JP4011429B2 - ガスセンサを具備する燃料電池システムおよびガスセンサを具備する燃料電池車両 - Google Patents

ガスセンサを具備する燃料電池システムおよびガスセンサを具備する燃料電池車両 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば接触燃焼式ガスセンサ等のガスセンサ具備する燃料電池システムおよびガスセンサを具備する燃料電池車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば固体高分子膜型燃料電池は、固体高分子電解質膜を燃料極と酸素極とで両側から挟み込んで形成されたセルに対し、複数のセルを積層して構成されたスタック(以下において燃料電池と呼ぶ)を備えており、燃料極に燃料として水素が供給され、酸素極に酸化剤として空気が供給されて、燃料極で触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過して酸素極まで移動して、酸素極で酸素と電気化学反応を起こして発電するようになっている。
そして、このような固体高分子膜型燃料電池等の燃料電池において、例えば特開平6−223850号公報に開示された燃料電池の保護システムのように、燃料電池の酸素極側の排出系に水素ガスを検出するガスセンサを備え、このガスセンサによって、燃料極側の水素が固体高分子電解質膜を通じて酸素極側に漏洩したことを検知したときは、燃料の供給を遮断する保護システムが知られている。ここで、水素ガスを検知する水素センサとしては、例えば白金等の触媒からなるガス検出素子と温度補償素子とを一対備え、水素ガスが白金等の触媒に接触した際の燃焼により発生する熱によってガス検出素子が相対的に高温の状態になったときに、例えば雰囲気温度下等の相対的に低温の状態の温度補償素子との間に生じる電気抵抗値の差異に応じて、水素ガスの濃度を検出するガス接触燃焼式の水素センサが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような固体高分子膜型燃料電池等の燃料電池を動力源として備える燃料電池車両等の車両においては、車両の停止状態や作動状態において消費電力を低減することが望まれている。
しかも、燃料電池車両等の車両においては、燃料電池の酸素極側の排出系に限らず、複数の水素センサを作動させる場合には、消費電力が増大してしまうという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、所定状態において適切な検出精度を確保しつつガスセンサでの消費電力を低減することが可能ガスセンサを具備する燃料電池システムおよびガスセンサを具備する燃料電池車両を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のガスセンサを具備する燃料電池システムは、反応ガスとして、水素を燃料極へ供給し、酸素を酸素極へ供給し、電気化学反応によって発電する燃料電池(例えば、実施の形態での燃料電池2)を備え、検出素子(例えば、実施の形態での検出素子31)と補償素子(例えば、実施の形態での温度補償素子32)との電気抵抗値の差異に基づき被検出ガスとして水素を検出するガスセンサ(例えば、実施の形態での水素センサ4)を具備する燃料電池システム(例えば、実施の形態での燃料電池システム2a)であって、前記検出素子と前記補償素子とが接続されてなる回路部(例えば、実施の形態でのブリッジ回路)に電力供給を行う電源(例えば、実施の形態での電源43)と、前記燃料電池の作動状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記電源から前記回路部への通電量を変更する通電量変更手段(例えば、実施の形態での基準電圧発生回路44)とを備え、前記ガスセンサは、前記検出素子の触媒(例えば、実施の形態での触媒31b)に接触する前記被検出ガスの燃焼に応じて発生する前記検出素子の電気抵抗値と前記補償素子の電気抵抗値との差異に基づいてガス濃度を検出可能な接触燃焼式のガスセンサであって、前記燃料電池の作動状態に係る状態量を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記状態量に基づき、前記燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達しているか否か、あるいは、到達する可能性があるか否かを判定する判定手段とを備え、前記通電量変更手段は、前記回路部への前記通電量を前記触媒の温度を前記触媒が所定の活性状態となるような温度にするために要する第1の通電量とし、前記判定手段による判定結果において、前記燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達していると判定された場合、あるいは、前記燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に、前記回路部への前記通電量を前記第1の通電量よりも大きい通電量であって、前記触媒の温度を前記触媒が前記所定の活性状態よりも高い活性状態となるような温度にするために要する第2の通電量へと切り替えており、前記燃料電池の作動状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記通電量を、前記第1の通電量から前記第2の通電量へと切り替える。
【0005】
