JP3939622B2 - 非可逆回路素子及びアイソレータ並びに非可逆回路素子の製造方法 - Google Patents

非可逆回路素子及びアイソレータ並びに非可逆回路素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非可逆回路素子及びアイソレータ並びに非可逆回路素子の製造方法に関するものであり、特に、小型で高性能であり、更に量産性に優れた非可逆回路素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集中定数型のアイソレータは、信号を伝送方向に損失なく通過させ、逆方向への信号の通過を阻止する機能を備えた高周波部品であり、携帯電話等の移動通信装置の送信回路部に使用されている。最近では、携帯電話機の小型化に伴い、その構成部品であるアイソレータについても更なる小型化が求められている。
【0003】
アイソレータに類似する高周波部品としてサーキュレータが知られているが、このサーキュレータを小型化、高性能化する技術が下記特許文献1に記載されている。下記特許文献1には、小型化、高性能化を目的として、YIG積層体の中に導体を埋め込み、各導体をスルーホール等で接続した磁気回転子を備えたサーキュレータが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−338707号公報 図10
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の磁気回転素子は、YIG粉末とバインダと溶剤からなる未焼結シートに銀ペースト等を印刷等により塗布し、これらを焼結して製造するものであるが、銀ペースト等を用いる関係で焼結温度に制約があり、そのため焼結が不十分になって満足できる特性を備えたYIG磁性体が得られず、サーキュレータの高性能化が困難であった。
また、得られた磁気回転素子は多角形状であり、これを略直方体のケースに収納すると磁気回転素子とケースとの間に無駄な容積が生じ、このためサーキュレータを小型化できないといった問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、小型で高性能であり、しかも量産性に優れた非可逆回路素子及びアイソレータ並びに非可逆回路素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の非可逆回路素子は、複数のスルーホールが設けられた板状磁性体と、該板状磁性体の一面側で相互に所定の角度をもって交差される複数の中心導体と、前記板状磁性体の他面側に位置して前記スルーホールを介して前記各中心導体に接続される共通電極とを具備してなり、前記板状磁性体の前記一面側に、前記中心導体の一端部に接続されるコンデンサが備えられており、前記板状磁性体の前記一面側に、絶縁スペーサとバイアス用の永久磁石とが積層され、前記絶縁スペーサの前記板状磁性体側の面に半田メッキ層が形成され、該半田メッキ層により前記中心導体の前記一端部と前記コンデンサと前記端子電極とが電気的に各々接続されていることを特徴とする。
係る非可逆回路素子によれば、予めスルーホールを設けた板状磁性体を用いるので、優れた特性の板状磁性体を用いることができ、非可逆回路素子の特性を向上することができる。
また、板状磁性体の一面側にコンデンサが備えられているので、板状磁性体の設置スペースとは別個にコンデンサの設置スペースを新たに設ける必要がなく、このため非可逆回路素子を小型でき、また板状磁性体の占める平面積を広くして中心導体のLを向上させてロスを少なくできる。
更に、絶縁スペーサの板状磁性体側の面に半田メッキ層が形成され、半田メッキ層により中心導体の一端部とコンデンサと端子電極とが電気的に各々接続されているので、接続配線を引き回す必要がなく、非可逆回路素子の構造を単純にして量産性を向上することができ、また非可逆回路素子を小型にできる。また、半田メッキ層を薄く形成することで、非可逆回路素子をより小型にできる。
【0008】
次に、本発明の非可逆回路素子は、先に記載の非可逆回路素子であり、前記板状磁性体がケース内に収納されてなり、前記板状磁性体の縦寸法または横寸法の少なくとも一方が、前記ケース内側の縦寸法または横寸法にほぼ一致することを特徴とする。
係る非可逆回路素子によれば、ケース及び板状磁性体の大きさがほぼ一致しているので、ケースが小型の場合でも板状磁性体が占める平面積を広くすることができ、これに伴い、中心導体の長さを長くしてL(インダクタンス)を高くするとともにC(コンデンサ容量)を小さくすることができ、非可逆回路素子のロスを少なくすることができる。
【0010】
次に、本発明の非可逆回路素子は、先に記載の非可逆回路素子であり、前記ケースは、前記板状磁性体の前記一面側に位置する第1ヨークと、前記板状磁性体の前記他面側に位置してアース電極を兼ねる第2ヨークとからなり、前記コンデンサと前記第2ヨークとが、前記板状磁性体に設けられた別のスルーホールによって接続されることを特徴とする。
【0011】
係る非可逆回路素子によれば、コンデンサとアース電極を板状磁性体に設けたスルーホールによって接続するので、接続配線を引き回す必要がなく、非可逆回路素子の構造を単純にして量産性を向上することができ、また非可逆回路素子を小型にできる。
【0012】
次に、本発明の非可逆回路素子は、先に記載の非可逆回路素子であり、前記板状磁性体の側端部に、前記中心導体の前記一端部に接続される端子電極が係合されていることを特徴とする。
