JP2558511B2 - 車両用液圧ブレーキ制御装置 - Google Patents

車両用液圧ブレーキ制御装置

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JP2558511B2
JP2558511B2 JP63221530A JP22153088A JP2558511B2 JP 2558511 B2 JP2558511 B2 JP 2558511B2 JP 63221530 A JP63221530 A JP 63221530A JP 22153088 A JP22153088 A JP 22153088A JP 2558511 B2 JP2558511 B2 JP 2558511B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車輪の制動スリップ及び駆動スリップを制御
する車両用液圧ブレーキ制御装置に関する。
〔従来の技術〕
車輪の制動スリップ制御装置(ロック防止装置)とし
て、例えば特開昭62−134361号公報に開示されている装
置では、マスタシリンダと車輪ブレーキ装置との間に液
圧制御弁を設け、減圧制御の際、車輪ブレーキ装置から
のブレーキ液を液圧制御弁を介してリザーバに排出し、
再増圧制御の際には該リザーバに排出されたブレーキ液
を液圧ポンプで加圧して液圧制御弁と車輪ブレーキ装置
との間に供給するようにしている。
一方、近年、車輪の制動スリップ制御装置とゝもに、
車両の急発進時や急加速時に生じる駆動輪の過大なスリ
ップを抑制し、運転者の運転操作を容易にし、発進・加
速性及び操縦安定性を向上させるための駆動スリップ制
御装置の必要性も高まってきた。
このため本出願人は、上記特開昭62−134361号公報に
開示の装置を改良し、例えばマスタシリンダ用のリザー
バで上記液圧制御弁に接続するリザーバを兼用し、即
ち、減圧制御の際、マスタシリンダ用のリザーバに排出
するようにし、また駆動スリップ制御の加圧時、液圧ポ
ンプの吐出圧液が液圧制御弁の入力側と出力側とをバイ
パスする戻し管路を介してマスタシリンダ用のリザーバ
に排出されて車輪ブレーキ装置への加圧ができなくなる
のを防止するために、上記戻し管路に遮断弁を設けるこ
とを提案した(実願昭63−54240号−実開平1−157069
号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
然るに上記の提案では、なおブレーキペダルを踏んで
いて、制動スリップ制御終了後その制動スリップ制御時
に車輪ブレーキ装置からマスタシリンダ用のリザーバに
直接排出されたブレーキ液の量だけ、マスタシリンダと
液圧制御弁とを接続する管路を介してマスタシリンダの
液圧発生室側に戻さなければマスタシリンダのピストン
ストローク、換言すればブレーキペダルストロークが不
要に延びることになる。このため、車輪ブレーキ装置の
ブレーキ液圧を制御する必要がなくなった後においても
そ排出ブレーキ液量だけ液圧ポンプを駆動して上記液圧
発生室側に戻さなければならず、それだけ制御が複雑に
なり、その排出ブレーキ液量を推定すること自体困難で
ある。たとえ、上記リザーバに液量レベルスイッチを設
け、その排出ブレーキ液量分を測定するにしても不正確
であり、また構造も複雑になる。更にブレーキペダルに
キックバックを生ずるという欠点もある。
本発明は、制御を簡単にしかつ構造も複雑化すること
なく車輪の制動スリップ及び駆動スリップを防止できる
車両用液圧ブレーキ制御装置を提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
以上の目的は前車輪及び後車輪における制動スリップ
及び駆動スリップを評価するコントロールユニットから
の指令を受けて、前記車輪のブレーキ装置のブレーキ液
圧を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁の制御により
ブレーキ液圧を低下する際、前記ブレーキ装置から前記
液圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるリザ
ーバと、該リザーバのブレーキ液を加圧し、マスタシリ
ンダと前記液圧制御弁とを接続する主管路側に供給可能
な第1の液圧ポンプとを有する車両用液圧ブレーキ制御
装置において、前記液圧制御弁を介して駆動輪である前
記前車輪及び/又は後車輪のブレーキ装置に接続する前
記主管路において、前記第1の液圧ポンプの吐出口と前
記マスタシリンダとの間に、通常は両方向に液連通する
状態にあり、駆動スリップ制動時には、少なくとも前記
第1の液圧ポンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側
への液連通を遮断する状態に切り換える第1弁装置を設
け、前記液圧制御弁と前記マスタシリンダとの間に、又
