JP4009409B2 - パターン欠陥検査方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検査パターンの欠陥(ショートや断線など)や異物を検出するパターン検査、異物検査に係り、特に半導体ウエハや液晶ディスプレイ、ホトマスクなどの被検査パターンにおける欠陥・異物を検査する被検査パターンの欠陥検査方法及びその装置に関する。以下、欠陥は異物を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の検査装置は、特開平7−318326号公報(従来技術1)に記載のように、被検査パターンを移動させつつ、ラインセンサ等の撮像素子により被検査パターンの画像を検出し、検出した画像信号と定めた時間遅らせた面俊信号の濃淡を比較することにより.不一致を欠陥として認識するものであった。
【0003】
また、被検査パターンの欠陥検査に関する従来技術としては、特開平8−320294号公報(従来技術2)が知られている。この従来技術2には、メモリマット部などのパターン密度が高い領域と周辺回路などのパターン密度が低い領域とがチップ内に混在する半導体ウエハなどの被検査パターンにおいて、検出した画像上での明るさの頻度分布より被検査パターンの高密度領域と低密度領域との間での明るさ或いはコントラストが定めた関係となるべく、前記検出された画像信号をA/D変換して得られるディジタル画像信号に対して階調変換し、この階調変換された画像信号と比較する階調変化された画像信号とを位置合わせした状態で比較を行って、微細欠陥を高精度に検査する技術が記載されている。
【0004】
また、フォトマスクのパターンを検査する従来技術としては、特開平10−78668号公報(従来技術3)において知られている。この従来技術3には、光源にエキシマレーザのようなUVレーザ光を用い、光路上に挿入した拡散板を回転させて可干渉性を低減させたUV光をマスクに均一に照明し、得られるマスクの画像データから特徴量を計算して、フォトマスクの良否を判定することが記載されている。
また、エキシマレーザを用いた投影露光装置は、特開昭59-226317号公報や特開昭62−231924号公報などにおいて知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年のLSI製造においては、ウエハ上に形成された回路パターンは、高集積化のニーズに対応して微細化してそのパターン幅が0.25μmからそれ以下になってきており、結像光学系の解像限界に達している。このため結像光学系の高NA化や光超解像技術の適用が進められている。
しかしながら、高NA化は、物理的に限界に達している。従って、検出に用いる波長をUV光やDUV光の領域へ短波長化していくのが本質的なアプローチである。
また、高速に検査を行う必要があるため、細く絞ったレーザビームを試料上で走査する方法は用いることはできない。逆にレーザビームを視野一杯に広げて照明を行うと、スペックルが発生し、また回路パターンのエッジ部分にリンギングと呼ばれるオーバーシュート、アンダーシュートが発生するため、良質の画像を得ることができない。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決し、微細な回路パターンを高い分解能で高速に検出し、欠陥を検出するパターン欠陥検査方法及びその装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記パターン欠陥検査方法及びその装置を用いて超微細な半導体デバイスを製造することができるようにした半導体デバイスの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を蓬成するために、本発明では、光源にUV光源またはUVレーザ光源を用い、光路中にUV光またはUVレーザ光のスペックルの発生を抑制する手段を設け、可干渉性を低減させたUV光を対象物表面に照射して、対象物の像を検出するようにした。ここで、UV光は、DUV光も含むものとする。
このUV光のスペックルの発生を抑制する手段として、本発明では1)UV光源からのUV光を対物レンズの瞳上の1点、或いは複数の点に集光し、その集光点を検出器の蓄積時間にタイミングを合わせて瞳上を走査する、2)UV光源から射出されたUV光を光軸ずらしを行った光ファイバの束に入射させ、射出した光を対物レンズの瞳上に集光する、3)光路長をUV光源の可干渉距離以上に変化させた光ファイバ群に入射させ、射出した光を対物レンズの瞳上に集光する、4)拡散板を配置し、光軸とほぼ垂直な向きに、光束と相対的な運動をさせる、5)それらの組み合わせにより瞳上を照明する、等の手段を設けるようにした。
【0008】
また、パターンコントラストを向上させるため、レーザの偏光状態が自在に制御できることに着目し、照明光の偏光の向き、楕円率を制御し、検出光の一部偏光成分を検出することを可能とした。
即ち、本発明では、上記目的を達成するために、パターン欠陥検査装置を、UV光、レーザ光若しくはUVレーザ光等を出射する光源と、この光源から出射したUV光、レーザ光若しくはUVレーザ光を可干渉性を低減して試料上に照射する照射手段と、この照射手段によりレーザを照射された試料を撮像して画像信号を検出する画像検出手段と、この画像検出手段で検出した試料の画像信号に関する情報に基いて試料に形成されたパターンの欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えて構成した。
【0009】
また、本発明は、UV光を出射する光源と、該光源から出射したUV光の可干渉性を低減して対物レンズを介して試料上に照射する照射手段と、該照射手段により可干渉性が低減されて照射された試料を前記対物レンズを介して撮像して画像信号を検出する画像検出手段と、該画像検出手段で検出された検出画像信号に関する情報に基いて試料に形成されたパターンの欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えたことを特徴とするパターン欠陥検査装置である。
また、本発明では、上記パターン欠陥検査装置において、レーザ光若しくはUVレーザ光の偏光の状態を制御させる偏光手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明では、上記パターン欠陥検査装置において、画像検出手段で検出した試料の画像信号を処理する画像処理手段を有し、直径200mm相当のウエハを1時間あたり3枚以上のスループットに相当する速度で処理して、試料に形成されたパターンに対し100nmの欠陥を含んで検出する構成とした。
また、本発明は、複数のアルゴリズムを搭載し、自動的に或いは指定によりこれらのアルゴリズムや判定しきい値を選択可能とした画像処理部(PE部)を複数備え、試料に形成されたパターンの欠陥を検出することを特徴とするパターン欠陥検査装置である。
【0010】
また、本発明では、上記目的を達成するために、パターン欠陥検査方法を、UV光若しくはUVレーザ光をパターンが形成された試料上に照射し、このUV光若しくはUVレーザ光が照射された試料を撮像し、この撮像して得た試料の画像信号を予め記憶した参照画像と比較してパターンの欠陥を検出するようにした。
また、本発明では、上記パターン欠陥検査方法において、UV光若しくはUVレーザ光を対物レンズの瞳上に集光して走査することによって、可干渉性を低減してスペックルの発生を抑制するようにした。
また、本発明では、パターン欠陥検査方法を、UVレーザをパターンが形成された試料上に照射し、このUVレーザが照射された試料を撮像し、この撮像して得た試料の検出画像信号の正常部の明るさと予め記憶した参照画像信号の正常部の明るさとがほぼ同じになるように画像信号の明るさ補正を行い、この明るさ補正を行った検出画像信号と参照画像信号とを比較してパターンの欠陥を検出するようにした。
【0011】
また、本発明では、パターン欠陥検査方法を、レーザ光源から出射されたレーザ光の可干渉性を低減させ、この可干渉性を低減させたレーザ光をパターンが形成された試料の表面に対物レンズを介して照射方向を時間的に変化させながら照射し、このレーザ光が照射された試料を撮像し、この撮像して得た試料の検出画像信号と予め記憶した参照画像信号とを比較してパターンの欠陥を検出するようにした。
また、本発明では、試料上に形成されたパターンの欠陥を検査する方法において、試料の表面に可干渉性を低減させたUVレーザ光を照射し、このUVレーザ光が照射された試料の表面を撮像して画像信号を得、この画像信号を処理することにより試料上の100nm以下の欠陥を検出し、この検出した100nm以下の欠陥の試料上の位置に関する情報を出力するようにした。
【0012】
また、本発明では、パターン欠陥検査方法において、可干渉性を低減したUVレーザ光を直径200mm相当のウエハ上に照射し、このUVレーザ光を照射されたウエハを撮像してウエハの画像を検出し、この検出したUVレーザ光を照射されたウエハの画像を処理してウエハに形成されたパターンの100nm以下の欠陥を1時間あたり3枚以上ウエハのスループットで検出するようにした。
また、本発明では、上記パターン欠陥検査方法において、試料には、繰り返し性を有するパターンが形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明では、UV光を可干渉性を低減してパターンが形成された試料上に照射し、該照射された試料を撮像して検出画像信号を得、該得られた検出画像信号の正常部における特徴量と参照画像信号の正常部における特徴量との対応関係を示す散布図を作成し、該作成された散布図に基いて画像信号の階調値を補正し、該補正された検出画像信号と参照画像信号とを前記散布図から得られる判定しきい値で比較してパターンの欠陥を検出することを特徴とする。
特に、散布図は、例えばコントラストに応じて複数に分解することによって、正常部における拡がり(分散)を小さくすることができ、判定しきい値を低くすることができる。
【0014】
また、本発明では、上記パターン欠陥検査方法において、試料には、0.07μm以下のデザインルールのパターンが形成されていて、その欠陥を検査できるようにしたことを特徴とする。即ち、0.07μm以下のデザインルールのパターンを検査して半導体デバイスを製造することを特徴とする。
また、本発明では、検出画像信号と参照画像信号とを比較する際、試料のパターンが形成されていない部分においても虚報が著しく低減されることを特徴とする
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる被検査パターンの欠陥検査方法及びその装置の実施例を、図面を用いて説明する。図1は、本発明に係わる装置の一実施例を示す図である。
ステージ2は、X,Y,Z,θ(回転)ステージから構成され、被検査パターンの一例である半導体ウエハ(試料)1を載置するものである。
