JP3965395B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コイルの非通電相に発生する逆起電圧のゼロクロスを検出してモータの位置センサレスPWM駆動を行うモータ駆動装置に関し、特にモータ駆動装置における起動制御方法に関するものである。
近年、ハードディスクや光ディスク等の記録媒体に対する駆動用として、あるいは空調機器におけるファンやコンプレッサ等の駆動用として、ブラシレスモータが一般的に採用されている。このようなブラシレスモータは、広範囲の可変速制御や電力消費低減のため、インバータ装置を使ってPWM駆動されている。三相コイルを有するブラシレスモータ内部においては、通常、ロータの磁極位置検出のために、ホール素子等の位置センサが電気角120度毎に配置されている。このような位置センサを有するブラシレスモータに対して、低コスト化や小型化を目的として、位置センサを用いないブラシレスモータが望まれており、このようなセンサレス駆動技術が種々開発されている。センサレス駆動を実現する手段としては、例えば、電気角120度通電を行い、非通電相に発生する逆起電圧のゼロクロスを検出する方法がある。なお、以下の説明において角度表示はすべて電気角である。
図22は従来のセンサレス駆動を行うモータ駆動装置を示すブロック図である。図22において、モータ10は、図示しない永久磁石による界磁部を有するロータと、3相コイル11,12,13がY結線されたステータとで構成されている。出力部120は、電源1と接地(GND)間に配設され、図示しない3個の上側パワートランジスタおよび3個の下側パワートランジスタによりブリッジ構成され、3相コイル11,12,13への電力供給を行っている。
位置検出部130は、3相端子電圧Vu,Vv,Vwと中性点電圧Vcとを比較することにより、ロータ位置を検出し、位置検出信号UN,VN,WNをCPUで構成される通電制御部140に出力する。通電制御部140は位置検出信号UN,VN,WNに応じて出力部120の各パワートランジスタを制御する上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLを出力し、3相コイル11,12,13への通電タイミング制御を行う。上記のように構成されたモータ駆動装置によりモータ10に対してセンサレス駆動が行われる。
図23は図22に示した構成のモータ駆動装置における各部の動作を示すタイミングチャートである。図23において、波形Eu,Ev,Ewは3相逆起電圧の波形であり、波形UN,VN,WNは位置検出信号を示している。位置検出信号UN,VN,WNは3相端子電圧Vu,Vv,Vwと中性点電圧Vcとをそれぞれ比較した結果であり、3相逆起電圧波形Eu,Ev,Ewのゼロクロス点にエッジを持つ信号となる。波形UU,ULは出力部120におけるU相の上下パワートランジスタの上側制御信号および下側制御信号である。波形IuはU相コイルに流れる駆動電流である。
通電制御部140は位置検出信号UN,VN,WNにより検出されたロータ位置と速度の変化率からロータの回転速度を計測し、30度相当の遅延時間を算出する。この遅延時間に応じたタイミングで通電制御を行い、上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLを出力する。このように通電タイミングを制御することにより、従来のモータ駆動装置は、モータ駆動制御を行っている。
以上のように位置検出信号UN,VN,WNに基づいて30度相当の遅延時間を算出し、算出された遅延時間に応じたタイミングで通電制御を行うモータ駆動装置は、例えば特許文献1において開示されている。
図24は、従来の他のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。CPUで構成された通電制御部140は、制御部140Aと演算部140Bとにより構成されている。制御部140Aと演算部140Bの出力は切替部150のスイッチにより切り替えられ、通電制御信号として出力部120に送られる。出力部120は通電制御信号に応じてモータ10に電力を供給する。位置検出部130はロータ位置を検出し、そのロータ位置を示す位置検出信号を演算部140Bに出力する。制御部140Aおよび演算部140Bの出力は比較回路160にも入力され、両信号の位相差を検出して、制御部140Aおよび切替部150に出力する。
上記のように構成された図24に示したモータ駆動装置における動作を簡単に説明する。
制御部140Aは同期運転を行うための同期信号を出力し、それに伴いモータ10が起動して同期運転を行。位置検出部130はロータが回転し始めると逆起電圧によるロータ位置検出を行い、演算部140Bは位置検出信号に応じた通電制御信号を出力する。比較回路160は、制御部140Aの同期信号と演算部140Bの通電制御信号の位相差を検出し、位相差が所定値以内に入った時点で切替部150のスイッチを端子150Aから端子150Bに切り替える。すなわち、同期運転から位置検出駆動に切り替えられる。また、位相差検出信号は制御部140Aにフィードバックされ、比較回路160において位相差が所定値以内の値になるように制御部140Aの同期信号が補正される。
以上のように、同期信号と位置検出信号に応じた通電制御信号との位相差を検出し、位相差が所定値以内となった時点で同期運転から位置検出駆動に切り替えて起動を行う従来のモータ駆動装置は、例えば特許文献2において開示されている。
特許第2778816号明細書 特開平7−87783号公報
上記のように構成された従来のモータ駆動装置においては、逆起電圧を用いた位置検出信号を基に通電制御信号を生成して、センサレス駆動を行っている。このような方式では、起動時などのロータ回転速度が遅いときに逆起電圧が小さい等の原因で位置検出信号には検出誤差を多く含んでいた。つまり、本来検出すべき実位相に対して検出位相にずれが生じており、そのためロータ初期位置によっては発振、脱調、逆回転等の起動失敗を起こすか、もしくは、正転方向に回転しても十分な起動トルクが得られず起動時間が長くなるといった問題があった。特に、光ディスク等の情報機器用モータ駆動においては、起動時間の短縮化は強く要望される課題であると共に、センサレス駆動において安定したセンサレス起動も絶対条件である。
本発明は上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動、かつ、起動時間の短縮化が可能なモータ駆動装置を提供することにある。
本発明に係るモータ駆動装置は、請求項1に記載したように、複数相のコイルとロータを有するモータと、
前記コイルの非通電相の端子電圧と前記複数相のコイルの共通電位の中性点電圧とを比較することにより得られる比較信号に応じて前記ロータ位置を検出して位置検出信号を出力する位置検出手段と、
ロータ回転速度が所定値に達するまでの起動時において前記位置検出信号に対する通電制御信号を進み位相として前記コイルへの通電制御を行い、ロータ回転速度が所定値以上である通常時において前記進み位相を解除して前記位置検出信号に応じて前記コイルへの通電制御を行うよう構成された通電制御手段と、
指令信号に応じて高周波スイッチング制御を行う駆動信号(PWM信号)を前記通電制御手段へ出力するスイッチング制御手段と、
を具備している。このように構成することにより、本発明のモータ駆動装置においては、起動トルクを向上させることが可能となり、起動時間の短縮化が可能となる。
本発明のモータ駆動装置は、請求項2に記載したように、請求項1の構成において、前記複数相のコイルへの通電に所定周期オフ区間を設ける所定周期オフ手段をさらに具備し、前記位置検出手段が前記所定周期オフ区間において位置検出を行うよう構成してもよい。このように構成することにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置において、請求項3に記載したように、請求項1の前記位置検出手段は、前記比較信号を反転した反転比較信号を生成し、高周波スイッチング制御のオン区間において前記反転比較信号に応じた位置検出を行うよう構成してもよい。このように構成することにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能となり、さらに、所定周期オフを用いないため、起動トルクが向上し、起動時間の短縮化が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置において、請求項4に記載したように、請求項1の構成において、前記ロータの回転状態を判定する状態判定手段をさらに具備し、前記通電制御手段が前記状態判定手段の出力に応じて、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相を解除させるよう構成してもよい。このように構成することにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗がない安定したPWMセンサレス起動が可能で、進み位相解除後は効率的に最適位相でのPWMセンサレス駆動が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項5に記載したように、請求項2の構成において、前記ロータの回転状態を判定する状態判定手段をさらに具備し、前記通電制御手段が前記状態判定手段の出力に応じて、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相を解除させると共に、前記所定周期オフ手段の所定周期オフ動作を停止し、前記位置検出手段が高周波スイッチング制御のオン区間またはオフ区間において位置検出を行うよう構成してもよい。