JP3997695B2 - 板ガラスの支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板ガラスの支持構造に関し、特に板ガラスを建築物の躯体に支持させる外壁構法等の孔あき板ガラスの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーテンウォール構法等の外壁構法において、孔あき板ガラスを建築物の躯体に支持させてガラス壁面を構築する構法が、採光、視界の良好さ等の点で増えている。
【0003】
図3は従来の板ガラスの支持構造の一例を示す斜視図である。ここでは、直立した複数のフェイス板ガラス1、1…の側端を突き合わせて、建築物の室内(A面)と室外(B面)とを仕切るガラス壁面が構築される。また、フェイス板ガラス1に対して直交するリブ板ガラス2が、フェイス板ガラス1の室内(A面)側において、隣接するフェイス板ガラス1、1の突き合わせ部の上部において、該突き合わせ部に沿うように配置される。
【0004】
隣接するフェイス板ガラス1、1の突き合わせ部、およびフェイス板ガラス1とリブ板ガラス2との間には、シーリング材3が充填され、シーリング材3によって、フェイス板ガラス1、1同士、およびフェイス板ガラス1、1とリブ板ガラス2とが接着される。
【0005】
リブ板ガラス2の上縁部近傍には、ガラス板厚方向に貫通する複数の貫通孔4、4…が、フェイス板ガラス1に対して直交する方向へほぼ水平に並ぶように穿設されている。
【0006】
リブ板ガラス2の上縁部近傍の両側には、建築物の躯体に固定される山型鋼(アングル材)よりなる支持部材5、5が、リブ板ガラス2を挟んで対向している。リブ板ガラス2と支持部材5との間には緩衝材6が配設される。
【0007】
リブ板ガラス2の貫通孔4に対応するように支持部材5に穿設された貫通孔7には取付ボルト(図示せず)が貫通され、該取付ボルト、該取付ボルトに螺合されるナット(図示せず)および支持部材5を介してリブ板ガラス2が建築物の躯体に支持される。また、フェイス板ガラス1の上下縁部は、躯体に固定された固定枠8、8により支持される。
【0008】
前記板ガラスの支持構造では、取付ボルトおよびナットの締結力でリブ板ガラス2に対する支持部材の支持力を高く保ち、また、リブ板ガラス2の上縁部近傍に複数個の貫通孔4、4…を穿設することで、フェイス板ガラス1が風圧力を受けた時に、リブ板ガラス2の各貫通孔4、4…に作用する応力の分散を図っている。
【0009】
図4は従来の板ガラスの支持構造の他の例を示す斜視図である。この例では、直立した複数のフェイス板ガラス1、1…の両側端および上下端を突き合わせ、上下に隣接するフェイス板ガラス1、1…の四隅部分を固定部材9、9…で相互に締結して、建築物の室内(A側)と室外(B側)とを仕切るガラス壁面を構成する。
【0010】
また、フェイス板ガラス1、1…に対して直交する複数の小板ガラス10、10…の上下端を突き合わせて上下方向に連続するリブ板ガラス2を構成し、該リブ板ガラス2を、フェイス板ガラス1の室内側において、フェイス板ガラス1の上下方向に連続する突き合わせ部(左右に連続するフェイス板ガラス1、1の突き合わせ部)に全長にわたって沿うように配置している。
【0011】
隣接するフェイス板ガラス1、1の間、および、フェイス板ガラス1、1と小板ガラス10との間には、シーリング材3が充填され、シーリング材3によって、フェイス板ガラス1とリブ板ガラス2とが接着されている。
【0012】
小板ガラス10、10同士の突き合わせ部の上下縁部近傍には、ガラス板厚方向に貫通する複数の貫通孔4、4…が突き合わせ部に沿って並ぶように穿設されている。小板ガラス10、10の突き合わせ部近傍の両側には、板状の連結部材11、11が小板ガラス10、10を挟んで対向しており、小板ガラス10と連結部材11との間には緩衝材6が配設されている。
【0013】