照明光源3は、例えば波長266nmや波長355nmのUVレーザ光源から構成され、半導体ウエハ1を照明する光源である。UVレーザ光源としては、固体のYAGレーザを非線形光学結晶等で波長変換して基本波の第3高調波(355nm)や、第4高調波(266nm)を発生する装置で構成される。UVレーザ光源として存在するならば100nm以下でも良く、解像度が益々向上することになる。また、レーザの発振形態は、連続発振でも、パルス発振でも構わないが、ステージを連続走行させて被対象物1からの画像を検出する関係で、連続発振が好ましい。
【0016】
ビームエキスパンダ21は、例えばUVレーザ光をある大きさに拡大するものである。
可干渉性低減光学系4は、照明光源3から出射されるレーザ光の可干渉性を低減するものである。この可干渉性低減光学系4は、時間的あるいは空間的コヒーレンスを低減するものであれば良い。可干渉性低減光学系4としては、例えば、照明光源3からのレーザビームを対物レンズ7の瞳上を走査するための走査機構で構成することができる。
ビームスプリッタ5は、場合により偏光ビームスプリッタで構成され、UV照明光源3からのUV照明光を反射させて対物レンズ7を通して試料(半導体ウエハ)1に対して例えば明視野照明を施すように構成している。ビームスプリッタ5を偏光ビームスプリッタで構成すると、UVレーザ光の偏光方向が反射面と平行な場合は反射し、垂直な場合は透過する作用をもつ。従って、UVレーザ光は、元々偏光レーザ光であるため、偏光ビームスプリッタ5によってこのUVレーザ光を全反射させることが可能となる。
【0017】
偏光素子群6は、UVレーザ照明光及び反射光の偏光方向を制御して、パターンの形状、密度差により、反射光がイメージセンサ8へ明るさむらとなって到達しないように、照明光の偏光比率を任意に調整する機能を有するもので、例えば、1/2、1/4波長板で構成される。そして、ビームスプリッタ5とイメージセンサ8との間の光路中に設けたミラー28、レンズ29、および検出器30によって、対物レンズ7の瞳面7aの空間像を検出されるように構成する。このように、CPU290は、検出器30から検出される瞳面の空間像を基に、1/2波長板、および1/4波長板の各々を光軸回りに回転制御して回転角を設定することによって、半導体ウエハ1上に形成された回路パターンから発する反射光の偏光状態、即ち、反射光の回折光が制御されることになり、例えば、0次回折光を減衰させ、高次回折光を殆ど減衰させることなくイメージセンサ8によって検出でき、その結果パターンのコントラストが飛躍的に向上し、安定した検出感度を得ることができる。
対物レンズ7としては、UV光若しくはDUV光が用いられるので、反射対物レンズを用いれば、色収差の影響を小さくすることができる。
イメージセンサ8は、試料上換算で、0.05μm〜0.3μm程度の画素寸法を有し、被検査パターンの一例である半導体ウエハ1からの反射光の明るさ(濃淡)に応じた濃淡画像信号を出力するものである。
【0018】
以上の構成により、照明光源3より出射されたUV光(例えばUVレーザ光)L1は、ミラー20で反射され、ビームエキスパンダ21で拡大され、可干渉性低減光学系4、レンズ22、ビームスプリッタ5、および偏向素子群6を介して対物レンズ7に入射し、試料(半導体ウエハ)1上に照射される。即ち、UV光L1は、レンズ22によって対物レンズ7の瞳付近7aに集光された後、試料1の上にケーラー照明される。試料1からの反射光は、試料1の垂直上方より対物レンズ7、偏光素子群6、ビームスプリッタ5、および結像レンズ23を介してイメージセンサ8で検出される。
即ち、ステージ2を走査して被検査パターンの一例である半導体ウエハ1を等速度で移動させつつ、図示していない焦点検出系で、半導体ウエハ1の被検査面のZ方向の位置を常に検出し、対物レンズ7との間隔が一定になるようにステージ2をZ方向に制御して、イメージセンサ8は、半導体ウエハ1上に形成された被検査パターンの明るさ情報(濃淡画像信号)を高精度で検出する。
信号処理回路19は、A/D変換器9、階調変換部10、遅延メモリ11、位置合わせ部286、局所階調変換部287、比較部288、CPU290、画像入力部292、散布図作成部293、記憶装置291、表示手段294、入力手段289、および出力手段295等で構成される。
【0019】
A/D変換器9は、イメージセンサ8から得られる濃淡画像信号8aをディジタル画像信号に変換して試料の画像信号を出力するものである。例えば10ビットのものが使われる。階調変換器10は、A/D変換器9から出力される10ビットディジタル画像信号に対して特開平8−320294号公報に記載されたような階調変換を施すものである。即ち、階調変換器10は、対数変換や指数変換、多項式変換等を施し、画像を補正するものであり、例えば8ビットディジタル信号で出力するように構成される。
遅延メモリ11は、参照画像信号を記憶する記憶部であり、階調変換器10からの出力画像信号を繰り返される半導体ウエハを構成する1セル又は複数セルピッチまたは1チップまたは複数チップ分記憶して遅延させるものである。ここで、セルはチップ内のパターンの繰返し単位である。
位置合わせ部286は、階調変換器10から出力される階調変換が施された画像信号(試料から得られる検出画像信号)285と遅延メモリ11から得られる遅延画像信号(基準となる参照画像信号)284との位置ずれ量を正規化相関によって検出して画素単位に位置合わせを行なう部分である。
【0020】
局所階調変換部287は、特徴量(明るさ、微分値、標準偏差、テクスチャ等)の異なる信号を、該特徴量が一致するように双方若しくは一方の画像信号について階調変換する部分である。
比較部288は、局所階調変換部287で階調変換された検出画像信号同士を比較して特徴量の相違に基いて欠陥を検出する部分である。即ち、比較部288は、遅延メモリ11から出力されるセルピッチ等に相当する量だけ遅延した参照画像信号と検出した検出画像信号を比較する。半導体ウエハ1上における配列データ等の座標を、キーボード、ディスク等から構成された入力手段289で入力しておくことにより、CPU290は、半導体ウエハ1上における配列データ等の座標に基づいて、欠陥検査データを作成して記憶装置291に格納する。この欠陥検査データは、必要に応じてディスプレイ等の表示手段294に表示することもでき、また出力手段295に出力することもできる。
【0021】
なお、比較処理部288の詳細は、特開昭61−212708号公報に示したもの等でよく、例えば画像の位置合わせ回路や、位置合わせされた画像の差画像検出回路、差画像を2値化する不一致検出回路、2値化された出力より面積や長さ(投影長)、座標などを算出する特徴抽出回路からなる。
画像入力部292は、位置合わせ部286で画素単位で位置合わせされた両画像を散布図を作成するために、同期或いは非同期で入力する部分である。
散布図作成部293は、画像入力部292で入力された両画像について、カテゴリ別の検出画像の特徴量と参照画像の特徴量との間の散布図を作成し、例えば表示手段294に表示するものである。
【0022】
これらの詳しい実施例について後で説明する。
【0023】
次に、照明光源3について説明する。高解像化のためには短波長化を行うことが必要であるが、その効果が最も得られるUVの波長領域において高照度の照明を得ることは難しい。UV光源としては放電ランプが優れており、特に水銀キセノンランプはUV領域での輝線が他の放電ランプと比べて強い。
図2には水銀キセノンランプの波長に対する放射強度の一例を示したが、従来の可視光の広い波長範囲に比べて、DUV領域での輝線は全出力光の1〜2%にすぎない(可視域では30%程度ある)。また、光の放射に方向性がなく、放電ランプから出た光を試料上まで導ける効率は、慎重に設計した光学系の場合でも大きくはできず、UV領域での放電ランプによる照明では、高速画像検出の用途において十分な光量を確保することはできない。
また、試料上での照度(輝度)向上をねらって大出力の放電ランプを用いても、それらは小出力のものと比べて発光輝点のサイズが大きくなっているだけなので、輝度(単位面積あたりの光パワー)を向上させることにはならない。従って、UV領域で有効な、高輝度の照明を行うにはレーザを光源とするするのが適していると考えられる。
【0024】
以上のように、UVレーザ光を光源とすることには大きなメリットが存在する。本発明では、UVレーザ光による照明を行う方法を示す。
図3には、通常の白色光で照明した場合の対物レンズ瞳と視野の照明状況を示した。図中(a)に示すASは瞳を、(b)に示すFSは視野を示す。瞳ASの位置では光源の像31が結像し、視野FSの位置では視野全体32がほぼ均一に照明される。
【0025】
次に、図4には、UVレーザ光源で照明した場合を示す。この場合、(a)に示す瞳ASの位置での光源像41は点になる。(b)に示す視野FS上で42で示す如く照明された回路パターンは、たとえば同図(c)のような断面のパターンの場合、(d)のような検出波形を持った像となる。このように回路パターンをレーザ光で照明して回路パターンの画像を取得する場合、エッジ部分にオーバーシュート、アンダーシュートが発生したり、スペックルが発生する。その原因は照明のσが小さいためである。このことは、対物レンズ7下の視野FSに対して照明を様々な角度から行っていないともいうことができる。通常の白色光の照明では、瞳AS上にある大きさを持った照明を行い、視野FSに対して対物レンズ7のNA(開口数)に匹敵する角度範囲を持った方向から照明を行っている。
【0026】
レーザ光のごとき可干渉(コヒーレンスを有する)な光では、σ(瞳上での光源の大きさに比例する)は0となる。これは、可干渉な光は、その光源像が点であるため、瞳上での像が点になってしまうためである。
もちろん、図5(a)のごとく、別なレンズ系により広げた光束51を対物レンズ7の瞳7a(AS)上に投影することはできるが、UVレーザ光にコヒーレンスがあるため、σ=0の位置からすべての光がでているのと同じ結果(図5(b)に示す52)を得てしまい、問題の解決とはならない。従って、UVレーザ光のコヒーレンスを低減する手段が必要となる。コヒーレンスを低減するには、時間コヒーレンスか空間コヒーレンスかのいずれかを低減させればよい。
【0027】
そこで、本発明では、検査装置の対物レンズ7の瞳7a上に光源の像を結像し、可干渉性低減光学系4である光変調器を構成する瞳上光走査機構(瞳上光走査光学系)として、たとえば最初に図6(a)中の61の位置を照明し、次に62の位置を、次に63の位置を……というように走査し、図6(b)に示す視野上を照明65することを提案する。また、図6(c)に示すように、瞳7a上で渦巻き状に走査してもよい。また、図6(d)に示すように、瞳7a上で2次元に走査してもよい。この間、各位置でスペックルとオーバーシュート、アンダーシュートの像が得られるが、得られた時刻がそれぞれ異なるために互いに干渉性はない。従って、それらを検出器8上で加算すると、インコヒーレントな光源によるものと同じ像を得ることになる。検出器8上で加算するためには、検出器8は、試料上(視野上)換算で、0.05μm〜0.3μm程度の画素寸法を有し、CCDのように蓄積型の検出器(具体的にはTDIセンサ)が適している。
【0028】
