JPH08160640A - 電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置

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JPH08160640A
JPH08160640A JP33096294A JP33096294A JPH08160640A JP H08160640 A JPH08160640 A JP H08160640A JP 33096294 A JP33096294 A JP 33096294A JP 33096294 A JP33096294 A JP 33096294A JP H08160640 A JPH08160640 A JP H08160640A
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carbon atoms
atom
resin
bis
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JP33096294A
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Akio Maruyama
晶夫 丸山
Noboru Kashimura
昇 樫村
Kazunari Nakamura
一成 中村
Shoji Amamiya
昇司 雨宮
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】保護層塗工による感光体の亀裂発生をおさえ、
耐久性が高く、かつ画像欠陥のない電子写真感光体を提
供することである。 【構成】導電性支持体上に感光層及び保護層を有する電
子写真感光体において、該保護層が光硬化性樹脂を含有
し、かつ、該感光層が9,9−ビス(4=ヒドロキシ−
3メチルフェニル)フルオレンを用いて合成されるポリ
カ−ボネ−ト樹脂を含有することを特徴とする電子写真
感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体、特に表
面保護層を持つ電子写真感光体及び該電子写真感光体を
備えた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には使用される電子写真
プロセスに応じた所要の感度、電気特性及び光学特性を
備えていることが要求されるが、更に、繰り返し使用さ
れる感光体にあっては、感光体の表面層、即ち支持体よ
り最も離隔する層には、コロナ帯電、トナ−現像、紙へ
の転写及びクリ−ニング処理等の電気的及び機械的外力
が直接に加えられるために、それらに対する耐久性が要
求されれる。具体的には、摺擦による表面の摩耗やキズ
の発生、またコロナ帯電時に発生するオゾンによる表面
の劣化等に対する耐久性が要求されている。一方、トナ
−の現像及びクリ−ニングの繰り返しによる表面層への
トナ−付着という問題もあり、これに対しては表面層の
クリ−ニング性を向上させることが求められている。
【0003】上記のような表面層に要求される特性を満
たすために、樹脂を主成分とする表面保護層を設ける試
みがなされている。例えば特開昭57−207258号
公報及び特開昭53−103741号公報等に提案され
ているように硬化型樹脂を主成分とする保護層を用い、
硬度及び耐摩耗性の向上がはかられている。しかしなが
ら、これら硬化型の樹脂を表面保護層として用いた場
合、特に下層となる感光層が、これも樹脂を主成分とす
る有機感光体の場合には、硬化性樹脂の硬化時の収縮に
よって保護層または感光層に亀裂が入りやすいという問
題があり、未だに有機感光体において、これ等硬化性樹
脂の実用化を妨げていた。また感光体の保護層に要求さ
れる特性は高い硬度及び耐摩耗性等の表面物性の他に、
保護層自体の抵抗コントロ−ルが重要な課題となる。即
ち保護層の抵抗が高すぎる場合には帯電−露光を繰り返
す電子写真プロセスにおいて保護層自体に電荷が蓄積し
ていく、いわゆる残留電位の増加が起こり、そのため感
光体の繰り返し使用時に電位が安定しないため、画像も
不安定になる。また該抵抗が低過ぎる場合には静電潜像
が保護層中を面方向に流れて、画像がにじむあるいはボ
ケる等の問題が発生する。
【0004】これ等の問題を解決するために、例えば特
開昭57−30843号公報に提案されているように、
導電性微粒子として金属酸化物を添加して抵抗を制御し
た保護層がある。しかしながら、従来用いられていた方
法では樹脂の硬度及び耐削れ性が低く、耐久性に問題が
あり、更に金属酸化物粒子を分散する場合に、バインダ
−樹脂中での分散性、凝集性及び保護層に用いた際の導
電性に問題があり、保護層表面の不均一性及びムラ等に
よる画像欠陥、繰り返し帯電−露光による残留電位の上
昇あるいは感度低下による画像濃度薄といった現象が起
こり易かった。これ等の問題を解決するために、本発明
者等は重合性のモノマ−またはオリゴマ−を含有する樹
脂に金属酸化物微粒子を分散した溶液を塗布、硬化した
表面保護層を案出した。これによって上記分散性、凝集
性及び透明性等の問題点に関しては良好な効果が得られ
た。しかし、前記重合性のモノマ−またはオリゴマ−を
含有する樹脂に金属酸化物微粒子を分散した膜を表面保
護層として用いた場合には、これを感光層上に塗布、硬
化した際に生じる収縮により感光体自体に亀裂が生じ易
く、これに起因して画像欠陥が発生するという現象が問
題となっていた。また保護層と感光層界面での各々の成
分のマイグレ−ションにより、それによって感度劣化、
