JP3971652B2 - ノンハロゲン系床材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばビル、マンション、家屋、商業施設等の建築物の床材、或いは鉄道、バス等の車輌の床材等として用いられる、燃焼時に有毒ガスを発生しにくく、また耐摩耗性、耐汚染性、寸法安定性、施工性に優れたノンハロゲン系床材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビル、マンション、家屋、商業施設等の建築物の床材、或いは鉄道、バス等の車輌の床材(タイル状床材、シート状床材)としては、塩化ビニル樹脂(PVC)からなるものが多く採用されていた。
【0003】
しかしながら、PVC製床材は、燃焼時において多量の発煙と共に塩化水素等の有毒ガスを発生することから、火災時において避難者が該有毒ガス等を吸入してしまう等の防災上の問題、また焼却廃棄処理によって環境汚染をもたらすという問題があった。また、PVC製床材は可塑剤を多量に含有しているので、特有の臭気があるし、長年の使用により可塑剤が揮発減量して床材としての柔軟性が低下するという問題や、長年の使用により可塑剤が表面にブリードして曇りを生じやすく外観体裁が悪くなるという問題もあった。
【0004】
そこで、近年では、PVC材料に代えて、燃焼時に有毒ガスの発生が少ない次のような材料を床材の構成材として用いることが提案されている。例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−エチルアクリレートコポリマー、エチレン−メチルメタクリレートコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー等のエチレン系コポリマー、ポリブテン−1等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレートとアクリルゴムとのコポリマー等のアクリル系熱可塑性樹脂、ポリウレタン系熱可塑性樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー等を床材の構成材として用いることが提案されている。これらの樹脂を床材の構成材として用いることで、燃焼時の有毒ガスの発生の問題や、可塑剤由来の特有の臭気、曇り発生の問題はほぼ解決される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記後者の従来技術では、耐摩耗性を向上させるために表面側に充填剤を含有しない構成或いは充填剤含有量を少なくした構成を採用した場合において、床材の谷反り現象(中央部に対して縁部側が上方に反る状態)が顕著になり、このために施工性が悪くなるという問題があった。これにより、前記PVC製床材に比べて施工性の点で劣るという難点があった。
【0006】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、燃焼時に有毒ガスを発生しにくく、耐摩耗性、耐汚染性、寸法安定性に優れると共に、谷反り防止性に優れて施工性の良好なノンハロゲン系床材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、樹脂成分100質量部に対して充填剤を100〜400質量部含有すると共に前記樹脂成分として化学構造中に塩素原子を有しない樹脂のみが実質的に用いられてなる第1中間樹脂層の上面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有してなる厚さ100〜1000μmの表面樹脂層が積層一体化されると共に、前記第1中間樹脂層の下面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有すると共に樹脂成分100質量部に対して充填剤を0〜200質量部含有してなる第2中間樹脂層が積層一体化され、該第2中間樹脂層の下面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有した繊維で構成される繊維布帛が積層一体化されて裏打層が形成されてなり、前記第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率は、前記第1中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率よりも小さく設定され、前記第2中間樹脂層の厚さは100μm以上であり、かつ前記第2中間樹脂層の厚さは、前記表面樹脂層、第1中間樹脂層及び第2中間樹脂層の3層の合計厚さの50%以下であり、前記第2中間樹脂層の弾性率を「X」、前記表面樹脂層の弾性率を「Y」としたとき、1.0< X/Y ≦2.0の関係が成立することによって、床材の中央部に対して縁部側が裏面方向に反った状態になっていることを特徴とするノンハロゲン系床材によって達成される。
【0008】
