JP3926991B2 - 放電灯点灯回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電灯点灯回路の小型化及び低コスト化を図るとともに、高圧パルスの発生間隔を平準化するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
放電灯(メタルハライドランプ等)の点灯回路については、直流電源回路、直流−交流変換回路、起動回路(所謂スタータ回路)を備えた構成が知られている。例えば、自動車用灯具の光源への適用において、直流電源回路に直流−直流変換回路(DC−DCコンバータ)の構成を用い、直流−交流変換回路にはフルブリッジ型回路(4つの半導体スイッチング素子をそれぞれ2組にしてオン/オフ制御を行うように構成された回路)及びその駆動用回路を使用した構成が挙げられ、DC−DCコンバータの出力電圧がフルブリッジ型回路において矩形波状電圧に変換された後、放電灯に供給される。
【0003】
放電灯の起動に際して、当該放電灯のブレークダウンに必要な高電圧を発生させるには、トランス(スタータトランス)の一次巻線を含む一次側回路に、スパークギャップ素子等のスイッチ素子と電荷蓄積用のコンデンサが設けられ、スイッチ素子の導通により当該コンデンサが放電されたときのエネルギーにより起動パルスが発生されてトランスの二次巻線を介して放電灯に供給される。
【0004】
このコンデンサへの電荷蓄積のための回路として、例えば、下記の形態が挙げられる。
【0005】
(1)直流−直流変換回路を構成するトランスに対して専用の高圧巻線を付設して当該巻線から得られる出力電圧に基いてコンデンサを充電する回路形態
(2)直流−直流変換回路としてスイッチング電源の構成を採用し、その出力制御に係るスイッチング動作を利用してコンデンサの充電に必要な供給電圧を得る回路形態
(3)直流−交流変換回路の出力制御に係るスイッチング動作を利用してコンデンサの充電に必要な供給電圧を得る回路形態。
【0006】
例えば、形態(1)としては、トランスの二次側に専用巻線を設けて、当該巻線の出力電圧を整流・平滑したものを使えば良い。また、形態(2)や(3)では、直流−直流変換回路又は直流−交流変換回路の出力段に、複数のコンデンサ及びダイオードから構成される電荷移送回路やチャージポンプ回路等を配置して、起動回路のコンデンサ充電に必要な電圧を得るようにしたものが挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の回路形態では、以下に示すような不都合が問題になる。
【0008】
先ず、形態(1)では直流−直流変換回路を構成するトランスに負荷がかかり、高圧巻線の付設によりトランスが大型化する。また、コロナ放電の発生防止のために耐圧構造が必要となったり、あるいは耐圧構造の代替として高圧巻線に多層の被覆コード等を使用することに起因するコスト上昇の問題が挙げられる。
【0009】
また、形態(2)では、使用電子部品の数が多くなることによるコスト上昇の問題や、高耐圧の部品を使用する必要がある他、起動回路を構成するスイッチ素子の導通間隔(インターバル)が一定でなくなるという問題が挙げられる。
【0010】
図17はその様子を説明するためのものであり、同図の上方に示すグラフ図は直流−直流変換回路の出力電圧「Vdc」及びスイッチングの頻度SH(直流−直流変換回路を構成するスイッチング素子がオン/オフする頻度に相当する。)についての時間的変化を概略的に示したものであり、時間「t」の起点はいずれも点灯開始時点(点灯スイッチの投入時点)とされる。
【0011】
出力電圧Vdcは最初速やかに立ち上がった後に、ある電圧(「O.C.V」=オープン・サーキット電圧)に達して一定となり、また、スイッチング頻度SHについては、Vdcが「O.C.V」に達するまでの間は多い(つまり、スイッチング素子が頻繁にオン/オフする。)が、それ以降は負荷が軽いので頻度が少なくなって間欠的なスイッチングとなる。スイッチングの頻度(回数)が少ないと、起動回路内のコンデンサに供給する電荷が少なくなり、その結果、起動回路内のスイッチ素子(スパークギャップ素子等)が導通するまでの時間が長くなってしまう。
【0012】
図17の下方に示すグラフ図がその様子を概略的に示しており、起動回路内のコンデンサの端子電圧「VC」についての時間的変化を示している。図中において端子電圧VCの上昇後に当該電圧が急激に低下する時点がスイッチ素子の導通時点を示している。尚、時間「t」の起点は点灯開始時点である。
【0013】
この図から分かるように、頻度SHが多い場合には端子電圧VCの上昇の度合いが速く、頻度SHが少ないと当該電圧の上昇の度合いが遅くなるので、起動回路による高圧パルス(あるいは起動パルス)の発生に係るインターバルについては、第1回目では短くて直ぐに当該パルスが発生するが、第2回目以降ではそれよりも長くなって当該パルスの発生タイミングが遅くなる。
【0014】
形態(3)については、容量の大きなコンデンサが必要となるために、コストた小型化の点で問題が残る。これは、直流−直流変換回路でのスイッチング周波数に比して、直流−交流変換回路でのスイッチング周波数の方が圧倒的に低いことに依る。よって、当該周波数を高くすれば良いことになるが、放電灯の音響共鳴現象等の問題が絡んでくるので、無暗に高周波化はできず(数百Hz程度が一般的である。)、一定の限界がある。
