JP4078203B2 - 磁性キャリア、二成分系現像剤及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンター、ファクシミリ及び製版システム等に広く用いることの出来る磁性キャリア、二成分系現像剤及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法において、潜像担持体上に形成される静電潜像は、トナーにより現像され、その後、転写紙上に転写され定着される。この場合における現像方法としては、現在、現像剤としてトナーと磁性キャリアとからなる二成分系現像剤を用いる二成分系現像方式や、磁性キャリアを用いない一成分系現像剤を用いる一成分系現像方式等が知られているが、より高画質や高速が求められる場合には、二成分系現像方式が好適に用いられている。
【0003】
近年、デジタル化が進み、プリンター、複写機等の複合化、フルカラー化、高速化が急速に進んでいる。それに伴い、各パーツも高機能化、高耐久性が求められるようになってきている。
【0004】
そのために、特に、潜像担持体の長寿命化が求められる。潜像担持体としては従来、CdS−樹脂分散系、ZnS−樹脂分散系、Se蒸着系、Se−Te蒸着系、Se−As蒸着系、OPC(有機光導電体)、そしてアモルファスシリコン(A−Si)系等の感光体があり、実用に供されている。このうち、OPCは最も普及しているが、表面が樹脂からなるので耐久性がまだ十分ではない。
【0005】
これに対して、A−Si系の感光体は表面硬度が非常に高く(ビッカース硬度1000以上)、他の感光体に比較して耐劣化性、耐摩耗性、耐傷つき性及び耐衝撃性等に極めて優れている。
【0006】
しかし、A−Si系の感光体は、表面抵抗がおおよそ1×1010〜1×1016Ωと、他の感光体より比較的低い。このような表面が低抵抗の潜像担持体を用いた画像形成方法において、接触二成分系現像プロセス、さらにAC現像バイアスを高画質化のために用いるとき、キャリア付着が発生する場合がある。また、磁性キャリアの磁気ブラシによる電荷注入で静電潜像を乱してしまうおそれもある。
【0007】
このような理由で、現像剤と潜像担持体の長寿命化と優れたハーフトーン再現性と高画像濃度を両立させた画像形成方法はこれまで得られていない。
【0008】
一方、現像剤の高画質化、長寿命化に関する最近の技術の代表的なものとして、例えば、特許文献1等にみられるように、磁性体分散型の樹脂キャリアの開発がなされている。さらに特許文献2に開示されるよう磁気特性を自由に制御でき、高抵抗化を図るべく球状複合体粒子が提案されている。磁性体分散型の樹脂キャリアを用いることで、現像剤が軽量、磁気力が小さく、流動性が良好になっているが、さらなる長寿命化のためには、磁性キャリア表面にトナー成分が付着する、いわゆるトナースペントを防止することが必要となり、現時点ではまだ不十分である。
【0009】
このような理由で、現像剤と潜像担持体の長寿命化と優れたハーフトーン再現性と高画像濃度を両立させた画像形成方法はこれまで得られていない。
【0010】
【特許文献1】
特開平4−100850号公報
【特許文献2】
特開平10−268575号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、流動性に優れ、キャリア付着の発生がなく、充分な画像濃度を有し、ハーフトーン再現性に優れた高品位画像が得られ、しかも、その特性を耐久維持できる磁性キャリア、二成分系現像剤及び画像形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも磁性体及びバインダー樹脂を含有する磁性キャリアにおいて、
該磁性キャリア粒子の個数平均粒径が15乃至60μmであり、該磁性キャリア粒子の比抵抗が5000V/cm2印加時に5.0×1013Ωcm乃至1.0×1016Ωcmであり、該磁性キャリア粒子の飽和磁化が40乃至80Am2/kgであり、該磁性キャリア粒子の真比重が2.5乃至4.5g/cm3であり、
該磁性体は、コロイダルシリカ及び熱硬化されたシロキサン樹脂を含有する表面処理層を有するものであり、
該キャリアの流動度が31sec/25cc以下であることを特徴とする磁性キャリアに関する。
【0013】
また、本発明は、トナー及び磁性キャリアを含む二成分系現像剤であって、
該トナーは、重量平均粒径が3乃至10μmであり、該トナーは無機微粒子、または有機微粒子またはそれらの混合物を含有し、
該磁性キャリアは、少なくとも磁性体及びバインダー樹脂を含有する磁性キャリアであり、
該磁性キャリア粒子の個数平均粒径が15乃至60μmであり、該磁性キャリア粒子の比抵抗が5000V/cm2印加時に5.0×1013Ωcm乃至1.0×1016Ωcmであり、該磁性キャリア粒子の飽和磁化が40乃至80Am2/kgであり、該磁性キャリア粒子の真比重が2.5乃至4.5g/cm3であり、
該磁性体は、コロイダルシリカ及び熱硬化されたシロキサン樹脂を含有する表面処理層を有するものであり、
該キャリアの流動度が31sec/25cc以下であることを特徴とする二成分系現像剤に関する。
【0014】
更に本発明は、二成分系現像剤を現像剤担持体上に担持して現像部へと搬送し、該現像部において、該現像剤担持体上に該二成分系現像剤の磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを潜像担持体に接触させて該潜像担持体上に形成されている静電潜像を現像する工程において、
上記現像剤が請求項3又は4に記載の現像剤であり、
上記現像剤担持体が、円筒状の非磁性スリーブと該非磁性スリーブに内包されている磁石とを有し、該現像剤担持体の表面粗さが、下記条件
0.2μm≦中心線平均粗さ(Ra)≦5.0μm
10μm≦凹凸の平均間隔(Sm)≦80μm
0.05≦Ra/Sm≦0.5
を満足するように構成されていることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
【0016】
本発明者らは、上記した従来技術の課題について鋭意検討の結果、高画質、高耐久性を同時に満足するために、静電潜像担持体として、A−Si系の感光体のような高硬度であるが、比較的抵抗の低い感光体を用いる場合には、現像剤として高抵抗であること、また、現像剤寿命としてトナースペントが少ないことが必要であることがわかった。トナースペントは、現像器内で現像剤のもらし量を規制する際に磁気的なパッキングによるシェアによるものが主因であることがわかった。従って、磁気的なパッキングを軽減するためには磁性キャリアの低磁気力化、軽量化、高流動性のバランスが必要である。特に磁性キャリアの流動性はキャリア表面の微細な構造により決定することを見いだした。すなわち、磁性体、バインダーを含有する磁性キャリアにおいて、該磁性体が、コロイダルシリカ及びシロキサン樹脂を含有する表面処理が施されていることで、磁性キャリアの表面の微細な部分にシリカ粒子の微細な突起ができることで、磁性キャリアの流動性が大きくなり、トナースペントに対して有利になると同時に、磁性キャリアの比抵抗を高めることができるようになった。
【0017】
また、トナースペントは、トナーの形状がある程度球形になって行くほど有利であることも見いだした。さらにそれら現像剤を良好に現像するために現像剤担持体の表面粗さが適当であり、さらに現像極において、該現像剤担持体の回転の進行方向と潜像担持体の回転の進行方向が、対向部において互いにカウンター方向であることが必要である。以下、これらについて更に詳細に説明する。
