JP3961288B2 - 防水層のある面への金具の取付け構造 - Google Patents

防水層のある面への金具の取付け構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防水層のある面への金具の取付け構造に関する。
【0002】
【関連技術】
例えば、建物のフラットな屋根の上に太陽電池等の設備を設置するような場合、設備を屋根面にしっかりと定着させることができなければならない一方で、屋根面の防水性能を損なわせないような配慮も必要である。そして、このような配慮をしなければならないなかで、これまで、図5(イ)(ロ)(ハ)に示すような設置方法が提案されている。
【0003】
図5(イ)に示すのは、RC造の場合のもので、屋根スラブ51が立ち上がり基礎部51a,51aを一体に備えたものからなり、この立ち上がり基礎部51a,51aの天面に立てられた金具としてのアンカーボルト52,52で太陽電池モジュール53のフレーム54を定着させており、屋根スラブ51上の防水層を形成する防水シート55は、立ち上がり基礎部51a,51aの側面部に沿うように立ち上げられている。
【0004】
また、図5(ロ)に示すのは、RC造やS造等に用いられるもので、防水層55の上に基礎コンクリート56,56を置き、このコンクリート基礎56,56の天面に立てられた金具としてのアンカーボルト52,52で太陽電池モジュール53のフレーム54を定着しており、コンクリート基礎56,56の重量で風等の荷重に耐えられる定着状態を得ようとするものである。
【0005】
更に、図5(ハ)に示すのは、S造の場合のもので、躯体の鉄骨梁57,57に鉄骨の支持土台58,58を溶接やボルトで固定し、この支持土台58,58を屋根スラブ51よりも上方に立ち上がらせ、この支持土台58,58に立てられた金具としてのアンカーボルト52,52で太陽電池モジュール53のフレーム54を定着させており、屋根スラブ51上の防水層を形成する防水シート55は、支持土台58,58の側面の側に沿うように立ち上げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5(イ)に示す設置構造では、立ち上がり基礎部51a,51aを一体に備えた屋根スラブ51が必要であり、また、図5(ハ)に示す設置構造では、支持土台58,58を躯体の鉄骨梁57,57に取り付けて、この支持土台58,58を避けるように屋根スラブ51を設けなければならず、いずれも新築の場合でなければ採用するのは難しいという問題がある。
【0007】
また、これら図5(イ)(ハ)に示す設置構造では、防水層を形成する防水シート55を立ち上がり基礎51aや支持土台58の部分で立ち上げ処理しなければならず、その施工が厄介でコストが高くつくという問題もある。
【0008】
更に、図5(ハ)に示す構造では、梁57…の位置と設備53のサイズなどとの関係で、設備53を支えさせる位置に梁57が都合良く存在しない場合があり、専用の控え梁を追加しなければならなくなるなど、施工が非常に厄介なものになりやすい。
【0009】
また、図5(ロ)に示す設置構造は、防水層を形成するシート55の上面に基礎コンクリート56,56を置くだけでよいので、既設の建物への適用も容易であり、防水シートの立ち上げ処理も不要であるが、その一方で、しっかりした固定状態を得るためには基礎コンクリート56,56の重量を大きくしなければならず、屋根の荷重負担が大きくなってしまう場合があるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、金具を防水層のある面にしっかりとした定着状態に取り付けることができ、しかも、金具の取付けによって防水層の防水性能を損なわせてしまうことがなく、それでいて、施工が容易でコストがかからず、既設の防水層に対してでも容易に取り付けることができる、防水層のある面への金具の取付け構造を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、プレートの一方の面に雌雄いずれか一方の第1ネジ体が一体的に立設され、
このプレートは、第1ネジ体とは平面方向において異なる面内位置において、防水層を貫通する固定具によって防水層の面に定着され、
