JP2731787B2 - 誘導加熱装置及び方法 - Google Patents

誘導加熱装置及び方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広い概念でいえば、金
属物体を印加された交流磁界に実質的に透過性(透磁
性)にするための構造及び方法に関し、特に、心(コ
ア)なし誘導電気炉のための、金属で補強された加熱容
器に特に有用である。ただし、本発明は、それに限定さ
れるものではない。
【0002】
【従来の技術】金属内に渦電流の流れを誘導することに
よって金属を溶融又は何らかの形で加熱するための心な
し誘導電気炉は、周知である。(ここでいう「加熱」と
は、材料の状態を変化させることなくその温度を上げる
ことだけでなく、材料を溶融すること、即ち、材料の状
態を変化させるのに十分な程にその温度を上げることを
も意味することとする。)一般に、加熱すべき金属は、
容器内に、必ずではないが通常はるつぼ内に入れられ
る。この容器を囲繞した誘導コイルによって渦電流を金
属内に電磁的に誘導する。渦電流は、その電力を金属内
に消散させ、それによって金属の温度を高める。しかし
ながら、実際上は、金属はそれ自体熱源として機能す
る。交流電流が誘導コイルにとおされ交流磁界即ち誘導
磁界が創生されると金属内に渦電流が誘導される。誘導
電気炉は、誘導コイルに通される交流電流の周波数、及
び炉の構造に応じて、一定量の溶融金属を加熱するか、
あるいは、物理的に撹拌するために、あるいは場合によ
ってはその両方のために使用することができる。
【0003】加熱容器は、一定の厳しい物理的基準を満
たさなければならない。即ち、加熱容器は、加工すべき
金属の熱によって溶融されることがないように十分に高
い融点を有し、金属の重量を支えるのに十分な硬度を有
していなければならず、誘導コイルからの磁束が金属内
及び金属の周りを通るのを妨害しないようになされてい
なければならない。しかしながら、高融点と、高強度
と、誘導磁界に対する不干渉というこれらの要件は、設
計上の観点からみて互いに相反する要件であることが非
常に多い。
【0004】本発明は、これらの互いに相反する設計基
準を最適化し、誘導加熱容器を従来の構造のものより大
型化し強固にすることを可能にし、効率の上でも劇的な
改善をもたらす。本発明は、心なし誘導電気炉のための
着脱自在の加熱容器として特に適している。着脱自在る
つぼ型誘導電気炉は、少くとも今世紀の早期以来知られ
ている。例えば、米国特許第1,023,309号は、
現場で(作動中に)部分的に焼結されるようになされて
おり、油圧ラムによって誘導コイルから押出されるよう
にしたセラミック耐火材製のるつぼを開示している。し
かしながら、実際面では、このようなるつぼの効用は、
るつぼの素材としてセラミックだけを使用するというこ
とのために制限される。セラミックは、周知のように、
脆弱であり、応力亀裂を生じ易い。セラミック製るつぼ
に亀裂が生じると、るつぼから溶融金属の「ラン・アウ
ト」(漏出)が生じ、その結果、金属装入物の損失を招
くばかりでなく、作業者及び装置に大きな安全上の危険
を及ぼすことになる。そのために、セラミック製るつぼ
は、比較的小型にされ、少量の金属処理に限定されるの
が普通であった。
【0005】セラミック製るつぼを強化する1つの方法
は、るつぼを連続した(途切れのない)金属ジャケット
又は殻体で囲包することである。金属は、一般には、セ
ラミックより脆くなく、高い降伏強度を有する。殻体の
素材は、通常は、スチールである。しかしながら、スチ
ール及びその他の、殻体の素材として有用な金属は導電
性であるか、磁性であるか、あるいは加熱されたとき非
常に弱化されるので、スチールジャケット付セラミック
製るつぼは、金属殻体で囲包されていないセラミックる
つぼだけのものに比べてそれほどの改良をもたらさな
い。なぜなら、誘導コイルによって創生される磁界が、
るつぼ内の溶融金属だけでなく、金属殻体をも加熱して
しまい、それによって容器(金属殻体で囲包されたるつ
ぼ)の効用を大きく損なうか、あるいは安全性を損なう
からである。
【0006】従って、金属ジャケット付(金属殻体で囲
包された)セラミック製るつぼを誘導電気炉に使用する
場合、その用途は、従来は一般に、誘導加熱ではなく、
誘導撹拌に限定されていた。例えば、米国特許第3,3
14,670号には、耐火材ライニングで内張りされ
た、オーステナイトのステンレススチールの電気的に連
続的な一体の外側殻体が開示されている。しかし、この
スチールは、非常に特定的な電気的及び磁気的特性を有
するものを特別に選択しなければならない。この容器
は、0.1〜60Hzの周波数の範囲内でしか使用する
ことができず、用途も撹拌だけに限定される。同特許明
細書の記載によれば、撹拌は、温度範囲、撹拌力、容器
の強度、経済性等の互いに相反する要件を考慮に入れ
て、狭いパラメータの範囲内でしか有効に行われないと
している。従って、同特許は、その容器は誘導加熱によ
る金属の溶融には使用できないことを認めている。
【0007】使用可能な金属ジャケット付セラミックる
つぼを開発するその他の試みとして、新種材料を選択す
る方法がある。例えば、米国特許第4,446,563
号は、ガラス質炭素製の内側容器とプラチナ製の外側容
器から成る複合容器を開示している。しかしながら、明
らかに、そのような新型設計は、実際的ではなく、大抵
の用途において採算面で不適当である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来技術の上
述した欠点を克服する金属ジャケット付誘導加熱容器を
求める強い要望がある。本発明は、そのような要望を充
足することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属殻体を印
加された誘導磁界に対して実質的に透過性にすることが
でき、かつ、殻体内に誘導された渦電流を大幅に減少さ
せ、従って殻体自体の加熱を減少させることができる方
法を提供することによって、改良された誘導加熱容器を
提供する。
【0010】本発明は、その広い側面においては、金属
物体を印加された交流磁界に対して実質的に透過性とす
る方法に向けられており、該金属物体に、該金属物体内
の透磁性とすべき部位に電磁的に誘導された電流の流れ
を制限するための、物理的には一体であるが、互いに電
気的に隔絶された複数の区画領域を設けることから成
る。
【0011】本発明は、その多少狭い側面においては、
誘導加熱容器を機械的に補強する方法に向けられてお
り、該容器に、実質的に連続的であり、該容器の形状に
ほぼ合致する形状を有する金属殻体を設け、該殻体の予
め選択された複数の部位に物理的には一体であるが、互
いに電気的に隔絶された複数の区画領域を設け、それに
よって該殻体を該予め選択された複数の部位において誘
導磁界に対して実質的に透過性とすることから成る。
【0012】本発明は、構造的な側面においては、誘導
加熱容器のための金属殻体であって、実質的に連続的で
あり、該容器の形状にほぼ合致する形状を有し、該殻体
内の誘導電流の流れを制限するための一体の電流制限手
段を備え、印加された誘導磁界に対して実質的に透過性
であることを特徴とする殻体を提供する。
【0013】本発明は、又、加熱すべき材料を保持する
ために保持手段と、該保持手段にほぼ合致する形状を有
し該保持手段を囲包する実質的に連続的な金属殻体を有
し、該殻体は、それと一体に、該殻体内の誘導電流の流
れを制限するための電流制限手段を備えていることを特
徴とする誘導加熱容器を提供する。
【0014】本発明は、又、加熱すべき材料を保持する
ために保持手段と、誘導磁界を創生するために該保持手
段を囲繞した誘導コイルと、該保持手段を補強するため
に該保持手段と誘導コイルとの間に配設された金属殻体
を有し、該殻体は、それと一体に、前記誘導コイルによ
って該殻体内に誘導される電流を制限し、該殻体を誘導
磁界に対して実質的に透過性とするための電流制限手段
を備えていることを特徴とする誘導加熱装置を提供す
る。
【0015】更に、本発明は、開放頂端と、閉鎖底端
と、該頂端と底端の間の実質的に連続的な側壁を有する
耐火材製るつぼと、該るつぼの側壁の形状にほぼ合致し
てるつぼを囲包し、るつぼの底端から頂端までの側壁の
高さの少くとも多部分に亙って延長した実質的に連続的
な金属殻体とを有し、該金属殻体は、るつぼの底端に対
応する底端と、るつぼの頂端に対応する頂端を有し、該
殻体の頂端に近接した一部分と底端に近接した一部分に
は、該殻体内誘導電流の流れを制限するための、物理的
には一体であるが、互いに電気的に隔絶された複数の区