残留電位の増加が起こり、これに起因するカブリ等の画
像欠陥が発生し、これも問題となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保護
層塗工による感光体の亀裂発生をおさえ、耐久性が高
く、かつ画像欠陥のない電子写真感光体を提供するこ
と、該電子写真感光体を備えた電子写真装置を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体におい
て、該保護層が光または熱硬化性樹脂を含有し、かつ、
該感光層が下記一般式(A)で表される繰り返し単位を
有するポリカ−ボネ−ト樹脂を含有することを特徴とす
る電子写真感光体から構成される。 一般式(A)
【化4】 式中、R1 〜R8 はそれぞれ、水素原子、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子から選ばれるハロゲン原子、それぞ
れ置換基を有してもよい、炭素数1〜5のアルキル基、
炭素数6〜12のアリ−ル基、炭素数2〜5のアルケニ
ル基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜1
7のアラルキル基であり、これ等のいずれにも有しても
よい置換基が、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜
5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ジメチルシロキシ基であ
り、R1 〜R4 のうち少なくとも1つは水素原子以外の
基である。
【0007】本発明の電子写真感光体は前述の要求に応
えるものであり、更に前記重合性のモノマ−またはオリ
ゴマ−を含有する樹脂を用いることにより、導電性微粒
子を良好に分散することが可能となり、表面保護層の抵
抗をコントロ−ルし、更に特性の安定した電子写真感光
体を提供することが可能となったのである。
【0008】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体
上に感光層と保護層をこの順に積層した構造を有する電
子写真感光体である。
【0009】電子写真感光体の保護層においては、残留
電位をその電子写真プロセスにおいて問題とならない程
度に押さえる必要がある。これを解決する一つの手段が
層の厚さを薄くする方法であり、他の一つの手段が保護
層の抵抗率をコントロ−ルすることである。従って本発
明において保護層が樹脂のみで構成される場合には、膜
厚を1.0μm以下とすることが好ましい。
【0010】次に保護層の抵抗をコントロ−ルする場合
には、その手段として従来より、保護層中のバインダ−
樹脂中に導電性微粒子を分散させて抵抗をコントロ−ル
する方法が試みられているが、従来の感光体においては
導電性微粒子の分散性が悪く問題となっていた。また一
般的に保護層に粒子を分散させた場合、分散粒子による
入射光の散乱を防ぐためには、入射光の波長よりも粒子
の粒径が小さいこと、即ち0.3μm以下であることが
好ましい。ここで0.3μm以下の微粒子を樹脂中に均
一の分散することは困難であったが、本発明者等は、種
々検討の結果、保護層用の樹脂として光または熱によっ
て重合する重合性のモノマ−またはオリゴマ−を含有す
る樹脂、特に、重合性のアクリルモノマ−またはオリゴ
マ−を含有する樹脂を用い、更にこれに導電性微粒子を
分散した液を感光層上に塗布、硬化した保護層によっ
て、膜の硬度が高く、耐キズ及び耐削れ性に優れ、しか
も導電性微粒子の分散が良好で抵抗の不均一さがなく、
透明で残留電位のない保護層が得られた。
【0011】前記保護層に添加する導電性微粒子とし
て、例えば金属、金属酸化物及びカ−ボンブラックが挙
げられる。金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、ク
ロム、ニッケル、ステンレス及び銀等、またはこれ等の
金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等が挙
げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化
ビスマス、スズをド−プした酸化インジウム、アンチモ
ンをド−プした酸化スズ及びアンチモンをド−プした酸
化ジルコニウムなどが挙げられる。これ等は単独で用い
ることも、2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合し
ても、固溶体や融着の形にしてもよい。
【0012】本発明において用いられる導電性微粒子の
平均粒径は保護層の透明性の点で0.3μm以下である
ことが好ましく、特には0.1μm以下であることが好
ましい。
【0013】また本発明においては、上述した導電性微
粒子の中でも、透明性等の点で金属酸化物を用いること
が特に好ましい。
【0014】前記保護層中の導電性微粒子の割合は、直
接的に保護層の抵抗を決定する要因の一つであり、保護
層の抵抗は1010〜1015ohm・cmの範囲であるこ
とが好ましい。
【0015】本発明においては、前記保護層中に、分散
性、接着性及び耐候性を向上させる目的でカップリング
剤及び酸化防止剤等の添加物を加えてもよい。
【0016】本発明において用いる光または熱硬化性の
樹脂は、光または熱によって重合反応が開始し、重合反
応が進行することによって硬化するものであればよく、
特に限定されるものではない。光または熱硬化性の樹脂
とは重合反応を起こす官能基をその分子内に有している