【0015】
いずれにしても、従来の形態では、回路装置の小型化及び低コスト化の要求に対して充分に答えることができず、また、一定の生成間隔をもって起動パルスを発生させるのに支障を来す等の弊害が残る。
【0016】
そこで、本発明は、放電灯に供給される起動パルスの発生に必要な供給電圧を生成するための回路構成を簡単化して小型化及び低コスト化に適した装置を提供するとともに、一定の生成間隔で起動パルスを発生させることを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した課題を解決するために、直流−直流変換回路と、当該回路の後段に設けられる直流−交流変換回路と、放電灯への起動用パルスを発生させる起動回路とを備えた放電灯点灯回路において、下記に示す構成を有するものである。
【0018】
・起動回路がトランスを備えており、該トランスの一次巻線を含む一次側回路には、当該一次巻線に対して第1のコンデンサ及びスイッチ素子が設けられ、当該スイッチ素子の導通時には、第1のコンデンサに蓄えられた電荷が放出されて、当該トランスの二次巻線に発生される高圧パルスが上記起動用パルスとして放電灯に供給されること。
【0019】
・直流−直流変換回路が、トランス及び出力制御用のスイッチング素子を備えるとともに、当該トランスの出力段には第1の整流素子及び平滑用コンデンサが設けられていて、当該スイッチング素子のオン/オフ制御によって当該トランスに蓄えられたエネルギーが第1の整流素子を介して平滑用コンデンサに蓄えられるように構成されていること。
【0020】
・直流−交流変換回路が、複数のスイッチング素子を用いたブリッジ型の回路構成を有し、当該スイッチング素子のオン/オフ制御による交番動作によって直流−直流変換回路の出力を一定の又は可変の周波数をもった交流として出力すること。
【0021】
・直流−交流変換回路の一方の出力端子とグランドライン又はその相当ラインとの間に、第2のコンデンサと第2の整流素子とを含む回路を配置するとともに、当該ラインに接続される第2の整流素子により規定される向きに流れる電流によって第2のコンデンサが充電されること。
【0022】
・直流−直流変換回路を構成するトランスの二次巻線と第1の整流素子との接続点と、第2のコンデンサと第2の整流素子を繋ぐライン上の接続点との間に、第3のコンデンサと第3の整流素子とを含む回路を配置するとともに、第2のコンデンサと第2の整流素子とを繋ぐ接続ラインに接続される第3の整流素子により規定される向きに流れる電流によって第3のコンデンサが充電されること。
【0023】
・第3のコンデンサと第3の整流素子との接続点を、起動回路の第1のコンデンサへの電圧供給ラインに接続して当該コンデンサに充電するように構成したこと。
【0024】
従って、本発明によれば、直流−直流変換回路及び直流−交流変換回路のスイッチング制御を利用して第2、第3のコンデンサの充電させ、第1のコンデンサの充電に必要な供給電圧を得ることができるので、使用部品の点数が比較的少なくて済み、また、小容量のコンデンサを用いることができる。そして、直流−直流変換回路だけでなく直流−交流変換回路のスイッチング制御を利用しているので、起動用パルスの発生間隔がほぼ一定となって平準化される。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の基本的構成を示すものであり、放電灯点灯回路1は、直流電源2、直流−直流変換回路3、直流−交流変換回路4、起動回路5を備えている。尚、放電灯点灯回路1の適用範囲については、メタルハライドランプ等の車両用放電灯が挙げられるが、これに限らず本発明を広汎に使用できることは勿論である。
【0026】
直流−直流変換回路3は、直流電源2からの直流入力電圧(これを「Vin」と記す。)を受けてこれを昇圧して所望の直流電圧を出力するものであり、後述する制御回路からの制御信号に応じてその出力電圧が可変制御される。この直流−直流変換回路3には、例えば、スイッチングレギュレータの構成を有するDC−DCコンバータ(フライバック式等。)が用いられる。
【0027】
直流−交流変換回路4は、直流−直流変換回路3の後段に設けられており、当該回路の出力電圧を交流電圧に変換した後で放電灯6に供給するものである。例えば、複数の半導体スイッチング素子を使って構成されるブリッジ型回路(フルブリッジ回路やハーフブリッジ回路)及びその駆動用回路等が挙げられるが、本発明に関する限りその構成の如何は問わない。
【0028】
起動回路5は、放電灯6に高電圧信号(起動用パルスあるいは起動パルス)を発生させて放電灯6に起動をかけるために設けられており、当該信号は直流−交流変換回路4の出力する交流電圧に重畳された上で放電灯6に印加される。
【0029】
放電灯6に係る電圧又は電流を検出するための検出回路としては、下記に示す形態が挙げられる。
【0030】
・放電灯に管電圧や管電流を直接的に検出するために、例えば、電流検出用素子(シャント抵抗や検出用トランス等)を放電灯に接続して当該素子に流れる電流値を検出するようにした形態
・放電灯の管電圧や管電流についての相当電圧を検出する形態。
【0031】
