JP5825166B2 - 電子写真感光体用添加剤、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体用添加剤、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体用添加剤、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
従来、光導電性材料として種々の化合物が知られており、それを含む電子写真感光体も知られている。
例えば、特許文献1には、「導電性支持体上に感光層を設けた電子写真感光体において、該電子写真感光体の最外層がフルオロアルキル基を有する電荷輸送材料及びフッ素樹脂粒子を含有する樹脂層からなることを特徴とする電子写真感光体」が開示されている。
例えば、特許文献2には、「所定の式で表わされる含フッ素N,N,N’,N’−テトラアリールベンジジン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体」が開示されている。
例えば、特許文献3には、「所定の式で表わされるフルオロアルキル基を有するスチルベン誘導体」開示されている。
例えば、特許文献4には、「所定の式で表わされるフルオロアルキル基を有するジアミン化合物」が開示されている。
例えば、特許文献5には、「所定の式で表わされる電子写真感光体用添加剤」が開示されている。
特開平11−218945号公報 特開平05−006010号公報 特開平06−025120号公報 特開平07−126224号公報 特開2005−156742号公報
本発明の課題は、電子写真感光体の電気特性の変化を抑制する電子写真感光体用添加剤を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
下記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤。

一般式(I)中、Aは下記一般式 (II)又は一般式(III)で表されるアリールアミンから誘導されるm価の有機基を表し、Tは炭素数1以上10以下の2価の炭化水素基を表し、Rfは水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基を表し、lは0又は1を表し、mは1以上4以下の整数を表す。

一般式(II)中、Ar、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換又は無置換の炭素数6以上20以下のアリール基を表す。
一般式(III)中、Ar、Ar、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換又は無置換の炭素数6以上20以下のアリール基を表し、Xは下記式(IV)、式(V)又は式(VI)で表される2価の有機基を表す。

請求項2に係る発明は、
前記一般式(I)において、Rfが分岐を2個以上有する炭化水素基である、請求項1に記載の電子写真感光体用添加剤。
請求項3に係る発明は、
導電性基体と、
前記導電性基体上に設けられた感光層と、
を有し、
最表面層が、電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層である、電子写真感光体。
請求項4に係る発明は、
導電性基体と、
前記導電性基体上に設けられた感光層と、
を有し、
最表面層が、電荷輸送材料と、請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層である、電子写真感光体。
請求項5に係る発明は、
前記最表面層が、前記感光層上に設けられた表面保護層である、請求項3又は請求項4に記載の電子写真感光体。
請求項6に係る発明は、
請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記静電潜像を現像剤で現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
請求項7に係る発明は、
請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置、前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、前記静電潜像を現像剤で現像してトナー像を形成する現像装置、及び前記電子写真感光体に付着した残留トナーを除去するクリーニング装置から選ばれる少なくとも1種と、
を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項1に係る発明によれば、前記一般式(I)で表される化合物以外の電荷輸送骨格及びフッ素化炭化水素基を有する化合物に比べ、電子写真感光体の電気特性の変化を抑制する電子写真感光体用添加剤が提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記一般式(I)においてRfが分岐を1個有する炭化水素基である場合に比べ、電子写真感光体の電気特性の変化を抑制する電子写真感光体用添加剤が提供される。
請求項3、5に係る発明によれば、最表面層が、電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、前記一般式(I)で表される化合物以外の電荷輸送骨格及びフッ素化炭化水素基を有する化合物と、を含む組成物により形成された層である場合に比べ、電気特性の変化が抑制される電子写真感光体が提供される。
請求項4に係る発明によれば、最表面層が、電荷輸送材料と、前記一般式(I)で表される化合物以外の電荷輸送骨格及びフッ素化炭化水素基を有する化合物と、を含む組成物により形成された層である場合に比べ、クリーニング性に優れる電子写真感光体が提供される。
請求項6、7に係る発明によれば、電子写真感光体の電気特性の変化に起因する画像欠陥の発生が抑制される画像形成装置、プロセスカートリッジが提供される。
本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略部分断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略部分断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略部分断面図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 他の本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 化合物(I)−8のIRスペクトルである。 化合物(I)−7のIRスペクトルである。
以下、本発明の電子写真感光体用添加剤、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の実施形態について詳細に説明する。
<電子写真感光体用添加剤>
本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、下記一般式(I)で表される化合物である。

一般式(I)中、Aは下記一般式 (II)又は一般式(III)で表されるアリールアミンから誘導されるm価の有機基を表し、Tは炭素数1以上10以下の2価の炭化水素基を表し、Rfは水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基を表し、lは0又は1を表し、mは1以上4以下の整数を表す。

一般式(II)中、Ar、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換又は無置換の炭素数6以上20以下のアリール基を表す。
一般式(III)中、Ar、Ar、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換又は無置換の炭素数6以上20以下のアリール基を表し、Xは下記式(IV)、式(V)又は式(VI)で表される2価の有機基を表す。

本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、前記一般式(I)で表される化合物であり、フッ素化された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基が、1個以上4個以下、オキシ安息香酸エステルから誘導される基(−O−C(=O)−C−O−)を介して、又はオキシ安息香酸エステルから誘導される基及び炭素数1以上10以下の2価の炭化水素基を介して、電荷輸送能を有する化合物から誘導される有機基(電荷輸送骨格)に結合した構造を有する。
本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤によれば、電子写真感光体の電気特性の変化を抑制する電子写真感光体用添加剤が提供される。
この理由は定かではないが、以下に示す理由によるものと考えられる。
本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、フッ素化された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基を1個以上4個以下有することにより、フッ素樹脂粒子を分散させる効果に優れると考えられる。
したがって、電子写真感光体の最表面層の形成用組成物に、フッ素樹脂粒子と共に本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤を含ませると、フッ素樹脂粒子の分散助剤の使用量を減じても、この組成物はフッ素樹脂粒子の分散性に優れると考えられる。フッ素樹脂粒子の分散助剤としては、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するクシ型ポリマーを用いる場合が多い。しかしこの化合物は感光層の残留電位を上昇させて帯電安定性を損なう原因になりやすいところ、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤を用いれば、最表面層の形成に使用する前記化合物の使用量を低減し得る。
そして、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、フッ素化された炭化水素基と電荷輸送骨格と特定の連結基とのみを有する構造であるため、電子写真感光体の最表面層に適用した場合に、最表面層の電気特性に悪影響を及ぼし難いと考えられる。
以上のことから、電荷輸送性材料とフッ素樹脂粒子と本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤とを含む組成物を用いて形成された電子写真感光体の最表面層は、帯電安定性に優れ、使用による電気特性の変化が起こり難いと考えられる。
その結果、上記の電子写真感光体を備えた画像形成装置は、電子写真感光体の電気特性の変化に起因する、画質の濃度ムラや粒状性(画質のざらつき)等の画像欠陥の発生が抑制されると考えられる。
また、電子写真感光体の最表面層の形成用組成物として硬化性樹脂中にフッ素樹脂粒子を分散させる場合、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤を共に用いると、この組成物を用いて形成された電子写真感光体は、硬化性樹脂の硬化によって生じる体積収縮の影響によるフッ素樹脂粒子の凝集物の発生が起こり難いと考えられる。フッ素樹脂粒子の凝集物は、電子写真感光体の長期使用にともなうフィルミング発生の原因となるが、上記の組成物を用いて形成された電子写真感光体の最表面層はフィルミングが発生し難く、その結果、この電子写真感光体は、長期間使用した場合でも画像欠陥の発生が抑制されると考えられる。
ほかに、電子写真感光体の最表面層の形成用組成物に結着樹脂を用いる場合、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、この結着樹脂(共に用いられる電荷輸送材料との相溶性を考慮して選択される。)との相溶性がよいと考えられる。
その結果、結着樹脂と本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤を含む組成物を用いて形成された電子写真感光体の最表面層は、帯電安定性に優れ、使用による電気特性の変化が起こり難いと考えられる。
さらに、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤が、フッ素化された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基を1個以上4個以下有することにより、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤を含む組成物を用いて形成された電子写真感光体の最表面層は、前記組成物にフッ素樹脂粒子が含まれていなくとも、離型性及び潤滑性がよく、クリーニング性がよいと考えられる。すなわち、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、電子写真感光体の最表面層に離型性を付与する材料や潤滑性を付与する材料として用い得る。そして、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、その構造から推測して、電子写真感光体の感光層に離型性や潤滑性の付与を目的に従来使用されてきたシリコーンオイル等と比べて、ブリード(染み出し)が発生し難いと考えられる。
加えて、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、電荷輸送骨格を有する化合物であることから、電荷輸送材料としての機能を発揮すると考えられる。したがって、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤を電子写真感光体の感光層に含ませて、電荷輸送材料として用い得る。
以下に、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤である、前記一般式(I)で表される化合物の構造を詳細に説明する。
前記一般式(I)中、Aは前記一般式 (II)又は一般式(III)で表されるアリールアミンから誘導されるm価の有機基を表す。
前記一般式(II)及び一般式(III)中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArで表される、置換又は無置換の炭素数6以上20以下のアリール基としては、例えば、以下の構造の置換又は無置換のアリール基が挙げられる。