ものであり、重合反応を起こす官能基としてはアクリロ
イル基、メタクリロイル基、ビニル基等の炭素−炭素二
重結合を有する基、シラノ−ル基、更に環状エ−テル基
等の開環重合を起こすもの、またはフェノ−ルとホルム
アルデヒドのように2種類以上の分子が反応して重合を
起こすもの等が挙げられ、必要に応じて、これに光また
は熱によって重合反応が開始されるための重合開始剤を
添加する。この中で、アクリロイル基またはメタクリロ
イル基を持つモノマ−またはオリゴマ−を重合してなる
アクリル樹脂は導電性微粒子の分散性、樹脂の硬化速
度、硬度等の点で非常に優れている。
【0017】また光硬化性樹脂は硬化速度の点で熱硬化
性樹脂よりも好ましい。
【0018】これ等光または熱硬化性樹脂は単独で使用
してもよく、または他のポリエステル樹脂、ポリカ−ボ
ネ−ト樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキ
シ樹脂、シリコ−ン樹脂、アルキッド樹脂及び塩ビ−酢
ビ共重合体樹脂等の市販の樹脂と混合して用いてもよ
い。
【0019】本発明における保護層の塗工はスプレ−コ
−ティング、ビ−ムコ−ティングの他に、溶媒を選択す
ることにより浸漬コ−ティングを行うこともできる。
【0020】上述したことから、保護層自体としては非
常に良好な膜が得られた。しかしこの膜を通常の感光層
上に塗工、光硬化した場合に、前述したような感光層ま
たは保護層に亀裂が発生し、更に感度劣化、残留電位上
昇が起こるという問題が生ずる。この保護層の塗布、硬
化による感光体の亀裂発生の詳細な機構については現在
のところ不明であるが、光または熱硬化性樹脂を保護層
用の樹脂として用いるメリットは大きく、これを亀裂や
感度劣化等が発生することなく感光層上に形成する技術
を発明することは非常に有益であった。
【0021】そこで、本発明者等は種々検討の結果、上
記感光体での亀裂の発生に対して非常に効果のある感光
層用のバインダ−樹脂を発見し、これを用いて硬度及び
耐久性の高い感光体を、亀裂や感度劣化等発生すること
なく作成することを可能にした。この亀裂や感度劣化等
の発生に対して効果のある感光層用のバインダ−樹脂
は、前記一般式(A)で表される繰り返し単位を有する
ポリカ−ボネ−ト樹脂であり、本発明においてはこれを
用いて感光層を形成する。
【0022】本発明の電子写真感光体の感光層の構成
は、電荷発生材料と電荷輸送材料双方を含有する単層型
あるいは電荷発生層と電荷輸送層が導電性支持体上に積
層されてなる積層型のいずれかが用いられれる。
【0023】積層型の感光層について説明すると、積層
型の感光層の構成としては、導電性支持体上に電荷発生
層、電荷輸送層の順に積層したものと、導電性支持体上
に電荷輸送層、電荷発生層の順に積層したものがある。
【0024】支持体は導電性を有するものであればよ
く、例えばアルミニウム、クロム、ニッケル、ステンレ
ス、銅及び亜鉛等の金属をドラムまたはシ−ト状に成型
したもの、アルミニウムや銅等の金属箔をプラスチック
フィルムにラミネ−トしたもの、アルミニウム、酸化イ
ンジウム及び酸化スズ等をプラスチックフィルムに蒸着
したものあるいは導電性物質を単独または適当なバイン
ダ−樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチ
ック及び紙等が挙げられる。
【0025】この導電層に用いられる導電性物質として
はアルミニウム、銅、ニッケル及び銀等の金属粉体、金
属箔及び金属繊維、酸化アンチモン、酸化インジウム及
び酸化スズ等の導電性金属酸化物、ポリピロ−ル、ポリ
アニリン及び高分子電解質材料等の高分子導電材、カ−
ボンブラック、グラファイト粉体、有機及び無機の電解
質材料またはこれ等の導電性物質で表面を被覆した導電
性粉体などが挙げられる。
【0026】電荷輸送層は、主鎖または側鎖にビフェニ
レン、アントラセン、ピレン及びフェナントレン等の構
造を有する多環芳香族化合物、インド−ル、カルバゾ−
ル、オキサジアゾ−ル及びピラゾリン等の含窒素環式化
合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物等の電荷輸送
材料を前記一般式(A)で表される繰り返し単位を有す
るポリカ−ボネ−ト樹脂に分散させた塗工液を用いて形
成される。
【0027】本発明における感光層に用いるポリカ−ボ
ネ−ト樹脂は、下記一般式(C)で表される二価フェノ
−ル
【化5】 (式中、R1 〜R8 はそれぞれ前記一般式(A)におけ
ると同義)をホスゲン、炭酸エステルあるいはクロロホ
−メ−トと反応させて前記一般式(A)で表される構造
単位を有するポリカ−ボネ−ト樹脂を得るものである。
このとき上記二価フェノ−ルは単独で重合させてもよ
く、また他の二価フェノ−ルと混合して、これと共重合
させてもよい。その反応モル比は、一般式(C)で表さ
れる二価フェノ−ルが全二価フェノ−ルに対して5〜8
0モル%、好ましくは30〜80モル%、更に好ましく
は30〜50モル%のものである。また、一般式(C)
で表される二価フェノ−ルの反応モル比が5モル%未満
あるいは80モル%を越えると非ハロゲン系溶媒に対す
る溶解性、一般環境使用溶媒等の耐ストレスクラック
性、耐摩耗性が不十分となる。非ハロゲン系溶媒溶解性
と耐スチレスクラック性をバランスよく保つ範囲として
は、一般式(C)で表される二価フェノ−ルが30〜5
0モル%の組成がより好ましい。
【0028】次に、本発明において用いるポリカ−ボネ
−ト樹脂の原料である一般式(C)で表される化合物の
