JP2004342834A - 基板載置トレイ - Google Patents

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JP2004342834A JP2003137424A JP2003137424A JP2004342834A JP 2004342834 A JP2004342834 A JP 2004342834A JP 2003137424 A JP2003137424 A JP 2003137424A JP 2003137424 A JP2003137424 A JP 2003137424A JP 2004342834 A JP2004342834 A JP 2004342834A
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Katsuharu Arakawa
克治 荒川
Satoshi Fujisawa
里志 藤沢
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Abstract

【課題】加熱による熱利用効率を低下させないで、基板上の機能素子領域の接触によるキズ発生、異物付着等を抑える薄膜製造工程の加熱プロセス用の基板載置トレイを提供する。
【解決手段】対象となる基板に加熱を伴うプロセス処理を施すために該基板を載置する基板載置トレイ(10)であって、前記基板全体を平坦な載置面(15)に載置する耐熱性の台座(11)を有し、載置面(15)が前記基板と非接触となる凹部領域(16)を複数有してなる基板載置トレイ(10)により課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェハなどの基板を載置する基板載置トレイ構造に関し、特に、成膜プロセスに用いて好適な基板載置トレイの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細構造体や薄膜回路の製造には、ウェハやガラス等の基板に薄膜を形成する成膜プロセスが使用されている。例えば、CVD(化学蒸着)法やプラズマCVD法はその代表的な成膜技術である。CVD法は、所定温度に保持した基板上に化学反応生成物を堆積して薄膜を形成する。基板は載置トレイに載せられてCVD装置に搬送され、載置トレイを介して所定温度に加熱され、保持される。この際、基板載置トレイによって基板裏面への接触キズや異物付着が生ずる場合がある。これを回避するため、例えば、特許文献1(特開平09−115840号公報)に開示された発明は基板の外周を支持するようにして、基板と基板載置トレイとを離間する構成を提案している。
【0003】
【特許文献1】
特開平09−115840号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、基板裏面と基板載置トレイとが離間すると、基板載置トレイ側に設けられたヒータから基板を加熱する熱が直接伝わらず、熱伝達効率が低下し、基板の温度分布にも偏りが生じ易くなる。また、基板の径が大きい場合には撓みも生じ易くなる。このような状態で成膜プロセスを行うことは好ましくない。
【0004】
よって、本発明は、基板上へのキズ発生、異物付着等を抑えつつ、成膜プロセスにおける基板の熱的状態を劣化させない基板載置トレイを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の基板載置トレイは、対象となる基板に加熱を伴うプロセス処理を施すために該基板を載置する基板載置トレイであって、上記基板全体を平坦な載置面に載置する耐熱性の台座を有し、上記載置面が上記基板と非接触となる凹部領域を複数有してなる構成とする。
【0006】
かかる構成によれば、上記載置面の複数の凹部領域に対応した基板裏面は当該凹部領域では基板載置トレイと接触せず、よって接触キズ、接触による異物付着等を抑制できる。また、上記載置面の非凹部領域では平坦な載置面にて基板と接触(支持)するため、基板載置トレイ側から基板への熱伝達を確保でき、基板の姿勢を平坦に保つこともできる。
【0007】
また、本発明の基板載置トレイは、上記台座に基板との位置合わせ要素が設けられており、当該位置合わせ要素によって上記載置面の複数の凹部領域が基板の予め定められた複数の領域と対応するように配置される。
【0008】