係る非可逆回路素子によれば、端子電極が板状磁性体の側端部に係合しているので、端子電極の設置スペースを少なくして非可逆回路素子を小型できる。
【0013】
次に、本発明の非可逆回路素子は、先に記載の非可逆回路素子であり、前記各中心導体は、絶縁層を介して前記板状磁性体上に印刷により形成されたことを特徴とする。
係る非可逆回路素子によれば、中心導体を印刷により形成するので、従来の非可逆回路素子のように中心導体を折り曲げる必要がなく、中心導体を板状磁性体上に精度良く位置決めできる。
また中心導体を薄く形成できるので、非可逆回路素子を小型にできる。
【0015】
次に、本発明の非可逆回路素子は、先に記載の非可逆回路素子であり、絶縁フィルム上に前記中心導体が形成され、該中心導体を前記板状磁性体側にして該絶縁フィルムが前記板状磁性体に積層されてなることを特徴とする。
係る非可逆回路素子によれば、中心導体を形成した絶縁フィルムを積層するので、従来の非可逆回路素子のように中心導体を折り曲げる必要がなく、中心導体を板状磁性体上に精度良く位置決めできる。
また中心導体を薄く形成できるので、非可逆回路素子を小型にできる。
【0016】
次に、本発明の非可逆回路素子は、先に記載の非可逆回路素子であり、前記絶縁フィルム上に前記コンデンサが備えられていることを特徴とする。
係る非可逆回路素子によれば、中心導体とコンデンサとの接続を絶縁フィルム内で行うことができ、接続配線を新たに設ける必要がなく、非可逆回路素子の構造を単純にして量産性を向上することができ、また非可逆回路素子を小型にできる。
【0017】
次に、本発明のアイソレータは、先のいずれかに記載の非可逆回路素子の中心導体の一つに、終端抵抗が接続されてなることを特徴とする。
係るアイソレータによれば、上記の非可逆回路素子を主体として構成されるので、小型で量産性に優れたアイソレータとすることができる。
【0018】
次に、本発明のアイソレータは、先に記載のアイソレータであり、前記終端抵抗は、前記第2ヨークに装着されるとともに、前記絶縁スペーサの前記板状磁性体側の面に形成された別の半田メッキ層により前記中心導体に電気的に接続されることを特徴とする。
係るアイソレータによれば、終端抵抗をアース電極である第2ヨークに装着するので接続配線を省略でき、また半田メッキ層により終端抵抗と中心導体を接続できるので接続配線を引き回す必要がなく、非可逆回路素子の構造を単純にして量産性を向上することができ、また非可逆回路素子を小型にできる。
【0019】
次に、本発明の非可逆回路素子の製造方法は、スルーホールが設けられた板状磁性体の一面側に、絶縁層を介して複数の中心導体を積層するとともに、前記板状磁性体の他面側に共通電極を形成し、前記中心導体の一端部近傍にコンデンサを配置するとともに、前記板状磁性体の前記一端部に隣接する側端部に端子電極を係合し、半田メッキ層が形成された絶縁スペーサを、該半田メッキ層が少なくとも前記中心導体の前記一端部と対向するように前記板状磁性体に積層し、前記半田メッキ層を加熱溶融させて、前記一端部と前記コンデンサと前記端子電極とを電気的に各々接続することを特徴とする。
係る非可逆回路素子の製造方法によれば、中心導体上に絶縁スペーサを積層した上で、半田メッキ層を加熱溶融させて中心導体とコンデンサと端子電極とを電気的に各々接続するので、従来のように中心導体を折り曲げる工程や、コンデンサ、端子電極を個々に半田付けする工程が省かれるので、生産性を向上することができる。
また、構成部品を順次組み込んで加熱するだけなので、各構成部品を精度良く位置決めして組み立てることができる。
【0020】
また、本発明の非可逆回路素子の製造方法は、スルーホールが設けられた板状磁性体の一面側に、中心導体及びコンデンサが形成された絶縁フィルムを複数積層するとともに、前記板状磁性体の他面側に共通電極を形成し、前記板状磁性体の前記一端部に隣接する側端部に端子電極を係合することを特徴とする。
係る非可逆回路素子の製造方法によれば、中心導体とコンデンサを同時に板状磁性体に装着し、更に共通電極や端子電極を組み込むだけなので、従来のように中心導体を折り曲げ、YIGフェライトを包み込む工程や、コンデンサ、端子電極を個々に半田付けする工程が省かれ、生産性を向上することができる。また、構成部品を順次組み込むだけなので、各構成部品を精度良く位置決めして組み立てることができる。
【0021】
また本発明の非可逆回路素子の製造方法では、前記中心導体と前記共通電極を、前記スルーホールを介して接続することが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態を図面を参照して説明する。
図1には本発明の第1の実施形態の非可逆回路素子の一例であるアイソレータの分解斜視図を示し、図2にはアイソレータの要部の斜視図を示し、図3にはアイソレータの要部を別の方向から見た斜視図を示す。
【0023】
図1に示すように、本実施形態のアイソレータ1は、第1ヨーク2(ケース6)と、バイアス用の永久磁石3と、絶縁スペーサ4と、磁気部品組立体10と、第2ヨーク5(ケース6)とを主体として構成されている。
【0024】
永久磁石3は、磁気部品組立体10に備えられた板状磁性体11に対して直流のバイアス磁界を印加する。また、絶縁スペーサ4は、永久磁石3と磁気部品組立体10の間に位置してこれらの接触を防止する。
【0025】
