JP3984831B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関し、より詳しくは、同一層中に電荷発生材料と正孔輸送材料と特定の構造の結着樹脂とを含有する感光層と保護層とを有する電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置における電子写真感光体として、機能設計の自由度が大きな有機電子写真感光体が使用されている。有機電子写真感光体には電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)とを積層した機能分離型の積層電子写真感光体と、電荷輸送材料の媒体中に電荷発生材料を分散させた単層電子写真感光体が知られている。積層電子写真感光体は、実用化されている有機電子写真感光体の主流であるが、感度及び耐久性のバランスを保って良好な画像を得るためには、CGLの膜厚をサブミクロンの範囲で管理する必要があるためコストアップとなり、更に導電性支持体上に直接塗布する場合支持体の凹凸の影響を受け易く、このため画像欠陥が発生するという欠点がある。このため、同一層中に電荷発生材料と結着剤樹脂中に分散させた単層電子写真感光体が開示されている(特開昭47−30330号や特開昭54−1633号公報等)。しかし、これらの殆どは正帯電子写真感光体である。
【0003】
そのため、従来の負帯電積層の電子写真感光体用に使用される装置をそのまま使用するため、負帯電単層電子写真感光体の提案もなされているが(特願平5−348221号公報等)未だに実用化はされていない。
【0004】
その要因としてはいくつかあるが、積層型電子写真感光体と比べ、例えば、
1.応答に多量の光量が必要である、
2.多数枚の印字を行った際帯電能が低下する、
3.ハーフトーン部画像濃度ムラが生じ易い、
4.転写性が悪化する、
等の問題が挙げられる。
【0005】
また、単層電子写真感光体の中には、使用される電荷発生材料、電荷輸送材料、種々の添加剤又は結着樹脂等の種類や比率により、ある入力光量までは光電流が流れずあるいはごく少量であり、その光量を超えた直後から急激に光電流が流れ出すという、閾値を有する光減衰曲線を示すもの(インダクション/ハイガンマ電子写真感光体)があることが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、塗布工程が簡単な上、従来の積層電子写真感光体用の電子写真装置が使用可能である負帯電単層の電子写真感光体を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、帯電特性や感度特性を保ちつつ、ハーフトーン部ムラや転写不良といった画像欠陥のない、優れた電子写真特性を示す電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に従って、導電性支持体上に直接又は下地層を介して感光層及び保護層をこの順に有する電子写真感光体において、
該感光層が、結着樹脂として少なくとも含フッ素樹脂を含有し、電荷発生材料として少なくとも下記式(1)で表されるアゾ顔料を含有し、かつ、
光照射時の電位の光減衰曲線において閾値を有し、かつ、
デジタル光入力用である
ことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化7】
式(1)中、Aは中心骨格であり、直接あるいは結合基を介して結合していてもよい、置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環基又は複素環基を示す。Cpはフェノール性水酸基を有するカプラー残基である。nは1〜3の整数を示す。ただし、−N=N−Cpが同一ベンゼン環に複数個結合することはない。
【0010】
また、本発明に従って、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、導電性支持体上に直接又は下引き層を介して設けた、少なくとも電荷発生材料、正孔輸送材料が含フッ素樹脂を含む樹脂中に分散されていることを特徴とする単層型感光層上に、樹脂を主成分とする表面保護層を設けることより目的が達成されることが分かった。
【0013】
本発明においては、表面保護層を設けることで、表面の滑り性や、附着物に対する離型性等の機械的特性の向上により、負帯電単層電子写真感光体で発生する著しい転写性の悪化を改善し、更に多数枚印字の際のハーフトーン画像ムラ防止効果を有している。
【0014】
本発明で保護層に用いられる樹脂は、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、シリコーン、メラミン及びフェノール等の汎用樹脂を1種又は数種類含んでいるものが挙げられる。また、硬化性を有する化合物を塗工後、熱や光等で硬化させたものでもよく、汎用樹脂と硬化性を有する化合物との混合物を使用することもできる。塗工後、重合硬化させるものは開始剤等を含んでいてもよい。
【0015】
光硬化性を有する化合物としては、エポキシ、イミド及びアクリル等が挙げられるが、特に反応性アクリル基又はメタクリル基を有する硬化型アクリルモノマー又はオリゴマーが好ましい。
【0016】
以下、本発明に用いられる光硬化型アクリルモノマー又はオリゴマーの具体例を表1に示すが、これに限定されるものではない。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
光硬化の場合には、硬化促進のため光開始剤を用いることが好ましい。光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、チオキサントン、ベンゾインブチルエーテル、アシロキシムエステル及びジベンゾスロベン等が挙げられる。熱硬化を行う場合にはラジカル開始剤を用いることが好ましいが、通常のラジカル開始剤としては、例えば、P−メトキシ過酸化ベンゾイル、m,m’−ジメトキシ過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルエステル及び4,4’−アゾビス−4−シアノヘプタン酸等が挙げられる。
