JPH06222009A - 欠陥検査装置 - Google Patents
欠陥検査装置Info
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- JPH06222009A JPH06222009A JP5012960A JP1296093A JPH06222009A JP H06222009 A JPH06222009 A JP H06222009A JP 5012960 A JP5012960 A JP 5012960A JP 1296093 A JP1296093 A JP 1296093A JP H06222009 A JPH06222009 A JP H06222009A
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- substrate
- axis
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- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 写真乾板等を露光して作製された専用の空間
フィルターを使用することなく、種々の回路パターンが
形成された基板の表面状態を共通に検査する。 【構成】 光束5をアパーチャ板28を介して4分割し
て半導体ウエハ1上に照射し、反射光をフーリエ変換レ
ンズ10を介してフーリエ変換面17上に導き、この面
17上の光束を反射ミラー34A及び35Aを介してそ
れぞれ逆フーリエ変換レンズ23A及び23Bの方向に
折り曲げる。レンズ23A及び23Bの像面に光検出器
アレイ26A及び26Bを配置する。
フィルターを使用することなく、種々の回路パターンが
形成された基板の表面状態を共通に検査する。 【構成】 光束5をアパーチャ板28を介して4分割し
て半導体ウエハ1上に照射し、反射光をフーリエ変換レ
ンズ10を介してフーリエ変換面17上に導き、この面
17上の光束を反射ミラー34A及び35Aを介してそ
れぞれ逆フーリエ変換レンズ23A及び23Bの方向に
折り曲げる。レンズ23A及び23Bの像面に光検出器
アレイ26A及び26Bを配置する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、欠陥検査装置に関し、
特に半導体素子等を製造する際に原版として使用される
レチクル若しくはフォトマスク上の回路パターンの欠
陥、又は半導体ウエハ等の基板上の異物等を検出する際
に使用して好適な欠陥検査装置に関する。
特に半導体素子等を製造する際に原版として使用される
レチクル若しくはフォトマスク上の回路パターンの欠
陥、又は半導体ウエハ等の基板上の異物等を検出する際
に使用して好適な欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体素子等を製造する際に原版
として使用されるレチクル若しくはフォトマスク上の回
路パターンの欠陥、又は半導体ウエハ等の基板上の異物
等を検出する際に欠陥検査装置が使用されている。図2
2(a)は従来の欠陥検査装置を示し、この欠陥検査装
置は、例えば半導体ウエハ上の多数の冗長回路パターン
を具えた周期的構造内に存在する欠陥(異物を含む)を
検出するために使用されている。図22(c)は検査対
象とする半導体ウエハ1を示し、半導体ウエハ1は一般
に回路ユニット(以下「ダイ」という)2の規則正しい
アレイを含み、各ダイ2は、それぞれx軸及びy軸に沿
って少なくとも数10個の冗長回路パターンを有してい
る。各ダイ2は、代表的には1辺が約20mmの正方形
である。
として使用されるレチクル若しくはフォトマスク上の回
路パターンの欠陥、又は半導体ウエハ等の基板上の異物
等を検出する際に欠陥検査装置が使用されている。図2
2(a)は従来の欠陥検査装置を示し、この欠陥検査装
置は、例えば半導体ウエハ上の多数の冗長回路パターン
を具えた周期的構造内に存在する欠陥(異物を含む)を
検出するために使用されている。図22(c)は検査対
象とする半導体ウエハ1を示し、半導体ウエハ1は一般
に回路ユニット(以下「ダイ」という)2の規則正しい
アレイを含み、各ダイ2は、それぞれx軸及びy軸に沿
って少なくとも数10個の冗長回路パターンを有してい
る。各ダイ2は、代表的には1辺が約20mmの正方形
である。
【0003】図22(a)において、検査装置はレーザ
光源3を具え、レーザ光源3から射出された単色のレー
ザビームがビームエクスパンダ4により所定の直径の略
々平行な光束5に変換され、光束5がレンズ6によりレ
ンズ6の後側焦点面内に位置する焦点7に集束される。
焦点7から発散した光束8は焦点7の近くに位置する小
さな反射鏡9で反射され、反射鏡9で反射された円形の
断面形状を有する光束がフーリエ変換レンズ10に向か
う。
光源3を具え、レーザ光源3から射出された単色のレー
ザビームがビームエクスパンダ4により所定の直径の略
々平行な光束5に変換され、光束5がレンズ6によりレ
ンズ6の後側焦点面内に位置する焦点7に集束される。
焦点7から発散した光束8は焦点7の近くに位置する小
さな反射鏡9で反射され、反射鏡9で反射された円形の
断面形状を有する光束がフーリエ変換レンズ10に向か
う。
【0004】レンズ10の実効中心を反射鏡9からレン
ズ10の焦点距離の1倍より僅かに小さい距離に位置さ
せて、レンズ10から射出される平行光束11を半導体
ウエハ1のパターンが形成された表面に投射する。半導
体ウエハ1は2次元平行移動手段12の一部を構成する
チャック13内に保持されている。2次元平行移動手段
12は、レンズ10の光軸に垂直な平面内で半導体ウエ
ハ1を2次元的に移動させることができる。半導体ウエ
ハ1はレンズ10の物体面(即ち前側焦点面)14内に
位置し、平行光束11が半導体ウエハ1上のパターンが
形成された表面を照明する。
ズ10の焦点距離の1倍より僅かに小さい距離に位置さ
せて、レンズ10から射出される平行光束11を半導体
ウエハ1のパターンが形成された表面に投射する。半導
体ウエハ1は2次元平行移動手段12の一部を構成する
チャック13内に保持されている。2次元平行移動手段
12は、レンズ10の光軸に垂直な平面内で半導体ウエ
ハ1を2次元的に移動させることができる。半導体ウエ
ハ1はレンズ10の物体面(即ち前側焦点面)14内に
位置し、平行光束11が半導体ウエハ1上のパターンが
形成された表面を照明する。
【0005】図22(b)に示すように、平行光束11
は半導体ウエハ1の表面の直径20mmの照明領域15
を照明している。図22(a)に示すように、半導体ウ
エハ1上の照明された領域で回折された光束16は、レ
ンズ10によりレンズ10のフーリエ変換面(即ち後側
焦点面)17に導かれ、フーリエ変換面17内に半導体
ウエハ1表面の照明された領域内の回路パターンのフー
リエ変換パターンが結像される。
は半導体ウエハ1の表面の直径20mmの照明領域15
を照明している。図22(a)に示すように、半導体ウ
エハ1上の照明された領域で回折された光束16は、レ
ンズ10によりレンズ10のフーリエ変換面(即ち後側
焦点面)17に導かれ、フーリエ変換面17内に半導体
ウエハ1表面の照明された領域内の回路パターンのフー
リエ変換パターンが結像される。
【0006】なお、図22(a)の光学系の内で反射鏡
9がハーフミラーで、半導体ウエハ1がまだ回路パター
ンが形成されていない回路無しウエハの場合には、図2
3の様になる。図23の検査装置では、レンズ6の後側
の焦点7でのビームスポットの直径は、レンズ6にビー
ムエクスパンダ4から投射される単色の平行な光束5の
直径と反比例の関係にある。そして、焦点7から発散す
る光束8はハーフミラー18に向かい、ハーフミラー8
で反射された円形の断面形状を有する光束がフーリエ変
換レンズ10に向かう。レンズ10から射出された平行
光束11は回路無しウエハ1Aにより反射された後、再
びレンズ10を透過して光束19となり、光束19がレ
ンズ10のフーリエ変換面17上にビームスポット20
を形成する。ビームスポット20のビーム径は焦点7に
おけるビーム径とほぼ均しい。
9がハーフミラーで、半導体ウエハ1がまだ回路パター
ンが形成されていない回路無しウエハの場合には、図2
3の様になる。図23の検査装置では、レンズ6の後側
の焦点7でのビームスポットの直径は、レンズ6にビー
ムエクスパンダ4から投射される単色の平行な光束5の
直径と反比例の関係にある。そして、焦点7から発散す
る光束8はハーフミラー18に向かい、ハーフミラー8
で反射された円形の断面形状を有する光束がフーリエ変
換レンズ10に向かう。レンズ10から射出された平行
光束11は回路無しウエハ1Aにより反射された後、再
びレンズ10を透過して光束19となり、光束19がレ
ンズ10のフーリエ変換面17上にビームスポット20
を形成する。ビームスポット20のビーム径は焦点7に
おけるビーム径とほぼ均しい。
【0007】図22(a)及び(c)に戻り、半導体ウ
エハ1上の直径20mmの照明領域15は十分な精度の
フーリエ変換パターンを与える。その理由は、半導体ウ
エハ1は、多数の冗長回路パターンから成るためであ
る。また、フーリエ変換レンズ10のフーリエ変換面
(後側焦点面)17内に予め作成した空間フィルタ21
を配置する。空間フィルタ21は、写真乾板のような記
録媒体を半導体ウエハ1の全てのダイ2によって回折さ
れた光で露光して作製することができる。これは検査す
べき半導体ウエハ1を用いて行うことができる。その理
由は、仮に半導体ウエハ1のパターンが欠陥を含んでい
ても、比較的低強度の光により搬送される欠陥情報は写
真乾板を露光しないのに対して、半導体ウエハ1の本来
のパターンからの比較的高強度のフーリエ変換情報は写
真乾板を露光するためである。
エハ1上の直径20mmの照明領域15は十分な精度の
フーリエ変換パターンを与える。その理由は、半導体ウ
エハ1は、多数の冗長回路パターンから成るためであ
る。また、フーリエ変換レンズ10のフーリエ変換面
(後側焦点面)17内に予め作成した空間フィルタ21
を配置する。空間フィルタ21は、写真乾板のような記
録媒体を半導体ウエハ1の全てのダイ2によって回折さ
れた光で露光して作製することができる。これは検査す
べき半導体ウエハ1を用いて行うことができる。その理
由は、仮に半導体ウエハ1のパターンが欠陥を含んでい
ても、比較的低強度の光により搬送される欠陥情報は写
真乾板を露光しないのに対して、半導体ウエハ1の本来
のパターンからの比較的高強度のフーリエ変換情報は写
真乾板を露光するためである。
【0008】従って、空間フィルタ21は半導体ウエハ
1上の照明されたダイ2の無誤りフーリエ変換情報の空
間周波数を阻止するが、このダイ2内の欠陥から発生す
る光を通す。空間フィルタ21により阻止されなかった
欠陥情報を搬送する光束22は、逆フーリエ変換レンズ
23に入射する。このレンズ23は単レンズとして示し
てあるが、複数のレンズエレメントにより構成される場
合を含む。また、レンズ23はレンズ10のフーリエ変
換面17からレンズ23の焦点距離の1倍だけ離れた所
に位置する。レンズ10及び23は同一の光軸24に沿
って整列し、2次元平行移動手段12が半導体ウエハ1
を光軸24に交差する方向に移動させる。レンズ23
は、照明された半導体ウエハ1上のダイ2のフィルタリ
ングされた光パターンを逆フーリエ変換して、レンズ2
3の後側焦点面、即ち像面25内にダイ2の欠陥の像を
結像する。
1上の照明されたダイ2の無誤りフーリエ変換情報の空
間周波数を阻止するが、このダイ2内の欠陥から発生す
る光を通す。空間フィルタ21により阻止されなかった
欠陥情報を搬送する光束22は、逆フーリエ変換レンズ
23に入射する。このレンズ23は単レンズとして示し
てあるが、複数のレンズエレメントにより構成される場
合を含む。また、レンズ23はレンズ10のフーリエ変
換面17からレンズ23の焦点距離の1倍だけ離れた所
に位置する。レンズ10及び23は同一の光軸24に沿
って整列し、2次元平行移動手段12が半導体ウエハ1
を光軸24に交差する方向に移動させる。レンズ23
は、照明された半導体ウエハ1上のダイ2のフィルタリ
ングされた光パターンを逆フーリエ変換して、レンズ2
3の後側焦点面、即ち像面25内にダイ2の欠陥の像を
結像する。
【0009】26は光検出器アレイを示し、光検出器ア
レイ26は、レンズ23の後側焦点面、即ち欠陥の像が
結像される像面25上に光軸24を中心として配置さ
れ、光検出器アレイ26の各受光エレメントが光軸24
上のダイ2内に存在する欠陥の像を受光する。このよう
な従来技術においては、電子的又は光学的ノイズを十分
に小さくするためには、フーリエ変換レンズ10及び逆
フーリエ変換レンズ23の設計条件は非常に厳しくな
る。
レイ26は、レンズ23の後側焦点面、即ち欠陥の像が
結像される像面25上に光軸24を中心として配置さ
れ、光検出器アレイ26の各受光エレメントが光軸24
上のダイ2内に存在する欠陥の像を受光する。このよう
な従来技術においては、電子的又は光学的ノイズを十分
に小さくするためには、フーリエ変換レンズ10及び逆
フーリエ変換レンズ23の設計条件は非常に厳しくな
る。
【0010】光学的ノイズを十分に小さくするために
は、フーリエ変換面17における最小スポット径d1及
び像面25における最小スポット径d2に対して厳しい
制限が課せられる。また、電子的ノイズを十分に小さく
するためには、レンズ10及びレンズ23は、レンズ1
0の物体面(前側焦点面)14に位置する視野内の任意
の点から±15゜以上のテレセントリック円錐内に回折
された光を十分小さな収差で平行光線にして、極めて小
さな幾向歪みで近軸回折光像が最終的に形成されるよう
にしなければならない。
は、フーリエ変換面17における最小スポット径d1及
び像面25における最小スポット径d2に対して厳しい
制限が課せられる。また、電子的ノイズを十分に小さく
するためには、レンズ10及びレンズ23は、レンズ1
0の物体面(前側焦点面)14に位置する視野内の任意
の点から±15゜以上のテレセントリック円錐内に回折
された光を十分小さな収差で平行光線にして、極めて小
さな幾向歪みで近軸回折光像が最終的に形成されるよう
にしなければならない。
【0011】以上のような条件から、図22(b)及び
(c)に示すように、半導体ウエハ1上の照明領域15
において、十分に小さい電子的又は光学的ノイズで欠陥
検出ができる視野である観察視野27はその照明領域1
5に比べて小さくなる。また、空間フィルタ21を露光
する際に最適な照明領域が照明領域15であり、観察視
野27内のみを観察する際にも同じ面積である照明領域
15を照明しなくてはならない。その理由は、照明され
たダイ2の回路パターンのフーリエ変換パターンを空間
フィルタ21の作製時と、欠陥検査動作時との両方で同
じにする必要があるからである。このため欠陥検査時に
も、照明領域15を照明する必要があり、観察視野27
内に十分な照度の照明光を照射することが困難であっ
た。
(c)に示すように、半導体ウエハ1上の照明領域15
において、十分に小さい電子的又は光学的ノイズで欠陥
検出ができる視野である観察視野27はその照明領域1
5に比べて小さくなる。また、空間フィルタ21を露光
する際に最適な照明領域が照明領域15であり、観察視
野27内のみを観察する際にも同じ面積である照明領域
15を照明しなくてはならない。その理由は、照明され
たダイ2の回路パターンのフーリエ変換パターンを空間
フィルタ21の作製時と、欠陥検査動作時との両方で同
じにする必要があるからである。このため欠陥検査時に
も、照明領域15を照明する必要があり、観察視野27
内に十分な照度の照明光を照射することが困難であっ
た。
【0012】また、図22(c)に示す観察視野27内
の照明光の照度は、検査時間に影響する。つまり、観察
視野27は、半導体ウエハ1上の各ダイ2の全体を一度
に観察できるほど大きくないため、それぞれのダイ2内
で観察視野27を相対移動する必要が生じる。相対移動
速度は光検出器アレイ26の光累積時間と観察視野27
内の輝度とに依存し、輝度が低くなると当然に相対移動
速度も低下する。また、光検出器アレイ26で時間遅延
積分(time delay integration:TDI)等の光累積方
法を用いることもあるが、この場合、相対移動の動作精
度に対する要求が厳しくなる。
の照明光の照度は、検査時間に影響する。つまり、観察
視野27は、半導体ウエハ1上の各ダイ2の全体を一度
に観察できるほど大きくないため、それぞれのダイ2内
で観察視野27を相対移動する必要が生じる。相対移動
速度は光検出器アレイ26の光累積時間と観察視野27
内の輝度とに依存し、輝度が低くなると当然に相対移動
速度も低下する。また、光検出器アレイ26で時間遅延
積分(time delay integration:TDI)等の光累積方
法を用いることもあるが、この場合、相対移動の動作精
度に対する要求が厳しくなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
に於いては、空間フィルタ21により半導体ウエハ1上
の各ダイ2の無誤りパターンからの光を遮光することに
より、各ダイ2の欠陥部からの光のみを光検出器アレイ
26に導くようにしている。しかしながら、例えば写真
乾板を適正に露光して、欠陥検出を正確に行うことがで