は前記液圧制御弁と前記第1弁装置との間に通常は両方
向に連通し、前記第1の液圧ポンプの吐出圧力又は前記
マスタシリンダの液圧により、少なくとも前記第1の液
圧ポンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側への液連
通を遮断する第2弁装置を、少なくとも前記前車輪の前
記主管路に設け、かつ前記マスタシリンダの貯液リザー
バと前記リザーバとを接続する管路に前記第1の液圧ポ
ンプとは独立に制御可能な第2の液圧ポンプを、その吐
出側を前記第1の液圧ポンプの吸込口側に向けて設けて
いることを特徴とする車両用液圧ブレーキ制御装置によ
って達成される。
または、前車輪及び後車輪における制動スリップ及び
駆動スリップを評価するコントロールユニットからの指
令を受けて、前記車輪のブレーキ装置のブレーキ液圧を
制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁の制御によりブレ
ーキ液圧を低下する際、前記ブレーキ装置から前記液圧
制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるリザーバ
と、該リザーバのブレーキ液を加圧し、マスタシリンダ
と前記液圧制御弁とを接続する主管路側に供給可能な第
1の液圧ポンプとを有する車両用液圧ブレーキ制御装置
において、前記液圧制御弁を介して駆動輪である前記前
車輪及び/又は後車輪のブレーキ装置に接続する前記主
管路において、前記第1の液圧ポンプの吐出口と前記マ
スタシリンダとの間に、通常は両方向に液連通する状態
にあり、駆動スリップ制御時には、少なくとも前記第1
の液圧ポンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側への
液連通を遮断する状態に切り換える第1弁装置を設け、
前記液圧制御弁と前記マスタシリンダとの間に、又は前
記液圧制御弁と前記第1弁装置との間に通常は両方向に
連通し、前記第1の液圧ポンプの吐出圧力又は前記マス
タシリンダの液圧により、少なくとも前記第1の液圧ポ
ンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側への液連通を
遮断する第2弁装置を、少なくとも前記前車輪の前記主
管路に設け、前記マスタシリンダの貯液リザーバと前記
リザーバとを接続する管路に駆動スリップ制御時には連
通状態をとる遮断弁と、その吐出側を前記第1の液圧ポ
ンプの吸込側に向けた第2の液圧ポンプを設け、前記第
1、第2の液圧ポンプは共通の電動機で駆動されるよう
にしたことを特徴とする車両用液圧ブレーキ制御装置に
よって達成される。
〔作用〕
駆動スリップ制御時には、第1の弁装置は、少なくと
も第1の液圧ポンプの吐出側からマスタシリンダ側への
液連通を遮断する状態に切り換わる。第1、第2の液圧
ポンプは独立して駆動開始される。マスタシリンダのリ
ザーバからブレーキ液が吸い込まれ、第1の液圧ポンプ
の吐出口から圧液が液圧制御弁を介して駆動輪のブレー
キ装置に供給され、ブレーキがかけられる。よって駆動
スリップ制御が行われる。この時、第1の弁装置が遮断
状態にあるので、何らホイールシリンダからの圧液がマ
スタシリンダ側に供給されることはない。
アンチスキッド制御時又は通常のブレーキ時には第1
の弁装置は通常の連通状態をとっており、従って、マス
タシリンダからの液圧はホイールシリンダ側へ供給する
ことが出来るが、マスタシリンダが所定圧以上、又は第
1の液圧ポンプの液圧が所定値以上になると、第2の弁
装置は第1の液圧ポンプの吐出側からマスタシリンダ側
への液連通を遮断する状態に切り換わる。従って、第1
の液圧ポンプが駆動され脈圧が主管路側に供給されても
第2の弁装置により遮断されてマスタシリンダ側に伝達
されることはない。従って、キックバック現象はなく、
ペダルフィーリグも良好である。通常は前車輪の方が後
車輪よりブレーキ力配分が大きいのでロックしやすいの
で後車輪の主管路に第2の弁装置を設けなくてもペダル
フィーリングは殆ど変わらない。
又、駆動スリップ制御時には第2の液圧ポンプの駆動
により、第1の液圧ポンプが内蔵する逆止弁は迅速に開
弁して、応答性の良い駆動スリップ制御を行なうことが
出来る。
又、特許請求の範囲(2)の発明によれば、第2の液
圧ポンプの吸込側とマスタシリンダのリザーバとの間に
通常は遮断状態を取り、駆動スリップ制御時には連通状
態を取る遮断弁が設けられているので、共通の電動機で
アンチスキッド制御時においても、駆動スリップ制御時
においても駆動され、第2の液圧ポンプは駆動スリップ
制御時には上述のような効果を奏するのであるが、アン
チスキッド制御時には遮断弁は遮断状態を取るので、マ
スタシリンダのリザーバからブレーキ液を吸い込むこと
なく、リザーバにブレーキ液を供給して、アンチスキッ
ド制御を不適正に行なうということを防止することが出