かかる構成によれば、上記基板の予め定められた複数の領域、例えば、上記基板の機能素子や薄膜回路が形成される領域への接触を回避でき、よって接触キズ、異物付着等を抑制できる。それ以外の基板の領域は、基板載置トレイに接しているため、ヒータ等によって加熱された基板載置トレイの熱が基板に直接伝わり、基板の温度分布を均等にすることも容易となる。また、基板の撓みも生じ難い。
【0009】
また、本発明の基板載置トレイは、上記基板を載置する上記載置面を、上記台座の一部を構成する耐熱性の平板によって構成し、該平板を上記台座から分離交換可能に構成している。
【0010】
かかる構成によれば、載置トレイの載置面の複数の凹部領域を平板が担うため、機能素子や薄膜回路が形成される領域のパターンが異なる基板を処理する場合も、当該パターンに対応した平板に置き換えることで対処でき、各パターン毎により高価な載置トレイを準備する必要がなく具合がよい。
【0011】
なお、平板の凹部領域は、基板との接触を回避できればよく、凹溝のみならず、平板を貫通する貫通領域によって形成する構成も含む。
【0012】
好ましくは、上記台座の側には基板加熱用のヒータが設けられ、上記載置面に形成される複数の凹部領域は、上記台座側から上記基板側に伝達される熱によって形成される上記基板の温度分布が均一になるように、基板上に略均等に分散配置される。
【0013】
かかる構成によれば、基板表面温度を均一な温度分布として、CVD法等による材料の成膜が均等になるように条件を整えることが可能となる。
【0014】
好ましくは、上記基板はシリコンなどのウェハ(薄板)を含み、上記台座はカーボン、アルミニウム、酸化アルミニウム、シリコン及び炭化シリコンのいずれかを含む。
【0015】
かかる構成によれば、上記基板には、通常の薄膜製造プロセスに使用できるシリコン基板、石英基板、ガラス基板等のウエハ(薄板)を使用するため、通常の半導体製造プロセスや液晶パネル基板製造等で常用されるエッチング工程が採用でき、製品としてのエッチング加工性に優れる。また、上記材料の台座は耐熱性があり、加熱プロセスに使用できる。さらに、切削加工も行え、加工が容易である。また、上記台座には導電性もあることから、例えば、プラズマを生成して成膜するプラズマCVD方式等において、プラズマ生成用の一対の電極の一方側の電極又はその一部として使用することができる。
【0016】
好ましくは、上記分離交換可能な耐熱性の平板は、シリコン基板、石英基板、ガラス基板のいずれかを含む。それにより、該平板の凹部領域の形成に通常の半導体プロセスや液晶パネル基板製造等において常用されるエッチング技術を利用できる。
【0017】
好ましくは、上記平板の凹部領域は、上記平板上にシリコン酸化膜またはレジストをパターニングしてエッチングすることにより形成されてなる。かかる構成によれば、例えば平板がシリコン基板の場合、当シリコン基板の表面を熱酸化することによりエッチングマスク用のシリコン酸化膜が形成されることから、マスク材料の形成が容易である。また、シリコン酸化膜の選択エッチング、シリコン基板の選択エッチングもウエットエッチングにて容易になされるため、所望の膜のエッチングが可能である。また、半導体の一般的なパターニングプロセスであるところの有機レジストを用いたフォトマスクによるフォト工程を採用する場合、汎用性があり、寸法精度良く所望の形状の凹部領域を形成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の基板載置トレイについて説明する。
【0019】
本発明の基板載置トレイは、半導体製造工程、マイクロマシン製造工程、インクジェットヘッド製造工程、液晶パネルの基板製造工程などのいわゆる薄膜製造プロセスにおいて基板を載置固定するものであり、基板の裏面を傷つけたり、異物等で裏面を汚染したくない製品の製造工程に好適な基板載置用トレイである。
【0020】
まず、図7を参照して基板載置トレイに載置する基板の一例について説明する。同図に示す例は、基板上にインクジェットヘッドのチップを形成するものである。基板51の材料は、この実施例の場合シリコンウェハであり、1枚のウェハ基板51でヘッドチップ52を16個(複数)取りできる。このヘッドチップ52内に振動板領域(機能素子領域)53が設けられている。振動板領域53は、インクジェットの吐出室形成部分でもある。また、この振動板領域53は極薄膜であり、ウェハ基板51の裏面側からもダメージを受けやすい。ウェハ基板51の外周の一部はカットされ、位置合わせマーク54が形成されている。
