JP4021599B2 - 2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、従来法に比べて反応副生物の生成が少なく効率よく2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を製造しうるような2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸ジメチルエステルは、農園芸用除草剤として大量に使用されている。
従来、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸ジメチルエステルの製造方法としては、ベンゼン−1,4−ジカルボニルクロライドを塩素化させて2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニルクロライドとした後、メタノールを用いてメチルエステル化する方法が知られている。ところがその方法では、ヘキサクロロベンゼンなどの副生成物を大量に生成してしまうという問題点がある。
【0003】
したがって、上記のようなヘキサクロロベンゼンなどの不純物含量の少ない2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸ジメチルエステルの製造方法の出現が求められている。
一方、ヘキサクロロベンゼンを生成しないような2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸ジメチルエステルの製造方法として、工業的に容易に入手できる2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルに水を付加させて2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを合成し、次いでこの2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドから、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を製造し、エステル化する方法が考えられる。
【0004】
ところで一般に、ニトリルに硫酸中で水を付加してカルボキサミドを製造する方法、およびカルボキサミドを硫酸中で加水分解してカルボン酸を製造する方法はよく知られている。
しかしながら、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドは容易には加水分解できなかったが、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを、濃硫酸中で220℃以上の温度に加熱すると加水分解することを見出した。ところがこのような厳しい条件下で、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを加水分解すると、脱炭酸もしくはスルホン化などの望ましくない副反応が生じ、目的化合物である2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を高収率で得ることはできなかった。
【0005】
したがって、もし2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドから効率よく2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を製造しうるような方法が出現すれば、その工業的価値は極めて大きい。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、農園芸用除草剤として有用な2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸ジメチルエステルの前駆体である2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法を提供することを目的とする。さらに詳しくは、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルまたは2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを原料として、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を、従来法と比べて副生成物を生じないで効率よく製造できる方法を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の概要】
本発明に係る2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法は、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解量論値より少ない水を含む硫酸または発煙硫酸の存在下に、110℃から190℃の温度で加熱することを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明に係る2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法は、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を生成するのに必要な量論値より少ない水を含む硫酸または発煙硫酸の存在下に、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルを、110℃から190℃の温度で加熱することを特徴としている。
【0009】
また、前記硫酸または発煙硫酸を含む硫酸の酸度関数(−H0)は、10.27〜14.44であることを特徴としている。
本発明によると、工業的に容易に入手できる2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから直接に、あるいはこれから容易に製造できる2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを前駆物質として、加水分解量論値より少ない水を含む硫酸または発煙硫酸の存在下、110℃から190℃の温度で加熱することにより、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得ることができる。本発明によれば、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解が、温和な条件下で進行するので、副反応が生じる可能性は低い。したがって、本発明に基づいて、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を、従来よりも簡単に収率良く製造することができる。
【0010】
【発明の具体的説明】
本発明に係る2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法について、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドから製造する場合と、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから製造する場合に分けて、以下、具体的に説明する。
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造