小板ガラス10の貫通孔4に相対するように両連結部材11、11に穿設された貫通孔7、7、および小板ガラス10の貫通孔4には、取付ボルト(図示せず)が貫通され、取付ボルト、該取付ボルトに螺合されるナット(図示せず)、および連結部材11を介して、上下に隣接する小板ガラス10、10が相互に連結されてリブ板ガラス2を形成している。連結部材11には先に述べた固定部材9、9が取付けられている。
また、フェイス板ガラス1およびリブ板ガラス2の下縁部は、躯体に固定された固定枠8により支持されている。
【0014】
前記板ガラスの支持構造では、取付ボルトおよびナットの締結力で小板ガラス10に対する連結部材の支持力を高く保ち、また、小板ガラス10の上下縁部近傍に複数個の貫通孔4、4…を穿設することで、フェイス板ガラス1が風圧力を受けたときに各小板ガラス10、10…の貫通孔4に作用する応力の分散を図っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の板ガラスの支持構造では、風圧力等の外力を受けた場合に、フェイス板ガラス1とともにリブ板ガラス2が変形しようとして、リブ板ガラス2を構成する小板ガラス10の貫通孔に大きな応力が作用することになる。これにより、リブ板ガラス2、またはリブ板ガラス2を構成する小板ガラス10に損傷が生じる不具合がある。
本発明は、上述した実状を鑑みてなされたもので、板ガラスの貫通孔への応力緩和を図れる板ガラスの支持構造を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、直立した複数のフェイス板ガラスの側端を突き合わせ、隣接するフェイス板ガラスの突き合わせ部の上部において、該フェイス板ガラスに対して直交するリブ板ガラスが、該突き合わせ部に沿うように配置されてガラス壁面が構築される板ガラスの支持構造であって、前記リブ板ガラスの上縁部近傍に、ガラス板厚方向に貫通する複数の貫通孔が形成されており、該貫通孔の厚さ方向中央部近傍は孔径が均一な直孔状に形成されており、該貫通孔のリブ板ガラスの両表面または片表面に位置する部分は、孔径がリブ板ガラス表面に向かって拡開する皿孔状に形成されており、前記皿孔状部分には、該皿孔状部分でのみガラスと接触する緩衝リングが配設され、前記緩衝リングの内径側には、貫通孔の直孔状部分では該貫通孔と接触しない形状の位置保持用リングが配設され、前記リブ板ガラスの上縁部近傍の両側に、建築物の躯体に固定される支持部材がリブ板ガラスを挟んで対向し、該リブ板ガラスの貫通孔に対応するように支持部材に穿設された貫通孔、前記緩衝リング、位置保持用リングおよびリブ板ガラスの貫通孔を貫通する取付ボルトが貫挿され、該取付ボルト、該取付ボルトに螺合されるナットおよび支持部材を介してリブ板ガラスが建築物の躯体に支持されることを特徴とする板ガラスの支持構造を提供する。
また、本発明は、直立した複数のフェイス板ガラスの両側端および上下端を突き合わせ、フェイス板ガラスに対して直交する複数の小板ガラスの上下端を突き合わせて上下方向に連続するようにリブ板ガラスを構成し、該リブ板ガラスを、フェイス板ガラスの上下方向に連続する突き合わせ部に全長にわたって沿うように配置されてガラス壁面が構築される板ガラスの支持構造であって、小板ガラス同士の突き合わせ部の上縁部近傍に、ガラス板厚方向に貫通する複数の貫通孔が形成されており、該貫通孔の厚さ方向中央部近傍は孔径が均一な直孔状に形成されており、該貫通孔の小板ガラスの両表面または片表面に位置する部分は、孔径が小板ガラス表面に向かって拡開する皿孔状に形成されており、前記皿孔状部分には、該皿孔状部分でのみガラスと接触する緩衝リングが配設され、前記緩衝リングの内径側には、貫通孔の直孔状部分では該貫通孔と接触しない形状の位置保持用リン グが配設され、小板ガラスの突き合わせ部近傍の両側に、板状の連結部材が小板ガラスを挟んで対向し、小板ガラスの貫通孔に相対するように両連結部材に穿設された貫通孔、前記緩衝リング、位置保持用リングおよび小板ガラスの貫通孔を貫通する取付ボルトが貫挿され、該取付ボルト、該取付ボルトに螺合されるナット、および連結部材を介して上下に隣接する小板ガラスが相互に連結されてリブ板ガラスが形成されることを特徴とする板ガラスの支持構造を提供する。
