JP2988669B2 - 車両用液圧ブレーキ制御装置 - Google Patents

車両用液圧ブレーキ制御装置

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JP2988669B2
JP2988669B2 JP1179833A JP17983389A JP2988669B2 JP 2988669 B2 JP2988669 B2 JP 2988669B2 JP 1179833 A JP1179833 A JP 1179833A JP 17983389 A JP17983389 A JP 17983389A JP 2988669 B2 JP2988669 B2 JP 2988669B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車輪の制動スリップ及び駆動スリップを制御
する車両用液圧ブレーキ制御装置に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
例えば、特開昭58−122246号公報に記載の車両用液圧
ブレーキ制御装置によれば、マスタシリンダと車輪ブレ
ーキ装置との間に車輪の制動スリップ及び駆動スリップ
を評価するコントロールユニットからの指令を受けて、
車輪ブレーキ装置のブレーキ液圧を制御する液圧制御弁
が配置されている。更にこの液圧制御弁とマスタシリン
ダとの間には駆動スリップ制御時には切換えられる弁装
置が設けられている。この弁装置は2位置3ポート電磁
切換弁であって、一方の位置においてはマスタシリンダ
側と上記液圧制御弁側とを連通させているが、他の位置
においては圧力供給源としてのアキュムレータと液圧制
御弁側とを連通させるようにしている。そしてマスタシ
リンダ側と液圧制御弁側とは遮断するようにしている。
又、液圧ポンプが車輪ブレーキ装置としてのホイールシ
リンダから排出された圧液をリザーバから吸引加圧し
て、上述のアキュムレータかあるいは主管路側に供給す
るようにしている。この装置によれば駆動スリップ制御
及び制動スリップ制御もしくはアンチスキッド制御が行
なわれるのであるが、駆動スリップ制御中にアクセルペ
ダルへの踏力を解除すると、今までホイールシリンダに
加えられた圧液が大きなブレーキ力として作用し車輪が
ロックする恐れがある。又、弁装置をマスタシリンダ側
と液圧制御弁側とを連通させる位置に切換えた場合に
は、ホイールシリンダの圧液がこの弁装置を通ってマス
タシリンダ側に加えられるので、このシール部を損傷し
たりペダルに急激なショックを与えて不安感を運転手に
与える。又、駆動スリップ制御中にアクセルペダルから
足を離してブレーキペダルを踏んだときには、やはりホ
イールシリンダに残存している圧液がブレーキ力として
働くのみならず、弁装置を上述のマスタシリンダ側と液
圧制御弁側とを連通させたときには、既に大きな液圧が
かゝっているホイールシリンダに更にマスタシリンダ側
からの液圧が加えられることにより車輪はロックしてし
まう。あるいは、このロックのために以後のアンチスキ
ッド制御が不能となる場合もある。
又、特開昭61−102367号公報に記載の液圧制御装置に
おいては、マスタシリンダとホイールシリンダとの間に
液圧制御弁が接続されており、又この液圧制御弁と、圧
力供給源としての液圧ポンプ及びアキュムレータから成
る構成とが弁装置を介して接続されている。
駆動スリップ制御時には液圧制御弁がホイールシリン
ダ側とマスタシリンダ側とを遮断し、又弁装置が上述の
圧力供給源側とホイールシリンダ側とを接続するように
なっている。
これにより駆動スリップが生じた時には、弁装置を介
してアキュムレータからの液圧が液圧制御弁を介してホ
イールシリンダに伝達される。これにより車輪にブレー
キがかけられ、駆動スリップ制御が行なわれる。
又アンチスキッド制御時には、弁位置にアキュムレー
タ側と液圧制御弁側とを相遮断するがリザーバ側とは連
通する位置を取らせる。液圧制御弁は本装置では2個の
遮断弁から成るのであるが、この遮断弁の切換えにより
ブレーキ力の上昇、保持及び減少を生じさせている。
しかるにこの装置においても駆動スリップ制御中にア
クセルペダルの踏力を解除して液圧制御弁をマスタシリ
ンダ側とホイールシリンダ側と相連通させる位置を取れ
ばこの時貯えているホイールシリンダの圧液が急激にマ
スタシリンダ側へと伝達され、マスタシリンダの各部の
シール部を損傷させる虞がある。
又マスタシリンダ側へと連通させずともエンジンの駆
動トルクが急に減少するため、今まで駆動スリップを生
じていたが逆にブレーキ力が大きくなって車輪をロック
してしまう虞れもある。
これでは以後の安定なアンチスキッド制御を不能とす
る虞もある。
アクセルペダルから足を離してブレーキペダルを踏み
込んだ時には、やはりホイールシリンダの圧液がブレー
キ力として働くのみならず液圧制御弁により上述のマス
タシリンダ側とホイールシリンダ側とを連通させた時に
はすでに大きな液圧がかゝっており、ホイールシリンダ
に更にマスタシリンダ側の液圧が加えられることにより
車輪はロックしてしまう。
あるいはこのロックのために以後のアンチスキッド制
御は不能となる場合もある。
又、特開昭60−94861号公報に記載の液圧制御装置に
よればマスタシリンダとホイールシリンダとの間に液圧
制御弁としての3ポート3位置電磁切換弁が接続されて
いる。更にこの切換弁とマスタシリンダとの間に2位置
3ポートの電磁切換弁が設けられ、これが駆動スリップ
制御時には、マスタシリンダ側とホイールシリンダ側と
を遮断する位置を取り、かつホイールシリンダ側と圧力
供給源側とを連通させるようになっている。
そして圧力供給源側から切換弁及び上述の液圧制御弁
を介して駆動スリップを最適値にすべくブレーキ力を与
えるようにしている。
この装置においても駆動スリップ制御中にアクセルペ
ダルへの踏力を解除するかあるいはブレーキペダルを踏
み込んだ時には、もし2位置3ポート切換弁をマスタシ
リンダ側とホイールシリンダ側とを連通させる位置に置
けば、この時ホイールシリンダに加えられている圧液が
急激にマスタシリンダ側へ加えられ、マスタシリンダの
各シール部を損傷させるばかりでなく、ペダルにキック
バック作用をし、運転手に不安感を与える。
又弁装置を切換えずともエンジントルクが急激に減少
するので、ホイールシリンダに加わっている圧液が、大
きなブレーキ力として作用し、これにマスタシリンダか
らの圧液が加われれば車輪をロックする虞がある。これ
では以後の安定なアンチスキッド制御を行なえなくなる
虞がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、駆動スリップ制
御中にアクセルペダルへの踏力を解除しても、あるいは
ブレーキペダルを踏み込んだとしてもマスタシリンダ側
への悪影響を防止するのみならず、駆動輪のロックを防
止することができ、以後安定なアンチスキッド制御を保
障することができる車両用液圧ブレーキ制御装置を提供
することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
以上の目的は、車輪の制動スリップ制御及び駆動スリ
ップ制御を行なう車両用液圧ブレーキ制御装置であっ
て、車輪の制動スリップ及び駆動スリップを評価するコ
ントロールユニットからの指令を受けて、車輪ブレーキ