具体例を表1〜3に掲げる。
【表1】
【表2】
【表3】
【0029】上記化合物中、特に9,9−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−
ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェ
ニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3
−トリフルオロメチルフェニル)フルオレンが好まし
い。また、表中に掲げた化合物を2種類以上用いること
も可能である。
【0030】本発明において、感光層の耐ストレスクラ
ック性を考慮した場合には、前記一般式(A)で表され
る及び下記一般式(B)で表される繰り返し単位を有す
るポリカ−ボネ−ト樹脂を用いることが好ましい。 一般式(B)
【化6】 式中、R9 〜R16はそれぞれ、水素原子、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子から選ばれるハロゲン原子、それぞ
れ置換基を有してもよい、炭素数1〜5のアルキル基、
炭素数6〜12のアリ−ル基、炭素数2〜5のアルケニ
ル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17の
アラルキル基であり、これ等のいずれにも有してもよい
置換基が、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5の
アルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ジメチルシロキシ基であり、
Xは、
【化7】 であり、式中、R17及びR18はそれぞれ、水素原子、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子から選ばれるハロゲン原
子、それぞれ置換基を有してもよい、炭素数1〜5のア
ルキル基、炭素数6〜12のアリ−ル基、炭素数2〜5
のアルケニル基またはR17及びR18が一緒に結合して、
炭素環または複素環を形成する基を表し、これ等のいず
れにも有してもよい置換基が、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数1〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
コキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ジメチル
シロキシ基であり、a及びbは0〜20の整数、cは1
〜500の整数を表す。
【0031】この場合には、前記一般式(C)及び下記
一般式(D)で表される二価フェノ−ルを一般式(D)
【化8】 (式中、R9 〜R16及びXは一般式(B)におけると同
義) ホスゲン、炭酸エステルあるいはクロロホ−メ−トと反
応させて、前記一般式(A)及び(B)で表される構造
単位を有するポリカ−ボネ−ト樹脂を得るものである。
【0032】また、前記ポリカ−ボネ−ト樹脂の原料に
用いる一般式(D)で表される二価フェノ−ルとして
は、具体的にはビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ−テル、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(ビスフェノ−ルA;BPA)、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ−ル
Z;BPZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,4
−ビス(1−メチル−1,4’−ヒドロキシフェニルエ
チル)ベンゼン(ビシフェノ−ルP;BPP)、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)
プロパン、2,2−日巣(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
プロパン(ジメチルビスフェノ−ルA;DMBPA)、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェ
ニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ジフェニルメタン、α,ω−ビス[3−(o−ヒ
ドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン(ビスフェノ−ルAF;BPAF)等が
挙げられ、これ等を2種類以上併用することも可能であ
る。これ等の中でも2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンが好まし
く、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパンが熱安定性や反応性の
面から好ましい。
【0033】本発明において用いるポリカ−ボネ−ト樹
脂は単独でまたは他の樹脂と混合して用いる。他の樹脂
としてはポリエステル樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポ
リメタクリル酸エステル樹脂及びポリスチレン樹脂等の
樹脂が挙げられる。電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5
〜40μm、より好ましくは5〜30μmである。
