミドの如きエン単量体が好ましく
用いられる。
【0092】これらは、単独または一般的には出版物ポ
リマーハンドブック第2版III−P139〜192
(John Wiley & Sons社製)に記載の
理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜75℃を示すよ
うに単量体を適宜混合し用いられる。理論ガラス転移温
度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像
剤の耐久安定性が低下し、一方75℃を越える場合は定
着点の上昇をもたらし、特にフルカラートナーの場合に
おいては各色トナーの混色性が低下し、色再現性が低下
し、更にOHP画像の透明性が低下する。
【0093】外殻樹脂の分子量は、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により測定される。具
体的なGPCの測定方法としては、予めトナーをソック
スレー抽出器を用いトルエン溶剤で20時間抽出を行っ
た後、ロータリーエバポレーターでトルエンを留去せし
め、更に低軟化点物質は溶解するがシェル用樹脂は溶解
し得ない有機溶剤、例えばクロロホルム等を加え十分洗
浄を行った後、テトラヒドロフラン(THF)に可溶し
た溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィ
ルターでろ過したサンプルをウォーターズ社製150C
を用い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、
803、804、805、806、807を連結し標準
ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定する
方法がある。
【0094】得られた樹脂成分の数平均分子量(Mn)
は、好ましくは5000〜1000000であり、重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw
/Mn)は、2〜100を示す外殻樹脂が好ましい。
【0095】コア/シェル構造を有するトナー粒子を製
造する場合、外殻樹脂で低軟化点物質を内包せしめるた
め外殻樹脂の他に更に極性樹脂を添加せしめることが特
に好ましい。極性樹脂としては、スチレンと(メタ)ア
クリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましく用いられる。該極
性樹脂は、シェル樹脂又は単量体と反応しうる不飽和基
を分子中に含まないものが特に好ましい。仮に不飽和基
を有する極性樹脂を含む場合においてはシェル樹脂層を
形成する単量体と架橋反応が起き、特に、フルカラー用
トナーとしては、極めて高分子量になり四色トナーの混
色には好ましくない。
【0096】外殻構造を有するトナー粒子の表面にさら
に重ねて重合法により最外殻樹脂層を設けても良い。
【0097】上述の最外殻樹脂層のガラス転移温度は、
耐ブロッキング性のさらなる向上のため外殻樹脂層のガ
ラス転移温度以上に設計されること、さらに定着性を損
なわない程度に架橋されていることが好ましい。また、
該外殻樹脂層には帯電性向上のため極性樹脂や荷電制御
剤が含有されていることが好ましい。
【0098】外殻樹脂層を設ける方法としては、特に限
定されるものではないが例えば以下のような方法が挙げ
られる。1.重合反応後半、または終了後、反応系中に
必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を溶解
し、分散したモノマー組成物を添加し重合粒子に吸着さ
せ、重合開始剤を添加し重合を行う方法。2.必要に応
じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を含有したモノ
マー組成物からなる乳化重合粒子またはソープフリー重
合粒子を反応系中に添加し、重合粒子表面に凝集、必要
に応じて熱等により固着させる方法。3.必要に応じ
て、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を含有したモノマ
ー組成物からなる乳化重合粒子またはソープフリー重合
粒子を乾式で機械的にトナー粒子表面に固着させる方
法。
【0099】本発明に用いられる黒色着色剤としてカー
ボンブラック、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン
着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
【0100】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,
アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、109、110、
111、128、129、147、168、等が挙げら
れる。
【0101】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キ
ナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール
化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.
I.ピグメントレット2、3、5、6、7、23、4
8:2、48:3、48:4、57:1、81:1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0102】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染
料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.
ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、
15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に
利用できる。これらの着色剤は、単独又は混合し更には
固溶体の状態で用いることができる。
【0103】着色剤は、カラートナーの場合、色相角、
彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散
性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂10
0重量部に対し1〜20重量部添加して用いられる。
【0104】トナーに用いられる荷電制御剤としては、
公知のものが利用できる。カラートナーの場合は、特
に、無色又は淡色でトナーの帯電スピードが速く且つ一
定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好まし
い。更に本発明において直接重合方法を用いる場合に
は、重合阻害性が無く水系媒体への可溶化物の無い荷電
制御剤が特に好ましい。
【0105】例えば、ネガ系荷電制御剤として、サリチ
ル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボ
ン酸又はそれらの誘導体の金属化合物;スルホン酸又は
カルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物;ホウ素化合
物;尿素化合物;ケイ素化合物;カリークスアレーン等
が挙げられる。ポジ系荷電制御剤として、四級アンモニ
ウム塩,該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型
化合物,グアニジン化合物,イミダゾール化合物が好ま
しく用いられる。該荷電制御剤は樹脂100重量部に対
し0.5〜10重量部が好ましい。しかしながら、荷電
制御剤のトナー粒子への添加は必須ではない。
【0106】直接重合方法によりトナー粒子を生成する
場合には、重合開始剤として、2,2′−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル、2,2′−アゾビス−
4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾ
ビスイソブチロニトリルの如きアゾ系重合開始剤;ベン
ゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシ
ド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒ
トドペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キシド、ラウロイルペルオキシドの如き過酸化物系重合
開始剤が用いられる。
【0107】該重合開始剤の添加量は、目的とする重合
度により変化するが一般的には単量体に対し0.5〜2
0重量%添加され用いられる。重合開始剤の種類は、重
合方法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考
に、単独又は混合し利用される。重合度を制御するため
の公知の架橋剤,連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加
し用いる事も可能である。
【0108】トナーの製造方法として懸濁重合を利用す
る場合には、用いる分散剤として無機系酸化物として、
リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アル
ミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等
が挙げられる。有機系化合物としてはポリビニルアルコ
ール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシ
プロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が挙げられ
る。これらは水相に分散させて使用される。これら分散
剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜1
0.0重量部を使用する事が好ましい。
【0109】これら分散剤は、市販のものをそのまま用
いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
るために、分散媒中にて高速攪拌下にて該無機化合物を
生成させてる事も出来る。例えば、リサ酸三カルシウム
の場合、高速攪拌下において、リン酸ナトリウム水溶液
と塩化カルシウム水溶液を混合する事で懸濁重合方法に
好ましい分散剤を得る事が出来る。又これら分散剤の微
細化のための0.001〜0.1重量部の界面活性剤を
併用しても良い。具体的には市販のノニオン型、アニオ
ン型又はカチオン型の界面活性剤が利用でき、例えばド
デシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、
ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウ
ム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ス
テアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムが好ましく
用いられる。
【0110】トナーの製造方法に直接重合方法を用いる
場合においては、以下の如き製造方法によって具体的に
トナーを製造する事が可能である。単量体中に低軟化物
質からなる離型剤、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤そ
の他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等
によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、
分散安定剤を含有する水相中に通常の攪拌機またはホモ
ミキサー、ホモジナイザー等により分散させる。好まし
くは単量体組成物からなる液滴な所望のトナー粒子のサ
イズを有するように攪拌速度・時間を調整し、造粒す
る。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持
され、且つ粒子の沈降が防止される程度の攪拌を行えば
