JP3987373B2 - 金属溶解加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料を誘導加熱により加熱、溶解する金属溶解加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイカストマシン等の鋳造装置の分野では、固体状態の金属を加熱溶解して溶解金属(金属溶湯)とし、この金属溶湯を鋳造装置に供給する必要がある。金属を加熱溶解する方法として、誘導加熱を用いて金属を溶解して金属溶湯とし、この金属溶湯を鋳造装置に供給する技術が知られている。誘導加熱は、電磁誘導により鋳造に用いる金属に電流を誘導して、そのオーム損によって当該金属を加熱する加熱方法である。
一方、溶解された金属材料は、通常、周囲よりも非常に温度が高く、鋳造装置に供給するときの取り扱いが難しい。たとえば、溶解した金属材料をひしゃくでくみ出して鋳造装置に供給する方法では、金属材料が凝固、酸化する可能性がある。
他の方法として、たとえば、特開2001−239354号公報は、射出装置のシリンダに対して設けられた円筒状の容器において誘導加熱により金属を溶解して金属溶湯とし、この金属溶湯をダイカストマシンに供給する給湯装置を開示している。
上記の給湯装置は、当該円筒状容器の下部に形成された金属溶湯をシリンダに排出するための開口と、この開口を開閉する蓋とを備えている。蓋をスライドさせて開口を開くことにより、円筒状容器で溶解された金属溶湯は、重力によりシリンダ内に流入する。
この給湯装置は、溶解した必要量の金属溶湯を空気に接触させずに射出装置に供給することができ、金属溶湯の品質を維持することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の刊行物に開示されたような給湯装置では、開口とこの開口を閉鎖している蓋との間に形成される隙間から、容器内の金属溶湯が漏れだす可能性がある。容器内の金属溶湯が漏れだすと、蓋の開閉が困難となったり、ダイカストマシンに供給される金属溶湯の量がばらついたりするなどの可能性がある。
【0004】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、必要量の金属材料を容器内で加熱、溶解して金属溶湯とし、この金属溶湯を容器の開閉により鋳造装置等に供給することができるとともに、容器の開閉箇所からの金属溶湯の漏出がない金属溶解加熱装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属溶解加熱装置は、固体状態の金属材料を加熱、溶解し、あるいは、溶解された金属材料を加熱する金属溶解加熱装置であって、底部に開口を有し、金属材料を収容する収容容器と、前記開口を閉塞する蓋と、前記蓋を前記収容容器に対して移動させ、前記開口を開閉する駆動手段と、前記収容容器内の金属材料への電流の誘導により当該金属材料を加熱し、かつ前記収容容器の中心に向かう力であって当該力のうち前記収容容器の下端側における力が上端側における力よりも大きくなる力を当該溶解金属に作用させる磁界を発生する誘導加熱用コイルとを有する。
【0006】
本発明では、収容容器内の溶解金属に誘導電流が流れると、この誘導電流と誘導加熱用コイルからの磁界との電磁誘導作用によって電磁力が溶解金属に作用する。収容容器の底部の開口は、蓋によって閉塞されているが、開口を単に蓋で閉塞するだけでは、開口と蓋との間に隙間が形成され、溶解金属が自重により漏出する可能性がある。誘導加熱用コイルの発生する磁界は、溶解金属を誘導加熱するとともに、収容容器内の溶解金属に作用する電磁力が開口と蓋との間から漏出するのを阻止する力を溶解金属に作用させる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の一実施形態に係る金属溶解加熱装置の断面図である。
図1に示す金属溶解加熱装置1は、溶解加熱部2と、材料供給機構部51とを有する。
【0008】
材料供給機構部51は、ホッパ55と、シリンダ52と、スクリュー53とを有する。
ホッパ55は、円錐状の外形を有し、内部に金属材料Mを収容可能となっている。ホッパ55は、下端部にシリンダ52内に連通する供給口55aを有している。
ホッパ55内に供給された金属材料Mは、自重により供給口55aを通じてシリンダ52内に供給される。
ホッパ55に蓄積される金属材料Mは、たとえば、アルミニウム合金等の金属を球状や細長い粒状としたものである。
【0009】
シリンダ52は、円筒状の部材からなり、外周の一部にホッパ55の供給口55aに連通する連通孔52aが形成されている。
このシリンダ52の先端部側は、後述する収容容器3の上端部に連結されており、シリンダ52の内部と収容容器3の内部とは連通している。
【0010】
スクリュー53は、シリンダ52の内部に回転可能に設けられている。このスクリュー53の一端は、シリンダ52の一端側に固定されたモータ54の出力軸54aが連結されている。
モータ54の回転によってスクリュー53を所定の方向に回転させるとホッパ55からシリンダ52内に供給された金属材料Mは、図1に示す矢印Jの向きに搬送され、シリンダ52の先端部から収容容器3内に落下する。金属材料Mの収容容器3への搬送量(供給量)は、スクリュー53の回転量に応じて決定される。
【0011】
溶解加熱部2は、後述するダイカストマシンのスリーブ70の給湯口70hの上方に配置された収容容器3と、収容容器3の周囲に配置された誘導加熱用コイル10と、開閉機構21とを有する。
