JP3991880B2 - 無人搬送車システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送経路と、搬送経路を走行する多数の搬送車と、各搬送車を管理する搬送車コントローラとを備えた無人搬送車システムに関し、特に搬送車と搬送車コントローラとの間の通信制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、無人工場等に適用される搬送システムとして、加工処理等を行う物品の搬送経路と、搬送経路を走行する無人の搬送車と、搬送車を管理する搬送車コントローラとを備えた無人搬送車システムが存在する。搬送経路に沿って、物品の加工処理装置や、物品を一時保管する自動倉庫(保管装置)が設けられている。これらの装置には、搬送車との間で物品を移載する物品移載個所としてのステーションが設けられている。
そして、搬送車コントローラによる搬送車の管理は、搬送車と搬送車コントローラとの間で、位置情報や搬送指令を通信することで行われ、搬送車が前記ステーション間を移動して物品の搬送が行われるものとなっている。
【0003】
各搬送車と搬送車コントローラとの間の通信は、例えば、搬送経路に沿って敷設した通信線(通信のための伝送媒体)を介して行われる。該通信線は搬送車コントローラに接続されると共に、搬送車には該通信線との間で送受信可能な通信装置が搭載されている。
そして、一つの搬送車コントローラが複数台の搬送車を管理する構成上、搬送車コントローラは、各搬送車との通信を一台ずつ行う必要がある。これは次の理由による。
各搬送車および搬送車コントローラは、一つの通信線を共用して通信を行う構成である。したがって、各搬送車と搬送車コントローラとの間で無秩序に通信を行うと、異なるデータ同士が衝突して伝送誤りが発生する。そこで、ある搬送車と搬送車コントローラとの間で送信および受信が終了すると、次の搬送車と搬送車コントローラとの間で送受信を行うように、通信線(伝送媒体)へのアクセスが順番に許可されるように制御される。
つまり、搬送車コントローラは、一つの搬送車との交信(送信および受信)が終了すると、次の搬送車との交信を行うようにして、すべての搬送車と定期的に送受信を行うものとしている。
【0004】
このような、伝送媒体(通信線)へのアクセス制御の方式の一例としては、ポーリング方式がある。
ポーリング方式の通信においては、マスター装置が複数のスレーブ装置に対して順次、スレーブ装置からマスター装置に向けて送信すべきデータがあるか否かの問い合わせを行い、送信要求があればその時にスレーブ装置の送信させるものである。
このようなポーリング方式の通信に関わる技術の一例としては、特許文献1に示される技術がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−96491号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記構成の無人搬送車システムでは、搬送車コントローラは、通常、上位のコントローラから送信された搬送指令を搬送車に割り付ける際に、搬送指令の要求元ステーションに近い位置の搬送車を選択する。
ところが、前記ポーリング方式の通信のように、通信線(伝送媒体)へのアクセスが順番に許可されるように制御するものとしていると、搬送車の台数が増えるにつれ、すべての搬送車への通信が一巡するのに要する一サイクルが長くなってしまう。つまり、特定の搬送車へのアクセスが可能となるまでの時間が長くなってしまうという問題が発生する。
つまり、搬送指令の要求元ステーションに近い位置の搬送車に搬送指令を割り付けた際に、前記一サイクルの長さのため、該搬送車に搬送指令を通信する前に、該搬送車が要求元ステーションを通過してしまう、などといった不具合が発生することがある。このような不具合を防止するため、要求元ステーションに近い位置の待機状態(移載物品が空)の搬送車を避けて、より離れた位置を走行している搬送車に、搬送指令を割り付ける必要が生じている。したがって、搬送車が要求元ステーションに到着する時間がかかることになり、無人搬送車システムにおける搬送効率の低下を招いていた。
そこで本発明は、複数台の搬送車を通信により同時に管理する搬送車システムにおいて、システム内に多くの搬送車を走行させても、特定の搬送車への通信待機時間の増大を防止することを可能とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段は、以下に示すとおりである。
即ち、請求項1においては、
搬送経路と、搬送経路を走行する多数の搬送車と、各搬送車を管理する搬送車コントローラとを備えた無人搬送車システムにおいて、
搬送経路は複数のゾーンに区画され、ゾーン毎に搬送車と搬送車コントローラとの間で通信を行うための伝送媒体を備え、各搬送車に送受信手段を備えると共に、搬送車コントローラにはゾーン毎に送受信手段を備え、
搬送車コントローラは、搬送経路上の全搬送車をゾーン毎に分割して管理し、
各ゾーン毎に所定時間内に通信可能な最大通信台数が予め設定され、ゾーン内の各搬送車と搬送車コントローラとの通信の一巡を一単位通信とし、