上記構成のガスセンサを具備する燃料電池システムによれば、例えば、燃料電池の停止状態や、所定負荷以下での安定作動時等のように燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達していない場合には、通電量変更手段は、ガスセンサが所定の作動状態(例えば、被検出ガスを検知可能となる状態等)となるために要する第1の通電量を設定する。一方、燃料電池の始動時や停止動作時、所定負荷を超える作動時や負荷の変動が所定変動を超える場合、あるいは、これらの状態が発生する可能性が所定の確率を超える場合等のように、燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達している場合であって、燃料電池の作動状態に基づく検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合、あるいは、到達する可能性がある場合には、通電量変更手段は検査対象ガスに含まれる被検出ガスである水素の濃度検出を精度良く行う必要があると判断して、第1の通電量よりも大きい通電量であって、ガスセンサが被検出ガスを所望の検出精度で精度良く検知することができるような作動状態となるために要する第2の通電量を設定する。ここで、通電量変更手段は、燃料電池の作動状態(例えば、燃料電池の始動時や停止時や所定負荷を超える作動時や、負荷の変動が所定変動を超える場合や、これらの作動状態の時間変化等)に基づく検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、通電量を変更する。
これにより、燃料電池の作動状態に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができ、電源をなす蓄電装置の残容量等が過剰に低下することを防止することができる。
しかも、相対的に通電量が小さい低電流駆動時において、例えば検出信号に対して雑音が相対的に大きくなったり、例えば検出信号の変動が相対的に大きくなる場合であっても、適切に通電量を切り替えることができ、ガスセンサの消費電力を的確に低減することができる。
つまり、燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達していると判定された場合、あるいは、所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に、通電量が第1の通電量から第2の通電量へと切り替えられることから、先ず、燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に通電量が切り替えられ、さらに、燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達した際にも通電量が切り替えられることになり、単に、燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達した時点で通電量が切り替えられる場合に比べて、複数回の切り替えを行うことができ、消費電力を削減しつつ、検出精度を向上させることができる。
【0007】
さらに、上記構成のガスセンサを具備する燃料電池システムによれば、例えば、燃料電池の作動状態が所定の作動状態に到達していない場合には、通電量変更手段はガスセンサの触媒の温度を触媒が所定の活性状態(例えば、被検出ガスを検知可能となる状態等)となるような温度にするために要する第1の通電量を設定する。一方、燃料電池の作動状態が所定の作動状態に到達している場合であって、燃料電池の作動状態に基づく検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合、あるいは、到達する可能性がある場合には、通電量変更手段は、ガスセンサが被検出ガスである水素を所望の検出精度で精度良く検知することができるような通電量として、第1の通電量よりも大きい通電量であって、触媒の温度を触媒が所定の活性状態よりも高い活性状態となるような温度にするために要する第2の通電量を設定する。
これにより、燃料電池の作動状態に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができ、特に、燃料電池の高負荷時に高活性の触媒状態にて被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができる。
しかも、相対的に通電量が小さい低電流駆動時において、例えば検出信号に対して雑音が相対的に大きくなったり、例えば検出信号の変動が相対的に大きくなる場合であっても、適切に通電量を切り替えることができ、ガスセンサの消費電力を的確に低減することができる。
【0008】
例えば図1に示すように、触媒温度が所定の第1温度T1未満において不活性状態とされ、第1温度T1以上においては、触媒温度の上昇に伴い触媒活性状態が増大傾向に変化する触媒に対して、第1の通電量が設定されることで、例えば触媒温度が所定の第1温度T1以上かつ第1温度T1よりも高い第2温度T2以下とされる低活性(低電力消費時)状態、つまり少なくとも被検出ガスを検知可能となる状態等となるように設定される。そして、検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、第1の通電量よりも大きい第2の通電量が設定されることで、例えば触媒温度が所定の第2温度T2よりも高い第3温度T3以上かつ第3温度T3よりも高い第4温度T4以下とされる高活性(通常時)状態、つまり所望の検出精度でより精度良く被検出ガスを検知可能な状態となるように設定される。
これにより、検査対象ガスに含まれる被検出ガスの濃度に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができる。
しかも、相対的に通電量が小さい低電流駆動時において、例えば検出信号に対して雑音が相対的に大きくなったり、例えば検出信号の変動が相対的に大きくなる場合であっても、適切に通電量を切り替えることができ、ガスセンサの消費電力を的確に低減することができる。
【0013】
