JP4020938B2 - 半導体ウェハ用搬送トレイおよび半導体ウェハ搬送システム - Google Patents

半導体ウェハ用搬送トレイおよび半導体ウェハ搬送システム Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェハ用搬送トレイに関し、特に、微小構造体たとえばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)が成型された半導体ウェハを搬送する半導体ウェハ用搬送トレイおよび半導体ウェハ搬送システムに関する。
近年、特に半導体微細加工技術等を用いて、機械・電子・光・化学等の多用な機能を集積化したデバイスであるMEMSが注目されている。これまでに実用化されたMEMS技術としては、たとえば自動車・医療用の各種センサとして、マイクロセンサである加速度センサや圧力センサ、エアーフローセンサ等にMEMSデバイスが搭載されてきている。また、インクジェットプリンタヘッドにこのMEMS技術を採用することによりインクを噴出するノズル数の増加と正確なインクの噴出が可能となり画質の向上と印刷スピードの高速化を図ることが可能となっている。さらには、反射型のプロジェクタにおいて用いられているマイクロミラーアレイ等も一般的なMEMSデバイスとして知られている。
また、今後MEMS技術を利用したさまざまなセンサやアクチュエータが開発されることにより光通信・モバイル機器への応用、計算機の周辺機器への応用、さらにはバイオ分析や携帯用電源への応用へと展開することが期待されている。技術調査レポート第3号(経済産業省産業技術環境局技術調査室 製造産業局産業機械課 発行 平成15年3月28日)には、MEMSに関する技術の現状と課題という議題で種々のMEMS技術が紹介されている。
一方で、MEMSデバイスは、微細な構造体であるがゆえにそれを搬送する手段も重要となってくる。特に可動部を有するMEMSデバイスがウェハに成型されている状態においてはパッケージ前であるため可動部等が剥き出しの状態であり、所望のデバイス特性に影響を与えないように搬送の際においても十分に注意する必要がある。
技術調査レポート第3号(経済産業省産業技術環境局技術調査室 製造産業局産業機械課 発行 平成15年3月28日)
一般的に、半導体ウェハの搬送に際しては、真空吸着により半導体ウェハを吸着して搬送する方式が用いられているが、MEMSデバイスの構造においては当該方式が採用しにくい場合がある。
たとえば、半導体ウェハに成型されたMEMSデバイスにおいて可動部を形成するための貫通領域が設けられている場合、当該貫通領域により真空吸着が不可能となる可能性がある。また、薄膜のメンブレン構造を有するMEMSデバイスにおいては、可動部となるメンブレン構造を真空吸着した場合、真空吸着により可動部となる薄膜のメンブレン構造が吸着されるため吸着力が強い場合には薄膜部分が破壊される可能性がある。
したがって、特にMEMSデバイスの場合には、真空吸着により半導体ウェハを搬送する際には、半導体ウェハを搬送するための搬送トレイを用いて安定的に搬送することが望ましい。
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであって、MEMSデバイスが成型された半導体ウェハを安定的に搬送可能な半導体ウェハ用搬送トレイおよび半導体ウェハと当該半導体ウェハ用搬送トレイとを備えた半導体ウェハ搬送システムを提供することを目的とする。
本発明に係る半導体ウェハ搬送システムは、半導体ウェハと、半導体ウェハを載せる半導体ウェハ用搬送トレイとを備える。半導体ウェハは、可動部を有する微小構造体が少なくとも1つ成型される中央領域と中央領域を囲むように設けられた微小構造体が成型されない外周領域とをする。半導体ウェハ用搬送トレイは、半導体ウェハの外径に応じて設けられ、半導体ウェハを載せる表面と、半導体ウェハの搬送に際し、真空吸着するための裏面とを有する基底部と、半導体ウェハを載せる表面側に設けられ、半導体ウェハのズレを防止するためのズレ防止機構とを含む。基底部は、半導体ウェハの外周領域に対応して設けられ、半導体ウェハの搬送に際し、基底部とともに半導体ウェハを真空吸着するための貫通部と、半導体ウェハの中央領域に対向する基底部の表面側に設けられ、ザグリ加工により半導体ウェハの微小構造体の可動部に対向して凹型に形成される所定の深さのザグリ領域とを有する。
好ましくは、半導体ウェハは、穴部を有する。基底部の表面側に設けられ、ズレ防止機構を構成する穴部に嵌合する保持突起部をさらに有する。
特に、穴部は、外周領域に設けられる。
特に、半導体ウェハは、複数の穴部を有する。基底部は、複数の穴部にそれぞれ対応して設けられる複数の保持突起部をさらに有する。
特に、穴部および保持突起部の形状断面は、多角形状に形成される。
特に半導体ウェハは、可動部を有する微小構造体の可動領域となる貫通領域を有し、半導体ウェハの穴部は、貫通領域とともに一括して成型される。
好ましくは、基底部の大きさは、半導体ウェハよりも小さく、微小構造体が成型される中央領域よりも大きくなるように設計される。
好ましくは、半導体ウェハ用搬送トレイは、真空吸着を実行するための真空吸着ガイドの形状に沿って真空吸着される。基底部の裏面側に設けられ、真空吸着ガイドと貫通部との間の経路を形成するためのガイド貫通部をさらに有する。
好ましくは、基底部と連結され、半導体ウェハを載せる面に半導体ウェハの外周端部の少なくとも一部領域に沿って設けられたズレ防止機構を構成する外壁部をさらに備える。
特に、半導体ウェハは、オリエンテーションフラットまたはノッチ領域を有する。外壁部は、半導体ウェハのオリエンテーションフラットまたはノッチ領域の外周端部の少なくとも一部に対応して設けられる。
本発明に係る半導体ウェハ用搬送トレイは、可動部を有する微小構造体が少なくとも1つ成型される半導体ウェハを接合されたガラス基板を介して搬送することが可能な半導体ウェハ用搬送トレイであって、基底部を備える。基底部は、表面側に設けられた多孔質層と、裏面側から多孔質層に達する貫通孔含み、多孔質層は、ナノ結晶シリコンである。
好ましくは、半導体ウェハ用搬送トレイは、半導体ウェハのズレを防止するズレ防止機構が前記半導体ウェハを載せる表面側に設けられている。
好ましくは、基底部は、穴部と嵌合してズレ防止機構を構成する保持突起部を有する。
特に、基底部は、複数の穴部にそれぞれ対応して設けられる複数の保持突起部を有する。
特に、穴部と嵌合するように保持突起部の形状断面は、多角形状に形成される。
好ましくは、基底部と連結され、基底部の外周端部の少なくとも一部領域に沿って設けられたズレ防止機構を構成する外壁部をさらに備える。
特に、外壁部は、基底部の中心点から外周端部までの長さの最大値よりも短くなる位置に設けられる。
本発明に係る半導体ウェハ用搬送トレイおよび半導体ウェハ搬送システムは、半導体ウェハのズレを防止するためのズレ防止機構が半導体ウェハを載せる表面側に設けられ、搬送に際し裏面側が真空吸着される基底部を備え、基底部は貫通領域を有するため半導体ウェハのズレを防止しつつ安定的に搬送することが可能となる。
また、本発明に係る半導体ウェハ用搬送トレイは、半導体ウェハと接合されたガラス基板について多孔質層を介して真空吸着する。当該構成により、半導体ウェハに貫通領域がある場合においても半導体ウェハのズレを防止しつつ安定的に吸着することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1を説明するための関連技術)
図1は、本発明の検査装置30を説明する図である。
