JP3214923B2 - 第3級ヒドロペルオキシドの製造方法 - Google Patents
第3級ヒドロペルオキシドの製造方法Info
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- JP3214923B2 JP3214923B2 JP26820792A JP26820792A JP3214923B2 JP 3214923 B2 JP3214923 B2 JP 3214923B2 JP 26820792 A JP26820792 A JP 26820792A JP 26820792 A JP26820792 A JP 26820792A JP 3214923 B2 JP3214923 B2 JP 3214923B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分岐オレフィンから高
品質の第3級ヒドロペルオキシドを高収率で得る製造方
法に関する。
品質の第3級ヒドロペルオキシドを高収率で得る製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、分岐オレフィンからの第3級ヒ
ドロペルオキシドの製造方法としては、分岐オレフィン
と硫酸との反応物を作り、その反応物に過酸化水素を滴
下し反応させる方法、又は硫酸と過酸化水素より過硫酸
を作り、それに分岐オレフィンを滴下する方法によって
いた。
ドロペルオキシドの製造方法としては、分岐オレフィン
と硫酸との反応物を作り、その反応物に過酸化水素を滴
下し反応させる方法、又は硫酸と過酸化水素より過硫酸
を作り、それに分岐オレフィンを滴下する方法によって
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、過酸
化水素を滴下する従来の方法では目的とする第3級ヒド
ロペルオキシドに加え、副生成物としてジアルキルペル
オキシドが多く生成し、目的とする高品質の第3級ヒド
ロペルオキシドを高収率で得ることができなかった。
化水素を滴下する従来の方法では目的とする第3級ヒド
ロペルオキシドに加え、副生成物としてジアルキルペル
オキシドが多く生成し、目的とする高品質の第3級ヒド
ロペルオキシドを高収率で得ることができなかった。
【0004】
【問題点を解決するための手段】かかる観点から、本発
明者らは種々研究を重ねた結果、分岐オレフィンと硫酸
を加え、それに過酸化水素を加えるのではなく、分岐オ
レフィンと硫酸との反応物を作り、その反応物を特定の
温度条件で過酸化水素に加えることによって高品質の第
3級ヒドロペルオキシドを高収率で得られることを見い
出し、本発明を完成した。
明者らは種々研究を重ねた結果、分岐オレフィンと硫酸
を加え、それに過酸化水素を加えるのではなく、分岐オ
レフィンと硫酸との反応物を作り、その反応物を特定の
温度条件で過酸化水素に加えることによって高品質の第
3級ヒドロペルオキシドを高収率で得られることを見い
出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は分岐オレフィン、硫酸
及び過酸化水素から第3級ヒドロペルオキシドを製造す
る際、分岐オレフィンと硫酸との反応物を作り、その反
応物を30℃以下の温度で過酸化水素中に滴下する事を
特徴とする第3級ヒドロペルオキシドの製造方法であ
る。なお、ここで反応物としているのは、分岐オレフィ
ンと硫酸を混ぜ合わせた際、発熱を伴うので、両者が反
応を起こしていると考えられるからである。
及び過酸化水素から第3級ヒドロペルオキシドを製造す
る際、分岐オレフィンと硫酸との反応物を作り、その反
応物を30℃以下の温度で過酸化水素中に滴下する事を
特徴とする第3級ヒドロペルオキシドの製造方法であ
る。なお、ここで反応物としているのは、分岐オレフィ
ンと硫酸を混ぜ合わせた際、発熱を伴うので、両者が反
応を起こしていると考えられるからである。
【0006】本発明は30℃以下の温度で反応を行い、
好ましくは0〜20℃である。反応温度が30℃を越え
ると副生成物が多い。又、本発明によって使用される硫
酸と過酸化水素の濃度は硫酸50〜80%、過酸化水素
40〜60%が好ましい。使用量は、通常分岐オレフィ
ン1モルに対して硫酸0.5〜2.0モル、好ましくは
1.0〜1.5モル。過酸化水素1〜5モル、好ましく
は2〜4モルである。
好ましくは0〜20℃である。反応温度が30℃を越え
ると副生成物が多い。又、本発明によって使用される硫
酸と過酸化水素の濃度は硫酸50〜80%、過酸化水素
40〜60%が好ましい。使用量は、通常分岐オレフィ
ン1モルに対して硫酸0.5〜2.0モル、好ましくは