良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃
の温度に設定して重合を行う。また、重合反応後半に昇
温しても良く、更に、耐久特性向上の目的で、未反応の
重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、
又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反
応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により回収
し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系1
00重量部に対して水300〜3000重量部を分散媒
として使用するのが好ましい。
【0111】トナーは分級して粒度分布を制御しても良
く、その方法として好ましくは、慣性力を利用した多分
割分級装置を用いる。この装置を用いることにより、本
発明で好ましい粒度分布を有するトナーを効率的に製造
できる。
【0112】本発明の画像形成方法について説明する。
【0113】本発明の画像形成方法は、導電性支持体上
に感光層を有する感光体を帯電させる工程;像露光を行
なうことにより該感光体上に静電潜像を形成する潜像形
成工程;現像剤担持体に担持されたキャリア、トナー及
び添加剤とを有する現像剤により該静電潜像を現像する
現像工程;現像工程において現像されたトナー画像を転
写材に転写する転写工程;転写工程後、感光体上に残余
するトナーを、該感光体に圧接したクリーニングブレー
ドにより回収するクリーニング工程;を有するものであ
る。
【0114】帯電工程において、帯電部材としては、コ
ロナ帯電器の如き感光体の表面に非接触で帯電を行なう
非接触帯電部材、及び、ブレード、ローラー、及びブラ
シの如き感光体の表面に接触して帯電を行なう接触帯電
部材のいずれも用いることができる。
【0115】潜像形成工程において、画像露光手段とし
ては、レーザー及びLEDの如き公知の手段を用いるこ
とができる。
【0116】本発明の画像形成方法における現像工程
は、現像スリーブ(現像剤担持体)とこれに内包された
マグネットローラのうち、例えばマグネットローラを固
定して、現像スリーブのみを回転し、現像剤を現像スリ
ーブ上で循環搬送し、現像剤にて感光体表面に保持され
た静電潜像を現像するものである。
【0117】現像工程においては、現像領域で現像バイ
アスを印加することが好ましい。印加する電圧が直流に
交流電圧を重畳した電圧であることが特に好ましく、交
流成分の電界により添加剤が感光体に付着しやすくなり
クリーニングでのトナーの回収が良好に行われるように
なる。印加する交流成分は1kVpp〜3kVppであ
り、0.5kHz〜3kHzであることが好ましい。1
kVpp未満、及び0.5kHz未満では、添加剤が感
光体に付着しにくくなり、クリーニング性が低下し、画
像もカブリが発生しやすくなる。3kVpp、3kHz
を越えるとリークによる画像不良が発生しやすくなる。
【0118】また感光体と現像剤担持体は、対向部にお
いて同方向に回転していることが好ましい。同方向であ
ると添加剤が感光体に付着してクリーニング部に行きや
すく、クリーニング助剤としての役割を果たしやすい。
逆方向であると一旦、感光体に付着した添加剤が現像剤
担持体に戻ることが多くなるため、クリーニング部へ行
きにくくなり、添加剤を添加したことによる効果が小さ
くなる。
【0119】また現像方式としては、反転現像であるこ
とが好ましい。例えば負帯電性の感光体に負帯電性のト
ナーを用いた反転現像の場合、キャリアは正帯電性であ
り、添加剤の帯電性も正帯電であることが好まれ、また
転写部においては正極性の電界がかけられる。この場
合、感光体に付着した添加剤の帯電極性と転写部の電界
が同一であるために感光体に付着した添加剤が転写材上
に転写されにくく、画像不良が発生しにくくなり、また
クリーニング部で良好な転写残トナーの回収が行われ
る。
【0120】感光体としては公知のものが利用できる。
例えば、アモルファスシリコンドラム、OPC感光体な
どが使用でき、中でもOPC感光体を使用した時に添加
剤の効果がより高まる。OPC感光体は、表面が比較的
軟らかいために、クリーニング部材を高い当接圧で接触
させると表面が摩耗しやすく、傷がつきやすい。本発明
においては、クリーニング部材の当接圧を低くしても、
高いクリーニング性を発揮できるためOPC感光体に適
した画像形成方法である。
【0121】転写工程において、転写手段としては、コ
ロナ帯電器、転写ローラまたは転写ベルトが用いられ
る。
【0122】転写工程で転写されたトナー像は、定着工
程において、加熱及び/又は加圧により転写材に定着さ
れる。
【0123】また、転写工程において転写されなかった
トナーは、感光体の表面に当接したクリーニングブレー
ドにより回収、除去される。クリーニングブレードとし
ては、一般に用いられているものが使用でき、例えばウ
レタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等を用いて製造さ
れたものが挙げられる。
【0124】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって説
明するが、これによって本発明が限定されるものではな
い。
【0125】まず本発明の画像形成方法に使用されるト
ナー、現像キャリアの材質、製造方法等を例示する。
【0126】〔トナーの製造例 1〕21用四つ口フラ
スコ中のイオン交換水710重量部に、0.1M−Na
3PO4水溶液450重量部を投入し、60℃に加温した
後、高速撹拌装置TK式ホモミキサー(特殊機化工業
製)を用いて、12000rpmにて撹拌した。これに
1.0M−CaCl2水溶液68重量部を徐々に添加
し、微小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得
た。
【0127】一方、分散質として (モノマー) スチレン 160重量部 n−ブチルアクリレート 40重量部 (着色剤) ピグメントレッド202 8重量部 (荷電制御剤) 2,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4重量部 (離型剤) エステルワックス(軟化点75℃) 10重量部 (その他) 飽和ポリエステル樹脂 10重量部
【0128】上記処方のうち、着色剤とジ−tert−
ブチルサリチル酸のAl化合物とスチレンだけをエバラ