図1を参照して、本発明の検査装置30は、被検査体である半導体ウェハ(以下、単にウェハとも称する)を搬送する搬送アーム32を有するロータ部33と、検査部36と、ウェハ保持機構35とで主要部が構成されている。この場合、ロータ部33に配設された搬送アーム32は、水平方向に回転可能でかつ垂直方向に移動可能な多関節のリンク機構によって形成されており、複数枚のウェハを収容するカセット(図示せず)内から取出したウェハを後述する半導体ウェハ用搬送トレイとともにウェハ保持機構35に搬送するとともに、検査部36において検査されたウェハをカセットに再び搬入するように構成されている。
搬送アーム32によってカセットから取出されたウェハは、後述する半導体ウェハ用搬送トレイ(以下、単にトレイとも称する)に載置されてトレイとともにウェハ保持機構35のチャック34へ搬送される。ウェハ保持機構35は、この状態を維持して検査部36に搬送する。そして、検査部36において、アライメント装置37の位置検出カメラ38等によって搬送されたウェハの位置を検出する。この検出された位置情報に基づいてアライメントが実行され、後述するプローブ針をウェハに成型されたデバイスの所望のテストパッドと接触させるための位置調整等が行なわれる。
図2は、検査部36を説明する概略構成図である。
図2を参照して、プローブ針51が装着されたプローブカード50は、テストヘッド55と接続されている。
テストヘッド55は、ウェハに印加する検査用電源や電極パッドのパターン出力部や電極バッドの出力を測定部に取り込むための入力部等の電気機器(図示せず)を搭載した自立する柱状体にて形成されている。
ウェハ保持機構35は、可撓性の管路17を介してチャック34と接続された吸着手段である真空ポンプ18を含む。
この真空ポンプ18によりウェハおよび半導体ウェハ用搬送トレイはチャック34により真空吸着されて状態が維持されて検査されることになる。
図3は、本発明の実施の形態1を説明する上で関連する半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。
図3(a)は、本発明の実施の形態1を説明する上で関連する半導体ウェハ用搬送トレイ2を上部から見た図である。
図3(a)を参照して、ウェハ1を覆うようにして半導体ウェハ用搬送トレイ2はそのウェハの外径に応じて設けられ半導体ウェハを保持することが可能な形状に形成されている。本例においては、一例としてウェハの外径に対応してそれよりも大きな外径となるウェハと同様の円板状の形状で半導体ウェハ用搬送トレイ2が形成されている。
図3(b)は、本発明の実施の形態1を説明する上で関連する半導体ウェハ用搬送トレイ2を切断した場合の横から見た断面図である。
図3(b)に示されるようにウェハが載置される円板状の形状の基底部2cと、基底部2cと連結され、半導体ウェハを固定する目的で凹部形状となるように形成された外壁部2bとが設けられている。この外壁部2bの内周面は半導体ウェハの形状に沿って設けられており、半導体ウェハを載置した際に保持されるように設計されているものとする。なお、基底部2cは、半導体ウェハの外径に応じて設けられ半導体ウェハを載せる表面と、搬送に際し真空吸着するための裏面とを有する。
なお、この半導体ウェハ用搬送トレイは、クオーツ(水晶)やポリイミド樹脂、PEEK、セラゾール等のエンジニアリングプラスチック、セラミック(例えば、アルミナ(Al23)、チッカアルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化亜鉛(ZnO)、及びボロンナイトライド(BN,PBN))、石英、シリコン、アルミニウム、ステンレススチール等を用いることが可能である。特にシリコン、アルミニウムあるいはステンレススチールにおいては、熱伝導率が比較的高いため検査の際にシリコン、アルミニウムあるいはステンレススチールを介して半導体ウェハに与える影響を抑制して精度の高い検査を実行することが可能である。
図4は、搬送アーム32によりウェハ保持機構35に搬送される場合を説明する図である。
図4(a)は、図3で説明したウェハおよびウェハを載置したトレイが搬送アーム32に載置されている場合が示されている。
図4(b)は、搬送アーム32に載置されている状態を上から見た図である。
図4(b)に示されるようにY字形上に形成されたアーム32aおよび32bの上にトレイ2が載置されている。
本例においては、一例としてこの搬送アーム32への載置の際に、トレイ2にウェハ1が載置される場合について説明する。
たとえば、図示しない半導体ウェハ用搬送トレイを格納しているカセット(図示せず)から図示しない別の搬送アームを用いて当該半導体ウェハ用搬送トレイ2が取出されてまずこのアーム32aおよび32bに載置される。
そして、複数枚のウェハを収容するカセット(図示せず)内から取出したウェハが別の搬送アームを用いてトレイ2に収まるようにアライメント装置等を用いてアライメント調整を実行した後トレイ2に載置されるものとする。なお、アライメント装置としてはカメラ画像を用いて画像処理によりアライメント調整を実行する方式や、レーザを用いてアライメント調整を実行する方式等種々あるが、一般的な技術であるためその詳細な説明は繰り返さない。
そして、ウェハ1がトレイ2に載置された状態で上述したようにウェハ保持機構35のチャック34に搬送される。
図5は、ウェハ保持機構35の一部を説明する図である。
図5に示されるように、Y方向に沿って配設されるY方向案内レール43に摺動自在に案内されるYステージと、このYステージに設けられたY方向と直交する方向すなわちX方向に沿って設けられたX方向案内レール42に摺動自在に案内されるXステージと、このXステージに対して昇降(Z方向)および回転可能に装着されるチャック34とで構成されている。この場合、後述するがチャック34は、吸引用小孔を有する中空状に形成されており、チャック34の中空部に可撓性の管路17を介して吸着手段である真空ポンプ18が接続されている。
図6は、真空ポンプ18によってトレイ2が吸着される場合を説明する図である。
図6を参照して、チャック34は、複数の吸引用小孔3を有しており、その上にトレイ2が載置される。そして、真空ポンプ18を作動させることによってチャック34の中空部内が負圧となってトレイ2を吸引保持することができる。トレイ2は、ウェハ1を保持しているため安定的にこの状態で吸着することが可能となる。
ここで、一例としてウェハ1に成型されたMEMSデバイスである3軸加速度センサについて説明する。
図7は、3軸加速度センサのデバイス上面から見た図である。
図7に示されるように、ウェハ1に形成されるチップTPには、複数のパッドPDがその周辺に配置されている。そして、電気信号をパッドに対して伝達あるいはパッドから伝達するために金属配線が設けられている。そして、中央部には、クローバ型を形成する4つの重錐体ARが配置されている。
図8は、3軸加速度センサの概略図である。
図8を参照して、この3軸加速度センサはピエゾ抵抗型であり検出素子であるピエゾ抵抗素子が拡散抵抗として設けられている。このピエゾ抵抗型の加速度センサは、安価なICプロセスを利用することができるとともに、検出素子である抵抗素子を小さく形成しても感度低下がないため、小型化・低コスト化に有利である。
具体的な構成としては、中央の重錐体ARは4本のビームBMで支持した構造となっている。ビームBMはX,Yの2軸方向で互いに直交するように形成されており、1軸当りに4つのピエゾ抵抗素子を備えている。Z軸方向検出用の4つのピエゾ抵抗素子は、X軸方向検出用ピエゾ抵抗素子の横に配置されている。重錐体ARの上面形状はクローバ型を形成し、中央部でビームBMと連結されている。このクローバ型構造を採用することにより、重錐体ARを大きくすると同時にビーム長も長くすることができるため小型であっても高感度な加速度センサを実現することが可能である。なお、重錘体ARの周辺部は貫通領域となっており、ビームBMの下側領域は空洞領域となっている。当該貫通領域および空洞領域により重錘体ARおよびビームBMは可動可能な状態となっている。すなわち、当該貫通領域および空洞領域の一部は、重錘体ARおよびビームBMの可動領域となっている。