このプレートには、第1ネジ体を貫通させる態様で防水シートが被せられ、
この防水シートから突出する第1ネジ体に雌雄もう一方の第2ネジ体が螺合されると共に、防水シートの第1ネジ体突出周縁部がその全周にわたって第1ネジ体に沿うように筒状に立ち上げられ、
前記防水シートは、その周縁部の全周がプレートの外側に突出し、この突出部の全周が防水層とシール状態に接合されていることを特徴とする防水層のある面への金具の取付け構造によって解決される。
【0012】
この取付け構造では、プレートが、防水層を貫通する固定具によって防水層の面に定着され、このプレートには第1ネジ体が一体的に立設されており、この第1ネジ体に第2ネジ体が螺合されているので、これらからなる金具を防水層の面にしっかりとした定着状態に取り付けることができる。
【0013】
しかも、防水層に固定具を貫通させているが、この固定具によって防水層の防水性能が損なわれないように、次のような構造が採られている。即ち、プレートには、第1ネジ体を貫通させる態様で防水シートが被せられており、この防水シートの第1ネジ体突出周縁部はその全周が第1ネジ体に沿うように筒状に立ち上げられているので、この筒状の立ち上げによって第1ネジ体突出周縁部から内部への水の侵入が防がれる。また、この防水シートは、その周縁部の全周がプレートの外側に突出し、この突出部の全周が防水層とシール状態に接合されているので、防水シートの外周縁部から内部への水の侵入も防がれる。これによって、固定具による防水層貫通で防水層の防水性能が損なわれるのを防ぐことができる。
【0014】
また仮に、防水シートの第1ネジ体突出周縁部から内部に水が侵入したとしても、固定具は、プレートの面内において、第1ネジ体とは平面方向において異なる位置で防水層を貫通しているから、水が固定具貫通部まで届きにくく、この点からもしっかりした防水状態を形成することができる。
【0015】
そして、このように固定具に防水層を貫通させて定着させるものでありながら、防水層の防水性能を損なわせることがないものであるから、防水層のある既設部分に対してであっても、その防水性能を損なわせることなく金具をしっかりとした定着状態に取り付けることができる。
【0016】
また、防水シートの立ち上がりは、第1ネジ体の外周部に沿う筒状のものであればよく、このような筒状部分は防水シートに容易に成形することができるものであり、また、施工もこの筒状部分を第1ネジ体の外周部に嵌めるようするだけでよいので、この立ち上がりの加工も施工も容易にかつ安価に行うことができる。
【0017】
上記の構造において、第1ネジ体に沿って立ち上げられている防水シートの筒状部分がその外側から前記第2ネジ体の有底凹所内に差し込まれている場合は、この第2ネジ体が、筒状部分と第1ネジ体との間からの水の侵入を防ぎ、より一層確実な防水状態を形成することができる。
【0018】
更に、この場合に、防水シートの第1ネジ体突出周縁部の筒状部分の外側が、第1ネジ体への第2ネジ体の螺合締め付けによって第2ネジ体とプレートとで全周挟み込まれている場合は、この挟込みによって、筒状部分と第1ネジ体との間からの水の侵入をより一層確実に防ぎ、より確実な防水状態を形成することができる。しかも、この挟込みは、第1ネジ体への第2ネジ体の螺合締め付けをするだけでよく、挟込みの施工も容易に行うことができる。
【0019】
また、上記の課題は、プレートの一方の面に雌雄いずれか一方の第1ネジ体が一体的に立設され、
このプレートは、第1ネジ体とは平面方向において異なる面内位置において、防水層を貫通する固定具によって防水層の面に定着され、
このプレートには、第1ネジ体を貫通させる態様で防水シートが被せられ、
この防水シートから突出する第1ネジ体に雌雄もう一方の第2ネジ体が螺合されて締め付けられ、この締付けによって、防水シートの第1ネジ体突出周縁部がその全周にわたって、第2ネジ体と、第1ネジ体及び/又はプレートとで挟み込まれてシールされ、
前記防水シートは、その周縁部の全周がプレートの外側に突出し、この突出部の全周が防水層とシール状態に接合されていることを特徴とする防水層のある面への金具の取付け構造によっても解決される。
【0020】