装置のブレーキ液圧を制御する液圧制御弁と、該液圧制
御弁とマスタシリンダの液圧発生室との間及び該液圧制
御弁と予めブレーキ液を貯蔵している第2リザーバとの
間に接続された第1弁装置と、前記液圧制御弁の制御に
よりブレーキ液圧を低下する際、前記車輪ブレーキ装置
から前記液圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯
えるブレーキ液貯蔵可能な第1リザーバと、該第1リザ
ーバのブレーキ液を加圧し、前記第1弁装置と前記液圧
制御弁とを接続する主管路側に供給可能な液圧ポンプ
と、前記第2リザーバと前記第1弁装置との間に設けら
れ、前記第2リザーバのブレーキ液を加圧して、前記主
管路側に供給可能な液圧力供給手段と、前記第1リザー
バと前記第2リザーバとを接続する管路に設けられ、前
記第1リザーバ側から前記第2リザーバ側への液連通を
許容する第1状態と、これらリザーバ間を遮断する第2
状態とを選択的に取り得る第2弁装置とから成る車両用
液圧ブレーキ制御装置において、 駆動スリップ制御時には、前記第1弁装置は前記液圧
制御弁側と前記マスタシリンダの液圧発生室との連通を
遮断し、かつ前記液圧制御弁側と前記液圧力供給手段と
を連通させており、この駆動スリップ制御を行なってい
るときに前記車両においてアクセル操作が停止されたと
きには、前記第2弁装置にブレーキ操作が開始されない
限り前記第1状態をとらせ、前記液圧制御弁には駆動輪
の回転状態に応じた所定時間ブレーキ液圧低下状態を強
制的にとらせ、前記液圧ポンプを駆動するようにしたこ
とを特徴とする車両用液圧ブレーキ制御装置、によって
達成される。
または、車輪の制動スリップ制御及び駆動スリップ制
御を行なう車両用液圧ブレーキ制御装置であって、車輪
の制動スリップ及び駆動スリップを評価するコントロー
ルユニットからの指令を受けて、車輪ブレーキ装置のブ
レーキ液圧を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁とマ
スタシリンダの液圧発生室との間及び該液圧制御弁と予
めブレーキ液を貯蔵している第2リザーバとの間に接続
された第1弁装置と、前記液圧制御弁の制御によりブレ
ーキ液圧を低下する際、前記車輪ブレーキ装置から前記
液圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるブレ
ーキ液貯蔵可能な第1リザーバと、該第1リザーバのブ
レーキ液を加圧し、前記第1弁装置と前記液圧制御弁と
を接続する主管路側に供給可能な液圧ポンプと、前記第
2リザーバと前記第1弁装置との間に設けられ、前記第
2リザーバのブレーキ液を加圧して、前記主管路側に供
給可能な液圧力供給手段と、前記第1リザーバと前記第
2リザーバとを接続する管路に設けられ、前記第1リザ
ーバ側から前記第2リザーバ側への液連通を許容する第
1状態と、これらリザーバ間を遮断する第2状態とを選
択的に取り得る第2弁装置とから成る車両用液圧ブレー
キ制御装置において、 駆動スリップ制御時には、前記第1弁装置は前記液圧
制御弁側と前記マスタシリンダの液圧発生室との連通を
遮断し、かつ前記液圧制御弁側と前記液圧力供給手段と
を連通させており、この駆動スリップ制御を行なってい
るときに前記車両においてアクセル操作が停止されてブ
レーキ操作が開始されたときには、前記第2弁装置に前
記ブレーキ操作が開始されてから第1所定時間が経過す
るまでは前記第1状態をとらせ、前記液圧制御弁には駆
動輪の回転状態に応じた第2所定時間、ブレーキ液圧低
下状態を強制的にとらせ、前記液圧ポンプを駆動するよ
うにし、前記第2弁装置に前記第1所定時間が経過後は
前記第2状態をとらせるようにしたことを特徴とする車
両用液圧ブレーキ制御装置、によって達成される。
〔作用〕
通常のブレーキ時及びアンチスキッド制御時には、第
1弁装置はマスタシリンダの液圧発生室とホイールシリ
ンダ側とは相連通する位置を取っており、ブレーキペダ
ルの踏み込みにより第1弁装置を通って液圧制御弁側に
ブレーキ液が供給される。通常のブレーキ時には液圧制
御弁は常にブレーキ込め位置を取っているので、こゝを
通ってホイールシリンダに圧液が加えられ、ブレーキが
かけられる。
又アンチスキッド制御時には液圧制御弁が込め位置の
他に弛め位置あるいは保持位置を取ることによりホイー
ルシリンダの圧液は保持または減圧状態となる。このよ
うにしてブレーキ力の上昇、保持及び弛めを繰返すこと
によりアンチスキッド制御が行なわれ、公知のロック防
止作用を行なうものである。
又例えば車両の発進時における駆動スリップ制御時に
おいては第1弁装置は液圧制御弁側とマスタシリンダの
液圧発生室との間の液連通の遮断位置を取り、かつ液圧
制御弁側と液圧力供給手段との間は液連通させる位置を
取り、他方の第2弁装置は、第1リザーバから第2リザ
ーバへの液流を許容する位置を取っている。液圧力供給
手段から第1弁装置、液圧制御弁を通ってホイールシリ
ンダに圧液が供給され、これによりブレーキがかけられ
て駆動スリップ率が最適値へと制御される。
又液圧制御弁の弛め位置においてブレーキを弛める時
にはホイールシリンダの圧液は、これ及び第2弁装置を
通って第2リザーバに戻される。
駆動スリップ制御時にアクセルペダルへの踏力を解除
するか、ブレーキペダルを踏み込むと第1弁装置はその
まゝの位置で液圧制御弁は強制的に駆動輪の回転状態に
応じた所定時間、弛め位置に置かれる。
したがってホイールシリンダの圧液は、この液圧制御
弁及び第2弁装置を通って、更に、液圧ポンプの駆動に
より、第1弁装置を通って第2リザーバに戻される。よ
ってホイールシリンダの圧液はほゞ0と置かれる。
この後第1弁装置はマスタシリンダの液圧発生室とホ
イールシリンダ側とを連通させる位置に置かれるが、ホ
イールシリンダの圧液は、第2リザーバへと戻されてい
るので、マスタシリンダ側に急激に圧力が加えられるこ
とはない。よってマスタシリンダの各シール部を損傷さ
せることもない。又第1弁装置がマスタシリンダの液圧
発生室とホイールシリンダ側とを相遮断する位置にあっ
てエンジントルクが急に“0"となると、従来は、駆動ス
リップが生ずる代りに車輪に大きなブレーキ力が作用
し、ロックが生ずる虞が十分にあったが、このような虞
が全くない。このブレーキ弛め後第1弁装置はマスタシ
リンダの液圧発生室とホイールシリンダ側とを相連通さ
せる位置におかれるのでマスタシリンダの液圧発生室か
ら液圧が加えられてもロックする虞は少なくなる。
以上によりその後の安定なアンチスキッド制御を保障
するものである。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例による車両用液圧ブレーキ制御
装置について図面を参照して説明する。
第1〜第3図は第1実施例を示すものであるが、図に
おいてブースタ(倍力装置)付マスタシリンダ(1)は
ブースタ部(2)、この出力側に一体的に接続されるマ
スタシリンダ部(3)及びこれに取付けられる第2リザ
ーバ(4)から成っている。
ブースタ部(2)は公知のように構成され、これの入
力軸(5)にはブレーキペダル(6)に連結されるプッ
シュ・ロッド(7)が接続されている。
ブースタ部(2)における倍力圧室(8)には管路
(9)及び(10)が接続される。管路(9)側には第1
カット弁(11)、管路(10)側には第2カット弁(12)