画領域が形成されていることを特徴とする誘導加熱容器
を提供する。一実施例においては、前記区画領域は、前
記金属殻体の頂端及び底端からそれぞれ反対端に向けて
延長するように穿設された複数のスリットによって画定
し、それらのスリットの長さは、それぞれの反対端まで
の距離の半分を越えない長さとする。別の実施例におい
ては、前記区画領域は、前記殻体の側壁に対してほぼ垂
直に配置され、互いに電気的に隔絶された複数の積層体
によって構成する。前記積層体は、前記殻体の側壁の周
りに閉経路の形に配置してもよく、あるいは、前記殻体
の側壁の周りに間隔をおいて複数の個別のグループとし
て配置してもよい。
【0016】本発明は、又、加熱すべき溶融金属を保持
するための、実質的に連続的な側壁と、出口手段を有す
る底壁部分を備えた保持手段と、該保持手段の側壁及び
底壁部分を囲包する金属殻体と、前記出口手段を通して
の前記溶融金属の流れを選択的に制御するための栓手段
と、前記殻体内の誘導電流の流れを制限するための、該
殻体と一体に設けられた電流制限手段を備えたことを特
徴とする底部注出型誘導加熱容器を提供する。本発明
は、に別の側面においては、上述した本発明の底部誘
導加熱容器を用いて金属装入物を加熱するための加熱
法であって、該容器に加熱すべき金属装入物を導入する
前に、該容器内にサセプタ手段を設置し、該サセプタ手
段を誘導コイルによって加熱し、それによって該容器を
予備加熱することを特徴とする加熱方法を提供する。
【0017】本発明は、又、多相撹拌又は加熱に使用す
るための誘導加熱容器であって、加熱すべき溶融金属を
保持するための、底壁と底壁から電気的に絶縁された実
質的に連続的な側壁とを有する保持手段と、互いに隣接
し、該容器を囲繞しており、多相誘導磁界を創生する複
数の誘導コイルと、前記該保持手段の側壁内の誘導電流
の流れを制限するための、該側壁内に配置された電流制
限手段と、磁束の流れを前記電流制限手段を通して前記
保持手段へ導くための、前記誘導コイルに隣接して配設
された分路手段を備えたことを特徴とする誘導加熱容器
を提供する。
【0018】本発明は、又、上側部分と下側部分を有す
るるつぼと、該るつぼの下側部分を囲包する金属殻体
と、溶融金属の温度を制御するために該殻体に配置され
た渦電流制限手段とから成り、該るつぼの上側部分は、
実質的に連続した側壁と、該側壁の一側に配設された上
向きに傾斜した導入注ぎ口と、該側壁の他側に配設され
た上向きに傾斜した排出注ぎ口を有していることを特徴
とする加圧型注ぎ取瓶を提供する。
【0019】本発明は、更に別の側面においては、合金
を処理するための方法であって、加熱すべき材料を保持
するための保持手段と、該保持手段にほぼ合致する形状
を有し該保持手段を囲包する実質的に連続的な金属殻体
を有し、該殻体は、頂端と底端を有し、該殻体内の誘導
電流の流れを制限するための、該殻体と一体の電流制限
手段を備えており、該電流制限手段は、処理ガスに対し
て透過性であって、該殻体の頂端と底端のうちの少なく
とも一方に近接して配置されており、頂端と底端の少な
くとも一方から他方に向かって頂端と底端の間の距離の
半分を越えない長さだけ延長していることを特徴とする
誘導加熱容器を準備し、前記容器と、それに組合せた誘
導コイルをチャンバー内に設置し、前記容器に処理すべ
き合金を装入し、前記誘導コイルを付勢して前記合金を
誘導加熱によって加熱し、前記チャンバーを少くとも大
気圧の処理ガスで加圧し、前記容器内を真空引きして容
器の内部とチャンバーとの間に圧力差を創生し、それに
よって、前記処理ガスを前記透過性の電流制限手段を通
して容器の内部へ流入させることを特徴とする合金処理
方法を提供する。
【0020】
【実施例】第1〜4図を参照すると、本発明の誘導加熱
容器の一実施例が示されている。(本発明は、ここでは
誘導加熱容器を例にとって説明するが、それに限定され
るものではない。)この誘導加熱容器10は、例えば耐
火セラミック、又は、グラファイトのような導電性、電
磁サセプタで形成することができるるつぼ12から成
る。るつぼ12は、開放頂端14及び閉鎖底端16を有
し、周知の態様で、溶融すべき金属装入物18を保持す
る。図に示されるように、るつぼ12、従って容器10
は、円筒形である。本発明は円筒形のるつぼに関連して
説明されるが、るつぼの形状は本発明にとって決定的な
重要性を有するものではない。従って、円筒形の容器は
一般に製造するのが容易であるが、容器の形状は、直方
形であってもよく、あるいは扁球状であってもよい。
又、るつぼ12は閉鎖底端を有するものとして例示され
ているが、開放底端とし、誘導加熱すべき材料を保持す
るための適当な手段を備えたものとしてもよい。従っ
て、るつぼ12は、例えば注型取瓶、樋、ランナー、ス
プルー等であってもよい。
【0021】るつぼ12の側壁20は、それにほぼ合致
する形状の金属殻体22によって囲包されている。(第
1図を除いては、金属殻体22の構造を明瞭に示すため
にるつぼ12は省略されている。)殻体22には、るつ
ぼの頂端近くの部位に1対の直径方向に対向した把手2
4を付設することが好ましい。把手24を掴んで容器1
0を誘導コイル26内へ下降したり、あるいはコイル2
6から持上げることができる。誘導コイル26は、交流
電流を通す慣用の誘導コイルであり、周知の態様で交流
磁界又は誘導磁界を創生する。誘導磁界は、金属18と
結合し、それを加熱する。当業者には明らかなように、
コイル26からの誘導磁界の磁束線は、殻体22の頂端
近くでるつぼ12に進入し、殻体の底端近くでるつぼか
ら発出する。
【0022】本発明による殻体22の構造は、第2〜4
図に明示されている。即ち、殻体22は、最少限の要件
として、るつぼ12に合致する形状を有しるつぼを囲繞
する鋼等の金属材の、好ましくは一枚板である連続的な
側壁28から成る。殻体の側壁28は、その両側縁32
と34の間の間隙30を除いてるつぼ12の周りに巻装
されるつぼの実質的に全周を囲繞する。間隙30は、殻
体の側縁32と34の間に、殻体の側壁の誘導渦電流を
制限する働きをする電気的不連続を設定する。側縁
2、34は、押え板36、38によって所定位置に保持
される。押え板36、38は、第5図に明示されるよう
に、不導電性帯片40によって電気的に絶縁されてい
る。帯片40は、又、殻体の側壁28の内側面で対応す
る不導電性帯片42、44と協同する。即ち、押え板3
6と38をボルトとナット49、47によって締付ける
と、帯片40と42及び帯片40と44が協同して側壁
28を補強し、側壁がるつぼ12から「ほどける」のを
防止する。押え板36、38はナット・ボルト47、4
9のような複数の締着具によって固定する。側壁28の
側縁32と34の間の電気絶縁を維持するために、殻体
22の金属部分が互いに接触するようなすべての部位に
絶縁帯片と絶縁ワッシャ46、48、50、52が介設
されている。第5図にみられるように、殻体22は物理
的には連続的なもの(分断されておらず連続したもの)
であるが、側32と34の間には導電経路は存在しな
い。
【0023】側壁28には、又、カラー組立体54を装
着することができる。必ずしもそうでなくともよいが、
カラー組立体54は、実質的に同じ2つの別個の半分体
56と58を両端縁に沿ってボルト締めすることによっ
て構成するのが好ましい。この目的のために、各カラー
半分体は、周知の態様でボルト又はリベットを通すこと
ができるフランジ60、62を備えている。カラー半分
体56と58は、相互に電気的に絶縁することが好まし
い。そのために、カラー半分体56と58を結合する前
に図には示されていないが、フランジ60と62の間に
絶縁帯片を介設する。カラー組立体54の一側縁に沿っ
て複数の開口64が穿設されている。これらの開口は、
殻体の側壁28の一側縁に沿って穿設された複数の開口
66と整合し、それらの開口を通してボルト又はリベッ
トを挿通することによってカラー組立体を殻体の側壁2
8に結合することができるようになされている。カラー
組立体54と殻体の側壁28とは、相互に電気的に絶縁
することが好ましい。そのために、カラー組立体54と
殻体の側壁28の間に図には示されていないが、絶縁帯
片を介設することができる。
【0024】殻体22は、又、底壁70を有することが
好ましい。底壁70は、2つの同じ半分体72と74で
構成するのが好ましい。各半分体は、支持板76と、支
持板の平面に対して垂直に延長した側縁78から成り、
相手方の半分体に結合するための直径方向のフランジ8
0を有する。フランジ80には、複数の開口82が設け
られており、それらの開口にボルト又はリベットを通す