マイルダー(荏原製作所製)を用いて予備混合を行っ
た。次に上記処方すべてを60℃に加温し、溶解、分散
して単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しなが
ら、開始剤2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)10重量部を加えて溶解し、単量体組成物
を調整した。
【0129】前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中
で調整した分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。
60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用い
て、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物
を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃
で6時間反応させた後、80℃で10時間重合させた。
【0130】重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸
を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾
燥することにより、体積平均径6μmの着色懸濁粒子を
得た。
【0131】得られた着色懸濁粒子100重量部に対し
て、シリカ母体の表面をシランカップリング剤及びシリ
コーンオイルで疎水化処理した疎水性シリカを1.7重
量部外添し、トナー1を得た。得られたトナー1の形状
係数を測定したところ、SF−1が115、SF−2が
120であった。
【0132】 〔トナーの製造例 2〕 (樹脂) スチレン−ブチルアクリレート共重合体(共重合比80:20) 100重量部 (着色剤) ピグメントレッド202 4重量部 (荷電制御剤) 2,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 2重量部 (離型剤) エステルワックス(軟化点75℃) 3重量部
【0133】上記材料をあらかじめ混合し、二軸押し出
し機にて130℃で溶融混練行った。この溶融混練物を
ハンマーミルにて粗砕し、1mmメッシュパスのトナー
粗砕物を得た。さらにこの粗砕物をジェット気流を利用
した衝突式粉砕機で微粉砕した後、風力分級し、体積平
均粒径9μmの着色粉2を得た。得られた着色粉100
重量部に対して、疎水化処理したシリカ微粉末(平均粒
径0.05μm)1.2部とをヘンシェルミキサーで混
合し、トナー2を得た。得られたトナー2の形状係数を
測定したところ、SF−1が170、SF−2が160
であった。
【0134】 現像剤製造例1) フェノール 7.5重量部 ホルマリン溶液 11.25重量部 (ホルムアルデヒド約40%、メタノール約10%、残りは水) γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1重量%で親油化処理したマグネタイ ト微粒子 53重量部 (平均粒径0.24μm、比抵抗5×105Ωcm) γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1重量%で親油化処理したα−Fe23(ヘマタイト)微粒子 35重量部 (平均粒径0.60μm、比抵抗2×109Ωcm)
【0135】ここで用いたマグネタイト及びα−Fe2
3の親油化処理は、マグネタイト99重量部及びα−
Fe2399重量部のそれぞれに対して1重量部のγ−
アミノプロピルトリメトキシシランを加え、ヘンシェル
ミキサー内で100℃で30分間、予備混合撹拌するこ
とによっておこなった。
【0136】上記材料および水11重量部を40℃に保
ちながら、1時間混合を行った。このスラリーに塩基性
触媒として28重量%アンモニア水2.0重量部、およ
び水11重量部をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら
40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応させ、
フェノール樹脂を生成し硬化させた。その後、30℃ま
で冷却し、100重量部の水を添加した後、上澄み液を
除去して、沈殿物を水洗し、風乾した。次いで、これを
減圧下(5mmHg以下)に180℃で乾燥して、フェ
ノール樹脂をバインダー樹脂としたマグネタイト微粒子
含有の磁性キャリアコア粒子を得た。
【0137】この粒子を60メッシュ及び100メッシ
ュの篩いによって、粗大粒子の除去をおこない、次いで
コアンダ効果を利用した多分割風力分級機(エッポジェ
ットラボEJ−L−3、日鉄鉱業社製)を使用して微粉
除去及び粗粉除去をおこない、キャリア(A)を得た。
【0138】キャリア(A)は、平均粒径が30.6μ
m、形状係数SF−1が120、SF−2が115であ
り、飽和磁化値は44Am2/kg、電気抵抗値は1×
1012Ωcm、トナー1及び2と摺擦することによって
生じるトナーの帯電極性はマイナスであった。
【0139】このキャリア(A)を更に衝突式粉砕機を
用いて粉砕し、平均粒径が5.8μm、形状係数SF−
1が190、SF−2が180である添加剤(A)を得
た。添加剤(A)の飽和磁化値は44Am2/kg、電
気抵抗値は3×1012Ωcmであり、粒径が5μm以下
の粒子の割合は、体積基準で44%であった。
【0140】キャリア(A)100重量部に対して、置
換基が全てメチル基であるストレートシリコーン樹脂
0.5重量部及びγ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン0.025重量部を以下の方法でコートした。
【0141】トルエンを溶媒として上記シリコーン樹脂
組成物が10重量%になるようにキャリアコート溶液を
作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して印加し
つつ溶媒を揮発させて粒子表面へのコートを行なった。
表面をコートされたキャリアを140℃で2時間キュア
し、解砕した後、100メッシュの篩で凝集した粗大粒
子をカットし、キャリア(B)を得た。同様にして添加
剤(A)に対してもシリコーン樹脂でコートを施し、添
加剤(B)を得た。
【0142】キャリア(B)は平均粒径が31.0μ
m、形状係数SF−1が115、SF−2が110であ
り、飽和磁化値は44Am2/kg、電気抵抗値は3.