来る。1台の電動機で第1、第2の液圧ポンプを駆動し
ているので、装置コストは大幅に低下させることが出来
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例による車両用液圧ブレーキ制御
装置について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示すものであるが図に
於いてタンデムマスタシリンダ(1)のシリンダ本体
(2)内には2つの液圧発生室が画成されており、この
本体(2)と一体的にブレーキ液を貯蔵する第1のリザ
ーバとしてのリザーバ(3)が設けられている。
シリンダ本体(2)内のピストンはこれに結合される
ブレーキペダル(4)の踏込みによって駆動され、これ
により2つの液圧発生室にそれぞれ接続されている管路
(5)(11)に液圧を発生させる。
一方の管路(5)は第2の弁装置としての逆止弁装置
(6)、管路(7)、液圧制御弁としての3ポート3位
置電磁切換弁(8)及び管路(18a)を介して右側の前
輪(9a)のホイールシリンダ(10a)へと接続される。
管路(7)は更に上述と同様な液圧制御弁としての切
換弁(15)、管路(18b)を介して左側前輪(9b)のホ
イールシリンダ(10b)に接続される。
又、他方の液圧発生室は管路(11)、第1の弁装置と
しての遮断弁装置(12)、管路(13)、同じく液圧制御
弁としての3ポート3位置電磁切換弁(14)、管路(17
a)及び図示しないが減圧比例弁を介して左側後輪(19
b)のホイールシリンダ(20b)に接続される。同様に管
路(13)は切換弁(21)、管路(17b)及び図示しない
減圧比例弁を介して右側後輪(19a)のホイールシリン
ダ(20a)に接続される。即ち本実施例は前後分離配管
とされる。
一方の系統の切換弁(8)(15)の排出ポートは共通
の排出管路(22a)を介して第2のリザーバとしての一
方のリザーバ(23a)に接続される。又、他方の系統の
切換弁(14)(21)の排出ポートは同様に共通の排出管
路(22b)を介して同じく第2のリザーバとしての他方
のリザーバ(23b)に接続される。リザーバ(23a)(23
b)は公知のように構成され、それぞれケーシング(24
a)(24b)に比較的弱いばね(26a)(26b)を内蔵し、
これによりピストン(25a)(25b)を図に於いて上方へ
と付勢している。又、排出管路(22a)(22b)には第1
の液圧ポンプ(32)の吸込口が接続される。液圧ポンプ
(32)は公知のようにピストンを摺動自在に収容する本
体(33)、偏心カムを介してピストンを往復動させる電
動機(30)、逆止弁(35a)(35b)(36a)(36b)から
成り、その吐出口、すなわち逆止弁(36a)(36b)側は
管路(7)(13)に接続されると共にアキュムレータ
(42a)(42b)に接続される。アキュムレータ(42a)
(42b)は本体(43a)(43b)、このシリンダ孔にシー
ルリングを装着して摺動自在に嵌合するピストン(44
a)(44b)、このピストン(44a)(44b)を上方に付勢
する強いばね(45a)(45b)から成り、液圧ポンプ(3
2)が圧液を吐出するときにピストン(44a)(44b)を
ばね(45a)(45b)に抗して押し下げ、これを蓄圧する
働らきをする。又、逆止弁装置(6)及び遮断弁装置
(12)に並列のリリーフ弁としての逆止弁(46a)(46
b)が接続されている。
タンデムマスタシリンダ(1)の第1のリザーバとし
てのリザーバ(3)は管路(28)に接続され、これは遮
断弁(27)を介して第2の液圧ポンプとしての補助液圧
ポンプ(29)の吸込口に接続され、この吐出口は第2の
リザーバであるリザーバ(23b)に接続されている。
又、遮断弁(27)及び補助液圧ポンプ(29)には並列に
リリーフ弁(37)が接続されている。
遮断弁(27)は通常は液連通のH位置をとっている
が、管路(11)に接続されているその圧力検知部(27
a)が所定以上の圧力を検知すると遮断位置Iに切換わ
るようになっている。更に上述の液圧制御弁としての切
換弁(8)(14)(15)(21)の入力ポートと出力ポー
トとの間には逆止弁(38a)(38b)(39a)(39b)が接
続されており、これはホイールシリンダ側からマスタシ
リンダ側へを順方向とするものである。
補助液圧ポンプ(29)は上述の電動機(30)とは同一
の電動機(30)により駆動されるようになっている。従
って液圧ポンプ(29)(32)は共通に制御され得るよう
になっている。なお、第2の液圧ポンプ(29)は略示し
ているが、第1の液圧ポンプ(32)と同様な構成であ
る。
すなわち、液圧ポンプ(29)も公知の構造を有し、主
としてケーシングと、該ケーシングに摺動自在なピスト
ンと、該ピストンにより一方側に画成される液室と、該
液室のブレーキ液吸込側と吐出側に接続される逆止弁と