即ち、蓄積型の検出器8として、1次元センサを使うことを考える。図7に示すように1次元センサ71に対し、視野全面を照明しても、検出に寄与する照明は領域72だけで、それ以外の光パワーの大部分を占める領域73では検出に寄与しないことになる。そこで、照度を向上させるためには、図8に示すように1次元センサ71に対して領域82のように線状の照明を行うと良いことになる。(視野上でCCDがY方向に走査することにより2次元画像が得られる)。この場合、瞳上で図9の91に示すように図中Y方向を長手とする照明を行うことで、視野上にCCD71の形に合わせた照明92をすることができる。また、瞳上での走査はX方向に対して行う。また、その走査の周期Tsは、CCDの蓄積時間Tiより短く行う。これにより画像の加算ができる。
【0029】
しかし、この走査では瞳上Y方向に最初から広がっているためにY方向の走査ができないという点にある。このため、視野上でCCDのY方向に生じる光干渉によるオーバーシュート・アンダーシュートを低減することができない。逆に瞳上でのY方向の走査を行おうとしてY方向の長さを短くすると視野上でのY方向の幅が広がってしまい、照度が低下してしまうことになる。
この問題に対し、本発明では、イメージセンサ8として、図10に示すようにCCDセンサの中でも時間遅延積分形、即ちTDI(Time Delay &Integration)式のセンサを用いることで解決することができる。TDIセンサの場合、視野上でN段(数十〜256段程度)のステージと呼ばれるの受光部が並ぶため、視野上で照明されるエリアの幅がN倍に広がっても短いUVスリット照明光102は検出に有効に利用することが可能となる。
【0030】
このため、瞳7a上での短いUVスリット光102のY方向長さは、図10(a)CCDの場合の約1/Nにすることができ、瞳上光走査機構により瞳7a上でXとYの両方向に走査できるようになる。これにより視野上でTDIのX・Yの両方向に生じるオーバーシュート・アンダーシュートを低減でき、良好な検出画像を得ることができる。また、瞳上の走査周期Tsは、TDI1段の蓄積時間のN倍よりも短くあればよい。ただし、視野上に生じる照度分布を考慮すると、より均一な検出のためには、TsはTiのN倍の1/2より短い方が良い。
なお、短いUVスリットスポット光102を形成するためには、図1に示すように、ビームエキスパンダ21と瞳上光走査機構4との間に、シリンドリカルレンズ、若しくは図12に示すシリンドリカルレンズ群(マルチUVスリット光)25a等からなるUVスリット光形成光学系25を配置すればよい。ところで、短いUVスリット光102は、多少一方向に広がるため、多少は光干渉することになるので、瞳上光走査光学系4の後に、光変調器である拡散板26をおくことによって、完全に光干渉をなくすことができる。
【0031】
また、更に、均一な照明を行なうためには、UVレーザ光源3からのUV光を短いUVスリットスポット光102として、直接瞳上に集光するのではなく、図11に示す如くシリンドリカルレンズ群を有するフライアイやインテグレータ25bを通してから集光すると良い。このように、UVマルチスリットスポットビームにする場合でも、瞳上光走査機構4の後に、光変調器である拡散板26をおくことによって、完全に光干渉をなくすことができる。
即ち、例えば、図11に示すような長さのそろったガラスロッドレンズ群(フライアイレンズ)により一個のUVレーザ光源から複数のUV光源を作り出してもよい。また、図12に示す、ガラスロッドレンズ群よりも構成が簡単なマルチシリンドリカルレンズアレイを用いてもよい。マルチシリンドリカルレンズアレイの場合には、一方向のみに複数のUV光源を発生するので、これを2個直交させて配置することにより2次元的に複数のUV光源を発生させることができる。またその場合、それぞれのピッチを変えることにより、縦横で光源間ピッチの異なるUV光源群を生成することもできる。
【0032】
更に、図13(a)に示すごとく、光源群252を対物レンズ7の瞳面7a上に倍率を変えて形成し、そして例えば同図矢印254のように光源群252を環状に回転走査させると、結果として図13(b)に斜線で示すような照明の瞳面上分布243が得られ、これが輪帯状照明になり検出像の解像度改善を行うことができる効果を有することになる。また、上記光源群の倍率を変化させることだけで輪帯照明条件を変えられる。σ=1とすべく、瞳面全面を照明することも可能である。スキャンレート1kHZのN段からなるTDIイメージセンサを使用する場合、さらに利点があり、ガルバノミラーの基本周期は、1kHz/Nであればよく、この周期で瞳面全面の走査も可能となる。ガルバノミラーは、数キロHzのものが市販されており、これとTDIイメージセンサを組み合わせれば、瞳走査を実用的な速度で実現でき、高速画像検出が可能となる。ここで、TDIイメージセンサの段数(ステージ数)は、ガルバノミラーの速度に合せて、準備すればよい。また、段数(ステージ数)可変のTDIイメージセンサを用いれば、瞳走査の方法により、蓄積時間を変更することもできる。
【0033】
図19には、上記レンズアレイを用いたUV照明系の模式図を示す。正しくは、3次元的に図17のごとく表記すべきだが、それでは、ここで重要となる光の集光関係を示すことができなくなるので、模式的に示した。UVレーザ光源3からのUV平行光束235をレンズアレイ25に入射し、対物レンズ7の瞳面7aと共役な第2瞳共役面233上に複数の輝点(新たな光源)を生成する。ここからは複数のUV光束が出て行くが、説明のため一個のUV光束について着目し、図19中には示してある。このあらたなUV光源群から出た光は、第2投影レンズ232により概略平行光束に変換され、第2走査ミラー面198上に投影される。
【0034】
ここで反射した光は、第2集光レンズ199により第1瞳共役面231を通り、第1投影レンズ1910により概略平行光に変換されてもう一つの第1走査ミラー面195上に投影される。そして、第1集光レンズ22により瞳面7a上に集光され、対物レンズ7により概略平行光に変換され、試料面1上に照明される。この方式の良い点は、生成された複数の輝点が、入射したガウシアンビーム235の強度分布の対応する各々の出力を持っているため、それらが試料上1で重なり合い、照度分布の少ない照明が得られるという点にある。
【0035】
次に、さらに、UV光による高解像度化に加え、前述したように偏向素子群6の制御により、パターンのコントラストを向上する方法について説明する。
パターンコントラストを向上させるため、偏向素子群6の制御に基いて、UVレーザ光の偏光状態を自在に制御できることに着目し、照明光の偏光の向き、楕円率を制御し、イメージセンサ8で検出光の一部偏光成分を検出することを可能とした。
UVレーザ光による照明の特徴に単一波長であるということと、直線偏光であるということがある。このため、光路内に設けた1/2波長板と1/4波長板等の偏光素子群6により、高効率にその偏光状態を制御することができる。制御は、例えば光軸中心に1/2波長板と1/4波長板等を回転すればよい。照明の偏光状態によりパターンコントラストが大きく変化するため、偏光状態を制御可能(波長板を回転させて位置決め)とすることにより光学系の性能を向上することができる。より具体的には、1/2波長板で直線偏光の向きを制御し、1/4波長板で楕円率を変えることができる。
【0036】
また、図18に示すように、検出側に設けた検光子242により所望の偏光成分を抽出することができ、欠陥検出に寄与しない成分、例えば0次光をより低減させ、回折光などパターンエッジを含み、欠陥検出に寄与する光成分をより多く取り込むことができる。これにより、検出感度の向上が図れる。検光子242も偏光状態に合わせて回転可能とすると良い。
これらの組み合せにより、平行ニコルと直交ニコルも実現できる。勿論、円偏光状態も実現できる。なお、これらは、照明波長自体には依存しない。また、上記概念が成立すれば、実現するための構成は任意のものでよい。
対物レンズ7の瞳面でパターンからの回折光を検出器30で観察して、偏光状態を選ぶことにより、高次の回折光に比べ0次光が減衰することを確認することができる。これにより、低周波成分を減衰させ、パターンコントラストを向上できる。勿論、対物レンズ7の瞳と共役な位置に、空間フィルタを配置し、0次光を減衰させてもよい(空間フィルタにより、パターンからの回折光をブロックし、異物からの散乱光をイメージセンサに導くこともできる)。
【0037】
しかしながら、偏光を制御すると、高次の回折光をより効率的に抽出できる。
発明者らの実験によると、約20〜300%コントラストが向上することが判明している。また、偏光素子241の設置位置も、所望の性能を得られる位置(例えばビームスプリッタ5と1/4波長板等の偏光素子群6との間など)に設置することができる。
【0038】
また、瞳上のUVスリットスポットの走査は、図6(b)や(c)のごとく、螺旋状走査66でも、テレビ状(ラスタ)走査67でもよいし、さらにほかの走査でも良い。ただし、走査の1単位はイメージセンサ8の蓄積時間以内に行うことが望ましい。従って、走査をイメージセンサ8の動作と同期をとって行うと良い。例えば、図13に示すように、対物レンズ7の瞳7a上を環状に走査する場合、イメージセンサ8は蓄積時間を1msと仮定すると、2次元に走査させるガルバノミラー195、198は、1kHzの基本周期で駆動すればよい。さらには、ステージ2とイメージセンサ8と瞳上走査の同期をとることが良い。この場合、ステージ2が最も慣性が大きく、従って同期に合わせることが最も困難である。瞳上光走査光学系は、その機構の種類によっては広い周波数で同期が容易か、或いは限定された周波数で同期が容易である。また、センサは電気回路であるため、同期が容易である。そのため、ステージの位置から基本となる同期信号を作り、それに対して他の二つを同期させることが容易であり、望ましい。
【0039】
即ち、図1に示すように、同期信号発生器163は、XYステージ2に取り付けられたリニアエンコーダ等の位置検出機構(図示せず)から検出されるステージの位置を基に、センサの転送パルス等の同期信号164と瞳上光走査機構の同期信号165を発生する。
なお、瞳上光走査機構としては、A/O偏向器やE/O偏向器等の電気信号が直接光の偏向角に変換されるものがもっとも同期が容易である。さらに、瞳上光走査機構としては、ガルバノミラーやポリゴンミラーといった鏡をベースにした偏向器も使用することができる。
以上説明したように、図6(b)および図10(b)に示すFSのような視野全体に対するUV光若しくはDUV光の照明65やTDIセンサの受光面に対するUV光若しくはDUV光の照明101の像を、光干渉を生じることなく得ることができる。
【0040】
次に、このようにUV光、とくにDUV光を検出できるTDIセンサの実施例について説明する。
照明光源3として、DUVレーザ光源を使用する場合は、DUVに対して感度のあるイメージセンサを使用する必要がある。表面照射型イメージセンサは、入射光がゲートを通過してCCDに入るため、短波長の入射光が減衰し400nm以下の波長に対して感度がほとんどなく、DUV光の有効検出はできない。表面照射型イメージセンサでDUVの感度を得るためには、ゲートを薄くして短波長の減衰を少なくする方法がある。
