JP4012727B2 - 制動液圧推定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動液圧推定装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両に搭載されているブレーキ装置は、多種多様な機能が付加されており、このような機能が付加されたブレーキ装置として、例えば、車輪ロックを防止して車両の挙動を安定に保ちながら制動距離の短縮を図るアンチスキッドブレーキ装置や、車両の加速時などにおいて駆動輪のホイールスピンを防止するトラクションコントロール装置や、運転者が操作したブレーキ圧力が不足している場合には、この不足したブレーキ圧力をホイールシリンダに供給するように構成されたブレーキアシスト装置や、車両のオーバステアまたはアンダステアを解消するように運転者のブレーキ操作の有無にかかわらず車輪に制動力を与えて車両の走行安定性を確保するビーグルスタビリティコントロール装置などが知られている。
【0003】
上記のようなブレーキ装置においては、ホイールシリンダのブレーキ圧力やブレーキペダル操作により発生されたブレーキ圧力を正確に把握することができれば、ブレーキ圧力を制御する制御バルブの駆動時間などをより精密に制御することが可能となって、上記のブレーキ装置の制御精度がよりいっそう正確なものとなる。
このようなことから、マスタシリンダやホイールシリンダにブレーキ液圧センサを設けることによってホイールシリンダやマスタシリンダの液圧を測定することが考えられるが、このような手段では装置のコストが嵩む。
【0004】
このようなコストの問題もあって、マスタシリンダ液圧のみを液圧センサにより測定し、この液圧がブレーキ装置の液圧モデルによりどのように変化するかを計算してホイールシリンダ液圧を推定する方法が提案されている。
具体的には、マスタシリンダ液圧を利用して求めたホイールシリンダの推定液圧(前回値)に、ブレーキ装置の駆動信号に基づいて算出されたブレーキ液圧変化量を加えることにより、ホイールシリンダの今回値を推定するものである。
【0005】
ここで車輪に能動的に制動力を与えることのできるブレーキ制御装置の一例を図1に示す。
図1はX型ブレーキ配管の一方の系統のブレーキ配管H1を示している。なお、X型ブレーキ配管というのは、4輪のホイールシリンダにブレーキ液を供給する配管を2系統に分割し、かつ、この2系統の配管のそれぞれを前輪の一方と後輪の一方とに接続するとともに、前輪を一方を左輪とすれば後輪の一方は右輪とするというように配管したものである。
図示のブレーキ配管H1は、右前輪FRと左後輪RLのホイールシリンダWCFR,WCRLに接続されている。そして、マスタシリンダMCとホイールシリンダWCFR,WCRLとの間には、非通電状態で開弁している常開のアウト側ゲート弁1と、常開の流入弁21,22が設けられており、また、ブレーキ配管H1とリザーバRSとを結ぶドレーン回路3の途中には、通常は閉弁しており通電すると開弁する常閉の流出弁41,42が設けられている。
さらに、リザーバRSとマスタシリンダMCとはそれぞれ吸入回路51,52を介してポンプPの吸入側に接続され、また、このポンプPの吐出側に設けられた吐出回路6は、ブレーキ配管H1においてアウト側ゲート弁1と流入弁21,22との間である供給部H10に接続されている。そして、吸入回路52には、常閉のイン側ゲート弁7が設けられている。
【0006】
したがって、右前輪FRを増圧するブレーキ制御が開始された場合には、アウト側ゲート弁1を閉弁させるとともに、イン側ゲート弁7を開弁させ、ポンプPを駆動させる。この状態において、アウト側ゲート弁1を適宜開弁させることにより、アウト側ゲート弁1と両流入弁21,22との間の液圧を所望の液圧に制御する。さらに、流入弁22を閉弁させるとともに、流入弁21を適宜開弁させることにより右前輪のホイールシリンダWCFRに所望のブレーキ圧力が供給され、所望の制動力が発生する。
【0007】
このときの液圧推定は、ポンプPの吐出量を算出し、アウト側ゲート弁1からマスタシリンダMC側に逃がされた流量を算出し、また、流入弁21を介してホイールシリンダWCFRに向けて流れた流量を算出することにより、アウト側ゲート弁1と両流入弁21,22との間の圧力を推定するとともに、ホイールシリンダWCFRの圧力を推定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、以下に説明するような解決すべき課題があった。
すなわち、上述したように一方のホイールシリンダを制御している(上述の場合右前輪のホイールシリンダWCFRを増圧している)状態から、右前輪FRを減圧する一方、左後輪RLを増圧するブレーキ制御に切り替えた場合、アウト側ゲート弁1,イン側ゲート弁7およびポンプPは、駆動状態を続行するとともに、流入弁21を閉弁する一方、流入弁22を開弁するという制御を行う。