ゾーン内の搬送車の台数を認識する台数認識手段と、認識台数と前記最大通信台数とを比較する比較手段と、認識台数が最大通信台数と等しくなるとその比較結果のゾーンへ新たな搬送車が進入することを制限する制限手段と、を備え、
前記搬送車コントローラは、
送車にゾーン間移動を行わせる指令を送信すると、管理上において該搬送車が位置しているゾーンを、移動元のゾーンから移動先のゾーンに変更し、これにより各ゾーン内に位置する搬送車のIDを管理すると共に、
各ゾーンにおける今回の一単位通信における通信先として、前回の一単位通信で当該ゾーン内においてIDが特定されている搬送車と、前回の一単位通信で当該ゾーン内においてIDが未特定であるが当該ゾーン内に進入する可能性がある搬送車と、を選択する、ものである。
【0010】
請求項2においては、
搬送車コントローラは、各ゾーン毎に設けるゾーンコントローラと、ゾーンコントローラを管理する管理コントローラとからなり、ゾーンコントローラが管理コントローラと各搬送車との通信を中継すると共に、ゾーンコントローラに台数認識手段と比較手段と制限手段とを備えるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の無人搬送車システムの実施の形態について説明する。
この無人搬送車システムは、例えば、半導体製造工場等のクリーンルームの無人工場内に適用されるものである。このような無人工場内には、物品(例えばウエハ)の加工処理を行う処理装置が配置される。そして、物品の処理装置間の搬送は、無人の搬送車により行われるようになっており、これらの搬送車や搬送車の移動経路、搬送車を管理する搬送車コントローラ等により、無人搬送車システムが構成される。
【0012】
まず、第一の実施の形態である無人搬送車システム1について説明する。
図1に示すように、無人工場内には、物品の加工処理を行う処理装置4・4・・・が配置される。処理装置4・4・・・間は、物品の搬送経路2により連結されている。そして、搬送経路2に沿って走行する搬送車100により、処理装置4・4間で、物品の移載が可能となっている。
ここで、処理装置4には、搬送経路2上の搬送車100との間で、物品を移載する物品移載個所としてのステーション4aが備えられている。これに対応して、搬送車100もホイストやローラコンベア等の移載手段を備え、自らに備える物品収納庫とステーション4aとの間で、物品を移載可能としている。そして、搬送車100により、移載元のステーション4aと、移載先のステーション4aとの間で物品の移載が可能とされている。
【0013】
前記搬送車100や、搬送車100の走行する搬送経路2等により、以上構成の無人工場に適用される無人搬送車システム1が構成されている。
無人搬送車システム1は、搬送経路2と、搬送経路2を走行する多数の搬送車100と、各搬送車100を管理する搬送車コントローラ8とを備えるものとなっている。
そして、搬送車コントローラ8による各搬送車100の管理に基づいて、各搬送車100が前記ステーション間を移動し、処理装置4・4間での物品の(移載および)搬送が行われるものとなっている。
なお、本実施の形態では、搬送車100は搬送経路2を一方向に沿ってのみ移動するものとし、通常、後進はしないものとする。
【0014】
搬送車コントローラ8は、複数の搬送車100を同時に管理する上において、各搬送車100と交信を行い、各搬送車100から搬送車状態情報を定期的に受け取る。搬送車状態情報とは、搬送車100の搬送経路2上の位置に関する情報(位置情報)や、移載作業の状態に関する情報などを意味する。
また、搬送車コントローラ8は、各搬送車100に対して、不定期に搬送指令を指令する。なお、搬送指令は、各処理装置4における処理状況に応じて、無人搬送車システム1および各処理装置4を統合管理する統合コントローラにより作成されるものである。
【0015】
無人搬送車システム1には、一つの搬送経路2に対して、搬送車コントローラ8と搬送車100との間の通信を行うための伝送媒体が、複数設けられる構成となっている。
図1に示すように、ループ状経路に形成される搬送経路2は、複数のゾーンに区分される。区分される各ゾーンは、第一ゾーン21および第二ゾーン22からなる。
そして、各ゾーン21・22毎に、各搬送車100と搬送車コントローラ8との間で通信を行うための伝送媒体として、通信線31・32がそれぞれ備えられる。通信線31・32は、各ゾーン21・22に沿ってそれぞれ敷設される。
【0016】
通信線31・32はそれぞれ、搬送車コントローラ8に備える送受信手段41・42に接続されている。送受信手段41・42は、各ゾーン毎に対応して設けられるものである。ここで、通信線31・32はアンテナとして機能するものである。一方、搬送車100には、アンテナとして機能する通信線31・32との間で送受信可能な送受信手段11が備えられている。
そして、通信線31・32を介して、搬送車100がどちらのゾーン21・22にいる場合でも、該搬送車100と搬送車コントローラ8とが通信可能となっている。
【0017】
また、搬送車コントローラ8は、各ゾーン21・22毎にそれぞれ設けるゾーンコントローラ81・82と、ゾーンコントローラ81・82を管理する管理コントローラ80とからなる。
