JP2004094671A - 交通管制装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の無人搬送車の交通管制を行う交通管制装置が走行路に配置されたゾーンの占有状態を管理する場合、無人搬送車は、必要なゾーン及びゾーン要求の可否を決定する必要があり、無人搬送車側の負担が大きく、また実際の走行路が変更されると、それに伴う作業を各無人搬送車について行わなければならない。
【解決手段】本発明では、交通管制装置のテーブルによって、管制エリア内の位置および方向にゾーンが関連付けられ、判定手段は、各無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンを比較することによって、無人搬送車に移動の許可を与えるか否かを判定するため、無人搬送車側の負担は軽減され、走行路の変更に伴う作業も容易になる。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明では、交通管制装置のテーブルによって、管制エリア内の位置および方向にゾーンが関連付けられ、判定手段は、各無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンを比較することによって、無人搬送車に移動の許可を与えるか否かを判定するため、無人搬送車側の負担は軽減され、走行路の変更に伴う作業も容易になる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無人搬送車同士の衝突又は干渉を避けるため、無人搬送車の交通管制を行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無人搬送車は、ステーションで荷物が移載されると、荷卸しするステーションまで自動的に走行して、ステーション間でその荷物を搬送する。複数の無人搬送車が同じエリアで同時に運行される場合、交通管制を行って、走行路の交差点などで無人搬送車同士が衝突するのを避ける必要がある。無人搬送車同士の衝突又は干渉を避けるには、無人搬送車から一定の範囲内に他の無人搬送車が進入しなければよい。例えば無人搬送車の走行路を予め複数のゾーンに分ける。交通管制によって、一台の無人搬送車が走行しているゾーンに、他の無人搬送車を進入させなければ、すなわち、一台の無人搬送車がそのゾーンを占有すれば、無人搬送車同士の衝突又は干渉を避けることができる。
【0003】
交通管制を行う装置は、例えば各ゾーンの占有状態を管理し、ポーリング/セレクティング方式によって各無人搬送車とゾーンの占有に関する情報を授受する。無人搬送車は、交通管制装置から各ゾーンの占有状態を取得する。また、無人搬送車は、起点ステーションと終点ステーションとの間の経由ルートを求めており、その経由ルートと現在位置とに基づいて走行に必要なゾーンを判断している。その必要なゾーンには、無人搬送車が現在位置するゾーンとこれから走行する直近のゾーンが含まれる。無人搬送車は、必要なゾーンが占有されていなければ、交通管制装置からのポーリングに応えて、そのゾーンを占有する要求を交通管制装置に送信する。交通管制装置は、受信した要求に基づいて、ゾーンの占有状態を変更する。一方、必要なゾーンが既に占有されていれば、無人搬送車は、そのゾーンを占有する要求を保留し、必要なゾーンが解放されるまで待機する。
【0004】
例えば図3に示すように、直線状に並んだ7つの矩形ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ2内に位置する1号車1Aの経由ルートがゾーンZ2からゾーンZ7にあるものとする。この場合、1号車1Aは、現在走行しているゾーンZ2とこれから走行するゾーンZ3及びZ4を必要とする。図8(A)に示すように、ゾーンの占有状態が全てのゾーンZ1乃至Z7が占有されていない初期状態にあれば、1号車1Aは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ2乃至Z4を占有する要求を送信する。なお、図8では、1という数字は対応ゾーンが既に占有されていることを示し、0という数字は占有されていないことを示す。1号車1Aからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(B)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ2乃至Z4が占有されている状態になる。1号車1Aは、ゾーンZ2からゾーンZ3へ移動する。
【0005】
また、1号車1Aの次にポーリングを受ける2号車1Bが、図3に示すように、ゾーンZ1内に位置し、その経由ルートがゾーンZ2からゾーンZ7にあるものとする。この場合、2号車1Bは、現在走行しているゾーンZ1とこれから走行するゾーンZ2及びZ3を必要とする。必要なゾーンZ1乃至Z3のうち、ゾーンZ2及びZ3は既に1号車1Aに占有されている。従って、2号車1Bは、ポーリングに応えず、継続してゾーンZ1で待機することになる。
【0006】
2号車1Bがポーリングを受けた後、ゾーンZ2乃至Z4を占有している1号車1Aが再びポーリングを受けたときに、1号車1AがゾーンZ3内へ移動していた場合、1号車1Aは、現在走行しているゾーンZ3とこれから走行するゾーンZ4及びZ5を必要とする。図8(B)の状態からゾーンの占有状態が変わっていなければ、1号車1Aは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ3乃至Z5を占有する要求を送信する。1号車1Aからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(C)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ3乃至Z5が占有されている状態になる。1号車1AはゾーンZ3からZ4へ移動する。