きる空間フィルタ21を作成するのは困難であるという
不都合があった。また、この空間フィルタ21は、厳密
には半導体ウエハ1上の回路パターン毎に作成しなくて
はならず、極めて煩雑であるという不都合もあった。
に於いては、空間フィルタ21により半導体ウエハ1上
の各ダイ2の無誤りパターンからの光を遮光することに
より、各ダイ2の欠陥部からの光のみを光検出器アレイ
26に導くようにしている。しかしながら、例えば写真
乾板を適正に露光して、欠陥検出を正確に行うことがで
きる空間フィルタ21を作成するのは困難であるという
不都合があった。また、この空間フィルタ21は、厳密
には半導体ウエハ1上の回路パターン毎に作成しなくて
はならず、極めて煩雑であるという不都合もあった。
【0014】本発明は斯かる点に鑑み、検査対象とする
基板上に形成された回路パターン毎に写真乾板等を露光
して作製された専用の空間フィルターを使用することな
く、且つ、本来欠陥でない部分を欠陥とみなす擬似欠陥
を発生させることなく、種々の回路パターンが形成され
た基板の表面状態を共通に検査できる欠陥検査装置を提
供することを目的とする。
基板上に形成された回路パターン毎に写真乾板等を露光
して作製された専用の空間フィルターを使用することな
く、且つ、本来欠陥でない部分を欠陥とみなす擬似欠陥
を発生させることなく、種々の回路パターンが形成され
た基板の表面状態を共通に検査できる欠陥検査装置を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の欠陥
検査装置は、例えば図1に示す如く、回路パターンを有
する基板(1)の表面状態を検査する欠陥検査装置にお
いて、照明光を照射する光源と;この光源からの照明光
を基板(1)の被検面上に照射する照明手段と;その被
検面から発生する光束を集光し、その被検面に対するフ
ーリエ変換面(17)又はその共役面に空間周波数スペ
クトルを発生させるレンズ系(10)と;その光源と基
板(1)との間に配置され、その照明光の一部を遮光す
ることによりその回路パターンの空間周波数スペクトル
に無スペクトル領域を設定する遮光部材(18)と;フ
ーリエ変換面(17)又はその共役面に配置され、基板
(1)からの光束を複数の光束に分割する分割部材(3
4A,35A)と;このように分割された後の複数の光
束をそれぞれ光電変換信号に変換する複数の受光手段
(26A,26B)と;それら複数の光電変換信号に基
づいて基板(1)の表面状態を検査する信号処理手段
(例えば図10の61)とを有するものである。
検査装置は、例えば図1に示す如く、回路パターンを有
する基板(1)の表面状態を検査する欠陥検査装置にお
いて、照明光を照射する光源と;この光源からの照明光
を基板(1)の被検面上に照射する照明手段と;その被
検面から発生する光束を集光し、その被検面に対するフ
ーリエ変換面(17)又はその共役面に空間周波数スペ
クトルを発生させるレンズ系(10)と;その光源と基
板(1)との間に配置され、その照明光の一部を遮光す
ることによりその回路パターンの空間周波数スペクトル
に無スペクトル領域を設定する遮光部材(18)と;フ
ーリエ変換面(17)又はその共役面に配置され、基板
(1)からの光束を複数の光束に分割する分割部材(3
4A,35A)と;このように分割された後の複数の光
束をそれぞれ光電変換信号に変換する複数の受光手段
(26A,26B)と;それら複数の光電変換信号に基
づいて基板(1)の表面状態を検査する信号処理手段
(例えば図10の61)とを有するものである。
【0016】この場合、その照明手段はその被検査面に
入射するその照明光を集光する集光手段(10)を有
し、その被検査面上に集光されるその照明光と基板
(1)とを相対走査する相対走査手段(29,13)を
設けることが望ましい。また、その分割部材(34A,
35A)としては複数のミラーを使用することができ
る。更に、その分割部材(34A,35A)はその光束
を波面分割するものであってもよい。
入射するその照明光を集光する集光手段(10)を有
し、その被検査面上に集光されるその照明光と基板
(1)とを相対走査する相対走査手段(29,13)を
設けることが望ましい。また、その分割部材(34A,
35A)としては複数のミラーを使用することができ
る。更に、その分割部材(34A,35A)はその光束
を波面分割するものであってもよい。
【0017】また、その分割部材(34A,35A)は
その無スペクトル領域内に設けることが望ましい。ま
た、その分割部材(34A,35A)は、例えば図13
に示すように、複数のミラー(34A,35A)と基板
(1)上の回路パターンの空間周波数スペクトル成分を
遮る空間フィルター(68)とを有するものであっても
よい。また、その照明光としては、単色光、複数の単色
光又は連続的な波長スペクトルを有する光の何れでも使
用できる。
その無スペクトル領域内に設けることが望ましい。ま
た、その分割部材(34A,35A)は、例えば図13
に示すように、複数のミラー(34A,35A)と基板
(1)上の回路パターンの空間周波数スペクトル成分を
遮る空間フィルター(68)とを有するものであっても
よい。また、その照明光としては、単色光、複数の単色
光又は連続的な波長スペクトルを有する光の何れでも使
用できる。
【0018】また、例えば図15に示すように、その照
明光の入射面を基板(1)の被検面に対して傾斜させて
もよい。次に、本発明の第2の欠陥検査装置は、例えば
図13に示すように、回路パターンを有する基板(1)
の表面状態を検査する欠陥検査装置において、照明光を
照射する光源と;この光源からの照明光を基板(1)の
被検面上に照射する照明手段と;その被検面から発生す
る光束を集光し、その被検面に対するフーリエ変換面
(17)又はその共役面に空間周波数スペクトルを発生
させるレンズ系(10)と;その光源と基板(1)との
間に配置され、基板(1)の回路パターンの空間周波数
スペクトルを遮断する空間フィルター(68)と;フー
リエ変換面(17)又はその共役面に配置され、基板
(1)からの光束を複数の光束に分割する分割部材(3
4A,35A)と;このように分割された後の複数の光
束をそれぞれ光電変換信号に変換する複数の受光手段
(26A,26C)と;それら複数の光電変換信号に基
づいて基板(1)の表面状態を検査する信号処理手段と
を有するものである。
明光の入射面を基板(1)の被検面に対して傾斜させて
もよい。次に、本発明の第2の欠陥検査装置は、例えば
図13に示すように、回路パターンを有する基板(1)
の表面状態を検査する欠陥検査装置において、照明光を
照射する光源と;この光源からの照明光を基板(1)の
被検面上に照射する照明手段と;その被検面から発生す
る光束を集光し、その被検面に対するフーリエ変換面
(17)又はその共役面に空間周波数スペクトルを発生
させるレンズ系(10)と;その光源と基板(1)との
間に配置され、基板(1)の回路パターンの空間周波数
スペクトルを遮断する空間フィルター(68)と;フー
リエ変換面(17)又はその共役面に配置され、基板
(1)からの光束を複数の光束に分割する分割部材(3
4A,35A)と;このように分割された後の複数の光
束をそれぞれ光電変換信号に変換する複数の受光手段
(26A,26C)と;それら複数の光電変換信号に基
づいて基板(1)の表面状態を検査する信号処理手段と
を有するものである。
【0019】この場合、その照明手段は、基板(1)の
回路パターン上に傾斜した方向から照明光を照射し、そ
の分割手段は、基板(1)の欠陥がない場合の回路パタ
ーンの空間周波数スペクトルが存在しない領域に設けら
れていることが望ましい。
回路パターン上に傾斜した方向から照明光を照射し、そ
の分割手段は、基板(1)の欠陥がない場合の回路パタ
ーンの空間周波数スペクトルが存在しない領域に設けら
れていることが望ましい。
【0020】
【作用】斯かる本発明の第1の欠陥検査装置によれば、
遮光部材(28)により、被検面上の回路パターンが欠
陥の無い無誤り回路パターンである場合に、その回路パ
ターンのフーリエ変換面(17)上に無スペクトル領域
が設定される。そして、その被検面上の回路パターンに
欠陥がある場合には、その無スペクトル領域にスペクト
ル成分が生じる。そこで、分割部材(34A,35A)
によりその無スペクトル領域の光を分割して、それぞれ
を複数の受光手段(26A,26B)に導くことによ
り、ほぼ欠陥情報のみが抽出される。更に、信号処理手
段でそれら複数の受光手段からの光電変換信号の内の小
さい方の信号を選択することにより、真の欠陥に対応す
る信号を検出することができる。
遮光部材(28)により、被検面上の回路パターンが欠
陥の無い無誤り回路パターンである場合に、その回路パ
ターンのフーリエ変換面(17)上に無スペクトル領域
が設定される。そして、その被検面上の回路パターンに
欠陥がある場合には、その無スペクトル領域にスペクト
ル成分が生じる。そこで、分割部材(34A,35A)
によりその無スペクトル領域の光を分割して、それぞれ
を複数の受光手段(26A,26B)に導くことによ
り、ほぼ欠陥情報のみが抽出される。更に、信号処理手
段でそれら複数の受光手段からの光電変換信号の内の小
さい方の信号を選択することにより、真の欠陥に対応す
る信号を検出することができる。
【0021】次に、その照明手段が、基板(1)に入射
するその照明光を集光する集光手段(10)を有し、基
板(1)に集光されたその照明光と基板(1)とを相対
走査する相対走査手段(33,13)を設けた場合に
は、被検面が高い照度の照明光で照明されるので、受光
手段(26A,26B)から出力される信号のSN比が
向上する。また、その分割部材(34A,35A)が、
例えば図13に示すように、複数のミラー(34A,3
5A)と基板(1)上の回路パターンの空間周波数スペ
クトル成分を遮る空間フィルター(68)とを有する場
合には、その回路パターン自体の空間周波数スペクトル
をより完全に除去することができ、欠陥に対応する検出
信号のSN比が向上する。
するその照明光を集光する集光手段(10)を有し、基
板(1)に集光されたその照明光と基板(1)とを相対
走査する相対走査手段(33,13)を設けた場合に
は、被検面が高い照度の照明光で照明されるので、受光
手段(26A,26B)から出力される信号のSN比が
向上する。また、その分割部材(34A,35A)が、
例えば図13に示すように、複数のミラー(34A,3
5A)と基板(1)上の回路パターンの空間周波数スペ
クトル成分を遮る空間フィルター(68)とを有する場
合には、その回路パターン自体の空間周波数スペクトル
をより完全に除去することができ、欠陥に対応する検出
信号のSN比が向上する。
【0022】更に、例えば図15に示すように、その照
明光の入射面をその被検面上のパターンに対して傾斜さ
せた場合には、被検面上の回路パターンからの0次光を
容易に除去できるので、本来の回路パターンの影響を更
に低減することができる。次に、本発明の第2の欠陥検
査装置によれば、遮光部材(28)により基板(1)の
回路パターンの空間周波数スペクトルが遮断される。こ
の遮断後の空間周波数スペクトルは、被検面上の回路パ
ターンが欠陥の無い無誤り回路パターンである場合に
は、無スペクトルとなる。そして、その被検面上の回路
パターンに欠陥がある場合には、その遮断後の空間周波
数スペクトルにスペクトル成分が生じる。そこで、分割
部材(34A,35A)によりその無スペクトル領域の
光を分割して、それぞれを複数の受光手段(26A,2
6C)に導くことにより、ほぼ欠陥情報のみが抽出され
る。更に、信号処理手段でそれら複数の受光手段からの
光電変換信号の内の小さい方の信号を選択することによ
り、真の欠陥に対応する信号を検出することができる。
明光の入射面をその被検面上のパターンに対して傾斜さ
せた場合には、被検面上の回路パターンからの0次光を
容易に除去できるので、本来の回路パターンの影響を更
に低減することができる。次に、本発明の第2の欠陥検
査装置によれば、遮光部材(28)により基板(1)の
回路パターンの空間周波数スペクトルが遮断される。こ
の遮断後の空間周波数スペクトルは、被検面上の回路パ
ターンが欠陥の無い無誤り回路パターンである場合に
は、無スペクトルとなる。そして、その被検面上の回路
パターンに欠陥がある場合には、その遮断後の空間周波
数スペクトルにスペクトル成分が生じる。そこで、分割
部材(34A,35A)によりその無スペクトル領域の
光を分割して、それぞれを複数の受光手段(26A,2
6C)に導くことにより、ほぼ欠陥情報のみが抽出され
る。更に、信号処理手段でそれら複数の受光手段からの
光電変換信号の内の小さい方の信号を選択することによ
り、真の欠陥に対応する信号を検出することができる。
【0023】また、その照明手段が、基板(1)の回路
パターン上に傾斜した方向から照明光を照射し、その分
割手段が、基板(1)の欠陥がない場合の回路パターン
の空間周波数スペクトルが存在しない領域に設けられて
いる場合には、基板(1)上の本来の回路パターンのフ
ーリエスペクトルがほぼ完全に除去され、欠陥情報を高
いSN比で検出することができる。
パターン上に傾斜した方向から照明光を照射し、その分
割手段が、基板(1)の欠陥がない場合の回路パターン
の空間周波数スペクトルが存在しない領域に設けられて
いる場合には、基板(1)上の本来の回路パターンのフ
ーリエスペクトルがほぼ完全に除去され、欠陥情報を高
いSN比で検出することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明による欠陥検査装置の第1実施
例につき図1を参照して説明する。本実施例は、半導体
ウエハ上の多数の冗長回路パターンを具える周期的構造
内に存在する欠陥を検出する装置に本発明を適用したも
のであり、この図1において図22に対応する部分には
同一符号を付してその詳細説明を省略する。図1(a)
は、本実施例の欠陥検査装置の機構部の正面図、図1
(b)はその機構部の平面図であり、図1(a)におい
て、不図示のレーザ光源からの単色のレーザビームが不
図示のビームエキスパンダにより直径G0の略々平行な
光束5に変換され、この光束5がアパーチャ板28に入
射する。図1(a)の紙面(xz平面)に垂直な方向
(即ち、y軸に平行な方向)に延びた光束5の中心を通
るようにW軸を設定すると、アパーチャ板28は図1
(c)に示すように、W軸に沿って光束5の中心を横切
る幅G2の遮光部28a及びW軸に垂直な軸AX1に沿
って光束5の中心を横切る幅G2の遮光部28bを有す
る。従って、外形G0の光束5は、W軸及び軸AX1に
沿う幅G2の十字型の領域がアパーチャ板28により遮
光される。幅G2は、光束5の直径G0の20%程度と
する。
例につき図1を参照して説明する。本実施例は、半導体
ウエハ上の多数の冗長回路パターンを具える周期的構造
内に存在する欠陥を検出する装置に本発明を適用したも
のであり、この図1において図22に対応する部分には
同一符号を付してその詳細説明を省略する。図1(a)
は、本実施例の欠陥検査装置の機構部の正面図、図1
(b)はその機構部の平面図であり、図1(a)におい
て、不図示のレーザ光源からの単色のレーザビームが不
図示のビームエキスパンダにより直径G0の略々平行な
光束5に変換され、この光束5がアパーチャ板28に入
射する。図1(a)の紙面(xz平面)に垂直な方向
(即ち、y軸に平行な方向)に延びた光束5の中心を通
るようにW軸を設定すると、アパーチャ板28は図1
(c)に示すように、W軸に沿って光束5の中心を横切
る幅G2の遮光部28a及びW軸に垂直な軸AX1に沿
って光束5の中心を横切る幅G2の遮光部28bを有す
る。従って、外形G0の光束5は、W軸及び軸AX1に
沿う幅G2の十字型の領域がアパーチャ板28により遮
光される。幅G2は、光束5の直径G0の20%程度と
する。
【0025】図1(a)において、アパーチャ板28を
通過した光束5は、フーリエ変換レンズ10の後側焦点
面(フーリエ変換面)17付近に位置する振動ミラー2
9に入射する。振動ミラー29は、xz平面に垂直な回
転軸を中心に振動自在に支持され、光束5は振動ミラー
29に反射されて、光束30又は光束31等の方向に反
射される。光束30及び光束31等は、フーリエ変換レ
ンズ10を介して半導体ウエハ1上に集束される。
通過した光束5は、フーリエ変換レンズ10の後側焦点
面(フーリエ変換面)17付近に位置する振動ミラー2
9に入射する。振動ミラー29は、xz平面に垂直な回
転軸を中心に振動自在に支持され、光束5は振動ミラー
29に反射されて、光束30又は光束31等の方向に反
射される。光束30及び光束31等は、フーリエ変換レ
ンズ10を介して半導体ウエハ1上に集束される。
【0026】即ち、フーリエ変換レンズ10の実効中心
を半導体ウエハ1の表面(xy平面)からレンズ10の
焦点距離の1倍の距離に配置して、振動ミラー29の角
度により走査される光束30及び光束31等を半導体ウ
エハ1の表面上に集束し、それぞれ集束点を形成する。
振動ミラー29の角度変化により、x軸に沿う距離Lの
線状の照明領域32をそれら集束点で連続的に走査でき
る。その照明領域32の中心はフーリエ変換レンズ10
の光軸24上にある。
を半導体ウエハ1の表面(xy平面)からレンズ10の
焦点距離の1倍の距離に配置して、振動ミラー29の角
度により走査される光束30及び光束31等を半導体ウ
