JPH11184103A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JPH11184103A
JPH11184103A JP35763097A JP35763097A JPH11184103A JP H11184103 A JPH11184103 A JP H11184103A JP 35763097 A JP35763097 A JP 35763097A JP 35763097 A JP35763097 A JP 35763097A JP H11184103 A JPH11184103 A JP H11184103A
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JP
Japan
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electrophotographic
group
photosensitive member
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electrophotographic photosensitive
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JP35763097A
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Noriyuki Takagi
則行 高木
Michiyo Sekiya
道代 関谷
Hideki Anayama
秀樹 穴山
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗及び耐傷性に優れ、残留電位の上昇の
ない安定した電子写真特性が維持される電子写真感光体
を提供する。 【解決手段】 感光層上に保護層を有する電子写真用感
光体において、該感光層が式(1)の構成単位を有する
重合体を含有する電子写真感光体、及び該電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置。 【化6】 (R1 〜R4 は−CH2 −CH=CH2 、H、ハロゲ
ン、アルキル基等を示し、R1 〜R4 の少なくともひと
つはアリル基であり、R5 〜R10はH、ハロゲン、アル
キル基等を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、及
び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置に関し、詳しくは特定の表面保護層を有す
る電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロ
セスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には、運用される電子写
真プロセスに応じた所要の感度、電気特性及び光学特性
を備えていることが要求されるが、更に繰り返し使用さ
れる感光体にあっては、感光体の表面層即ち支持体より
最も隔離される層には、コロナ帯電、トナー現像、紙へ
の転写及びクリーニング処理などの電気的及び機械的外
力が直接に加えられるために、それらに対する耐久性が
要求される。具体的には、摺擦による表面の傷の発生、
またコロナ帯電時に発生するオゾンによる表面の劣化な
どに対する耐久性が要求されている。一方、トナーの現
像及びクリーニングの繰り返しによる表面層へのトナー
の付着という問題もあり、これに対しては表面層のクリ
ーニング性を向上することが求められている。
【0003】上記のような表面層に要求される特性を満
たすために、樹脂を主成分とする表面保護層を設ける試
みがなされている。例えば、特開昭57−30843号
公報に提案されているように、帯電性粉末として金属酸
化物を添加して抵抗を制御した保護層が提案されてい
る。
【0004】電子写真感光体用の保護層に金属酸化物を
分散するのは、保護層自体の電気抵抗を制御し、電子写
真プロセスの繰り返しにおける感光体内での残留電位の
増加を防止するのがその主な目的であり、他方、電子写
真感光体用の保護層の適切な抵抗値は1010〜1015Ω
・cmであることが示されている。しかしながら、前記
の範囲の抵抗値においては、保護層の電気抵抗はイオン
電導によって影響を受け易く、そのために環境の変化に
よって電気抵抗が大きく変化する傾向にある。更に、高
湿下において繰り返し帯電により発生するオゾンやNO
x などのコロナ生成物などが表面に付着することにより
感光体の表面抵抗の低下を引き起こし画像流れや画像ボ
ケが発生するなどの問題が生じている。
【0005】そこで、この保護層中に光重合開始剤及び
光重合開始助剤として特定の化合物を含有させ、紫外線
硬化させることによって保護層を形成し上記の表面層に
対する要求に応えることができた。
【0006】しかし、この保護層形成中あるいは後に光
重合性モノマー及びオリゴマーの一部や、また光重合開
始剤から発生したラジカルの一部がポリマーネットワー
ク中に取り込まれずに保護層中に残った状態となる。こ
れが、保護層中を移動し表面に出てきたりあるいは感光
層中に浸透する(マイグレーション)。このことにより
膜の硬化が十分行われない、膜の機械的強度の低下、ま