尚、図1では、直流−直流変換回路3の直後に電圧検出手段7(例えば、分圧抵抗等を使って出力電圧を検出する回路)や電流検出手段8(検出用抵抗素子等)をそれぞれ設け、放電灯6にかかる電圧や電流の相当信号(あるいは代用信号)を用いており、当該信号は制御回路9に送出されるようになっている。
【0032】
制御回路9は、放電灯6の状態に応じた点灯制御を行うために当該放電灯に係る電圧や電流の検出信号を受けて放電灯への供給電力を制御するものであり、直流−直流変換回路を構成するスイッチング素子の制御や、直流−交流変換回路を構成するスイッチング素子の制御等を行う。
【0033】
図2は直流−直流変換回路の構成例について説明するためのものであり、本発明において当該回路がトランス及び出力制御用のスイッチング素子を備えることが前提とされる。
【0034】
本例では、トランスTの一次巻線T1に対してスイッチング素子SW(NチャンネルFET)が接続されており、トランスTの二次側(二次巻線T2)にはダイオードD1とコンデンサCCが配置され、該コンデンサの端子電圧が出力電圧「Vout」として取り出される構成となっている。
【0035】
尚、スイッチング素子SWに対して制御回路9からの制御信号(これを「S9」と記す。)が供給されて当該素子のスイッチング制御が行われることで(FETのゲートに制御電圧が供給されてそのオン/オフ状態が規定される。)、出力電圧Voutの値が可変制御される。つまり、トランスTの出力段には整流素子D1(本例ではダイオード)及び平滑用コンデンサCCが設けられていて、スイッチング素子SWのオン/オフ制御によってトランスTに蓄えられたエネルギーが整流素子D1を介して平滑用コンデンサCCに蓄えられる。
【0036】
図3は本発明に係る要部の構成例を示すものであり、直流−直流変換回路3を構成するトランスTの出力段以降(二次巻線T2以降)の回路構成を示したものである。尚、本例では、整流素子としてダイオードを用いているが、トランジスタを用いたり(等価ダイオードとしての利用等)、同等の機能をもつその他の素子に置換できることは勿論である。
【0037】
直流−交流変換回路4については、複数のスイッチング素子sw1乃至sw4を用いたフルブリッジ型の回路構成を有し、これらのスイッチング素子のオン/オフ制御による交番動作によって直流−交流変換回路4の出力が一定の又は可変の周波数をもった交流として出力される。尚、図にはスイッチング素子sw1乃至sw4を単にスイッチの記号で示すが(電界効果トランジスタ等が用いられる。)、各素子は図示しない制御回路から駆動信号によって素子sw1とsw4とを組みとし、素子sw2とsw3とを組みとして交互にオン/オフ制御がされるようになっている。
【0038】
また、直流−交流変換回路4の後段に設けられた起動回路5についてはトランスTTを備えており、該トランスの一次巻線TT1を含む一次側回路には、当該一次巻線に対して第1のコンデンサC1及びスイッチ素子SG(図にはスイッチ記号で示すが、スパークギャップ素子等が用いられる。)が設けられている。つまり、コンデンサC1の一端がトランスTTの一次巻線TT1と二次巻線TT2の一端(両巻線同士の接続端であり、これは上記直流−交流変換回路のスイッチング素子sw1とsw2との接続点「α」に接続されている。図には「b」点で示す。)に接続され、該コンデンサC1の他端がスイッチ素子SGを介して一次巻線TT1の他方の端子に接続されている。そして、スイッチ素子SGへの給電電圧がその閾値(例えば、800V)を超えて導通した時には、コンデンサC1に蓄えられた電荷が放出されて、トランスTTの二次巻線TT2に発生される高圧パルスが起動用パルスとして直流−交流変換回路4の出力に重畳されて放電灯6に供給される。
【0039】
直流−交流変換回路の一方の出力端子(本例では、スイッチング素子sw3とsw4との接続点「β」から取り出した端子であり、図には「a」点で示す。)とグランドラインとの間には、コンデンサC2と、整流素子であるダイオードD2とを直列に接続した回路を配置している。つまり、コンデンサC2は、その一端がa点に接続され、他端が抵抗R2及びダイオードD2を介してグランドライン(GND)に接続されており、ダイオードD2についてはその順方向がグランドラインに近づく向きとされ、当該ダイオードにより規定される向きに流れる電流によってコンデンサC2が充電される。尚、本例ではグランドラインを電位基準としているが、これに限らずグランドラインの相当ラインとしても良い。これは、コンデンサの充放電等の基準となる電圧がグランドレベルに程近いラインであれば、当該ラインを基準ラインとして使用しても良いことを意味し、例えば、直流−交流変換回路の出力端子とグランドとの間に接続される放電灯に対して、当該放電灯に流れる電流を検出するための抵抗素子(シャント抵抗)を接続する場合には、当該抵抗素子の一端(グランドでない方の端子)に接続されるラインを相当ラインとして用いることができる。
【0040】
直流−直流変換回路3のトランスTの二次巻線T2とダイオードD1(整流素子)との接続点と、コンデンサC2とダイオードD2を繋ぐライン上の接続点(本例では抵抗R2とコンデンサC2との接続点であり、図には「c」点で示す。)との間には、コンデンサC3とダイオードD3とを直列的に接続した回路が配置されている。つまり、コンデンサC3の一端が二次巻線T2とダイオードD1との接続点に接続され、当該コンデンサC3の他端が抵抗R3を介してダイオードD3のアノードに接続されており、該ダイオードD3のカソードがc点に接続されている。よって、ダイオードD3(整流素子)により規定される向きに流れる電流によってコンデンサC3が充電されることになる。