このように、板ガラスの各貫通孔を所定の断面形状とし、かつ、各貫通孔に緩衝リングと位置保持用リングとを配することで、板ガラスの貫通孔への応力緩和が図れる。
【0017】
本発明において、前記緩衝リングは縦弾性係数が2.0×104N/mm2以下の材料で形成されていることが好ましい。
緩衝リングが、縦弾性係数が2.0×104N/mm2以下の材料(すなわち、縦弾性係数が板ガラスに比べ著しく小さい材料)で形成されており、位置保持用リングが、縦弾性係数が2.0×104〜2.0×105N/mm2の材料(すなわち、縦弾性係数が緩衝リングより大きく取付けボルトより小さい材料)で形成されていれば、一層板ガラスの貫通孔への応力緩和が図れる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の板ガラスの支持構造の実施例を示す要部断面図であり、図2は図1で使用される部材(緩衝リング、取付ボルト、等)の組立て方法を説明する分解斜視図である。該支持構造は、図3、図4に示される板ガラスの支持構造等に適用しうるものである。
【0019】
図1および図2における板ガラスの支持構造では、リブ板ガラス2の貫通孔4は、貫通孔4の厚さ方向中央部近傍は孔径が均一な直孔状に形成されており、貫通孔4の板ガラスの両表面に位置する部分は、孔径が板ガラス表面に向かって拡開する皿孔状に形成されている。
【0020】
貫通孔4の前記皿孔状部分12には、皿孔状部分12でのみリブ板ガラス2と接触する(直孔状部分13ではリブ板ガラス2の貫通孔4に接触しない)緩衝リング15、15が配設される。緩衝リング15は、リブ板ガラス2の貫通孔4の皿孔状部分12に倣う形状、すなわち、所定厚さの無端輪状部材であり、内径、外径とも同一方向に拡開する形状である。緩衝リング15は、リブ板ガラス2のそれぞれの貫通孔4に対し両側よりそれぞれ配される。
【0021】
緩衝リング15と、ボルト状部材である取付ボルト14との間には位置保持用リング16が配設される。位置保持用リング16は、2以上の部材で構成されることが、緩衝リング15と取付ボルト14との空間に漏れなく填装されるので好ましい。本実施例では、リブ板ガラス2のそれぞれの貫通孔4に対し2個の位置保持用リング16aと1個の位置保持用リング16bが配設される。
【0022】
取付ボルト14の外周に接して配設される位置保持用リング16bは、単純な円筒形状であり、内径は取付ボルト14の外径に略等しく、厚さはリブ板ガラス2の板厚に略等しい。
【0023】
位置保持用リング16bと緩衝リング15との間に配設される位置保持用リング16aは無端輪状部材であり、内周は位置保持用リング16bと接する形状、すなわち、位置保持用リング16aの内径は位置保持用リング16bの外径に略等しい。位置保持用リング16aの外周形状は、緩衝リング15と接する部分では緩衝リング15の内周に倣う形状、すなわち、外径が一方向に拡開する形状であり、リブ板ガラス2の直孔状部分13に面する部分では単純な円筒形状であり、外径はリブ板ガラス2の直孔状部分13に接しない程度であればよい。位置保持用リング16aは、同一形状の一対のものが、リブ板ガラス2のそれぞれの貫通孔4に対し両側よりそれぞれ配される。
【0024】
リブ板ガラス2の両表面には、リブ板ガラス2と連結部材11との直接の接触を避け、かつ緩衝材としての機能を奏する目的で、緩衝用ワッシャ17が配設される。
【0025】
緩衝リング15は、縦弾性係数が通常のソーダライムシリケートガラスの縦弾性係数7.16×104N/mm2よりも著しく小さな材料で形成されている。たとえば、1.00×102〜2.00×104N/mm2程度の縦弾性係数を持った材料から選ばれることが好ましい。このような材料としては、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の耐久性に優れたエンジニアリングプラスチックが挙げられる。
【0026】