から成り、上記ピストンをカム機構を介して電動機(3
0)により往復動させて、上記一方の逆止弁を通してブ
レーキ液を液室内に吸込み、他方の逆止弁を通してブレ
ーキ液を液室から吐出するようにしている。従って一方
の逆止弁は液室に向う順方向としており、他方の逆止弁
は液室から吐出側に向かう方向を順方向としている(図
面では逆止弁を図示していない)。上記の補助液圧ポン
プ(29)は液圧ポンプ(32)の吸込側に接続される逆止
弁(35b)を開弁させるだけの吐出容量にもっていれば
充分である。
次に逆止弁装置(6)について説明すると、通常はD
位置をとりマスタシリンダ側とホイールシリンダ側とを
相連通させているが管路(5)の液圧が所定値以上に高
くなると圧力検知部(6a)がこれを検知してE位置に切
換えられる。このE位置に於いては逆止弁として機能す
るのであって、管路(5)側から管路(7)側への方向
を順方向とする。コントロールユニット(47)は各車輪
(9a)(9b)(19a)(19b)に設けられた車輪速度セン
サ(40a)(40b)(41a)(41b)からの検知信号を受
け、これら信号に基づいて駆動輪である後輪(19a)(1
9b)に所定値以上の駆動スリップが生じているかどうか
及び車輪(9a)(9b)(19a)(19b)のスキッド状態を
判定しブレーキを込めるべきか、弛めるべきか、保持す
べきかを判断し、この判断信号に基づいて上述の遮断弁
装置(12)のソレノイド部(12a)及び切換弁(8)(1
4)(15)(21)のソレノイド部(8a)(14a)(15a)
(21a)に供給する制御信号を発生する。遮断弁装置(1
2)は通常は相連通するF位置をとっているが、そのソ
レノイド部(12a)が励磁されると遮断状態Gに切換え
られるように構成されている。また切換弁(8)(14)
(15)(21)は同様な構成を有するので1つの切換弁
(8)について説明すると3つの位置A、B又はCを有
するのであるが、ソレノイド部(8a)に供給される電流
レベルが零の場合には管路(7)側とホイールシリンダ
側とを相連通させ、電流レベルが“1/2"の時には管路
(7)とホイールシリンダ側とを遮断すると共にホイー
ルシリンダ側と排出管路(22a)側とも遮断する。又、
電流レベルが“1"の時にはC位置をとりマスタシリンダ
側とホイールシリンダ側を遮断するが、ホイールシリン
ダ側と排出管路(22a)側とは相連通させる。従ってホ
イールシリンダ(10a)に供給されている圧液はリザー
バ(23a)へと排出される。なお後輪(19a)(19b)間
にはデファレンシャルギア(50)が設けられている本発
明の第1実施例は以上のように構成されるのであるが次
にこの作用について説明する。
先ず駆動スリップ制御について説明する。例えば車両
の発進時、急発進により駆動輪(19a)(19b)がエンジ
ンの駆動トルクが大きすぎて所定値より大きなスリップ
を生じたことを車輪速度センサ(40a)(40b)(41a)
(41b)を介してコントロールユニット(47)が検知す
ると液圧ポンプ(29)(32)が駆動を開始し、且つ弁装
置(12)及び前輪用の切換弁(8)(15)のソレノイド
部(12a)及び(8a)(15a)(電流レベル“1/2で)が
励磁されてG位置及びB位置とする。すなわち弁装置
(12)は遮断弁としての機能を果すようになり、切換弁
(8)(15)は遮断位置をとる。この状態でタンデムマ
スタシリンダ(1)のリザーバ(3)からブレーキ液が
補助液圧ポンプ(29)により吸込まれて(遮断弁(27)
は連通状態のまゝ)これがリザーバ(23b)に排出され
るが、これは直ちに液圧ポンプ(32)により吸込まれて
管路(13)を通り切換弁(14)(21)(A位置にある)
を通って駆動輪(19a)(19b)のホイールシリンダ(20
a)(20b)に供給される。これにより駆動輪(19a)(1
9b)にブレーキがかけられる。よって駆動スリップを減
少させる。又、本実施例のコントロールユニット(47)
によれば切換弁(14)(21)はB位置、C位置又はA位
置をとり駆動スリップを制御するのにブレーキ力保持及
び弛め及び込めを繰返す事により駆動スリップを制御す
る事が出来る。そして駆動スリップが殆んどなくなると
コントロールユニット(47)はこれを検知し液圧ポンプ
(29)(32)を駆動するモータ(30)の電源供給を遮断
する。又、弁装置(12)のソレノイド部(12a)を非励
磁とし元のF位置をとらせ、切換弁(8)(14)(15)
(21)のソレノイド部(8a)(14a)(15a)(21a)も
非励磁とし、切換弁(8)(14)(15)(21)は元のA
位置をとる。
駆動スリップ制御は以上のようにして行われるのであ
るが液圧ポンプ(32)の吐出液圧が異常に高くなった場
合にはリリーフ弁としての逆止弁(46b)を開弁させて
マスタシリンダ(1)側にブレーキ液を戻すことができ
るので、液圧ポンプ(32)を過大な液圧による損傷から