また、請求項2に記載の本発明のガスセンサを具備する燃料電池車両は、反応ガスとして、水素を燃料極へ供給し、酸素を酸素極へ供給し、電気化学反応によって発電する燃料電池(例えば、実施の形態での燃料電池2)を動力源として備え、検出素子(例えば、実施の形態での検出素子31)と補償素子(例えば、実施の形態での温度補償素子32)との電気抵抗値の差異に基づき被検出ガス(例えば、実施の形態での水素)として水素を検出するガスセンサ(例えば、実施の形態での水素センサ4)を具備する燃料電池車両(例えば、実施の形態での燃料電池車両3)であって、前記検出素子と前記補償素子とが接続されてなる回路部(例えば、実施の形態でのブリッジ回路)に電力供給を行う電源(例えば、実施の形態での電源43)と、前記燃料電池車両の車両状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記電源から前記回路部への通電量を変更する通電量変更手段(例えば、実施の形態での基準電圧発生回路44)とを備え、前記ガスセンサは、前記検出素子の触媒(例えば、実施の形態での触媒31b)に接触する前記被検出ガスの燃焼に応じて発生する前記検出素子の電気抵抗値と前記補償素子の電気抵抗値との差異に基づいてガス濃度を検出可能な接触燃焼式のガスセンサであって、前記燃料電池車両の車両状態に係る状態量を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記状態量に基づき、前記燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達しているか否か、あるいは、到達する可能性があるか否かを判定する判定手段とを備え、前記通電量変更手段は、前記回路部への前記通電量を、前記触媒の温度を前記触媒が所定の活性状態となるような温度にするために要する第1の通電量とし、前記判定手段による判定結果において、前記燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達していると判定された場合、あるいは、前記燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に、前記回路部への前記通電量を、前記第1の通電量よりも大きい通電量であって、前記触媒の温度を前記触媒が前記所定の活性状態よりも高い活性状態となるような温度にするために要する第2の通電量へと切り替えており、前記燃料電池車両の車両状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記通電量を、前記第1の通電量から前記第2の通電量へと切り替える
【0014】
上記構成のガスセンサを具備する燃料電池車両によれば、例えば、燃料電池車両の停止状態や、所定負荷以下での安定走行時等のように燃料電池車両の車両状態が所定車両状態に到達していない場合には、通電量変更手段は、ガスセンサが所定の作動状態(例えば、被検出ガスを検知可能となる状態等)となるために要する第1の通電量を設定する。一方、燃料電池車両の始動時や停止動作時、所定負荷を超える作動時や負荷の変動が所定変動を超える場合、あるいは、これらの状態が発生する可能性が所定の確率を超える場合等のように、燃料電池車両の車両状態が所定車両状態に到達している場合であって、燃料電池車両の車両状態に基づく検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合、あるいは、到達する可能性がある場合には、通電量変更手段は検査対象ガスに含まれる被検出ガスの濃度検出を精度良く行う必要があると判断して、第1の通電量よりも大きい通電量であって、ガスセンサが被検出ガスである水素を所望の検出精度で精度良く検知することができるような作動状態となるために要する第2の通電量を設定する。ここで、通電量変更手段は、燃料電池車両の車両状態(例えば、燃料電池車両の始動時や停止動作時、所定負荷を超える作動時や、負荷の変動が所定変動を超える場合や、これらの車両状態の時間変化等)に基づく検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、通電量を変更する。
これにより、燃料電池車両の車両状態に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができ、電源をなす蓄電装置の残容量等が過剰に低下することを防止することができる。
しかも、相対的に通電量が小さい低電流駆動時において、例えば検出信号に対して雑音が相対的に大きくなったり、例えば検出信号の変動が相対的に大きくなる場合であっても、適切に通電量を切り替えることができ、ガスセンサの消費電力を的確に低減することができる。
つまり、燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達していると判定された場合、あるいは、所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に、通電量が第1の通電量から第2の通電量へと切り替えられることから、先ず、燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に通電量が切り替えられ、さらに、燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達した際にも通電量が切り替えられることになり、単に、燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達した時点で通電量が切り替えられる場合に比べて、複数回の切り替えを行うことができ、消費電力を削減しつつ、検出精度を向上させることができる。
【0016】