上記の構造式において、R及びR’はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のヒドロキシアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数2以上5以下のアルケニル基、又は置換若しくは無置換の炭素数6以上14以下のアリール基を表す。nはそれぞれの位置に応じて、0以上7以下の整数を表す。R及びR’はそれぞれ独立に、1個若しくは複数個のベンゼン環で置換されていてもよい。
前記一般式(II)としては、下記一般式 (II−1)が望ましい。

前記一般式(II−1)において、R21、R22及びR23はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のヒドロキシアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数2以上5以下のアルケニル基、又は置換若しくは無置換の炭素数6以上14以下のアリール基を表し、n21、n22及びn23はそれぞれ独立に、0以上5以下の整数を表す。
n21が2以上のとき、R21は同じでもよく異なっていてもよい。n22が2以上のとき、R22は同じでもよく異なっていてもよい。n23が2以上のとき、R23は同じでもよく異なっていてもよい。
21、R22及びR23におけるアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、アリール基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);フェニル基;ナフタレン、アズレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、テトラセン等の多環芳香族炭化水素から水素原子が1つとれた基等が挙げられる。
前記一般式(III)において、Xとしては、式(IV)、式(V)又は式(VI)で表される2価の有機基の中でも、式(IV)又は式(V)で表される2価の有機基が望ましい。
前記一般式(III)としては、下記一般式 (III−1)が望ましい。

前記一般式(III−1)において、R31、R32、R33及びR34はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数1以上5以下のヒドロキシアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数2以上5以下のアルケニル基、又は置換若しくは無置換の炭素数6以上14以下のアリール基を表し、n31、n32、n33及びn34はそれぞれ独立に、0以上5以下の整数を表す。R35は、水素原子又はメチル基を表す。
n31が2以上のとき、R31は同じでもよく異なっていてもよい。n32が2以上のとき、R32は同じでもよく異なっていてもよい。n33が2以上のとき、R33は同じでもよく異なっていてもよい。n34が2以上のとき、R34は同じでもよく異なっていてもよい。
31、R32、R33及びR34におけるアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、アリール基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);フェニル基;ナフタレン、アズレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、テトラセン等の多環芳香族炭化水素から水素原子が1つとれた基等が挙げられる。
35は、水素原子又はメチル基であり、望ましくは水素原子である。
前記一般式(I)中、Tは炭素数1以上10以下の2価の炭化水素基を表す。Tで表される炭素数1以上10以下の2価の炭化水素基としては、例えば、以下の構造の炭化水素基が挙げられる。



前記一般式(I)中、lは、Tで表される「炭素数1以上10以下の2価の炭化水素基」の個数を表し、0又は1である。
前記一般式(I)中、Rfは水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基を表す。Rfで表される、水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基(以下「Rfで表される炭化水素基」とも称する。)としては、例えば、以下の構造の炭化水素基が挙げられる。

Rfで表される炭化水素基は、フッ素樹脂粒子の分散性の観点から、分岐を2個以上有する炭化水素基であることが望ましい。
Rfで表される炭化水素基における分岐の個数は、主鎖から枝分かれした側鎖の個数と、さらに各側鎖における主鎖から枝分かれした側鎖の個数の合計である。ここで、炭化水素基における主鎖とは、炭化水素基を構成する炭素原子が最も数多く連続する鎖を意味し、側鎖とは主鎖に結合する鎖を意味する。それぞれの側鎖においても、その側鎖を構成する炭素原子が最も数多く連続する鎖を主鎖とみなし、当該主鎖に結合する鎖を側鎖とみなす。
前記Rf−1乃至Rf−10の分岐数は、Rf−1、Rf−2、Rf−3、Rf−4及びRf−5が1個であり、Rf−6が2個であり、Rf−7及びRf−8が3個であり、Rf−9及びRf−10が4個である。
Rfで表される炭化水素基における分岐の個数は、2個以上が望ましく、3個以上がより望ましい。
Rfで表される炭化水素基は、分岐を複数個有する結果、フッ素樹脂粒子の分散性に優れる観点から、炭素数が5以上10以下であることが望ましく、炭素数が7以上10以下であることがより望ましく、炭素数が9又は10であることが更に望ましい。
また、Rfで表される炭化水素基は、フッ素樹脂粒子の分散性の観点から、水素原子の複数個がフッ素原子に置換されていることが望ましく、水素原子のすべてがフッ素原子に置換されていることがより望ましい。
さらに上記の観点から、Rfで表される炭化水素基は、炭素数が5以上10以下で水素原子のすべてがフッ素原子に置換されていることが望ましく、炭素数が7以上10以下で水素原子のすべてがフッ素原子に置換されていることがより望ましく、炭素数が9又は10で水素原子のすべてがフッ素原子に置換されていることが更に望ましい。
前記一般式(I)中、mは、1以上4以下の整数を表す。
前記一般式(I)中、Aが前記一般式 (II)で表されるアリールアミンから誘導される有機基の場合、mは、1以上3以下の整数が望ましく、1又は2がより望ましい。
前記一般式(I)中、Aが前記一般式 (III)で表されるアリールアミンから誘導される有機基の場合、mは、2以上4以下の整数が望ましく、2又は3がより望ましく、2が更に望ましい。
本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤としては、例えば、下記の表1乃至4に示す化合物(I)−1乃至化合物(I)−16が挙げられる。




さらに、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤としては、例えば、下記の表5乃至8に示す化合物(I)−17乃至化合物(I)−115が挙げられる。
なお、表5乃至8中のAr−7乃至Ar−24は下記の構造の置換基を表し、「*」は窒素原子との結合位置を表し、「**」は「−(T)−O−C(=O)−C−O−Rf」との結合位置を表す。T−1等は、前記一般式(I)におけるTの具体例として既述した2価の炭化水素基であり、Rf−1等は、前記一般式(I)におけるRfの具体例として既述した炭化水素基である。