構成材料として、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂が主に用いられているから、燃焼時の有毒ガスの発生が少なく、燃焼安全性に優れて防災面で好都合であると共に環境保全にも十分に資することができる。また、表面層が樹脂で構成されているので、床材表面における耐摩耗性、耐汚染性に優れ、かつこの表面樹脂層の厚さが100〜1000μmに規定されているので、十分に優れた耐摩耗性を確保できるし、谷反り発生の防止にも貢献し得る。また、第1中間樹脂層には充填剤を特定量含有せしめているので、床材として寸法安定性に優れたものとなる。更に、第1中間樹脂層の下面側に第2中間樹脂層が積層一体化され、この第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率は、第1中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率よりも小さく設定され、かつ第2中間樹脂層の厚さは100μm以上で3層の合計厚さの50%以下の範囲に設定されているので、谷反り発生を効果的に防止し得て、施工性に優れたものとなし得る。更に、第2中間樹脂層の下面側に繊維布帛が積層一体化されて裏打層が形成されており、施工時にはこの繊維布帛に施工用接着剤(敷設下地面との接着用)が含浸してアンカー効果によって優れた接着力が得られるものとなる、即ち本床材は、下地との接着性を十分に確保した状態で施工することができる。加えて、可塑剤を含有させる必要がないので、これ特有の臭気が発生することもなく、また長年使用しても表面に曇りが発生することもなく耐久性にも優れている。また、この発明に係る床材は、第2中間樹脂層の弾性率を「X」、前記表面樹脂層の弾性率を「Y」としたとき、1.0< X/Y ≦2.0の関係が成立するように構成されているので、谷反り発生を一層効果的に防止することができると共に、若干山反り(床材の中央部に対して縁部側が裏面方向(下方向)に反った状態)傾向になるので、床材としての施工性をさらに向上できる利点がある。
【0009】
上記表面樹脂層は、オレフィン系樹脂を樹脂成分の主成分として含有する単層からなる構造、又は少なくとも最表層がオレフィン系樹脂を樹脂成分の主成分として含有する積層構造であるのが好ましい。オレフィン系樹脂を採用することで、床材表面の耐摩耗性、耐汚染性が顕著に向上される。
【0010】
中でも、表面樹脂層は、ポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分として含有する単層からなる構造、又は少なくとも最表層がポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分として含有する積層構造であるのが、より好ましい。表面樹脂層の少なくとも最表層がポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分とするので、耐汚染性を一層向上できると共に、耐摩耗性も一層向上させることができる。
【0011】
また、1.1≦ X/Y ≦1.5の関係が成立するように構成されるのが好ましく、この場合には谷反り発生を確実に防止できるものとなって、適度な山反り状態になるので、施工性をより一層向上させることができる。
【0012】
また、裏打層の目付は30〜100g/m2 であるのが、床材と下地との接着性を十分に確保できる点で、好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、この発明に係るノンハロゲン系床材の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、この実施形態のノンハロゲン系床材(1)は、樹脂成分100質量部に対して充填剤を100〜400質量部含有すると共に前記樹脂成分として化学構造中に塩素原子を有しない樹脂のみが実質的に用いられてなる第1中間樹脂層(3)の上面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有してなる厚さ100〜1000μmの表面樹脂層(2)が積層一体化されると共に、前記第1中間樹脂層(3)の下面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有すると共に樹脂成分100質量部に対して充填剤を0〜200質量部含有してなる第2中間樹脂層(5)が積層一体化され、該第2中間樹脂層(5)の下面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有してなる繊維で構成される繊維布帛が積層一体化されて裏打層(4)が形成された積層構造を有するものである。
【0014】
前記表面樹脂層(2)は、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有してなる樹脂組成物で構成される。ここで、前記「樹脂組成物」には樹脂単体のみで構成されるものも包含される。表面層がこのように樹脂で構成されているので、床材(1)表面における耐摩耗性、耐汚染性に優れたものとなる。また、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂が用いられているから、燃焼時に有毒ガスを発生しにくい。
【0015】