この構造では、防水シートの第1ネジ体突出周縁部を、第2ネジ体と、第1ネジ体及び/又はプレートとで挟み込んでシールするようにしているので、防水シートの第1ネジ体突出周縁部に筒状の立ち上がり部分を有するか否かにかかわらず、その部分から内部への水の侵入を確実に防ぐことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
本実施形態は、図4(イ)(ロ)に示すように、既設の建物のフラット屋根11に太陽電池モジュール2を設置する場合のもので、屋根1はコンクリートスラブ3の上に防水シートによる防水層4が設けられたものからなっており、5は、太陽電池モジュール2のフレームであり、このフレーム5を屋根上に取り付けるのに用いるのが、本発明の金具6とナット7である。
【0023】
実施形態の金具6には、図1乃至図3に示すように、プレート付き下ボルト8と、補強プレート9と、防水シート10と、第2ネジ体としての上ボルト11と、固定具としてのプラグアンカー12,12とが備えられている。
【0024】
プレート付き下ボルト8は、図2に示すように、鋼板などからなる金属製等のプレート15の上面の面内中央部分に第1ネジ体としての雄ネジ棒16を溶接等で一体的に取り付けて立設させたもので、プレート15には、雄ネジ棒16とは平面方向において異なる面内位置において、プラグアンカー12,12のネジ12a,12aを通す通孔15a,15aが明けられている。
【0025】
補強プレート9は、プレート付き下ボルト8のプレート15の下面側に重ねられてプレート15を補強するもので、プレート15と同じく、プラグアンカー12,12のネジ12a,12aを通す通孔9a,9aが明けられている。
【0026】
防水シート10は、図3に示すように、防水層4と同じ例えば塩化ビニル樹脂シートなどからなり、その平面サイズは、プレート付き下ボルト8のプレート15よりも大きく、更に、補強プレート9の平面サイズよりも大きくつくられている。そして、この防水シート10の面内中央部には、プレート付き下ボルト8の雄ネジ棒16を貫通させる貫通孔10bが明けられ、この貫通孔10bの周囲、即ち第1ネジ体突出周縁部となることろは筒状10aに立ち上げられ、この筒状部分10aがプレート付き下ボルト8の雄ネジ棒16の基端側の側面部に沿って立ち上がるようになされている。
【0027】
上ボルト11は、その外周部にナット7を螺合させる雄ネジ部11aを備えると共に、基端面に開口する有底の凹所19が備えられ、この有底凹所19内の奥方には、プレート付き下ボルト8の雄ネジ棒16を螺合させる雌ネジ部11bが設けられ、この雌ネジ部11bよりも基端側に、防水シート10の立ち上がり筒状部分10aをしっくりと差し込むことができるようになされている。また、上ボルト11の基端には、側方に張り出す押さえ用のフランジ11cが一体に備えられている。
【0028】
上記の上ボルト11と防水シート10とは、それぞれ別部品として用意されていてもよいが、防水シート10のサイズがそう大きくない場合には、図3(ハ)に示すように、防水シート10の筒状部分10aが上ボルト11の有底凹所19内に差し込まれて両者が予め一体化された一つの部品、即ち防水シート付き上ボルト14として構成しておくとよい。こうすることで、金具6の構成部品点数を少なくすることができる。
【0029】
防水層4への金具6の取付けは、まず、図2(イ)に示すように、コンクリートスラブ3に防水層4を貫通するように下孔20,20を明け、そこにプラグアンカー12のプラグ12b,12bをセットした後、プレート付き下ボルト8のプレート15の下に補強プレート9を重ねるようにして防水層4の上に置き、そして、プラグアンカー12のネジ12aをプレート15,9の通孔15a,9aに通してプラグ12b内にねじ込んでいく。これにより、各プラグ12bが下孔20内で側方に膨出し、図2(ロ)に示すように、プレート付き下ボルト8が屋根スラブ3上にしっかりと定着される。
【0030】