<原料の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド>2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドは、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから製造してもよい。2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルは、医薬、農園芸用殺虫剤(一般名:テフルトリン、商品名:フォース)あるいは工業薬品等の原料として工業的に大量に生産されており、安価に入手することができる。2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドへの反応は、酸性条件下で容易にしかも定量的に進行する。
<2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解>
本発明における2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸への加水分解は、原料物質の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、濃硫酸または発煙硫酸、そして水を用いて行なわれる。反応効率を左右する条件として、反応物質の濃度のほか、温度、圧力、反応時間などを挙げることができ、これらの条件は、単独であるいは組み合わせて適切に設定される。
【0011】
[濃硫酸または発煙硫酸]
使用する濃硫酸の濃度は、温度や時間の反応効率と目的物の収率に直接影響する。本発明では、濃硫酸が、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解において、触媒としての役割をするとともに、反応に必要な水を供給すると考えられる。2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解の第一段階として、プロトンが、そのカルボキサミド基に付加することから始まり、引き続いて水による置換反応が起こる。
【0012】
したがって、上記の加水分解において、濃硫酸のプロトン付与能力と、反応前と反応中に存在する水の量を考慮に入れて、使用する濃硫酸の好ましい濃度が選択される。本発明では、加水分解量論値より少ない量の水を含有する濃硫酸が用いられる。たとえば、水をほとんど含まない濃硫酸、あるいは硫酸と発煙硫酸の混合酸は、上記加水分解の溶媒として、好適である。
【0013】
濃硫酸のプロトン付与能力は、酸度関数により表示することができ、この酸度関数はハメット指示薬を用いて測定できる。たとえば、95%硫酸の酸度関数(−H0)は、9.73である。この硫酸中で2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解を行なうと、少なくとも180℃より高温で長時間の加熱を要する。100%濃硫酸の酸度関数(−H0)は、11.94であり、硫酸と発煙硫酸の混合酸の酸度関数(−H0)値は、11.94よりも高くなる。本発明では、酸度関数(−H0)が10.27から14.44の範囲であることが好ましく、このような酸度関数の濃硫酸を用いると、110℃から190℃の範囲で加水分解が効率よく進む。さらに、酸度関数(−H0)は、10.57〜13.00の範囲であることが好ましい。
【0014】
濃硫酸または発煙硫酸の量はとくに限定されないが、反応中に溶液の撹拌が良好に維持される必要性とバッチ当たりの生産性も考慮して、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの1重量部に対して、2から10重量部が好ましく、とくに好ましくは、2.5から6重量部である。
[反応に関与する水]
理論上、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解において、2モルの水を必要とする。しかし、後記するように2モル以上の水が反応前に存在すると、その加水分解は極めて困難となり、反応を進めるには高温、たとえば220度以上での加熱を要する。これに対して本発明では、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解量論値より少ない水の量が存在する条件下で、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解を行なう。このようにすることによって、上記反応を110〜190℃の範囲で行なうことができる。具体的には、反応前に存在する水の量は、加水分解量論値の2モルより少ない量であればよく、また水の量が少ないほどさらに望ましい。特に好ましい条件として、0モルに近い微量の水の量であればよい。硫酸中に残存する水については、たとえば発煙硫酸を加えると,次式に示されるように、H2SO4が生成する左方向に反応が進み、0モルに近い微量の水の量となる。
【0015】
【化4】
【0016】
一方、純粋な硫酸でも、平衡時において、多くの化学種を含んでおり、水分子も痕跡量に近いが存在すると考えられている。したがって、加水分解に消費される水は、上記の平衡式(IV)において右方向へ進む硫酸の分解により生じた水が反応に供給されると考えられる。
本発明のように、濃硫酸もしくは発煙硫酸中で、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解が進行することは、全く知られていない。
【0017】
反応開始の時点もしくは反応途中において、190℃以下で加水分解を早く進行させるための好ましい反応条件は、水が極微量存在することである。したがって、上記のように、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの1重量部に対して、2から10重量部の濃硫酸または発煙硫酸を用いることが望ましい。
[温度]
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解に要する温度は、上述したように硫酸に含まれる水によって顕著に変動する。したがって、本発明で設定される硫酸中で上記化合物の加水分解を行なった場合、110℃から190℃、より好ましくは120℃〜185℃、さらに好ましくは130℃〜180℃の温度範囲が望ましい。このような温度条件では、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解が早く進行し、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の収率も高い。
逆に、反応前または反応途中に水が多量に存在すると、190℃以下の温度では上記の加水分解が実用的に速く進行しない。この条件下で、反応を維持するのには過酷な温度、すなわち220℃以上に加熱することが必要である。さらにこのような高温になると、生成した2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の脱炭酸もしくはスルホン化などの望ましくない副反応が起きることなく、目的の化合物が生成されるとは必ずしも言えない。
【0018】
実際、220℃に加熱して2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを、硫酸中で加水分解する製造方法では、数%の脱炭酸反応等による副生物が生成して農薬原体もしくは農薬原体中間体として不十分な純度の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸しか得られないことがわかっている。さらに大きな問題点として、硫酸を使用して220℃以上に加熱できるような設備は極めて特殊で高価な設備であり、目的の化合物を安価に製造することは困難である。
【0019】
したがって、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解においては、加水分解量論値より少ない量の水を含有する濃硫酸または発煙硫酸中で反応を行なうことが、比較的低い温度でかつ実製造レベルで加水分解できる観点から望ましい。
[反応時間]