【0041】
また、コンデンサC3とダイオードD3とを繋ぐライン上の接続点(本例では抵抗R3とダイオードD3との接続点であり、図には「d」点で示す。)が、抵抗R1及びダイオードDを含む電圧供給ラインを介して起動回路5のコンデンサC1に接続され、これによりコンデンサC1に電荷を蓄積できる構成となっている。尚、ダイオードDについては、そのアノードがコンデンサC1とスイッチ素子SGとの接続点に接続されるとともに、そのカソードが抵抗R1を介してd点に接続されている。
【0042】
本回路において、例えば、a点の電位が350V(ボルト)、b点の電位が0Vの時に、点a−c間のコンデンサC2には350V相当分の電荷が充電され、また、a点の電位が0V、b点の電位が350Vになった時には、c点の電位は「−350V」になって直流−直流変換回路3のトランスTからコンデンサC3を介してc点に向かってスイッチング電流が流れ、該コンデンサC3には700V相当分の電荷が充電されるようになる。このときd点の電位が「−700V」となり、b点(350V)との電位差が1050Vになる。よって、起動回路5のコンデンサC1に対しては最大1050Vの電圧供給ができ、800Vのスイッチ素子SGに対して充分な余裕をもって給電を行える。
【0043】
尚、本例では、3つの抵抗R1、R2、R3を介挿しているが、各ダイオードやコンデンサに流れる電流が各素子の規定値よりも小さければこれらの抵抗素子を設ける必要はない。また、直流−直流変換回路3の出力電圧の極性については、説明の便宜上、グランドに対する正極性の場合を例に示したが、負極性の場合に対しても本発明を適用することができることは勿論である。
【0044】
しかして、直流−直流変換回路及び直流−交流変換回路におけるスイッチング動作を利用して起動回路内のコンデンサC1の電荷蓄積に必要な供給電圧を得ることができる。
【0045】
ところで、前記した起動用パルスの生成間隔に関する問題に対してさらに充分な対策を講じるためには、下記に示す形態が挙げられる。
【0046】
(1)直流−直流変換回路の出力段で負荷を重くする形態
(2)直流−交流変換回路の出力段で負荷を重くする形態
(3)直流−直流変換回路を構成するスイッチング素子に流れる電流に対する制限機能を設けるとともに、直流−直流変換回路の出力電圧が所定電圧よりも大きくなった場合に制限電流値が低くなるように制御する形態。
【0047】
尚、形態(1)、(2)において「負荷を重くする」とは、後述するように、出力段でに負荷電流が多くなることを意味する(つまり、当該電流が多く流れるほど負荷が重くなる。)。
【0048】
図4は形態(1)についての構成例を示したものであり、直流−直流変換回路3の出力段において、抵抗10とツェナーダイオード11との直列回路を設けている。
【0049】
即ち、抵抗10について、その一端が直流−直流変換回路3の一方の出力端子に接続され、当該抵抗の他端がツェナーダイオード11のカソードに接続されていて、該ツェナーダイオードのアノードが直流−直流変換回路3の他方の出力端子に接続されている。尚、直流−交流変換回路4については4つのスイッチング素子sw1乃至sw4をスイッチ記号で簡略的に示している。
【0050】
本構成において、直流−直流変換回路3の出力電圧が、ツェナー電圧を超えるとツェナーダイオード11の導通により抵抗10を介して電流が流れ始めるので負荷が重くなる。これによって直流−直流変換回路のスイッチング頻度の低下が抑制される。
【0051】
図5はその様子を概略的に示したものであり、図17に対応するものである(「IZD」がツェナーダイオードに流れるツェナー電流を意味する以外は、図17で使用した記号と同じ記号を用いている。)。
【0052】
出力電圧Vdcが立ち上がって、ツェナー電流IZDが流れ始めると負荷が重くなるので、スイッチング頻度SHに係る低下の度合いが、図17の場合に比して小さくなる。よって、上記コンデンサC1に対する電荷供給について、1回目に比べて2回目以降に長い時間がかかってしまうといった不都合がなくなり、ほぼ一定した間隔をもって起動用パルスを発生することができるようになる。
【0053】
尚、ツェナーダイオード11を使用する理由は、放電灯が点灯している状態では、無用な電流を流したくないため(損失の発生や発熱に繋がる。)であり、ツェナー電圧の設定については、例えば、放電灯の点灯状態での供給電圧を85V程度とすると、これよりも大きい百数十V以上の値にすることが望ましい。
【0054】
図6乃至図9は形態(2)についての構成例を示したものであり、図6及び図7は直流−交流流変換回路の出力段に抵抗及びツェナーダイオードの直列回路を設けた形態を示し、図8及び図9は直流−交流流変換回路の出力段に抵抗だけを設けた形態を示す。
【0055】
抵抗とツェナーダイオードとを直列接続にした回路を使用する場合には、当該回路を、直流−直流変換回路の出力端子と直流−交流変換回路の出力端子の間、あるいは直流−交流変換回路の出力端子とグランド若しくはその相当ラインとの間に設ければ良い。
【0056】