エハ1の表面上に集束し、それぞれ集束点を形成する。
振動ミラー29の角度変化により、x軸に沿う距離Lの
線状の照明領域32をそれら集束点で連続的に走査でき
る。その照明領域32の中心はフーリエ変換レンズ10
の光軸24上にある。
【0027】図1(a)において、半導体ウエハ1は2
次元平行移動手段12(図22(a)参照)の一部であ
るチャック13上に取り付けられている。半導体ウエハ
1のパターン形成面は、フーリエ変換レンズ10の物体
面(前側焦点面)14上に位置し、集束された光束3
0,31等が、半導体ウエハ1上のパターンが形成され
た表面を照明する。半導体ウエハ1の照明された領域で
回折された光束33は、フーリエ変換レンズ10を通過
してレンズ10のフーリエ変換面(後側焦点面)17に
達し、このフーリエ変換面17上に半導体ウエハ1上の
回路パターンのフーリエ変換パターンが形成される。
次元平行移動手段12(図22(a)参照)の一部であ
るチャック13上に取り付けられている。半導体ウエハ
1のパターン形成面は、フーリエ変換レンズ10の物体
面(前側焦点面)14上に位置し、集束された光束3
0,31等が、半導体ウエハ1上のパターンが形成され
た表面を照明する。半導体ウエハ1の照明された領域で
回折された光束33は、フーリエ変換レンズ10を通過
してレンズ10のフーリエ変換面(後側焦点面)17に
達し、このフーリエ変換面17上に半導体ウエハ1上の
回路パターンのフーリエ変換パターンが形成される。
【0028】次に、半導体ウエハ1の照明された領域中
の回路パターンと発生するフーリエ変換パターンとの関
係を説明する。先ず、フーリエ変換レンズ10の後側焦
点面17内に、レンズ10の光軸24と後側焦点面17
との交点を原点とした直交座標系のU軸及びV軸をと
る。これらU軸及びV軸はフーリエ変換レンズ10の像
高を示す。ここで、フーリエ変換レンズ10は次の
(1)式及び(2)式の特性を有する。
の回路パターンと発生するフーリエ変換パターンとの関
係を説明する。先ず、フーリエ変換レンズ10の後側焦
点面17内に、レンズ10の光軸24と後側焦点面17
との交点を原点とした直交座標系のU軸及びV軸をと
る。これらU軸及びV軸はフーリエ変換レンズ10の像
高を示す。ここで、フーリエ変換レンズ10は次の
(1)式及び(2)式の特性を有する。
【0029】U=f・sinθx =f・l (1) V=f・sinθy =f・m (2) この場合、fはフーリエ変換レンズ10の焦点距離、θ
x は視野角のx成分、θy は視野角のy成分である。と
ころで、フーリエ変換情報は通常、空間周波数u及びv
の直交座標系上に示され、半導体ウエハ1上に集束され
る照明光の波長をλとすると、フーリエ変換の定義によ
り次式が成立する。
x は視野角のx成分、θy は視野角のy成分である。と
ころで、フーリエ変換情報は通常、空間周波数u及びv
の直交座標系上に示され、半導体ウエハ1上に集束され
る照明光の波長をλとすると、フーリエ変換の定義によ
り次式が成立する。
【0030】u=(l−l0 )/λ (3) v=(m−m0 )/λ (4) ここで、各変数は次のように定義されている。 l :回折光の方向余弦(x軸に平行な成分) l0 :0次回折光の方向余弦(x軸に平行な成分) m :回折光の方向余弦(Y軸に平行な成分) m0 :0次回折光の方向余弦(Y軸に平行な成分) 次に、UV平面上での0次回折光の位置U0 及びV0
は、以下の式により表される。
は、以下の式により表される。
【0031】U0 =f・l0 (5) V0 =f・m0 (6) 上述の(1)〜(6)式より次の関係が導出される。 u=(U−U0 )/(λ・f) (7) v=(V−V0 )/(λ・f) (8) これら(7)式及び(8)式は、UV平面上に、点(U
0 ,V0 )を原点として、空間周波数u,vの直交座標
をλ・fの係数で相似変換したスペクトル分布が観察さ
れることを示している。
0 ,V0 )を原点として、空間周波数u,vの直交座標
をλ・fの係数で相似変換したスペクトル分布が観察さ
れることを示している。
【0032】次に、本実施例との対比を行うために、図
4(a)の光学系を想定する。図4(a)において、半
導体ウエハ1Aの表面にはパターンが形成されていな
い。そして、ビームエクスパンダ4より射出される断面
が直径G0の円形である平行な光束5は、ハーフミラー
18によって反射されて、半導体ウエハ1Aに垂直なz
軸と一致する光軸24を有するフーリエ変換レンズ10
に向かう。フーリエ変換レンズ10の実効中心を、パタ
ーンが無い半導体ウエハ1Aの表面からレンズ10の焦
点距離の1倍の距離に配置して、レンズ10により集束
される光束5をパターンが無い半導体ウエハ1Aの表面
の集光点44に照射する。
4(a)の光学系を想定する。図4(a)において、半
導体ウエハ1Aの表面にはパターンが形成されていな
い。そして、ビームエクスパンダ4より射出される断面
が直径G0の円形である平行な光束5は、ハーフミラー
18によって反射されて、半導体ウエハ1Aに垂直なz
軸と一致する光軸24を有するフーリエ変換レンズ10
に向かう。フーリエ変換レンズ10の実効中心を、パタ
ーンが無い半導体ウエハ1Aの表面からレンズ10の焦
点距離の1倍の距離に配置して、レンズ10により集束
される光束5をパターンが無い半導体ウエハ1Aの表面
の集光点44に照射する。
【0033】半導体ウエハ1Aの表面は、レンズ10の
物体面(前側焦点面)14上に位置し、集束された光束
5は半導体ウエハ1Aにより反射されて、半導体ウエハ
1Aに入射する際と同じ光路を遡ってハーフミラー18
に達する。ハーフミラー18を通過した光束45は、フ
ーリエ変換レンズ10の後側焦点面17内に照明光束自
身のフーリエ変換パターン46を形成する。図4(b)
は、フーリエ変換面(UV平面)上でのフーリエ変換パ
ターン46を示す。このフーリエ変換パターン46は光
束5の断面形状(即ち、直径G0の円)にほかならな
い。
物体面(前側焦点面)14上に位置し、集束された光束
5は半導体ウエハ1Aにより反射されて、半導体ウエハ
1Aに入射する際と同じ光路を遡ってハーフミラー18
に達する。ハーフミラー18を通過した光束45は、フ
ーリエ変換レンズ10の後側焦点面17内に照明光束自
身のフーリエ変換パターン46を形成する。図4(b)
は、フーリエ変換面(UV平面)上でのフーリエ変換パ
ターン46を示す。このフーリエ変換パターン46は光
束5の断面形状(即ち、直径G0の円)にほかならな
い。
【0034】次に、図1(a)の光学系と等価で図4
(a)に対応する光学系は図3(a)のようになる。図
3(a)において、ビームエクスパンダ4より射出され
る断面が直径G0の円形の平行な光束5は、アパーチャ
板28により4分割される。アパーチャ板28は、図3
(b)に示すように、断面が円形の光束5の中心を十字
型に横切る遮光部28a及び28bを有する。即ち、遮
光部28bは、図3(a)の紙面に垂直なW軸を中心と
して幅G2の矩形の遮光領域であり、遮光部28aはW
軸に垂直な軸を中心として幅G2の矩形の遮光領域であ
る。この図3(b)に示すように、光束5はW軸及びW
軸に垂直な軸に沿う幅G2の十字型の領域がアパーチャ
板28により遮光される。幅G2は光束5の直径G0の
20%程度とする。
(a)に対応する光学系は図3(a)のようになる。図
3(a)において、ビームエクスパンダ4より射出され
る断面が直径G0の円形の平行な光束5は、アパーチャ
板28により4分割される。アパーチャ板28は、図3
(b)に示すように、断面が円形の光束5の中心を十字
型に横切る遮光部28a及び28bを有する。即ち、遮
光部28bは、図3(a)の紙面に垂直なW軸を中心と
して幅G2の矩形の遮光領域であり、遮光部28aはW
軸に垂直な軸を中心として幅G2の矩形の遮光領域であ
る。この図3(b)に示すように、光束5はW軸及びW
軸に垂直な軸に沿う幅G2の十字型の領域がアパーチャ
板28により遮光される。幅G2は光束5の直径G0の
20%程度とする。
【0035】図3(a)において、アパーチャ板28を
通過した光束5は、ハーフミラー18により反射され
て、半導体ウエハ1Aに垂直なz軸と一致する光軸24
を光軸とするフーリエ変換レンズ10に向かう。フーリ
エ変換レンズ10の実効中心は、パターンの無い半導体
ウエハ1Aの表面からレンズ10の焦点距離の1倍だけ
離れた所に位置し、フーリエ変換レンズ10により集束
された光束30がパターンの無い半導体ウエハ1A上に
照射される。半導体ウエハ1Aの表面はレンズ10の物
体面(前側焦点面)14内に位置し、集束された光束3
0は点41に集束する。集束された光束30は半導体ウ
エハ1Aにより反射され、半導体ウエハ1Aに入射する
までの光路と同じ光路を逆向きに遡って、ハーフミラー
18に達する。ハーフミラー18を透過した光束42
が、フーリエ変換レンズ10の後側焦点面17内に照明
光束自身のフーリエ変換パターン43を形成する。この
フーリエ変換面パターン43は、図3(c)に示すよう
に、直径がG0の円形パターンから中心を通るV軸及び
U軸に沿って幅G2の十字型の領域を無スペクトル部と
したものである。
通過した光束5は、ハーフミラー18により反射され
て、半導体ウエハ1Aに垂直なz軸と一致する光軸24
を光軸とするフーリエ変換レンズ10に向かう。フーリ
エ変換レンズ10の実効中心は、パターンの無い半導体
ウエハ1Aの表面からレンズ10の焦点距離の1倍だけ
離れた所に位置し、フーリエ変換レンズ10により集束
された光束30がパターンの無い半導体ウエハ1A上に
照射される。半導体ウエハ1Aの表面はレンズ10の物
体面(前側焦点面)14内に位置し、集束された光束3
0は点41に集束する。集束された光束30は半導体ウ
エハ1Aにより反射され、半導体ウエハ1Aに入射する
までの光路と同じ光路を逆向きに遡って、ハーフミラー
18に達する。ハーフミラー18を透過した光束42
が、フーリエ変換レンズ10の後側焦点面17内に照明
光束自身のフーリエ変換パターン43を形成する。この
フーリエ変換面パターン43は、図3(c)に示すよう
に、直径がG0の円形パターンから中心を通るV軸及び
U軸に沿って幅G2の十字型の領域を無スペクトル部と
したものである。
【0036】図4(a)の光学系と図3(a)の本例の
光学系との比較を行うために、先ず図4(a)の光学系
において、パターンの無い半導体ウエハ1Aの代わり
に、図5(a)〜(d)に示すような線状の回路パター
ン48〜51がダイ2内に形成された半導体ウエハ1の
観察を行うものとする。図5(a)〜(d)において、
照明領域47は図4(a)の光束5が照射される領域で
あり、図5(a)及び(b)の照明領域47内の回路パ
ターン48及び49は、それぞれx軸及びy軸に沿う所
定幅の線状パターンである。また、図5(c)及び
(d)の照明領域47内の回路パターン50及び51
は、それぞれ回路パターン48及び49を反時計方向に
45°回転したものである。
光学系との比較を行うために、先ず図4(a)の光学系
において、パターンの無い半導体ウエハ1Aの代わり
に、図5(a)〜(d)に示すような線状の回路パター
ン48〜51がダイ2内に形成された半導体ウエハ1の
観察を行うものとする。図5(a)〜(d)において、
照明領域47は図4(a)の光束5が照射される領域で
あり、図5(a)及び(b)の照明領域47内の回路パ
ターン48及び49は、それぞれx軸及びy軸に沿う所
定幅の線状パターンである。また、図5(c)及び
(d)の照明領域47内の回路パターン50及び51
は、それぞれ回路パターン48及び49を反時計方向に
45°回転したものである。
【0037】図4(a)の光学系で図5(a)〜(d)
の回路パターン48〜51をフーリエ変換すると、フー
リエ変換面17であるUV平面上には、それぞれ図6
(a)〜(d)の変換領域52内に示すフーリエ変換面
パターン48A〜51Aが得られる。変換領域52は、
フーリエ変換レンズ10により決まる空間周波数領域で
の限界領域である。この場合、図6(a)及び(b)の
フーリエ変換パターン48A及び49AはそれぞれV軸
及びU軸に沿う幅G0の帯状パターンであり、図6
(c)及び(d)のフーリエ変換パターン50A及び5
1Aは、それぞれフーリエ変換パターン48A及び49
Aを反時計回りに回転させたパターンである。それらフ
ーリエ変換パターン48A〜51Aの幅G0は、図4
(b)に示す照明光束自身のフーリエ変換パターン46
の幅G0と同じである。
の回路パターン48〜51をフーリエ変換すると、フー
リエ変換面17であるUV平面上には、それぞれ図6
(a)〜(d)の変換領域52内に示すフーリエ変換面
パターン48A〜51Aが得られる。変換領域52は、
フーリエ変換レンズ10により決まる空間周波数領域で
の限界領域である。この場合、図6(a)及び(b)の
フーリエ変換パターン48A及び49AはそれぞれV軸
及びU軸に沿う幅G0の帯状パターンであり、図6
(c)及び(d)のフーリエ変換パターン50A及び5
1Aは、それぞれフーリエ変換パターン48A及び49
Aを反時計回りに回転させたパターンである。それらフ
ーリエ変換パターン48A〜51Aの幅G0は、図4
(b)に示す照明光束自身のフーリエ変換パターン46
の幅G0と同じである。
【0038】従って、図6(a)〜(d)の帯状のフー
リエ変換パターン48A〜51Aの幅及び方向に一致さ
せた遮光体53を、図6(e)に示すようにUV平面に
配置し、変換領域52内の遮光体53の間の領域54か
らの光束のみを通過させるようにすれば、図5(a)〜
(d)に示す半導体ウエハ上のダイ内の回路パターン4
8〜51によるフーリエ変換パターンは通過しない。一
方、本例の図3(a)の光学系において、図5(a)に
示す回路パターン48が照明領域47内に存在すると
き、フーリエ変換面17上には図7(a)の変換領域5
2内に示すフーリエ変換パターン48Bが発生する。変
換領域52は、フーリエ変換レンズ10により決まる空
間周波数領域での限界領域である。フーリエ変換パター
ン48BはV軸に沿う幅G0の帯状パターンであるが、
中央部に幅G2の無スペクトル部が形成されている。こ
れらU方向の幅G0及びG2は、それぞれ図3(c)に
示す、照明光束自身のフーリエ変換パターン43の外径
及び無スペクトル部の幅と同じである。
リエ変換パターン48A〜51Aの幅及び方向に一致さ
せた遮光体53を、図6(e)に示すようにUV平面に
配置し、変換領域52内の遮光体53の間の領域54か
らの光束のみを通過させるようにすれば、図5(a)〜
(d)に示す半導体ウエハ上のダイ内の回路パターン4
8〜51によるフーリエ変換パターンは通過しない。一
方、本例の図3(a)の光学系において、図5(a)に
示す回路パターン48が照明領域47内に存在すると
き、フーリエ変換面17上には図7(a)の変換領域5
2内に示すフーリエ変換パターン48Bが発生する。変
換領域52は、フーリエ変換レンズ10により決まる空
間周波数領域での限界領域である。フーリエ変換パター
ン48BはV軸に沿う幅G0の帯状パターンであるが、
中央部に幅G2の無スペクトル部が形成されている。こ
れらU方向の幅G0及びG2は、それぞれ図3(c)に
示す、照明光束自身のフーリエ変換パターン43の外径
及び無スペクトル部の幅と同じである。
【0039】同様に、図5(b)〜(d)の各方向の回
路パターン49〜51を図3(a)の光学系によりフー
リエ変換した場合に発生する帯状のフーリエ変換パター
ンは、それぞれ図7(b)のフーリエ変換パターン49
B〜51Bとなり、これらフーリエ変換パターンの幅
も、それぞれ照明光束自身のフーリエ変換パターン43
に依存する。これらの回路パターンにより発生するフー
リエ変換パターンを遮光するためには、図6(e)の遮
光体53で十分である。しかしながら、図7(b)に示
すように、フーリエ変換パターン48B及び49Bで
は、それぞれV軸及びU軸上の幅G2の領域が無スペク
トル部であるため、図7(b)に示すように、遮光体5
3からU軸上の幅G2の矩形領域55A,55B及びV
軸上の幅G2の矩形領域56A,56Bを取り除いた遮
光体を用いても、図5(a)〜(d)の回路パターン4
8〜51を図3(a)の光学系でフーリエ変換して得ら
れるフーリエ変換パターンは通過しない。
路パターン49〜51を図3(a)の光学系によりフー
リエ変換した場合に発生する帯状のフーリエ変換パター
ンは、それぞれ図7(b)のフーリエ変換パターン49
B〜51Bとなり、これらフーリエ変換パターンの幅
も、それぞれ照明光束自身のフーリエ変換パターン43
に依存する。これらの回路パターンにより発生するフー
リエ変換パターンを遮光するためには、図6(e)の遮
光体53で十分である。しかしながら、図7(b)に示
すように、フーリエ変換パターン48B及び49Bで
は、それぞれV軸及びU軸上の幅G2の領域が無スペク
トル部であるため、図7(b)に示すように、遮光体5
3からU軸上の幅G2の矩形領域55A,55B及びV
軸上の幅G2の矩形領域56A,56Bを取り除いた遮
光体を用いても、図5(a)〜(d)の回路パターン4
8〜51を図3(a)の光学系でフーリエ変換して得ら
れるフーリエ変換パターンは通過しない。
【0040】次に、図8(a)〜(c)に示す2次元周
期パターン58〜60が、図3(a)の本例の光学系が
検査対象とする半導体ウエハ上のダイ2内の照明領域内