が接続されている。これらカット弁(11)(12)は機械
的に作動する弁であり、入力軸(5)の動きに応じて2
つの状態を取り得るように構成されている。
すなわち、一方のカット弁(11)は、通常の場合は図
示するように両側を相連通する状態を取っており、他方
のカット弁(12)は両側を遮断する状態を取っている。
そしてブレーキペダル(6)を踏み込んで入力軸
(5)を作動させるとカット弁(11)は両側を遮断する
状態を取り、他のカット弁(12)は連通する状態を取
る。
第2カット弁(12)にはアキュムレータ(13)が接続
されており、これは明示せずとも公知のようにケーシン
グに膜部材が張設されておりこの一方の室内に圧縮ガス
が導入されて、このガス圧に応じて他方の室内に蓄えら
れる液の蓄圧の大きさを定めるようになっている。
この蓄圧室にはこの圧力を検知するように、圧力検知
スイッチ(14)が接続されており、これは蓄圧室におけ
る蓄圧が所定値以下になるとオフとなりこのオフ信号を
電線路(15)を介してABS・ASRにコントロールユニット
(16)に供給するようになっている。すなわち蓄圧室の
圧力が所定値以下になると圧力検知スイッチ(14)のこ
の検知信号によりコントロールユニット(16)は駆動ス
リップ制御もしくはASR制御を行なわないように構成さ
れている。
他方、コントロールユニット(16)にはブレーキペダ
ル(6)を踏み込むとBLS信号が電線路(17)を介して
入力されるようになっている。
又図示せずとも各車輪に取り付けられた車輪速度セン
サからの入力を受けて各種のスキッド状態を評価するよ
うに構成されている。
ブースタ付マスタシリンダ(1)のリザーバ(4)は
管路(18)が接続されており、これからは管路(20a)
が分岐され、リリーフ弁(19)が接続され、さらに他方
に管路(20b)が接続され、管路(21)を介してアキュ
ムレータ(13)に接続されている。
又管路(9)には、アキュムレータ(13)とともに液
圧力供給手段を構成する液圧ポンプ(22)の吸込側及び
リザーバ(4)が接続されている。
すなわち液圧ポンプ(22)は主としてポンプ本体(2
4)、これを駆動するためのモータ(23)から成ってお
り、ポンプ本体(24)は公知のようにカム変換往復駆動
力を受け、シリンダ内に往復自在に嵌合したピストンに
より圧力室(25)に高圧と低圧が交互に生じ、これに接
続される管路(26)(28)内に設けられた逆止弁(27)
(29)を交互に開弁させることにより、管路(21)側に
圧液を供給し、これがブースタ付マスタシリンダ(1)
への圧力供給用のアキュムレータ(13)に供給されるよ
うになっている。他方吸込側、すなわち逆止弁(29)側
が、リザーバ(4)側に接続されている。
以上のようにして本実施例のブレーキ液圧制御装置に
おけるブースタ付マスタシリンダのブースタ部(2)に
液圧を供給するための液圧ポンプ(22)が接続、構成さ
れる。
ブースタ付マスタシリンダ(1)のマスタシリンダ部
(3)には公知の2つの液圧室が画成されており、この
各々には管路(31)(32)が接続されている。本実施例
によれば前後分離配管方式が採用されており、一方の管
路(31)は、前輪(38a)(38b)側に接続されている。
すなわち、管路(31)は、管路(33)に接続され、これ
から分岐する管路(34)(35)及び液圧制御弁としての
3ポート3位置電磁切換弁(36)(37)を介して前輪
(38a)(38b)のホイールシリンダに接続されている。
又切換弁(36)(37)には並列にホイールシリンダか
らブースタ付マスタシリンダ(1)側への方向を順方向
とする逆止弁(39)(40)が接続されている。又管路
(31)に後述する液圧ポンプ(41)の吐出側が接続され
ている。
他方、管路(32)は本発明に係わる第1の弁装置もし
くはABS・ASR切換弁(42)、管路(43)を介して後輪
(49a)(49b)側へ接続されている。すなわち管路(4
3)は管路(45)と(46)に分岐しており、これらは液
圧制御弁としての3ポート3位置電磁切換弁(47)(4
8)を介して後輪(49a)(49b)のホイールシリンダに
接続されている。
又切換弁(47)(48)には、並列にホイールシリンダ
側からブースタ付マスタシリンダ(1)側への方向を順
方向とする逆止弁(50)(51)が接続されている。また
後輪(49a)(49b)側にも前輪側と同様に管路(44)に
は液圧ポンプ(41)の吐出側が接続されている。
液圧ポンプ(41)は公知のように、これを駆動するた
めのモータ(52)及びポンプ本体(53)から成ってお
り、更にポンプ本体(53)は一対のシリンダに嵌合して
いるピストン及びこれを駆動させるカム駆動部から成っ
ており、これらピストンにより交互に高圧及び低圧を発
生させる圧力室(54A)(54B)を画成している。これら
はそれぞれ逆止弁(55)(56)及び(57)(58)に接続
され、逆止弁(56)(58)側が吐出側であり、これらに
はダンバー(59)(60)が接続されている。
ダンバー(59)(60)は公知の構成を有し、例えば単
なる液留空間を形成しており、こゝに吐出液の一部を一
時貯えて管路(33)(34)側への脈圧の大きさを抑える
ようにしている。
又逆止弁(55)(57)側がこの液圧ポンプ(41)の吸
込側であり、これには第1リザーバ(61)(62)が接続
されている。
第1リザーバ(61)(62)はいわゆる低厚用のリザー
バであり、ケーシングに摺動自在に嵌合したピストン及
びこれを貯蔵室側に付勢する比較的弱いばねから成って
いる。
すなわちこれら第1リザーバ(61)(62)の貯蔵室は
後述するように車輪(38a)(38b)(49a)(49b)のホ
イールシリンダから排出される圧液を一時貯蔵し、液圧
ポンプ(41)の駆動により管路(31)(32)側に加圧し
て排出されるようになっている。
切換弁(36)(37)及び(47)(48)は全く同一の構
成を有するので代表的に切換弁(36)についてのみその
構成を説明すると、このソレノイド部(36a)にはコン
トロールユニット(16)の一出力端子(図示せず)が接
続されており、この出力のレベルに応じてA、B及びC
の位置を取るようにしている。
すなわち出力が“0"レベルである時にはAの位置を取
り、図示するように管路(34)と車輪(38a)のホイー
ルシリンダ側とを相連通させており、又出力レベルが
“1/2"である時はB位置を取り、管路(34)とホイール
シリンダ側を遮断し、かつゆるめ管路(63)側と管路
(34)及びホイールシリンダ側とも遮断するようになっ
ている。
そして出力レベルが“1"になるとC位置を取り、この
時には管路(34)側とホイールシリンダ側とは遮断され
るが、ゆるめ管路(63)とホイールシリンダ側とは連通
されるようになっている。この連通により車輪(38a)
のホイールシリンダからの圧液はゆるめ管路(63)及び
管路(64)を通って上述のリザーバ(61)の貯蔵室に排
出されるようになっている。
他の切換弁(37)(47)(48)も同様に構成され、そ
れぞれソレノイド部(37a)(47a)(48a)にはコント
ロールユニット(16)からの他の出力端子が接続され、
これらの出力のレベルに応じてそれぞれA、B又はCの
位置を取り、Cの位置においてはそれぞれゆるめ管路
(65)(66)(67)が車輪(38b)(49a)(49b)のホ
イールシリンダ側に接続され、これらから圧液は管路