図6に示す構成では、抵抗12の一端を、直流−直流変換回3の一方の出力端子に接続するとともに、該抵抗の他端については、ツェナーダイオード13のカソードに接続する。そして、ツェナーダイオード13のアノードを直流−交流変換回路4の出力端子の一方(スイッチング素子sw3とsw4との接続点「β」)に接続している。
【0057】
また、図7に示す構成では、抵抗14の一端を、直流−交流変換回路4の一方の出力端子(スイッチング素子sw1とsw2との接続点「α」)に接続するとともに、該抵抗14の他端をツェナーダイオード15のカソードに接続する。そして、該ツェナーダイオードのアノードを直流−直流変換回路3の出力端子の一方に接続している。
【0058】
つまり、これらの図に示す構成では、抵抗の一端を直流−直流変換回路又は直流−交流変換回路の一方の出力端子に接続するとともに、当該抵抗の一端を直流−直流変換回路に接続した場合にはツェナーダイオードを介して当該抵抗の他端を直流−交流変換回路の一方の接続端子に接続し、また、当該抵抗の一端を直流−交流変換回路に接続した場合には上記ツェナーダイオードを介して当該抵抗の他端を直流−直流変換回路の一方の接続端子に接続している。
【0059】
図8に示す構成例は、図6に示す構成でツェナーダイオード13を取り除いたものであり、抵抗12の一端を直流−直流変換回路3の一方の出力端子に接続し、当該抵抗の他端をβ点に接続している。
【0060】
また、図9に示す構成例は、図7に示す構成でツェナーダイオード15を取り除いたものであり、抵抗14の一端を直流−直流変換回路3の一方の出力端子に接続し、当該抵抗の他端をα点に接続している。
【0061】
図6、図7の構成例については、ツェナー電流の流れる経路を直流−交流変換回路の出力段に選定しているだけであって、基本的には、図4の構成について説明したことと同様の効果が得られる。
【0062】
図10はその様子を概略的に示したものである(使用した記号は、図5で使用した記号と同じである。)。
【0063】
直流−交流変換回路4におけるスイッチング素子の制御による交番動作によって直流入力が矩形波出力に変換される関係で、ツェナー電流IZDやスイッチング頻度SHには交流成分(矩形波成分)が現れるが、それらの包絡線を考えれば、図5のグラフと同様であることが分かる(あるいはツェナーダイオードの導通期間だけをみれば良い。)。
【0064】
つまり、出力電圧Vdcが立ち上がって、ツェナー電流IZDが流れ始め、ツェナーダイオードの導通期間では負荷が重くなるので、スイッチング頻度SHに係る低下の度合いが当該導通期間において、図17の場合に比して小さくなる。よって、上記コンデンサC1に対する電荷供給について、1回目に比べて2回目以降に長い時間がかっかてしまうといった不都合がなくなり、ほぼ一定した間隔をもって起動用パルスを発生することができるようになる。
【0065】
尚、直流−交流変換回路4の出力について、その極性によってコンデンサC1に電荷を供給し易いタイミングと供給し難いタイミングができ、従って、起動用パルスが発生するタイミングが極性によって左右される。つまり、当該パルスが発生しやすいタイミング(コンデンサC1が充電されて端子電圧が上昇する期間での発生タイミング)と、当該パルスが発生しにくいタイミング(コンデンサC1の端子電圧があまり変化しない期間中)とを得ることができ、放電灯がブレークダウンした後の電流供給を行えるか否かが出力極性によって決まるので、当該電流供給をスムーズに行える方の極性に対して抵抗及びツェナーダイオードを設ければ良い。
【0066】
図8及び図9の構成では、抵抗のみでツェナーダイオードが設けられていないので、スイッチング素子sw4やsw1のオンにより当該抵抗には電流が流れることになる。よって、抵抗を付設することによる効果と、放電灯の点灯状態において流れる電流とを比較考量して負荷状態についての設定を行うことが好ましい。
【0067】
次に上記形態(3)について説明する。
【0068】
本形態では、直流−直流変換回路や直流−交流変換回路に対して負荷をかけるのではなく、直流−直流変換回路を構成するスイッチング素子に流れる電流値を監視して、当該電流値が予め決められた規定電流値以上流れないように制限するものであり、直流−直流変換回路の出力電圧が予め規定された電圧値よりも大きくなった場合に上記規定電流値を低くする。
【0069】
電流制限の方法には、各種の形態が挙げられるが、以下ではパルス・バイ・パルス方式を採用した例を示す。
【0070】
図11及び図12は電流検出回路の構成例を示したものであり、図11はスイッチング素子に対して検出素子を接続して電流検出を行う形態、図12はスイッチング素子のもつオン抵抗を利用して電流検出を行う形態をそれぞれ示している。
【0071】
図11において、直流電源2に対してコンデンサC0が並列に設けられており、該コンデンサC0に対してコイルCL(上記コンバータトランスTの一次巻線T1に相当する。)及びNチャンネルFET「SW」(制御回路9からの制御信号S9が供給される。)の直列回路が並列に設けられている。
【0072】
そして、FETにはシャント抵抗Rsが直列に接続されており(FETのソースが当該シャント抵抗を介して接地されている。)、当該抵抗に流れる電流による電圧降下から電流を検出することができる(図に示す鋸歯状パルス波形を参照。)。尚、実際の回路では、スイッチングの際に発生する高周波ノイズに起因する誤動作を防止するためにローパスフィルタ(例えば、CR積分回路)等が設けられる。