反応時間は、上記したように温度と水の存在量とで左右される。反応当初、水の存在量を微量に調整し、反応温度110〜190℃の範囲であれば、反応時間は5分以上24時間以内に収まり、工業生産上、好都合である。110℃未満に下げると、さらに長時間の反応となり、実用性が低い。
[反応の進行]
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの硫酸中での加水分解では、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸が生成し反応後、反応系外へ析出する。さらに、加水分解が進むと、消費された水を補うため、前記式(IV)の平衡は右に傾いて水が産生される。この硫酸の分解により生じた水が、さらに反応物質として消費される。この消費された水の量に相当する量の、反応に直接関与しないと考えられるSO3が新たに生成する。本発明において、反応は開放系で行なっており、常圧下で反応は進行する。上記加水分解に連動して、式(IV)で示されるように反応途中で生成するSO3が遊離するが、開放系のためにSO3が系から離脱するので、一層加水分解は進行しやすくなる。
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルからの2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造
本発明によれば、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を製造する場合も、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を生成するのに必要な量論値より少ない水を含む硫酸または発煙硫酸の存在下に、110℃から190℃の温度で加熱することが好ましい。
【0020】
すなわち、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドへの反応では、上記カルボニトリル化合物1モルに対して水2モルが消費され、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドから、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸への加水分解には、上記カルボキサミド化合物1モルに対して2モルの水が消費される。したがって、理論上、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸への生成に必要な水の量は、合計4モルである。
【0021】
しかし、本発明によると、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸までの反応を行なうために必要な水の量は、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を生成するのに必要な量論値である4モルより少ない水の量であればよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、容易に入手できる安価な2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルを原料として、加水分解量論値より少ない量の水の存在下、硫酸(好ましくは発煙硫酸を含有する硫酸)中で加水分解するという簡単な操作により、除草剤前駆体として有用な2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を高収率で製造できる。また、加水分解量論値以上の水の存在下では、硫酸中で220℃以上の高温に加熱しなければ加水分解しない2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを、本発明の方法によれば、逆に低い110℃から190℃の温和な反応条件で2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を、副反応を伴わず効率よく製造することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明について比較例、および実施例を示して更に具体的に説明するが、これらは説明のための単なる例示であって、本発明の範囲は特許請求の範囲によって定まるものであり、下記の記載によって何ら制限されるものではない。
【0024】
【実施例1】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド(化合物1)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド6.04g(0.02モル)、および96.3%硫酸12.43g(0.0256モルの水を含有)と26%発煙硫酸5.22g(0.017モルのSO3を含む)を合わせて17.65gを仕込み、常圧下、180℃に加熱して、6時間加水分解した。反応前に存在していた水は、発煙硫酸中にあるSO3と硫酸中の水が式(IV)に示すように硫酸に変わるので、0.0086モルであった。反応終了後、析出した結晶を濾過し、水洗して得られた結晶を乾燥することにより、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得た。
収量: 5.8g(単離収率 95%)。
IR(KBr): 770、 795、875、1240、1330、1355、1435、 1640、 1705、 2470cm-1
赤外線スペクトルは臭化カリウムを用いて測定した。
【0025】
【実施例2】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド(化合物1)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド6.04g(0.02モル)、および96.3%硫酸10.82gと26%発煙硫酸6.82gを合わせて17.64g仕込み、常圧下で、表1に示す温度と反応時間で加水分解した。反応終了後、実施例1と同様の処理を行ない、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得た。
収量: 5.9g(単離収率 97%)。
IR(KBr): 実施例1に同じ
【0026】
【実施例3】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド(化合物1)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド6.04g(0.02モル)、および96.3%硫酸4.64gと26%発煙硫酸13.01g合わせて17.65gを仕込み、常圧下、表1に示す温度と反応時間で加水分解した。反応終了後、実施例1と同様の処理を行ない、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得た。
【0027】
収量: 4.1g(単離収率 68%)。
IR(KBr): 実施例1に同じ
【0028】
【実施例4】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド(化合物1)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド6.04g(0.02モル)、および98.0%硫酸17.65gを仕込み、常圧下、表1に示す温度と反応時間で加水分解した。反応終了後、実施例1と同様の処理を行ない、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得た。
【0029】
収量: 5.8g(単離収率 95%)。
IR(KBr): 実施例1に同じ
【0030】