保護することができる。第2の液圧ポンプ(29)につい
ても同様でリリーフ弁としての逆止弁(37)によって損
傷から保護される。
この状態で車両は走行しているのであるが、この走行
中に於いてブレーキペダル(4)を急激に踏み込んです
なわち急制動し、車輪(9a)(9b)(19a)(19b)がロ
ック傾向を示すと、コントロールユニット(47)はブレ
ーキ圧力を先ず保持すべきものと判断し切換弁(8)
(14)(15)(21)の各ソレノイド部へレベル“1/2"の
電流を供給する。よってこれら切換弁(8)(14)(1
5)(21)はB位置をとり車輪(9a)(9b)(19a)(19
b)のブレーキ力が一定に保持される。尚、説明をわか
り易くするために4輪はすべてスキッド状態が同等に変
化するものとする。
次いでコントロールユニット(47)がブレーキ圧力を
一定に保持するだけでは不充分でブレーキ圧力を弛める
べきであると判断すると、切換弁(8)(14)(15)
(21)のソレノイド部への電流レベルが“1"となる。各
切換弁はC位置をとる。よって各車輪(9a)(9b)(19
a)(19b)のホイールシリンダ(10a)(10b)(20a)
(20b)の圧液は切換弁(8)(14)(15)(21)の排
出ポート及び排出管路(22a)(22b)を通ってリザーバ
(23a)(23b)に排出される。よって各車輪のブレーキ
は弛められる。
また制動スリップ制御時に於いても電動機(30)は液
圧ポンプ(32)と共通であるので補助液圧ポンプ(29)
も駆動しており、従って遮断弁(27)がなければマスタ
シリンダ(1)のリザーバ(3)からブレーキ液を吸込
んでこれを第2のリザーバ(23b)に供給することにな
るので車輪(19a)(19b)のホイールシリンダから排出
されるブレーキ液量以上のブレーキ液を貯えることにな
りこれでは車輪のブレーキ液圧を低下させにくゝする。
特にμジャンプして高摩擦路面から低摩擦路面に至った
時には多量のブレーキ液をリザーバ(23b)に排出され
なければならないが、この時タンデムマスタシリンダ
(1)のリザーバ(3)側からもブレーキ液が供給され
るとホイールシリンダからの圧液は益々排出されにくゝ
なり、よってブレーキを弛めることが困難となり、車輪
はロックしてしまうことになるであろう。しかるに遮断
弁(27)が設けられておりブレーキペダル(4)を踏み
込んで管路(11)には所定の圧力以上の圧力が発生し、
これが圧力検知器(27a)で検知されて遮断弁(27)は
遮断位置をとり両側を遮断している。従って補助ポンプ
(29)は空運転をし、その吐出側には何等、液圧を発生
せず、即ちタンデムマスタシリンダ(1)のリザーバ
(3)からブレーキ液を吸込む事はない。従って以上の
ような問題を生ずることはない。
またこの制動スリップ制御時、弁装置(12)はF位置
をとっているので液圧ポンプ(32)の吐出圧液は管路
(11)を通ってマスタシリンダ(1)側へと戻される。
然しながら逆止弁装置(6)はE位置をとっているので
管路(5)を通ってマスタシリンダ(1)側に戻される
ことはない。以下コントロールユニット(47)がブレー
キを保持すべきであるが、ブレーキを弛めるべきか又は
込めるべきであると判断するとそれぞれソレノイド部へ
の電流レベルを“1/2"、“1"又は“0"としB位置、C位
置又はA位置をとる。上述したようにB位置に於いては
マスタシリンダ側とホイールシリンダ側とは遮断される
ので各車輪のブレーキ力は一定に保持され、又、C位置
をとるとホイールシリンダの圧液は排出管路(22a)(2
2b)を通ってリザーバ(23a)(23b)に排出される。こ
れは直ちに液圧ポンプ(32)により吸込まれて管路
(7)(13)側へと送り込み、管路(13)側の圧液はマ
スタシリンダ(1)へと戻される。以上のようなアンチ
スキッド制御が以下繰り返される。尚、一般に後輪(19
a)(19b)は前輪(9a)(9b)に比べブレーキ力がより
小さくなるようにブレーキ力配分されている。例えば減
圧比例弁を介して後輪(19a)(19b)のホイールシリン
ダにブレーキ液が供給される。従って前輪(9a)(9b)
がより多くロック傾向を示し、後輪(19a)(19b)がロ
ックすることは極めて稀である。従って、本実施例では
後輪(9a)(9b)のブレーキ配管系統には逆止弁装置
(6)が設けられ、後輪(19a)(19b)のそれには設け
られていないが、後輪(19a)(19b)がロック傾向を示
し、そのブレーキ力を低下させることは余り生じないの
で、管路(11)を通って液圧ポンプ(32)の吐出圧液が
マスタシリンダ側に加えられることは殆んどない。従っ
て、実際にはブレーキペダルを介しての運転者の足への
キックバック現象は殆んど生じない。
なお、駆動スリップ制御時には弁装置(12)は遮断位
置Gに切り換えられ、液圧ポンプ(32)の吐出圧もしく
はアキュムレータ(42b)の蓄圧が弁装置(12)に加え
