JPH1167740A - 加熱体及びこれを用いた半導体製造装置 - Google Patents

加熱体及びこれを用いた半導体製造装置

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JPH1167740A
JPH1167740A JP24047297A JP24047297A JPH1167740A JP H1167740 A JPH1167740 A JP H1167740A JP 24047297 A JP24047297 A JP 24047297A JP 24047297 A JP24047297 A JP 24047297A JP H1167740 A JPH1167740 A JP H1167740A
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wafer
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圭一 後藤
Makoto Kawai
信 川合
Kazuyoshi Tamura
和義 田村
Toshimi Kobayashi
利美 小林
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 エッチングガスやプラズマに侵され難く、パ
ーティクルやコンタミネーションを発生することがない
と共に、寿命が長く、強度の高い加熱体とこの加熱体を
配備した半導体製造装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも反応室内に半導体シリコンウ
エーハを配置し、これを加熱しつつ処理を加える半導体
製造装置に用いられる、半導体シリコンウエーハを加熱
するための基材と導電層からなる加熱体において、該基
材の材質をシリコンとした加熱体および該加熱体を用い
た半導体製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
製造工程におけるCVD装置やスパッタ装置、又は、生
成薄膜をエッチングするエッチング装置等に使用され
る、被加熱物である半導体シリコンウエーハを加熱する
ための加熱体および該加熱体を装備した半導体製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体用のデバイスを作製する際
には、シリコンウエーハ上にポリシリコン膜や酸化シリ
コン膜、導体膜、誘電体膜等をCVD装置やスパッタ装
置で形成したり、逆にエッチング装置により、これらの
薄膜をエッチングしたりする技術はよく知られている。
そして、これらの装置において、上記の薄膜の形成やエ
ッチングの品質を保持するには、被加熱物であるシリコ
ンウエーハを所望の温度に一定に維持することが必要で
あり、この温度調節を行うにはシリコンウエーハを加熱
する加熱体を備えたヒータユニットが必要とされる。
【0003】従来からこの加熱体を備えたヒータユニッ
トについては、その材質、方式において各種の提案がな
されている。例えば、エッチング装置の場合のウエーハ
加熱体は、エッチングガス、クリーニングガスとして使
われる塩素系ガス、フッ素系ガス等の腐食性ガスに接触
する過酷な条件下で使用されることになる。この場合、
パーティクルやコンタミネーションが発生し易く、高い
クリーン度が要求される半導体デバイス製造では、半導
体デバイスの歩留り低下を引き起こすことになる。この
ため、特に、ウエーハが直接加熱体に接触する直接加熱
方式のウエーハ加熱体については、抵抗加熱体の表面を
耐食性に優れた材質で被覆したものが求められており、
近年では、高融点金属からなる抵抗加熱体を、アルミ
ナ、窒化けい素、窒化アルミニウムといったセラミック
ス絶縁体に埋設したウエーハ加熱体が広く用いられてい
る。
【0004】しかしながら、このような構造のウエーハ
加熱体を用いても、腐食性の処理ガスに曝された際、塩
化物、酸化物、フッ化物等のパーティクル、コンタミネ
ーションが発生し、また、上記セラミックス絶縁体を焼
結する際の焼結助剤の種類によっては、有害な金属の発
生があり、半導体デバイス製造の歩留り低下を引き起こ
していた。