【0007】
1号車1AがゾーンZ3乃至Z5を占有した後、2号車1Bがポーリングを受けても、2号車1Bに必要なゾーンの一部が占有されているので、2号車1BはゾーンZ1で待機し続ける。
【0008】
この後、1号車1Aがポーリングを受けたときに、1号車1AがゾーンZ4内へ移動していた場合、1号車1Aは、現在走行しているゾーンZ4とこれから走行するゾーンZ5及びZ6を必要とする。図8(C)の状態からゾーンの占有状態が変わっていなければ、1号車1Aは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ4乃至Z6を占有する要求を送信する。1号車1Aからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(D)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ4乃至Z6が占有されている状態になる。1号車1AはゾーンZ4からZ5へ移動する。
【0009】
1号車1AがゾーンZ4乃至Z6を占有した後、2号車1Bがポーリングを受けたときには、2号車1Bに必要なゾーンは他の無人搬送車によって占有されていない。このため、2号車1Bは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ1乃至Z3を占有する要求を送信する。2号車1Bからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(E)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ1乃至Z6が占有されている状態になる。2号車1BはゾーンZ1からZ2へ移動する。
【0010】
このようにゾーンの占有状態を管理する交通管制装置を用いて交通管制を行えば、無人搬送車同士の衝突又は干渉が避けられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この場合、各無人搬送車は、経由ルートを判断するだけでなく、必要なゾーンの決定及びゾーン要求の可否の決定も行う必要があり、交通管制に関する無人搬送車側の負担が大きい。このため、ゾーン数を増大させたり経由ルートを複雑化させたりするのが困難になる。また、走行路が変更されると、その変更に応じて、必要なゾーンの設定を変更する作業を各無人搬送車について行わなければならない。このため、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業が煩雑になる。
【0012】
本発明は、このような従来の技術における課題を鑑みてなされたものであり、交通管制に関する無人搬送車側の負担を軽減し、しかも走行路の変更に伴うゾーン設定作業も容易化する交通管制装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の目的を達成するために、以下の手段を採用している。
【0014】
本発明の提供する交通管制装置において、テーブルによって、複数のゾーンを含むエリア内の位置および方向にゾーンは関連付けられる。判定手段は、無人搬送車に移動の許可を与えるか否かを、その無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンと他の無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンとを比較した結果に基づいて判定する。
【0015】
このように交通管制が行われる場合、無人搬送車は、移動の許可を要求するために、現在位置及び移動方向のデータを交通管制装置に送信し、許可を与える応答が交通管制装置からあれば移動を開始又は継続し、許可を与えない応答があれば停止すればよい。従って、交通管制に関する無人搬送車側の負担は大幅に軽減される。また、実際の走行路に変更があっても、全ての無人搬送車の交通管制は、交通管制装置のテーブルに従って行われることになるので、そのテーブルのみを修正すればよい。従って、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業も著しく容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態につき説明する。
【0017】
この実施の形態において、本発明は、例えば複数のAGF(Auto Guided Folk lift)の交通管制を行うシステムを提供する。AGFは、自動的に、自動倉庫などのステーションでフォークを用いて荷役作業を行い、またステーション間を走行して荷物を搬送する。図1に示すように、ステーション100乃至102間には、AGF1A及び1Bの走行する走行路103乃至106が配置される。これらの走行路103乃至106には連続的又は断続的に誘導体が配置され、この誘導体によってAGF1A及び1Bは走行路103乃至106に沿って誘導される。誘導体として例えば床面に貼られた磁気テープが用いられる。この場合、AGF1A及び1Bは、磁気テープからの磁気を検出することによって、走行路103乃至106上を走行する。AGF1A及び1Bは、起点ステーションと終点ステーションとに基づいて走行路のうちから経路を選択する。起点ステーションと終点ステーションは、搬送管理を行うコンピュータから与えられる。
【0018】