本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤は、例えば、水酸基を有するアリールアミン化合物を含フッ素エステル化合物とエステル交換反応させてエステル化することで合成される。ほかに例えば、特公昭59−37000号公報に記載のように、含フッ素カルボン酸化合物にハロゲン化剤を作用させて酸ハロゲン化物とした後、水酸基を有するアリールアミン化合物との脱ハロゲン化水素反応によって合成される。
エステル交換反応は、例えば、実験化学講座(第4版)28巻P.217等に記載されたように、水酸基を有するアリールアミン化合物と、含フッ素エステル化合物と、チタン、スズ、亜鉛等の有機金属化合物とを混合し加熱することで行う。
含フッ素エステル化合物は、水酸基を有するアリールアミン化合物の水酸基に対し1当量以上用いることが望ましく、1.2当量以上用いることがより望ましく、1.5当量以上用いることが更に望ましい。
エステル交換反応は、さらに、硫酸、リン酸等の無機酸;チタンアルコキシド;カルシウム、コバルト等の酢酸塩又は炭酸塩;亜鉛、鉛等の酸化物;等を触媒として加えて行ってもよい。触媒は、水酸基を有するアリールアミン化合物1質量部に対して、1/10000質量部以上1質量部以下用いることが望ましく、1/1000質量部以上1/2質量部以下用いることがより望ましい。
エステル交換反応は、反応温度100℃以上300℃以下で行うことが望ましく、脱離するアルコールの沸点以上で行うことがより望ましい。エステル交換反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガス中で行うことが望ましい。エステル交換反応には、p−シメン、1−クロロナフタレン等の高沸点溶剤を用いてもよい。
水酸基を有するアリールアミン化合物は、例えば、アリールアミン化合物をN,N−ジメチルホルムアミドとオキシ塩化リン等を用いてホルミル化した後、水素化ホウ素ナトリウム等で還元する方法、或いは、エステル基を有するアリールアミン化合物のエステル基を水素化アルミニウムリチウム等の還元剤でアルコールにまで還元する方法で合成される。
含フッ素エステル化合物は、例えば、含フッ素カルボン酸とアルコールとを酸触媒を用いて脱水反応させることによって合成される。
<電子写真感光体>
本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性基体と、前記導電性基体上に設けられた感光層と、を有し、最表面層が、電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層である、電子写真感光体である。
ここで前記組成物には、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤が1種含まれても2種以上含まれてもよい。
なお、「最表面層が、電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層」には、以下の(1)及び(2)が含まれる。
(1)最表面層が、結着樹脂と、電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含んで構成された層。
(2)最表面層が、反応性電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物の硬化膜で構成された層。
本実施形態に係る電子写真感光体によれば、最表面層が、電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、前記一般式(I)で表される化合物以外の電荷輸送骨格及びフッ素化炭化水素基を有する化合物と、を含む組成物により形成された層である場合に比べ、電気特性の変化が抑制される電子写真感光体が提供される。
他の本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性基体と、前記導電性基体上に設けられた感光層と、を有し、最表面層が、電荷輸送材料と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層である、電子写真感光体である。つまり、当該実施形態に係る電子写真感光体は、最表面層がフッ素樹脂粒子を含まない態様である。
ここで前記組成物には、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤が1種含まれても2種以上含まれてもよい。
なお、「最表面層が、電荷輸送材料と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層」には、以下の(3)及び(4)が含まれる。
(3)最表面層が、結着樹脂と、電荷輸送材料と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含んで構成された層。
(4)最表面層が、反応性電荷輸送材料と、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物の硬化膜で構成された層。
他の本実施形態に係る電子写真感光体によれば、最表面層が、電荷輸送材料と、前記一般式(I)で表される化合物以外の電荷輸送骨格及びフッ素化炭化水素基を有する化合物と、を含む組成物により形成された層である場合に比べ、クリーニング性に優れる電子写真感光体が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本実施形態に係る電子写真感光体を詳細に説明する。
図1乃至図3は、それぞれ本実施形態に係る電子写真感光体10の一部の断面を概略的に示している。
図1に示す電子写真感光体10は、導電性基体4上に下引層1が設けられ、下引層の上に感光層として電荷発生層2及び電荷輸送層3が設けられ、さらに最表面層となる表面保護層5が設けられている。
図2に示す電子写真感光体10は、図1に示す電子写真感光体10と同様に電荷発生層2と電荷輸送層3とに機能が分離された感光層を備えているが、下引層1の上に電荷輸送層3、電荷発生層2、表面保護層5が順次設けられている。
図3に示す電子写真感光体10は、電荷発生材料と電荷輸送材料とを同一の層、すなわち単層型感光層6(電荷発生/電荷輸送層)に含有し、感光層6の上には表面保護層5が設けられている。
なお、図1乃至図3に示す電子写真感光体10は、感光層上に表面保護層5を設け、当該表面保護層5を最表面層とした形態を示しているが、表面保護層5を設けない場合、感光層の最上層が最表面層となる。具体的には、図1に示す電子写真感光体10の層構成であって、表面保護層5を設けない層構成の場合、電荷輸送層3が最表面層に相当する。また、図3に示す電子写真感光体10の層構成であって、表面保護層5を設けない層構成の場合、単層型感光層6が最表面層に相当する。
以下、代表例として図1に示す電子写真感光体10に基づいて、各要素について説明する。なお、符号は省略して説明する。
(導電性基体)
導電性基体としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、薄膜(例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、及びアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)等の膜)を設けたプラスチックフィルム等、導電性付与剤を塗布又は含浸させた紙、導電性付与剤を塗布又は含浸させたプラスチックフィルム等が挙げられる。基体の形状は円筒状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性基体として金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
(下引層)
下引層は、導電性基体表面における光反射の防止、導電性基体から感光層への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。
下引層は、例えば、結着樹脂と、必要に応じてその他添加物とを含んで構成される。
下引層に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが望ましく用いられる。
下引層には、シリコン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物等の金属化合物等を含有してもよい。
金属化合物と結着樹脂との比率は、特に制限されず、目的とする電子写真感光体特性を得られる範囲で任意に設定される。
下引層には、表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子を添加してもよい。樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂粒子等が挙げられる。なお、表面粗さ調整のために下引層を形成後、その表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等が用いられる。
ここで、下引層の構成として、結着樹脂と導電性粒子とを少なくとも含有する構成が挙げられる。なお、導電性粒子は、例えば体積抵抗率が10Ω・cm未満の導電性を有するものがよい。
導電性粒子としては、例えば、金属粒子(アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの粒子)、導電性金属酸化物粒子(酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの粒子)、導電性物質粒子(カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末の粒子)等が挙げられる。これらの中でも、導電性金属酸化物粒子が好適である。導電性粒子は、2種以上混合して用いてもよい。
また、導電性粒子は、疎水化処理剤(例えばカップリング剤)等により表面処理を施して、抵抗調整して用いてもよい。
導電性粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが望ましく、より望ましくは40質量%以上80質量%以下である。
下引層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた下引層形成用塗布液が使用される。
また、下引層形成用塗布液中に粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。ここで、高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
下引層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
下引層の膜厚は、15μm以上が望ましく、20μm以上50μm以下がより望ましい。
ここで、図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。中間層に用いられる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などが挙げられる。これらの化合物は、単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いてもよい。中でも、ジルコニウムもしくはシリコンを含有する有機金属化合物は残留電位が低く環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど点から好適である。
中間層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた中間層形成用塗布液が使用される。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
なお、中間層は上層の塗布性改善の他に、電気的なブロッキング層の役割も果たすが、膜厚が大きすぎる場合には電気的な障壁が強くなりすぎて減感や繰り返しによる電位の上昇を引き起こすことがある。したがって、中間層を形成する場合には、0.1μm以上3μm以下の膜厚範囲に設定することがよい。また、この場合の中間層を下引層として使用してもよい。
(電荷発生層)
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂中とを含んで構成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が挙げられ、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が挙げられる。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。また、これらの電荷発生材料は、単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層を構成する結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、例えば10:1乃至1:10の範囲が望ましい。
電荷発生層の形成の際には、上記成分を溶剤に加えた電荷発生層形成用塗布液が使用される。
電荷発生層形成用塗布液中に粒子(例えば電化発生材料)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷発生層形成用塗布液を下引層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、望ましくは0.01μm以上5μm以下、より望ましくは0.05μm以上2.0μm以下の範囲に設定される。
(電荷輸送層)
電荷輸送層は、電荷輸送材料と、必要に応じて結着樹脂と、を含んで構成される。そして、電荷輸送層が最表面層に該当する場合、電荷輸送層は、本実施形態に係る電子写真感光体用添加剤を含む。
電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N’−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、及び上記した化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、電荷移動度の観点から、以下の式(B−1)乃至(B−3)で表される化合物が望ましい。