なお、この重錘体ARの高さh2は、ビームBMと連結される重錘体の支持構造(半導体基板)の高さh1よりも低く設計されているものとする。
このピエゾ抵抗型の3軸加速度センサの動作原理は、重錐体が加速度(慣性力)を受けると、ビームBMが変形し、その表面に形成されたピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化により加速度を検出するメカニズムである。そしてこのセンサ出力は、3軸それぞれ独立に組込まれた後述するホイートストンブリッジの出力から取り出す構成に設定されている。
図9は、各軸方向の加速度を受けた場合の重錐体とビームの変形を説明する概念図である。
図9に示されるようにピエゾ抵抗素子は、加えられた歪みによってその抵抗値が変化する性質(ピエゾ抵抗効果)を持っており、引張歪みの場合は抵抗値が増加し、圧縮歪みの場合は抵抗値が減少する。本例においては、X軸方向検出用ピエゾ抵抗素子Rx1〜Rx4、Y軸方向検出用ピエゾ抵抗素子Ry1〜Ry4およびZ軸方向検出用ピエゾ抵抗素子Rz1〜Rz4が一例として示されている。
図10は、各軸に対して設けられるホイートストンブリッジの回路構成図である。
図10(a)は、X(Y)軸におけるホイートストンブリッジの回路構成図である。X軸およびY軸の出力電圧としてはそれぞれVxoutおよびVyoutとする。
図10(b)は、Z軸におけるホイートストンブリッジの回路構成図である。Z軸の出力電圧としてはVzoutとする。
上述したように加えられた歪みによって各軸4つのピエゾ抵抗素子の抵抗値は変化し、この変化に基づいて各ピエゾ抵抗素子は例えばX軸Y軸においては、ホイートストンブリッジで形成される回路の出力各軸の加速度成分が独立に分離された出力電圧として検出される。なお、上記の回路が構成されるように図7で示されるような上述した金属配線等が連結され、所定のパッドから各軸に対する出力電圧が検出されるように構成されている。
また、この3軸加速度センサは、加速度のDC成分も検出することができるため重力加速度を検出する傾斜角センサとしても用いることが可能である。
本実施の形態の構成においては、ウェハ保持機構35において、真空吸着する際、トレイをチャック34の吸引用小孔により吸着して搬送する。すなわち上述した加速度センサが形成されるウェハにおいては、図8で説明したように貫通領域が設けられているため真空ポンプ18による真空吸着によりウェハを直接搬送することはできない。
しかしながら、半導体ウェハを載置した本発明の実施の形態1を説明する上で関連するトレイ2を用いて、トレイ2をチャック34の吸引用小孔を用いて吸着することによりトレイ2においては貫通部を有しないため、真空吸着が可能となり特別な装置を必要とすることなくウェハ1を安定的に吸着し、例えば上記の検査部において所望の検査を簡易に実行することが可能となる。なお、本例においては、検査装置30の検査部36に半導体ウェハをチャッキングして搬送する場合について説明したが、特に検査装置に限られず、例えば他の装置に半導体ウェハを真空吸着によりチャッキングして搬送する場合に、本発明の実施の形態1に従う半導体ウェハ用搬送トレイを用いて簡易かつ安定的にチャッキングして搬送することが可能である。
(実施の形態1)
図11は、本発明の実施の形態1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#を説明する図である。
図11を参照して、半導体ウェハ用搬送トレイ2#は、半導体ウェハ用搬送トレイ2と比較して、所定領域に貫通部が設けられる点が異なる。その他の点は同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
図12は、一般的な半導体ウェハ1に成型される複数のチップTPを説明する図である。
図12を参照して、ここでは、例えば3軸加速度センサのMEMSデバイスが複数個チップ状に形成された場合が示されている。ウェハ1には、可動部を有する微小構造体のMEMSデバイスが形成される形成領域と、何も形成されないあるいは半導体デバイスの検査用のいわゆるTEG(Test Element Group)パターンが設けられる周辺領域とを有する構成が一般的である。ここでは、ウェハ1の外周領域を除く中央領域にMEMSデバイスのチップTPが複数個設けられた場合が示されている。ウェハ1の外周領域は、MEMSデバイスの特性ばらつきの影響が大きいため周辺領域として用いられる場合が多い。したがって、このような場合、すなわちウェハの外周領域にはMEMSデバイスを成型する場合における貫通領域は設けられていないことになる。したがって、ウェハのある所定領域には、予め貫通領域がないことが判明している場合には、そのウェハの当該所定領域を直接真空吸着により吸引することは可能である。
本発明の実施の形態1においては、たとえば貫通領域が設けられていないウェハの所定領域部分に対応して半導体ウェハ用搬送トレイ2#に貫通部4を設ける。
これに伴い、真空ポンプ18は、吸引用小孔3および貫通部4を介して半導体ウェハ1を直接真空吸着することが可能である。
したがって、上記の実施の形態1を説明する上で関連するトレイ2は、トレイ2のみ真空吸着する構成であったが、本例は、ウェハ1も真空吸着する構成であるためより固定される。それゆえ、より安定した状態で吸着することが可能となる。
なお、ここでは、一例としてウェハの外周領域に貫通領域がないことが判明している場合に外周領域に貫通部を設けて半導体ウェハを直接真空吸着する場合について説明したがこれに限られず、他の所定領域(形成領域を含む)に貫通領域がないことが判明しているような場合には、当該他の所定領域部分に貫通部を設けて上記と同様の方式にしたがって、半導体ウェハを直接真空吸着するようにすることも当然に可能である。
(実施の形態1の変形例1)
図13は、本発明の実施の形態1の変形例1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#aを説明する図である。ここでは、貫通領域がないことが判明している所定領域に対応する位置に半導体ウェハ用搬送トレイ2#aに貫通部4を設けた場合に吸引用小孔3の位置と対応していない場合の例が挙げられている。このような場合には、トレイ2#aの裏面側において、吸引用小孔3の位置と貫通部4との間の経路を形成するために半導体ウェハ用搬送トレイ2にガイド貫通部5を形成するように成型することも可能である。
(実施の形態1の変形例2)
上記の実施の形態1においては、ウェハの外径に対応してそれよりも大きな外径となるウェハと同様の円板状の形状の半導体ウェハ用搬送トレイを形成する場合について説明した。具体的には、ウェハが載置される円板状の形状の基底部2cと、内周面について半導体ウェハの形状に沿って設けられた外壁部2bとで構成されるトレイについて説明したが、本実施の形態1の変形例2においては、他の形状のトレイについて説明する。
図14は、本発明の実施の形態1の変形例2に従う半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。
図14(a)は、本発明の実施の形態1の変形例2に従う半導体ウェハ用搬送トレイの一例図である。本発明の実施の形態1の変形例2に従う半導体ウェハ用搬送トレイ20を上部から見た図である。
