JP3947699B2 - 野菜移植機における開孔器の開閉方法および野菜移植機 - Google Patents

野菜移植機における開孔器の開閉方法および野菜移植機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下に昇降し、前後に開閉する移植爪を備えた開孔器により、圃場に苗を移植する野菜移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、タバコ等の苗を圃場に移植する歩行型の野菜移植機において、上下に昇降する開孔器を備え、該開孔器によって圃場の畝に植付穴を形成し、該植付穴に苗を移植していた。該開孔器は前後に開閉する一対の移植爪を備えており、開孔器の上方に配置した苗供給部から苗が供給される際には、移植爪を閉じて苗を受け取り、畝に苗を植え付ける際には、移植爪を開いて植付穴を形成し、該植付穴に苗を開放していた。このように、野菜移植機は開孔器が上下に昇降する間に、移植爪の閉じ動作と開き動作をタイミングよく繰り返して、苗の植え付け行っていた(例えば、特許文献1参照。)。つまり、開孔器の最上昇位置近くにて苗を受け取るために移植爪を閉じ、苗が供給された後、開孔器の下降中には、苗を保持するために移植爪の閉じ状態を維持し、そして、開孔器がその最下降位置近くで畝に突入して植付穴を形成し、苗を畝に開放するために移植爪を開き、苗が開放された後、移植爪の開いた状態を維持したまま開孔器を上昇させ、この上昇中において次の苗を受け取るために再度、移植爪を閉じることとしていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−276807号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の野菜移植機においては、開孔器の最下降位置で、移植爪の口開き角度を最大とした状態で畝に苗を開放し、更に、この状態のまま開孔器を上昇させていた。しかし、野菜移植機は走行(前進)中であるため、開孔器の前面が畝に形成された植付穴の前側の側面と接触することにより、この植付穴の前側の側面において土崩れを起こし、苗が埋没するという問題があった。また、畝への苗の植え付けの際には、開孔器が畝の土中へ突入するため、その外側部分に泥土が付着したり、ポット苗を収納保持する場合、開孔器の内側部分に、苗の根鉢部分の泥土が付着したりするという不具合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
請求項1においては、上下に昇降し、前後に開閉する移植爪(51)を備えた開孔器(50)により、圃場に苗を移植する野菜移植機(1)における、開孔器(50)の開閉方法であって、開孔器(50)が下降し、その最下降位置にて、移植爪(51)の口開き角度が最大となり、次に、開孔器(50)が上昇し、前記最下降位置から苗(26)の根鉢高さ(H)以上の高さ位置にて、移植爪(51)の口開き角度が最大角度より小さくなり、更に、開孔器(50)が上昇し、その最上昇位置近くにて、開孔器(50)に苗供給が行われる前に、移植爪(51)が少なくとも一度開閉するものである。
【0007】
請求項2においては、上下に昇降し、開閉カム(61)により前後に開閉する移植爪(51)を備えた開孔器(50)により、圃場に苗を移植する野菜移植機(1)であって、前記開閉カム(61)の外径を、上昇端で最小径(r1)として開孔器(50)を閉じ、最下降位置で開閉カム(61)を最大径(r2)として、移植爪(51)の口開き角度を最大とし、前記最下降位置から苗(26)の根鉢高さ(H)以上の高さ位置に開孔器(50)が上昇するときに、野菜移植機(1)の口開き角度が半開きとなるように開閉カム(61)の外径を、最大と最小の間の中間径(r3)とし、更に、開孔器(50)の最上昇位置近くの開孔器(50)に苗供給が行われる前に、中間径(r3)と最小径(r1)の間で開閉カム(61)の外周を波条に構成して移植爪(51)が少なくとも一度開閉するように構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図、図3は開孔器の側面図、図4は同じく後面図、図5は開孔器の開閉の様子を示す図、図6は開閉カムの側面図、図7は開孔器の別実施例を示す図である。
【0009】
まず、本発明の一実施例に係る歩行型の野菜移植機の概略構成について説明する。図1、図2に示すように、野菜移植機1は、機体フレーム2の前部上にエンジン3を載置して、前後中央部上にミッションケース4を配置し、機体フレーム2後部上から後方にハンドル部材となるハンドルフレーム6を水平方向に連設している。機体フレーム2は、その前後中途部にて前機体フレームと後機体フレームとが連結固定され、側面視略逆「へ」字状に構成されている。
