JP2005242540A - 無人搬送車の走行制御方法および走行制御システム並びに無人搬送車 - Google Patents
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Abstract
【課題】無人搬送車の台数が増えた場合においても、移載完了時点から発車までの待ち時間および制御ゾーンの入口での待ち時間の短縮化を図って搬送効率を向上させることができる無人搬送車の走行制御方法および走行制御システム並びに無人搬送車を提供する。 【解決手段】中央管理装置1は、無人搬送車2に状態問合せを行う制御ルーチンを、全ての無人搬送車2に対し所定の順番で繰り返し実行し、各無人搬送車2に送信すべき走行データを複数に分割して、その分割した複数の各データブロックを、これを送信すべき無人搬送車2への状態問合せ時の制御ルーチンの実行時毎に順次送信する。各無人搬送車2は、全てのうちの途中までのデータブロックを受信したときに発車して、受信したデータブロックの走行データの実行を行い、走行中に後続のデータブロックの走行データを順次受信して、その走行データを受信した順に実行する。
【選択図】 図1
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数台の無人搬送車が同一の搬送路を共用して走行するようになった無人搬送システムにおける無人搬送車の自動走行を制御する走行制御方法および走行制御システム並びに無人搬送車に関するものである。
近年、24時間稼働の生産工場では、生産に携わる作業者の負担を軽減するための自動化および省力化を目的として、例えば生産ラインの各生産設備に生産部材や半製品を無人搬送車で順次搬送する無人搬送システムが多用されている。この無人搬送車の従来の一般的な走行制御は、コスト的および技術的に有利な固定搬送路による誘導方式が一般的に採用されている。すなわち、無人搬送車は、光学的または電磁気的な方式により工場の床面に敷設された誘導ラインを誘導センサで検出しながら誘導ラインに沿って自動走行するように制御される。一方、床面の設置溝内に埋設した走行レールからなる搬送路に沿って無人搬送車を走行させるとともに、2つの走行路間の一方から他方へ無人搬送車を乗り移りさせるようにした無人搬送システムも提案されている。
上記無人搬送車により所定の物品供給ステーションから受け取った被搬送物を所定の移載ステーションまで搬送して移載するに際しては、中央管理装置が各無人搬送車用の走行データをその都度作成して、その走行データを中央管理装置から各無人搬送車に送信し、無人搬送車が受信済みの走行データに基づき自動走行する、いわゆる地上制御方式が一般的に採用されている(例えば、特許文献1参照)。また、上述のような無人搬送システムでは、誘導ラインの分岐点、合流点および交差点などが存在するため、複数台の無人搬送車を誘導ラインによって設定された同一の搬送路を共用して走行させる場合には、分岐点、合流点および交差点などの制御ゾーンにおいて無人搬送車同士の衝突が発生しないように、分岐点、合流点および交差点などを含む制御ゾーン内での状況に応じて無人搬送車を相互に走行制御する必要がある。
図8は、従来の無人搬送システムにおける中央管理装置と各無人搬送車との間での交信状況を示した通信シーケンスであり、同図には、説明を簡略化するために、無人搬送車が3台の場合を例示してある。中央管理装置は、各無人搬送車に対し状態問合せ(中央管理装置によるポーリングで行い、無人搬送車が主体の通信ではない)を行って各無人搬送車の状態を把握し、搬送が終了した無人搬送車(1号車)に対して、同図にAで示すように、次回の搬送に必要な走行データの全てを複数回に分けて連続的に送信したのち、その全ての走行データを送信した無人搬送車に対し発車指示を送信して走行データを実行させる。この中央管理装置による状態問合わせおよび走行データの送信には、無線通信が採用されている。
ここで、図8の例において、中央管理装置から1号車,2号車への状態問合わせを行った後に、1号車への走行データの送信が行われている。この場合、3号車が制御ゾーンへの進入許可を得ようとしているとする。しかし、中央管理装置は、1号車への全ての走行データの送信を終了し、発車指示を行った後に、3号車への状態問合わせを行った際に初めて3号車の制御ゾーンへの進入許可申請を認識できる(図のB)。そして、中央管理装置から進入許可命令を受信して、3号車は制御ゾーンへ進入することができる。
図9は、従来の無人搬送車の走行制御方法による制御ゾーンの設定を示す説明図であり、誘導ラインまたは走行レールによって設定された2つの直線搬送路R1,R2が十字状に交差している場合であって、その交差点Cに向かって矢印で示すように2方から進入して他の2方から出て行くような場合には、交差点Cの周囲に、2つの入口I1,I2と2つの出口O1,O2とを有する制御ゾーンCD1を設定して、この制御ゾーンCD1内に2台の無人搬送車が同時に進入しないように、換言すると、制御ゾーンCD1内には常に1台の無人搬送車しか進入できないように排他的に走行制御する。なお、制御ゾーンCD1は、直線搬送路R1,R2の近傍箇所における入口I1,I2および出口O1,O2の位置に設けられたマーカM1〜M4によって設定された仮想的なものであり、無人搬送車は、自体に備えた誘導センサによってマーカM1〜M4を光学的または電磁気的に検出することにより,制御ゾーンCD1の入口I1,I2または出口O1,O2に位置していることを検知できる。