【0009】
ところが、流入弁22の上流側である供給部H10の圧力は、前回の右前輪FRの増圧制御により十分に高められている状態にあり、このように流入弁22を開弁させた時点でその上流部分のブレーキ液が流入弁22を介して左後輪のホイールシリンダWCFLに流れ込むという現象が生じる。
【0010】
このため、単に流入弁22の上流の圧力と流入弁22の駆動パルスによって求められるホイールシリンダの液圧は、図7(a)に示すように、前述の流れ込みによって生じる流入弁22の上流の圧力低下が考慮されないまま演算されるために、推定液圧が実際の液圧よりも上回ってしまう。
【0011】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、ブレーキ液圧の推定精度を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明では、
ブレーキ配管(H1)の途中の供給部(H10)に向けてブレーキ液を供給するポンプ(P)と、前記ブレーキ配管の供給部から複数のホイールシリンダ(WCFR,WCRL)に向けて分岐された分岐管部(H11,H12)と、各ホイールシリンダの圧力を独立して制御可能に構成された圧力制御手段とを備えたブレーキ制御装置が搭載された車両に適用された制動液圧推定装置であって、
制動状況に関する信号から求めたブレーキ液の流量に基づいて各ホイールシリンダ圧力を推定する推定手段を備えた制動液圧制御装置において、
前記推定手段は、制動液圧制御実行途中で、前記供給部の液圧よりも低圧となっているホイールシリンダに対して増圧制御を行う状態に切り替わった制御切替時には、前記供給部から前記低圧のホイールシリンダへのブレーキ液の流れ込み量を推定し、この流れ込み推定量を利用してホイールシリンダ圧力推定を行い、
前記ブレーキ配管は、運転者の操作に応じて液圧が発生する液圧発生手段(MC)とホイールシリンダとを結ぶ配管であって、それぞれ2輪のホイールシリンダ(WCFR,WCRL)に接続して2系統設け、
前記圧力制御手段として、ブレーキ配管の分岐管部よりも上流に配置されてブレーキ配管を遮断および連通させるアウト側ゲート弁(1)と、各分岐管部に設けられて分岐管部を遮断および連通させる流入弁(21,22)と、ホイールシリンダのブレーキ液をマスタシリンダ側に逃がすドレーン回路(3)と、このドレーン回路の途中に設けられてドレーン回路を遮断および連通させる流出弁(41,42)と、前記ポンプにマスタシリンダ側のブレーキ液を供給する吸入回路(52)と、この吸入回路の途中に設けられて吸入回路を遮断および連通させるイン側ゲート弁(7)と、を設け、
前記ブレーキ制御装置は、一方のホイールシリンダの増圧時には、イン側ゲート弁を開弁させるとともにポンプを駆動させてポンプから供給部へブレーキ液を供給し、アウト側ゲート弁の開弁を制御することにより供給部からマスタシリンダ側に逃がされるブレーキ液量を調整して供給部の液圧を調整し、かつ、他方のホイールシリンダの流入弁を閉弁させた状態で一方のホイールシリンダの流入弁の開弁を制御することにより、供給部から一方のホイールシリンダへブレーキ液を供給してこのホイールシリンダの液圧を制御する構成とし、
前記推定手段は、供給部圧力算出手段と、ホイールシリンダ圧力推定手段と、を備え、
前記供給部圧力算出手段は、ポンプ吐出量(DQINPM)とアウト側ゲート弁通過液量(DQOUTG)と前記流れ込み推定値(DQOUTC)とに基づいて供給部圧力(PHLHT)を算出する構成とし、
前記ホイールシリンダ圧力推定手段は、前記供給部圧力、ホイールシリンダ圧力(WCHT)および流入弁の開弁時間に基づいて得られた流入弁通過液量(DQINWC)と、ホイールシリンダ圧力および流出弁の開弁時間に基づいて得られた流出弁通過液量(DQOUTWC)と、に基づいてホイールシリンダ圧力(PBHT)を推定する構成とした。
【0014】
【発明の作用および効果】
請求項1に係る発明にあっては、一方のホイールシリンダを増圧制御している状態から、他方のホイールシリンダを増圧する制御に切り替えた場合のように、供給部の液圧よりも低圧となっているホイールシリンダを増圧する制御に切り替わった制御切替時には、供給部からホイールシリンダへの流れ込み量を推定し、この流れ込み推定量を利用してホイールシリンダ圧力推定を行う。
したがって、従来のような流れ込みによる推定誤差の発生を防止して、推定精度を向上させることができる。
【0015】