式(B−1)中、RB1は水素原子又はメチル基を表し、n’は1又は2を表す。また、ArB1及びArB2は置換又は無置換のアリール基を表し、置換基としてはハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、又は炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基を表す。

式(B−2)中RB2、RB2’はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、又は炭素数1以上5以下のアルコキシ基を表す。RB3、RB3’、RB4、RB4’はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1又は2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換若しくは無置換のアリール基、又は−C(RB5)=C(RB6)(RB7)を表し、RB5、RB6、RB7は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。また、m’及びn”はそれぞれ独立に、0以上2以下の整数である。

式(B−3)中、RB8は水素原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリール基、又は−CH=CH−CH=C(ArB3を表す。ArB3は、置換又は無置換のアリール基を表す。RB9、RB10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1又は2のアルキル基で置換されたアミノ基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
電荷輸送層を構成する結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプ或いはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、及びポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
電荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は、例えば10:1乃至1:5が望ましい。
電荷輸送層は、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用塗布液を用いて形成される。
電荷輸送層形成用塗布液中に粒子(例えばフッ素樹脂粒子)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いられる。
電荷輸送層の膜厚は、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上40μm以下の範囲に設定される。
(表面保護層)
表面保護層は、前記感光層上に設けられた最表面層である。表面保護層は、具体的には、反応性電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、前記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物の硬化膜で構成される。
つまり、表面保護層は、反応性電荷輸送材料の重合体(又は架橋体)と、フッ素樹脂粒子と、前記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤と、を含む電荷輸送性硬化膜で構成されている。
さらに前記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤が反応性基を有する場合は、表面保護層は、反応性電荷輸送材料の重合体(又は架橋体)と、フッ素樹脂粒子と、反応性電荷輸送材料と前記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤との重合体(又は架橋体)と、を含む電荷輸送性硬化膜で構成されている。なお、この場合、表面保護層には、前記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤どうしの重合体(又は架橋体)及び未反応の前記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤が含まれていてよい。
反応性電荷輸送材料について説明する。
反応性電荷輸送材料は、−OH、−OCH、−NH、−SH、−COOH、及び、炭素二重結合を持つ官能基を有する基から選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送材料の少なくとも1種であることがよい。特に、反応性電荷輸送材料としては、−OH、−OCH、−NH、−SH、−COOH、及び、炭素二重結合を持つ官能基を有する基から選択される置換基を少なくとも2つ(さらには3つ)持つ電荷輸送材料が望ましい。この如く、電荷輸送材料に反応性官能基(当該置換基)が増えることで、架橋密度が上がり、より強度の高い硬化膜(架橋膜)が得られる。
反応性電荷輸送材料としては、異物除去部材の摩耗の抑制や、電子写真感光体の摩耗を抑制する観点から、下記一般式(C)で表される化合物であることが望ましい。
Fr−(D)n3 ……一般式(C)
一般式(C)中、Frは電荷輸送能を有する化合物から誘導される有機基(電荷輸送骨格)を表し、Dは、−(−R11−Z)n1(R12n2−Y(但し、R11及びR12はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基を表し、Zは酸素、NH、又は硫黄原子を表し、Yは−OH、−OCH、−NH、−SH又は−COOHを表し、n1は0又は1を表し、n2は0又は1を表す。)、又は炭素二重結合を持つ官能基を有する基を表し、n3は1以上4以下の整数を表す。
Dで表される炭素二重結合を持つ官能基を有する基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基(ビニルフェニル基)、アリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、アリルビニルエーテル基、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一つを有する基(特に、これら基を末端に有する基)が挙げられる。
一般式(C)中、Frで表される「電荷輸送能を有する化合物から誘導される有機基」における電荷輸送能を有する化合物としては、アリールアミン誘導体が好適に挙げられる。アリールアミン誘導体としては、トリフェニルアミン誘導体、テトラフェニルベンジジン誘導体が好適に挙げられる。
そして、一般式(C)で表される化合物は、下記一般式(C−1)で表される化合物であることが望ましい。一般式(C−1)で表される化合物は、特に、電荷移動度、酸化などに対する安定性等に優れる。

一般式(C−1)中、ArC1、ArC2、ArC3及びArC4はそれぞれ独立に、置換又は無置換のアリール基を表し、同一でも異なっていてもよい。
ArC5は置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のアリーレン基を表す。
Dは、−(−R11−Z)n1(R12n2−Y(但し、R11及びR12はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基を表し、Zは酸素、NH、又は硫黄原子を表し、Yは−OH、−OCH、−NH、−SH又は−COOHを表し、n1は0又は1を表し、n2は0又は1を表す。)、又は−(CH−(O−CH−CH−O−CO−C(R’)=CH(但し、R’は水素原子、又はメチル基を表し、dは1以上5以下の整数を表し、eは0又は1を表す。)を表す。e1乃至e5はそれぞれ独立に0又は1を表し、Dの総数は1以上4以下である。kは0又は1を表す。
ArC1乃至ArC5に関し、置換アリール基及び置換アリーレン基における置換基としては、D以外のものとして、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、置換又は無置換の炭素数6以上10以下のアリール基等が挙げられる。
一般式(C−1)中、Dが「−(−R11−Z)n1(R12n2−Y」の場合、R11及びR12はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基であり、n1として望ましくは1であり、n2として望ましくは1であり、Zとして望ましくは酸素である。
一般式(C−1)においてDの総数は、一般式(C)におけるn3に相当し、望ましくは2以上4以下であり、さらに望ましくは3以上4以下である。Dの総数を一分子中に2以上4以下、望ましくは3以上4以下とすると、架橋密度が上がり、より強度の高い架橋膜が得られる。
一般式(C−1)中、ArC1、ArC2、ArC3及びArC4としては、下記式(1)乃至(7)のいずれかであることが望ましい。なお、下記式(1)乃至(7)は、各ArC1、ArC2、ArC3及びArC4に連結され得る「−(D)」(ただし、eはe1乃至e5のいずれかを表す。)と共に示す。

