JP4345709B2 - 非可逆回路素子、その製造方法及び通信装置 - Google Patents

非可逆回路素子、その製造方法及び通信装置 Download PDF

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本発明は、非可逆回路素子、特に、マイクロ波帯で使用されるアイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子、その製造方法及び該素子を備えた通信装置に関する。
従来より、アイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送し、逆方向には伝送しない特性を有している。この特性を利用して、例えば、アイソレータは、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
従来、非可逆回路素子として、特許文献1には、中心電極として銅線を巻き回したフェライトを回路基板上に永久磁石の間に配置した構成が開示されている。しかし、導線を巻き回して中心電極を形成する構成では、素子の小型化に伴って巻き回し作業が困難になり、巻き位置のばらつきを原因とする電気特性のばらつきが大きくなり、製造上の歩留まりが悪化し、コスト高になるという問題点を生じていた。また、素子の小型化はフェライトを薄肉化することにもなり、フェライトが反ったり割れたりする問題点も生じていた。
特開2002−198707号公報
そこで、本発明の目的は、フェライトに反りや割れを生じることなく小型化に対応することができ、製造が容易で良好な性能を備えた非可逆回路素子、その製造方法及び該素子を備えた通信装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る非可逆回路素子は、一対の対向する主面を有するフェライトと、複数の中心電極と、前記フェライトの主面に対向する主面を有する一対の永久磁石と、回路基板と、を備えた非可逆回路素子において、複数の中心電極は永久磁石の主面に互いに絶縁されて交差した状態で導体膜によって形成され、かつ、フェライトの主面に直交する端面に形成した中継用電極を介して電気的に接続されており、フェライト及び永久磁石はともに回路基板上にそれぞれの主面が該回路基板の表面と直交する方向に配置されていること、を特徴とする。
本発明に係る非可逆回路素子においては、中心電極を永久磁石の主面に導体膜によって形成し、該永久磁石の主面でフェライトの主面を挟み込むように組み立てているため、金属線を巻き回して形成する従来の素子に比べて製造が容易であるとともに小型化及び位置精度が高く、電気特性のばらつきが小さいなど性能の良好な非可逆回路素子を得ることができる。
また、それぞれの主面に形成した中心電極をフェライトの端面に形成した中継用電極にて電気的に接続しているため、中心電極が長くなり、フェライトや永久磁石のサイズが小さくて済む。しかも、フェライトの主面の中心に中心電極を配置することができ、インダクタンス値及びQ値が充分に高い中心電極となり、結果的に、小型、広帯域、低損失な非可逆回路素子を実現できる。
特に、中心電極はフェライトの主面に導体膜で形成することも可能であるが、素子の小型化に対応するため、あるいは、挿入損失を低く抑えるためにフェライトを薄くすると、導体膜の焼付け時に生じる応力でフェライトが反ったり割れたりするおそれがある。これに対して、本発明に係る非可逆回路素子では、永久磁石に中心電極を形成しているためにフェライトに反り、割れなどが生じるおそれがなく、中心電極の位置精度の向上と相まって製造上の歩留まりが向上する。また、フェライトを薄くできるので、対向する永久磁石の主面間距離が小さくなり、フェライトに対するバイアス磁界が均一に印加され、反磁界係数も均一なものとなる。
また、フェライト及び永久磁石はともに回路基板上にそれぞれの主面が該回路基板の表面と直交する方向に配置されているため、大きな磁界を得るために永久磁石を厚くしても該厚みに拘わらず永久磁石の背が高くなることはなく、素子の低背化を達成することができる。
本発明に係る非可逆回路素子において、永久磁石の端面に中心電極と電気的に接続した接続用電極を形成し、該接続用電極を回路基板の表面に形成した端子電極と電気的に接続してもよい。比較的厚みの大きな永久磁石の端面に接続用電極が形成されるため、回路基板上の端子電極との接続信頼性が安定する。
また、フェライトの主面は永久磁石の主面よりも面積が小さいことが好ましい。永久磁石からフェライトに対して磁界が効率よく略均一に印加されることになり、挿入損失などの特性が向上する。
フェライトに関しては、主面の高さをL、厚さをTとしたとき、L/T(アスペクト比)が2.5〜100であることが好ましい。L/Tが2.5以上で挿入損失を0.5dB以下とすることができる。厚みTを小さくしていけば電気特性は向上するが機械的強度が低下するため、100以下であることを限度とする。