【0012】
開閉機構21は、蓋22と、シリンダ装置23とを有する。
蓋22は、収容容器3の底部(下端部)の開口3dに対向配置されることにより、この開口3dを閉鎖可能な板状部材である。
シリンダ装置23は、先端部が蓋22に連結されたピストンロッド24を備えており、このピストンロッド24を、たとえば、圧縮空気や油圧の力によって矢印D1およびD2の方向に伸縮させる。ピストンロッド24のD1およびD2方向へのスライドにより、収容容器3の下端部の開口3dが蓋22によって開閉される。
【0013】
図2は、鋳造装置としてのダイカストマシンの一例の要部構成を示す断面図である。
図2に示すように、ダイカストマシン60は、固定金型90と、固定金型に対して開閉可能に設けられた移動金型80と、固定金型90に設けられた円筒状部材からなるスリーブ70と、プランジャロッド73の先端部に固定されスリーブ70の内周に嵌合するプランジャチップ72とを有する。
スリーブ70は、型締された固定金型90と移動金型80との間に形成されるキャビティCaと連通している。
【0014】
固定金型90と移動金型80とが図示しない型締機構により型締された状態で、スリーブ70に形成された給湯口70hを通じてスリーブ70内に所定量の金属溶湯(溶解金属)MLが供給される。
その後、スリーブ70内の金属溶湯MLはプランジャチップ72の駆動によって、固定金型90と移動金型80との間に形成されたキャビティCaに射出、充填される。
キャビティCaに充填された金属溶湯MLが凝固したのち、移動金型80を開き、移動金型80に設けられた押出ピン91によってキャビティCa内の鋳造品を押し出す。
【0015】
図3は収容容器3および誘導加熱用コイル10の構造を示す図であって、(a)は収容容器3の上面図であり、(b)は(a)に示すA−A線方向の断面図である。
図3に示すように、収容容器3は、金属材料Mを収容可能な収容空間3aをもつ円筒状の部材からなる。この収容容器3の形成材料は、たとえば、オーステナイト系ステンレス鋼や、銅あるいは銅合金等の強磁性体ではない金属や、電気絶縁性のセラミック等の絶縁体の材料を用いる。なお、これらの材料を非強磁性体とする。このような非強磁性体の材料を用いる理由は、誘導加熱の際に収容容器3に磁束が集中するのを防止し、また、誘導加熱用コイル10によって収容容器3に収容された金属材料Mにより大きな電磁力を作用させるためである。
【0016】
収容容器3の下端部の開口3dは、図3に示すように、蓋22によって閉鎖される。このとき、収容容器3の下端面3eに対向する蓋22の当接面22sは、下端面3eに接触するように配置されるが、下端面3eと当接面22sとの間には隙間が形成される可能性がある。
【0017】
誘導加熱用コイル10は、収容容器3の周囲に当該収容容器3の中心軸Oと同心上に配置されている。
この誘導加熱用コイル10の中心軸Oに沿った下端側は、収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの接触位置近傍に位置している。
また、誘導加熱用コイル10の中心軸Oに沿った上端側の直径d1は最大となっており、下端側の直径d2は最小となっており、誘導加熱用コイル10の直径は上端側から下端側に向けて直径が次第に縮小している。
【0018】
誘導加熱用コイル10には、たとえば、数十kHz程度の高周波電流が供給される。誘導加熱用コイル10に高周波電流が供給されると磁界が発生する。この磁界が収容容器3内の金属材料Mに電流を誘導する。金属材料Mに電流が流れると、オーム損によって金属材料Mが加熱され溶解する。これにより、金属材料Mは金属溶湯MLとなる。
金属材料Mが金属溶湯MLになったのち、金属溶湯MLに流れる誘導電流と誘導加熱用コイル10の発生する磁界との電磁誘導作用によって、金属溶湯MLには電磁力が作用する。この電磁力は、主に、収容容器3の中心に向かう力である。
【0019】
ここで、上記形状の誘導加熱用コイル10によって溶解された金属溶湯MLに作用する力について図4を参照して説明する。
図4は、金属溶湯MLに流れる誘導電流と誘導加熱用コイル10の発生する磁界との電磁誘導作用によって金属溶湯MLに作用する電磁力Fと金属溶湯MLの液圧Pとを示すグラフである。
収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの接触位置を基準高さh0とすると、液体となった収容容器3の金属溶湯MLに作用する液圧は、基準高さh0 で最大となり、収容容器3の上側に向かうにしたがって小さくなる。
【0020】
一方、誘導加熱用コイル10は上記の形状を有しているため、誘導加熱用コイル10の内周側に発生する磁界の磁束密度は、誘導加熱用コイル10の下端側で最大となり、上端側に向かって磁束密度は低下する。
このため、誘導加熱用コイル10によって金属溶湯MLに対して収容容器3の中心軸方向に作用する電磁力Fは、誘導加熱用コイル10の形状により、基準高さh0 付近で最大となり、収容容器3の上側に向かうにしたがって小さくなる。
【0021】
したがって、収容容器3の金属溶湯MLは、たとえば、図3に示すような形状となる。
図3に示す金属溶湯MLの形状は、下端から上端までの直径がほぼ等しい円筒形に近い形になり、収容容器3の下端側で当該収容容器3の内周面と金属溶湯MLとが離隔した形状となっている。