図14(a)に示されるように、半導体ウェハ用搬送トレイ20は、ウェハが載置される基底部20aと、半導体ウェハ1の外周端部の少なくとも一部領域に沿って設けられた外壁部20bとで構成される。ここでは、外壁部20bは、図3の外壁部2bと比較して、半導体ウェハ1の外周端部の全領域に対応してウェハの外周面に沿って外壁部2bを設けた構成ではなく、外周端部の一部領域に対応してウェハの外周面に沿って設けられた構成である。なお、ここでは、2つの外壁部20bが設けられ、基底部20aを介して互いに相対するように設けられ、これにウェハを保持することが可能な形状に形成されている。なお、ここでは、基底部20aは、半導体ウェハの外径に応じて設けられ、ウェハ全面を載置可能な円板状の形状に形成されているものとする。
図14(b)は、本発明の実施の形態1の変形例2に従う別の半導体ウェハ用搬送トレイの一例図である。本発明の実施の形態1の変形例2に従う別の半導体ウェハ用搬送トレイ20#を上部から見た図である。
図14(b)に示されるように、半導体ウェハ用搬送トレイ20#は、ウェハが載置される基底部20aと、半導体ウェハ1の外周端部の少なくとも一部領域に沿って設けられた外壁部20cとで構成される。ここでは、外壁部20cは、図14(a)の外壁部20bと比較して、2つの互いに相対する外壁部を設けた構成ではなく、4つの外壁部20cでウェハの外周端部を囲むように設けた構成であり、これにウェハを保持することが可能な形状に形成されている。なお、ここでは、4つの外壁部20cが示されているがこれに限られず、外周端部の少なくとも1部領域に沿って複数個の外壁部でウェハの外周端部を囲むようにして設けることも可能である。
なお、半導体ウェハ用搬送トレイの重量が重ければ重いほど搬送アーム等のたわみの原因となり搬送精度が悪化する可能性があるが、当該構成のようにウェハを保持するために外壁部を一部に限定することにより半導体ウェハ用搬送トレイの軽量化を図ることができ、搬送精度を向上させることができる。一方、軽量化を図るための様々な工夫が考えられるが、加工手順の増加およびコストの増加等を鑑みて半導体ウェハ用搬送トレイの形状を設計することが可能である。
(実施の形態1の変形例3)
上記の実施の形態1においては、ウェハの形状が円形状である場合について説明したがこれに限られず、いわゆるオリエンテーションフラット(単にオリフラとも称する)またはノッチ型のウェハも存在する。なお、ノッチ型のウェハの場合には、ウェハの一部がV字形等の切断(切り欠き)領域(ノッチ領域)が設けられている。
図15は、オリフラ型のウェハに対応する半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。
図15(a)には、半導体ウェハ1#の外周端部の全領域に対応してウェハの外周面に沿って外壁部が設けられ、これにウェハを保持することが可能なように半導体ウェハ用搬送トレイ21が形成されている。
図15(b)に示される半導体ウェハ用搬送トレイ21aは、半導体ウェハ1#の外周端部の全領域ではなく一部領域に対応してウェハの外周面に沿って外壁部が設けられている。また、オリエンテーションフラット型のウェハの特徴である切断領域(オリエンテーションフラット領域)の一部に対応してさらに外壁部21bが設けられている。なお、ノッチ型のウェハについても同様に適用可能である。
この外壁部21bは、ウェハの中心点から外壁部21bの内周部までの長さがウェハの外周端部の半径長さの最大値よりも短くなるように形成されるため外壁部に囲まれた領域内におけるウェハの回転も防止することができる。
(実施の形態1の変形例4)
本実施の形態1の変形例4においては、真空吸着により半導体ウェハ用搬送トレイをより安定的に保持する方式について説明する。
図16は、本発明の実施の形態1の変形例4に従うオリフラ型のウェハに対応する半導体ウェハ用搬送トレイ21#を説明する図である。なお、ここでは、一例として図15(a)で説明したオリフラ型のウェハに対応する半導体ウェハ用搬送トレイについて説明しているが、これに限られず、例えば通常の円形状のウェハに対応するトレイにおいても同様に適用可能である。
図16(a)を参照して、半導体ウェハ用搬送トレイ21#の裏面には、たとえば吸着用小孔3が円形状に中心点Oを中心にかつ、中心点Oを対称に複数個設けられているものとする。そして、この吸着用小孔3に対応して真空吸着される吸着面積を広げるためにトレイの裏面に凹み部5#を設ける。凹み部5#は、トレイの中心点O方向に沿って複数個吸着用小孔3に対応して設けられるものとする。
図16(b)は、本発明の実施の形態1の変形例4に従うオリフラ型のウェハに対応する半導体ウェハ用搬送トレイ21#を側面方向から見た図である。
本例の半導体ウェハ用搬送トレイ21#には、吸着用小孔3に対応して吸着面積を広げるためにトレイの裏面に凹み部5#を設ける。そして、この凹み部5#は、中心点Oを対称に設けられているものとする。
そうすると、凹み部5#を介して真空ポンプにより真空吸着が実行されるが、その際、吸着力は、中心点Oを中心に均等に掛かるためトレイは中心点Oを中心に固定されることになり、トレイの回転も抑制することができる。
(実施の形態2を説明するための関連技術)
上記の実施の形態1においては、半導体ウェハを囲むように外壁部を設けて固定する半導体ウェハ用搬送トレイについて説明した。
本実施の形態2においては、別な方式で半導体ウェハを固定する場合について説明する。
図17は、本発明の実施の形態2を説明する上で関連する半導体ウェハ10を説明する図である。
図17を参照して、本発明の実施の形態2を説明する上で関連する半導体ウェハ10は、穴部11を有する。ここでは、2つの穴部11が一例として設けられている。なお、半導体ウェハ10の形状としてここでは、オリフラ型のウェハが示されているが、通常の円板状のウェハにおいても同様に適用可能である。また、上述したように一般的に、ウェハは、可動部を有する微小構造体のMEMSデバイスが形成される形成領域と、何も形成されない周辺領域とを有する構成が一般的である。たとえば、ウェハの外周領域は、たとえばMEMSデバイスを成型した場合特性ばらつきの影響が大きいため周辺領域として用いることが考えられる。したがって、穴部11を設けるにあたり、MEMSデバイスが成型されにくいウェハの外周領域に穴部11を設けることにより周辺領域を有効に利用することが可能である。
図18は、本発明の実施の形態2を説明する上で関連する半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。ここでは、半導体ウェハ用搬送トレイ26を側面方向から見た図が示されている。
図18を参照して、半導体ウェハ用搬送トレイ26は、突起部100と基底部25とにより構成される。基底部25の表面側上に半導体ウェハ10が載置されている。そして、その際、基底部25の表面に設けられた突起部100が半導体ウェハ10に設けられた穴部11を貫通して半導体ウェハ10と基底部25とが固定される。
これに伴い、上述した真空ポンプ18により吸引用小孔3を介してトレイを真空吸着することにより安定的に保持し、安定した状態で半導体ウェハを吸着することができる。
なお、ここで、上述した穴部11は、ドリルであけることも可能であるが、デバイスのプロセス工程で作りこむことも可能である。
図19は、図7および図8で説明した3軸加速度センサを成型する際のプロセスの概略を説明する図である。
