JP4009456B2 - 自動販売機の商品搬出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品コラム内の最下位の商品から1個ずつ落下搬出する自動販売機の商品搬出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、サーペンタイン式自動販売機では、商品コラムの下部に商品搬出装置を設置し、この商品搬出装置により商品通路を開閉し最下位の商品から1個ずつ搬出するようになっている。
【0003】
この搬出構造の一例を説明すれば、商品搬出装置の下部には商品通路に上下に回動自在のゲートレバーが設置され、また、上部には商品通路に出没自在のロックレバーが設置されている。
【0004】
商品搬出装置が待機状態にあるときは、ゲートレバーが商品通路を閉じるよう位置し、また、ゲートレバーが下方へ回転しないようストッパ部材で止められており、これにより、ゲートレバー上にある最下位の商品を通じて商品コラム内の商品が販売待機している。商品販売信号が入力されたとき(コインが投入され商品選択ボタンが押されたとき)、ロックレバーが商品通路内に突出して最下位から2番目の商品を保持するとともに、ストッパ部材が止め位置から他の場所に移動して回転止めが解除される。これにより、ゲートレバーが最下位の商品の荷重により下方に向かって回転し、最下位の商品が落下搬出される。次いで、商品搬出を終えたゲートレバーは弾発部材により上方に向かって回転して待機位置に戻る一方、ストッパ部材が再びゲートレバーの止め位置に戻り、ゲートレバーが待機位置に保持される。ゲートレバーが待機位置に戻った後、ロックレバーが商品通路から没して、最下位から2番目の商品がゲートレバー上に落下搬出され、この商品が次回の販売に供される。このような一連の動作が商品販売信号の入力の度に行われ、商品コラム内の商品が1個ずつ搬出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記商品搬出装置では、最下位商品の搬出後にゲートレバーを待機位置に止める際、そのゲートレバーが停止する反動でゲートレバーが下方に向かって回転し、ストッパ部材の待機位置への移動を妨げることがある。このような場合は、ゲートレバーがストッパ部材で保持される前に、最下位から2番目の商品もゲートレバーを抜けて搬出され、一度の販売操作で複数商品が販売されるという問題点を有していた。
【0006】
このような問題点を解決するためには、最下位から2番目の商品を保持するロックレバーがその保持時間を長くすればよいが、これでは次販売商品の販売インターバルが長くなるという問題点があった。
【0007】
本発明の目的は前記従来の問題点に鑑み、ゲートレバーが待機位置に戻る際の上下の揺動を防止し、一回の販売動作で複数個の商品が販売されることがない自動販売機の商品搬出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、商品通路を閉じて最下位の商品を待機位置に保持するとともに、下方に向かって回転して該商品通路を開き最下位の商品を搬出する回動自在のゲートレバーと、ゲートレバーの下方への回転を止め該ゲートレバーを待機させるストッパ部材と、ストッパ部材の回転止めが解除され下方に向かって回転したゲートレバーを、上方に向かって回転するよう付勢する弾発部材と、ゲートレバーが最下位の商品を搬出するとき商品通路内に突出して最下位から2番目の商品を支持するとともに、ゲートレバーが待機位置に戻ったとき商品通路内から没して最下位から2番目の商品をゲートレバー上に落下搬出するロックレバーとを備え、ゲートレバー又はロックレバーの一方には係止部を、他方には係止部が係止される被係止部をそれぞれ設け、係止部はロックレバーが商品通路内に突出しているときでゲートレバーが上方に向かって回転したとき被係止部に係止され、また、ロックレバーが商品通路内から没するとき被係止部から外れるよう形成した構造となっている。
【0009】
本発明によれば、最下位商品の搬出した後にゲートレバーが待機位置に戻る際、係止部が被係止部に係止される。これにより、ゲートレバーが弾性部材の弾性力により上下の揺動することがなく、最下位から2番目の商品がゲートレバー上に落下搬出した際にゲートレバーがストッパ部材で回転止めされ、最下位から2番目の商品をゲートレバー上に確実に保持できる。