【0005】ウエーハを加熱する方法としては、上記し
たような直接加熱方式の他に、例えば、赤外線ランプに
よる間接加熱方式も開発されており、この方式であれ
ば、ランプを処理チャンバ外に設置することが出来るた
め、上記パーティクルやコンタミネーションの問題は解
決されるが、直接加熱方式と比較して熱効率が悪く、ウ
エーハの温度上昇に時間がかかるため、生産性が上らな
いといった問題点があった。
【0006】また、前記エッチング処理ではチャンバ内
壁に堆積物が必ず生成してしまうが、この堆積物を少な
くするためには精密な温度管理が重要である。従来、こ
のチャンバの堆積物を除去するには、前述のフッ素系ガ
スや塩素系ガスを流しながらエッチングを行っていた。
また、このチャンバの材質にアルミナ系のセラミックス
が一般的に使われていたが、コンタミネーションの発生
が重大な欠点であった。そして、温度管理のためにヒー
タをチャンバに組み込む必要がある場合、チャンバの材
質がアルミナ等のセラミックスでは熱伝導率が悪くて均
熱を採ることが難しく、窒化アルミニウムでは熱伝導率
は良いが高価であるという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決するためになされたもので、エッチングガ
スやプラズマに侵され難く、パーティクルやコンタミネ
ーションを発生することがないと共に、寿命が長く、強
度の高い加熱体とこの加熱体を配備した半導体製造装置
を提供することを主目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に記載した発明は、少なくとも反
応室内に半導体シリコンウエーハを配置し、これを加熱
しつつ処理を加える半導体製造装置に用いられる、半導
体シリコンウエーハを加熱するための基材と導電層から
なる加熱体において、該基材の材質がシリコンであるこ
とを特徴とする加熱体である。
【0009】このように、半導体シリコンウエーハを加
熱する加熱体の基材の材質を、被処理物であるシリコン
ウエーハと同じ材質とすることにより、エッチングガス
やプラズマに曝されてもパーティクルを発生したり、コ
ンタミネーションとなることは殆どなく、シリコンウエ
ーハの薄膜処理工程における歩留りを向上させることが
できる。
【0010】そして、請求項2では、シリコンの種類を
単結晶シリコンとし、請求項3では、前記シリコンの
B、N、C、O以外の不純物量を0.01ppb〜10
00ppmとした。
【0011】ここで、基材を単結晶シリコンとすると、
不純物含有量や機械的強度の点からも、品質管理上も多
結晶シリコンより優れており、加熱体作製用基材として
有利に使用される。また、単結晶シリコン製造時に導入
されるB、N、C、O以外の不純物量を0.01ppb
〜1000ppmとすると、被処理体であるシリコンウ
エーハの重金属汚染を低減できるし、加熱体作製用の基
材として入手し易くなり、経済的に有利である。B、
N、C、O以外の不純物である主として重金属の含有量
が1000ppmを越えると、コンタミネーションの影
響が大きくなるので1000ppm以下に抑えるのがよ
い。
【0012】次に、本発明の請求項4に記載した発明
は、少なくとも反応室内に半導体シリコンウエーハを配
置し、これを加熱しつつ処理を加える半導体製造装置に
おいて、半導体シリコンウエーハを加熱するための加熱
体として、シリコン製基材と導電層からなる加熱体を用
いることを特徴とする半導体製造装置である。
【0013】このように、半導体製造装置を構成する
と、被処理物である半導体シリコンウエーハを加熱する
加熱体の基材の材質がシリコンウエーハと同じ材質にな
るため、エッチングガスやプラズマに曝されてもパーテ
ィクルを発生したり、不純物を発生してコンタミネーシ
ョンとなることは殆どなく、半導体シリコンデバイスの
歩留りを向上させることができる。
【0014】そして、請求項5では、加熱体のシリコン
製基材面が、被加熱物であるシリコンウエーハの被処理
面の裏面側に配置されるようにした。このようにする
と、直接加熱方式となって熱効率が良く、均熱加熱も可
能となり、昇温時間も短縮出来る。
【0015】本発明の請求項6に記載した発明は、被加
