JP4602124B2 - ガス検出装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、主として酸化スズよりなる酸化物半導体を備えた低熱容量の熱線型半導体式ガスセンサについての技術が提案されている。
また、前記少なくとも2つのガスセンサとして、半導体ガスセンサを用いることで、ガス検出装置として長寿命化が可能となり、また、半導体式ガスセンサは他のガスセンサに比べて個々の検出可能なガス濃度領域が狭いため、濃度出力特性の異なる半導体式ガスセンサを用いることで、検出対象領域全体に亘って検出精度をさらに高くすることができる。
さらに、低濃度時にセンサ出力が大きい半導体式ガスセンサを用い、高濃度時にセンサ出力が大きい接触燃焼式ガスセンサを用いることで、ガス検出素子を多数にすることなく全領域で精度よく検出対象ガスの濃度を検出することができる。また、通常ガスセンサを用いる場所において、高濃度を示す場合は異常時であることから、通常は、他のセンサに比して長寿命の半導体式ガスセンサのみで検出できるため、ガス検出装置全体としての長寿命化を図ることができる。
また、ガス検出装置として長寿命化が可能となり、検出対象領域全体に亘って検出精度をさらに高くすることができる。
さらに、ガスセンサの起動直後から検出対象ガスの濃度の検出を行うことが可能となり、ガスセンサの信頼性を向上することができる。
図1は本発明の実施の形態における燃料電池車両の概略構成図である。
燃料電池5は、例えば固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで形成されたセルを複数積層して構成されたスタックからなり、アノードに燃料として水素を供給し、カソードに酸化剤として酸素を含む空気を供給すると、アノードで触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動して、カソードで酸素と電気化学反応を起こして発電し、水が生成される。カソード側で生じた生成水の一部は固体高分子電解質膜を介してアノード側に逆拡散するため、アノード側にも生成水が存在する。
燃料電池1から排出された水素は、水素排出流路8を介してパージ水素希釈装置13に導入される。そして、空気排出流路9を介してパージ水素希釈装置13に導入された空気によって水素は希釈され、希釈された水素が排出管14から排出ガスとして排出される。
制御装置2は、例えば、ガスセンサ1から出力される検出信号と、所定の判定閾値との比較結果に応じて、燃料電池5の異常状態が発生しているか否かを判定し、異常状態であると判定した際には、警報装置(図示せず)によって警報等を出力する。
また、ケース21の厚さ方向の端面には筒状部26が形成され、筒状部26の内部はガス検出部27として形成され、ガス検出部27の内部側面には、内側に向かってフランジ部28が形成され、フランジ部28の内周部分がガス導入部29として開口形成されている。
温度補償素子32は、検出対象ガスに対して不活性とされ、例えば検出素子31と同等のコイルの表面がアルミナ等の坦体で被覆されて形成されている。
加えて、ガス検出部27内には、環境影響、例えば湿気や検出対象ガスの影響度を少なくする為に、撥水フィルタ40やフィルタ41が配設されている。
同図に示すように、前記接触燃焼式ガスセンサ1aは、検出対象ガスである水素の濃度に対する出力がリニア(直線状)になっているため(ラインA参照)、比較的低濃度域から高濃度域までのセンシングを行うことが可能である。
これに対し、半導体式ガスセンサ1bは、低濃度領域における水素の濃度に対する出力が高いという特性を有するため(ラインB参照)、該低濃度領域におけるセンシングに適している。
ステップS14では、接触燃焼式ガスセンサ1aでの出力(検出濃度)が所定濃度N2以上(図5参照)か否かを判定する。この判定結果がYESの場合には、ステップS28に進んで燃料電池車両10の停止(システム停止)を行って、車両10の信頼性を確保する。
一方、ステップS16では、半導体式ガスセンサ1bが起動されたか否か、すなわち半導体式ガスセンサ1bにより水素の濃度を検出可能であるか否か、を判定する。この判定結果がYESであれば、ステップS18に進み、接触燃焼式ガスセンサ1aを停止する。また、この判定結果がNOであれば、再度ステップS16の処理を繰り返す。
ステップS22の処理の後には、ステップS24に進んで、半導体式ガスセンサ1bを停止して、接触燃焼式ガスセンサ1aによる検出に移行する。そして、ステップS26では、接触燃焼式ガスセンサ1aの出力(検出濃度)が所定濃度N2より大きいかどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS28に進んでシステム(燃料電池車両10)を停止する。また、この判定結果がNOであれば、接触燃焼式ガスセンサ1aによる検出を継続しつつ、ステップS27に進む。ステップS27では、半導体式ガスセンサ1bの起動を行い、その後に、上述したステップS16の処理を再度行う。
図8はガスセンサ1b、1b’それぞれの、検出対象ガスの濃度と出力との関係を示すグラフ図である。同図に示すように、ガスセンサ1bは低濃度(所定値N1’以下)において高い出力特性を有する低濃度域半導体式ガスセンサ1bであり(ラインB)、ガスセンサ1b’は高濃度(所定値N1’以上)において高い出力特性を有する高濃度域半導体式ガスセンサ1b’であり(ラインB’)である。
1a…接触燃焼式ガスセンサ(ガスセンサ)
1b…半導体式ガスセンサ(ガスセンサ、低濃度域半導体式ガスセンサ)
1b’…半導体式ガスセンサ(ガスセンサ、高濃度域半導体式ガスセンサ)
2…制御装置
10…燃料電池車両(ガス検出装置)
Claims (3)
- 濃度出力特性の異なる接触燃焼式ガスセンサと半導体式ガスセンサとの少なくとも2つのガスセンサを備え、
前記半導体式ガスセンサの起動完了判断の前に、前記接触燃焼式ガスセンサの出力が、前記接触燃焼式ガスセンサと前記半導体式ガスセンサとの濃度出力特性の変化率が略同等となる第1濃度よりも大きいか否かの判断を行い、
前記接触燃焼式ガスセンサの出力が前記第1濃度よりも大きい場合は、前記接触燃焼式ガスセンサにより検出対象ガスの濃度を検出し、
前記接触燃焼式ガスセンサの出力が前記第1濃度以下の場合は、前記半導体式ガスセンサの起動完了判断を行い、前記半導体式ガスセンサが起動完了している場合は、前記半導体式ガスセンサにより前記検出対象ガスの濃度を検出することを特徴とするガス検出装置。 - 前記半導体式ガスセンサの出力が前記第1濃度よりも大きくなったと判断したときに、前記接触燃焼式ガスセンサを起動するとともに、前記接触燃焼式ガスセンサにより前記検出対象ガスの濃度を検出することを特徴とする請求項1記載のガス検出装置。
- 前記ガスセンサは、車両に搭載される燃料電池から排出される反応ガスが流通するオフガス流路に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のガス検出装置。
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