た、供給部圧力算出手段は、ポンプ吐出量とアウト側ゲート弁通過液量と流れ込み推定値とに基づいて供給部圧力を算出する。すなわち、ポンプ吐出量からアウト側ゲート弁通過液量および流れ込み推定値を差し引いた値が、供給部に存在するブレーキ液量に相当し、このブレーキ液量から供給部圧力を算出することができる。
このように供給部圧力を算出するにあたり、流れ込み推定値を考慮していることで、高い精度で供給部圧力を求めることができる。
【0016】
また、ホイールシリンダ圧力推定手段は、流入弁通過液量と流出弁通過液量との差からホイールシリンダ圧力を推定する。ここで、流入弁通過液量は、供給部圧力とホイールシリンダ圧力と流入弁の開弁時間に基づいて得ることができ、また、流入弁通過液量は、ホイールシリンダ圧力(前回値)と流出弁の開弁時間に基づいて得ることができる。
ここで、流入弁通過液量を求めるにあたり、上述の流れ込み量を考慮して得られた供給部圧力に基づいて求めるため、流入弁通過液量の算出精度を従来よりも高くすることができ、これによりホイールシリンダ圧力推定精度が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における制動液圧推定装置を実現する実施の形態を、図面に基づいて説明する。
(実施の形態)
まず、構成を説明する。
図1は実施の形態の制動液圧推定装置を適用したブレーキ装置の要部を示すブレーキ回路図である。
この構成は、従来技術において既に説明したため、簡単に説明すると、
H1はブレーキ配管、WCFR,WCRLはホイールシリンダ、MCはマスタシリンダ、RSはリザーバ、1はアウト側ゲート弁、21,22は常開の流入弁、3はドレーン回路、41,42は常閉の流出弁、51,52は吸入回路、6は吐出回路、7は常閉のイン側ゲート弁である。
【0018】
前記ブレーキ配管H1には、アウト側ゲート弁1よりもホイールシリンダWCFR,WCRL側(これを下流という)に、各ホイールシリンダWCFR,WCRLに向けて分岐された分岐管部H11,H12が設けられている。また、ブレーキ配管H1において、アウト側ゲート弁1と流入弁21,22との間に、ポンプPからブレーキ液が吐出される供給部H10が設けられている。
【0019】
したがって、アウト側ゲート弁1を閉弁させるとともに、イン側ゲート弁7を開弁させ、ポンプPを駆動させ、さらにこの状態において、アウト側ゲート弁1を適宜開弁させることにより、アウト側ゲート弁1と両流入弁21,22との間の液圧を所望の液圧に制御することができる。
また、流入弁21,22を適宜開弁させることにより各ホイールシリンダWCFR,WCRLに所望のブレーキ圧力を供給して所望の制動力を発生させることができる。さらに、流出弁41,42を適宜開弁させることにより各ホイールシリンダWCFR,WCRLのブレーキ圧力をリザーバRSに抜いて所望の減圧を行うことができる。
【0020】
以上のようなポンプP、各弁1,21,22,41,42,7の作動は、コントロールユニットCUにより成される。
このコントロールユニットCUにあっては、上述のようにホイールシリンダWCFR,WCRLの圧力を制御するにあたって、各ホイールシリンダWCFR,WCRLの圧力の推定を行っている。
この推定を行う部分が本発明の制動液圧推定装置に相当するもので、以下、その構成について説明する。
【0021】
図2は制動液圧推定部を示すシステム図であり、この部分には、各輪の車輪速度を検出する車輪速度センサ31と、前後方向加速度XGを検出する前後加速度センサ(以下、前後Gセンサという)22と、横方向加速度YGを検出する横加速度センサ(以下、横Gセンサという)23と、からの信号が入力される他、ポンプPのモータMを駆動させる信号、アウト側ゲート弁1,流入弁21,22,流出弁41,42に出力される増減圧パルス信号、および図外のエンジンコントロールユニットから送られるアクセル開度を示すアクセル信号が入力される。
【0022】
この図2に示す制動液圧部の構成について説明する。
101は輪荷重推定部である。この輪荷重推定部101は、前後Gセンサ22で検出された車両の前後方向加速度XGと、横Gセンサ23で検出された車両の横方向加速度YGとに基づいて車輪に作用する車両重量、すなわち輪荷重を推定する。輪荷重は、車両モデルにより推定が可能であり、予め所定の前後方向加速度XGおよび横方向加速度YGと車輪に作用する荷重との相対関係を実験的に求めて推定輪荷重WHTとしてテーブルなどにストックすることができる。
【0023】
102はW/C液圧推定部である。このW/C液圧推定部102では、予め実験やシミュレーションなどで得られたブレーキ液圧装置モデルに基づいて、各弁やモータMの駆動信号である増減圧パルス信号、モータ駆動信号および後述するM/C圧推定値MCHTからホイールシリンダの推定液圧であるW/C圧推定値WCHTを求める。