【0020】
熱硬化性化合物としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂及びウレタン樹脂等が挙げられるが、特にフェノール樹脂が好ましく、レゾール型フェノール樹脂であることがより好ましい。
【0021】
通常、レゾール型フェノール樹脂は、フェノール類化合物とアルデヒド類化合物を用いアルカリ触媒下で製造される。これに用いられる主なるフェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン及びビスフェノール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール及びアセトアルデヒド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
これらのフェノール類とアルデヒド類をアルカリ触媒下で反応させ、モノメチロールフェノール類、ジメチロールフェノール類、トリメチロールフェノール類のモノマー及びそれらの混合物、またそれらがオリゴマー化されたもの、及びモノマーとオリゴマーの混合物を作製する。この時用いられるアルカリ触媒としては、アミン系触媒を用いることが好ましい。アミン系触媒としては、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン、トリメチルアミン及びトリエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明においては、アンモニアを除くアミン系触媒を用いることがより好ましい。
【0024】
また、保護層の電気抵抗を制御し、電子写真プロセスの繰り返しにおける電子写真感光体内での残留電位の増加を防止する目的で導電性微粒子の金属酸化物微粒子を有してもよい。
【0025】
本発明における導電性金属酸化物微粒子としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、錫をドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化錫及び酸化ジルコニウム等が挙げられる。これらは、1種類のみ又は2種類以上の混合物を用いる。2種類以上混合した場合には、固溶体又は融着の形をとってもよい。導電性微粒子の平均粒径は、好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。
【0026】
保護層表面の離型性を高める目的で滑材微粒子を有してもよい。本発明に用いる滑材微粒子としては、結着樹脂と相溶しない微粒子であればよいが、中でも例えば、四フッ化エチレン樹脂粉体、三フッ化塩化エチレン樹脂粉体、六フッ化エチレンプロピレン樹脂粉体、二フッ化二塩化エチレン樹脂粉体、フッ化ビニリデン樹脂粉体及びこれらのポリマーを構成するモノマーの共重合体等のフッ素系樹脂粉体;ポリエチレン樹脂粉体、ポリプロピレン樹脂粉体、ポリヘキセン樹脂粉体及びこれらのポリマーを構成するモノマーの共重合体等のポリオレフィン系樹脂粉体;フッ化カーボン粉体、シリコーン粉体等が好ましい。
【0027】
本発明の感光層用結着樹脂の含フッ素系樹脂は溶剤可溶性である方が、製造の容易さの点から好ましい。使用できる溶剤としては、ヘプタン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン及びジクロロメタン等の置換又は無置換脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン及びクロロベンゼン等の置換又は無置換芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール、アミルアルコール及びメトキシプロパノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチル等のエステル類;エチルセロソルブ等のセロソルブ類;ジエチルエーテル、THF及びジオキサン等の鎖状又は環状エーテル;アセトン、MEK、シクロヘキサノン等鎖状又は環状ケトン;DMF及びDMAc等のアミド類、水、もしくはこれらの混合物等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0028】
本発明で感光層に用いられる含フッ素系結着樹脂の好ましい例としては、重合活性モノマーとカルボキシル基を分子中に有する重合活性モノマーの共重合体が挙げられる。以下、この例について説明する。
【0029】
上記重合活性モノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン及びオクテン等の炭素数2〜8の炭化水素系モノマー類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フッ化エチレン、三フッ化クロロエチレン及びクロロプレン等の上記炭化水素系モノマーのハロゲン化物類;ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブチル酸ビニル、ヘキシル酸ビニル及びオクチル酸ビニル等のビニルエステル類及びそのハロゲン化物類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル及び(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸エステル類及びそのハロゲン化物類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル及びオクチルビニルエーテル等のビニルエーテル類及びそのハロゲン化物類;メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル及びオクチルアリルエーテル等のアリルエーテル類及びそのハロゲン化物類;アクリロニトリル、フマロニトリル及びメチルブチロニトリル等のニトリル類及びそのハロゲン化物類;無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル等のマレイン酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン及びメチルスチレン等の芳香族炭化水素系類;及びクロロスチレンやクロロメチルスチレン等のハロゲン化芳香族炭化水素系類が挙げられる。