に存在するものとする。即ち、図8(a)の2次元周期
パターン58は、正方形のパターンをx軸方向及びy軸
方向にそれぞれピッチPx及びPyで配列したものであ
り、図8(b)の2次元周期パターン59は、x方向に
長い矩形のパターンをa軸方向及びb軸方向にそれぞれ
ピッチPa及びPbで配列したものであり、図8(c)
の2次元周期パターン60は、円形のパターンをc軸方
向及びd軸方向にそれぞれピッチPdで配列したもので
ある。
期パターン58〜60が、図3(a)の本例の光学系が
検査対象とする半導体ウエハ上のダイ2内の照明領域内
に存在するものとする。即ち、図8(a)の2次元周期
パターン58は、正方形のパターンをx軸方向及びy軸
方向にそれぞれピッチPx及びPyで配列したものであ
り、図8(b)の2次元周期パターン59は、x方向に
長い矩形のパターンをa軸方向及びb軸方向にそれぞれ
ピッチPa及びPbで配列したものであり、図8(c)
の2次元周期パターン60は、円形のパターンをc軸方
向及びd軸方向にそれぞれピッチPdで配列したもので
ある。
【0041】2次元周期パターン58〜60のフーリエ
変換パターンは、それぞれ図9(a)〜(c)のフーリ
エ変換パターン58A〜60Aとなり、何れも照明光束
自身のフーリエ変換パターン(フーリエスペクトル)4
3が離散的に分布している。即ち、フーリエ変換パター
ン58Aは、フーリエ変換パターン43がそれぞれU軸
及びV軸に沿ってピッチ1/Px及び1/Pyで配列さ
れたものであり、フーリエ変換パターン59Aは、フー
リエ変換パターン43がそれぞれa軸に直交するa′軸
及びb軸に直交するb′軸に沿ってピッチ1/Pb及び
1/Paで配列されたものであり、フーリエ変換パター
ン60Aは、フーリエ変換パターン43がそれぞれc軸
に直交するc′軸及びd軸に直交するd′軸に沿ってピ
ッチ1/Pdで配列されたものである。
変換パターンは、それぞれ図9(a)〜(c)のフーリ
エ変換パターン58A〜60Aとなり、何れも照明光束
自身のフーリエ変換パターン(フーリエスペクトル)4
3が離散的に分布している。即ち、フーリエ変換パター
ン58Aは、フーリエ変換パターン43がそれぞれU軸
及びV軸に沿ってピッチ1/Px及び1/Pyで配列さ
れたものであり、フーリエ変換パターン59Aは、フー
リエ変換パターン43がそれぞれa軸に直交するa′軸
及びb軸に直交するb′軸に沿ってピッチ1/Pb及び
1/Paで配列されたものであり、フーリエ変換パター
ン60Aは、フーリエ変換パターン43がそれぞれc軸
に直交するc′軸及びd軸に直交するd′軸に沿ってピ
ッチ1/Pdで配列されたものである。
【0042】これらフーリエ変換パターン58A〜60
Aは、U軸の近傍及びV軸の近傍においてそれぞれフー
リエ変換パターンが存在しないが、UV平面上の他の部
分においては、様々な分布を示している。従って、これ
らの2次元周期パターンのフーリエ変換パターン58A
〜60Aをも全て遮断するには、図7(c)に示すよう
に、U軸に沿う幅G2のほぼ矩形な領域55A,55B
及びV軸に沿う幅G2のほぼ矩形な領域56A,56B
だけを光が通過できる遮光体57を使用すればよい。そ
れら4個のほぼ矩形な領域は、欠陥の無い回路パターン
のフーリエ変換パターンが存在しない無スペクトル領域
の一部である。本実施例では、その遮光体57そのもの
を使用する代わりに、図1(b)に示すように、それら
の領域55A,55B,56A及び56Bにそれぞれ反
射ミラー34A,34B,35A及び35Bを斜めに配
置している。
Aは、U軸の近傍及びV軸の近傍においてそれぞれフー
リエ変換パターンが存在しないが、UV平面上の他の部
分においては、様々な分布を示している。従って、これ
らの2次元周期パターンのフーリエ変換パターン58A
〜60Aをも全て遮断するには、図7(c)に示すよう
に、U軸に沿う幅G2のほぼ矩形な領域55A,55B
及びV軸に沿う幅G2のほぼ矩形な領域56A,56B
だけを光が通過できる遮光体57を使用すればよい。そ
れら4個のほぼ矩形な領域は、欠陥の無い回路パターン
のフーリエ変換パターンが存在しない無スペクトル領域
の一部である。本実施例では、その遮光体57そのもの
を使用する代わりに、図1(b)に示すように、それら
の領域55A,55B,56A及び56Bにそれぞれ反
射ミラー34A,34B,35A及び35Bを斜めに配
置している。
【0043】以上の説明は、照明光を単色光としていた
が、照明光が白色光又は複数の単色光等の場合でも、図
7(c)の遮光体57は原理的に全く問題なく動作す
る。本実施例では、以上で説明したように、照明光束自
体の有する空間周波数成分と、受光光束の空間周波数成
分とを制限することにより、半導体ウエハ上の誤りの無
い回路パターンにより回折されるフーリエ変換パターン
の影響を受けない無スペクトル領域を図1(a)のフー
リエ変換面17上に設定する。この無スペクトル領域
は、図7(c)の遮光体57上の4個の領域55A,5
5B,56A及び56Bに対応する。
が、照明光が白色光又は複数の単色光等の場合でも、図
7(c)の遮光体57は原理的に全く問題なく動作す
る。本実施例では、以上で説明したように、照明光束自
体の有する空間周波数成分と、受光光束の空間周波数成
分とを制限することにより、半導体ウエハ上の誤りの無
い回路パターンにより回折されるフーリエ変換パターン
の影響を受けない無スペクトル領域を図1(a)のフー
リエ変換面17上に設定する。この無スペクトル領域
は、図7(c)の遮光体57上の4個の領域55A,5
5B,56A及び56Bに対応する。
【0044】図1(b)において、フーリエ変換レンズ
10のフーリエ変換面(後側焦点面)17上のUV座標
上に形成されたフーリエ変換パターンの内、図7(c)
の領域56A,56Bに相当する領域を通過する光束
を、反射ミラー35A,35Bによりz軸に対して90
゜折り曲げて、U軸方向に反射する。反射された光束3
7、即ち第1の欠陥搬送光束は、U軸を光軸とする逆フ
ーリエ変換レンズ23Bに入射する。
10のフーリエ変換面(後側焦点面)17上のUV座標
上に形成されたフーリエ変換パターンの内、図7(c)
の領域56A,56Bに相当する領域を通過する光束
を、反射ミラー35A,35Bによりz軸に対して90
゜折り曲げて、U軸方向に反射する。反射された光束3
7、即ち第1の欠陥搬送光束は、U軸を光軸とする逆フ
ーリエ変換レンズ23Bに入射する。
【0045】逆フーリエ変換レンズ23Bは、半導体ウ
エハ1上の照明されたダイからの光の内で反射ミラー3
5A,35Bで反射された光パターンを逆フーリエ変換
する。逆フーリエ変換レンズ23Bは、フーリエ変換レ
ンズ10の後側焦点面17上のV軸からレンズ23Bの
焦点距離の1倍の距離の所に配置されている。また、逆
フーリエ変換レンズ23Bの後側焦点面である像面25
B上に、1次元の光検出器アレイ26Bの受光面が光軸
38Bを中心に配置され、半導体ウエハ1上のx軸及び
y軸と共役な光検出器アレイ26Bの受光面上の座標軸
をそれぞれx2軸及びy2 軸とする。光検出器アレイ2
6Bの撮像素子40は、図1(e)に示すように、x軸
と共役なx2 軸上で長さL2の範囲に整列している。
エハ1上の照明されたダイからの光の内で反射ミラー3
5A,35Bで反射された光パターンを逆フーリエ変換
する。逆フーリエ変換レンズ23Bは、フーリエ変換レ
ンズ10の後側焦点面17上のV軸からレンズ23Bの
焦点距離の1倍の距離の所に配置されている。また、逆
フーリエ変換レンズ23Bの後側焦点面である像面25
B上に、1次元の光検出器アレイ26Bの受光面が光軸
38Bを中心に配置され、半導体ウエハ1上のx軸及び
y軸と共役な光検出器アレイ26Bの受光面上の座標軸
をそれぞれx2軸及びy2 軸とする。光検出器アレイ2
6Bの撮像素子40は、図1(e)に示すように、x軸
と共役なx2 軸上で長さL2の範囲に整列している。
【0046】フーリエ変換面17上に形成されたフーリ
エ変換パターンの内、図7(c)の領域55A,55B
に相当する領域を通過する光束を、図1(b)に示すよ
うに、反射ミラー34A,34Bによりz軸に対して9
0゜折り曲げて、V軸方向に反射する。反射された光束
36、即ち第2の欠陥搬送光束は、V軸を光軸38Aと
する逆フーリエ変換レンズ23Aに入射する。逆フーリ
エ変換レンズ23Aは、半導体ウエハ1上の照明された
ダイからの光の内で反射ミラー34A,34Bで反射さ
れた光パターンを逆フーリエ変換する。逆フーリエ変換
レンズ23Aは、フーリエ変換レンズ10の後側焦点面
17上のU軸からレンズ23Aの焦点距離の1倍の距離
の所に配置されている。また、逆フーリエ変換レンズ2
3Aの後側焦点面である像面25A上に、1次元の光検
出器アレイ26Aの受光面が光軸38Aを中心に配置さ
れ、半導体ウエハ1上のx軸及びy軸と共役な光検出器
アレイ26Aの受光面上の座標軸をそれぞれx1軸及び
y1 軸とする。光検出器アレイ26Aの撮像素子39
は、図1(d)に示すように、x軸と共役なx1 軸上で
長さL1の範囲に整列している。
エ変換パターンの内、図7(c)の領域55A,55B
に相当する領域を通過する光束を、図1(b)に示すよ
うに、反射ミラー34A,34Bによりz軸に対して9
0゜折り曲げて、V軸方向に反射する。反射された光束
36、即ち第2の欠陥搬送光束は、V軸を光軸38Aと
する逆フーリエ変換レンズ23Aに入射する。逆フーリ
エ変換レンズ23Aは、半導体ウエハ1上の照明された
ダイからの光の内で反射ミラー34A,34Bで反射さ
れた光パターンを逆フーリエ変換する。逆フーリエ変換
レンズ23Aは、フーリエ変換レンズ10の後側焦点面
17上のU軸からレンズ23Aの焦点距離の1倍の距離
の所に配置されている。また、逆フーリエ変換レンズ2
3Aの後側焦点面である像面25A上に、1次元の光検
出器アレイ26Aの受光面が光軸38Aを中心に配置さ
れ、半導体ウエハ1上のx軸及びy軸と共役な光検出器
アレイ26Aの受光面上の座標軸をそれぞれx1軸及び
y1 軸とする。光検出器アレイ26Aの撮像素子39
は、図1(d)に示すように、x軸と共役なx1 軸上で
長さL1の範囲に整列している。
【0047】本実施例では、像面25A及び25Bに
は、それぞれ図1(a)の半導体ウエハ1上の線状の照
明領域32内の欠陥の同じ倍率の像32A及び32Bが
得られるように構成されている。そして、半導体ウエハ
1上に照明される光束30,31等の集束点におけるス
ポット径d1 に対する像面25A及び25B上のスポッ
ト径をそれぞれd21及びd22とすると、1次元の光検出
器アレイ26Aは、スポット径d21と略々同じ大きさで
且つx1 方向に整列した複数の撮像素子39を有してい
る。これら撮像素子39は、半導体ウエハ1上の長さL
の照明領域32に対応する像面25A上の長さL1の領
域を覆う数だけ配列されている。
は、それぞれ図1(a)の半導体ウエハ1上の線状の照
明領域32内の欠陥の同じ倍率の像32A及び32Bが
得られるように構成されている。そして、半導体ウエハ
1上に照明される光束30,31等の集束点におけるス
ポット径d1 に対する像面25A及び25B上のスポッ
ト径をそれぞれd21及びd22とすると、1次元の光検出
器アレイ26Aは、スポット径d21と略々同じ大きさで
且つx1 方向に整列した複数の撮像素子39を有してい
る。これら撮像素子39は、半導体ウエハ1上の長さL
の照明領域32に対応する像面25A上の長さL1の領
域を覆う数だけ配列されている。
【0048】同様に、1次元の光検出器アレイ25B
も、スポット径d22と略々同じ大きさでx2 方向に整列
した複数の撮像素子40を有している。これら撮像素子
40は、半導体ウエハ1上の長さLの照明領域32に対
応する像面25B上の長さL2の領域を覆う数だけ配列
されている。また、本実施例では、光検出器アレイ26
A及び26Bの各々の撮像素子が1対1で対応し、且つ
対応する撮像素子が同一の物点の像を撮像するように構
成されている。
も、スポット径d22と略々同じ大きさでx2 方向に整列
した複数の撮像素子40を有している。これら撮像素子
40は、半導体ウエハ1上の長さLの照明領域32に対
応する像面25B上の長さL2の領域を覆う数だけ配列
されている。また、本実施例では、光検出器アレイ26
A及び26Bの各々の撮像素子が1対1で対応し、且つ
対応する撮像素子が同一の物点の像を撮像するように構
成されている。
【0049】[信号処理系の説明]次に、本実施例の第
1の信号処理系について説明する。本実施例では、1次
元の光検出器アレイが2個あるので欠陥の撮像信号が2
個得られる。そこで、これら2個の欠陥の撮像信号から
欠陥検査結果を求める方法を説明する。図10(a)
は、信号処理系の第1の構成例を示し、この図10
(a)において、光検出器アレイ26Aから出力される
撮像信号S1及び光検出器アレイ26Bから出力される
撮像信号26Bを低レベル選択器61に供給し、低レベ
ル選択器61は、2個の撮像信号S1及びS2を各撮像
素子(画素)毎に比較して、それぞれ小さい方の撮像信
号を選択して、撮像信号S3として出力する。この撮像
信号S3が欠陥画像に対応するものである。
1の信号処理系について説明する。本実施例では、1次
元の光検出器アレイが2個あるので欠陥の撮像信号が2
個得られる。そこで、これら2個の欠陥の撮像信号から
欠陥検査結果を求める方法を説明する。図10(a)
は、信号処理系の第1の構成例を示し、この図10
(a)において、光検出器アレイ26Aから出力される
撮像信号S1及び光検出器アレイ26Bから出力される
撮像信号26Bを低レベル選択器61に供給し、低レベ
ル選択器61は、2個の撮像信号S1及びS2を各撮像
素子(画素)毎に比較して、それぞれ小さい方の撮像信
号を選択して、撮像信号S3として出力する。この撮像
信号S3が欠陥画像に対応するものである。
【0050】それら撮像信号S1及びS2の一例をそれ
ぞれ図10(b)及び(c)に示し、図10(b)にお
いて、横軸は幅L1の範囲内のx1 軸,縦軸は各撮像素
子(画素)39−1,39−2,‥‥,39−nの撮像
信号である。同様に、図10(c)において、横軸は幅
L2の範囲内のx2 軸,縦軸は各撮像素子(画素)40
−1,40−2,‥‥,40−nの撮像信号である。こ
れら撮像信号S1及びS2は、図1(a)で振動ミラー
29により半導体ウエハ1上の照明領域32を照明光で
1回走査して得られる信号を示す。また、D1及びD2
はそれぞれ欠陥の像、P11,P21及びP12,P2
2はそれぞれフーリエ面におけるフィルタリングで除去
しきれなかった回路パターンの像を示している。図10
(b)及び(c)において、閾値T1は、電気的なノイ
ズや、回路からの残留ノイズを除去するために設定され
たものであり、その閾値T1を超える撮像信号S1,S
2が有効とみなされる。図10(b)において、閾値レ
ベルT1を超える部分は欠陥の像D1及び回路パターン
の像P11であり、図10(c)において閾値レベルT
1を超える部分は欠陥の像D2及び回路パターンの像P
22である。図10(a)及び(b)において、x1 軸
上の撮像素子39−1〜39−nと、x2 軸上の撮像素
子40−1〜40−nは、共に半導体ウエハ1上で同じ
位置に相当する。従って、x1 軸上の撮像素子39−2
の欠陥の像D1と、x2 軸上の撮像素子40−2の欠陥
の像D2とは、半導体ウエハ1上で一致し、同一の欠陥
からの信号であることになる。同様に、回路パターンの
像P11及びP12は同一の回路パターンであり、回路
パターンの像P21及びP22も同一の回路パターンの
像である。
ぞれ図10(b)及び(c)に示し、図10(b)にお
いて、横軸は幅L1の範囲内のx1 軸,縦軸は各撮像素
子(画素)39−1,39−2,‥‥,39−nの撮像
信号である。同様に、図10(c)において、横軸は幅
L2の範囲内のx2 軸,縦軸は各撮像素子(画素)40
−1,40−2,‥‥,40−nの撮像信号である。こ
れら撮像信号S1及びS2は、図1(a)で振動ミラー
29により半導体ウエハ1上の照明領域32を照明光で
1回走査して得られる信号を示す。また、D1及びD2
はそれぞれ欠陥の像、P11,P21及びP12,P2
2はそれぞれフーリエ面におけるフィルタリングで除去
しきれなかった回路パターンの像を示している。図10
(b)及び(c)において、閾値T1は、電気的なノイ
ズや、回路からの残留ノイズを除去するために設定され
たものであり、その閾値T1を超える撮像信号S1,S
2が有効とみなされる。図10(b)において、閾値レ
ベルT1を超える部分は欠陥の像D1及び回路パターン
の像P11であり、図10(c)において閾値レベルT
1を超える部分は欠陥の像D2及び回路パターンの像P
22である。図10(a)及び(b)において、x1 軸
上の撮像素子39−1〜39−nと、x2 軸上の撮像素
子40−1〜40−nは、共に半導体ウエハ1上で同じ
位置に相当する。従って、x1 軸上の撮像素子39−2
の欠陥の像D1と、x2 軸上の撮像素子40−2の欠陥
の像D2とは、半導体ウエハ1上で一致し、同一の欠陥
からの信号であることになる。同様に、回路パターンの
像P11及びP12は同一の回路パターンであり、回路
パターンの像P21及びP22も同一の回路パターンの
像である。
【0051】一般に、欠陥のフーリエ変換パターンはフ
ーリエ変換面の全体に分布するため、一次元の光検出器