また、本発明に係る非可逆回路素子において、中心電極は、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続された第1中心電極と、該第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が接地用第3ポートに電気的に接続された第2中心電極とから構成されていることが好ましい。これにて、小型の集中定数型アイソレータを得ることができる。回路基板には整合用回路素子が内蔵されていてもよく、これにて非可逆回路素子をより小型化できる。
また、本発明に係る通信装置は前記非可逆回路素子を備えたものであり、好ましい電気特性が得られ、装置の小型化、低背化が達成される。
本発明に係る非可逆回路素子の製造方法は、一対の対向する主面を有するフェライトと、複数の中心電極と、前記フェライトの主面に対向する主面を有する一対の永久磁石と、回路基板と、を備えた非可逆回路素子の製造方法において、マザー磁石基板に複数の中心電極を互いに絶縁されて交差した状態で導体膜によって形成する工程と、一対の対向する主面に直交する端面に中継用電極を形成したフェライトを用意する工程と、フェライトの主面をマザー磁石基板で挟み込み、中心電極を中継用電極にて電気的に接続して一体化する工程と、一体化された前記マザー磁石基板を所定のサイズに切断してフェライト・磁石組立体を得る工程と、このフェライト・磁石組立体を前記回路基板上にそれぞれの主面が該回路基板の表面と直交する方向に配置する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る製造方法にあっては、フェライト・磁石組立体の磁石の主面に直交する端面に中心電極と電気的に接続した接続用電極を形成する工程を備えていてもよい。あるいは、フェライトとマザー磁石基板とを中心電極の焼付けにより一体化することが好ましい。これにて、はんだなどの別体の接続部材を介するよりも低損失に一体化することができ、通常のはんだ付け温度で溶融しないので信頼性が高くなる。また、はんだなどの接続部材が介在しないため、フェライトと永久磁石とが良好に密着し、直流磁気回路のギャップが小さくなり、永久磁石を小型化できる。
本発明によれば、中心電極の形成工程が簡略化されるとともにその位置精度が高くなり、フェライトに反りや割れが生じるおそれが排除され、製造上の歩留まりが向上するとともに素子の性能が向上する。また、フェライト・磁石組立体が小型化、低背化し、小型、広帯域、低損失な非可逆回路素子を得ることができる。
以下、本発明に係る非可逆回路素子、その製造法及び通信装置の実施例について添付図面を参照して説明する。
(2ポート型アイソレータ、図1〜図3参照)
図1は、本発明に係る非可逆回路素子の一実施例である2ポート型アイソレータ1の分解斜視図である。この2ポート型アイソレータ1は、集中定数型アイソレータであり、概略、金属製ヨーク10と、キャップ15と、回路基板20と、フェライト・磁石組立体31とで構成されている。フェライト・磁石組立体31は、以下に詳述するように、フェライト32、中心電極35,36及び永久磁石41,42を含んでいる。
ヨーク10は、軟鉄などの強磁性体材料からなり、銀めっきが施され、回路基板20上でフェライト・磁石組立体31を囲む枠体形状とされている。キャップ15は、絶縁体(例えば、樹脂、セラミック)からなり、フェライト・磁石組立体31の上面に接着されている。なお、このキャップ15は金属板あるいは絶縁体上に金属板を貼り合わせたものであってもよい。
フェライト・磁石組立体31は、図2に示すように、直方体形状をなす永久磁石41,42の対向する主面41a,42aに互いに電気的に絶縁された第1中心電極35及び第2中心電極36を形成し、該主面41a、42a間にフェライト32を挟み込んだものである。フェライト32は、互いに平行な第1主面32a,32aを有する直方体形状をなし、上端面32b及び下端面32cには中心電極35,36をそれぞれ電気的に接続するための中継用電極35e,36b,36d,36fが形成されている。なお、図2(A)はフェライト・磁石組立体31を分解した状態を示し、図2(B)はフェライト・磁石組立体31を一体化した状態を示している。
また、永久磁石41,42はフェライト32の主面32a,32aに対して磁界を該主面32a,32aに略垂直方向に印加するように、中心電極35,36を焼き付けることによって接合されている。フェライト・磁石組立体31の等価回路は図3に示すとおりであり、第1中心電極35(インダクタL1)と第2中心電極36(インダクタL2)とがフェライト32を介して高周波的に結合されている。なお、このフェライト・磁石組立体31の製作工程は後に詳述する。