【0018】
キャリアの粒径は個数平均粒径が15乃至60μmであることが高画質を満足し、キャリア付着を良好に防止するために必要である。個数平均粒径が15μmよりも小さい磁性キャリアを使用すると、高バイアスが印加された状況下においてキャリア付着を引き起こす可能性がある。一方、個数平均粒径が60μmよりも大きい磁性キャリアを用いた場合には、トナー濃度が低下し、高画質な画像が得られにくい。
【0019】
さらに画質を向上させるのにキャリアの飽和磁化も大きく影響している。特に40乃至80Am2/kgであることが、画質向上およびキャリア付着防止のために必要である。この飽和磁化を達成するために用いる磁性体として、マグネタイト、各種フェライト等を好ましく用いることができる。
【0020】
さらに該磁性体は、コロイダルシリカ及びシロキサン樹脂を含有する表面処理が施されることにより、比抵抗を高めることができる。磁性体に単なる樹脂、カップリング剤などのみによる表面処理では、樹脂キャリアといえど、比抵抗を十分上げることは困難である。しかし、シリカ粒子のごときバルクをもつ粒子を表面処理剤として用いることによりキャリアは十分な比抵抗を有するようになる。キャリアの比抵抗が5000V/cm2印加時という高電界下で5.0×1013Ωcm乃至1.0×1016Ωcmを満足することが必要である。5.0×1013Ωcm未満であれば、キャリア付着を良好に防止できず、1.0×1016Ωcmを超えると、残留電荷の発生によりかえってキャリア付着を生じる場合がある。また、画像濃度の低下を生じる場合もある。
【0021】
磁性キャリアのバインダー樹脂として、硬化系フェノール樹脂やメラミン樹脂等の熱硬化性の樹脂を用い、且つ、重合法によって作製した磁性キャリアを用いることが有効である。即ち、かかる磁性キャリアは、硬く強度に優れ、しかも球形であるので、このような磁性キャリアを用いれば、現像器内での磁気的シェア等によるキャリア破壊が有効に防止されて、キャリア付着の発生が抑制され、また、その形状が球形であるために、現像剤担持体上で転がり易く、トナーを良好な状態で現像部に供給することが可能となるため、本発明の目的である画像濃度の向上を更に達成できる。このことはキャリアの真比重も関係しており、樹脂バインダーに磁性粒子を含有することでフェライトやマグネタイト、鉄粉などのように大きな比重を小さくすることが可能となり、適度な真比重をコントロールできるようになった。
【0022】
本発明のキャリアの流動度は、31sec/25cc以下であることがトナーのスペントを防止し、キャリアの寿命を延ばすために必要である。25sec/25cc以下であることが、トナーの現像性を高め、ハーフトーンのようなドットを粒状感なく再現するために好ましい。
【0023】
キャリアの流動度を31sec/25cc以下にするために、本発明では、特に磁性体を表面処理するコロイダルシリカが10乃至70質量%、シロキサン樹脂は30乃至90質量%の範囲で構成され、これら固形分は1乃至50質量%低級アルコール水混合溶液中に分散されているものが用いられる。固形分が50質量%超では組成物の安定性が劣化しやすく、ゲル化等のために良好に塗膜が形成されにくくなり、塗布できる期間が限定され好ましくない。また、固形分が1質量%未満では形成される被覆層の強度が十分でない問題がある。コロイダルシリカが10質量%未満の場合では、磁性キャリアとしての比抵抗及び良好な流動性を得ることが困難となり、70質量%を超える場合は、磁性体表面処理層が脆くなり、キャリアとしての耐久性に欠ける場合がある。また、シロキサン樹脂の固形分に占める割合が30質量%未満では脆くなり良好な被覆層が形成されにくく、クラック等がはいりやすくなり、シロキサン樹脂の割合が90質量%を超える場合では形成された被覆層の硬度が十分でなくなる傾向にある。
【0024】
コロイダルシリカ粒子の平均粒径は5〜150nm、特には分散安定性の点から10〜30nmであることが好ましい。
【0025】
本発明の磁性体の処理に用いられるコロイダルシリカは市販の水分散系のものが用いられる(例えば、E.I.du Pont de Nemours&Co.製の”Ludox”や、Nalco Chemical製の”Nalcoag”等)。コロイダルシリカ粒子としてはNa2O等のアルカリ金属酸化物の含有量が2質量%以下のものが用いられる。
【0026】
本発明の磁性体の処理用の組成物は、無機酸もしくは有機酸を用いることによりpH3.0〜6.0の酸性状態に調整される。強酸を用いると組成物の安定性等に好ましくない影響を与えやすいので、より好ましくは弱酸が用いられpH4.0〜5.5の酸性状態に調整される。
【0027】
磁性体の表面処理された組成物は乾燥後、熱硬化されることにより硬度、強度、低表面エネルギーの特性が発現する。熱硬化は高温であるほど完全に進行するが、高温で処理するにつれて脆くなり、クラック等が入りやすくなったり、磁性体粒子から剥がれ易くなるので、好ましくは80〜180℃で熱硬化されるが、より好ましくは100〜150℃で行われる。
【0028】
本発明のトナーは無機微粒子、または有機微粒子またはそれらの混合物を含有しているような、いわゆる外添を行っている。この外添材料がトナー中に埋め込まれたり、トナーから遊離するとカブリの原因になったり、画質低下を引き起こす。
【0029】
トナー粒子の形状測定には、前記フロー式粒子像測定装置を用い、測定時のトナー粒子濃度が3000〜1万個/μlとなる様に該分散液濃度を再調整し、トナー粒子を1000個以上計測する。計測後、このデータを用いて、2μm未満のデータをカットして、トナー粒子の平均円形度を求める。
【0030】
さらに、該トナーは、粒子全体、または一部が重合法により形成され、該トナーの平均円形度が0.950以上であることがさらに流動性を高め、高画質化を図るため、またトナースペントを防止するために好ましい。このような小粒径のトナーを効率的に得るためには、懸濁重合や乳化重合、分散重合等の重合法を用いてトナーを製造することが好ましい。
【0031】
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
【0032】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12,13,14,15,17,62,74,83,93,94,95,109,110,111,128,129,147,168等が好適に用いられる。
【0033】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48:2,48:3,48:4,57:1,81:1,144,146,166,169,177,184,185,202,206,220,221,254が特に好ましい。
【0034】
本発明に用いられるシアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1,7,15,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66等が特に好適に利用できる。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。
【0035】
