JP3966720B2 - 保持装置 - Google Patents

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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体やプリント回路基板を製造する際に、フォトレジストなどの感光材料を塗布したウエーハや基板等の対象物表面に所定のパターンを露光装置により感光焼き付けし、その後エッチング工程により基板上にパターンを形成するフォトリソグラフィ法が種々の分野で広く応用されている。
このような製造工程においては、対象物を正確に位置合わせする必要あり、しかも位置合わせした位置を維持する必要があるため、吸引式の保持装置を用いて対象物を保持固定するのが普通である。
この保持装置は吸着テーブルや吸着パッドに複数の吸引口を配置し、該吸引口により対象物を全体的に吸着するのが普通である。
しかし、対象物の大きさがまちまちで変化する場合、対象物から外れる吸引口は塞がれることがなく、開のままであるため、吸引口が並列に同一の負圧源に接続されている構成では、他の吸引口から負圧のリークが生じて、対象物に接触している吸引口の吸引力が減じる問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、従来は吸引口をエリアに分けて、エリア毎に開閉弁を設け、対象物の大きさに合わせて、エリアの吸引口のオンオフを行う構成が採用されていた。しかし、この構成のばあい、オンオフを行うために電磁弁や制御装置が必要である等、装置の複雑化とコスト高を招く欠点があった。また、エリアの大きさに適合しない大きさの対象物の場合、吸引口のリークが生じて吸着力の低下は避けられない問題があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は吸引力で対象物を保持する保持装置において、対象物を吸着するための複数の吸着用吸引口と、該吸着用吸引口に接続する吸引装置と、少なくとも1つの対象物検出用吸引口と、該対象物検出用吸引口に接続する他の吸引装置と、前記各吸着用吸引口と吸引装置との間に介在し、吸着用吸引口と吸引装置の間を開閉する複数の開閉装置と、該開閉装置に設けられ、一方側と他方側との間を移動することにより前記吸着用吸引口を開閉するシリンダと、該シリンダの一方側に設けられ、前記他の吸引装置と前記対象物検出用吸引口と連通し、前記対象物検出用吸引口が対象物に当接し塞がれると前記他の吸引装置の吸引により圧力を低下させる一方側圧力室と、該シリンダの他方側に設けられ、前記吸引装置と前記吸着用吸引口に連通し、該吸着用吸引口が対象物に当接し塞がれると前記吸引装置の吸引により圧力を低下させ他方側圧力室と、を備え前記対象物検出用吸引口が対象物に当接し塞がれ前記一方側圧力室の圧力が低下する時、前記吸着用吸引口の中の対象物に当接せず塞がれていない吸着用吸引口の他方側圧力室との間に圧力差が生じ、該塞がれていない吸着用吸引口のシリンダが移動して該吸着用吸引口を閉じる、ことを特徴とする。
上記構成においては、対象物に当接していない吸着用吸引口が閉となるため、吸引口からのリークが生ずることがなく、効果的な吸着が実現できる。
前記シリンダには吸着用吸引口と吸引装置との間を連通する透孔を設け、この透孔が前記シリンダの移動により遮蔽されて吸着用吸引口を閉じるように構成することが可能である。
或いは前記開閉装置に吸着用吸引口と吸引装置との間を連通する連通路を設け、前記シリンダの移動により該連通路が遮蔽されて吸着用吸引口を閉じるように構成することも可能である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はプリント配線基板を製造するための露光装置に用いる吸着プレートAを示している。
【0006】
吸着プレートA上には複数の吸引口1が設けられており、それぞれの吸引口1は開閉制御ユニットBに設けられた各吸引通路10を介して吸引ポンプ3に接続され、吸引ポンプ3の駆動により吸引口1から吸引を行い、吸着プレートA上のワークWを吸着するように構成されている。
【0007】
吸引口1の中の少なくとも1つはワーク検出口4となっており、吸引通路11を介して移動用ポンプ5と接続している。
【0008】
前記開閉制御ユニットBには、シリンダ2が設けられており、シリンダ2には吸引通路10と連通する透孔20が形成されている。シリンダ2は左右方向に移動可能に構成され、常態位置では透孔20が吸引通路10の位置と一致し、吸引通路10を開いて導通状態とし、右方向に移動したときに透孔20の位置が吸引通路10の位置とずれて吸引通路10を閉じて非導通状態とするように構成されている。
【0009】
シリンダ2の右側には負圧室50が設けられており、シリンダ2が負圧室50内を右方向に移動して吸引通路10を閉じることができるようになっている。
シリンダ2の左側には吸引口1側と連通する連通室51が設けられており、シリンダ2の左端部を押して、シリンダ2を移動させるようになっている。
【0010】
負圧室50にはバネ22が設けられており、常態ではシリンダ2を左側に押して透孔20を吸引通路10の位置と一致させて吸引通路10を開とするように構成されている。
なお、シリンダ2にはパッキン21が設けられ、摺動面をシールするようになっている。
【0011】
負圧室50は前記した吸引通路11と接続されており、ワーク検出口4がワークWにより塞がれた時、移動用ポンプ5により吸引されて負圧になるように構成されている。
【0012】
次に動作を説明する。
図1に示すように吸着プレートA上にワークWがない状態では、シリンダ2はバネ22に押されて左端の位置にあり、透孔20は吸引通路10の位置にあり、吸引通路10は開となって、吸引ポンプ3により吸引口1から吸引されている状態にある。
ワーク検出口4もワークWに塞がれていないので、移動用ポンプ5により吸引されている。
【0013】
図2に示すように吸着プレートA上にワークWが置かれ、ワーク検出口4が塞がれると、負圧室50a、b、c、dが吸引されて負圧となる。
図2の例では吸引口1a、bはワークWにより塞がれており、吸引口1c、dはワークWにより塞がれていない。
【0014】
ワークWにより塞がれた吸引口1a、bの吸引通路10a、bは吸引ポンプ3に吸引されて、同時に負圧となり、連通室51a、bを介してシリンダ2a、bの左端も負圧となる。そのため、負圧室50a、bが負圧となっても、シリンダ2a、bの左右端では圧力差が生じないため、シリンダ2a、bは移動せず、吸引通路10a、bは開状態を維持し、吸引口1a、bはワークWの吸引を維持する。
【0015】
一方、ワークWにより塞がれていない吸引口1c、dの吸引通路10c、dは大気圧を保つため、連通室51c、dも大気圧となり、シリンダ2c、dの左端は負圧室50c、dよりも圧力大となり、この圧力がバネ22の押圧力よりも大きくなれば、シリンダ2c、dは右方向に移動する。
これにより透孔20c、dの位置が吸引通路10c、dの位置と一致しなくなり、吸引通路10c、dは閉となる。
【0016】
以上の構成により、ワークWのあるワーク検出口4、吸引口1a、bのみが吸引され、ワークWのない吸引口1c、dは吸引通路10c、dが閉となって、吸引されず、吸引ポンプ3による吸引のリークがなくなり、吸引口1a、bにおける吸引力が維持され、良好な吸着が実現できる。
【0017】
なお、上記実施形態ではワーク検出口4を吸引通路11により移動用ポンプ5と連結して、ワークWの検出を行う構成としたが、ワークWを他のセンサなどにより検出し、該センサからの検出信号により移動用ポンプ5と負圧室50の間を開として負圧室50を負圧にする構成も可能である。
図3はその一形態を示すもので、移動用ポンプ5と負圧室50の間に開閉弁60を設け、ワーク検出センサからの信号により開閉弁60の開閉を行うようになっている。
【0018】
以上説明した実施形態では、ワークWのある吸引口1の吸引のみが行われ、ワークWのない吸引口1の吸引は行われないため、吸引のリークがなく、良好な吸着力を維持できる。
また、ワークWの大きさや形状に対応して動作し、従来のエリア制御のような制約がない。
更に、装置が簡単で小型化、低コスト化を図ることが可能である。
【0019】
図4と図5に他の実施形態を示す。
この実施形態ではシリンダ2に透孔20を形成せず、吸引通路10、10の間に連通路30を設け、この連通路30をシリンダ2’の移動により開閉するように構成されている。
即ち、シリンダ2’の左端部を径大とし、ここに遮蔽パッド31を設け、図5に示すようにこの遮蔽パッド31により連通路30を塞いで、吸引通路10を閉じるように構成されている。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の保持装置によれば、ワークの大きさや形状に対応してリークのない確実な吸着を行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略側断面図。
【図2】本発明の一実施形態の動作を示す概略側断面図。
【図3】本発明の他の実施形態を示す部分図。
【図4】本発明の更に他の実施形態を示す概略側断面図。
【図5】本発明の更に他の実施形態の動作を示す概略側断面図。
【符号の説明】
1:吸引口、2:シリンダ、3:吸引ポンプ、4:ワーク検出口、5:移動用ポンプ、10:吸引通路、11:吸引通路、20:透孔、21:パッキン、22:バネ、30:連通路、31:遮蔽パッド、50:負圧室、51:連通室、60:開閉弁。