さらに、上記構成のガスセンサを具備する燃料電池車両によれば、例えば、燃料電池車両の車両状態が所定車両状態に到達していない場合には、通電量変更手段はガスセンサの触媒の温度を触媒が所定の活性状態(例えば、被検出ガスを検知可能となる状態等)となるような温度にするために要する第1の通電量を設定する。一方、燃料電池車両の車両状態が所定車両状態に到達している場合であって、燃料電池車両の車両状態に基づく検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合、あるいは、到達する可能性がある場合には、通電量変更手段は、ガスセンサが被検出ガスである水素を所望の検出精度で精度良く検知することができるような通電量として、第1の通電量よりも大きい通電量であって、触媒の温度を触媒が所定の活性状態よりも高い活性状態となるような温度にするために要する第2の通電量を設定する。
これにより、燃料電池車両の車両状態に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができ、特に、車両状態の高負荷時に高活性の触媒状態にて被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができる。
しかも、相対的に通電量が小さい低電流駆動時において、例えば検出信号に対して雑音が相対的に大きくなったり、例えば検出信号の変動が相対的に大きくなる場合であっても、適切に通電量を切り替えることができ、ガスセンサの消費電力を的確に低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るガスセンサの制御装置およびガスセンサを具備する燃料電池システムおよびガスセンサを具備する燃料電池車両について添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係るガスセンサの制御装置1は、例えば図2に示すように、動力源として燃料電池2を搭載する燃料電池車両3(以下、単に、車両3と呼ぶ。)等に配置されたガス接触燃焼式の水素センサ4を制御するものであって、制御器5と、記憶装置6とを備えて構成されている。そして、水素センサ4により、車両3の各箇所において水素が排出されていないことを確認することができるようになっている。
【0018】
燃料電池2は、例えば陽イオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜を燃料極と酸素極で挟持した電解質電極構造体を、更に一対のセパレータで挟持してなる燃料電池セル(図示略)を多数組積層して構成されている。
例えば図3に示すように、燃料極に入口側配管11から供給された水素などの燃料ガスは、燃料極の触媒電極上で水素がイオン化され、適度に加湿された固体高分子電解質膜を介して酸素極へと移動する、その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。酸素極には、例えば、酸素などの酸化剤ガスあるいは空気が入口側配管12を介して供給されているために、この酸素極において、水素イオン、電子及び酸素が反応して水が生成される。そして、燃料極側、酸素極側共に出口側配管13、14から反応済みのいわゆるオフガスが系外に排出される。
そして、燃料電池2と、燃料電池2に接続された各配管11,12,13,14と、酸素極側の出口側配管14に設けられた水素センサ4と、制御器5と、記憶装置6と、電流制御器15と、蓄電装置16とを備えてガスセンサを具備する燃料電池システム2a(以下、単に、燃料電池システム2aと呼ぶ)が構成され、酸素極側の出口側配管14の鉛直方向上部に取り付けられた水素センサ4により、酸素極側の出口側配管14内を流通するオフガス中に水素が排出されていないことを確認することができるようになっている。
【0019】
また、燃料電池2から取り出される発電電流は、例えばDC−DCチョッパ等を備えた電流制御器15に入力されており、この電流制御器15には、例えば電気二重層コンデンサや電解コンデンサ等からなる蓄電装置16が接続されている。
電流制御器15は、制御器5から出力される電流指令値、つまり燃料電池2に対する発電指令に基づいて、燃料電池2から取り出される発電電流の電流値を制御すると共に、実際に燃料電池2から取り出される発電電流を検出し、この検出値を制御器5へと入力している。
【0020】
水素センサ4は、例えばガス接触燃焼式の水素センサとされ、例えば図4および図5に示すように、直方形状のケース21を備えている。ケース21は、例えばポリフェニレンサルファイド製であって、長手方向両端部にフランジ部22を備えている。フランジ部22にはカラー23を取り付けてあり、例えば図4に示すように、このカラー23内にボルト24を挿入して、酸素極側の出口側配管14に設けられた取付座25に締め付け固定されるようになっている。
また、例えば図5に示すように、ケース21の下面には筒状部26が形成され、筒状部26の内部はガス検出室27として形成され、ガス検出室27の内部側面には、内側に向かってフランジ部28が形成され、フランジ部28の内周部分がガス導入部29として開口形成されている。
【0021】
ケース21内には樹脂で封止された回路基板30が設けられ、筒状部26の内部に配置された検出素子31および温度補償素子32は、回路基板30に接続されている。そして、各素子31,32は回路基板30に接続された複数、例えば4個のピン33により、ガス検出室27の底面27A上に配置されたベース34から、水素センサ本体の厚さ方向に一定距離の高さで所定間隔を隔てて対をなすようにして配置されている。
また、例えば酸素極側の出口側配管14に取り付けられる第1水素センサ4aにおいては、筒状部26の外周面にシール材35が取り付けられ、出口側配管14の貫通孔14aの内周壁に密接して気密性を確保している。
【0022】
検出素子31は周知の素子であって、例えば図6に示すように、電気抵抗に対する温度係数が高い白金等を含む金属線のコイル31aの表面を、被検出ガスとされる水素に対して活性な貴金属等からなる触媒31bを坦持するアルミナ等の坦体で被覆されて形成されている。
