JP2014173245A - 太陽電池パネルの設置構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 建物ユニット2の野地板3に対して太陽電池パネル4を設置するための太陽電池パネルの設置構造1である。この設置構造1には、太陽電池パネル4の一端部に取り付けられた第一受けフレーム5と、太陽電池パネル4の他端部に取り付けられた第二受けフレーム6と、野地板3と第一受けフレーム5との間に介在し、野地板3に第一受けフレーム5を固定する第一取付アンカー部7と、野地板3と第二受けフレーム6との間に介在し、野地板3に第二受けフレーム5を固定する第二取付アンカー部8とが設けられている。
【選択図】図1
Description
ここで、従来においては住宅ユニットの梁や中間梁などの躯体からアンカーを野地板上に突出させて、当該アンカーを介して太陽電池パネルを設置するのが一般的である。
図9は、従来の太陽電池パネルの設置構造の一例を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。図9に示すように、太陽電池パネルの設置構造100は、太陽電池パネル101を支持する受けフレーム102,103が、野地板105を介して一対の躯体104に固定されている。図9(a)の円S1は躯体104と太陽電池パネル101との固定位置を示している。この固定位置において躯体104からアンカーが突出されている。
図10は、架台フレームを用いた太陽電池パネルの設置構造の一例を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。図10に示すように、太陽電池パネルの設置構造200は、太陽電池パネル201を支持する受けフレーム202,203が、一対の躯体204間に架け渡された架台フレーム205に固定されている。図10(a)の円S2は、躯体204と架台フレーム205との固定位置を示しており、円S3は架台フレーム205と太陽電池パネル201との固定位置を示している。円S2内においては躯体204からアンカーが突出されており、円S3内においては架台フレーム205からアンカーが突出されている。
太陽電池パネル201は架台フレーム205上であれば安定性を確保することができるので、図9に示す設置構造100の場合よりも設置レイアウトの自由度が高められることになる。
このため、本発明の課題は、架台フレームを用いなくとも、太陽電池パネルを安定してユニット住宅の陸屋根上に設置可能な太陽電池パネルの設置構造を提供することである。
建物ユニット2の野地板3に対して太陽電池パネル4を設置するための太陽電池パネルの設置構造1において、
前記太陽電池パネル4の一端部に取り付けられた第一受けフレーム5と、
前記太陽電池パネル4の他端部に取り付けられた第二受けフレーム6と、
前記野地板3と前記第一受けフレーム5との間に介在し、前記野地板3に前記第一受けフレーム5を固定する第一取付アンカー部7と、
前記野地板3と前記第二受けフレーム6との間に介在し、前記野地板3に前記第二受けフレーム5を固定する第二取付アンカー部8とを有することを特徴としている。
さらに、第一取付アンカー部7及び第二取付アンカー部8はいずれも従来の架台フレームよりも小型であるので、組み立て作業性の効率化にも寄与することができる。
前記第一取付アンカー部7若しくは前記第二取付アンカー部8は、前記野地板3の下方にある躯体13に係合していることを特徴としている。
前記野地板3における前記躯体に係合していない前記第一取付アンカー部7若しくは前記第二取付アンカー部8に対応する部分には、前記野地板3を補強するための補強部材16が設けられていることを特徴としている。
前記第一取付アンカー部7には、下端部が前記野地板3に当接し、上端部が前記第一受けフレーム5を支持する第一本体部71と、前記第一本体部71の上端部から上方に突出して前記第一受けフレーム5に係合する第一上部アンカーボルト72と、前記第一本体部71の下端部から下方に突出して前記野地板3及び前記躯体13に係合する第一下部アンカーボルト73とが設けられ、
前記第二取付アンカー部8には、下端部が前記野地板3に当接し、上端部が前記第二受けフレーム6を支持する第二本体部81と、前記第二本体部81の上端部から上方に突出して前記第二受けフレーム6に係合する第二上部アンカーボルト82と、前記第二本体部81の下端部から下方に突出して前記野地板3に係合する第二下部アンカーボルト83とが設けられ、
前記第一本体部71及び前記第二本体部81のそれぞれの外周面には、防水性のシート状部材10が密着しており、
前記シート状部材10は、前記第一本体部71及び前記第二本体部81のそれぞれの下端部から外側に向けて延在し、前記第一本体部71及び前記第二本体部81の周囲の前記野地板3に密着していることを特徴としている。
前記第一本体部71及び前記第二本体部81は、前記野地板3の周囲を囲むパラペット20よりも高く形成されていることを特徴としている。
また、上部アンカーボルト72,82と下部アンカーボルト73,83が本体部71,81の内部で連続している場合には、上部アンカーボルト72,82と本体部71,81との隙間から水が浸入するおそれもある。しかしながら、前述の通りパラペット20に囲まれた領域内に水が溜まったとしても、上部アンカーボルト72,82が水に浸ってしまうことがないために、上部アンカーボルト72,82と本体部71,81との隙間からの水の浸入を抑制することができる。
前記第一取付アンカー部7と前記第二取付アンカー部8とが同一部材であることを特徴としている。
図3及び図4に示すように、第一受けフレーム5及び第二受けフレーム6は、高さが違うだけで構成としてはほぼ同じ構成である。具体的には、第一受けフレーム5及び第二受けフレーム6には、垂直方向に延在する立設部51,61と、立設部51,61の下端部から水平に折り曲げられ、第一取付アンカー部7又は第二取付アンカー部8上に載置される基部52,62と、立設部51,61の上端部から斜め上方向に折り曲げられ、太陽電池パネル4を支持する支持部53,63とを備えている。基部52,62と取付アンカー部7,8との間には例えばゴム板などの緩衝板9が介在されている。