図10(a),(b)は、図9の制御ゾーンCD1内を通過する際のブロッキング制御処理を行うための中央管理装置および無人搬送車の制御処理を示すフローチャートである。説明の便宜上、先に(b)の無人搬送車の制御処理について説明する。無人搬送車の制御部は、誘導センサの入力信号を常時監視して、制御ゾーンCD1の何れかの入口I1,I2に到着したか否かを判別し(ステップS5)、入口I1,I2に到着した時点で一時停車する(ステップS6)。停車した無人搬送車は、中央管理装置からの状態問合わせに対し制御ゾーンCD1への進入許可申請を送信して(ステップS7)、中央管理装置から送信される進入許可命令を受信するのを待つ(ステップS8)。
そして、無人搬送車は、制御部が進入許可命令を受信したと判別したときに、発車して制御ゾーンCD1内に進入する(ステップS9)。続いて、無人搬送車の制御部は、誘導センサの入力信号を常時監視して、制御ゾーンCD1の何れかの出口O1,O2に到達したか否かの判別を行い(ステップS10)、出口O1,O2に到達したのを検知したときに、中央管理装置からの状態問合せに対して、制御ゾーンCD1から出ることによって制御ゾーンCD1の占有を解除したことを通知する送信を行う(ステップS11)。
一方、(a)に示すように、中央管理装置の制御部では、各無人搬送車に状態問合せを行った時に何れかの無人搬送車から進入許可申請を受信したか否かを常時監視して(ステップS1)、進入許可申請を受信したと判別したときに、進入許可申請に該当する制御ゾーンCD1内を走行中の無人搬送車が存在するか否かの判別を行い(ステップS2)、制御ゾーンCD1内を走行中の無人搬送車が存在する場合には、制御ゾーンCD1内を走行中の無人搬送車への状態問合せに対する占有解除を求める通知が送信されるのを待つ(ステップS3)、つまり制御ゾーンCD1内から無人搬送車が出るのを待つ。中央管理装置の制御部は、制御ゾーンCD1から無人搬送車が出たと判別したときに、入口I1,I2で停車して待機中の無人搬送車に対し制御ゾーンCD1内への進入許可命令を送信する(ステップS4)。
特開平11−95836号公報
しかしながら、従来の無人搬送車の走行制御方法では、各無人搬送車が、被搬送物の移載作業を完了した後、図8のAに示すように、今回の搬送に要する全ての走行データを受信し終えたのちに中央管理装置から発車指示を受信するまで発車できないので、無人搬送車の移載完了時点から次回の搬送を開始するまでの間の待ち時間が長くかかり過ぎる。また、他の無人搬送車への走行データの全ての送信が終了するまでは、自体の走行データの受信を待ち続けなければならないので、特に、近年のように同一搬送路上を走行可能な無人搬送車の台数が増やされる傾向にある場合には、台数が増えた分だけ他の無人搬送車に対し走行データの送信を開始するまでの待ち時間が増大するので、搬送効率が著しく低下する。
また、制御ゾーンCD1の入口I1,I2で一時停車して進入許可を申請したのち待機している無人搬送車は、その時点で或る無人搬送車への走行データの送信が開始された場合に、図8のBに示すように、その走行データの全ての送信が終了するまで待機し続けなければならない。このように、制御ゾーンCD1の入口I1,I2で停車した状態での待ち時間が長くなると、制御ゾーンCD1の入口I1,I2または入口I1,I2の近傍で立ち往生する無人搬送車の台数がさらに増えて、搬送効率が一層低下する。
そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、無人搬送車の台数が増えた場合においても、移載完了時点から発車までの待ち時間および制御ゾーンの入口での待ち時間の短縮化を図って搬送効率を向上せることができる無人搬送車の走行制御方法および走行制御システム並びに無人搬送車を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の無人搬送車の走行制御方法は、搬送路を共用して走行する複数台の無人搬送車を中央管理装置から送信した走行データを実行させることにより自動走行するよう制御する無人搬送車の走行制御方法において、前記中央管理装置は、無人搬送車に状態問合せを行う制御ルーチンを、複数台の無人搬送車に対し所定の順番で繰り返し実行するとともに、各無人搬送車にそれぞれ送信すべき走行データを複数に分割して、その分割した複数の各データブロックを、これを送信すべき無人搬送車への状態問合せ時の制御ルーチンの実行時毎に順次送信し、各無人搬送車は、全データブロックのうちの途中までのデータブロックを受信したときに発車して、受信したデータブロックの走行データの実行を行い、走行中に後続のデータブロックの走行データを順次受信して、その走行データを受信した順に実行することを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明における中央管理装置が、無人搬送車への状態問合せ時に制御ゾーンへの進入許可申請の送信を受け付けた場合、この受け付け時の次の他の無人搬送車への状態問合せの制御ルーチンを実行する時に、進入許可申請を受けた無人搬送車に対し進入許可命令を割り込み処理で送信するようになっいる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明における無人搬送車が、次のデータブロックを受信する前に受信済みの全ての走行データの実行を終了した時点で、一時停車して次のデータブロックを受信するのを待ち、その次のデータブロックを受信した時点で走行を開始して、受信したデータブロックの走行データを実行するようになっている。