JP4016298B2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブレーキ液圧制御装置に関する。本発明は、例えばトラクション制御、VSC制御等のように、運転者によるブレーキ操作の有無にかかわらず、ブレーキ自動加圧を実行するブレーキ液圧制御装置に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ブレーキ液圧制御装置として、運転者によるブレーキ操作の有無にかかわらず、車輪ブレーキ作動用のホィールシリンダにブレーキ液を送給し、制動が必要される車輪にブレーキをかけるブレーキ自動加圧を自動的に実行するものが知られている。例えばトラクション制御、VSC制御などである。
【0003】
トラクション制御は、車両の発進時において駆動車輪がスリップするおそれがあるとき、運転者によるブレーキ操作が実行されていないにもかかわらず、駆動車輪の制動を行ない、発進時のスリップを抑える制御である。VSC制御は、車の走行中において運転者によるブレーキ操作の有無にかかわらず、制動が必要とされる車輪のホィールシリンダにブレーキ液を送給し、車両の走行安定性を図る制御である。
【0004】
上記したようなブレーキ自動加圧を実行するブレーキ液圧制御装置では、運転者による通常ブレーキ操作に基づいてマスタシリンダの液圧をホィールシリンダに供給する供給通路の他に、供給通路に対して並列な並列通路が設られている。そして、その並列通路に、常閉型の電磁弁とポンプ手段とが設けられている。通常ブレーキ操作時には常閉型の電磁弁は閉弁している。
【0005】
この電磁弁は、マスタシリンダにつながる弁口と、弁口を閉鎖可能な弁体と、励磁に伴い発生した磁気吸引力で弁体を開弁させるソレノイド部とを備えている。
上記したブレーキ自動加圧が実行される際には、電磁弁のソレノイド部が励磁され、発生した磁気吸引力で弁体が開弁される。そして、開弁された弁口を介してマスタシリンダのブレーキ液がポンプ手段によりホィールシリンダに送給され、必要車輪が制動される。
【0006】
ところで上記した電磁弁は、マスタシリンダの液圧が弁体に閉弁方向に加わる構造とされている。そのため、閉弁状態の弁体によるシール部分の前後の差圧が弁体に閉弁力として作用する。
そのため、運転者のブレーキ操作によりマスタシリンダの液圧が高圧化されるとき、前記差圧が高圧化し、弁体の閉弁力が大きくなる。
【0007】
このような場合に、ブレーキ自動加圧を実行するため、電磁弁のソレノイド部を励磁して弁体を強制的に開弁しようとすると、大きな閉弁力に磁気吸引力が打ち勝たねばならない。よって、ソレノイド部の磁気吸引力を大きくしなければならず、そのためソレノイド部ひいては電磁弁が大型化する問題がある。
本発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、電磁弁のソレノイド部の磁気吸引力の増大を抑え、ソレノイド部ひいては電磁弁の大型化を抑制するのに有利なブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
1の発明のブレーキ液圧制御装置は、請求項1の構成を具備する。
第1の発明(請求項1)によれば、通常ブレーキ操作の際には、ブレーキ操作に伴いマスタシリンダで発生した液圧は、供給通路を経てホィールシリンダに供給され、車輪が制動される。この点は従来装置と同様である。またブレーキ自動加圧の際には、常閉型の電磁弁のソレノイド部が励磁され、電磁弁の弁体が開弁し、弁口が開放される。そのためマスタシリンダのブレーキ液は並列通路、弁口を経て、更に、制動が必要される車輪のホィールシリンダに送給され。これにより必要車輪の制動が行われる。
【0009】
ところでマスタシリンダの液圧が高圧のときには、弁体の閉弁方向にマスタシリンダの高圧の液圧が作用するため、閉弁状態の弁体によるシール部分の前後の差圧が増大し、前述したように閉弁力が増大し、ソレノイド部による磁気吸引力をかなり大きくしないと、弁体を開弁しづらい。