他の方法としては、カバーガラスに有機薄膜コーティングを施し、DUV光が入射されるとそれに応じて可視光を発光するようにすることで、可視光にしか感度のないイメージセンサでDUV光を検出する方法がある。また、裏面照射型イメージセンサはゲート構造のない裏側に光が入射するので、量子効率が高く(例えば、30%以上)ダイナミックレンジが大きくとれ(例えば、3000以上)、400nm以下の波長にも感度があり、200nmを切るような短波長照明に特に有利である。このようなイメージセンサの場合、いくつかの照明波長を用いるときも、ひとつのイメージセンサで対応可能である。
【0041】
また、イメージセンサ8をTDI(Time Delay Integration:時間遅延積分型)にすることで、感度を大きくすることができる。さらに、アンチブルーミングの特性をもたせることで、必要以上の検出光量が得られたときに、周囲の画素に電荷があふれるという課題を解決できる。
以上説明したように、266nmや248nmの波長のDUV光を用いることによって、0.07μmルール以下のデバイスに対する欠陥検査を実現することができる。また、被検査対象物としてCuダマシンの検査に適用することが可能となる。また、被検査対象物として、パターンがないとろこでも、スペックが生じないので、検出画像と参照画像とを比較しても、虚報が生じることなく、検査をすることが可能となる。
【0042】
次に、瞳上光走査機構(瞳上光走査光学系)4の実施例について説明する。
図16には、本発明による対物(検出/照明)レンズ7の瞳7a上をUVレーザスポットで走査するための構成を示した。同図では、照明側の構成を示すもので、検出側の構成は省略している。また、原理を示すために瞳上光走査機構は一次元分だけ示してある。
レーザ光源3から出たUVビーム(UVレーザビームなので平行光である)は、ビーム成形機構21により必要なビーム形状に整えられ、この整えられたビームは、可干渉性低減光学系4である光変調器を構成する瞳上光走査機構195で偏向される。ここでは瞳上光走査機構195の実施例としてポリゴンミラーを示した。走査された平行ビームは集光レンズと呼ばれるf−θレンズ22で偏向角度が位置の変化に直される。従って、レンズ22は、走査ミラー面からレンズ22の焦点距離だけ離間した位置に配置される。そして、レンズ22により、対物レンズ7の瞳面7a上に集光される。従って、レンズ22と瞳面7aの距離もレンズ22の焦点距離となる。このようにして、試料1上では、対物レンズ7から出たUVレーザビームが平行ビームとして、角度を変えながら試料1に照明される。
【0043】
図17および図18には、瞳7a上を2次元にUVレーザビームを走査する場合を示す。同図では、光変調器である瞳上光走査機構一実施例としてガルバノ等のプレート状のミラーで図示した。また、同図中のミラー1911は光路を曲げるために用いるもので必須のものではない。従って、図16に対して異なるのはf−θレンズ199、もう1軸の瞳上光走査機構である走査ミラー198、走査ミラー195への入射レンズ1910が加わった点である。なお、図18には、ビームスプリッタ5と結像レンズ23との間に検光子242を配置して構成した。この実施例の場合、UVレーザ光源3からは、UV直線偏光レーザ光が出射されるものとする。従って、例えば、上記検光子242によって、試料から反射してくる0次光のUV照明光の直線偏光成分を遮光することが可能となる。
【0044】
以上説明した光変調器を構成する瞳上光走査機構により、UV照明光を、図6(a)、(c)、(d)に示すように対物レンズ7の瞳7a上を2次元に走査させることによって、干渉することなく広い視野で試料1上を照明することができる。
なお、実施例における対物レンズ7のNAは、0.75である。このNAは大きいほど、瞳走査の効果が大きくなり、試料パターンの薄膜干渉の影響(膜厚が異なるパターンの明るさが異なり、後述のパターン比較で正常部の差が大きくなり、微細な欠陥が検出困難になる。グレインやヒロックと呼ばれる微小範囲の膜厚変動でも明るさの違いは大きい)を低減するものである。
【0045】
また、図18には、図1と同様に、光路中に光変調器である拡散板26を配置した例を示す。拡散板26の配置位置は、対物レンズ7の瞳7aと共役な位置である。この実施例では、UVレーザビームが拡散板26上で走査されるため、コヒーレンシの低減効果がより大きくなる。勿論、空間的コヒーレンスを低減する拡散板26を高速にUVレーザビームの光軸と交差する方向に往復または回転運動させてもよい。特に、図10に示すUVスリットスポット光102や図13に示すマルチUVスリットスポット光252に対して拡散板26を光路中に設置することは、光干渉を低減する上で、有効となる。
前記瞳7a上への光源像の結像は、照明光源3からのUV光を集光レンズ22により対物レンズ7(落射照明による検出では、照明或いは照射レンズと検出レンズが兼用される)の瞳上面7aの集光することで行われる。ここで、光源が点光源であるUVレーザ光では、回折限界まで絞られた点、スポットとなる。即ち、UVレーザの全出力がこのスポットへ集中するわけであり、その地点におけるパワーは相当な大きさになる。
【0046】
実際の対物レンズ7は、収差を補正するために、非常に多くの枚数(多い場合には10枚以上)のレンズ群からなり、瞳面7aの位置も対物レンズの設計によりレンズから離間した位置ばかりでなく、レンズ内部(硝材部分)やレンズ表面近傍になる場合がある。この場合、レンズに施される(反射防止等の)コーティングが高いパワーのレーザ光にさらされることによるダメージが問題となる。この理由は、本発明においては、瞳面上においてUV光スポットを形成することによる。そのため、本発明においては、試料上おいてダメージを与えることはない。
【0047】
このスポットのパワーは、トータルで同じパワーでも小さいスポットの場合にはより深刻になる。そこで、スポットの直径から求められるスポット面積とスポットの総パワ−を用いて定義される
平均パワー密度=総パワー/スポット面積
により説明する。図15にUVレーザビームの強度分布181を断面で示す。これは典型的なレーザのビーム形状であり、中心が高く、周辺に行くに従って低くなるガウシアン分布と呼ばれる分布をしている。徐々に低くなる分布に対してスポットの直径を定義するのは難しいが、ここでは、中心の強度に対して13.5%の強度になる地点182を直径とした。この定義に従うと、ガウシアン分布の場合、中心部分のパワー密度は、全体の平均パワー密度の2倍となる。
この平均パワー密度によるコーティングにダメージを与える値は、発明者による実験では200W/平方mmである(従って中心パワー密度は400W/平方mm)。この値を超えないようにすれば、コーティングに損傷が発生することはない。
この問題に対し、対物レンズ7における瞳7aの役割が大きい本発明では、瞳面の位置をあらかじめ、レンズ硝材表面から離間した位置に設計することで問題の発生を回避することができる。離間すると、スポットは集光の状態からぼけた状態になり、直径が若干大きくなり、平均パワー密度が低下する。その離間距離は、発明者らによる実験・検討の結果から5mm程度以上必要なことがわかっている。
【0048】
また、対物レンズ7の構成上十分な離間距離が取れない場合は、そのレンズのみを無コートとしてもいい。一部のレンズを無コートとするだけならば、対物レンズ全体の透過率への影響も小さく、コーティングの耐力の問題へも対処可能だと発明者は考える。
また、UVレーザ光源3としては、前述したようにステージ2を走行させてイメージセンサ8で画像を取り込む関係で、連続発振形のレーザが適している。このように、レーザ光源3として、連続発振形を用いることによって、ピークパワーを低めに抑えることができ、対物レンズ7にダメージが発生することも防止することが可能となる。その理由は、パルス発振形のレーザでは、平均出力は抑えられても、パルスの出力のピーク値(尖頭値)では、非常に大きなパワーがかかることになり、この時に対物レンズ7等にダメージが発生してしまうからである。勿論、ダメージの心配がない小出力レーザでは、パルス発振形のレーザでもよい。
【0049】
次に、可干渉性低減光学系4において、空間的なコヒーレンスを低減させる他の実施例について説明する。空間的なコヒーレンスを低減させるためには、UVレーザの可干渉距離よりも長い光路差を持った光を得れば良く、より具体的には、図20に示すようにUVレーザの出力光を個々の長さを変えて束ねた光ファイバ111またはガラスロッドに対して入射させれば、その出力光はそれぞれインコヒーレント(干渉性がない)光になる。そして、これらを対物レンズ7の瞳7aと共役な位置上に配置すればオーバーシュート・アンダーシュート・スペックルがない画像が得られる。また、この方式では、UVレーザ光源の可干渉距離は短い方が良く、そのためには、図20(a)に示すような発振波長の帯域Δλ1が狭く、単一の縦モード(発振スペクトル)で発振するものよりは、同図(b)に示すような縦モードが複数あるΔλ2が広いものが適している。
【0050】
また、他の空間的コヒーレンスを低減する方法としては、光ファイバに光軸をずらして入射させたときに、射出光の横モード(空間分布、空間に対する光強度I)が変化するという現象を使うものがある。通常、このようなモード変化は産業上の利用に対して不利な現象とされ、横モードの変化の低減に努力するのが一般であるが、本実施例ではこれを逆手に取り、図21に示すように故意に様々な光軸ずらしをおこないファイバ121に入射させ、様々に横モードを変化させた射出光(a)、(b)、(c)、(d)、(e)……を作り出す。その結果、得られた射出光は互いにインコヒーレントとなるので、これらを対物レンズ7の瞳7aと共役な位置上に配置する。この方式の場合、複数のファイバ素線を束ねることにより非常に多くの複数光源(瞳上の輝点)を得ることができる。
【0051】
次に、 UVレーザ光源3から2つのUV光を得る実施例を図22を用いて説明する。即ち、本実施例は、UVレーザ光源3から出射されるUV射出光を、偏光ビームスプリッタ131により互いに直行する偏波面を持つ2つのUV光133/134に分離して2つのUV光133、134の仮想光源を対物レンズ7の瞳7aと共役な位置に得る方法である。132は方向を変えるためのミラーである。互いに直行する偏波面を持ったUV光には可干渉性がないので、非常に簡単な構成で可干渉性のない仮想UV光源を得ることができる。この方式では2つの仮想UV光源しか得ることができないが、これもでに述べた方式と合わせることにより、可干渉性のない仮想UV光源を1/2の手間で得ることができる。
【0052】
また、互いに独立したUV光源には可干渉性がないので、図23に示すように独立したUV光源141、142、143、144……を用いて、対物レンズ7の瞳の各点を照明するのでもよい。また、これに前述のように、偏光ビームスプリッター151〜154を組み合わせて図24に示したような構成にすれば、仮想UVレーザ光源の数を1/2にでき、価格を抑えることができる。
以上、UVレーザ光のコヒーレンスを低減させ、それにより対物レンズ7の瞳7a上の複数の点を照明し、対物レンズ7で集光して像を得る実施例を複数示したが、これらは互いに組み合わせることもでき、また、これらと同等の低減方法を用いるものであっても良い。