このように構成することにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能で、進み位相解除後は効率的に最適位相でのPWMセンサレス駆動が可能となる。さらに、所定周期オフを用いないため、起動トルクが向上し、起動時間の短縮化が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項6に記載したように、請求項3の構成において、前記ロータの回転状態を判定する状態判定手段をさらに具備し、前記通電制御手段が前記状態判定手段の出力に応じて、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相を解除させると共に、前記位置検出手段が前記比較信号に応じて位置検出を行うよう構成してもよい。このように構成することにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能で、進み位相解除後は効率的に最適位相でのPWMセンサレス駆動が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項7に記載したように、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の前記状態判定手段が、前記位置検出信号に基づいて得られる前記ロータ回転速度が所定値を超えているか否かを判定するよう構成してもよい。このように構成することにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能で、進み位相解除後は効率的に最適位相でのPWMセンサレス駆動が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項8に記載したように、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の前記状態判定手段が、前記通電制御信号の電気周期が所定回数以上出力されたか否かを判定するよう構成してもよい。このように構成することにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能で、進み位相解除後は効率的に最適位相でのPWMセンサレス駆動が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項9に記載したように、請求項4から請求項8のいずれか一項に記載の前記通電制御手段が、前記状態判定手段の出力に応じてリニア的もしくは階段的に、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相の解除を行うよう構成してもよい。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項10に記載したように、請求項4から請求項8のいずれか一項に記載の前記通電制御手段が、起動時の前記位置検出信号に対する前記通電制御信号の進み位相に対して小さい第2の進み位相を設定し、前記状態判定手段の出力応じて進み位相を解除した後は第2の進み位相で通電制御を行うよう構成してもよい。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項11に記載したように、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の前記スイッチング制御手段が、前記複数相のコイルに流れる駆動電流波形が実質的に台形波状となるようにスロープ制御を行うよう構成してもよい。このように構成することにより、駆動電流波形が台形波状となるため、駆動電流波形に起因する振動や騒音を低減した発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項12に記載したように、請求項11の前記通電制御手段が、起動時に前記複数相のコイルに流れる実質的に台形波状電流波形のスロープ制御角度を小さく制御することにより、前記位置検出信号に対する前記通電制御信号を進み位相とするよう構成してもよい。このように構成することにより、駆動電流が台形波状を保持しつつ更なる進相通電制御が可能となるため、起動トルクが向上し、更なる起動時間の短縮化が可能となる。
また、本発明のモータ駆動装置は、請求項13に記載したように、請求項11の前記通電制御手段が、起動時に前記複数相のコイルに流れる実質的に台形波状電流波形のスロープ制御角度をスロープの立上がり側と立下り側を個々に制御することにより、前記位置検出信号に対する前記通電制御信号を進み位相とするよう構成してもよい。
これらおよびその他の構成や動作については、実施の形態の説明において詳細に説明する。

本発明によれば、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動を行うことができるとともに、起動時間を短縮することができる優れたモータ駆動装置を提供することが可能となる。
以下、本発明に係るモータ駆動装置の好適な実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下の好適な実施の形態の説明において角度表示はすべて電気角である。
《実施の形態1》
図1は本発明に係る実施の形態1におけるモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1のモータ駆動装置の制御対象であるモータ10は永久磁石による界磁部を有するロータ(図示省略)と、3相コイル11,12,13がY結線されたステータ(図示省略)とで構成される。
図1に示すように、モータ駆動装置は、出力部20と、位置検出手段である位置検出部30と、通電制御手段である通電制御部40と、電流検出部70と、スイッチング制御手段であるスイッチング制御部80と、状態判定手段である状態判定部90と、を備える。
出力部20は、電源1とGND間に配置され、3個の上側パワートランジスタ21,22,23および3個の下側パワートランジスタ25,26,27によりブリッジ構成されている。上側パワートランジスタと下側パワートランジスタの接続点には、3相コイル11,12,13がそれぞれ接続されている。また、上側パワートランジスタ21,22,23には上側パワーダイオード21d、22d、23dがそれぞれ逆並列に接続され、下側パワートランジスタ25,26,27には下側パワーダイオード25d,26d,27dがそれぞれ逆並列に接続されている。
以上のように構成された出力部20は、通電制御部40の上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLにより各パワートランジスタ21,22,23および25,26,27のスイッチング制御(PWM駆動)を行い、モータ10の3相コイル11,12,13への電力供給を行う。なお、出力部20の構成として上側パワートランジスタ21,22,23および下側パワートランジスタ25,26,27はN形電界効果トランジスタで構成した例で説明するが、上側パワートランジスタ21,22,23をP形電界効果トランジスタで構成し、下側パワートランジスタ25,26,27をN形電界効果トランジスタで構成してもよい。また、上側パワーダイオード21d,22d,23dおよび下側パワーダイオード25d,26d,27dは各パワートランジスタに構造的に存在する寄生ダイオードを用いて構成してもよい。
位置検出部30は、3相端子電圧Vu,Vv,Vwとモータ10の中性点電圧Vcとの比較を行い、3相コイルの非通電相に現れる逆起電圧のゼロクロスを検出する。図2は位置検出部30の具体的な構成を示すブロック図であり、図3は位置検出部30の動作を示すタイミングチャートである。図3において、波形Eu,Ev,Ewは、各相の逆起電圧を示す。
位置検出部30は、3個の比較器31,32,33と、ノイズ処理回路34と、を含んで構成される。比較器31,32,33は3相端子電圧Vu,Vv,Vwとモータ10の中性点電圧Vcとをそれぞれ比較し、比較信号UN,VN,WNをノイズ処理回路34に出力する。比較信号UN,VN,WNは、3相コイル11,12,13の非通電相に現れる各相逆起電圧Eu,Ev,Ewのゼロクロス検出信号である。比較信号UN,VN,WNには、実際は通電切り替わり時に発生するキックバックノイズによる影響を受け、さらにPWM駆動による高周波のスイッチングノイズが重畳されている。しかし、図3の波形図においては、これらのノイズによる影響を省略している。
ノイズ処理回路34は、比較信号UN,VN,WNに重畳されているノイズを除去し、位置検出信号Dtを出力する。通電切り替わり時に発生するキックバックノイズによる影響は、通電制御部40の検出ウィンドウ信号WINによりマスク処理を行い、PWM駆動による高周波のスイッチングノイズによる影響はスイッチング制御部80のPWMMASK信号によりマスク処理が行われる。
以上のように、ノイズによる影響をマスク処理されて出力される位置検出信号Dtは、コイルの非通電相に現れる逆起電圧のゼロクロスに同期した電気角60度間隔のパルス信号となる。このように生成された位置検出信号Dtは、通電制御部40および状態判定部90に入力される。
なお、位置検出部30の構成は図2に示した構成に限定されるものではなく、中性点電圧Vcを3相端子電圧Vu,Vv,Vwにより擬似的に生成してもよく、比較器1つで選択的に位置検出を行うような構成としてもよい。
通電制御部40は、位置検出部30の位置検出信号Dtに応じて出力部20の各パワートランジスタ21,22,23および25,26,27の通電制御を行う上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLを出力する。さらに、通電制御部40は、状態判定部90からの状態判定信号SJに応じて上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLの通電開始タイミングの調整を行う。なお、上側通電制御信号UU,VU,WUまたは下側通電制御信号UL,VL,WLには、スイッチング制御部80からのPWM信号が重畳されている。通電制御部40の詳細な動作については後述する。