すなわち、収容容器3内の金属溶湯MLには、高さを比較的低く抑えつつ収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの間からの漏出が阻止される力が作用した状態となっている。
このため、蓋22で開口3dが閉鎖された状態の収容容器3から金属溶湯MLが自重によって漏出するのを防ぐことができる。
【0022】
ここで、図5は、誘導加熱用コイルの形状を考慮せずに、収容容器3の外周に中心軸Oに沿った全域に直径dが一定の誘導加熱用コイル300を配置した場合の収容容器3内の金属溶湯MLの状態の一例を示す断面図である。
図5に示すように、誘導加熱用コイル300の直径dが一定であると、金属溶湯MLに対して収容容器3の中心軸方向に作用する電磁力Fは、たとえば、図6に示すように、中心軸方向に沿って略一定の値となる。
一方、液体となった収容容器3の金属溶湯MLに作用する液圧Pは、基準高さh0 で最大となり、収容容器3の上側に向かうにしたがって小さくなる。
したがって、電磁力Fと液圧Pとの関係により、金属溶湯MLは、図5に示すように、高さが高く末広がりの形状となってしまい、収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの間から金属溶湯MLが漏出する可能性があり、これを阻止するためにはより強い電磁力を作用させる必要がある。
【0023】
上記のように、誘導加熱用コイル10の形状を適切な形状とすることにより、比較的小さな電磁力で、蓋22により開口3dが閉鎖された状態の収容容器3から金属溶湯MLが自重によって漏出するのを防ぐことができる。また、誘導加熱用コイル10の形状だけでなく、誘導加熱用コイル10の形状および誘導加熱用コイル10の収容容器3に対する配置、あるいは、誘導加熱用コイル10の収容容器3に対する配置を適切に選択することにより蓋22で開口3dが閉鎖された状態の収容容器3から金属溶湯MLが自重によって漏出するのを防ぐことができる。
なお、誘導加熱用コイル10の形状や配置を決定するには、誘導加熱用コイル10の発生する磁界の強さ、収容容器3内に供給される金属材料Mの量、誘導加熱用コイル10の中心軸Oに沿った高さH等の間の相互関係を考慮する必要がある。
【0024】
ここで、収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの間からの金属溶湯MLの漏出を防ぐことが可能な誘導加熱用コイルの他の例を図7を参照して説明する。
図7(a)に示す誘導加熱用コイル10Aは、上記した誘導加熱用コイル10と同様に収容容器3の外周に配置されている。また、誘導加熱用コイル10Aは直径dが上端から下端まで全て等しく形成され、誘導加熱用コイル10Aの下端部は、収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとが当接する位置近傍に配置されている。
この誘導加熱用コイル10Aの中心軸Oに沿った方向の高さHは、収容容器3内の金属溶湯MLの下方にのみ電磁力が作用するように所定の値に制限されている。すなわち、誘導加熱用コイル10Aは、収容容器3内の金属溶湯MLの量との関係で、収容容器3内の金属溶湯MLの下側領域にのみ中心軸Oに向かう電磁力が集中して作用するように配置されている。これにより金属溶湯MLの高さが抑えられ、下側領域の液圧が低くなって比較的低い電磁力で釣り合う。
このように、誘導加熱用コイル10Aの高さHを収容容器3内の金属溶湯MLの量との関係で制限することにより、図7(a)に示すように、収容容器3の下端側で当該収容容器3の内周面と金属溶湯MLとが離隔した形状とすることができ、収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの間からの金属溶湯MLの漏出を防ぐことが可能となる。
【0025】
図7(b)に示す誘導加熱用コイル10Bは、図7(a)に示した誘導加熱用コイル10Aと同様の形状および配置を有しているが、誘導加熱用コイル10Bの下端部は、収容容器3の下端面3eよりもさらに下方に配置されている。
このように、誘導加熱用コイル10Bの下端部を収容容器3の下端面3eよりもさらに下方に配置することにより、誘導加熱用コイル10Aと比較して収容容器3の下端位置での中心軸Oに向かう電磁力を高めることができる。この結果、誘導加熱用コイル10Aと比較して、収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの間からの金属溶湯MLの漏出を一層確実に防ぐことが可能となる。
【0026】
図8は、上記した収容容器3の他の形態例を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は(a)におけるC−C線方向の断面図である。
収容容器3が鉄のような強磁性材料で形成されている場合に、上記した誘導加熱用コイル10によって発生される磁界によって収容容器3の周方向に渦電流が発生し、収容容器3が加熱される可能性が発生する。
このため、図8に示す収容容器3Aは、一部に中心軸Oに沿って、一条の切欠3kが形成されている。この切欠3kを形成することにより、誘導加熱の際に発生する収容容器3Aの周方向の電流の経路が遮断され、収容容器3Aが加熱するのを防ぐことができる。
また、切欠3kには、たとえば、セラミック等の絶縁部材Isが埋め込まれている。これにより、収容容器3Aの内部に大気が侵入するのを防ぐことができ、収容容器3A内を非酸化雰囲気とすることができる。なお、収容容器3Aの内部に大気が侵入しても問題のない場合には、絶縁部材Isを設けない構成とすることも可能である。