図2に示すように、第1中心電極35は、その一端35aが永久磁石41の主面41aの右下から立ち上がって2本に分岐して主面41aの左方に延在されている。また、他端35cが永久磁石42の主面42aの右下から立ち上がって2本に分岐して主面42aの左方に延在されている。そして、主面41a側の端部35bと主面42a側の端部35dとがフェライト32の上端面32bに形成された中継用電極35eによって電気的に接続されている。
第2中心電極36は、まず、0.5ターン目36aが永久磁石42の主面42aにおいて下辺から傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成され、フェライト32の上端面32bに形成された中継用電極36bを介して永久磁石41の主面41aに回り込み、この1ターン目36cが主面41aにおいて傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成されている。1ターン目36cの下端部はフェライト32の下端面32cに形成された中継用電極36dを介して永久磁石42の主面42aに回り込み、この1.5ターン目36eが主面42aにおいて0.5ターン目36aと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、フェライト32の上端面32bに形成された中継用電極36fを介して永久磁石41の主面41aに回り込んでいる。この2ターン目36gも主面41aにおいて1ターン目36cと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成されている。
即ち、第2中心電極36はフェライト32に螺旋状に2ターン巻回されていることにな
る。ここで、ターン数とは、第2中心電極36がフェライト32の主面32aをそれぞれ1回横断した状態を0.5ターンとして計算している。そして、中心電極35,36の交差角は必要に応じて設定され、入力インピーダンスや挿入損失が調整されることになる。また、中心電極35,36は図示しない絶縁膜によって電気的に絶縁されている。
また、第1中心電極35の一端35aは永久磁石41の下端面41bに形成した接続用電極37aと電気的に接続されており、他端35cは永久磁石42の下端面42bに形成した接続用電極37bと電気的に接続されている。第2中心電極36の1ターン目36aは永久磁石42の下端面42bに形成した接続用電極37cと電気的に接続されており、2ターン目36gは永久磁石41の下端面41bに形成した接続用電極37dと電気的に接続されている。
なお、図2において、永久磁石41,42の下端面41b,42bに形成された電極で符号が付されていないものはダミー電極である。
ところで、中心電極35,36は、永久磁石41,42の主面41a,42aに銀、銅、金やその合金からなる電極膜材料、金や銀などの導体粉とエポキシ樹脂などからなる導体複合材料(ペースト又は接着剤)などの電極膜材料にて、印刷や転写により薄膜として形成される。あるいは、これらの電極膜材料と感光物質とを混合してフォトリソグラフ、エッチングなどの加工技術を用いて、所定の形状に形成してもよい。
中心電極35,36の導体膜と絶縁体膜は必要に応じて、それぞれ1層以上設け、場合によっては絶縁体膜に形成した孔(ビアホール)を経由して異なる層の導体膜どうしを接続してもよい。
中継用電極35e,36b,36d,36fや接続用電極37a,37b,37c,37d及びダミー電極は、銀、銅、金やその合金からなる電極膜材料、金や銀などの導体粉とエポキシ樹脂などからなる導体複合材料(ペースト又は接着剤)などの電極膜材料にて、印刷や転写により厚膜として形成される。あるいは、これらの電極膜材料と感光物質とを混合してフォトリソグラフ、エッチングなどの加工技術を用いて、所定の形状に形成してもよい。
回路基板20は、複数枚の誘電体シート上に所定の電極を形成して積層し、焼結した積層型基板であり、その内部には、図4〜図6に示すように、整合用コンデンサC1,C2,Cs1,Cs2,Cp1,Cp2、終端抵抗Rが内蔵されている。また、上面には端子電極25a〜25eが、下面には外部接続用端子電極26,27,28(図6参照)がそれぞれ形成されている。
回路基板20を構成する誘電体シートは、厚膜導体電極との同時焼成が可能なガラスとアルミナなどのセラミックを主成分として製作されている。外部接続用端子電極26,27,28は、はんだ喰われ防止のためにニッケルめっきを施し、さらに、酸化防止とはんだ濡れ性改善のために、金フラッシュめっきが施されている。
なお、回路基板20としては、ガラスエポキシ樹脂やガラスBTレジンなどの樹脂系の材料を使用してもよく、樹脂系の材料にセラミックなどの誘電体粉末を添加したものを使用してもよい。その表面に形成した電極には銅箔などを用いてもよい。
(回路構成、図4〜図6参照)