アレイ26A及び26Bには、ほぼ同等の像が得られ
る。これに比べて、回路パターンのフーリエ変換パター
ンは、フーリエ変換面上で偏った分布をする。そのた
め、このように場所により著しく異なったフーリエスペ
クトルの逆フーリエ変換に相当する像を受光すると、光
検出器アレイ26A上の像と光検出器アレイ26B上の
像とは、同一の回路パターンの像であっても強度が多少
異なることがある。つまり、回路パターンに依存して、
空間フィルター上の無スペクトル領域の最適な方向も多
少変化する。例えば回路パターンの像P11,P12は
同一の回路パターンであるが強度が異なり、別の回路パ
ターンの像P21,P22についても同様である。
ーリエ変換面の全体に分布するため、一次元の光検出器
アレイ26A及び26Bには、ほぼ同等の像が得られ
る。これに比べて、回路パターンのフーリエ変換パター
ンは、フーリエ変換面上で偏った分布をする。そのた
め、このように場所により著しく異なったフーリエスペ
クトルの逆フーリエ変換に相当する像を受光すると、光
検出器アレイ26A上の像と光検出器アレイ26B上の
像とは、同一の回路パターンの像であっても強度が多少
異なることがある。つまり、回路パターンに依存して、
空間フィルター上の無スペクトル領域の最適な方向も多
少変化する。例えば回路パターンの像P11,P12は
同一の回路パターンであるが強度が異なり、別の回路パ
ターンの像P21,P22についても同様である。
【0052】第1の信号処理系は、この点に着目して構
成されたものである。そして、図10(a)の低レベル
選択器61は、同一の物点に対応する撮像素子毎にそれ
ら2個の撮像信号S1及びS2の信号レベルを比較し
て、低い方の信号レベルを出力する。但し、閾値値T1
を超えた撮像素子の信号についてのみ演算を行い、結果
として、図10(d)の撮像閾値値S3が得られる。
尚、閾値値T1を超えない場合の撮像素子の信号強度は
0とみなされる。従って、同一物点に対応する2つの撮
像信号の両方が閾値値を超えたとき、初めて0以外の信
号レベルが出力されることになる。これは、閾値値T1
で2値化した信号の論理積により欠陥の有無を判断し、
欠陥の強度を小さい方の信号強度によって判定する方法
と等価である。
成されたものである。そして、図10(a)の低レベル
選択器61は、同一の物点に対応する撮像素子毎にそれ
ら2個の撮像信号S1及びS2の信号レベルを比較し
て、低い方の信号レベルを出力する。但し、閾値値T1
を超えた撮像素子の信号についてのみ演算を行い、結果
として、図10(d)の撮像閾値値S3が得られる。
尚、閾値値T1を超えない場合の撮像素子の信号強度は
0とみなされる。従って、同一物点に対応する2つの撮
像信号の両方が閾値値を超えたとき、初めて0以外の信
号レベルが出力されることになる。これは、閾値値T1
で2値化した信号の論理積により欠陥の有無を判断し、
欠陥の強度を小さい方の信号強度によって判定する方法
と等価である。
【0053】図11(a)は第2の信号処理系を示し、
この図11(a)において、光検出器アレイ26Aの撮
像信号S1及び光検出器アレイ26Bの撮像信号S2を
それぞれ特徴抽出器62及び63に供給し、特徴抽出器
62から出力される撮像信号S4及び特徴抽出器63か
ら出力される撮像信号S5をそれぞれ高レベル選択器6
4に供給する。高レベル選択器64から欠陥の像に対応
する撮像信号S6が出力される。
この図11(a)において、光検出器アレイ26Aの撮
像信号S1及び光検出器アレイ26Bの撮像信号S2を
それぞれ特徴抽出器62及び63に供給し、特徴抽出器
62から出力される撮像信号S4及び特徴抽出器63か
ら出力される撮像信号S5をそれぞれ高レベル選択器6
4に供給する。高レベル選択器64から欠陥の像に対応
する撮像信号S6が出力される。
【0054】図11(b)及び(c)はそれぞれ撮像信
号S1及びS2を示し、これら図11(b)及び(c)
は図10(b)及び(c)と同じである。この信号処理
系では、2個の1次元の光検出器アレイ26A,26B
上の画像から、それぞれ一般的な画像処理により余分な
回路パターンの像を除去して、欠陥の像のみを抽出す
る。図11(a)に示す特徴抽出器62,63として
は、予想される欠陥信号の特徴を抽出できる処理系が用
いられる。検出される欠陥は一般に非常に小さく、半導
体ウエハ1上の照明光束が形成するビームスポット径d
1よりも小さい。従って検出される欠陥像は、それら1
次元の光検出器アレイ26A,26B上で1個〜数個分
の撮像素子程度の大きさしかもたない。これは、本実施
例では、スポット径d1に対応する像面上のスポット径
d21及びd22を各撮像素子と略々一致させているた
めである。
号S1及びS2を示し、これら図11(b)及び(c)
は図10(b)及び(c)と同じである。この信号処理
系では、2個の1次元の光検出器アレイ26A,26B
上の画像から、それぞれ一般的な画像処理により余分な
回路パターンの像を除去して、欠陥の像のみを抽出す
る。図11(a)に示す特徴抽出器62,63として
は、予想される欠陥信号の特徴を抽出できる処理系が用
いられる。検出される欠陥は一般に非常に小さく、半導
体ウエハ1上の照明光束が形成するビームスポット径d
1よりも小さい。従って検出される欠陥像は、それら1
次元の光検出器アレイ26A,26B上で1個〜数個分
の撮像素子程度の大きさしかもたない。これは、本実施
例では、スポット径d1に対応する像面上のスポット径
d21及びd22を各撮像素子と略々一致させているた
めである。
【0055】そこで、この信号処理系において、特徴抽
出器62,63は、閾値値T1を超えた撮像信号に対応
する像の大きさが何個の撮像素子分あるか計数し、これ
により欠陥の像D1及びD2を抽出している。これによ
り、図11(d)の撮像信号S4及び図11(e)の撮
像信号S5が得られる。これら撮像信号S4及びS5
は、高レベル選択器64に入力され、対応する撮像素子
毎に比較され、常に大きな信号値が出力される。従って
結果として、図11(f)に示す撮像信号S6が得られ
る。
出器62,63は、閾値値T1を超えた撮像信号に対応
する像の大きさが何個の撮像素子分あるか計数し、これ
により欠陥の像D1及びD2を抽出している。これによ
り、図11(d)の撮像信号S4及び図11(e)の撮
像信号S5が得られる。これら撮像信号S4及びS5
は、高レベル選択器64に入力され、対応する撮像素子
毎に比較され、常に大きな信号値が出力される。従って
結果として、図11(f)に示す撮像信号S6が得られ
る。
【0056】図12(a)は第3の信号処理系を示し、
この図12(a)において、光検出器アレイ26Aの撮
像信号S1が高レベル選択器65及び低レベル選択器6
6に共通に供給され、光検出器アレイ26Bの撮像信号
S2が高レベル選択器65及び低レベル選択器66に共
通に供給される。そして、高レベル選択器65から出力
される撮像信号S7及び低レベル選択器66から出力さ
れる撮像信号S8が、それぞれ高レベル選択器67に供
給され、高レベル選択器67から欠陥の像に対応する撮
像信号S6が出力される。
この図12(a)において、光検出器アレイ26Aの撮
像信号S1が高レベル選択器65及び低レベル選択器6
6に共通に供給され、光検出器アレイ26Bの撮像信号
S2が高レベル選択器65及び低レベル選択器66に共
通に供給される。そして、高レベル選択器65から出力
される撮像信号S7及び低レベル選択器66から出力さ
れる撮像信号S8が、それぞれ高レベル選択器67に供
給され、高レベル選択器67から欠陥の像に対応する撮
像信号S6が出力される。
【0057】図12(b)及び(c)はそれぞれ撮像信
号S1及びS2を示し、これら図12(b)及び(c)
は図10(b)及び(c)と同じである。但し、この信
号処理系では、第1の信号処理系と同等の閾値値T1
と、より高い値の閾値値Tとが設定されている。この場
合、低レベル選択器66の動作は図10(a)の低レベ
ル選択器61の動作と同じであり、閾値値T1を用いた
低レベル選択器66による演算結果である図12(e)
の撮像信号S8は、図10の第1の信号処理系の撮像信
号S3と同じである。
号S1及びS2を示し、これら図12(b)及び(c)
は図10(b)及び(c)と同じである。但し、この信
号処理系では、第1の信号処理系と同等の閾値値T1
と、より高い値の閾値値Tとが設定されている。この場
合、低レベル選択器66の動作は図10(a)の低レベ
ル選択器61の動作と同じであり、閾値値T1を用いた
低レベル選択器66による演算結果である図12(e)
の撮像信号S8は、図10の第1の信号処理系の撮像信
号S3と同じである。
【0058】この信号処理系では、更に閾値値T2を用
いて、並列に別な処理が行われる。これは、図12
(b)及び(c)において、閾値値T2を超える撮像素
子を選択し、且つ常に同一の物点に対応する2個の光検
出器アレイ26A,26Bの対応する撮像信号の内の高
い信号を出力する、高レベル選択器65によって行われ
る。従って、閾値値T2を超えない撮像信号の信号強度
は0とみなされ、同一物点に対応する2つの撮像素子の
信号の内、1つでも閾値値T2を超える信号があれば、
その内の大きい信号が撮像信号S7として出力される。
これにより図12(d)の撮像信号S7が得られる。こ
れは、閾値値T2で2値化された信号の論理和により欠
陥の有無を判断し、欠陥の強度を大きい方の信号強度に
より判定する方法と等価である。
いて、並列に別な処理が行われる。これは、図12
(b)及び(c)において、閾値値T2を超える撮像素
子を選択し、且つ常に同一の物点に対応する2個の光検
出器アレイ26A,26Bの対応する撮像信号の内の高
い信号を出力する、高レベル選択器65によって行われ
る。従って、閾値値T2を超えない撮像信号の信号強度
は0とみなされ、同一物点に対応する2つの撮像素子の
信号の内、1つでも閾値値T2を超える信号があれば、
その内の大きい信号が撮像信号S7として出力される。
これにより図12(d)の撮像信号S7が得られる。こ
れは、閾値値T2で2値化された信号の論理和により欠
陥の有無を判断し、欠陥の強度を大きい方の信号強度に
より判定する方法と等価である。
【0059】更に、この信号処理系では、撮像信号S7
及びS8を高レベル選択器67で撮像素子毎に比較し
て、同一物点に対応する2つの撮像信号の内の常に大き
い方の信号が撮像信号S6として出力される。これによ
り、図12(f)の撮像信号S6が得られる。これによ
り、確実に欠陥の像に対応する撮像信号のみを検出でき
ると共に、その撮像信号のSN比を更に高めることがで
きる、次に、図1(a)の半導体ウエハ1上の各ダイ内
の照明領域(検査領域)の相対走査について説明する。
及びS8を高レベル選択器67で撮像素子毎に比較し
て、同一物点に対応する2つの撮像信号の内の常に大き
い方の信号が撮像信号S6として出力される。これによ
り、図12(f)の撮像信号S6が得られる。これによ
り、確実に欠陥の像に対応する撮像信号のみを検出でき
ると共に、その撮像信号のSN比を更に高めることがで
きる、次に、図1(a)の半導体ウエハ1上の各ダイ内
の照明領域(検査領域)の相対走査について説明する。
【0060】図2は半導体ウエハ1上の各ダイ2を示
し、この図2において、ダイ2内の右下の点を図1
(a)の光軸24上に位置させて、振動ミラー29を振
動させて照明領域32−1上を集束光で走査する。次
に、2次元平行移動手段によりダイ2をy方向に移動
し、光軸24を相対的に上に移して、照明領域32−2
上を集束光で走査する。この様に、振動ミラー29によ
る走査及び2次元平行移動手段による移動を繰り返し
て、ダイ2の右上の照明領域32−nまで順次集束光で
走査を行い、次に2次元平行移動手段によりダイ2を
x,y方向に移動して、ダイ2の中央下部の点を光軸2
4上に位置させて、照明領域32−(n+1)上を集束
光で走査する。以降は先程の照明領域32−1〜32−
nを走査した場合と同様に、照明領域32−(n+1)
〜32−m上を順次集束光で走査する。以上のような相
対走査を繰り返して、ダイ2内全体を集束光で相対走査
し、この走査中に発生する欠陥の像を光検出器アレイ2
6A,26Bの撮像素子で受光する。各撮像素子で取り
込まれた欠陥の像は、欠陥に対応する撮像信号に変換さ
れる。
し、この図2において、ダイ2内の右下の点を図1
(a)の光軸24上に位置させて、振動ミラー29を振
動させて照明領域32−1上を集束光で走査する。次
に、2次元平行移動手段によりダイ2をy方向に移動
し、光軸24を相対的に上に移して、照明領域32−2
上を集束光で走査する。この様に、振動ミラー29によ
る走査及び2次元平行移動手段による移動を繰り返し
て、ダイ2の右上の照明領域32−nまで順次集束光で
走査を行い、次に2次元平行移動手段によりダイ2を
x,y方向に移動して、ダイ2の中央下部の点を光軸2
4上に位置させて、照明領域32−(n+1)上を集束
光で走査する。以降は先程の照明領域32−1〜32−
nを走査した場合と同様に、照明領域32−(n+1)
〜32−m上を順次集束光で走査する。以上のような相
対走査を繰り返して、ダイ2内全体を集束光で相対走査
し、この走査中に発生する欠陥の像を光検出器アレイ2
6A,26Bの撮像素子で受光する。各撮像素子で取り
込まれた欠陥の像は、欠陥に対応する撮像信号に変換さ
れる。
【0061】上述のように、本例によれば、ビームエク
スパンダと半導体ウエハ1との間のアパーチャ板28に
より、照明光としての光束30,31等の半導体ウエハ
1に対する入射角が制限され、これによりフーリエ変換
レンズ10のフーリエ変換面17において、半導体ウエ
ハ1上の回路パターンに欠陥が無い場合に光成分が現れ
ない無スペクトル領域が設定される。そして、反射ミラ
ー34A,35A等がその無スペクトル領域の光成分を
抽出するので、半導体ウエハ1上の欠陥のパターンから
の光のみが光検出器アレイ26A,26Bに供給され
る。従って、光検出器アレイ26A,26Bはその欠陥
の像のみを受光することができる。
スパンダと半導体ウエハ1との間のアパーチャ板28に
より、照明光としての光束30,31等の半導体ウエハ
1に対する入射角が制限され、これによりフーリエ変換
レンズ10のフーリエ変換面17において、半導体ウエ
ハ1上の回路パターンに欠陥が無い場合に光成分が現れ
ない無スペクトル領域が設定される。そして、反射ミラ
ー34A,35A等がその無スペクトル領域の光成分を
抽出するので、半導体ウエハ1上の欠陥のパターンから
の光のみが光検出器アレイ26A,26Bに供給され
る。従って、光検出器アレイ26A,26Bはその欠陥
の像のみを受光することができる。
【0062】なお、図1(a)において、光束5の光路
中に必ずしもアパーチャ板28を設ける必要はない。そ
の代わりに、半導体ウエハ1に対する照明光の主光線の
入射角を調整することにより、フーリエ変換面17上に
無スペクトル領域を設定して、この無スペクトル領域に
反射ミラー34A,35A等を配置してもよい。次に、
本発明の第2実施例につき図13及び図14を参照して
説明する。この第2実施例は図1の第1実施例を改良し
たものであり、この図13及び図14において図1に対
応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略す
る。
中に必ずしもアパーチャ板28を設ける必要はない。そ
の代わりに、半導体ウエハ1に対する照明光の主光線の
入射角を調整することにより、フーリエ変換面17上に
無スペクトル領域を設定して、この無スペクトル領域に
反射ミラー34A,35A等を配置してもよい。次に、
本発明の第2実施例につき図13及び図14を参照して
説明する。この第2実施例は図1の第1実施例を改良し
たものであり、この図13及び図14において図1に対
応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略す
る。
【0063】図13(a)は本例の欠陥検査装置の機構
部の正面図、図13(b)はその機構部のフーリエ変換
面17上から見た平面図であり、この図13(a)及び
(b)において、フーリエ変換面17上の反射ミラー3
4A,34B及び反射ミラー35A,35Bの中間部近
傍をそれぞれ覆うように空間フィルタ68を配置する。
更に、光軸24に沿ってフーリエ変換面17の上方に逆
フーリエ変換レンズ23Cを配置する。逆フーリエ変換
レンズ23Cはフーリエ変換面17からレンズ23Cの
焦点距離の1倍の距離に位置し、逆フーリエ変換レンズ
23Cの像面(後側焦点面)に1次元の光検出器アレイ
26Cの受光面を配置する。
部の正面図、図13(b)はその機構部のフーリエ変換
面17上から見た平面図であり、この図13(a)及び
(b)において、フーリエ変換面17上の反射ミラー3
4A,34B及び反射ミラー35A,35Bの中間部近
傍をそれぞれ覆うように空間フィルタ68を配置する。
更に、光軸24に沿ってフーリエ変換面17の上方に逆
フーリエ変換レンズ23Cを配置する。逆フーリエ変換
レンズ23Cはフーリエ変換面17からレンズ23Cの
焦点距離の1倍の距離に位置し、逆フーリエ変換レンズ
23Cの像面(後側焦点面)に1次元の光検出器アレイ
26Cの受光面を配置する。
【0064】光検出器アレイ26Cの受光面は、その像
面内に光軸24を中心として配置され、光検出器アレイ
26Cの撮像素子はx軸と共役なx3 軸上に整列してい