【0027】
収容容器3の加熱を防ぐ他の方法としては、図3(a)に示す収容容器3の厚さThを調整することが考えられる。
収容容器3に発生する渦電流の浸透深さδは、収容容器3の抵抗ρ〔Ω・cm〕、収容容器3の透磁率μ、誘導加熱用コイル10に印加する電流の周波数f〔Hz〕から所定の関係式により求めることができる。
収容容器3の厚さThを渦電流の浸透深さδよりも薄くすることにより、収容容器3の加熱を防ぐことができる。
【0028】
上記構成の金属溶解加熱装置1において、収容容器3内で金属材料Mを加熱、溶解し、所定の温度にしたのちに、図9に示すように、蓋22をD1の向きにスライドさせると、収容容器3dの開口3dから金属溶湯MLが自重により落下し、ダイカストマシンのスリーブ70に給湯口70hを通じて供給される。
【0029】
以上のように、本実施形態によれば、収容容器3内の金属材料Mを誘導加熱によって金属溶湯MLとしたとき、金属材料Mを誘導加熱するとともに、金属溶湯MLの収容容器3の下端面3eと蓋22の当接面22sとの間からの漏出を阻止する力を当該金属溶湯MLに作用させる磁界を発生可能に誘導加熱用コイル10の形状および/または配置を決定することにより、収容容器3の開閉機構21を何ら改変することなく、金属溶湯MLの漏出を防止することができる。
【0030】
なお、上述した実施形態では、誘導加熱用コイル10について複数の形態を挙げて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、上述の複数の形態を組み合わせた形態とすることもできるし、他の形態を採用することも可能である。
【0031】
第2実施形態
図10は、本発明の第2の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す図である。なお、図10において、第1の実施形態に係る金属溶解加熱装置1と同一の構成部分については同一の符号を使用している。
上述した第1の実施形態では、本発明の金属材料供給手段として固体状態の金属材料を供給する材料供給機構部51を例に挙げて説明したが、本実施形態に係る金属溶解加熱装置200では、収容容器3に固体状態の金属材料ではなく、液体状態の金属材料である金属溶湯MLが供給され、他の構成部分については上述した第1の実施形態と全く同様である。
図10において、溶解炉401は、たとえば、アルミニウムを溶解した金属溶湯MLを収容している。
通常、溶解炉401では、アルミニウムを750℃程度までしか昇温することができない。しかしながら、アルミニウムを、たとえば、800℃程度の非常に高温の状態でダイカストマシンに供給したい場合もある。
【0032】
このような場合に、図示しない搬送機構により保持されたラドル400によって溶解炉401内のアルミニウムの金属溶湯MLを所定量汲み上げ、これを搬送して収容容器3に供給する。
収容容器3では、上述した実施形態と同様に、アルミニウムの金属溶湯MLの溶湯を誘導加熱により加熱し、昇温する。
このように、本実施形態の構成とすることにより、たとえば、溶解炉401では昇温不可能な温度まで金属溶湯MLを昇温してダイカストマシン等の鋳造装置に供給することが可能となる。
【0033】
なお、本実施形態に係る金属溶解加熱装置200は、上述した収容容器3、誘導加熱用コイル10の種々の変形例を適用可能である。
【0034】
第3実施形態
図11は、本発明のさらに他の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す図である。なお、図11において、第1の実施形態に係る金属溶解加熱装置1と同一の構成部分については同一の符号を使用している。
第1および第2の実施形態においては、収容容器3へ粒状の金属材料や金属溶湯を供給する場合について説明したが、本実施形態では収容容器3へインゴットやビレット等の固体状態の金属を供給する場合について説明する。
【0035】
図11に示す金属溶解加熱装置301は、開閉機構21Bを有しており、この開閉機構21Bは、蓋22Bと、この蓋22Bを矢印E1およびE2で示す鉛直方向に昇降させる昇降用シリンダ25とを有する。
蓋22Bは、昇降用シリンダ25のピストンロッド26と連結されているとともに、ピストンロッド26に対して軸27を中心に矢印R1およびR2の向きに旋回可能となっている。
【0036】
図12は、金属溶解加熱装置301において収容容器3へインゴットIGを収容する前の状態を示す図である。
蓋22Bを矢印E2の向きに下降させ、水平状態に保たれた蓋22B上にインゴットIGを載置する。
この状態から、蓋22Bを矢印E1の向きに上昇させると、図11に示したように、蓋22Bは収容容器3の下端面3eに当接し、収容容器3の開口3dは閉鎖される。
【0037】
図11に示した状態において、誘導加熱によりインゴットIGを加熱、溶解し、その後、図13に示すように、蓋22Bを矢印R1の向きに旋回させて、収容容器3の開口3dを開放することにより、金属溶湯MLをスリーブ70内に供給する。
このように、本実施形態の金属溶解加熱装置301では、開閉機構21Bが収容容器3の開口3dの開閉を行うとともに、インゴットIGを収容容器3内に供給する金属材料供給手段の役割を果たしている。
本実施形態の金属溶解加熱装置301によれば、大量の金属溶湯を保持しておく必要がないため、ダイカストマシンへの金属溶湯の供給を安全に行うことができ、かつ、作業環境を向上させることができる。