これらの整合用回路素子と前記第1及び第2中心電極35,36との接続関係を図4及び図5の等価回路を参照して説明する。なお、図4の等価回路は本発明に係る非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ1)における基本的な第1回路例を示す。図5の等価回路は第2回路例を示し、図6にそのブロック図を示す。以下に、第2回路例について図6を参照してその具体的な構成を説明する。
即ち、回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極26が入力ポートP1として機能し、この電極26は整合用コンデンサCs1を介して整合用コンデンサC1と終端抵抗Rとの接続点21aに接続されている。また、この接続点21aは回路基板20の上面に形成された端子電極25a及び前記接続用電極37aを介して第1中心電極35の一端35aに接続されている。
第1中心電極35の他端35cは前記接続用電極37b及び回路基板20の上面に形成された端子電極25bを介して終端抵抗R及びコンデンサC1,C2に接続されている。
一方、回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極27が出力ポートP2として機能し、この電極27は整合用コンデンサCs2を介してコンデンサC2,C1の接続点21bに接続されている。
第2中心電極36の0.5ターン目36aは前記接続用電極37c及び回路基板20の上面に形成された端子電極25cを介して前記接続点21bに接続されている。第2中心電極36の2ターン目36gは前記接続用電極37d及び回路基板20の上面に形成された端子電極25dを介してコンデンサC2及び回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極28と接続されている。この外部接続用端子電極28は接地ポートP3として機能するものである。また、外部接続用端子電極28は、回路基板20の上面に形成された端子電極25eを介して前記ヨーク10にも接続されている。なお、回路基板20上で符号が付されていない電極はダミー電極である。
また、入力ポートP1とコンデンサCs1の接続点には接地されたインピーダンス調整用のコンデンサCp1が接続されている。同様に、出力ポートP2とコンデンサCs2との接続点にも接地されたインピーダンス調整用のコンデンサCp2が接続されている。
回路基板20とヨーク10とは端子電極25eを介してはんだ付けされて一体化され、フェライト・磁石組立体31は永久磁石41,42の下端面41b,42bの接続用電極37a〜37d及びダミー電極が回路基板20上の端子電極25a〜25e及びダミー電極とはんだ付けされて一体化される。
以上の構成からなる2ポート型アイソレータ1において、第1及び第2中心電極35,36を永久磁石41,42の主面41a,42aに導体膜によって形成し、該主面41a,42aでフェライト32の主面32a,32aを挟み込むように組み立てているため、製造が容易であるとともに小型化及び中心電極35,36の位置精度が高く、電気特性のばらつきが小さいなど性能の良好な非可逆回路素子を得ることができる。
さらに、同形状の一対の永久磁石41,42を対面させて中心電極35,36を介在させてフェライト32を挟み込み、かつ、フェライト32の主面32aは永久磁石41,42の主面41a,42aよりもその面積が小さいため、永久磁石41,42は平行度の良好な直流磁束を発生して均一な磁界がフェライト32に印加され、インダクタンス値及びQ値が充分に高い中心電極35,36となり、アイソレータ1の挿入損失などの電気特性が向上する。
また、永久磁石41,42の主面41a,42aに形成した中心電極35,36をフェライト32の端面32b,32cに形成した中継用電極35e,36b,36d,36fにて電気的に接続しているため、中心電極35,36が長くなり、フェライト32や永久磁石41,42のサイズが小さくて済む。
また、フェライト32は回路基板20上に主面32aが略垂直方向に配置され、かつ、永久磁石41,42はフェライト32の主面32aに対して磁界を略垂直方向に印加するように回路基板20上に配置されているため、換言すれば、フェライト32と永久磁石41,42は回路基板20上に垂直方向に縦置き配置されているため、大きな磁界を得るために永久磁石41,42を厚くしても該厚みに拘わらず背が高くなることはなく、小型化、低背化が達成される。
ところで、中心電極35,36はフェライト32の主面32a,32aに導体膜で形成することも可能であるが、挿入損失を低く抑えるためにフェライト32を薄くすると、導体膜の焼付け時に生じる応力でフェライト32が反ったり割れたりするおそれがある。これに対して、本実施例であるアイソレータ1では、比較的厚みのある永久磁石41,42に中心電極35,36を形成しているために、フェライト32を薄くしても反り、割れなどが生じるおそれがなく、中心電極35,36の位置精度の向上と相まって製造上の歩留まりが向上する。また、フェライト32を薄くできるので、対向する永久磁石41,42の主面41a,42aの間隔が小さくなり、フェライト32に対するバイアス磁界が均一に印加され、反磁界係数も均一なものとなる。