た電子写真特性の悪化、特に残留電位の上昇を引き起こ
す原因となり、摺擦による摩耗や傷に対する耐久性が十
分でなく安定した電子写真特性を示すものが得られてい
ないのが現状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述の要求に
応える電子写真感光体を提供しようとするものである。
従って、本発明の目的は摺擦による表面の摩耗や傷の発
生などに対して耐久性を有し、残留電位の上昇のない常
に安定した電子写真特性を保つことのできる電子写真感
光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリ
ッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体上に感光層及び保護層をこの順に有する電子写真
用感光体において、該感光層が下記式(1)で示される
構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電
子写真感光体である。
【0009】
【化2】 (R1 乃至R4 は同一または異なって、−CH2 −CH
=CH2 、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよい
アルキル基、アリール及びアルケニル基を示し、R1
至R4 の少なくともひとつはアリル基であり、R5 及び
6 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、
置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル
基、及びR5 及びR6 にわたって形成される2価のアル
キリデン基を示し、R7 乃至R10は同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキ
ル基、アリール及びアルケニル基を示す)
【0010】また、本発明は、上記電子写真感光体を有
するプロセスカートリッジ及び電子写真装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】式(1)において、R1 乃至R10
が示すハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子及び
臭素原子などが挙げられ、アルキル基としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャ
リーブチル基及びヘキシル基などが挙げられ、アリール
基としてはフェニル基、ナフチル及びアントラリル基な
どが挙げられ、アルケニル基としてはエテニル基、ブテ
ニル基、ヘキセニル基及びヘプテニル基などが挙げら
れ、R5 及びR6 が示すアルキリデン基としてはエチリ
デン基、ブチリデン基、ヘキシリデン基及びオクチリデ
ン基などが挙げられる。また、これらの基が有してもよ
い置換基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基
などのアルキル基、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子
などのハロゲン原子、トルフルオロメチル基などのハロ
メチル基、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基な
どのアルコキシ基、メチルアミノ基及びジエチルアミノ
基などのアアキルアミノ基、アセチル基及びベンゾイル
基などのアシル基、及びシアノ基などが挙げられる。
【0012】式(1)で示される構成単位の具体例を表
1で示すが、これらに限られるものではない。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】好ましい例としては構成単位例1、2、3
及び9が挙げられ、特に構成単位1及び2が好ましい。
【0016】本発明において用いられる式(1)で示さ
れる構成単位を有する重合体は、下記式(2)で示され
るビスフェノールを通常溶解性を上げるためテレフタル
酸塩化物及びイソフタル酸塩化物の混合物とアルカリ下
で溶媒/水系中で撹拌して界面重合を行うことにより合
成できる。
【0017】テレフタル酸塩化物及びイソフタル酸塩化
物の比率はその重合体の溶解性を考慮して決定されるも
ので定説はない。ただし、いずれかの塩化物が30mo
l%以下になると合成した重合体の溶解性が極端に低下
するので注意が必要である。通常は1/1の比率で合成
するのが好ましい。
【0018】
【化3】 (R1 乃至R4 は同一または異なって、−CH2 −CH
=CH2 、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよい
アルキル基、アリール及びアルケニル基を示し、R1
至R4 の少なくともひとつはアリル基であり、R5 及び
6 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、
置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル
基、及びR5 及びR6 にわたって形成される2価のアル
キリデン基を示す)
【0019】本発明の電子写真感光体においては式
(1)で示される構成単位が同一のもので構成される重