さらに、上記実施例のごとく、光路の一部に振動(或いは揺動)するミラー等により照明光路を一部変化させてUVレーザ照明を行い、さらにそれらの光路の照明による画像を時間的に蓄積して画像の検出を行う場合には、時間的コヒーレンス低減作用がその過程に含まれるので、空間的コヒーレンス性に関しては上記ほど厳密に低減させる必要がない。
次に、信号処理回路19の実施例について説明する。検査対象1は繰り返しパターンを有しているので、検査は隣のパターンとの比較を行うことで欠陥候補点を抽出する。イメージセンサ8からの出力信号をA/D変換器9でデジタル信号に変換する。比較対象の参照用画像を作成するために、遅延メモリ(記憶部)11では、繰り返される1チップ若しくは複数チップのピッチ分、またはセル領域については繰り返される1セルまたは複数セルのピッチ分に相当するずれ量だけ遅延させるようにする。これにより、遅延メモリ11の出力は検査画像を繰り返されるピッチ分ずらした画像となる。
【0053】
比較処理部288における比較部288aでは、局所階調変換部287で局所的に階調変換された検出画像と参照画像との2枚の画像を比較して対応する画素値の差(差画像)を求める。そして、比較部288aは、この求めた差画像を欠陥検出用の判定しきい値で判定して、欠陥候補点を抽出する。欠陥候補の判定は、あらかじめ設定されたしきい値、または被検査画像の明るさ等から求めた判定しきい値を用いて上記差画像の全体に対して行なう。別の判定方法としては、画像の各座標毎、または明るさ毎に判定しきい値を算出し、画像の各点において別の判定しきい値を持って判定するものが考えられる。
【0054】
欠陥候補を示す2値化画像は、虚報も含まれているので、できるだけ欠陥のみを抽出するために、特徴量抽出部288bにおいて、検出された欠陥候補点の検出画像から特徴量を抽出し、欠陥をみつける。特徴量抽出部288bは、欠陥候補点の、面積、座標、投影長等の特徴量を算出し、この算出された特徴量から欠陥候補点が欠陥か虚報かを判断して、欠陥288cを検出する。
次に、比較する2枚の画像の処理について説明する。特に、ここでは、明るさが異なる2枚の画像を比較するため、局所階調変換部287において、積極的に特徴量の一つである明るさの補正を一方の検出画像に対して実施する。
UV若しくはDUVに対して感度を有するイメージセンサ8は、被検査パターンである半導体ウエハ1からの反射光の明るさ、すなわち濃淡に応じた濃淡画像信号を出力するものであるため、A/D変換器9からはこの濃淡画像信号をディジタル画像信号にされたものが出力されることになる。
【0055】
位置合わせ部286は、階調変換部10から得られる検出画像と遅延メモリ11から得られる参照画像とを正規化相関に基づく画素単位で位置合わせするものである。なお、正規化したのは、位置合せすべき画像間の明るさの違いの影響を軽減するためである。
即ち、位置合わせ部286は、検出画像f(x,y)に対して記憶画像(参照画像)g(x,y)を移動し、相関値R(Δx,Δy)が最大となる位置(Δx,Δy)を次に示す(数1)〜(数5)式により求める(Δx,Δy:整数)。
【0056】
【数1】
Figure 0004009409
【0057】
【数2】
Figure 0004009409
【0058】
【数3】
Figure 0004009409
【0059】
【数4】
Figure 0004009409
【0060】
【数5】
Figure 0004009409
【0061】
ここで、画像は、イメージセンサ8により連続的に検出されるが、画像を小領域ごとに分割し、この単位で位置合わせを行う。上式では、検出画像はX×Y画素の寸法である。小領域への分割は、画像がもっている歪みに対応するためである。
即ち、小領域内では画像歪みはほとんど無視できるレベルになるよう、その大きさを決める。
なお、図示していないが、画像の位置ずれを求める上記した正規化相関は、すべての画像を相手にして行う必要はなく、例えば画像をイメージセンサの長手方向にK分割し、分割した各小画像(X/K×Y画素の大きさ)のうち、情報がある小画像について、行ってもよい。情報があるかどうかの判断は、例えば各小画像を微分し、エッジの有無を検出し、エッジが多い小画像を選ぶ。たとえば、イメージセンサ8がマルチタップ構成の並列出力可能なリニアイメージセンサの場合、各タップ出力画像が、小画像に相当する。この考え方は、並列出力される画像は、位置ずれが等しいということに基いている。さらには、分割した各小領域で独立に、正規化相関を求め、最大となる領域について求められた位置ずれ量を採用してもよい。なお、ここで用いるイメージセンサ8は、上記した、UV若しくはDUVに対して感度のある並列出力型の時間遅延積分型TDI CCDイメージセンサであってもよい。
【0062】
局所階調変換部287は、明るさの異なる検出画像信号f(x,y)と参照画像信号g(x,y)とを、正常部の明るさに一致させるべく、双方若しくは一方の画像信号の階調を変換する部分である。ここでは、次に示す(数6)〜(数9)式に基いて、個々の画素(x,y)毎にゲインa(x,y)とオフセットb(x,y)により線形変換を実施して、正常部の明るさに一致させる。
【0063】
【数6】
Figure 0004009409
【0064】
【数7】
Figure 0004009409
【0065】
【数8】
Figure 0004009409
【0066】
【数9】
Figure 0004009409
【0067】
そして、比較処理部288は、局所階調変換して得られた検出画像信号と参照画像信号とを比較し、不一致を欠陥若しくは欠陥候補として検出するものである。
【0068】
ここで、画像信号の階調変換は、後述の図27および図28に示す散布図に基いて行なってもよい。散布図上で、頻度が大となるデータを直線近似し、その傾きと切片が、上記式a(x,y)、b(x,y)に相当する。図28の例では、散布図上で、各着目点を中心とするエリアの近似直線を求め、ゲインa(x,y)とオフセットb(x,y)を算出している。
また、散布図全体で直線近似するのであるが、局所的な領域における検出画像のコントラストの値や分散値などに応じて、複数枚の散布図を作成し、それぞれの散布図上のデータを直線近似してもよい。即ち、例えば、散布図作成部293の内部に備えられたレンジフィルタ(range filter)は、検出画像から順次切出される注目画素における近傍領域での明るさの最大値と最小値の差(コントラストというカテゴリの値)を算出して出力すると共に、上記注目画素におけるコントラストの値を順次CPU290に提供して内部メモリに記憶する。なお、上記コントラスト検出としては、レンジフィルタ以外にS/Nに応じてパーセンタイルフィルタを用いることができる。
【0069】
従って、散布図作成部293は、パイプライン画像処理により、画像入力部292から入力される所定の領域の2つの画像を基に、図29に示すような、コントラストの値毎の散布図を作成し、CPU290に提供することができることになる。このように、コントラストの値に応じて散布図を分解することによって、各散布図上のデータの拡がりを抑えることができ、その結果判定しきい値を小さくすることができる。後述する図32の場合に見られるように、多くの場合、その理由は、コントラストが大きいほど、分散が小さくなっていることを見出したことにある。
そして、CPU290は、図30に示すように、各散布図において、傾き45度の直線に平行なセグメント(濃淡差のカテゴリ)にデータを分割し、この分割された各データの近傍の正常カテゴリ(発生頻度が最も多い塊)を用いて直線近似を行なう。即ち、CPU290は、図31に示す如く、各散布図の着目画素において、濃淡差カテゴリを対象に、「最近傍決定則」に従い、近傍の多数派(正常)カテゴリ群のデータを用いて近似直線を決定する。
【0070】
なお、コントラストの値や分散の値、また濃淡差の値の分割方法は、実験により予め決める。ところで、散布図作成部293において、図32に示す如く、決められたコントラストの値と濃淡差の値との間の分類カテゴリにおける発生する頻度を算出し、それをCPU290が表示手段294に表示することによって、感度の早見を可能とする。特に、図32から、コントラストが大きいほど分散が小さくなっていて、判定しきい値を小さくできることが判明できる。このように、カテゴリ情報は、図32に示す如く、表示手段294の画面上にマッピングして表示することができる。さらに、上記散布図は、図32に示すコントラストの値に応じて分解されたものである。
そして、局部階調変換部287は、位置合わせ部286から得られる例えば検出画像に対して、各画素f(x,y)をCPU290から得られるコントラストの値に応じた最小自乗近似直線(ゲインgain(x,y)およびオフセットoffset(x,y))に基いて、次の(数10)式により局所階調変換を施して補正された検出画像f'(x,y)を得る。このように各散布図に基いて例えば検出画像を局所階調変換(図31に示すように、分布の回転を行なう。)をして明るさ補正(色むら補正)をすることによって、正常部におけるデータの分散をより一層抑えることが可能となり、判定しきい値をより一層低くすることが可能となり、欠陥を正常部から分離して検出できることになる。即ち、散布図分解と階調変換とにより、正常部と欠陥との間の距離を離すことができることになる。
【0071】
f'(x,y)=f(x,y)×gain(x,y)+offset(x,y)(数10)なお、gain(x,y)は近似直線の傾きを示し、offset(x,y)は近似直線の切片を示す。
その後、比較処理部288において、例えば、階調変換された検出画像と参照画像との差画像を抽出し、該差画像に対して最も低い判定しきい値で判定して欠陥若しくは欠陥候補を検出し、最後に欠陥とその特徴量が出力されるものである。
【0072】
以上説明したように、レンジフィルタの出力によって散布図を分解し、各散布図に基いて検出画像に対して階調変換を施して明るさ補正(色むら補正)をすることによって、正常部のデータの拡がりを抑え、判定しきい値として最も低い下限値を設定可能にして、散布図に埋もれた50nm程度の超微細な欠陥を誤検出することなく検出することができる。
【0073】
次に、位置合わせ部286における位置合わせと局所階調変換部287における明るさとの同時補正について説明する。即ち、図33(a)に示すレンジフィルタの出力(コントラスト)が大きい散布図データは、比較すべきパターンエッジの対応を表すことになる。その理由は、被検査対象物上に形成されたパターンのエッジからはコントラストが大きく検出されるからである。従って、位置合わせ部286における位置合わせが悪いと、上記散布図データが図33(a)に示すように、拡がることになる。そこで、CPU290が、上記散布図データの拡がりをチェックし、この拡がりが、図33(b)に示すように、最小となる位置ずれ量を算出し、この算出された位置ずれ量を位置合わせ部286にフィードバックしてサブピクセルマッチングを行なうことによって、位置合わせ部286における位置合わせ補正と前述した局所階調変換部287における明るさ補正とを同時に行なうことが可能となる。その結果、明るさ補正だけよりも、分散を最小にすることができ、判定しきい値を最小化することができ、より一層感度を向上させることができることになる。