このような条件を満たす縦弾性係数の材料で緩衝リング15を形成すると、緩衝リング15が貫通孔4の皿孔状部分12の内周面の微小な加工傷にもなじみ、リブ板ガラス2に変位が生じた場合、緩衝リング15自体が変形して貫通孔4へ作用する応力が緩和されることが、解析結果からわかった。
【0027】
図1の例では、緩衝リング15の材料として、縦弾性係数が2.82×103N/mm2であるポリアセタール樹脂(たとえばポリプラスチックス社製[商品名:ジュラコン])が使用できる。緩衝リング15の肉厚が過大であると、緩衝リング15に経時的な変形が生じることが懸念されるので、緩衝リング15の肉厚は0.3〜2.0mm程度が好ましい。
【0028】
位置保持用リング16a、16bは、縦弾性係数が緩衝リング15の材料と取付ボルト14の材料の中間程度の値を呈する材料、または、縦弾性係数が取付ボルト14の材料と同等の値を呈する材料で形成されることが好ましい。たとえば、取付ボルト14として高耐久で高強度のステンレス鋼を用いた場合、該材料の縦弾性係数が約2.06×105N/mm2程度であるので、位置保持用リングとしては6.50×104〜2.00×105N/mm2程度の縦弾性係数を持った材料が好ましい。たとえば、約6.87×104N/mm2程度の縦弾性係数を持つアルミニウムや約1.93×105N/mm2程度の縦弾性係数を持つ軟鋼またはステンレス鋼が最適なものとして挙げられる。
【0029】
このような条件を満たす縦弾性係数の材料で位置保持用リング16a、16bを形成すると、緩衝リング15の経時的な変形に起因したリブ板ガラス2の変位が抑制され、また、緩衝リング15による貫通孔4への応力緩和も低減しないことがわかった。
【0030】
本発明を図3に示される構成に適用した例では、位置保持用リング16aの材料として、縦弾性係数が6.87×104N/mm2であるアルミニウム合金が、位置保持用リング16bの材料として、縦弾性係数が1.93×105N/mm2であるステンレス鋼が使用できる。この構成では、支持部材5の貫通孔7、緩衝用ワッシャ17および緩衝リング15等に、取付ボルト14が貫通され、リブ板ガラス2を緩衝用ワッシャ17を介して一対の支持部材5、5で挟持している。
【0031】
取付ボルト14に螺合されたナット18を締め付けると、緩衝リング15と位置保持用リング16aとのそれぞれのテーパ面が軸線方向に相対的に摺動して、緩衝リング15の外径拡大部分が径方向に押し広げられ、ガラスの貫通孔4の皿孔状部分12と緩衝リング15との間で微細な間隙が形成されることが防げる。これにより、リブ板ガラス2が変位しにくくなり、ガラスの貫通孔4に対する応力が効果的に緩和される。
【0032】
本発明を図4に示される構成に適用した場合も、以上に説明した構成と同様の構成を採ることで同様の効果が得られる。
なお、本発明において、板ガラスの貫通孔の片表面に位置する部分のみが孔径が板ガラス表面に向かって拡開する皿孔状に形成されているものであっても同様の効果が得られる。
【0033】
図5は、本発明の板ガラスの支持構造の他の実施例を示す要部断面図であり、図1、図2の構成の部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。本構成においては、図1の位置保持用リング16a、16aの代わりに位置保持用リング16cが1個、リブ板ガラスの貫通孔の拡開する皿孔側から配される。
【0034】
位置保持用リング16cは無端輪状部材であり、内周は位置保持用リング16bと接する形状、すなわち、位置保持用リング16cの内径は位置保持用リング16bの外径に略等しい。位置保持用リング16cの外周形状は、緩衝リング15と接する部分では緩衝リング15の内周に倣う形状、すなわち、外径が一方向に拡開する形状であり、リブ板ガラス2の直孔状部分13に面する部分では単純な円筒形状であり、外径はリブ板ガラス2の直孔状部分13に接しない程度であればよい。
【0035】