合体でも、2種類以上の式(1)で示される別種の構成
単位からなる共重合体でもよい。
【0020】更に、重合時に溶解性を考慮しビスフェノ
ールZ、ビスフェノールA、ビスフェノールC及びビス
フェノールAFなどの他の一般的なビスフェノールと共
重合体を作成してもよい。ただし、この場合は式(1)
で示される構成単位が全重合体のうち20〜99mol
%存在するのが好ましく、より好ましくは50〜99m
ol%である。
【0021】本発明による重合体は構成単位中にアリル
基を有し、電子写真感光体形成時に加熱縮合することに
よって3次元網目化する。
【0022】この3次元化により感光層に立体障害性を
付与して、保護層より光重合性モノマー及びオリゴマー
の一部や、また光重合開始剤から発生したラジカルの一
部が感光層中に侵入(マイグレート)した際に感光層の
電荷輸送物質が逆に保護層中にマイグレートすることこ
とを妨げると推定される。
【0023】更に、アリールエステル構造にすることに
より電荷輸送物質とのマッチングがよくなりメモリー特
性も改善されることも判明した。
【0024】以下、保護層について説明する。
【0025】本発明では、電子写真感光体の機械的強度
及び耐刷性は、感光層上に形成される保護層によって向
上している。該保護層は光硬化型樹脂、好ましくは光硬
化型アクリル系モノマーを硬化した樹脂を含有する。
【0026】以下にアクリル系モノマーの例を示す。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】ただし、上記式中のR及びR′はそれぞれ
下記式で示される。
【0033】
【化4】
【0034】本発明においては、2種以上の光硬化型ア
クリル系モノマーを用いることができ、また他の樹脂、
例えばポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタ
ン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ア
ルキド樹脂及び塩ビー酢ビ共重合体などの樹脂と混合し
て用いることもできる。
【0035】アクリル系モノマーを硬化させる際には光
開始剤を用いる。光開始剤の添加量は、アクリル系モノ
マーの全重量に対し0.1〜80%が好ましく、0.5
〜50%がより好ましい。用いる光開始剤を以下に示す
が、これらに限られるものではない。
【0036】
【表8】
【0037】保護層には、保護層の抵抗をコントロール
するという観点から、金属酸化物微粒子などの導電性微
粒子を分散含有することが望ましい。
【0038】本発明で用いる導電性金属酸化物として
は、酸化亜鉛、酸化チタン一酸化スズ、酸化アンチモ
ン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした
酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び
酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができ
る。これら金属酸化物を1種類もしくは2種類以上混合
して用いる。2種類以上混合した場合には固溶体または
融着の形をとってもよい。このような金属酸化物の平均
粒径は、好ましくは0.3μm以下、より好ましくは
0.1μm以下である。
【0039】本発明に用いる保護層において導電性金属
酸化物微粒子の分散性の向上及び平滑性の向上を目的と
して種々の添加剤を加えることができる。特に、分散性
の向上に関しては、導電性金属酸化物微粒子の表面処理
を行うことが非常に有効である。表面処理剤としては特
に含フッ素シランカップリング剤、フッ素変性シリコー
ンオイル、フッ素系界面活性剤及びフッ素系グラフトポ
リマーが好ましい。
【0040】バインダー樹脂と導電性金属酸化物微粒子
との割合は直接的に保護層の抵抗を決定する要因であ
り、保護層の抵抗が1010〜1015ohm・cmの範囲
になるように設定する。
【0041】本発明に用いる保護層において平滑性の向
上を目的としてフッ素原子含有樹脂粒子を加えることが
できる。フッ素原子含有樹脂粒子としては四フッ化エチ
レン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エ
チレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニ
リデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂及びこれらの
共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択する
のが好ましいが、特に、四フッ化エチレン樹脂及びフッ
化ビニリデン樹脂が好ましい。保護層中のフッ素原子含
有樹脂粒子の割合は、好ましくは5〜70重量%、より
好ましくは10〜60重量%の範囲である。樹脂の分子
量や粒子の粒径は適宜選択することができ、特に制限さ
れるものではない。
【0042】本発明においては前記保護層中に、耐候性
を向上させる目的で、酸化防止剤などの添加物を加えて
もよい。
【0043】保護層は、好ましくは前記バインダー樹脂
中に導電性金属酸化物微粒子を分散した溶液を塗布し、
硬化して形成する。
【0044】本発明の保護層の膜厚は、好ましくは0.