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3の何れかに係る発明における中央管理装置が、無人搬送車への状態問合せ時に最終の移載作業を開始した通知を受けたときに、当該無人搬送車の次回搬送用のデータブロックを、移載作業中の当該無人搬送車への状態問合せ時に送信し、 無人搬送車は、移載作業中に受信したデータブロックの走行データを、移載作業の完了後に即座に実行するようになっている。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4の何れかに係る発明における無人搬送車が互いに接触することなく走行可能な複数の制御ゾーンを設定し、前記中央管理装置が、無人搬送車から受信した進入許可申請に該当する制御ゾーン内を走行中の他の無人搬送車が存在するか否かを判別して、その判別結果が存在しない場合に当該無人搬送車に対し進入許可命令を送信するようになっている。
請求項6に係る発明の無人搬送車の走行制御システムは、搬送路を共用して走行する複数台の無人搬送車と、この各無人搬送車に対し走行データを送信して、その走行データを実行させることにより自動走行を制御する中央管理装置とを備え、前記中央管理装置が、前記各無人搬送車に対し所定の順番で繰り返し状態問合わせを行うとともに、その状態問合わせ時毎に、前記各無人搬送車にそれぞれ送信すべき走行データを予め複数に分割した各データブロックを順次送信する制御を行うように構成され、前記無人搬送車が、前記中央管理装置から1回目のデータブロックを受信したときに即座に発車して、受信したデータブロックの走行データを実行することにより自動走行を行い、その走行中に2回目以降のデータブロックの走行データを順次受信することが可能になっているとともに、受信した各データブロックの走行データを受信した順に実行するように構成されていることを特徴としている。
請求項7に係る発明の無人搬送車は、中央管理装置から全データブロックのうちの途中までのデータブロックを受信したときに発車して、受信したデータブロックの走行データを実行することにより自動走行を行い、走行中に後続のデータブロックの走行データを順次受信することが可能になっているとともに、受信した各データブロックの走行データを受信した順に実行し、走行中において次のデータブロックを受信する前に受信済みの全ての走行データの実行を終了した時点で、一時停車して次のデータブロックを受信するのを待ち、その次のデータブロックを受信した時点で走行を開始して、受信したデータブロックの走行データを実行し、移載作業中に受信したデータブロックの走行データを、移載作業の完了後に即座に実行するように構成されていることを特徴としている。
請求項1の発明の無人搬送車の走行制御方法では、各無人搬送車に対する走行データを複数に分割したデータブロックを順次送信するので、各無人搬送車への各データブロック毎の走行データの1回の送信時間が、走行データの全部を一度に送信する従来方法に比して格段に短くなり、しかも、無人搬送車は、全てのデータブロックのうちの途中までのデータブロックを1回目の走行データとして受信したときに、中央管理装置からの発車指示を受けることなく即座に発車して、受信した1回目の走行データの実行を開始するので、従来のように走行データの全てを受信し終わるまでの待ち時間を解消することができるとともに、残りの走行データを走行中に受信するので、搬送効率が格段に向上する。また、中央管理装置の制御部が所定の制御ルーチンを繰り返し実行しながら、各無人搬送車に対して状態問合せを順次行うので、1台の無人搬送車に対する交信時間つまり走行データの送信時間が従来に比し大幅に短縮するのに伴い、比較的短い一定時間以内に全ての無人搬送車に対して状態問合せを時間的に均等に行うことができ、全ての無人搬送車の状態を迅速に把握することができるので、制御ゾーンへの進入許可申請をした無人搬送車に対して遅滞することなく進入許可命令を迅速に送信でき、無人搬送車が制御ゾーンの入口で待機する無用な待ち時間を殆ど無くすことができる。
請求項2の発明では、制御ゾーンへの進入許可申請を送信した無人搬送車に対して割り込み処理でほぼリアルタイムに対応して進入許可命令を送信できるから、無人搬送車が制御ゾーンの入口で待機する無用な待ち時間を殆ど無くすことができる。
請求項3の発明では、通常、次のデータブロックは現在実行中のデータブロックの実行を終了する前に送信されてくるので、無人搬送車は、受信済みの走行データを最終データブロックまで順次実行することになる。しかし、中央管理装置側での処理負荷の集中などのために、無人搬送車が現在のデータブロックを実行し終える前に次のデータブロックが送られてこない場合が考えられる。そのような場合でも、無人搬送車側で走行中に実行すべき走行データが無くなってトラブル停止するといった問題を起こすことがない。
請求項4の発明では、無人搬送車が搬送運行における最後の移載作業中に次搬送運行用の1回目の走行データを受信するので、従来のような移載作業の完了時点から次搬送用の走行データを受信するまでの待ち時間を解消することができ、搬送効率が格段に向上する。