第1ヨーク2及び第2ヨーク5は、相互に嵌合してアイソレータ1のケース6を構成し、更に第2ヨーク5はアイソレータ1のアース電極を兼ねるものであり、これらは例えば軟鉄板やNiFe合金板等の軟磁性板から形成されている。第1ヨーク2には、軟磁性板がコ字状に折り曲げられて上板部2aと壁面部2b、2bとが形成されている。同様にして第2ヨーク5には底板部5aと壁面部5b、5bとが形成されている。また底板部5aには、アース電極の端子となる接地端子5cが突出形成されている。更に底板部5aには、磁気部品組立体10の入出力用の端子電極17、18を露出させるための切欠部5d、5dが設けられている。
【0026】
第1ヨーク2及び第2ヨーク5が嵌合して中空直方体状のケース6が構成され、該ケース6の内部に永久磁石3、絶縁スペーサ4、磁気部品組立体10が収納される。
【0027】
次に図1〜図3に示すように、磁気部品組立体10には、板状磁性体11と、板状磁性体11の一面11a側に備えられた第1、第2、第3中心導体12a〜12cと、板状磁性体11の一面11a側に備えられた第1、第2、第3コンデンサ14a〜14cと、終端抵抗15とを具備して構成されている。また図3に示すように、板状磁性体11の他面11b側には共通電極13が備えられている。
【0028】
板状磁性体11は、YIGフェライト(イットリウム鉄ガーネットフェライト)等のフェライト粉末をバインダ等とともに1400〜1500℃で焼結してなるものであり、その一部に切欠部11cが設けられている。
また板状磁性体11には、一面11a側から他面11b側に貫通する複数のスルーホール16a1〜16cが設けられている。即ち板状磁性体11には、中心導体12a〜12cと共通電極13とを電気的に接続するスルーホール16a1〜16a3と、コンデンサ14a〜14cと第2ヨーク5の底面部5a(アース電極)とを電気的に接続するスルーホール16b1〜16b3…が設けられている。更に板状磁性体11には、第3中心導体12の一端部12c1と底面部5aとを電気的に接続する別のスルーホール16cが設けられている。
各スルーホール16a1〜16cには例えば銀ペースト等の導電性材料が埋め込まれており、中心導体12a〜12cと共通電極13、コンデンサ14a〜14cと底板部5aなどを電気的に接続できるようになっている。
このように、予めスルーホール16a1〜16cを設けた焼結済みの板状磁性体11を用いるので、優れた特性の板状磁性体11を用いることができ、アイソレータ1の特性を向上できる。
【0029】
また、板状磁性体11は、図1に示すように、磁気部品組立体10の構成部品としてケース6内に収納されている。図1に示すように板状磁性体11の縦寸法をY1とし、横寸法をX1とし、第2ヨーク5(ケース6)の底板部の縦寸法をY2とし、横寸法をX2としたとき、Y1とY2、及びX1とX2がそれぞれほぼ一致するように板状磁性体11及びケース6の大きさが設定されている。
これにより、第2ヨーク5の底板部5aを平面視したときに、磁気部品組立体10の平面視の大きさが底板部5aの大きさにほぼ一致することになる。こうすることで、ケース6が小型の場合でも板状磁性体11の占める平面積を広くすることができ、これに伴って中心導体12a〜12cを長くしていL(インダクタンス)を向上できる。
【0030】
次に中心導体12a〜12cは、板状磁性体11の一面11aに図示略の絶縁層を介して印刷により積層された第1中心導体12aと、印刷等により形成される絶縁層を介して第1中心導体12aの上に約120°の交差角度を持って印刷により積層された第2中心導体12bと、絶縁層を介して第2中心導体12bの上に約120°の交差角度を持って印刷により積層された第3中心導体12cとから構成されている。このように各中心導体12a〜12cは、相互に所定の角度をもって交差している。交差部分の厚さの合計は0.1μm程度である。このため、板状磁性体11と絶縁スペーサ4の間には、中心導体12a〜12cの交差部分の厚さに相当する隙間が形成される。
中心導体12a〜12cは印刷により形成するので、従来の非可逆回路素子のように中心導体を折り曲げたり、YIGフェライトを包み込む必要がなく、中心導体12a〜12cを板状磁性体11上に精度良く位置決めできる。また中心導体12a〜12cを薄く形成できるので、アイソレータ1を小型にできる。
【0031】
図2及び図3に示すように、第1中心導体12aは、一端部12a1が入力側の端子電極17の近傍に位置し、他端部12a2がスルーホール16a1に重なるように位置している。そして、この他端部12a2がスルーホール16a1内の導電性材料に半田等で接合されることにより第1中心導体12aが共通電極13に接続される。
同様に、第2中心導体12bは、一端部12b1が出力側の端子電極18の近傍に位置し、他端部12b2がスルーホール16a2に重なるように位置している。そして、この他端部12b2がスルーホール16a2内の導電性材料に半田等で接合されることにより第2中心導体12bが共通電極13に接続される。
更に、第3中心導体12cは、一端部12c1が板状磁性体11の切欠部11cの近傍に位置し、他端部12c2がスルーホール16a3に重なるように位置している。そして、この他端部12c2がスルーホール16a3内の導電性材料に半田等で接合されることにより第3中心導体12cが共通電極13に接続される。