【0034】電荷発生層は、ス−ダンレッド、ダイアン
ブル−等のアゾ顔料、ピレンキノン、アントアントロン
等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、イ
ンジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔料、アズレニウム
塩顔料、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等
のフタロシアニン顔料等の電荷発生材料を本発明におけ
る樹脂またはポリビニルブチラ−ル樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸酪酸セ
ルロ−ス及びエチルセルロ−ス等のバインダ−樹脂に分
散させて、この分散液を塗工することによって形成でき
る。電荷発生層の膜厚は、好ましくは5μm以下、より
好ましくは0.05〜2μmである。
【0035】単層型の感光層について説明すると、単層
型感光層は前記導電性支持体上に前記電荷輸送材料と電
荷発生材料、更に一般式(A)で表される繰り返し単位
を有するポリカ−ボネ−ト樹脂を溶解、分散して得られ
る液を塗工して形成される。樹脂は積層型感光層におけ
る電荷輸送層と同様に、前記共重合体と他の樹脂とを混
合して用いることもできる。単層型感光層の膜厚は、好
ましくは5〜40μm、より好ましくは5〜30μmで
ある。
【0036】上述したように、本発明の電子写真感光体
は保護層が光または熱硬化性の樹脂よりなる溶液を塗
布、硬化した膜よりなり、かつバインダ−樹脂として前
記一般式(A)で表される繰り返し単位を有するポリカ
−ボネ−ト樹脂によって構成される感光層を有する電子
写真感光体であり、保護層の硬度が高く、耐久性に優
れ、しかも保護層の塗布、光硬化によっても感光体に亀
裂、感度劣化の発生が全くなく、画像欠陥のない、高品
位な画像が得られる電子写真感光体の提供を可能とした
ものである。更に本発明の電子写真感光体は、帯電器下
放置による感光体の劣化がないため、繰り返し耐久して
も、画像欠陥を生じない電子写真感光体を提供できたの
である。
【0037】また、本発明は前記本発明の電子写真感光
体を備えた電子写真装置から構成される。
【0038】図1に本発明のドラム型感光体を用いた一
般的な転写式電子写真装置の概略構成を示した。図にお
いて、1は像担持体としてのドラム型感光体であり軸1
aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
該感光体1はその回転過程で帯電手段2によりその周面
に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで露光
部3にて不図示の像露光手段により光像露光L(スリッ
ト露光・レ−ザ−ビ−ム走査露光など)を受ける。これ
により感光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形
成されていく。その静電潜像は、次いで現像手段4でト
ナ−現像され、そのトナ−現像像が転写手段5により不
図示の給紙部から感光体1と転写手段5との間に感光体
1の回転と同期取りされて給送された転写材Pの面に順
次転写されていく。像転写を受けた転写材Pは感光体面
から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受け
て複写物(コピ−)として機外へプリントアウトされ
る。像転写後の感光体1の表面はクリ−ニング手段6に
て転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、前露光
手段7により除電処理がされて繰り返して像形成に使用
される。感光体1の均一帯電手段2としてはコロナ帯電
装置が一般に広く使用されている。また、転写装置5も
コロナ転写手段が一般に広く使用されている。電子写真
装置として、上述の感光体や現像手段、クリ−ニング手
段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニットと
して一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に
対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光体1と
クリ−ニング手段6とを一体化してひとつの装置ユニッ
トとし、装置本体のレ−ルなどの案内手段を用いて着脱
自在の構成にしてもよい。このとき、上記の装置ユニッ
トのほうに帯電手段および/または現像手段を伴って構
成してもよい。また、光像露光Lは、電子写真装置を複
写機やプリンタ−として使用する場合には、原稿からの
反射光や透過光を用いる、あるいは、原稿を読み取り信
号化に従って、この信号によりレ−ザ−ビ−ムの走査、
発光ダイオ−ドアレイの駆動、または液晶シャッタ−ア
レイの駆動などを行うことにより行われる。
【0039】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レ−ザ−ビ−ムプリンタ−、C
RTプリンタ−、LEDプリンタ−、液晶プリンタ−、
レ−ザ−製版等の電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0040】
【実施例】次に、具体的に実施例を挙げて、本発明を更
に詳しく説明する。実施例中、部は重量部、%は重量%
を示す。
【0041】実施例1 10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した