請求項5の発明では、直線搬送路を走行中の無人搬送車が、自体が進入しようとする制御ゾーン内に他の無人搬送車が存在しない場合に限り、換言すると、反対側の直線搬送路内を直進走行する無人搬送車が存在する場合であっても当該制御ゾーン内に進入して、反対側の直線搬送路内を通過する無人搬送車に対しすれ違いに直進走行して当該制御ゾーンを通過することができるから、従来の走行制御方法のような反対側の直線搬送路内を他の無人搬送車が通過するまでの間待ち続けるといった無用な待ち時間を解消することができる。
請求項6に係る発明の無人搬送車の走行制御システムでは、請求項1に係る無人搬送車の走行制御方法を忠実に具現化して、走行制御方法による効果を確実に得ることができる。
請求項7に係る発明の無人搬送車では、途中までのデータブロックを受信した時点で発車して走行データを実行しながら自動走行し、走行中に後続のデータブロックの走行データを順次受信して、その各データブロックの走行データを受信した順に実行する機能を有しているので、本発明に係る走行制御方法を好適に適用して自動走行を制御することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る無人搬送車の走行制御方法における中央管理装置での制御処理を示すフローチャートである。なお、この無人搬送車の走行制御方法を適用する無人搬送システムは、周知のハードウェア構成であることから図示を省略しているが、理解を容易にするために、図1の説明に先立って、その無人搬送システムの概要について説明する。
無人搬送システムは、誘導ラインや走行レールによって構成された搬送路に沿った箇所に、被搬送物の荷積みや荷下ろしを行うための複数の移載ステーション(ワークステーション)が設けられている。搬送路上には複数台の無人搬送車が配車され、これら無人搬送車は中央管理装置から無線により搬送要求の指令を走行データとして与えられることにより、現在位置から荷積みステーション(ワークステーション)まで空のまま走行して、荷積みステーション(ワークステーション)で被搬送物を受け取ったのち、その被搬送物を走行データで指示された荷下ろしステーション(ワークステーション)まで搬送して当該ステーションに供給する。
また、中央管理装置は、ホストコンピュータなどの外部装置からの搬送要求を適当な無人搬送車に割り付ける配車制御を行うものであり、各無人搬送車に対し無線で交信を行って無人搬送車から状態等のデータを受信するとともに、搬送要求を割り付けた走行データを無人搬送車に送信して、その走行データを無人搬送車に実行させる。この中央管理装置は、各無人搬送車に無線で交信を行うための送受信部と、この送受信部が受信した各無人搬送車からの送信情報を一時記憶するバッファメモリと、ステーション間における搬送要求を実行するための走行プログラムを生成する走行データ生成部と、搬送要求とこれを割り付けた無人搬送車とを関連付けたデータや走行データの実行の有無などを記憶する割り付け内容記憶メモリと、装置全体を制御する制御部などを備えて構成されている。
一方、各無人搬送車には、駆動車輪および操舵輪の回転駆動用のモータと、誘導ラインおよびマーカを検出する誘導センサと、他の無人搬送車に対する接近を検知する検知装置と、中央管理装置との交信を行うための無線通信機と、誘導センサや検知装置などから入力される検知信号などに基づき中央演算処理ユニットがROMに記憶の制御プログラムおよびRAMに記憶の設定項目にしたがって各モータや無線通信機を含む無人搬送車の走行全体を制御する制御部と、受信した走行データを記憶するメモリなどを搭載している。以上の各ハードウェア構成は、既存の無人搬送システムが具備している周知のものであり、本発明の走行制御方法は、既存の無人搬送システムのハードウェア構成をそのまま利用して、主として、制御プログラムの変更のみで対応するものであるから、大きなコストアップを招くことがない。
図1の説明に先立って、この無人搬送車の走行制御方法における最も顕著な特長を説明すると、従来のように各無人搬送車に対し走行データの全部を一度に送信するのと異なり、各無人搬送車に対する走行データを、複数のデータブロックに分割して、図1の制御ルーチンが繰り返し実行されるとき毎に無人搬送車に対し分割したデータブロックをその都度送信する。
つぎに、図1において、中央管理装置の制御部は、先ず、無人搬送車の台車番号nとして「1」を設定して、その台車番号をバッファメモリに一時記憶し(ステップS12)、続いて、制御ゾーンへの進入許可申請を既に受け付けながらも未だに送信していない進入許可命令が存在するか否かを判別して(ステップS13)、存在している場合には、その進入許可を申請した当該台車番号の無人搬送車に対し進入許可命令を送信する(ステップS14)。
続いて、制御部は、バッファメモリに設定した台車番号が「1」の無人搬送車に対し未だに送信せずに残存している走行データが存在するか否かの判別を行う(ステップS15)。すなわち、この走行制御方法では、上述したように各無人搬送車に対する走行データを複数のデータブロックに分割して送信しており、台車番号が「1」の無人搬送車に対し作成した走行データのうちの送信されずに残存している走行データが存在するか否かを判別している。そして、未送信の走行データが存在する場合にはその走行データを当該無人搬送車に対し送信(ステップS16)したのち当該無人搬送車に対し状態問合せの送信を行い(ステップS17)、一方、存在しない場合にはそのまま当該無人搬送車に対し状態問合せの送信を行う(ステップS17)。