電流検出部70は、例えば電流検出抵抗で構成され、出力部20とGND間に設けられて出力部20に流れる電流の検出を行う。電流検出部70は検出した電流検出信号CSをスイッチング制御部80に出力する。なお、実施の形態1では、電流検出部70出力部20とGND間に設けたが、これに限定されず電源1と出力部20間に設けてもよい。
スイッチング制御部80は、電流検出信号CSと指令信号ECとに応じたPWM信号を通電制御部40に出力し、出力部20の各パワートランジスタ21,22,23および25,26,27を高周波スイッチング動作(PWM駆動)させる。さらに、スイッチング制御部80はPWMMASK信号を位置検出部30のノイズ処理回路34(図2)に出力する。
図4はスイッチング制御部80の動作を説明する波形図である。スイッチング制御部80において、装置外部から入力された指令信号ECと電流検出信号CSに応じたPWM信号が生成される。PWM信号の生成方法としては種々あり、本発明においては特に限定する必要がないため説明は省略する。PWMMASK信号はPWM信号のオンタイミングおよびオフタイミングから所定時間Tyだけ“L”レベルとなるように生成される。このように、所定時間Tyにおいて位置検出部30の比較器出力を無視することによりPWM駆動による高周波スイッチングノイズの影響が回避されている。
状態判定部90は、位置検出信号Dtに応じた状態判定信号SJを通電制御部40に出力する。状態判定信号SJは、位置検出信号Dtにより計測されたロータ回転速度が所定値以上となった時点で“L”レベルから“H”レベルに状態変化する。なお、状態判定信号SJの状態変化のタイミングは、上記の時点に限定されるものではなく、計測されたロータ回転速度が所定値以上であると所定回数判定したとき、もしくは連続して所定回数判定したときとしてもよい。また、状態判定信号SJの状態変化のタイミングは、位置検出信号Dtのパルスを所定回数検出したときとしてもよく、状況に応じて任意に設定可能である。
以上のように構成された実施の形態1のモータ駆動装置により、モータ10をセンサレスでPWM駆動させる。以下、通電制御部40の詳細な動作、およびPWMセンサレス起動方法について説明する。
通電制御部40は、位置検出信号Dtに応じて出力部20の各パワートランジスタ21,22,23および25,26,27の通電制御を行う上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLを出力する。図5は通電制御部40の具体的な構成を示すブロック図である。通電制御部40は、同期信号発生回路41と、選択回路42と、時間計測回路43と、第1調整回路44と、第2調整回路45と、通電制御信号作成回路46と、を含んで構成されている。
同期信号発生回路41は、モータ10を強制的に同期運転させるための一定周期の同期信号Fsを出力する。選択回路42は、位置検出信号Dtと同期信号Fsのいずれか一方を選択出力する。起動開始直後は選択回路42により同期信号Fsが選択され、これに応じてモータ10を同期運転させる。同期運転に伴いロータが回転し位置検出信号Dtが出力されると、選択回路42は同期信号Fsから位置検出信号Dtに切り替えて出力する。
選択回路42の出力信号は時間計測回路43に入力され、その信号のエッジ間の時間計測を行う。このように計測された計測値Dataは第1調整回路44および第2調整回路45にロードされる。第1調整回路44はロードされた計測値Dataに応じて第1調整時間T1後に第1調整パルスF1を出力し、第2調整回路45は、ロードされた計測値Dataに応じて第2調整時間T2後に第2調整パルスF2を出力する。通電制御信号作成回路46は、第1調整パルスF1に応じて上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLを生成し、第2調整パルスF2に応じて位置検出用の検出ウィンドウ信号WINを生成する。このように計測値Dataに応じて通電制御信号の通電開始タイミングを決定してセンサレス駆動を行う。
なお、第1調整回路44および第2調整回路45には状態判定信号SJが入力されており、状態判定信号SJに応じて第1調整時間T1および第2調整時間T2が調整されている。すなわち、第1調整回路44および第2調整回路45は、上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLの通電開始タイミングの調整を行っている。
図6は通電制御部40の各部における動作を説明するタイミングチャートである。図6は通常時(ロータ回転速度が所定値以上)のときのタイミングチャート(U相のみ)である。V,W相はU相と位相がそれぞれ120,240度異なるだけでありここでの説明は省略する。通常時の状態判定信号SJは“H”レベルを出力しており、通電制御部40の選択回路42は位置検出信号Dtを選択出力している。
時間計測回路43は位置検出信号Dtのエッジ間の時間計測を行い、第1調整回路44および第2調整回路45に計測値Dataをロードする。ロードされた計測値Dataは電気角で60度相当の時間計測値であり、第1調整回路44は位置検出信号Dtのエッジから電気角で30度相当の遅延時間に相当する第1調整時間T1後に第1調整パルスF1を通電制御信号作成回路46に出力する。また、第2調整回路45は位置検出信号Dtのエッジから電気角45度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2後に第2調整パルスF2を通電制御信号作成回路46に出力する。通電制御信号作成回路46から出力される検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にする。なお、検出ウィンドウ信号WINは位置検出(各相逆起電圧のゼロクロス検出)と同時に“L”レベルに状態変化する。
上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLは、第1調整パルスF1から生成される120度通電のパルス信号である。図6において、上側および下側の通電制御信号UU,ULは、実際は、スイッチング制御部80のPWM信号が重畳されている。このように、第1調整パルスF1により上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLを生成し、さらにPWM信号を重畳することにより、モータ10に対するPWMセンサレス駆動が行われる。なお、第1調整パルスF1に対して第2調整パルスF2の出力タイミングを電気角で15度相当遅らせているのは、通電切り替わり時に発生するキックバックノイズ等の影響をマスク処理するためである。図6では、上側および下側の通電制御信号UU,ULを120度通電のパルス信号とし、第2調整パルスF2の出力タイミングを位置検出信号Dtのエッジに対して電気角で45度相当に設定しているが、通電制御信号は必ずしも120通電に限定されず、第2調整パルスF2の出力タイミングも電気角で45度相当に限定しなくてもよい。
次に、実施の形態1のモータ駆動装置における起動時の動作について説明する。
図7は起動時の各部の動作(U相のみ)を示すタイミングチャートである。ここで、起動時とは、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間をいう。起動開始直後の状態判定信号SJは“L”レベルを出力し、選択回路42は一定周期の同期信号Fsを選択し出力する。時間計測回路43は同期信号Fsのエッジ間の時間計測を行い、第1調整回路44および第2調整回路45に計測値Dataをロードする。ロードされた計測値Dataは電気角で60度相当の計測値であり、第1調整回路44は第1調整時間T1を0とし、同期信号Fsのエッジと同じタイミングで第1調整パルスF1’を出力し、第2調整回路45は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で15度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2’後に第2調整パルスF2’を出力する。検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2’に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にし、同期信号Fsのエッジに同期して“L”レベルに状態変化する。
上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLは、第1調整パルスF1’から生成される120度通電のパルス信号である。図7において、上側および下側の通電制御信号UU,ULは、実際は、スイッチング制御部80のPWM信号が重畳されている。このように、起動開始直後は同期信号Fsにより生成される第1調整パルスF1’によって通電制御信号が生成され、さらにPWM信号を重畳することにより、モータ10が強制的に同期運転させられる。