【0074】
なお、上記位置ずれ量の算出は、分解散布図毎に行なって、統合させても良い。
【0075】
次に、上記構成の検査装置の動作について説明する。
図1において、スペックルが生じないようにUV光を照明し、ステージ2をX方向に走行して被検査パターンの半導体ウエハ1の対象領域について等速度で移動させつつ、イメージセンサ8により前記半導体ウエハ1上に形成された被検査パターン、すなわちチップ内のメモリマット部及び周辺回路部の明るさ情報(濃淡画像信号)を検出する。当然、被検査対象物1において、パターンが形成されていなくても、比較される検出画像および参照画像にスペックルノイズが生じないので、有効である。
1列分の移動が終わると、隣の列にY方向に高速移動し、位置決めする。すなわち、等速移動と高速移動を繰り返して検査を行うものである。もちろん、ステップ&リピート型の検査でも差し支えない。そして、A/D変換器9は、イメージセンサ8の出力(濃淡画像信号)をディジタル画像信号285に変換する。このディジタル画像信号285は10ビット構成である。勿論、6ビット程度あれば、画像処理する上では特に問題ないが、微小欠陥を検出するにはある程度のビット数が必要である。
【0076】
設計情報に基いて得られる半導体ウエハ1上におけるチップ内の配列データ等の座標を、キーボード、ディスク等から構成された入力手段289で入力しておくことにより、CPU290は、入力された半導体ウエハ1上におけるチップ内の配列データ等の座標に基いて、欠陥検査データを作成して記憶装置291に格納する。欠陥検査データには後述する欠陥の確からしさを表す欠陥信頼度も比較処理部288から得られる欠陥検査データに付与して記憶装置291に格納する。
【0077】
この欠陥検査データは、欠陥信頼度と併せて、必要に応じてディスプレイ等の表示手段294に表示することもできるし、またプリンタ等の出力手段295により出力することもできる。また、通信により、他の検査装置、光学レビュー装置、SEM式レビュー装置、欠陥分類装置(欠陥の特徴量に着目して欠陥カテゴリに分類する装置。ニューラルネットワークなどを利用したものなど様々な装置がある)などに、欠陥検査データ及び欠陥信頼度を送ることもできる。勿論、欠陥信頼度のみを表示、出力しても構わない。
画像入力部292は、位置合わせ部286から得られる比較する検出画像と参照画像とを入力し、散布図作成部293において散布図を求める。散布図の求め方を図27に示す。
散布図は、縦軸と横軸が、比較する2枚の検出画像f(x,y)、参照画像(x,y)の明るさを示している。散布図は、比較すべき被検査パターンの検出画像と参照画像との特徴量である明るさ以外に、図39に示す如く、明るさの局所的な傾き(微分値)、明るさのばらつき(標準偏差)、テクスチャなどをそれぞれ縦軸、横軸としてもよい。
【0078】
このように散布図は、図27に示すように頻度を濃淡値に換算して表示する。ここでは、頻度が0をグレーで、頻度小を白、頻度大を黒で表示した。勿論、散布図はデータの有無のみを表示しても差し支えない。
図26に示す如く、CPU290における算出部290aは、散布図作成部293において作成された散布図を基に、散布図上の欠陥の頻度、或いは散布図上の欠陥の位置、或いは散布図上の欠陥についての相対的な距離情報、或いはルックアップテーブル290bを参照した情報を算出する。このように算出した情報を、欠陥信頼度として、比較処理部288から得られる欠陥の情報(欠陥の座標、並びに欠陥の特徴量である欠陥面積、欠陥の長さ、及び欠陥の明るさの差等)に添付し、記憶装置291に格納する。
【0079】
ここで、散布図において頻度が大きいことは、その点が欠陥らしくないことを表している。例えば、図27において、散布図上の黒いデータに対応する画素は、頻度が高く、これらは正常部である確率が高い。一方、白いデータに対応する画素は、頻度が小さくその明るさが小数しかないことを表しており、欠陥である頻度が高い。このように、頻度情報は欠陥の確からしさを表す重要なパラメータであると言える。
同様に、散布図上の位置については、比較する2枚の検出画像と参照画像とが同じ明るさならば、傾き45度の直線上に各点が分布するため、散布図上の絶対位置も重要な欠陥の確からしさのパラメータになる。図27において、傾き45度の直線(図示していない)から離れているデータに対応する画素は、頻度が小さいこともあり、欠陥である可能性が高いことがわかる。
即ち、CPU290は、散布図作成部293で作成された各点の特徴量(例えば明るさ、微分値、標準偏差等)に応じて求めた散布図上において、2乗誤差が最小になる直線を求めることによって、この直線からの距離によって欠陥信頼度の情報(欠陥の相対的な距離)を得ることができる。即ち、図28に示す如く、各点の特徴量に応じて散布図を求め、各平面のデータに対して近似直線を求める。特に、頻度が欠陥の確からしさを表すパラメータであるという事実を用いて、2つの比較する画像において、頻度が一定値以上の各点に対し、定めた周囲の複数画素を用いて、重みづけされた2乗誤差が最小になる直線を求める。エリアのサイズは散布図の頻度に応じてローカルに可変にする。可変する方法は、頻度を入力してルックアップテーブルを参照してエリアサイズを出力する方式に柔軟性があり、望ましい。
【0080】
CPU290は、このようにして得られた近似直線からゲイン(近似直線の傾き)、およびオフセット(近似直線の切片)を求めて局所階調変換部287にフィードバックする。局所階調変換部287は、検出画像f(x,y)に対して、上記ゲインおよびオフセットに基いて明るさ補正をする。次に、比較処理部288は、このように、明るさ補正された検出画像と参照画像との差画像を抽出し、この抽出された差画像に対して判定しきい値で判定して欠陥を出力するとともに、CPU290は散布図における欠陥についての近似直線からの距離を求め、この距離を欠陥の確からしさと見なして出力或いは表示するものである。この距離が小さいほど、正常部に近く、大きいほど欠陥に近い。
即ち、散布図において、近似した直線から離れるに従い、頻度が小さくなっており、欠陥の確度が高くなっていることがわかる。なお、頻度が一定値以上の各点とは、例えば、頻度が1以下の点は、欠陥の確度が高いとして、直線近似の対象から除外するものである。
また、近似直線からの画像全体のばらつきVr、Veを、例えば次の(数11)式および(数12)式で求められる。ここで、近似直線をY=m・f(x,y)+nとする。mは傾き、nは切片である。
【0081】
【数11】
Figure 0004009409
【0082】
【数12】
Figure 0004009409
【0083】
これらばらつきの情報は、画像全体の一致度の尺度として使用可能なものである。
このように、散布図により得られる情報を用いて、検査装置が出力する不一致情報の確からしさを判断することができる。
更に、入力手段289を用いて、例えば、差画像の絶対値に対して欠陥かどうかを判定する判定しきい値を入力し、この入力された判定しきい値の線分を、表示部294に表示された散布図上にプロットすることによって、入力した判定しきい値の妥当性を、散布図上において判断することが可能となる。
また、表示された散布図の情報を参照して、画像に適した判定しきい値を決めることもできる。即ち、判定しきい値を、上記した欠陥の確からしさにより決めることにより、より高信頼度に欠陥を検出することが可能となる。例えば、各画素において適応的に判定しきい値を決定するものとし、散布図の頻度に応じて判定しきい値を決める。頻度と判定しきい値の換算は、図26に示すように、ルックアップテーブル(LUT)290bを用いて実行する。ルックアップテーブル290bの中身、即ち変換の仕方は検査に先立ち決めておくものとする。
【0084】
なお、散布図に使用する画像は、比較する2枚の検出画像と参照画像であり、例えば画素単位の位置合せ後の画像であるが、画像処理の各段階で、2枚の画像を画像入力部292に入力可能である。
図34は、図1に示した方式に基づき、2枚の検出画像と参照画像(記憶画像)とを処理した例を示したものである。対象は、CMP(ケミカル メカニカル ポリッシング)などの平坦化処理された被検査パターンであり、ライン&スペースのパターンが、画像の右下部に検出されたものである。左上は、パターンがない領域である。各処理途中での画像のヒストグラムも併せて示している。ヒストグラムからわかるように、最初の段階では、2枚の画像の明るさは一致していない。まず、位置合わせ部286において、これら画像を正規化相関により相関値を求め、この相関値が高い位置を求めることにより、画素の単位で位置合せする。次に、局所階調変換部287において、CPU290から提供される各散布図から得られるゲインおよびオフセットに基いて、位置合せされた2枚の画像について局所階調変換である局所的明るさ補正を実施する。
【0085】
図35は、画像の散布図を示している。画素の単位で位置合せされた段階では、2枚の画像の明るさが一致していないため、散布図において斜め45度の直線にのらず、直線からのばらつきがみられる。しかし、本発明による局所階調変換の処理((数6)式および(数7)式または(数10)式に基づく方式)の後では、散布図が直線に近いところに分布しており、2枚の画像の明るさをそろえる意味で効果があることがわかる。なお、傾きと切片とあるのは、散布図データにフィッティングした線分の傾きと切片である。2枚の画像の一致度に関する尺度である傾きは、最初0.705であったものが、局所階調変換である局所的明るさ補正後に、0.986となり、 明るさの一致度が向上していることがわかる。さらに、2枚の画像の一致度を表わす、前述のVeの値も、最初は40.02あったものが、局所階調変換である局所的明るさ補正後に、8.598となり、明るさの一致度が向上していることがわかる。
【0086】
これらは、比較する画像単位で画像全体の数値を算出したものであるが、図27に示した方式では、階調変換するローカルサイズ毎に、上記したVe等を求めてもよい。
このような明るさ補正の処理は、比較する2枚の画像に明るさの違いがあるときに、特に有効である。明るさの違いは、比較する対応パターンの膜厚の違いによって起きる。膜厚が異なる場合、照明波長の帯域が狭いと、薄膜干渉により明るさの違いが大きくなる。本発明では、偏光状態の制御により、このような影響を低減しているが、それでも残留する明るさの違いを、上記補正で解決している。これにより、極めて微小な100nm以下の欠陥をも検出できる。
図33の例では、局所的明るさ補正後の散布図を用いて、上記した手順に従い、不一致に欠陥の確からしさの情報を付与する。散布図において、周囲に分散して分布する画素は、欠陥の確度が高い。判定しきい値は、分布したデータを挟むように傾き45度の直線を用いて設定できる。勿論、位置合わせ部286において、画素の単位で位置合せされた段階でも、その散布図より欠陥の確からしさの情報を同様に抽出可能である。ただし、この場合、明るさ補正がされていないので正常部のデータの分散が大きくなり、その結果、判定しきい値を、分散が大きく分布したデータを挟み込むことができるように大きく設定せざるを得ず、高感度に設定することができない。