なお、本実施形態に係る金属溶解加熱装置301は、上述した収容容器3、誘導加熱用コイル10の種々の変形例を適用可能である。
【0038】
第4実施形態
図14〜図17は、本発明のさらに他の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す図である。
上述した各実施形態では、蓋22と収容容器3の下端面3eとの間に隙間が形成されたとしても、収容容器3内の金属溶湯MLがこの隙間から漏出するのを防ぐ技術について説明した。
一方、収容容器3内において誘導加熱により金属材料を溶解する際には、金属の酸化を抑制する観点からは収容容器3内の雰囲気を不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
しかしながら、蓋22と収容容器3の下端面3eとの間に形成される隙間が大きいほど、雰囲気の置換に長時間を要するとともに多くの不活性ガスを必要とする。
また、蓋22と収容容器3の下端面3eとの間に形成される隙間が大きいと、誘導加熱によって収容容器3内の金属材料を溶解中に、停電等の原因により誘導加熱が停止すると、蓋22と収容容器3の下端面3eとの間に形成される隙間から金属溶湯が漏出する可能性がある。
このため、蓋22と収容容器3の下端面3eとの間に形成される隙間をできる限り小さくすることが好ましい。
本実施形態では、蓋22と収容容器3の下端面3eとの間に形成される隙間を縮小させることができる構成について説明する。
【0039】
図14に示す金属溶解加熱装置500は、開閉機構21Cのみ上述した第1の実施形態に係る金属溶解加熱装置1と異なり、他の構成は同一である。
図14において、開閉機構21Cは、蓋22Cと、この蓋22Cを軸27を中心に旋回させるアクチュエータ30とを有する。
アクチュエータ30は、たとえば、電動モータおよび伝達機構によって構成される。
【0040】
アクチュエータ30を駆動して、蓋22Cを矢印R2の向きに旋回させると、蓋22Cの当接面22Csは、収容容器3の下端面3eに当接する。
蓋22Cの当接面22Csが収容容器3の下端面3eに当接した状態において、アクチュエータ30の出力を一定に保って、蓋22Cの当接面22Csを収容容器3の下端面3eに所定の力fで押しつけることにより、当接面22Csと下端面3eとの間に形成される隙間を縮小させることができる。
【0041】
図15は、別の構成の開閉機構を備える金属溶解加熱装置を示す図である。なお、図15に示す金属溶解加熱装置501は、図14に示した金属溶解加熱装置500と開閉機構以外の構成は同一である。また、図14に示した金属溶解加熱装置500と同一構成部分については同一の符号を使用している。
【0042】
図15に示す開閉機構21Dは、蓋22Dと、この蓋22Dを軸27を中心に旋回させるアクチュエータ30と、くさび部材32と、シリンダ装置29と、ガイド部材31とを有する。
【0043】
蓋22Dは、当接面22Dsとは反対側に、当接面22Dsに対して所定の角度で傾斜した傾斜面22Daを備えている。
【0044】
くさび部材32は、ガイド部材31によって矢印D1およびD2で示す水平方向に移動可能に支持されている。このくさび部材32は、ガイド部材31によって支持された面とは反対側の面に、蓋22Dの傾斜面22Daと相対し傾斜面22Daと同じ角度で傾斜する傾斜面32aを備えている。
【0045】
ガイド部材31は、図示しないが、収容容器3の下方の両側に平行に配置され、収容容器3の開口3dから排出される金属溶湯MLのスリーブ70への供給経路を妨げないようになっている。
【0046】
シリンダ装置29は、矢印D1およびD2の向きに伸縮するピストンロッド28を備えており、このピストンロッド28の先端部はくさび部材32と連結されている。シリンダ装置29は、ピストンロッド28を矢印D1およびD2の向きに伸縮することにより、くさび部材32を矢印D1およびD2の向きに移動させる。
【0047】
アクチュエータ30を駆動して、蓋22Dを矢印R2の向きに旋回させると、蓋22Dの当接面22Dsは、収容容器3の下端面3eに当接する。
この状態から、くさび部材32を矢印D1の方向に移動させていくと、くさび部材32の傾斜面32aと蓋22Dの傾斜面22Daとは当接する。さらに、くさび部材32を矢印D1の方向に前進させ、くさび部材32を力f2で押圧する。
くさび部材32を押圧する力f2は、蓋22Dを収容容器3の下端面3eに向けて押しつける力f3に変換される。このとき、力f3は、くさび効果によって力f2よりも増幅されている。
これにより、大きな力で蓋22Dを収容容器3の下端面3eに向けて押しつけることができ、当接面22Dsと下端面3eとの間に形成される隙間を縮小させることができる。すなわち、図14に示した開閉機構の構成では、アクチュエータ30に大きな力を発生させる必要があるが、本例では、シリンダ装置29の出力をくさび効果によって大きな力に変換することができるため、アクチュエータ30に大きな力を発生させる必要がない。
【0048】
図16は、さらに別の開閉機構を有する金属溶解加熱装置を示す図である。なお、図16に示す金属溶解加熱装置502は、図14に示した金属溶解加熱装置500と開閉機構以外の構成は同一である。
図16に示す開閉機構21Eは、蓋22Eと、シリンダ装置23と、ガイド部材35とを有する。
【0049】
蓋22Eは、ガイド部材35によって矢印D1およびD2で示す水平方向に移動可能に支持されている。