例えば起点ステーションであるステーション100で荷物を積んだAGFの1号車1Aが終点ステーションであるステーション101へ向かう場合には、1号車1Aは、ステーション100からステーション101への経路として走行路105を選択する。また、起点ステーションであるステーション102で荷物を積んだ2号車1Bが終点ステーションであるステーション101へ向かう場合には、2号車1Bは、走行路103上を進んだ後、走行路103と走行路105の交差点で方向を変え、1号車1Aと同じく、走行路105上をステーション101に向かって進むことになる。
【0019】
AGF1A及び1Bは、走行路103乃至106上に離散的に配置されたIDタグと非接触近接通信を行う。IDタグには、その配置位置を表すデータが格納されており、AGF1A及び1Bは非接触近接通信を行ったIDタグに格納されたデータから現在位置を取得する。取得された位置が方向を変える交差点に近い位置であれば、AGF1A及び1Bは減速し、取得された位置がその交差点の位置であれば、AGF1A及び1Bは一時停止して方向を変えから、走行を再開する。また、取得された位置がステーション100乃至102の位置であれば、AGF1A及び1Bは停止して、荷役作業を行う。
【0020】
本実施の形態における交通管制システムでは、このようなAGF1A及び1Bの交通管制がパーソナルコンピュータを用いて行われる。そのパーソナルコンピュータ上で交通管制のためのプログラムを動作させることによって、そのパーソナルコンピュータは、本発明の交通管制装置として動作する。
【0021】
図2に示すように、交通管制装置2には、地上無線局3が接続されている。地上無線局3は、その通信範囲内にあるAGF1A及び1Bに設けられた移動無線局と無線通信を行う。SS(Spread Spectrum)方式で変調を行えば、AGFの台数や通信速度を増加させるのが容易になるし、通信の秘匿性も増す。さらに、AGFの作業環境で発生するノイズに対する耐性も向上する。
【0022】
交通管制装置2の記憶装置4には、複数のゾーンを含むエリア内の位置および方向にゾーンを関連付けるテーブルが格納される。上述の走行路103乃至106は、交通管制装置2が交通管制を行うエリア内にあり、例えば走行路105の一部は、図3に示すように、ゾーンZ1乃至Z7に分けられる。ゾーンZ1乃至Z7にはそれぞれIDタグT1乃至T7が配置される。図3の例では、ゾーンZ1乃至Z7には、それぞれIDタグが1つだけ配置されているが、通常複数のIDタグが含まれる。図4は、図3のゾーン配置に対応するテーブルを示す。このようなテーブルでの位置は、エリア内にあるIDタグ、ここではIDタグT1乃至T7に格納された位置に対応する。また、テーブルでの方向は、その位置でAGFが移動可能な方向に対応する。図4における900という方向は、ステーション100からステーション101への方向にAGFが直進することを示す。位置及び方向に関連付けられるゾーンは、現在ゾーンと要求ゾーンとに分けられる。図4の例では、現在ゾーンは1つであり、要求ゾーンは2つである。現在ゾーンは、AGF1A及び1Bが現在走行しているゾーンを表す。要求ゾーンは、AGF1A及び1Bがこれから走行する直近のゾーンを表す。
【0023】
交通管制装置2の判定部5は、AGF1A又は1Bから受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンと他のAGF1B又は1Aから受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンとを比較した結果に基づいてAGF1A及び1Bに移動の許可を与えるか否かを判定する。
【0024】
交通管制装置2が、AGF1A及び1Bから受信する位置は、AGF1A及び1BがIDタグのデータから取得した現在位置であり、AGF1A及び1Bから受信する移動方向は、そのときAGF1A及び1Bが移動している方向である。
【0025】
交通管制装置2がAGF1A又は1Bから位置及び移動方向を受信すると、判定部5は、受信した位置及び移動方向に基づいてテーブル6を検索する。受信した位置及び移動方向に対応する位置及び方向が検索されると、判定部5は、その位置及び方向に関連付けられた現在ゾーン及び要求ゾーンを取得する。
【0026】
図3の例では、ステーション101に向かう1号車1Aの位置はIDタグT2のデータから取得され、同じくステーション101に向かう2号車1Bの位置はIDタグT1のデータから取得される。この場合、図5に示すように、判定部5は、1号車1Aに対して、現在ゾーンとしてゾーンZ2を、要求ゾーンとしてゾーンZ3及びZ4をテーブル6から取得し、2号車Bに対して、現在ゾーンとしてゾーンZ1を、要求ゾーンとしてゾーンZ2及びZ3をテーブル6から取得する。なお、図5、さらには図6及び7における1号車及び2号車に対応する行にある1か0の数字のうち、1は取得されたゾーンを表し、0は取得されていないゾーンを表す。
【0027】
そして、判定部5は、1号車1Aに対して取得されたゾーンと2号車1Bに対して取得されたゾーンとを比較し、その結果に基づいて判定を行う。比較の結果、全てのAGFに対して取得されたゾーンに重なりがなければ、判定部5は、全てのAGFに対して移動の許可を与える。両方のAGF1A及び1Bに対して取得されたゾーンに重なりがあれば、判定部5は、一方のAGFに対してのみ移動の許可を与える。両方のAGF1A及び1Bに対して取得されたゾーンに重なりがある場合、この実施の形態では、移動の許可は、号車番号の若い1号車1Aに優先的に与えられる。許可の有無は、交通管制装置2からAGF1A及び1Bに送信され、各AGF1A又は1Bは、許可が与えられた場合にのみ移動の開始又は継続を行う。1号車1Aは許可が与えられているので、ゾーンZ2からゾーンZ4までの間を走行することができるが、2号車1Bは許可が与えられていないので、ゾーンZ2に移動できない。すなわち、図5に示すように、1号車1Aは、ゾーンZ2、Z3及びZ4を占有し、2号車1Bは、ゾーンZ1のみを占有することになる。