【0073】
図12に示す構成について、図11の構成との相違点は下記の通りである。
【0074】
・FETのソースが接地されていること
・FETに流れる電流の検出については、抵抗r1、r2、r3が設けられており、抵抗r1の一端がFETのドレインに接続され、当該抵抗r1の他端が抵抗r2を介して接地されていること。そして、抵抗r3の一端が抵抗r1とr2との接続点に接続され、当該抵抗を介して電流検出信号(図に示す鋸歯状パルス波形を参照。)が得られること
・NOT(論理否定)ゲート16の入力端子がFETのゲートに接続され、当該NOTゲートの出力信号によってオン/オフ制御されるアナログスイッチ素子17(図には簡略記号で示す。)を設けたこと。そして、当該アナログスイッチ素子17がオンしたときに抵抗r3の一端(抵抗r2とは反対側の端子)が接地されること。
【0075】
本構成では、FETのオン抵抗を「RON」と記すとき、当該RONと、電流値と、抵抗分圧比(抵抗r1、r2による分圧比)とを掛けた電圧値として検出される。
【0076】
尚、アナログスイッチ素子17は、FETがオフの時に発生する大きな電圧を無視するために設けたものであり、FETがオフの時にオンする。
【0077】
このようにして得られる電流検出信号を受けて、当該信号が所定の電圧値になった場合に、スイッチング素子SW(上記例ではFET)をオフ状態にすれば、電流制限が可能となる。
【0078】
つまり、スイッチング素子の電流値が予め決められた規定電流値以上流れないように制限するための電流制限手段を設ければ良く、例えば、図13乃至図16に示す構成例が挙げられる。尚、本回路は、パルス・バイ・パルスの電流検出信号そのまま或いはそれを加工して得られる信号(以下、「SI」と記す。)を、PWM(パルス幅変調)制御やPFM(パルス周波数変調)制御で使用する鋸歯状波として利用してスイッチング素子SWへの制御信号を生成するものである。尚、放電灯の点灯制御や電力制御についてPWM制御等を使用することは良く知られており、例えば、放電灯にかかる電圧や電流についての検出信号に基いて演算される演算信号(その生成の仕方等については、本発明に直接関係ないので説明を省略する。)を、エラーアンプ(図示せず。)に入力して当該信号と所定の基準値との差信号であるエラー信号(以下、これを「ES」と記す。)を得る。そして、信号「ES」と所定の鋸歯状波とのレベル比較によってデューティーサイクルが規定される制御信号が生成されて、当該制御信号に基いて、(直流−直流変換回路の)スイッチング素子SWについて制御が行われる。
【0079】
図13では、コンパレータ18において、その負入力としてエラー信号ESが供給され、その正入力として上記の電流検出信号SIが供給される。そして、当該コンパレータ18の出力信号が2入力OR(論理和)ゲート19の一方の入力端子に供給されるとともに、NOTゲート20を介してDフリップフロップ21におけるLアクティブ入力のリセット端子(図には記号「R」の上にバー記号を付して示す。)に送出される。
【0080】
ORゲート19の残りの入力端子には、信号「SON」が供給されるが、これは上記スイッチング素子SWをオンさせるタイミングをもってパルスを出す指示信号であり、PWM制御においては一定の周波数をもって発生させれば良いし、またPFM制御ではオフ時から一定の時間をもって発生させれば良い。
【0081】
ORゲート19の出力信号はDフリップフロップ21のクロック信号入力端子(CK)に供給されるが、当該フリップフロップのD入力端子がQバー出力端子(図には記号「Q」の上にバー記号を付して示す。)に接続されていることから分かるように1ビット・カウンタ(あるいはTフリップフロップ)の構成である。そして、Dフリップフロップ21のQ出力信号が上記スイッチング素子SWへのオン/オフ制御用の信号「S9」あるいは当該信号の基になる信号として利用される。
【0082】
本回路では、電流検出信号SIの電圧レベルがエラー信号ES(エラーアンプの出力信号)のレベルに達したときにコンパレータ18がH(ハイ)レベル信号を出力する。この信号と上記信号SONとの論理和信号がORゲート19からDフリップフロップ21に供給され、そのラッチ出力信号としてスイッチング素子SWに対する制御信号が生成される。
【0083】
従って、エラー信号ESの電圧が、予め規定した電圧以上にならないようにクランプしてやれば、上記の電流制御を実現できることが明らかであり、例えば、図14の構成例22に示す回路を用いれば良い。
【0084】
エラー信号ESの供給用端子23について、抵抗が設けられたライン24を介して上記コンパレータ18の負入力端子と接続し、また、基準電圧「VREF」(図には定電圧源の記号で示す。)を抵抗25、26で分圧したものを演算増幅器27の非反転入力端子に供給する。そして、当該演算増幅器27の出力信号については、出力端子に接続されたダイオード28(その順方向が演算増幅器27に近づく向きに配置される。)を介して当該ダイオード28のアノードを上記ライン24に接続するとともに、演算増幅器27の反転入力端子に接続する。
【0085】
上記基準電圧VREFの抵抗分圧により生成されるクランプ電圧を「VCLP」とし、例えば、図11の構成を用いる場合のシャント抵抗の抵抗値を「Rs」とするとき、電流検出信号SIに対する加工を施さないものとすると、パルス・バイ・パルスの制限電流値を、「VCLP/Rs」として設定することができる。