熱物であるシリコンウエーハを囲うように複数の加熱体
のシリコン製基材面を配置してヒータチャンバを形成し
た。このように構成すれば、反応によって生成し、チャ
ンバ内壁面に堆積する堆積物が、本発明のチャンバでは
全内壁面が均熱化しているので殆ど堆積することがな
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ここで、図1は本発明の加熱体の主な
例で、(a)は円板状加熱体であり、(b)は長方形板
状加熱体である。図2は本発明の加熱体をシリコンウエ
ーハの裏側に配備した半導体装置の一例としてドライエ
ッチング装置を示す説明図である。図3は本発明の加熱
体の製造工程を説明するフローシートで、(a)〜
(d)と(a)・(e)〜(g)の2系統がある。図4
は本発明の複数の加熱体を接合して組み立てたヒータチ
ャンバを装備したドライエッチング装置を示す説明図で
ある。
【0017】本発明者等は、特に半導体デバイス製造用
装置に使用される加熱体の腐食防止について種々検討し
た結果、これには加熱体を構成する基材の材質に、主な
被処理物であるシリコンウエーハと同素材を使用すれば
よいことに想到し、本発明を完成させたものである。
【0018】先ず、本発明では、少なくとも反応室内に
半導体シリコンウエーハを配置し、これを加熱しつつ処
理を加える半導体製造装置に用いられる半導体シリコン
ウエーハを加熱するための基材と導電層からなる加熱体
において、該基材の材質をシリコンとした。
【0019】このように、半導体シリコンウエーハを加
熱する加熱体の基材の材質をシリコンウエーハと同じ材
質とすることにより、エッチングガスやプラズマに曝さ
れてもパーティクルを発生したり、コンタミネーション
となることは殆どなく、シリコンウエーハの歩留りを向
上させることができる。従来の加熱体の材質の場合は、
加熱体自体がウエーハに対して不純物となり、その拡散
量が非常に多くなって被処理物たるシリコンウエーハを
汚染したが、本発明では、同一材質としたので不純物の
拡散もなく、従ってシリコンウエーハの汚染も殆どない
優れた加熱体を形成することができる。
【0020】ここで、基材を単結晶シリコンとすると、
不純物含有量や機械的強度の点からも、品質管理上も多
結晶シリコンより優れており、加熱体作製用基材として
有利に使用される。また、B、N、C、O以外の不純物
量を0.01ppb〜1000ppmとすると、シリコ
ン製加熱体から発生する重金属等の不純物も少ないの
で、被処理シリコンウエーハを汚染することも少ない
し、加熱体作製用の基材として入手し易くなり、経済的
にも有利である。
【0021】一方 B、N、C、O以外の不純物である
主として重金属の含有量が1000ppmを越えると、
コンタミネーションの影響が大きくなるので1000p
pm以下に抑えるのがよい。なお、B、N、C、Oにあ
っては、例えば、単結晶シリコンの製造方法として広く
用いられているFZ法やCZ法においても、取り込まれ
る元素であり、通常の単結晶シリコンには、微量ながら
これらが含まれることが多い。しかし、これらは、微量
である上に、被処理物であるシリコンウエーハにまで拡
散し、悪影響を及ぼすことは殆どない。
【0022】このようにシリコンの製造は、CZ法ある
いはFZ法で作製すればよく、この方法によれば単結晶
シリコンが容易に作製される。この単結晶シリコンを加
熱体の基材として使用すれば被処理物であるシリコンウ
エーハと全く同一の素材となり、加熱体からウエーハへ
の不純物の混入を防止することが出来る。また、腐食性
の処理ガスに曝された場合でも、ウエーハと同一素材で
基材が作製されているため、コンタミネーションやパー
ティクルの発生に起因する半導体デバイス製造の歩留り
の低下を防止することが出来る。
【0023】ここで、本発明の加熱体の製造工程を図3
の工程図に基づいて説明すると、図3(a)は、加熱体
を構成する基材2となる単結晶シリコン板であり、単結
晶シリコンインゴットから所望の厚さの円板を切り出し
て得られる。(b)では、このシリコン製基材2を熱酸
化してその全表面に所定の厚さのSiO2 酸化膜を絶縁
層3として形成させる。次いで(c)では、ヒータパタ
ーンとして、銀を主成分とする銀ペーストを基材・絶縁