【0010】
なお、係止部をゲートレバーの軸支部から突出した係止爪で構成し、また、被係止部をロックレバーの軸支部に形成された引っ掛け溝で構成するようにしても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1乃至図10は本発明に係る自動販売機の商品搬出装置を示すもので、図1は自動販売機の概略断面図、図2は商品搬出装置の正面斜視図、図3は商品搬出装置の背面斜視図、図4は商品搬出時の正面斜視図、図5は販売待機時における側面概略図、図6は販売待機時における係止爪と引っ掛け溝を示す側面図、図7は販売時における側面概略図、図8は販売時における係止爪と引っ掛け溝を示す側面図、図9は販売待機時直前における側面概略図、図10は販売待機時直前における係止爪と引っ掛け溝を示す側面図である。
【0012】
まず、自動販売機の概略を図1を参照して説明する。この自動販売機はサーペンタイン式自動販売機を示すもので、前後に複数の商品コラム1を並設しており、商品コラム1の下部側の商品通路Aにそれぞれ商品搬出装置2が設置されている。
【0013】
この商品搬出装置2の構造を図2乃至図4を参照して説明する。この商品搬出装置2は、縦に延在された基板21を有し、この基板21の上部略中央には売り切れ検知スイッチ20を設置しており、このスイッチ20により商品コラム1内の商品の有無を検知している。
【0014】
基板21の略中央には下端をシャフト221で軸支した板状のロックレバー22が横方向に延在されており、このシャフト221を支点としてロックレバー22が商品通路Aに出没自在に回動する。また、ロックレバー22の裏面には図3に示すように後方に突出した支持板222が間隔をおいて複数有しており、この支持板222には後方に向かって開口した案内溝223を形成している。この案内溝223には回転付与シャフト224が架設されており、回転付与シャフト224が上下動するとき、回転付与シャフト224が案内溝223をなぞって移動して支持板222を上下に回転させ、ロックレバー22に上下方向への回転力を付加するようになっている。このように構成されたロックレバー22より最下位から2番目の商品S2を保持するようになっている。
【0015】
基板21の下部には最下位の商品S1を保持するゲートレバー23が設置されている。このゲートレバー23はシャフト231により基板21に軸支されており、上下方向に回動自在となっている。また、シャフト231にはバネ232が巻回しており、ゲートレバー23を上方に付勢している。また、ゲートレバー23の裏面には斜め後方に向かってストッパーアーム233が延びている。
【0016】
基板21の上部裏面には図3に示すようにソレノイド24が設置されている。このソレノイド24のプランジャ241は下方に向かって延在されており、プランジャ241の下端には上下に延在された作動板242が連結している。
【0017】
この作動板242はその下端に復帰用バネ243が連結しており、ソレノイド24が吸引するときは作動板242が上方に向かって引き上げられ、一方、ソレノイド24の吸引動作が終了したときは、復帰用バネ243の付勢力により作動板242が下方に移動する。また、この作動板242の上部側には前記回転付与シャフト224が連結しており、作動板242の上下動により、図5、図7及び図9に示すように、ロックレバー22が商品通路Aに出没するよう回動する。また、作動板242の下端にはストッパーシャフト244が固着されている。このストッパーシャフト244が下位にあるときは(ゲートレバー23の待機状態のときは)、図3及び図5に示すようにストッパーアーム233の下端がこれに当たり、ゲートレバー23の下方への回転を規制している。一方、ストッパーシャフト244が上方に移動するときは、この規制が解除され、ゲートレバー23の下方への回動を許容する。
【0018】
基板21の裏面には図3に示すように作動板242を間にして案内部材25,26が形成され、回転付与シャフト224とストッパーシャフト244を上下に案内するようになっている。各案内部材25,26のうち、図3に向かって左側の案内部材25は基板21を切り起こして形成しており、一方、右側の案内部材26は上下に延びる棒体で構成している。各案内部材25,26の上部側には回転付与シャフト224を案内する上案内孔251,261を有し、下部側にはストッパーシャフト244を案内する下案内孔252,262を有している。