前記表面樹脂層(2)を構成する、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、非晶性ポリα−オレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。中でも、床材(1)表面の耐摩耗性、耐汚染性を顕著に向上できることから、オレフィン系樹脂を樹脂成分の主成分として用いるのが好ましい。
【0016】
前記表面樹脂層(2)は、上記構成に係る樹脂組成物で構成される限り、単層で構成されていても良いし、多層で構成されていても良い。中でも、表面樹脂層(2)は、ポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分として含有する単層からなる構造、又は少なくとも最表層がポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分として含有する積層構造であるのが、好ましい。表面樹脂層の少なくとも最表層がポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分とするので、汚れが表面に付着しても容易に拭き取って除去することができて耐汚染性を一層向上できると共に、耐摩耗性も一層向上させることができる。具体例としては、ポリプロピレン樹脂からなる単層構造、或いは図1に示されるように最表層(2a)がポリプロピレン樹脂からなり、中間層(2b)がポリプロピレン樹脂と非晶性ポリα−オレフィン樹脂の混合樹脂からなり、最下層(2c)がポリプロピレン樹脂からなる3層積層構造等が挙げられる。
【0017】
前記表面樹脂層(2)の厚さは、100〜1000μmとする必要がある。100μm未満では耐摩耗性が低下するし、一方1000μmを超えると床材(1)に谷反りが発生しやすくなるし、寸法安定性も低下する。中でも、表面樹脂層(2)の厚さは200〜600μmとするのが好ましい。
【0018】
なお、前記表面樹脂層(2)としては、充填剤や、その他の添加剤(柄材等)が混合された構成を排除するものではない。ただ、この表面樹脂層(2)では、少なくともその最表層には充填剤を含有せしめない構成を採用するのが望ましく、これにより耐摩耗性を一層向上させることができる。
【0019】
また、必要に応じて、表面樹脂層(2)の上面に処理剤を塗工する等して皮膜を形成しても良い。例えば耐摩耗性を向上させる観点から、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂を主成分とする皮膜を表面樹脂層(2)上面に形成しても良い。なお、このような皮膜は50μm以下の厚さに形成するのが一般的である。
【0020】
この発明において、意匠性を向上させる手段としては、表面樹脂層(2)の上面、下面または表面樹脂層中等に印刷模様を付与する手段等が挙げられるが、いずれにせよ、床材(1)の表面側から見て印刷模様が視認される形態となされていれば良く、上記構成のものに特に限定されるものではない。これらの中でも、図1に示されるように、表面樹脂層(2)の下面に柄印刷等の印刷層(8)を積層するのが好ましく、このように印刷層(8)が表面樹脂層(2)の下に配置されていることで、使用時の接触等によって印刷層(8)が擦れて傷付いたり、剥離するようなことが防止され、ひいては優れた意匠性を長期にわたり確保することができる。このとき、第1中間樹脂層(3)が着色されている場合には、例えば図2に示されるように、表面樹脂層(2)と白色に着色された薄い白色フィルム層(10)の間に印刷層(8)を配置した構成とすれば、第1中間樹脂層(3)の着色の影響を受け難く、優れた意匠性を確保できる。なお、印刷模様付与のための印刷方法としては、特に限定されず、例えばインクジェット法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、転写印刷法等が挙げられる。
【0021】
また、意匠性を向上させる他の手段として、第1中間樹脂層(3)に柄材を混入する手段が挙げられる。第1中間樹脂層(3)にこのような柄材を混入することにより、柄材が透明ないしは半透明な表面樹脂層(2)を通してランダムに混在して見え、これにより深みのある柄模様を表出することができる。
【0022】
上記柄材としては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではないが、例えば熱硬化性尿素樹脂や熱可塑性ポリエステル樹脂からなる粒状物、セルロースやアルミニウムを主原料とした角状ないしフレーク状の柄チップ、あるいはセルロースを主原料とした針状物からなるもの等が好適に用いられる。これらの柄材は、単独で用いても良いし、あるいは複数種併用して用いても良い。
【0023】
また、柄材を混入する場合、その混入量は、第1中間樹脂層(3)の全質量に対して30質量%以下とするのが良く、より好ましくは10質量%以下である。柄材の混入量が30質量%を超えると、深みのある外観美良好な柄模様を表出させることが困難になる恐れがあるので、好ましくない。
【0024】