導電性酸化チタン粉体50部、フェノ−ル樹脂25部、
メチルセロソルブ20部、メタノ−ル5部及びシリコ−
ンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレ
ン共重合体、平均分子量3000)0.002部をφ1
mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で2時間分散
して、導電層用塗工液を調製した。アルミニウムシリン
ダ−(φ30mm×260mm)上に上記塗工液を浸漬
塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚20μmの
導電層を形成した。
【0042】次に、アルコ−ル可溶性共重合ナイロン樹
脂(平均分子量29000)10部、メトキシメチル化
6ナイロン樹脂(平均分子量32000)30部をメタ
ノ−ル260部、ブタノ−ル40部の混合溶媒中に溶解
した。この塗工液を上記導電層上に浸漬塗布して膜厚1
μmの下引き層を形成した。
【0043】次に、下記構造式のジスアゾ顔料4部、
【化9】 ポリビニルブチラ−ル(ブチラ−ル化率68%、重量平
均分子量24000)2部及びシクロヘキサノン34部
をφ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で12
時間分散した後、テトラヒドロフラン60部を加えて電
荷発生層用塗工液を調製した。この塗工液を上記下引き
層上にスプレ−塗布し、80℃で15分間乾燥させ、膜
厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
【0044】次に、下記構造式のスチリル化合物10部
【化10】 及び下記合成方法によって得られたポリカ−ボネ−ト樹
脂10部をジクロルメタン20部、クロロベンゼン40
部の混合溶媒中に溶解し、この溶解液を上記電荷発生層
上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥させ、膜厚1
8μmの電荷輸送層を形成した。
【0045】上記ポリカ−ボネ−ト樹脂の合成は、水酸
化ナトリウム3.7kgを水42リットルに溶解し、2
0℃に保ちながら、これにビスフェノ−ルA(BPA)
2.6kgと9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチ
ルフェニル)フルオレン(DM−FL)2.16kg及
びハイドロサルファイト(HD)8gを溶解した。これ
にメチレンクロライド(MC)28リットルを加えて撹
拌しつつ、p−t−ブチルフェノ−ル(PTBP)78
gを加え、次いで、ホスゲン(PG)2.34kgを6
0分かけて吹き込んだ。ホスゲン吹き込み後、激しく撹
拌して反応液を乳化させ、乳化後、8gのトリエチルア
ミン(TEA)を加え約1時間撹拌し重合させた。重合
液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和した
後、洗液のPHが中性になるまで水洗を繰り返した後、
イソプロパノ−ル35リットルを加えて、重合物を沈殿
させた。沈殿物はろ過後、乾燥することにより白色粉末
状のポリカ−ボネ−ト樹脂を得た。
【0046】次に、下記構造式のアクリルモノマ−60
部、
【化11】 分散前の平均粒径が400オングストロ−ムの酸化スズ
超微粒子30部、光開始剤として2−メチルチオキサン
トン0.1部及びメタノ−ル100部、メチルセロソル
ブ200部を混合してサンドミル装置にて48時間分散
を行った。この分散液を用いて上記感光層上にビ−ムコ
−ティング法により、膜を成膜し、乾燥した後、高圧水
銀灯にて8mW/cm2 の光強度で20秒間光硬化を行
い、保護層を形成した。保護層の膜厚は4μmとした。
また、保護層用分散液の分散性は良く、保護層表面はム
ラのない均一な面であった。
【0047】作成した電子写真感光体を帯電−露光−現
像−転写−クリ−ニングのプロセスを1.5秒サイクル
で繰り返す正現像方式の複写機に取り付け、常温常湿下
で電子写真特性の評価を行い、更に繰り返し画像出し耐
久を10000回行った。
【0048】結果は表4に示すとおり、後記比較例1に
おける保護層なしの電子写真感光体と比較して感度、残
留電位は同等であり、ムラや黒ポチのない安定した画像
を保つことができた。更に実施例1の電子写真感光体は
黒帯(黒色帯状の画像欠陥)等の画像欠陥の生じない安
定した画像を得ることができた。
【0049】実施例2 電荷輸送層用のバインダ−樹脂の合成において用いた
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
フルオレンに代えて9,9−ビス(3−クロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)フルオレン2.39kgを用いた他
は、実施例1におけると同様して合成して得たポリカ−
ボネ−ト樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして電子
写真感光体を作成し、評価を行った。結果を表4及び5
に示す。
【0050】実施例3 実施例1と同様の方法でアルミニウムシリンダ−上に導
電層及び下引き層を形成した。
【0051】次に、下記構造式のジスアゾ顔料4部、
【化12】 ポリビニルベンザ−ル(ベンザ−ル化率80%、重量平
均分子量11000)2部及びシクロヘキサノン30部