式(1)乃至(7)中、R13は水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルキル基若しくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、無置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基からなる群より選ばれる1種を表し、R14、R15及びR16はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、無置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Arは置換又は無置換のアリーレン基を表し、D及びeは一般式(C−1)における「D」及び「e1乃至e5」と同じであり、sは0又は1を表し、tは1以上3以下の整数を表す。
ここで、式(7)中のArとしては、下記式(8)又は(9)で表されるものが望ましい。

式(8)又は(9)中、R17及びR18はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、無置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、tは1以上3以下の整数を表す。
式(7)中のZ’としては、下記式(10)乃至(17)のいずれかで表されるものが望ましい。
式(10)乃至(17)中、R19及びR20はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基若しくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、無置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Wは2価の基を表し、q及びrはそれぞれ1以上10以下の整数を表し、tはそれぞれ1以上3以下の整数を表す。
上記式(16)及び(17)中のWとしては、下記(18)乃至(26)で表される2価の基のいずれかであることが望ましい。但し、式(25)中、uは0以上3以下の整数を表す。

一般式(C−1)中、ArC5は、kが0のときはArC1乃至ArC4の説明で例示された上記式(1)乃至(7)のアリール基であり、kが1のときはかかる上記式(1)乃至(7)のアリール基から水素原子を除いたアリーレン基である。
一般式(C−1)で表される化合物の具体例としては、特開2011−175038号公報及び特開2011−112801号公報に記載の化合物が挙げられる。
反応性電荷輸送材料の含有量は、例えば、塗布液における固形分濃度は、フッ素樹脂粒子及びフッ化アルキル基含有共重合体を除く層全構成成分(固形分)に対して、80質量%以上であり、望ましくは90質量%以上、より望ましくは95質量%以上である。この固形分濃度が90質量%未満であると電気特性が悪化するおそれがある。
次に、フッ素樹脂粒子について説明する。
フッ素樹脂粒子としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、又はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等の粒子が挙げられる。
フッ素樹脂粒子は、1種を単独で又は2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂粒子を構成するフッ素樹脂の重量平均分子量は、例えば、3000以上500万以下がよい。
フッ素樹脂粒子の平均一次粒径は、例えば、0.01μm以上10μm以下であることがよく、望ましくは0.05μm以上2.0μm以下である。
なお、フッ素樹脂粒子の平均一次粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用いて、フッ素樹脂粒子が分散された分散液と同じ溶剤に希釈した測定液を屈折率1.35で測定した値をいう。
フッ素樹脂粒子の市販品としては、例えば、ルブロンシリーズ(ダイキン工業株式会社製)、テフロン(登録商標)シリーズ(デュポン製)、ダイニオンシリーズ(住友3M製)等が挙げられる。
フッ素樹脂粒子の含有量は、例えば、層全構成成分(固形分)に対して、1質量%以上30質量%以下がよく、望ましくは2質量%以上20質量%以下である。
フッ素樹脂粒子には、分散助剤(「分散剤」とも言う。)としてフッ化アルキル基含有共重合体を併用してもよい。
フッ化アルキル基含有共重合体としては、例えば、下記構造式(E)及び構造式(F)で表される繰り返し単位を持つフッ化アルキル基含有共重合体が挙げられる。

構造式(E)及び構造式(F)中、R101、R102、R103及びR104はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。X’は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、−S−、−O−、−NH−、又は単結合を表す。Y’は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、−(C2z−1(OH))−、又は単結合を表す。但しzは1以上の整数を表す。Qは、−O−、又は−NH−を表す。g、h及びiはそれぞれ独立に、1以上の整数を表す。p’、q’、r’及びs’はそれぞれ独立に、0又は1以上の整数を表す。t’は1以上7以下の整数を表す。
ここで、R101、R102、R103及びR104で表される基としては、水素原子、メチル基、エチル基が望ましく、メチル基がより望ましい。
X’及びY’で表されるアルキレン鎖(無置換アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖)としては、炭素数1以上10以下のアルキレン鎖が望ましい。
Y’で表される−(C2z−1(OH))−中のzは、1以上10以下の整数が望ましい。
p’、q’、r’及びs’はそれぞれ独立に、0又は1以上10以下の整数が望ましい。
フッ化アルキル基含有共重合体において、構造式(E)と構造式(F)との含有比、即ちg:hは、1:9乃至9:1が望ましく、3:7乃至7:3がより望ましい。
フッ化アルキル基含有共重合体は、構造式(G)で表される繰り返し単位をさらに含んでもよい。構造式(G)の含有量は、構造式(E)及び構造式(F)の含有量の合計即ちg+hとの比で、g+h:jとして10:0乃至7:3が望ましく、9:1乃至7:3がより望ましい。