【0028】
許可の与えられた1号車1AがタグT3のある位置まで移動しても、図6に示すように、1号車1Aに対して取得されるゾーンと2号車1Bに対して取得されるゾーンには重なりがある。このため、1号車1Aのみに許可が与えられる。その結果、1号車1Aは、ゾーンZ3、Z4及びZ5を占有し、2号車1Bは、前回と同様ゾーンZ1のみを占有する。
【0029】
これに対し、許可の与えられた1号車1AがタグT4のある位置まで移動すると、図7に示すように、1号車1Aに対して取得されるゾーンと2号車1Bに対して取得されるゾーンに重なりがなくなる。判定部5は、1号車1Aにも2号車1Bにも移動の許可を与えるので、両方のAGF1A及び1Bが移動することができる。この場合、1号車1Aは、ゾーンZ3、Z4及びZ5を占有し、2号車は、ゾーンZ2、Z3及びZ4を占有することになる。
【0030】
交通管制装置2がこのように交通管制を行う場合、AGFは、移動の許可を要求するために、現在位置及び移動方向のデータを交通管制装置2に送信し、許可を与える応答が交通管制装置2からあれば移動を開始又は継続し、許可を与えない応答があれば停止すればよい。従って、交通管制に関するAGF側の負担は大幅に軽減される。また、実際の走行路に変更があったり、テーブルに間違いはあっても、全てのAGFの交通管制は、そのテーブルに従って行われるので、テーブルのみを修正すればよい。従って、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業も著しく容易になる。
【0031】
なお、この実施の形態では、説明の便宜上、2台のAGF1A及び1Bとしか地上無線局3は通信していないが、実際には、AGFの台数はずっと多い。AGFの台数が多い場合、ポーリングによって貴重な時間が浪費されるのを避けるため、コンテンション方式で通信を行うのが好ましい。本発明の交通管制装置では、交通管制装置2から許可が与えられるか否かに従ってAGFは移動するか停止するだけで、AGF自体はゾーン占有の判断を行わない。すなわち、交通管制装置にゾーンの占有状態を変更させるため、ポーリングに対して肯定応答を返したり保留したりする必要はない。各AGFから交通管制装置へのデータの送信は、例えばそのAGFがゾーンの境界に接近したときに行えばよく、またAGFに許可を与える優先順序は、上述した通り号車番号に従ってもよいし、予め各AGFに対して定めておいてもよい。コンテンション方式で通信を行うことによって応答時間が高速化されると、走行速度が大きいAGFの交通管制も可能になる。
【0032】
また、この実施の形態における交通管制装置は、誘導体によって誘導されるAGFの交通管制を行ったが、本発明は、その他の無人搬送車の交通管制を行う交通管制装置も同様に提供することができる。
【0033】
さらに、テーブルによって位置及び方向に関連付けられる現在ゾーン及び要求ゾーンの数は、この実施の形態における数に限られるものではない。例えば無人搬送車がゾーンの境界にまたがることが想定される場合、現在ゾーンの数を2つにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、無人搬送車は、移動の許可を要求するために、現在位置及び移動方向のデータを交通管制装置に送信し、許可を与える応答が交通管制装置からあれば移動を開始又は継続し、許可を与えない応答があれば停止すればよい。従って、交通管制に関する無人搬送車側の負担は大幅に軽減される。また、実際の走行路に変更があっても、全ての無人搬送車の交通管制は、交通管制装置のテーブルに従って行われることになるので、そのテーブルのみを修正すればよい。従って、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業も著しく容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステーション間のAGFの走行路を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における交通管制システムの概略構成を示す図である。
【図3】ゾーンレイアウトの簡単な例を示す図である。
【図4】交通管制装置のテーブルの具体例を示す図である。
【図5】各AGFのゾーンの要求状態、許可の有無及び占有状態を示す図である。
【図6】各AGFのゾーンの要求状態、許可の有無及び占有状態を示す他の図である。
【図7】各AGFのゾーンの要求状態、許可の有無及び占有状態を示すさらに他の図である。
【図8】従来の交通管制装置によって管理されるゾーンの占有状態の遷移を示す図である。
【符号の説明】
1A、1B AGF
2 交通管制装置
3 地上無線局
4 記憶装置
5 判定部
6 テーブル
100、101、102 ステーション
103、104、105、106 走行路