なお、本実施の形態では、走行データの送信(ステップS16)とは別に状態問合わせの送信(ステップS17)を行っているが、走行データの送信(ステップS16)に対する無人搬送車からの応答時に無人搬送車の状態を返すようにして、ステップS17を省略してもよい。
つぎに、制御部は、状態問合せを行った無人搬送車からの状態通知の送信に基づき当該無人搬送車が被搬送物の最後の移載作業を開始または待機の状態で未実行の搬送があるか否かの判別を行う(ステップS18)。移載作業を開始している場合には、当該無人搬送車に対する次搬送用の走行データの作成を走行データ生成部に対し指令する(ステップS19)。一方、移載作業を開始していないと判別した場合には、走行データの作成を指令せずに、無人搬送車の台車番号nとして「n+1=2」を設定して、この設定した台車番号をバッファメモリに交信記憶する(ステップS20)。つぎに、制御部は、上記設定した台車番号nが配車されている無人搬送車の全台数よりも大きいか否かを判別する(ステップS21)。
この場合には、台車番号nが「2」であって、全台数よりも小さいので、ステップS13にリターンして、台車番号が「2」の無人搬送車について上述のステップS12からステップS21の制御処理を行う。 以後、そのときの台車番号に「1」を順次加算してバッファメモリに設定した台車番号の各無人搬送車について、上述のステップS12ないしステップS21の制御処理を順次繰り返して、その設定した台車番号が無人搬送車の全台数よりも大きいと判別(ステップS21)した時点で、再び、無人搬送車の台車番号nとして「1」をバッファメモリに設定し(ステップS22)、搬送工程の終了であると判別(ステップS23)するまで、ステップS13にリターンして、上述と同様の制御処理を繰り返す。
図2は、本発明の一実施の形態に係る無人搬送車の走行制御方法における各無人搬送車での走行データの受信処理を示すフローチャートであり、図3は図2の受理処理の実行に伴う状態遷移表であり、図4は無人搬送車において図3の走行データの受信処理と並列に処理される走行制御処理を示すフローチャートである。図3の状態遷移表において、横方向の行には受信処理を開始する各要因を、縦方向の列(O〜S)には遷移状態をそれぞれ示してあり、空白部分は無処理である。
つぎに、図2のフローチャートによる制御処理を、図3の状態遷移表を参照しながら説明する。図2において、各無人搬送車は、受信処理を開始する要因があるか否かを判別して(ステップS24)、要因があると判別した場合には、先ず、その要因が待機命令の実行であるか否かを判別する(ステップS25)。要因が待機命令の実行である場合には、図3の状態遷移表に示したO列の制御処理を実行する(ステップS26)。
すなわち、要因が中央処理装置から何らかの指令があるまで待機する命令の実行である場合において、次の走行データにおけるヘッダ情報の受信待ちを行っている状態(A)で走行データの受信が不可能な状態(A−1)の場合、およびヘッダ情報の受信待ちを行っている状態(A)で最終移載中である状態(A−3)の場合には、それぞれヘッダ情報の受信待ちで待機する状態(A−2)つまり次の走行データの受信が可能な状態へ移行して、ダウンロード要求をオンさせる。なお、上記ヘッダ情報とは、走行データの先頭部分に記録されている搬送先の情報や転送済み走行データの情報である。
また、要因が待機命令の実行である場合において、停車中で次の走行データの受信待ちを行っている状態(B)で、且つヘッダ情報が受信済みであって走行データが未受信の状態(B−2)の場合には、次の走行データの受信待ちの待機状態(B−1)へ移行して、ダウンロード要求をオンさせる。
また、要因が待機命令の実行である場合において、停車中で次の走行データの受信待ちを行っている状態(B)で、且つ最終走行データが未受信で最終移載中の状態(B−3)である場合には、ヘッダ情報を更新し、次走行用バッファエリア(詳細は図6で後述する)に記録されている走行データを実行中走行データエリア(詳細は図6で後述する)に格納したのち、発車フラグをオンして、走行しながらダウンロードを行う状態(C)に移行する。
さらに、要因が待機命令の実行である場合において、停車中で次の走行データの受信待ちを行っている状態(B)で、且つダウンロード完了済で最終移載中の状態(B−4)である場合には、ヘッダ情報を更新し、次走行用バッファエリア内に記録されている走行データを実行中走行データエリアに格納したのち、発車フラグをオンして、ダウンロード完了済みで走行する状態(D)へ移行する。
また、要因が待機命令の実行である場合において、ダウンロードが完了済みで走行中の状態(D)である場合には、走行データをクリアしたのち、待機状態(A−2)へ移行して、ダウンロード要求をオンさせる。
また、無人搬送車は、受信処理を開始する要因が最終移載の実行開始であると判別(ステップS27)した場合には、図3の状態遷移表に示したP列の制御処理を実行する(ステップS28)。すなわち、要因が最終移載の実行開始である場合において、走行データの受信が不可能な状態(A−1)である場合には、ダウンロード要求をオンして最終移載を行う状態(A−3)へ移行する。また、要因が最終移載の実行開始である場合において、ダウンロードが完了済みで走行中の状態(D)である場合には、ダウンロード要求をオンして、ヘッダ情報の受信を待ちながら最終移載を実行する状態(A−3)に移行する。