【0021】
図1は、本発明の基板載置トレイの第1の実施例を示す説明図である。同図(a)は基板載置トレイの上面図、同図(b)は同図(a)におけるA−A’方向における断面を示す断面図である。両図において対応する部分には同一符号が付されている。
【0022】
図1(a)に示すように、基板載置トレイ10の台座11は略円板状の外形をなしている。この台座11は、例えば、カーボン、シリコン、炭化珪素、アルミニウム、酸化アルミニウムなどの材料を主成分としたものが用いられる。これらは、耐熱性、切削加工性、熱伝導効率の面で優れている。
【0023】
この台座11の上面に段差部側面12を壁面として第1の基板載置用凹部13を形成する。この段差部側面12の一部は基板51の位置合わせマーク54との位置合わせ部14を兼ねる。基板載置用凹部13の底面は基板の載置面15となる。この載置面15は平坦な面である。位置合わせ部14が基板51の位置合わせマーク54と嵌め合せの関係となっている。それにより、基板51を基板載置トレイ10に載置すると、基板51と基板載置トレイ10の載置面15との対応部分が一意に決定される。
【0024】
載置面15には、更に複数の第2の凹部領域16が設けられている。凹部領域16の各々は、前述した基板51の非接触とすべき複数の領域である機能素子領域53と対応するように配置されている。基板51上の機能素子領域53は均等な加熱がなされるように予め整列してチップ配列されている。それに対応した凹部領域16も略均等に整列した配置となる。この凹部領域16は基板51の機能素子領域53と一致するかまたはそれよりも少し大きくなるように形成されている。
【0025】
基板載置トレイ10の製作には切削加工を用いることができる。例えば、台座11の材料がカーボンの場合、まずカーボン素材を厚さ2mmの円盤状に加工し、基板51を位置決めできる大きさである深さ0.5mmの第1の基板載置用凹部13を切削加工で作製する。次に、基板載置用凹部13内に更に深さ0.25mmの第2の凹部領域16を切削(ドリル)加工で作製する。
【0026】
後述のプロセス装置内への基板の搬送過程では、プロセス装置内に設置された基板載置トレイ10に搬送系の搬送アーム等(図示せず)により、基板51を基板載置用凹部13に装着しあるいは脱着して搬送する。また、ウェハ基板51を搭載した状態で基板載置トレイ10そのものを装置内搬入あるいは搬出する構成としてもよい。
【0027】
なお、上述した基板載置トレイ10の配置構成は、プロセス装置内で当該トレイ10が下側に配置される状態を前提としたものである。これを上側配置(図1の載置トレイ10を上下逆にした構成)や側面配置(図1の載置トレイ10を90度傾けた構成)としても良い。
【0028】
このようにして、基板51の予め定められた複数の領域53と載置トレイ10との接触を回避し、接触キズ、異物付着等を回避する。本実施例では、基板51内のインクジェットのヘッドチップ52の振動板領域53への接触キズ、異物付着を抑制できる。また、ヘッドチップ52の振動板領域53を除く領域は、基板載置トレイの載置面15に接しているため、ヒータ加熱されたトレイからの熱伝導効率の低下が少ない。
【0029】
図9は、本発明の実施例の利点を説明する比較例である。同図において、図1と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
【0030】
比較例の基板載置トレイ10は、その載置面側に一段目の段差面41と2段目の段差面42を有する。段差面41で図中に2点鎖線で示すように基板51の外周を支持し、基板載置トレイ10の中央部側では基板51と基板載置トレイ10とは離間している。基板51を加熱するヒータの熱は、基板51の外周側では基板載置トレイ10との接触面から伝導するが、基板載置トレイ10の中央部側では直接接触していないため熱伝導され難い状態となっている。よって基板全体への熱伝導効率は低下する。また、基板51が自重や加熱等によって撓み、あるいは弓形に反る等の傾向がある場合には、基板載置トレイ10の2段目の段差面42と基板51とを充分に離間させる必要が生ずる。これは熱利用効率や基板上の温度分布の均一性を更に悪化させる原因となる。
【0031】