をφ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で20
時間分散した後、メチルエチルケトン60部を加えて電
荷発生層用塗工液を調製した。この塗工液を下引き層上
にスプレ−塗布し、80℃で15分間乾燥させ、膜厚
0.10μmの電荷発生層を形成した。
【0052】次に、下記合成方法によって得られたポリ
カ−ボネ−ト樹脂10部をジクロルメタン20部、クロ
ロベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、この溶解液を
上記電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾
燥させ、膜厚15μmの電荷輸送層を形成した。
【0053】上記ポリカ−ボネ−ト樹脂の合成は、ビス
フェノ−ルA(BPA)をビスフェノ−ルAF(BPA
F)3.83kg、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)フルオレン(DM−FL)を9,9
−ビス(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルフェ
ニル)フルオレン(DF−FL)2.78kgに代えた
他は、実施例1と同様にして合成した。
【0054】この電荷輸送層上に実施例1と同様の保護
層を形成し、電子写真感光体を作成した。
【0055】作成した電子写真感光体を帯電−レ−ザ−
露光−現像−転写−クリ−ニングのプロセスを1.5秒
サイクルで繰り返す反転現像方式のレ−ザ−ビ−ムプリ
ンタ−に取り付け、常温常湿下で電子写真特性の評価を
行い、更に繰り返し画像出し耐久を10000回行っ
た。結果を表4及び5に示す。
【0056】実施例4 実施例3において電荷発生層と電荷輸送層の積層の順序
を逆にした他は、実施例3と全く同様の方法で感光層を
形成した後、保護層として、下記構造式のアクリルモノ
マ−20部、
【化13】 メタノ−ル30部、メトキシプロパノ−ル50部及び光
開始剤として2−メチルチオキサントン2部の混合液を
上記感光層上に浸漬塗布し、60℃で1時間乾燥した
後、実施例3と同様にして保護層を形成した。膜厚は
0.8μmとした。
【0057】作成した電子写真感光体を帯電極性が逆な
他は、実施例3と同様の評価機により同様の評価を行っ
た。結果を表4及び5に示す。
【0058】比較例1 実施例1において保護層を形成しなかった他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評価を
行った。その結果は初期の電子写真特性は良かったが、
耐久を行ったところ300枚で、表面の層が削れ、良好
な画像を得ることが困難となった。結果を表4及び5に
示す。
【0059】比較例2 実施例3において保護層中のバインダ−樹脂をビスフェ
ノ−ルA型ポリカ−ボネ−ト樹脂に代えた他は、実施例
3と同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評価を
行った。結果を表4及び5に示す。
【0060】比較例3〜5 実施例1において電荷輸送層のバインダ−樹脂として各
々ポリスチレン樹脂(重量平均分子量45000)、ビ
スフェノ−ルA型ポリカ−ボネ−ト樹脂(重量平均分子
量35000)、ポリメチルメタクリレ−ト樹脂(重量
平均分子量60000)を用いた他は、実施例1と同様
にして電子写真感光体を作成し、評価を行った。結果を
表4及び5に示す。
【0060】
【表4】
【表5】
【0061】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、硬度が高く
耐久性に富む保護層を感光体の亀裂、感度劣化が発生し
ない状況に形成されており、初期から繰り返し耐久後ま
で画像欠陥、画像ムラのない安定した高品位な画像を提
供でき、また、保護層に導電性金属微粒子を分散するこ
とができ、その良好な分散性と分散安定性により、耐久
性が高く、かつ残留電位もなく、より高品位な画像を安
定して得ることができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を備えた電子写真装置
の概略構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 本発明の電子写真感光体 1a 軸 2 帯電手段 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリ−ニング手段 7 前露光手段 8 像定着手段 L 光像露光 P 像転写を受けた転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/147 503 (72)発明者 雨宮 昇司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層及び保護層を有
    する電子写真感光体において、該保護層が光または熱硬
    化性樹脂を含有し、かつ、該感光層が下記一般式(A)
    で表される繰り返し単位を有するポリカ−ボネ−ト樹脂
    を含有することを特徴とする電子写真感光体。 一般式(A) 【化1】 式中、R1 〜R8 はそれぞれ、水素原子、フッ素原子、
    塩素原子、臭素原子から選ばれるハロゲン原子、それぞ
    れ置換基を有してもよい、炭素数1〜5のアルキル基、
    炭素数6〜12のアリ−ル基、炭素数2〜5のアルケニ
    ル基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜1