モータ10の同期運転に伴い位置検出部30が位置検出信号Dtを出力すると(図7における時点A参照)、選択回路42は同期信号Fsから位置検出信号Dtに切り替えて出力する。このとき、状態判定信号SJは“L”レベルのままであるため、起動開始直後の動作と同様に第1調整回路44は第1調整時間T1を0とし、位置検出信号Dtのエッジと同タイミングで第1調整パルスF1’を出力し、第2調整回路45は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で15度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2’後に第2調整パルスF2’を出力する。検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2’に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にし、位置検出信号Dtのエッジに同期して“L”レベルに状態変化する。
位置検出信号Dtが出力された後は位置検出信号Dtにより生成される第1調整パルスF1’により通電制御信号が生成され、さらにPWM信号を重畳することによりモータ10のPWMセンサレス駆動が行われる。なお、図7中の時点A以降においても、ロータ回転速度が所定値に達するまで、つまり、状態判定信号SJが“L”レベルから“H”レベルに状態変化するまでは、選択回路42の出力と同じタイミングで出力する第1調整パルスF1’により通電が開始されていることに変わりはない。
上記のように、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間、つまり、状態判定信号SJが“L”レベルの場合、第1調整パルスF1をF1’に、第2調整パルスF2をF2’にタイミングを早めることにより、上側通電制御信号UU,VU,WUおよび下側通電制御信号UL,VL,WLの通電開始タイミングを早く設定している。このように通電制御信号の通電開始タイミングを早めることにより、通常時の通電制御の通電開始タイミング(図6)に対して、電気角で30度相当の進相通電制御を行うことができる(図7)。
このように進相通電制御を行うことにより、モータ10をPWMセンサレス駆動して加速していき、やがてロータ回転速度が所定値以上に達すると、状態判定信号SJが “L”から“H”レベルに状態変化する。状態判定信号SJが“H”レベルに変化すると、図6に示す効率的で最適な位相での通電制御に切り替えられてPWMセンサレス駆動が行われる。
実施の形態1のモータ駆動装置においては、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間、進相通電制御を行い、ロータ回転速度が所定値以上に達すると最適位相での通電制御に切り替えてPWMセンサレス駆動を行っているため、起動時間の短縮が可能となる。位置検出部30における位置検出信号Dtは、起動初期などの回転速度が遅い領域において、本来検出すべき実位相に対して常に位相の遅れた検出信号となる。起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間で進相通電制御を行うことは、本来通電すべき最適位相に近い位相での通電制御を行うこととほぼ等価である。つまり、位相の遅れた位置検出信号Dtに応じて生成される通電制御信号を進相通電制御信号とすることにより、位相遅れ分を補正して通電制御していることになる。したがって、位相の遅れた位置検出信号Dtに応じて生成される通電制御信号により起動させる従来の方式と比較すると、実施の形態1のモータ駆動装置では進相通電制御を適用して、最適位相に近い位相での通電制御信号による起動を行うため、起動トルクが向上し、起動時間の短縮化が可能となる。
なお、実施の形態1では120度通電を例にして説明を行ったが、150度通電のような広角通電を用いてもよい。また進相量を30度相当としたが、20度や10度としても同様に起動時間短縮の効果を得ることは言うまでもない。また、位置検出信号Dtは電気角で60度毎のパルス信号としたが、必ずしもこれに限定されず120度毎のパルス信号や360度毎のパルス信号として、通電制御を行ってもよい。さらに、状態判定信号SJはロータの所定回転速度を閾値として状態変化する信号としたが、ロータの回転速度に応じて略比例する信号とし、それに応じて進相量を略比例的に、または階段的に解除させる方式としてもよい。さらに、状態判定信号SJが“H”レベルの通常時の通電制御信号の通電開始タイミングを効率的に最適位相に設定するという駆動方式に限定されず、進み位相とすることでより高速回転が可能な設定としてもよく、その設定方法は状況に応じて任意に設定可能である。
《実施の形態2》
次に、本発明に係る実施の形態2のモータ駆動装置について説明する。図8は本発明に係る実施の形態2のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2のモータ駆動装置において、前述の実施の形態1のモータ駆動装置と異なる点は、所定周期オフ回路100を設けた点である。図8に示すように、所定周期オフ回路100は、スイッチング制御部80からのPWM信号と状態判定部90からの状態判定信号SJが入力されて、PWMA信号を通電制御部40に出力し、PWMMASK信号を位置検出部30に出力するよう構成されている。それ以外の構成、動作は実施の形態1で説明したものと同様であるので、実施の形態2においてはその説明を省略する。
図9は所定周期オフ回路100の具体的な構成を示すブロック図である。所定周期オフ回路100は、オフ区間作成回路101と、論理積ゲート102と、マスク作成回路103と、を含んで構成されている。オフ区間作成回路101は、スイッチング制御部80のPWM信号が入力され、状態判定信号SJに応じたPWMOFF信号を出力する。論理積ゲート102はPWM信号とPWMOFF信号とを論理積演算し、PWMA信号を出力する。マスク作成回路103はPWMA信号が入力され、状態判定信号SJに応じたPWMMASK信号を出力する。
図10は所定周期オフ回路100の各部の動作を説明するタイミングチャートである。図10において、(a)は状態判定信号SJが“L”レベルの場合(起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間)のタイミングチャートであり、(b)は状態判定信号SJが“H”レベルの場合(ロータ回転速度が所定値以上の場合)のタイミングチャートである。図10の(a)の場合、オフ区間作成回路101は、PWM信号の立ち上がりエッジに同期し、所定周期Tp中Tx期間オフとなるPWMOFF信号を出力する。したがって、PWMA信号はPWM信号およびPWMOFF信号の少なくともいずれかの信号がオフ区間のときにオフ区間となる信号である。なお、PWM信号に対してPWMA信号は本来通電すべきオンデューティーに対して小さいオンデューティーとなっているが、実動作上、通電に異常が生じることはない。
また、マスク作成回路103は、PWMA信号のオン区間とオフタイミングから所定時間Tyを“L”レベルとするPWMMASK信号を生成する。PWMA信号は通電制御部40に入力され、モータ10を所定周期でオフ区間を持つPWM駆動を行う。また、PWMMASK信号は位置検出部30のノイズ処理回路34に入力され、PWM駆動(PWMA信号)のオン区間を除いた区間およびオフタイミングから所定時間Tyを除いた区間でロータ位置検出の検出動作を可能状態にする。つまり、PWM駆動のオフ区間のみロータ位置検出を行っている(オフ区間検出)。なお、所定周期Tp中のオフのタイミングは図10の(a)に限定されず、任意のタイミングで作成してもよく、オフ期間TxがPWMMASK信号のマスク時間Tyより大きい条件を満たす設定値であれば任意に設定可能である。
次に、図10の(b)の場合、オフ区間作成回路101は、常に“H”レベルのPWMOFF信号を出力する。したがって、PMWA信号はPWM信号そのままとなる。また、マスク作成回路103は、PWMA信号のオンタイミングおよびオフタイミングから所定時間Tyだけ“L”レベルとするPWMMASK信号を生成する。PWMA信号は通電制御部40に入力され、モータ10のPWM駆動を行う。また、PWMMASK信号は位置検出部30のノイズ処理回路34に入力され、PWM駆動(PWMA信号)のオンタイミングおよびオフタイミングから所定時間Tyを除いた区間でロータ位置検出の検出動作を可能状態にする。つまり、PWM駆動のオン区間検出とオフ区間検出の両方を行っている。
以上のように構成された実施の形態2のモータ駆動装置においては、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間では位置検出部30にてPWM駆動のオフ区間検出のみを行い、かつ、通電制御部40にて進相通電制御を行う。ロータ回転速度が所定値以上では位置検出部30にてPWM駆動のオン区間検出とオフ区間検出の両方を行い、かつ、通電制御部40にて最適位相での通電制御を行う。このように構成することにより、実施の形態2のモータ駆動装置は、起動時間を短縮することができるとともに、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス駆動が可能となる。
起動初期などの回転速度が遅い領域においては非通電相のコイルに現れる逆起電圧が低いため、端子電圧と中性点電圧との比較により位置検出を行う従来のセンサレス駆動方式では、誤検出を多く含み、本来検出すべき実位相に対して位相のずれた位置検出信号Dtとなる。しかも、PWMセンサレス駆動の場合、PWM駆動特有の誘導電圧が逆起電圧に重畳して現れるため、特に起動初期などの回転速度が遅い領域においては逆起電圧よりもPWM駆動特有の誘導電圧が支配的であるため誤検出となりやすい。その誤検出を含んだ位置検出信号Dtを基に通電制御信号を生成するため、従来のセンサレス駆動方式では発振、脱調、逆回転等の起動失敗を起こす可能性が高くなっていた。一方、通常時のようにロータ回転速度が速い場合、3相コイルに現れる逆起電圧は高く、PWM駆動特有の誘導電圧よりも支配的となり、回転速度と共にPWM駆動特有の誘導電圧による影響は小さくなり、位置検出信号Dtも本来検出すべき実位相を十分正確に検出することが可能である。