図19(a)に示されるようにまず、ここでは、SOI層300(SOI)と、埋め込み酸化膜301(BOX)と、Si基板302(Si-Sub)を持つSOIウェハ(SOI Wafer)が示される。そして、フォトリソグラフィ工程によりセンサの回路パターンを形成する。一般的には、フォトレジストをウェハ表面に滴下し、マスクを通して紫外光をフォトレジストに照射して露光現像する。そして、エッチングし、レジスト剥離等の工程を繰り返して回路パターンを形成する。図19(b)において、SOI層上に絶縁膜305を形成後、イオン注入法および絶縁膜のパターニングにより、ピエゾ抵抗306を形成する。そして、アルミ配線304を形成し、表面をパッシベーション膜303(SiN)で保護した場合が示されている。そして、ここでは、図19(c)において、次いでSOI層の重錘体とビーム及び固定枠部とのギャップ部分をSi Deep RIE技術によりBOX層まで上部側をエッチングする。次に、図19(d)において、Si基板のギャップ部及びビーム下部を裏面からSi Deep RIE技術によりBOX層まで基板側をエッチングし、最後にBOX層をエッチングすることで、構造体をリリースする場合が示されている。
上記プロセスに従い、図8で示される重錘体およびビームおよび固定枠部が成型される。
このSi Deep RIE技術を用いて半導体ウェハの何も形成されない周辺領域において、表面および裏面からエッチングして上述した重錘体およびビームおよび固定枠部とともに上記の穴部11を成型することが可能である。具体的には、フォトリソグラフィ工程において、マスク上に穴部11と同一の形状を作成しておき、フォトリソグラフィ工程において、穴部11と同一形状を基板に添付したレジストに焼き付けて、レジストを現像した後に、Si Deep RIE技術により基板を表面および裏面からエッチングして、穴部11を精度良く形成することが可能である。これにより、特別な装置あるいは穴部を設けるための特別なプロセスを設ける必要が無く、加速度センサの成型と同時に一括して穴部11も成型されるため簡易に穴部11を成型することが可能である。また、Si Deep RIE技術により精度の高い穴部11の形状を形成することが可能であり、コスト面でも有利である。
なお、ここでは、貫通した穴部11と、突起部100とが嵌合する場合について一例として説明したが、貫通していない場合でも良い。たとえば、未貫通の穴部11と突起部100とが嵌合していれば同様の効果を期待することが可能である。また、穴部11の穴の形状と突起部100の形状については、一例として円形状の穴部11および突起部100を形成することが可能であるが、たとえば、穴部11および突起部100の形状を多角形とすることも可能である。
図20は、本発明の実施の形態2を説明する上で関連する別の半導体ウェハ10#を説明する図である。
図20を参照して、本発明の実施の形態2を説明する上で関連する別の半導体ウェハ10#は、穴部11#を有する。ここでは、2つの穴部11#が一例として設けられている。この穴部11#は、図17で説明した穴部11とは異なり、多角形状の一例として三角形の断面形状で成型される。また、穴部11#と嵌合するように三角形の断面形状で突起部が成型されるものとする。これにより、突起部と穴部とで嵌合した際、円形の形状と比較して多角形の角部分で引っ掛かりが生じるため半導体ウェハ10と基底部25との関係における回転をさらに抑制することができる。
なお、基底部25の大きさは、半導体ウェハの大きさよりも小さくすることができる。具体的には、半導体ウェハの面積よりも小さく、たとえば微小構造体が形成されている領域よりも大きい面積となるように設計することが可能である。これにより、半導体ウェハのノッチあるいはいわゆるオリフラを用いて半導体ウェハのアライメント調整を容易に実行することが可能となる。
なお、上記においては、穴部11および11#をデバイスが成型される中央領域を除く外周領域に設ける場合について説明したが、この穴部11および11#の位置については、任意の領域に形成し、対応する突起部を設けることにより上記と同様の効果を得ることも可能である。また、デバイスが成型される領域においても一部の領域を用いて穴部および対応する突起部を設けるように設計することも可能である。
(実施の形態2)
図21は、本発明の実施の形態2に従う半導体ウェハ用搬送トレイ27を説明する図である。
図21を参照して、半導体ウェハ用搬送トレイ27は、半導体ウェハ用搬送トレイ26と比較して、基底部25を基底部25#に置換した点が異なる。基底部25#は、基底部25と比較して所定領域に貫通部が設けられる点が異なる。その他の点は同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
上述したように、ウェハのある所定領域には、予め貫通領域がないことが判明している場合には、そのウェハの当該所定領域を真空吸着により吸引することは可能である。
本発明の実施の形態2においては、たとえば貫通領域が設けられていないウェハの所定領域部分に対応して半導体ウェハ用搬送トレイ27に貫通部4を設ける。
これに伴い、真空ポンプ18は、吸引用小孔3および貫通部4を介して半導体ウェハ1#を直接真空吸着することが可能である。
したがって、上記の実施の形態2を説明するための関連技術よりも安定的に保持することが可能となり、より安定した状態で吸着することが可能となる。
なお、ここでは、一例としてウェハの外周領域に貫通領域がないことが判明している場合に外周領域に貫通領域を設けて半導体ウェハを直接真空吸着する場合について説明したがこれに限られず、他の所定領域(形成領域を含む)に貫通領域がないことが判明しているような場合には、当該他の所定領域部分に貫通領域を設けて上記と同様の方式にしたがって、半導体ウェハを直接真空吸着することも当然に可能である。
(実施の形態2の変形例1)
図22は、本発明の実施の形態2の変形例1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ28を説明する図である。ここでは、貫通領域がないことが判明している所定領域に対応する位置に半導体ウェハ用搬送トレイ28に貫通部4を設けた場合に吸引用小孔3の位置と対応していない場合の例が挙げられている。このような場合には、基底部25#aの裏面側において、吸引用小孔3の位置と、貫通部4との間の経路を形成するように半導体ウェハ用搬送トレイ28にガイド貫通部5を形成するように成型することも可能である。
上記の実施の形態においては、主に3軸加速度センサのMEMSデバイスについて説明してきたが、これに限られず例えば貫通領域を有していないMEMSデバイスに対しても同様に適用可能である。
たとえば、メンブレン構造の薄膜の可動部を有する微小構造体について説明する。
図23は、電子ビーム照射器の照射窓にメンブレン構造が用いられている場合を説明する図である。
図23に示されているように、真空管81から大気中に対して電子ビームEBが出射される照射窓80の一部が示されており、その拡大した断面構造に示されるように薄膜のメンブレン構造が採用されている。なお、図23では単一材料にメンブレンが形成され、かつ1つのメンブレン構造のみが図示されているが、複数の材料で多層膜構造として形成される場合や、あるいは複数のメンブレン構造がアレイ状に配置された照射窓とすることも可能である。
このような薄膜のメンブレン構造のMEMSデバイスが成型された半導体ウェハを真空吸着した場合、その吸着力により薄膜の可動領域以上に薄膜が吸着されてクラックが生じる可能性がある。
したがって、本発明の実施の形態の如く直接薄膜部分が真空吸着されないようにトレイを設けることにより安定的に保持し、かつ半導体ウェハを安全に搬送することができる。