【0086】
そこで、直流−直流変換回路の出力電圧が予め規定された電圧値よりも大きくなった場合に規定電流値(あるいは制限電流値)を低下させるには、Rsが一定であることから当該出力電圧を検出してVCLPの値を変化させれば良く(VCLP値を低くする。)、例えば、図15や図16に示す回路構成が挙げられる。
【0087】
図15では、直流−直流変換回路3の出力電圧Vdcに対してツェナーダイオード29及び分圧抵抗30、31を直列に設けたものであり、それらの分圧抵抗による検出電圧をNPNトランジスタ32のベースに供給しており、当該トランジスタ32のコレクタが抵抗33を介して、図14の抵抗25と26との接続点(図に「m」点で示す。)に接続されるとともに、そのエミッタが接地されている。
【0088】
よって、出力電圧Vdcが所定の点灯電圧(ツェナー電圧に対応する。)以上に大きくなったときにトランジスタ32により上記クランプ電圧VCLPを低下させる働きをする。尚、所定の点灯電圧については、実際に放電灯が点灯しているときに発生する供給電圧以上に設定する(その理由は少なくとも点灯条件にあるときには電力を最大限に供給できる状態にしたいため。)。
【0089】
また、図16では、直流−直流変換回路3の出力電圧Vdcを分圧抵抗34、35によって検出し、その検出電圧をオープンコレクタ出力のコンパレータ36の負入力端子に供給しており、当該コンパレータの正入力端子に供給される基準電圧「Er」との比較結果として得られる出力信号が抵抗37を介して出力される。そして、当該抵抗37の一端が図14の抵抗25と26との接続点mに接続されているので、出力電圧Vdcが所定の点灯電圧(基準電圧Erに対応する。)以上に大きくなったときにコンパレータ36により上記クランプ電圧VCLPを低下させる働きをする。
【0090】
クランプ電圧VCLPの低下は、パルス・バイ・パルスの制限電流値が低くなることを意味するので(規制が強くなる。)、放電灯の点灯前にスイッチング素子SWによる1回のスイッチング動作で出力できるエネルギーが小さくなる。従って、出力電圧Vdcについてのオープン・サーキット電圧(O.C.V)への上昇が抑制されて、スイッチングの頻度SHが多くなり、その結果、起動回路5のコンデンサC1への電圧供給を平準化でき、起動用パルス発生に係るインターバルをほぼ一定化できるという効果を奏する。
【0091】
尚、放電灯が点灯する前(ブレークダウン前)には、放電灯に電流が流れていないので、直流−直流変換回路はその能力限界いっぱいに制御(最大制御)をしようとする。そして、制御回路9で規定される電圧(O.C.V)によりも供給電圧が低くなるとこの最大制御を行うので、供給電圧が大きくなる。すると、回路動作(スイッチング動作)が止まり、そうしているうちに供給電圧が低くなってきて、再び上記の最大制御を繰り返す。このような間欠的なスイッチングの動作についてインターバルが長いと、起動回路5のコンデンサC1への電荷供給のタイミングが遅くなってしまうことになる。そこで、上記した電流制限の機能と、直流−直流変換回路の出力電圧値の検出及びその増加に応じて制限電流値を小さくする制御によって、スイッチング動作についてインターバルを短くしてスイッチング頻度(SH)を増加させることができる。
【0092】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、請求項1に係る発明によれば、直流−直流変換回路及び直流−交流変換回路のスイッチング制御を利用して第2、第3のコンデンサの充電させ、起動回路における第1のコンデンサの充電に必要な供給電圧を得ることができるので、使用部品の点数が比較的少なくて済み、また、小容量のコンデンサを用いることができ、装置の小型化や低コスト化にとって有利である。そして、直流−直流変換回路だけでなく直流−交流変換回路のスイッチング制御を利用しているので、起動用パルスの発生間隔がほぼ一定となって平準化され、直流−直流変換回路のスイッチング制御のみを利用した構成に比して放電灯の起動性に優れている。
【0093】
請求項2、請求項3、請求項4に係る発明によれば、直流−直流変換回路や、直流−交流変換回路の出力段に少数の素子(抵抗やツェナーダイオード)を設けるだけで、起動回路の第1のコンデンサへの充電速度を速くすることができ、上記平準化の効果を充分に引き出すことができるので、コスト面で有利である。
【0094】
請求項5に係る発明によれば、直流−直流変換回路を構成するスイッチング素子に流れる電流値を監視して電流制限を行うとともに、直流−直流変換回路の出力電圧が予め規定された電圧値よりも大きくなった場合に電流制限の作用を強くすることにより、当該スイッチング素子のスイッチング頻度を多くして、起動回路の第1のコンデンサへの充電速度を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放電灯点灯回路の基本構成を示す回路ブロック図である。
【図2】直流−直流変換回路の構成例を示す図である。
【図3】要部の構成例について示す回路図である。
【図4】直流−直流変換回路の出力段で負荷をかける構成例を示す図である。
【図5】図4に係る回路動作説明のための概略的なグラフ図である。