ことによって半分体72と74を結合することができる
ようになされている。半分体72と74とは、相互に電
気的に絶縁することが好ましい。そのために、半分体7
2と74のフランジ80と80の間に絶縁帯片(図示せ
ず)を介設する。底壁70は、その半分体72、74の
側縁78に穿設した開口86と、殻体の側壁28の底端
近くに穿設した開口84にボルト又はリベット88を通
すことによって側壁28の下縁に結合する。底壁70を
側壁28から電気的に絶縁するように底壁70と側壁2
8の底端との間に絶縁帯片を介設することが好ましい。
必ずしも必須ではないが、底壁半分体72のフランジ8
0と80の間に形成される間隙、及びカラー半分体5
6、58のフランジ60と62の間に形成される間隙の
1つは、殻体22の間隙30と直線的に整列するように
することが好ましい。
【0025】殻体22の各部分を他の部分から電気的に
絶縁するように、殻体22の各部分を結合するために使
用する締着具は、必須ではないが、第5図にみられるよ
うに、絶縁帯片及びワッシャによって電気的に絶縁する
ことが好ましい。殻体22の各部分を他の部分から電気
的に絶縁することによって殻体22内に生じる誘導渦電
流が最少限にされる。殻体22内に生じる誘導渦電流
は、主として、殻体22に複数の物理的には一体である
が、電気的に隔絶された区画領域を設けることによって
最少限にされる。それらの領域は、誘導コイル26によ
って殻体内に誘導された渦電流の流れを切断し、制限す
る働きをする。第1〜4図に示された実施例では、それ
らの領域は、殻体の側壁28の頂端及び底端からそれぞ
れ反対端に向って切り込まれた複数のスリット90によ
って画定されている。側壁28の頂端からのスリットと
底端からのスリットとは、側壁28に沿う同じ長手方向
線上に位置させてもよく、あるいは、互いにずらせても
よい。各スリット90の長さは、側壁28の反対端まで
の距離の50%を越えないようにする。側壁28の頂端
と底端で対応する対のスリットの合計長さが側壁28の
高さの20%を越えないようにすることが好ましい。こ
れらのスリットは、それを横切る電気経路が形成されな
いようにする限り余り幅広くする必要はない。各スリッ
トには、何も充填せず空気間隙としておいてもよく、あ
るいは、殻体の強度を増すために絶縁性セメント(接着
剤)を充填してもよい。
【0026】カラー組立体54にも、同様にその底縁に
複数のスリット91を穿設する。必須ではないが、これ
らのスリット91は、側壁28の頂縁のスリット90に
整列させることが好ましい。同様に、底壁70の側縁7
8にも複数のスリットを穿設し、必須ではないが、それ
らのスリットを側壁28の底縁のスリット90に整列さ
せることが好ましい。底壁の半分体72、74にも、半
径方向内方に向けて延長するスリット92を穿設し、必
須ではないが、それらのスリットを側縁78のスリット
に整列させることが好ましい。必須ではないが、スリッ
ト92は、底壁の誘導渦電流をできるだけ少なくするた
めに長いスリットと短いスリットを交互に配置すること
が好ましい。スリットの長さの最大限度は、底壁70の
半径の40%を越えないようにすることが好ましい。
【0027】区切られた領域が渦電流を切断し、制限す
る働きをする態様は、第6及び7図に図解的に示されて
いる。第6図は、絶縁間隙30は有するが、スリットを
設けられていない殼体内で誘導コイルによって誘導され
る渦電流の流れパターンを示す。もちろん、これらの渦
電流の方向は、コイル26を励磁するのに使用される交
流電流と同じ周波数で交互に変る。図に示された渦電流
の方向は、ある瞬間時点における流れ方向である。第6
及び7図では、殻体22は、渦電流の挙動の説明を容易
にするために両端32と34を分離し平面上に展開した
展開図として示されているが、渦電流の挙動は、殻体が
扁平状であれ、円筒状に巻かれた状態であれ、変らな
い。渦電流は、殻体の上側半分及び下側半分に発出し、
殻体の中心に向って又は中心から離れる方向に円弧経路
に沿って流れる。特定の瞬間時点における電流の流れ
は、矢印94、96で示されている。電流が第6図に示
される中心線Mで表わされる殻体の中心に到達すると、
両方の電流が矢印94、96の矢頭で示されるように同
じ方向に流れる。従って、中心線Mに沿っての上側電流
系と下側電流系による電圧勾配の相殺が生ぜず、殻体の
中心部の電流の流れは、殻体の中心を極めて高い温度に
加熱する。当業者には周知のように、殻体内の渦電流
は、周知の式 P=IR(Rは殻体の電気抵抗)に従
って電力を殻体内に消散する。更に、電力は殻体内の電
流の強さの二乗に比例するから、少量の電流で多量の消
散電力を生じることができる。この消散電力が熱を創生
し、殻体を極めて高い温度に加熱し、それによって容器
の機械的一体性を減少させる。電力は電流の強さの二乗
として変化するから、電流を僅かに減少させることによ
って電力の消散量を大幅に減少させることができ、その
結果、殻体の温度を大きく低下させることができる。本
発明は、殻体22に電気的に隔絶した区画領域を創生す
ることにより電流の大幅な減少を可能にする。上述した
実施例においては、これらの領域は、絶縁間隙30、及
び殻体の側壁28の頂端及び底端に穿設したスリット9
0によって画定する。この実施例による殻体の側壁は、
第7図に展開図で示される。これらのスリット90は、
殻体の側壁28の頂端及び底端に沿って誘導渦電流を切
断する電気的に隔絶された領域を画定する。かくして、
第7図の殻体においては、殻体の各半分体に第6図に示
されるような1つの大きな渦電流を生じるのではなく、
殻体各半分体の電気的に連続した部分(即ちスリットの
ない部分)に第6図のものよりはるかに小さい電流(第
7図に矢印98で示される)が誘導され、スリット90
によって区画された各部分には非常に小さい電流(矢印
100で示される)が誘導される。第7図に示されるよ
うに、殻体にスリット90によって区画された電気的に
隔絶された領域の1つに誘導される渦電流100は、1
対の隣接するスリット90、90の間に位置する部分に
限定される。かくして、殻体側壁の上側及び下側半分体
には小さな渦電流が生じる。しかも、誘導電圧勾配は、
渦電流100を渦電流98の方向とは反対の方向に駆動
するように作用するので、渦電流100は、部分的に渦
電流98を相殺する。その結果、殻体内を流れる誘導電
流の量を劇的に減少させるとともに、逆二乗法則に従っ
て、殻体内に消散される電力を減少させる。
【0028】絶縁間隙30及びスリット90は、殻体2
2に電気的に隔絶された領域を画定するための1つの方
法にすぎない。例えば、物理的には連続しているが、電
気的には隔絶した積層帯片を用いることもできる。積層
帯片を用い他本発明の実施例は第8及び9図に示され
る。この実施例では、容器102は、開放頂端106と
開放底端108を有する、円筒形の金属殻体104によ
って囲繞されたるつぼ(図示せず)から成る。底端10
8は、開放したままにしておいてもよく、あるいは、第
2図に示された底壁70のような適当な底部支持体によ
って閉鎖してもよい。底部支持体を用いる場合は、それ
を殻体104から電気的に絶縁することが好ましい。殻
体104の、頂端106及び底端108に近接した部分
は、複数の薄い金属帯片112と、それらの間に介設さ
れた薄い絶縁材層114とから成る積層リング110に
よって分断されている。金属帯片112は、絶縁材層1
14によって互いに電気的に絶縁される。絶縁材層11
4は、任意の適当な絶縁材であってよい。金属帯片11
2と絶縁材層114とは、適当な接着剤によって貼り合
わされ、複数の電気的に隔絶された領域の物理的に連続
した閉経路を形成する。積層リング110は、例えば溶
接118によって殻体104の側壁116に一体的に結
合される。第1実施例のスリット90と同様に、リング
110の絶縁帯片112は、殻体104内の渦電流を切
断する。
【0029】上記いずれの実施例においても、電気的に
隔絶された領域(スリット又は積層リングによって画定
された)は、典型的な誘導コイルからの磁束線に対して
実質的に透過性である。容器102を典型的な誘導コイ
ル122内に設置した場合、第9図に示されるように、
誘導コイル122(仮想線で示されている)からの磁束
線120は、容器102の頂端近くで容器に進入し、底
端近くで容器から発出する。電気的に隔絶された領域を
容器102の磁束線が出入りする部位に配置することに
より、炉の効率の大幅な改善を実現することができる。
【0030】第8、9図の実施例の変型実施例が第1
0、11図に示されている。第10、11図の実施例に
おいては、容器124は、実質的に連続した殻体126