PWM特有の誘導電圧はPWM駆動のオン区間検出とオフ区間検出ではその電圧極性は互いに逆極性であり、特にオフ区間検出のみでロータ位置検出を行った場合、安定してPWMセンサレス起動を行わせることが可能である。これは、PWM駆動特有の誘導電圧の特にオフ区間検出での特性が、本来検出すべき実位相に対して必ず遅れ位相で検出させることを可能にし、誤検出による不当な加速通電制御を無くしたことによる。
以上より、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間、所定周期でオフ区間を持つPWM駆動を行い、かつ、PWM駆動のオフ区間検出のみを行う構成にすれば、起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能となる。しかし、安定したPWMセンサレス起動は可能であるが、位置検出を本来検出すべき実位相に対して必ず遅れ位相で位置検出を行い、遅れ位相で検出した位置検出信号Dtに応じて通電制御を行うため、起動トルクが十分ではなかった。そこで、進相通電制御を適用することにより、つまり、遅れ位相の位置検出信号Dtに応じて生成される通電制御信号を進相通電制御信号とすることにより、位相遅れ分を補正した通電制御が可能となる。したがって、遅れ位相の位置検出信号Dtに応じて生成される通電制御信号により起動させる従来の方式と比較すると、実施の形態2のモータ駆動装置の構成では進相通電制御を適用し、最適位相に近い位相での通電制御信号による起動を行うため、起動トルクが向上し、起動時間の短縮化が可能となる。
図11は起動特性を示す図であり、実線で示す起動曲線(a)は進相通電制御を適用しない場合の起動特性であり、破線で示す起動曲線(b)は起動に進相通電制御を適用した場合の起動特性である。図11において、横軸は起動時間[sec]であり、縦軸はロータ回転速度[rpm]である。図11の縦軸におけるNaは、状態判定信号SJの状態変化をさせるロータ回転速度の閾値である。図11の起動曲線(b)において、ロータ回転速度が所定回転速度Naより遅い領域、つまり、状態判定信号SJが“L”の領域では進相通電制御を行い、所定回転速度Na以上の領域、つまり、状態判定信号SJが“H”の領域では最適位相での通電制御を行っている。図11の起動曲線(b)に示すように、進相通電制御を適用することにより起動トルクを向上させることができ、時間に対する速度変化の傾きを大きくすることが可能となる。その結果、所定回転速度Naまでの起動時間をTa1からTa2に短縮でき、回転速度Nbまでの起動時間もTb1からTb2に短縮できる。
以上のように、実施の形態2のモータ駆動装置では、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間、所定周期でオフ区間を持つPWM駆動を行い、PWM駆動のオフ区間検出のみを行う構成とすることにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動を可能とし、さらに、進相通電制御の適用により、起動時間の短縮化が可能となる。
《実施の形態3》
図12は本発明に係る実施の形態3のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態3のモータ駆動装置の構成において、前述の実施の形態1とは位置検出部30Aおよびスイッチング制御部80Aの構成が異なる。それ以外の構成、動作は実施の形態1で説明したものと同様である。
図13は実施の形態3における位置検出部30Aの具体的な構成を示すブロック図である。位置検出部30Aにおいては、実施の形態1の位置検出部30に反転処理回路35が追加されている。位置検出部30Aは、3相端子電圧Vu,Vv,Vwとモータ10の中性点電圧Vcとの比較を行い、その比較結果の反転処理出力に応じてコイルの非通電相に現れる逆起電圧のゼロクロスを検出する。
位置検出部30Aは、3個の比較器31,32,33と、ノイズ処理回路34と、反転処理回路35と、を含んで構成される。比較器31,32,33は3相端子電圧Vu,Vv,Vwとモータ10の中性点電圧Vcとの比較を行い、通電切り替わり時に発生するキックバックノイズによる影響や、PWM駆動による高周波のスイッチングノイズが重畳された比較信号UN,VN,WNを出力する。反転処理回路35は比較信号UN,VN,WNの反転処理を行い反転比較信号UNB,VNB,WNBを出力する。ノイズ処理回路34は、反転比較信号UNB,VNB,WNBに重畳されているノイズを除去し、ノイズ除去された信号に応じた位置検出信号Dtを出力する。ノイズ処理回路34において、通電切り替わり時に発生するキックバックノイズによる影響は通電制御部40からの検出ウィンドウ信号WINによりマスク処理を行うことにより、そしてPWM駆動による高周波のスイッチングノイズによる影響はスイッチング制御部80AからのPWMMASK信号によりマスク処理を行うことにより除去される。
スイッチング制御部80Aは、電流検出信号CSと指令信号ECとに応じたPWM信号を通電制御部40に出力し、出力部20の各パワートランジスタを高周波スイッチング動作(PWM駆動)させる。また、スイッチング制御部80Aは、状態判定部90から状態判定信号SJが入力されるよう構成されており、状態判定信号SJに応じたPWMMASK信号を位置検出部30のノイズ処理回路34に出力する。
図14はスイッチング制御部80Aの動作を説明する波形図である。図14において、(a)は状態判定信号SJが“L”レベルの場合(起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間)を示しており、(b)は状態判定信号SJが“H”レベルの場合(ロータ回転速度が所定値以上の場合)である。スイッチング制御部80Aにおいて、電流検出信号CSと指令信号ECに応じたPWM信号が生成されているが、PWM信号の生成方法は種々あり、ここでは特に限定する必要がないため、その説明は省略する。図14の(b)では、前述の実施の形態1と同様、PWM信号のオンタイミングおよびオフタイミングから所定時間Tyだけ“L”レベルとなるようにPWMMASK信号が生成される。なお、図14の(a)では、PWM信号のオフ区間およびオンタイミングから所定時間Tyだけ“L”レベルとなるようにPWMMASK信号が生成される。
PWMMASK信号が入力された位置検出部30Aのノイズ処理回路34は、PWMMASK信号に応じてノイズ除去とロータ位置検出を行うが、PWMMASK信号が状態判定信号SJに応じて切り替わるため、検出方法も状態判定信号SJに応じて切り替わる。図14の(a)に示す状態において、すなわち状態判定信号SJが“L”レベルの期間(起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間)では、PWM駆動のオフ区間を除いた区間およびオンタイミングから所定時間Tyを除いた区間でロータ位置検出の検出動作を可能状態にする。つまり、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間においては、PWM駆動のオン区間検出のみを行う。
一方、状態判定信号SJが“H”レベル(ロータ回転速度が所定値以上)では、PWM駆動のオンタイミングおよびオフタイミングのそれぞれの時点から所定時間Tyを除いた区間でロータ位置検出の検出動作を可能状態にする。つまり、ロータ回転速度が所定値以上では、PWM駆動のオン区間検出とオフ区間検出の両方を行う。
以上のように構成された実施の形態3のモータ駆動装置において、状態判定信号SJが“H”レベルの場合(ロータ回転速度が所定値以上)は、前述の実施の形態1,2と同様に通常のPWMセンサレス駆動が行われる。一方、状態判定信号SJが“L”レベルの場合(起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間)は、比較信号UN,VN,WNを反転出力した反転比較信号UNB,VNB,WNBを用いてオン区間検出を行う。これは、実施の形態2で説明したオフ区間検出のみを行うことと擬似的に等価な動作となる。これは、PWM駆動特有の誘導電圧の極性がオン区間検出とオフ区間検出とでは互いに逆極性であることを利用しており、オン区間検出のみを行わせる代わりに比較信号の反転出力した信号を用いてロータ位置検出を行っている。これにより、実施の形態3のモータ駆動装置は比較信号を用いてオフ区間検出のみを行いロータ位置検出を行う実施の形態2と同様の効果が得られる。つまり、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス駆動が可能で、かつ、進相通電制御を適用しているため起動時間の短縮も可能となる。
さらに、実施の形態3のモータ駆動装置は、実施の形態2のように所定周期でオフ区間を作成する必要がなく、所定周期のオフ区間による電流減少、つまり起動トルク減少が改善され、さらに起動時間を短縮することが可能となる。
なお、位置検出部30Aの構成は図13に限定されるものではなく、中性点電圧Vcを3相端子電圧Vu,Vv,Vwにより擬似的に生成してもよく、比較器1つで選択的に位置検出を行うような構成としてもよい。
さらに、実施の形態3では比較信号を反転出力した信号を用いてノイズ処理を行いロータ位置検出を行う構成としたが、逆に、先に比較信号のノイズ処理を行いノイズ処理された信号を反転出力し、その信号を用いてロータ位置検出を行う構成としても同様の効果が得られる。
《実施の形態4》