各ゾーンコントローラ81・82には、ゾーン21・22に対応した送受信手段41・42がそれぞれ設けられると共に、演算処理等を可能とする電子回路がそれぞれ設けられている。
そして、管理コントローラ80の指令に基づいて、各ゾーンコントローラ81・82は、それぞれの管理するゾーン21・22の搬送車100に対して、通信許可(後述)および搬送指令の送信を行う。搬送指令を受け取った搬送車100は、搬送指令の受理を自らの位置するゾーンのゾーンコントローラに対して送信する。搬送指令がない場合は、自車の位置情報に関する情報のみを送信する。
【0018】
なお、本実施の形態では、各搬送車100と搬送車コントローラ8との間の伝送媒体は、正確には、無線と有線の複合とされている。つまり、該伝送媒体は、有線である通信線31・32と、アンテナとした通信線31・32からの電波到達範囲の空間(無線)と、から構成される。
送受信装置11の送受信部は、通信線31(または通信線32)に近づけた配置とされると共に、通信線31からの電波到達範囲はその近傍のみとされている。そして、通信線31(または通信線32)に沿って走行する搬送車100のみが、通信線31(または通信線32)との間で送受信可能となっている。逆に言うと、通信線32(または通信線31)に沿って走行する搬送車100は、通信線31(または通信線32)との間で送受信不能である。
【0019】
そして、一つの搬送車コントローラ8が複数の搬送車100を管理する構成上、搬送車コントローラ8は、各搬送車100との通信を一台ずつ行う必要がある。
各搬送車100および搬送車コントローラ8は、通信線31(もしくは通信線32)を共用して通信を行う構成である。したがって、各搬送車100と搬送車コントローラ8との間で無秩序に通信を行うと、異なるデータ同士が衝突して伝送誤りが発生する。
そこで、ある搬送車と搬送車コントローラとの間で送信および受信が終了すると、次の搬送車と搬送車コントローラとの間で送受信を行うように、通信線(伝送媒体)へのアクセスが順番に許可されるように制御される。
【0020】
本発明においては、搬送経路2を複数のゾーン21・22に区画し、搬送経路2上の搬送車100群を、分割して管理することが特徴点である。各ゾーン21・22に伝送媒体(通信線31・32)が設けられて、ゾーン毎に分割された搬送車100群との間で、搬送車コントローラ8は通信を行う。
したがって、搬送車コントローラ8が一台ずつ搬送車100と通信を行う上において、搬送経路2上の全搬送車100との通信が一通り終わるまでの時間を短縮することが可能である。
【0021】
また、本実施の形態では、伝送媒体(通信線31・32)へのアクセス制御の方式として、ポーリング方式が採用されている。
【0022】
ここでまず、仮に、搬送経路2をゾーン21・22で区画せず、単一の通信線で、搬送車100と搬送車コントローラ8との通信を行うものとした無人搬送車システムを考えてみる。なお、通信線へのアクセス制御の方式は、ポーリング通信とする。
この場合、搬送車コントローラ8は搬送車100に対して順次、通信許可および前記搬送指令の送信を行い、該送信を受けた搬送車100より搬送車コントローラ8に向けて、前記搬送車状態情報の送信を行わせる。なお、搬送車コントローラ8からの搬送指令の送信は、搬送指令がある場合のみ行われる。
そして、搬送車コントローラ8は、搬送経路2上の全搬送車100に対して順次通信を行う。ここで、全搬送車100に対する通信の一巡を一単位通信とする。
ここで、搬送車コントローラ8がある特定の搬送車100に対して搬送指令の通信を行う場合において、その搬送車100との間で通信が開始されるまでに時間がかかり、結果的に通信が完了するまでに時間がかかってしまう。この通信が開始されるまでの時間の長さは、最大前記一単位通信に要する時間の長さであり、搬送車100が十五台あれば、十五台への通信が終了するまでの時間である。したがって、搬送車コントローラ8から搬送車100への搬送指令を行うに際し、前記最大待機時間である一単位通信に要する時間を見越して、事前に搬送指令を下す必要がある。
【0023】
本発明では、搬送車コントローラ8が搬送経路2上の全搬送車との通信との一巡を完了するのに要する通信時間を、短縮することを可能としている。このような通信時間の短縮は、無人搬送車システム1における以下の要件設定により行われるものとなっている。
第一の要件として、搬送経路2を複数のゾーン21・22に区画して、搬送車コントローラ8は、管理する全搬送車100を複数群(本実施の形態では二群)に分割する。
第二の要件として、各ゾーン21・22毎に通信線31・32をそれぞれ敷設し、該通信線31・32のそれぞれに接続される送受信装置41・42を、搬送車コントローラ8に備える。
第三の要件として、搬送車コントローラ8は、各ゾーン21・22毎に、搬送車100群を管理する。
【0024】
以上の三要件を設定することで、搬送車コントローラ8は、全搬送車100を順番に一巡する通信を行う必要が無く、ゾーン21・22毎に分割された搬送車100群毎に一巡する通信を行うだけでよい。つまり、搬送車コントローラ8は、送受信装置41・42の配設数(ゾーン21・22の配設数)に分けることで、分担して搬送経路2上の全搬送車100と通信を行うことができる。