と、カラー組立体128と、底壁130とから成る。殻
体126は、殻体22の場合のように、その両端の間に
間隙132を有する。同様に、カラー組立体128の2
つの半分体によって間隙134が、又、底壁130の2
つの半分体によって間隙136が画定される。必須では
ないが、間隙132、134及び136は、すべて同一
直線上に整列させるのが好ましい。
【0031】第10、11図の実施例は、実際上、第1
〜4図の実施例と第8、9図の実施例の特徴を組合せた
ものである。即ち、第10、11図の実施例では、電気
的に隔絶された領域を積層帯片とスリットの組合せによ
って画定する。詳述すれば、体126の頂縁及び底縁
に複数のスリット138を穿設する。かくして、スリッ
ト138は、殻体126の頂端及び底端に沿って電気的
に隔絶された領域140を画定する。これらのスリット
に加えて、殻体126の頂端及び底端の周りに円周方向
にそれぞれ積層ブロック142及び144を配置するこ
とによって追加の電気的に隔絶された領域を画定する。
積層ブロック142及び144は、第8、9図の積層リ
ング110の場合と同様に、絶縁材層148によって互
いに電気的に隔絶された複数の薄い金属帯片146から
成る。絶縁材層148は、任意の適当な絶縁材であって
よい。金属帯片146と絶縁材層148とは、適当な接
着剤によって貼り合わされ、複数の電気的に隔絶された
領域の物理的に連続したブロックを形成する。積層ブロ
ック142及び144は、殻体126に形成した対応す
る開口内に入し、絶縁帯片150によって殻体から絶
縁する。積層ブロック142及び144は、溶接によっ
て所定位置に固定してもよく、あるいは適当な接着剤に
よって固定してもよい。
【0032】積層ブロック142及び144は、容器1
24の半径方向内方又は外方へ所望の度合だけ突出させ
ることができる。例えば、積層ブロック142は、誘導
コイル152とオーバーラップするように半径方向外方
へ突出させてもよく、あるいは、所望ならば、仮想線1
54によって示されるようにコイル152の内側に位置
するように外方への突出度を小さくしてもよい。殻体1
26の底端の周りの積層ブロック144は、容器をコイ
ル152から引上げることができるようにコイルとの間
にクリアランスを設けるために、半径方向外方への突出
度を制限することが好ましい。積層ブロック144は、
又、必須ではないが、殻体126の側壁に対して好まし
くは45°の斜面156を有するものとすることが好ま
しい。それによって、印加された誘導磁界からの磁束線
を容器124の幾何学的中心に差向けることができ、溶
融すべき容器内の金属の加熱又は撹拌を促進する。
【0033】積層ブロック142、144の帯片146
は、第8、9図の実施例の帯片の場合と同様に、殻体1
26の側壁に対して垂直であるが、第11図に示される
ように必ずしも垂直に配置する必要はなく、水平又は斜
めに配置してもよい。又、積層ブロック142、144
は、必ずしも断面長方形にする必要はなく、金属帯片を
「ジェリーロールのようにコイル巻きにした円筒形のロ
ール形状など、他の形状にすることもできる。
【0034】先に述べたように、積層ブロック142
は、所望ならば、仮想線154によって示されるように
誘導コイル152の内側に位置する程度に外方へ突出さ
せることができる。第12図は、積層ブロック142を
誘導コイル152の内側に位置する程度に外方へ突出さ
せた構成の容器124を示す。この場合、コイル152
外周を囲繞する複数の分路158が設けられている。
分路158は、積層ブロック142、144のように、
複数の薄い金属帯片(磁気部材)で構成するのが好まし
い。分路158は、コイル152の全周を取巻くように
してもよく、あるいは、対応する各積層ブロック14
2、144と同延関係をなす複数の群として配置しても
よい。ここで、「分路」又は「分路手段」とは、磁気回
路中の空気ギャップと並列な磁束をつくる磁気部材のこ
とであり、本発明においては、誘導コイル152によっ
て創生される磁気回路空気ギャップと並列な磁束通路を
つくる磁気部材のことをいう。又、磁気部材として複数
の薄い金属帯片を積層することによって構成された積層
ブロック142、144から成る分路をここでは単に
「積層分路」又は「積層分路手段」と称することとす
る。
【0035】分路158は、直立部分160と、頂部水
平部分162と、底部水平部分164から成る。直立部
分160の長さは、コイル152の軸方向の長さにほぼ
等しい。かくして、頂部水平部分162と、底部水平部
分164は、それぞれブロック142と、144に対峙
して配置される。分路158は、誘導コイル152によ
って創生された誘導磁界の磁束線を導き、コイル152
の外側の磁束線を直立部分160を通して積層ブロック
142、144に差向けるように拘束する働きをする。
かくして、分路158は、迷走磁束を最少限にし、誘導
コイル152によって創生される誘導磁界の磁束線の大
部分をブロック142、144の部位に集中させる。そ
のようにして、磁束線の大部分は、金属殻体126に結
合することなく、ブロック142、144を通り、容器
124の内部へ向けられる。更に、分路158は、積層
ブロック142、144と同様に複数の薄い層の積層体
で形成されているので、この分路158と結合して失わ
れる誘導磁界は極めて少ない。かくして、分路158
は、コイル152と容器124との間の結合効率を高め
る。
【0036】第13図に示されるように、分路158
は、周知の態様で半径方向に離隔された複数の同心コイ
ル巻線から成る多層コイル166を囲むように寸法づけ
することができる。この場合、分路の頂部水平部分16
2及び底部水平部分164の長さをコイル巻線の数に応
じて決めればよい。更に、分路158の使用は、積層ブ
ロック142、144を使用した容器の実施例に限定さ
えるものではなく、第13図の右半分に示されるよう
に、スリット90だけを使用した容器の実施例にも適用
することができる。又、分路158は、第8図に示され
るような積層リングを使用した容器の実施例にも使用す
ることができる。
【0037】本発明によれば、第14図に示されるよう
に、側壁に配置された積層ブロック172a、172
b、172c、172dを有する金属殻体170から成
る容器168を多層コイル組立体174に使用すること
ができるように構成することができる。コイル組立体1
74は、必ずしもそうでなくてもよいが、通常、容器1
68を囲繞し、カラー組立体182の下に互いに近接し
て配置された3つの誘導コイル176、178、180
から成る。各コイル176、178、180は、三相交
流電力源の1相によって付勢される。各コイルの外周を
囲繞して複数の分路184が設けられている。分路18
4は、第12、13図の分路158と同様に構成するこ
とが好ましい。即ち、分路184は、複数の薄い金属帯
片で構成するのが好ましい。分路184は、直立部分1
84eと、水平部分184a、184b、184c、1
84dから成る。各水平部分は、それぞれ対応する積層
ブロック172a、172b、172c、172dと実
質的に整合する。積層ブロックは、第10、11図のブ
ロック142と、144と実質的に同じ構造である。分
路184は、各誘導コイル176、178、180によ
って創生された誘導磁界の磁束線を導く働きをする。磁
束の大部分は、コイル176、178、180外側に発
生する。分路184は、磁束線を拘束し、容器168の
殻体に結合させることなく、積層ブロック172a、1
72b、172c、172dを経て容器168の内部へ
差向ける。積層ブロック172a、172b、172
c、172dは、分路184によって導かれる磁束線を
受容するのに十分な表面積を有する限り、円形、六角
形、長方形等の任意の形状とすることができる。更に、
分路184は、ブロック172a、172b、172
c、172dと同様に複数の単層で形成されているの
で、分路と結合して失われる誘導磁界は極めて少ない。
【0038】多層コイル組立体174及び容器168
は、周知の態様で多相撹拌を行うのに使用することがで
きる。容器168は、撹拌を比較的低い熱出力で行うこ
とを可能にする。なぜなら、容器内に発生する渦電流の
大部分は、積層ブロック172a、172b、172
c、172dによって破壊されるからである。
【0039】金属殻体で被覆された本発明の容器は、鋼
で被覆されたるつぼのすべての利点を提供し、それらの
利点は、広範な温度範囲に亙って、溶融金属装入物の過
熱が生じる温度においてさえ得られる。本発明の殻体の
構造は誘導渦電流を最少限にする作用を有するので、殻
体内に消散される電力がほとんどなく、従って、加熱溶