【図6】直流−交流変換回路の出力段で負荷をかける構成例を示すものであり、本図は抵抗及びツェナーダイオードを設けた例を示す図である。
【図7】図6とは別の構成例を示す図である。
【図8】直流−交流変換回路の出力段で負荷をかける構成例を示すものであり、本図は抵抗だけを設けた例を示す図である。
【図9】図8とは別の構成例を示す図である。
【図10】図6、図7の構成例に関する動作説明のための概略的なグラフ図である。
【図11】図12とともに、パルス・バイ・パルス方式の電流検出回路について一例を示す図であり、本図はシャント抵抗を用いた構成例を示す。
【図12】図11とは異なる構成例を示す図である。
【図13】パルス・バイ・パルス方式の電流検出を用いて直流−直流変換回路のスイッチング素子を制御するための構成例の要部を示す回路図である。
【図14】クランプ回路の構成例を示す回路図である。
【図15】直流−直流変換回路の出力電圧検出及びクランプ電圧制御のための構成例を示す回路である。
【図16】図15とは別の構成を示す回路図である
【図17】従来の問題点について説明するためのグラフ図である。
【符号の説明】
1…放電灯点灯回路、3…直流−直流変換回路、4…直流−交流変換回路、5…起動回路、6…放電灯、10、12、14…抵抗、11、13,15…ツェナーダイオード、T、TT…トランス、T1、TT1…一次巻線、T2、TT2…二次巻線、SW…スイッチング素子、C1…第1のコンデンサ、C2…第2のコンデンサ、C3…第3のコンデンサ、D1…第1の整流素子、D2…第2の整流素子、D3…第3の整流素子、SG…スイッチ素子、CC…平滑用コンデンサ
Claims (5)
- 直流−直流変換回路と、当該回路の後段に設けられる直流−交流変換回路と、放電灯への起動用パルスを発生させる起動回路とを備えた放電灯点灯回路において、
(イ)上記起動回路がトランスを備えており、該トランスの一次巻線を含む一次側回路には、当該一次巻線に対して第1のコンデンサ及びスイッチ素子が設けられ、当該スイッチ素子の導通時には、第1のコンデンサに蓄えられた電荷が放出されて、当該トランスの二次巻線に発生される高圧パルスが上記起動用パルスとして放電灯に供給されること、
(ロ)上記直流−直流変換回路が、トランス及び出力制御用のスイッチング素子を備えるとともに、当該トランスの出力段には第1の整流素子及び平滑用コンデンサが設けられていて、当該スイッチング素子のオン/オフ制御によって当該トランスに蓄えられたエネルギーが第1の整流素子を介して平滑用コンデンサに蓄えられるように構成されていること、
(ハ)上記直流−交流変換回路が、複数のスイッチング素子を用いたブリッジ型の回路構成を有し、当該スイッチング素子のオン/オフ制御による交番動作によって上記直流−直流変換回路の出力を一定の又は可変の周波数をもった交流として出力すること、
(ニ)上記直流−交流変換回路の一方の出力端子とグランドライン又はその相当ラインとの間に、第2のコンデンサと第2の整流素子を含む回路を配置するとともに、当該ラインに接続される第2の整流素子により規定される向きに流れる電流によって第2のコンデンサが充電されること、
(ホ)上記(ロ)のトランスの二次巻線と上記第1の整流素子との接続点と、上記第2のコンデンサと上記第2の整流素子とを繋ぐライン上の接続点との間に、第3のコンデンサと第3の整流素子を含む回路を配置するとともに、上記第2のコンデンサと上記第2の整流素子とを繋ぐ接続ラインに接続される第3の整流素子により規定される向きに流れる電流によって第3のコンデンサが充電されること、
(へ)上記第3のコンデンサと上記第3の整流素子との接続点を、上記(イ)の第1のコンデンサへの電圧供給ラインに接続して当該コンデンサに充電するように構成したこと、
を特徴とする放電灯点灯回路。 - 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
直流−直流変換回路の出力段に、抵抗とツェナーダイオードとの直列回路を設けた
ことを特徴とする放電灯点灯回路。 - 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
抵抗とツェナーダイオードとを直列接続にした回路を、直流−直流変換回路の出力端子と直流−交流変換回路の出力端子の間、又は直流−交流変換回路の出力端子とグランド若しくはその相当ラインとの間に設けた
ことを特徴とする放電灯点灯回路。 - 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
直流−直流変換回路の出力端子と直流−交流変換回路の出力端子の間、又は直流−交流変換回路の出力端子とグランド若しくはその相当ラインとの間に抵抗を設けた
ことを特徴とする放電灯点灯回路 - 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
直流−直流変換回路を構成するスイッチング素子に流れる電流値を監視して、当該電流値が予め決められた規定電流値以上流れないように制限するための電流制限手段を有し、直流−直流変換回路の出力電圧が予め規定された電圧値よりも大きくなった場合に上記規定電流値を低下させるようにした
ことを特徴とする放電灯点灯回路。
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