【0024】
103は前後G推定部である。この前後G推定部103は、予め実験やシミュレーションなどで得られた車両モデルを有し、この車両モデルに対してW/C圧推定値WCHTおよび推定輪荷重WHTを用いて現在の車両に発生している車両前後方向の加速度を推定前後方向加速度GHTとして推定する。
【0025】
104はM/C圧推定部である。このM/C圧推定部104は、推定前後方向加速度GHTと前後Gセンサ22により検出された実際の前後方向加速度XGとの間に偏差ΔGが生じている場合に、M/C圧推定値MCHTもしくはW/C圧推定値WCHTに誤差があると認められるので、M/C圧推定値MCHT1を補正するものである。具体的には、推定前後方向加速度GHTと実際の前後方向加速度XGとの偏差ΔGを積分して加速度を制動力に変換し(=K×∫ΔGdt、ここでKは係数である)、後述する非ブレーキ制御時M/C圧算出部106において非ブレーキ制御時に推定したM/C圧推定値MCHT2(すなわち、ブレーキ制御時のM/C圧推定値MCHTの初期値)とにより、新たにブレーキ制御時のマスタシリンダMCの液圧を推定する。この推定液圧は、誤差が補正された後の、より正確なM/C圧推定値MCHT1として使用される。
【0026】
105はM/C圧選択部である。このM/C圧選択部105は、入力されるブレーキ制御フラグに基づいてブレーキ制御時であるか非ブレーキ制御時であるかを判断して、M/C圧推定部104と非ブレーキ時M/C圧算出部106とから並行して送られる2つのM/C圧推定値MCHT1,MCHT2の一方を選択する。
【0027】
106は非ブレーキ制御時M/C圧算出部である。この非ブレーキ制御時M/C圧算出部106は、前後方向加速度XG、車輪加速度VWDおよびアクセル信号に基づいてマスタシリンダMCの液圧であるM/C圧推定値MCHT2を推定する。すなわち、どのくらいのブレーキ液圧を車両のホイールシリンダWCに与えれば、どのくらいの前後方向加速度XGが生じるかが、予め実験などにより知ることができ、さらに車輪加速度VWDなどを用いることで車両が走行する路面摩擦などの影響を推定に反映させることができる。ここで、車両の前後加速度XGを検出する手段としては、前後Gセンサ22を示しているが、例えば、車輪速度VWおよびその変化に基づいて算出してもよく、この場合、路面の勾配の影響を受けることなく高い精度で前後方向加速度を検出することができる。
【0028】
したがって、図2に示す制動液圧推定部では、例えばブレーキによる車両のスタビリティコントロールなどのブレーキ制御が実行されていないがブレーキ操作は行われているとき(図外のブレーキペダルに設けられたブレーキスイッチ34などの信号に基づき判断することができる)には、非ブレーキ制御時M/C圧算出部106において、車両の前後Gセンサ22により検出された車両の前後方向加速度信号と、車輪速度センサ31で検出された車輪速度VW、およびアクセル信号ACCに基づいてM/C圧推定値MCHT2を算出する。
【0029】
非ブレーキ制御時M/C圧算出部106において算出されたM/C圧推定値MCHT2は、M/C圧選択部105に送られ、M/C圧推定値MCHT1とのいずれかがM/C圧推定値MCHTとして選択される。
なお、ブレーキ制御およびブレーキ操作が共に行われていないとき、またはアクセルペダルが踏み込まれていないときには、前後Gセンサ22の零点補正を行うことにより、より正確なマスタシリンダMCの液圧推定を行うことができる。さらに、ブレーキ操作がおこなわれていないときには、マスタシリンダMCの推定液圧は零に設定される。
【0030】
次に、ブレーキ制御が行われているときには、まず、最初に、非ブレーキ操作時M/C圧算出部106において得られたM/C圧推定値MCHT2が、M/C圧選択部105においてM/C圧推定値MCHTの初期値として選択されてW/C液圧推定部102に送られる。
次に、W/C液圧推定部102において、M/C圧推定値MCHTおよび各弁やモータMの駆動信号を入力とするブレーキ液圧装置モデルに基づいてW/C圧推定値WCHTが推定される。
次に、前後G推定部103において、W/C圧推定値WCHTと、輪荷重推定部101で推定された推定輪荷重WHTとを入力とした車両モデルに基づいて現在の車両に発生している車両前後方向の加速度を推定前後方向加速度GHTとして推定する。
【0031】
以上のようにして推定された推定前後方向加速度GHTは、前後Gセンサ22で検出された実際の前後方向加速度XGと比較され、推定前後方向加速度GHTの正確性が検証される。推定前後方向加速度GHTを検証することは、別の意味では、ホイールシリンダ推定液圧WCHTやM/C圧推定値MCHTの検証をすることと等価であり、推定前後方向加速度GHTと実際の前後方向加速度XGとの間に偏差が無い場合は、ホイールシリンダ推定液圧WCHTやM/C圧推定値MCHTの推定が実際に発生している正確な値であると考えることができる。