られるが、これがリリーフ弁としての逆止弁(46b)の
開弁圧以上になるとマスタシリンダ(1)側に逃され
る。よって液圧ポンプ(32)及び弁装置(12)が損傷か
ら保護されると共にアキュムレータ(42b)が小型化さ
れる。制動スリップ制御時には逆止弁装置(6)はE位
置をとるが、この場合においてもリリーフ弁としての逆
止弁(46a)がやはり液圧ポンプ(32)及び弁装置
(6)を損傷から保護する働らきをする。また、アキュ
ムレータ(42a)を小型化する。
第2図は本発明の第2実施例を示すが第1図に対応す
る部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は
省略する。
即ち本実施例に於いてはタンデムマスタシリンダ
(1)のリザーバ(3)とリザーバ(23b)とを接続す
る管路(52)に第1実施例の補助液圧ポンプ(29)と同
様な補助液圧ポンプ(64)が設けられるが、これを駆動
するモータ(66)は第1実施例と異なり第1液圧ポンプ
(32)を駆動するモータ(30)とは別体で独立に制御可
能となっている。従って第1実施例の遮断弁(27)は不
要とされている。制動スリップ制御時にはモータ(66)
の駆動が停止され、マスタシリンダ(1)のリザーバ
(3)からブレーキ液が吸込まれることはないからであ
る。
その他の構成及び作用については第1実施例と同様で
あるので省略する。
なお、第1、第2実施例のいづれにおいても補助液圧
ポンプ(29)(64)が設けられているので、駆動スリッ
プの制御時には、これら駆動により、第1の液圧ポンプ
(32)の吸込側の逆止弁(35b)を開弁するための補助
作用をも行うので急発進時において駆動スリップを最適
スリップ値又は最適スリップ率へと迅速に駆動輪(19
a)(19b)を制御するので迅速に車両の操縦性と走行性
の安定化を図ることができる。
以上、本発明の各実施例について説明したが、勿論、
本発明はこれら実施例に限定される事なく本発明の技術
的思想に基づいて種々の変形が可能である。
第3図乃至第7図は上述の第1及び第2実施例の車両
用液圧ブレーキ制御装置の各変形例を示すものであるが
第1図及び第2図に対応する部分については同一の符号
を付すものとする。
例えば、第1及び第2実施例の第1の弁装置としての
遮断弁装置(12)に代えて逆止弁装置を用いてもよい。
即ち第1図及び第2図において遮断弁装置(12)は通常
は液連通するF位置をとり、駆動スリップ制御時には遮
断位置Gに切換えられるようにしている。これに代えて
通常は両方向に液連通しているが、駆動スリップ制御時
にはマスタシリンダ側から液圧制御弁側へを順方向とす
る逆止弁としての機能をする弁装置であってもよい。こ
のような変形例は第4図乃至第6図に示す逆止弁装置
(56)として示されている。即ち、逆止弁装置(56)は
第1図及び第2図の遮断弁装置(12)の位置に設けられ
るのであるが、通常は液連通位置Fをとりソレノイド部
(56a)が励磁されると逆止弁位置G′をとる。この位
置においてはマスタシリンダ側から切換弁(14)側への
方向を順方向とする逆止弁として機能する。このような
変形例でも上述の実施例と同様な作用及び効果が得られ
る事は明らかである。
また駆動スリップ制御時のみならず制動スリップ制御
時にも第2の位置、即ち第1図、第2図の実施例では遮
断位置G及び上述の変形例で逆止弁として機能する位置
G′に切換えるようにしてもよく、また制動スリップ制
御時には第1の位置、即ち両方向に相連通する位置F
と、上記第2の位置G又はG′との間で交互に切換える
ようにしてもよい。
また第1図及び第2図の実施例で第2の弁装置として
の逆止弁装置(6)が前輪(9a)(9b)のブレーキ配管
系統に対してのみ用いたが、後輪(19a)(19b)のブレ
ーキ配管系統にも用いてもよい。これは第3図に示され
ているが逆止弁装置(6)と同様な構成の逆止弁装置
(54)が遮断弁装置(12)と切換弁(14)との間に接続
される。そしてその圧力検知部(54a)が管路(13)の
圧力を検知するようにしている。このような変形例でも
第1図及び第2図の実施例と同様な作用及び効果が得ら
れる事は明らかであるが、更に本変形例によればブレー
キ力の配分が前輪にくらべてより小さいのであるが、か
りに後輪がロック傾向に進んでこの系統のブレーキ力を
減少させる場合においてもマスタシリンダ側へのキック
バック現象はないものとする事が出来る。
また第1図及び第2図の第2の弁装置としての逆止弁
装置(6)はマスタシリンダ側の圧力が所定値以上にな
ると切換るようにしているが、これに代えて液圧ポンプ
(32)の圧力が所定値(リリーフ圧力より低い値)以上
になると逆止弁として機能する位置に切換るものであっ
てもよい。このような変形例は第5図及び第6図に示さ
れているが逆止弁装置(6)の圧力検知部(6a)はアキ
ュムレータ(42a)の蓄圧室に連通する管路(58)に接
