JPS5817736B2 - フエニル酢酸アルキルエステルの製造方法 - Google Patents

フエニル酢酸アルキルエステルの製造方法

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JPS5817736B2
JPS5817736B2 JP18399381A JP18399381A JPS5817736B2 JP S5817736 B2 JPS5817736 B2 JP S5817736B2 JP 18399381 A JP18399381 A JP 18399381A JP 18399381 A JP18399381 A JP 18399381A JP S5817736 B2 JPS5817736 B2 JP S5817736B2
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JP
Japan
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sodium
chlorotoluene
reaction
alkyl ester
acid alkyl
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JP18399381A
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下山進
金沢定一
清水正道
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Ihara Chemical Industry Co Ltd
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Ihara Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はペニシリンGの前1駆物質、香料調合剤および
染料・医薬・農薬等の中間体として有用なフェニル酢酸
アルキルエステルの新規な製造方法に関するものであり
、さらに詳しくはクロルトルエンを原料として新規な転
位反応を経て目的とするフェニル酢酸アルキルエステル
を高収率に製造する方法に関する。
従来、フェニル酢酸を製造する方法としては、下記反応
式で示す通り、まずクロルベンゼンと金属ナトリウムを
40℃以下で反応させてフェニルナトリウムとし、次に
このフェニルナトリウムにトルエンを反応させベンジル
ナトリウムとし、更にこのベンジルナトリウムに二酸化
炭素を反応させフェニル酢酸ナトリウムとする。
そして、更にこのフェニル酢酸ナトリウムを鉱酸により
酸処理しフェニル酢酸とする方法(Industria
l andEngineering Chemist
ry第46巻、第539頁、1954年)が知られてい
る。
そして、このフェニル酢酸をエステル化して、フェニル
酢酸アルキルエステルを製造することができる。
しかしながら、とのクロルベンゼンを原料とする方法に
おいては、クロルベンゼンと金属ナトリウムとの反応工
程における反応温度の制御が困難であり、ビフェニルの
副生を避けることができない欠点がある。
すなわち、クロルベンゼンと金属ナトリウムとの反応は
30°C以下では円滑に進行せず、40°Cを越えると
生成したフェニルナトリウムと原料とし、て使用したク
ロルベンゼンとが副反応をおこし、ビフェニルを副生ず
ル。
したがって、ビフェニルの副生を抑えるためには反応温
度を31℃以上40℃以下に制御しなければならないが
、クロルベンゼンと金属ナトリウムとの反応は極めて大
きな発熱を伴なう反応であるため、反応温度の制御が極
めて困難であり、ビフェニルの副生を避けることができ
ない。
更に、このクロルベンゼンを原料とする方法においては
、ベンゼンが多量に副生ずる欠点があるすなわち、クロ
ルベンゼンと金属ナトリウムとを反応させ得られたフェ
ニルナトリウムにトルエンを反応させることによりベン
ジルナトリウムとするが、このフェニルナトリウムとト
ルエンとの反応においては、必ず生成したベンジルナト
リウムと当量のベンゼンが副生じてしまい、この方法を
採用するかぎりベンゼンの副生は避けることができない
本発明者らは、従来方法の諸欠点を解決しフェニル酢酸
アルキルエステルを収率よ(製造する方法について鋭意
研究した結果、クロルトルエンと金属ナトリウムとは意
外にも低温度で円滑に反応しトリルナトリウムとなるこ
と、そして、生成したトリルナトリウムは容易にベンジ
ルナトリウムに転位することを見出し、この知見に基づ
いてさらに研究を重ね本発明を完成するに至った。
すなわち、下記反応式で示す通り本発明はクロルトルエ
ンと金属ナトリウムとを反応させ得られたトリルナトリ
ウムをベンジルナトリウムに転位させたのち、クロルギ
酸アルキルエステルを反応させることを特徴とするフェ
ニル酢酸アルキルエステルの製造方法である。
(式中のRはC1〜C4の低級アルキル基を示す。
)本発明の具体的な実施方法は、不活性な有機溶媒中に
分散させた金属ナトリウムとクロルトルエンとを10℃
〜40℃の温度範囲で30分間〜1時間反応させた後、
反応溶液を50℃〜120℃の温度範囲に3時間〜7時
間加熱反応させ、クロルトルエンと金属ナトリウムとが
反応し生成したトリルナトリウムをベンジルナトリウム
に転位させる。
次に、加熱転位反応させた後、反応溶液にクロルギ酸ア
ルキルエステルを加え、10℃〜30℃の温度範囲で反
応させ目的とするフェニル酢酸アルキルエステルとする
本発明の方法において使用される原料としては、o−ク
ロルトルエン、m−クロルトルエンマタハp−クロルト