【0030】
これらの中で好ましくは、エチレン、プロピレン及びブテン等の炭化水素系モノマー類;塩化ビニル塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン及び三フッ化エチレン等のハロゲン化炭化水素系モノマー類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及びブチル酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アタリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン及びメチルスチレン等の芳香族炭化水素系類;及びクロロスチレンやクロロメチルスチレン等のハロゲン化芳香族炭化水素系類であり、少なくとも重合後に繰り返し単位の一つとしてフルオロエチレン構造を有するフッ化炭化水素系モノマー類を使用することが好ましい。
【0031】
含カルボン酸重合活性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びスチレンカルボン酸等が挙げられる。これらの中で好ましくは、(メタ)アクリル酸及びマレイン酸であり、更に好ましいのは(メタ)アクリル酸である。
【0032】
本発明に用いるフッ素系樹脂の市販品としては、セントラル硝子(株)製「セフラルコート」や旭硝子(株)製「ルミフロン」等のフルオロエチレン構造及びカルボキシル基を有する溶剤可溶性の硬化型フッ素樹脂が挙げられる。
【0033】
また、本発明における感光層はフッ素系樹脂の他に、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂及びポリイミド樹脂等の公知の樹脂を1種又は数種含有していてもよい。
【0034】
更に、本発明に用いる感光層は、硬化型フッ素系樹脂の架橋硬化に用いられる架橋剤を含有するものが好ましい。架橋剤としては、ブチル化メラミン、メチル化メラミン、ポリイソシアネート及びグリオキザール等の活性基を2以上有する化合物が好ましい。架橋剤の使用量は、硬化条件、官能基の量、種類により異なるが、通常、官能基が当量又は過剰となる量で用いられる。
【0035】
電荷発生材料としては、以下の式(1)で表されるアゾ顔料を含有することが必須である。
【0036】
【化8】
式(1)中、Aは中心骨格であり、直接あるいは結合基を介して結合していてもよい、置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環基又は複素環基を示す。Cpはフェノール性水酸基を有するカプラー残基である。nは1〜3の整数を示す。ただし、−N=N−Cpが同一ベンゼン環に複数個結合することはない。
【0037】
中心骨格Aとしては以下に示される4種の構造の何れかを有することが好ましく、
【0038】
【化9】
その中でも、以下の式(2)の構造をとるものが好ましく、
【0039】
【化10】
特には、以下の式(3)で示されるベンズアンスロン構造を有するものが好ましい。
【0040】
【化11】
【0041】
上式、R1はO又はC(CN)2を示し、R2〜R5は水素原子、メチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン基又はシアノ基を示し、Yは直接あるいは結合基を介して結合している置換もしくは無置換のフェニル基及びナフチル基等の芳香環を示す。
【0042】
カプラー残基Cpとしては、それらの少なくとも一つは下記式(4)で示される構造が好ましい。
【0043】
【化12】
【0044】
式中、Xはベンゼン環と縮合して多環芳香環又は複素環を形成するのに必要な残基を示し、R6及びR7は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、アリール基又は複素環基を示す。また、R6とR7は窒素原子を介して環状アミノ基を形成していてもよい。Zは酸素原子又は硫黄原子を示し、mは0又は1である。
【0045】
そして、以上述べた中心骨格、カプラー成分を有する下記式(5)で示されるビスアゾ顔料が好ましい。
【0046】
【化13】
【0047】
式中、Wは水素原子又はハロゲン原子を示し、R8及びR9は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基又はアルキルアミノ基を示し、j及びkは1又は2である。
【0048】
以下に、本発明に用いられるアゾ顔料の具体的な化合物例を表2に列挙する。構造式は、式(1)のA、Cpに相当する部分のみを記載した。なお、nが2、3の場合でCpが相異なる場合はCp1、Cp2、Cp3としてその構造を示した。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
この電子写真感光体では電荷発生材料の種類や量、あるいは正孔輸送材料の種類や量によっては、ある入力光量までは光電流が流れずあるいはごく少量であり、その光量を越えた直後から急激に光電流が流れ出すという、闇値を有する光減衰曲線を示すことがある。