【実施例5】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド(化合物1)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド6.04g(0.02モル)、および99.99%硫酸17.65gを仕込み、常圧下、表1に示す温度と反応時間で加水分解した。反応終了後、実施例1と同様の処理を行ない、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得た。
【0031】
収量: 5.5g(単離収率 90%)。
IR(KBr): 実施例1に同じ
【0032】
【比較例1】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド(化合物1)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド6.04g(0.02モル)、および95.0%硫酸17.65gを仕込み、常圧下、表1に示す温度と反応時間で加水分解したが、目的とする2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の結晶は析出しなかった。
収量: 0g(単離収率 0%)。
【0033】
【実施例6】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリル(化合物3)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリル5.32g(0.02モル)、および90.0%硫酸11.06gと26%発煙硫酸6.59g合わせて17.65gを仕込み、常圧下、160℃に加熱して3時間加水分解した。反応終了後、析出した結晶を濾過し、水洗して得られた結晶を乾燥することにより2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得た。
収量: 5.9g(単離収率 97%)。
IR(KBr): 実施例1に同じ
【0034】
【比較例2】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリル(化合物3)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリル5.32g(0.02モル)、および90.0%硫酸17.65gを仕込み、常圧下、表1に示す温度と反応時間で加水分解したが、目的とする2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の結晶は析出しなかった。
【0035】
収量: 0g(単離収率 0%)。
【0036】
【比較例3】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリル(化合物3)から2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の調製
反応器に2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリル5.32g(0.02モル)、および90.0%硫酸17.65gを仕込み、常圧下、表1に示す温度と反応時間で加水分解した。反応終了後、実施例6と同様の処理を行ない、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得た。
収量: 5.9g(単離収率 97%)
IR(KBr): 実施例1に同じ
表1は、上記の実施例1から6および比較例1から3において、所定量の硫酸中で、出発物質である0.02モルの2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド(化合物1)、または0.02モルの2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリル(化合物3)を所定の温度と反応時間で反応させることにより、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸(化合物2)の合成を行なった結果を示す。
【0037】
【表1】
【0038】
2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの加水分解においては、実施例4または実施例5で示されるように硫酸中の水の量を極限まで減らしてゆくと、180℃または130℃の温度で、7時間または27時間加熱することによって、目的物の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸が効率良く生成した。
【0039】
また、実施例1〜3では、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、1モルに対して理論量に相当する2モルに相当する水を外部から加えなくても、発煙硫酸を含む硫酸中で上記加水分解は起こり、180℃以下の温度で反応が進行して、目的物の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸が生成した。
【0040】
しかしながら、比較例1で示されるように、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを95%硫酸(酸度関数,9.73)中180℃に加熱して24時間反応せしめても、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸は全く生成しなかった。
したがって、本発明によれば2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボキサミドを加水分解する場合、加水分解量論値より少ない量の水を含む硫酸または発煙硫酸の存在下に反応は進行し、かつそのような条件下では必要とされる温度を顕著に低下させることができる。より好ましい温度範囲は110℃から190℃であり、硫酸として極めて微量の水を含む硫酸を使用することが特に望ましい。
【0041】
次に、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルから2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得るためには、化合物1モルに対して理論上は水を4モル必要とするが、実施例6で示されるように、本発明では加水分解量論値より少ない量の水を含む硫酸と発煙硫酸を用いることにより、160℃で3時間加熱して、目的物の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を一段階で効率良く得ることができた。
【0042】
これに対して比較例3に示されるように、通常の有機化合物が分解する温度である220℃まで加熱した場合でも副反応がほとんど起こらずに、目的物の2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸が収率良く生成した。しかし、この条件下では、反応温度が高すぎて工業的製造に全く適していない。
【0043】
したがって、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルを出発物質として、一段階で2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸を得るには、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボニトリルの1モルに対して、当該反応の加水分解量論値より少ない量の水の存在下で、酸度関数(−H0)が10.27から14.44の範囲にある硫酸を使用するのが好ましい。
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