温度補償素子32は、被検出ガスに対して不活性とされ、例えば検出素子31と同等のコイル32aの表面をアルミナ等の坦体で被覆されて形成されている。そして、被検出ガスである水素が検出素子31の触媒31bに接触した際に生じる燃焼反応の発熱により高温となった検出素子31と、被検出ガスによる燃焼反応が発生せず検出素子31よりも低温の温度補償素子32との間に電気抵抗値の差が生ずることを利用し、雰囲気温度による電気抵抗値の変化分を相殺して水素濃度を検出することができるようになっている。
【0023】
例えば図6に示すように、検出素子31(抵抗値R4)及び温度補償素子32(抵抗値R3)が直列接続されてなる枝辺と、固定抵抗41(抵抗値R1)及び固定抵抗42(抵抗値R2)が直列接続されてなる枝辺とが、外部の電源43から供給される電圧に基づいて所定の基準電圧を印加する基準電圧発生回路44に対して並列に接続されてなるブリッジ回路において、検出素子31と温度補償素子32同志の接続点PSと、固定抵抗41,42同志の接続点PRとの間に、これらの接続点PS,PR間の電圧を検出する検出回路45が接続されており、さらに、検出回路45には出力回路46が接続されている。
【0024】
ここで、ガス検出室27内に導入された検査対象ガス中に被検出ガスである水素が存在しないときには、ブリッジ回路はバランスしてR1×R4=R2×R3の状態にあり、検出回路45の出力がゼロとなる。一方、水素が存在すると、検出素子31の触媒31bにおいて水素が燃焼し、コイル31aの温度が上昇し、抵抗値R4が増大する。これに対して温度補償素子32においては水素は燃焼せず、抵抗値R3は変化しない。これにより、ブリッジ回路の平衡が破れて検出回路45に、水素濃度の増大変化に応じて増大傾向に変化する適宜の電圧が印加される。この検出回路45から出力される電圧の検出値は出力回路46へ出力され、出力回路46は入力された検出値を制御器5へ出力する。そして、制御器5においては、この電圧の検出値の変化に応じて予め設定された水素濃度のマップ等に基づいて、水素濃度が算出される。
【0025】
例えば図6に示すように、制御器5は、通電切替判定部47と、切替指令出力部48とを備えて構成されており、通電切替判定部47における、水素センサ4から入力される各検出値の信号と記憶装置6に格納されている所定切替閾値との比較結果に基づいて、水素センサ4に供給される通電量を変更する指令を切替指令出力部48から基準電圧発生回路44へ出力させる。
さらに、制御器5は、燃料電池2の作動状態や車両3の車両状態に応じて、水素センサ4に供給される通電量を変更する指令を切替指令出力部48から基準電圧発生回路44へ出力させる。
【0026】
例えば燃料電池システム2aにおいて、制御器5は、燃料電池2の停止状態や所定負荷以下での安定作動時等のように、燃料電池2の作動状態が所定作動状態に到達していない場合、あるいは、水素センサ4の検出素子31と補償素子32との電気抵抗値の差異に係る状態量(例えば、出力された電圧値や出力された電流値等)が所定の値に到達していない場合や、この状態量の変化が所定変化に到達していない場合には、酸素極側の出口側配管14内を流通するオフガス中に含まれる水素の濃度が相対的に低いと判断して、水素センサ4の検出素子31の触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態(例えば、水素を検知可能となる状態等)となるような温度(例えば、最低活性温度等)にするために要する第1の通電量を設定し、基準電圧発生回路44からブリッジ回路へ通電させる。
【0027】
一方、燃料電池2の始動時や停止動作時、所定負荷を超える作動時や負荷の変動が所定変動を超える場合、あるいは、これらの状態が発生する可能性が所定の確率を超える場合等のように、燃料電池2の作動状態が所定作動状態に到達している場合、あるいは、到達する可能性がある場合、あるいは、水素センサ4の検出素子31と補償素子32との電気抵抗値の差異に係る状態量(例えば、出力された電圧値や出力された電流値等)が所定の値に到達した場合や、この状態量の変化が所定変化に到達した場合には、水素の濃度をより精度よく検知する必要があると判断して、例えば後述する正規通電フラグF_Norのフラグ値に「1」を設定し、水素センサ4が被検出ガスである水素を所望の検出精度で精度良く検知することができるような通電量として、第1の通電量よりも大きい通電量であって、触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態よりも高い活性状態(例えば、最適活性状態等)となるような温度にするために要する第2の通電量を設定し、基準電圧発生回路44からブリッジ回路へ通電させる。
【0028】
このため、例えば図3に示すように、燃料電池システム2aにおいて、制御器5には、燃料電池2の燃料極側の入口側配管11において燃料極側に供給される燃料ガスの圧力を検出する圧力検出器11aから出力される検出信号と、燃料電池2の酸素極側の入口側配管12において酸素極側に供給される酸素などの酸化剤ガスあるいは空気の各圧力および流量を検出する圧力検出器12aおよび流量検出器12bから出力される検出信号と、燃料電池2における固体高分子電解質膜等の温度を検出する温度検出器2bから出力される検出信号とが入力されている。
【0029】
ここで、記憶装置6は、燃料電池2の作動状態、例えば燃料極と酸素極との反応ガスの圧力差とされる極間差圧や、燃料極に供給される燃料ガスの圧力、あるいは、酸素極に供給される酸素を含むガスの圧力等の作動圧力や、発電電流や、反応ガスの流量や、燃料電池2の温度等に対する所定の判定閾値のマップ等を記憶している。制御器5は、各検出器11a,12aから入力される信号に基づいて算出した極間差圧や作動圧力、各検出器12b,2b及び電流制御器15から入力される反応ガスの流量や燃料電池2の温度や発電電流等の検出値と、記憶装置6に格納されている所定の判定閾値とを比較し、燃料電池2の作動状態が所定作動状態に到達しているか否か、あるいは、到達する可能性があるか否かを判定する。