従って、判定しきい値の決定は、局所的明るさ補正後の散布図を用いることがより望ましいと言えよう。
【0087】
これらの散布図作成、表示、或いは散布図のデータを用いた判定しきい値の算出等は、画像検出に同期して、画像毎に、或いは画像の各画素について行えば、高感度な検査を実現することができる。なお、上記したように、画像処理はパイプライン型の処理で実現しているが、そうでない構成のものでも適用できるものである。
欠陥の出力リストの例を、図36(a)〜(c)に示す。階調変換された画像同士を比較演算部288において比較し、差画像が判定しきい値を越えて欠陥若しくは欠陥候補として出力したものである。この出力として、欠陥番号、座標、長さ、面積といった欠陥の特徴を表す数値以外に、欠陥信頼度を付加した例である。ここで、欠陥番号は、被検査チップを走査した順に付けた番号である。欠陥座標は、被検査チップの例えばアライメント等マークや原点を基準にして設けた座標系における欠陥の検出された位置である。欠陥の長さは、X軸とY軸に沿う欠陥部の長さである。勿論、長軸、短軸に沿った長さを算出してもよい。
【0088】
これらの単位は、必要とする精度に依存するが、例えばミクロンである。欠陥信頼度は、上述した散布図から得られる情報である。例えば、欠陥部の画素についての散布図上の頻度、近似直線からの距離などを示している。
図36(a)は、散布図における欠陥部の頻度に基づくものである。頻度が低いものほど、欠陥の信頼度値が高い。図36(b)は、散布図における欠陥部の近似直線からの距離に基づくものである。距離が長いものほど、欠陥の信頼度値が高い。図36(c)は、散布図における欠陥部の位置座標に基づくものである。傾き45度の直線から離れるほど、欠陥の信頼度値が高い。勿論、欠陥信頼度としては、欠陥部の画素についての散布図上の頻度、近似直線からの距離などを複数有してもかまわない。なお、欠陥が複数画素を有する場合は、各画素の頻度の平均値や最大値、或いはメジアンなどの統計量を算出する。このようにして、欠陥情報に信頼度情報を付加することにより、欠陥の致命性等の算出に利用することができる。
【0089】
比較する2枚の画像の明るさの違いを許容して欠陥を検出する方法を説明する。図37に示すように、比較する2枚の画像f、gの明るさを補正し、画像F(f)、gを得る。ここで、F(・)は、明るさを変換する関数である。そして、これらを比較して不一致を欠陥として検出する。
次に、明るさを変換する関数を求める方法を説明する。
図37に示すように、画像の各点を「カテゴリ空間」にマッピングする。カテゴリ空間とは、特徴量を軸とした空間である。特徴量としては、例えば、2枚の画像の局所的な濃淡差(例えば、着目画素と対応画素の明るさの差)と局所的な画像コントラスト(例えば、画像fの着目画素を含む2×2画素内の最大値−最小値)などがある。カテゴリ空間上で、点の集合をセグメントと定義する。図37では、セグメントA、セグメントBが存在している。このようにセグメントに分けることを一般にセグメンテーションと呼ぶ。セグメンテーションには各種手法が開発されている。ここでは、図28に示した方法に基づき、カテゴリ空間の頻度データに基づき、分割する。勿論、図29に示した方法により、コントラストと濃淡差のカテゴリに基づき、分割してもよい。カテゴリ空間において、各データを囲むウインドウ(例えば3×3)を設定し、ウインドウ内の最大頻度が設定したしきい値となるようにウインドウサイズ(例えば5×3)を決める。ウインドウサイズには上限(例えば9×5)を設ける。そして、同一ウインドウ内データを同一セグメントと判断する。頻度が多い点は、別のカテゴリに属すが、頻度が多いということが正常パターン部であることを示しているため、別セグメントと判断しても問題ない。頻度が少ない点は、広い範囲を有するセグメントになり(ただし、ウインドウに上限が設定されているのでそれが最大の範囲に相当)、それだけ欠陥の可能性が高くなる。
【0090】
次に、図37に示すように、セグメントごとに2枚の画像の散布図(ここでは明るさを軸としている)を作成する。そして、点の集合を直線で近似する。近似は、線形である必要はなく、多項式等高次の近似でもよい。この近似直線(曲線)が、明るさ(階調)を変換する変換式F(・)にあたる。従って、各セグメント毎に近似直線(曲線)が求められる。
比較する2枚の画像f、gのうち、fの明るさを、図37に示すように、各画素が属すセグメントの近似直線(曲線)をもとに変換し、F(f)を得る。ここで、上記狭いウインドウ内データは同一セグメントに属するので、同一近似直線が使われ、隣の別ウインドウ内データは別近似直線が使われる。これらは頻度が多いので、近似直線からの各データの距離も短いであろう。
【0091】
一方、頻度が少ない点のウインドウが属すセグメントでは、散布図データもばらつき、近似直線からの各データの距離も長くなり、それだけ欠陥の可能性が増すことになる。セグメントの分け方は、上記の方法のみによるものではなく、発明の意図を逸脱しない範囲で別の方法でもよい。また、直線近似の際、頻度の少ないデータは無視して取り扱わないようにすれば、少数データにより近似精度が悪くなることを防止できる。
得られた画像F(f)とgが明るさ補正された比較すべき画像となり、これらを比較して欠陥若しくは欠陥候補を検出する。ここで、明るさ補正していることにより、2枚の画像の差の判定しきい値も小さい値を設定でき、それだけ欠陥検出感度を向上することができる。
なお、比較する2枚の画像f、gは、位置合わせ部286において前もって位置合せされている。また、ここでは片方の画像の明るさを補正したが、両方を補正してもよい。
【0092】
ここで、欠陥の致命性とは、欠陥が被検査パターンに与える致命性を示しており、例えば欠陥の大きさと存在する座標(領域)により決まるものである。パターンの寸法が小さい領域ほど、同じ欠陥の大きさならば致命性は高いものとなる。このような致命性判断に信頼度を併せて使用することにより、致命性の判断がより精度高くできるようになる。これにより、被検査パターンのプロセス診断がより的確にできるようになる。
【0093】
次に、比較演算処理部288の他の構成の実施例について、図38を用いて説明する。即ち、欠陥抽出回路2881は、比較部288aから得られる2値化画像(差画像に対して判定しきい値で判定して2値化した画像)に基いて欠陥または欠陥候補を抽出する回路である。ゲート回路2882は、欠陥抽出回路2881で抽出された欠陥または欠陥候補の信号によって、局所階調変換部287から出力される検出画像と参照画像とをゲートして取り込む回路である。従って、欠陥または欠陥候補の検出画像と参照画像とが欠陥画像メモリ2883に取り込まれることになる。欠陥画像メモリ2883および表示メモリ2884は、バスを介してPCIアダプター2885に接続される。プロセッサエレメント(PE)は、複数の群(PB0〜PB3)によって構成される。これらプロセッサエレメント群(PE群)は、前述した288bおよび288cを構成し、それぞれ、PCIバスを介してPCIアダプタ2885に接続され、他方リンクを介して欠陥画像メモリ2883および表示メモリ2884に接続される。更に管理CPU2886は、PCIバスに接続して構成される。
【0094】
以上説明した構成により、各プロセッサエレメント(PE)により欠陥候補を含む局所画像について詳細解析が行なわれ、致命性を有する欠陥のサブピクセルでの特徴量(寸法および面積等)が算出され、カテゴリ(異物欠陥、断線欠陥、短絡欠陥、傷等)が付与されて抽出される。
即ち、図38に示す構成により、プログラマブルで虚報除去等複雑な処理をリアルタイムで実行できるようにした。更に、図39に示すように、散布図に基づく欠陥判定に関して、横軸、縦軸として明るさ以外の前記した特徴量を採用し、比較処理部288において高度な欠陥判定を実現し、これにより例えば判定しきい値を小さくして多めに欠陥候補(2値画像)を得て、欠陥抽出回路2881において抽出する。図38に示す画像処理部(PE群を複数並列させて構成される)は、これら抽出された多数の欠陥候補についての検出画像信号および参照画像信号を基にふるいにかけて、微細な欠陥を検出する一方で誤検出を防止するといった、高感度欠陥判定を実現する。さらに、画像処理部(PE群)は、欠陥検出と並行して、ショートや断線、あるいはその致命性などの欠陥の分類なども実施可能である。
【0095】
即ち、図38に示す如く、複数のアルゴリズムを搭載し、自動的に或いは指定によりこれらのアルゴリズムや判定しきい値を選択可能にして構成した画像処理部(PE部)を複数PCIバスおよびリンクに接続して構成する。即ち、複数設けられた画像処理部(PE部)は、欠陥抽出回路2881で抽出された欠陥候補についてゲート2882を介して得られる検出画像信号および参照画像信号に対して上記選択されたアルゴリズムや判定しきい値を基に、試料1に形成されたパターンの検出すべき欠陥を検出する。PE部(プロセッサエレメント)に搭載するソフトウエア(アルゴリズム)は、ユーザが指定した検出すべき欠陥や検出を希望しない虚報を判別する機能を有する。即ち、PE部は、ユーザの希望に合わせた複数のアルゴリズムを搭載可能とする。例えば、試料の品種や製造工程毎に搭載ソフトウエアを選択し、入れ替えて実現する。この選択は、自動で実行してもよいし、マニュアルで指定してもよい。そして、各画像処理部(各PE部)は、選択したアルゴリズムに応じて、判定しきい値も設定変更可能とする。また、アルゴリズムは後でも搭載可能な構成をとる。
【0096】
ここで、上記した画像検出、処理を各画素10MHz以上で処理するものである。
そうすれば、直径200mm相当のウエハを1時間あたり3枚以上のスループットに相当する速度で、100nm以下(特に50nm以下)の欠陥を含んで検出でき、半導体製造ラインにおいて、有効な検査情報を適度な時間で出力することができる。
【0097】
また、検査装置の機差の評価に、前述した散布図を用いることができる。即ち、被検査対象1の同一位置を、検査装置Aで検出した検出画像と検査装置Bで検出した検出画像との明るさを縦軸、横軸にとり、画像の明るさをプロットする。機差がなければ、45度の直線にデータがのり、機差があると直線からずれる。このずれの具合いを見て、機差の程度を評価できる。傾き45度の直線からのばらつきの大小により判断できる。また、前述のばらつき尺度Vr,Veを用いて、その大小により判断してもよい。
【0098】
以上に説明した本発明により、高輝度のUV若しくはDUV照明が得られ、高解像度の画像を短時間で撮像することでき、結果として高速かつ高感度な検査装置を得ることができる。検出したパターンの欠陥は、その位置、寸法を出力するものである。
特に、上記被検査対象物(試料)1としては、SiO2などの絶縁膜に形成されたビア(コンタクト)ホールや配線の溝にCuなどの導電性金属を成膜によって埋め込みを行ない、CMPなどの研磨によって余分な堆積部分を除去してホールの埋め込み配線を行なったCuなどのダマシンがある。従って、本発明に係る検査方法およびその装置をCuなどのダマシンに適用することが可能である。