これに対して、図1に示す本発明の構成の場合、基板載置トレイ10の凹部領域16を除く領域15は全て基板51と接触する。接触部分15の接触面積が広く且つ均一に分散している。また、凹部領域16の幅が比較例に比べて狭く、基板51の撓みが生じ難い。よって、凹部領域16の溝の深さは浅くても良い。浅い溝とすると熱線が伝わり熱利用効率は良くなる。よって、比較例と比べて均一加熱が可能であり、加熱における熱の利用効率も良好となる。
【0032】
尚、本発明の基板載置トレイは、プロセス装置内に固定した構造を基本とするが、基板と一緒に装置に搬入し、また装置から搬出する構成でもよい。
【0033】
次に、図2を参照して本発明の基板載置トレイの第2の実施例について説明する。同図において、図1と対応する部分には同一符号を付しかかる部分の説明を省略する。
【0034】
この実施例では、上記第1の実施例において説明した台座の一部が、分離交換可能な平板で構成され、上記複数の凹部領域16がこの平板上に形成されている。
【0035】
まず、平板102は台座11上面の凹部13内に載置される。平板102の外周形状は凹部13の内周形状と対応するように形成されている。凹部13の段差部側面12の位置合わせ部14の形状により、平板102の位置決めがなされる。図示しない基板51は、この平板102上に載置される。
【0036】
平板102には第1の実施例と同様に複数の凹部領域16が形成されている。この平板102の厚みは、約200μmから1mm程度までが好適である。平板102として、シリコン基板、石英基板、ガラス基板等を使用すると、半導体プロセスの通常のエッチング加工が可能であるという点で具合が良い。
【0037】
第2の実施例の構成によれば、基板載置トレイ10の載置面15の複数の凹部領域16を平板102が担うため、機能素子や薄膜回路が形成される領域のパターンが異なる基板51を処理する場合も、当該パターンに対応した平板102に置き換えることで対処でき、各パターン毎により高価な載置トレイを準備する必要がなく具合がよい。また、台座11に凹部領域16を設ける必要が無く、よって台座11の切削加工が容易になされる。更に平板102の単独での洗浄も容易である。このように、基板載置トレイ10のメンテナンスコストの点において有利である。
【0038】
次に、図3を参照して本発明の基板載置トレイの第3の実施例について説明する。尚、同図において図2と対応する部分には同一符号を付しかかる部分の説明を省略する。本実施例では、図2のような凹部溝16ではなく貫通領域16aを設けている。このような構成によっても基板51との接触を回避できる。さらに、平板102が厚み0.5mm以下の薄板の場合、凹部とするよりも貫通させた方が、凹部の深さコントロール等気にする必要がないため、よって平板102を容易に加工できる。
【0039】
次に、図4を参照して上述した平板102の作製方法について説明する。この製造プロセスは、基板のエッチングに異方性エッチングを使用している。同図(a)に示すように、厚み280μmのシリコン基板102を熱酸化炉にセットして酸素または水蒸気雰囲気に曝し、摂氏1075度の温度にて4時間熱酸化処理を施すことにより、シリコン基板102の表面に1.1μmのシリコン酸化膜107を形成する。次に、シリコン基板102の両面に図示しないレジストをコーティングし、片面に凹部を作りこむためのレジストパターニングを行う。レジストパターニングを行った面をフッ酸水溶液でエッチング処理して、シリコン酸化膜107をパターニングする。この後、レジストを剥離する。これにより、シリコン酸化膜107に開口部104が複数形成される(図4(b))。
【0040】
次に、シリコン基板102をエッチングし、複数の凹部領域16を形成する。シリコン基板102を35wt%の高濃度の水酸化カリウム水溶液に浸すことによりシリコンのエッチングがなされる。これにより、基板102の開口部104から露出しているシリコン部分がエッチングされていく。本実施例ではエッチングの深さが100μmとなるように凹部領域16を形成した(図4(c))。尚、シリコン基板102を貫通するまでエッチングしても良い。また、ここではシリコン酸化膜とシリコンとのエッチング選択性の良好なICPプラズマまたはRIEプラズマエッチング等のドライエッチングで加工しても良い。最後にシリコン基板107にフッ酸水溶液を用いたウェットエッチングを施し、シリコン酸化膜107をエッチングして除去する(図4(d))。
【0041】