また、柄材の代わりに、あるいは柄材と併用して、第1中間樹脂層(3)に着色顔料を混入しても良い。この顔料を混入する場合、その混入量は、第1中間樹脂層(3)の全質量に対して0.1〜5質量%に設定するのが好ましい。0.1質量%未満では着色が不十分となるし、5質量%を超えると第1中間樹脂層(3)の物性が低下するので好ましくない。更に意匠性を向上させるために、これらと併用して、表面樹脂層(2)の表面に凹凸柄を形成せしめた構成を採用しても良い。
【0025】
前記第1中間樹脂層(3)は、樹脂成分100質量部に対して充填剤を100〜400質量部含有すると共に前記樹脂成分として化学構造中に塩素原子を有しない樹脂のみが実質的に用いられてなる樹脂組成物で構成される。この第1中間樹脂層(3)に充填剤が前記特定量含有されることで、床材(1)として寸法安定性に優れたものとなる。また、この第1中間樹脂層(3)においては、樹脂成分として化学構造中に塩素原子を有しない樹脂のみが実質的に用いられているから、燃焼時に有毒ガスを発生しにくいものとなる。この第1中間樹脂層(3)に含有される充填剤量が前記下限を下回る場合には、寸法安定性が十分に得られなくなる。一方、同充填剤量が前記上限を上回る場合には、床材(1)としての柔軟性が損なわれる。中でも、この第1中間樹脂層(3)を構成する樹脂成分が、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂のみからなる構成を採用するのが好ましい。
【0026】
前記第2中間樹脂層(5)は、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有すると共に樹脂成分100質量部に対して充填剤を0〜200質量部含有してなる樹脂組成物で構成される。即ち、この第2中間樹脂層(5)は、充填剤を含有せず、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有してなる構成、又は化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有すると共に樹脂成分100質量部に対して充填剤を200質量部以下含有してなる構成のいずれかである。このように充填剤量を0または200質量部以下に規定することによって、床材(1)の谷反り発生を効果的に防止できて、施工性を向上できる。これに対し、充填剤量が200質量部を超えると、谷反り発生防止効果が得られ難くなって、施工性が悪くなる。中でも、第2中間樹脂層(5)は、構成樹脂成分100質量部に対して充填剤を0〜100質量部含有してなる樹脂組成物で構成されるのが好ましい。
【0027】
前記第2中間樹脂層(5)における樹脂成分に対する充填剤の含有比率は、前記第1中間樹脂層(3)における樹脂成分に対する充填剤の含有比率よりも小さく設定される必要がある。このような条件を満たすことにより、床材(1)を山反り方向に作用させる効果が得られて、床材(1)の谷反りを効果的に防止できると共に若干の山反り状態になし得るので、施工性を向上できる。中でも、第2中間樹脂層(5)における樹脂成分に対する充填剤の含有比率は、第1中間樹脂層(3)における樹脂成分に対する充填剤の含有比率に対して2分の1以下に設定されるのが、望ましい。
【0028】
前記第2中間樹脂層(5)の厚さは、100μm以上であり、かつ前記表面樹脂層(2)、第1中間樹脂層(3)及び第2中間樹脂層(5)の3層の合計厚さの50%以下に設定される必要がある。このような厚さ範囲に設定することにより、床材(1)の谷反りを一層効果的に防止できて、施工性をさらに向上させることができる。厚さが100μm未満では、床材(1)を山反り方向に作用させる効果が得られ難くなって、施工性が悪くなるし、一方前記3層(2)(3)(5)の合計厚さの50%を超えると、床材(1)の山反りが顕著になって施工性が悪くなると共に寸法安定性が低下する。中でも、前記第2中間樹脂層(5)の厚さは、200μm以上であり、かつ前記表面樹脂層(2)、第1中間樹脂層(3)及び第2中間樹脂層(5)の3層の合計厚さの30%以下に設定されるのが、好ましい。
【0029】
この発明において、前記第1中間樹脂層(3)と前記第2中間樹脂層(5)の2層の厚さの合計は1〜5mmに設定されるのが好ましい。1mm未満では十分な寸法安定性が得られ難くなるので好ましくないし、一方5mmを超えると重量増によりハンドリング性が低下すると共に施工性も低下するので好ましくない。中でも、前記2層(3)(5)の厚さの合計は1.5〜4mmに設定されるのがより好ましい。
【0030】
また、前記第2中間樹脂層(5)の弾性率(X)と前記表面樹脂層(2)の弾性率(Y)の間に下記関係が成立するように構成されている必要がある。
【0031】
1.0< X/Y ≦2.0
このような関係が成立していれば、谷反り発生を一層効果的に防止できるのみならず、若干山反り傾向になるので、床材(1)としての施工性をさらに向上させることができ、一層高品質の床材(1)を提供できる。X/Yが1.0以下である場合には床材(1)における反りが若干の谷反りになる可能性を確実に排除することができないし、一方X/Yが2.0を超えると、床材(1)の山反りの程度が大きくなり過ぎる傾向がある。中でも、XとYの間に「1.1≦ X/Y ≦1.5」の関係が成立するように構成されているのが好ましい。