上記の実施の形態2においては、保持突起部と穴部とが嵌合して安定的にウェハを搬送可能な半導体ウェハ用搬送トレイについて説明したが、これに限られず、上記の実施の形態1およびその変形例で説明した方式を組み合わせて例えば、ウェハの外周面に沿って外壁部を設けた構成とすることによりさらに安定的にウェハを搬送することが可能である。
(実施の形態3)
上記の実施の形態1および2においては、半導体ウェハと、半導体ウェハ用搬送トレイの表面とがほぼ全領域にわたって密着して載置される構成について説明したが、半導体ウェハに成型されるMEMSデバイスの構造によっては、さらに工夫する必要がある。
図24は、図8で説明した3軸加速度センサとは別の3軸加速度センサの概略図である。
図24を参照して、ここで示される3軸加速度センサは、図8で説明した3軸加速度センサと比較して、この重錘体ARの高さh2がビームBMと連結される重錘体ARの支持構造(半導体基板)の高さh1と同じ高さ程度に設計されている点が異なる。その他の部分については同様である。当該構造の3軸加速度センサの場合、重錘体ARの支持構造の高さと可動部である重錘体ARの高さが同じ高さ程度に設計されているため半導体ウェハ用搬送トレイに載置した場合、可動部となる重錘体ARが半導体ウェハ用搬送トレイと近接あるいは接触した状態となる可能性があり、例えば半導体ウェハ用搬送トレイに載置した状態で、上記した検査装置30において検査した場合、可動部が正常に可動せず所望の検査を実行することができない可能性がある。
図25は、本発明の実施の形態3に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#pを説明する図である。
図25(a)を参照して、半導体ウェハ用搬送トレイ2#pは、図11で説明した半導体ウェハ用搬送トレイ2#と比較して、半導体ウェハが載置される基底部の表面部分に対してザグリ加工が施された形状(ザグリ領域)に成型されている点で異なる。その他の点については、図11で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
再び、図25(a)を参照して、本例においては、図12で説明したように半導体ウェハにおいて、チップTPが中央領域等に設けられる場合、それと対向するトレイ2#pの表面においては、凹型に形成される所定の深さのザグリ領域を形成し、チップTPが設けられない外周領域すなわち周辺領域に対向するトレイ2#pの表面においては、ザグリ領域を形成しない構成とする。すなわち、周辺領域よりも内側の領域に対向するトレイ2#pの表面にザグリ領域が形成される。
当該構成により、図25(b)に示されるように一例として3軸加速度センサの可動部である重錘体ARは、ザグリ加工を半導体ウェハ用搬送トレイ2#pに施すことにより所定間隔空隙が設けられた状態となるため半導体ウェハ用搬送トレイ2#pの表面に接触することを回避することができる。それゆえ、上記した検査装置30においても所望の検査を実行することが可能となる。
なお、当該構成においても、半導体ウェハの貫通領域が設けられない外周領域に対向する領域に半導体ウェハ用搬送トレイ2#pに貫通部を設けて半導体ウェハを直接真空吸着することにより安定的に半導体ウェハを吸着することが可能である。
(実施の形態3の変形例1)
図26は、本発明の実施の形態3の変形例1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#qを説明する図である。
図26(a)を参照して、ここでは、半導体ウェハ用搬送トレイ2#qは、半導体ウェハが載置される基底部の表面部分に対してザグリ加工が所定のパターンに従って施された場合が示されている。上記下図25(a)で説明した半導体ウェハ用搬送トレイ2#pの構成においては、半導体ウェハが載置される基底部の表面部分に対してチップTPが設けられる全領域たとえば中央領域に対向する部分全体に対してザグリ加工が施された構成であったが、当該構成は、チップTPが設けられる領域のうち特に可動部に対向する基底部の表面部分に対してザグリ加工を施したものである。
当該構成により、MEMSデバイスが3軸加速度センサである場合には、図26(b)に示されるように重錘体ARに対向する基底部の表面部分についてザグリ加工が施されることになる。これにより、重錘体ARの支持構造の部分については、基底部の表面部分と近接あるいは接触した状態となる。それゆえ、図25の構成と比べて半導体ウェハの自重に従う半導体ウェハのたわみを抑制して搬送することが可能となる。
その他の点については、図25と同様である。
(実施の形態3の変形例2)
上記の実施の形態3およびその変形例においては、半導体ウェハ用搬送トレイにおいては、実施の形態1で説明した半導体ウェハ用搬送トレイを用いてザグリ加工を施す構成について説明したが、これに限られず、実施の形態2で説明した半導体ウェハ用搬送トレイを用いてザグリ加工を施す構成とすることも当然に可能である。
図27は、本発明の実施の形態3の変形例2に従う半導体ウェハ用搬送トレイ26#を説明する図である。
図27を参照して、半導体ウェハ用搬送トレイ26#は、突起部100と基底部25pとにより構成される。基底部25pの上に図示しないが一例として図17で説明した半導体ウェハ10が載置されるものとする。そして、その際、基底部25pの表面に設けられた突起部100が半導体ウェハ10に設けられた穴部11を貫通して上述したように半導体ウェハ10と基底部25pとが固定される。
そして、半導体ウェハが載置される基底部25pの表面部分に対してザグリ加工が所定のパターンに従って施された場合が示されている。具体的には、図26(b)で説明したように重錘体ARに対向する基底部の表面部分についてザグリ加工を施す。これにより、重錘体ARの支持構造の部分については、基底部の表面部分と近接あるいは接触した状態となる。それゆえ、上述したように半導体ウェハの自重に従う半導体ウェハのたわみを抑制して搬送することが可能となる。
また、図21および図22で説明したように、基底部25pに対して貫通部4を設けて、真空ポンプにより半導体ウェハ1が直接真空吸着する構成とした場合が示されている。また、貫通部4との間の経路を形成するようにガイド貫通部5を設けた構成が示されている。
これに伴い、上述した真空ポンプ18により吸引用小孔3を介して半導体ウェハ用搬送トレイを真空吸着することにより安定的に保持し、安定した状態で半導体ウェハを吸着することができる。
なお、上記の実施の形態において説明した半導体ウェハ用搬送トレイは、貫通部等の加工に関してドリル等の機械加工により成型することも可能であるが、デバイスのプロセス工程を用いて成型することも可能である。
図28は、図27で説明した半導体ウェハ用搬送トレイを成型するプロセスの概略を説明する図である。
ここでは、半導体ウェハ用搬送トレイの裏面側を加工するためのプロセスが示されている。
具体的には、図28(a)を参照して、トレイの裏面側に対して加工するためにSi基板(Si-Sub)に対して、2つのマスクで保護してエッチングが実行される。具体的には、貫通部4を形成するためのマスクMSK1と、ガイド貫通部を形成するためのマスクMSK2とにより基底部25pが覆われる。
次に、図28(b)を参照して、ここでは、マスクMSK1およびマスクMSK2で覆われていないSi基板である基底部25pの領域に対してドライエッチングが行なわれて貫通部4が成型される。そして、マスクMSK1が除去される。
次に、図28(c)を参照して、ここでは、マスクMSK2で覆われていないSi基板である基底部25pの領域に対してドライエッチングが行なわれてガイド貫通部が形成されることになる。これら、2つのマスクの例としては、マスクMSK1には通常のフォトレジストを用いることができる。また、マスクMSK2としては、ポリイミド等の永久レジストの他、SiO2、SiN、Ti等のハードマスクを用いることも可能である。