以上で、シリコン基板102上に複数の凹部領域16が形成された平板102が完成する。この実施例では異方性エッチングを用いたので、側壁の傾斜が比較的急である凹部領域16が形成される。
【0042】
図5を参照して平板102の第2の製造プロセスについて説明する。同図において図4と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明を省略する。この製造プロセスでは、エッチング方式に等方性エッチングを使用している。この実施例では、シリコン基板102のエッチング工程にフッ硝酸水溶液を使用する。シリコン基板102をフッ硝酸水溶液に浸すことにより、等方的にエッチングされ凹部領域16が形成される(図5(c))。この等方エッチングにより、マスクとしてのシリコン酸化膜107の開口部104の寸法より若干大きめの半球状の凹部領域が、シリコン基板102上に形成される。
【0043】
以上の第1または第2の製造プロセスにより、基板51の重要部分との接触を回避するための複数の凹部領域16を平板102に形成することが出来る。
【0044】
次に、図6を参照して本発明の基板載置トレイをPE−CVD装置(plasma enhanced chemical vapor deposition)で使用する例について説明する。装置200における工程は、基板51にエッチング用マスクとなるシリコン酸化膜37を形成する工程である。
【0045】
まず、装置200の構成を説明する。PE−CVD装置200は気圧を調整するチャンバ205を備えている。このチャンバ205内に配置された台座11の下側または内部にヒータ201が設けられている。台座11上には平板102を載置固定し、その上に基板51が載置されている。ヒータ201の熱は台座11に伝わり、更に平板102を介して基板51まで伝わり、基板51が所望の温度に保たれる。ここで、台座11の材質をカーボンとし、下部電極としても機能させている。台座11と上部電極207を両電極とする平行平板型電極を構成し、ACバイアス電源203及びDCバイアス電源202を両電極に接続した電気的構成とする。チャンバ205内にはアルゴンガス及び成膜材料となるTEOS(テトラエトキシシラン)及び酸素を主成分とするガスで充満させ、チャンバ圧力を減圧する。TEOSの替わりに、TMOS(テトラメトキシシラン)またはその他の有機シリコンを使用しても良い。
【0046】
かかる構成において、まずヒータ加熱すると、ヒータ201からの熱は、図中に点線の矢印で示される熱伝導経路206のごとく平板102と基板51の接触している接触面(平板102の非凹部領域に対応)から略均一に効率よく基板51に伝導される。例えば、基板51の温度は500℃前後に設定される。この接触面の面積が広いほど熱伝導効率は良くなり、また接触部が均等に分散しているほど基板51の面内温度均一性も高まる。
【0047】
次に、上記両電極11、207にACバイアス電源203及びDCバイアス電源202から電圧を印加するとプラズマ204が発生し、基板51上にシリコン酸化膜37が成膜される。基板51全体が均一な温度に保たれたままで成膜されるため、均一な膜質及び均一な膜厚のシリコン酸化膜37が形成される。
【0048】
図8は、本発明の基板載置トレイをインクジェットヘッドの製造過程で使用した工程図である。まず上述したPE−CVD装置200内において、シリコン基板51を本発明の基板載置トレイ10に載置する。ここで、シリコン基板51には、予めその下面にエッチングストッパとなるべく、高濃度のボロンがドープされたボロンドープ層33が形成されている。ここで、シリコン基板51の上面に、熱酸化によってシリコン酸化膜37が形成される(図8(a))。この時、平板102の凹部領域16は、丁度基板51の内の吐出室31が形成される振動板領域53に対応している。次に、シリコン酸化膜37をパターニングして、基板51をエッチングするためのマスクを形成する(図8(b))。なお、図8(b)〜同(d)は、同8(a)の基板51のうちの振動板領域53を拡大して示している。次に、シリコン基板51をエッチングする。エッチングはボロンドープ層33の境界領域面であるエッチングストップ面32(点線部)にてストップする(図8(c))。このエッチングストップは、高濃度ボロン層のウエットエッチングレートが非常に遅いために起こる。最後にエッチングマスクとしてのシリコン酸化膜37を剥離して、エッチングされた室が出来上がる(図8(d))。ここで、エッチングされた室が吐出室31に相当し、底面が振動板領域53となる。