また、第3中心導体の一端部12c1はスルーホール16cにも重なっており、この一端部12c1がスルーホール16c内の導電性材料に半田等で接合されることにより第3中心導体12cが底板部5a(アース電極)に接続される。
【0032】
次に図3に示すように、共通電極13は板状磁性体11の他面11bに図示略の絶縁層を介して積層されている。共通電極13は、スルーホール16a1〜16a3に重なるように形成されており、各スルーホール16a1〜16a3を介して各中心導体12a〜12cに接続されている。ただし、各中心導体12a〜12cを、各スルーホール16a1〜16a3を介して、直接、第2ヨーク5の底板部5a(アース電極)に接続するようにすれば、共通電極13は不要になる。
このように、中心導体12a〜12cと共通電極13が板状磁性体11を挟むように配置されることによりマイクロストリップ線路が形成される。
【0033】
次にコンデンサ14a〜14cは、板状磁性体11の一面11a側に備えられており、第1中心導体の一端部12a1近傍に配置された第1コンデンサ14aと、第2中心導体の一端部12b1近傍に配置された第2コンデンサ14bと、第3中心導体の一端部12c1近傍に配置された第3コンデンサ14cとからなる。各コンデンサ14a〜14cは、いわゆる平行平板型のコンデンサであり、各中心導体12a〜12cのL(インダクタンス)に対応するC(静電容量)を有している。
各コンデンサ14a〜14cの厚みは、静電容量にもよるが、第1、第2、第3中心導体12a〜12cが交差した部分の厚みとほぼ同程度であることが好ましい。具体的には0.1mm程度が好ましい。
各コンデンサ14a〜14cが板状磁性体11の一面11a側に備えられ、しかも中心導体12a〜12cの交差部分の厚みと同程度なので、交差部分とコンデンサ14a〜14cの上面の高さが一致し、このため各コンデンサ14a〜14cを板状磁性体11と絶縁スペーサ4との隙間に配置することができ、板状磁性体11の設置スペースとは別個にコンデンサ14a〜14cの設置スペースを新たに設ける必要がない。このためアイソレータ1を小型にできる。
【0034】
また、第1コンデンサ14aは、スルーホール16b1に重なるように配置されており、第1コンデンサ14aの端子がスルーホール16b1内の導電性材料に半田等で接合されることにより、スルーホール16b1を介して第2ヨーク5の底板部5a(アース電極)に接続される。
同様に、第2コンデンサ14bは、スルーホール16b2に重なるように配置されており、第2コンデンサ14bの端子がスルーホール16b2内の導電性材料に半田等で接合されることにより、スルーホール16b2を介して底板部5a(アース電極)に接続される。
更に、第3コンデンサ14cは、スルーホール16b3に重なるように配置されており、第3コンデンサ14cの端子がスルーホール16b3内の導電性材料に半田等で接合されることにより、スルーホール16b3を介して底板部5a(アース電極)に接続される。また第3コンデンサ14cは第3中心導体の一端部12c1に隣接するように配置されて、後述する半田メッキ層4eを介して第3中心導体12cに電気的に接続される。
尚、スルーホール16b1〜16b3と底板部5aは板状磁性体の他面11b側で半田等により接続される。
各コンデンサ14a〜14cとアース電極5aをスルーホール16b1〜16b3により接続するので、別個に接続配線を引き回す必要がなく、アイソレータ1の構造を単純にして量産性を向上することができ、またアイソレータ1を小型にできる。
【0035】
また、第1、第2、第3コンデンサ14a、14b、14cと、第1、第2、第3中心導体の一端部12a1、12b1、12c1とは、絶縁スペーサ4に設けられた半田メッキ層または半田メッキされた導体層などにより接続される。
即ち図2に示すように、絶縁スペーサ4の板状磁性体側の面4aには、半田メッキ層4b、4c、4eが形成されている。半田メッキ層4bは第1中心導体の一端部12a1及び第1コンデンサ14aに対向する位置に形成され、半田メッキ層4cは第2中心導体の一端部12b1及び第2コンデンサ14bに対向する位置に形成されている。また、半田メッキ層4eは第3中心導体の一端部12c1及び第3コンデンサ14cに対向する位置に形成されている。
そして、磁気部品組立体10と絶縁スペーサ4とが積層されたときに、半田メッキ層4bが第1中心導体の一端部12a1と第1コンデンサ14aとにまたがるように重なり、また半田メッキ層4cが第2中心導体の一端部12b1と第2コンデンサ14bとにまたがるように重なる。同様に、半田メッキ層4eが第3中心導体の一端部12c1と第3コンデンサ14cとにまたがるように重なる。このようにして、コンデンサ14a、14bと、中心導体の一端部12a1、12b1とが電気的に接続される。
【0036】
次に終端抵抗15は、板状磁性体11の切欠部11cの外側に配置されている。尚、この終端抵抗15は、第2ヨーク5の底面部5a(アース電極)上に装着されている。
終端抵抗15と第3中心導体の一端部12c1との接続は、絶縁スペーサ4に設けられた半田メッキ層または半田メッキされた導体層などによりなされる。
即ち図2に示すように、絶縁スペーサ4の板状磁性体側の面4aには、半田メッキ層4dが形成されている。半田メッキ層4dは第3中心導体の一端部12c1及び終端抵抗15に対向する位置に形成されている。そして、磁気部品組立体10と絶縁スペーサ4とが積層されたときに、半田メッキ層4dが第3中心導体の一端部12c1と終端抵抗15とにまたがるように重なってこれらが電気的に接続される。