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7 ゾーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、無人搬送車同士の衝突又は干渉を避けるため、無人搬送車の交通管制を行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無人搬送車は、ステーションで荷物が移載されると、荷卸しするステーションまで自動的に走行して、ステーション間でその荷物を搬送する。複数の無人搬送車が同じエリアで同時に運行される場合、交通管制を行って、走行路の交差点などで無人搬送車同士が衝突するのを避ける必要がある。無人搬送車同士の衝突又は干渉を避けるには、無人搬送車から一定の範囲内に他の無人搬送車が進入しなければよい。例えば無人搬送車の走行路を予め複数のゾーンに分ける。交通管制によって、一台の無人搬送車が走行しているゾーンに、他の無人搬送車を進入させなければ、すなわち、一台の無人搬送車がそのゾーンを占有すれば、無人搬送車同士の衝突又は干渉を避けることができる。
【0003】
交通管制を行う装置は、例えば各ゾーンの占有状態を管理し、ポーリング/セレクティング方式によって各無人搬送車とゾーンの占有に関する情報を授受する。無人搬送車は、交通管制装置から各ゾーンの占有状態を取得する。また、無人搬送車は、起点ステーションと終点ステーションとの間の経由ルートを求めており、その経由ルートと現在位置とに基づいて走行に必要なゾーンを判断している。その必要なゾーンには、無人搬送車が現在位置するゾーンとこれから走行する直近のゾーンが含まれる。無人搬送車は、必要なゾーンが占有されていなければ、交通管制装置からのポーリングに応えて、そのゾーンを占有する要求を交通管制装置に送信する。交通管制装置は、受信した要求に基づいて、ゾーンの占有状態を変更する。一方、必要なゾーンが既に占有されていれば、無人搬送車は、そのゾーンを占有する要求を保留し、必要なゾーンが解放されるまで待機する。
【0004】
例えば図3に示すように、直線状に並んだ7つの矩形ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ2内に位置する1号車1Aの経由ルートがゾーンZ2からゾーンZ7にあるものとする。この場合、1号車1Aは、現在走行しているゾーンZ2とこれから走行するゾーンZ3及びZ4を必要とする。図8(A)に示すように、ゾーンの占有状態が全てのゾーンZ1乃至Z7が占有されていない初期状態にあれば、1号車1Aは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ2乃至Z4を占有する要求を送信する。なお、図8では、1という数字は対応ゾーンが既に占有されていることを示し、0という数字は占有されていないことを示す。1号車1Aからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(B)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ2乃至Z4が占有されている状態になる。1号車1Aは、ゾーンZ2からゾーンZ3へ移動する。
【0005】
また、1号車1Aの次にポーリングを受ける2号車1Bが、図3に示すように、ゾーンZ1内に位置し、その経由ルートがゾーンZ2からゾーンZ7にあるものとする。この場合、2号車1Bは、現在走行しているゾーンZ1とこれから走行するゾーンZ2及びZ3を必要とする。必要なゾーンZ1乃至Z3のうち、ゾーンZ2及びZ3は既に1号車1Aに占有されている。従って、2号車1Bは、ポーリングに応えず、継続してゾーンZ1で待機することになる。
【0006】
2号車1Bがポーリングを受けた後、ゾーンZ2乃至Z4を占有している1号車1Aが再びポーリングを受けたときに、1号車1AがゾーンZ3内へ移動していた場合、1号車1Aは、現在走行しているゾーンZ3とこれから走行するゾーンZ4及びZ5を必要とする。図8(B)の状態からゾーンの占有状態が変わっていなければ、1号車1Aは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ3乃至Z5を占有する要求を送信する。1号車1Aからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(C)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ3乃至Z5が占有されている状態になる。1号車1AはゾーンZ3からZ4へ移動する。
【0007】
1号車1AがゾーンZ3乃至Z5を占有した後、2号車1Bがポーリングを受けても、2号車1Bに必要なゾーンの一部が占有されているので、2号車1BはゾーンZ1で待機し続ける。
【0008】
この後、1号車1Aがポーリングを受けたときに、1号車1AがゾーンZ4内へ移動していた場合、1号車1Aは、現在走行しているゾーンZ4とこれから走行するゾーンZ5及びZ6を必要とする。図8(C)の状態からゾーンの占有状態が変わっていなければ、1号車1Aは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ4乃至Z6を占有する要求を送信する。1号車1Aからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(D)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ4乃至Z6が占有されている状態になる。1号車1AはゾーンZ4からZ5へ移動する。
【0009】
1号車1AがゾーンZ4乃至Z6を占有した後、2号車1Bがポーリングを受けたときには、2号車1Bに必要なゾーンは他の無人搬送車によって占有されていない。このため、2号車1Bは、ポーリングに応えて、交通管制装置にゾーンZ1乃至Z3を占有する要求を送信する。2号車1Bからの要求を交通管制装置が受信すると、図8(E)に示すように、ゾーンの占有状態は、ゾーンZ1乃至Z7のうち、ゾーンZ1乃至Z6が占有されている状態になる。2号車1BはゾーンZ1からZ2へ移動する。