【0032】
他方、推定前後方向加速度GHTと実際の前後方向加速度XGとの間に偏差ΔGが生じている場合には、M/C推定値MCHTもしくはW/C推定値WCHTに誤差があると認められるので、M/C圧推定部104において、M/C圧推定値MCHT1を補正する。この補正されたM/C圧推定値MCHT1は、さらに、M/C圧選択部105に送られ、M/C圧推定値MCHTとして選択され、上述の推定が繰り返される。
【0033】
以上のW/C液圧推定部102においてW/C圧推定値WCHTを求めるにあたり、本発明の制動液圧推定装置を適用している。
この制動液圧推定装置においてW/C圧推定値WCHTを得るまでの処理流れを図3のフローチャートに示しているもので、この図3に示す処理を実行する部分が実施の形態の制動液圧推定装置である。
【0034】
ステップ301では、目標液圧読込処理を実行する。この目標液圧は、例えばビーグルスタビリティコントロールなどの制動力制御を実行する部分において、必要な制動力を得るための目標ホイールシリンダ圧として求められるもので、このステップ301では、上述の制動力制御を実行する部分から目標液圧を読み込む。
【0035】
ステップ302では、増減圧パルス読込処理を実行する。この増減圧パルスとは、上述の目標液圧を得るのに必要なアウト側ゲート弁1,流入弁21,22,流出弁41,42およびモータMの駆動を制御する駆動パルスである。
【0036】
次に、ステップ303において、W/C上流部圧力算出処理を実行する。このW/C上流部圧力PHLHTは、アウト側ゲート弁1と両流入弁21,22との間の供給部H10の圧力であって、その算出処理の詳細については後述する。
【0037】
次に、ステップ304において、W/C圧力推定算出処理を実行する。このW/C圧力推定算出処理が、W/C推定値WCHTを求める処理であり、詳細については後述する。
【0038】
次に、図4に基づいて、上述のステップ303におけるW/C上流部圧力算出処理の詳細について説明する。
図4は、W/C上流部圧力算出処理の流れを示すもので、まず、ステップ401において、ポンプPにおけるブレーキ液の吐出量であるポンプ吐出量DQINPMを算出する。なお、このポンプ吐出量DQINPMは、モータMに対する通電時間から求めたポンプ吐出量にイン側ゲート弁7の開弁時間を乗じて求めることができる。
【0039】
次のステップ402では、アウト側ゲート弁1を介して供給部H10からマスタシリンダMC側に逃がされた液量であるアウト側ゲート弁通過液量DQOUTGを算出する。
なお、このアウト側ゲート弁通過液量DQOUTGは、
DQOUTG=(PHLHT−MCHT)1/2×gain×Tout
の演算式により求めることができる。ここで、gainは係数、Toutはアウト側ゲート弁1の開弁時間である。また、PHLHTはW/C上流部圧力、MCHTはM/C圧推定値である。
【0040】
次のステップ403では、増圧制御対象のホイールシリンダに対する供給部H10側からの流れ込み液量DQOUTCを求める。なお、この詳細については後述する。
【0041】
次のステップ404では、アウト側ゲート弁1と両流入弁21,22との間である供給部H10(W/C上流部)に存在するブレーキ液量の変化液量であるW/C上流部変化液量DQHLTを下記の式に基づいて算出する。
DQHLHT=DQINPM−DQOUTG−DQOUTC
なお、これらの値(DQHLHT,DQINPM,DQOUTG,DQOUTC)は、全て単位時間当たりの変化量である。
【0042】
次のステップ405では、供給部(W/C上流部)H10における液量であるW/C上流部液量QHLHTを下記の式により求める。
QHLHT=QHLHT_z1+DQHLHT
なお、QHLHT_z1は、W/C上流部液量QHLHTの前回値である。
また、次のステップ406では、前回値QHLHT_z1を今回値に更新する。
【0043】
次のステップ407では、予め設定された換算テーブルを参照したり、予め設定された演算式などに基づいて、W/C上流部液量QHLHTからW/C上流部圧力PHLHTを求める。
【0044】
次に、図5に基づいて、前述したステップ403において流れ込み液量DQOUTCの算出処理の詳細を説明する。
図5はこの流れ込み量算出の処理流れを示すもので、ステップ501では、制御切替フラグ=1であるか否か判断し、制御切替フラグ=1の場合にはステップ502に進み、制御切替フラグ≠1の場合にはステップ509に進む。