【0010】
前記ハンドルフレーム6は平面視略「コ」字状に構成され、その前部をミッションケース4上部と連結し、前後中途部上に苗供給部7と左右の苗載台21・21を支持している。また、前後中途部間に連結プレート24を架設し、後部に昇降レバー22や主クラッチレバー23や作業レバーやアクセルレバーやサイドクラッチレバーや高さ調節レバー等の操作レバーを配置して運転操作部9を形成している。
【0011】
前記機体フレーム2の前部には前輪支持軸10を横架し、該前輪支持軸10の両側に前輪支持フレーム11・11の一端を取り付け、該前輪支持フレーム11・11の他端に前輪12・12を支持している。また、ミッションケース4より後輪駆動軸15を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆動ケース16・16を連設して、該駆動ケース16・16の後部に後輪17・17を支持している。前輪支持軸10は、前輪支持フレーム11および前輪12の回動支軸となっており、後輪駆動軸15は、駆動ケース16および後輪17の回動支軸となっている。また、機体後部には、機体フレーム2中途部から後方に延設された鎮圧輪フレーム20に一対の鎮圧輪19・19が支持されている。
【0012】
そして、移植手段としての開孔器50は前後一対の移植爪51を備え、略くちばし状(中空の前後二つ割り円錐状)に形成され、機体フレーム2後部の左右略中央で、前記苗供給部7の下方に配置されている。開孔器50は昇降ガイド53に沿って一定の軌跡を描いて昇降し、上死点となる上昇端(最上昇位置)(イ)で苗供給部7より苗26を受け取り、下死点となる最下降位置(ニ)で移植爪51を開いて圃場の畝25に植付穴を開口し、該植付穴に苗26を開放して、その後方に配置した鎮圧輪19により苗26の根部に土を寄せて覆土して移植する構成としている。
【0013】
このように、野菜移植機1は、苗供給部7より苗26を開孔器50(移植爪51)内に投入して、該移植爪51を畝25中へ移動させることにより、機体の走行中に畝25に所定間隔毎に苗26の移植を行う移植機である。また、本実施例における野菜移植機1は一畝一条植え付けのタイプとなっており、タバコやキャベツ、ネギ、ニラ、ブロッコリー、豆類等の苗を移植可能としているが、複数条同時に植え付けたり、プラグ苗を移植する移植機等にも適用可能である。
【0014】
図1、図2に示すように、前記苗供給部7には、ミッションケース4から動力が伝達されることにより、回転軸33の周りに間欠的に回転駆動される円板状の回転台30が水平に配置されている。回転台30の下部は、その上部より若干小径に形成されており、該回転台30の下部外周が、回転台30の上部と略同径の回転台枠30aに嵌め込まれて取り付けられて、回転台30が回転台枠30aに対して回転できるようにしている。回転台枠30aは前記連結プレート24上に固定されている。回転台30の上面には、円筒状のポット取付基部31・31・・・が円周に沿って複数個(本実施例では八個)取り付けられている。そして、ポット取付基部31・31・・・には、苗搬送ポット32・32・・・が挿入されている。作業者は左右の苗載台21・21より苗26を苗搬送ポット32に一株ずつ投入(挿入)するのである。回転台30が回転され、後述する開孔器50が最上昇位置(イ)に達したとき、該開孔器50の直上に位置するポット取付基部31の底板が開かれて、苗搬送ポット32に収容されていた苗26を開孔器50へ向けて下方に落下させる。このようにして、苗供給部7から開孔器50へ苗26の供給を行っている。また、回転台枠30aの後端部には、移植した苗26を計数するためのカウンター34が取り付けられており、本実施例では、該カウンター34は接触子35を備えている。苗供給を行う際、回転台30が回転することにより、接触子35が回転する前記ポット取付基部31に接触して、カウンター34を作動させる。その接触回数を計数することで、移植する苗26の数を知ることができ、栽培本数を管理することができるのである。
【0015】
次に、開孔器50について図3乃至図6を用いて説明する。図3、図4に示すように、開孔器50は機体左右中央部のミッションケース4の後方に配設されており(図1)、該開孔器50の左右一側には駆動部となるロータリーケース52が配置され、左右他側にはガイド部となる昇降ガイド53が配置されている。ロータリーケース52と昇降ガイド53は機体フレーム2に固定され、この間に開孔器50が配設され、該開孔器50は前記苗供給部7の下方で側面視楕円状の軌跡で昇降するように構成されている。