0×1013Ωcm、トナー1及び2と摺擦することによ
って生じるトナーの帯電極性はマイナスであった。添加
剤(B)は平均粒径が5.8μm、形状係数SF−1が
180、SF−2が175であり、飽和磁化値は44A
2/kg、電気抵抗値は6.0×1013Ωcm、粒径
が5μm以下の粒子の割合は、体積基準で42%であっ
た。
【0143】キャリア(B)、添加剤(B)、トナー1
を体積基準で100:2.5:7の割合で混合して現像
剤(A)を作製した。
【0144】現像剤製造例2)上記のキャリア(A)、
添加剤(A)、トナー1を体積基準で100:2.5:
7の割合で混合して現像剤(B)を作製した。
【0145】現像剤製造例3)キャリア(A)を衝突式
粉砕機を用いて粉砕し、平均粒径が2.6μm、形状係
数SF−1が180、SF−2が160である粒子を得
た。この粒子に対して、現像剤製造例1と同様にして表
面コートを施し、添加剤(C)を得た。添加剤(C)に
関する物性を表2に示す。
【0146】キャリア(B)、添加剤(C)、トナー1
を体積基準で100:13:7の割合で混合して現像剤
(C)を作製した。
【0147】現像剤製造例4)キャリア(B)、添加剤
(C)、トナー1を体積基準で100:18:7の割合
で混合して現像剤(D)を作製した。
【0148】現像剤製造例5)キャリア(B)、添加剤
(C)、トナー1を体積基準で100:0.25:7の
割合で混合して現像剤(E)を作製した。
【0149】現像剤製造例6)キャリア(B)、添加剤
(C)、トナー1を体積基準で100:0.7:7の割
合で混合して現像剤(F)を作製した。
【0150】現像剤製造例7)キャリア(B)の製造に
おいて、用いるマグネタイトの平均粒径を0.1μmと
し、硬化させる工程での攪拌力を調整する以外は同様に
して、平均粒径が6.4μm、SF−1が110、SF
−2が105である添加剤(D)を得た。添加剤(D)
の他の物性は表2に示す。
【0151】キャリア(B)、添加剤(D)、トナー1
を体積基準で100:10:7の割合で混合して現像剤
(G)を作製した。
【0152】現像剤製造例8)キャリア(B)の製造に
おいて、ヘマタイトを除き、硬化させる工程での攪拌力
を調整する以外は同様にして、キャリア(C)を得た。
キャリア(C)の他の物性は表1に示す。
【0153】キャリア(C)、添加剤(B)、トナー1
を体積基準で100:2.5:7の割合で混合して現像
剤(H)を作製した。
【0154】現像剤製造例9) Fe23: 51.3モル% CuO: 25.6モル% ZnO: 23.1モル%
【0155】以上をボールミルにて粉砕、混合し分散剤
及び結着剤を水を加えスラリーとした後、スプレードラ
イヤーにより造粒操作を行ない、分級した後に1200
℃にて焼成を行なった。得られた磁性粒子を解砕処理の
後、分級を行い、キャリア(D)を得た。キャリア
(D)にキャリア(B)と同様のコートを施し、キャリ
ア(E)を作製した。
【0156】キャリア(E)は平均粒径が27.4μ
m、形状係数SF−1が130、SF−2が121であ
り、飽和磁化値は65Am2/kg、電気抵抗値は8×
108Ωcm、トナー1及び2と摺擦することによって
生じるトナーの帯電極性はマイナスであった。またキャ
リア(D)を更に解砕して添加剤(E)を得、さらに添
加剤(B)と同様のコートを施し、添加剤(F)を作製
した。添加剤(E)及び添加剤(F)の物性を表2に示
す。
【0157】キャリア(E)、添加剤(F)、トナー1
を体積基準で100:10:7の割合で混合して現像剤
(I)を作製した。
【0158】現像剤製造例10)キャリア(D)、添加
剤(E)、トナー1を体積基準で100:10:7の割
合で混合して現像剤(J)を作製した。
【0159】現像剤製造例11)キャリア(B)の製造
において、コート材を3−アミノプロピルメトキシシラ
ンのみとし、コート量をキャリア(A)100重量部当
り0.02重量部とした以外は同様にして、キャリア
(F)を得た。キャリア(F)の物性を表1に示す。
【0160】キャリア(F)、添加剤(B)、トナー1
を体積基準で100:2.5:7の割合で混合して現像
剤(K)を作製した。
【0161】現像剤製造例12)キャリア(B)の製造
において、ヘマタイトを用いずに、マグネタイトを15
0重量部とすること以外は同様にしてキャリア(G)を
作製した。キャリア(G)の物性を表1に示す。
【0162】キャリア(G)、添加剤(B)、トナー1
を体積基準で100:2.5:7の割合で混合して現像
剤(L)を作製した。
【0163】現像剤製造例13)キャリア(B)の製造
において、マグネタイトの添加量を2重量部とし、ヘマ
タイトの添加量を86重量部としたこと以外は同様にし
てキャリア(H)を作製した。キャリア(H)の物性を
表1に示す。
【0164】キャリア(H)、添加剤(B)、トナー1
を体積基準で100:2.5:7の割合で混合して現像
剤(M)を作製した。
【0165】現像剤製造例14)キャリア(B)、添加
剤(B)、トナー2を体積基準で100:2.5:7の
割合で混合して現像剤(N)を作製した。
【0166】現像剤製造例15)添加剤(B)の製造に
おいて、コート材としてフッ素系樹脂1重量部を用いる
こと以外は同様にして添加剤(G)作製した。キャリア
(H)の物性を表1に示す。
【0167】キャリア(B)、添加剤(G)、トナー1
を体積基準で100:2.5:7の割合で混合して現像
剤(O)を作製した。
【0168】現像剤製造例16)キャリア(B)、添加