【0019】
以上のように構成された商品搬出装置2において、本実施形態ではゲートレバー23のシャフト231側には図4、図6、図8及び図10に示すように係止爪27が突出しており、また、ロックレバー22のシャフト221側には図4、図6、図8及び図10に示すように係止爪27が引っ掛け可能な引っ掛け溝28が形成されている。ここで、図6に示すようにゲートレバー23及びロックレバー22が待機状態のときは、係止爪27が引っ掛け溝28に近接した状態となっている。また、図8に示すように、ゲートレバー23及びロックレバー22が最下位の商品A1を搬出するよう回転しているときは、係止爪27が引っ掛け溝28から遠く離隔した状態となっている。更に、図10に示すように、搬出行程から待機行程に復帰する際、ゲートレバー23が上方に大きく回転してロックレバー22側に近接するとき係止爪27が引っ掛け溝28に係止するようになっている。
【0020】
次に、本実施形態に係る商品搬出装置2の動作を主に図5〜図10を参照して説明する。まず、販売待機時においては、図5に示すように、ロックレバー22が商品通路Aから没しており、また、ゲートレバー23の上には最下位の商品S1が載っている。ここで、ゲートレバー23には最下位の商品S1を含む商品コラム1に収納されている商品の荷重がかかっており、ゲートレバー23には下方への回転力が付与されているが、ゲートレバー23のストッパーアーム233がストッパーシャフト244に当たっているため、ゲートレバー25が下方に回転することなく、最下位の商品S1を販売待機させている。なお、この待機状態では図6に示すように、係止爪27が引っ掛け溝28に近接しているが、この引っ掛け溝28には係止していない。
【0021】
この状態で商品の販売信号が入力されたときは、ソレノイド24が励磁しプランジャ241を上方に引き上げる。これにより、回転付与シャフト224が案内溝223をなぞりながら上方に移動して支持板222を押し上げるため、ロックレバー22が、図7に示すように、商品通路Aに向かって突出する。一方、プランジャ241の引き上げ動作によりストッパーシャフト244が上方に向かって移動するため、図7に示すように、ストッパーシャフト244がストッパーアーム233から外れ、ゲートレバー23が商品荷重により下方に向かって回転する。これにより、最下位の商品S1が落下搬出される。なお、この商品搬出時には図8に示すように、ゲートレバー23が下方に向かって回転する分、係止爪27が引っ掛け溝28から大きく離隔することとなる。
【0022】
この最下位の商品S1の落下搬出により、この商品S1の上に積まれていた最下位から2番目の商品S2が下方に向かって移動するが、このとき既にロックレバー22が商品通路Aに突出しているため、図7に示すように、最下位から2番目の商品S2の落下が規制される。
【0023】
その後、最下位商品S1の搬出を終え商品荷重のなくなったゲートレバー23は、バネ232の弾発力により勢い良く上方に向かって回転し、図9に示すように、待機位置を越えロックレバー22側に移動する。そして、ゲートレバー23の上方への回転が図示しないストッパで止められるが、そのゲートレバー23が停止する反動で、逆に下方向に向かって付勢される。このとき、図10に示すように、係止爪27が引っ掛け溝28に係止しているため、ゲートレバー23の下方回転が妨げられ、ゲートレバー23がロックレバー22に保持される状態となる。
【0024】
このゲートレバー23の保持状態中にソレノイド24の励磁時間が終了し、復帰用バネ243の付勢力により作動板242が再度下方に移動する。この作動板242の下方への移動によりストッパーシャフト244が下方に移動して図5に示す待機位置に移動する。同じく作動板242の下方への移動により回転付与シャフト224が案内溝223をなぞりながら再度下方に向かって移動し、これに伴い、ロックレバー22が商品通路Aから離脱するよう回転して元の位置に戻る。
【0025】