そして、次に図28(d)を参照して、Si基板を熱酸化してシリコン酸化膜で基底部25p全体を覆う。そして次に基底部25pの表面に対して加工処理を実行する。
図28(e)を参照して、ザグリ領域を形成する領域以外について図示しないがレジストマスクで保護してウェットエッチングによりシリコン酸化膜をエッチングする。
次に、図28(f)を参照して、さらに、シリコン酸化膜をマスクとして、いわゆるTMAH水溶液を用いてSi基板である基底部25pをウェットエッチングし、可動部に対向する基底部25pの表面に対してザグリ領域を成型する。
そして、次に図28(g)を参照して、シリコン酸化膜をフッ酸で剥離して図27で説明した半導体ウェハ用搬送トレイの基底部25pを成型することが可能となる。
そして、突起部100を基底部25pと接着して設けることにより半導体ウェハ用搬送トレイ26#を成型することが可能となる。
当該プロセスにより半導体ウェハ用搬送トレイを成型することにより、加工精度を向上させることが可能となるとともに、簡易にトレイを成型することが可能となる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に従う半導体ウェハは、上記の実施の形態1〜3で説明した半導体ウェハとは異なり、ガラス基板が接合された構造を有するものとする。上述した加速度センサのような貫通孔が多く設けられるデバイスにおいては、デバイスの強度を保持するためにガラス基板等が接合される場合がある。それで、本実施の形態4においては、ガラス基板が接合された構造を有する半導体ウェハを搬送する半導体ウェハ用搬送トレイについて説明する。
図29は、本発明の実施の形態4に従う半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。
図29を参照して、まず、半導体ウェハ1と、半導体ウェハ用搬送トレイ2rとの間においてガラス基板1aが挟まれ、半導体ウェハ1とガラス基板1aとが接合されているものとする。なお、ここで接合されるガラス基板1aは、半導体ウェハ1と同じ形状および同じ大きさのものが用いられるものとする。したがって、例えば、半導体ウェハの形状が円形状である場合には、ガラス基板の形状も同様の形状が用いられ、半導体ウェハの形状がオリエンテーションフラットまたはノッチ型である場合には、対応するガラス基板についても同様の形状であるものが用いられる。
本発明の実施の形態4に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2rは、図6で説明した半導体ウェハ用搬送トレイ2と比較して、基底部の表面側に後述する多孔質層がさらに設けられた構成である点と、さらに、基底部の裏面側から多孔質層との間において貫通部4#が設けられた構成である点で異なる。そして、この多孔質層を介してガラス基板1aを真空吸着することが可能となる。
上記で説明した半導体ウェハ1に成型される例えば3軸加速度センサのMEMSデバイスにおいては貫通領域が設けられており、MEMSデバイスが成型される領域においては当該貫通領域により半導体ウェハ1を直接真空吸着することが困難である点について説明したが、ガラス基板を接合した本仕様においては、ガラス基板を介することによって真空吸着が可能であり、搬送上の問題は解決するように考えられる。しかしながら、ガラス基板は、通常非常に薄いものが用いられ、ウェハをガラス基板を介して直接載置台に載せて吸着すると、載置台上の吸引用小孔のパターンに沿って、ガラス基板およびウェハが変形し、デバイスの正確なテストが得られないという問題がある。しかし、多孔質層を持つトレイを介して真空吸着を行うことにより、吸引用小孔のパターンに依存する吸着力の差が均一にされる。
ここで多孔質層の生成について説明する。
図30は、多孔質層NCSの生成について説明する図である。
単結晶のシリコン基板である基板部2rの一表面側に、多孔質層NCSである多孔質ナノ結晶シリコン層を形成するには、陽極酸化処理を行なう。
図30を参照して、陽極酸化処理にあたっては、基板部2rの陽極酸化処理の対象となる表面の部位の周囲にシール材を用いて外壁41を設け、その外壁の内側に電解液45を注入して、当該処理対象の表面の部位が電解液45に触れるように構成される。
次に、電解液45中において、白金電極44を基板部2rの表面に対向するように配置する。さらに、基板部2rの裏面側に通電用電極42を取り付けて、通電用電極42と接続されたリード線を電流源200のプラス側に、白金電極44を電流源200のマイナス側にそれぞれ接続する。通電用電極42を陽極、白金電極44を陰極として、電流源200から通電用電極42と白金電極44との間に所定の電流密度の電流を所定の通電時間だけ流す。
このような陽極酸化処理により、基板部2rの表面の部位の外壁41の内側に厚さがほぼ一定な熱絶縁層NCSが形成される。また、陽極酸化処理に用いる電解液45としては、例えば、55wt%のフッ化水素水溶液とエタノールとを1:1で混合した混合液(HF/エタノール溶液)を用いる。シール材としては、例えばフッ素樹脂からなるシール材を用いることが可能である。
当該方式に従って基板部2rの表面側に多孔質ナノ結晶シリコン層を形成することができる。
この多孔質ナノシリコン層を介してガラス基板1aを真空吸着することにより、多孔質層と接触しているガラス基板は均一にチャッキングされることになる。すなわち、ガラス基板の一点に対して真空吸着が実行されるのではなく、ガラス基板の多孔質層と接触している全面に対して真空吸着が行われるためチャック上の吸引用小孔のパターンに依存する吸着力の差異に起因してガラス基板および半導体ウェハに対して意図しない変位が生じることはない。したがって、半導体ウェハ上に形成された個々の微小構造体が意図しない変位による影響を受けることがなく、半導体ウェハ全面において、安定的で信頼性の高いテスト結果を得ることが可能である。
なお、ここでは、貫通領域を有する3軸加速度センサのMEMSデバイスについて例として説明したが、別のMEMSデバイスについても同様に適用可能である。
なお、当該実施の形態4で説明した構成に対して、実施の形態1で説明したように外壁部を設けて、さらに安定的に半導体ウェハを搬送することも可能であるし、実施の形態2で説明したように穴部と突起部とを設けて半導体ウェハと半導体ウェハ用搬送トレイとを嵌合して搬送することも可能である。なお、この場合には、ガラス基板についても半導体ウェハと同様の穴部を設けて半導体ウェハ用搬送トレイ側に設けられた突起部と嵌合する必要がある。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、本発明の検査装置30を説明する図である。 検査部36を説明する概略構成図である。 本発明の実施の形態1を説明する上で関連する半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。 搬送アーム32によりウェハ保持機構35に搬送される場合を説明する図である。 ウェハ保持機構35の一部を説明する図である。 真空ポンプ18によってトレイ2が吸着される場合を説明する図である。 3軸加速度センサのデバイス上面から見た図である。 3軸加速度センサの概略図である。 各軸方向の加速度を受けた場合の重錐体とビームの変形を説明する概念図である。 各軸に対して設けられるホイートストンブリッジの回路構成図である。 本発明の実施の形態1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#を説明する図である。 一般的な半導体ウェハ1に成型される複数のチップTPを説明する図である。 