融中殻体をるつぼの内容物より相当に低い温度に維持す
ることができる。かくして、本発明は、容器の処理容量
を大幅に増大させることができること、るつぼからの溶
融金属の「ラン・アウト」(漏出)の危険を最少限にす
ること、金属殻体が極めて広い温度範囲に亙って構造的
強度を保持すること、殻体がるつぼの内容物に対して比
較的低い温度に維持され、それによって操作者の不快感
を最少限にし、高温殻体による火傷等の怪我の危険を最
少限にする。
【0040】金属殻体で被覆された本発明の容器は、
又、金属及びその他の材料処理工程を極めて経済的な規
模で実施することを可能にする。同様に、以前には不可
能であった工程が本発明の容器によって可能にされる。
【0041】本発明は、容器内に保持された装入物の一
定温度及び層別されない組成物等の条件がその装入物自
体の過激でない乱流によって得られるようにするという
点で、独特の冶金学的金属処理工程を実施することを可
能にする。これを可能にしたのは本発明が初めてであ
る。従来の方法では、このような条件は、ガスを噴射す
ることによって惹起される極端な乱流の下においてしか
得られなかった。従って、ガス噴射のために容器の周り
に非常に大きな空塔領域を設け、複雑な安全制御器を設
ける必要があり、しかも容器に著しい腐蝕及び侵食が生
じる。本発明は、周知の冶金学的反応の利点を、高い費
用を要する条件を必要とすることなく、しかも、ガス噴
射法によって得られる速度に等しい、あるいはそれより
速い速度で得ることを可能にする。本発明による過激で
ない攪拌混合は、従来は使用できなかった連続的な温
度、圧力及び組成感知器の使用を可能にする。これに対
して、上述した従来のガス噴射法では、乱流の激しさが
感知器を損傷し、その作動の信頼性を損なう。かくし
て、本発明の容器は、周知の制御器及びコンピュータネ
ットワークへ感知器の正確な出力データを送ることによ
って金属処理工程を制御可能なものとする。
【0042】又、本発明は、冶金学的金属処理工程を装
置の利用度という点で事実上100%の効率で実施する
ことを可能にする。本発明の容器は、高い構造的強度を
保持するので、1つの場所から他の場所へ容易に運ぶこ
とができる。従って、容器及びその内容物を溶融し、保
持し、処理するためにいろいろな部署の間で好便に搬送
することができる。多数の容器を使用することにより、
溶融操作を1つの部署で行い、それと併行して溶融済み
の装入物に対する処理操作を処理部署で実施することが
できる。
【0043】かくして、多数の金属装入物を「アッセン
ブリ・ライン」状に順次に処理することができる。例え
ば、個別容器を装入部署に配置し、装入部署で容器に処
理すべき金属又はその他の材料を装入する。この例の場
合は、容器に金属を装入するものとする。装入部署から
容器を好ましくは高電力(例えば、3000kw)溶融
コイルを有する溶融部署へ搬送し、この溶融部署で金属
を急速に溶融することができる。溶融部署から容器を処
理部署へ搬送する。処理部署には、既に溶融した金属を
液相に維持するのに十分な電力出力を有する低電力(例
えば、500kw)誘導コイルを配置しておく。この処
理部署で、溶融金属に炭素及び珪素のような元素を加え
るか、あるいは、溶融金属を処理及び、又は精練するた
めにアルゴン、酸素、二酸化炭素、窒素等の任意の種類
数の慣用のガスで処理することができる。この処理部署
から容器を注型等の更に他の部署へ搬送する。
【0044】本発明の容器は、金属殻体によって構造的
強度を付与されているので、注型操作の前に加熱部署で
加熱した後、注型部署へ搬送することができる。本発明
による変型容器186を第15〜17図に示されるよう
に鋳造工程において鋳型に注型するための底部注出口付
タンディッシュとして使用することができる。溶融金属
を鋳型に注ぐことに随伴する問題の1つは、金属が冷た
い表面に接触したとき固化し、溶融金属に不均質を生じ
ることである。そのような不均質の結果として、それか
ら鋳造される鋳造品の品質を低下させることになる。通
常の注型工程におけるように常温のタンディッシュに溶
融金属を充填すると、溶融金属は、容器即ちタンディッ
シュの内側面のところでは低温となり、中央部では最も
高温となる。この金属を各鋳型に注ぐと、鋳型の表面の
ところの金属が冷却する。その結果として、鋳造品毎に
品質むらが生じる。溶融金属を容器186内に入れる前
に容器186をその溶融金属の温度にまで予備加熱し、
注型部署で溶融金属を鋳型に注ぐ間容器の温度に維持す
ることによって、容器内の溶融金属に関するあらゆる不
均質を排除することができ、溶融金属を一定温度に維持
する環境を設定することができる。
【0045】本発明は、これを可能にする容器を提供す
る。即ち、第15〜17図の容器186は、その底部に
ノズル188を備えている。ノズル188は、漏斗形で
あることが好ましいが、円筒形又は正方形等の任意の適
当な形状であってよく、底部注出口付溶融金属容器に使
用するのに特に適している。ノズル188は、溶融金属
の溶融温度で機械的強度を保持することができる伝熱性
材料、又は溶融金属に接触しても機械的強度を保持する
ことができる任意の適当な耐火材料で形成することがで
きる。ノズル188の一部分は、容器の内部190内へ
突入させてあり、ノズル188の、容器の内部に位置す
る部分は、常時、容器内の溶融金属との熱的接触を維持
する。ノズル188から熱が抽出されるのを防止するた
めに、ノズル188を容器の外側金属殻体192との熱
接触から周知の態様で絶縁してもよい。ノズル188を
溶融金属と熱接触するように延長させたことにより、溶
融金属をノズルを通して注いでいるときであれ、そうで
ないときであれ、ノズルのすべての部位をほぼ同じ温度
に維持することができる。ノズルの温度を溶融金属とほ
ぼ同じ温度又は非常に近い温度に維持することによっ
て、ノズルの内表面にスラッグが形成されるのを防止
し、それによってノズルの詰りの問題を大幅に軽減す
る。
【0046】ノズル188に組合せて、ノズルを通して
の溶融金属の流量を制御するための栓ロッド又はスライ
ドゲート機構196(第15、16図)のような栓手段
を設ける。ノズル188を通る溶融金属の量は、栓ロッ
ド194をノズルから引上げる量、又はスライドゲート
196をノズルの開口から引離す量に比例する。このよ
うな注ぎ口構成の使用は、注ぎノズル188を通しての
溶融金属の流量の制御を容易にし、ノズルの内面上のス
ラッグの形成及び金属の付着を防止するために溶融金属
が注がれていない間ノズルの温度を維持するのを助成す
る。
【0047】容器186は、予備加熱するために第17
及び18図に示されるような予備加熱部署(A)に置か
れる。予備加熱部署(A)において、容器186を誘導
コイル198(第18図)の中に置き、その容器内へサ
セプタブロック(単に「サセプタ」とも称する)200
を下降する。サセプタブロック200は、機械的一体性
を失うことなく溶融金属の温度にまで加熱することがで
きるグラファイト又は炭化珪素のような任意の適当な耐
火材であってよく、所望ならば、珪素の層で被覆しても
よい。コイル198を付勢すると、コイルから生じた磁
束がサセプタブロック200内に電流を誘導し、サセプ
タブロック200を加熱する。電流がサセプタブロック
200を加熱するにつれて、容器186の温度がサセプ
タブロック200からの放射及び対流加熱によって高め
られる。容器が所望の温度、即ち溶融金属の温度とほぼ
同じ温度に達したならば、サセプタブロック200を容
器から取出し、第17図に示されるような注ぎ部署即ち
充填部署(B)へ移送する。殻体192によって容器に
付与された強度により、容器を容易に搬送することがで
きる。充填部署(B)において、加熱された容器186
を第2の誘導コイル202内に置き、溶融炉から溶融金
属を容器に満たす。この充填過程中容器186及び溶融
金属を所望の温度に維持するためにコイル202を付勢
したままにする。充填後、容器186を1つ又はそれ以
上の注ぎ部署即ち充填部署(C、D)へ移送し、溶融金
属を鋳型204へ注ぐ。その場合、慣用の注ぎ部署の場
合と同様に、鋳型204を容器186のノズル188
(第15、16図)の下へ移動して、鋳型に溶融金属を
充填する。溶融金属を所望の注ぎ温度に維持するために
鋳型充填部署(C、D)には追加の誘導コイル205、
207を設ける。ここで、「サセプタ」又は「サセプタ
手段」とは、磁界に露呈されると、誘電加熱される物体
のことである。ここでのサセプタの目的は、溶融金属を
容器186内へ導入する前に、サセプタを誘電加熱して
生じた熱により容器186を予備加熱しておくことであ
る。