また、本発明に係るDUV光(266nmや248nmの光)を用いた検査方法およびその装置を、0.07μmデザインルール以下のデバイスに適用した場合、0.07μmよりも小さな超微細な欠陥を検出することができる点で非常に有効である。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、高解像化に必須な短波長照明で、しかもその実用化に有利なレーザ光源により通常の放電管照明と同等以上の品質の像を、より高感度・高速に得ることができ、微細な欠陥を高感度に検出することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る被検査パターンの欠陥検査装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】放電管照明の発光スペクトルを説明する図である。
【図3】放電管照明による検出対物レンズの瞳上と視野上の照明状況を示す図である。
【図4】レーザ照明による検出対物レンズの瞳上と視野上の照明状況及び、視野上のパターン、及びそれからの検出信号を示す図である。
【図5】瞳上で広げたレーザ照明による検出対物レンズの瞳上と視野上の照明状況を示す図である。
【図6】本発明に係るレーザ照明による検出対物レンズの瞳上と視野上の照明状況を示す図である。
【図7】本発明に係る視野上でのCCD検出器と照明領域の関係を示す図である。
【図8】本発明に係る視野上でのCCD検出器と照明領域の関係を示す図である。
【図9】本発明に係るレーザ照明による検出対物レンズの瞳上と視野上のCCD検出器と照明状況を示す図である。
【図10】本発明に係るレーザ照明による検出対物レンズの瞳上と視野上のTDI検出器と照明状況を示す図である。
【図11】本発明に係るガラスロッドレンズ群の概略の構成を示す斜視図である。
【図12】本発明に係るマルチシリンドリカルレンズアレイの概略の構成を示す斜視図である。
【図13】本発明に係るレーザ照明による輪帯照明を行う状況を説明する図である。
【図14】本発明に係るTDIイメージセンサの側面図である。
【図15】レーザ光源からのビームが持つ強度分布を説明した図である。
【図16】本発明に係るレーザ照明光学系の略断面図である。
【図17】本発明に係るレーザ照明光学系の概略の構成を示す斜視図である。
【図18】本発明に係るレーザ照明光学系の概略の構成を示す斜視図である。
【図19】本発明に係るレーザ照明を瞳上で走査する機構の概略の構成を示す正面の略断面図である。
【図20】本発明に係るレーザ照明の空間的コヒーレンスを低減する概略構成を説明する正面図である。
【図21】本発明に係るレーザ照明の空間的コヒーレンスを低減する概略構成を説明する正面図である。
【図22】本発明に係るレーザ照明の空間的コヒーレンスを低減する概略構成を説明する正面図である。
【図23】本発明に係るレーザ照明の空間的コヒーレンスを低減する概略構成を説明する正面図である。
【図24】本発明に係るレーザ照明の空間的コヒーレンスを低減する概略構成を説明する正面図である。
【図25】本発明に係る欠陥を検出するための概略の信号の流れを示すブロック図である。
【図26】本発明に係る判定しきい値を決定する概略の信号の流れを示すブロック図である。
【図27】本発明に係る散布図を説明する図である。
【図28】本発明に係る明るさ補正を説明する図である。
【図29】本発明に係るカテゴリ別(コントラストの値)に応じて散布図を分解することによって正常部のデータの拡がりを抑える実施例を説明する図である。
【図30】図29に示す各散布図毎に最近傍決定則に基づくカテゴリ分類による正常カテゴリを用いて直線近似について説明するための図である。
【図31】本発明に係る各散布図から得られる最小自乗近似直線に基づく検出画像信号の階調変換補正(明るさ補正)について説明するための図である。
【図32】本発明に係る分類カテゴリおよびその頻度の一例を示す図である。
【図33】本発明に係るサブピクセル単位での位置ずれと明るさ(階調値)の同時補正について説明するための図である。
【図34】本発明に係る位置ずれ補正および局所的明るさ補正を含む欠陥判定のフローを説明する図である。
【図35】本発明に係る散布図の例を説明する図である。
【図36】本発明に係る欠陥出力を説明する図である。
【図37】本発明に係る明るさを変換する関数を求める方法を説明する図である。
【図38】本発明に係る比較処理部の具体的構成を示す図である。
【図39】本発明に係るカテゴリ別(例えば、コントラストの値)に応じて各種特徴量を軸とする散布図を分解する実施例を説明する図である。
【符号の説明】
1…披検査試料(半導体ウエハ)、2…ステージ、3…レーザ光源(UV光源)、4…可干渉性低減光学系(コヒーレンス低減光学系)、5…ビームスプリッタ(偏光ビームスプリッタ)、6…偏光素子群、7…対物レンズ、7a…瞳(瞳面)、8…検出器(イメージセンサ:TDIセンサ)、9…A/D変換器、10…階調変換器、11…遅延メモリ、19…信号処理回路、21…ビーム成形機構(ビームエキスパンダ)、22…第1集光レンズ(f−θレンズ)、25…レンズアレイ(シリンドリカルレンズ若しくはそのアレイ)、26…拡散板、195、198…走査機構(走査ミラー)、199…第2集光レンズ、231…第1瞳共役面、232…第2投影レンズ、233…第2瞳共役面、235…UV平行光束、241…偏光素子、242…検光子、252…光源群、253…輪帯状照明、285…位置合わせ部、287…局所階調変換部、288…比較処理部、289…入力手段、290…CPU、291…記憶装置、292…画像入力部、293…散布図作成部、294…表示手段(ディスプレイ)、295…出力手段、2881…欠陥抽出回路、2882…ゲート回路、2883…欠陥画像メモリ、2884…表示メモリ、2885…PCIアダプタ、PE…プロセンサエレメント(画像処理部)。

Claims (16)

  1. UVレーザ光を出射するUVレーザ光源と、該UVレーザ光源から出射したUVレーザ光の可干渉性を低減して試料上に照射する照射手段と、偏光の状態を制御する偏光制御手段と、前記照射手段により可干渉性が低減され、前記偏光制御手段により偏光の状態が制御された試料を撮像して画像信号を検出する画像検出手段と、前記画像検出手段で検出された検出画像信号に関する情報に基づいて試料に形成されたパターンの欠陥を検出する欠陥検出手段とを備え、
    前記欠陥検出手段は、参照画像信号を記憶する記憶部と、前記画像検出手段から検出される検出画像信号の特徴量と前記記憶部に記憶された参照画像信号の特徴量との対応関係を示す散布図を作成する散布図作成部と、該散布図作成部で作成された散布図に基づいて画像信号の階調値を補正する階調変換部と、該階調変換部で補正された検出画像信号と参照画像信号とを比較することにより試料に形成されたパターンの欠陥を検出する欠陥検出部とを有することを特徴とするパターン欠陥検査装置。
  2. UV光を出射する光源と、該光源から出射したUV光の可干渉性を低減して対物レンズを介して試料上に照射する照射手段と、該照射手段により可干渉性が低減されて照射された試料を前記対物レンズを介して撮像して画像信号を検出する画像検出手段と、該画像検出手段で検出された検出画像信号に関する情報に基づいて試料に形成されたパターンの欠陥を検出する欠陥検出手段とを備え、
    前記欠陥検出手段は、参照画像信号を記憶する記憶部と、前記画像検出手段から検出される検出画像信号の特徴量と前記記憶部に記憶された参照画像信号の特徴量との対応関係を示す散布図を作成する散布図作成部と、該散布図作成部で作成された散布図に基いて画像信号の階調値を補正する階調変換部と、該階調変換部で補正された検出画像信号と参照画像信号とを比較することにより試料に形成されたパターンの欠陥を検出する欠陥検出部とを有することを特徴とするパターン欠陥検査装置。
  3. 前記照射手段は、前記光を試料上に照射するための対物レンズと、前記光を前記対物レンズの瞳上に集光させる集光光学系と、該集光光学系で集光した光点又は光束を前記瞳上で走査させる光走査部とを備えて構成することを特徴とする請求項1記載のパターン欠陥検査装置。
  4. 前記光走査部は、回転運動するミラーで構成することを特徴とする請求項記載のパターン欠陥検査装置。
  5. 前記画像検出手段は、蓄積型のイメージセンサ手段を有して構成することを特徴とする請求項1又は2記載のパターン欠陥検査装置。
  6. 前記偏光手段は、前記UVレーザ光源と前記試料上とを結ぶ光路内に配置した1/4波長板若しくは1/2波長板と1/4波長板、並びに、前記試料と前記画像検出手段の検出器と結ぶ光路中に配置した検光子、の何れか一方又はその両方を有することを特徴とする請求項記載のパターン欠陥検査装置。
  7. 前記1/2波長板若しくは1/4波長板、並びに前記検光子のうち、少なくとも一つを回転可能な構成としたことを特徴とする請求項記載のパターン欠陥検査装置。
  8. 前記画像検出手段は、UV光に対して感度を有する時間遅延積分型(TDI)のイメージセンサを有することを特徴とする請求項1又は2記載のパターン欠陥検査装置。
  9. 前記時間遅延積分型(TDI)のイメージセンサは、アンチブルーミングTDIセンサであることを特徴とする請求項記載のパターン欠陥検査装置。
  10. 前記時間遅延積分型(TDI)のイメージセンサは、裏面照射型TDIセンサであることを特徴とする請求項記載のパターン欠陥検査装置。
  11. UV光を可干渉性を低減してパターンが形成された試料上に照射する照射ステップと、該照射ステップで照射された試料を撮像して検出画像信号を得る画像検出ステップと、該画像検出ステップで得られた検出画像信号の正常部における特徴量と参照画像信号の正常部における特徴量との対応関係を示す散布図を作成する散布図作成ステップと、該散布図作成ステップで作成された散布図に基いて画像信号の階調値を補正する諧調値補正ステップと、該諧調値補正ステップで諧調値が補正された検出画像信号と参照画像信号とを前記散布図作成ステップで作成された散布図から得られる判定しきい値で比較してパターンの欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有することを特徴とするパターン欠陥検査方法。
  12. 前記画像検出ステップにおいて、試料を撮像して検出画像信号を得る際、偏光の状態を制御して試料を撮像することを特徴とする請求項11記載のパターン欠陥検査方法。
  13. 前記照射ステップにおいて、UV光を試料に照射する際、偏光の状態を制御して照射することを特徴とする請求項11記載のパターン欠陥検査方法。
  14. 前記画像検出ステップにおいて、試料を撮像する際、時間遅延積分型(TDI)イメージセンサで撮像することを特徴とする請求項11記載のパターン欠陥検査方法。
  15. 前記画像検出ステップにおいて、試料を撮像する際、アンチブルーミング時間遅延積分型(TDI)イメージセンサで撮像することを特徴とする請求項11記載のパターン欠陥検査方法。
  16. 前記画像検出ステップにおいて、試料を撮像する際、裏面照射型の時間遅延積分型(TDI)イメージセンサで撮像することを特徴とする請求項11記載のパターン欠陥検査方法。
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