そして、全搬送車100を分割してなる搬送車100群の台数は、全搬送車100の台数より小さいため、前記一単位通信に要する時間が短縮される。したがって、前記最大待機時間が短縮されることになる。
【0025】
前記ポーリング方式の通信の適用を無人搬送車システム1に仮定した場合は、搬送経路2内に必ず全搬送車100が位置するので、搬送車100が搬送経路2内に位置するか否かの判別は不要である。つまり、搬送車100の特定が不要である。
これに対して、前記三要件の設定下では、搬送車100はゾーン21・22間を移動するので、各ゾーン21・22内にどの搬送車100が位置しているのかを、特定する必要がある。
【0026】
そこで、無人搬送車システム1には、各ゾーン21・22内に位置する搬送車100を特定するための手段が設けられている。
本実施例では、ゾーン21・22の通信線31・32に接続されている搬送車コントローラ8の内部処理において、ゾーン間を移動する搬送車100が管理されて、各搬送車100がどのゾーンに位置しているかが特定されるものとなっている。
具体的には、次のように行われる。搬送車コントローラ8において、管理コントローラ80が第一ゾーン21に位置する搬送車100に対してゾーンコントローラ81を介して、搬送指令等の指令を送信してゾーン間移動を行わせる。このとき、管理コントローラ80は同時に、移動先(第二ゾーン22)のゾーンコントローラ82に、前記搬送車100が第二ゾーンへ進入することを伝達する。そして、該搬送車100がゾーンコントローラ81の管理から離れて、ゾーンコントローラ82の管理下に移動する。そして、搬送車100がどのゾーンに位置しているかが、搬送車コントローラ8において管理されるものとなっている。
【0027】
第一ゾーン21におけるポーリング通信について説明する。第二ゾーン22に関しても同様であるので、この場合は省略する。
図2には、ある時点における搬送経路2内での搬送車100の分布を示している。図2においては、符号101から符号115まではIDの異なる各搬送車を示すものとしており、搬送経路2内には十五台の搬送車100が存在している。各搬送車100には、自他識別情報としてのIDが付与されており、搬送車コントローラ8はIDで搬送車100を管理する。なお、各搬送車を区別する必要のない場合は、各搬送車を搬送車100で総称する。
図2において、第一ゾーン21には七台の搬送車が位置しており、これらの搬送車の符号は通し番号で103から109までの連番である。一方、第二ゾーン22には、残りの八台の搬送車が位置しており、これらの搬送車の符号は、101・102と、通し番号で110から115までの連番である。
また、説明の便宜上、各搬送車100に付与されるIDは、図2中で各搬送車に付している符号と同一の数字とする。つまり、搬送車105のIDは105である。
【0028】
各ゾーン内に位置する搬送車100のIDは、前記搬送車コントローラ8の内部処理で管理されるものとなっている。
ここで、各ゾーン21・22内に位置する搬送車100を再確認のために特定する手段として、ID特定手段51・52が無人搬送車システム1に設けられている。より詳しくは、ID特定手段51・52はそれぞれゾーン21・22に対応して、ゾーンコントローラ81・82毎に設けられている。
ID特定手段51・52は、搬送車コントローラ8がIDを指定して搬送車100に送信を行い、返信があった場合に、該IDの搬送車100がゾーン31(もしくはゾーン32)内に位置すると判別して、該ゾーン31(もしくはゾーン32)内の搬送車100のIDを特定する。
【0029】
各ゾーン21・22毎のポーリング通信において、搬送車コントローラ8は、前記単位通信における通信先を、次のように選択している。
搬送車コントローラ8は、前記通信先としての搬送車100として、前回の単位通信でIDが特定された搬送車100と、所定数のID未特定の搬送車100とを選択する。ここで、IDの特定・未特定の判別は、各ゾーン毎に行われるものとなっている。つまり、第一ゾーン21においてIDが特定されている搬送車100は、第二ゾーン22においては、ID未特定の搬送車100である。
また、ID未特定の搬送車100として選択されるのは、例えば、ゾーン間移動を行う搬送車100である。例えば、搬送車100が第一ゾーン21から第二ゾーン22に移動する際に、該搬送車100を第一ゾーン21においてID未特定の搬送車として通信を実施し、該搬送車100からの返信があった時点で、該搬送車100が第一ゾーン21に位置することが、特定される。
【0030】
このように、ポーリング方式の通信においては、単位通信の通信先とされる特定された搬送車100の台数と、ゾーン間の移動を行う未特定の台数との合計台数に制限することで、搬送経路2上の全搬送車100の台数よりも少なくすることができる。
なお、前記では、ID特定手段51・52により、各ゾーンに位置する搬送車100のIDを再確認する構成としているが、該ID特定手段51・52によりを設けず、再確認を行わないようにしても良い。
以上のように、搬送経路2を通信線31・32毎に複数のゾーン21・22に区画して、搬送経路2上の全搬送車100を分割して管理する構成とすることで、全搬送車100に対して順番に通信を行う場合よりも、一台の搬送車100の通信の順番が回ってくるまでの時間を短縮することができる。