Claims (3)

  1. 吸引力で対象物を保持する保持装置において、
    対象物を吸着するための複数の吸着用吸引口と、
    吸着用吸引口に接続する吸引装置と、
    少なくとも1つの対象物検出用吸引口と、
    該対象物検出用吸引口に接続する他の吸引装置と、
    前記各吸着用吸引口と吸引装置との間に介在し、吸着用吸引口と吸引装置の間を開閉する複数の開閉装置と、
    開閉装置に設けられ、一方側と他方側との間を移動することにより前記吸着用吸引口を開閉するシリンダと、
    該シリンダの一方側に設けられ、前記他の吸引装置と前記対象物検出用吸引口と連通し、前記対象物検出用吸引口が対象物に当接し塞がれると前記他の吸引装置の吸引により圧力を低下させる一方側圧力室と、
    該シリンダの他方側に設けられ、前記吸引装置と前記吸着用吸引口に連通し、該吸着用吸引口が対象物に当接し塞がれると前記吸引装置の吸引により圧力を低下させ他方側圧力室と、を備え
    前記対象物検出用吸引口が対象物に当接し塞がれ前記一方側圧力室の圧力が低下する時、前記吸着用吸引口の中の対象物に当接せず塞がれていない吸着用吸引口の他方側圧力室との間に圧力差が生じ、該塞がれていない吸着用吸引口のシリンダが移動して該吸着用吸引口を閉じる、
    ことを特徴とする保持装置。
  2. 前記シリンダは吸着用吸引口と吸引装置との間を連通する透孔を有し、
    前記シリンダの移動により前記透孔が遮蔽されて吸着用吸引口を閉じる、
    請求項1に記載の保持装置。
  3. 前記開閉装置は吸着用吸引口と吸引装置との間を連通する連通路を有し、前記シリンダの移動により該連通路が遮蔽されて吸着用吸引口を閉じる、
    請求項1に記載の保持装置。
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