終端抵抗15を第2ヨーク5に装着するので接続配線を省略でき、また半田メッキ層4dにより終端抵抗15と中心導体12cを接続するので、別個に接続配線を引き回す必要がなく、アイソレータ1の構造を単純にして量産性を向上することができ、またアイソレータ1を小型にできる。
【0037】
次に、入力側の端子電極17は、板状磁性体の側端部11dに装着されている。この入力側の端子電極17は、側端部11dの第1中心導体の一端部12a1の近傍に配置されている。
また、出力側の端子電極18は、板状磁性体の別の側端部11eに装着されている。この出力側の端子電極17は、側端部11eの第2中心導体の一端部12b1の近傍に配置されている。
各端子電極17、18は略コ字状に形成されており、板状磁性体の各側端部11d、11eにはめ込まれて板状磁性体の一面11aから他面11bに渡るように配置されている。このようにして端子電極17、18を板状磁性体11に係合させることで、端子電極17、18の設置スペースを少なくしてアイソレータ1を小型にできる。
また、絶縁スペーサ4上の半田メッキ層4a〜4eは、第1〜第3コンデンサ14a〜14cと終端抵抗15上に半田メッキやクリーム状の半田を塗布し、対応する中心導体を延長して重ねることで、省略することができる。
【0038】
端子電極17、18と中心導体の一端部12a1、12b1との接続は、一端部12a1、12b1の上に端子電極17、18を重ねて、端子電極17、18と板状磁性体11とで一端部11a1、11b1を挟んで固定するか、あるいはコンデンサ14a〜14cの場合と同様に、前記の半田メッキ層4b、4cを一端部12a1、12b1と端子電極17、18との間にまたがるように重ねて、これらを電気的に接続すればよい。
半田メッキ層4b、4cにより中心導体12a、12bと端子電極17、18を接続すれば、接続配線を引き回す必要がなく、アイソレータ1の構造を単純にして量産性を向上することができ、またアイソレータ1を小型にできる。
【0039】
以上説明したように、各中心導体の一端部12a1〜12c1に整合用のコンデンサ14a〜14cがそれぞれ接続され、更に第3中心導体の一端部12c1には終端抵抗15が接続され、これらが永久磁石4とともにケース6(第1、第2ヨーク2、5)内に収納され、磁気部品組立体10に永久磁石4で直流磁界を印加できる構成とすることでアイソレータ1が構成される。このアイソレータ1においては、端子電極17に接続される第1中心導体12aが入力側となり、端子電極18に接続される第2中心導体12bが出力側となる。
【0040】
上記のアイソレータ1によれば、ケース6と板状磁性体11の大きさがほぼ一致しているので、板状磁性体11の占める平面積を広くすることができ、これに伴い、各中心導体12…の長さを長くしてL(インダクタンス)を高くするとともにC(コンデンサ容量)を小さくすることができ、非可逆回路素子1のロスを少なくすることができる。
【0041】
上記のアイソレータ1を製造するには、図4Aに示すように、予めスルーホール16a1〜16cを設けた板状磁性体11を用意し、各スルーホール16a1〜16cには銀ペースト等を充填する。次に図4Bに示すように、板状磁性体の一面11a側に、印刷によって第1、第2、第3中心導体12a〜12cを形成する。尚、各中心導体12a〜12cの間及び第1中心導体12aと板状磁性体11の間には印刷等の手段により図示略の絶縁層を形成する。また、中心導体12a〜12cとスルーホール16a1〜16a3及び16cの接続は半田付け等により行う。
【0042】
次に図4Cに示すように、板状磁性体の他面11b側に共通電極13を形成する。共通電極13はスルーホール16a1〜16a3に重なるように形成し、共通電極13とスルーホール16a1〜16a3の接続は半田付け等により行う。ただし、各中心導体12a〜12cを、各スルーホール16a1〜16a3を介して、直接、第2ヨーク5の底板部5a(アース電極)に接続するようにすれば、共通電極13は不要になる。
【0043】
次に、図5Aに示すように、板状磁性体一面11a側のスルーホール16b1〜6b3上に、第1〜第3コンデンサ14a〜14cを配置し、スルーホール16b1〜6b3とコンデンサ14a〜14cとを半田付け等で接続する。更に、端子電極17、18を板状磁性体11の側端部11d、11eにはめ込んで係合する。
【0044】
次に、図5Bに示すように、板状磁性体11の一面11a側に絶縁スペーサ4と永久磁石3を順次積層し、これらを第1、第2ヨーク2、5によって挟み込む。第1、第2ヨーク2、5は最終的にアイソレータ1のケース6になる。またこのとき、端子電極17、18を第2ヨーク5の端子穴5d、5dから露出させる。
尚、各部品を組み合わせる前に、絶縁スペーサの面4aに予め半田メッキ層4b〜4eを形成する。半田メッキ層4b〜4eは、少なくとも各中心導体の一端部12a1〜12c1と重なるように形成する。また、第2ヨーク5には予め終端抵抗15を装着しておく。
【0045】
最後に、全体を加熱して半田メッキ層を溶融させ、各中心導体12a〜12cと各コンデンサ14a〜14cと端子電極17、18及び終端抵抗15とを電気的に各々接続する。
【0046】
上記のアイソレータ1の製造方法によれば、中心導体12a〜12c上に絶縁スペーサ4を積層した上で、半田メッキ層4b〜4dを加熱溶融させて中心導体12a〜12cとコンデンサ14a〜14cと端子電極17、18と終端抵抗15とを電気的に各々接続するため、従来のように中心導体を折り曲げる工程や、コンデンサ、端子電極を個々に半田付けする工程が省かれるので、生産性を向上することができる。