層3の片面に塗布し、これを焼成して導電層(発熱層)
4を形成する。最後に(d)工程では、導電層4と反対
側のウエーハ載置面の絶縁層3を研磨除去してシリコン
面を露出させて加熱体1を得る。
【0024】別の製造方法としては、(a)の次に
(e)工程で、シリコン製基材2の片面に機械加工によ
りヒータパターン用の溝を切削加工した後、(f)でこ
のヒータパターン用溝加工されたシリコン製基材2を熱
酸化してその全表面に所定の厚さのSiO2 酸化膜を絶
縁層3として形成させる。最後に(g)工程では、ヒー
タパターンとして、銀ペーストを基材・絶縁層の片面に
予め作製した溝に沿って塗布し、これを焼成して導電層
4とした後、導電層4と反対側のウエーハ載置面の絶縁
層3を研磨除去して加熱体1を得る。
【0025】この加熱体の具体的な形状を図1に基づい
て説明すると、(a)は、円板状加熱体10の平面図
で、シリコン製基材2を被覆した絶縁層3の上にヒータ
パターン5を銀ペーストで描き、焼成して導電層4と
し、その両端に端子部12を設けたものとなっている。
【0026】図1(b)は、本発明の別の実施形態の一
例である長方形板状加熱体11で、ジグザグ状のヒータ
パターン5を銀ペーストで形成して導電層4とし、その
両端に端子部12を設けたものを示している。この場合
もヒータ回路の作製方法等は上記円板状加熱体10の場
合と同様である。
【0027】本発明の加熱体の抵抗発熱部(導電層4)
には、銀(Ag)を主成分とするペーストを塗布、焼成
し、ヒータパターンに加工して使用する。導電層4の材
質は、前記銀ペーストによる薄膜の他、金、白金等の貴
金属系薄膜、化学気相蒸着法(CVD法)による炭化け
い素や熱分解グラファイトの薄膜が耐熱性、高温耐食性
の点から適している。
【0028】次に、上記加熱体を装備してヒータとして
使用する半導体装置について説明する。本発明の加熱体
は、被処理物である半導体シリコンウエーハを直接加熱
するように配置したり、チャンバを介して間接的に加熱
するように配置したり、チャンバ自身をこの加熱体で構
成して輻射加熱が可能なように配置することができる。
また、これら配置方法を適宜組合せて被処理物の加熱温
度、温度分布、ヒートサイクル等を目的とする範囲に自
在に設定することができる。
【0029】ここで、本発明の加熱体が使用される半導
体装置の一例としてドライエッチング装置を図2に基づ
いて説明する。このドライエッチング装置20は、シリ
コンウエーハ23の被処理面の裏側に加熱体1を密着配
置しており、一方、エッチングガスは、ガス供給系26
から内部ガス容器25に入り、多孔整流板21の小径孔
で整流され、ウエーハ23に向けて噴出し、加熱体1で
加熱されたシリコンウエーハ23の表面をエッチング処
理してガス排出系27から排気するようになっている。
【0030】図2に示したように、この加熱体1のシリ
コン製基材2の表面を、シリコンウエーハ23の裏面に
直接接触して配置する場合は、熱伝導加熱の効率が良
く、熱ロスが少なくなり、電力量が節減できる。特に、
加熱体のウエーハ載置面の表面粗さRaを0.1μm程
度に仕上げておくとウエーハとの接触面積が増大し、迅
速な昇温が可能となる。また、シリコン製基材2はその
熱伝導率においても125W/m・Kとアルミナに較べ
て7倍と良好であり、本発明のようなこの基材2を絶縁
層3を介して導電層4(発熱層)で加熱する方式では、
均熱体として働き、シリコンウエーハの温度分布を均一
化する効果が大きい。
【0031】本発明の加熱体を用いる他の例として、図
4は、本発明の長方形板状加熱体11(図1(b)参
照)とセラミックス板29とを交互に配置して接合し、
角筒状ヒータチャンバ28を構成してその中心にウエー
ハホルダ30にセットした複数の大口径シリコンウエー
ハ23を配置した例である。この例においては、加熱体
はシリコンウエーハ23を囲うように配置されていると
共に、ヒータチャンバを形成している。このように被処
理物が大口径化してくると、ウエーハ外周全体を包囲し
て加熱する方式が均一加熱の点で有利である。
【0032】また、従来のように、セラミックス等でチ
ャンバを作製したヒータチャンバでは、セラミックスか