本発明の着色剤は、カラートナーの場合、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
【0036】
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり樹脂100質量部に対し40〜150質量部添加して用いられる。
【0037】
本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、カラートナーの場合は、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更に本発明において直接重合方法を用いる場合には、重合阻害性が無く水系への可溶化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。
【0038】
具体的化合物としては、ネガ系としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属化合物,スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物,ホウ素化合物,尿素化合物,ケイ素化合物,カリークスアレーン等が利用でき、ポジ系として四級アンモニウム塩,該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物,グアニジン化合物,イミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該荷電制御剤は樹脂100質量部に対し0.5〜10質量部が好ましい。しかしながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須ではない。
【0039】
本発明で直接重合方法を利用する場合には、重合開始剤として、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられる。
【0040】
該重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対し0.5〜20質量%添加され用いられる。開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、単独又は混合し利用される。重合度を制御するため公知の架橋剤・連鎖移動剤・重合禁止剤等を更に添加し用いる事も可能である。
【0041】
本発明のトナー製造方法として懸濁重合を利用する場合には、用いる分散剤として例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ,磁性体,フェライト等が挙げられる。有機系化合物としては、例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が水相に分散させて使用される。これら分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜10.0質量部を使用することが好ましい。
【0042】
これら分散剤は、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得るために、分散媒中で高速撹拌下にて該無機化合物を生成させることもできる。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合方法に好ましい分散剤を得ることができる。また、これら分散剤の微細化のため0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用でき、例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0043】
本発明のトナー製造方法に直接重合方法を用いる場合においては、以下の如き製造方法によって具体的にトナーを製造する事が可能である。単量体中に低軟化物質からなる離型剤,着色剤,荷電制御剤,重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイサー・超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモミキサー・ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体組成物からなる液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。また、重合反応後半に昇温しても良く、更に、耐久特性向上の目的で、未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100質量部に対して水300〜3000質量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0044】
また、本発明におけるトナーは分級して粒度分布を制御しても良く、その方法として好ましくは、慣性力を利用した多分割分級装置を用いる。この装置を用いることにより、本発明の粒度分布を有するトナーを効率的に製造できる。
【0045】
以下、本発明に使用できる上記のような態様の磁性キャリアについて説明する。
【0046】
この場合に用いることができる磁性体粒子として、例えば、MO・Fe2O3又はMFe2O4の一般式で表される、マグネタイト、ソフトフェライト等を好ましく用いることができる。式中のMとしては、2価或いは1価の金属イオン、例えば、Mn,Fe,Ni,Co,Cu,Mg,Zn,Cd,Li等が相当し、更にMは、単独或いは複数の金属として用いることができる。このようなものとしては、例えば、マグネタイト、γ酸化鉄、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Ca−Mg系フェライト、Li系フェライト、Cu−Zn系フェライトと言った鉄系磁性酸化物を挙げることができる。
【0047】
上述した本発明のキャリアを製造する方法としては、少なくとも重合性モノマーと2種以上の磁性体とを含む組成物を混合して造粒し、モノマーを重合させて、直接、キャリアを得る方法がある。重合に用いられる重合性モノマーとしては、先に挙げたフェノール樹脂やメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂原料であるモノマー、例えば、フェノール樹脂の場合は、フェノール類とアルデヒド類、尿素樹脂の場合は、尿素とアルデヒド類、メラミン樹脂の場合は、メラミンとアルデヒド類や、その他の、エポキシ樹脂の出発原料となるビスフェノール類とエピクロルヒドリン等が用いられる。例えば、硬化系フェノール樹脂を用いた磁性キャリアの具体的な製造方法としては、水性媒体中で、重合性モノマーであるフェノール類とアルデヒド類を、塩基性触媒の存在下、先に挙げたような磁性金属酸化物、好ましくは親油化処理した磁性金属酸化物を入れて、単量体モノマーを重合させることによって、直接、磁性体分散型の球状の樹脂キャリアを得る。
【0048】
本発明の磁性キャリアは、キャリアと共に用いるトナーの帯電量に合わせて、更に、その表面が適当なコート樹脂で被覆されているものであることが好ましい。
【0049】
