JP3670136B2 - 手摺りの支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物に立設される手摺りの支持構造に係り、例えば、屋上、ベランダ、バルコニ、さらには集合住宅の外廊下、外階段等に設けられる手摺りに利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
図6は、従来の手摺り61を示し、この手摺り61は建物の屋上62に立設されているものである。建物の構成面である屋上面63には、防水シート64による防水層が形成され、この防水シート64は屋上面63に接着剤で敷設固定されており、屋上62の周縁部には上方へ突出した建物躯体であるパラペット65が形成され、このパラペット65より建物内側には排水溝66が設けられている。手摺り61の立設場所は、手摺り61を使用する人の安全性を考慮してパラペット65よりも建物内側の屋上面63であり、したがって屋上面63は手摺り立設面となっており、手摺り61の立設場所にはコンクリートブロック67が防水シート64上に設置され、このコンクリートブロック67に手摺り61の支柱61Aの下端の結合具68が載置され、手摺り61の基礎金具であるこの結合具68はコンクリートブロック67にアンカー等の止着具69で固定されている。
【0003】
そして、コンクリートブロック67は、防水シート64に接着剤で固定されている。
【0004】
また、これ以外の手摺りの設置方法として、従来、屋上面63の防水シート64上に手摺りを配置するとともに、この手摺りの支柱の下部に型枠を組み立て、この型枠内にコンクリートスラリーを打設することにより、手摺りの支柱を根巻きコンクリートで固定することが行われている。
【0005】
これらいずれの手摺り設置方法においても、手摺りを防水層を形成する防水シート64が敷設された屋上面63に立設するに際して、防水シート64を貫通して屋上面63に達するアンカー等の止着具は使用されていない。この理由は、防水シート64による防水層がアンカー等の止着具で破壊されないようにするためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このため、従来の手摺りは接着剤やコンクリート重量によって屋上62に固定設置されており、手摺りにかかる通常の荷重に対してはこの手摺りの支持構造で充分であるが、例えば、台風の強風が手摺りに作用し、その風圧が予想を超える大きさになる場合については、手摺りの支持強度を従来よりも大きくできる新たな支持構造を案出することが求められる。
【0007】
本発明の目的は、手摺り立設面に達する止着具を使用しない場合は勿論のこと、この止着具を使用する場合にも、手摺りの支持強度をこれまでよりも大きくできる手摺りの支持構造を提供するところにある。
【0008】
そして本発明は、建物の屋上のパラペットのように上方へ突出する建物躯体の上面には防水目的や外観対策のために笠木が配置されることに着目し、この笠木を有効利用して本発明の上記目的を達成しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る手摺りの支持構造は、建物の構成面になっている手摺り立設面から立ち上がった手摺りと、この手摺り立設面から離間して上方へ突出した建物躯体と、この建物躯体の上面に被せられた笠木と、この笠木と前記手摺りとの間に架設され、この手摺りを支持する控え部材とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明では、手摺り立設面から立ち上がった手摺りと、建物躯体の上面に被せられた笠木との間に控え部材が架設され、手摺りはこの控え部材で支持されるため、この控え部材による支持の分だけ手摺りの支持強度を大きくできる。
【0011】
また、笠木は建物躯体の上面に防水目的や外観対策のために被せられるものであるため、建物躯体にとって本来必要とされている笠木を有効に利用することにより、手摺りの支持強度を向上させることができる。
【0012】
本発明において、控え部材は笠木から手摺りまで直線的に斜めに延びるものでもよく、また、笠木から鉛直上方に延びるとともに、その先端から水平に手摺りまで延びるものでもよく、さらには、鉛直上方に延びる直線部と、この直線部の上端から湾曲して手摺りまで延びるものでもよく、その形状はデザイン性等を考慮して任意に決めることができる。
【0013】
また、控え部材は1本の材料からなるものでもよく、複数の材料の連結で形成されたものでもよく、その構造、形式は任意である。
【0014】
笠木は、手摺りを支持する控え部材の一端を結合するために専用に製作されたものでもよく、また、笠木の上面に前記控え部材の一端を結合するための控え部材用結合具と、控え部材で支持される前記手摺りとは別の手摺りを笠木に結合するための手摺り用結合具とを選択的に取り付け可能になっていて、控え部材用結合具に代えてこの手摺り用結合具を取り付けることにより、笠木の上面にこの別の手摺りを立設できるようになっているものでもよい。