(64)(68)を介してリザーバ(61)(62)の貯蔵室に
排出されるようになっている。
ASR・ABS切換弁(42)のソレノイド部(42a)にはコ
ントロールユニット(16)の出力端子が接続され、通常
は図示するD位置を取り管路(32)側と(43)側とは連
通させているが、駆動スリップ制御のためのASR駆動信
号が発生すると、これがソレノイド部(42a)に供給さ
れ、E位置を取り管路(32)側と(43)側とを遮断する
が、管路(43)側と(21)側とを連通させ、すなわちア
キュムレータ(13)側とを連通させて駆動スリップ制御
用の液圧を駆動輪に供給するようにしている。
本実施例によれば後輪(49a)(49b)が駆動輪であっ
て、これに対する切換弁(47)(48)に接続される管路
(68)には第2の弁装置としての逆止弁装置(70)が接
続され、これは上述の管路(18)に接続されている。
これは機械的に作動する弁装置であって、これの圧力
検知部(70a)には管路(32)の圧力を検知するための
検知管路(71)が接続されている。そして本実施例によ
ればこの圧力検知部(70a)に絞り(72)が接続されて
いる。
圧力検知部(70a)は管路(32)に所定以上の圧力を
発生させると、すなわちブレーキペダル(6)を踏み込
んで所定以上の圧力を発生すると、これにより弁装置
(70)にG位置を取らせるようにしている。すなわち、
弁装置(70)は機械的に作動するメカバルブでもあり、
ブレーキペダル(6)の踏み込みの速さにもよるが、こ
の踏み込みの速さに応じた所定時間後に、弁装置(70)
はG位置に切り換わる。
すなわち通常は、弁装置(70)はF位置を取り、ホイ
ールシリンダ側からリザーバ(4)側へを順方向とする
逆止弁として機能し、又ブレーキペダル(6)を踏み込
むと管路(68)とリザーバ(4)側とを相遮断するよう
にしている。
以上、本発明の第1実施例の配管系統について説明し
たが次に本発明に係わるコントロールユニット(16)の
構成をこの作用と共に説明する。
まず通常のブレーキ作用について説明する。
ブレーキペダル(6)を踏み込むとプッシュ・ロッド
(7)が前進し、これによりブースタ部(2)の入力軸
(5)が連動して移動し、マスタシリンダ部(3)に液
圧を発生させる。
液圧ポンプ(22)を駆動するモータ(23)は、エンジ
ンスイッチを入れるとともに駆動され、リザーバ(4)
からブレーキ液を吸引加圧してアキュムレータ(13)に
蓄圧させている。
アキュムレータ(13)からのブレーキ液はブレーキペ
ダル(6)の踏み込みで第1カット弁(11)及び第2カ
ット弁(12)がそれぞれ遮断位置及び連通位置を取るこ
とにより圧力室(8)に供給され、これにより公知のブ
ースタ部(2)の倍力作用を行なうようになっている。
すなわち運転手のブレーキペダル(6)の踏力を助勢す
る。
これによってマスタシリンダ部(3)に発生した液圧
は管路(32)を通って弁装置(42)(未だ駆動スリップ
制御もアンチスキッド制御も行なっていないので通常の
D位置をとっている)、更に液圧制御弁としての切換弁
(47)(48)(A位置にあり)を通り後輪(49a)(49
b)のホイールシリンダに伝達される。他方、管路(3
1)の液圧は同様な液圧制御弁としての切換弁(36)(3
7)を通って前輪(38a)(38b)のホイールシリンダに
伝達される。
他方、リザーバ(4)(62)間に接続される弁装置
(70)は、最初は逆止弁として機能する位置にあるが、
ブレーキペダル(6)を踏み込むことにより管路(32)
に液圧が発生し、これが所定の液圧に達すると圧力検知
部(70a)がこれを検知してG位置に切り換わる。すな
わち、リザーバ(62)側と(4)側とは相遮断する位置
になる。
以上のようにして後輪(49a)(49b)(38a)(38b)
のホイールシリンダに圧液が供給されることによりブレ
ーキがかけられる。
以上が通常のブレーキ作用であるが、次に駆動スリッ
プ制御が行なわれる場合について説明する。
車輪を走行開始すべくクラッチを切換えた後、アクセ
ルペダルを踏み込むとエンジンのトルクが上昇し、これ
により車輪が発進するのであるが、エンジンのトルクが
車輪の地面に対する摩擦力に打ち勝つとスリップ現象が
生じ、すなわち車両の速度より車輪の回転速度が大きく
なり、このまゝ走行を続行すれば操縦が不安定となるの
で本実施例によれば駆動スリップ制御をコントロールユ
ニット(16)によって行なわれる。
すなわちコントロールユニット(16)が駆動スリップ
が所定値以上にあると判断すると弁装置(42)のソレノ
イド部(42a)が励磁される。すなわち、管路(43)と
(21)とは相連通するが、ブースタ付マスタシリンダ
(1)側と液圧制御弁側とは相遮断する状態(E)とな
る。
これによりアキュムレータ(13)に蓄圧されているブ
レーキ液は管路(21)、切換弁(42)(E位置)及び管
路(43)切換弁(47)(48)を通って駆動輪である後輪
(49a)(49b)のホイールシリンダに伝達される。
これにより駆動スリップが制御される。すなわちブレ
ーキをかけることによって駆動スリップ値が小さくなる
のであるが、本実施例によれば階段込めが行なわれ、切
換弁(47)(48)が、A位置とB位置で交互に周期的に
切り換えられる。
これにより第2図cに示されるようにホイールシリン
ダの液圧は階段状に上昇する。
又ブレーキ液圧を低下させるべきであるとコントロー
ルユニット(16)が判断すると切換弁(47)(48)はB
位置とC位置とで交互に周期的に切り換えられる。これ
により後輪(49a)(49b)のホイールシリンダの圧液は
切換弁(47)(48)の排出ポート及び排出管(66)(6
7)を通り弁装置(70)に(F位置にあり)を通ってリ
ザーバ(4)に排出される。これにより後輪(49a)(4
9b)のブレーキ力が減少させられる。切換弁(47)(4
8)のB位置においてはブレーキ液圧は保持される。よ
って第3図eに示されるようにホイールシリンダの液圧
は階段的に減少させられる。
このような階段上昇及び減少は、何サイクルか繰り返
されることにより、駆動スリップは最適値に制御される
のであるが、本実施例によればこの駆動スリップ制御中
にアクセルペダルへの踏力を解除するとすなわちエンジ
ンへの吸気管内に設けられているスロットルバルブが閉
じると次のような制御が行われる。第2図bで示すよう
に時間t0でアクセルペダルへの踏力を解除したものとす
る。時間t1でスロットルバルブの開度(以下、スロット
ル開度という。)が“0"になるのである(スロットル開
度はスロットルバルブセンサにより検知する)が、これ
までに後輪(49a)(49b)の車輪速度は第2図aでVで
示すように変化し、又車体速度はEで示すように変化し
ている。これは駆動スリップ制御を行なった結果である
が、第2図eで示すように切換弁(47)(48)へのソレ
ノイド部(47a)(48a)への電流レベルが“0"と“1/2"
とに周期的に変化し、これにより第2図cで示すように
ホイールシリンダw/cの液圧は階段的に上昇されてい
る。時間t1でスロットル開度が“0"になるのであるが、
この時又はこの直後においてコントロールユニット(1
6)は駆動輪である車輪(49a)(49b)の減速度が所定
の基準値を越えていることを検知すると、減速度信号−
Bを発生させる。これとスロットル開度が“0"であると
いう検知とにより本実施例によればコントロールユニッ