【0032】
なお、前記「弾性率」は、第2中間樹脂層(5)又は表面樹脂層(2)の長さ方向に(厚さ方向ではない)引張試験を行って得られた数値であり、この引張試験はJIS Z1702に準拠して行われるものであり、その測定条件は試料幅15mm、チャック間距離100mm、引張速度50mm/分である。
【0033】
前記第1中間樹脂層(3)、第2中間樹脂層(5)を構成する化学構造中に塩素原子を有しない樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばホモポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、超低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状ポリエチレン樹脂、メタロセン触媒使用のポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、非晶性エチレン−αオレフィン共重合体等のエチレン系コポリマー等の熱可塑性樹脂、あるいは軟質層がエチレン−プロピレンゴム、硬質層がポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂からなるオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー、あるいはまたスチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム等のゴム系成分等が挙げられる。中でも、第1中間樹脂層(3)、第2中間樹脂層(5)を構成する化学構造中に塩素原子を有しない樹脂としてはオレフィン系樹脂が好適である。
【0034】
前記充填剤としては、特に限定されるものではないが、従来床材の充填剤として公知のものが使用でき、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、アルミナ、シリカ等が挙げられる。水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを用いる場合には難燃性を付与させることができる。
【0035】
なお、前記表面樹脂層(2)、第1中間樹脂層(3)、第2中間樹脂層(5)のいずれにも、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、柄剤(意匠性向上目的等)等の各種添加剤を適宜含有せしめても良い。
【0036】
前記裏打層(4)は、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有してなる繊維で構成された繊維布帛が前記第2中間樹脂層(5)の下面側に積層一体化されて形成されたものである。施工時には、この繊維布帛に施工用接着剤(敷設下地面との接着用)が含浸してアンカー効果によって下地に対して優れた接着力が得られるものとなる。
【0037】
前記繊維布帛としては、例えば編布、織布、不織布が挙げられる。具体的には、編織布としては例えば寒冷紗が挙げられ、不織布としては例えばポリプロピレン不織布、ポリエステル不織布、ナイロン不織布等が挙げられる。これらの中でも、下地に対する接着力向上の観点から、不織布を用いるのが好ましい。また、不織布の中でも、薄層化しうるスパンボンドタイプ不織布が一層好ましく、特に好適なのはポリプロピレンスパンボンドである。
【0038】
前記裏打層(4)の目付は30〜100g/m2であるのが好ましい。30g/m2未満では、アンカー効果が十分に得られず下地に対する優れた接着性を確保できなくなるので好ましくないし、一方100g/m2を超えると裏打層(4)内で材料破壊が生じやすく十分な接着強度を確保できなくなることが懸念されるので好ましくない。
【0039】
この発明のノンハロゲン系床材(1)の厚さは、特に限定されないが、通常2〜6mmが一般的である。また、タイル状床材として構成しても良いし、シート状床材(例えば幅600〜2500mm程度の長尺シート等)として構成しても良く、特に限定されない。
【0040】
なお、この発明に係るノンハロゲン系床材(1)の製造方法としては、特に限定されず、例えばカレンダ加工機、押出加工機等の公知の装置や、ホットラミネート加工機等の公知の積層技術を用いて積層することにより製造することができる。また、その積層順序も特に限定されない。
【0041】
【実施例】
次に、この発明の具体的実施例について説明する。
【0042】
<実施例1>
表1に示すように、非晶性ポリα−オレフィン樹脂24質量部、エチレン−プロピレンゴム32質量部、ポリプロピレン44質量部、炭酸カルシウム300質量部、滑剤(リン酸エステル系のもの)2質量部からなる組成物をバンバリーミキサーで混練し、カレンダー成形機を用いて厚さ1.4mmの第1中間シート(第1中間樹脂層)を作成した。
【0043】
また、エチレン−プロピレンゴム24質量部、ポリプロピレン70質量部、スチレン系熱可塑性エラストマー6質量部、炭酸カルシウム25質量部、滑剤(リン酸エステル系のもの)1質量部からなる組成物をバンバリーミキサーで混練し、カレンダー成形機を用いて厚さ200μmの第2中間シート(第2中間樹脂層)を作成した。この第2中間シートの弾性率(X)を測定したところ316N/mm2 であった。