る。フーリエ変換面17上の空間フィルタ68は、図1
3(b)の斜線部で示すように、光透過部70を有す
る。空間フィルタ68は、図6(e)の遮光体53に相
当し、光透過部70は図6(e)の光透過部54に相当
する。従って、その空間フィルタ68によれば、図5
(a)〜(d)に示す単純な回路パターン48〜51、
又は半導体ウエハ1上の照明光束によるビームスポット
サイズとほぼ同等な大きさの粗い回路パターンのフーリ
エ変換パターンを最も効率的に除去する。その他の構成
は図1の実施例と同様であるため、その説明を省略す
る。
面内に光軸24を中心として配置され、光検出器アレイ
26Cの撮像素子はx軸と共役なx3 軸上に整列してい
る。フーリエ変換面17上の空間フィルタ68は、図1
3(b)の斜線部で示すように、光透過部70を有す
る。空間フィルタ68は、図6(e)の遮光体53に相
当し、光透過部70は図6(e)の光透過部54に相当
する。従って、その空間フィルタ68によれば、図5
(a)〜(d)に示す単純な回路パターン48〜51、
又は半導体ウエハ1上の照明光束によるビームスポット
サイズとほぼ同等な大きさの粗い回路パターンのフーリ
エ変換パターンを最も効率的に除去する。その他の構成
は図1の実施例と同様であるため、その説明を省略す
る。
【0065】次に本例の動作につき説明する。図13
(a)において、空間フィルタ68を透過した欠陥搬送
光束69は、逆フーリエ変換レンズ23Cに入射する。
レンズ23Cは、フィルタリングされた光パターンを逆
フーリエ変換し、像面上の光検出器アレイ26Cの受光
面に半導体ウエハ1上の欠陥の像32Cを生成する。本
実施例では、3個の光検出器アレイ26A,26B及び
26Cの受光面上に各々同じ倍率の欠陥の像が得られる
ように構成されている。従って、本実施例では、フィル
タリングされた光パターンの逆フーリエ変換に相当する
3つの欠陥の像が得られる。
(a)において、空間フィルタ68を透過した欠陥搬送
光束69は、逆フーリエ変換レンズ23Cに入射する。
レンズ23Cは、フィルタリングされた光パターンを逆
フーリエ変換し、像面上の光検出器アレイ26Cの受光
面に半導体ウエハ1上の欠陥の像32Cを生成する。本
実施例では、3個の光検出器アレイ26A,26B及び
26Cの受光面上に各々同じ倍率の欠陥の像が得られる
ように構成されている。従って、本実施例では、フィル
タリングされた光パターンの逆フーリエ変換に相当する
3つの欠陥の像が得られる。
【0066】また、図14(b)は、Uz平面内のフー
リエ変換面17上の空間フィルタ68及び反射ミラー3
4A,34Bの断面図である。反射ミラー35Aは、U
方向に幅G1の光束を90°折り返してU軸方向に送出
し、反射ミラー34A,34Bは、V方向に幅G1の光
束を90°折り返してV軸方向に送出する。図13
(a)の逆フーリエ変換レンズ23Bによって逆フーリ
エ変換される光束37は、反射ミラー35A,35Bに
より反射されたものであるが、その後空間フィルタ68
による多少のケラレが生じる。このケラレを最小にとど
めるため、空間フィルタ68のz方向の厚さtをできる
だけ薄くすることが望ましい。また、ケラレを0とする
には、空間フィルタ68をフーリエ変換面17には設置
せず、リレー光学系により、光軸24上にもう一度フー
リエ変換面17と共役な面を作り、その共役面に空間フ
ィルタ68、逆フーリエ変換レンズ23C及び1次元の
光検出器アレイ26Cを設置すればよい。
リエ変換面17上の空間フィルタ68及び反射ミラー3
4A,34Bの断面図である。反射ミラー35Aは、U
方向に幅G1の光束を90°折り返してU軸方向に送出
し、反射ミラー34A,34Bは、V方向に幅G1の光
束を90°折り返してV軸方向に送出する。図13
(a)の逆フーリエ変換レンズ23Bによって逆フーリ
エ変換される光束37は、反射ミラー35A,35Bに
より反射されたものであるが、その後空間フィルタ68
による多少のケラレが生じる。このケラレを最小にとど
めるため、空間フィルタ68のz方向の厚さtをできる
だけ薄くすることが望ましい。また、ケラレを0とする
には、空間フィルタ68をフーリエ変換面17には設置
せず、リレー光学系により、光軸24上にもう一度フー
リエ変換面17と共役な面を作り、その共役面に空間フ
ィルタ68、逆フーリエ変換レンズ23C及び1次元の
光検出器アレイ26Cを設置すればよい。
【0067】また、図14(c)〜(e)はそれぞれ1
次元の光検出器アレイ26A〜26Cを示し、光検出器
アレイ26A〜26C上の各撮像素子は、互いに1対1
の対応関係で同一の物点に対応するように構成されてい
る。更に、半導体ウエハ1上の照明光束30,31等の
集束点における半導体ウエハ1上でのスポット径d1に
対するレンズ23Cの像面上のスポット径をd23とし
て、光検出器アレイ26Cは、略々同じ大きさで且つ1
次元のx3 軸方向に整列した複数の撮像素子を有し、撮
像素子の個数は半導体ウエハ1上の長さLの照明領域3
2に対応する像面上の長さL3の領域を覆う数だけあ
る。
次元の光検出器アレイ26A〜26Cを示し、光検出器
アレイ26A〜26C上の各撮像素子は、互いに1対1
の対応関係で同一の物点に対応するように構成されてい
る。更に、半導体ウエハ1上の照明光束30,31等の
集束点における半導体ウエハ1上でのスポット径d1に
対するレンズ23Cの像面上のスポット径をd23とし
て、光検出器アレイ26Cは、略々同じ大きさで且つ1
次元のx3 軸方向に整列した複数の撮像素子を有し、撮
像素子の個数は半導体ウエハ1上の長さLの照明領域3
2に対応する像面上の長さL3の領域を覆う数だけあ
る。
【0068】本実施例では、1次元の光検出器アレイ2
6A〜26Cが3個あるので、欠陥の像に対応する撮像
信号が3個得られる。これらの3個の撮像信号から欠陥
検査結果を求める信号処理系は、基本的に第1実施例に
示した信号処理系で何ら差し支えない。即ち、本実施例
では、図10(a)、図11(a)又は図12(a)に
示す信号処理系の処理対象を2個から3個に増やせばよ
い。また、半導体ウエハ1上の照明領域32(検査領
域)の相対移動方法も、第1実施例の方法全く同じでよ
い。
6A〜26Cが3個あるので、欠陥の像に対応する撮像
信号が3個得られる。これらの3個の撮像信号から欠陥
検査結果を求める信号処理系は、基本的に第1実施例に
示した信号処理系で何ら差し支えない。即ち、本実施例
では、図10(a)、図11(a)又は図12(a)に
示す信号処理系の処理対象を2個から3個に増やせばよ
い。また、半導体ウエハ1上の照明領域32(検査領
域)の相対移動方法も、第1実施例の方法全く同じでよ
い。
【0069】次に、本発明の第4実施例につき図15〜
図18を参照して説明する。本実施例は第1実施例と同
様に半導体ウエハ上の欠陥を検出する欠陥検査装置に本
発明を適用したものであり、この図15〜図18におい
て、図1及び図7に対応する部分には同一符号を付して
その詳細説明を省略する。図15(a)は本例の欠陥検
査装置の側面図、図15(b)はその図15(a)の照
明系の光軸及びx軸を含む平面での照明系の構成を示す
図である。図15(b)において、図示省略されたビー
ムエクスパンダから射出された単色光よりなる略々平行
な直径G4の光束5は、光束5の中心を通り図15
(b)の紙面に垂直なW軸を中心として幅G2の矩形の
遮光体71に入射する。図15(c)はその遮光体71
の形状を示し、光束5は遮光体71によりW軸を中心と
して幅G2の領域が遮光される。
図18を参照して説明する。本実施例は第1実施例と同
様に半導体ウエハ上の欠陥を検出する欠陥検査装置に本
発明を適用したものであり、この図15〜図18におい
て、図1及び図7に対応する部分には同一符号を付して
その詳細説明を省略する。図15(a)は本例の欠陥検
査装置の側面図、図15(b)はその図15(a)の照
明系の光軸及びx軸を含む平面での照明系の構成を示す
図である。図15(b)において、図示省略されたビー
ムエクスパンダから射出された単色光よりなる略々平行
な直径G4の光束5は、光束5の中心を通り図15
(b)の紙面に垂直なW軸を中心として幅G2の矩形の
遮光体71に入射する。図15(c)はその遮光体71
の形状を示し、光束5は遮光体71によりW軸を中心と
して幅G2の領域が遮光される。
【0070】図15(b)において、遮光体71を通過
した光束5は、走査レンズ73の入射瞳近傍に位置する
振動ミラー29により反射され、軸29aを中心に回転
する振動ミラー29で反射された光束72は走査レンズ
73により集束光束74となる。集束光束74は、半導
体ウエハ1の表面と照明系の光軸4a(図15(a)参
照)との交点上にビームスポットを形成する。振動ミラ
ー29及び走査レンズ73の協調動作により、集束光束
74は例えば集束光束75となり、半導体ウエハ1の表
面上の長さL1の線状の照明領域32上をビームスポッ
トが移動できる。この照明領域32の長手方向は、図1
5(a)の紙面に垂直なx方向と一致している。また、
走査レンズ73はテレセントリックスキャンレンズであ
り、ビームスポットが照明領域32上の一方の端点から
他方の端点に移動する間、集束光束の光軸が常にx軸に
垂直に入射する。
した光束5は、走査レンズ73の入射瞳近傍に位置する
振動ミラー29により反射され、軸29aを中心に回転
する振動ミラー29で反射された光束72は走査レンズ
73により集束光束74となる。集束光束74は、半導
体ウエハ1の表面と照明系の光軸4a(図15(a)参
照)との交点上にビームスポットを形成する。振動ミラ
ー29及び走査レンズ73の協調動作により、集束光束
74は例えば集束光束75となり、半導体ウエハ1の表
面上の長さL1の線状の照明領域32上をビームスポッ
トが移動できる。この照明領域32の長手方向は、図1
5(a)の紙面に垂直なx方向と一致している。また、
走査レンズ73はテレセントリックスキャンレンズであ
り、ビームスポットが照明領域32上の一方の端点から
他方の端点に移動する間、集束光束の光軸が常にx軸に
垂直に入射する。
【0071】更に、例えば集束光束74の断面におい
て、遮光体71により遮光される領域の長手方向の向き
が、常にx軸に垂直になるように、その遮光体71の方
向が定められている。このため本実施例では、図15
(b)において、遮光体71の長手方向であるW軸は、
x軸と光軸4aとを含む平面に対して垂直である。ま
た、図15(b)に示すx軸は、半導体ウエハ1上に形
成される回路パターンの描画時の基準直交座標の何れか
の軸に対して平行に設定されている。
て、遮光体71により遮光される領域の長手方向の向き
が、常にx軸に垂直になるように、その遮光体71の方
向が定められている。このため本実施例では、図15
(b)において、遮光体71の長手方向であるW軸は、
x軸と光軸4aとを含む平面に対して垂直である。ま
た、図15(b)に示すx軸は、半導体ウエハ1上に形
成される回路パターンの描画時の基準直交座標の何れか
の軸に対して平行に設定されている。
【0072】図15(a)において、照明系の光軸4a
は半導体ウエハ1の表面に斜めに入射している。また、
半導体ウエハ1上の照明領域32(図15(b)参照)
の中心は、フーリエ変換レンズ10の光軸24上に位置
し、且つ光軸24はz軸に一致する。フーリエ変換レン
ズ10の物体面(前側焦点面)14は、xy平面であ
り、そのxy平面上に線状の照明領域32が位置する。
半導体ウエハ1の照明領域32内に含まれる回路パター
ンにより回折された光束76は、フーリエ変換レンズ1
0を通過してフーリエ変換面(後側焦点面)17に達
し、このフーリエ変換面17内にフーリエ変換パターン
が形成される。
は半導体ウエハ1の表面に斜めに入射している。また、
半導体ウエハ1上の照明領域32(図15(b)参照)
の中心は、フーリエ変換レンズ10の光軸24上に位置
し、且つ光軸24はz軸に一致する。フーリエ変換レン
ズ10の物体面(前側焦点面)14は、xy平面であ
り、そのxy平面上に線状の照明領域32が位置する。
半導体ウエハ1の照明領域32内に含まれる回路パター
ンにより回折された光束76は、フーリエ変換レンズ1
0を通過してフーリエ変換面(後側焦点面)17に達
し、このフーリエ変換面17内にフーリエ変換パターン
が形成される。
【0073】本実施例では、照明光学系の光軸4aが、
z軸に対して角度Mで交差している。このため、フーリ
エ変換レンズ10のフーリエ変換面17内に観察される
フーリエ変換パターンの領域は、図1の第1実施例のフ
ーリエ変換面17に観察されるフーリエ変換パターンの
領域に対して、V軸に沿ってV0 (=fm0 =f・si
nM)((6)式参照)だけずれている。そこで本例で
は、フーリエ変換面17上の空間フィルターとして、第
1実施例の場合よりも単純な空間フィルタが用いられ
る。
z軸に対して角度Mで交差している。このため、フーリ
エ変換レンズ10のフーリエ変換面17内に観察される
フーリエ変換パターンの領域は、図1の第1実施例のフ
ーリエ変換面17に観察されるフーリエ変換パターンの
領域に対して、V軸に沿ってV0 (=fm0 =f・si
nM)((6)式参照)だけずれている。そこで本例で
は、フーリエ変換面17上の空間フィルターとして、第
1実施例の場合よりも単純な空間フィルタが用いられ
る。
【0074】これについて詳細に説明するに、本実施例
の照明系の照明領域32内に、図5(a)に示す回路パ
ターン48が存在するときに、フーリエ変換面17で観
察されるフーリエ変換パターンは、図17(a)のフー
リエ変換パターン48Cとなる。第1実施例では、図1
7(a)のV軸とU′軸との交点を中心とした変換領域
52内を観察可能であったが、本実施例では照明系の光
軸4aが半導体ウエハ1に対して斜めに入射しているた
め、図17(a)において、V軸に沿ってV0だけシフ
トしたU軸とV軸との交点を中心とした変換領域52A
内が観察されることになる。そのV軸とU′軸との交点
は、0次回折光又は正反射光の方向を示す。
の照明系の照明領域32内に、図5(a)に示す回路パ
ターン48が存在するときに、フーリエ変換面17で観
察されるフーリエ変換パターンは、図17(a)のフー
リエ変換パターン48Cとなる。第1実施例では、図1
7(a)のV軸とU′軸との交点を中心とした変換領域
52内を観察可能であったが、本実施例では照明系の光
軸4aが半導体ウエハ1に対して斜めに入射しているた
め、図17(a)において、V軸に沿ってV0だけシフ
トしたU軸とV軸との交点を中心とした変換領域52A
内が観察されることになる。そのV軸とU′軸との交点
は、0次回折光又は正反射光の方向を示す。
【0075】図15の本例の半導体ウエハ1上に図5
(b)〜(d)の各方向の回路パターン49〜51が形
成されている場合に、フーリエ変換面17上に発生する
フーリエ変換パターンは、図17(b)のフーリエ変換
パターン49C〜51Cとなる。第1実施例では変換領
域52内を観察したが、本実施例では斜め入射によりV
0 だけシフトした変換領域52A内を観察するため、V
軸近傍の幅G2の領域82を隔てた2本の帯状パターン
のみが観察される。この変換領域52A内のフーリエ変
換パターンは、図17(a)のフーリエ変換パターン4
8Cと同じである。
(b)〜(d)の各方向の回路パターン49〜51が形
成されている場合に、フーリエ変換面17上に発生する
フーリエ変換パターンは、図17(b)のフーリエ変換
パターン49C〜51Cとなる。第1実施例では変換領
域52内を観察したが、本実施例では斜め入射によりV
0 だけシフトした変換領域52A内を観察するため、V
軸近傍の幅G2の領域82を隔てた2本の帯状パターン
のみが観察される。この変換領域52A内のフーリエ変
換パターンは、図17(a)のフーリエ変換パターン4
8Cと同じである。
【0076】同様に、図8(a)〜(c)に示す2次元
周期パターン58〜60が図15(a)の半導体ウエハ
1上に形成されている場合に、フーリエ変換面17上に
発生するパターンは、それぞれ図18(a)〜(c)に
示すフーリエ変換パターン58B〜60Bとなる。これ
らフーリエ変換パターン58B〜60Bについても、そ
れぞれV軸についてV0 だけシフトした領域で観察が行
われることになる。また、図19(a)〜(c)に示す
V軸とU軸との交点が、それぞれ0次回折光の方向を示
す。
周期パターン58〜60が図15(a)の半導体ウエハ
1上に形成されている場合に、フーリエ変換面17上に
発生するパターンは、それぞれ図18(a)〜(c)に
示すフーリエ変換パターン58B〜60Bとなる。これ
らフーリエ変換パターン58B〜60Bについても、そ
れぞれV軸についてV0 だけシフトした領域で観察が行
われることになる。また、図19(a)〜(c)に示す
V軸とU軸との交点が、それぞれ0次回折光の方向を示
す。
【0077】以上の全てのフーリエ変換パターンを遮光
して、且つ無パターン領域の光を通過させるには、図1
7(c)に示す空間フィルター57Bを用いればよい。
空間フィルタ57Bは、V軸に沿って第1実施例で想定
された空間フィルタ57に対応する空間フィルタ57A
の幅G2の光透過性の領域を延長した形状でよい。即
ち、空間フィルタ57BにはV軸に沿って幅G2の光透
過性の領域82が形成され、その他の領域は遮光部であ
る。
して、且つ無パターン領域の光を通過させるには、図1
7(c)に示す空間フィルター57Bを用いればよい。