【0030】
さらに、制御器5には、例えばイグニッションスイッチ(図示略)から出力されるON/OFF信号や、速度センサ(図示略)等から出力される車両3の速度の信号や、加速度センサ(図示略)等から出力される車両3の加速度および減速度の信号等が入力されている。
制御器5は、これらの信号に基づき、車両3の車両状態が所定車両状態、例えば車両3に搭載された補機類における消費電力が所定電力を超えて増大する状態や、例えば急加速や急減速、急停止等のように燃料電池2の作動状態が急激に変化する状態や、燃料電池システム2aに適宜の衝撃力が作用する状態等に到達しているか否か、あるいは、到達する可能性があるか否かを判定する。そして、この判定結果に応じて、所定車両状態に到達していない場合、あるいは、水素センサ4の検出素子31と補償素子32との電気抵抗値の差異に係る状態量(例えば、出力された電圧値や出力された電流値等)が所定の値に到達していない場合や、この状態量の変化が所定変化に到達していない場合には、水素センサ4への通電量として、水素センサ4の検出素子31の触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態(例えば、水素を検知可能となる状態等)となるような温度(例えば、最低活性温度等)にするために要する第1の通電量を設定し、基準電圧発生回路44からブリッジ回路へ通電させる。
【0031】
一方、車両状態が所定車両状態に到達している場合、あるいは、到達する可能性がある場合、あるいは、水素センサ4の検出素子31と補償素子32との電気抵抗値の差異に係る状態量(例えば、出力された電圧値や出力された電流値等)が所定の値に到達した場合や、この状態量の変化が所定変化に到達した場合には、水素センサ4が被検出ガスである水素を所望の検出精度で精度良く検知することができるような通電量として、第1の通電量よりも大きい通電量であって、触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態よりも高い活性状態(例えば、最適活性状態等)となるような温度にするために要する第2の通電量を設定し、基準電圧発生回路44からブリッジ回路へ通電させる。
【0032】
本実施の形態によるガスセンサの制御装置1およびガスセンサを具備する燃料電池システム2aおよびガスセンサを具備する燃料電池車両3は上記構成を備えており、次に、ガスセンサの制御装置1およびガスセンサを具備する燃料電池システム2aおよびガスセンサを具備する燃料電池車両3の動作、特に、水素センサ4への通電量を切り替える処理について説明する。
先ず、図7に示すステップS01においては、水素センサ4の検出素子31の触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態(例えば、水素を検知可能となる状態等)となるような温度(例えば、最低活性温度等)にするために要する第1の通電量よりも大きい通電量であって、触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態よりも高い活性状態(例えば、最適活性状態等)となるような温度にするために要する第2の通電量の供給を指示する正規通電フラグF_Norのフラグ値が「1」か否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS08に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS02に進む。
ステップS02においては、水素センサ4の検出素子31の触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態(例えば、水素を検知可能となる状態等)となるような温度(例えば、最低活性温度等)にするために要する第1の通電量を供給する水素センサ4の低電流駆動を開始する。
【0033】
次に、ステップS03においては、低電流駆動時における水素センサ4の検出値を取得する。
そして、ステップS04においては、取得した水素センサ4の検出値が所定切替閾値を超えているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS03に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS05に進む。
ステップS05においては、タイマの計数を開始する、あるいは、既にタイマの計数が実行されている場合には、この計数を継続する。
【0034】
次に、ステップS06においては、タイマのタイマ計数値が所定計数値を超えたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS03に戻る。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS07に進む。
ステップS07においては、水素センサ4への通電量を、第1の通電量から、第2の通電量へと変更する駆動電流切替の処理を実行する。
次に、ステップS09においては、第1の通電量よりも大きい通電量であって、触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態よりも高い活性状態(例えば、最適活性状態等)となるような温度にするために要する第2の通電量を供給する水素センサ4の正規電流駆動を開始し、一連の低電流時における処理を終了する。
【0035】