この際に使用するコート樹脂としては、絶縁性樹脂であることが好ましい。この場合に使用し得る絶縁性樹脂としては、熱可塑性の樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよい。具体的には、例えば、熱可塑性の樹脂としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートやスチレン−アクリル酸共重合体等のアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートと言った芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等を挙げることができる。
【0050】
また、熱硬化性樹脂としては、具体的には、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、或いは、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコールとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができる。
【0051】
上述した樹脂は、単独でも使用できるが、夫々を混合して使用してもよい。また、熱可塑性樹脂に硬化剤等を混合し硬化させて使用することもできる。
【0052】
特に好ましい形態は、シリコーン系の硬化樹脂であることである。帯電量をコントロールするために、アミノ基を含有するシラン化合物等を混合して用いるとより好ましい。
【0053】
更に、本発明の磁性キャリアは、真比重が2.5〜4.5g/cm3であるとき好適に用いることができる。即ち、真比重が2.5g/cm3未満である磁性キャリアは、実質的に、キャリアの質量に占める樹脂の割合が50質量%以上であるような樹脂分の多いキャリアを意味しており、強度面で問題を生じる場合がある。一方、真比重が4.5g/cm3より大きい場合には、キャリアの磁気特性にもよるが、真比重が大きいために、現像器内でのトナーに与えるシェアが大きくなる傾向があり、耐久時にトナー劣化を引き起こす恐れがあり、また、バインダー成分が不足となり強度低下が起こる場合もある。
【0054】
本発明の磁性キャリアを用いる場合、図1に示すように、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いにカウンター方向である現像方式を好ましく用いることができる。この方式では、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いに順方向である現像方式に比較して、同じプロセススピードでは、潜像担持体の一部分に対して接する現像剤磁気ブラシの量、すなわちトナーの絶対量が増えるため、高画像濃度でドット再現性に優れる高品位画像が期待できる。
【0055】
磁気力の高い磁性キャリアでは、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いにカウンター方向である現像方式を用いて、本発明のごとき接触二成分系AC現像を行う場合、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いに順方向である現像方式に比較して、剛直な現像剤磁気ブラシにより画像にスジ目があらわれるいわゆるスキャベンジングが起こりやすくなる。これは、現像剤磁気ブラシが潜像及び潜像上に乗ったトナーに、より衝撃力が強く接するためである。しかし、本発明のような比較的低磁気力の磁性キャリアの場合は、現像剤磁気ブラシが比較的ソフトに潜像担持体及びトナー画像に接するため、スキャベンジングが起こりにくい。
【0056】
本発明の画像形成方法における接触二成分系AC現像方式で、現像剤磁気ブラシに印加する交番電界は2500〜5000Hzであることが好適である。印加する交番電界が2500Hz未満である場合、磁性キャリアを通じて電荷が潜像担持体に注入され、潜像を乱してしまう場合がある。また、印加する交番電界が5000Hzを超える場合、電界に対してトナーが追随できず画質低下を招きやすい。
【0057】
印加する交番電界としては、従来の正弦波、三角波あるいは矩形波を用いることができるが、波形を適切に制御した交番電界を用いることもできる。例えば、図2に示すように潜像担持体から現像剤担持体にトナーを向かわせる第1電圧と現像剤担持体から潜像担持体にトナーを向かわせる第2電圧と、該第1電圧と第2電圧の間の第3電圧で波形のパターンを形成させるような交番電界を用いることができるが、このような場合も、その波形の繰り返しパターン1周期に対して周波数が本発明における交番電界の周波数の範囲、すなわち2500〜5000Hzであることが好適である。
【0058】
また、本発明の現像方法においては現像剤担持体は、その表面形状が、
0.2μm≦中心線平均粗さ(Ra)≦5.0μm
10μm≦凹凸の平均間隔(Sm)≦80μm
0.05≦Ra/Sm≦0.5
上記条件を満足することが好ましい。
【0059】
Ra及びSmとは、JlS B 0601及びISO68に記載される中心線平均粗さ及び凹凸の平均間隔を規定する値で次式により求められる。
【0060】
【数1】
【0061】
Raが0.2μmより小さいと、流動性の良い現像剤が滑り、現像剤の搬送性が不十分なため耐久による画像むらや画像の濃度むらが発生しやすくなる。Raが5μmを超えると、現像剤の搬送性には優れるもののブレード等の現像剤搬送量規制部における規制力が大きくなりすぎるために外部添加剤が摺擦による劣化を受けて耐久時の画質が低下する場合がある。
【0062】
Smが80μmより大きくなると、現像剤担持体上への現像剤が保持されにくくなるために画像濃度が低くなってしまう。このSmの与える原因について詳細は不明であるが、現像剤担持体の搬送量規制部等で現像剤担持体との滑りが起こっていることから、凹凸の間隔が広くなりすぎると現像剤が密にパッキングされた塊として作用し、その力が現像剤担持体−現像剤間の保持力を上回ると考えられる。Smが10μm未満であると、担持体表面の凹凸の多くが現像剤平均粒径より小さくなるため、凹部に入り込む現像剤に粒度選択性が生じ、現像剤微粉成分による融着が発生しやすくなる。また製造的にも困難である。
【0063】
さらに上記の観点より現像剤担持体上の凸部の高さと凹凸の間隔から求められる凸・凹の傾斜(≒f(Ra/Sm))が本発明の場合重要な原因となる。本発明では
0.05≦Ra/Sm≦0.5
であることが好ましく、より好ましくは0.07以上0.3以下である。
【0064】
Ra/Smが0.05未満であると、現像剤の現像剤担持体上への保持力が弱いため現像剤担持体へ現像剤が保持されにくくなるので現像剤規制部で搬送量が制御されず、結果として画像むらが生じる。Ra/Smが0.5を超えると現像剤担持体表面の凹部に入った現像剤が他の現像剤と循環しにくくなるため現像剤融着が発生する場合がある。
【0065】
現像剤担持体の長さ方向にさらに溝(いわゆるローレット)を数本加工することで、さらに流動性に優れた現像剤をも現像剤担持体に均一にコーティングすることが容易になる。
【0066】
本発明におけるRa、Smの測定は、接触式表面粗さ測定器SE−3300(小坂研究所社製)を用い、JIS−B0601に準拠して行った。
【0067】
本発明の所定の表面粗さを有する現像剤担持体を製造する方法としては、たとえば不定形・定形粒子を砥粒として用いたサンドブラスト法、スリーブ円周方向に凹凸を形成するためにサンドペーパーでスリーブ面を軸方向に擦るサンドペーパー法、化学処理による方法、弾性樹脂でコート後樹脂凸部を形成する方法等を用いることができる。