この点第1の発明のブレーキ液圧制御装置によれば、ソレノイド部の励磁で弁体を開弁する際には、助勢力付与手段の助勢通路により、弁体が開弁する方向に弁体に助勢力が加わる。即ち、助勢力は、弁体の閉弁方向と逆方向である開弁方向に作用する。そのため、弁体の閉弁力は助勢力に相当するぶん減少し、小さくなる。よってソレノイド部の励磁による磁気吸引力を過大にせずとも、弁体の開弁操作を実行できる利点が得られる。
更に第1の発明のブレーキ液圧制御装置によれば、マスタシリンダの液圧に基づいて助勢通路により弁体を開弁方向に押圧するため、マスタシリンダの液圧が高圧化すれば、助勢通路を経て助勢力として弁体に作用する押圧力もそれに対応して増大する。換言すれば、マスタシリンダの液圧の高圧化に応じて、助勢力は大きくなる効果が得られる。よって、ソレノイド部の励磁による弁体の開弁性が向上する。
【0010】
そのため本発明のブレーキ液圧制御装置によれば、ソレノイド部の大型化を抑制でき、ひいては電磁弁の大型化を抑制するのに有利である。
2の発明のブレーキ液圧制御装置は、請求項2の構成を具備する。
第2の発明(請求項2)によれば、閉弁用バネで電磁弁の弁体は閉弁方向に付勢されており、通常時における弁体の閉弁性は向上している。また助勢通路はマスタシリンダにつながっているため、マスタシリンダの液圧が助勢通路を介して助勢力として可動体の受圧面に加わる。これにより可動体は弁体を開弁方向へ押圧し、弁体の閉弁力は助勢力に相当するぶん減少し、小さくなる。
【0011】
故に前述同様に、ソレノイド部の励磁による磁気吸引力を過大にせずとも、弁体の開弁操作を実行できる。そのため前述同様にソレノイド部の大型化を抑制でき、ひいては電磁弁の大型化を抑制するのに有利である。
【0012】
第1,第2の発明のブレーキ液圧制御装置は、次の構成を具備することができる。弁体の閉弁力は基本的には弁体によるシール面積に比例する。また可動体による助勢力は基本的には可動体の受圧面の受圧面積に比例する。よって、可動体の受圧面の受圧面積と、弁体によるシール面積とが対応するようにすれば、閉弁力の大きさと助勢力の大きさとを対応させるのに有利である。マスタシリンダの液圧が可動体の受圧面と弁体との双方に作用するためである。
【0013】
この場合、電磁弁の弁口を流れる単位時間当たりの流量を増加すべく、弁口の開口面積を増大したときであっても、助勢力の大きさが増加し、ソレノイド部の励磁による開弁に有利である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。先ず全体構成から説明し、次に要部構成について説明する。
体構成を図1に示す。図1に示すように、本実施形態に係る車両用のブレーキ液圧制御装置では、運転者によるブレーキペダル1の踏込みに伴い、負圧式倍力装置1iを介して液圧を発生する2つの圧力室を備えたマスタシリンダ2が設けられている。マスタシリンダ2の一方の圧力室から主供給通路40が延設されている。主供給通路40には常開型のマスタカット弁22が配置されている。マスタカット弁22と並列にリリーフ弁22kが設けられている。リリーフ弁22kは、ポンプ手段71の吐出圧がマスタシリンダ2の液圧に対して所定圧高くなった場合にマスタシリンダ2側にリリーフすることを許容する。
【0015】
更に各車輪を制動する車輪ブレーキを作動させる第1ホィールシリンダ11、第2ホィールシリンダ12と、第3ホィールシリンダ13、第4ホィールシリンダ14が設けられている。
マスタカット弁22とホィールシリンダ11、12との間には、アクチュエータ装置1Aが設けられている。
【0016】
に、アクチュエータ装置1Aについて説明する。アクチュエータ装置1Aでは、ブレーキ液を貯溜するリザーバ30が設けられている。リザーバ30は、ブレーキ液を貯溜可能なリザーバ室31と、リザーバ室31を区画する可動体32と、可動体32を付勢するリザーババネ33とをもつ。リザーババネ33は、リザーバ室31の容積を収縮する方向に可動体32を付勢している。
【0017】
更に、マスタシリンダ2で発生した液圧を第1ホィールシリンダ11に伝達する分岐供給通路41が設けられている。更に、マスタシリンダ2で発生した液圧を第2ホィールシリンダ12に伝達する分岐供給通路42が設けられている。