また、構成部品を順次組み込んで加熱するだけなので、各構成部品を精度良く位置決めして組み立てることができる。
【0047】
[第2の実施形態]
次に本発明の第2の実施形態のアイソレータを図面を参照して説明する。
図6には本発明の第2の実施形態のアイソレータを構成する磁気部品組立体50の分解斜視図を示す。
尚、図6に示す磁気部品組立体50の構成部品のうち、図1〜6に示した磁気部品組立体10の構成部品と同一の構成部品には同一の符号を付してその説明を省略あるいは説明を簡略にする。
【0048】
図6に示すように、本実施形態のアイソレータの磁気部品組立体50は、板状磁性体11と、板状磁性体11の一面11a側に備えられた複数の中心導体52a〜52cと、板状磁性体の一面11a側に備えられた複数のコンデンサ14a〜14cと、終端抵抗15とを具備して構成されている。また、板状磁性体11の他面11b側には共通電極13が備えられている。
また板状磁性体11には、複数のスルーホール16a1〜16cが設けられている。
【0049】
次に中心導体52a〜52cは、それぞれ、ポリイミド等からなる絶縁フィルム53a〜53bの表面に形成されている。
即ち、絶縁フィルム53aの図中下面に第1中心導体52aが形成されている。絶縁フィルム53aは、ポリイミド等のフレキシブル基板からなる。また絶縁フィルム53aには、第2、第3中心導体52b、52cとスルーホール16a2、16a3を接続するための接続用孔53a1、53a2が設けられている。また、第1中心導体の一端52a1側には接続導体52a3が形成され、第1コンデンサ14aがこの接続導体52a3に重なるように絶縁フィルム53aの下面側から取り付けられている。
【0050】
同様に、絶縁フィルム53bの図中下面に第2中心導体52bが形成されている。絶縁フィルム53bには、第3中心導体52cとスルーホール16a3を接続するための接続用孔53b1が設けられている。また、第2中心導体の一端52b1側には接続導体52b3が形成され、第2コンデンサ14bがこの接続導体52b3に重なるように絶縁フィルム53bの下面側から取り付けられている。更に、絶縁フィルム53cの図中下面に第3中心導体52cが形成されている。第3中心導体の一端52c1側には接続導体52c3が形成され、第3コンデンサ14cがこの接続導体52c3に重なるように絶縁フィルム53cの下面側から取り付けられている。
【0051】
尚、絶縁フィルム53aは、第2、第3中心導体の一端部52b1、52c1及び第2、第3コンデンサ14b、14cと干渉しないような形状に成形されている。また、絶縁フィルム53bは、第3中心導体の一端部52c1及び第3コンデンサ14cと干渉しないような形状に成形されている。
このため、絶縁フィルム53a〜53cを板状磁性体1上に積層すると、第2、第3中心導体の一端部52b1、52c1及び第2、第3コンデンサ14b、14cは、絶縁フィルム53a、53bに干渉されることなく直接に板状磁性体の一面11aに接触する。
【0052】
即ち、各絶縁フィルム53a〜53cを板状磁性体11上に積層すると、第1中心導体52aの一端部52a1が入力側の端子電極17に重ねられ、これらは半田等より接続される。また、他端部52a2がスルーホール16a1に重ねられ、この他端部52a2がスルーホール16a1内の導電性材料に半田等で接合されることにより第1中心導体52aが共通電極13に接続される。
同様に、第2中心導体の一端部52b1が出力側の端子電極18に重ねられ、これらは半田等より接続される。また、他端部52b2がスルーホール16a2に重ねられ、この他端部52a2がスルーホール16a2内の導電性材料に半田等で接合されることにより第2中心導体52bが共通電極13に接続される。
更に、第3中心導体の一端部15c1が板状磁性体11の切欠部11c重ねられ、他端部52c2がスルーホール16a3に重ねられる。そして、この他端部52c2がスルーホール16a3内の導電性材料に半田等で接合されることによって第3中心導体52cが共通電極13に接続される。
また、第3中心導体の一端部53c1はスルーホール16cに重ねられ、この一端部53c1がスルーホール16c内の導電性材料に半田等により接合されることにより第3中心導体52cが図示略の第2ヨーク(アース電極)に接続される。
【0053】
中心導体52a〜52cと共通電極13が板状磁性体11を挟むように配置されることにより、マイクロストリップ線路が形成される。尚、各中心導体52a〜52cを、各スルーホール16a1〜16a3を介して、直接、図示略の第2ヨークに接続するようにすれば、共通電極13は不要になる。
また、各絶縁フィルム53a〜53cが板状磁性体11上に積層されることにより、各中心導体52a〜52cが相互に所定の角度をもって交差される。
【0054】
更に、各絶縁フィルム53a〜53cを板状磁性体11上に積層すると、第1コンデンサ14aがスルーホール16b1に重ねられ、第1コンデンサ14aがスルーホール16b1内の導電性材料に半田等により接合されて、第1コンデンサ14aが図示略の第2ヨーク(アース電極)に接続される。
同様に、第2コンデンサ14bがスルーホール16b2に重ねられ、第2コンデンサ14bがスルーホール16b2内の導電性材料に半田等により接合されて、第2コンデンサ14bが図示略の第2ヨーク(アース電極)に接続される。