【0015】
笠木が後者になっていると、笠木は、建物躯体への控え部材の取り付けのためと別の手摺りの取り付けのためとの両方に使用できることになり、笠木の兼用化を図ることができるとともに、もともと手摺りの取り付けのために製作されていた笠木を控え部材の取り付けのために使用することも可能になり、既製品の有効活用をも達成できることになる。
【0016】
建物躯体への笠木の設置方法は、例えば、建物躯体にブラケットをベース部材で固定し、これらのブラケットとベース部材とを笠木で覆うとともに、笠木をブラケットに係合連結することにより行ってもよく、また、建物躯体に笠木をビス等の止着具で直接的に固定することにより行ってもよく、その設置構造は任意である。
【0017】
笠木を建物躯体に前者の方法で設置した場合には、建物躯体と笠木との間に配置されて笠木を建物躯体に取り付けるためのブラケットおよびベース部材を笠木で隠すことができるため、外観を良好とすることができる。
【0018】
笠木を建物躯体にこのような方法で設置した場合には、前記控え部材を笠木に結合するために笠木の上面に配置される控え部材用結合具を、笠木だけにビス等の止着具で止着してもよいが、笠木を貫通する止着具でベース部材に止着することがより好ましい。
【0019】
控え部材用結合具を笠木を貫通する止着具でベース部材に止着した場合には、ベース部材は建物躯体に直接的に固定されているため、控え部材用結合具をベース部材を介して建物躯体に大きな強度で確実に取り付けることができるという効果を得られる。
【0020】
このような控え部材用結合具の止着方法は、笠木が前述したように手摺り支持用の控え部材の一端を結合するために専用に製作されたものである場合と、控え部材用結合具および手摺り用結合具が笠木の上面に選択的に取り付け可能になっている場合との両方について適用できる。
【0021】
これらのうちの後者において、手摺り用結合具を笠木を貫通する止着具でベース部材に止着するようにすると、手摺り用結合具も建物躯体にベース部材を介して大きな強度で確実に取り付けられるようになるとともに、控え部材用結合具と手摺り用結合具との止着のために同じベース部材を使用できるようになり、このときにも使用部材の兼用化、既製品の有効活用を達成できることになる。
【0022】
以上の本発明に係る手摺りの支持構造は、手摺りが防水層が形成されている手摺り立設面に立設される場合と、防水層が形成されていない手摺り立設面に立設される場合との両方について適用可能であり、また、手摺りが防水層が形成されている手摺り立設面に立設される場合において、防水層を貫通して手摺り立設面に達するアンカー等の止着具が使用されないで手摺りが立設されてもよく、このような止着具が使用されて手摺りが立設されてもよい。
【0023】
また、防水層は手摺り立設面に接着剤等で敷設固定された防水シートによるものでもよく、モルタルで形成されたものでもよく、その材料、素材は任意である。
【0024】
また、手摺りが防水層が形成されている手摺り立設面に立設される場合であって、防水層を貫通して手摺り立設面に達するアンカー等の止着具が使用されないで手摺りが立設される場合において、手摺りの手摺り立設面への固定は、コンクリートブロックを使用した方式のものでもよく、根巻きコンクリート方式のものでもよい。
【0025】
本発明に係る支持構造で支持される手摺りの立設場所の一例は建物の屋上であり、他の例はベランダやバルコニである。また、本発明の手摺りの支持構造は、集合住宅の外階段や外廊下に立設される手摺りにも適用できる。
【0026】
そして、笠木が上面に被せられる上方へ突出した建物躯体は、パラペットでもよく、腰壁でもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る手摺りの支持構造を示す側断面図であり、図2は、その正面図である。本実施形態は、従来例の図6と同じく、建物のパラペット付き屋上に設置される手摺り1に適用された場合であり、図1に示す通り、屋上2の屋上面3には防水層を形成する防水シート4が敷設されて接着剤で固定されている。屋上3の周縁部には建物躯体であるパラペット5が上方へ突設され、その建物内側は排水溝6になっている。
【0028】
パラペット5から排水溝6を隔てている屋上面3には、防水シート4上においてコンクリートブロック7が配置され、このコンクリートブロック7は防水シート4に接着剤で固定されている。コンクリートブロック7上には手摺り1の支柱1Aが配置され、この支柱1Aは、手摺り1の基礎金具である下部の結合具8がアンカー等の止着具9でコンクリートブロック7に固定されることによりコンクリートブロック7に結合され、これにより手摺り1は、防水シート4による防水層が形成された手摺り立設面としての屋上面3にコンクリートブロック7を介して立設されている。