すなわち、例えば図8(a)に示すように、水素センサ4の低電流駆動時において、水素センサ4から出力される検出値が所定切替閾値TH1を超えた状態が、少なくとも所定時間T以上継続した時刻s1において、図8(c)に示すように、通電量が第1の通電量から第2の通電量へと切り替えられ、低電流駆動から正規電流駆動への切替処理が実行され、図8(b)に示すように、触媒31bの触媒温度が、少なくとも活性温度以上の低活性状態の温度から高活性状態の温度へと上昇するように設定されている。なお、触媒31bに対して、活性温度は、例えば130〜150℃とされ、高活性状態の温度は、例えば180〜200℃とされている。
ここで、所定時間Tは、例えば正規電流駆動への切替後に、水素センサ4から出力される検出値に応じて実行される適宜の処理、例えば燃料電池2へ供給される反応ガスの圧力や流量を低減させたり、燃料電池2に要求する発電電流を低減させる処理等に遅れ等が生じることが無いような許容時間に設定されている。
【0036】
また、車両状態に応じて通電量を変更する場合には、例えば図9および図10に示すように、先ず、例えばイグニッションスイッチがオン状態とされ、車両3の始動開始が指示される時刻t0においては、第1の通電量よりも大きい通電量であって、触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態よりも高い活性状態(例えば、最適活性状態等)となるような温度にするために要する第2の通電量である正規通電量Wnorを設定する。
そして、車両3の発進後、例えば適宜の加速度で安定的に加速される時刻t1においては、通電量を正規通電量Wnorから、触媒31bの温度を触媒31bが所定の活性状態(例えば、水素を検知可能となる状態等)となるような温度(例えば、最低活性温度等)にするために要する第1の通電量である低通電量Wecoへと切り替える。
そして、例えば所定の程度を超える加速状態とされる時刻t2においては、通電量を低通電量Wecoから正規通電量Wnorへと切り替え、さらに、相対的に高い速度であっても、所定の速度未満であれば、車両状態が安定する時刻t3において、通電量を正規通電量Wnorから低通電量Wecoへと切り替える。
【0037】
また、例えば所定の程度を超える減速状態とされる時刻t4においては、通電量を低通電量Wecoから正規通電量Wnorへと切り替え、この後、所定の程度未満の減速状態が、例えば所定時間T以上継続した時点で、通電量を正規通電量Wnorから低通電量Wecoへと切り替える。
そして、例えばイグニッションスイッチがオフ状態とされ、車両3および燃料電池システム2aの作動が停止される時刻t5以降においては、通電量を低通電量Wecoへ設定する。
【0038】
上述したように、ガスセンサの制御装置1およびガスセンサを具備する燃料電池システム2aおよびガスセンサを具備する燃料電池車両3によれば、水素センサ4における水素濃度が所定濃度未満である場合には、水素センサ4への通電量を正規の通電量よりも少ない通電量とすることで、水素センサ4の消費電力を削減することができる。
しかも、水素濃度を精度良く検出する必要がある場合には通電量を正規の通電量へと切り替えるようにしたことで、燃料電池システム2aや車両3の所望の状態(例えば、高負荷時等)においては、水素濃度の検出精度を低減させることなく、水素を適切に検出させることができる。
【0039】
なお、上述した本実施の形態において、水素センサ4の検出値に対する所定切替閾値は、例えば所定の固定値であってもよいし、例えば水素センサ4への通電量に応じて変化する値や、例えば燃料電池2の作動状態や車両3の車両状態等に応じて変化する値等であってもよい。
【0040】
なお、上述した本実施の形態において、ガスセンサを水素センサ4としたが、これに限定されず、その他のガス、例えば一酸化炭素やメタン等の可燃性ガスを検出するガスセンサであってもよい。
また、上述した本実施の形態においては、各素子31,32を接続してなる回路をブリッジ回路としたが、これに限定されず、例えば直列回路等のその他の回路であってもよい。
【0041】
なお、上述した本実施の形態において、ガスセンサをガス接触燃焼式の水素センサ4としたが、これに限定されず、半導体式、熱線型半導体式、熱伝導式等のその他のガスセンサであってもよい。要するに、ガスセンサの温度を、ガスセンサが所定の作動状態(例えば、被検出ガスを検知可能となる状態等)となる温度よりも高い適正温度(例えば、常温より高く、数百℃程度等)に設定することによって、所望の精度で被検出ガスを検出可能なガスセンサであればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガスセンサの制御装置によれば、検査対象ガスに含まれる被検出ガスの濃度に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができる。
そして、本発明のガスセンサを具備する燃料電池システムによれば、燃料電池の作動状態に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができる。
また、本発明のガスセンサを具備する燃料電池車両によれば、燃料電池車両の車両状態に応じた適切な検出精度で被検出ガスを検出することができると共に、ガスセンサでの消費電力量を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 通電量変更手段によって切り替えられる通電量に応じた触媒温度および触媒活性状態の変化の一例を示すグラフ図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係るガスセンサを具備する燃料電池車両の構成図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係るガスセンサを具備する燃料電池システムの構成図である。
【図4】 図2に示すガスセンサの平面図である。
【図5】 図4に示すA−A線に沿う概略断面図である。