蓋22Eの当接面22Esは、収容容器3の中心軸Oに直交しておらず、中心軸Oに直交する平面に対して所定角度で傾斜している。
【0050】
一方、収容容器3の下端面3eは、収容容器3の中心軸Oに直交しておらず、中心軸Oに直交する平面に対して所定角度で傾斜している。
【0051】
シリンダ装置23は、ピストンロッド24を矢印D1およびD2の向きに伸縮することにより、蓋22を矢印D1およびD2の向きに移動させる。
【0052】
ガイド部材35は、図示しないが、収容容器3の下方の両側に平行に配置され、収容容器3の開口3dから排出される金属溶湯MLのスリーブ70への供給経路を妨げないようになっている。
【0053】
シリンダ装置23によって、蓋22Eを矢印D2の向きに移動させると、蓋22Eの当接面22Esは収容容器3の下端面3eに当接し、収容容器3の開口3dが蓋22Eによって閉じられる。
この状態からさらに、蓋22Eを矢印D2の向きに力f2で押圧すると、下端面3eと当接面22Esとのくさび効果により、力f2が蓋22Eを収容容器3の下端面3eに向けて押しつける力f3に変換される。力f3は力f2よりも増幅されている。これにより、大きな力で蓋22Eを収容容器3の下端面3eに向けて押しつけることができ、当接面22Esと下端面3eとの間に形成される隙間を縮小させることができる。
【0054】
本例では、収容容器3の開口3dに対して蓋22Eを開閉するアクチュエータであるシリンダ装置23の駆動力を利用して、当接面22Esと下端面3eとの間に形成される隙間を縮小させるため、蓋22Eを収容容器3に向けて押圧するためのアクチュエータを別に設ける必要がない。
【0055】
図17は、さらに別の構成の開閉機構を有する金属溶解加熱装置を示す図である。なお、図17に示す金属溶解加熱装置503は、図14に示した金属溶解加熱装置500と開閉機構以外の構成は同一である。
図17に示す開閉機構21Fは、蓋22Fと、シリンダ装置38とを有する。
シリンダ装置38は、矢印G1およびG2の向きに伸縮するピストンロッド39を備えており、このピストンロッド39の先端部は蓋22Fに固定されている。
ピストンロッド39の伸縮方向G1およびG2は、収容容器3の下端面3eに平行となっておらず、下端面3eに対して所定角度θで傾斜している。
【0056】
蓋22Fは、当接面22Fsが収容容器3の下端面3eに平行となるように、ピストンロッド39に固定されている。
【0057】
ピストンロッド39を伸ばして、蓋22Fの当接面22Fsを収容容器3の下端面3eに当接させ、さらに当接面22Fsを下端面3eに押しつけると、くさび効果により、蓋22Fはシリンダ装置38の出力よりも大きな力で収容容器3の下端面3eに押しつけられる。
【0058】
なお、図14〜図17に示した金属溶解加熱装置500〜503は、金属材料供給手段として材料供給機構51を備える場合について説明したが、金属溶解加熱装置500〜503に第2の実施形態において説明した金属材料供給手段を適用することも可能である。
また、本実施形態に係る金属溶解加熱装置500〜503は、上述した収容容器3および誘導加熱用コイル10の種々の変形例を適用可能である。
【0059】
第5実施形態
図18は、本発明のさらに他の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す断面図である。なお、図18において、上述した実施形態と同一の構成部分については同一の符号を使用している。また、収容容器3および誘導加熱用コイル10の構成については、上述した実施形態と同様である。
【0060】
上述した各実施形態に係る金属溶解加熱装置において、蓋22には誘導加熱用コイル10の発生する磁束が通過する。蓋22の形成材料が、たとえば、鉄等の強磁性材料の場合には、磁束の通過によって蓋22に渦電流が発生し、蓋22が加熱される。すなわち、誘導加熱に用いられるエネルギーの一部が蓋22の加熱に用いられるため、エネルギーロスとなる。
また、蓋22の渦電流による加熱が継続すると、蓋22の温度が上昇しすぎて破損する可能性もある。
本実施形態では、蓋22によるエネルギーロスを防ぎ、蓋22の加熱を防ぐことができる構成について説明する。
【0061】
図18において、開閉機構21Gは、接触部材601と、弾性部材602と、フランジ部材603と、筒状部材604と、アクチュエータ610とを有する。
接触部材601、弾性部材602、フランジ部材603および筒状部材604によって本発明の蓋が構成されている。
【0062】
アクチュエータ610は、保持部材605を矢印R1およびR2の向きに旋回させる。
【0063】
接触部材601は、収容容器3内の金属溶湯MLに直接触れる位置に配置される円板状の部材である。この接触部材601の外周面は、所定角度で傾斜するテーパ面601tとなっている。
【0064】
筒状部材604は、円筒状の部材からなり、上端側の内周面が接触部材601のテーパ面601tを支持するためのテーパ面604tとなっている。この筒状部材604は、保持部材605に形成された円形孔605aに外周が嵌合している。
【0065】
フランジ部材603は、筒状部材604の内周に挿入された突出部603aを備え、外周部がボルト608によって保持部材605に締結されている。このフランジ部材603の突出部603aの上面は、弾性部材602を介して接触部材601の下面側を支持する支持面603bとなっている。
【0066】