主供給通路40、分岐供給通路41、42で供給通路が構成される。図1に示すように、分岐供給通路41には、常時開で作動時のみ閉となる常開型の第1増圧弁51が設けられ、第1増圧弁51と並列に第1逆止弁51sが設けられている。第1逆止弁51sは、マスタシリンダ2から第1ホィールシリンダ11への流れを遮断するものの、第1ホィールシリンダ11からマスタシリンダ2への流れを許容する。分岐供給通路42には、常時開で作動時のみ閉となる常開型の第2増圧弁52が設けられ、第2増圧弁52と並列に第2逆止弁52sが設けられている。
【0018】
更にリザーバ30と第1ホィールシリンダ11との間の第1通路61pに、第1減圧弁61が設けられている。リザーバ30と第2ホィールシリンダ12との間の第2通路62pに、第2減圧弁62が設けられている。第1減圧弁61、第2減圧弁62は、ブレーキ液圧減圧手段として機能し、常閉型であり、作動時のみ開となる。
【0019】
リザーバ30のブレーキ液をマスタシリンダ2に戻す第1復路30pに、逆止弁31x、ポンプ手段71、脈動抑制用のダンパ72、絞り要素73が直列に設けられている。ポンプ手段71は電動モータ74により作動されるものであり、逆止弁71a、71cをもつ。逆止弁71a、71c、31xは、リザーバ30からマスタシリンダ2側へのブレーキ液の流れは許容するものの、逆の流れを遮断する。
【0020】
お、図1に示すようにホィールシリンダ13、14へブレーキ液を送給するアクチュエータ装置1Bが設けられているが、これは、ホィールシリンダ11、12へブレーキ液を送給する前記したアクチュエータ装置1Aと基本的には同じ構成である。そのため、同一の機能を奏する部位には同一の符号を付して説明を省略する。
【0021】
供給通路40に対して並列に並列通路47が設けられている。並列通路47の上流端47uは主供給通路40に接続され、並列通路47の下流端47dはポンプ手段71の吸込口71k側に接続されている。並列通路47には、常閉型の電磁弁8が設けられている。従って、電磁弁8は、主供給通路40に対して並列に配置されている。
【0022】
図2に示すように電磁弁8は、弁室80に設けられた弁口81と、弁口81を閉鎖するボール状の弁体82と、弁体82を閉弁方向に付勢する閉弁用バネ83と、マスタシリンダ2側の主供給通路40につながる吸込ポート84と、ポンプ手段71の吸込口71k側につながる吐出ポート85と、ソレノイド部86とを備えている。ソレノイド部86により電磁弁8はS1の状態とS2の状態とに切替られる。図2に示すS1はソレノイド部86の非励磁状態を示し、図2に示すS2は励磁状態を示す。
【0023】
S2から理解できるように、ソレノイド部86が励磁されると、励磁に基づく磁気吸引力により閉弁用バネ83に抗して弁体82が開弁方向に移動し、弁口81が開放される。この結果、マスタシリンダ2の側が高圧であれば、吸込ポート84と吐出ポート85との間の差圧に基づいて、マスタシリンダ2のブレーキ液が吸込ポート84、弁口81、吐出ポート85、並列通路47の下流端47dを経て、ポンプ手段71の上流側の吸込口71kに流れる。そしてポンプ手段71によりポンプ手段71の吐出口71mから吐出される。
【0024】
更に図2に示すように電磁弁8や主供給通路40に対して並列に、バイパス通路として機能する助勢通路90が延設されている。助勢通路90の上流端90uは主供給通路40に接続され、下流端90dは、シール部材89を備えたピストン状の可動体88が摺動可能に嵌合された可動室に接続されている。従ってマスタシリンダ2の液圧は、助勢通路90を経て可動体88の受圧面88xに助勢力として作用することができる。上記した助勢通路90及び可動体88は、助勢力付与手段として機能する。
【0025】
(作用形態)
作用形態についてアクチュエータ装置1Aの側を例にとって説明するが、アクチュエータ装置1Bについても同様である。
常ブレーキ操作時
図1において、運転者によりブレーキペダル1が踏込まれると、上流側のマスタシリンダ2で発生した液圧は、主供給通路40、分岐供給通路41、第1増圧弁51を経て第1ホィールシリンダ11に到り、第1ホィールシリンダ11のブレーキ液が増大して車輪ブレーキが作動し、車輪が制動される。同様に、分岐供給通路42、第2増圧弁52を経て第2ホィールシリンダ12に到り、第2ホィールシリンダ12のブレーキ液圧が増大して車輪ブレーキが作動し、車輪が制動される。