構造式(G)中、R105及びR106は水素原子又はアルキル基を表す。jは1以上の整数を表す。
105、R106で表される基としては、水素原子、メチル基、エチル基が望ましく、メチル基がより望ましい。
フッ化アルキル基含有共重合体の市販品としては、例えば、GF−300、GF−400(東亞合成社製)、サーフロンシリーズ(AGCセイミケミカル社製)、フタージェントシリーズ(ネオス社製)、PFシリーズ(北村化学社製)、メガファックシリーズ(DIC製)、FCシリーズ(3M製)等が挙げられる。
フッ化アルキル基含有共重合体は、1種を単独で又は2種以上を併用してもよい。
フッ化アルキル基含有共重合体の重量平均分子量は、例えば、2000以上250000以下がよく、望ましくは3000以上150000以下である。
フッ化アルキル基含有共重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される。
フッ化アルキル基含有共重合体の含有量は、例えば、フッ素樹脂粒子の質量に対して0.5質量%以上10質量%以下がよく、望ましくは1質量%以上7質量%以下である。
以下、表面保護層についてさらに詳細に説明する。
表面保護層には、反応性電荷輸送材料(例えば一般式(C)で表される化合物)と共に、フェノール樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂などを併用してもよい。また、強度を向上させるために、スピロアセタール系グアナミン樹脂(例えば「CTU−グアナミン」、味の素ファインテクノ(株)製)など、一分子中の官能基の個数がより多い化合物を当該架橋物中の材料に共重合させることも効果的である。
表面保護層には、放電生成ガスを吸着しすぎないように添加することで放電生成ガスによる酸化を効果的に抑制する目的から、フェノール樹脂などの他の熱硬化性樹脂を混合してもよい。
表面保護層には、酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤は、例えば、帯電装置で発生するオゾン等の酸化性ガスによる劣化を抑制する目的で用いられる添加剤である。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、芳香属アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤が挙げられる。
表面保護層には、界面活性剤を添加することがよい。界面活性剤としては、フッ素原子、アルキレンオキサイド構造、シリコーン構造のうち少なくとも1種類以上の構造を含む界面活性剤であれば特に制限はないが、上記構造を複数有するものが電荷輸送有機化合物との親和性・相溶性が高く表面保護層用塗布液の成膜性が向上し、表面保護層のシワ・ムラが抑制されるため、好適に挙げられる。
表面保護層には、さらに、膜の成膜性、可とう性、潤滑性、接着性を調整するなどの目的から、カップリング剤又はフッ素化合物と混合して用いてもよい。この化合物として、各種シランカップリング剤、及び市販のシリコーン系ハードコート剤が用いられる。
表面保護層には、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度制御、トルク低減、摩耗量制御、ポットライフ(層形成用塗布液の保存性)の延長などの目的で、アルコールに溶解する樹脂を加えてもよい。
ここで、アルコールに溶解する樹脂とは、炭素数5以下のアルコールに1質量%以上溶解する樹脂を意味する。アルコールに溶解する樹脂としては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂が挙げられる。
表面保護層には、残留電位を下げる目的、又は強度を向上させる目的で、各種粒子を添加してもよい。粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。
表面保護層には、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加してもよい。
表面保護層には、金属、金属酸化物及びカーボンブラック等を添加してもよい。
表面保護層は、反応性電荷輸送材料を、酸触媒を用いて重合(架橋)させた硬化膜(架橋膜)であることが望ましい。酸触媒としては、酢酸、クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、乳酸などの脂肪族カルボン酸;安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族カルボン酸;メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、などの脂肪族若しくは芳香族スルホン酸類などが用いられるが、含硫黄系材料を用いることが望ましい。
ここで、触媒の配合量は、フッ素樹脂粒子及びフッ化アルキル基含有共重合体を除く層全構成成分(固形分)に対して、0.1質量%以上50質量%以下の範囲であることが望ましく、特に10質量%以上30質量%以下が望ましい。この配合量が上記範囲未満であると、触媒活性が低すぎることがあり、上記範囲を超えると耐光性が悪くなることがある。なお、耐光性とは、感光層が室内光などの外界からの光にさらされたときに、照射された部分が濃度低下を起こす現象のことを言う。原因は、明らかではないが、特開平5−099737号公報にあるように、光メモリー効果と同様の現象が起こっているためと推定される。
以上の構成の表面保護層は、上記成分を混合した表面保護層形成用塗布液を用いて形成される。表面保護層形成用塗布液の調製は、無溶媒で行うか、必要に応じて溶剤を用いて行ってもよい。かかる溶剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用されるが、望ましくは沸点が100℃以下のものである。溶剤としては、特に、少なくとも1種以上の水酸基を持つ溶剤(例えば、アルコール類等)を用いることがよい。
また、上記成分を反応させて塗布液を得るときには、単純に混合、溶解させるだけでもよいが、室温(例えば25℃)以上100℃以下、望ましくは30℃以上80℃以下で、10分以上100時間以下、望ましくは1時間以上50時間以下加温してもよい。また、この際に超音波を照射することも望ましい。これにより、おそらく部分的な反応が進行し、塗膜欠陥が少なく、厚さのバラツキが少ない膜が得られやすくなる。
そして、表面保護層形成用塗布液を、ブレード塗布法、マイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の公知の方法により塗布し、必要に応じて例えば温度100℃以上170℃以下で加熱して硬化させることで、表面保護層が得られる。
表面保護層の膜厚は、1μm以上15μm以下が望ましく、より望ましくは3μm以上10μm以下である。
以上、機能分離型の電子写真感光体を例に説明したが、例えば図3に示す単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)を形成する場合は、電荷発生材料の含有量は10質量%以上85質量%以下程度が望ましく、より望ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、電荷輸送材料の含有量は5質量%以上50質量%以下とすることが望ましい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。単層型感光層の厚さは5μm以上50μm以下程度が望ましく、10μm以上40μm以下がより望ましい。
<画像形成装置、プロセスカートリッジ>
図4は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図4に示すように、例えば、矢印Aで示すように、時計回り方向に回転する電子写真感光体10と、電子写真感光体10の上方に、電子写真感光体10に相対して設けられ、電子写真感光体10の表面を帯電させる帯電装置20(帯電手段の一例)と、帯電装置20により帯電した電子写真感光体10の表面に露光して、静電潜像を形成する露光装置30(静電潜像形成手段の一例)と、露光装置30により形成された静電潜像に現像剤に含まれるトナーを付着させて電子写真感光体10の表面にトナー像を形成する現像装置40(現像手段の一例)と、記録紙P(被転写媒体)をトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて記録紙Pに電子写真感光体10上のトナー像を転写させる転写装置50と、電子写真感光体10の表面をクリーニングするクリーニング装置70(トナー除去手段の一例)とを備える。そして、トナー像が形成された記録紙Pを搬送しつつ、トナー像を定着させる定着装置60が設けられている。
以下、本実施形態に係る画像形成装置101における主な構成部材の詳細について説明する。
(帯電装置)
帯電装置20としては、例えば、導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が挙げられる。また、帯電装置20としては、例えば、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も挙げられる。帯電装置20としては、接触型帯電器がよい。
(露光装置)
露光装置30としては、例えば、電子写真感光体10表面に、半導体レーザー光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体10の分光感度領域にあるものがよい。半導体レーザーの波長としては、例えば、780nm前後に発振波長を有する近赤外がよい。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザーも利用してもよい。また、露光装置30としては、例えばカラー画像形成のためにはマルチビーム出力するタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。
(現像装置)
現像装置40は、例えば、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤を収容する容器内に、現像領域で電子写真感光体10に対向して配置された現像ロール41が備えられた構成が挙げられる。現像装置40としては、2成分現像剤により現像する装置であれば、特に制限はなく、周知の構成が採用される。
ここで、現像装置40に使用される現像剤について説明する。
現像剤は、トナーからなる一成分現像剤であってもよいし、トナーとキャリアを含む二成分系現像剤であってもよい。
トナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、及び必要に応じて離型剤等の他の添加剤を含むトナー粒子と、必要に応じて外添剤と、を含んで構成される。
トナー粒子は、平均形状係数(形状係数=(ML/A)×(π/4)×100で表される形状係数の個数平均、ここでMLは粒子の最大長を表し、Aは粒子の投影面積を表す)が100以上150以下であることが望ましく、105以上145以下であることがより望ましく、110以上140以下であることが更に望ましい。さらに、トナーとしては、体積平均粒子径が3μm以上12μm以下であることが望ましく、3.5μm以上10μm以下であることがより望ましく、4μm以上9μm以下であることが更に望ましい。
トナー粒子は、特に製造方法により限定されるものではないが、例えば、結着樹脂、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を加えて混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により製造されるトナー粒子が使用される。
また上記方法で得られたトナー粒子をコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法等、公知の方法が使用される。なお、トナーの製造方法としては、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が望ましく、乳化重合凝集法が特に望ましい。
そして、トナーは、上記トナー粒子及び上記外添剤をヘンシェルミキサー又はVブレンダー等で混合することによって製造される。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
トナーは、2成分現像剤として用いられる場合、キャリアとの混合割合は、周知の割合で設定する。なお、キャリアとしては、特に制限はないが、例えば、キャリアとしては、磁性粒子の表面に樹脂コーティングを施したものが好適に挙げられる。
(転写装置)
転写装置50としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
(クリーニング装置)
クリーニング装置70は、例えば、筐体71と、クリーニングブレード72と、クリーニングブレード72の電子写真感光体10回転方向下流側に配置されるクリーニングブラシ73と、を含んで構成されている。また、クリーニングブラシ73には、例えば、固形状の潤滑剤74が接触して配置されている。
以下、本実施形態に係る画像形成装置101の動作について説明する。まず、電子写真感光体10が矢印Aで示される方向に沿って回転すると同時に、帯電装置20により負に帯電する。
帯電装置20によって表面が負に帯電した電子写真感光体10は、露光装置30により露光され、表面に潜像が形成される。
電子写真感光体10における潜像の形成された部分が現像装置40に近づくと、現像装置40(現像ロール41)により、潜像にトナーが付着し、トナー像が形成される。
トナー像が形成された電子写真感光体10が矢印Aに方向にさらに回転すると、転写装置50によりトナー像は記録紙Pに転写される。これにより、記録紙Pにトナー像が形成される。
画像が形成された記録紙Pは、定着装置60でトナー像が定着される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、例えば、図5に示すように、筐体11内に、電子写真感光体10、帯電装置20、露光装置30、現像装置40、及びクリーニング装置70を一体に収容させたプロセスカートリッジ101Aを備えた形態であってもよい。このプロセスカートリッジ101Aは、複数の部材を一体的に収容し、画像形成装置101に脱着させるものである。
プロセスカートリッジ101Aの構成は、これに限られず、例えば、少なくとも、電子写真感光体10を備えていればよく、その他、例えば、帯電装置20、露光装置30、現像装置40、転写装置50、及びクリーニング装置70から選択される少なくとも一つを備えていてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、電子写真感光体10の周囲であって、転写装置50よりも電子写真感光体10の回転方向下流側でクリーニング装置70よりも電子写真感光体の回転方向上流側に、残留したトナーの極性を揃え、クリーニングブラシで除去しやすくするための第1除電装置を設けた形態であってもよいし、クリーニング装置70よりも電子写真感光体の回転方向下流側で帯電装置20よりも電子写真感光体の回転方向上流側に、電子写真感光体10の表面を除電する第2除電装置を設けた形態であってもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限れず、周知の構成、例えば、電子写真感光体10に形成したトナー像を中間転写体に転写した後、記録紙Pに転写する中間転写方式の画像形成装置を採用してもよいし、タンデム方式の画像形成装置を採用してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
以下において「部」は特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
(一般式(I)で表される化合物の合成)
下記構造式で表されるアリールアミン化合物(A)5g、下記構造式で表される含フッ素オキシ安息香酸エステル(B)8.6g、テトラブトキシチタン0.1gを50mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下、150℃で10時間反応させた。反応液をトルエンに溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、無色油状物として、表2に示す化合物(I)−8を3.1g得た。化合物(I)−8のIRスペクトルを図6に示す。