図15は本発明に係る実施の形態4のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態4のモータ駆動装置において、前述の実施の形態1とは通電制御部40Aの構成が異なり、それ以外の構成、動作は実施の形態1で説明したものと同様である。
図16は実施の形態4における通電制御部40Aの具体的な構成を示すブロック図である。通電制御部40Aは、実施の形態1の通電制御部40にスロープ調整回路47を追加した構成である。スロープ調整回路47は時間計測回路43の計測値Dataに基づきスロープ調整パルスSLを出力する。また、スロープ調整回路47は、状態判定信号SJに応じてスロープ調整パルスSLの出力タイミングの調整を行う。
図17は通常時(ロータ回転速度が所定値以上)の通電制御部40Aの動作(U相のみ)を説明するタイミングチャートである。V,W相はU相と位相がそれぞれ120,240度異なるだけであり、ここでの説明は省略する。通常時の状態判定信号SJは“H”レベルを出力しており、選択回路42は位置検出信号Dtを選択出力している。時間計測回路43は、位置検出信号Dtのエッジ間の時間計測を行い、第1調整回路44、第2調整回路45およびスロープ調整回路47に計測値Dataをロードする。ロードされた計測値Dataは電気角で60度相当の時間計測値であり、第1調整回路44は位置検出信号Dtのエッジから電気角で15度相当の遅延時間に相当する第1調整時間T1後に第1調整パルスF1を出力する。また、第2調整回路45は位置検出信号Dtのエッジから電気角55度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2後に第2調整パルスF2を出力する。さらに、スロープ調整回路47は位置検出信号Dtのエッジから電気角で45度相当の遅延時間に相当するスロープ調整時間TSL後にスロープ調整パルスSLを出力する。また、検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にする。なお、検出ウィンドウ信号WINは位置検出(各相逆起電圧のゼロクロス検出)と同時に“L”レベルに状態変化する。
上側および下側の通電制御信号UU,VU,WUおよびUL,VL,WLは、第1調整パルスF1およびスロープ調整パルスSLから生成される150度通電のパルス信号である。図17において、上側および下側の通電制御信号UU,ULは、実際には、スイッチング制御部80のPWM信号が重畳されている。この時、図17においてBで示す区間(第1調整パルスF1からスロープ調整パルスSLまでの30度区間)は駆動電流Iuが台形波状波形となるようにPWM駆動し、スロープ制御を行っている。なお、スロープ制御方法は種々あり、本発明においては特に限定する必要もないため説明は省略する。
上記のように、スロープ制御を用いたPWM駆動を行うことにより、駆動電流波形が台形波状となるようにモータ10のPWMセンサレス駆動が行われる。なお、スロープ調整パルスSLに対して第2調整パルスF2の出力タイミングを電気角で10度相当遅らせているのは、通電切り替わり時に発生するキックバックノイズ等の影響をマスク処理するためである。

実施の形態4においては、スロープ区間が30度の150度通電として説明を行ったが、必ずしもこれに限定されず、位置検出ができる程度の非通電区間を確保しさえすれば、スロープ区間を短く、もしくは長くすることも可能である。また、第2調整パルスF2の出力タイミングもスロープ調整パルスSLから電気角で10度相当と設定したが、これに限定されず任意に設定可能である。さらに、第1調整パルスF1の出力タイミングを電気角で15度相当(効率的に最適位相)として設定したがこれに限定されず任意に設定可能である。
以上のように、実施の形態4のモータ駆動装置においては、駆動電流波形を台形波状に制御することにより、駆動電流波形に起因する振動や騒音の低減が可能となる。
次に、起動時(起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間)における通電制御部40Aの動作について説明する。図18は起動時の通電制御部40Aの動作(U相のみ)を説明するタイミングチャートである。
起動開始直後の状態判定信号SJは“L”レベルを出力し、選択回路42は一定周期の同期信号Fsを選択出力している。時間計測回路43は、同期信号Fsのエッジ間の時間計測を行い、第1調整回路44、第2調整回路45およびスロープ調整回路47に計測値Dataをロードする。ロードされた計測値Dataは電気角で60度相当の計測値であり、第1調整回路44は第1調整時間T1を0とし、同期信号Fsのエッジと同じタイミングで第1調整パルスF1’を出力する。また、第2調整回路45は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で40度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2’後に第2調整パルスF2’を出力する。さらに、スロープ調整回路47は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で30度相当の遅延時間に相当するスロープ調整時間TSL’後にスロープ調整パルスSL’を出力する。また、検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2’に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にし、同期信号Fsのエッジに同期して“L”レベルに状態変化する。
上側および下側の通電制御信号UU,VU,WUおよびUL,VL,WLは、第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’から生成される150度通電のパルス信号である。図18において、上側および下側の通電制御信号UU,ULは、実際には、スイッチング制御部80のPWM信号が重畳されている。この時、通常時と同様に図18におけるBで示す区間(第1調整パルスF1’からスロープ調整パルスSL’までの30度区間)では、駆動電流Iuが台形波状波形となるようにPWM駆動し、スロープ制御を行っている。このように、起動開始直後は同期信号Fsにより生成される第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’により通電制御信号を生成し、スロープ制御を用いたPWM駆動を行うことにより、駆動電流波形が台形波状となるようにモータ10を強制的に同期運転させる。
モータ10の同期運転に伴い位置検出部30が位置検出信号Dtを出力すると(図18において時点A参照)、選択回路42は同期信号Fsから位置検出信号Dtに切り替えて出力する。このとき、状態判定信号SJは“L”レベルのままであるため、起動開始直後の動作と同様に第1調整回路44は第1調整時間T1を0とし、位置検出信号Dtのエッジと同じタイミングで第1調整パルスF1’を出力し、第2調整回路45は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で40度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2’後に第2調整パルスF2’を出力する。さらに、スロープ調整回路47は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で30度相当の遅延時間に相当するスロープ調整時間TSL’後にスロープ調整パルスSL’を出力する。また、検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2’に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にし、位置検出信号Dtのエッジに同期して“L”レベルに状態変化する。
位置検出部30が位置検出信号Dtを出力した後においても、上側および下側の通電制御信号UU,VU,WUおよびUL,VL,WLは、第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’から生成される150度通電のパルス信号であり、図18に示す上側および下側の通電制御信号UU,ULは、実際には、スイッチング制御部80のPWM信号が重畳されている。この時、通常時と同様に図18においてB'で示す区間(第1調整パルスF1’からスロープ調整パルスSL’までの30度区間)は駆動電流Iuが台形波状となるようにPWM駆動し、スロープ制御を行っている。
このように、位置検出信号Dtが出力された後においては、位置検出信号Dtにより生成される第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’により通電制御信号を生成し、スロープ制御を用いたPWM駆動を行うことによりモータ10のPWMセンサレス駆動が行われる。
なお、図18における時点A以降でも、ロータ回転速度が所定値に達するまで、つまり、状態判定信号SJが“L”レベルから“H”レベルに状態変化するまでは、選択回路42の出力と同じタイミングで出力する第1調整パルスF1’により通電開始されていることに変わりはない。
このように、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間、つまり、状態判定信号SJが“L”レベルの場合、第1調整パルスF1をF1’に設定し、第2調整パルスF2をF2’に設定し、そしてスロープ調整パルスSLをSL’に設定して、タイミングを早めることにより、通電制御信号の通電開始タイミングを早くしている。このように、実施の形態4のモータ駆動装置は、通電制御信号の通電開始タイミングを早めることにより、通常時の通電制御の通電開始タイミング(図17)に対して、電気角で15度相当の進相通電制御を行うことができる(図18)。