空間フィルタ57Bは、V軸に沿って第1実施例で想定
された空間フィルタ57に対応する空間フィルタ57A
の幅G2の光透過性の領域を延長した形状でよい。即
ち、空間フィルタ57BにはV軸に沿って幅G2の光透
過性の領域82が形成され、その他の領域は遮光部であ
る。
【0078】本実施例では、空間フィルタ57BのV方
向に沿った領域82(図17(c)参照)に相当するフ
ーリエ変換面17上の光情報を、図15(a)の部分反
射ミラー77により選択する。図16(a)は図17
(a)の左側面図、図16(b)は図16(a)中の部
分ミラー77の拡大図であり、これら図16(a)及び
(b)において、部分反射ミラー77の反射部77a
は、フーリエ変換面12上のV軸に沿った幅G3の領域
の光情報を、光軸24に対して約90°折り曲げてU軸
方向に反射する。幅G3は、図17(c)の幅G2と同
様に、照明光束自身のフーリエ変換パターン81に基い
て決定する。
向に沿った領域82(図17(c)参照)に相当するフ
ーリエ変換面17上の光情報を、図15(a)の部分反
射ミラー77により選択する。図16(a)は図17
(a)の左側面図、図16(b)は図16(a)中の部
分ミラー77の拡大図であり、これら図16(a)及び
(b)において、部分反射ミラー77の反射部77a
は、フーリエ変換面12上のV軸に沿った幅G3の領域
の光情報を、光軸24に対して約90°折り曲げてU軸
方向に反射する。幅G3は、図17(c)の幅G2と同
様に、照明光束自身のフーリエ変換パターン81に基い
て決定する。
【0079】U軸方向に折り曲げられた第1の欠陥搬送
光束80は、U軸を光軸とする逆フーリエ変換レンズ2
3Aに入射する。逆フーリエ変換レンズ23Aにより、
レンズ23Aの像面(後側焦点面)25A上に、照明さ
れた半導体ウエハ1上のダイのフィルタリングされた光
パターンが逆フーリエ変換される。逆フーリエ変換レン
ズ23Aは、フーリエ変換レンズ10の後側焦点面17
上のV軸から、レンズ23Aの焦点距離の1倍の距離に
位置する。その像面25A上に1次元の光検出器アレイ
26Aの受光部がU軸を中心に配置され、光検出器アレ
イ26Aの撮像素子はx軸と共役なx1 軸上に配列され
ている。
光束80は、U軸を光軸とする逆フーリエ変換レンズ2
3Aに入射する。逆フーリエ変換レンズ23Aにより、
レンズ23Aの像面(後側焦点面)25A上に、照明さ
れた半導体ウエハ1上のダイのフィルタリングされた光
パターンが逆フーリエ変換される。逆フーリエ変換レン
ズ23Aは、フーリエ変換レンズ10の後側焦点面17
上のV軸から、レンズ23Aの焦点距離の1倍の距離に
位置する。その像面25A上に1次元の光検出器アレイ
26Aの受光部がU軸を中心に配置され、光検出器アレ
イ26Aの撮像素子はx軸と共役なx1 軸上に配列され
ている。
【0080】また、図16(b)において、フーリエ変
換面17上に配置された部分ミラー77の両端には光吸
収部材77b及び77cが設けられ、これら光吸収部材
77b及び77cは、フーリエ変換レンズ10からフー
リエ変換面17に向かう光束の内、フーリエ変換面17
上のV軸に沿った幅G4の領域の光情報を遮光又は反射
する。幅G4は、図17(b)の幅G0に相当するよう
に定められる。図16(a)において、部分反射ミラー
77の周囲を通過した第2の欠陥搬送光束78は、逆フ
ーリエ変換レンズ23Bに入射する。逆フーリエ変換レ
ンズ23Bは、フィルタリングされた光束78を逆フー
リエ変換し、レンズ23Bの像面(後側焦点面)25B
上に半導体ウエハ1上の欠陥の像が結像される。逆フー
リエ変換レンズ23Bは、フーリエ変換レンズ10の後
焦点面17からレンズ23Bの焦点距離の1倍の距離に
位置する。その像面25B上に1次元の光検出器アレイ
26Bの受光部が光軸24を中心に配置され、光検出器
アレイ26Bの撮像素子はx軸と共役なx2 軸上に配列
されている。
換面17上に配置された部分ミラー77の両端には光吸
収部材77b及び77cが設けられ、これら光吸収部材
77b及び77cは、フーリエ変換レンズ10からフー
リエ変換面17に向かう光束の内、フーリエ変換面17
上のV軸に沿った幅G4の領域の光情報を遮光又は反射
する。幅G4は、図17(b)の幅G0に相当するよう
に定められる。図16(a)において、部分反射ミラー
77の周囲を通過した第2の欠陥搬送光束78は、逆フ
ーリエ変換レンズ23Bに入射する。逆フーリエ変換レ
ンズ23Bは、フィルタリングされた光束78を逆フー
リエ変換し、レンズ23Bの像面(後側焦点面)25B
上に半導体ウエハ1上の欠陥の像が結像される。逆フー
リエ変換レンズ23Bは、フーリエ変換レンズ10の後
焦点面17からレンズ23Bの焦点距離の1倍の距離に
位置する。その像面25B上に1次元の光検出器アレイ
26Bの受光部が光軸24を中心に配置され、光検出器
アレイ26Bの撮像素子はx軸と共役なx2 軸上に配列
されている。
【0081】図16(a)及び(b)に示すように、光
検出器アレイ26A及び26Bの受光面には、それぞれ
半導体ウエハ1上の照明領域32内のダイ内に存在する
欠陥の像32A及び32Bが結像される。本実施例で
は、光検出器アレイ26A及び26Bの受光面には同じ
倍率の欠陥像が得られるように構成されている。それら
受光面には、欠陥像の他に、図5(a)〜(d)に示す
単純な回路パターン48〜51又は半導体ウエハ1上の
照明光束によるビームスポットサイズとほぼ同等の大き
さの粗い回路パターン以外の回路パターンの像が生成さ
れる。
検出器アレイ26A及び26Bの受光面には、それぞれ
半導体ウエハ1上の照明領域32内のダイ内に存在する
欠陥の像32A及び32Bが結像される。本実施例で
は、光検出器アレイ26A及び26Bの受光面には同じ
倍率の欠陥像が得られるように構成されている。それら
受光面には、欠陥像の他に、図5(a)〜(d)に示す
単純な回路パターン48〜51又は半導体ウエハ1上の
照明光束によるビームスポットサイズとほぼ同等の大き
さの粗い回路パターン以外の回路パターンの像が生成さ
れる。
【0082】本実施例では、以上のような構成とするこ
とで、フィルタリングされた光パターンの逆フーリエ変
換に相当する2つの欠陥像が得られる。更に、図16
(c)及び(d)において、1次元の光検出器アレイ2
6A及び26Bの各撮像素子は、1対1で対応付けが行
われ、且つ同一の物点に対応するように構成されてい
る。これら光検出器アレイ26A及び26Bの詳細な構
造は図1の第1実施例の光検出器アレイと同じである。
とで、フィルタリングされた光パターンの逆フーリエ変
換に相当する2つの欠陥像が得られる。更に、図16
(c)及び(d)において、1次元の光検出器アレイ2
6A及び26Bの各撮像素子は、1対1で対応付けが行
われ、且つ同一の物点に対応するように構成されてい
る。これら光検出器アレイ26A及び26Bの詳細な構
造は図1の第1実施例の光検出器アレイと同じである。
【0083】本実施例で、それら2つの欠陥像に対応す
る撮像信号から欠陥検査結果を得るには、第1実施例に
示した信号処理系を使用することができる。また、半導
体ウエハ1上の照明領域32の相対移動も、基本的に第
1実施例と同じでよい。本実施例によれば、図17を参
照して説明したように、観察のために使用されるフーリ
エ変換スペクトル(空間周波数成分)は、フーリエ変換
面17の0次回折光成分から離れた領域のフーリエスペ
クトルである。また、微細な構造からの回折光ほどフー
リエ変換面17上での位置は0次回折光から離れる。従
って、本来の回路パターンの影響を低減した上で、微細
な欠陥の検出を正確に行うことができる。
る撮像信号から欠陥検査結果を得るには、第1実施例に
示した信号処理系を使用することができる。また、半導
体ウエハ1上の照明領域32の相対移動も、基本的に第
1実施例と同じでよい。本実施例によれば、図17を参
照して説明したように、観察のために使用されるフーリ
エ変換スペクトル(空間周波数成分)は、フーリエ変換
面17の0次回折光成分から離れた領域のフーリエスペ
クトルである。また、微細な構造からの回折光ほどフー
リエ変換面17上での位置は0次回折光から離れる。従
って、本来の回路パターンの影響を低減した上で、微細
な欠陥の検出を正確に行うことができる。
【0084】次に、本発明の第4実施例につき図19を
参照して説明する。本例は、第3実施例の受光系の光軸
をz軸から照明系の光軸側に傾斜させたものであり、こ
の図19において、図15及び図16に対応する部分に
は同一符号を付してその詳細説明を省略する。即ち、図
19(a)は本実施例の欠陥検査装置を示し、本実施例
は受光系の光軸24が、yz平面内においてz軸に対し
て角度Nだけ傾いている他は、図15及び図16の第3
実施例と全く同じである。
参照して説明する。本例は、第3実施例の受光系の光軸
をz軸から照明系の光軸側に傾斜させたものであり、こ
の図19において、図15及び図16に対応する部分に
は同一符号を付してその詳細説明を省略する。即ち、図
19(a)は本実施例の欠陥検査装置を示し、本実施例
は受光系の光軸24が、yz平面内においてz軸に対し
て角度Nだけ傾いている他は、図15及び図16の第3
実施例と全く同じである。
【0085】また、図19(b)は図19(a)の照明
系を示し、図19(c)は図19(a)の受光系を示
し、図19(a)〜(c)において、半導体ウエハ1の
表面に対して光軸24が傾いているため、フーリエ変換
レンズ10のフーリエ変換面17、即ちUV平面に観察
されるフーリエ変換パターンは、第3実施例よりも更に
0次回折光から離れたパターンとなるが、空間フィルタ
ーとしての部分反射ミラー77は第3実施例と同じでよ
い。これは、光軸24がyz平面内で傾いても、空間周
波数のu成分に関して(1)式が成り立つためである。
系を示し、図19(c)は図19(a)の受光系を示
し、図19(a)〜(c)において、半導体ウエハ1の
表面に対して光軸24が傾いているため、フーリエ変換
レンズ10のフーリエ変換面17、即ちUV平面に観察
されるフーリエ変換パターンは、第3実施例よりも更に
0次回折光から離れたパターンとなるが、空間フィルタ
ーとしての部分反射ミラー77は第3実施例と同じでよ
い。これは、光軸24がyz平面内で傾いても、空間周
波数のu成分に関して(1)式が成り立つためである。
【0086】本実施例では、第3実施例に比べて、フー
リエ変換面17上の観察領域がより0次回折光から離れ
ているので、無誤りパターンの影響が更に低減されてい
ると共に、より微細な欠陥を検出することができる。次
に、本発明の第5実施例につき図20及び図21を参照
して説明する。本実施例は第3実施例を改良したもので
あり、これら図20及び図21において、図15及び図
16に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明
を省略する。本実施例と第3実施例との相違点は、フー
リエ変換面17でのフィルタリングの方法である。
リエ変換面17上の観察領域がより0次回折光から離れ
ているので、無誤りパターンの影響が更に低減されてい
ると共に、より微細な欠陥を検出することができる。次
に、本発明の第5実施例につき図20及び図21を参照
して説明する。本実施例は第3実施例を改良したもので
あり、これら図20及び図21において、図15及び図
16に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明
を省略する。本実施例と第3実施例との相違点は、フー
リエ変換面17でのフィルタリングの方法である。
【0087】図20は本実施例の欠陥検査装置の正面
図、図21(a)は図20の照明系をフーリエ変換面1
7側から見た図、図21(c)は図21の受光系の左側
面図である。そして、図21(c)に示すように、本実
施例ではフーリエ変換面17上にV軸に沿って矩形の反
射ミラー83が配置され、この反射ミラー83により反
射された光束を第1の欠陥搬送光束80として逆フーリ
エ変換レンズ23Aに導く。このように、第1の欠陥搬
送光束80をフーリエ変換面17で分離する点は、フー
リエ変換面17上の部分反射ミラー77で第1の欠陥搬
送光束80と第2の欠陥搬送光束78とを分離する第3
実施例と同じである。
図、図21(a)は図20の照明系をフーリエ変換面1
7側から見た図、図21(c)は図21の受光系の左側
面図である。そして、図21(c)に示すように、本実
施例ではフーリエ変換面17上にV軸に沿って矩形の反
射ミラー83が配置され、この反射ミラー83により反
射された光束を第1の欠陥搬送光束80として逆フーリ
エ変換レンズ23Aに導く。このように、第1の欠陥搬
送光束80をフーリエ変換面17で分離する点は、フー
リエ変換面17上の部分反射ミラー77で第1の欠陥搬
送光束80と第2の欠陥搬送光束78とを分離する第3
実施例と同じである。
【0088】しかしながら、本実施例では、フーリエ変
換面17上で反射ミラー83の周囲を通過した第2の欠
陥搬送光束78をそのまま光検出器アレイ26Cに導く
ことなく、図20に示すように、その第2の欠陥搬送光
束78を逆フーリエ変換レンズ23Bにより、レンズ2
3Bの像面(後側焦点面)25B上に結像する。逆フー
リエ変換レンズ23Bは、フーリエ変換面17からレン
ズ23Bの焦点距離の1倍の距離の所に位置し、像面2
5B上に半導体ウエハ1上の照明領域32内の欠陥の空
間像32Bが結像される。
換面17上で反射ミラー83の周囲を通過した第2の欠
陥搬送光束78をそのまま光検出器アレイ26Cに導く
ことなく、図20に示すように、その第2の欠陥搬送光
束78を逆フーリエ変換レンズ23Bにより、レンズ2
3Bの像面(後側焦点面)25B上に結像する。逆フー
リエ変換レンズ23Bは、フーリエ変換面17からレン
ズ23Bの焦点距離の1倍の距離の所に位置し、像面2
5B上に半導体ウエハ1上の照明領域32内の欠陥の空
間像32Bが結像される。
【0089】更に、その像面25Bから焦点距離の1倍
の位置に設けたフーリエ変換レンズ85により、レンズ
85の後側焦点面17A上にその空間像32Bのフーリ
エ変換パターンを生成する。フーリエ変換面17A上の
U2 軸及びV2 軸は、それぞれフーリエ変換面17上の
U軸及びV軸に共役であり、本実施例では2つのフーリ
エ変換面17及び17Aの間の倍率が1となるように構
成する。また、フーリエ変換面17A上のV2 軸に沿っ
て、幅G4の遮光体84が設置されている。遮光体84
のU2 軸方向の幅G4は図17(a)の幅G0に相当
し、照明光束自身のフーリエ変換パターンにより決定さ
れる。
の位置に設けたフーリエ変換レンズ85により、レンズ
85の後側焦点面17A上にその空間像32Bのフーリ
エ変換パターンを生成する。フーリエ変換面17A上の
U2 軸及びV2 軸は、それぞれフーリエ変換面17上の
U軸及びV軸に共役であり、本実施例では2つのフーリ
エ変換面17及び17Aの間の倍率が1となるように構
成する。また、フーリエ変換面17A上のV2 軸に沿っ
て、幅G4の遮光体84が設置されている。遮光体84
のU2 軸方向の幅G4は図17(a)の幅G0に相当
し、照明光束自身のフーリエ変換パターンにより決定さ
れる。
【0090】遮光体84によりフィルタリングされた後
の欠陥搬送光束86は、逆フーリエ変換レンズ23Cに
より逆フーリエ変換され、レンズ23Cの後側焦点面2
5C上に欠陥の像32Cが生成される。本実施例では、
共役な2つの像面25Bと像面25Cとの間の倍率は1
である。他の構成及び動作は第3実施例と同様である。
本実施例では、以上の様なフィルタリング方法により、
第3実施例のフィルタリングに比べてより厳密なフィル
タリングが行われる。これは、図16(a)に示す第3
実施例の空間フィルタとしての光吸収体77b及び77
cが、フーリエ変換面17から若干離れてしまうことに
起因するフィルタリングの不確実性を無くすことによ
る。
の欠陥搬送光束86は、逆フーリエ変換レンズ23Cに
より逆フーリエ変換され、レンズ23Cの後側焦点面2
5C上に欠陥の像32Cが生成される。本実施例では、
共役な2つの像面25Bと像面25Cとの間の倍率は1
である。他の構成及び動作は第3実施例と同様である。
本実施例では、以上の様なフィルタリング方法により、
第3実施例のフィルタリングに比べてより厳密なフィル
タリングが行われる。これは、図16(a)に示す第3
実施例の空間フィルタとしての光吸収体77b及び77
cが、フーリエ変換面17から若干離れてしまうことに
起因するフィルタリングの不確実性を無くすことによ
る。
【0091】また、以上の実施例では被検査基板からの
反射光を検出する場合について述べた。しかしながら、
本発明はこれに限定されるものではなく、光透過性の被
検査基板からの透過光により欠陥検査を行うようにして
もよい。さらに、光源と被検査基板との間の遮光体を設
けずに、ミラー等により検出光を分割して夫々に対応す
る複数の撮像素子の信号を比較してもよい。なお、本発
明は上述実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
反射光を検出する場合について述べた。しかしながら、
本発明はこれに限定されるものではなく、光透過性の被
検査基板からの透過光により欠陥検査を行うようにして
もよい。さらに、光源と被検査基板との間の遮光体を設
けずに、ミラー等により検出光を分割して夫々に対応す