【0068】
本発明における現像剤担持体の材質としては公知の材料が全て使用でき、たとえばアルミ、ステンレス、ニッケル等の金属またはその上にカーボン、樹脂エラストマー等をコートしたもの、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ネオプレンゴム等の弾性体をゴム、発泡体、スポンジ形態に加工したものまたはその上にカーボン、樹脂エラストマー等を塗布したものが挙げられる。
【0069】
本発明における現像剤担持体の形状としては円筒状、シート状等公知の形態で使用できる。
【0070】
以下に、本発明で用いる測定方法について述べる。
【0071】
トナーの粒度分布の測定は、コールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液は、約1%NaCl水溶液を用いる。電解液には、1級塩化ナトリウムを用いて調製された電解液や、例えば、ISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。
【0072】
測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として、界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン塩酸)を、0.1〜5mlを加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、前記測定装置により、試料の体積及び個数を各チャンネルごとに測定して、試料の体積分布と個数分布とを算出する。得られたこれらの分布から、試料の重量平均粒径を求める。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
【0073】
トナーの円形度の測定は、下記のように行う。
【0074】
トナーの円相当径、円形度及びそれらの頻度分布とは、トナー粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明ではフロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出した。
【0075】
【数2】
【0076】
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。
【0077】
本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
【0078】
また、円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、頻度をfciとすると、次式から算出される。
【0079】
【数3】
【0080】
具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を0.02g加え、均一に分散させる。分散させる手段としては、超音波分散機「Tetora150型」(日科機バイオス社製)を用い、2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40℃以上とならない様に適宜冷却する。
【0081】
磁性キャリアの粒径については、走査電子顕微鏡(100〜5,000倍)によりランダムに粒径0.1μm以上の磁性キャリア粒子を300個以上抽出し、デジタイザにより、個数平均の水平方向フェレ径をもってキャリアの個数平均粒子径とする。
【0082】
また、磁性キャリアの磁気特性は、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定した。キャリア粉体の磁気特性値は、795.8kA/m(10キロエルステッド)の外部磁場を作り、飽和磁化を求めた。磁性キャリアの測定用サンプルは、円筒状のプラスチック容器に充分密になるようにパッキングした状態で作製する。この状態で磁化モーメントを測定し、更に、上記で充填した試料の実際の質量を測定して磁化の強さ(Am2/kg)を求める。次いで、キャリア粒子の真比重を乾式自動密度計オートピクノメータにより求める。
【0083】
本発明の磁性キャリアの比抵抗は、図3に示した測定装置を用いて行なう。セルEに、キャリア粒子を充填し、該充填キャリア粒子に接するように下部電極11及び上部電極12を配し、これらの電極間に電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって比抵抗を求める方法を用いる。本発明における比抵抗の測定条件は、充填キャリア粒子と電極との接触面積S=約2.3cm2、厚みd=約0.5mm、上部電極22の荷重1.76N(180g)とする。500V、400V、300V、200V、100Vの電圧を印加したときの電流値から算出した比抵抗の値をグラフ上にプロットし、5000V/cm2の時の値を読みとり、比抵抗とする。
【0084】
本発明の磁性キャリアの流動度は、磁性キャリアを消磁した状態で測定する。25ccの円筒状容器に磁性キャリアをあふれる程度に入れ、容器上面をシートなどによりすり切る。流動度の測定は、JIS−Z2502に従う。
【0085】
以下に本発明で使用した摩擦帯電量の測定方法を記載する。トナーとキャリアをトナー質量が5質量%となるように混合し、ターブラミキサーで120秒混合する。この現像剤を底部に635メッシュの導電性スクリーンを装着した金属製の容器にいれ、吸引機で吸引し、吸引前後の質量差と容器に接続されたコンデンサーに蓄積された電位から摩擦帯電量を求める。この際、吸引圧を250mmH2Oとする。この方法によって、摩擦帯電量を下記式を用いて算出する。
Q/m(μC/g)=(C×V)×(Wl−W2)-1
(式中、W1は吸引前の質量でありW2は吸引後の質量であり、Cはコンデンサーの容量、及びVはコンデンサーに蓄積された電位である。)
【0086】
【実施例】
以下、本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0087】
(トナーの製造)
[トナー1]
イオン交換水700質量部に、0.1M−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、11,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液70質量部を徐々に添加し、均一且つ微細に分散された状態のCa3(PO4)2を含む水系媒体を調製した。
【0088】
一方、
・スチレン 78質量部
・n−ブチルアクリレート 22質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 6質量部
・ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミ錯塩 5質量部
上記材料を混合して、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,000rpmにて均一に分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性モノマーを含む組成物を調製した。
【0089】