【0010】
このようにゾーンの占有状態を管理する交通管制装置を用いて交通管制を行えば、無人搬送車同士の衝突又は干渉が避けられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この場合、各無人搬送車は、経由ルートを判断するだけでなく、必要なゾーンの決定及びゾーン要求の可否の決定も行う必要があり、交通管制に関する無人搬送車側の負担が大きい。このため、ゾーン数を増大させたり経由ルートを複雑化させたりするのが困難になる。また、走行路が変更されると、その変更に応じて、必要なゾーンの設定を変更する作業を各無人搬送車について行わなければならない。このため、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業が煩雑になる。
【0012】
本発明は、このような従来の技術における課題を鑑みてなされたものであり、交通管制に関する無人搬送車側の負担を軽減し、しかも走行路の変更に伴うゾーン設定作業も容易化する交通管制装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の目的を達成するために、以下の手段を採用している。
【0014】
本発明の提供する交通管制装置において、テーブルによって、複数のゾーンを含むエリア内の位置および方向にゾーンは関連付けられる。判定手段は、無人搬送車に移動の許可を与えるか否かを、その無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンと他の無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンとを比較した結果に基づいて判定する。
【0015】
このように交通管制が行われる場合、無人搬送車は、移動の許可を要求するために、現在位置及び移動方向のデータを交通管制装置に送信し、許可を与える応答が交通管制装置からあれば移動を開始又は継続し、許可を与えない応答があれば停止すればよい。従って、交通管制に関する無人搬送車側の負担は大幅に軽減される。また、実際の走行路に変更があっても、全ての無人搬送車の交通管制は、交通管制装置のテーブルに従って行われることになるので、そのテーブルのみを修正すればよい。従って、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業も著しく容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態につき説明する。
【0017】
この実施の形態において、本発明は、例えば複数のAGF(Auto Guided Folk lift)の交通管制を行うシステムを提供する。AGFは、自動的に、自動倉庫などのステーションでフォークを用いて荷役作業を行い、またステーション間を走行して荷物を搬送する。図1に示すように、ステーション100乃至102間には、AGF1A及び1Bの走行する走行路103乃至106が配置される。これらの走行路103乃至106には連続的又は断続的に誘導体が配置され、この誘導体によってAGF1A及び1Bは走行路103乃至106に沿って誘導される。誘導体として例えば床面に貼られた磁気テープが用いられる。この場合、AGF1A及び1Bは、磁気テープからの磁気を検出することによって、走行路103乃至106上を走行する。AGF1A及び1Bは、起点ステーションと終点ステーションとに基づいて走行路のうちから経路を選択する。起点ステーションと終点ステーションは、搬送管理を行うコンピュータから与えられる。
【0018】
例えば起点ステーションであるステーション100で荷物を積んだAGFの1号車1Aが終点ステーションであるステーション101へ向かう場合には、1号車1Aは、ステーション100からステーション101への経路として走行路105を選択する。また、起点ステーションであるステーション102で荷物を積んだ2号車1Bが終点ステーションであるステーション101へ向かう場合には、2号車1Bは、走行路103上を進んだ後、走行路103と走行路105の交差点で方向を変え、1号車1Aと同じく、走行路105上をステーション101に向かって進むことになる。
【0019】
AGF1A及び1Bは、走行路103乃至106上に離散的に配置されたIDタグと非接触近接通信を行う。IDタグには、その配置位置を表すデータが格納されており、AGF1A及び1Bは非接触近接通信を行ったIDタグに格納されたデータから現在位置を取得する。取得された位置が方向を変える交差点に近い位置であれば、AGF1A及び1Bは減速し、取得された位置がその交差点の位置であれば、AGF1A及び1Bは一時停止して方向を変えから、走行を再開する。また、取得された位置がステーション100乃至102の位置であれば、AGF1A及び1Bは停止して、荷役作業を行う。
【0020】
本実施の形態における交通管制システムでは、このようなAGF1A及び1Bの交通管制がパーソナルコンピュータを用いて行われる。そのパーソナルコンピュータ上で交通管制のためのプログラムを動作させることによって、そのパーソナルコンピュータは、本発明の交通管制装置として動作する。
【0021】
図2に示すように、交通管制装置2には、地上無線局3が接続されている。地上無線局3は、その通信範囲内にあるAGF1A及び1Bに設けられた移動無線局と無線通信を行う。SS(Spread Spectrum)方式で変調を行えば、AGFの台数や通信速度を増加させるのが容易になるし、通信の秘匿性も増す。さらに、AGFの作業環境で発生するノイズに対する耐性も向上する。