【0031】
次に、前記単位通信における通信先の選択の様子について具体的に説明する。
図2に示す状況の時点において、ゾーンコントローラ81には、第一ゾーン21に位置する搬送車のIDとして、103から109までの七つが把握されているものとする。搬送経路2上に存在する残り八台の搬送車、つまり符号101・102と、符号110から115までの搬送車は、第一ゾーン21においては、ID未特定の搬送車である。
なお、搬送車100は搬送経路2上を一方向(図1、図2中左回り方向)にのみ進むので、ゾーン21に次に進入する可能性がある搬送車100は、搬送車110である。
【0032】
図2に示す状況の時点における単位通信の通信先は、図3(a)に示されるものとなっている。図3の各図(aからd)は、第一ゾーン21において、単位通信における通信先の変化を示すものである。
図3(a)に示される単位通信では、第一ゾーン21での単位通信における通信先は、例えば、次の八台が選択される。IDが特定されている符号103から109までの七台の搬送車と、ID未特定の符号110の一台の搬送車とである。
ここで、前記ID未特定の搬送車100の選択は、次に第一ゾーン21に進入する可能性のある搬送車110とされている。本実施の形態では、該搬送車110より先に、第一ゾーン21に進入する搬送車100はない。
【0033】
また、IDが特定されている搬送車100の台数は、搬送経路2内での搬送車100の移動状況によって変化するものである。例えば、搬送車103が第一ゾーン21から退出して、通信線31を介しての通信が不能となると、該搬送車103はゾーンコントローラ81の管理下から離れ、ID未特定の搬送車100とされる。つまり、IDが特定されている搬送車100の台数は、単位通信毎に変化する可能性がある。
【0034】
前記単位通信における通信先の選択は、前回の単位通信の送信結果に基づいて、行われるものとなっている。
搬送車コントローラ8は、各ゾーン21・22毎に、今回の単位通信における通信先の搬送車100・100・・・として、前回の単位通信でIDが特定された搬送車100・100・・・(一台のこともある)と、所定数(本実施の形態では一台)のID未特定の搬送車100とを選択する。
【0035】
図3(b)に示される回の単位通信の通信先は、図3(a)に示される回の単位通信の場合よりも一台増えて、符号103から110までの搬送車となっている。これは、第二ゾーン22に位置していた搬送車110が、第一ゾーン21に進入したことを意味する。
そして、今回の通信先のうち、所定数のID未特定の搬送車100としては、搬送車111が選択されている。搬送車111は、次に第一ゾーン21に進入する可能性のある搬送車である。
【0036】
ここで、搬送車コントローラ8は、搬送経路2上の搬送車100全体を管理しており、搬送指令の送信等によりゾーン間を移動する搬送車100の発生を把握している。より詳しくは、各ゾーン21・22内の搬送車100群をそれぞれ、対応するゾーンコントローラ81・82が管理している。
一方、例えば第一ゾーン21から第二ゾーン22へと移動する搬送車100は、実際にゾーン間の境界2aを越える直前に、移動先の第二ゾーン22のゾーンコントローラ82に対して、通過の許可を通信により求める。該通信も、前記単位通信での搬送車100からの返信の中で行われるものである。つまり、この搬送車100自らが単位通信の通信先として指定されて、自らの送信の順番が回ってきた折に、搬送車状態情報の送信と共に行う。
【0037】
そして、搬送車100はゾーンコントローラ81・82より通過許可を受けない限り、境界2a・2bを通過することは無く、この間(通過許可を受けるまでの間)は、境界2a・2bの直前位置で停止する。
このとき、ゾーン間を移動した搬送車100に関する情報を、移動先のゾーンコントローラは、移動元のゾーンコントローラより受け取る。したがって、この情報に基づいて、前記単位通信における通信先として、ゾーン間移動した搬送車100をID未特定の搬送車100として選択する。
なお、本実施の形態では、搬送経路2が二つのゾーン21・22に区画される構成であるので、次にあるゾーンに対して他のゾーンから進入する搬送車100が一台に限定されている。したがって、ゾーン間移動の有無に関わりなく、単位通信におけるID未特定の搬送車100として、次にゾーン間移動を行う可能性のある搬送車100を選択するものとしている。
【0038】
各ゾーン21・22への進入の許可を決定する条件は、各ゾーン内に位置する搬送車100の台数が、所定の最大通信台数以下であること、となっている。そして、各ゾーン21・22内に位置する搬送車100の台数を、それぞれ一定台数(前記最大通信台数)以下とすることで、各ゾーン21・22における単位通信に掛かる時間が、所定時間内に収まるようにしている。この最大通信台数は、無人搬送車システム1の稼動前に、予め設定されているものである。
【0039】
ここで、ゾーンコントローラ81・82において、各ゾーン21・22内における搬送車100の台数認識は、次のようにして行われている。
搬送車コントローラ8が各ゾーン21・22に位置する全搬送車100のIDを管理しているので、該搬送車コントローラ8の内部処理において、各ゾーン21・22内の搬送車100台数が認識される。