【0048】容器186は1つの場所から他の場所へ容
易に搬送することができるので、容器内の溶融金属をす
べての部署において適正な温度に維持することを可能に
し、従って金属を過熱する必要性をなくする。本発明
は、溶融金属を常温容器ではなく、加熱された容器へ注
ぐことを可能にし、それによって溶融金属が冷却するの
を防止し、インゴットの品質を低下させる原因となる溶
融金属のコンシステンシーが変化するのを防止する。本
発明による予備加熱された容器によって可能にされる工
程は、その工程を実施するのに必要な電力を相当に削減
することを可能にする。
【0049】本発明の容器は、1つの場所から他の場所
へ容易に、かつ安全に搬送することができるので、上述
した各工程のすべてを同時併行的に実施することができ
る。即ち、1つの容器を加熱部署に置いている間に他の
容器を溶融部署に置くことができ、更に他の容器を充填
部署に置くことができ、処理済みの金属を保有した容器
を注型部署に置くことができる。本発明の容器は、装置
の利用度を大幅に増大し、装置の「遊び時間」(休止時
間)を最少限にし、処理時間をスピード・アップするこ
とを可能にする。
【0050】本発明の容器によって現在改良することが
できるその他の工程は、加圧型注ぎ取瓶を用いる工程で
ある。第20図には、従来の加圧型注ぎ取瓶又は炉の一
例示されている。この取瓶又は炉222は、その中に保
有される溶融金属226の温度に耐えることができる適
当な耐火材で形成された厚い壁224を有している。取
瓶222は、上側部分228と下側部分230から成
る。上側部分228は、要求容器(図示せず)から溶融
金属を受入れるために取瓶222の一側に配置された上
向きに傾斜した導入注ぎ口232と、取瓶222の反対
側に配置された、導入注ぎ口232より細いチャンネル
の上向き傾斜の排出注ぎ口234を有している。取瓶の
上側部分228には蓋236が蝶着されている。蓋23
6は、溶融金属226に正圧ガス即ち加圧ガスを選択的
に適用することができる正圧付与手段(図示せず)を備
えている。正圧ガスは、排出注ぎ口234から鋳型(図
示せず)へ注ぐ溶融金属の量を調量するのに使用され
る。加圧ガスが取瓶222内へ導入される度に、所定量
の溶融金属226が注ぎ口234から押出される。
【0051】取瓶222の下側部分230の外側壁23
7は、半球状であり、その中心部に耐火材の壁240に
よって囲繞された円筒形の孔238を有しており、取瓶
222の下側部分230の外側壁237と内側壁240
の間にチャンネル244が形成されている。孔238内
には、直方形の変圧器の鉄心242の1つの脚が配置さ
れている。変圧器の鉄心242は、上下に積重された複
数の薄い単層から成る。この鉄心の周りにコイル(図示
せず)が巻装され、取瓶222内の溶融金属226を誘
導加熱するための誘導コイルを構成する。チャンネル2
44は、鉄心242によって一次側が構成される変圧器
の二次側として機能し、それによってエネルギーが取瓶
222内の溶融金属226に誘導結合される。この型式
の従来の取瓶222に随伴する主要な問題の1つは、チ
ャンネル244が溶融金属によって詰り易いということ
である。
【0052】しかしながら、第2図に示されるように
本発明に従って側壁渦電流制限手段を設けた加圧型取瓶
248を使用することによって、取瓶内にチャンネル2
44を設ける必要がなくなる。取瓶248の上側部分2
46は、従来の取瓶222と基本的に同じである。取瓶
248の下側部分250は、その耐火材255を囲繞し
た殻体253内に配設された、第11図に示された積層
ブロックのような、又は、上述した各実施例に示された
ような渦電流制限手段252を有する。取瓶248内に
金属を加熱するには、取瓶248を第11図に示された
ような分路256によって外表面を取巻かれた誘導コイ
ル254内に入する。分路256は、渦電流制限手段
252と整合するように配置されてる。
【0053】作動において、溶融金属を溶融部署(図示
せず)から取瓶248の導入注ぎ口260へ注ぐ。誘導
コイル254を付勢して、磁束を創生し金属258を誘
導加熱し溶融状態に維持する。分路256は、磁束を渦
電流制限手段252を通して取瓶248の内部へ導く。
渦電流制限手段252は、先に説明したように殻体25
3内に誘導される渦電流を減少させる。第20図に示さ
れるチャンネル244の代わりに渦電流制限手段252
を用いることによって、詰りの問題が解消され、取瓶2
48の機械的強度が高められ、より効率的に加熱するこ
とができる。
【0054】本発明は、又、材料を搬送可能な制御され
た環境内で処理することを可能にする。例えば、炭素/
炭素及び複合セラミックのようなある種の複合材料を製
造する場合、グラファイト製のるつぼ又はサセプタを、
密封された環境(周囲)チャンバー内に配置された誘導
コイル内に置くのが普通である。この工程は、従来技術
においては、材料の装入物を保有したグラファイト製サ
セプタを常温チャンバー内に挿入することから始められ
る。装入物を保有したグラファイト製サセプタをチャン
バー内のコイル内に設置した後、チャンバーを密封し、
チャンバー内から大気を排気してサセプタ内の装入物を
誘導コイルによって処理温度にまで加熱しなければなら
ない。処理温度に達したならば、材料を所望に応じて処
理ガス又は真空に露呈することができる。処理が完了し
た後、サセプタをチャンバーから取出すにはその前に装
入物を冷却しなければならない。
【0055】このような従来慣用の工程は、非常に時間
がかかり、開始から終了まで24時間もかかる場合があ
る。これに対して、本発明の容器によれば、容器自体を
密封することができるので、容器が実際上環境チャンバ
ーの役割を果す。この容器は、慣用の誘導コイルを用い
て制御された環境内での処理を実施することを可能に
し、別途の環境チャンバーを必要としない。このよう
に、本発明の容器は、それに被処理材料を装入した後、
容器を密封し、容器の内部を拔気するために、そして処
理ガスを導入するための適当なカバー及び取付具に任意
の慣用の態様で嵌合させることができる。次いで、その
密封された容器を加熱操作のために慣用の誘導コイル内
におくことができる。
【0056】第19図に示された本発明の容器によれ
ば、超合金を製造するための追加の真空溶融工程を実施
することができる。この容器206は、上述した渦流制
限手段をのうちの任意のもの、例えば積層ブロック20
8を備えた金属殻体207を有するものとすることがで
きる。積層ブロック208は、第10、11図に示され
たブロック140、142と同じ態様で機能する。容器
206は、気密真空チャンバー212内に配設された誘
導コイル210内に設置される。チャンバー212
の内表面とコイル21との間に分路214が設けられ
ている。金属は、チャンバー212内に配置された溶融
炉(図示せず)から直接、あるいは、溶融炉から鋳型真
空タンクをメルト(溶融金属)タンク(図示せず)に接
続する樋を通して容器206へ移送することができる。
【0057】この金属を処理するために、アルゴン等の
処理ガスを大気圧で慣用のポンプユニット(図示せず)
に接続されたチューブ216を通して容器206の外部
のタンク212内へポンプ送りすることができる。この
処理ガスは、金属中の混在物を除去することができ、そ
れによって高品質のインゴットを製造することができ
る。
【0058】金属を溶融状態に維持するために誘導コイ
ル210を付勢する。容器206の開放端220には、
矢印218によって示される慣用の真空ポンプが接続さ
れている。この真空は、大気圧のタンク212の内部と
容器206の内部との間に相当な圧力差を設定する。
【0059】容器206は、多孔質の耐火材で形成され
ており、積層ブロック208のような渦電流制限手段
は、それを構成する交互に配置された導電性材の帯片と
不導電性材の帯片との間に僅かな間隙を有している。上
記アルゴン即ち処理ガスは、上記圧力差により、積層ブ
ロック208の間隙及び多孔質の耐火材を通して吸引さ
れ、溶融金属を通して吸引される。
【0060】先に述べた工程の場合と同様に、この工程
も、コストの大幅な節減と、処理速度の向上を可能にす
る。1つの容器に金属材料を装入している間に、他の容
器を加熱することができ、それと併行して更に別の容器
から処理済み材料を取出すことができる。更に、容器を
移動する前に環境チャンバーが加熱又は冷却するのを待
機する必要がない。即ち、容器を単に誘導コイル内にお
けばよく、処理が完了した後直ちに容器を取出して冷却
することができる。1つの容器をコイルから引出したな
らば直ちに、既に材料を装入された別の容器をコイル内