    7のアラルキル基であり、これ等のいずれにも有しても
    よい置換基が、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜
    5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フッ
    素原子、塩素原子、臭素原子、ジメチルシロキシ基であ
    り、R1 〜R4 のうち少なくとも1つは水素原子以外の
    基である。
  2. 【請求項2】 前記感光層が前記一般式(A)で表され
    る及び下記一般式(B)で表される繰り返し単位を有す
    るポリカ−ボネ−ト樹脂を含有する請求項1記載の電子
    写真感光体。 一般式(B) 【化2】 式中、R9 〜R16はそれぞれ、水素原子、フッ素原子、
    塩素原子、臭素原子から選ばれるハロゲン原子、それぞ
    れ置換基を有してもよい、炭素数1〜5のアルキル基、
    炭素数6〜12のアリ−ル基、炭素数2〜5のアルケニ
    ル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17の
    アラルキル基であり、これ等のいずれにも有してもよい
    置換基が、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5の
    アルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フッ素原
    子、塩素原子、臭素原子、ジメチルシロキシ基であり、
    Xは、 【化3】 であり、式中、R17及びR18はそれぞれ、水素原子、フ
    ッ素原子、塩素原子、臭素原子から選ばれるハロゲン原
    子、それぞれ置換基を有してもよい、炭素数1〜5のア
    ルキル基、炭素数6〜12のアリ−ル基、炭素数2〜5
    のアルケニル基またはR17及びR18が一緒に結合して、
    炭素環または複素環を形成する基を表し、これ等のいず
    れにも有してもよい置換基が、炭素数1〜5のアルキル
    基、炭素数1〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
    コキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ジメチル
    シロキシ基であり、a及びbは0〜20の整数、cは1
    〜500の整数を表す。
  3. 【請求項3】 前記感光層に含有されるポリカ−ボネ−
    ト樹脂において、前記一般式(A)で表される繰り返し
    単位が全繰り返し単位中、5〜80%である請求項1ま
    たは2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記感光層に含有されるポリカ−ボネ−
    ト樹脂において、前記一般式(B)で表される構造単位
    が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フロパ
    ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
    キサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
    ェニル)フロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
    ニル)ヘキサフルオロプロパンより誘導されたものであ
    る請求項2記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記感光層に含有されるポリカ−ボネ−
    ト樹脂において、前記一般式(A)で表される構造単位
    が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
    ル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−
    クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒド
    ロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−
    ビス(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルフェニ
    ル)フルオレンより誘導されたものである請求項1また
    は2記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記保護層が光硬化性樹脂を含有する請
    求項1記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記保護層が光硬化性アクリル樹脂を含
    有する請求項1記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記保護層が樹脂に導電性微粒子を分散
    した膜である請求項1記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の電子写真感光体を有する
    ことを特徴とする電子写真装置。 【0001】
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