【0026】
そして、ブレーキペダル1の踏込みが解除されると、マスタシリンダ2側は低圧となるため、低圧側のマスタシリンダ2と高圧側の第1ホィールシリンダ11との差圧に基づいて、第1ホィールシリンダ11のブレーキ液が第1増圧弁51、第1逆止弁51sを介してマスタシリンダ2側に戻る。第2ホィールシリンダ12についても同様である。これが通常ブレーキ操作時である。
【0027】
前記した電磁弁8は常閉型であるため、通常ブレーキ操作時には弁体82が弁口81を閉鎖している。そのため運転者によりブレーキペダル1が踏込まれ、マスタシリンダ2の液圧が高圧化しても、マスタシリンダ2のブレーキ液は並列通路47には流れない。
にABS制御が実行される場合について、第1ホィールシリンダ11を例にとって説明する。ブレーキペダル1の踏込みが継続して第1ホィールシリンダ11のブレーキ液圧が過剰となり、第1ホィールシリンダ11で制動される車輪がロックされるおそれがあるときには、その車輪速度が車体速度に比較して低下する。この場合、車輪速度センサからの信号に基づいて電子制御装置が指令を出力し、ABS制御が実行される。ABS制御では、第1増圧弁51が閉とされると共に第1減圧弁61が開とされる『減圧モード』、第1増圧弁51が閉とされると共に第1減圧弁61が閉とされる『保持モード』、第1増圧弁51が開とされると共に第1減圧弁61が閉とされる『加圧モード』が適宜実行され、ポンピング動作が実行される。
【0028】
上記した『減圧モード』では第1ホィールシリンダ11とリザーバ室31との間の差圧がある場合には、その差圧に基づいて、高圧側の第1ホィールシリンダ11のブレーキ液が第1通路61p、第1減圧弁61を経て、低圧側のリザーバ30のリザーバ室31に吐出され、これにより第1ホィールシリンダ11のブレーキ液圧が減圧される。よって車輪のロックが抑えられる。
【0029】
上記ABS制御の際にはリザーバ室31へブレーキ液が吐出される。このとき電子制御装置からの指令により電動モータ74が駆動してポンプ手段71が作動されるので、リザーバ30に溜まったブレーキ液は、強制的に汲み出され、更にダンパ72、絞り要素73を経て戻される。このとき第1ホィールシリンダ11の液圧が高ければ、戻されたブレーキ液はマスタシリンダ2側に流れる。このようにリザーバ30に溜まっていたブレーキ液は排出され、リザーバ30の貯溜能力は確保される。
【0030】
第2ホィールシリンダ12〜第4ホィールシリンダ14についても、それに該当する車輪がロックされるおそれがあるときには、同様にABS制御が実行される。
レーキ自動加圧
運転者によるブレーキペダル1の操作の有無にかかわらず、ブレーキ自動加圧が必要なときには、必要車輪が制動される。例えばトラクション制御、VSC制御である。この場合には、マスタカット弁22は閉じる。更に電磁弁8のソレノイド部86が励磁され、磁気吸引力により弁体82が開弁し、弁口81が開放される。
【0031】
この結果、マスタシリンダ2のブレーキ液は、吸込ポート84、弁口81、吐出ポート85を経てポンプ手段71の吸込口71kに至る。更にポンプ手段71の吐出口71mより吐出され、更に分岐供給通路41、第1増圧弁51を経て第1ホィールシリンダ11に送給されると共に、分岐供給通路42、第2増圧弁52を経て第2ホィールシリンダ12に送給され、ブレーキ自動加圧が実行される。ブレーキ自動加圧のときに制動が不必要な車輪があれば、それに対応する増圧弁を閉じれば良い。
【0032】
ころでブレーキ自動加圧時には前述したように電磁弁8のソレノイド部86の励磁により弁体82が開弁する。この際に、運転者によりブレーキペダル1が踏込み操作されていない場合と、ブレーキペダル1が踏込み操作されている場合とがある。
前者の場合には、マスタシリンダ2の液圧が低圧であり、弁体82に作用する閉弁力が小さいため、ソレノイド部86の励磁による磁気吸引力が小さくても弁体82を開弁できる。
【0033】
しかし後者の場合には、ブレーキペダル1が踏込み操作されているため、マスタシリンダ2に高圧の液圧が発生しており、閉弁状態の弁体82によるシール部分の前後の差圧が高圧化し、弁体82の閉弁力は過大となる。閉弁用バネ83で弁体82は閉弁方向に付勢されているため、尚更である。そのため弁体82が開弁しにくい。