より詳細には、前記台数認識は、搬送車コントローラ8に設ける台数認識手段14におり行われるものとなっている。
【0040】
また、搬送車コントローラ8には、前記台数認識手段14による認識台数と前記最大通信台数とを比較する比較手段15と、認識台数が最大通信台数と等しくなるとその比較結果のゾーンへ新たな搬送車100が進入することを制限する制限手段16とが備えられている。
そして、新たな搬送車100の進入により、ゾーン内の搬送車100の台数が前記最大通信台数を超える場合には、制限手段16は、該ゾーンへの搬送車100の進入を制限する。具体的には、制限手段16は搬送車コントローラ8を制御して、ゾーンを越える許可を求める搬送車100に対して、越える許可を与えないものとする。
【0041】
前記各手段14・15・16は、搬送車コントローラ8に備える電子回路内に構成されるものである。また、これらの各手段14・15・16は、より詳しくは、前記各ゾーンコントローラ81・82毎に設けられるものとなっている。
【0042】
前記最大通信台数は、本実施の形態では、九台に設定されている。
例えば、図3(b)に示される状況では、搬送車コントローラ8に、八台の搬送車100が第一ゾーン21に位置していることが認識されている。このとき、搬送車コントローラ8が単位通信において通信先として選択するのは、IDが特定されている八台の搬送車100と、ID未特定の一台(前記所定数)の搬送車100とであり、合計九台の搬送車100が通信先として選択される。
つまり、IDが特定された搬送車100が八台となった時点で、単位通信における通信先の台数は最大通信台数に達することになる。そして、あるゾーンにおいて、単位通信における通信先としての搬送車100の台数が最大通信台数に達すると、そのゾーンには、新たな搬送車100が進入することが制限される。
図3(b)に示される状況下で、第二ゾーン22に位置する搬送車100のうち、次に第一ゾーン21に進入する可能性のあるのは、搬送車111である。搬送車111が、第一ゾーン21に進入しようとする場合、ゾーンコントローラ82(の制限手段16)により通過許可を受けられず、境界2aで停止させられる。
【0043】
ここで、ゾーン間移動をしようとする搬送車111は、搬送指令を受けて移動している可能性が高いので、第一ゾーン21への進入をできるだけ早く許可してやる必要がある。
ここで、搬送車111の進入を拒否したゾーンコントローラ81は、これに関する情報を管理コントローラ80に送信する。これに対し、管理コントローラ80は第一ゾーン21内の搬送車103にゾーン間移動させるための移動指令を作成し、該移動指令をゾーンコントローラ81より搬送車103に送信させる。なお、この状況下においては、搬送車103が、第一ゾーン21から第二ゾーン22に次に移動する可能性がある搬送車である。
そして、搬送車103を第一ゾーン21から退出させることで、最大通信台数が八台に制限されている第一ゾーン21(第二ゾーン22も同じ)に、ゾーン内の許容台数に空きを一つ作り、前記搬送車111の第一ゾーン21への進入を許可するようにする。
【0044】
図3(c)には、第一ゾーン21において、搬送車103が退出した後における単位通信の通信先が示されている。このとき、第一ゾーン21において、搬送車111の進入がID特定手段51により認識されていない状況となっている。これは、搬送車111の第一ゾーン21への進入が許可されるに先立って、搬送車103が第一ゾーン21から退出させられるため、搬送車103と搬送車111の移動に時間差が生じるためである。
したがって、図3(c)に示される回の単位通信では、送信先としてのID未特定の搬送車として、搬送車111が選択されるものとなっている。
そして、図4(d)に示される回の単位通信では、搬送車111がID特定の通信先となっており、第一ゾーン21内に進入したことがID特定手段51により認識されたものとなっている。
【0045】
以上のように、無人搬送車システム1は、搬送経路2と、搬送経路2を走行する多数の搬送車100と、各搬送車100を管理する搬送車コントローラ8とを備えている。
そして、搬送経路2は複数のゾーン21・22に区画され、ゾーン毎に搬送車100と搬送車コントローラ8との間で通信を行うための伝送媒体(通信線31・32)を備え、各搬送車100に送受信手段11を備えると共に、搬送車コントローラ8にはゾーン毎に送受信手段41・42を備えている。
また、各ゾーン21・22毎に伝送媒体(通信線31・32)へのアクセス制御下で所定時間内に通信可能な最大通信台数(本実施の形態では九台)が予め設定されている。
そして、ゾーン21・22内の搬送車100の台数を認識する台数認識手段14と、認識台数と前記最大通信台数とを比較する比較手段15と、認識台数が最大通信台数と等しくなるとその比較結果のゾーンへ新たな搬送車100が進入することを制限する制限手段16とが、無人搬送車システム1(搬送車コントローラ8)に備えられている。
【0046】