らのコンタミネーションの発生により、半導体デバイス
製造の歩留り低下を引き起こしていたが、本発明では大
部分がシリコンで作製されているので、コンタミネーシ
ョンは殆どなく、また、熱伝導率においてもシリコンは
125W/m・Kとアルミナに較べて大幅に良好である
ので、チャンバを効率的に加熱出来る。また、シリコン
は、加工性もセラミックスより容易であるため、安価に
性能の良いヒータチャンバが得られる。
【0033】このヒータチャンバ28を構成するには、
図4(b)のように複数の長方形板状加熱体11をセラ
ミックス板29を介して形成させれば良く、複数の加熱
体11をつなぎ合せるセラミックス板29の面積を加熱
体の面積に対して充分小さくすれば、このセラミックス
板29からのコンタミネーションは極微量となる。ま
た、ヒータチャンバ28自体を加熱する方式なので、プ
ロセスガスが分解してチャンバ内壁に付着するデポジッ
ト(堆積物)の量を低減することができると共に、堆積
物を熱分解することも容易になるのでパーティクルの低
減に有効である。ここで、セラミックス板29を使用す
るのは、加熱体との接合用の他、ヒータ回路の絶縁体、
均熱体、輻射熱反射板等としての効果を挙げるためであ
る。
【0034】セラミックス板29の材質としては、酸化
けい素、窒化けい素、炭化けい素等のシリコン化合物系
のセラミックスを使用すれば、被処理物であるシリコン
ウエーハに対して重金属汚染の心配がなくなるので有効
に使用される。窒化アルミニウムや酸化アルミニウム等
のセラミックスを用いてもよいが、被処理物を汚染しな
いように発熱体用シリコンよりも高抵抗のシリコン、酸
化けい素、窒化けい素、炭化けい素等でセラミックス表
面を被覆する処理を施こすことが望ましい。
【0035】本発明の加熱体への給電は、加熱体回路の
両端に端子部12を設け、その接続孔で給電配線とボル
ト・ナットで接続する構造にすれば良い。この際、接触
抵抗を減らすために加熱体の端子部12に導電体のメッ
キ処理やスパッタ処理等を施しても良いし、導電性のワ
ッシャ等を挿入することが好ましい。このボルト・ナッ
トの締め付けには、トルクレンチを用いて所望のトルク
で締め付けるように管理を行わないと、加熱体が熱膨張
した際に端子部が破損する恐れがある。そこで、このボ
ルト・ナットをシリコン製のものを使用すれば熱膨張係
数が全く同一となり、熱応力の低減が可能となって破損
の恐れは殆どなくなるという効果が得られる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)抵抗率7.2Ω・cmの単結晶シリコンイ
ンゴットから外径220mm、厚さ10mmのシリコン
円板を作製した。被処理物であるシリコンウエーハ載置
面とは反対の面にマシニング加工によりヒータパターン
用の溝を施し、全面に酸化膜を形成して絶縁し、ヒータ
パターン用の溝に銀を主成分とするペーストを塗布し、
これを焼成して導電層を形成した。次いで、ウエーハ載
置面と側面の酸化膜層を研磨加工により削り取り、腐食
性の処理ガスに曝される面はシリコンとした。このウエ
ーハ載置面の表面粗さRaは、0.1μmとした。これ
によりウエーハとの接触面積が増大するため、迅速な昇
温が可能となる。
【0037】次に、この加熱体を図2に示したドライエ
ッチング装置にセットし、2000枚のシリコンウエー
ハを200±3℃でCF4 ガスでエッチング処理したと
ころ、良品1986枚と歩留りは99.3%に達した。
【0038】(比較例1)従来のセラミックス製のウエ
ーハ加熱装置を用いて、実施例1と同条件下で2000
枚のシリコンウエーハをエッチング処理したところ、良
品は1844枚で、歩留り92.2%であった。
【0039】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0040】例えば、上記では本発明の実施例としてド
ライエッチング装置の加熱体に本発明の加熱体を使用し
た例を示したが、本発明はこのような例に限定されるも
のではなく、半導体シリコンウエーハ上に、ポリシリコ
ン膜、酸化シリコン膜、導電膜、誘電体膜等を形成する
CVD装置やスパッタ装置、又は、これらの生成薄膜を
エッチングするエッチング装置等各種半導体デバイス製