なお、中継用電極35e,36b,36d,36fは、図7を参照して以下に説明するように、フェライト32を1単位のサイズに切断した後にその端面32b,32cに形成するため、フェライト32に割れなどが発生することはない。
また、比較的厚みのある永久磁石41,42の下端面41b,42bに回路基板20上の端子電極25a〜25dとの接続用電極37a〜37dを形成したため、これらの接続信頼性が向上する。
さらに、第2回路例(図5及び図6参照)に示したように、第1中心電極35とコンデンサC1との接続点21aと入力ポートP1との間、及び、中心電極35,36の接続点21bと出力ポートP2との間にいま一つの整合用コンデンサCs1,Cs2を挿入したため、中心電極35,36のインダクタンスを大きく設定して広帯域での電気特性を向上させた際でもアイソレータに接続される機器とのインピーダンス(50Ω)を合わせることが可能である。なお、この効果は整合用コンデンサCs1又はCs2のいずれか一方を挿入するだけでも達成することができる。
さらに、第2中心電極36とコンデンサC2との接続点と接地ポートP3との間に整合用インダクタを挿入すれば、2倍波又は3倍波など所望の高周波を抑制することができる。また、入力ポートP1と接地との間、出力ポートP2と接地との間に、インダクタとコンデンサとからなるLC直列回路を挿入してもよい。このようなLC直列回路を設けることによっても、2倍波又は3倍波など所望の高周波を抑制することができる。
本実施例において、回路基板20は多層誘電体基板である。これにて、内部にコンデンサやインダクタなどの回路網を内蔵することができ、アイソレータの小型化、薄型化が達成でき、回路素子間の接続が基板内で行われるために信頼性の向上が期待できる。勿論、回路基板20は必ずしも多層である必要はなく、単層であってもよく、整合用コンデンサなどをチップタイプとして外付けしてもよい。
また、回路基板20の下面には、通信機器のプリント基板に本アイソレータ1を実装するための外部接続用端子電極26,27,28が設けられている。これにて、電気接合箇所が減少するため、低損失で高信頼性を得ることができる。加えて、別の端子部品を設ける必要がなく、一層の低価格化が可能となり、回路基板20の下面位置が端子面になるので低背化できる。
(永久磁石の材質)
ところで、永久磁石41,42の材質としてはフェライトマグネットが最も適している。フェライトマグネットは焼成温度が1200〜1300℃程度であるので、銀厚膜電極や厚膜絶縁体の焼成温度である800℃前後では変質のおそれがないからである。また、高周波フェライト32の周囲に配置されるので、高周波磁界がフェライトマグネットの内部に分布するが、フェライトマグネットは絶縁体であるため、この分布を妨げることがなく、アイソレータの高性能化に有利である。
特に、ストロンチウム系フェライトマグネットは、残留磁束密度、保持力といった磁気特性に優れ、高周波帯における絶縁性(低損失性)にも優れているため、最適である。ランタン・コバルト系フェライトマグネットは残留磁束密度、保持力といった磁気特性に非常に優れているので、小型化に最も適し、高周波帯における絶縁性でも使用可能である。
(フェライト・磁石組立体の製作方法、図7〜図9参照)
次に、前記フェライト・磁石組立体31の製作方法について図7を参照して説明する。まず、予め焼成された広面積のマザー磁石基板41’,42’の主面41a’,42a’に、中心電極35,36を導体膜によって1単位ずつ所定の間隔で形成する。
一方、予め焼成されて1単位のサイズに切断されたフェライト32には、その端面32b,32cに中継用電極35e,36b,36d,36fを形成し、該フェライト32の主面32a,32aをマザー磁石基板41’,42’で挟み込み、中心電極35,36を焼き付けることで一体的に接合する。なお、マザー磁石基板41’,42’とフェライト32との一体化は、中心電極35,36の焼付け以外に、接着剤を用いてもよい。
そして、このように一体化されたマザー磁石基板41’,42’を所定の1単位のサイズに切断し、フェライト・磁石組立体31を得る。
以上の工程を経ることにより、サイズが同じ永久磁石41,42で中心電極35,36を含み、直方体形状のフェライト32を挟着したフェライト・磁石組立体31を高精度に生産効率よく製作することができ、コストダウンの効果も大きい。
特に、広い面積のマザー磁石基板41’,42’を使用するため、個々の永久磁石41,42とフェライト32を接合する場合と比較して、永久磁石41,42とフェライト32との平行度が高まる。これにて、フェライト32に印加されるバイアス磁界の平行性、均一性が保証され、挿入損失などの電気特性が劣化することがなくなる。そして、フェライト32の位置ずれのおそれもないため、個体差がなくなるだけでなく、経時・経年変化の少ない信頼性の高いアイソレータを得ることができる。