なお、制御切替フラグは、通常は0にセットされており、制動液圧制御の途中において、それまで増圧制御を行っていなかったホイールシリンダWCに対して増圧制御を実行する際に、その制御対象のホイールシリンダWCの圧力であるW/C圧推定値WCHTが供給部H10の圧力であるW/C上流部圧力PHLHTよりも低い場合に「1」にセットされる。
このような場合というのは、具体的には以下の2通りの切替制御を行う場合である。すなわち、第1のケースは、右前輪FRと左後輪RLとの一方を増圧し、他方を保持(流入弁および流出弁を閉)している状態から、それまで増圧していた右前輪FRと左後輪RLとの一方を減圧する制御に切り替えると同時に、それまで保持していた右前輪FRと左後輪RLとの他方を増圧に制御する状態に切り替える場合である。また、第2のケースは、右前輪FRおよび左後輪RLを保持している状態から、一方を増圧し他方を減圧する場合である。
【0045】
ステップ502では、制御切替フラグ=0にリセットする。すなわち、制御切替フラグは、上記切替制御を実行した後、ステップ501の判断が行われてステップ502の処理が実行されるまでの間のみ「1」にセットされる。
【0046】
次のステップ503では、制御切替によって増圧制御が実行される対象のホイールシリンダの圧力であるW/C圧推定値WCHTが、供給部H10の圧力であるW/C上流部圧力PHLHT以下であるか否かを判断する。また、上記第1のケースでは、増圧制御が実行される対象のホイールシリンダの圧力であるW/C圧推定値WCHTが、他方のホイールシリンダのW/C圧推定値以下であるか否か判断するようにしてもよい。
このステップ503においてYESの場合、ステップ504に進んで、流れ込みフラグ=1にセットし、一方、NOの場合にはステップ505に進んで、流れ込みフラグ=0にセットする。
【0047】
次のステップ506では、流れ込みフラグ=1であるか否か判断し、流れ込みフラグ=1の場合にはステップ507に進み、流れ込みフラグ≠1の場合はステップ508に進む。
ステップ507では、流入弁通過液量DQINWCを、W/C流れ込み液量DQOUTCとする。なお、流入弁通過液量DQINWCの求め方は後述する。
一方、ステップ508では、W/C流れ込み液量DQOUTC=0とする。
【0048】
ステップ509では、増圧制御輪のホイールシリンダ圧であるW/C圧推定値WCHTが、供給部H10の圧力であるW/C上流部圧力PHLHT以下であるか否か判断し、以下の場合はそのままステップ506に進み、以下でない場合にはステップ510に進んで、流れ込みフラグ=0にリセットする。
すなわち、流れ込みフラグは、増圧制御対象のホイールシリンダの圧力が、W/C上流部圧力PHLHTあるいはそれまで増圧制御を行っていたホイールシリンダ圧より低い場合に、W/C上流部圧力PHLHTに達するまでの間=1に切り替えられる。
【0049】
次に、前述したステップ304のホイールシリンダ圧力を推定する処理であるW/C圧力推定処理の詳細を図6のフローチャートにより説明する。
ステップ601では、増圧対象のホイールシリンダWCに向けて供給部H10から流入弁21or22を介して単位時間当たり通過する流量である流入弁通過液量DQINWCを、下記式により求める。
DQINWC=(PHLHT−PBHT)1/2×gain×TVIN
なお、TVINは流入弁の開弁時間である。また、PHLHTはW/C上部圧力、PBHTはW/C圧力であって、W/C圧推定値WCHT2に等しい。
【0050】
次のステップ602では、増圧制御対象のホイールシリンダWCから流出弁41or42を介してリザーバRS側に逃がされた単位時間当たりの流量である流出弁通過液量DQOUTWCを、下記の式により求める。
DQOUTWC=(PBHT)1/2×gain×TVOUT
なお、TVOUTは、流出弁41or42の開弁時間である。
【0051】
次のステップ603では、増圧制御対象のホイールシリンダWCにおける単位時間当たりのブレーキ液の変化量DQWCを、下記の式により求める。
DQWC=DQINWC−DQOUTWC
そして、次のステップ604において、ブレーキ液の変化量DQWCを下記式のように積算することで、増圧対象のホイールシリンダWCにおける液量であるホイールシリンダ液量QWCを求める。
QWC=QWC_z1+DQWC
なお、QWC_z1はホイールシリンダ液量QWCの前回値である。
また、次のステップ605では、ホイールシリンダ液量QWCの前回値を今回値に更新する。
【0052】
次に、ステップ606では、予め設定された換算テーブルの参照や、予め設定された演算式による演算などに基づいて、ホイールシリンダ液量QWCからホイールシリンダ圧力PBHTを求める。
このホイールシリンダ圧力PBHTが、W/C圧推定値WCHTとして出力される。
【0053】
次に、制動制御の作動例を図7のタイムチャートを参照しつつ説明する。