ト(16)は切換弁(47)(48)へのソレノイド部(47
a)(48a)の電流レベルを“1"とする。すなわち弛め位
置Cへと切換える。これによりホイールシリンダの液圧
は第2図cに示すように急激に減少する。そして減速度
信号−Bが消滅すると、これとともに切換弁(47)(4
8)は弛め位置CからA位置へと切換えられる。又上述
の切換弁の弛め位置への切換直後に液圧ポンプ(41)が
駆動を開始し(第2図f)、これにより車輪(49a)(4
9b)のホイールシリンダから弁装置(70)のF位置を通
ってリザーバ(4)に戻される。又、リザーバ(62)に
排出されたブレーキ液もこの液圧ポンプ(41)の駆動に
よりなおE位置にある切換弁(42)を通ってアキュムレ
ータ(13)又はリリーフ弁(19)を開弁させてリザーバ
(4)に戻される。したがって以後の通常のブレーキ作
用又はアンチスキッド制御においてブレーキ力を制御す
るにあたってホイールシリンダに圧液が残存していない
ので、急にロックすることがなく、従来のようにアンチ
スキッド制御を不能にすることもない。又駆動スリップ
制御中にアクセルペダルへの踏力を解除するとホイール
シリンダには圧液が加えられているのでエンジントルク
が急激に小さくなることにより、逆にブレーキ力が大き
くなってロックする虞があったが、本実施例によればこ
れも防止される。
第2図aにおいては車輪速度Vがもし従来の構成であ
ればV′のように変化しロックへと進むこと、これとと
もに車体速度もE′のように変化することが示されてい
る。又切換弁(47)(48)の弛め位置Cへの切換時間は
減速度信号−Bが発生中とされているが、この減速度信
号の消滅後、液圧ポンプ(41)の駆動が停止され、この
直後に切換弁(42)がD位置に切換えられる。よって通
常のブレーキ操作に備える。なお以上のような液圧制御
によりアクセルペダルへの踏力を解除し、スロットル開
度が“0"になる時間t1以降には車輪速度V及び車体速度
Eは実線及び破線で示すように変化する。
次に第3図を参照して駆動スリップ制御中にアクセル
ペダルへの踏力を解除し、代りにブレーキペダル(6)
を踏み込んだ場合を説明する。すなわち時間t0でブレー
キペダル(6)を踏むと第3図cで示すようにBLS信号
が“1"となる。なお時間t0までには車輪速度Vは第3図
aで図示するように変化し、又これとともに車体速度E
も破線で示すように変化している。コントロールユニッ
ト(16)は時間t0においてあるいはこの直後において車
輪(49a)(49b)に減速度信号−Bが発生していること
及びブレーキペダルを踏み込んでいることを検知して切
換弁(47)(48)をC位置に切換える。すなわちソレノ
イド部(47a)(48a)への電流レベルを“1"とする。こ
れによりホイールシリンダw/cの液圧は第3図eに示す
ように減少する。他方、ブースタ付マスタシリンダ
(1)の液圧はブレーキペダル(6)への踏み込みとと
もに急激に上昇している。この踏み込みの直後から絞り
(72)の絞り度に応じた時間遅れを経て弁装置(70)は
G位置を取る。すなわち両側を相遮断する位置を取る。
又液圧ポンプ(41)はブレーキペダル(6)への踏み込
み直後において駆動が開始されている。よって弁装置
(70)がG位置に切換わるまではホイールシリンダから
排出される圧液はこの弁装置(70)を通ってリザーバ
(4)に戻されるが、これが閉じた後は液圧ポンプ(4
1)の駆動によりリザーバ(62)に排出されたブレーキ
液はなお、E位置にある切換弁(42)を通ってアキュム
レータ(13)又はリリーフ弁(19)を開弁させてリザー
バ(4)に戻される。よって第3図実線で示すように車
輪速度Vは時間t0以後図示するように変化し、又は車体
速度Eも図示するように変化する。仮に以上のような操
作を行なわなければ車輪速度V′は点線で示すように急
激に減少する。すなわちロックする事になる。又車体速
度E′も急激に変化する。
そして本実施例によれば切換弁(42)がD位置に切換
えられた後、切換弁(47)(48)のソレノイド部(47
a)(48a)の制御電流のレベルは第3図fに示すように
変化する。これにより駆動輪(49a)(49b)のホイール
シリンダに加えられる圧液は第3図eに示すように階段
的に上昇する。よってこれまでに高い液圧となっている
ブースタ付マスタシリンダ(1)の液圧を直接、加える
のでなく、階段的に上昇して行くことにより従来生じて
いたロックを防止することが出来る。
以上述べたように本実施例の制御によれば駆動スリッ
プ制御中にアクセルペダルからブレーキペダル(6)へ
と踏力を変えたとしても駆動輪(49a)(49b)がロック
することなく安定に以後ブレーキ操作を行なうことが出
来る。
なお本実施例によれば弁装置(70)により更に次のよ
うな効果を奏するものである。
車両走行中においてブレーキペダル(6)を踏み込ん
でいない時、すなわち弁装置(70)の圧力検知部(70
a)に圧力が供給されていない時には弁装置(70)はF
位置にあるのであるが、この走行中において車両が誤っ
てABS作用を行なう場合がある。例えば凹凸道で車輪が
激しく上下動しこれによりコントロールユニット(16)
が誤ってブレーキを緩めるべきであると判断すると、切
換弁(36)(37)(47)(48)はC位置に切換えられる
とともに液圧ポンプ(41)が駆動される。これにより、
もし弁装置(70)がF位置にあり両側で相連通させるも
のであればマスタシリンダ部(3)にリザーバ(4)か
らブレーキ液を吸込んで、これを主管路側すなわち弁装
置(42)と切換弁(47)(48)との間に供給する。他方
の主管路側にも供給される。弁装置(42)はD位置にあ
るのでこれら液圧がペダルキック現象としてブレーキペ
ダル(6)に与えられペダルフィーリングに悪影響を及
ぼすのみならず、リザーバ(4)のブレーキ液を吸込む
ことにより、リザーバ(4)のブレーキ液を減少させる
ばかりでなくマスタシリンダ部(3)側に悪影響を与え
る。
しかるに本実施例によればF位置においては、リザー
バ(4)側から液圧ポンプ(41)側への方向の液流は遮
断する逆止弁としての機能をするので、このような誤作
動があってリザーバ(4)からブレーキ液を吸込むこと
がなく、液圧ポンプ(41)は空運転するだけである。
したがって上述のような不具合を生じることはない。
更に次の効果をも奏するものである。すなわち図示す
るような配管系統を車両に装備するにあたっては各部に
ブレーキ液を充満させなければならないがこれに対して
はいわゆるバキュームブリーディングという操作が行な
われる。
マスタシリンダ部(3)のリザーバ(4)側から排気
手段により各部における空気を排気し、充分に排気した
後、ブレーキ液を圧縮空気で加圧して短時間の内に各部
にブレーキ液を充満させるのであるが、この時もし弁装
置(70)のF位置において、相連通する状態であればこ
ゝを通って空気を吸込むことによりバキュームブリーデ
ィングを行なうに際していつまで経っても各部における
空気を排気することが出来ない。
すなわち切換弁(47)(48)のA位置においては排出
ポートと出力ポートとの間には実際には逆止弁が接続さ
れており図示するように完全に遮断されているわけでは
なく、しかもその順方向は排出ポート側から出力ポート
側に液流を許容する方向である。上述のように弁装置
(70)のF位置においては、リザーバ(4)側から空気
を吸込む、すなわちマスタシリンダ部(3)側から管路