【0029】
パラペット5の上面には、パラペット5の防水目的と外観対策のため笠木10が被せられ、この笠木10と手摺り1の支柱1Aとの間に斜めに延びる棒材からなる控え部材11が架設され、この控え部材11により手摺り1は、手摺り1の延設方向に対して直角水平方向に作用する荷重に対して支持されるようになっている。図1に示すように、笠木10の上面は排水溝6側へ下り勾配となるように角度α分だけ水平方向から傾斜しており、このため、笠木10上に降った雨は排水溝6へ流下するようになっている。
【0030】
控え部材11の下端を笠木10に結合するために、笠木10の上面に笠木側の控え部材用結合具12が配置され、控え部材11の上端を手摺り1の支柱1Aに結合するために、支柱1Aに支柱側の控え部材用結合具13が配置され、これらの結合具12,13に控え部材11の両端部が挿入連結されている。
【0031】
図3は、図1における笠木10の周辺部分の拡大図であり、図4は、その分解斜視図である。笠木10の下にはベース部材14が配置され、さらにその下にはブラケット15が配置されている。このブラケット15は、笠木10がパラペット5の全長に亘る長さを有しているのに対して短寸の幅を有するものであり、ブラケット15に直交して載せられるベース部材14は、ブラケット15の幅寸法よりも大きいパラペット5の延設方向への寸法を有する。
【0032】
このベース部材14を具体的に説明すると、ベース部材14をブラケット15に載せたときにブラケット15からはみ出す両端部の第1段部14Aと、これらの第1段部14Aに隣接した2個の第2段部14Bと、これらの第2段部14Bに間に形成されている1個の第3段部14Cとからなり、このベース部材14は板金の折り曲げで形成され、第1段部14Aよりも第2段部14Bは高く、第2段部14Bよりも第3段部14Cは高くなっている。
【0033】
第1段部14Aと第2段部14Bとの段差はブラケット15の厚さと同じであり、第2段部14Bと第3段部14Cとの段差はこれよりも大きく、第3段部14Cの下側に上下寸法の大きな空間Sが形成されている。それぞれの第2段部14Bには2個の孔16が形成され、第3段部14Cにも2個の孔17が形成されている。
【0034】
ブラケット15は、ベース部材14が載せられる本体部15Aと、この本体部15Aのパラペット幅方向両側おける上下延長部15B,15Cとからなり、図3で分かる通り、これらの上下延長部15B,15Cは本体部15Aから上下両方へ斜めに延び、建物外側の上下延長部15Bの上下両端部には建物内側へ延びる突片18,19が形成され、建物内側の上下延長部15Cの上下両端部には建物外側へ延びる突片20,21が形成されている。
【0035】
そして、本体部15Aには上方へ突設された2個の突条22が形成され、これらの突条22の間隔はベース部材14のパラペット幅方向の寸法と対応し、このため、ベース部材14の第2段部14Bと第3段部14Cを2個の突条22で位置決めしながら本体部15Aに載置できるようになっており、図4に示すように、この載置時にベース部材14の孔16と一致する本体部14Aの箇所に孔23が形成されている。
【0036】
笠木10は、ベース部材14の第3段部14Cとブラケット15の突片18,20とに載せられる上面部10Aと、この上面部10Aのパラペット幅方向両端部から鉛直に垂下した前面部10B、後面部10Cとからなり、これらの前面部10Bと後面部10Cの下端には互いに向き合う方向に突出した係合部24,25が形成されている。
【0037】
前記笠木側の控え部材用結合具12は笠木10の上面部10Aに載せられるフランジ12Aを有し、このフランジ12Aには孔26が設けられている。また、上面部10Aにも、図3で示すように、この孔26と一致する孔27が形成されている。
【0038】
パラペット5への笠木10の取り付け作業、および笠木10への控え部材用結合具12の取り付け作業は次ぎの通り行う。先ず、ベース部材14の第3段部14Cの下部の空間Sにナット28を配置し、このナット28を孔17と一致させて第3段部14Cの下面に溶接等で固着しておく。次いでブラケット15をパラペット5の上面に載せ、さらに、ブラケット15の本体部15Aにベース部材14の第2段部14Bと第3段部14Cを2個の突条22で位置決めしながら載せる。この後、互いに一致したベース部材14の第2段部14Bの孔16とブラケット15の孔23とに止着具であるビス29を挿入し、このビス29をパラペット5に予め埋設されている図3のアンカー部材30に螺入し、締め付ける。これにより、ブラケット15はベース部材14でパラペット5に固定されることになる。
【0039】