本発明の実施の形態1の変形例1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#aを説明する図である。 本発明の実施の形態1の変形例2に従う半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。 オリフラ型のウェハに対応する半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。 本発明の実施の形態1の変形例4に従うオリフラ型のウェハに対応する半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。 本発明の実施の形態2を説明する上で関連する半導体ウェハ10を説明する図である。 本発明の実施の形態2を説明する上で関連する半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。 図7および図8で説明した3軸加速度センサを成型する際のプロセスの概略を説明する図である。 本発明の実施の形態2を説明する上で関連する別の半導体ウェハ10#を説明する図である。 本発明の実施の形態2に従う半導体ウェハ用搬送トレイ27を説明する図である。 本発明の実施の形態2の変形例1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ28を説明する図である。 電子ビーム照射器の照射窓にメンブレン構造が用いられている場合を説明する図である。 図8で説明した3軸加速度センサとは別の3軸加速度センサの概略図である。 本発明の実施の形態3に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#pを説明する図である。 本発明の実施の形態3の変形例1に従う半導体ウェハ用搬送トレイ2#qを説明する図である。 本発明の実施の形態3の変形例2に従う半導体ウェハ用搬送トレイ26#を説明する図である。 図27で説明した半導体ウェハ用搬送トレイを成型するプロセスの概略を説明する図である。 本発明の実施の形態4に従う半導体ウェハ用搬送トレイを説明する図である。 多孔質層NCSの生成について説明する図である。
符号の説明
1,1#,10,10# 半導体ウェハ、2,2#,2#a,2#p,2#q,2r、20,21,25p,26〜28 半導体ウェハ用搬送トレイ、3 吸引用小孔、4,11,11# 穴部、17 管路、18 真空ポンプ、30 検査装置、32 搬送アーム、33 ロータ部、34 チャック、35 ウェハ保持機構、36 検査部、37 アライメント装置、50 プローブカード、51 プローブ針、55 テストヘッド、80 照射窓、100 突起部。

Claims (17)

  1. 半導体ウェハと、
    前記半導体ウェハを載せる半導体ウェハ用搬送トレイとを備え、
    前記半導体ウェハは、可動部を有する微小構造体が少なくとも1つ成型される中央領域と前記中央領域を囲むように設けられた前記微小構造体が成型されない外周領域とを有し、
    前記半導体ウェハ用搬送トレイは、
    前記半導体ウェハの外径に応じて設けられ、前記半導体ウェハを載せる表面と、前記半導体ウェハの搬送に際し、真空吸着するための裏面とを有する基底部と、
    前記半導体ウェハを載せる表面側に設けられ、前記半導体ウェハのズレを防止するためのズレ防止機構とを含み、
    前記基底部は、
    前記半導体ウェハの前記外周領域に対応して設けられ、前記半導体ウェハの搬送に際し、前記基底部とともに前記半導体ウェハを真空吸着するための貫通部と、
    前記半導体ウェハの中央領域に対向する前記基底部の表面側に設けられ、ザグリ加工により前記半導体ウェハの前記微小構造体の可動部に対向して凹型に形成される所定の深さのザグリ領域とを有する、半導体ウェハ搬送システム。
  2. 前記半導体ウェハは、穴部を有し、
    前記基底部の表面側に設けられ、前記ズレ防止機構を構成する前記穴部に嵌合する保持突起部をさらに有する、請求項1に記載の半導体ウェハ搬送システム。
  3. 前記穴部は、前記外周領域に設けられる、請求項2記載の半導体ウェハ搬送システム。
  4. 前記半導体ウェハは、複数の前記穴部を有し、
    前記基底部は、前記複数の穴部にそれぞれ対応して設けられる複数の前記保持突起部をさらに有する、請求項2または3記載の半導体ウェハ搬送システム。
  5. 前記穴部および前記保持突起部の形状断面は、多角形状に形成される、請求項2〜4のいずれか一項に記載の半導体ウェハ搬送システム。
  6. 前記半導体ウェハは、前記可動部を有する微小構造体の可動領域となる貫通領域を有し、
    前記半導体ウェハの穴部は、前記貫通領域とともに一括して成型される、半導体ウェハ搬送システム。
  7. 前記基底部の大きさは、前記半導体ウェハよりも小さく、前記微小構造体が成型される前記中央領域よりも大きくなるように設計される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体ウェハ搬送システム。
  8. 前記半導体ウェハ用搬送トレイは、真空吸着を実行するための真空吸着ガイドの形状に沿って真空吸着され、
    前記基底部の裏面側に設けられ、前記真空吸着ガイドと前記貫通部との間の経路を形成するためのガイド貫通部をさらに有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体ウェハ搬送システム。
  9. 前記基底部と連結され、前記半導体ウェハを載せる面に前記半導体ウェハの外周端部の少なくとも一部領域に沿って設けられた前記ズレ防止機構を構成する外壁部をさらに備える、請求項1記載の半導体ウェハ搬送システム。
  10. 前記半導体ウェハは、オリエンテーションフラットまたはノッチ領域を有し、
    前記外壁部は、前記半導体ウェハの前記オリエンテーションフラットまたはノッチ領域の外周端部の少なくとも一部に対応して設けられる、請求項9に記載の半導体ウェハ搬送システム。
  11. 可動部を有する微小構造体が少なくとも1つ成型される半導体ウェハを接合されたガラス基板を介して搬送することが可能な半導体ウェハ用搬送トレイであって、
    基底部を備え、
    前記基底部は、
    表面側に設けられた多孔質層と、
    裏面側から前記多孔質層に達する貫通孔含み、
    前記多孔質層は、ナノ結晶シリコンである、半導体ウェハ用搬送トレイ。
  12. 前記半導体ウェハ用搬送トレイは、前記半導体ウェハのズレを防止するズレ防止機構が前記半導体ウェハを載せる表面側に設けられている、請求項11記載の半導体ウェハ用搬送トレイ。
  13. 記基底部は、穴部と嵌合して前記ズレ防止機構を構成する保持突起部を有する、請求項11または12記載の半導体ウェハ用搬送トレイ。
  14. 記基底部は、複数の前記穴部にそれぞれ対応して設けられる複数の前記保持突起部を有する、請求項13に記載の半導体ウェハ用搬送トレイ。
  15. 前記穴部と嵌合するように前記保持突起部の形状断面は、多角形状に形成される、請求項13または14に記載の半導体ウェハ用搬送トレイ。
  16. 前記基底部と連結され、前記基底部の外周端部の少なくとも一部領域に沿って設けられた前記ズレ防止機構を構成する外壁部をさらに備える、請求項11記載の半導体ウェハ用搬送トレイ。
  17. 記外壁部は、前記基底部の中心点から外周端部までの長さの最大値よりも短くなる位置に設けられる、請求項16記載の半導体ウェハ用搬送トレイ。
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