(32)側に向って空気を排気することはなく切換弁(4
7)(48)のA位置における逆止弁を開弁させることも
ない。弁装置(70)のF位置においてもし相連通するも
のであれば空気を吸込むのでいつまで経っても空気を排
気することが出来ない。
又本実施例によれば上述の作用中において液圧ポンプ
(41)を所定時間駆動することよりリザーバ(62)に排
出されたブレーキ液はこれを吸引加圧して弁装置(42)
のE位置を通りアキュムレータ(13)又はリリーフバル
ブ(19)を通ってリザーバ(4)に戻されるのでブレー
キペダル(6)を踏み込んでABS制御が行なわれる場合
にはリザーバ(62)におけるブレーキ液貯蔵量がほゞ0
であるので車輪のホイールシリンダからブレーキ液を排
出する時にリザーバ(62)におけるブレーキ液が影響を
及ぼすことなく迅速にブレーキ力を低下させることがで
きる。
もしリザーバ(62)にブレーキ液が残存しておればこ
れが抵抗となってホイールシリンダからの圧液は迅速に
排出されることが出来ず、アンチスキッド制御を適切に
行なうことが出来なくなる。
なお、上記説明では両後輪(49a)(49b)が全く同一
の速度で過回転したと仮定して切換弁(47)(48)は全
く同一の切換制御を行なったが、両後輪(49a)(49b)
が異なる速度で過回転した場合には、切換弁(47)(4
8)によりそれぞれ独自の制御を行なえばよく、又、一
方の後輪、例えば(49a)のみ過回転した場合には、切
換弁(47)によりそのブレーキ圧力を制御し、他方の切
換弁(48)は保持位置Bに切換え、その後輪(49b)へ
は制御ブレーキ圧力が伝わらないようにしておけばよ
い。
第4図は本発明の第2実施例による車両用液圧制御装
置を示すもので、第1実施例に対応する部分については
同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
すなわち本実施例においては、第1実施例におけるAS
B、ASR、切換弁(42)の代わりに2つの遮断弁(101)
(102)が設けられている。一方の遮断弁(101)はマス
タシリンダ(1)からの管路(32)に接続され、通常は
図示する連通位置Nをとり管路(43)を介して切換弁
(47)(48)に接続されている。又他方の遮断弁(10
2)は通常は図示する遮断位置Mをとり、この入力ポー
トはアキュムレータ(13)側の管路(21)に接続され、
又出力ポートは管路(43)を介して切換弁(47)(48)
に接続される。これら遮断弁(101)(102)は通常は共
に図示の位置にあり、駆動スリップ制御開始時はまずソ
レノイド部(101a)を励磁して遮断弁(101)を遮断位
置に切換え、その後ソレノイド部(102a)を励磁して遮
断弁(102)を連通位置に切換える。又遮断弁(101)
(102)が共に励磁され、切換えられている状態から通
常の位置に切換える際も、まず遮断弁(102)を図示の
遮断位置に切換えた後に遮断弁(101)を図示の連通位
置に切換える。前記第1実施例のASR、ABS切換弁(42)
ではD位置からE位置に、又はE位置からD位置に切換
える際、瞬間的に管路(32)と管路(21)とが連通する
恐れがあり、アキュムレータ(13)からの高圧液がマス
タシリンダ(1)に伝達され、マスタシリンダ内のピス
トンシール部等が破損する恐れがあったが、この第2実
施例のように、遮断弁を2個(101)(102)設け、それ
ら遮断弁(101)(102)の切換時期をずらすことにより
それらが同時に連通状態を取ることが確実に避けられ、
アキュムレータ(13)からの高圧液がマスタシリンダ
(1)に伝達されるのを確実に防止でき、マスタシリン
ダ内のシール部等が破損することを防止できる。
駆動スリップ制御中にアクセルペダルへの踏力を解除
したとき、又はブレーキペダルをアクセスペダルに換え
て踏込んだときには、ソレノイド部(101a)(101b)は
所定時間励磁されたまゝとする。すなわち遮断弁(10
1)(102)は遮断位置P及び連通位置Lをとったまゝで
あり、これにより管路(31)は切換弁(47)(48)側と
遮断されたまゝであるがアキュムレータ(13)側と切換
弁(47)(48)側とは相連通されている。これにより上
述したと同様な作用が行われる。又本実施例によれば第
1と第2のリザーバ(62)(4)を接続する管路(68)
(18)に設けられる切換弁(70)の圧力検知部(70a)
は、管路(32)に直接接続され、絞りを設けていない。
すなわちこの場合にはブレーキペダル(6)を踏込むと
直ちに切換弁(70)は遮断位置Gをとるが、しかしなが
ら、第1実施例で第1図を参照して説明したように、ブ
レーキペダル(6)の踏み込みの速さに応じた所定時間
後に遮断位置Gに切り換わり、液圧ポンプ(41)の駆動
及び遮断弁(101)(102)がそれぞれP位置及びL位置
をとることにより、液圧ポンプ(41)により、リザーバ
(62)に排出されたブレーキ液は直ちに加圧して遮断弁
(102)を通り、かつ管路(21)を通ってアキュムレー
タ(13)に戻される。あるいはリリーフ弁(19)を介し
てリザーバ(4)に戻される。従って以後のアンチスキ
ッド制御には何ら悪影響を及ぼさない。その他の作用、
効果は第1実施例と同様である。
以上、本発明の各実施例について説明したが、勿論、
本発明はこれらに限定されることなく本発明の技術的思
想に基いて種々の変形が可能である。
例えば、以上の実施例ではASR制御中にブレーキペダ
ルを踏むか、又はアクセルペダルから足を離した場合に
切換弁(47)(48)に強制的に所定時間弛め位置をとら
せるようにした。そしてこの所定時間を定めるのに以上
の実施例では減速度信号が発生している時間としたが、
これに代えて第2図h、第3図jで示すようにスリップ
信号λが発生している時間であってもよい。あるいは再
加速度状態、すなわち所定の加速度を越えた状態(第3
図kで示すように+B信号発生)において弛め時間の開
始及び終了を決定してもよい。又、以上の実施例では減
速度信号又はスリップ信号の基準値をABS制御における
ものを用いたが、それに代えて別々の減速度基準値又は
スリップ基準値を設定して、これと比較してこれより大
きい場合に弛め制御を行なうようにしてもよい。あるい
は、前記減速度信号、スリップ信号及び加速度信号の少
なくとも二つの信号の組合わせにより、又は他のスキッ
ド状態を用いてその発生、消滅に応じて弛め信号の開始
と終了を決定するようにしてもよい。
又、以上の第1実施例ではブースタ付のマスタシリン
ダを説明したが、勿論、ブースタ付でなくてもよく、又
ブースタも第1実施例では抽象的に示したが従来、公知
の全てのブースタにこの発明は適用可能である。
又、以上の実施例では切換弁は3位置3ポート電磁切
換弁を用いたが、これに代えて供給弁と排出弁から成る
二つの弁、すなわち2位置2ポート切換弁を2個用いて
構成してもよい。
又、以上の第1実施例では液圧力供給手段としての第
2の液圧ポンプをブースタ用にも兼用したが、これを別
途に設けてもよい。アキュムレータについても同様であ
る。
又、以上の第1実施例では後輪又は前輪が駆動輪であ
ったが、これに代えて四輪駆動であってもよい。
又、以上の実施例では第2リザーバとしてマスタシリ
ンダに附属しているリザーバを用いたが、これに代えて
別途リザーバを設けこれに常に所定の量のブレーキ液を
貯えるようにしてもよい。