へ装入することができる。かくして、処理速度及び装置
の利用度の大幅な改善を実現することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明は、誘導加熱に使用された場合、
誘導コイルによって創生される磁界を加熱すべき物質
(例えば、金属装入物又はグラファイト製サセプタ)に
極めて効率的に結合することを可能にし、殻体の加熱を
最少限にし、その結果として、殻体の素材として市販の
金属の使用を可能にし、金属ジャケット付るつぼの利点
を上述した従来技術の欠点ないしに提供することができ
る。
【0062】本発明の原理を用いた金属ジャケット付誘
導加熱容器は、新種の材料に依存せず、又、溶融金属の
誘導加熱による撹拌だけに限定されることもない。本発
明による金属ジャケット付誘導加熱容器は、従来の容器
とは異なり、作動温度において優れた降伏強度を有し、
多量の金属を処理することができる。それと同時に、本
発明の誘導加熱容器は、誘導コイルによって創生される
磁界の大部分を溶融すべき金属に結合させることがで
き、金属殻体即ち金属ジャケットに結合する磁界は極く
僅かである。これは、又、誘導コイルと金属ジャケット
自体との間の結合により多大のエネルギーが失われる従
来の金属ジャケット付るつぼに比べて大きな改良であ
る。
【0063】更に本発明は、心なし誘導電気炉のための
セラミック張り容器に限定されるものではなく、グラフ
ァイト製サセプタのような誘導加熱可能なサセプタを有
する金属ジャケット付誘導加熱容器にも適用することが
でき、その場合、サセプタを誘導加熱することによって
間接的に不導電性材料を加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明による誘導加熱容器の縦断面
図である。
【図2】第2図は、第1図の容器の透視図である。
【図3】第3図は、第2図の容器の分解図である。
【図4】第4図は、第2図の線4−4に沿ってみた第2
図の容器の横断面図である。
【図5】第5図は、第4図の一部分の拡大図であり、容
器の殻体の各部の結合態様を示す。
【図6】第6図は、本発明の特徴を備えない金属物体内
の誘導渦電流の流れを示す説明図である。
【図7】第7図は、本発明の特徴を備えた金属物体内の
誘導渦電流の流れを示す説明図である。
【図8】第8図は、本発明による誘導加熱容器の変型実
施例の透視図である。
【図9】第9図は、第8図の容器の縦断面図である。
【図10】第10図は、第8及び9図に示された実施例
の変型の上からみた平面図である。
【図11】第11図は、第10図の線11−11に沿っ
てみた第10図の容器の部分断面図である。
【図12】第12図は、第10及び11図に示された実
施例の変型の断面図である。
【図13】第13図は、多層誘導コイルとともに使用さ
れた本発明の容器を示す断面図である。
【図14】第14図は、多層コイル組立体内に使用する
ように適合された本発明の容器を示す断面図である。
【図15】第15図は、本発明による誘導加熱容器の別
の実施例の断面図である。
【図16】第16図は、第15図に示された誘導加熱容
器の変型の部分断面図である。
【図17】第17図は、精練工程に使用される本発明の
誘導加熱容器を示す概略断面図である。
【図18】第18図は、第15図に示された誘導加熱容
器の更に別の変型の断面図である。
【図19】第19図は、処理工程に使用される本発明の
誘導加熱容器を示す概略断面図である。
【図20】第20図は、従来の加圧型注型容器の断面図
である。
【図21】第21図は、本発明による改良された加圧型
注型容器の断面図である。
【符合の説明】 10:容器 12:るつぼ 20:側壁 22:金属殻体 26:誘導コイル 54:カラー組立体 56、58:カラー半分体 70:底壁 72、74:半分体 76:支持板 90、91、92:スリット 102:容器 104:金属殻体 110:積層リング 122:誘導コイル 124:容器 126:連続した殻体 128:カラー組立体 130:底壁 38:スリット 140:電気的に隔絶された領域 142、144:積層ブロック 152:誘導コイル 158:分路 166:多層コイル 168:容器 170:金属殻体 172a〜172d:積層ブロック 182:カラー組立体 184:分路 186:容器 188:ノズル 192:金属殻体 194:栓ロッド 196:スライドゲート機構 198:誘導コイル 200:サセプタブロック 202:誘導コイル 204:鋳型 205、207:追加のコイル 206:容器 207:金属殻体 208:積層ブロック 212:密封真空チャンバー 214:分路 248:加圧型注ぎ取瓶 252:渦電流制限手段 253:殻体 254:誘導コイル 256:分路
フロントページの続き (72)発明者 ジョン・エイチ・モーティマ 米国ニュージャージー州メドフォード、 リトル・ジョン・ドライブ19 (56)参考文献 特開 昭63−235044(JP,A) 特公 平1−18827(JP,B2) 実公 昭41−11131(JP,Y1)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱すべき材料を保持するため保持手
    段と、該保持手段にほぼ合致する形状を有し該保持手段
    を囲包する実質的に連続的な金属殻体を有する誘導加熱
    容器であって、 該殻体は、頂端と底端を有し、該殻体内の誘導電流の流
    れを制限するための、該殻体と一体の電流制限手段を備
    えており、該電流制限手段は、該殻体の頂端と底端のう
    ちの少なくとも一方に近接して配置されており、頂端と
    底端の少なくとも一方から他方に向かって頂端と底端の
    間の距離の半分を越えない長さだけ延長していることを
    特徴とする誘導加熱容器。
  2. 【請求項2】 誘導加熱容器のための金属殻体であっ
    て、 該殻体は、頂端と底端を有し、実質的に連続的で該容器
    の形状にほぼ合致する形状を有し、 該殻体内の誘導電流の流れを制限し、印加された誘導磁
    界に対して実質的に透過性とするための、該殻体と一体
    の電流制限手段が設けられており、該電流制限手段は、
    該殻体の頂端と底端のうちの少なくとも一方に近接して
    配置されており、頂端と底端の少なくとも一方から他方
    に向かって頂端と底端の間の距離の半分を越えない長さ
    だけ延長していることを特徴とする金属殻体。
  3. 【請求項3】 加熱すべき材料を保持するための保持手
    段と、誘導磁界を創生するために該保持手段を囲繞した
    誘導コイルと、該保持手段を補強するために該保持手段
    と誘導コイルとの間に配設された金属殻体を有する誘導
    加熱容器であって、 前記殻体は、頂端と底端を有し、前記誘導コイルによっ
    て該殻体内に誘導される電流の流れを制限し、該殻体を
    誘導磁界に対して実質的に透過性とするための、該殻体
    と一体の電流制限手段を備えており、該電流制限手段
    は、該殻体の頂端と底端のうちの少なくとも一方に近接
    して配置されており、該殻体の頂端と底端の少なくとも
    一方から他方に向かって頂端と底端の間の距離の半分を
    越えない長さだけ延長していることを特徴とする誘導加
    熱装置。
  4. 【請求項4】 開放頂端と、閉鎖底端と、該頂端と底端
    の間の実質的に連続的な側壁を有するるつぼと、 誘導磁界を創生するために該るつぼを囲繞した誘導コイ
    ルと、 該るつぼと誘導コイルとの間に配設されており、該るつ
    ぼの側壁の形状にほぼ合致してるつぼを囲包し、るつぼ
    の底端から頂端までの側壁の高さの少くとも多部分に亙
    って延長した実質的に連続的な金属殻体とを有する誘導
    加熱装置であって、 該金属殻体は、るつぼの底端に対応する底端と、るつぼ
    の頂端に対応する頂端を有し、該殻体の頂端に近接した
    一部分と底端に近接した一部分には、該殻体内の誘導電
    流の流れを制限するための、物理的には一体であるが、
    互いに電気的に隔絶された複数の区画領域が形成されて
    おり、該殻体の頂端に近接した該区画領域は殻体の底端
    に向って頂端と底端の間の距離の半分を越えない長さだ
    け延長し、殻体の底端に近接した該区画領域は殻体の頂
    端に向って頂端と底端の間の距離の半分を越えない長さ
    だけ延長していることを特徴とする誘導加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記誘導コイルを囲繞した複数の積層分
    路手段を有し、該積層分路手段は、殻体の前記電気的に