また、本発明において、緩衝用ワッシャ17、17を使用しない構成であっても同様の効果が得られる。図6、図7は、本発明の板ガラスの支持構造のさらに他の実施例を示す要部断面図であり、図1、図2、図5の構成の部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。図6は図1、図2の構成に対応し、図7は図5の構成に対応する。
【0036】
図6において、位置保持用リング16bの厚さはリブ板ガラス2より大きい。位置保持用リング16d、16eは、図1の位置保持用リング16a、16aと同様に、リブ板ガラス2のそれぞれの貫通孔4に対し両側よりそれぞれ配される。また、位置保持用リング16d、16eの、緩衝リング15、15と接する部分の形状は、図1の位置保持用リング16a、16aと同様である。
【0037】
しかし、位置保持用リング16d、16eの形状は対称ではなく、位置保持用リング16dは位置保持用リング16bと略同一の厚さであり、内周部で位置保持用リング16bの外周部と接している。また、貫通孔4の一側のみにおいて一の緩衝リング15と接している。
位置保持用リング16eは、貫通孔4の他の一側部分においてのみ位置し、内周部が位置保持用リング16dの外周部と接する形状であり、外周部(テーパ部)が他の一の緩衝リング15と接する形状となっている。
【0038】
図6に示される以上の構成(位置保持用リング16b、16d、16e)は、組合せた状態では、図1、図2の構成(位置保持用リング16a、16a、16b、緩衝用ワッシャ17、17を組合せた状態)と略同様の断面形状となり、略同様の機能を発揮する。
【0039】
図7において、位置保持用リング16bの厚さはリブ板ガラス2より大きい。位置保持用リング16d、16fは、図1の位置保持用リング16a、16aと同様に、リブ板ガラス2のそれぞれの貫通孔4に対し両側よりそれぞれ配される。また、位置保持用リング16dの、緩衝リング15と接する部分の形状は、図1の位置保持用リング16aと同様である。
【0040】
しかし、位置保持用リング16d、16eの形状は対称ではなく、位置保持用リング16dは位置保持用リング16bと略同一の厚さであり、内周部で位置保持用リング16bの外周部と接している。また、貫通孔4の一側のみにおいて一の緩衝リング15と接している。
【0041】
位置保持用リング16fは、平座金(ワッシャ)形状であり、貫通孔4の他の一側部分においてのみ位置し、内周部が位置保持用リング16dの外周部と接する内径であり、一側面(座金面)が平座金(ワッシャ)形状である他の一の緩衝リング17を介してリブ板ガラス2の表面と接する構成となっている。
【0042】
図7に示される以上の構成(位置保持用リング16b、16d、16f)は、組合せた状態では、図5の構成(位置保持用リング16b、16c、緩衝用ワッシャ17、17を組合せた状態)と略同様の断面形状となり、略同様の機能を発揮する。
【0043】
その他、本発明の板ガラスの支持構造は、上述した実施の形態のみに限定されず各種の構成が適用できる。たとえば、本発明を小板ガラス10と連結部材11との締結部分に適用すること、緩衝リング15や位置保持用リング16を前述した種類以外の方法で形成すること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲において各種の改良を加えうる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の板ガラスの支持構造では、下記のような種々の優れた効果を奏しうる。
(1)板ガラスの貫通孔と緩衝リング、緩衝リングと位置保持用リングとの相互接触面をテーパ状にすることにより、取付ボルトの締め付けによって板ガラスの貫通孔と緩衝リングとの間での微細な間隙の形成が抑制され、リブ板ガラスが変位しにくくなり、板ガラスの貫通孔の内周面に作用する応力の緩和を図れる。
(2)緩衝リングと取付ボルトの間に位置保持用リングを介在させることにより、緩衝リングの経時的な変形に起因する板ガラスの変位が抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板ガラスの支持構造の実施の形態の例を示す要部断面図。