ルエンのいずれのクロルトルエンでもよく、これらの混
合したクロルトルエンでもいつこうにさしつかえない。
例えば、トルエンを塩素化し得られた0−クロルトルエ
ン、p−りoルトルエン及びm−クロルトルエンの混合
物であっても、直接本発明の原料として使用できる。
本発明において使用される不活性な有機溶媒としては、
n−ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサ
ン、石油エーテル、リフロイン、ベンゼン等の炭化水素
系溶媒、およびイソプロピルエーテル、ブチルエーテル
、ジオキサン等tf) エーテル系溶媒が好ましい。
本発明の方法において使用されるクロルギ酸アルキルエ
ステルとしては、炭素数1〜4個を有スる直鎖または分
枝鎖のアルキルエステルであり、例えば、クロルギ酸メ
チルエステル、クロルギ酸エチルエステル、クロルギ酸
−n −7”ロピルエステル、クロルギ酸−1so−フ
ロビルエステル、クロルギ酸−n −ブチルエステル、
クロルギ酸−1so−ブチルエステルである。
本発明の方法に従えば、従来方法におけるクロルベンゼ
ンと金属ナトリウムとの反応が極めて大きな発熱を伴な
うのに反し、本発明の方法におけるクロルトルエンと金
属ナトリウムとの反応においては大きな発熱もなく、ま
た30’C以下の低温においても反応は容易に進行する
ため、反応温度の制御が容易であり、その結果トリルナ
トリウムとクロルトルエンとの副反応が進行しビトリル
のような副生物は生成しない。
また、本発明の方法において、クロルトルエンと金属ナ
トリウムとの反応により生成したトリルナトリウムは単
離することな(、得られた反応溶液中に存在させたまま
で単に加熱することによりベンジルナトリウムに転位さ
せることができるため、従来方法のようにトルエンのご
とき第三成分との反応を行なう必要がない。
従って従来方法におけるベンゼンの如き、第三成分の添
加に由来する副生物は生成しない。
さらに、本発明の方法は従来方法に(らべ反応工程が短
かく、各工程で生成する中間体を分離精製することなく
、20ルトルエンから連続的に目的とするフェニル酢酸
アルキルエステルを効率よ(製造することができるとと
もに、0−クロルトルエンとp−クロルトルエンの各異
性体が混合したクロルトルエンを原肩として使用しても
、すべてフェニル酢酸アルキルエステルとして生成させ
ることができるので、トルエンを塩素化して得られた粗
クロルトルエンを直接原料として使用でき工業的な製造
方法として最適である。
次に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例 1 攪拌器と温度計と還流冷却器およびガス吹込口を備えた
4径フラスコにジブチルエーテル50m1を採取し、こ
れに金属ナトリウム5.41を加え分散させた後、冷却
下攪拌しなからp−クロルトルエン12.71を30分
間かけて滴下した。
p−クロルトルエンを滴加するとともに発熱し反応温度
が上昇するため、水冷しつつ反応温度を20°C〜30
℃の範囲にコントロールしなからp−クロルトルエンヲ
滴加シタ。
p−クロルトルエンの滴加後、更に30℃で30分間攪
拌し反応させた後、反応溶液を110℃で3時間加熱反
応させた。
次に、反応溶液を冷却し18℃〜20℃の温度で攪拌し
つつ、クロルギ酸エチル26グを滴加し反応させた。
反応終了後、反応液を水、希塩酸、2%水酸化ナトリウ
ム水溶液および水の順に洗浄した後、ジブチルエーテル
を減圧下除去し、さらに減圧蒸留し、目的とするフェニ
ル酢酸エチル(沸点100.5℃/ 10mmHg )
11.81 (収率71.9%)を得た。
実施例 2 ; 四塩化炭素中でトルエンと塩素を反応させ得らレタ
クロルトルエン(0−クロルトルエン67.03%とp
−クロルトルエン32.97%との混合物)12.1’
と1・4−ジオギサン50m1中に分散させた金属ナト
リウム5.42とを実施例1と同様に反応させた後、更
に反応溶液を100℃で3時間加熱反応させた。
次に、実施例1と同様反応溶液を冷却し18℃〜20℃
の温度で攪拌しつつ、クロルギ酸エチル267を滴加反
応させた後、後処理を行ない目的とするフェニル酢酸エ
チル10.9 ? (収率66.5%)を得た。
実施例 3〜5 実施例1の方法と同様により、次表に示す不活性な有機
溶媒中に分散させた金属ナトリウムとり哩しトルエンと
を反応させた後、更に反応溶液を加熱反応させ、ついで
クロルギ酸アルキルエステルを反応させて、各種フェニ
ル酢酸アルキルエステルを得た。
結果を次表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 クロルトルエンと金属ナトリウムとを反応させ得ら
    れたトリルナトリウムをベンジルナトリウムに転位させ
    たのち、クロルギ酸アルキルエステルを反応させること
    を特徴とするフェニル酢酸アルキルエステル゛の製造方
    法。
JP18399381A 1981-11-16 1981-11-16 フエニル酢酸アルキルエステルの製造方法 Expired JPS5817736B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6144723U (ja) * 1984-08-25 1986-03-25 松下電工株式会社 押釦スイツチ
JPH0450691B2 (ja) * 1986-05-02 1992-08-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd

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