剤(F)、トナー1を体積基準で100:2.5:7の
割合で混合して現像剤(P)を作製した。
【0169】現像剤製造例17)キャリア(E)、添加
剤(B)、トナー1を体積基準で100:2.5:7の
割合で混合して現像剤(Q)を作製した。
【0170】現像剤製造例18)キャリア(B)、トナ
ー1を体積基準で100: 7の割合で混合して現像剤
(R)を作製した。
【0171】現像剤製造例19)キャリア(E)の製造
において、焼成温度を1050℃にし、コート材を3−
アミノプロピルトリメトキシシランのみとし、処理量を
コート前の粒子100重量部に対し、0.02重量部と
した以外は同様にし、キャリア(I)を作製した。キャ
リア(I)の物性を表1に示す。
【0172】キャリア(I)、添加剤(B)、トナー1
を体積基準で100:2.5:7の割合で混合して現像
剤(S)を作製した。
【0173】現像剤製造例20)添加剤(B)の製造に
おいて、衝突式粉砕機を調整する以外は同様にして、添
加剤(H)を作製した。添加剤(H)の物性を表2に示
す。
【0174】キャリア(B)、添加剤(H)、トナー1
を体積基準で100:0.5:7の割合で混合して現像
剤(T)を作製した。
【0175】現像剤製造例21)添加剤(B)の製造に
おいて、衝突式粉砕機を調整する以外は同様にして、添
加剤(I)を作製した。添加剤(I)の物性を表2に示
す。
【0176】キャリア(B)、添加剤(I)、トナー1
を体積基準で100:2:7の割合で混合して現像剤
(U)を作製した。
【0177】現像剤製造例22)添加剤(B)の製造に
おいて、衝突式粉砕機を調整する以外は同様にして、添
加剤(J)を作製した。添加剤(J)の物性を表2に示
す。
【0178】キャリア(B)、添加剤(J)、トナー1
を体積基準で100:13:7の割合で混合して現像剤
(V)を作製した。
【0179】現像剤製造例23)添加剤(B)の製造に
おいて、衝突式粉砕機を調整する以外は同様にして、添
加剤(K)を作製した。添加剤(K)の物性を表2に示
す。
【0180】キャリア(B)、添加剤(K)、トナー1
を体積基準で100:15:7の割合で混合して現像剤
(W)を作製した。
【0181】現像剤製造例24)添加剤(B)の製造に
おいて、衝突式粉砕機を調整する以外は同様にして、添
加剤(L)を作製した。添加剤(L)の物性を表2に示
す。
【0182】キャリア(B)、添加剤(L)、トナー1
を体積基準で100:14:7の割合で混合して現像剤
(X)を作製した。
【0183】現像剤製造例25)添加剤(M)粉砕マグ
ネタイトを用いた。添加剤(M)の物性を表2に示す。
【0184】キャリア(B)、添加剤(M)、トナー1
を体積基準で100:2:7の割合で混合して現像剤
(Y)を作製した。
【0185】現像剤製造例26)キャリア(B)の製造
において、マグネタイトの量を減らし、ヘマタイトの量
を増やして量比を変更する以外は同様にして、添加剤
(N)を作製した。添加剤(N)の物性を表2に示す。
【0186】キャリア(B)、添加剤(N)、トナー1
を体積基準で100:4:7の割合で混合して現像剤
(Z)を作製した。
【0187】現像剤製造例27)マンガン−亜鉛フェラ
イト100重量部に対して、ストレートシリコーン樹脂
2重量部を添加剤(B)と同様の方法でコートして添加
剤(O)を作製した。添加剤(O)の物性を表2に示
す。
【0188】キャリア(B)、添加剤(O)、トナー1
を体積基準で100:2:7の割合で混合して現像剤
(α)を作製した。
【0189】
【表1】
【0190】
【表2】
【0191】
【表3】
【0192】実施例において使用した電子写真装置の概
略図を図1に示す。
【0193】実施例で使用する電子写真装置としてレー
ザービームを用いた反転現像用としてデジタル複写機
(キヤノン社製:BP55)を用意した。該装置の概略
は、感光体の帯電手段としてコロナ帯電器を備え、現像
手段として1成分ジャンピング現像方法を採用した1成
分現像器を備え、転写手段としてコロナ帯電器、ブレー
ドクリーニング手段、帯電前露光手段を備える。また、
感光体帯電器及び、クリーニング手段、感光体は1体型
のユニットとなっている。プロセススピードは180m
m/sである。該装置を以下のように改造を施し2成分
現像方式の画像形成装置とした。
【0194】現像方式を1成分のジャンピング現像か
ら、2成分現像剤を使用する現像方式に改造した。現像
剤については上述のキャリア及びネガ帯電性の非磁性ト
ナーとを有する現像剤を用いた。トナーとキャリアは重
量比で7:100の比率で混合した。
【0195】さらに、現像部分にマグネットローラーを
内包した直径16mm導電性非磁性スリーブを配し、現
像用の磁気ブラシを形成し、磁気ブラシとして穂立ちさ
せるための非磁性の表面をブラスト処理したアルミニウ
ム製の導電スリーブと、これに内包されるマグネットロ
ールを用い、該磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙
は約400μmとし、磁性粒子をスリーブ上にコートし
た。
【0196】現像剤担持体に担持された磁性粒子と感光
体との間に幅約5mmの現像ニップが形成されるように
調整し、該現像剤担持体を220mm/sの周速で18
0mm/sの周速にて回転する感光体に対し、対向部に
おいて同、逆方向の両者に回転するように改造した。さ
らにコロナ帯電器を用いた転写手段をローラー転写方式