【0016】
前記ロータリーケース52は、機体フレーム2より左右水平方向に突設した支点軸54に回転自在に支持される。ロータリーケース52の外側側面の支点軸54外周部に伝動体となるスプロケット55が固設される。ミッションケース4からは、左右方向に植付出力軸4aが延出されており、該植付出力軸4aには、支点軸54のスプロケット55と左右位置が対応する位置に、スプロケット27が設けられている。そして、スプロケット27・55間をチェーン等の伝動手段を介してミッションケース4と連動連結され、開孔器50と前記苗供給部7とが同期して駆動するように構成されている。なお、スプロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成としてもよい。
【0017】
前記ロータリーケース52内には三つの歯車が直列的に配置してそれぞれ噛合され、ロータリーケース52他側より出力軸56を前記スプロケット55と反対側に突出している。該出力軸56上にアーム57の一端が固設されている。こうして、ロータリーケース52が一回転すると同時にアーム57が逆方向に一回転するように前記歯車が設定されている。前記アーム57の他端に連結軸59の一端が固設され、該連結軸59上に支持体60・60の一側(前側)が軸受を介して回転自在に支持されている。該支持体60は左右のプレートより構成して、開孔器50を支持しており、左右のプレート間の連結軸59上に開閉カム61を固設している。
【0018】
図3に示すように、開孔器50に備えられる移植爪51は、くちばし状となる前後一対の爪体28・29から構成される。爪体28・29はそれぞれ、土中に貫入する正面視(後面視)三角形状の爪部28a・29aを備えている。爪部28a・29aはそれぞれ、中空の円錐状部材を、中心軸に沿った平面で分割して形成される部材の一方および他方である。
【0019】
爪体28・29は略同様の構成であるので、爪体28について説明し、その後に爪体29に関しては、爪体28と相違する点について説明する。爪体28の爪部28aの上端には、平板状の基部28bが設けられる。前後方向(くちばし状による)反開孔側の左右両端には、上方へ延出する一対の第一支持部28c・28cが設けられ、開孔側の左右両端には、上方へ延出する一対の第二支持部28d・28dが設けられる。爪体29にも、基部29b、第一支持部29c・29c、第二支持部29d・29dが前後略対称に備えられ、同様の構成であるが、第二支持部29d・29d間の間隔は、爪体28の第二支持部28d・28d間よりも幅広に形成されており、この点が相違している。そして、第二支持部29d・29d間に第二支持部28d・28dが配置され、移植爪51の左右で、第二支持部28d・29d間がそれぞれ枢支軸64により枢支されて、爪体28・29が開閉可能とされる。また、平板状の基部28b・29bは、爪部28a・29aと平面視重複する部位が切除されて、移植爪51の上方から投下された苗26が爪部28a・29aの内部に収納保持されるようにしている。
【0020】
前記支持体60の他側(後側)には漏斗状のカップ60aを形成して、前記苗供給部7よりカップ60aに苗26が入り易くし、該カップ60a下部に開閉可能に移植爪51を配置している。移植爪51の開閉機構は、前記カップ60aの前方と後方に同距離離れた位置に、爪支点軸63・63を一対ずつ左右水平方向に設け、該爪支点軸63に移植爪51の前後一端(前記第一支持部28c・29c)を枢支している。カップ60aの前後には、カップ60aと固設される支持体60が位置し、カップ60aの前後で、支持体60および爪体28・29間に爪支点軸63・63が設けられる。そして、移植爪51は前後略対称に構成したくちばし状の爪部28a・29aを合わせた状態で苗26を収納支持し、開いた状態で苗26を落下させるようにしている。また、前記枢支軸64・64とカップ60a上部との間にバネ69・69を介装し、枢支軸64・64を持ち上げるようにして、移植爪51を閉じるように付勢している。
【0021】
平面視において、爪部28a・29aの上端部により形成される円の中心を、カップ60aの中心と略一致させ、爪部28a・29aの上端円をカップ60aの上端円より大きく形成して、爪部28a・29aの上端円内にカップ60aが納まるように、開孔器50は構成されている。
【0022】