このため、伝送媒体を共有しながら一対多数通信を行うシステムを構成しながら、ゾーン内の各搬送車100への通信が一巡するのに要する総通信時間(前記単位通信に要する時間)を、常時一定時間以下に保つように、ゾーン内の搬送車100の台数を制御することができる。したがって、搬送車コントローラ8が特定の搬送車100へ指令を行う際に、前記一巡に要する通信時間の長さを見越して、敢えて目的地から遠い位置の搬送車100に指令を下すような不具合が防止され、搬送作業の効率の低下が防止される。
【0047】
なお、以上の効果は、通信において伝送媒体へのアクセス制御を行うものであれば、ポーリング方式に限定されるものではない。例えば、伝送媒体へのアクセス制御の方式としては、トークンバッシング方式であっても良い。
【0048】
また、本実施の形態では、各ゾーンにおける搬送車100の台数認識は、搬送車コントローラ8における内部処理、つまり、ゾーンコントローラ81・82間での通信により行われるものとなっている。
この構成に代えて、例えば、ゾーン間の境界2a・2bに搬送車100のIDを読み取る手段を設け、該ID読取手段により、ゾーン間を移動する搬送車100のIDを搬送車コントローラ8で取得するようにしてもよい。
【0049】
特に、本実施の形態では、搬送車コントローラ8は、各ゾーン21・22毎に設けるゾーンコントローラ81・82と、ゾーンコントローラ81・82を管理する管理コントローラ80とからなっている。そして、ゾーンコントローラ81・82が管理コントローラ80と各搬送車100との通信を中継すると共に、ゾーンコントローラ81・82にそれぞれ台数認識手段14と比較手段15と制限手段16とを備えるものとしている。
【0050】
このため、搬送車100と管理コントローラ80との通信を中継するゾーンコントローラ81・82が、管理コントローラ80に送信される通信量を制限するように制御することができ、ゾーンの配設数によらず、管理コントローラ80への負荷を減らすことができる。
【0051】
次に、第二の実施の形態である無人搬送車システム201について説明する。第一の実施の形態である無人搬送車システム1においては、各ゾーンにおける搬送車100の台数制限は、各ゾーン内に位置する搬送車100の直接的な台数認識に基づいて行うものとしている。
この構成に代えて、前記一単位通信における通信量の変化を追跡することで、各ゾーン内に位置する搬送車100の台数認識を間接的に行うことも可能である。
図4を用いて、以下に具体的構成をまとめてみる。
【0052】
図4に示すように、まず、無人搬送車システム101は、搬送経路2と、搬送経路2を走行する多数の搬送車100と、各搬送車100を管理する搬送車コントローラ208とを備えている。
搬送経路2は複数のゾーン21・22に区画され、ゾーン毎に搬送車100と搬送車コントローラ208との間で通信を行うための伝送媒体(通信線31・32)を備え、各搬送車100に送受信手段11を備えると共に、搬送車コントローラ8にはゾーン毎に送受信手段41・42を備えている。
また、各ゾーン21・22毎に伝送媒体(通信線31・32)へのアクセス制御下で所定時間内に通信可能な最大通信量があらかじめ設定されている。この最大通信量は、本実施の形態では、例えば480msecの通信時間を要する通信量とされている。
【0053】
そして、図4に示すように、各ゾーンの一単位通信における通信量を認識する通信量認識手段214と、認識通信量と前記最大通信量とを比較する比較手段215と、認識通信量が最大通信量以上となる比較結果のゾーンへ新たな搬送車100が進入することを制限する制限手段216とを備えている。
ここで一単位通信とは、前述したように、ゾーン内の各搬送車100と搬送車コントローラ208との通信の一巡のことを意味している。
前記各手段214・215・216は、搬送車コントローラ208に備える電子回路内に構成されるものである。また、これらの各手段214・215・216は、より詳しくは、搬送車コントローラ208に備える前記各ゾーンコントローラ281・282毎に設けられるものとなっている。
【0054】
また、各ゾーンにおける通信量の認識は、前記ポーリング方式の通信を利用して行われるものとなっている。以下、通信量の認識における具体的内容を列挙する。
第一には、無人搬送車システム201(搬送車コントローラ208)は、搬送車コントローラ208から搬送車100のIDを指定してゾーン内の伝送媒体(通信線31・32)に送信を行い、返信があった場合に、前記IDの搬送車100が前記ゾーン内に位置すると認識して、ゾーン内に位置する搬送車100のIDを特定するID特定手段51・52を備えている。
第二には、搬送車コントローラ208は、各ゾーン21・22毎に、各搬送車100と搬送車コントローラ208との通信を、通信量が前記最大通信量以下の範囲内で順次行う単位通信を繰り返し実行すると共に、今回の単位通信における通信先の搬送車100として、前回の単位通信でIDが特定された搬送車100と、所定数のID未特定の搬送車100とを選択するものとしている。
そして、第三には、前記通信量認識手段214は、今回の単位通信でIDが特定された搬送車100の台数変化による通信量の増減を、タイマ等の計測手段を用いて計測し、各ゾーンの一単位通信における通信量を認識する。
また、第四には、各単位通信で通信先とする所定数のID未特定の搬送車100・100・・・の選択は、ID未特定の搬送車100全体を循環するように、単位通信毎に変更して行うものとなっている。