続されている。従って液圧ポンプ(32)の吐出液圧若し
くはアキュムレータ(42a)の蓄圧を検知するようにし
ている。そして管路(7)とアキュムレータ(42a)の
蓄圧室の間には逆止弁(59)が設けられている。これに
よってブレーキペダル(4)を踏み込んだ時にマスタシ
リンダ(1)からのブレーキ液が通常の制御時において
アキュムレータ(42a)及び逆止弁装置(6)の圧力検
知部(6a)に接続される管路(58)に流入して不要にブ
レーキ液が消費されないようにしている。即ち、第1図
及び第2図の実施例では通常のブレーキ力制御時におい
てもアキュムレータ(42a)及び逆止弁装置(6)の圧
力検知部(6a)に接続される圧力検知管路にブレーキ液
が供給され、消費されるが、本変形例によれば通常のブ
レーキ力制御時にはこれらによってブレーキ液は消費さ
れないのでブレーキ液の消費量はより有効にブレーキを
作用させることができることになる。また液圧ポンプの
圧力とマスタシリンダ圧力、またはホイールシリンダ圧
力を比較し、液圧ポンプ圧力がマスタシリンダ圧力また
はホイールシリンダ圧力よりも所定値以上に高くなると
逆止弁として機能する位置に切換るような構成の弁装置
であってもよい。また逆止弁として機能するものにかえ
て遮断(いづれの方向においても液連通を遮断)するよ
うなものであってもよい。
また第6図及び第7図に示す変形例のように後輪(19
a)(19b)のブレーキ配管系統に対してはアキュムレー
タ(42b)を省略してもよい。これは上述したように後
輪に対するブレーキ力配分は少いのでロック傾向に進む
事が実際上殆んどない。これを考慮して省略してもよい
ものとしている。
また第1図及び第2図の実施例において第1の弁装置
としての遮断弁装置(12)には並列にリリーフ弁として
の逆止弁(46b)が設けられているがこれを省略しても
よい。即ち、液圧ポンプ(32)の吐出圧液はアキュムレ
ータ(42b)にすべて蓄圧するようにしてもよい。但し
この場合にはアキュムレータ(42b)の容量はより大と
しなければならない。
更に遮断弁装置(6)をバイパスするリリーフ弁(46
a)についても同様で、これを省略してもよい。上述し
たようにこの場合はアキュムレータ(42a)の容量はよ
り大としなければならない。
また第1の液圧ポンプ(32)の吐出液圧が所定値以上
になると、またはその吐出液圧がマスタシリンダの液圧
より所定値以上になると公知のように第2のリザーバ
(23a)(23b)側に戻すようにしてもよい。
また以上の各実施例においては切換弁として3ポート
3位置電磁切換弁が用いられたがこれに代えてそれぞれ
の弁を、2個の弁すなわちいわゆる供給弁と排出弁から
なるように構成してもよい。
また、以上の第1図の実施例では遮断弁装置(27)の
圧力検知部(27a)が管路(11)の圧力が所定値以上で
あると検知すると遮断位置に切換るようにしたが、これ
に代えて電磁弁とし、ブレーキペダルを踏むとオンとな
る信号を供給して切換えるようにしてもよい。あるいは
制動スリップ制御信号のどれかを供給して切換えるよう
にしてもよい。また、以上の実施例では前後分離ブレー
キ配管であったがX−配管、J−配管、H−配管等のブ
レーキ配管にも本発明は適用可能である。
また、以上の実施例において、駆動スリップ制御中に
運転者がブレーキペダルを踏んだときは、強制的に切換
弁及び弁装置を初期位置(A、F)に戻し、液圧ポンプ
(32)と補助液圧ポンプ(29)との電動機を停止するよ
うにしてもよい。
即ち、運転者の意志に従ってブレーキがかゝるように
してもよい。
また、以上の実施例では後輪のみを駆動輪としたが前
輪のみを駆動輪とする車両にも本発明は適用可能であ
り、また4輪駆動車、自動2輪車等にも本発明は適用可
能である。
また、第1図及び第2図では4チャンネルの方式を説
明したが、本発明は1チャンネル、2チャンネル及び3
チャンネル方式にも適用可能である。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明の車両用液圧ブレーキ装置に
よれば簡単な構造でかつ制御を簡単にして駆動スリップ
制御及び制動スリップ制御を行う事が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ本発明の第1及び第2実施
例の車両用液圧ブレーキ制御装置の配管系統図、及び第
3図〜第7図はそれぞれ上記実施例における要部に関連
する部分の変形例を示す配管系統図である。 なお図において、 (12)(27)……遮断弁 (29)……補助液圧ポンプ (32)……液圧ポンプ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前車輪及び後車輪における制動スリップ及
    び駆動スリップを評価するコントロールユニットからの
    指令を受けて、前記車輪のブレーキ装置のブレーキ液圧