【0056】
この様な電位挙動(高γ特性)を示す電子写真感光体は、デジタル信号の劣化や、光学系による収差等を原因とするノイズの除去や、画素の鮮鋭度向上に効果があり、本来のデジタル画像を再現し得るものである。そのためコンピューターのデータ出力用のプリンター、又は画像をデジタル処理するデジタルコピー等、入力されたデジタル信号をデジタル像として描写する必要がある電子写真に適している。
【0057】
本発明の単層型電子写真感光体の代表的な構成を図1に示す。感光層は、電荷発生材料2と結着剤樹脂中に正孔輸送材料が分子状に分散されたマトリックス3から構成される。なお、1は導電性支持体である。保護層は、導電性や滑り性等の特性を付与する機能性微粒子4と結着樹脂5とから構成される。
【0058】
本発明で用いることができる有機正孔輸送材料としては、例えば、ピレンやアントラセン等の多環芳香族化合物、カルバゾール系、インドール系、オキサゾール系、チアゾール系、オキサジアゾール系、ピラゾール系、ピラゾリン系、チアジアゾール系及びトリアゾール系化合物等の複素環化合物、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ベンジジン系化合物、トリアリールメタン系化合物、トリフェニルアミン系化合物あるいは、これ等の化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有するポリマー(例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾールやポリビニルアントラセン等)が挙げられる。また、これ等の電荷輸送材料は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0059】
感光層には必要に応じて、フルオレン、キノン、ジフェノキノン及びアントラキノンの各化合物誘導体に代表される電子輸送材料の他に、酸化防止剤、増感剤、分散剤、レベリング剤等の各種添加剤を含んでもよい。
【0060】
本発明において使用される導電性支持体としては、アルミニウム、ニッケル、銅及びステンレス等の金属板、金属ドラム又は金属箔、アルミニウム、酸化錫又はヨウ化銅の薄膜を塗布したプラスチックフィルムあるいはガラス、導電性微粒子(例えば、カーボンブラック、銀粒子及び酸化錫含有無機粒子等)を含有するプラスチック等が挙げられる。また、導電性粒子を適当なバインダー樹脂と共にプラスチック、金属又は合金支持体上に被覆した支持体を用いることもできる。
【0061】
更に、必要に応じて、導電性支持体の表面には、酸化処理や薬品処理等の各種の処理を施すことができる。
【0062】
なお、本発明では、導電性支持体は粗面化する必要はないという利点がある。すなわち、レーザー光等の可干渉光を露光用光源として用いる場合、従来の薄膜電荷発生層と厚膜電荷輸送層からなる積層型電子写真感光体では、導電性支持体及び/又は電荷発生層と電荷輸送層との界面からの入射光の反射により縞模様の画像欠陥(干渉縞)が発生するという問題がある。本発明の電子写真感光体は、単層型であり、上記のような内部反射が起らないため、上記のような問題を生起する粗面化処理を導電性支持体表面に施す必要はない。
【0063】
また、本発明の電子写真感光体では、帯電性を改良する目的で感光層と導電性支持体の間に下引き層を設けることができる。下引層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキシド、エチレンセルロース、メチルセルロース、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリウレタン、ポリイミド、メラミン、チタン及びジルコニウム等の各種金属キレート化合物や各種金属アルコキシド等が挙げられる。
【0064】
感光層は、上記含フッ素樹脂を有機溶剤に溶解し、得られた塗布液を導電性支持体に塗布して形成することができる。
【0065】
本発明の感光層の膜厚は、好ましくは5〜80μmであり、より好ましくは8〜40μmである。5μmより薄いと帯電性が低下し易く、逆に80μmより厚いと感度低下をもたらすことがある。本発明の電子写真感光体は、所定の材料を有機溶媒中に溶解、あるいはボールミル、超音波、ホモミキサー等で分散した塗布液をディッピング、ブレード又はスプレー等で導電性支持体上に塗布して作製される。
【0066】
また、保護層と感光層との間に電荷の拡散、漏洩を防止するため、ブロッキング層を設けてもよい。
【0067】
次に、本発明の電子写真装置について説明する。
【0068】
図2に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。
【0069】
図2において、11はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸12を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体11は、回転過程において、一次帯電手段13によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光14を受ける。こうして電子写真感光体11の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0070】
形成された静電潜像は、次いで現像手段15によりトナー現像され、不図示の給紙部から電子写真感光体11と転写手段16との間に電子写真感光体11の回転と同期して取り出されて給送された転写材17に、電子写真感光体11の表面に形成担持されているトナー画像が転写手段16により順次転写されていく。
【0071】