実施の形態4のモータ駆動装置においては、進相通電制御によりモータ10をPWMセンサレス駆動させると加速していき、やがてロータ回転速度が所定値以上となり、状態判定信号SJが “L”から“H”レベルに状態変化する。状態判定信号SJが“H”レベルになると、図17に示したように効率的で最適な位相での通電制御に切り替えてPWMセンサレス駆動が行われる。
実施の形態4のモータ駆動装置のように、起動時から通常時に至るまで駆動電流波形を台形波状に制御しつつ、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間は進相通電制御を行い、ロータ回転速度が所定値以上では最適位相での通電制御に切り替えてPWMセンサレス駆動を行っている。このため、実施の形態4のモータ駆動装置は、駆動電流波形に起因する振動や騒音の低減が可能であり、かつ、起動時間の短縮も可能となる。
なお、実施の形態4のモータ駆動装置の説明において、位置検出信号Dtは電気角で60度毎のパルス信号としたが、必ずしもこれに限定されず120度毎のパルス信号や360度毎のパルス信号とし、通電制御を行ってもよい。また、状態判定信号SJはロータの所定回転速度を閾値として状態変化する信号としたが、ロータの回転速度に応じて略比例する信号とし、それに応じて進相量を略比例的に、または階段的に解除させる方式としてもよい。さらに、実施の形態4のモータ駆動装置の構成を前述の実施の形態2,3のような構成とすることにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能となることも言うまでもない。
《実施の形態5》
図19は本発明に係る実施の形態5のモータ駆動装置の構成を示ブロック図である。実施の形態5のモータ駆動装置の構成において、前述の実施の形態1とは通電制御部40Bの構成が異なるが、それ以外の構成、動作は実施の形態1で説明したものと同様である。
実施の形態5における通電制御部40Bは、実施の形態4の通電制御部40A(図16)と実質的に同じ構成を有し、スロープ調整回路47の動作が異なる。通常時動作、つまり、状態判定信号SJが“H”レベル(ロータ回転速度が所定値以上)における動作は実施の形態4の通常時動作と同じである。
図20は起動時(起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間)の通電制御部40Bの動作(U相のみ)を説明するタイミングチャートである。起動開始直後の状態判定信号SJは“L”レベルを出力し、選択回路42は一定周期の同期信号Fsを選択出力している。時間計測回路43は、同期信号Fsのエッジ間の時間計測を行い、第1調整回路44、第2調整回路45およびスロープ調整回路47に計測値Dataをロードする。ロードされた計測値Dataは電気角で60度相当の計測値であり、第1調整回路44は第1調整時間T1を0とし、同期信号Fsのエッジと同じタイミングで第1調整パルスF1’を出力する。また、第2調整回路45は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で25度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2’後に第2調整パルスF2’を出力する。さらに、スロープ調整回路47は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で15度相当の遅延時間に相当するスロープ調整時間TSL’後にスロープ調整パルスSL’を出力する。また、検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2’に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にし、同期信号Fsのエッジに同期して“L”レベルに状態変化する。
上側および下側の通電制御信号UU,VU,WUおよびUL,VL,WLは、第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’から生成される135度通電のパルス信号である。図20において、上側および下側の通電制御信号UU,ULは、実際には、スイッチング制御部80のPWM信号が重畳されている。この時、通常時と同様に、図20におけるBで示す区間(第1調整パルスF1’からスロープ調整パルスSL’までの15度区間)は駆動電流Iuが台形波状波形となるようにPWM駆動し、スロープ制御を行っている。このように、起動開始直後は同期信号Fsにより生成される第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’により通電制御信号が生成され、スロープ制御を用いたPWM駆動を行うことにより、駆動電流波形が台形波状となるようにモータ10を強制的に同期運転させる。
モータ10の同期運転に伴い位置検出部30が位置検出信号Dtを出力すると(図20における時点A参照)、選択回路42は同期信号Fsから位置検出信号Dtに切り替えて出力する。このとき、状態判定信号SJは“L”レベルのままであるため、起動開始直後の動作と同様に第1調整回路44は第1調整時間T1を0とし、位置検出信号Dtのエッジと同じタイミングで第1調整パルスF1’を出力し、第2調整回路45は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で25度相当の遅延時間に相当する第2調整時間T2’後に第2調整パルスF2’を出力する。さらに、スロープ調整回路47は第1調整パルスF1’のエッジから電気角で15度相当の遅延時間に相当するスロープ調整時間TSL’後にスロープ調整パルスSL’を出力する。また、検出ウィンドウ信号WINは、第2調整パルスF2’に同期して“H”レベルに状態変化し、位置検出部30の位置検出動作を可能状態にし、位置検出信号Dtのエッジに同期して“L”レベルに状態変化する。
位置検出部30が位置検出信号Dtを出力した後においても、上側および下側の通電制御信号UU,VU,WUおよびUL,VL,WLは、第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’から生成される135度通電のパルス信号である。図20において、上側および下側の通電制御信号UU,ULは、実際には、スイッチング制御部80のPWM信号が重畳されている。この時、通常時と同様に図20におけるBで示す区間(第1調整パルスF1’からスロープ調整パルスSL’までの15度区間)は駆動電流Iuが台形波状となるようにPWM駆動し、スロープ制御を行っている。このように、位置検出信号Dtが出力された後は、位置検出信号Dtにより生成される第1調整パルスF1’およびスロープ調整パルスSL’により通電制御信号を生成し、スロープ制御を用いたPWM駆動を行うことによりモータ10のPWMセンサレス駆動が行われる。
なお、図20における時点A以降でも、ロータ回転速度が所定値に達するまで、つまり、状態判定信号SJが“L”レベルから“H”レベルに状態変化するまでは、選択回路42の出力と同タイミングで出力する第1調整パルスF1’により通電開始されていることに変わりはない。
上記のように、実施の形態5のモータ駆動装置においては、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間、つまり、状態判定信号SJが“L”レベルの場合、第1調整パルスF1をF1’に設定し、第2調整パルスF2をF2’に設定し、そしてスロープ調整パルスSLをSL’に設定してタイミングを早めることにより、通電制御信号の通電開始タイミングを早くしている。さらに、実施の形態5のモータ駆動装置において、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間は、通常時に対して起動時のスロープ制御角度を小さく制御している。具体的には通常時30度(150度通電)であるのに対し、起動時15度(135度通電)である。このように、実施の形態5のモータ駆動装置は、起動時にスロープ制御角度を小さく制御する点が実施の形態4のモータ駆動装置と異なる。
以上のように、実施の形態5のモータ駆動装置は、起動時にスロープ制御角度を小さくして進相通電制御を適用することにより、実施の形態4では15度相当の進相通電制御であったのに対し、22.5度相当の進相通電制御となり、更なる進相通電制御を可能にしている。
図21は起動特性を示す図であり、実線で示す起動曲線(a)は進相通電制御を用いない場合であり、短い破線(点線)で示す起動曲線(b)はスロープ制御角度をそのままとして進相通電制御を行った場合であり、そして長い破線で示す起動曲線(c)はスロープ制御角度を小さく制御した更なる進相通電制御を行った場合の起動特性を示している。
図21において、横軸は起動時間[sec]であり、縦軸はロータ回転速度[rpm]である。また、Naは状態判定信号SJの状態変化をさせるロータ回転速度の閾値を示している。ロータ回転速度が所定回転速度Naより遅い領域、つまり、状態判定信号SJが“L”の領域において、起動曲線(b)はスロープ制御角度をそのままとして進相通電制御を行い、起動曲線(c)はスロープ制御角度を小さく制御して更なる進相通電制御を行っている。所定回転速度Na以上の領域、つまり、状態判定信号SJが“H”の領域においては、いずれの場合においても効率的に最適な位相での通電制御を行っている。
図21に示すように、状態判定信号SJが“L”レベルの領域での時間に対する速度変化の傾きは、起動曲線(a)<起動曲線(b)<起動曲線(c)となっており、起動曲線(c)で示す起動特性を持つ実施の形態5の構成を適用することにより、起動トルクをさらに向上させることができ、起動時間を更に短縮させることが可能となることが理解できる。