【0022】
交通管制装置2の記憶装置4には、複数のゾーンを含むエリア内の位置および方向にゾーンを関連付けるテーブルが格納される。上述の走行路103乃至106は、交通管制装置2が交通管制を行うエリア内にあり、例えば走行路105の一部は、図3に示すように、ゾーンZ1乃至Z7に分けられる。ゾーンZ1乃至Z7にはそれぞれIDタグT1乃至T7が配置される。図3の例では、ゾーンZ1乃至Z7には、それぞれIDタグが1つだけ配置されているが、通常複数のIDタグが含まれる。図4は、図3のゾーン配置に対応するテーブルを示す。このようなテーブルでの位置は、エリア内にあるIDタグ、ここではIDタグT1乃至T7に格納された位置に対応する。また、テーブルでの方向は、その位置でAGFが移動可能な方向に対応する。図4における900という方向は、ステーション100からステーション101への方向にAGFが直進することを示す。位置及び方向に関連付けられるゾーンは、現在ゾーンと要求ゾーンとに分けられる。図4の例では、現在ゾーンは1つであり、要求ゾーンは2つである。現在ゾーンは、AGF1A及び1Bが現在走行しているゾーンを表す。要求ゾーンは、AGF1A及び1Bがこれから走行する直近のゾーンを表す。
【0023】
交通管制装置2の判定部5は、AGF1A又は1Bから受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンと他のAGF1B又は1Aから受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンとを比較した結果に基づいてAGF1A及び1Bに移動の許可を与えるか否かを判定する。
【0024】
交通管制装置2が、AGF1A及び1Bから受信する位置は、AGF1A及び1BがIDタグのデータから取得した現在位置であり、AGF1A及び1Bから受信する移動方向は、そのときAGF1A及び1Bが移動している方向である。
【0025】
交通管制装置2がAGF1A又は1Bから位置及び移動方向を受信すると、判定部5は、受信した位置及び移動方向に基づいてテーブル6を検索する。受信した位置及び移動方向に対応する位置及び方向が検索されると、判定部5は、その位置及び方向に関連付けられた現在ゾーン及び要求ゾーンを取得する。
【0026】
図3の例では、ステーション101に向かう1号車1Aの位置はIDタグT2のデータから取得され、同じくステーション101に向かう2号車1Bの位置はIDタグT1のデータから取得される。この場合、図5に示すように、判定部5は、1号車1Aに対して、現在ゾーンとしてゾーンZ2を、要求ゾーンとしてゾーンZ3及びZ4をテーブル6から取得し、2号車Bに対して、現在ゾーンとしてゾーンZ1を、要求ゾーンとしてゾーンZ2及びZ3をテーブル6から取得する。なお、図5、さらには図6及び7における1号車及び2号車に対応する行にある1か0の数字のうち、1は取得されたゾーンを表し、0は取得されていないゾーンを表す。
【0027】
そして、判定部5は、1号車1Aに対して取得されたゾーンと2号車1Bに対して取得されたゾーンとを比較し、その結果に基づいて判定を行う。比較の結果、全てのAGFに対して取得されたゾーンに重なりがなければ、判定部5は、全てのAGFに対して移動の許可を与える。両方のAGF1A及び1Bに対して取得されたゾーンに重なりがあれば、判定部5は、一方のAGFに対してのみ移動の許可を与える。両方のAGF1A及び1Bに対して取得されたゾーンに重なりがある場合、この実施の形態では、移動の許可は、号車番号の若い1号車1Aに優先的に与えられる。許可の有無は、交通管制装置2からAGF1A及び1Bに送信され、各AGF1A又は1Bは、許可が与えられた場合にのみ移動の開始又は継続を行う。1号車1Aは許可が与えられているので、ゾーンZ2からゾーンZ4までの間を走行することができるが、2号車1Bは許可が与えられていないので、ゾーンZ2に移動できない。すなわち、図5に示すように、1号車1Aは、ゾーンZ2、Z3及びZ4を占有し、2号車1Bは、ゾーンZ1のみを占有することになる。
【0028】
許可の与えられた1号車1AがタグT3のある位置まで移動しても、図6に示すように、1号車1Aに対して取得されるゾーンと2号車1Bに対して取得されるゾーンには重なりがある。このため、1号車1Aのみに許可が与えられる。その結果、1号車1Aは、ゾーンZ3、Z4及びZ5を占有し、2号車1Bは、前回と同様ゾーンZ1のみを占有する。
【0029】
これに対し、許可の与えられた1号車1AがタグT4のある位置まで移動すると、図7に示すように、1号車1Aに対して取得されるゾーンと2号車1Bに対して取得されるゾーンに重なりがなくなる。判定部5は、1号車1Aにも2号車1Bにも移動の許可を与えるので、両方のAGF1A及び1Bが移動することができる。この場合、1号車1Aは、ゾーンZ3、Z4及びZ5を占有し、2号車は、ゾーンZ2、Z3及びZ4を占有することになる。
【0030】
交通管制装置2がこのように交通管制を行う場合、AGFは、移動の許可を要求するために、現在位置及び移動方向のデータを交通管制装置2に送信し、許可を与える応答が交通管制装置2からあれば移動を開始又は継続し、許可を与えない応答があれば停止すればよい。従って、交通管制に関するAGF側の負担は大幅に軽減される。また、実際の走行路に変更があったり、テーブルに間違いはあっても、全てのAGFの交通管制は、そのテーブルに従って行われるので、テーブルのみを修正すればよい。従って、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業も著しく容易になる。
【0031】