トナー画像の転写を受けた転写材17は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段18へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0072】
像転写後の電子写真感光体11の表面は、クリーニング手段19によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光20により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段13が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0073】
本発明においては、上述の電子写真感光体11、一次帯電手段13、現像手段15及びクリーニング手段19等の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段13、現像手段15及びクリーニング手段19の少なくとも1つを電子写真感光体11と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段22を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ21とすることができる。
【0074】
また、露光光14は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
【0075】
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅広く適用し得るものである。
【0076】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、これにより本発明の態様が限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は質量部を示す。
【0077】
(実施例1)
外径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダー上に6−66−610−12四元系ポリアミド共重合体樹脂5部をメタノール70部/ブタノール25部の混合溶媒に溶解した溶液をディッピング法で塗布後に、90℃で10分間加熱乾燥し、膜厚が0.5μmの中間層を設けた。
【0078】
次に、アゾ顔料の例示化合物No.P−28を10部、テトラヒドロフラン150部、ガラスビーズ(直径1mm)400部と共にガラス容器中に密閉し、ペイントシェーカー(レッドデビル社製)で6時間分散後、この液にフッ素系樹脂のセフラルコートA−202B(セントラル硝子製)20部(150℃/60分間乾燥後重量換算)、硬化剤としてメラミン系のユーバン20HS(三井化学製)10部(150℃/60分間乾燥後重量換算)、下記式(6)で示される電荷輸送材料5部、クロロベンゼン6部を加えて更に1時間分散した。その後、ガラスビーズを除去して電子写真感光体の塗布液を作製した。この塗布液を中間層上にディッピング塗布後に、150℃で60分間加熱乾燥し、膜厚が17μmの感光層を作製した。
【0079】
【化14】
【0080】
次に、感光層の上に保護層を形成した。平均粒径0.02μmの酸化スズ微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)100部、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン(信越化学(株)製)30部、95%エタノール水溶液300部をミリング処理した後、溶液をろ過、エタノール洗浄後、乾燥、120℃での60分間加熱処理により、微粒子の表面処理を行った。
【0081】
アクリルモノマーの例示化合物No.Ac12を60部、上記処理を行った酸化スズ微粒子30部、光重合開始剤として2−メチルチオキサントン10部、トルエン300部をサンドミルにて48時間分散を行い、この分散液に四フッ化エチレン樹脂粒子(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)60部を混合してサンドミル装置で更に4時間分散して、保護層用の塗布液を調製した。この調合液を前記電荷輸送層上にスプレーコーティング法によって塗布して膜を形成し、乾燥した後、高圧水銀灯を用い800mW/cm2の光強度で50秒間光照射することによって硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
【0082】
このようにして作製した電子写真感光体を、キヤノン製デジタル複写機GP216改造機に装着した。帯電条件は直流印加電圧が−500V、交流印加電圧の周波数が950Hz、またピーク間電圧が800Vとした。これにレーザー光を照射して表面電位が1/2に減衰するのに必要な露光量(E1/2)を測定したところ1.33μJ/cm2だった。EVカーブを図3の様に示したら、一定光量以上で急激に電位減衰する特性を有することが分かった。
【0083】
また、全面露光時の電位を−250Vに設定し、1ドット1スペース画像の出力を試みた。現像バイアスを周波数1800Hz、交流成分800Vpp、直流成分−350Vdcの重畳バイアスを印加した。使用した光学系は、スキャナータイプで、解像度は600dpi、波長は680nm、ピーク強度から1/e2の光強度を有する光分布の径が主走査×副走査で45×55μmである。その時の画像には欠陥等は見られなかった。また、5000枚の出力を行った後、同様に全面露光時の電位を−250Vに設定し、1ドット1スペース画像の出力を試みた。その時の画像には欠陥等は見られなかった。
【0084】
(実施例2〜13)