次いで、笠木10をベース部材14とブラケット15に被せ、図3に示されている通り、笠木10の上面部10Aの下面をベース部材14の第3段部14Cとブラケット15の突片18,20とに当てるとともに、笠木10の前面部10Bの係合部24と後面部10Cの係合部25とを、前面部10Bと後面部10Cの弾性湾曲作用でベース部材14の突片19,21に係合させ、これにより笠木19はブラケット15に係合連結される。
【0040】
このとき、ブラケット15の突片18と20とに高さの段差があり、またベース部材14の第3段差部14Cは傾斜しているため、笠木10は図1に示すように前記αの水勾配角度を有することになる。
【0041】
この後、笠木10の上面部10Aに前記控え部材用結合具12を載せ、この結合具12のフランジ12Aの孔26と笠木10の孔27とに止着具であるボルト31を挿入し、さらにこのボルト31をベース部材14の第3段差部14Cの孔17にも挿入し、この第3段差部14Cの下面に固着されているナット28に螺入して締め付ける。これにより控え部材用結合具12は笠木10に取り付けられるとともに、ベース部材14を介してパラペット5に結合される。
【0042】
次いで、この控え部材用結合具12に控え部材11の下端を連結するなどの作業を行い、控え部材11によって手摺り1を支持させる。
【0043】
以上説明した笠木10、ベース部材14、ブラケット15は控え部材11の下端を控え部材用結合具12を介してパラペット5に結合するために専用に製作されたものではなく、これらは、図1、図2で示した手摺り1とは別の図5で示す手摺り41を例えばベランダの躯体である腰壁42に立設するために製作されていたものである。
【0044】
すなわち、腰壁42へのブラケット15の取り付けは、図3、図4の場合と同じく、ブラケット15にベース部材14を載せ、これらのベース部材14、ブラケット15に腰壁42まで達するビス29を挿入して行われ、ブラケット15の突片19,21に笠木10の係合部24,25を係合し、笠木10によってベース部材14とブラケット15を覆う。笠木10上に手摺り41を設置するときには、手摺り41の支柱41Aの下部に固定された手摺り用結合具43のフランジ43Aに止着具であるボルト44を挿入し、このボルト44を笠木10の図3で示した孔27、ベース部材14の孔17にも挿入し、ベース部材14の第3段部14Cの下面に固着されているナット28に螺入して締め付ける。
【0045】
これにより、手摺り41は手摺り用結合具43で笠木10に取り付けられるとともに、ベース部材14を介して腰壁42に結合される。
【0046】
以上のように、本実施形態に係る笠木10の上面には、図3、図4の控え部材用結合具12と図5の手摺り用結合具43とが選択的に取り付け可能となっている。
【0047】
なお、控え部材用結合具12のフランジ12Aと手摺り用結合具43のフランジ43Aの大きさが異なる等の理由により、それぞれ2本の図3、図4のボルト31の間隔と図5のボルト44の間隔とが相違する場合には、ベース部材14の第3段部14Cに形成する2個の孔17を間隔を異ならせて予め2種類が設けておき(図4の実線で示した孔と二点鎖線で示した孔はこれを表す)、これらの孔の全部について第3段部14Cの下面にナット28を固着しておいてもよい。また、笠木10には現場施行によってボルト31と44の一方を挿入できる2個の孔を形成してもよく、あるいはこれらのボルト31,44を挿入できる合計4個の孔を予め笠木10に形成しておき、ボルトが挿入されない孔を笠木10に載せられる控え部材用結合具12のフランジ12Aと手摺り用結合具43のフランジ43Aとのうちのいずれか一方で隠すようにしてもよい。
【0048】
以上説明した本実施形態によると、手摺り1が防水シート4に接着剤で固定されたコンクリートブロック7上に配置され、このため、手摺り1が、防水シート4を貫通して屋上面3に達する止着具が使用されずに屋上2に設置されても、手摺り1と、パラペット5の上面に被せられた笠木10との間に控え部材11が架設され、この控え部材11で手摺り1は支持されるため、手摺り1の支持強度を大きくできる。
【0049】
また、笠木10はパラペット5の防水目的や外観を良好とするために本来必要なものであるため、この控え部材11による手摺り1の支持強度の向上をこのような笠木10を有効利用して行える。
【0050】
さらに、控え部材11の下端を笠木10に結合するための控え部材用結合具12は、単に笠木10に取り付けられるのでなく、ブラケット15をパラペット5に固定するためのベース部材14に笠木10を貫通したボルト31で止着されるため、この控え部材用結合具12はベース部材14によって直接的にパラペット5に結合されることになり、控え部材用結合具12のパラペット5への取り付け強度も大きくできる。
【0051】