前記開閉カム61側に位置する爪体29の爪支点軸63上には当接アーム65の一端が枢支され、該当接アーム65の他端にローラ66を設けて前記開閉カム61の外周に当接するように構成している。該当接アーム65と爪体29の第一支持部29c・29cとの間には、爪開閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68を回動することにより両者の間隔を調節して、爪体29の回動量を調節できるようにしている。
【0023】
つまり、前記バネ69により爪体28・29は閉じるように付勢され、支点軸63に対して反対側に位置する当接アーム65の先端は開閉カム61に当接されて回動が規制されている。開閉カム61の回動により、該開閉カム61に当接した当接アーム65が回動されて、爪支点軸63・63を中心に爪体29が回動されて、移植爪51が開閉する。
【0024】
また、前記ロータリーケース52と左右反対側に位置する支持体60の前部で、該支持体60より支持軸70が昇降ガイド53側の側方に突出され、該支持軸70の端部にローラ71を設けて上下方向に配置した昇降ガイド53に嵌入して、移植爪51(開孔器50)の昇降をガイドするようにしている。
【0025】
そして、図5に示すように、本実施例においては、開孔器50の昇降および移植爪51の開閉は以下のように行われる。まず、開孔器50の最上昇位置(イ)において移植爪51は閉じた状態にあり、このとき、開孔器50に苗供給部7より苗26が投入される。ミッションケース4からの動力によりロータリーケース52が回動され、アーム57も同時に回動されて、開孔器50は昇降ガイド53に沿って、略楕円軌跡を描いて下降する。そして、開孔器50が畝25に突入して植付穴を穿孔する。開孔器50の最下降位置(ニ)において移植爪51が開かれて、口開き角度が最大の状態となり、このとき、苗26を畝25に開放する。次に、開孔器50が上昇して、その下端が最下降位置(ニ)から苗26の根鉢高さH以上の高さ位置(ハ)に達すると、移植爪51が若干角度だけ閉じて、口開き角度が最大角度より小さくなった状態となり、この状態を維持しつつ、開孔器50が畝25から引き抜かれる。そして、移植爪51を閉じながら開孔器50が更に上昇して、最上昇位置(イ)の付近の位置(ロ)において開孔器50に苗供給が行われる前に、移植爪51を少なくとも一度(本実施例では二度)開閉動作を行う。その後、開孔器50に新たな苗26を供給するため、移植爪51が閉じた状態で開孔器50が上昇して最上昇位置(イ)に到達する。
【0026】
移植爪51は、開閉カム61の外周形状によって、開閉される。つまり、前記当接アーム65の先端が当接する開閉カム61の外周位置によって、移植爪51の開閉が規制されている。本実施例においては、図6に示すように、開閉カム61の外周形状を、最小半径r1の円弧で形成した位置P0からP1までにあたる第一当接部61a、最大半径r2に円弧を形成した位置P2にあたる第二当接部61b、r2よりも若干短く構成した半径r3に至る位置P3から位置P4までの第三当接部61c、半径r3と半径r1の間で外形を波状に形成した位置P5から位置P0までの第四当接部61dを含み、凹凸を有した形状としている。そして、開閉カム61が回動すると、当接アーム65先端のローラ66は、第一当接部61a→第二当接部61b→第三当接部61c→第四当接部61d→第一当接部61aの順に当接する。
【0027】
まず、当接アーム65先端のローラ66が開閉カム61外周の第一当接部61aに当接するとき、移植爪51は閉じた状態となっている。このとき、開孔器50は最上昇位置(イ)にあり、苗供給部7より苗26が供給される。
【0028】
次に、開閉カム61が回動して、当接アーム65先端のローラ66が位置P1において開孔機50は畝上に位置して、位置P1より第二当接部61bに至るまでの当接するときに、移植爪51は開いて、その口開き角度が最大である全開の状態となる。このとき、開孔器50は最下降位置(ニ)にあり、移植爪51内に保持していた苗26を畝25に開放する。
【0029】
次に、開閉カム61が回動して、当接アーム65先端のローラ66が開閉カム61の第三当接部61cに当接するとき、移植爪51は全開状態から若干閉じて、その口開き角度が最大角度より小さい状態となっている。このとき、開孔器50は上昇して、その下端が最下降位置(ニ)から苗26の根鉢高さH以上の高さ位置(ハ)に達する。その後、苗の葉の高さ以上高くなるまで半開きの状態が維持される。
【0030】