電荷発生材料のアゾ顔料、保護層結着樹脂成分のアクリルモノマー/オリゴマーを表3のように代えたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0085】
実施例4で作製した電子写真感光体を、レーザー出力を代えながら露光を行ない、表面電位と露光量の関係(E−V特性)を評価した。その結果を図3に示す。この図から閾値を有する光減衰曲線を示していることが分かる。
【0086】
(実施例14)
保護層塗工液として、四フッ化エチレン樹脂粒子4部、ポリカーボネート樹脂(商品名:Z−800、三菱瓦斯化学(株)製)2部、上記式(6)で示される電荷輸送材料2部にテトラヒドロフラン60部を加え、サンドミルで72時間分散した液を用いスプレー塗工後、100℃で30分間乾燥させ、膜厚が2.0μmの表面保護層を設けたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0087】
(実施例15)
保護層塗工液として、SnO2導電性微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)5部とポリカーボネート樹脂(商品名:Z−800、三菱瓦斯化学(株)製)2部にトルエン50部/テトラヒドロフラン10部を加え、サンドミルで72時間分散した液をディッピング塗工により塗布し、膜厚が2.0μmの表面保護層を設けたこと以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0088】
(実施例16)
保護層の樹脂としてAc12の代りに光硬化性エポキシKR400(旭電化製)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0089】
(実施例17)
感光層用結着樹脂をルミフロンLF200(フッ素系樹脂、旭硝子製)に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0090】
(実施例18)
感光層用硬化剤をイソシアネート系のコロネートT(日本ポリウレタン製)に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0091】
(実施例19)
硬化剤を加えず、1.5倍量のセフラルコート202Bを使用した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0092】
(実施例20)
電荷輸送材料を下記式で示される化合物に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0093】
【化15】
【0094】
(実施例21)
電荷輸送材料を下記式で示される化合物に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0095】
【化16】
【0096】
(実施例22)
電荷輸送材料を下記式で示される化合物に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0097】
【化17】
【0098】
(実施例23)
感光層溶液作製の際に、更に3,5−ジメチル−3,5’−ジ−t−ブチル−4,4’ジフェノキノン2部を加えたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0099】
(実施例24)
実施例1のシランカップリング剤の代りに、シリコーンオイル(商品名:KF99、信越シリコーン(株)製)を用い、他は同様の条件で処理を行った酸化スズ微粒子50部、エタノール180部をサンドミルにて60時間分散を行った後、この分散液に四フッ化エチレン樹脂粒子(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)15部を混合してサンドミル装置で4時間分散した。更に、レゾール型フェノール樹脂(商品名:PL−4804、群栄化学(株)製)を40部溶解し、保護層用の塗布液を調製した。この液をディッピング塗工後、150℃で30分間乾燥させ、膜厚が3.0μmの表面保護層を設けたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0100】
(実施例25)
アゾ顔料をP−8に代えた以外は、実施例24と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
【0101】
(比較例1)
保護層を作製しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0102】
(比較例2)
感光層用樹脂をポリサルホン樹脂(帝人アモコエンジニアリング製:ユーデルP1700)に代えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0103】
【表9】
【0107】
【発明の効果】
本発明の電子写真感光体は、感光層結着樹脂として溶剤可溶性含フッ素樹脂を用い、電荷発生材料としてアゾ顔料を含有し、更に保護層を有することにより、帯電特性や感度特性を保ちつつ欠陥のない良好な画像を提供できる。また、負帯電で動作するので、新たに正帯電用の周辺技術を開発する必要がなく、従来の負帯電積層型有機電子写真感光体に用いられている周辺技術をそのまま利用し得るという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単層型電写真感光体の層構成を示す図である。
【図2】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
【図3】実施例4で作製した電子写真感光体にレーザー出力を代えながら露光を行なった際の表面電位と露光量の関係(E−V特性)を示す図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体
2 電荷発生材料