なお、無人搬送車は、受信処理を開始する要因が最終移載の実行開始である場合において、ヘッダ情報の受信待ちで最終移載を実行中である状態(A−3)、停車中で次の走行データの受信を待ち、且つヘッダ情報のみが受信済みで走行データが未受信で最終移載中の状態(B−2)、停車中で次の走行データの受信を待ち、且つ最終走行データが未受信で最終移載中の状態(B−3)および停車中で次の走行データの受信を待ち、且つダウンロード完了済で最終移載中の状態(B−4)の何れかである場合には、何れの状態へも移行せずにそのままの状態を保持する。
また、無人搬送車は、受信処理を開始する要因がヘッダ情報の受信であると判別(ステップS29)した場合には、図3の状態遷移表に示したQ列の制御処理を実行する(ステップS30)。すなわち、要因がヘッダ情報の受信である場合において、ヘッダ情報の受信待ちで待機している状態(A−2)である場合には、受信したヘッダ情報を次走行用バッファエリアへ記録したのち、停車中で次の走行データの受信待ちの待機状態(B−1)へ移行する。また、要因がヘッダ情報の受信である場合において、ヘッダ情報の受信待ちで最終移載を実行中の状態(A−3)である場合には、受信したヘッダ情報を次走行用バッファエリアへ記録したのち、ヘッダ情報が受信済みで走行データが未受信で最終移載中の状態(B−2)へ移行する。
なお、図3の状態遷移表におけるQ列の制御処理におけるエラー応答は、該当状態において起こり得ない受信処理を開始する要因である場合であって、このような場合に何れの状態へも遷移せずに、エラーが発生したことを警報音の発生またはランプ点灯表示などの手段で報知する処理を行うものである。後述のR列およびS列の制御処理におけるエラー応答についても同様の処理を行う。
また、無人搬送車は、受信処理を開始する要因が途中までの走行データの受信であると判別(ステップS31)した場合には、図3の状態遷移表に示したR列の制御処理を実行する(ステップS32)。すなわち、要因が途中までの走行データの受信である場合において、停車中で次の走行データの受信待ちをしている待機状態(B−1)である場合には、ヘッダ情報を更新して登録し、受信した走行データを次走行用バッファエリアから実行中走行データエリアに移し変えて登録し、発車フラグをオンしてのち、走行しながらダウンロードを行う状態(C)に移行する。
また、要因が途中までの走行データの受信である場合において、停車中で次の走行データの受信待ちで、且つヘッダ情報が受信済みで走行データが未受信で最終移載中の状態(B−2)、および停車中で次の走行データの受信待ちで、且つヘッダ情報およひ走行デーダが受信済みであるが最終走行データが未受信で最終移載中の状態(B−3)である場合には、受信した走行データを次走行用バッファエリアに格納して、最終走行データが未受信で最終移載中の状態(B−3)へ移行する。また、要因が途中までの走行データの受信である場合において、走行中にダウンロードを実行している状態(C)である場合には、受信した走行データを現在実行中の走行データに追加登録する。
また、無人搬送車は、受信処理を開始する要因が最終の走行データの受信であると判別(ステップS33)した場合には、図3の状態遷移表に示したS列の制御処理を実行する(ステップS34)。すなわち、要因が最終の走行データの受信である場合において、停車中で次の走行データの受信待ちで待機している状態(B−1)である場合には、ヘッダ情報を更新して登録し、受信した走行データを次走行用バッファエリアから実行中走行データエリアに移し変えて登録し、発車フラグをオンしたのち、ダウンロード完了済みで走行中の状態(D)に移行する。
また、要因が最終の走行データの受信である場合において、停車中で次の走行データの受信待ちで、且つヘッダ情報が受信済みで走行データが未受信で最終移載中の状態(B−2)、および停車中で次の走行データの受信待ちで、ヘッダ情報および途中までの走行データを受信済みであるが最終走行データが未受信で最終移載中の状態(B−3)ある場合には、何れの場合にも受信した走行データを次走行用バッファエリアに登録し、ダウンロード要求をオフしたのち、ダウンロード完了済で最終の移載中の状態(B−4)へ移行する。また、要因が最終の走行データの受信である場合において、走行しながらダウンロードを実行中の状態(C)である場合には、受信した走行データを現在実行中の走行データに追加して登録し、ダウンロード要求をオフしたのち、ダウンロード完了済みで走行中の状態(D)に移行する。
上述のようにして状態遷移表のO列ないしS列の各制御処理を実行(ステップS26,S28,S30,S32,S34)したのちは、ステップS24にリターンして、上述と同様の制御処理を繰り返す。
また、無人搬送車は、上述した受信処理と並行して、図4のフローチャートに示す走行制御処理を実行する。図4において、無人搬送車は、発車フラグがオンであるか否かを常時判別して(ステップS35)、発車フラグがオンである場合に、発車フラグをオフにし(ステップS36)たのち、受信した走行データの実行により自動走行を開始する(ステップS37)。そして、無人搬送車は、走行中に、実行中の走行データが待機命令であるか否かを判別して(ステップS38)、走行データが待機命令であった場合に、待機状態で停止し(ステップS39)たのち、ステップS37にリターンして、上述と同様の処理を繰り返す。
一方、無人搬送車は、走行中において、実行中の走行データが待機命令でない場合に、受信済みの走行データが残っているか否かを常時監視して(ステップS40)、残っている場合には、その残っている走行データの実行を継続し(ステップS41)、残っていないと判別(ステップS40)したときに、減速して一時停止し(ステップS42)したのち、ステップS35にリターンして、上述と同様の処理を繰り返す。