<実施例2>
(一般式(I)で表される化合物の合成)
前記アリールアミン化合物(A)5g、下記構造式で表される含フッ素オキシ安息香酸エステル(C)20g、テトラブトキシチタン0.1gを50mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下、160℃で15時間反応させた。反応液をトルエンに溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、無色油状物として表2に示す化合物(I)−7を6.2g得た。化合物(I)−7のIRスペクトルを図7に示す。

<実施例11>
(電子写真感光体−1の作製)
酸化亜鉛(テイカ社製、平均粒子径70nm、比表面積値15m/g)100部をテトラヒドロフラン500部と攪拌混合し、シランカップリング剤(信越化学社製KBM502)1.2部を添加し、2時間攪拌した。その後テトラヒドロフランを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛を得た。この表面処理酸化亜鉛110部を、テトラヒドロフラン500部と攪拌混合し、アリザリン1.5部をテトラヒドロフラン50部に溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与した酸化亜鉛をろ別し、さらに60℃で減圧乾燥を行い、アリザリン付与酸化亜鉛を得た。
上記で得たアリザリン付与酸化亜鉛60部、硬化剤(ブロック化イソシアネート、住友バイエルンウレタン社製スミジュール3175)13.5部およびブチラール樹脂(積水化学社製エスレックBM−1)15部をメチルエチルケトン85部に溶解した溶液38部と、メチルエチルケトン30部と、を混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間30分の分散を行い分散液を得た。この分散液を浸漬塗布法にて直径84mmの引き抜きアルミ管基材上に塗布し、170℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ22μmの下引層を形成した。
X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.4°、16.6°、25.5°及び28.3°に強い回折ピークを持つクロロガリウムフタロシアニンの1部を、ポリビニルブチラール(積水化学社製エスレックBM−S)1部および酢酸n−ブチル100部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散して塗布液を得た。この塗布液を上記で得た下引き層上に浸漬コートし、100℃で10分加熱乾燥して膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
下記構造式で表される化合物(D)2部、実施例2で合成した化合物(I)−7を0.2部および下記基本単位1が連なった高分子化合物 (粘度平均分子量51,000)3部をテトラヒドロフラン14部およびトルエン6部に溶解させた後、ポリテトラフルオロエタン粒子(ダイキン工業製ルブロンL−2)0.4部をGF−300(分散助剤、東亞合成(株)社製)0.01部と共に分散し塗布液を得た。この塗布液を上記で得た電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃、60分の加熱を行なって膜厚25μmの電荷輸送層を形成した。これを電子写真感光体−1とする。


<実施例12>
(電子写真感光体−2の作製)
ルブロンL−2とGF−300を用いなかった以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−2とする。
<実施例13>
(電子写真感光体−3の作製)
化合物(I)−7を表3に示す化合物(I)−10に代えた以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−3とする。
<実施例14>
(電子写真感光体−4の作製)
化合物(I)−7を表3に示す化合物(I)−11に代えた以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−4とする。
<実施例15>
(電子写真感光体−5の作製)
化合物(I)−7を表5に示す化合物(I)−27に代えた以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−5とする。
<実施例16>
(電子写真感光体−6の作製)
化合物(I)−7を表6に示す化合物(I)−65に代えた以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−6とする。
<実施例17>
(電子写真感光体−7の作製)
化合物(I)−7を表7に示す化合物(I)−86に代えた以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−7とする。
<実施例18>
(電子写真感光体−8の作製)
化合物(I)−7を表8に示す化合物(I)−111に代えた以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−8とする。
<実施例19>
(電子写真感光体−9の作製)
前記化合物(D)及び前記基本単位1が連なった高分子化合物を、下記構造式で表される化合物(E)及び下記基本単位2が連なった高分子化合物に代えた以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−9とする。


<実施例20>
(電子写真感光体−10の作製)
化合物(I)−7、ルブロンL−2及びGF−300を用いなかった以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。
実施例1で合成した化合物(I)−8を0.5部、下記構造式で表される化合物(F)3部、下記構造式で表される化合物(G)0.4部、酸硬化触媒(楠本化成製Nacure2500)0.01部及びGF−400(分散助剤、東亞合成(株)製)0.01部をシクロペンチルメチルエーテル8部及びシクロペンタノール2部の混合液に溶解させた後、ルブロンL−2を0.03部加えてナノマイザーで分散混合し塗布液を得た。この塗布液を上記で得た電荷輸送層の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、150℃で30分加熱処理して硬化させ、膜厚6μmの表面保護層を形成した。これを電子写真感光体−10とする。

<実施例21>
(電子写真感光体−11の作製)
電子写真感光体−10と同様にして電荷輸送層までを作製した。
実施例2で合成した化合物(I)−7を0.5部、下記構造式で表される化合物(H)4部、前記化合物(D)1部、前記基本単位2が連なった高分子化合物1部、重合開始剤(大塚化学製OTazo-15)0.1部、ルブロンL−2を0.3部、及びGF−400を0.01部、モノクロロベンゼン6部に溶解し塗布液を得た。この塗布液を上記で得た電荷輸送層の上にスプレー塗布し、室温で1時間風乾した後、酸素濃度200ppmの窒素雰囲気下で155℃、45分加熱処理して硬化させ、膜厚8μmの表面層保護を形成した。これを電子写真感光体−11とする。