この図7のタイムチャートは、(a)が従来技術を、(b)が実施の形態を示すものであり、両図において実線は、供給部H10における推定圧であるW/C上流部圧力PHLHTの変化を示している。また、この図においてt1の時点から右前輪のホイールシリンダWCFRに対する増圧制御を開始するとともに、このとき左後輪のホイールシリンダWCRLに対しては流入弁22および流出弁42を綴じた保持制御を実行している。そして、t2の時点で右前輪のホイールシリンダWCFRに対する制御を終了して減圧を開始すると同時に、左後輪のホイールシリンダWCRLに対して増圧制御を開始した状態を示している。
【0054】
この制御を実行するにあたり、(a)の従来技術では、制御を切り替えたときにホイールシリンダWCRL側の流入弁22を開弁したのと同時に、その液圧差に基づいて供給部H10からホイールシリンダWCRLに流入するW/C流れ込み液量DQOUTCを考慮していないため、t2の制御切替時点からW/C上流部圧力PHLHTが上昇している。
それに対して、同図において点線で示しているのが実際のホイールシリンダ圧力PBHTであり、本来、増圧制御の際には、W/C上流部圧力PHLHT=ホイールシリンダ圧力PBHTとなるはずであるのに、W/C上流部圧力PHLHT>ホイールシリンダ圧力PBHTとなっており、これは、上述したW/C流れ込み液量DQOUTCを原因として、W/C上流部圧力PHLHTが実際の値よりも高く推定されていることを示している。
【0055】
それに対して、同図(b)に示す実施の形態にあっては、t2の切り替わり時点から、ステップ403におけるW/C流れ込み液量DQOUTCの考慮およびこれに基づくステップ404〜407の処理の結果、W/C上流部圧力PHLHTが従来技術よりも低く高い精度で算出されている。
一方、t2の時点から増圧制御を実行しているホイールシリンダWCRLにあっては、ステップ601において、上述の高い精度で算出されたW/C上流部圧力PHLHTに基づいて流入弁通過液量DQINWCを求め、これに基づいてホイールシリンダ圧力PBHTを算出し、さらに、ステップ403および409の判断に基づいてホイールシリンダ圧が供給部H10の液圧以下の間は流れ込みフラグ=1にセットして流れ込み流量を考慮した推定となるため、W/C上流部圧力PHLHTはt2の時点以降も低下して推定され、その後のt3の時点で、W/C上流部圧力PHLHTと実際のホイールシリンダ圧力PBHTが一致すると、流入弁両者は一致して上昇している。
【0056】
このように、実施の形態にあっては、従来技術のようにW/C上流部圧力PHLHTおよびホイールシリンダ圧力PBHTを高く推定することが無くなり、格段に推定精度が向上した。
さらに、これにより精度の高い制動力制御を実行することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、上記推定を車両モデルやブレーキ装置モデルに基づいて行うようにしたため、ホイールシリンダWCやマスタシリンダMCの圧力を検出するセンサが不要となり、安価な装置とすることができる。
【0057】
以上、本発明の制動液圧推定装置を第1実施例及び第2実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0058】
例えば、実施の形態では、ブレーキ配管H1として、2系統に分けたX配管を示したが、2系統の配管を前後や左右で分けるようにしてもよいし、あるいは、2系統に分割したものに限らず、各ホイールシリンダに向けて4つに分岐させる構成にも適用することができる。
【0059】
また、実施の形態では、流れ込み推定量を、供給部とホイールシリンダとの液圧差に基づいて単位時間毎に求めるようにした。このため、流れ込み量を高い精度で推定することができるが、この推定は、これに限定されず、供給部の液圧のみに基づいてあるいはそれに替えて目標液圧に基づいて簡易的に算出するようにしてもよい。
【0060】
また、実施の形態では、液圧発生手段としてはマスタシリンダを示したが、制動操作に応じて液圧が発生する構成であれば、ポンプや蓄圧した圧力源を用いるものなど、マスタシリンダ以外の手段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の制動液圧推定装置を適用したブレーキ装置の要部を示すブレーキ回路図である。
【図2】制動液圧推定部を示すシステム図である。
【図3】実施の形態におけるW/C圧推定値WCHTを得るまでの処理流れを示すフローチャートである。