に変更し、感光体としてはネガ帯電性ドラムを用いた。
【0197】また、感光体表面の電位は該感光体を帯電
させるコロナ帯電器の一次電圧、グリッド電圧を調整
し、感光体上の表面電位が−500Vになるように設定
し、潜像形成部の露光部での感光体の電位が−150V
になるように像露光の露光強度を調節した。
【0198】現像バイアスは直流電圧のみ印加の場合は
−350V(CD)とし、直流に交流成分重畳電圧の場
合は直流成分(−350V)に1000Vpp/3kH
zの矩形波(AC)を重畳する。
【0199】さらに正規現像用の感光体としてポジ帯電
性のアモルファスシリコンドラムを用意し、ポジ帯電性
ドラム、ネガ帯電性トナーによる正規現像も行える様に
した。
【0200】感光体表面の電位は該感光体を帯電させる
コロナ帯電器の一次電圧、グリッド電圧を調整し、感光
体上の表面電位が+500Vになるように設定し、潜像
形成部の露光部での感光体の電位が+150Vになるよ
うに像露光の露光強度を調節した。
【0201】現像バイアスは直流電圧のみ印加の場合は
+300V(CD)とし直流に交流成分重畳電圧の場合
は直流成分(+300V)に1000Vpp/3kHz
の矩形波(AC)を重畳する。
【0202】実施例1 現像剤としては現像剤1を使用し、画像形成装置には、
感光体としてネガ帯電性ドラムを有し、感光体と現像剤
担持体とが対向部において同方向に回転しており、直流
に交流電圧を重畳した現像バイアスを印加したものを用
いた。
【0203】上記の条件により画出し試験を行ない、以
下の如く評価をした。評価結果は表2に示す。
【0204】初期評価 1)画像評価 ベタ黒、ベタ白画像の画出しを行ない画像上にもれたキ
ャリアによる黒、白ポチ画像、キャリアからのリークに
よるリーク画像及びカブリ画像の評価を以下の評価基準
に従い行なった。 A:黒・白ポチ画像、リーク画像、カブリ画像が見られ
ず優れた画像である。 B:黒・白ポチ画像、リーク画像、カブリ画像はほとん
ど見られない。 C:黒・白ポチ画像、リーク画像、カブリ画像がやや見
られる。 D:全面に黒・白ポチ画像、リーク画像、カブリ画像が
発生している。
【0205】2)転写効率 転写効率の測定としてベタ黒画像の画出し中に感光体を
停止させ、現像部と転写部との間及び転写部とクリーニ
ング部との間における感光体上のトナーをテープに採取
し、それを白紙上にテーピングしたもののマクベス濃度
及びトナーの付着していないテープを白紙に貼ったもの
のマクベス濃度とを測定した値を用いて、以下の式によ
り転写効率を求めた。
【0206】転写効率(%)=〔{(Md−Td)−
(Mt−Td)}/(Md−Td)〕×100 Md:現像部と転写部との間における感光体上のトナー
のマクベス濃度 Mt:転写部とクリーニング部との間における感光体上
のトナーのマクベス濃度 Td:テープを白紙に貼った場合のマクベス濃度
【0207】耐久評価 3)筋画像 15℃/10%RHの条件下で、6%の文字原稿にてA
4横送りで連続通紙1万枚の耐久画出し試験を行い、耐
久後の画像でクリーニング不良による筋画像の発生を評
価した。以下に評価基準を示す。 A:筋画像が全く見られず優れた画像である。 B:筋画像はほとんど見られない。 C:筋画像がやや見られる。 D:全面に筋画像が発生している。
【0208】4)感光体の表面観察 15℃/10%RHの条件下で、6%の文字原稿にてA
4横送りで連続通紙1万枚の耐久画出し試験を行い、耐
久後の感光体の表面を目視で観察し、削れ及び傷を調べ
た。 A:削れ及び傷は未発生である。 B:傷がわずかに発生している。 C:削れ及び傷がやや見られる。 D:削れ及び傷が全面に見られる。
【0209】実施例2〜22及び比較例1〜8 表4に示した条件により、それぞれ画出し試験を行な
い、実施例1と同様の評価を行なった。評価結果も表4
に示す。
【0210】
【表4】
【0211】
【発明の効果】上述した如く、高転写性を発揮する球形
トナーを用いた場合でも、簡易で低コストなクリーニン
グブレードを使用して良好に転写残トナーをクリーニン
グでき、クリーニング不良による画像不良の発生が抑制
された画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を達成する画像形成装置
の1例を示す概略的説明図である。
【図2】電気抵抗値測定装置の概略図である。
【図3】摩擦帯電量の測定に用いられる測定装置の概略
図である。
【符号の説明】
10 現像剤 11 コロナ帯電器 12 感光体 13 像露光 14 転写ローラー 15 クリーニングブレード 16 廃トナー容器 17 現像剤担持体 18 現像器 19 撹拌スクリュー 20 転写材 21、22 電極 23 ガイドリング 24 電流計 25 電圧計 26 定電圧装置 27 測定サンプル 28 絶縁物 30 測定サンプル 31 吸引機 32 測定容器 33 スクリーン 34 ふた 35 真空計 36 風量調節弁 38 コンデンサー 39 電位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 507 G03G 9/10 331 21/10 15/08 507L 21/00 318 Fターム(参考) 2H005 AA08 AA15 AB02 AB06 BA03 BA06 BA15 CB03 DA07 EA01 EA02 EA05 2H034 BA00 BF00 2H073 AA05 BA02 BA04 BA13 BA43 CA03 2H077 AB02 AB14 AB15 AB18 AD06 AD36 AE06 DB08 EA03 EA11 GA17