また、フェライト32と一対の永久磁石41,42が中心電極35,36の焼付けで一体化されていることで、機械的に安定となり、振動や衝撃で変形・破損しない堅牢なアイソレータとなる。このようなアイソレータは携帯型の通信機器に最適である。特に、はんだなどの別体の接続部材を介するよりも低損失に一体化することができ、通常のはんだ付け温度で溶融しないので信頼性が高くなる。
また、フェライト32と永久磁石41,42との間に、はんだなどの接続部材が介在しないため、フェライト32と永久磁石41,42との密着性が良好となり、直流磁気回路のギャップが小さくなり、永久磁石41,42を小型化できる。さらに、フェライト32と永久磁石41,42は別体にて焼成されているため、一方の成分が他方に拡散することはなく、フェライト32及び永久磁石41,42ともに最良の特性・性質を維持することになる。
中心電極35,36の焼付け温度は750〜1000℃程度であることが好ましい。750℃以上の温度、即ち、厚膜用導体や厚膜用絶縁体のガラスの軟化温度で焼き付けると、回路基板20上へ実装する際の最高温度が300℃程度のはんだ付け温度で溶融して接合が外れたり、軟化して位置ずれが生じることはない。一方、1000℃を越えると、フェライト32や永久磁石41,42の焼成温度に近づくため、フェライト32や永久磁石41,42の成分が互いの材質に拡散し合う。
また、フェライト32の端面32b,32cに中継用電極35e,36b,36d,36fを厚膜用導体で形成する方法としては、マザーフェライト基板に貫通孔を形成し、該貫通孔に厚膜用導体を充填して焼成した後、所定のサイズに切断してもよい。図8(A)にこの方法によって制作されたフェライト32を示す。
また、前記貫通孔の一端から真空吸引し、他端から厚膜用導体を供給して貫通孔の内部に付着させ(スルーホール形成の手法)、その後、所定のサイズに切断してもよい。図8(B)にこの方法によって制作されたフェライト32を示す。
(フェライトのアスペクト比、図9参照)
フェライト32は永久磁石41,42から直流バイアス磁界が印加される。このフェライト32の外形形状において、直流バイアス磁界と垂直方向に位置する主面32aの短辺方向の長さ、即ち、主面32aの高さをL、直流バイアス磁界と平行方向の厚さをTとしたとき、L/T(アスペクト比)は2.5〜100であることが好ましい。
図9は、アイソレータ1の挿入損失をフェライト32の主面32aの高さLに応じて厚さTを関数として示したグラフである。移動体通信機用のアイソレータとして挿入損失は0.50dB以下であることが必要条件とされている。図9から明らかなように、L/Tが2.5以上で挿入損失を0.50dB以下とすることができる。厚みTを小さくしていけば挿入損失は向上するが機械的強度が低下するため、L/Tは100以下であることを限度とする。
なお、図9は、図5及び図6に示した回路構成のアイソレータにおいて、フェライト32の長手方向長さを1.8mmとした場合の挿入損失特性を示している。直方体形状のフェライトの端部では、反磁界係数が急変するので、厚みの大きいフェライトでは内部のバイアス磁界の均一度が低下して挿入損失が大きくなってしまうと考えられる。
(通信装置、図10参照)
次に、本発明に係る通信装置として、携帯電話を例にして説明する。図10は携帯電話220のRF部分の電気回路ブロック図であり、222はアンテナ素子、223はデュプレクサ、231は送信側アイソレータ、232は送信側増幅器、233は送信側段間用帯域通過フィルタ、234は送信側ミキサ、235は受信側増幅器、236は受信側段間用帯域通過フィルタ、237は受信側ミキサ、238は電圧制御発振器(VCO)、239はローカル用帯域通過フィルタである。
ここに、送信側アイソレータ231として、前記2ポート型アイソレータ1を使用することができる。アイソレータ1を実装することにより、好ましい電気特性が得られ、携帯電話の小型化、低背化に寄与する。
(他の実施例)
なお、本発明に係る非可逆回路素子、その製造方法及び通信装置は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
例えば、永久磁石41,42のN極とS極を反転させれば、入力ポートP1と出力ポートP2が入れ替わる。また、中心電極35,36の形状は任意である。さらに、フェライト32の下端面32cに回路基板20上の端子電極との接続用電極を形成してもよい。
また、フェライト・磁石組立体31を製作する際には、所定の1素子のサイズに切断された二つの永久磁石41,42の間にフェライト32を挟着して一体化してもよい。