図5は、この実施の形態の無人搬送車の制御方法を適用した無人搬送システムにおける中央管理装置と各無人搬送車との間での交信状況の一例を示した通信シーケンスである。この走行制御方法では、従来のように一度に走行データの全部を送信するのと異なり、同図にG1,G2で示すように、各無人搬送車に対する走行データを、複数のデータブロックに分割して、その各データブロックを、中央処理装置において図1の制御ルーチンが繰り返し実行されるときの当該無人搬送車の台車番号の順番で制御ルーチンが実行される時点毎に順次送信するようにしている。したがって、1台の無人搬送車に対する交信時間つまり走行データの送信時間は、データブロック毎の走行データの送信時間に短縮される。つまり、他の無人搬送車と通信できるまでの待ち時間は、走行データの全部を一度に送信する従来方法に比して格段に短くなる。
また、この走行制御方法では、中央管理装置の制御部が図1の制御ルーチンを繰り返し実行しながら、各無人搬送車に対して各々の台車番号の順番で状態問合せ(ステップS17)を行うが、上述のように1台の無人搬送車に対する交信時間つまり走行データの送信時間が従来に比し大幅に短縮したのに伴い、図5に示す比較的短い一定時間F以内に全ての無人搬送車(この実施の形態では説明を簡略化するために3台の場合を例示)に対して台車番号の順番で状態問合せを時間的に均等に行うので、全ての無人搬送車の状態を迅速に把握することができ、これにより、制御ゾーンへの進入許可申請を送信した無人搬送車が存在した場合には、次回の制御ルーチンの実行時、つまり進入許可申請を送信した無人搬送車の台車番号の次の台車番号の無人搬送車に対する制御ルーチンの実行時に、割り込み処理で当該無人搬送車に進入許可命令を送信する(ステップS14)ことができる。そのため、進入許可申請があった場合には、ほぼリアルタイムに対応して進入許可命令を当該無人搬送車に送信することができるから、無人搬送車が制御ゾーンの入口で待機する無用な待ち時間を殆ど無くすことができる。
また、走行データを複数のデータブロックに分割して時分割的に無人搬送車に送信することから、1台の無人搬送車に走行データの全てを送信し終わるまでの時間は従来方法に比較して長くなるが、無人搬送車は、図5にG1で示す1回目の走行データを受信したときに、中央管理装置からの発車指示を受けることなく即座に発車して、受信した1回目の走行データの実行を開始するので、従来のように走行データの全てを受信し終わるまでの待ち時間を解消することができるとともに、残りの走行データを走行中に受信するので、搬送効率が格段に向上する。
また、無人搬送車が受信済みの走行データを実行し終わった時点で次回走行データを受信していない場合には、一時停車して待機することになるが、これはエラー停車として処理されない。すなわち、何からの原因で、例えば、処理負荷の集中や通信状態の不調などのために、中央管理装置から無人搬送車への次のデータブロックの送信が滞っても、無人搬送車側で実行すべき走行データが無くなって異常停止するといった問題を招くことがない。
図6は、無人搬送車が被搬送物を移載作業中に受信した走行データを記憶する場合の処理を示すタイミングチャートである。同図(d)に示すように、無人搬送車が1つの搬送工程で複数の移載作業を行う場合には、最後の移載作業(この例では移載2)を開始する時点で、(c)に示すように、ダウンロード要求をオンに設定して、これを中央管理装置からの状態問合せ時に通知する送信を行う。これにより、中央管理装置からは次の搬送用の走行データが作成されて、その1回目の走行データが送信され、最後の移載作業中の無人搬送車は、(a)に示すように、受信した走行データを次走行用バッファエリアm1に一時記憶する。
走行データには、搬送工程の区別のための搬送IDが含まれ、また、送信された走行データのデータブロックが全走行データの中のどの部分かを示すマーク番号が含まれる。
そして、無人搬送車では、(d)に示す最後の移載作業が完了して待機するときに、(b)に示すように、次走行用バッファエリアm1に一時記憶していた走行データを実行中走行データエリアm2に転送して記憶する。そののち、無人搬送車は、(d)に示すように即座に走行を開始して、実行中走行データエリアm2に記憶した走行データを実行する。これは、図2におけるステップS39〜41およびステップS24〜S26の処理に相当する。すなわち、この走行制御方法では、従来のように移載作業が完了した後に次の搬送用の走行データを受け取る場合と異なり、最後の移載作業中に次の搬送用の走行データを受信して、最後の移載作業が終了した時点から次の搬送用の走行データを即座に実行する。一方、中央管理装置では、無人搬送車から状態を通知されたときに、その通知内容の搬送IDが変化(この例では搬送IDが0002から0003に変化)していることにより、次の搬送用の走行データが実行されたことを確認する。
上述の処理を図7のタイミングチャートに基づき詳述すると、同図(a)に示すように、無人搬送車は、最後の移載作業中に次の搬送用の1回目の走行データを受信し、最後の移載作業が終了したt2時の時点で、受信した次の搬送用の1回目の走行データを実行し始める。同図(b)は比較のために示した従来方法によるタイミングチャートであり、従来では、最後の移載作業が終了したt2時に、無人搬送車から中央管理装置に対し移載完了して搬送運行が終了したことを通知したのち、t4時から中央管理装置が無人搬送車に対し次の搬送用の走行データの送信を開始し、全ての走行データの送信が終了したt6時に、中央管理装置から無人搬送車に対し発車指令が送信され、この発車指令を受信した無人搬送車がt7時から走行データの実行を開始する。