次に、前記で予め調製しておいた水系媒体中に、得られた重合性モノマーを含む組成物を投入し、60℃のN2雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて10,000rpmで10分間撹拌して、該組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加えてリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、乾燥をして、シアン着色懸濁粒子を得た。
【0090】
その後、多段割分級機により分級を行った。この着色粒子100質量部に対して、BET法による比表面積が250m2/gである疎水性シリカを1.0質量部外添して、重合法により製造されたトナー1を得た。得られた粒子は重量平均粒径6.6μmであった。平均円形度は0.981であった。
【0091】
これらを固定槽式乾式混合機により混合し、ベント口を吸引ポンプに接続し吸引しつつ、二軸押し出し機にて溶融混練を行った。
【0092】
この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕し、1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得た。更に、この粗砕物を機械式粉砕機により、重量平均径3〜15μmまで粉砕を行った後、旋回流中の粒子間衝突を利用したジェットミルにて粉砕を行った後、多段割分級機により分級を行ってシアン着色粒子を得た。さらに機械的表面改質装置により粒子を球形化させた。
【0093】
この着色粒子100質量部に対して、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性酸化チタンを1.2質量部外添してトナー2を得た。得られた粒子は、重量平均粒径5.8μmであった。平均円形度は0.952であった。
【0094】
【0095】
トナー2と同様に溶融混練、粗砕し、1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得た。更に、この粗砕物をジェットミルにて粉砕を行った後、多段割分級機により分級を行ってシアン着色粒子を得た。
【0096】
この着色粒子100質量部に対して、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性酸化チタンを1.2質量部外添してトナー3を得た。得られた粒子は、重量平均粒径5.9μmであった。平均円形度は0.941であった。
【0097】
(キャリアの製造)
[キャリア1]
フラスコに平均粒径20nmのコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液30.0gを取り、撹拌しながらメチルトリメトキシシラン21.5gと酢酸3.5gとの混合物の1/3を添加した。添加後、混合溶液を55℃まで加熱し、急激な発熱が観測されたら直ちに氷冷し、フラスコ内の温度を50〜60℃に保ちながら残りの混合物を添加した。反応溶液を20℃まで冷却し、温度が安定したら30分間撹拌する。その後、イソプロピルアルコール17.8gで反応溶液を希釈し、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート2.8gを徐々に添加し、さらにポリエーテル変性ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加した。
【0098】
得られた反応混合物は沈殿物を除去し表面処理組成物(I)を調製した。被覆樹脂量が磁性体粒子の2.5質量%となるようにして、イソプロパノールを溶媒として樹脂組成物(I)を希釈し、樹脂固形分10質量%の磁性体処理樹脂溶液を調製した。
【0099】
0.25μmのマグネタイト粒子を、撹拌による剪断応力を加えながら上記の磁性体表面処理樹脂溶液を注ぎ込み、加温して溶媒を揮発させてマグネタイト粒子への表面処理を行った。得られたマグネタイト粒子を150℃で2時間加熱処理した後、解砕した。
【0100】
上記材料と、28%アンモニア水5質量部、水10質量部をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。
【0101】
その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、50〜60℃の温度で乾燥して、球状の粒子を得た。
【0102】
上記で得られた粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。その際、キャリアコア粒子表面のシリコーンコート樹脂量が1.0質量%になるように、トルエンを溶媒として10質量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を70℃で揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を180℃で3時間撹拌しながら熱処理し、冷却後、解砕した後、200メッシュの篩で分級して、キャリア1を得た。
【0103】
得られたキャリア1の個数平均粒径は26.6μmであった。更に、得られたキャリアを795.8kA/m(10キロエルステッド)の磁場をかけ、その磁気特性を測定した。795.8kA/mにおける飽和磁化は72Am2/kgであった。また、キャリア1の真比重は3.44g/cm3であった。キャリアの比抵抗は6.5×1014であった。流動度は29sec/25ccであった(見かけ密度42.5g/25cc)。
【0104】
[キャリア2]
先ず、個数平均粒径0.25μmのマグネタイト粉をキャリア1と同様に微粒子の表面処理を行った。
【0105】
・スチレン樹脂 33質量部
・表面処理したマグネタイト 67質量部
上記材料を溶融混練して、解砕し、風力分級を行って、磁性粒子を得た。その後、キャリア1と同様にしてキャリア2を得た。
【0106】
得られたキャリア2の個数平均粒径は23.3μmであった。795.8kA/mにおける飽和磁化は57Am2/kgであった。また、キャリア2の真比重は2.18g/cm3であった。キャリアの比抵抗は8.8×1014であった。流動度は30sec/25ccであった(見かけ密度32.1g/25cc)。
【0107】
[キャリア3]
フラスコに平均粒径15nmのコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液8.7gを取り撹拌しながらコロイダルシリカ(30%固体)のイソプロピルアルコール分散液20.5g、メチルトリエトキシシラン25.6g、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリメトキシシラン5.9g、酢酸3.2gを添加した。添加後、混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応させた。その後、イソプロピルアルコール21.7gで希釈し、硬化触媒としてベンジルトリメチルアンモニウムアセテート2.4gを添加し、さらにポリエーテル変性ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加し磁性体処理用の樹脂組成物(II)を調製した。被覆樹脂量が磁性体粒子の2.0質量%となるようにして、イソプロパノールを溶媒として樹脂組成物(II)を希釈し、樹脂固形分10質量%の磁性体処理樹脂溶液を調製した。