造用装置に使用することが出来ることは言うまでもな
い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン製基材と導電
層からなる加熱体は、エッチングガスやプラズマに曝さ
れてもパーティクルやコンタミネーションを発生するこ
とはなく、被処理物であるシリコンウエーハに与えるダ
メージは、他の素材からなる加熱体を使用した場合と比
較して格段に小さくすることができる。また、加熱体の
基材をシリコン製としたことにより半導体製造工程にお
いて長期間安定して使用することができ、プロセスの安
定操業が可能になると共に反応処理時のウエーハの歩留
り低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱体の主な例を示す平面図である。 (a)円板状加熱体、 (b)長方形板状加熱体。
【図2】本発明の加熱体を装備したドライエッチング装
置の説明図である。
【図3】本発明の加熱体の製造工程を示す説明図であ
る。 (a)シリコン基材、(b)酸化膜絶縁層形成、(c)
Ag導電層形成、(d)上面酸化膜を研磨除去して加熱
体とする。または、(a)シリコン基材、(e)ヒータ
パターン切削加工、(f)酸化膜絶縁層形成、(g)上
面酸化膜を除去し、ヒータパターンにAg導電層を形成
して加熱体とする。
【図4】本発明の複数の加熱体で構成されたヒータチャ
ンバを装備したドライエッチング装置の説明図である。 (a)ヒータチャンバを装備したドライエッチング装置
の断面説明図、(b)ヒータチャンバの平面説明図。
【符号の説明】
1…加熱体、 2…シリコン製基材、 3…酸化膜絶縁層、 4…Ag導電層、 5…ヒータパターン、 10…円板状加熱体、 11…長方形板状加熱体、 12…端子部、 20…ドライエッチング装置、 21…多孔整流板、 23…シリコンウエーハ、 24…チャンバ、 25…内部ガス容器、 26…ガス供給系、 27…ガス排出系、 28…ヒータチャンバ、 29…セラミックス板、 30…ウエーハホルダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 利美 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも反応室内に半導体シリコンウ
    エーハを配置し、これを加熱しつつ処理を加える半導体
    製造装置に用いられる、半導体シリコンウエーハを加熱
    するための基材と導電層からなる加熱体において、該基
    材の材質がシリコンであることを特徴とする加熱体。
  2. 【請求項2】 前記シリコンが単結晶シリコンであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載した加熱体。
  3. 【請求項3】 前記シリコンのB、N、C、O以外の不
    純物量が0.01ppb〜1000ppmであることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載した加熱体。
  4. 【請求項4】 少なくとも反応室内に半導体シリコンウ
    エーハを配置し、これを加熱しつつ処理を加える半導体
    製造装置において、半導体シリコンウエーハを加熱する
    ための加熱体として、シリコン製基材と導電層からなる
    加熱体を用いることを特徴とする半導体製造装置。
  5. 【請求項5】 加熱体のシリコン製基材面が、被加熱物
    であるシリコンウエーハの被処理面の裏面側に、配置さ
    れることを特徴とする請求項4に記載した半導体製造装
    置。
  6. 【請求項6】 被加熱物であるシリコンウエーハを囲う
    ように複数の加熱体のシリコン製基材面を配置し、ヒー
    タチャンバを形成することを特徴とする請求項4に記載
    した半導体製造装置。
JP24047297A 1997-08-21 1997-08-21 加熱体及びこれを用いた半導体製造装置 Expired - Fee Related JP3657090B2 (ja)

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