【0049】
この実施例の構成によれば、平板102の凹部領域16が丁度基板51の振動板領域53になるところに対応していることにより、振動板領域53の下面が加熱プロセスにおける非接触面となる。よって振動板領域53への接触キズまたは接触による異物付着等が回避可能となり、品質が良く、また不良の発生し難いインクジェットヘッドを製造できる。
【0050】
以上説明したような本発明の基板載置トレイによれば、薄膜製造プロセス、特に加熱を含むプロセスにおいて、本発明の基板載置トレイをプロセス装置内にセッティングして使用することにより、ヒータ加熱による基板への熱利用効率を低下させないで、均一加熱を可能とし、基板上の機能素子領域へのキズ発生、異物付着等を回避することが可能になる。これは、製品の品質向上、歩留まり向上につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の基板載置トレイの第1の実施例を示す図である。
【図2】図2は、本発明の基板載置トレイの第2の実施例を示す図である。
【図3】図3は、本発明の基板載置トレイの第3の実施例を示す図である。
【図4】図4(a)乃至同図(d)は、平板の第1の製造プロセスを示す工程図である。
【図5】図5(a)乃至同図(d)は、平板の第2の製造プロセスを示す工程図である。
【図6】図6は、本発明の基板載置トレイをPE−CVD装置で使用する例を説明する説明図である。
【図7】図7は、基板載置トレイに載置する基板の一例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の基板載置トレイをインクジェットヘッドの製造過程で使用した例を説明する工程図である。
【図9】図9は、比較例の基板載置トレイを示す図である。
【符号の説明】
10…基板載置トレイ、11…台座、12…段差部側面、13…基板載置用凹部、14…位置合わせ部、15…載置面、16…凹部領域、16a…貫通領域、17…エアー吸引用の貫通孔、31…吐出室、32…エッチングストップ面、33…ボロンドープ層、37…シリコン酸化膜、41…1段目の段差面、42…2段目の段差面、51…基板、52…ヘッドチップ、53…振動板領域、54…位置合わせマーク、102…平板、104…開口部、107…シリコン酸化膜、200…PE−CVD装置、201…ヒータ、202…DCバイアス、203…ACバイアス、204…プラズマ、205…チャンバ、206…熱伝導経路、207…上部電極

Claims (6)

  1. 対象となる基板に加熱を伴うプロセス処理を施すために該基板を載置する基板載置トレイであって、
    前記基板全体を平坦な載置面に載置する耐熱性の台座を有し、
    前記載置面が前記基板と非接触となる凹部領域を複数有してなることを特徴とする基板載置トレイ。
  2. 前記台座には前記基板との位置合わせ要素が設けられており、当該位置合わせ要素によって前記載置面の複数の凹部領域が前記基板の予め定められた複数の領域と対応するように配置される請求項1記載の基板載置トレイ。
  3. 前記基板を載置する前記載置面を、前記台座の一部を構成する耐熱性の平板によって構成し、該平板を前記台座から分離交換可能に構成してなる請求項1又は2に記載の基板載置トレイ。
  4. 前記台座の側には基板加熱用のヒータが設けられ、
    前記載置面に形成される複数の凹部領域は、前記台座側から前記基板側に伝達される熱によって形成される前記基板の温度分布が均一になるように、基板上に略均等に分散配置されてなる請求項1乃至3のいずれかに記載の基板載置トレイ。
  5. 前記基板はウェハを含み、
    前記台座はカーボン、アルミニウム、酸化アルミニウム、シリコン及び炭化シリコンのいずれかを含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の基板載置トレイ。
  6. 前記分離交換可能な耐熱性の平板は、シリコン基板、石英基板、ガラス基板のいずれかを含む請求項3記載の基板載置トレイ。
JP2003137424A 2003-05-15 2003-05-15 基板載置トレイ Pending JP2004342834A (ja)

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