更に、開閉カム61が回動して、当接アーム65先端のローラ66が開閉カム61の第四当接部61dに当接すると、移植爪51に少なくとも一度(本実施例では二度)開閉動作を行わせる。この開閉動作が終了したとき、開孔器50は、最上昇位置(イ)の付近の位置(ロ)にある。なお、位置(ロ)は開孔器50の最上昇位置(イ)付近に限られるものではなく、前記位置(ハ)と最上昇位置(イ)との間で開孔器50の上昇中において、移植爪51の開閉動作を行う構成としてもよい。この場合、開孔器50が最上昇位置(イ)に到達する前に開閉動作が終了していればよい。そして、この開閉動作は短時間で繰り返されるようにして開孔器50に振動を与えるようにする。
そして、開閉カム61が回動して、当接アーム65先端のローラ66が開閉カム61の第一当接部61aに再び当接する。
【0031】
このように、開閉カム61を形成して、開孔器50の昇降および移植爪51の開閉を行うことにより、畝25に穿孔される植付穴の土崩れを減少でき、苗26の植付後の植付穴の形状がはっきり残り、見栄えのよいものとなる。また、開孔器50の最下降位置(ニ)おいて、移植爪51は全開状態となるため、植付穴の穴底を平らに形成でき、苗26のすわりをよくすることとなる。また、開孔器50の下端が苗26の根鉢高さH以上の高さ位置(ハ)に上昇すると、移植爪51を若干角度だけ閉じるため、植付穴の穴側面との隙間が大きくなり、野菜移植機1の走行(前進)中においても、開孔器50の前側の側面と植付穴の前側の側面との接触を避けて、高さ位置(ハ)よりも高い穴側面の土崩れを減少させることができ、苗26が埋没することを防止できる。更に、開孔器50の最上昇位置(イ)の近くの位置(ロ)において、移植爪51は少なくとも一度開閉動作を行うため、その開閉動作の際の振動等により開孔器50(移植爪51)に付着した泥土を落とすことができる。つまり、開孔器50が畝25の土中へ突入するときに開孔器50の外側部分に付着した泥土や、ポット苗を収納保持するときに、開孔器50の内側部分に付着した苗26の根鉢部分の泥土を、効率的に落とすことができる。なお、本実施例では、開閉カム61の外周形状を、開閉カム61が連続的に回動する場合における形状としているが、開閉カム61が間欠的に駆動する場合には、前記各当接部61a・61b・61c・61dの位置は、図6に示す位置に限定されるものではない。
【0032】
次に、別実施例の開孔器50´について、図7を用いて説明する。図7に示すように、開孔器50´の前側と後側を二重構造としている。前述した実施例における開孔器50の移植爪51の前側と後側に、上端から上下中途部にわたって、それぞれ突出部50F・50Rを突設して、移植爪51と突出部50F・50Rとを溶接等により固着して、一体的に構成した開孔器50´としている。突出部50F・50Rの上端面と移植爪51の上端面とは、移植爪51が閉じた状態において、同じ水平面内にある。また、突出部50F・50Rの下端は移植爪51の下端より上方に位置する。そして、本実施例では、突出部50F・50Rと移植爪51の外側面とにより形成される空間は、中空となっている。
ただし、突出部50F・50Rは、開孔器50´が二重構造となるものであれば、移植爪51の上端面全周にわたる形状としてもよい。なお、後述するように、開孔器50´によって畝25に穿孔される植付穴が拡開された形状となるような構成であれば、突出部50F・50Rを移植爪51の上端面から設けず、上下中途部にのみ突設した構成としてもよい。
【0033】
図7には、前述した最下降位置(ロ)と位置(ハ)における開孔器50´の様子を示している。このような二重構造をした開孔器50´によって畝25に穿孔される植付穴の前側と後側とは、その上部が、下部より拡開された形状となる。このため、突出部50F・50Rの部分により、畝25の土を押し付けて、植付穴の土崩れを防止している。また、植付穴の上部を拡開することで、開孔器50´を植付穴から引き抜く際、開孔器50´の前側の側面が植付穴の前側の側面と接触することがなくなり、土崩れを防止できる。また、昇降ガイド53が側面視傾けて取り付け、開孔器50´の畝25への突入角度を変化させる場合には、開孔器50´がその最下降位置にて前後に首を振る構造となるが、この場合において、開孔器50´を植付穴から引き抜く際に、開孔器50´の後側面の土を跳ね上げることがなくなる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く、上下に昇降し、前後に開閉する移植爪(51)を備えた開孔器(50)により、圃場に苗を移植する野菜移植機(1)における、開孔器(50)の開閉方法であって、開孔器(50)が下降し、その最下降位置にて、移植爪(51)の口開き角度が最大となり、次に、開孔器(50)が上昇し、前記最下降位置から苗(26)の根鉢高さ(H)以上の高さ位置にて、移植爪(51)の口開き角度が最大角度より小さくなり、更に、開孔器(50)が上昇し、その最上昇位置近くにて、開孔器(50)に苗供給が行われる前に、移植爪(51)が少なくとも一度開閉するので、畝に穿孔される植付穴の土崩れを減少でき、苗の植付後においても植付穴の形状がはっきり残り、見栄えよくできる。