る複数の撮像素子の信号を比較してもよい。なお、本発
明は上述実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0092】
【発明の効果】本発明の第1の欠陥検査装置によれば、
無スペクトル領域を設定する遮光部材と、その無スペク
トル領域内の光を分割す分割部材とが設けられているの
で、検査対象とする基板上に形成された回路パターン毎
に写真乾板等を露光して作製された専用の空間フィルタ
ーを使用することなく、且つ、本来欠陥でない部分を欠
陥とみなす擬似欠陥を発生させることなく、種々の回路
パターンが形成された基板の表面状態を共通に検査でき
る利点がある。
無スペクトル領域を設定する遮光部材と、その無スペク
トル領域内の光を分割す分割部材とが設けられているの
で、検査対象とする基板上に形成された回路パターン毎
に写真乾板等を露光して作製された専用の空間フィルタ
ーを使用することなく、且つ、本来欠陥でない部分を欠
陥とみなす擬似欠陥を発生させることなく、種々の回路
パターンが形成された基板の表面状態を共通に検査でき
る利点がある。
【0093】また、照明手段が、基板に入射する照明光
を集光する集光手段を有し、その基板に集光された照明
光とその基板とを相対走査する相対走査手段を設けた場
合には、受光手段から得られる検出信号のSN比を改善
できる。従って、その分割部材はその無スペクトル領域
に配置されたときに、特に高いSN比で欠陥検出が行わ
れる。また、分割部材が複数のミラーと空間フィルター
とを有する場合にも、本来の回路パターンの影響を低減
して欠陥検出を行うことができる。
を集光する集光手段を有し、その基板に集光された照明
光とその基板とを相対走査する相対走査手段を設けた場
合には、受光手段から得られる検出信号のSN比を改善
できる。従って、その分割部材はその無スペクトル領域
に配置されたときに、特に高いSN比で欠陥検出が行わ
れる。また、分割部材が複数のミラーと空間フィルター
とを有する場合にも、本来の回路パターンの影響を低減
して欠陥検出を行うことができる。
【0094】また、照明光の入射面をその被検面上のパ
ターンに対して傾斜させた場合には、本来の回路パター
ンの0次光を容易に除去することができ、検出信号のS
N比がより改善される。なお、その照明光は単色光、複
数の単色光又は連続的な波長スペクトルを有する光の何
れでも、高いSN比で欠陥検出を行うことができる。次
に、本発明の第2の欠陥検査装置によれば、主に無スペ
クトル領域内の光を分割する分割部材と、この分割部材
からの光束を受光する複数の受光手段とが設けられてい
るので、検査対象とする基板上に形成された回路パター
ン毎に写真乾板等を露光して作製された専用の空間フィ
ルターを使用することなく、且つ、本来欠陥でない部分
を欠陥とみなす擬似欠陥を発生させることなく、種々の
回路パターンが形成された基板の表面状態を共通に検査
できる利点がある。
ターンに対して傾斜させた場合には、本来の回路パター
ンの0次光を容易に除去することができ、検出信号のS
N比がより改善される。なお、その照明光は単色光、複
数の単色光又は連続的な波長スペクトルを有する光の何
れでも、高いSN比で欠陥検出を行うことができる。次
に、本発明の第2の欠陥検査装置によれば、主に無スペ
クトル領域内の光を分割する分割部材と、この分割部材
からの光束を受光する複数の受光手段とが設けられてい
るので、検査対象とする基板上に形成された回路パター
ン毎に写真乾板等を露光して作製された専用の空間フィ
ルターを使用することなく、且つ、本来欠陥でない部分
を欠陥とみなす擬似欠陥を発生させることなく、種々の
回路パターンが形成された基板の表面状態を共通に検査
できる利点がある。
【0095】この場合も、その分割部材が無スペクトル
領域に配置されたときに、特に高いSN比で欠陥検出が
行われる。
領域に配置されたときに、特に高いSN比で欠陥検出が
行われる。
【図1】(a)は本発明の第1実施例の欠陥検査装置を
示す正面図、(b)は図1(a)の平面図、(c)は図
1(a)のアパーチャ板28を示す図、(d)及び
(e)はそれぞれ図1(b)の光検出器アレイ26A及
び26Bを示す図である。
示す正面図、(b)は図1(a)の平面図、(c)は図
1(a)のアパーチャ板28を示す図、(d)及び
(e)はそれぞれ図1(b)の光検出器アレイ26A及
び26Bを示す図である。
【図2】図1(a)の半導体ウエハ1上のダイ2と照明
領域との相対移動方法の一例を示す平面図である。
領域との相対移動方法の一例を示す平面図である。
【図3】(a)は第1実施例の光学系と等価な光学系の
要部を示す構成図、(b)はアパーチャ板28の正面
図、(c)は図3(a)の光学系のパターンの無い半導
体ウエハに対するフーリエ変換パターンを示す図であ
る。
要部を示す構成図、(b)はアパーチャ板28の正面
図、(c)は図3(a)の光学系のパターンの無い半導
体ウエハに対するフーリエ変換パターンを示す図であ
る。
【図4】(a)は第1実施例からアパーチャ板28を除
いた光学系と等価な光学系の要部を示す構成図、(b)
は図4(a)の光学系のパターンの無い半導体ウエハに
対するフーリエ変換パターンを示す図である。
いた光学系と等価な光学系の要部を示す構成図、(b)
は図4(a)の光学系のパターンの無い半導体ウエハに
対するフーリエ変換パターンを示す図である。
【図5】欠陥検査の対象となる種々の方向の線状パター
ンの例を示す平面図である。
ンの例を示す平面図である。
【図6】図5の線状パターンを図4の光学系でフーリエ
変換して得られるフーリエ変換パターンを示す平面図で
ある。
変換して得られるフーリエ変換パターンを示す平面図で
ある。
【図7】(a)は図5(a)の線状パターンを図3の第
1実施例の光学系でフーリエ変換して得られるフーリエ
変換パターンを示す平面図、(b)は図5(a)〜
(c)の線状パターンの混合パターンを図3の第1実施
例の光学系でフーリエ変換して得られるフーリエ変換パ
ターンを示す平面図、(c)は第1実施例に対応する空
間フィルタを示す平面図である。
1実施例の光学系でフーリエ変換して得られるフーリエ
変換パターンを示す平面図、(b)は図5(a)〜
(c)の線状パターンの混合パターンを図3の第1実施
例の光学系でフーリエ変換して得られるフーリエ変換パ
ターンを示す平面図、(c)は第1実施例に対応する空
間フィルタを示す平面図である。
【図8】半導体ウエハ上の種々の2次元周期パターンを
示す平面図である。
示す平面図である。
【図9】図8の種々の2次元周期パターンを図1の第1
実施例の欠陥検査装置でフーリエ変換して得られるフー
リエ変換パターンを示す平面図である。
実施例の欠陥検査装置でフーリエ変換して得られるフー
リエ変換パターンを示す平面図である。
【図10】(a)は第1の信号処理系のブロック図、
(b)〜(c)はそれぞれ図10(a)中の撮像信号を
示す波形図である。
(b)〜(c)はそれぞれ図10(a)中の撮像信号を
示す波形図である。
【図11】(a)は第2の信号処理系のブロック図、
(b)〜(f)はそれぞれ図11(a)中の撮像信号を
示す波形図である。
(b)〜(f)はそれぞれ図11(a)中の撮像信号を
示す波形図である。
【図12】(a)は第3の信号処理系のブロック図、
(b)〜(f)はそれぞれ図12(a)中の撮像信号を
示す波形図である。
(b)〜(f)はそれぞれ図12(a)中の撮像信号を
示す波形図である。
【図13】(a)は本発明の第2実施例の欠陥検査装置
を示す正面図、(b)は図13(a)のフーリエ変換面
17に対する平面図である。
を示す正面図、(b)は図13(a)のフーリエ変換面
17に対する平面図である。
【図14】(a)は図13(a)のアパーチャ板28を
光束5の進行方向に見た図、(b)は図13(a)のフ
ーリエ変換面17付近の拡大図、(c)〜(e)はそれ
ぞれ図13の光検出器アレイ26A〜26Cを示す図で
ある。
光束5の進行方向に見た図、(b)は図13(a)のフ
ーリエ変換面17付近の拡大図、(c)〜(e)はそれ
ぞれ図13の光検出器アレイ26A〜26Cを示す図で
ある。
【図15】(a)は本発明の第3実施例を示す正面図、
(b)は図15(a)の振動ミラー29及び半導体ウエ
ハ1上の照明領域等を上方から見た図、(c)はこの第
3実施例の遮光体71を光束5の進行方向に見た図であ
る。
(b)は図15(a)の振動ミラー29及び半導体ウエ
ハ1上の照明領域等を上方から見た図、(c)はこの第
3実施例の遮光体71を光束5の進行方向に見た図であ
る。
【図16】(a)は図15(a)の受光系の左側面図、
(b)は部分反射ミラー77を示す拡大図、(c)及び
(d)はそれぞれ図16(a)の光検出器アレイ26A
及び26Bを示す図である。
(b)は部分反射ミラー77を示す拡大図、(c)及び
(d)はそれぞれ図16(a)の光検出器アレイ26A
及び26Bを示す図である。
【図17】(a)は図5(a)の線状パターンを第3実
施例の光学系でフーリエ変換して得られるフーリエ変換
パターンを示す平面図、(b)は図5(a)〜(c)の
線状パターンの混合パターンを第3実施例の光学系でフ
ーリエ変換して得られるフーリエ変換パターンを示す平
面図、(c)は第3実施例に対応する空間フィルター5
7Bを示す図である。
施例の光学系でフーリエ変換して得られるフーリエ変換
パターンを示す平面図、(b)は図5(a)〜(c)の
線状パターンの混合パターンを第3実施例の光学系でフ
ーリエ変換して得られるフーリエ変換パターンを示す平
面図、(c)は第3実施例に対応する空間フィルター5
7Bを示す図である。
【図18】図8の種々の2次元周期パターンを第3実施
例の欠陥検査装置でフーリエ変換して得られるフーリエ
変換パターンを示す平面図である。
例の欠陥検査装置でフーリエ変換して得られるフーリエ
変換パターンを示す平面図である。
【図19】(a)は本発明の第4実施例を示す正面図、
(b)は図19(a)の振動ミラー29及び半導体ウエ
ハ1上の照明領域等を上方から見た図、(c)は図19
(a)の受光系をV軸方向から見た図である。
(b)は図19(a)の振動ミラー29及び半導体ウエ
ハ1上の照明領域等を上方から見た図、(c)は図19
(a)の受光系をV軸方向から見た図である。
【図20】本発明の第5実施例を示す正面図である。
【図21】(a)は図20の振動ミラー29及び半導体
ウエハ1上の照明領域等を上方から見た図、(b)は図
20の遮光体71を光束5の進行方向に見た図、(c)
は図20の受光系の左側面図、(d)及び(e)はそれ
ぞれ図21(a)の光検出器アレイ26A及び26Cを
示す図である。
ウエハ1上の照明領域等を上方から見た図、(b)は図
20の遮光体71を光束5の進行方向に見た図、(c)
は図20の受光系の左側面図、(d)及び(e)はそれ
ぞれ図21(a)の光検出器アレイ26A及び26Cを
示す図である。
【図22】(a)は従来の欠陥検査装置を示す構成図、
(b)は図22(a)の半導体ウエハ1上の照明領域を
示す平面図、(c)は図22(a)の半導体ウエハ1上
の回路パターンを示す平面図である。
(b)は図22(a)の半導体ウエハ1上の照明領域を
示す平面図、(c)は図22(a)の半導体ウエハ1上
の回路パターンを示す平面図である。
【図23】従来の欠陥検査装置の他の例を示す要部の構
成図である。
成図である。
1 半導体ウエハ 2 ダイ 3 レーザ光源 4 ビームエクスパンダ 10 フーリエ変換レンズ 12 2次元平行移動手段 13 チャック 14 フーリエ変換レンズ10の物体面(前側焦点面) 17 フーリエ変換レンズ10のフーリエ変換面(後側
焦点面) 23A,23B 逆フーリエ変換レンズ 25A,25B 逆フーリエ変換レンズの像面(後側焦
点面) 26A,26B 1次元の光検出器アレイ 28 アパーチャ板 29 振動ミラー 32 線状の照明領域 34A,34B,35A,35B 反射ミラー
焦点面) 23A,23B 逆フーリエ変換レンズ 25A,25B 逆フーリエ変換レンズの像面(後側焦
点面) 26A,26B 1次元の光検出器アレイ 28 アパーチャ板 29 振動ミラー 32 線状の照明領域 34A,34B,35A,35B 反射ミラー
Claims (11)
- 【請求項1】 回路パターンを有する基板の表面状態を
検査する欠陥検査装置において、 照明光を照射する光源と;該光源からの照明光を前記基
板の被検面上に照射する照明手段と;前記被検面から発
生する光束を集光し、前記被検面に対するフーリエ変換
面又はその共役面に空間周波数スペクトルを発生させる
レンズ系と;前記光源と前記基板との間に配置され、前
記照明光の一部を遮光することにより前記回路パターン
の空間周波数スペクトルに無スペクトル領域を設定する
遮光部材と;前記フーリエ変換面又はその共役面に配置
され、前記基板からの光束を複数の光束に分割する分割
部材と;該分割された後の複数の光束をそれぞれ光電変
換信号に変換する複数の受光手段と;前記複数の光電変
換信号に基づいて前記基板の表面状態を検査する信号処
理手段とを有することを特徴とする欠陥検査装置。 - 【請求項2】 前記照明手段は前記被検査面に入射する
前記照明光を集光する集光手段を有し、前記被検査面上
に集光される前記照明光と前記基板とを相対走査する相
対走査手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の欠
陥検査装置。 - 【請求項3】 前記分割部材は複数のミラーであること
を特徴とする請求項1又は2記載の欠陥検査装置。 - 【請求項4】 前記分割部材は前記光束を波面分割する
ことを特徴とする請求項3記載の欠陥検査装置。 - 【請求項5】 前記分割部材は前記無スペクトル領域内
に設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載
の欠陥検査装置。 - 【請求項6】 前記分割部材は、複数のミラーと前記基
板上の回路パターンの空間周波数スペクトル成分を遮る
空間フィルターとを有することを特徴とする請求項1又
は2記載の欠陥検査装置。 - 【請求項7】 前記照明光は単色光であることを特徴と
する請求項1、2、3、4、5又は6記載の欠陥検査装
置。 - 【請求項8】 前記照明光は複数の単色光又は連続的な
波長スペクトルを有する光であることを特徴とする請求
項1、2、3、4、5又は6記載の欠陥検査装置。 - 【請求項9】 前記照明光の入射面を前記基板の被検面
に対して傾斜させたことを特徴とする請求項1又は2記
載の欠陥検査装置。 - 【請求項10】 回路パターンを有する基板の表面状態
を検査する欠陥検査装置において、 照明光を照射する光源と;該光源からの照明光を前記基
板の被検面上に照射する照明手段と;前記被検面から発
生する光束を集光し、前記被検面に対するフーリエ変換
面又はその共役面に空間周波数スペクトルを発生させる
レンズ系と;前記光源と前記基板との間に配置され、前
記基板の回路パターンの空間周波数スペクトルを遮断す
る空間フィルターと;前記フーリエ変換面又はその共役
面に配置され、前記基板からの光束を複数の光束に分割
する分割部材と;該分割された後の複数の光束をそれぞ
れ光電変換信号に変換する複数の受光手段と;前記複数
の光電変換信号に基づいて前記基板の表面状態を検査す
る信号処理手段とを有することを特徴とする欠陥検査装
置。 - 【請求項11】 前記照明手段は、前記基板の回路パタ
ーン上に傾斜した方向から照明光を照射し、前記分割手
段は、前記基板の欠陥がない場合の回路パターンの空間
周波数スペクトルが存在しない領域に設けられているこ
とを特徴とする請求項10記載の欠陥検査装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5012960A JPH06222009A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 欠陥検査装置 |
US08/396,325 US5629768A (en) | 1993-01-28 | 1995-02-28 | Defect inspecting apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5012960A JPH06222009A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 欠陥検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06222009A true JPH06222009A (ja) | 1994-08-12 |
Family
ID=11819831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5012960A Withdrawn JPH06222009A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 欠陥検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06222009A (ja) |
-
1993
- 1993-01-28 JP JP5012960A patent/JPH06222009A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000404 |