【0108】
個数平均粒径0.25μmのマグネタイト粉を用いてキャリア1と同様に微粒子の表面処理を行った。
【0109】
その後、キャリア1と同様にしてキャリア3を得た。
【0110】
得られたキャリア3の個数平均粒径は31.2μmであった。795.8kA/mにおける飽和磁化は74Am2/kgであった。また、キャリア3の真比重は3.57g/cm3であった。キャリアの比抵抗は39×1014であった。流動度は29sec/25ccであった(見かけ密度43.5g/25cc)。
【0111】
[キャリア4]
キャリア1と同様の磁性体処理用の樹脂組成物(I)を用いて、個数平均粒径0.25μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.40μmのヘマタイト粉に対して、夫々固形分3.5質量%になるようにキャリア1と同様に微粒子の表面処理を行った。
【0112】
・フェノール 10質量部
・ホルムアルデヒド溶液 6質量部
・表面処理したマグネタイト 75質量部
・表面処理したヘマタイト 9質量部
上記材料と、28%アンモニア水5質量部、水10質量部をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。
【0113】
その後、キャリア1と同様にしてキャリア4を得た。
【0114】
得られたキャリア4の個数平均粒径は36.6μmであった。795.8kA/mにおける飽和磁化は75Am2/kgであった。また、キャリア4の真比重は3.54g/cm3であった。キャリアの比抵抗は5.0×1014であった。流動度は28sec/25ccであった(見かけ密度47.5g/25cc)。
【0115】
[キャリア5]
フラスコに撹拌しながらメチルトリメトキシシラン21.5gと酢酸3.5gとの混合物を添加した。添加後、混合溶液を55℃まで加熱し、急激な発熱が観測されたら直ちに氷冷し、フラスコ内の温度を50〜60℃に保ちながら残りの混合物を添加した。反応溶液を20℃まで冷却し、温度が安定したら30分間撹拌する。その後、イソプロピルアルコール17.8gで反応溶液を希釈し、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート2.8gを徐々に添加し、さらにポリエーテル変性ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加した。得られた反応混合物は沈殿物を除去し表面処理組成物(III)を調製した。被覆樹脂量が磁性体粒子の2.5質量%となるようにして、イソプロパノールを溶媒として樹脂組成物(III)を希釈し、樹脂固形分10質量%の磁性体処理樹脂溶液を調製した。
【0116】
0.25μmのマグネタイト粒子を撹拌による剪断応力を加えながら上記の磁性体表面処理樹脂溶液を注ぎ込み、加温して溶媒を揮発させてマグネタイト粒子への表面処理を行った。得られたマグネタイト粒子を150℃で2時間加熱処理した後、解砕した。
【0117】
キャリア1と同様にして、球状の粒子を得た。
【0118】
上記で得られた粒子の表面に、キャリア1と同様な方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートして、キャリア5を得た。
【0119】
得られたキャリア5の個数平均粒径は29.6μmであった。795.8kA/mにおける飽和磁化は72Am2/kgであった。また、キャリア5の真比重は3.52g/cm3であった。キャリアの比抵抗は1.5×1013であった。流動度は34sec/25ccであった(見かけ密度44.7g/25cc)。
【0120】
[キャリア6]
モル比で、Fe2O3=50モル%、CuO=27モル%、ZnO=23モル%になるように秤量し、ボールミルを用いて混合を行った。これを焼結した後、ボールミルにより粉砕を行い、さらにスプレードライヤーにより造粒を行った。これを焼結し、さらに分級してキャリアコア粒子を得た。
【0121】
更に、上記で得られた粒子の表面に、キャリア1と同様な方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートしてキャリア6を得た。
【0122】
得られたキャリア6の個数平均粒径は41.1μmであった。795.8kA/mにおける飽和磁化は64Am2/kgであった。また、キャリア6の真比重は5.02g/cm3であった。キャリアの比抵抗は2.2×108であった。流動度は35sec/25ccであった(見かけ密度55.1g/25cc)。
【0123】
<実施例1>
キャリア1とトナー1とをトナー濃度8%となるように混合し、二成分系現像剤を作製した。このとき、トナーの帯電量は−29.7μC/gであった。
【0124】
この二成分系現像剤を用いて、キヤノン(株)製フルカラー複写機CLC1100の改造機で画像出し試験を行った。図1に示すように30μmの磁性粒子を用いた接触帯電部材3で帯電を行い、赤色レーザー5により露光し、現像は現像器8を用い、ブラックのステーションで行なった。現像器は現像剤担持体1(現像スリーブ、材質:SUS、日立金属製、25φ)の表面をニューマブラスター(不二製作所製)を用いてサンドブラストし.Ra=2.1μm、Sm=29.7μmのブラストスリーブ(Ra/Sm=0.07)を製造し、この現像器を用いて、静電潜像担持体には、ネガ帯電性A−Si感光体2を用いた。感光ドラムの表面抵抗は2.5×1013Ωであった。また、これらは現像領域において、互いにカウンターとなるように機械を改造し、現像条件は、図2に示すような現像バイアス(Vpp1800V、周波数3000Hz)として、コントラスト電位300V、カブリ取り電位120Vとした。このとき画像濃度は1.50であり、カブリ濃度0.00%、キャリア付着0.00個/cm2であった。ハーフトーンドットの再現性も良好であった。
【0125】
カブリの測定は、反射式濃度計(TOKYO DENSHOKU CO.,LTD社製REFLECTOMETER ODEL TC−6DS)を用いて測定し、プリント後の白地部反射濃度最悪値をDs、プリント前の用紙の反射濃度平均値をDrとした時のDs−Drをカブリ濃度(%)とする。
【0126】
ハーフトーンドットの再現性は、画像濃度0.35乃至0.40部分の目視評価で、下記のように5段階評価とする。
A:全くガサツキを感じなく、なめらかである。
B:ガサツキを余り感じない。
C:ややガサツキ感はあるが、実用上問題ないレベルである。
D:ガサツキ感があり、問題である。
E:非常にガサツキ感がある。
【0127】
また、3万枚の画像出し耐久を行ったところ、初期とトナーの摩擦帯電量の変化も殆どなく、画像の変化はほぼなく、カブリなどの性能の劣化もなかった。
【0128】
本実施例の結果を表2に示す。以下の実施例及び比較例の結果も表2に示す。また、現像剤の組合せ等は表1に示した。
【0129】
<比較例1>
トナー1とキャリア5とを実施例1と同様にして現像剤化して評価したところ、トナー帯電量は−27.8μC/gであった。
【0130】
画像濃度は1.50であり、良好であったが、カブリ濃度0.21%、キャリア付着1.6個/cm2であった。ハーフトーンドットの再現性はやや劣った。