【図4】実施の形態におけるW/C上流部圧力算出処理を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態における流れ込み液量DQOUTCの算出処理を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態におけるW/C圧力推定処理を示すフローチャートである。
【図7】制動制御の作動例をタイムチャートであって、(a)が従来技術を、(b)が実施の形態の作動例を示している。
【符号の説明】
CU コントロールユニット
H1 ブレーキ配管
H10 供給部
H11,H12 分岐管部
M モータ
P ポンプ
WC ホイールシリンダ
1 アウト側ゲート弁
3 ドレーン回路
6 吐出回路
7 イン側ゲート弁
21,22 流入弁
31 車輪速度センサ
32 前後Gセンサ
33 横Gセンサ
34 ブレーキスイッチ
41,42 流出弁
51,52 吸入回路
DQINPM ポンプ吐出量
DQHLT 上流部変化液量
DQINWC 流入弁通過液量
DQOUTC 流れ込み液量
DQOUTG アウト側ゲート弁通過液量
DQOUTWC 流出弁流量
DQWC 変化量
GHT 推定前後方向加速度
MC マスタシリンダ
MCHT M/C圧推定値
MCHT1 圧推定値
MCHT1,MCHT2 圧推定値
PBHT ホイールシリンダ圧力
PHLHT 上流部圧力
QHLHT 上流部液量
QWC ホイールシリンダ液量
VW 車輪速度
VWD 車輪加速度
WCFR ホイールシリンダ
WCFR,WCRL ホイールシリンダ
WCFR,WCRL 各ホイールシリンダ
WCHT ホイールシリンダ推定液圧

Claims (1)

  1. ブレーキ配管(H1)の途中の供給部(H10)に向けてブレーキ液を供給するポンプ(P)と、前記ブレーキ配管の供給部から複数のホイールシリンダ(WCFR,WCRL)に向けて分岐された分岐管部(H11,H12)と、各ホイールシリンダの圧力を独立して制御可能に構成された圧力制御手段とを備えたブレーキ制御装置が搭載された車両に適用された制動液圧推定装置であって、
    制動状況に関する信号から求めたブレーキ液の流量に基づいて各ホイールシリンダ圧力を推定する推定手段を備えた制動液圧制御装置において、
    前記推定手段は、制動液圧制御実行途中で、前記供給部の液圧よりも低圧となっているホイールシリンダに対して増圧制御を行う状態に切り替わった制御切替時には、前記供給部から前記低圧のホイールシリンダへのブレーキ液の流れ込み量を推定し、この流れ込み推定量を利用してホイールシリンダ圧力推定を行い、
    前記ブレーキ配管は、運転者の操作に応じて液圧が発生する液圧発生手段(MC)とホイールシリンダとを結ぶ配管であって、それぞれ2輪のホイールシリンダ(WCFR,WCRL)に接続されて2系統設けられ、
    前記圧力制御手段として、ブレーキ配管の分岐管部よりも上流に配置されてブレーキ配管を遮断および連通させるアウト側ゲート弁(1)と、各分岐管部に設けられて分岐管部を遮断および連通させる流入弁(21,22)と、ホイールシリンダのブレーキ液をマスタシリンダ側に逃がすドレーン回路(3)と、このドレーン回路の途中に設けられてドレーン回路を遮断および連通させる流出弁(41,42)と、前記ポンプにマスタシリンダ側のブレーキ液を供給する吸入回路(52)と、この吸入回路の途中に設けられて吸入回路を遮断および連通させるイン側ゲート弁(7)と、が設けられ、
    前記ブレーキ制御装置は、一方のホイールシリンダの増圧時には、イン側ゲート弁を開弁させるとともにポンプを駆動させてポンプから供給部へブレーキ液を供給し、アウト側ゲート弁の開弁を制御することにより供給部からマスタシリンダ側に逃がされるブレーキ液量を調整して供給部の液圧を調整し、かつ、他方のホイールシリンダの流入弁を閉弁させた状態で一方のホイールシリンダの流入弁の開弁を制御することにより、供給部から一方のホイールシリンダへブレーキ液を供給してこのホイールシリンダの液圧を制御する構成であり、
    前記推定手段は、供給部圧力算出手段と、ホイールシリンダ圧力推定手段と、を備え、
    前記供給部圧力算出手段は、ポンプ吐出量(DQINPM)とアウト側ゲート弁通過液量(DQOUTG)と前記流れ込み推定値(DQOUTC)とに基づいて供給部圧力(PHLHT)を算出する構成であり、
    前記ホイールシリンダ圧力推定手段は、前記供給部圧力、ホイールシリンダ圧力(WCHT)および流入弁の開弁時間に基づいて得られた流入弁通過液量(DQINWC)と、ホイールシリンダ圧力および流出弁の開弁時間に基づいて得られた流出弁通過液量(DQOUTWC)と、に基づいてホイールシリンダ圧力(PBHT)を推定する構成であることを特徴とする制動液圧推定装置。
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