ここで、第二取付アンカー部8は第一取付アンカー部7と同一部材である。このため、第二取付アンカー部8の各部と第一取付アンカー部7の各部とは以下のような対応関係となっている。第二取付アンカー部8の第二本体部81は第一本体部71に対応し、第二上部アンカーボルト82は第一上部アンカーボルト72に対応し、第二下部アンカーボルト83は第一下部アンカーボルト73に対応する。
また、シート状部材10の上端部と、第一本体部71及び第二本体部81との境界には、シール剤12が塗布されており、これにより前記境界の防水性が高められている。
さらに、第一取付アンカー部7及び第二取付アンカー部8はいずれも従来の架台フレームよりも小型であるので、組み立て作業性の効率化にも寄与することができる。
なお、本実施形態では、第一取付アンカー部7を、野地板3を支持する躯体13に係合させ、第二取付アンカー部8を、野地板3の下面の補強部材16に取り付ける構造としているが、本発明では、この実施形態に限定されるものではなく、第一取付アンカー部7を補強部材16で受けるようにし、第二取付アンカー部8を躯体13に係合するような構成としても良いことはもちろんである。
本発明では、これら取付アンカー部7,8の取り付けの組み合わせを自由にすることにより、野地板3下方の躯体13の配置状態にかかわらず、架台フレームを用いることなく自由に太陽電池パネル4を設置できるものである。
また、野地板3における第二取付アンカー部8に対応する部分に、補強部材16が設けられているので、下方に躯体13のない部分においても接合強度を高めることができる。
また、上部アンカーボルト72,82と下部アンカーボルト73,83が本体部71,81の内部で連続している場合には、上部アンカーボルト72,82と本体部71,81との隙間から水が浸入するおそれもある。しかしながら、前述の通りパラペット20に囲まれた領域内に水が溜まったとしても、上部アンカーボルト72,82が水に浸ってしまうことがないために、上部アンカーボルト72,82と本体部71,81との隙間からの水の浸入を抑制することができる。
また、第一取付アンカー部7と第二取付アンカー部8とが同一部材であるので、部品を統一することができ、より一層のコスト削減を図ることができる。
例えば、上記実施形態では、太陽電池パネル4の後側端部を本発明に係る一端部とし、前側端部を本発明に係る他端部としているが、これらを逆転させてもよい。つまり、太陽電池パネル4の前側端部を支持するアンカー部を第一取付アンカー部7とし、後側端部を支持するアンカー部を第二取付アンカー部8とすることも可能である。これにより、前側端部を支持する第一取付アンカー部7が躯体13に係合し、後側を支持する第二取付アンカー部8が補強部材16に係合することになる。
2 建物ユニット
3 野地板
4 太陽電池パネル
5 第一受けフレーム
6 第二受けフレーム
7 第一取付アンカー部
8 第二取付アンカー部
9 緩衝板
10 シート状部材
13 躯体
16 補強部材
20 パラペット
71 第一本体部
72 第一上部アンカーボルト
73 第一下部アンカーボルト
81 第二本体部
82 第二上部アンカーボルト
83 第二下部アンカーボルト
Claims (6)
- 建物ユニットの野地板に対して太陽電池パネルを設置するための太陽電池パネルの設置構造において、
前記太陽電池パネルの一端部に取り付けられた第一受けフレームと、
前記太陽電池パネルの他端部に取り付けられた第二受けフレームと、
前記野地板と前記第一受けフレームとの間に介在し、前記野地板に前記第一受けフレームを固定する第一取付アンカー部と、
前記野地板と前記第二受けフレームとの間に介在し、前記野地板に前記第二受けフレームを固定する第二取付アンカー部とを有することを特徴とする太陽電池パネルの設置構造。 - 請求項1記載の太陽電池パネルの設置構造において、
前記第一取付アンカー部若しくは前記第二取付アンカー部の何れか1つは、前記野地板の下方にある躯体に係合していることを特徴とする太陽電池パネルの設置構造。 - 請求項2記載の太陽電池パネルの設置構造において、
前記野地板における前記躯体に係合していない前記第一取付アンカー部若しくは前記第二取付アンカー部に対応する部分には、前記野地板を補強するための補強部材が設けられていることを特徴とする太陽電池パネルの設置構造。 - 請求項2又は3に記載の太陽電池パネルの設置構造において、
前記第一取付アンカー部には、下端部が前記野地板に当接し、上端部が前記第一受けフレームを支持する第一本体部と、前記第一本体部の上端部から上方に突出して前記第一受けフレームに係合する第一上部アンカーボルトと、前記第一本体部の下端部から下方に突出して前記野地板及び前記躯体に係合する第一下部アンカーボルトとが設けられ、
前記第二取付アンカー部には、下端部が前記野地板に当接し、上端部が前記第二受けフレームを支持する第二本体部と、前記第二本体部の上端部から上方に突出して前記第二受けフレームに係合する第二上部アンカーボルトと、前記第二本体部の下端部から下方に突出して前記野地板に係合する第二下部アンカーボルトとが設けられ、
前記第一本体部及び前記第二本体部のそれぞれの外周面には、防水性のシート状部材が密着しており、
前記シート状部材は、前記第一本体部及び前記第二本体部のそれぞれの下端部から外側に向けて延在し、前記第一本体部及び前記第二本体部の周囲の前記野地板に密着していることを特徴とする太陽電池パネルの設置構造。 - 請求項4記載の太陽電池パネルの設置構造において、
前記第一本体部及び前記第二本体部は、前記野地板の周囲を囲むパラペットよりも高く形成されていることを特徴とする太陽電池パネルの設置構造。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池パネルの設置構造において、
前記第一取付アンカー部と前記第二取付アンカー部とが同一部材であることを特徴とする太陽電池パネルの設置構造。
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