又、以上の第1実施例では第1、第2リザーバ間に接
続される第2弁装置は通常は逆止弁として機能し、又、
ブレーキペダルを踏込むと遮断位置をとるようにした
が、これに代えて通常は相連通する状態をとるように構
成してもよい。又、以上の実施例ではこの弁装置は機械
的に作動するものであったが、電気的にブレーキペダル
を踏込んだことを検知し、この信号に応じて作動する電
磁ソレノイドバルブであってもよい。
又、この第2弁装置は、通常は遮断し、駆動スリップ
制御は相連通し、又駆動スリップ制御を行っているとき
にアクセル操作が停止されるかブレーキ操作が開始され
たときには少なくとも前記所定時間は相連通させる電磁
ソレノイドバルブであってもよい。又その際、前記所定
時間は液圧制御弁のC位置への強制切換時間と一致させ
てもよい。
又、以上の実施例ではアンチスキッド制御時において
は液圧ポンプの脈圧がダンパーで減衰されているが、更
にペダルフィーリングをよくするために弁装置(42)と
ブースタ付マスタシリンダ(1)との間にブースタ付マ
スタシリンダ(1)側から弁装置(42)側への方向を順
方向とする逆止弁を設けてもよい。
又、以上の実施例では駆動スリップ制御中にブレーキ
ペダル(6)を踏むか、又はアクセルペダルへの踏力を
解除すると強制的に切換弁を弛め位置に置き、又これに
前後してABS用の液圧ポンプ(41)を駆動したが、この
駆動方法に代えて駆動スリップ制御が開始するとともに
ABS制御用の液圧ポンプも作動させるようにしてもよ
い。
又上記実施例では四輪に対し、それぞれ液圧制御弁を
用いる、いわゆる4チャンネル制御を説明したが、これ
に代えて例えば前後分離ブレーキ配管又はXブレーキ配
管で各ブレーキ系統に対しそれぞれ1つの液圧制御弁を
用いて制御する2チャンネル制御や3チャンネル制御に
も本発明は適用可能である。又以上の実施例では駆動ス
リップ制御中にアクセルペダルへの踏力を解除した時、
又はブレーキペダルを代りに踏み込んだ時にその直後の
スキッド状態に応じて所定時間、液圧制御弁を弛め状態
においたが、これに代えて強制的にスキッド状態の対向
にかかわらず液圧制御弁を弛め状態に切換えるようにし
ても良い。
ABS制御用の液圧ポンプの駆動についても同様であ
る。
又以上の実施例ではアクセルペダルへの踏力を解除し
たことを検知するのにスロットルバルブセンサによりス
ロットルバルブの開度ポジションを検知するようにした
が、これに代えてアクセルペダルに連動するマイクロス
イッチを用い、このオン・オフに応じてアクセスペダル
への踏力の附加及び解除するのを検知するようにしても
良い。
又、上記実施例では駆動スリップ制御が行われている
際にブレーキ操作がなされると、それまでホイールシリ
ンダに加えられていたブレーキ液を排出後、階段状に断
続的にブレーキ加圧したが、この段階込めは所定時間の
み又は所定日数のみとし、その後は通常ブレーキ(連続
込め)に切換えればよく、又は最初から階段込めをせず
通常ブレーキ加圧してもよい。
又、第4図の第2実施例で逆止弁装置(70)に代えて
電磁遮断弁を設け、駆動スリップ制御時は連通状態を取
らせ、駆動スリップ制御を行っているときにアクセル操
作が停止されるかブレーキ操作が開始されたときは所定
時間連通状態を取らせるようにしてもよい。
又、第2実施例の第1弁装置である遮断弁(101)に
代えて、通常連通し、励磁時液圧制御弁(47)(48)側
からマスタシリンダ(1)側に高圧液をリリーフするリ
リーフ弁として機能するものでもよく、又は、遮断弁
(101)の入出力側をバイパスするバイパス通路を設
け、そのバイパス通路内にマスタシリンダ(1)に高圧
液をリリーフするリリーフ弁を設けてもよい。仮に遮断
弁(101)(102)が共に遮断位置にロックしてしまう故
障が生じても、リリーフ弁の設置により液圧制御弁側が
異常に高圧になるのを防止できる。
又、第1実施例の1個の3ポート2位置電磁弁(4
2)、及び第2実施例の2個の2ポート2位置弁(101)
(102)に代えて、液圧制御弁(36)(37)(47)(4
8)と同様の、中間に遮断位置Bを有する1個の3ポー
ト3位置電磁弁を用いてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の車両用液圧ブレーキ制御
装置によれば駆動スリップ制御中にブレーキペダルを踏
込むか、あるいはアクセルペダルへの踏力を解除しても
駆動車輪が急にロックすることなく、又、マスタシリン
ダに大きな圧力が急に加わってもマスタシリンダのシー
ル部を損傷することがなく、安定な駆動スリップ制御及
びアンチスキッド制御を長期に亘って保障することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例による車両用液圧ブレーキ
制御装置の配管系統図、第2図は同作用を説明するため
のタイムチャート、第3図は更に他例の作用を示すタイ
ムチャート、第4図は第2実施例の配管系統図である。 なお図において、 (3)……マスタシリンダ部 (4)……第2リザーバ (13)……アキュムレータ (16)……コントロールユニット (22)……液圧ポンプ (36)(37)(47)(48)……液圧制御弁 (41)……液圧ポンプ (42)……第1弁装置 (61)(62)……第1リザーバ (70)……第2弁装置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/48 B60T 8/58

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪の制動スリップ制御及び駆動スリップ
    制御を行なう車両用液圧ブレーキ制御装置であって、車
    輪の制動スリップ及び駆動スリップを評価するコントロ
    ールユニットからの指令を受けて、車輪ブレーキ装置の
    ブレーキ液圧を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁と
    マスタシリンダの液圧発生室との間及び該液圧制御弁と
    予めブレーキ液を貯蔵している第2リザーバとの間に接
    続された第1弁装置と、前記液圧制御弁の制御によりブ
    レーキ液圧を低下する際、前記車輪ブレーキ装置から前
    記液圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるブ
    レーキ液貯蔵可能な第1リザーバと、該第1リザーバの
    ブレーキ液を加圧し、前記第1弁装置と前記液圧制御弁
    とを接続する主管路側に供給可能な液圧ポンプと、前記
    第2リザーバと前記第1弁装置との間に設けられ、前記
    第2リザーバのブレーキ液を加圧して、前記主管路側に
    供給可能な液圧力供給手段と、前記第1リザーバと前記
    第2リザーバとを接続する管路に設けられ、前記第1リ
    ザーバ側から前記第2リザーバ側への液連通を許容する
    第1状態と、これらリザーバ間を遮断する第2状態とを
    選択的に取り得る第2弁装置とから成る車両用液圧ブレ
    ーキ制御装置において、 駆動スリップ制御時には、前記第1弁装置は前記液圧制
    御弁側と前記マスタシリンダの液圧発生室との連通を遮
    断し、かつ前記液圧制御弁側と前記液圧力供給手段とを
    連通させており、この駆動スリップ制御を行なっている