【0055】
搬送車100と搬送車コントローラ208間での通信量は、搬送指令等の有無により変化するものであり、平均の通信量の通信に要する時間が、本実施の形態では、50msec程度となっている。
そして、本実施の形態では、一単位通信における最大通信量が、前述したように、480msecの通信時間を要する通信量に設定されている。480msecという通信時間は、一つのゾーンにおいて、平均九台の搬送車100との通信を可能とする通信時間(450msec)より長く、平均10台以上の搬送車100との通信時間(500msec)より短い時間となっている。
【0056】
このため、伝送媒体を共有しながら一対多数通信を行うシステムを構成しながら、ゾーン内の各搬送車100への通信が一巡するのに要する総通信時間(前記単位通信に要する時間)を、常時一定時間以下に保つことができる。したがって、搬送車コントローラ208が特定の搬送車100へ指令を行う際に、前記一巡に要する通信時間の長さを見越して、敢えて目的地から遠い位置の搬送車100に指令を下すような不具合が防止され、搬送作業の効率の低下が防止される。
【0057】
【発明の効果】
請求項1記載の如く構成するので、
混信の少ない伝送媒体を共有しながら一対多数通信を行うシステムを構成しながら、ゾーン内の各搬送車への通信が一巡するのに要する総通信時間を、常時一定時間以下に保つように、ゾーン内の搬送車の台数を制御することができる。したがって、搬送車コントローラが特定の搬送車へ指令を行う際に、前記一巡に要する通信時間の長さを見越して、敢えて目的地から遠い位置の搬送車に指令を下すような不具合が防止され、搬送作業の効率の低下が防止される。
特に、一単位通信の通信先を、搬送経路上の全搬送車の台数よりも少なくすることができ、通信時間を短縮できる。
【0059】
請求項2記載の如く構成するので、
搬送車と管理コントローラとの通信を中継するゾーンコントローラが、管理コントローラに送信される通信量を制限するように制御することができ、ゾーンの配設数によらず、管理コントローラへの負荷を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無人搬送車システム1の構成を示す図である。
【図2】ある時点における搬送経路2内での搬送車100の分布を示す図である。
【図3】第一ゾーン21での単位通信における通信先の変化を示す図である。
【図4】無人搬送車システム201の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 無人搬送車システム
2 搬送経路
8 搬送車コントローラ
11 送受信手段
14 台数認識手段
15 比較手段
16 制限手段
21・22 ゾーン
31・32 通信線(伝送媒体)
41・42 送受信手段
51・52 ID特定手段
80 管理コントローラ
81・82 ゾーンコントローラ
100 搬送車
201 無人搬送車システム
208 搬送車コントローラ
214 通信量認識手段
215 比較手段
216 制限手段
280 管理コントローラ
281・282 ゾーンコントロー

Claims (2)

  1. 搬送経路と、搬送経路を走行する多数の搬送車と、各搬送車を管理する搬送車コントローラとを備えた無人搬送車システムにおいて、
    搬送経路は複数のゾーンに区画され、ゾーン毎に搬送車と搬送車コントローラとの間で通信を行うための伝送媒体を備え、各搬送車に送受信手段を備えると共に、搬送車コントローラにはゾーン毎に送受信手段を備え、
    搬送車コントローラは、搬送経路上の全搬送車をゾーン毎に分割して管理し、
    各ゾーン毎に所定時間内に通信可能な最大通信台数が予め設定され、ゾーン内の各搬送車と搬送車コントローラとの通信の一巡を一単位通信とし、
    ゾーン内の搬送車の台数を認識する台数認識手段と、認識台数と前記最大通信台数とを比較する比較手段と、認識台数が最大通信台数と等しくなるとその比較結果のゾーンへ新たな搬送車が進入することを制限する制限手段と、を備え、
    前記搬送車コントローラは、
    送車にゾーン間移動を行わせる指令を送信すると、管理上において該搬送車が位置しているゾーンを、移動元のゾーンから移動先のゾーンに変更し、これにより各ゾーン内に位置する搬送車のIDを管理すると共に、
    各ゾーンにおける今回の一単位通信における通信先として、前回の一単位通信で当該ゾーン内においてIDが特定されている搬送車と、前回の一単位通信で当該ゾーン内においてIDが未特定であるが当該ゾーン内に進入する可能性がある搬送車と、を選択する、
    ことを特徴とする無人搬送車システム。
  2. 搬送車コントローラは、各ゾーン毎に設けるゾーンコントローラと、ゾーンコントローラを管理する管理コントローラとからなり、
    ゾーンコントローラが管理コントローラと各搬送車との通信を中継すると共に、ゾーンコントローラに台数認識手段と比較手段と制限手段とを備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の無人搬送車システム。
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