1.0〜1.5モル。過酸化水素1〜5モル、好ましく
は2〜4モルである。
【0007】本発明で使用できる分岐オレフィンとして
は、2−メチルペンテン−1、2−メチルペンテン−
2、2,3−ジメチルブテン−1、2,3−ジメチルブ
テン−2、2−メチルヘキセン−1、2−メチルヘキセ
ン−2、2,3−ジメチルヘキセン−1、2,3−ジメ
チルヘキセン−2、2−メチルヘプテン−1、2−メチ
ルヘプテン−2、2,3−ジメチルヘプテン−1、2,
3−ジメチルヘプテン−2、2−メチルオクテン−1、
2−メチルオクテン−2、2,3−ジメチルオクテン−
1、2,3−ジメチルオクテン−2、等がある。
は、2−メチルペンテン−1、2−メチルペンテン−
2、2,3−ジメチルブテン−1、2,3−ジメチルブ
テン−2、2−メチルヘキセン−1、2−メチルヘキセ
ン−2、2,3−ジメチルヘキセン−1、2,3−ジメ
チルヘキセン−2、2−メチルヘプテン−1、2−メチ
ルヘプテン−2、2,3−ジメチルヘプテン−1、2,
3−ジメチルヘプテン−2、2−メチルオクテン−1、
2−メチルオクテン−2、2,3−ジメチルオクテン−
1、2,3−ジメチルオクテン−2、等がある。
【0008】
【発明の効果】以上述べた本発明の第3級ヒドロペルオ
キシド製造において、分岐オレフィンと硫酸の反応物を
過酸化水素に滴下し反応させる製造法の特徴は、従来の
分岐オレフィンに硫酸を加えた後、過酸化水素を加えて
反応させる製造法に比べ、副生成物であるジアルキルペ
ルオキシドの生成が少なく、目的物である第3級ヒドロ
ペルオキシドを高品質で収率良く得られる製造法であ
る。
キシド製造において、分岐オレフィンと硫酸の反応物を
過酸化水素に滴下し反応させる製造法の特徴は、従来の
分岐オレフィンに硫酸を加えた後、過酸化水素を加えて
反応させる製造法に比べ、副生成物であるジアルキルペ
ルオキシドの生成が少なく、目的物である第3級ヒドロ
ペルオキシドを高品質で収率良く得られる製造法であ
る。
【0009】
【実施例】以下に実施例により本発明の方法をさらに詳
細に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるもの
ではない。
細に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるもの
ではない。
【0010】
【実施例1】温度計、滴下ロート及び攪拌機を備えた内
容300mlの反応器に、2−メチルペンテン−1、5
5g(0.65モル)を仕込み、外部から冷却して内温
を10℃に保ちながら、そこへ65%硫酸98.5g
(0.65モル)を滴下し、オレフィンと硫酸との反応
物を作った。次に60%過酸化水素66.7g(1.3
モル)を同様の反応器に仕込み、内温を10℃に保ちな
がらオレフィンと硫酸との反応物を滴下し、その温度で
5時間反応を行った。反応終了後、水層を分離し有機層
を水洗、乾燥し目的とする第3級ヒドロペルオキシドを
得た。
容300mlの反応器に、2−メチルペンテン−1、5
5g(0.65モル)を仕込み、外部から冷却して内温
を10℃に保ちながら、そこへ65%硫酸98.5g
(0.65モル)を滴下し、オレフィンと硫酸との反応
物を作った。次に60%過酸化水素66.7g(1.3
モル)を同様の反応器に仕込み、内温を10℃に保ちな
がらオレフィンと硫酸との反応物を滴下し、その温度で
5時間反応を行った。反応終了後、水層を分離し有機層
を水洗、乾燥し目的とする第3級ヒドロペルオキシドを
得た。
【0011】
【実施例2】出発原料として、2−メチルペンテン−2
を用いた以外は実施例1に準じて反応を行った。そして
実施例1と同様に精製し、純度・収率を求めた。
を用いた以外は実施例1に準じて反応を行った。そして
実施例1と同様に精製し、純度・収率を求めた。
【0012】
【実施例3】出発原料として、2,3−ジメチルブテン
−1を用いた以外は実施例1に準じて反応を行った。そ
して実施例1と同様に精製し、純度・収率を求めた。
−1を用いた以外は実施例1に準じて反応を行った。そ
して実施例1と同様に精製し、純度・収率を求めた。
【0013】
【比較例1】温度計、滴下ロート及び攪拌機を備えた内
容300mlの反応器に、2−メチルペンテン−1、5
5g(0.65モル)を仕込み、外部から冷却して内温
を10℃に保ちながら、そこへ65%硫酸98.5g
(0.65モル)を滴下し、オレフィンと硫酸との反応
物を作った。次にこの反応物を10℃に保ち、60%過
酸化水素66.7g(1.3モル)を滴下し、その温度
で5時間反応を行った。反応終了後、水層を分離し有機
層を水洗、乾燥し目的とする第3級ヒドロペルオキシド
を得た。