したがって、図7の(a)と(b)との比較から明らかなように、この実施の形態の走行制御方法では、走行データを複数のデータブロックに分割して送信し、無人搬送車が1回目の走行データを受信した時点からその走行データの実行を即座に開始して無駄な待ち時間を無くすのに加えて、無人搬送車が搬送運行における最後の移載作業中に次搬送運行用の1回目の走行データを受信するので、従来のような移載作業の完了時点から発車指示を受信するまでの待ち時間をも解消できるので、搬送効率が格段に向上する。
1台の無人搬送車に対する交信時間つまり走行データの送信時間を従来に比し大幅に短縮できるとともに、比較的短い一定時間以内に全ての無人搬送車に対して状態問合せを時間的に均等に行うことができるので、全ての無人搬送車の状態を迅速に把握することができ、これにより、制御ゾーンへの進入許可申請を送信した無人搬送車に対して割り込み処理でリアルタイムに対応して進入許可命令を迅速に送信でき、無人搬送車が制御ゾーンの入口で待機する無用な待ち時間を殆ど無くすことができるから、無人搬送車の台数を増やした場合においても、移載完了時点から発車までの待ち時間および制御ゾーンの入口での待ち時間を共に短縮化して搬送効率を向上させることが可能となる。
Claims (7)
- 搬送路を共用して走行する複数台の無人搬送車を中央管理装置から送信した走行データを実行させることにより自動走行するよう制御する無人搬送車の走行制御方法において、
前記中央管理装置は、無人搬送車に状態問合せを行う制御ルーチンを、複数台の無人搬送車に対し所定の順番で繰り返し実行するとともに、各無人搬送車にそれぞれ送信すべき走行データを複数に分割して、その分割した複数の各データブロックを、これを送信すべき無人搬送車への状態問合せ時の制御ルーチンの実行時毎に順次送信し、
各無人搬送車は、全データブロックのうちの途中までのデータブロックを受信したときに発車して、受信したデータブロックの走行データの実行を行い、走行中に後続のデータブロックの走行データを順次受信して、その走行データを受信した順に実行することを特徴とする無人搬送車の走行制御方法。 - 前記中央管理装置は、無人搬送車への状態問合せ時に制御ゾーンへの進入許可申請の送信を受け付けた場合、この受け付け時の次の他の無人搬送車への状態問合せの制御ルーチンを実行する時に、進入許可申請を受けた無人搬送車に対し進入許可命令を割り込み処理で送信するようにした請求項1に記載の無人搬送車の走行制御方法。
- 無人搬送車は、次のデータブロックを受信する前に受信済みの全ての走行データの実行を終了した時点で、一時停車して次のデータブロックを受信するのを待ち、その次のデータブロックを受信した時点で走行を開始して、受信したデータブロックの走行データを実行するようにした請求項1又は2に記載の無人搬送車の走行制御方法。
- 前記中央管理装置は、無人搬送車への状態問合せ時に最終の移載作業を開始した通知を受けたときに、当該無人搬送車の次回搬送用のデータブロックを、移載作業中の当該無人搬送車への状態問合せ時に送信し、無人搬送車は、移載作業中に受信したデータブロックの走行データを、移載作業の完了後に即座に実行するようにした請求項1ないし3の何れかに記載の無人搬送車の走行制御方法。
- 無人搬送車が互いに接触することなく走行可能な複数の制御ゾーンを設定し、
前記中央管理装置は、無人搬送車から受信した進入許可申請に該当する制御ゾーン内を走行中の他の無人搬送車が存在するか否かを判別して、その判別結果が存在しない場合に当該無人搬送車に対し進入許可命令を送信するようにした請求項1ないし4の何れかに記載の無人搬送車の走行制御方法。 - 搬送路を共用して走行する複数台の無人搬送車と、この各無人搬送車に対し走行データを送信して、その走行データを実行させることにより自動走行を制御する中央管理装置とを備え、
前記中央管理装置は、前記各無人搬送車に対し所定の順番で繰り返し状態問合わせを行うとともに、その状態問合わせ時毎に、前記各無人搬送車にそれぞれ送信すべき走行データを予め複数に分割した各データブロックを順次送信する制御を行うように構成され、
前記無人搬送車は、前記中央管理装置から全データブロックのうちの途中までのデータブロックを受信したときに発車して、受信したデータブロックの走行データを実行することにより自動走行を行い、その走行中に後続のデータブロックの走行データを順次受信することが可能になっているとともに、受信した各データブロックの走行データを受信した順に実行するように構成されていることを特徴とする無人搬送車の走行制御システム。 - 中央管理装置から全データブロックのうちの途中までのデータブロックを受信したときに発車して、受信したデータブロックの走行データを実行することにより自動走行を行い、
走行中に後続のデータブロックの走行データを順次受信することが可能になっているとともに、受信した各データブロックの走行データを受信した順に実行することを特徴とする無人搬送車。
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