【0044】
また、最表層/中間層/最下層=ポリプロピレン(PP)樹脂層/オレフィン系樹脂層(PPと非晶性ポリα−オレフィン樹脂の混合樹脂層)/ポリプロピレン(PP)樹脂層の3層構造(各層は同厚さ)からなる厚さ300μmの表面シート(表面樹脂層)を共押出加工機を用いて作成した後、裏面にグラビア印刷により所定の柄を印刷して、上層シートを得た。前記表面シート(印刷前)の弾性率(Y)は378N/mm2 であった。
【0045】
前記上層シート、第1中間シート、第2中間樹脂シート及びポリプロピレンスパンボンド不織布(目付40g/m2 )を、この順に重ねてホットラミネート加工機を用いて150℃でラミネートし、厚さ2.0mmの床材を得た。
【0046】
<実施例2〜6、比較例10、11>
各層の組成、厚さ等の条件を表2〜8に示す構成とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
【0047】
<実施例7>
表面樹脂層の構成をポリプロピレン単層(裏面印刷あり)とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】
<比較例1>
第2中間樹脂層の厚さを50μmに設定した以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
【0058】
<比較例2>
各層の厚さを表11に示す構成とし、第2中間樹脂層(5)の厚さが、3層(2)(3)(5)の合計厚さの50%を超えるような構成にした以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
【0059】
<比較例3>
各層の組成、厚さ等の条件を表12に示す構成とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た(第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤含有量が規定範囲の上限を超えた構成である)。
【0060】
<比較例4>
各層の組成、厚さ等の条件を表13に示す構成とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た(第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率が第1中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率よりも大きい構成となされている)。
【0061】
<比較例5>
各層の組成、厚さ等の条件を表14に示す構成とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た(表面樹脂層の厚さがこの発明の規定範囲の上限を超えている)。
【0062】
<比較例6>
各層の組成、厚さ等の条件を表15に示す構成とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た(表面樹脂層の厚さがこの発明の規定範囲の下限より小さい)。
【0063】
<比較例7>
第1中間樹脂層における炭酸カルシウムの含有比率を表16に示す量(この発明の規定範囲の下限より小さい比率)とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
【0064】
<比較例8>
第1中間樹脂層における炭酸カルシウムの含有比率を表17に示す量(この発明の規定範囲の上限より大きい比率)とした以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
【0065】
<比較例9>
第2中間樹脂層を床材の構成から除外するものとした以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
【0066】
【表10】
【0067】
【表11】
【0068】
【表12】
【0069】
【表13】
【0070】
【表14】
【0071】
【表15】
【0072】
【表16】
【0073】
【表17】
【0074】
【表18】
【0075】
上記のようにして得られた各床材に対して、下記の試験を行った。これらの試験結果を表19に示す。
【0076】
<耐摩耗性試験>
JIS A1453による建築材料及び建築構成部分の摩擦試験方法に準じて、各床材の表面に対して、所定の研磨紙を巻き付けた摩耗輪を使用してテーパ摩耗試験を行い、各床材の柄層(印刷層)が破壊されるまでの摩耗輪の回転数を測定した。破壊に至るまでの回転数が4000回を超えるものを「◎」、2000〜4000回のものを「○」、2000回未満のものを「×」とした。
【0077】
<耐汚染性試験>
JIS A1454による高分子系張り床材試験方法の汚染性試験方法に準じて、各床材の表面に汚染材料を2mL滴下し、24時間静置して、中性洗剤を含む水で洗浄し、更にアルコールで洗浄した後、ガーゼで拭き取って、1時間放置後、目視により滴下部分の色、光沢及び膨れの変化を観察した。観察によりいずれも変化のないものを「◎」とし、少なくともいずれか1つ変化のあるものを「×」とした。