<比較例11>
(電子写真感光体−12の作製)
化合物(I)−7を用いず、GF−300を0.04部に変更した以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−12とする。
<比較例12>
(電子写真感光体−13の作製)
化合物(I)−7、ルブロンL−2及びGF−300を用いなかった以外は電子写真感光体−1と同様にして電荷輸送層までを作製した。これを電子写真感光体−13とする。
<比較例13>
(電子写真感光体−14の作製)
表面保護層の形成において化合物(I)−8を用いず、GF−400を0.03部に変更した以外は電子写真感光体−10と同様にして表面保護層までを作製した。これを電子写真感光体−14とする。
<比較例14>
(電子写真感光体−15の作製)
表面保護層の形成において化合物(I)−7を用いず、GF−400を0.02部に変更した以外は電子写真感光体−11と同様にして表面保護層までを作製した。これを電子写真感光体−15とする。
<比較例15>
(電子写真感光体−16の作製)
表面保護層の形成において化合物(I)−8を下記構造式で表される化合物(I)に代え、GF−400を0.03部に変更した以外は電子写真感光体−10と同様にして表面保護層までを作製した。これを電子写真感光体−16とする。

<比較例16>
(電子写真感光体−17の作製)
表面保護層の形成において化合物(I)−7を電荷輸送性を示さない下記構造式で表される化合物(J)に代え、GF−400を0.05部に変更した以外は電子写真感光体−11と同様にして表面保護層までを作製した。これを電子写真感光体−17とする。

<比較例17>
(電子写真感光体−18の作製)
表面保護層の形成において化合物(I)−8を下記構造式で表される化合物(K)に代え、GF−400を0.04部に変更した以外は電子写真感光体−10と同様にして表面保護層までを作製した。これを電子写真感光体−18とする。

<比較例18>
(電子写真感光体−19の作製)
表面保護層の形成において化合物(I)−7を下記構造式で表される化合物(L)に代え、GF−400を0.05部に変更した以外は電子写真感光体−11と同様にして表面保護層までを作製した。これを電子写真感光体−19とする。

<評価>
上記で得た電子写真感光体−1乃至19について、以下の評価を行った。結果を表9に示す。
(帯電安定性評価)
電子写真感光体−1乃至19のいずれかを搭載した富士ゼロックス製画像形成装置Color 1000 Pressを準備し、画像形成速度を2分の1に設定変更した。クリーニングブレードは、電子写真感光体の回転方向とは逆向きの方向に向けて接触角23°、接触荷重3g/mmの条件で配置した。帯電装置には、電子写真感光体の表面の初期帯電電位が−800Vになるように電圧を印加し、この時の印加電圧を保った。
この画像形成装置を用いて、富士ゼロックス社製C2紙A4紙を使用し、30℃、85%RHの環境下で、文字とパッチのある総合パターンにて、5万枚の画像形成を連続して行った。
上記の画像形成後、電子写真感光体の表面の帯電電位(V)を電位プローブを用いて測定し、初期帯電電位(−800V)から上昇した分の差(△VH(V))によって以下の基準に従って帯電安定性を判定した。
A:△VH15V未満
B:△VH15V以上30V未満
C:△VH30V以上
(その他の評価)
続いて、10℃、15%RHの環境下で、同様に5万枚の画像形成を連続して行い、電子写真感光体の摩耗率(nm/Kcycle)および表面粗さ(十点平均粗さRz(μm))を測定し、また、電子写真感光体の表面上における、トナーや、トナー及び感光層表面の硬化物に由来する汚れ等の付着物の付着の有無を評価した。
続いて、30℃、85%RHの環境下で、同様に5万枚の画像形成を連続して行い、その後に、紙全面にハーフトーンの画像(画像濃度50%)を形成して、クリーニング性(前記付着物のクリーニング不良による画質欠陥)、転写性、画質(粒状性)を評価した。
電子写真感光体の摩耗率(nm/Kcycle)は、電子写真感光体の断面を電子顕微鏡で観察することにより膜厚を測定し摩耗量を求め、摩耗量を電子写真感光体のサイクル数(感光体1回転を1サイクル)で正規化し摩耗率とした。
電子写真感光体の表面粗さ(十点平均粗さRz(μm))は、東京精密(株)製サーフコム1400Aを用いて、JISB0601(1994)の規定に準拠し、カットオフ(規準長さ)0.8mm、測定長さ4mmにて測定した。
付着物の付着は、電子写真感光体の表面を目視にて観察し、以下の基準に従って判定した。
A:付着なし
B:部分的(面積の30%以下)に付着あり
C:広範(面積の30%超)に付着あり
クリーニング性は、ハーフトーン画像を目視にて観察し、以下の基準に従って判定した。
A:画質欠陥なし
B:部分的(面積の10%以下)にスジ等の画質欠陥あり
C:広範(面積の10%超)にスジ等の画質欠陥あり
転写性は、電子写真感光体の表面の転写残トナーの量によって評価した。具体的には、電子写真感光体の表面の転写残トナーを粘着テープにて剥離して転写残トナーの質量を量り、電子写真感光体の表面に付着したトナーの累積総質量に対する百分率を算出し、これを転写効率とした。この転写効率を以下の基準に従って判定した。
A:転写効率90%以上
B:転写効率85%以上90%未満
C:転写効率85%未満
画質(粒状性)は、ハーフトーン画像を目視にて観察し、以下の基準に従って判定した。
A:ざらつき感なし
B:部分的(面積の10%以下)にざらつき感あり
C:広範(面積の10%超)にざらつき感あり

表9に示す結果から、実施例11乃至21に係る電子写真感光体は、比較例11乃至18に係る電子写真感光体と比較して、電気特性の変化が抑制されると共に、画像形成の際に画像欠陥の発生を抑制することがわかる。
したがって、前記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤は、電子写真感光体の電気特性の変化を抑制すると共に、電子写真方式による画像形成の際に画像欠陥の発生を抑制することがわかる。
1 下引層、2 電荷発生層、3 電荷輸送層、4 導電性基体、5 表面保護層、6 単層型感光層、10 電子写真感光体、11 筐体、20 帯電装置、30 露光装置、40 現像装置、41 現像ロール、50 転写装置、60 定着装置、70 クリーニング装置、71 筐体、72 クリーニングブレード、73 クリーニングブラシ、74 潤滑剤、101A プロセスカートリッジ、101 画像形成装置

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)で表される電子写真感光体用添加剤。


    (一般式(I)中、Aは下記一般式 (II)又は一般式(III)で表されるアリールアミンから誘導されるm価の有機基を表し、Tは炭素数1以上10以下の2価の炭化水素基を表し、Rfは水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換された炭素数3以上10以下の分岐した炭化水素基を表し、lは0又は1を表し、mは1以上4以下の整数を表す。)


    (一般式(II)中、Ar、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換又は無置換の炭素数6以上20以下のアリール基を表す。
    一般式(III)中、Ar、Ar、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換又は無置換の炭素数6以上20以下のアリール基を表し、Xは下記式(IV)、式(V)又は式(VI)で表される2価の有機基を表す。)

  2. 前記一般式(I)において、Rfは分岐を2個以上有する炭化水素基である、請求項1に記載の電子写真感光体用添加剤。
  3. 導電性基体と、
    前記導電性基体上に設けられた感光層と、
    を有し、
    最表面層が、電荷輸送材料と、フッ素樹脂粒子と、請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層である、電子写真感光体。
  4. 導電性基体と、
    前記導電性基体上に設けられた感光層と、
    を有し、
    最表面層が、電荷輸送材料と、請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体用添加剤と、を含む組成物により形成された層である、電子写真感光体。
  5. 前記最表面層が、前記感光層上に設けられた表面保護層である、請求項3又は請求項4に記載の電子写真感光体。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置と、
    帯電された前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    前記静電潜像を現像剤で現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  7. 請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置、前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、前記静電潜像を現像剤で現像してトナー像を形成する現像装置、及び前記電子写真感光体に付着した残留トナーを除去するクリーニング装置から選ばれる少なくとも1種と、
    を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
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