更に、第3コンデンサ14cがスルーホール16b3に重ねられ、第3コンデンサ14cがスルーホール16b3内の導電性材料に半田等により接合されて、第3コンデンサ14c図示略の第2ヨーク(アース電極)に接続される。
更に、第3中心導体の一端部53c1が終端抵抗15に重ねられて、第3中心導体53cと終端抵抗とが接続される。
【0055】
尚、第2コンデンサ14bの厚みは、静電容量にもよるが、絶縁フィルム53aの厚みとほぼ同程度であることが好ましい。更に第3コンデンサ14cの厚みは、絶縁フィルム53a、53bの合計厚みとほぼ同程度であることが好ましい。また第1コンデンサ14aはできるだけ薄いことが好ましい。もしくは、コンデンサ14bの上にくる絶縁フィルム53cの部分をなくし、第1コンデンサ14a上の絶縁フィルム53b、53cをなくすことで、コンデンサの厚さを吸収することもできる。
コンデンサ14b、14cが絶縁フィルム53aと干渉せず、またコンデンサ14cが絶縁フィルム5baと干渉しないので、第2、第3コンデンサ14b、14cの厚みを上記のように設定することにより、各コンデンサ14b、14cを板状磁性体11と図示略の絶縁スペーサとの隙間に配置することができ、板状磁性体11の設置スペースとは別個にコンデンサ14a〜14cの設置スペースを新たに設ける必要がない。このためアイソレータ1小型にできる。
【0056】
以上のように、各中心導体の一端部52a1〜52c1に整合用のコンデンサ14a〜14cがそれぞれ接続され、更に第3中心導体の一端部52c1には終端抵抗15が接続され、これらが図示略の永久磁石とともに図示略のケース(第1、第2ヨーク)内に収納され、磁気部品組立体50に永久磁石で直流磁界を印加できる構成とすることで本実施形態のアイソレータが構成される。このアイソレータにおいては、端子電極17に接続される第1中心導体52aが入力側となり、端子電極18に接続される第2中心導体52bが出力側となる。
【0057】
本実施形態のアイソレータによれば、絶縁フィルム53a〜53cに中心導体52a〜52cをそれぞれ形成し、絶縁フィルム53a〜53cを板状磁性体11に積層するので、従来の非可逆回路素子のように中心導体を折り曲げる必要がなく、板状磁性体11に対して中心導体53a〜53cを精度良く位置決めすることができる。また中心導体52a〜52cを薄く形成できるので、アイソレータを小型にできる。
【0058】
本実施形態のアイソレータを製造するには、板状磁性体の一面11a側に、予め中心導体53a〜53c及びコンデンサ14a〜14cが備えられた絶縁フィルム53a〜53cを順次積層するとともに、板状磁性体の他面11b側に共通電極13を形成し、更に板状磁性体11の側端部11d、11eに端子電極17、18を係合して図6に示す磁気部品組立体50を製造し、得られた磁気部品組立体50を、絶縁スペーサと永久磁石とともに第1、第2ヨークからなるケース内に収納し、端子電極17、18を第2ヨークの端子穴から露出させることにより得られる。
【0059】
この製造方法によれば、中心導体52a〜52cとコンデンサ14a〜14cを同時に板状磁性体11に装着し、更に共通電極13や端子電極17、18を組み込むだけなので、従来のように中心導体を折り曲げる工程や、コンデンサ、端子電極を個々に半田付けする工程が省かれ、生産性を向上することができる。また、構成部品を順次組み込むだけなので、各構成部品を精度良く位置決めして組み立てることができる。
【0060】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記の第1、第2実施形態では、第3中心導体に終端抵抗を接続してなるアイソレータについて説明したが、第3中心導体に端子電極を接続してサーキュレータとしても良い。
【0061】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の非可逆回路素子によれば、予めスルーホールを設けた板状磁性体を用いるので、優れた特性の板状磁性体を用いることができ、非可逆回路素子の特性を向上することができる。
また、ケース及び板状磁性体の大きさがほぼ一致しているので、ケースが小型の場合でも板状磁性体が占める平面積を広くすることができ、これに伴い、中心導体の長さを長くしてL(インダクタンス)を高くするとともにC(コンデンサ容量)を小さくすることができ、非可逆回路素子のロスを少なくすることができる。
【0062】
また、本発明の非可逆回路素子の製造方法によれば、中心導体上に絶縁スペーサを積層した上で、半田メッキ層を加熱溶融させて中心導体とコンデンサと端子電極とを電気的に各々接続するので、従来のように中心導体を折り曲げる工程や、コンデンサ、端子電極を個々に半田付けする工程が省かれるので、生産性を向上することができる。
また、構成部品を順次組み込んで加熱するだけなので、各構成部品を精度良く位置決めして組み立てることができる。
【0063】
また、別の製造方法によれば、中心導体及びコンデンサが形成された絶縁フィルムを複数積層し、更に共通電極や端子電極を組み込むだけなので、従来のように中心導体を折り曲げる工程や、コンデンサ、端子電極を個々に半田付けする工程が省かれ、生産性を向上することができる。また、構成部品を順次組み込むだけなので、各構成部品を精度良く位置決めして組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態であるアイソレータの分解斜視図。