【0078】
<寸法安定性試験>
JIS A1454による高分子系張り床材試験方法の加熱による長さ変化試験方法に準じて、各床材を80℃で6時間加熱した後、室内に1時間静置し、加熱前の長さに対する変化率を測定した。長さ変化率が0.1%未満のものを「◎」とし、同0.1〜0.25%のものを「○」とし、同0.25%を超えるものを「×」とした。
【0079】
<施工性試験>
施工作業性に特に優れると共に下地(施工床面)へのフィット性が特に良く、しかも目地の目立ちがないものを「◎」とし、施工作業性に優れると共に下地(施工床面)へのフィット性が良く、しかも目地の目立ちがないものを「○」とし、施工作業性が良好で下地へのフィット性もあって、目地の目立ちが少ないものを「△」とし、施工作業性が悪い上に下地へのフィット性も不十分で、しかも目地の目立ちが多いものを「×」とした。
【0080】
<反り試験>
JIS L4406のタイルカーペットの反り試験に準じて、JIS G4305に規定する厚さ3mmのステンレス鋼板の上に床材試験片(457.2mm×457.2mmサイズに裁断されたもの)を置き、水平にして標準状態(20±2℃、65±2%RH)で24時間放置した後、水平な試験台の上に載置し、各試験片の四隅と試験台の隙間の大きさを測定した。各試験片四隅における試験台との隙間の絶対値の最大値が、0.1mm以下のものを「◎」とし、0.1mmを超え0.3mm以下のものを「○」とし、0.3mmを超え0.5mm以下のものを「△」とし、0.5mmを超えるものを「×」とした。
【0081】
<接着性試験>
JIS A5536のビニル床タイル・ビニル床シート用接着剤による接着強さの試験方法に準拠して、接着剤としてエポキシ樹脂系のものを用いて、各床材の接着強度を測定した。接着強度が80N/cm2 を超えるのものを「◎」とし、70〜80N/cm2 であるものを「△」とし、70N/cm2 未満であるものを「×」とした。
【0082】
【表19】
【0083】
表19から明らかなように、この発明の実施例1〜7の床材は、耐摩耗性、耐汚染性、寸法安定性、施工性、反り防止性、接着性のいずれにも優れていた。
【0084】
これに対し、第2中間樹脂層の厚さがこの発明の規定範囲を下回って逸脱する比較例1の床材は、施工性、反り防止性ともに劣っていた。また、第2中間樹脂層の厚さがこの発明の規定範囲を上回って逸脱する比較例2の床材は、寸法安定性、反り防止性ともに劣っていた。また、第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤含有量がこの発明の規定範囲の上限を上回って逸脱する比較例3の床材は、施工性、反り防止性ともに劣っていた。また、第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率が第1中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率よりも大きい比較例4の床材は、施工性、反り防止性ともに劣っていた。また、表面樹脂層の厚さがこの発明の規定範囲を上回って逸脱する比較例5の床材は、寸法安定性、施工性、反り防止性のいずれも劣っていた。また、表面樹脂層の厚さがこの発明の規定範囲を下回って逸脱する比較例6の床材は、耐摩耗性が不十分であった。また、第1中間樹脂層における充填剤含有比率がこの発明の規定範囲を下回って逸脱する比較例7の床材は、寸法安定性が不十分であった。また、第1中間樹脂層における充填剤含有比率がこの発明の規定範囲を上回って逸脱する比較例8の床材は、施工性、反り防止性ともに劣っていた。更に、第2中間樹脂層を床材の構成から除外した比較例9の床材は、施工性に劣っていた。
【0085】
更に、実施例1の床材について、NBS燃焼試験、防炎試験(消防法)を行った。これらの結果を表20に示す。
【0086】
なお、NBS燃焼試験法とは、密閉した発煙箱の中に試料を垂直に置き、その正面にあるヒーターから輻射熱を当てながらバーナーの炎も当て有炎燃焼させ、発煙箱中に発生した煙に対して光電管により光透過率を測定し、この光透過率(T)から下記算出式に基づいて煙濃度(Ds)を算出するものである。
【0087】
Ds=132log(100/T)
試験開始後4分のDs値および最大Ds値を求めた。更に、発煙箱中のガスをポリ四フッ化エチレンバッグに採取し、検知管で発生ガス分析を行った。
【0088】
【表20】
【0089】
表20から明らかなように、この発明の床材は、燃焼時の発煙性が低く、有毒ガスも殆ど発生しないことを確認できた。
【0090】
【発明の効果】