しかる後、図3に示すように、防水シート付き上ボルト14を用い、その上ボルト11の有底凹所19の奥方の雌ネジ部11bをプレート付き下ボルト8の雄ネジ棒16と螺合させ締め付ける。これにより、プレート15,9に防水シート10が被せられ、防水シート10の筒状部分10aは、プレート付き下ボルト8の雄ネジ棒16の基端部側において立ち上がり状態となり、また、上ボルト11の締め付けにより、上ボルト11の基端面、即ちフランジ部11cと、プレート付き下ボルト8のプレート15とで防水シート10の筒状部分10aの外側が全周にわたって挟み込まれた状態となる。
【0031】
そして、最後に、図3(ニ)に示すように、防水シート10の、補強プレート9よりも外方に突出して屋根の防水層4の上に重なる周縁部を全周にわたって防水層4とシール状態に接合21する。接合21は、溶着や熱融着などによって行えばよい。
【0032】
こうして屋根スラブ3上に定着させた金具6の上ボルト11を、図1に示すように、太陽電池モジュール2のフレーム5の通孔5aに通し、この上ボルト11にナット7を螺合させて締めれば、図4(ロ)に示すように、フレーム5が屋根スラブ3上に定着される。
【0033】
上記の金具取付け構造では、プレート付き下ボルト8のプレート15が、プラグアンカー12,12によって、防水層4を貫通して下の屋根スラブ3にしっかりと定着され、このプレート付き下ボルト8の雄ネジ棒16に上ボルト11が螺合されているものであるから、これらを備えた金具6を防水層4の面にしっかりとした定着状態に取り付けることができ、太陽電池モジュール2を屋根上にしっかりとした定着状態に設置することができる。
【0034】
しかも、防水層4を貫通してその下のコンクリートスラブ3にプラグアンカー12,12を打ち込んでいるが、プレート付き下ボルト8のプレート15には防水シート10が被せられ、この防水シート10には筒状部分10aが備えられて雄ネジ棒16の基端側面部に沿うように立ち上げられているから、雄ネジ棒16を貫通させる部分からの水の侵入は防がれる。特に、本実施形態では、上ボルト11の下面の開口する有底凹所19内部に防水シート10の筒状部分10aが差し込まれているから、筒状部分10aと雄ネジ棒16との間からの水の侵入も防がれる。加えて、上ボルト11と下ボルトとの螺合締め付け状態において、防水シート10の筒状部分10aの周囲部分は、上ボルト11の下端のフランジ部11cとプレート15とに全周挟み込まれているので、筒状部分10aからの水の侵入がより一層確実に防がれる。また仮に、筒状部分10aを通じて内部に水が侵入したとしても、プラグアンカー12,12は、プレート15の面内において、上ボルト11とは平面方向において異なる位置で防水層4を貫通しているから、水がプラグアンカー貫通部にまでは届きにくく、その面からもしっかりとした防水状態を維持することができる。そして、防水シート10の周縁部は、防水層4と重ね合わされ、防水層4とシール状態に接合されているから、この部分から内部に水が侵入してしまうということもない。こうして、プレート付き下ボルト8のプレート15をプラグアンカー12,12で防水層4下の屋根スラブ3に定着させる取付け構造でありながら、しっかりとした防水構造が採用され、そのため、防水層4の防水性能を損なわせてしまうことがない。
【0035】
そして、このようにプラグアンカー12,12に防水層4を貫通させて定着させるものでありながら、防水層4の防水性能を損なわせないものであるから、防水層のある平坦な既設面に対してであっても、その防水性能を損なわせることなく金具6をしっかりとした定着状態に取り付けることができる。
【0036】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で、各種の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、防水シート10において、雄ネジ棒16を貫通させる部分に筒状部分10aを形成している場合を示しているが、筒状部分10aを省略し、雄ネジ棒16の貫通孔10bの周囲部分を全周にわたって上ボルト11の下端面とプレート15とで挟み込んで防水状態を得るようにしてもよい。また、上記の実施形態では、防水シート10の挟込みを、上ボルト11とプレート15とで行っている場合を示しているが、上ボルト11と下ボルト16、即ち第1ネジ体と第2ネジ体とで行う構成としてもよい。また、雄ネジ棒16を雄の第1ネジ体とし、上ボルト11を雌の第2ネジ体(雌は上ボルト11の雌ネジ部(11b))としているが、第1ネジ体を雌とし、第2ネジ体を雄として構成してもよい。