また、開孔器の最下降位置おいては、移植爪は全開状態となるため、植付穴の穴底を平らに形成でき、苗のすわりをよくすることができ、また、開孔器の下端が苗の根鉢高さ以上の高さ位置に上昇すると、移植爪を若干角度だけ閉じるため、植付穴の穴側面との隙間が大きくなり、根鉢高さよりも高い穴側面の土崩れを減少させることができ、苗が埋没することを防止できる。更に、開孔器の最上昇位置の近くの位置においては、移植爪が少なくとも一度開閉動作を行うため、移植爪に付着した泥土を効率的に落とすことができる。
【0035】
請求項2の如く、上下に昇降し、開閉カム(61)により前後に開閉する移植爪(51)を備えた開孔器(50)により、圃場に苗を移植する野菜移植機(1)であって、前記開閉カム(61)の外径を、上昇端で最小径(r1)として開孔器(50)を閉じ、最下降位置で開閉カム(61)を最大径(r2)として、移植爪(51)の口開き角度を最大とし、前記最下降位置から苗(26)の根鉢高さ(H)以上の高さ位置に開孔器(50)が上昇するときに、野菜移植機(1)の口開き角度が半開きとなるように開閉カム(61)の外径を、最大と最小の間の中間径(r3)とし、更に、開孔器(50)の最上昇位置近くの開孔器(50)に苗供給が行われる前に、中間径(r3)と最小径(r1)の間で開閉カム(61)の外周を波条に構成して移植爪(51)が少なくとも一度開閉するように構成したので、畝に穿孔される植付穴の土崩れを減少でき、苗の植付後においても植付穴の形状がはっきり残り、見栄えよくできる。
また、開孔器の最下降位置おいては、移植爪は全開状態となるため、植付穴の穴底を平らに形成でき、苗のすわりをよくすることができ、また、開孔器の下端が苗の根鉢高さ以上の高さ位置に上昇すると、移植爪を若干角度だけ閉じるため、植付穴の穴側面との隙間が大きくなり、根鉢高さよりも高い穴側面の土崩れを減少させることができ、苗が埋没することを防止できる。更に、開孔器の最上昇位置の近くの位置においては、移植爪が少なくとも一度開閉動作を行うため、移植爪に付着した泥土を効率的に落とすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図。
【図2】 同じく平面図。
【図3】 開孔器の側面図。
【図4】 同じく後面図。
【図5】 開孔器の開閉の様子を示す図。
【図6】 開閉カムの側面図。
【図7】 開孔器の別実施例を示す図。
【符号の説明】
1 野菜移植機
25 畝
26 苗
50 開孔器
51 移植爪
61 開閉カム

Claims (2)

  1. 上下に昇降し、前後に開閉する移植爪(51)を備えた開孔器(50)により、圃場に苗を移植する野菜移植機(1)における、開孔器(50)の開閉方法であって、開孔器(50)が下降し、その最下降位置にて、移植爪(51)の口開き角度が最大となり、次に、開孔器(50)が上昇し、前記最下降位置から苗(26)の根鉢高さ(H)以上の高さ位置にて、移植爪(51)の口開き角度が最大角度より小さくなり、更に、開孔器(50)が上昇し、その最上昇位置近くにて、開孔器(50)に苗供給が行われる前に、移植爪(51)が少なくとも一度開閉することを特徴とする野菜移植機における開孔器の開閉方法。
  2. 上下に昇降し、開閉カム(61)により前後に開閉する移植爪(51)を備えた開孔器(50)により、圃場に苗を移植する野菜移植機(1)であって、前記開閉カム(61)の外径を、上昇端で最小径(r1)として開孔器(50)を閉じ、最下降位置で開閉カム(61)を最大径(r2)として、移植爪(51)の口開き角度を最大とし、前記最下降位置から苗(26)の根鉢高さ(H)以上の高さ位置に開孔器(50)が上昇するときに、野菜移植機(1)の口開き角度が半開きとなるように開閉カム(61)の外径を、最大と最小の間の中間径(r3)とし、更に、開孔器(50)の最上昇位置近くの開孔器(50)に苗供給が行われる前に、中間径(r3)と最小径(r1)の間で開閉カム(61)の外周を波条に構成して移植爪(51)が少なくとも一度開閉するように構成したことを特徴とする野菜移植機。
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