この発明のノンハロゲン系床材は、構成材料として、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂が用いられているから、低発煙性であり、燃焼時の有毒ガスの発生が少なく、燃焼安全性に優れて防災面で好都合であると共に環境保全にも十分に資することができる。また、表面層が樹脂で構成され、かつこの表面樹脂層の厚さが100μm以上に規定されているので、耐摩耗性、耐汚染性に優れている。また、表面樹脂層の厚さが1000μm以下に規定されると共に、第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率は第1中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率よりも小さく設定され、かつ第2中間樹脂層の厚さは100μm以上で3層の合計厚さの50%以下の範囲に設定されているので、谷反り発生を効果的に防止できて、施工性に優れたものとなし得る。また、第1中間樹脂層に充填剤を特定量含有せしめているので、優れた寸法安定性を確保できる。このように寸法安定性に非常に優れているので、ホモジニアスタイルのような特に優れた寸法安定性が要求される床材として用いる場合であっても、ガラス不織布等の挿入配置を要することなく十分に対応できる利点がある。更に、第2中間樹脂層の下面側に繊維布帛が積層一体化されて裏打層が形成されているから、本床材は、下地との接着性を十分に確保した状態で施工することができる。加えて、可塑剤を含有させる必要がないので、これ特有の臭気が発生することもなく、また長年使用しても表面に曇りが発生することもなく耐久性にも優れている。また、1.0< X/Y ≦2.0の関係が成立するので、谷反り発生を一層効果的に防止することができると共に、若干山反り傾向になるので、床材としての施工性をさらに向上できる。
【0091】
表面樹脂層が、オレフィン系樹脂を樹脂成分の主成分として含有する単層からなる構造、又は少なくとも最表層がオレフィン系樹脂を樹脂成分の主成分として含有する積層構造である場合には、耐摩耗性、耐汚染性を一層向上させることができる。
【0092】
更に、上記構成でオレフィン系樹脂としてポリプロピレン樹脂が採用される場合には、耐摩耗性、耐汚染性をより一層向上させることができる。
【0093】
また、1.1≦ X/Y ≦1.5の関係が成立する場合には、谷反り発生を確実に防止できるものとなって、適度な山反り状態を確保できるので、施工性をより一層向上させることができる。
【0094】
また、裏打層の目付が30〜100g/m2 である場合には、床材と下地との間の接着性を十分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係る床材を示す断面図である。
【図2】 床材の他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…床材
2…表面樹脂層
3…第1中間樹脂層
4…裏打層
5…第2中間樹脂層
Claims (5)
- 樹脂成分100質量部に対して充填剤を100〜400質量部含有すると共に前記樹脂成分として化学構造中に塩素原子を有しない樹脂のみが実質的に用いられてなる第1中間樹脂層の上面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有してなる厚さ100〜1000μmの表面樹脂層が積層一体化されると共に、前記第1中間樹脂層の下面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有すると共に樹脂成分100質量部に対して充填剤を0〜200質量部含有してなる第2中間樹脂層が積層一体化され、該第2中間樹脂層の下面側に、化学構造中に塩素原子を有しない樹脂を含有した繊維で構成される繊維布帛が積層一体化されて裏打層が形成されてなり、
前記第2中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率は、前記第1中間樹脂層における樹脂成分に対する充填剤の含有比率よりも小さく設定され、
前記第2中間樹脂層の厚さは100μm以上であり、かつ前記第2中間樹脂層の厚さは、前記表面樹脂層、第1中間樹脂層及び第2中間樹脂層の3層の合計厚さの50%以下であり、
前記第2中間樹脂層の弾性率を「X」、前記表面樹脂層の弾性率を「Y」としたとき、
1.0< X/Y ≦2.0
の関係が成立することによって、床材の中央部に対して縁部側が裏面方向に反った状態になっていることを特徴とするノンハロゲン系床材。 - 前記表面樹脂層が、オレフィン系樹脂を樹脂成分の主成分として含有する単層からなる構造、又は少なくとも最表層がオレフィン系樹脂を樹脂成分の主成分として含有する積層構造である請求項1に記載のノンハロゲン系床材。
- 前記表面樹脂層が、ポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分として含有する単層からなる構造、又は少なくとも最表層がポリプロピレン樹脂を樹脂成分の主成分として含有する積層構造である請求項1に記載のノンハロゲン系床材。
- 前記第2中間樹脂層の弾性率を「X」、前記表面樹脂層の弾性率を「Y」としたとき、
1.1≦ X/Y ≦1.5
の関係が成立する請求項1〜3のいずれか1項に記載のノンハロゲン系床材。 - 前記裏打層の目付が30〜100g/m2 である請求項1〜4のいずれか1項に記載のノンハロゲン系床材。
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