【図6】 図2に示す水素センサおよび制御器の機能ブロック図である。
【図7】 水素センサへの通電量を切り替える処理を示すフローチャートである。
【図8】 図8(a)は水素センサの低電流駆動時における検出値の時間変化の一例を示すグラフ図であり、図8(b)は触媒温度の時間変化の一例を示すグラフ図であり、図8(c)は通電量の時間変化の一例を示すグラフ図である。
【図9】 水素センサへの通電量の時間変化を示すグラフ図である。
【図10】 車両の速度の時間変化の一例を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 ガスセンサの制御装置
2 燃料電池
2a 燃料電池システム
3 燃料電池車両
31 検出素子(検出素子)
31b 触媒
32 温度補償素子(補償素子)
43 電源
44 基準電圧発生回路(通電量変更手段)

Claims (2)

  1. 反応ガスとして、水素を燃料極へ供給し、酸素を酸素極へ供給し、電気化学反応によって発電する燃料電池を備え、
    検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異に基づき被検出ガスとして水素を検出するガスセンサを具備する燃料電池システムであって、
    前記検出素子と前記補償素子とが接続されてなる回路部に電力供給を行う電源と、
    前記燃料電池の作動状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記電源から前記回路部への通電量を変更する通電量変更手段とを備え、
    前記ガスセンサは、前記検出素子の触媒に接触する前記被検出ガスの燃焼に応じて発生する前記検出素子の電気抵抗値と前記補償素子の電気抵抗値との差異に基づいてガス濃度を検出可能な接触燃焼式のガスセンサであって、
    前記燃料電池の作動状態に係る状態量を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記状態量に基づき、前記燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達しているか否か、あるいは、到達する可能性があるか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記通電量変更手段は、前記回路部への前記通電量を前記触媒の温度を前記触媒が所定の活性状態となるような温度にするために要する第1の通電量とし、前記判定手段による判定結果において、前記燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達していると判定された場合、あるいは、前記燃料電池の作動状態が所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に、前記回路部への前記通電量を前記第1の通電量よりも大きい通電量であって、前記触媒の温度を前記触媒が前記所定の活性状態よりも高い活性状態となるような温度にするために要する第2の通電量へと切り替えており、
    前記燃料電池の作動状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記通電量を、前記第1の通電量から前記第2の通電量へと切り替えることを特徴とするガスセンサを具備する燃料電池システム。
  2. 反応ガスとして、水素を燃料極へ供給し、酸素を酸素極へ供給し、電気化学反応によって発電する燃料電池を動力源として備え、
    検出素子と補償素子との電気抵抗値の差異に基づき被検出ガスとして水素を検出するガスセンサを具備する燃料電池車両であって、
    前記検出素子と前記補償素子とが接続されてなる回路部に電力供給を行う電源と、
    前記燃料電池車両の車両状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記電源から前記回路部への通電量を変更する通電量変更手段とを備え、
    前記ガスセンサは、前記検出素子の触媒に接触する前記被検出ガスの燃焼に応じて発生する前記検出素子の電気抵抗値と前記補償素子の電気抵抗値との差異に基づいてガス濃度を検出可能な接触燃焼式のガスセンサであって、
    前記燃料電池車両の車両状態に係る状態量を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記状態量に基づき、前記燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達しているか否か、あるいは、到達する可能性があるか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記通電量変更手段は、前記回路部への前記通電量を、前記触媒の温度を前記触媒が所定の活性状態となるような温度にするために要する第1の通電量とし、前記判定手段による判定結果において、前記燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達していると判定された場合、あるいは、前記燃料電池車両の車両状態が所定作動状態に到達する可能性があると判定された場合に、前記回路部への前記通電量を、前記第1の通電量よりも大きい通電量であって、前記触媒の温度を前記触媒が前記所定の活性状態よりも高い活性状態となるような温度にするために要する第2の通電量へと切り替えており、
    前記燃料電池車両の車両状態に基づく前記差異が所定閾値を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、前記通電量を、前記第1の通電量から前記第2の通電量へと切り替えることを特徴とするガスセンサを具備する燃料電池車両。
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