以上のように、実施の形態5のモータ駆動装置においては、起動開始からロータ回転速度が所定値に達するまでの期間、スロープ制御角度を小さく制御することによる更なる進相通電制御を用いたPWMセンサレス駆動を行う構成とすることにより、更なる起動時間の短縮が可能となる。また、スロープ制御を用いて駆動電流波形を台形波状に制御しているため、駆動電流波形に起因する振動や騒音を低減することが可能となる。
なお、スロープ制御角度の設定値は実施の形態5において説明したように15度に限定されず、通常時に対して小さくなるように設定すれば本発明の効果が得られることは言うまでもない。
さらに、実施の形態5のモータ駆動装置においては、台形波状電流波形のスロープ制御角度をスロープの立上がり側と立下り側を個々に制御する構成としてもよい。また、実施の形態5のモータ駆動装置は、前述の実施の形態2,3のような構成とすることにより、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動が可能であることも言うまでもない。
なお、以上の実施の形態において説明した構成に対し、本発明はその趣旨を変えずして種々の変更が可能であり、そのような構成が本発明の思想に含まれることは言うまでもない。
本発明に係るモータ駆動装置は、発振、脱調、逆回転等の起動失敗のない安定したPWMセンサレス起動、かつ、起動時間の短縮化ができるという効果を有し、PWMセンサレス駆動を行うモータ駆動装置等として有用である。
本発明に係る実施の形態1のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図1のモータ駆動装置における位置検出部30の具体的な構成を示すブロック図である。 位置検出部30の動作を説明する波形図である。 図1のモータ駆動装置におけるスイッチング制御部80の動作を説明するタイミングチャートである。 図1のモータ駆動装置における通電制御部40の具体的な構成を示すブロック図である。 通電制御部40の通常時の動作を説明するタイミングチャートである。 通電制御部40の起動時の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明に係る実施の形態2のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図8のモータ駆動装置における所定周期オフ回路100の具体的な構成を示すブロック図である。 所定周期オフ回路100の動作を説明するタイミングチャートである。 実施の形態2のモータ駆動装置における起動特性図である。 本発明に係る実施の形態3のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図12のモータ駆動装置における位置検出部30Aの具体的な構成を示すブロック図である。 図12のスイッチング制御部80Aの動作を説明するタイミングチャートである。 本発明に係る実施の形態4のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図15のモータ駆動装置における通電制御部40Aの具体的な構成を示すブロック図である。 通電制御部40Aの通常時の動作を説明するタイミングチャートである。 通電制御部40Aの起動時の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明に係る実施の形態5のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 通電制御部40Bの起動時の動作を説明するタイミングチャートである。 実施の形態5のモータ駆動装置における起動特性図である。 従来のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図22のモータ駆動装置における各部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 従来の他のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 直流電源
10 モータ
11,12,13 コイル
20 出力部
30,30A 位置検出部
40,40A,40B 通電制御部
70 電流検出部
80,80A スイッチング制御部
90 状態判定部
100 所定周期オフ回路

Claims (13)

  1. 複数相のコイルとロータを有するモータと、
    前記コイルの非通電相の端子電圧と前記複数相のコイルの共通電位の中性点電圧とを比較することにより得られる比較信号に応じて前記ロータ位置を検出して位置検出信号を出力する位置検出手段と、
    ロータ回転速度が所定値に達するまでの起動時において前記位置検出信号に対する通電制御信号を進み位相として前記コイルへの通電制御を行い、ロータ回転速度が所定値以上である通常時において前記進み位相を解除して前記位置検出信号に応じて前記コイルへの通電制御を行うよう構成された通電制御手段と、
    指令信号に応じて高周波スイッチング制御を行う駆動信号を前記通電制御手段へ出力するスイッチング制御手段と、
    を具備したことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記複数相のコイルへの通電に所定周期オフ区間を設ける所定周期オフ手段をさらに具備し、前記位置検出手段が前記所定周期オフ区間において位置検出を行うよう構成されたことを特徴とした請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記位置検出手段は、前記比較信号を反転した反転比較信号を生成し、高周波スイッチング制御のオン区間において前記反転比較信号に応じた位置検出を行うよう構成されたことを特徴とした請求項1に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記ロータの回転状態を判定する状態判定手段をさらに具備し、前記通電制御手段が前記状態判定手段の出力に応じて、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相を解除させるよう構成されたことを特徴とした請求項1に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記ロータの回転状態を判定する状態判定手段をさらに具備し、前記通電制御手段が前記状態判定手段の出力に応じて、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相を解除させると共に、前記所定周期オフ手段の所定周期オフ動作を停止し、前記位置検出手段が高周波スイッチング制御のオン区間またはオフ区間において位置検出を行うよう構成されたことを特徴とした請求項2に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記ロータの回転状態を判定する状態判定手段をさらに具備し、前記通電制御手段が前記状態判定手段の出力に応じて、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相を解除させると共に、前記位置検出手段が前記比較信号に応じて位置検出を行うよう構成されたことを特徴とした請求項3に記載のモータ駆動装置。
  7. 前記状態判定手段が、前記位置検出信号に基づいて得られる前記ロータ回転速度が所定値を超えているか否かを判定するよう構成されたことを特徴とした請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  8. 前記状態判定手段が、前記通電制御信号の電気周期が所定回数以上出力されたか否かを判定するよう構成されたことを特徴とした請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  9. 前記通電制御手段が、前記状態判定手段の出力に応じてリニア的もしくは階段的に、前記位置検出信号に対する通電制御信号の進み位相の解除を行うよう構成されたことを特徴とした請求項4から請求項8のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  10. 前記通電制御手段が、起動時の前記位置検出信号に対する前記通電制御信号の進み位相に対して小さい第2の進み位相を設定し、前記状態判定手段の出力応じて進み位相を解除した後は第2の進み位相で通電制御を行うよう構成されたことを特徴とした請求項4から請求項8のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  11. 前記スイッチング制御手段が、前記複数相のコイルに流れる駆動電流波形が実質的に台形波状となるようにスロープ制御を行うよう構成されたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  12. 前記通電制御手段が、起動時に前記複数相のコイルに流れる実質的に台形波状電流波形のスロープ制御角度を小さく制御することにより、前記位置検出信号に対する前記通電制御信号を進み位相とするよう構成されたことを特徴とした請求項11に記載のモータ駆動装置。
  13. 前記通電制御手段が、起動時に前記複数相のコイルに流れる実質的に台形波状電流波形のスロープ制御角度をスロープの立上がり側と立下り側を個々に制御することにより、前記位置検出信号に対する前記通電制御信号を進み位相とするよう構成されたことを特徴とした請求項11に記載のモータ駆動装置。
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