【図2】 本発明の第1の実施形態であるアイソレータの要部の分解斜視図。
【図3】 本発明の第1の実施形態であるアイソレータの要部の分解斜視図。
【図4】 第1の実施形態のアイソレータの製造方法を説明するための工程図。
【図5】 第1の実施形態のアイソレータの製造方法を説明するための工程図。
【図6】 本発明の第2の実施形態であるアイソレータの要部の分解斜視図。
【符号の説明】
1…アイソレータ(非可逆回路素子)、2…第1ヨーク、3…永久磁石、4…絶縁スペーサ、4a…絶縁スペーサの面、4b、4c、4e…半田メッキ層、4d…半田メッキ層(別の半田メッキ層)、5…第2ヨーク、6…ケース、11…板状磁性体、11a…一面、11b…他面、11d、11e…側端部、12a、12b、12c、52a、52b、52c…中心導体、12a1、12b1、12c1…一端部、13…共通電極、14a、14b、14c…コンデンサ、15…終端抵抗、16a1、16a2、16a3…スルーホール、16b1、16b2、16b3…スルーホール(別のスルーホール)、17、18…端子電極、53a、53b、53c…絶縁フィルム、Y1…板状磁性体の縦寸法、X1…板状磁性体の横寸法、Y2…ケース内側の縦寸法、X2…ケース内側の横寸法

Claims (12)

  1. 複数のスルーホールが設けられた板状磁性体と、該板状磁性体の一面側で相互に所定の角度をもって交差される複数の中心導体と、前記板状磁性体の他面側に位置して前記スルーホールを介して前記各中心導体に接続される共通電極とを具備してなり、
    前記板状磁性体の前記一面側に、前記中心導体の一端部に接続されるコンデンサが備えられており、
    前記板状磁性体の前記一面側に、絶縁スペーサとバイアス用の永久磁石とが積層され、前記絶縁スペーサの前記板状磁性体側の面に半田メッキ層が形成され、該半田メッキ層により前記中心導体の前記一端部と前記コンデンサと前記端子電極とが電気的に各々接続されていることを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記板状磁性体がケース内に収納されてなり、前記板状磁性体の縦寸法または横寸法の少なくとも一方が、前記ケース内側の縦寸法または横寸法にほぼ一致することを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 前記ケースは、前記板状磁性体の前記一面側に位置する第1ヨークと、前記板状磁性体の前記他面側に位置してアース電極を兼ねる第2ヨークとからなり、前記コンデンサと前記第2ヨークとが、前記板状磁性体に設けられた別のスルーホールによって接続されることを特徴とする請求項に記載の非可逆回路素子。
  4. 前記板状磁性体の側端部に、前記中心導体の前記一端部に接続される端子電極が係合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  5. 前記各中心導体は、絶縁層を介して前記板状磁性体上に印刷により形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  6. 絶縁フィルム上に前記中心導体が形成され、該中心導体を前記板状磁性体側にして該絶縁フィルムが前記板状磁性体に積層されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  7. 前記絶縁フィルム上に前記コンデンサが備えられていることを特徴とする請求項に記載の非可逆回路素子。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の前記非可逆回路素子の中心導体の一つに、終端抵抗が接続されてなることを特徴とするアイソレータ。
  9. 前記終端抵抗は、前記第2ヨークに装着されるとともに、前記絶縁スペーサの前記板状磁性体側の面に形成された別の半田メッキ層により前記中心導体に電気的に接続されることを特徴とする請求項に記載のアイソレータ。
  10. スルーホールが設けられた板状磁性体の一面側に、絶縁層を介して複数の中心導体を積層するとともに、前記板状磁性体の他面側に共通電極を形成し、
    前記中心導体の一端部近傍にコンデンサを配置するとともに、前記板状磁性体の前記一端部に隣接する側端部に端子電極を係合し、
    半田メッキ層が形成された絶縁スペーサを、該半田メッキ層が少なくとも前記中心導体の前記一端部と対向するように前記板状磁性体に積層し、
    前記半田メッキ層を加熱溶融させて、前記一端部と前記コンデンサと前記端子電極とを電気的に各々接続することを特徴とする非可逆回路素子の製造方法。
  11. スルーホールが設けられた板状磁性体の一面側に、中心導体及びコンデンサが形成された絶縁フィルムを複数積層するとともに、前記板状磁性体の他面側に共通電極を形成し、
    前記板状磁性体の前記一端部に隣接する側端部に端子電極を係合することを特徴とする非可逆回路素子の製造方法。
  12. 前記中心導体と前記共通電極を、前記スルーホールを介して接続することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の非可逆回路素子の製造方法。
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