【0034】
この点本実施形態によれば、助勢通路90の上流端90uはマスタシリンダ2につながっているため、ブレーキペダル1が踏込み操作でマスタシリンダ2が高圧化したとしても、その高圧の液圧は助勢通路90を経て可動体88の受圧面88xに助勢力として作用する。これにより弁体82の閉弁力が減少する。
即ち、助勢力は、弁体82の閉弁方向と逆方向に作用するため、助勢力は閉弁力を相殺する方向に作用する。従って、ソレノイド部86の励磁による磁気吸引力を過剰にせずとも、弁体82の開弁操作を容易に実行できる。そのため本実施形態によれば、ソレノイド部86の大型化を抑制でき、ひいては電磁弁8の大型化を抑制するのに有利である。
【0035】
電磁弁8では、弁体82によるシール面積をSとし、閉弁状態の弁体82によるシール部分の前後の差圧ΔPとすれば、弁体82の閉弁力は基本的には(S×ΔP)であるとされている。よって弁体82を開弁させるためのソレノイド部86の励磁による磁気吸引力は、基本的には(S×ΔP)を越える力が必要とされている。なおシール面積とは、弁口81の内壁部に弁体82が密接してシールしている部分で区画される面積をいう。
【0036】
本実施形態では、弁体82によるシール径と対応するように可動体88の受圧面88xの径が設定されている。よって可動体88の受圧面88xの受圧面積と、弁体82によるシール面積とが互いに対応するようにされている。更に図1、図2から理解できるように、マスタシリンダ2の液圧が弁体82に作用するほかに、助勢通路90を経て可動体88の受圧面88xにも作用するため、閉弁力の大きさと助勢力の大きさとを対応させるのに有利である。
【0037】
よって弁口81を流れる単位時間当たりの流量を増加すべく、弁口81の開口面積を増大したため閉弁力が増加するときであっても、閉弁力の増加に対応して、助勢力の大きさが増加するため、ソレノイド部86の励磁による開弁に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体構成図である。
【図2】要部構成図である。
【符号の説明】
図中、1はブレーキペダル、11〜14はホィールシリンダ、2はマスタシリンダ、51〜52は増圧弁、61〜62は減圧弁、71はポンプ手段、8は電磁弁、81は弁口、82は弁体、86はソレノイド部、88は可動体(助勢力付与手段)、90は助勢通路(助勢力付与手段)を示す。

Claims (2)

  1. ブレーキ操作に伴いブレーキ液の液圧を発生するマスタシリンダと、
    車輪ブレーキを作動させるホィールシリンダと、
    前記マスタシリンダで発生した液圧を前記ホィールシリンダに供給する供給通路と、
    前記供給通路に対して並列に設けられ前記ホィールシリンダにつながる並列通路と、
    前記並列通路に設けられ、弁口と、前記弁口を閉鎖すると共に前記マスタシリンダの液圧が閉弁方向に加わる弁体と、励磁により前記弁体を開弁する磁気吸引力を生じるソレノイド部とを有する常閉型の電磁弁と、
    前記電磁弁の弁体が開弁した際に前記弁口を流れたブレーキ液を前記ホィールシリンダに送給して前記ホィールシリンダを増圧してブレーキ自動加圧を実行する送給手段とを具備するブレーキ液圧制御装置において、
    記マスタシリンダの液圧を受けると共に前記供給通路に対して並列に設けられた助勢通路を備え、前記ソレノイド部の励磁で前記弁体を開弁する際に、前記弁体が開弁する方向に前記弁体に助勢力を前記助勢通路を介して付与する助勢力付与手段を具備することを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 請求項1において、前記電磁弁は、前記弁体を閉弁方向に付勢する閉弁用バネを有し、前記助勢力付与手段は、前記助勢通路の液圧を受圧する受圧面をもち受圧に伴い前記弁体を開弁方向に押圧する可動体を具備することを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
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