    ときに前記車両においてアクセル操作が停止されたとき
    には、前記第2弁装置にブレーキ操作が開始されない限
    り前記第1状態をとらせ、前記液圧制御弁には駆動輪の
    回転状態に応じた所定時間ブレーキ液圧低下状態を強制
    的にとらせ、前記液圧ポンプを駆動するようにしたこと
    を特徴とする車両用液圧ブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】車輪の制動スリップ制御及び駆動スリップ
    制御を行なう車両用液圧ブレーキ制御装置であって、車
    輪の制動スリップ及び駆動スリップを評価するコントロ
    ールユニットからの指令を受けて、車輪ブレーキ装置の
    ブレーキ液圧を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁と
    マスタシリンダの液圧発生室との間及び該液圧制御弁と
    予めブレーキ液を貯蔵している第2リザーバとの間に接
    続された第1弁装置と、前記液圧制御弁の制御によりブ
    レーキ液圧を低下する際、前記車輪ブレーキ装置から前
    記液圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるブ
    レーキ液貯蔵可能な第1リザーバと、該第1リザーバの
    ブレーキ液を加圧し、前記第1弁装置と前記液圧制御弁
    とを接続する主管路側に供給可能な液圧ポンプと、前記
    第2リザーバと前記第1弁装置との間に設けられ、前記
    第2リザーバのブレーキ液を加圧して、前記主管路側に
    供給可能な液圧力供給手段と、前記第1リザーバと前記
    第2リザーバとを接続する管路に設けられ、前記第1リ
    ザーバ側から前記第2リザーバ側への液連通を許容する
    第1状態と、これらリザーバ間を遮断する第2状態とを
    選択的に取り得る第2弁装置とから成る車両用液圧ブレ
    ーキ制御装置において、 駆動スリップ制御時には、前記第1弁装置は前記液圧制
    御弁側と前記マスタシリンダの液圧発生室との連通を遮
    断し、かつ前記液圧制御弁側と前記液圧力供給手段とを
    連通させており、この駆動スリップ制御を行なっている
    ときに前記車両においてアクセル操作が停止されてブレ
    ーキ操作が開始されたときには、前記第2弁装置に前記
    ブレーキ操作が開始されてから第1所定時間が経過する
    までは前記第1状態をとらせ、前記液圧制御弁には駆動
    輪の回転状態に応じた第2所定時間、ブレーキ液圧低下
    状態を強制的にとらせ、前記液圧ポンプを駆動するよう
    にし、前記第2弁装置に前記第1所定時間が経過後は前
    記第2状態をとらせるようにしたことを特徴とする車両
    用液圧ブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】前記所定時間は、前記アクセル操作の停止
    時に駆動輪が所定のスキッド状態である場合には、前記
    アクセル操作の停止時から前記所定のスキッド状態が終
    わるまでの時間である、又は前記アクセル操作の停止時
    直後に駆動輪が所定のスキッド状態になった場合には、
    前記アクセル操作の停止時直後から前記所定のスキッド
    状態が終わるまでの時間である請求項(1)に記載の車
    両用液圧ブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】前記第2所定時間は、前記ブレーキ操作の
    開始時に駆動輪が所定のスキッド状態である場合には、
    前記ブレーキ操作の開始時から前記所定のスキッド状態
    が終わるまでの時間である、又はブレーキ操作の開始時
    直後に駆動輪が所定のスキッド状態になった場合には、
    ブレーキ操作の開始時直後から前記所定のスキッド状態
    が終わるまでの時間である請求項(2)に記載の車両用
    液圧ブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】前記所定のスキッド状態は車輪が所定の減
    速度以上の減速度状態であることである請求項(3)又
    は請求項(4)に記載の車両用液圧ブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】前記所定のスキッド状態は車輪のスリップ
    量が所定のスリップ量以上のスリップ状態にあることで
    ある請求項(3)又は請求項(4)に記載の車両用液圧
    ブレーキ制御装置。
  7. 【請求項7】前記所定時間は車輪が所定の減速度以上の
    減速度状態になるときには、この状態の開始時間から又
    は前記アクセル操作の停止時から車輪が所定の加速度以
    上の加速度状態になるまでの時間又はこの加速度状態が
    終わるまでの時間である請求項(1)に記載の車両用液
    圧ブレーキ制御装置。
  8. 【請求項8】前記第2所定時間は車輪が所定の減速度以
    上の減速度状態になるときには、この状態の開始時間か
    ら又は前記アクセル操作の停止時から車輪が所定の加速
    度以上の加速度状態になるまでの時間又はこの加速度状
    態が終わるまでの時間である請求項(2)に記載の車両
    用液圧ブレーキ制御装置。
  9. 【請求項9】前記ブレーキ操作が開始されたときには、
    前記第2所定時間経過後、前記第1弁装置を前記マスタ
    シリンダと前記液圧制御弁とを相連通させる状態に切換
    えて、前記液圧制御弁の制御によりブレーキ液圧を階段
    的に上昇させるようにした請求項(2)に記載の車両用
    液圧ブレーキ制御装置。
  10. 【請求項10】前記アクセル操作の停止後、前記所定時
    間経過後も前記第1の弁装置は更に前記液圧制御弁側と
    前記マスタシリンダの液圧発生室との連通を遮断し、か
    つ前記液圧制御弁側と前記液圧力供給手段とを連通させ
    たまま、前記液圧ポンプを一定時間駆動して、前記液圧
    力供給手段を介して前記第2リザーバに前記第1リザー
    バからのブレーキ液を戻すようにした請求項(1)に記
    載の車両用液圧ブレーキ制御装置。
  11. 【請求項11】前記ブレーキ操作の開始後、前記第2所
    定時間経過後も前記第1の弁装置は更に前記液圧制御弁
    側と前記マスタシリンダの液圧発生室との連通を遮断
    し、かつ前記液圧制御弁側と前記液圧力供給手段とを連
    通させたまま、前記液圧ポンプを一定時間駆動して、前
    記液圧力供給手段を介して前記第2リザーバに前記第1
    リザーバからのブレーキ液を戻すようにした請求項
    (2)又は請求項(9)に記載の車両用液圧ブレーキ制
    御装置。
  12. 【請求項12】前記第2弁装置は液圧検知部を有し、該
    液圧検知部と前記マスタシリンダとを接続する管路に絞
    りが設けられ、前記第2弁装置は前記ブレーキ操作を開
    始して前記マスタシリンダの液圧が所定値以上になると
    前記第2の状態に切換えられる請求項(2)に記載の車
    両用液圧ブレーキ制御装置。
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