2〜7μmであり、より好ましくは0.5〜5μmであ
る。
【0045】次に、感光層について説明する。本発明の
電子写真感光体の感光層の構成は電荷発生物質と電荷輸
送物質双方を含有する単層型、或は電荷発生物質を含有
する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を
導電性支持体上に積層した積層型のいずれかである。以
下に積層型の感光体について説明する。
【0046】積層型の感光層の構成としては、導電性支
持体上に電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に積層した
ものと、逆に電荷輸送層及び電荷発生層の順に積層した
ものがある。
【0047】本発明で用いる支持体は導電性を有するも
のであれば、いずれのものでもよく、例えばアルミニウ
ム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの
金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニ
ウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネ
ートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化
スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電
性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電
層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙
げられる。
【0048】電荷輸送層は主として電荷輸送物質と本発
明に用いるバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料
を塗工乾燥して形成する。用いられる電荷輸送物質とし
てはトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、
スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール
系化合物、トリアリルメタン系化合物及びチアゾール系
化合物などが挙げられる。
【0049】これらは0.5〜2倍量のバインダー樹脂
と組み合わされ塗工、乾燥し電荷輸送層を形成する。電
荷輸送層の膜厚は、好ましくは5〜40μm、より好ま
しくは15〜30μmである。
【0050】積層型感光体の電荷発生層はスーダンレッ
ド及びダイアンブルーなどのアゾ原料、ビレンキノン及
びアントアントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔
料、ペリレン顔料、インジゴ及びチオインジゴなどのイ
ンジゴ顔料、フタロシアニン顔料などの電荷発生物質を
ポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル
及びアクリル樹脂などのバインダー樹脂に分散させて、
この分散液を塗工するか、前記顔料を真空蒸着すること
によって形成する。このような電荷発生層の膜厚は、好
ましくは5μm以下、より好ましくは0.05〜3μm
である。
【0051】本発明においては、導電層と感光層の中間
にバリアー機能と接着機能をもつ下引層を設けることも
できる。下引層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、
ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、
アルコール可溶アミド、ポリウレタン及びゼラチンなど
によって形成できる。下引層の膜厚は、好ましくは0.
1〜3μmである。
【0052】これらの感光層の塗布方法としては浸漬コ
ーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコ
ーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーテ
ィング法及びビームコーティング法などを用いることが
できる。
【0053】更に、電荷発生物質を直接蒸着して電荷発
生層を形成することもできる。
【0054】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。
【0055】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位
の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービ
ーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露
光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が
順次形成されていく。
【0056】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転
写手段6により順次転写されていく。
【0057】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。
【0058】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた
接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要では
ない。
【0059】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカート
リッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカー
トリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電
子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例
えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手
段9の少なく共1つを感光体1と共に一体に支持してカ
ートリッジ化して、装置本体のレール12などの案内手
段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ
11とすることができる。
【0060】また、画像露光光4は、電子写真装置が複
写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動な
どにより照射される光である。
【0061】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及
びレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いるこ
とができる。
【0062】以下、実施例に従って説明する。
【0063】
【実施例】(実施例1)30φ、260mmのアルミニ
ウムシリンダーを支持体とし、支持体上に以下の材料よ
り構成される塗料を浸漬コーティング法で塗布し、14
0℃で30分熱硬化して、膜厚が15μmの導電層を形
成した。
【0064】 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン・・・10部(重量部、以下同じ ) 抵抗調節用顔料:酸化チタン・・・・・・・・・・10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂・・・・・・・・10部 レベリング剤:シリコーンオイル・・・・・・・・・0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1・・20部
【0065】次に、この上にN−メトキシメチル化ナイ
ロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及
びn−ブタノール30部に溶解した溶液を浸漬コーティ
ング法で塗布して0.5μmの中間層を形成した。
【0066】次に、CuKα特性X線回折のブラッグ角
の2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°