【図2】図1で使用される部材の組立て方法を説明する分解斜視図。
【図3】従来の板ガラスの支持構造の一例を示す斜視図。
【図4】従来の板ガラスの支持構造の他の例を示す斜視図。
【図5】本発明の板ガラスの支持構造の実施の形態の他の例を示す要部断面図。
【図6】本発明の板ガラスの支持構造の実施の形態のさらに他の例を示す要部断面図。
【図7】本発明の板ガラスの支持構造の実施の形態のさらに他の例を示す要部断面図。
【符号の説明】
1:フェイス板ガラス
2:リブ板ガラス
3:シーリング材
4:貫通孔
5:支持部材
6:緩衝材
7:貫通孔
8:固定枠
9:固定部材
10:小板ガラス
11:連結部材
12:皿孔状部分
13:直孔状部分
14:取付ボルト
15:緩衝リング
16a〜16f:位置保持用リング
17:緩衝用ワッシャ
18:ナット
19:ワッシャ

Claims (3)

  1. 直立した複数のフェイス板ガラスの側端を突き合わせ、隣接するフェイス板ガラスの突き合わせ部の上部において、該フェイス板ガラスに対して直交するリブ板ガラスが、該突き合わせ部に沿うように配置されてガラス壁面が構築される板ガラスの支持構造であって、
    前記リブ板ガラスの上縁部近傍に、ガラス板厚方向に貫通する複数の貫通孔が形成されており、
    該貫通孔の厚さ方向中央部近傍は孔径が均一な直孔状に形成されており、
    該貫通孔のリブ板ガラスの両表面または片表面に位置する部分は、孔径がリブ板ガラス表面に向かって拡開する皿孔状に形成されており、
    前記皿孔状部分には、該皿孔状部分でのみガラスと接触する緩衝リングが配設され、
    前記緩衝リングの内径側には、貫通孔の直孔状部分では該貫通孔と接触しない形状の位置保持用リングが配設され、
    前記リブ板ガラスの上縁部近傍の両側に、建築物の躯体に固定される支持部材がリブ板ガラスを挟んで対向し、
    該リブ板ガラスの貫通孔に対応するように支持部材に穿設された貫通孔、前記緩衝リング、位置保持用リングおよびリブ板ガラスの貫通孔を貫通する取付ボルトが貫挿され、該取付ボルト、該取付ボルトに螺合されるナットおよび支持部材を介してリブ板ガラスが建築物の躯体に支持されることを特徴とする板ガラスの支持構造。
  2. 直立した複数のフェイス板ガラスの両側端および上下端を突き合わせ、フェイス板ガラスに対して直交する複数の小板ガラスの上下端を突き合わせて上下方向に連続するようにリブ板ガラスを構成し、該リブ板ガラスを、フェイス板ガラスの上下方向に連続する突き合わせ部に全長にわたって沿うように配置されてガラス壁面が構築される板ガラスの支持構造であって、
    小板ガラス同士の突き合わせ部の上縁部近傍に、ガラス板厚方向に貫通する複数の貫通孔が形成されており、
    該貫通孔の厚さ方向中央部近傍は孔径が均一な直孔状に形成されており、
    該貫通孔の板ガラスの両表面または片表面に位置する部分は、孔径が板ガラス表面に向かって拡開する皿孔状に形成されており、
    前記皿孔状部分には、該皿孔状部分でのみガラスと接触する緩衝リングが配設され、
    前記緩衝リングの内径側には、貫通孔の直孔状部分では該貫通孔と接触しない形状の位置保持用リングが配設され、
    小板ガラスの突き合わせ部近傍の両側に、板状の連結部材が小板ガラスを挟んで対向し、
    小板ガラスの貫通孔に相対するように両連結部材に穿設された貫通孔、前記緩衝リング、位置保持用リングおよび小板ガラスの貫通孔を貫通する取付ボルトが貫挿され、該取付ボルト、該取付ボルトに螺合されるナット、および連結部材を介して上下に隣接する小板ガラスが相互に連結されてリブ板ガラスが形成されることを特徴とする板ガラスの支持構造。
  3. 前記緩衝リングは縦弾性係数が2.0×104N/mm2以下の材料で形成されている請求項1または2に記載の板ガラスの支持構造。
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