このロックレバー22の戻り回転により、係止爪27が引っ掛け溝28から外れるとともに、ロックレバー22で保持されていた最下位から2番目の商品S2が下方に向かって落下する。ここで、前述の如く、係止爪27が引っ掛け溝28から外れた状態となっているため、ゲートレバー23の下方への回転規制が解除されており、この係止解除されたゲートレバー23上に商品S2が落下する。
【0026】
この商品S2を受けたゲートレバー23は、商品荷重により下方に向かって回転し、そして、ストッパーアーム233の下端がストッパーシャフト244に当たったとき、即ち、ゲートレバー23が図5に示す待機位置に戻ったとき、ゲートレバー23の下方回転が停止する。以上のような操作を繰り返すことにより最下位の商品S1から順次一個ずつ販売される。
【0027】
以上のように本実施形態に係る商品搬出装置によれば、最下位の商品S1を搬出した後にゲートレバー23がバネ232の弾発力により勢い良く上方に向かって回転するが、その反動による下方への回転が係止爪27及び引っ掛け溝28により回避され、ストッパーシャフト244が元の位置に戻った後に商品S2を受けてゲートレバー23が待機位置に戻るため、商品S1を一個搬出する度にゲートレバー23が待機位置で確実に支持され、一回の搬出動作で複数商品が搬出されるという事態を起こすことがない。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、最下位商品の搬出後にゲートレバーが待機位置に戻る際、係止部が被係止部に係止され、ゲートレバーが上下の揺動することがなく、ゲートレバーをストッパ部材で待機位置で確実に支持できるため、一回の搬出動作で複数商品が搬出されるという事態を起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動販売機の概略断面図
【図2】商品搬出装置の販売待機時の正面斜視図
【図3】商品搬出装置の販売待機時の背面斜視図
【図4】商品搬出装置の販売動作時の正面斜視図
【図5】商品搬出装置の販売待機時の側面概略図
【図6】販売待機時における係止爪と引っ掛け溝を示す側面図
【図7】商品搬出装置の販売動作時の側面概略図
【図8】販売時における係止爪と引っ掛け溝を示す側面図
【図9】商品搬出装置の販売待機時直前における側面概略図
【図10】販売待機時直前における係止爪と引っ掛け溝を示す側面図
【符号の説明】
1…商品コラム、2…商品搬出装置、22…ロックレバー、23…ゲートレバー、27…係止爪、28…引っ掛け溝、232…バネ、244…ストッパーシャフト、S1,S2…商品、A…商品通路。
Claims (2)
- 商品通路を閉じて最下位の商品を待機位置に保持するとともに、下方に向かって回転して該商品通路を開き最下位の商品を搬出する回動自在のゲートレバーと、
前記ゲートレバーの下方への回転を止め該ゲートレバーを待機させるストッパ部材と、
前記ストッパ部材の回転止めが解除され下方に向かって回転した前記ゲートレバーを、上方に向かって回転するよう付勢する弾発部材と、
前記ゲートレバーが最下位の商品を搬出するとき商品通路内に突出して最下位から2番目の商品を支持するとともに、該ゲートレバーが待機位置に戻ったとき商品通路内から没して最下位から2番目の商品を該ゲートレバー上に落下搬出するロックレバーとを備え、
前記ゲートレバー又は前記ロックレバーの一方には係止部を、他方には該係止部が係止される被係止部をそれぞれ設け、該係止部は該ロックレバーが商品通路内に突出しているときで該ゲートレバーが上方に向かって回転したとき該被係止部に係止され、また、該ロックレバーが商品通路内から没するとき該被係止部から外れるよう形成された
ことを特徴とする自動販売機の商品搬出装置。 - 前記係止部は前記ゲートレバーの軸支部から突出した係止爪であり、前記被係止部は前記ロックレバーの軸支部に形成された引っ掛け溝である
ことを特徴とする自動販売機の商品搬出装置。
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2001
- 2001-12-11 JP JP2001377568A patent/JP4009456B2/ja not_active Expired - Fee Related
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