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する感光体
    を帯電させる工程;像露光を行なうことにより該感光体
    上に静電潜像を形成する潜像形成工程;現像剤担持体に
    担持されたキャリア、トナー及び添加剤を有する現像剤
    により該静電潜像を現像する現像工程;現像工程におい
    て現像されたトナー画像を転写材に転写する転写工程;
    転写工程後、感光体上に残余するトナーを、該感光体に
    圧接したクリーニングブレードにより回収するクリーニ
    ング工程を有する画像形成方法において、該現像剤とし
    て、 i)形状係数SF−1(C1)及びSF−2(C2)が
    下式を満たすキャリア; 100<C1≦140 、 100<C2≦13
    0 ii)形状係数SF−1(T1)及びSF−2(T2)
    が下式を満たすトナー; 100<T1≦140 、 100<T2≦13
    0 iii)体積平均粒径が1〜8μmであり、形状係数S
    F−1(A1)及びSF−2(A2)が下式を満たし、
    画像形成の開始時にはキャリアの体積を基準として0.
    5〜15%含有されている添加剤; A1>140 、 A2>130 を有する現像剤を用い、該添加剤を感光体に逐次移行さ
    せながら画像形成を行なうことを特徴とする画像形成方
    法。
  2. 【請求項2】 該添加剤が、体積粒度分布において5μ
    m以下の粒径を有する粒子を30%以上含有しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 画像形成の開始時における該添加剤の含
    有量が、キャリアの体積を基準として2〜10%である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 該添加剤が、クリーニングブレード部に
    留まり、クリーニング助剤として働くことを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 該トナーが、重合法によって製造された
    重合トナーであることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 該キャリアの体積平均粒径が、15〜6
    0μmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 該キャリアが、結着樹脂中に金属化合物
    粒子を分散させた磁性粒子分散型樹脂キャリアであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  8. 【請求項8】 該金属化合物粒子が、強磁性金属化合物
    粒子及び非磁性金属酸化物粒子を有していることを特徴
    とする請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 該強磁性金属化合物粒子がマグネタイト
    を有しており、非磁性金属酸化物粒子がヘマタイトを有
    していることを特徴とする請求項8に記載の画像形成方
    法。
  10. 【請求項10】 該磁性粒子分散型樹脂キャリアが、表
    面層を有していることを特徴とする請求項7乃至9のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 該キャリアの飽和磁化が、20〜90
    Am2/kgであることを特徴とする請求項1乃至10
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 該キャリアの体積抵抗値が、107
    1016Ωcmであることを特徴とする請求項1乃至11
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 該添加剤の飽和磁化が、20〜90A
    2/kgであることを特徴とする請求項1乃至12の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 該添加剤の体積抵抗値が、107〜1
    15Ωcmであることを特徴とする請求項1乃至13の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 該現像工程において、感光体と現像剤
    担持体とが、その対向部で同方向に回転していることを
    特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の画像形
    成方法。
  16. 【請求項16】 該現像工程が、反転現像で行われるこ
    とを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  17. 【請求項17】 該現像工程において、現像剤担持体に
    直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスを印加する
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の
    画像形成方法。
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