及び27.1°に強いピークを有するオキシチタニウム
フタロシアニン4部、ポリビニルブチラール(商品名:
エスレックBM−2、積水化学(株)製)2部及びシク
ロヘキサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサ
ンドミル装置で4時間分散した後、メチルエチルケトン
115部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前
記中間層上に浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が
0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0067】次に、下記構造式のアミン化合物10部
【0068】
【化5】 及び表2の条件No.1記載の重合体10部をモノクロ
ロベンゼン30部及びジクロルメタン30部に溶解し
た。
【0069】この塗料を前述の電荷発生層の上に浸漬コ
ーティング法で塗布し、110℃で1時間乾燥して、膜
厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
【0070】次に、保護層用の調合液を下記の手順によ
り作成した。平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸
化スズ微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)
製)100部、(3,3,3−トリフルオロプロピル)
トリメトキシシラン(信越化学(株)製)30部及び9
5%エタノール−5%水溶液300部をミリング装置で
1時間ミリング処理した溶液をろ過しエタノールで洗浄
後、乾燥し、120℃で1時間の加熱処理をすることに
より微粒子の表面処理を行った。
【0071】次に、バインダー樹脂としてアクリルモノ
マー例示化合物No.23を25部、光重合開始剤とし
ての2−メチルチオキサントン0.5部、前記表面処理
を行ったアンチモン含有酸化スズ粒子35部及びトルエ
ン300部を混合してサンドミル装置で96時間分散し
た分散液に、四フッ化エチレン樹脂粒子(商品名:ルブ
ロンL−2、ダイキン工業(株)製)25部を混合して
サンドミル装置で8時間分散することにより保護層用の
分散液を得た。
【0072】この分散液を前記電荷輸送層上にスプレー
塗布し、乾燥後、高圧水銀灯にて800mW/cm2
光強度で15秒間紫外線照射することによって、膜厚が
4μmの保護層を形成した。
【0073】作成した電子写真感光体を23℃、30%
RH下で一晩放置後、キャノン製レーザービームプリン
ターLBPNXに装着して残留電位を測定した。
【0074】測定は現像器及びクリーナーを外したカー
トリッジを用意し、明部電位を5枚プリント相当流し、
5枚目の電位をV1とし、その後レーザーを照射したま
ま一次帯電を切り5回転目の電位を残留電位とした。
【0075】次に、15000枚通紙耐久試験を行い、
耐久直後の残留電位V1を測定した。
【0076】更に、別のサンプルに蛍光灯を用いて20
00 lux−6分間の光を照射し、照射後2分間暗所
に放置した後、前述と同じ方法でV1を測定し、初期の
V1から照射後のV1を引いたものをフォトメモリーと
して示す。その結果を表4に示す。
【0077】
【表9】 テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合比はモ
ル比で1:1とした。
【0078】(実施例2−12)電荷輸送層のバインダ
ー樹脂に表2の条件2から12のものを用いた以外は実
施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その
結果を表4に示す。
【0079】(比較例1−4)電荷輸送層のバインダー
樹脂に表3のサンプルナンバー1から4のものを用いた
以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価し
た。その結果を表4に示す。
【0080】
【表10】
【0081】
【表11】
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
保護層による優れた機械的耐久性を維持し、残留電位を
低減できるため耐久による残留電位の上昇に起因する画
像劣化を防ぎ、画質の良い安定した画像を提供すること
ができる電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有す
るプロセスカートリッジ及び電子写真装置を可能にし
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層及び保護層をこ
    の順に有する電子写真用感光体において、該感光層が下
    記式(1)で示される構成単位を有する重合体を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (R1 乃至R4 は同一または異なって、−CH2 −CH
    =CH2 、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよい
    アルキル基、アリール及びアルケニル基を示し、R1
    至R4 の少なくともひとつはアリル基であり、R5 及び
    6 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、
    置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル
    基、及びR5 及びR6 にわたって形成される2価のアル
    キリデン基を示し、R7 乃至R10は同一または異なっ
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキ
    ル基、アリール及びアルケニル基を示す)
  2. 【請求項2】 感光層が電荷発生層及び電荷輸送層をこ
    の順に有し、該電荷輸送層が式(1)で示される構成単
    位を有する重合体を含有する請求項1記載の電子写真感
    光体。
  3. 【請求項3】 保護層が、光硬化型モノマー及びオリゴ
    マーが重合することにより形成される樹脂を含有する請
    求項1または2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 保護層が導電性金属酸化物微粒子を含有
    する請求項3記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電性金属酸化物粒子が表面処理されて
    いる請求項4記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 保護層がフッ素原子含有樹脂粒子を含有
    する請求項3記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 保護層が導電性金属酸化物微粒子及びフ
    ッ素原子含有樹脂粒子を含有する請求項3記載の電子写
    真感光体。
  8. 【請求項8】 導電性金属酸化物粒子が表面処理され、
    かつフッ素原子含有樹脂粒子を含有する請求項4記載の
    電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の電子
    写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング
    手段からなる群より選ばれた少なくともひとつの手段を
    一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であること
    を特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8のいずれかに記載の電
    子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転
    写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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