3 マトリックス
4 機能性微粒子
5 結着樹脂
11 電子写真感光体
12 軸
13 帯電手段
14 露光光
15 現像手段
16 転写手段
17 転写材
18 定着手段
19 クリーニング手段
20 前露光光
21 プロセスカートリッジ
22 案内手段
Claims (24)
- 導電性支持体上に直接又は下地層を介して感光層及び保護層をこの順に有する電子写真感光体において、
該感光層が、結着樹脂として少なくとも含フッ素樹脂を含有し、電荷発生材料として少なくとも下記式(1)で表されるアゾ顔料を含有し、かつ、
光照射時の電位の光減衰曲線において閾値を有し、かつ、
デジタル光入力用である
ことを特徴とする電子写真感光体。
- 前記式(1)で表されるアゾ顔料の中心骨格Aの構造が、以下に示される4種の構造のいずれかを有する構造である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記式(1)で表されるアゾ顔料の中心骨格Aの構造が、下記式(2)で示される構造である請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記式(1)で表されるアゾ顔料の中心骨格Aの構造が、下記式(3)で示される構造である請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記式(1)で表されるアゾ顔料のカプラー残基Cpの少なくとも一つが、下記式(4)で示されるカプラー残基である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記式(1)で表されるアゾ顔料が、下記式(5)で示されるビスアゾ顔料である請求項5に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が、前記結着樹脂中に前記電荷発生材料及び正孔輸送材料が分散された単層型感光層である請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、硬化性化合物を重合させることにより形成される樹脂を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、熱硬化性化合物を重合させることにより形成される樹脂を含有する請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記熱硬化性化合物が、フェノール樹脂である請求項9に記載の電子写真感光体。
- 前記フェノール樹脂が、レゾール型のフェノール樹脂である請求項10に記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、光硬化性化合物を重合させることにより形成される樹脂を含有する請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、光硬化型アクリルモノマー又はオリゴマーを重合させることにより形成される樹脂を含有する請求項1〜8及び12のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、導電性金属酸化物微粒子、滑剤微粒子、又は、導電性酸化物微粒子及び滑剤微粒子の両方を含有する請求項1〜13のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記含フッ素樹脂が、溶剤可溶性の含フッ素樹脂である請求項1〜14のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記含フッ素樹脂が、繰り返し単位の一つとしてフルオロエチレン構造を有する請求項15に記載の電子写真感光体。
- 前記含フッ素樹脂が、カルボキシル基を有する請求項15に記載の電子写真感光体。
- 前記含フッ素樹脂が、重合活性モノマーとカルボキシル基を分子内に有する重合活性モノマーとの共重合体である請求項17に記載の電子写真感光体。
- 前記結着樹脂が、含フッ素樹脂とメラミン系硬化剤とを反応硬化させた樹脂である請求項1〜18のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記結着樹脂が、含フッ素樹脂とイソシアネート系硬化剤とを反応硬化させた樹脂である請求項1〜18のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記電子写真感光体が、負帯電方式用の電子写真感光体である請求項1〜20のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が、有機正孔移動材料を含有する請求項1〜21のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜22のいずれかに記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像する現像手段及び転写工程後の電子写真感光体上に残余するトナーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段とを共に一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜22のいずれかに記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した電子写真感光体に対し露光を行い静電潜像を形成する露光手段、静電潜像の形成された電子写真感光体にトナーで現像する現像手段及び電子写真感光体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段を備えることを特徴とする電子写真装置。
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