また、第2ネジ体は上記のような外周ネジのボルト形式のもの11に限らず、ロープなどを掛けるL形掛止体などからなっていてもよく、要は、防水層4の上に金具を取り付ける目的に応じて種々の形態が採用されてよい。また、プレート15を防水層4に定着させる固定具として、プラグアンカー12,12を用いた場合を示しているが、これに限らず、防水層4を貫通してその下に定着することでプレート15を取り付けることができるようなものであればよく、防水層の下が釘打ちや一般ネジ等でプレート15を定着させることができるようなものであれば、釘や一般ネジなどを固定具としてもよい。また、上記の実施形態では、太陽電池モジュール2の設置に用いる金具を対象としているが、本発明の金具は、太陽電池モジュールに限らず、エアコンの室外機等、各種設備の設置に用いることができるものであるし、設備の設置以外の目的でも用いることができるものであることはいうまでもない。また、上記の実施形態では、防水層4の下がコンクリートスラブ3である場合を示しているが、防水層4の下は、ALC版であってもよいし、木であってもよいし、要は固定具を定着させることができるような材質のものであればよい。また、本発明の金具取付け構造は、防水層の設けられている斜面や壁面等への金具の取付けに用いられてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、以上のとおりのものであるから、金具を防水層のある面にしっかりとした定着状態に取り付けることができ、しかも、金具の取付けによって防水層の防水性能を損なわせてしまうことがなく、それでいて、施工が容易でコストがかからず、既設の防水層に対してでも容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の金具取付け構造を示す断面側面図である。
【図2】プレート付き下ボルトの取付け方法を示すもので、図(イ)は分離状態の断面側面図、図(ロ)の取付け状態の断面側面図である。
【図3】防水シート付き上ボルトの取付け方法を示すもので、図(イ)は分離状態の断面側面図、図(ロ)の取付け状態の断面側面図である。
【図4】図(イ)は防水層への太陽電池モジュールの設置状態を示す断面側面図、図(ロ)は金具へのモジュールフレームの取付け状態を示す断面側面図である。
【図5】図(イ)〜図(ハ)はそれぞれ関連技術を示すもので、太陽電池モジュールの設置構造の断面側面図である。
【符号の説明】
3…屋根スラブ
4…防水層
6…金具
10…防水シート
10a…筒状部分
11…上ボルト(第2ネジ体)
12…プラグアンカー(固定具)
15…プレート
16…雄ネジ棒(第1ネジ体)
19…有底凹所
21…接合部

Claims (1)

  1. プレートの一方の面に雄ネジ棒が一体的に立設されたプレート付き下ボルトが備えられ、
    該プレート付き下ボルトのプレートは、雄ネジ棒とは平面方向において異なる面内位置において、防水層を貫通する固定具によって防水層の面に定着され、
    プレートには雄ネジ棒を貫通させる態様で防水シートが被せられると共に、該防水シートの雄ネジ棒突出周縁部はその全周にわたって雄ネジ棒に沿うように筒状に立ち上げられ、
    該防水シートから突出する雄ネジ棒には上ボルトが螺合され、
    該上ボルトは、その外周部にナットを螺合させる雄ネジ部を備えると共に、基端面に開口する有底の凹所を備え、該有底凹所内の奥方には、前記プレート付き下ボルトの雄ネジ棒を螺合させる雌ネジ部が設けられ、
    防水シートの前記立ち上がり筒状部分は、上ボルトの有底凹所内における前記雌ネジ部よりも基端側部分に差し込まれると共に、該防水シートの筒状部分の外側が、プレート付き下ボルトの雄ネジ棒に対する上ボルトの螺合締め付けによって上ボルトとプレート付き下ボルトのプレートとで全周挟み込まれ、
    前記防水シートは、その周縁部の全周がプレートの外側に突出し、この突出部の全周が防水層とシール状態に接合されていることを特徴とする防水層のある面への金具の取付け構造
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