また、笠木10の上面には控え部材用結合具12と、手摺り1とは別の手摺り41のための手摺り用結合具43とを選択的に取り付け可能となっているため、笠木10はこの別の手摺り41の設置のためにも利用できて笠木10の兼用化を図ることができ、言い換えると、手摺り41の設置のために製作されていた既製品の笠木10を控え部材11による手摺り1の支持強度の向上のために使用でき、控え部材11のための新たな笠木を製作することを要しない。
【0052】
また、手摺り41のための手摺り用結合具43は、控え部材用結合具12の場合と同じく、ベース部材14に笠木10を貫通するボルト44で連結されるため、手摺り用結合具43のパラペット5への取り付け強度が大きくなるとともに、笠木10の上面に控え部材用結合具12を配置する場合と手摺り用結合具43を配置する場合との両方について、ベース部材14とブラケット15を共通使用することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によると、手摺りの支持強度を大きくでき、しかも、上方へ突出した建物躯体に防水目的等のために被せられる笠木を有効利用しながら、この支持強度の向上を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る手摺りの支持構造が建物のパラペット付き屋上に適用された場合を示す側断面図である。
【図2】図1の手摺りの支持構造の正面図である。
【図3】図1の笠木の部分の拡大図である。
【図4】図4で示された笠木取り付け構造の分解斜視図である。
【図5】図1〜図4で示された笠木、ベース部材、ブラケットが使用されて図1、図2の手摺りとは別の手摺りを腰壁等の建物躯体に設置したときを示す側断面図である。
【図6】パラペット付き屋上に設置される手摺りの従来の支持構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
1,41 手摺り
1A,41A 手摺りの支柱
3 手摺り立設面である屋上面
4 防水層を形成する防水シート
5 建物躯体であるパラペット
10 笠木
11 控え部材
12 控え部材用結合具
14 ベース部材
15 ブラケット
31,44 止着具であるボルト
42 建物躯体である腰壁
43 手摺り用結合具
Claims (5)
- 建物の構成面になっている手摺り立設面から立ち上がった手摺りと、この手摺り立設面から離間して上方へ突出した建物躯体と、この建物躯体の上面に被せられた笠木と、この笠木と前記手摺りとの間に架設され、この手摺りを支持する控え部材とを含んで構成され、
前記笠木は、前記建物躯体にベース部材で固定されたブラケットとこのベース部材とを覆い、かつ前記ブラケットに係合連結されているとともに、前記笠木は、前記ブラケットの前記建物躯体の幅方向両側における上下延長部の上端に形成されている突片に載せられ、
前記控え部材は前記笠木の上面に配置された控え部材用結合具を介してこの笠木に結合され、この控え部材用結合具は前記笠木を貫通する止着具で前記ベース部材に止着され、
前記ブラケットに載せられている前記ベース部材は、このブラケットからはみ出す両端部の第1段部と、これらの第1段部に隣接した2個の第2段部と、これらの第2段部の間に形成されている1個の第3段部とを有するとともに、前記第1段部よりも前記第2段部は前記ブラケットの厚さ分高く、前記第2段部よりも第3段部は高くなっていて、この第3段部に前記笠木の下面が当たっており、
前記ベース部材は、前記ブラケットに2個形成された突条で前記建物躯体の幅方向に位置決めされていることを特徴とする手摺りの支持構造。 - 請求項1に記載の手摺りの支持構造において、前記ブラケットの前記上下延長部の下端には、前記笠木を前記ブラケットに係合連結するための突片が形成されていることを特徴とする手摺りの支持構造。
- 請求項1又は2に記載の手摺りの支持構造において、前記第3段部の下面にナットが固着され、このナットに、前記笠木を貫通して前記控え部材用結合具を前記ベース部材に止着するための前記止着具が、前記第3段部の孔に挿入されて螺入されていることを特徴とする手摺りの支持構造。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の手摺りの支持構造において、前記第3段部は、前記笠木に水勾配を生じさせるために傾斜していることを特徴とする手摺りの支持構造。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の手摺りの支持構造において、前記手摺り立設面には防水層が敷設され、前記手摺りはこの防水層を貫通してこの手摺り立設面に達する止着具が使用されずに手摺り立設面に固定されていることを特徴とする手摺りの支持構造。
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