    を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁の制御によりブ
    レーキ液圧を低下する際、前記ブレーキ装置から前記液
    圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるリザー
    バと、該リザーバのブレーキ液を加圧し、マスタシリン
    ダと前記液圧制御弁とを接続する主管路側に供給可能な
    第1の液圧ポンプとを有する車両用液圧ブレーキ制御装
    置において、前記液圧制御弁を介して駆動輪である前記
    前車輪及び/又は後車輪のブレーキ装置に接続する前記
    主管路において、前記第1の液圧ポンプの吐出口と前記
    マスタシリンダとの間に、通常は両方向に液連通する状
    態にあり、駆動スリップ制御時には、少なくとも前記第
    1の液圧ポンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側へ
    の液連通を遮断する状態に切り換える第1弁装置を設
    け、前記液圧制御弁と前記マスタシリンダとの間に、又
    は前記液圧制御弁と前記第1弁装置との間に通常は両方
    向に連通し、前記第1の液圧ポンプの吐出圧力又は前記
    マスタシリンダの液圧により、少なくとも前記第1の液
    圧ポンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側への液連
    通を遮断する第2弁装置を、少なくとも前記前車輪の前
    記主管路に設け、かつ前記マスタシリンダの貯液リザー
    バと前記リザーバとを接続する管路に前記第1の液圧ポ
    ンプとは独立に制御可能な第2の液圧ポンプを、その吐
    出側を前記第1の液圧ポンプの吸込口側に向けて設けて
    いることを特徴とする車両用液圧ブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】前車輪及び後車輪における制動スリップ及
    び駆動スリップを評価するコントロールユニットからの
    指令を受けて、前記車輪のブレーキ装置のブレーキ液圧
    を制御する液圧制御弁と、該液圧制御弁の制御によりブ
    レーキ液圧を低下する際、前記ブレーキ装置から前記液
    圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を貯えるリザー
    バと、該リザーバのブレーキ液を加圧し、マスタシリン
    ダと前記液圧制御弁とを接続する主管路側に供給可能な
    第1の液圧ポンプとを有する車両用液圧ブレーキ制御装
    置において、前記液圧制御弁を介して駆動輪である前記
    前車輪及び/又は後車輪のブレーキ装置に接続する前記
    主管路において、前記第1の液圧ポンプの吐出口と前記
    マスタシリンダとの間に、通常は両方向に液連通する状
    態にあり、駆動スリップ制御時には、少なくとも前記第
    1の液圧ポンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側へ
    の液連通を遮断する状態に切り換える第1弁装置を設
    け、前記液圧制御弁と前記マスタシリンダとの間に、又
    は前記液圧制御弁と前記第1弁装置との間に通常は両方
    向に連通し、前記第1の液圧ポンプの吐出圧力又は前記
    マスタシリンダの液圧により、少なくとも前記第1の液
    圧ポンプの吐出口側から前記マスタシリンダ側への液連
    通を遮断する第2弁装置を、少なくとも前記前車輪の前
    記主管路に設け、前記マスタシリンダの貯液リザーバと
    前記リザーバとを接続する管路に駆動スリップ制御時に
    は連通状態をとる遮断弁と、その吐出側を前記第1の液
    圧ポンプの吸込側に向けた第2の液圧ポンプを設け、前
    記第1、第2の液圧ポンプは共通の電動機で駆動される
    ようにしたことを特徴とする車両用液圧ブレーキ制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記第1弁装置は駆動スリップ制御時には
    前記マスタシリンダ側から前記液圧制御弁への方向を順
    方向とする逆止弁として機能する前記請求項(1)又は
    (2)に記載の車両用液圧ブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】前記第1の液圧ポンプの吐出液圧が所定圧
    以上になると、前記マスタシリンダ側にリリーフするリ
    リーフ弁を前記第1弁装置に並列に設けた請求項(1)
    又は(2)に記載の車両用液圧ブレーキ制御装置。
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