弾性部材602は、円形状の部材からなり、接触部材601の下面とフランジ部材603の支持面603bとの間に挟み込まれている。この弾性部材602は、接触部材601の下面とフランジ部材603の支持面603bとによって圧縮する力が作用した場合には、弾性変形可能な材料で形成されている。具体的には、バルクファイバペーパ等で形成されている。
【0067】
保持部材605は、筒状部材604が嵌め込まれた円形孔605aの外周で誘導加熱用コイル10の発生する磁界によって生じる誘導電流の電流経路を遮断するように図示しない切欠が形成されている。
【0068】
本実施形態では、誘導加熱の際の渦電流による蓋の加熱を防ぐために、蓋の材料を鉄のような強磁性体ではなく、オーステナイト系ステンレス鋼や銅等の強磁性体ではない金属あるいはセラミックのような絶縁体(これらを非強磁性体とする)の材料で形成する。
具体的には、保持部材605の形成材料を、たとえば、銅とし、接触部材601、フランジ部材603および筒状部材604の形成材料を、たとえば、セラミック材料とする。
【0069】
また、接触部材601は、金属溶湯MLに直接触れるため、短時間で大きな熱量が伝達される。このため、接触部材601を、特に、高温で安定、かつ、熱衝撃に対して強靱な材料で形成する。具体的には、たとえば、窒化珪素(Si3 N4 )、サイアロン(Si3 N4 −Al2 O3 )、窒化ホウ素(BN)、チタン酸アルミニウム(TiO2 −Al2 O3 )等のセラミック材料が挙げられる。
【0070】
さらに、接触部材601は、当該接触部材601の内部で温度差が大きくなると熱応力によって破損する可能性があるため、接触部材601の熱容量をできるだけ小さくすることが好ましい。このため、接触部材601は板状とし、厚さを、当該接触部材601の形成材料の熱伝導率と熱による内部応力に対する靱性を考慮して決定する。具体的には、アルミニウムやマグネシウム等の金属を溶解し、セラミック材料を接触部材601の形成材料に用いた場合、アルミニウムやマグネシウムの溶解温度は約700℃であることを考慮すると、接触部材601の厚さは約3〜8mm程度が好ましい。これを超える厚さであると、接触部材601の金属溶湯MLと接触する側の面と、これと反対側の面との間で大きな温度差が生じ、接触部材601の表面に沿った方向に亀裂が発生して使用することができない。また、あまり薄いと強度的に割れ易いため、上記のように3mm以上であることが好ましい。
【0071】
上記構成の金属溶解加熱装置600において、収容容器3内で誘導加熱により金属材料を溶解すると、接触部材601は金属溶湯MLに直接触れるため非常に高温となり、熱膨張する。
接触部材601の半径方向の熱膨張は、接触部材601が当該接触部材601のテーパ面601tと筒状部材604のテーパ面604tとの相互作用によって下方に移動し、弾性部材602を押しつぶすことによって吸収される。
接触部材601の厚さ方向の熱膨張は、当該接触部材601が弾性部材602をそのまま押しつぶすことによって吸収される。
したがって、接触部材601が熱応力によって破損しにくくなる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係る金属溶解加熱装置600によれば、加熱の不要な蓋の材料を適切に選択することにより、誘導加熱の際のエネルギーロスを抑制することができるとともに、蓋の加熱を抑制でき、蓋の寿命を延ばすことができる。
また、蓋を複数の部材で構成し、特に、金属溶湯MLに直接触れる部分を接触部材601で構成し、かつ、この接触部材601の熱膨張を吸収可能な構造とすることにより、最も破損の可能性の高い接触部材601の寿命を大幅に延ばすことが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態では、収容容器3、接触部材601、筒状部材604、フランジ部材603および弾性部材602の水平方向の断面形状は円形としたが、これらの部材の水平方向の断面形状を任意の形状(たとえば、四角形)とし、接触部材601と筒状部材604とが接触する面に勾配を付ける構成としてもよい。
また、本実施形態では、接触部材601の熱膨張を吸収するのに、弾性部材602を用いた。しかし、接触部材601にセラミック材料を用いた場合、熱膨張率はそれほど大きくないため、弾性部材602を用いずに、フランジ部材603の形成材料として用いるセラミック材料に接触部材601の膨張を吸収可能な材料を選択してもよい。
【0074】
また、本実施形態に係る金属溶解加熱装置600は、金属材料を収容容器に供給する金属材料供給手段を備えていないが、金属溶解加熱装置600に、たとえば、第1〜第3の実施形態で説明したような金属材料供給手段を適用した金属溶解加熱装置とすることも可能である。
また、本実施形態に係る金属溶解加熱装置600に対して上述した収容容器3、誘導加熱用コイル10の種々の変形例を適用可能である。
さらに、本実施形態に係る金属溶解加熱装置600の蓋を第4の実施形態で説明した技術を適用して収容容器3の下端面に押しつける構成とすることも可能である。
【0075】
以上、種々の実施形態を挙げて本発明の金属溶解加熱装置を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、本発明の金属溶解加熱装置から金属溶湯の供給を受ける鋳造装置としてダイカストマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されない。たとえば、砂型鋳造や重力金型鋳造等の他の鋳造方法を用いる鋳造装置にも適用可能である。