    隔絶された複数の区画領域に実質的に整合した部分を含
    むことを特徴とする請求項に記載の誘導加熱装置。
  6. 【請求項6】 誘導加熱容器を補強する方法であって、 (a)該容器に、実質的に連続的であり、該容器の形状
    にほぼ合致する形状を有し、頂端と底端を有する金属殻
    体を設け、 (b)該殻体の予め選択された複数の部位に該殻体の頂
    端と底端のうちの少なくとも一方に近接して配置されて
    おり、頂端と底端の少なくとも一方から他方に向かって
    頂端と底端の間の距離の半分を越えない長さだけ延長し
    た、物理的には一体であるが、互いに電気的に隔絶され
    た複数の区画領域を設け、それによって該殻体を該予め
    選択された複数の部位において誘導磁界に対して実質的
    に透過性とすることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 開放頂端と、閉鎖底端と、該頂端と底端
    の間に延長した実質的に連続的な側壁を有する耐火材製
    るつぼと、 該るつぼの側壁の形状にほぼ合致してるつぼを囲包し、
    るつぼの底端から頂端までの側壁の高さの少くとも多部
    分に亙って延長した実質的に連続的な金属殻体とを有す
    る誘導加熱容器であって、 該金属殻体は、るつぼの底端に対応する底端と、るつぼ
    の頂端に対応する頂端を有し、該殻体の頂端に近接した
    一部分と底端に近接した一部分には、該殻体内の誘導電
    流の流れを制限するための、物理的には一体であるが、
    互いに電気的に隔絶された複数の区画領域が形成されて
    おり、該殼体の頂端に近接した該区画領域は殻体の底端
    に向って頂端と底端の間の距離の半分を越えない長さだ
    け延長し、殻体の底端に近接した該区画領域は殻体の頂
    端に向って頂端と底端の間の距離の半分を越えない長さ
    だけ延長していることを特徴とする誘導加熱容器。
  8. 【請求項8】 金属装入物を溶融するための誘導加熱容
    器であって、 溶融すべき金属装入物を受容するための、開放頂端と、
    閉鎖底端と、実質的に連続的な側壁を有する実質的に円
    筒形の耐火材製るつぼと、 該るつぼの表面にほぼ合致してるつぼを囲包し、るつぼ
    の側壁の長手に沿う線上で互いに対置するが、接触はし
    ない両側縁を有する金属殻体と、 該殻体の両側縁を連結し、物理的には実質的に連続して
    いるが、電気的には絶縁された筒を形成する電気絶縁手
    段と、 前記るつぼの底端に対応する形状を有し、電気絶縁手段
    によって前記殻体に結合され、該殻体と協同して閉鎖容
    器を構成する円形の金属底壁と、 前記殻体は、該殻体内の誘導電流の流れを減少させるた
    めに、該殻体の頂端に近接した一部分と、底端に近接し
    た一部分に一体的に配置された電流制限手段を有し、該
    殻体の頂端に近接して配置された電流制限手段は、殻体
    の頂端から底端に向って頂端と底端の間の距離の半分を
    越えない長さだけ延長し、殻体の底端に近接して配置さ
    れた電流制限手段は、殻体の底端から頂端に向って頂端
    と底端の間の距離の半分を越えない長さだけ延長してい
    ることを特徴とする誘導加熱容器。
  9. 【請求項9】 金属装入物を溶融するための誘導加熱容
    器であって、 溶融すべき金属装入物を受容するための、開放頂端と、
    閉鎖底端と、実質的に連続的な側壁を有する耐火材製る
    つぼと、 開放頂端と閉鎖底端を有し、前記るつぼの外表面にほぼ
    合致した実質的に均一な薄肉の金属殻体と、 前記殻体の側壁の頂端に近接した部分に設けられた持上
    げ手段と、 前記殻体内の誘導電流の流れを減少させるために、該殻
    体の頂端に近接した一部分と、底端に近接した一部分に
    配置された、物理的には一体であるが、互いに電気的に
    隔絶された複数の区画領域を有し、該殻体の頂端に近接
    した該区画領域は殻体の底端に向って頂端と底端の間の
    距離の半分を越えない長さだけ延長し、殻体の底端に近
    接した該区画領域は殻体の頂端に向って頂端と底端の間
    の距離の半分を越えない長さだけ延長していることを特
    徴とする誘導加熱容器。
  10. 【請求項10】 底部注出型誘導加熱容器であって、 加熱すべき溶融金属を保持するための、実質的に連続的
    な側壁と、出口手段を有する底壁部分を備えた保持手段
    と、 前記保持手段の側壁及び底壁部分を囲包する金属殻体
    と、 前記出口手段を通しての前記溶融金属の流れを選択的に
    制御するための栓手段と、 前記殻体内の誘導電流の流れを制限するための、該殻体
    と一体に設けられた電流制限手段とを備えており、該電
    流制限手段は、前記殻体の頂端と底端のうちの少なくと
    も一方に近接して配置されており、頂端と底端の少なく
    とも一方から他方に向かって頂端と底端の間の距離の半
    分を越えない長さだけ延長していることを特徴とする底
    部注出型誘導加熱容器。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載された底部注出型誘
    導加熱容器を用いて金属装入物を加熱するための加熱
    法であって、 該容器に加熱すべき金属装入物を導入する前に、該容器
    内にサセプタ手段を設置し、該サセプタ手段を誘導コイ
    ルによって加熱し、それによって該容器を予備加熱する
    ことを特徴とする加熱方法。
  12. 【請求項12】 多相加熱に使用するための誘導加熱容
    器であって、 加熱すべき溶融金属を保持するための、実質的に連続的
    な側壁と底壁を有する保持手段と、 前記保持手段の側壁及び底壁を囲包する金属殻体と、 互いに隣接し、該容器を囲繞しており、多相誘導磁界を
    創生する複数の誘導コイルと、 前記殻体内の誘導電流の流れを制限するために、該殻体
    に該殻体の頂端と底端のうちの少なくとも一方に近接し
    て配置されており、頂端と底端の少なくとも一方から他
    方に向かって頂端と底端の間の距離の半分を越えない長
    さだけ延長している電流制限手段と、 磁束の流れを前記電流制限手段を通して前記保持手段へ
    導くための、前記誘導コイルに隣接して配設された分路
    手段を備えたことを特徴とする誘導加熱容器。
  13. 【請求項13】 合金を処理するための方法であって、加熱すべき材料を保持するための保持手段と、該保持手
    段にほぼ合致する形状を有し該保持手段を囲包する実質
    的に連続的な金属殻体を有し、該殻体は、頂端と底端を
    有し、該殻体内の誘導電流の流れを制限するための、該
    殻体と一体の電流制限手段を備えており、該電流制限手
    段は、 処理ガスに対して透過性であって、該殻体の頂端
    と底端のうちの少なくとも一方に近接して配置されてお
    り、頂端と底端の少なくとも一方から他方に向かって頂
    端と底端の間の距離の半分を越えない長さだけ延長して
    いることを特徴とする誘導加熱容器を準備し、 前記 容器と、それに組合せた誘導コイルをチャンバー内
    に設置し、 前記容器に処理すべき合金を装入し、 前記誘導コイルを付勢して前記合金を誘導加熱によって
    加熱し、 前記チャンバーを少くとも大気圧の処理ガスで加圧し、 前記容器内を真空引きして容器の内部とチャンバーとの
    間に圧力差を創生し、それによって、前記処理ガスを前
    記透過性の電流制限手段を通して容器の内部へ流入させ
    ることを特徴とする合金処理方法。
  14. 【請求項14】 上側部分と下側部分を有するるつぼ
    と、 該るつぼの下側部分を囲包し、頂端と底端を有する金属
    殻体と、 該殻体に配置された電流制限手段とから成り、 前記るつぼの上側部分は、実質的に連続した側壁と、該
    側壁の一側に配設された上向きに傾斜した導入注ぎ口
    と、該側壁の他側に配設された上向きに傾斜した排出注
    ぎ口を有しており、前記電流制限手段は、前記殻体の頂
    端と底端のうちの少なくとも一方に近接して配置されて
    おり、頂端と底端の少なくとも一方から他方に向かって
    頂端と底端の間の距離の半分を越えない長さだけ延長し
    ていることを特徴とする加圧型注ぎ取瓶。
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