耐久後の帯電量は−19.9μC/gで、画像濃度は1.57であり、良好であったが、カブリ濃度1.82%、キャリア付着2.8個/cm2であった。ハーフトーンドットの再現性は初期に比べ劣った。
【0131】
<比較例2>
トナー1とキャリア6とを実施例1と同様にしてトナー濃度5%として現像剤化して評価したところ、トナー帯電量は−26.1μC/gであった。
【0132】
画像濃度は1.55であり、良好であったが、カブリ濃度0.25%、キャリア付着0.88個/cm2であった。ハーフトーンドットの再現性はドットの欠けやすじが生じていた。またベタ部でボソボソ感があり、転写性に問題があった。耐久後の帯電量は−14.5μC/gで、画像濃度は1.67であり、初期よりかなり濃度がアップし、カブリ濃度2.68%、キャリア付着0.8個/cm2であった。ハーフトーンドットの再現性は劣った。
【0133】
<実施例2〜5>
実施例1と同様にして、トナー及びキャリアを変えて、表面積換算によりトナー濃度を変えて評価を行った。また、画像形成方法の条件は、実施例1と同様である。結果はいずれも良好であり、それを表2に示す。
【0134】
<実施例6>
実施例1で用いた現像剤を使用し、実施例1の現像器を用いて、静電潜像担持体にはネガ帯電性有機感光体を用いた。感光ドラムの表面抵抗は7.0×1016Ωであった。また、これらは現像領域において、互いにカウンターとなるように機械を改造し、現像条件は、Vpp2000V、周波数2000Hzとして、コントラスト電位380V、カブリ取り電位120Vとしたキヤノン(株)製フルカラー複写機CLC1100の改造機で画出し試験を行なった。このとき画像濃度は1.53、カブリ濃度0.01%、キャリア付着0.00個/cm2であった。ハーフトーンドットの再現性も良好であった。
【0135】
また、3万枚の画像出し耐久を行ったところ、摩擦帯電量は−28.9μC/gと現像剤には変化がなかったものの、有機感光体の表面が削れ、画像に若干の変化やカブリ、キャリア付着が実施例1に比べ変化した。
【0136】
<実施例7>
実施例1で用いた現像剤を使用し、実施例1の現像器及び静電潜像担持体を用いて、これらは現像領域において、互いに順方向となるようにして、現像条件は、実施例1と同様としたキヤノン(株)製フルカラー複写機CLC1100の改造機で画像出し試験を行なった。画像濃度は1.41とカウンターにした場合に比べやや低下しており、カブリ濃度0.00%、キャリア付着0.1個/cm2であった。ハーフトーンドットの再現性は良好であった。
【0137】
また、3万枚の画出し耐久を行ったところ、摩擦帯電量は−28.1μC/gで画像には変化は殆ど見られなかった。
【0138】
【表1】
【0139】
【表2】
【0140】
【発明の効果】
本発明の磁性キャリア及び二成分系現像剤は、流動性に優れ、またトナースペントを防止し、キャリア付着の発生がなく、充分な画像濃度を有し、ハーフトーン再現性に優れた高品位画像が長期にわたり得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適な画像形成装置の模式図である。
【図2】本発明の実施例に用いた現像バイアス波形を示したものである。
【図3】本発明のキャリア、キャリアコア及び金属酸化物などの比抵抗を測定する装置の模式図である。
【符号の説明】
1 現像スリーブ(現像剤担持体)
2 感光ドラム(潜像担持体)
3 接触帯電部材
4 転写ドラム
5 露光手段
6 クリーナー
7 転写材
8 現像容器
A 現像剤担持体と現像剤規制部材との距離
B 現像スリーブと静電潜像担持体との距離
C 現像ニップ
11 下部電極
12 上部電極
13 絶縁物
14 電流計
15 電圧計
16 定電圧装置
17 キャリア
18 ガイドリング
d 試料厚み
E 抵抗測定セル
Claims (7)
- 少なくとも磁性体及びバインダー樹脂を含有する磁性キャリアにおいて、
該磁性キャリア粒子の個数平均粒径が15乃至60μmであり、該磁性キャリア粒子の比抵抗が5000V/cm2印加時に5.0×1013Ωcm乃至1.0×1016Ωcmであり、該磁性キャリア粒子の飽和磁化が40乃至80Am2/kgであり、該磁性キャリア粒子の真比重が2.5乃至4.5g/cm3であり、
該磁性体は、コロイダルシリカ及び熱硬化されたシロキサン樹脂を含有する表面処理層を有するものであり、
該キャリアの流動度が31sec/25cc以下であることを特徴とする磁性キャリア。 - 該磁性キャリア粒子のバインダー樹脂が、硬化系フェノール樹脂、または硬化系メラミン樹脂からなり、該磁性体が鉄系金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の磁性キャリア。
- トナー及び磁性キャリアを含む二成分系現像剤であって、
該トナーは、重量平均粒径が3乃至10μmであり、該トナーは無機微粒子、または有機微粒子またはそれらの混合物を含有し、
該磁性キャリアは、少なくとも磁性体及びバインダー樹脂を含有する磁性キャリアであり、
該磁性キャリア粒子の個数平均粒径が15乃至60μmであり、該磁性キャリア粒子の比抵抗が5000V/cm2印加時に5.0×1013Ωcm乃至1.0×1016Ωcmであり、該磁性キャリア粒子の飽和磁化が40乃至80Am2/kgであり、該磁性キャリア粒子の真比重が2.5乃至4.5g/cm3であり、
該磁性体は、コロイダルシリカ及び熱硬化されたシロキサン樹脂を含有する表面処理層を有するものであり、
該キャリアの流動度が31sec/25cc以下であることを特徴とする二成分系現像剤。 - 該トナーの平均円形度が0.950以上であることを特徴とする請求項3に記載の二成分系現像剤。
- 二成分系現像剤を現像剤担持体上に担持して現像部へと搬送し、該現像部において、該現像剤担持体上に該二成分系現像剤の磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを潜像担持体に接触させて該潜像担持体上に形成されている静電潜像を現像する工程において、
上記現像剤が請求項3又は4に記載の現像剤であり、
上記現像剤担持体が、円筒状の非磁性スリーブと該非磁性スリーブに内包されている磁石とを有し、該現像剤担持体の表面粗さが、下記条件
0.2μm≦中心線平均粗さ(Ra)≦5.0μm
10μm≦凹凸の平均間隔(Sm)≦80μm
0.05≦Ra/Sm≦0.5
を満足するように構成されていることを特徴とする画像形成方法。 - 該現像剤担持体の回転の進行方向と潜像担持体の回転の進行方向が、対向部において互いにカウンター方向であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
- アモルファスシリコン感光体を帯電手段により帯電する帯電工程;
帯電されたアモルファスシリコン感光体により静電潜像を形成する潜像形成工程、及び二成分系現像剤を現像剤担持体上に担持して現像部へと搬送し、該現像部において、該現像剤担持体上に該二成分系現像剤の磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを該アモルファスシリコン感光体に接触させて該アモルファスシリコン感光体上に形成されている静電潜像を現像する工程;
を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成方法。
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