本発明に係る非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)の一実施例を示す分解斜視図である。 前記2ポート型アイソレータのフェライト・磁石組立体を拡大して示し、(A)は分解斜視図、(B)は一体化した状態の斜視図である。 前記フェライト・磁石組立体の等価回路図である。 前記2ポート型アイソレータの第1回路例を示す等価回路図である。 前記2ポート型アイソレータの第2回路例を示す等価回路図である。 前記第2回路例における回路基板内の回路構成を示すブロック図である。 前記フェライト・磁石組立体の製作方法の一例を示す斜視図である。 他の方法によって製作されたフェライトを組み合わされる永久磁石とともに示す斜視図である。 フェライトのアスペクト比に対する挿入損失を示すグラフである。 本発明に係る通信装置の一実施例を示すブロック図である。
符号の説明
1…2ポート型アイソレータ
20…回路基板
25a〜25e…端子電極
31…フェライト・磁石組立体
32…フェライト
32a…主面
32b,32c…端面
35…第1中心電極
36…第2中心電極
35e,36b,36d,36f…中継用電極
37a〜37d…接続用電極
41,42…永久磁石
41’,42’…マザー磁石基板
41a,42a…主面
220…携帯電話
P1…入力ポート
P2…出力ポート
P3…接地ポート

Claims (9)

  1. 一対の対向する主面を有するフェライトと、複数の中心電極と、前記フェライトの主面に対向する主面を有する一対の永久磁石と、回路基板と、を備えた非可逆回路素子において、
    前記複数の中心電極は前記永久磁石の主面に互いに絶縁されて交差した状態で導体膜によって形成され、かつ、前記フェライトの主面に直交する端面に形成した中継用電極を介して電気的に接続されており、
    前記フェライト及び前記永久磁石はともに前記回路基板上にそれぞれの主面が該回路基板の表面と直交する方向に配置されていること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記永久磁石の前記回路基板と対向する端面に前記中心電極と電気的に接続した接続用電極が形成されており、該接続用電極は回路基板の表面に形成された端子電極と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 前記フェライトの主面は前記永久磁石の主面よりも面積が小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非可逆回路素子。
  4. 前記フェライトの主面の高さをL、厚さをTとしたとき、L/Tが2.5〜100であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  5. 前記中心電極は、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続された第1中心電極と、該第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が接地用第3ポートに電気的に接続された第2中心電極とから構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  6. 請求項1ないし請求項5に記載の非可逆回路素子を備えたことを特徴とする通信装置。
  7. 一対の対向する主面を有するフェライトと、複数の中心電極と、前記フェライトの主面に対向する主面を有する一対の永久磁石と、回路基板と、を備えた非可逆回路素子の製造方法において、
    マザー磁石基板に複数の中心電極を互いに絶縁されて交差した状態で導体膜によって形成する工程と、
    一対の対向する主面に直交する端面に中継用電極を形成したフェライトを用意する工程と、
    前記フェライトの主面を前記マザー磁石基板で挟み込み、前記中心電極を前記中継用電極にて電気的に接続して一体化する工程と、
    一体化された前記マザー磁石基板を所定のサイズに切断してフェライト・磁石組立体を得る工程と、
    前記フェライト・磁石組立体を前記回路基板上にそれぞれの主面が該回路基板の表面と直交する方向に配置する工程と、
    を備えたことを特徴とする非可逆回路素子の製造方法。
  8. 前記フェライト・磁石組立体の磁石の主面に直交する端面に前記中心電極と電気的に接続した接続用電極を形成する工程を備えたことを特徴とする請求項7に記載の非可逆回路素子の製造方法。
  9. 前記フェライトと前記マザー磁石基板とを前記中心電極の焼付けにより一体化することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の非可逆回路素子の製造方法。
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