また、上述した実施形態の金属溶解加熱装置が加熱、溶解する金属材料は、主としてアルミニウムの場合について説明したが、収容容器内を不活性ガス雰囲気とすることにより、マグネシウムや、チタンで代表される高融点金属等の加熱、溶解も可能である。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、必要量の金属材料を容器内で加熱、溶解して金属溶湯とし、この金属溶湯を容器の開閉により鋳造装置等に供給することができるとともに、容器の開閉箇所からの金属溶湯の漏出がない金属溶解加熱装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属溶解加熱装置の断面図である。
【図2】鋳造装置としてのダイカストマシンの一例の要部構成を示す断面図である。
【図3】収容容器3および誘導加熱用コイル10の構造を示す図である。
【図4】金属溶湯MLに流れる誘導電流と誘導加熱用コイル10の発生する磁界との電磁誘導作用によって金属溶湯MLに作用する電磁力Fと金属溶湯MLの液圧Pとを示すグラフである。
【図5】誘導加熱用コイルの形状を考慮せずに、収容容器3の外周に中心軸Oに沿った全域に直径dが一定の誘導加熱用コイル300を配置した場合の収容容器3内の金属溶湯MLの状態の一例を示す断面図である。
【図6】図5に示す誘導加熱用コイルの場合の金属溶湯MLに作用する電磁力Fと金属溶湯MLの液圧Pとを示すグラフである。
【図7】本発明の一実施形態に係る誘導加熱用コイルの他の例を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る収容容器3の他の形態例を示す図である。
【図9】収容容器3dの開口3dから金属溶湯MLを自重により落下させてスリーブ70に供給する様子を示す断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す図である。
【図12】金属溶解加熱装置301において収容容器3へインゴットIGを収容する前の状態を示す図である。
【図13】金属溶解加熱装置301において金属溶湯MLをスリーブ70内に供給する手順を説明するための図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す図である。
【図15】別の開閉機構を有する金属溶解加熱装置を示す図である。
【図16】さらに別の開閉機構を有する金属溶解加熱装置を示す図である。
【図17】さらに別の開閉機構を有する金属溶解加熱装置を示す図である。
【図18】本発明の第5の実施形態に係る金属溶解加熱装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1,200,301,500〜503,600…金属溶解加熱装置
2…溶解加熱部
3…収容容器
3a…収容部
3d…開口
3e…下端面
10…誘導加熱用コイル
22…蓋
23…シリンダ装置
51…材料供給機構部
60…ダイカストマシン
70…スリーブ
M…金属材料
ML…金属溶湯
Claims (9)
- 固体状態の金属材料を加熱、溶解し、あるいは、溶解された金属材料を加熱する金属溶解加熱装置であって、
底部に開口を有し、金属材料を収容する収容容器と、
前記開口を閉塞する蓋と、
前記蓋を前記収容容器に対して移動させ、前記開口を開閉する駆動手段と、
前記収容容器内の金属材料への電流の誘導により当該金属材料を加熱し、かつ前記収容容器の中心に向かう力であって当該力のうち前記収容容器の下端側における力が上端側における力よりも大きくなる力を当該溶解金属に作用させる磁界を発生する誘導加熱用コイルと
を有する金属溶解加熱装置。 - 前記開口は、前記収容容器の下端において当該収容容器の内周面により形成され、
前記蓋体は、前記収容容器の下端面に当接し、
前記中心に向かう力は、前記蓋体上の溶解金属が前記収容容器の下端において当該収容容器の内周面と隔離されるように設定されている
請求項1に記載の金属溶解加熱装置。 - 前記誘導加熱用コイルは、前記収容容器の側面外周を囲み、上端側ほど巻き径が大きくなっている
請求項1又は2に記載の金属溶解加熱装置。 - 前記誘導加熱用コイルは、前記収容容器の側面外周のうち下端側の所定の範囲のみを囲み、当該誘導加熱用コイルの上端から下端まで巻き径が同一に形成されている
請求項1又は2に記載の金属溶解加熱装置。 - 前記誘導加熱用コイルの下端は、前記収容容器の下端よりもさらに下方に配置されている
請求項4に記載の金属溶解加熱装置。 - 前記収容容器の厚さは、前記誘導加熱手段により当該収容容器に発生する渦電流の浸透深さよりも薄い
請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属溶解加熱装置。 - 前記収容容器は、絶縁体で形成されている
請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属溶解加熱装置。 - 前記開口は、鋳造装置の給湯口に溶解金属を供給する位置に配置されている
請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属溶解加熱装置。 - 前記収容容器に金属材料を供給する金属材料供給手段をさらに有する
請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属溶解加熱装置。
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