なお、この実施の形態では、説明の便宜上、2台のAGF1A及び1Bとしか地上無線局3は通信していないが、実際には、AGFの台数はずっと多い。AGFの台数が多い場合、ポーリングによって貴重な時間が浪費されるのを避けるため、コンテンション方式で通信を行うのが好ましい。本発明の交通管制装置では、交通管制装置2から許可が与えられるか否かに従ってAGFは移動するか停止するだけで、AGF自体はゾーン占有の判断を行わない。すなわち、交通管制装置にゾーンの占有状態を変更させるため、ポーリングに対して肯定応答を返したり保留したりする必要はない。各AGFから交通管制装置へのデータの送信は、例えばそのAGFがゾーンの境界に接近したときに行えばよく、またAGFに許可を与える優先順序は、上述した通り号車番号に従ってもよいし、予め各AGFに対して定めておいてもよい。コンテンション方式で通信を行うことによって応答時間が高速化されると、走行速度が大きいAGFの交通管制も可能になる。
【0032】
また、この実施の形態における交通管制装置は、誘導体によって誘導されるAGFの交通管制を行ったが、本発明は、その他の無人搬送車の交通管制を行う交通管制装置も同様に提供することができる。
【0033】
さらに、テーブルによって位置及び方向に関連付けられる現在ゾーン及び要求ゾーンの数は、この実施の形態における数に限られるものではない。例えば無人搬送車がゾーンの境界にまたがることが想定される場合、現在ゾーンの数を2つにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、無人搬送車は、移動の許可を要求するために、現在位置及び移動方向のデータを交通管制装置に送信し、許可を与える応答が交通管制装置からあれば移動を開始又は継続し、許可を与えない応答があれば停止すればよい。従って、交通管制に関する無人搬送車側の負担は大幅に軽減される。また、実際の走行路に変更があっても、全ての無人搬送車の交通管制は、交通管制装置のテーブルに従って行われることになるので、そのテーブルのみを修正すればよい。従って、走行路の変更に伴うゾーンの設定作業も著しく容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステーション間のAGFの走行路を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における交通管制システムの概略構成を示す図である。
【図3】ゾーンレイアウトの簡単な例を示す図である。
【図4】交通管制装置のテーブルの具体例を示す図である。
【図5】各AGFのゾーンの要求状態、許可の有無及び占有状態を示す図である。
【図6】各AGFのゾーンの要求状態、許可の有無及び占有状態を示す他の図である。
【図7】各AGFのゾーンの要求状態、許可の有無及び占有状態を示すさらに他の図である。
【図8】従来の交通管制装置によって管理されるゾーンの占有状態の遷移を示す図である。
【符号の説明】
1A、1B AGF
2 交通管制装置
3 地上無線局
4 記憶装置
5 判定部
6 テーブル
100、101、102 ステーション
103、104、105、106 走行路
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7 ゾーン
Claims (1)
- 複数のゾーンを含むエリア内の位置および方向にゾーンを関連付けるテーブルと、
無人搬送車に移動の許可を与えるか否かを、その無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンと他の無人搬送車から受信した位置および移動方向に関連付けられたゾーンとを比較した結果に基づいて判定する手段と
を備えた交通管制装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002255879A JP2004094671A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 交通管制装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002255879A JP2004094671A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 交通管制装置 |
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JP (1) | JP2004094671A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007043120A1 (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Fujitsu Limited | 運搬経路判定装置、運搬経路判定方法および運搬経路判定プログラム |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002255879A patent/JP2004094671A/ja active Pending
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WO2007043120A1 (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Fujitsu Limited | 運搬経路判定装置、運搬経路判定方法および運搬経路判定プログラム |
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