容300mlの反応器に、2−メチルペンテン−1、5
5g(0.65モル)を仕込み、外部から冷却して内温
を10℃に保ちながら、そこへ65%硫酸98.5g
(0.65モル)を滴下し、オレフィンと硫酸との反応
物を作った。次にこの反応物を10℃に保ち、60%過
酸化水素66.7g(1.3モル)を滴下し、その温度
で5時間反応を行った。反応終了後、水層を分離し有機
層を水洗、乾燥し目的とする第3級ヒドロペルオキシド
を得た。
【0014】
【比較例2】オレフィンと硫酸との反応物を過酸化水素
に滴下する際の温度を40℃とする以外は、実施例1に
準じて反応を行った。そして実施例1と同様に精製し、
純度、収率を求めた。
に滴下する際の温度を40℃とする以外は、実施例1に
準じて反応を行った。そして実施例1と同様に精製し、
純度、収率を求めた。
【0015】実施例1〜3、比較例1〜2の結果を表1
に示す。
に示す。
【0016】これらの結果より明らかなように、オレフ
ィンと硫酸との反応物に過酸化水素を滴下する方法で
は、過酸化水素にオレフィンと硫酸との反応物を滴下す
る方法に比べてジアルキルペルオキシドが多く生成して
いるため純度が低く、収率も悪い。又、反応温度が30
℃を越えた場合も同様に純度、収率が悪い。
ィンと硫酸との反応物に過酸化水素を滴下する方法で
は、過酸化水素にオレフィンと硫酸との反応物を滴下す
る方法に比べてジアルキルペルオキシドが多く生成して
いるため純度が低く、収率も悪い。又、反応温度が30
℃を越えた場合も同様に純度、収率が悪い。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−215468(JP,A) 特開 平3−190856(JP,A) 特開 平2−262556(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 409/00 C07C 407/00 CA(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】 分岐オレフィン、硫酸及び過酸化水素か
ら第3級ヒドロペルオキシドを製造するに際し、分岐オ
レフィンと硫酸との反応物を作り、その反応物を30℃
以下の温度で過酸化水素中に滴下する事を特徴とする第
3級ヒドロペルオキシドの製造方法。 - 【請求項2】 前記分岐オレフィンが一般式化1で示さ
れる少なくとも1種であることを特徴とする特許請求範
囲第1項記載の第3級ヒドロペルオキシドの製造方法。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26820792A JP3214923B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 第3級ヒドロペルオキシドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26820792A JP3214923B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 第3級ヒドロペルオキシドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0770055A JPH0770055A (ja) | 1995-03-14 |
JP3214923B2 true JP3214923B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=17455413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26820792A Expired - Fee Related JP3214923B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 第3級ヒドロペルオキシドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3214923B2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP26820792A patent/JP3214923B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0770055A (ja) | 1995-03-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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